説明

液体ディスペンサ装置

図1に示す「休止」状態で、ピストン(131)は下限位置にあり、計量バルブアセンブリ(103)はシール(129)の高さまで液体で満たされている。バルブ軸(104)が押し込まれると開口(128)が上部シール(129)から移動して離れ流体流に開放され、下部シール(130)が下に移動し下部ハウジング部(107b)の内壁に係合する。こうして開口(128)を通る液体流が生じる。ピストン(131)はこの時液圧で上に押され、下限位置から上限位置まで移動して、定量の液体(134b)が分配される。バルブ軸が開放されてばね(122)の作用で最上方の位置まで戻ると、開口(128)が再び流体流を閉じるが、今度は液体はシール(130)を通して流れて下部チャンバ(134a)に入り、下限位置に向かって下方向に移動するピストン(131)の高さより上に入ることができ、定量(134b)が再充填される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定容量の液体を吐出するための液体ディスペンサ装置に関する。本発明はより具体的には(ただしそれに限定するものではないが)、エアゾールディスペンサ装置の形式の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エアゾール容器内部から自己推進方式で液体を送出する方法には、大きく分けて2つの方式があり、(i)その液体の溶液中に高圧下で溶解させた気体を利用して押し出す方式と、(ii)エアゾール容器内に実質的に不溶解の圧縮気体を供給する方式である。推進剤として溶解気体(例えば、ブタンなどの液化天然ガス)を利用するエアゾール装置は、加圧されたエアゾール容器から大気に分散させるときに生じる圧力降下の結果として、溶液内から溶解気体を瞬間的に気化させることを利用している。ほかの推進方式として、不溶解性の圧縮気体(例えば窒素、二酸化炭素、または空気)を供給して、エアゾール容器本体から液体を噴出させる方法もある。
【0003】
医薬、空気浄化、殺虫、および殺菌用のエアゾール用途の多くにおいては、秤量された一定量をエアゾール容器から送出することが要求され、そして、上記の2つの推進方式に関して定量エアゾール弁が開示されている。
【0004】
溶解気体による推進方式の場合、充填段階において、推進剤と液体の定量溶液が、エアゾール容器本体から計量室に送られ、次に吐出段階で大気に開放されて、溶解気体が蒸発(「瞬間蒸発」として知られている)して一定量を計量室から大気中へ押し出す。このようなエアゾール装置で利用される溶解型の推進剤としては、典型的にはブタンが使用されるが、ブタンを大気中に放出することは、火災に対する危険性とともに、環境とコストに関する明らかな影響を有している。このような揮発性の推進剤の利用を回避することは、環境関連の重要事項である。
【0005】
送出される液体が比較的非圧縮性の高い性質であるために、定量の送出液体が計量室から自分自身で自動的に噴出するということはない。したがって、噴出させるためにいくつかの方法が採られてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第3394851号公報
【特許文献2】米国特許第4953759号公報
【特許文献3】米国特許第5037013号公報
【特許文献4】国際公開第95/11841号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ある方法では、ある量の圧縮気体をエアゾール容器から計量室へ流出させ、それによって付随する液体を放出時にその計量室から押し出すことのできるエアゾール弁が考案された。この装置は米国特許第3394851号公報に記載されている。しかしこの装置ではエアゾール容器中の気体の圧力を消耗するので、液体に対する気体の割合を大きくすることが必要で、製造コストに対する懸念が出てくる。
【0008】
これに代わる方法として、計量室の一部にエラストマ膜を利用する方法がある。この膜は計量室に充填する際に膨張し、次の放出段階で計量室内に収縮することで、計量室から液体の内容物を押し出す。関連するその他の方法として、弾性ベローズを利用する方法が知られている。これらの装置は、米国特許第4953759号公報、米国特許第5037013号公報、及び国際公開第95/11841号パンフレットに記載されている。このような弾性のある壁を利用する計量弁は、弾性壁材料のばらつき、関連する製造歩留りへの影響、並びに弾性壁材料の劣化による経時的な性能低下を受けやすい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、加圧されたまたは加圧可能な液体容器との組み合わせで使用される、一定量容積の液体を吐出する吐出アセンブリ装置が提供され、この吐出アセンブリ装置は、
(a)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、バルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(b)バルブ軸内に形成された計量室であって、(i)容器からの流体圧力により、液体の充填位置から液体の吐出位置まで移動して、定量の液体を吐出させることが可能であり、かつ復元力によってその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで移動可能な、液体吐出要素と、(ii)容器から計量室へ液体を導入し、かつ計量室から液体を吐出するための入口/出口構造と、を組み込んだ計量室と、
(c)ハウジングであって、(i)バルブ軸とハウジングの内表面とはその間に流体移動通路が画定されるように配置され、(ii)バルブ軸の吐出導管構造は、第2の限界位置において、計量室の出口とバルブ軸の出口との間を流体移動通路を介して連通させるハウジングと、
を備える。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、装置の加圧された容器内に保持された液体の定量を吐出するための吐出アセンブリを有する液体ディスペンサ装置が提供され、この装置は、
(a)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、バルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(b)バルブ軸内に形成され、かつ、容器からの流体圧力によって液体の充填位置から液体の吐出位置まで移動して定量の液体を吐出させることが可能であり、また復元力によってその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで移動可能な液体吐出要素が組み込まれた計量室と、
(c)ハウジングを備える吐出アセンブリであって、(i)バルブ軸とハウジングの内表面とが、その間に流体移動通路が画定されるように配置され、(ii)バルブ軸の吐出導管構造は、第2の限界位置内において計量室の出口とバルブ軸の出口との間を流体移動通路を介して連通させる吐出アセンブリと、
を備える。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、装置の加圧されたまたは加圧可能な容器内に保持された液体の定量を吐出するための吐出アセンブリを有する液体ディスペンサ装置が提供され、この装置は、容器からの流体圧力によって液体の充填位置から液体の吐出位置まで移動して液体の定量を吐出させることが可能であり、また液体からの復元力によってその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで移動可能な、液体吐出要素が組み込まれた、計量室を有する。この液体吐出要素は、計量室に面する第1の側と、容器からの流体圧力を受ける反対側の第2の側とを有し、計量室は、容器から計量室に液体を導入しかつ計量室から液体を吐出するための入口/出口構造を有する液体吐出要素の第1の側に備えられており、
この液体ディスペンサ装置はさらに、
(a)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、そのバルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(b)バルブ構造であって、バルブ軸が第1の限界位置にある場合、液体が入口/出口構造を経由して加圧容器から計量室の中へ流入し、かつ、入口/出口構造を経由して計量室の外へは流出せず、バルブ軸がその第2の限界位置にある場合には逆のことが起きるようになったバルブ構造とを備え、
ここで、計量室はバルブ軸内に形成されている。
【0012】
以下の説明およびすべての実施形態は、本発明のすべての態様に適用される。
【0013】
したがって、本発明によれば、容器内の圧力により(吐出するために)計量室に沿って動く液体吐出要素によって装置から定量の液体が分配される。有利なことには、本発明は、装置寿命の間中、均一な定量液体推進剤を送達し、廉価に製造でき、狭い性能公差を高歩留りで製造可能であり、製品の全寿命期間に亘って部品が経時変化耐性を有する、圧縮気体推進の液体ディスペンサ装置を提供する。さらに、本発明は、エアゾール容器からのガス流入を必要とせずに高品位の液体エアゾールを作り出し、これにより、全運転寿命期間に亘ってエアゾール噴霧性能を実質的に一定に維持できる。
【0014】
本発明による装置は好ましくはエアゾール噴霧装置の形態である。
【0015】
本発明の液体ディスペンサ装置に用いられる液体吐出要素は、好ましくは剛体であって、柔軟性のある液体吐出要素にありがちな連続する吐出での容量変動がなく、既知容量の液体を確実に分配できる。
【0016】
本発明による好適な装置構造において本装置は、液体吐出要素(ピストン、またはボールであってよい)の計量室内での液体充填位置から液体吐出位置までの動きが復元力に抗して行われるような構成となっている。つまり、復元力は、装置の再充填のときばかりでなく、装置から吐出する間に印加される。復元力は、分配される液体中では負の浮力を持ち、計量室内では“沈降(sink)”する傾向を有する液体吐出要素によって与えられることが都合よい。液体吐出要素は、例えばステンレススチールなどの金属製であってよい。あるいは、適切な重さを持った(例えば、金属インサートを利用した、または緻密化剤を混入させた)合成高分子材料であってもよい。これに代わって、またはこれに追加して、復元力はばねで与えられてもよい。
【0017】
本発明による好適な装置構造は、液体吐出要素の第1の側が計量室に露出し、反対の第2の側が容器からの流体圧にさらされるようになっている。このような構成においては、計量室は液体吐出要素の第1の側にあり、容器から計量室へ液体を導入し、計量室から液体を吐出するための入口/出口を備えている。本発明のある実施形態では、入口と出口は別々であってもよい。しかし本発明の他の実施形態では、1つのポートが入口と出口の両方の機能を果たしてもよい。
【0018】
一般的に本発明による装置には、バルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリが組み込まれており、このバルブ軸は第1の限界位置から第2の限界位置まで動いて定量の液体を吐出するようになっている。本発明の好適な実施形態においては、この(第1の位置から第2の位置への)動きは、バイアス手段(例えばコイルばね)に逆らうものである。アクチュエータアセンブリにはバルブ軸が組み込まれている。アクチュエータアセンブリにはさらにアクチュエータキャップが組み込まれていてもよい。
【0019】
本発明の好適な実施形態では、バルブ軸には吐出導管構造があって、そこには液体をその吐出導管構造に導入する入口と装置から液体を吐出する出口とがある。この実施形態にはバルブ構造も組み込まれていて、バルブ軸が第1の限界位置にある場合、液体が加圧容器から入口/出口構造を通って計量室内に流入して計量室を充填し、かつこの入口/出口構造から計量室の外へは流出しないような構成になっている。逆に、バルブ軸が第2の限界位置にある場合には、液体は計量室から入口/出口構造を経由して流出して吐出導管に入って計量室からの吐出を行い、入口/出口構造から計量室へは流入しない。
【0020】
計量室には好ましくは、バルブ軸内に備えられ、計量室の内部表面に沿って可動な液体吐出要素がある。この実施形態においては、液体吐出要素は、好ましくは球形または円筒形のピストンであってよい。装置が正確な容量を秤量するのに利用される場合には(例えば医薬用途において)、この液体吐出要素は、バルブ軸及び/又は計量室の内壁から密閉されていてもよい。好ましくは、液体吐出要素と計量室との間の隙間は、液体吐出要素と計量室とを密閉するのに十分であるが、液体吐出要素の第1と第2の限界位置の間の移動があまり阻害されない程度のものである。
【0021】
液体吐出要素が円筒形ピストンではなく球形であることの特別な利点は、液体吐出要素と計量室との間を十分に密閉することができる一方で、計量室の壁と球との間の摩擦が最小化できることであり、これにより、例えば円筒形ピストンに比べて球の場合にはより自由な移動が可能となる。また、円筒形ピストンに対しては製造公差が球よりもより厳しい。それは球が円筒形ピストンに比べて自由に転動および回転できるからである。
【0022】
計量室の出口は、ピストンの上部表面で密閉可能な下端から上方向に延在していてもよい。ピストンの上部表面には密閉を行う密封剤が備えられていてもよい。有利なことには、この密閉は、計量室の出口からの液体流を非常に信頼性良く閉鎖することができる。
【0023】
計量室の外表面の上部に少なくとも1つの圧力等化溝(channel)が備えられていて、バルブ軸が第1の限界位置にある場合に、バルブ軸の吐出導管構造内の圧力と容器内の圧力とを等化させられるようになっていてもよい。
【0024】
バルブ軸は、その軸を中心として第1と第2の回転位置の間で回転可能となっていて、この装置は第1の回転位置ではバルブ軸が第2の限界位置を越えて移動することができないようになっているが、第2の回転位置ではそれが可能であって、装置への充填及び/又は再充填ができるようになっていてもよい。有利なことには、装置の充填及び/又は再充填を可能とするそのような軸の回転仕様は、通常の使用時にユーザがバルブ軸を誤って充填位置に押し込むことを防止する。
【0025】
バルブ軸の下端はスリット付きの突出部となっていてもよく、またハウジングの下面はフィン構造となっていてもよく、バルブ軸が第1の回転位置にあって、この突出部がフィン構造に当接するとアプリケータの第2の限界位置を与え、バルブ軸が回転位置にあれば、スリット付き突出部がフィンを覆う位置となり、バルブ軸に第2の限界位置を越える移動をさせる。
【0026】
計量室がバルブ軸内部にあると、計量室がバルブ軸の周囲にある場合に比べて構造が簡単になる利点がある。有利なことには、そのような計量室は小さな定量を有する計量室を持つ装置を提供するのに特に好適である。さらにそのような装置は、環状の計量室の周囲に隔壁および対応する環状空間を設ける必要がないので、製造上も特に簡単である。
【0027】
バルブ軸は第2の限界位置から第1の限界位置に向かって付勢されていてもよい。そのような付勢はばねで行われてもよい。
【0028】
本発明を、添付の図面を例示としてのみ参照してさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明による液体ディスペンサ装置の一実施形態の軸方向断面図である。
【図2A】本発明のさらなる実施形態による液体ディスペンサ装置の連続した動作の段階における軸方向断面図である。
【図2B】本発明のさらなる実施形態による液体ディスペンサ装置の連続した動作の段階における軸方向断面図である。
【図3A】本発明のさらなる実施形態による装置の断面図である。
【図3B】本発明のさらなる実施形態による装置の断面図である。
【図3C】本発明のさらなる実施形態による装置の断面図である。
【図4】本発明による液体ディスペンサ装置のさらなる実施形態の軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の説明において、「上方」、「下方」と称するのは通常の動作位置で表示されている図中の装置の実施形態に対してのものである。以下の説明において「休止」状態とは、装置が充填された状態で、バルブ軸が最上方の位置にありかつピストンが最下方の限界位置にあって定量を放出しようとしている状態を指す。
【0031】
以下の説明においては、バルブ軸が最上方の位置および最下方の位置にあるということは、バルブ軸がそれぞれ第1の位置および第2の位置にあるということに対応している。バルブ軸が押し込まれた位置にあるということは、バルブ軸が最下方の位置にあるということに対応している。ピストンとは、液体吐出要素のことを指している。下限位置および上限位置というのは、それぞれ、液体充填位置と液体吐出位置とを指している。
【0032】
図1は、本発明による、(「休止」状態にある)ディスペンサ装置のさらなる実施形態を示している。ディスペンサ装置101は、容器102(使用時には好ましくは加圧されている)を備え、その上部にバルブ軸104を有する計量バルブアセンブリ103が装備されている。定量の液体を吐出するために、計量された体積134bおよびピストン131がバルブ軸104の内部に備えられている。
【0033】
より詳細には、計量バルブアセンブリ103は、上部分107aと下部分107bとで形成されたハウジングを備え、上部分が下部分よりも断面積が小さくなっている。バルブ軸104は上部ハウジング部分107aの内径よりも直径が小さく、したがって、上部の環状の空間119が、バルブ軸104の外表面と上部ハウジング107aの内表面との間に画定される。ハウジング部分107bの下部壁109には下向きになった差込口110があり、それがハウジング部分107bへの入口111を画定し、かつ拡大された下端112を備えていおり、そこには、容器102の下部105に向かって延在する浸漬チューブ113の上端が取り付けられる。
【0034】
下部ハウジング部107bの内表面の上部分に、環状の溝151が形成されている。
【0035】
バルブ軸104は通常長手方向にチューブ状となっているが、隔壁123によって上部チャンバ125(上が開放されている)と下部チャンバ134aとに区分されている。上部チャンバ125はバルブ軸104の吐出導管構造の一部となっている。
【0036】
上部チャンバ125の下部にはバルブ軸104の壁を貫通して半径方向に延在する開口128が設けられており、その一方、チャンバ134aの上端には開口126が設けられている。
【0037】
下部チャンバ134a内にはピストン131が設けられており、容器102内部に保持された、装置で吐出する液体に対して負の浮力を有する。ピストン131は、下部チャンバ134aの下部に設けられた環状のリブ153によって制限される下限位置と、その上部に設けられた環状フランジ154との間を移動可能である。したがって、下部チャンバ134aが計量室となっていて、動作時にはこの中をピストン131が移動して、計量された体積134bを掃き出す。
【0038】
上部シール129および下部シール130は図示したように備えられている。シール130はバルブ軸104の周りに設けられフランジ120に取り付けられ、(図9に示す「休止」状態において)下部ハウジング107aの内壁にある環状溝151の高さにある。この「休止」状態においては、シール129が開口128を閉鎖する。シール130の外側断面の大きさは、バルブ軸104が押し込まれるとシール104が環状溝151の高さのすぐ下の下部ハウジング部107bの内壁に係合して、実質的に液体が下部シール130を越えては流れないようになっている。しかし、「休止」状態では、下部シール130は環状溝151の高さにあり、上部環状空間119と内部容積135とは連続的に流体連通していて、ピストン131が下限位置すなわち環状リブ153に接する休止位置まで戻ってくる際に、流体が下部シールを通って流れることを可能とする。
【0039】
図のように設けられたばね122がバルブ軸104を付勢して第1の限界位置に押し上げ、そこでは環状リブ120が上部ハウジング部分107aの壁の下側表面に当接する。
【0040】
図に示すように、ピストン131の上部表面はほぼ円錐形で、理想的には軟らかい高分子またはゴムでできていて、フランジ154に対して良好なシールを形成する。
【0041】
図示した装置の動作は以下の通りである。
【0042】
図1に示す「休止」状態においては、ピストン131は下限位置にあって、計量バルブアセンブリ103はシール129の高さまで液体で満たされている。バルブ軸104が押し込まれると、開口128が上部シール129から移動して離れ、流体流に開放され、そして下部シール130が下に下がって、下部ハウジング部107bの内壁に係合する。こうして液体が開口128を通って流れる。ピストン131はこの時液圧で上に押されて、下限位置から上限位置まで移動し、これにより、液体の定量134bが分配される。バルブ軸が開放されて、ばね122の作用で最上方の位置まで戻ると、開口128が再び流体の流れを閉じるが、今度は液体はシール130を通して流れて下部チャンバ134aに入り、下限位置に向かって下方向に移動するピストン131の高さより上に入ることができ、こうして定量134bが再充填される。
【0043】
図1の実施形態は、一般に空気浄化剤の自動噴霧に使われるような少量パルス、典型的には150mmより少ない量、の送出に特に好適である。
【0044】
図2Aは、本発明による、(「休止」状態にある)ディスペンサ装置のさらなる実施形態を示している。簡単にするために、計量バルブアセンブリ203は対応する容器なしで示してある。定量の液体を分配するための、計量された体積234bおよびピストン231がバルブ軸204の内部に備えられている。
【0045】
計量バルブアセンブリ203は、バルブ軸204を取り囲むハウジング207を備え、バルブ軸の外表面とハウジングの内表面の間に環状の空間219が画定される。下部壁209には下向きになった差込口210があり、それがハウジング部分207bへの入口211を画定し、かつ、拡大された下端212があって、そこに計量バルブアセンブリ203を取り付ける容器(図示せず)の下部に向かって延びる浸漬チューブ(図示せず)の上端が取り付けられる。
【0046】
バルブ軸204は通常長手方向のチューブ状となっているが、隔壁223により(開放上端をもつ)上部チャンバ225と下部チャンバ234aに区分されている。上部チャンバ225は、バルブ軸204の吐出導管構造の一部となっている。
【0047】
バルブ軸204には内部チャンバ225と234aから半径方向外側に延びる3組の開口が備わっている。具体的には、下部チャンバ234aの下部には第1の開口256があり、下部チャンバ234aの上部には第2の開口226があり、そして上部チャンバ225の下部には第3の開口228がある。
【0048】
下部チャンバ234a内には球形のピストン231が設けられており、容器内部に保持された、装置で吐出される液体に対して、負の浮力を示す。ピストン231は、下部チャンバ234aの下部に設けられた弁座253によって制限される、下限位置と、下部チャンバの上部に設けられた環状フランジ254との間を移動可能である。したがって、下部チャンバ234aが計量室となっていて、動作時にはこの中をピストン231が移動して、計量された体積234bを掃き出す。
【0049】
図に示すように備えられたばね222がバルブ軸204を第1の限界位置に向かって上方向に付勢するように作用する。
【0050】
ハウジング207内に上部シール229と下部シール230とが備えられて、バルブ軸204の周りに滑り嵌めを形成する。下部シール230はハウジング207にある下部の環状の凹みに取り付けられ、「休止」状態において弾力のある下部シール230は、付勢されたバルブ軸との接触によって上方向に曲げられて、第1の開口256の半径方向の外側の端に部分的に面するようになる。ただし、この下部シール230が上方向に曲げられることは、本発明の本質的な特徴ではないことを理解されたい。上部シール229はハウジング207の上端にある環状の凹みに取り付けられ、休止状態では第3の開口228を閉じるように適合されている(図2A参照)。
【0051】
図示した装置の動作は以下の通りである。
【0052】
図2Aに示す「休止」状態においては、ピストン231は下限位置にあって、計量バルブアセンブリ203はシール229の高さまで液体で満たされている。バルブ軸204が押し込まれると、第3の開口228が上部シール229から移動して離れ、流体流に開放され、そして第1の開口256が下部シール230の方向に移動し、この下部シールの折れ曲がった状態(図2Aに示す)を緩めて流体流に対して第1の開口256を閉じる。ピストン231はこの時液圧で上に押されて、下限位置から図2Bに示す中間位置を越えて上限位置まで移動する。そうして液体の定量234bが開口228から分配される。バルブ軸が開放されて、ばね222の作用で最上方の位置まで戻ると、シール229により第3の開口228が再び流体流に対して閉鎖されるが、この場合には液体は、折れ曲がった状態に戻った下部シール230を通して流れて第2の開口226を通って下部チャンバ234aに入り、下限位置に向かって下方向に移動するピストン231の高さより上に入ることができ、こうして定量234bが再充填される。
【0053】
図2Aと2Bの実施形態は、図1の実施形態に比べて少し単純になっており、これはバルブ軸204からフランジ120をなくし、上部シール229と下部シール230をハウジング207内に設けてアセンブリを単純化したことによるものであることを理解されたい。上部シール229と下部シール230は同一設計として、製造に必要な部品在庫を低減することができる。
【0054】
図2Aの実施形態の変形を図3A、3B、3Cに示す。図3Aはバルブ軸204の下部を示す。図3Bと3Cはそれぞれ図3Aのバルブ軸204の線Y−YとZ−Zでの断面を示す。図3Aの実施形態において、円筒形の下部チャンバ234aの内表面にはいくつかの溝251が形成されており、これは(図3Bにさらに示すように)弁座253の高さより上の位置からピストン231の上の高さまで、軸方向に延びている。図3の実施形態では、弁座253は4つの角度方向に分離したリブ258で形成されており、これが全体として中央開口259を画定する。「休止」の下限位置では、ピストン231はリブ258の上に載っている。対照的に「吐出」状態では、ピストン231は定量が放出される際に下部チャンバ234a内を上へ移動する。図3Aは、溝251より上の中間位置231’にあって、計量室234aの内表面に密着しているピストンを示している。
【0055】
この構造は、バルブ軸204を押し込み、かつ液体及び/又は気体の加圧タンクを上部チャンバに連結した場合に、液体導管を介して容器の充填または再充填が可能になることを意図したものである。容器内の圧力を越えるタンク圧力によって、ピストン231は「休止」位置(下限位置)に保持されて、リブ258上に載っている。従ってタンクから注入された流体は、矢印Fの方向に流れて第3の開口228を通って計量室234aに入り、ピストン231の周りを通って中央開口259から入口211を下がって容器に入る。従って、流体(液体及び/又は気体)は、ピストン231が下限位置にある場合には、ピストンを越えて下方向へ流れることができるが、ピストン231が溝251よりも上の高い位置にある場合には、流体がピストンを越えて流れることはできない。
【0056】
図4に、本発明のディスペンサ装置に利用される計量バルブアセンブリ303のさらなる実施形態を示す。液体の定量334b(符号なし)を分配するために、計量室334aおよびピストン331がバルブ軸304の内部に備えられている。図4は、バルブ軸304が最下方の位置まで押し込まれて、ピストン331が中間位置にあり、定量334bの一部が吐出された状態の計量バルブアセンブリ303を示す。
【0057】
計量バルブアセンブリ303は、容器(図示せず)内にあって、通常円筒形をしているハウジング307を備えている。ハウジング307の下部壁309には下向きの差込口310があって、ハウジンング307への入口311を画定するとともに、その上に容器の下部まで延びる浸漬チューブ313が配置される。
【0058】
ハウジング307の内側には、通常チューブ状の隔壁314が設けられ、この外表面とハウジング307の円筒壁の内表面との間に環状空間315が画定される。上部開口326が隔壁314内に形成され、中央下部開口362が下部端壁353の中央に形成されている。
【0059】
バルブ軸304(図4に押し込まれた最下方の位置に示されている)は、上端がハウジング307の外へ突き出るような長さである。バルブ軸304にはフランジ364が設けられ、そのフランジ364とハウジング307の上部壁308との間のバルブ軸の周りにばね322が配置されている。ばね322がバルブ軸304を第1の限界位置に向かって上方向に付勢するように作用する。
【0060】
バルブ軸304は長さ方向には通常チューブ状であるが、隔壁323によって(上端が開放された)上部チャンバ325と(下端が開放された)中央開口324に区分される。上部チャンバ325は、バルブ軸304の吐出導管構造の一部となっている。
【0061】
計量チャンバ334a内には通常円筒形のピストン331が設けられており、これは、接続された容器内部に保持された、計量バルブアセンブリで吐出される液体に対して負の浮力を示す。ピストン331は、計量チャンバ334aの下端に設けられた下端壁353で制限される下限位置と、バルブ軸304の下部延長部で画定される上限位置との間を移動可能であり、ピストン331が下部開口362を密閉する。従ってピストン331は動作時には計量チャンバ334a内を移動し、定量334bを掃き出す。
【0062】
上部チャンバ325の下部には開口328が備えられ、中央開口324は、バルブ軸304の壁を突き抜けて半径方向外側に延びる半径方向開口365に繋がっている。
【0063】
上部シール329と下部シール330が計量バルブアセンブリ303の内部に備えられている。上部シール329はハウジング307の上端にある環状凹みに取り付けられ、バルブ軸304の周りに滑り嵌めを形成して開口328の閉鎖に適合している。下部シール330はバルブ軸304の下端の周りの凹みに取り付けられて、隔壁314の内表面との滑り嵌めを形成し、開口326の閉鎖に適合している。
【0064】
「休止」状態においては、開口326は開放され、開口328は閉じており、バルブ軸304が押し込まれて(図4のように)、計量バルブアセンブリ303が吐出状態にあるときには、その逆である。
【0065】
図示した装置の動作は以下の通りである。
【0066】
「休止」状態においては、ピストン331は下限位置にあって、計量バルブアセンブリ303はシール329の高さまで液体で満たされている。バルブ軸304が押し込まれると、開口328が上部シール329から離れて図4に示す位置に移動し、開口328を流体流へ開放し、開口326は下部シール330の方へ移動して流体流を閉じる。こうして開口328を通る液体の流れが可能となる。ピストン331は容器からの液圧で上方へ押されて、下端壁353に当たっていた最下限位置から軸304の下端に当たる上限位置へ移動し、そうすることにより、定量の液体234bを吐出し、同時に対応する液体流が容器から下部開口362を通って計量室334aのピストン331の下側に入る。図4は、バルブ軸204が押し込まれて、最下方の位置にあり、定量234bが部分的に分配された状態の計量バルブアセンブリ303を示している。バルブ軸が開放されて、ばね322の作用で最上方の位置まで戻ると、開口328が再び流体流に対して閉じられて、開口326が開放され、今度は液体が開口326を通って計量室234aに入り、下限位置に向かって下方向に移動するピストン331の高さより上に入ることができ、こうして定量334bが再充填される。
【0067】
本発明のこのアセンブリの実施形態は、比較的大きな定量(例えば300mm以上)を持つスプレー量を送達するのに好適な計量バルブを提供する。
【0068】
図示したものとは異なる形のピストンが図1と図4の実施形態で使用されてもよいことを理解されたい。例えば球形でも満足な動作が得られる。同様に、図示したものとは異なる形のピストンが図2と図3の実施形態で使用されてもよいことを理解されたい。例えばほぼ円筒形でも満足な動作が得られる。
【0069】
実質的に不溶性圧縮ガス推進剤の他に、液化ガス推進剤が本発明の実施形態に利用されてもよいことを理解されたい。
【0070】
本発明の装置は、エアゾール噴霧装置として利用されてもよい。そのような装置は、さまざまな物質、好ましくは水に溶解または分散された物質の送達に利用されてもよい。例えば容器の中の液体が、医薬品、農薬、香料、空気清浄剤、臭気中和剤、殺菌剤、光沢剤、殺虫剤、除毛剤(チオグリコール酸カルシウムなど)、脱毛剤、化粧品、脱臭剤、制汗剤、抗菌剤、抗アレルギー化合物、及びこれらの2つ以上の混合物からなる群より選択される様々な物質を含んでもよい。さらに容器には、今述べた任意の物質を任意選択で含む、発泡性組成物を含んでもよい。容器内の水には、物質の水中への溶解または分散を助けるための1つまたは複数の有機溶媒または分散剤が含まれていてもよい。
【0071】
本発明の装置は、周期的にオン/オフするディスペンサ機構を有する装置と共に使用されてもよい。それは自動化されていてもよい。
【0072】
例えば、本発明の装置は、空気処理装置へ空気処理剤を供給するために利用されてもよく、その装置は、1つまたは複数の空中浮遊物質用センサを備える空中浮遊物質検出器であって、ある閾値またはある濃度の浮遊物質を検出する手段を備えた空中浮遊物質検出器と、その装置に本発明の装置(もしあれば加圧容器も含めて)を取り付ける手段と、検出器が浮遊物質を検出した場合に、本発明の装置から空気処理剤の一部を吐き出すための手段と、を備えている。そのような空気処理装置(本発明の装置は含まない)は、例えば国際公開第2005/018690号パンフレットに開示されている。これとは別に、本発明の装置が、国際公開第2007/045826号パンフレットに開示されているような噴霧装置から成分を分配するのに利用されてもよい。
【0073】
以下は本発明による、特に好適な番号付きの実施形態である。
【0074】
実施形態1.
装置の加圧容器内に保持された定量の液体を吐出するための吐出アセンブリを有する液体ディスペンサ装置であって、この装置は液体吐出要素を組み込んだ計量室を有し、液体吐出要素は容器からの流体圧力により、液体の充填位置から定量の液体を吐出する液体の吐出位置までを可動であり、かつ復元力によりその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで可動である。
【0075】
実施形態2.
液体吐出要素が剛体である、実施形態1の装置。
【0076】
実施形態3.
液体吐出要素は、復元力に抗して液体の充填位置から液体の吐出位置へ移動する、実施形態1または2の装置。
【0077】
実施形態4.
液体吐出要素は分配される液体中で負の浮力を有し、復元力の少なくとも一部を提供する、実施形態3の装置。
【0078】
実施形態5.
液体吐出要素が金属製である、実施形態4の装置。
【0079】
実施形態6.
液体吐出要素がステンレススチール製である、実施形態5の装置。
【0080】
実施形態7.
液体吐出要素が重み付きの合成高分子材料である、実施形態4の装置。
【0081】
実施形態8.
復元力の少なくとも一部は、ばね手段によって与えられる、実施形態3の装置。
【0082】
実施形態9.
液体吐出要素が、計量室に面する第1の側と、容器からの流体圧力を受ける反対側の第2の側とを有し、計量室は、容器から計量室に液体を導入し、また計量室から液体を吐出するための入口/出口構造を有する液体吐出要素の第1の側に備えられている、実施形態1〜8のいずれか1つの装置。
【0083】
実施形態10.
(a)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、バルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(b)バルブ軸が第1の限界位置にある場合、液体が入口/出口構造を経由して加圧容器から計量室の中へ流入し、かつ入口/出口構造を経由しては計量室から流出せず、またバルブ軸がその第2の限界位置にある場合には逆のことが起きるバルブ構造と、を備える、実施形態9の装置。
【0084】
実施形態11.
吐出アセンブリが上部分と下部分からなり、
(i)バルブ軸とハウジングの上部分の内表面が、その間に流体移動通路が画定されるように配置され、
(ii)バルブ軸の吐出導管構造は、第2の限界位置において、その流体移動通路を介して計量室とバルブ軸の出口との間を連通させる、実施形態10の装置。
【0085】
実施形態12.
バルブ軸の吐出導管構造が、
(i)計量室の液体出口と連通する液体入口を有し、さらに流体移動通路と連通する液体出口を備える、バルブ軸内部の第1のチャンバと、
(ii)バルブ軸の第1の限界位置では吐出流に対して閉鎖され、バルブ軸の第2の限界位置においては流体移動通路と連通して計量室から液体を吐出させる液体入口を有する吐出通路とを備える、実施形態10または11の装置。
【0086】
実施形態13.
バルブ構造は軸方向に離間した第1と第2のシールを備え、バルブ軸の第1の限界位置においては、第1のシールがバルブ軸の吐出通路への液体入口を閉じ、かつ計量室への入り口を開放し、その一方でバルブ軸の第2の限界位置においては、第2のシールが計量室への入り口を閉じ、吐出通路への液体入口を開放する、実施形態10〜12のいずれか1つの装置。
【0087】
実施形態14.
(i)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、そのバルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(ii)バルブ軸がその第1の限界位置にある場合に、液体は計量室から入口/出口構造を通って吐出導管へは流れず、かつバルブ軸がその第2の限界位置にある場合に液体は計量室から入口/出口構造を通って吐出導管へ流れ出るようになっている、バルブ構造とを備える、実施形態9の装置。
【0088】
実施形態15.
吐出アセンブリがハウジングを備え、
(i)ハウジングの内表面とバルブ軸の外表面の間に環状空間が備えられ、
(ii)液体吐出要素を備えた計量室がバルブ軸内に備えられている、実施形態14の装置。
【0089】
実施形態16.
(i)バルブ軸内の下部入口が容器と液体吐出要素の第2の側との間の流体連通を提供し、
(ii)バルブ軸の壁にある下部開口が吐出要素の第2の側と環状空間との間の流体連通を提供し、
(iii)入口/出口構造が計量室内の液体吐出要素の第1の側に設けられている、実施形態15の装置。
【0090】
実施形態17.
バルブ構造が、軸方向に離間した第1と第2のシール構造を備え、
(i)バルブ軸の第1の限界位置においては、第1のシールが液体入口を吐出導管に対して閉鎖しかつ下部開口が開放されていて、
(ii)バルブ軸の第2の限界位置においては、吐出導管への入口が開放されて、第2のシールが計量室と環状空間との間の下部開口を閉鎖するようになっている、実施形態16の装置。
【0091】
実施形態18.
バルブ軸が計量室内に延在し、液体吐出要素がバルブ軸の内表面に沿って移動可能である、実施形態14〜17のいずれか1つの装置。
【0092】
実施形態19.
液体吐出要素が実質的に球形である、実施形態18の装置。
【0093】
実施形態20.
液体吐出位置において、液体吐出要素が計量室の出口を閉鎖する、実施形態18または19の装置。
【0094】
実施形態21.
計量室の内表面の下部に少なくとも1つの吐出要素バイパス溝が設けられて、液体吐出要素が液体充填位置にある場合に、流体流が液体吐出要素の第1の側に隣接する計量室の領域から、第2の側に隣接する領域へ流れることが可能である、実施形態14〜20のいずれか1つの装置。
【0095】
実施形態22.
吐出アセンブリがハウジングを備え、
(i)隔離要素がハウジング内部を内側領域と外側領域とに内部で区分し、計量室は隔離要素の内部に画定され、
(ii)バルブ軸が部分的に計量室の上部に延伸し、
(iii)バルブ軸の下端が、計量室へ開放されている第1の流路と、その第1の流路と吐出導管構造への入口との間を連通させる第2の流路とを有している、実施形態14の装置。
【0096】
実施形態23.
(i)ハウジングの内表面と隔離要素の外表面の間に環状空間が画定され、
(ii)隔離要素は、容器と液体吐出要素の第2の側との間の流体連通を与える下部入口を有し、
(iii)隔離要素は、計量室と環状空間との間の、液体吐出要素の第1の側に、計量室用の上部入口を有する、実施形態22の装置。
【0097】
実施形態24.
バルブ構造が軸方向に離間した第1と第2のシールを備え、これらが、
(i)バルブ軸の第1の限界位置においては、第1のシールが液体入口を吐出導管に対して閉鎖しかつ下部開口が開放されていて、
(ii)バルブ軸の第2の限界位置においては、吐出導管への入口が開放されて、第2のシールが環状空間と計量室との間の上部開口を閉鎖する、ようになっている、実施形態23の装置。
【0098】
実施形態25.
バルブ軸が計量室内に延在し、液体吐出要素が隔離要素の内表面に沿って移動可能である、実施形態22〜24のいずれか1つの装置。
【0099】
実施形態26.
液体吐出要素が実質的に円筒形である、実施形態25の装置。
【0100】
実施形態27.
液体吐出位置において、液体吐出要素が計量室の出口を閉鎖する、実施形態25または26の装置。
【0101】
実施形態28.
計量室の内表面の下部に少なくとも1つの吐出要素バイパス溝が設けられて、液体吐出要素が液体充填位置にある場合に、流体流が液体吐出要素の第1の側に隣接する計量室の領域から、第2の側に隣接する領域へ流れることを可能とする、実施形態22〜27のいずれか1つの装置。
【0102】
実施形態29.
バルブ軸が計量室内に延在し、液体吐出要素がバルブ軸の外表面および計量室の内表面に沿って移動可能である、実施形態9〜13のいずれか1つの装置。
【0103】
実施形態30.
液体吐出要素がバルブ軸の周りのリングの形態となっている、実施形態29の装置。
【0104】
実施形態31.
液体吐出要素がバルブ軸に対して密閉されている、実施形態29または30の装置。
【0105】
実施形態32.
液体吐出要素が計量室の壁に対して密閉されている、実施形態29〜31のいずれか1つの装置。
【0106】
実施形態33.
液体吐出位置において、液体吐出要素が計量室の出口を閉鎖する、実施形態29〜32のいずれか1つの装置。
【0107】
実施形態34.液体吐出要素の上部表面が計量室の出口下端を密閉する、実施形態33の装置。
【0108】
実施形態35.
液体吐出要素の上部表面に密閉するための密封剤が設けられている、実施形態34の装置
【0109】
実施形態36.
計量室の内表面の上部に少なくとも1つの圧力等化溝が備えられていて、バルブ軸が第1の限界位置にある場合に、バルブ軸の吐出導管構造内の圧力と容器内の圧力とを等化させられるようになっている、実施形態29〜35のいずれか1つの装置。
【0110】
実施形態37.
隔離要素が下部ハウジング部の内部を区分して内側領域と外側領域とに分け、計量室を隔離部の内表面とバルブ軸の外側との間に画定し、この隔離部が、容器からの流体を外側領域に移動させるための第1の流体流路と、計量室の入口となって外側領域から定量部へ流体を移動させる第2の流体流路とを有する、実施形態10〜12のいずれか1つの装置。
【0111】
実施形態38.
バルブ軸はその軸を中心に第1の回転位置と第2の回転位置との間を回転可能であり、装置は、バルブ軸の第1の回転位置においては第2の限界位置を越えるバルブ軸の回転運動ができず、第2の回転位置においては可能であって装置の充填を行えるようになっている、実施形態10〜37のいずれか1つの装置。
【0112】
実施形態39.
バルブ軸の下端はスリット付きの突出部となっていて、またハウジングの下面はフィン構造となっていて、バルブ軸が第1の回転位置にある場合に、この突出部がフィン構造に当接してアプリケータの第2の限界位置を与え、バルブ軸が第2の回転位置にある場合に、スリット付き突出部がフィンを覆う位置となってバルブ軸に第2の限界位置を越える移動をさせる、実施形態38の装置。
【0113】
実施形態40.
計量室がバルブ軸内部に形成されている、実施形態10の装置。
【0114】
実施形態41.
吐出アセンブリが上部分と下部分で構成されるハウジングを備え、
(i)バルブ軸とハウジングの上部分の内表面が、その間に流体移動通路が画定されるように配置され、
(ii)バルブ軸の吐出導管構造は、第2の限界位置において計量室の出口とバルブ軸の出口との間を流体移動通路を介して連通させる、実施形態40の装置。
【0115】
実施形態42.
バルブ軸の吐出導管構造が液体入口を有する吐出通路を含み、この液体入口は、バルブ軸の第1の限界位置では吐出流に対して閉鎖されていて、アクチュエータの第2の限界位置では流体移動通路と連通して計量室から液体を吐出させる、実施形態41の装置。
【0116】
実施形態43.
計量室は流体移動通路内に位置するポートを有し、このポートは計量室への入り口および出口として作用する、実施形態42の装置。
【0117】
実施形態44.
流体移動構造は吐出アセンブリのハウジングの下部内壁に設けられ、容器と計量室の入口との間の連通を与え、バルブ軸の第1の限界位置において、バルブ構造により流体移動構造が容器から計量室入口まで流体を流すことを可能とする、実施形態43の装置。
【0118】
実施形態45.
流体移動構造が計量室内壁に形成された溝を備える、実施形態44の装置。
【0119】
実施形態46.
バルブ構造が、軸方向に離間した第1と第2のシールを備え、第2のシールはバルブ軸の周りに配置され、バルブ軸の第1の限界位置において第1のシールが液体入口をバルブ軸の液体吐出流路に対して閉鎖し、かつ第2のシールが容器から計量室の液体入口へ液体が流れることを可能とし、その一方でバルブ軸の第2の限界位置においては、第2のシールが容器から計量室への液体の流れを阻止し、かつ吐出通路への液体入口を開放するようなバルブ構造となっている、実施形態44または45の装置。
【0120】
実施形態47.
バルブ軸の第2の限界位置において、第2のシールが計量室の内壁に接して配置される、実施形態46の装置。
【0121】
実施形態48.
バルブ軸は第2の限界位置から第1の限界位置に向かって付勢されている、実施形態10〜47のいずれか1つの装置。
【0122】
実施形態49.
容器は、窒素、空気、液化天然ガス、液化炭化水素ガス、または二酸化炭素で加圧されている、実施形態1〜48のいずれか1つの装置。
【0123】
実施形態50.
定量の液体を吐出する液体ディスペンサ装置であって、
(ii)吐出する液体を保持する加圧容器と、
(iii)容器の出口に取り付けられた吐出アセンブリであって、
(a)ハウジングと、
(b)第1の限界位置から第2の限界位置へ移動するために取り付けられたアクチュエータであって、装置から液体を吐出させる入口および出口を有する吐出導管構造を備えるアクチュエータと、
(c)液体吐出要素を組み込んだ液体計量室であって、液体吐出要素が所定容積の液体を保持する液体充填位置から、計量室内の液体が吐出され終わった液体吐出位置までを、復元力に抗して計量室に沿って移動可能である計量室と、を備える吐出アセンブリと、を備え、
アクチュエータが第1の位置から第2の位置へ移動すると、液体吐出要素が容器からの流体圧による復元力に逆らって、液体充填位置から液体吐出位置へと移動して定量の液体を吐出し、バルブアクチュエータがその第1の限界位置へ戻ると、液体吐出要素が復元力によってその液体充填位置に戻されて、容器から計量室に液体が補充されるように構成されている、液体ディスペンサ装置。
【0124】
実施形態51.
エアゾール噴霧装置である、実施形態1〜50のいずれか1つの装置。
【0125】
実施形態52.
装置の加圧容器内に保持された液体の定量を吐出するための吐出アセンブリを有する液体ディスペンサ装置であって、この装置は液体吐出要素を組み込んだ計量室を有し、液体吐出要素は容器からの流体圧力により、液体の充填位置から、定量の液体を吐出する液体の吐出位置までを可動であり、かつ復元力によりその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで可動であり、
この液体吐出要素は、計量室に面する第1の側と、容器からの流体圧力を受ける反対側の第2の側とを有し、計量室は、容器から計量室に液体を導入しかつ計量室から液体を吐出するための入口/出口構造を有する液体吐出要素の第1の側に備えられ、
この液体ディスペンサ装置はさらに、
a.第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、そのバルブ軸が液体を導入する入口と装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
b.バルブ軸が第1の限界位置にある場合、液体が入口/出口構造を経由して加圧容器から計量室の中へ流入し、かつ入口/出口構造を経由しては計量室から流出せず、またバルブ軸がその第2の限界位置にある場合には逆のことが起きるバルブ構造とを備え、ここで、計量室はバルブ軸内に形成されている、液体ディスペンサ装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を含有する加圧されたまたは加圧可能な容器との組み合わせで使用される、定量の液体を吐出する吐出アセンブリ装置であって、
(a)第1の限界位置から第2の限界位置まで動くように適合されたバルブ軸を組み込んだアクチュエータアセンブリであって、前記バルブ軸が液体を導入する入口と前記装置から液体を吐出する出口とを有する吐出導管構造を備えたアクチュエータアセンブリと、
(b)バルブ軸内に形成された計量室であって、(i)前記容器からの流体圧力により、液体の充填位置から液体の吐出位置まで移動して前記定量の液体を吐出させることが可能であり、かつ復元力によりその液体の吐出位置からその液体の充填位置まで移動可能な、液体吐出要素と、(ii)前記容器から前記計量室へ液体を導入し、かつ前記計量室から液体を吐出するための入口/出口構造と、を組み込んだ計量室と、
(c)ハウジングであって、(iii)前記バルブ軸と前記ハウジングの内表面とはその間に流体移動通路が画定されるように配置され、(iv)前記バルブ軸の前記吐出導管構造は、第2の限界位置において前記計量室の出口と前記バルブ軸の出口との間を前記流体移動通路を介して連通させる、ハウジングと、
を備える、吐出アセンブリ装置。
【請求項2】
装置の加圧されたまたは加圧可能な容器内に保持された定量の液体を吐出するための、請求項1に記載の吐出アセンブリを有する、液体ディスペンサ装置。
【請求項3】
前記バルブ軸の前記吐出導管構造が液体入口を有する吐出通路を含み、この液体入口は、前記バルブ軸の第1の限界位置では吐出流に対して閉鎖されていて、前記アクチュエータの第2の限界位置では前記流体移動通路と連通して前記計量室から液体を吐出させる、請求項1〜2のいずれか1項に記載の装置。
【請求項4】
前記計量室は前記流体移動通路内に位置するポートを有し、前記ポートは計量室への入り口および出口として作用する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記加圧容器と前記計量室の入口との間を連通するために、好ましくは環状の空間である流体移動構造が、前記バルブ軸の外表面と前記吐出アセンブリのハウジングの内表面との間に設けられて、前記バルブ軸の第1の限界位置において、バルブ構造により前記流体移動構造を前記加圧容器から前記計量室入口まで流体が流れることを可能とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記バルブ構造は、軸方向に離間した第1のシールと第2のシールとを備え、前記第2のシールは前記バルブ軸の周りに配置され、
前記バルブ構造は、前記バルブ軸の第1の限界位置においては、前記第1のシールが前記バルブ軸の前記液体吐出通路に対して前記液体入口を閉鎖するか前記液体吐出通路からの液体の吐出を防止し、かつ前記第2のシールが前記容器から前記計量室の液体入口へ液体を流れさせ、前記バルブ軸の第2の限界位置においては、前記第2のシールが前記容器から前記計量室への液体の流れを阻害し、かつ前記吐出通路への液体入口を開放するようになっている、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記バルブ軸の第2の限界位置において、前記第2のシールが前記計量室の内壁に接して配置される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記バルブ軸は前記第2の限界位置から前記第1の限界位置に向かって付勢されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記容器は、窒素、空気、液化天然ガス、液化炭化水素ガス、または二酸化炭素で加圧されている、請求項2〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記液体吐出要素は剛体である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記液体吐出要素は、前記復元力に抗して前記液体の充填位置から前記液体の吐出位置へ移動させられる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記液体吐出要素は、分配される液体中で負の浮力を有し、少なくとも前記復元力の一部を提供し、好ましくは前記液体吐出要素は金属製、より好ましくはステンレススチール製である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
前記液体吐出要素は重み付きの合成高分子材料である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記復元力の少なくとも一部はばね手段によって与えられる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
(a)前記バルブ軸が第1の限界位置にある場合、液体が前記入口/出口構造を経由して前記加圧容器から前記計量室の中へ流入し、かつ前記入口/出口構造を経由して前記計量室から流出せず、前記バルブ軸がその第2の限界位置にある場合には逆のことが起きるようなバルブ構造を備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記バルブ構造は軸方向に離間した第1のシールと第2のシールとを備え、前記バルブ軸の第1の限界位置においては、前記第1のシールが前記バルブ軸の吐出通路への前記液体入口を閉じ、かつ前記計量室への入り口を開放し、その一方で前記バルブ軸の第2の限界位置においては、前記第2のシールが前記計量室への入り口を閉じ、前記吐出通路への前記液体入口を開放する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
(a)前記バルブ軸がその第1の限界位置にある場合に、液体は前記計量室から前記入口/出口構造を通って前記吐出導管へは流れず、かつ前記バルブ軸がその第2の限界位置にある場合に液体は前記計量室から前記入口/出口構造を通って前記吐出導管へ流れるようになっているバルブ構造を備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記液体吐出要素は、
(a)前記計量室に露出する第1の側と、前記容器からの流体圧力を受ける反対側の第2の側であって、前記計量室は、前記容器から前記計量室に液体を導入しかつ前記計量室から液体を吐出するための入口/出口構造を有する前記液体吐出要素の前記第1の側に備えられる、前記第1の側と前記第2の側、
(b)前記容器と前記液体吐出要素の第2の側との間の流体連通を提供する前記バルブ軸内の下部入口、
(c)前記吐出要素の第2の側と環状空間との間の流体連通を提供する前記バルブ軸の壁にある下部開口、及び、
(d)前記計量室内の液体吐出要素の第1の側に設けられた、入口/出口構造、
を備える、請求項5に記載の装置。
【請求項19】
前記液体吐出要素は前記バルブ軸の内表面に沿って移動可能である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記液体吐出要素は実質的に球形である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
液体吐出位置において前記液体吐出要素は前記計量室の出口を閉鎖する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記液体吐出要素は前記計量室の壁に接して密閉されている、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記装置はエアゾールスプレー装置である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
医薬品、農薬、香料、空気清浄剤、臭気中和剤、殺菌剤、光沢剤、殺虫剤、チオグリコール酸カルシウムなどの除毛剤、脱毛剤、化粧品、脱臭剤、制汗剤、抗菌剤、抗アレルギー化合物、及びこれらの2つ以上の混合物からなる群より選択される物質を含む、請求項23に記載の液体ディスペンサ装置。
【請求項25】
医薬組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項26】
香料組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項27】
臭気中和組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項28】
除毛組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項29】
殺虫組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項30】
任意選択で請求項24〜29で定義した任意の成分を含む発泡性組成物を含む、請求項23に記載の装置。
【請求項31】
装置の加圧または加圧可能容器中に保持された薬用組成物を定量吐出するための請求項1〜23のいずれか1項に記載の吐出アセンブリを備える、薬用定量吸入器。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−507298(P2013−507298A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−532668(P2012−532668)
【出願日】平成22年10月8日(2010.10.8)
【国際出願番号】PCT/GB2010/051688
【国際公開番号】WO2011/042751
【国際公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(512092221)ザ ユニバーシティ オブ サルフォード (3)
【Fターム(参考)】