説明

液体供給方法及び装置

【課題】微小流量の送液を正確、確実に行ない、多量の送液にも適する構成で、溶液の送給段階と圧縮段階の接続切り換えが円滑確実である送液を目的とする。
【解決手段】多方バルブに、複数のポンプユニットと分析システムへの溶液の供給流路と、溶液の吸入流路とを接続させる。吸入流路には、供給流路と吸入流路には夫々圧力センサーを設置しておく。圧力センサー、ポンプユニット、多方バルブ、吸入バルブは、制御部により制御してある。
一方のポンプユニット送液中に、他方のポンプユニットは吸入バルブ吸入流路を介して吸液し、吸液後、吸入バルブを閉じ送液準備し、ポンプユニット吸入流路の圧力を前記供給流路の圧力まで高める。一方のポンプユニット送液終了と共に、多方バルブを切り換えて、他方のポンプユニット送液開始、以降順次交互に二つのポンプユニットにより送液する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体供給方法及び装置、特に液体クロマトグラフィーの液体供給方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のシングルシリンジ送液ポンプシステムに於いては、吸入と吐出を交互に繰り返す必要がある。吸入行程では、送液が行われないため送液量に脈動を来すのが通例である。この脈動を防ぐためダブルシリンジ方式がとられ、脈動のない安定した送液が行われるが、ポンプ流路切り換えバルブの設置により装置の大型化、複雑化を来し、コスト高になる問題がある。
この点を解決するために、特開2003−107065記載の発明に於いて、二台のポンプ1,2を備え、一のバルブを用いてポンプ1が送液先流路に接続され、ポンプ2が供給源流路に接続される第一状態、逆にポンプ1が供給源流路に接続され、ポンプ2が送液先流路に接続される第2状態、ポンプ1,2共に送液先流路に接続された第3の状態とを切り換えるバルブ3を備え、このバルブ3をポンプ1,2の吸入、吐出動作に同期して切り換える装置が提案されている。(特許文献1)
【0003】
この構成は、ポンプシリンダ内の全容積が一度に加圧されて、送液先流路(所謂分析システム系)に流される。この構成は、このポンプシリンダの作動が始動、停止モード即ち、断続的であり、所謂遷移的作用が生じる事は避けられない。近時使用される毛管カラムを使用する液体クロマトグラフィーに於いては、従来のクロマトグラフィーに於いて無視しても良いような微細なる流量の変化であっても、微小な流量で使用される精密HPLCシステムにとっては極めて大きな乱れとなって了う。従来技術では、毛管カラムを使用する連続した流量変化のない流体流を求められる技術に対遮することは困難である。
【0004】
この従来の送液溶液を大気圧からシステム圧力にまで圧縮する結果としての所謂遷移過程中の容積変動が生ずるのを避けるために、システム系に対する圧力変動又は流量変動が発生しないように、HPLCポンプ作動の溶液圧縮段階と溶液送給段階を完全に隔離する方法として、特許第3491948号(特許文献2)が提案されている。
【0005】
この発明は、第1,第2シリンジ手段と夫々に設けた駆動手段は各シリンジ手段に各々を独立に作動させるように連結される。第1,第2シリンジ手段は流体導管によって接続され、少なくとも一方が流体を送給するように受け取り、分析システム系に流体連通させてある。又、弁手段は第1シリンジ手段を隔絶するため前記導管に設けている。
【0006】
又、第1,第2シリンジには夫々の内部圧力を測定する圧力検出手段を設けている。第1,第2シリンジ手段及び弁手段の作動を制御する制御手段を設け、この制御手段は第1,第2圧力検出手段の各出力を受け、第1シリンジが隔絶されている際には、第1シリンジ内に第2圧力検出手段によって測定された受け取りシステム内の圧力を表す第2シリンジ内の圧力に等しい圧力が充填された後に、弁手段を作動させて、第1シリンジを受け取りシステムへ連通させ、実質的に一定の流量を該受け取りシステムへ送給するポンプ送り装置である。
【0007】
この発明によれば、ポンプ作動の溶液圧縮段階とポンプ作動の溶液送給段階を完全に隔離するので、溶液が大気圧からシステム圧力(系統圧力)にまで圧縮され、その結果、受け取りシステム、クロマトグラフィーシステムに圧力変動又は流動変動が生じない。
又、クロマトグラフィーシステムへのオフライン状態からオンライン状態での溶液送給段階への遷移過程中の容積変動を回避できる等の効果を有するとされている。
しかし、該発明に於いては、第1シリンジには第1圧力測定手段、第2シリンジには第2圧力測定手段と夫々のユニットに圧力センサー及び弁手段を持つ構成であり、夫々のユニット構成が複雑となり且、又その制御も複雑となり、設備も大型化し、製造コストも高額化する結果となっている。
【0008】
又、最も問題となるのは圧力測定手段、即ち圧力センサーを2個使用する場合、その精度が問題である。何故なら、圧力センサーは個体差が存在するので、同一圧力条件でも異なる出力レベルを示す。高速液体クロマトグラフィーに使われている圧力センサーのレンジは0〜500MPaが多く、また0〜100MPaのものもある。圧力センサーの校正により、ある程度で圧力センサーの個体差を小さくすることは出来るが、広いレンジにわたって個体差をなくすことは出来ない。従って、特許文献2に示した発明のように、個々のポンプユニットに夫々の圧力センサーを設けて、各自の圧力センサーに出力された圧力値に基づいて圧縮工程が制御される場合、各自の圧力センサーに基づいて、各ポンプユニットの内部圧力とシステム圧力との差がそれぞれ異なる場合があり、安定した圧力で連続送液が不可能となる。
【0009】
該特許文献2に於いて、制御装置49が主シリンダー3aの圧力センサー23aとアキュムレーターの圧力センサー23bからの出力を比較して、両圧力センサーの相互校正を実施できるとしている(0043)。しかし、この流体連通は何れか一方の主シリンダーの送給準備完了の状態「0」、即ちピストン速度0の時に起こるもので、他のピストン速度は「正」であり、アンバランスの状態の下での測定となり、正確な値は得られず、正確な校正は出来ない。
【0010】
又、特許文献2と同様に2個のシリンジと2個のバルブを使用し、更に2個のトランジューサーにより、二つのシリンジと共にクロマトグラフィーシステムに同時送液し、圧力の平衡化および圧力センサーの校正可能なシステムが提案されている(特許文献3)。
しかし、このシステムもセンサーとしてのトランスジューサー23,24は、共にシリンジ12とシリンジ14のそれぞれの圧力を感知するものであり、特許文献2の発明と同様にセンサー間の個体差の影響を受けて了うことは避けられない。又、バルブは図上ではロータリーバルブ16と18であるが、実施にはスイッチングバルブ20及びON/OFFバルブ21も必要となり、連続送液のためには4個のバルブが必要となり、構造も複雑となる。
更に、センサーの校正についてふれている処もあるが、送液予備加圧の配管経路は、ポンプからバルブ18内を通った後、システム26もしくは連通されていないバルブ16のポート42に行くのに対し、校正の場合(FIG4)では、バルブ18とバルブ16の両方を通過した後、合流し、システム26に向かうため配管経路が異なり、配管の圧力損失の分だけ差が生じ、正確な比較校正はできない等の問題がある。
【0011】
液体クロマトグラフィーに於いては、分析時間の短縮や分離の改善、ピーク形状の改善のために移動相の組成を変化させながら、試料成分を分離、溶出させるグラジェント法を用いる。このグラジェント法に於いて、低圧混合方式(低圧グラジェント)があり、これは電磁弁などを用いて溶液の混合比率を変化させながら、ポンプの入口側で溶媒を混合後にクロマトグラフィーシステムに送液する方法である。
【0012】
この開閉電磁弁などの手法を用いた低圧グラジェント法は、厳密に言えば機械的な動作としてはステップグラジェントである。ステップグラジェントは、特定の時間毎に送液する溶液の組成を段階的に連続して変化させるものであるが、段階的に組成が変化するため、尚且つ、組成の変化を小さくする事が難しいためリニアグラジェントのような直線的なグラジェントを得る事は困難であった。
【0013】
【特許文献1】特開2003−107065号公報
【特許文献2】特許第3491948号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
クロマトグラフィー分離、就中毛管カラムを使用するようなナノ、ミクロの極めて微小流量の送液を正確に確実に行なうことが出来ると共に、その構成手段が簡便であり、コストが廉価に行なえる送液手段が必要とされ、更には二つの送液機構を使用する場合の送液機構間の圧力調整を極めて正確に行うことが出来、尚且つ、より簡単な機構にてそれを達成することが求められている。
又、微小流量の送液機構に於いては、精密さに重点を置くために少量の送液にこだわり、量的に多量な送液に適さない構成になることが指摘されている。
又、試料を導入する際に、サンプルバンドの拡散による影響を避けて安定した導入を図れることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の目的は、複数の送液手段を用いて正確な、且円滑な送液を行なうために、ポンプ作動の溶液圧縮段階とポンプ作動の溶液送給段階とを隔離する構成をとりながら、送液手段たる各ポンプに圧力測定手段を設けるのでなく、ポンプ作動の送給段階とポンプ作動の溶液圧縮段階の隔離を行なうものである。そのために送給段階で一つ、圧縮段階で一つの圧力測定を行ない、圧縮段階での複数の圧力測定による誤差の発生を防ぎ、送給段階と圧縮段階の隔離が行なわれ、尚且つ、送給段階と圧縮段階の接続が円滑、且確実に行なわれることを目的とする。このため各送液手段は、弁手段を介して接続することにより、一つの圧力測定により圧縮段階での圧力を測定し、且送液段階に於いては送液されるクロマトグラフィーシステムの圧力と圧縮段階の圧力を制御して、送液することが出来ることを目的とする。
【0016】
本発明は、2つ以上のポンプユニットに於いて、ポンプ内の溶液を圧縮する際に、同一圧力センサーから夫々のポンプチャンバーの内部圧力値を得ることができ、従って、同一圧力センサーに基づいて制御部が各ポンプユニットの内部圧力を制御するので、吐き出し始めの内部圧力とシステム圧力との差が異なることが無くなり、安定した圧力で連続送液することが出来ることを目的とする。
又、本発明は、クロマトグラフィーシステム圧力をモニタリングするシステム圧力センサーと複数のユニットの内部圧力を観測する内部圧力センサーとは、所定の流量では圧力損失がほぼ無い流路を形成させて、実際に使用されるクロマトグラフィーシステムの分離・分析条件に対応できるように校正する装置を得ることを目的とする。
【0017】
本発明は、上記課題を解決し目的を達成するため、第一に、それぞれ駆動部を有する複数のポンプユニットを多方バルブに連結し、該多方バルブには溶液の吸入流路および分析システムへの溶液の供給流路を接続し、各ポンプユニットにより順に溶液を吸引して、多方バルブを介して連結した分析システムに溶液を供給すると共に、多方バルブに連結した溶液の供給流路に設けた圧力センサーと、一の送液待機中のポンプユニットの何れか一方と連通する吸入流路に設けた圧力センサーのそれぞれの感知圧力を制御部に送り、供給流路と送液ポンプユニットとの圧力を均衡させて送液することを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0018】
又、第ニに、各ポンプユニットにより順次、溶液を吸引して多方バルブに連結した分析システムに連続的に溶液を供給することを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0019】
又、第三に、多方バルブを介して送液するポンプユニットと送液待機のポンプユニットの供給流路への連通切換えを多方バルブにより制御することを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0020】
又、第四に、一ポンプユニットが送液を停止し、送液停止中の他ポンプユニットと連通する吸入流路に充填された圧力と連通されるべき供給流路の圧力とが、等圧力になった後に、多方バルブが切り換えられ、他ポンプユニットと分析システムとを連通させることを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0021】
又、第五に、一方のポンプユニットを多方バルブを介して、供給流路を通じ送液中は、吸入流路を閉じた状態と、他方のポンプユニットは、多方バルブを介して連結した供給流路を閉じ、吸入バルブを介して溶液貯蔵槽と連通し、溶液を吸入する状態とを、吸入バルブにて切り換えることを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0022】
又、第六に、一方のポンプユニット1又は2を多方バルブを介して、送液中に吸入流路を閉じた状態と、他方のポンプユニット2又は1は、多方バルブを介した供給流路を閉じ、吸入バルブを介して溶液貯蔵槽と連通し、該ポンプユニット2又は1に溶液を吸入する状態とを吸入バルブにて切り換える際に、溶液を吸入するポンプユニット2又は1は、システム圧力に達して待機しており、多方バルブの切り換えと同時に送液開始することを特徴とする液体供給方法を提案する。
【0023】
又、第七に、それぞれ駆動部を有する複数のポンプユニットを多方バルブを介して連結し、該多方バルブには溶液の吸入流路および分析システムへの溶液の供給流路を接続し、各ポンプユニットにより、交互に溶液を吸引して多方バルブを介して連結した分析システムに溶液を供給すると共に、分析システムへの溶液の供給流路に圧力センサーを設け、更に複数のポンプユニットの何れか一方と連通する吸入流路の圧力を感知する圧力センサーを吸入流路に設けることを特徴とする液体供給装置を提案する。
【0024】
又、第八に、多方バルブは、一方のポンプユニットから供給流路に溶液を送給すると共に、他方のポンプユニットに於いて溶液を吸入してから多方バルブまでの吸入流路を分析システムの圧力まで圧縮し続ける状態と、他方の圧縮された吸入流路に連通するポンプユニットから溶液を供給流路に送給すると共に、一方の供給終了時から溶液を吸入し、該吸入流路をシステム圧力まで圧縮し続ける状態とを切換える多方バルブを設けたことを特徴とする液体供給装置を提案する。
【0025】
又、第九に、分析システムの供給流路に設けた圧力センサーと多方バルブ間の供給流路に、多方バルブに連結した試料導入ユニットを設けたことを特徴とする液体供給装置を提案する。
【0026】
又、第十に、分析システムへの供給流路に設けた圧力センサーと多方バルブ間に、3方ジョイントを設置し、該3方ジョイントと吸入流路に設けた吸入バルブ間に、流路Vを設けて圧力校正装置を構成したことを特徴とする液体供給装置を提案する。
【0027】
又、第十一に、吸入流路、供給流路、ポンプユニット1,2を多方バルブに連結させると共に、吸入流路、溶液貯蔵槽、排出流路を吸入バルブに連結させ、吸入流路を通じて多方バルブに接続したポンプユニット1又は2に対し、溶液貯蔵槽と排出流路の何れか一方との連通状態を選択的に切り換える吸入バルブを設けたことを特徴とする液体供給装置を提案する。
【0028】
又、第十二に、多方バルブに二つのポンプユニットを連結自在とし、該多方バルブには第1圧力センサーを備えた分析システムへの供給流路と第2圧力センサーを備えた溶液貯蔵槽にいたる吸入流路を連結させると共に、一方のポンプユニットが多方バルブを介して供給流路に連結するときは、他方のポンプユニットが吸入バルブを介して吸入流路に連結し、多方バルブ切り換えにより、供給流路と吸入流路を交互に連結する多方バルブを構成したことを特徴とする溶液供給装置を提案する。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ポンプ内の溶液を圧縮する際に、同一圧力センサーから夫々のポンプチャンバーの内部圧力値を得ることができ、従って、同一圧力センサーに基づいて、各ポンプユニットの内部圧力を制御するので、吐き出し始めの内部圧力とシステム圧力との差が無くなり、安定した圧力で連続送液することが出来ることになった。又、本発明によれば、クロマトグラフィーシステム圧力をモニタリングするシステム圧力センサーと複数のポンプユニットの内部圧力を観測する内部圧力センサーとは、所定の流量では圧力損失がほぼ無い流路を形成させて、実際に使用されるクロマトグラフィーシステムの分離・分析条件に対応できるように校正する装置を得ることができる。
【0030】
この結果、毛管カラムを使用する液体クロマトグラフィーのようなナノ、ミクロの微小流量の送液が容易、簡単に実施できる事になった。
しかも、その送液機構として、2つのポンプユニット間の圧力測定手段を別々に設けることの弊害を防ぐことが出来るように、2つのポンプユニットを多方バルブを介して連結し、共通の給入流路の設定により、ポンプユニット間の圧力差を解消し、極めて均質な送液を確保したものである。
【0031】
更に、2つのポンプユニット間の圧力差を是正するための圧力校正路を設置することにより、通常の使用時と同じ状態の圧力比較及びその校正ができ、極めて正確な均等圧力で送液する道が確保されることになった。
【0032】
又、本発明によれば、バルブに連結した試料導入ユニットを設けたことにより、サンプルバンドの拡散悪影響を与える事なく、精密な試料導入が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本願明細書に於いて、分析システムとは各種測定法に基づく測定、検出、分析機器を云い、システムを総括したものであるが、個々の検出、分析機器、試料導入部等の付属機器をも含むものとする。
ポンプユニットは、1つのシリンダーとそれに適応するプランジャー及びプランジャーを駆動するアクチュエーターから成るが、アクチュエーターとしてはステップモーターその他の従来公知のものが使用される。シリンダーの駆動に関しては、モーターによるネジの回転駆動によるプランジャー押出し形式を使用するのが便である。
システム圧力とは、分析システム及び/又はその流路に於ける圧力と言う。
【0034】
以下、図1に示す実施例により本願発明を詳細に説明する。
本発明の実施例送液装置は、ポンプユニット1,2、分析システムたるクロマトグラフィーシステムX1の圧力をモニタリングするシステム圧力センサー3、ポンプユニット1,2の局部圧力等の圧力を測定する内部圧力センサー4、スイッチングバルブたる多方バルブ5、スイッチングバルブたる吸入バルブ6、溶液71を貯蔵する溶液貯蔵槽7とポンプユニット1,2との作動制御、及び多方バルブ5、吸入バルブ6(ここでは夫々8方バルブ、4方バルブを使用)の切り換え制御を為す制御部8から成り立っている。
【0035】
圧力センサー3,4は、圧力を電気的な信号に変換する半導体素子またはピエゾ素子(圧電素子)からなる検知部、前記検知部をケーシングするケース、検知した信号を出力・増幅するための内蔵回路から構成されている。又、該圧力センサーは、流体の流れる流路、インレットとアウトレット、配管接続部を有する。この圧力センサーは、圧力を計測しようとする流路に用いられる配管の一部として接続してもよく、その配管にかかる圧力を測定し、電気的な信号として出力される。
【0036】
制御部8は、圧力センサーからの圧力情報(センサーからの信号)、プランジャーの位置情報(駆動部からの信号)、ユーザーが指定した流速などの入力情報(インターフェースからの信号)を基に記憶し、内部での演算を行ない、プランジャーを駆動するリニアアクチュエーター9,10及びスイッチングバルブ5,6を動作させる信号を出力する機構の全体を合わせたコンピューターを制御部8と呼ぶ。
【0037】
ポンプユニット1,2は、夫々ポンプチャンバー11,12内を往復運動し、且ポンプシール15,16を有するプランジャー13,14と、プランジャー13,14を駆動するリニアアクチュエーター9,10より構成される。これらポンプユニット1,2に於いて、プランジャー13,14を駆動するリニアアクチュエーター9,10はステップモーター、マイクロステップモーター等を使用し、減速歯車モジュールや軸受、ナット等による直線送動変換機構等の従来各種公知機構を使用して行なわれる。
【0038】
ポンプユニット1,2はスイッチングバルブ5の夫々ポートC,Gに接続してあり、スイッチングバルブ5はここでは多方弁たる8方弁を使用している。スイッチングバルブ5のポートAには、受取り装置たるクロマトグラフィーシステムX1への供給流路Xが、システム圧力センサー3を介して接続されている。
又、スイッチングバルブ5にはそのポートEに、内部圧力センサー4を介してスイッチングバルブ6に接続する吸入流路Yが、そのポートaに接続されている。スイッチングバルブ6には、そのポートeに排出流路Z、例えばドレインチューブが連結してあり、そのポートaと連通するポートcには溶液貯蔵槽7が連結してあり、吸入流路Yの開閉を為す。
【0039】
システム圧力センサー3は、スイッチングバルブ5に連結した供給流路Xの圧力、即ちクロマトグラフィー等の分析システムの圧力を感知するものである。内部圧力センサー4は、吸入流路Yに設置され、スイッチングバルブ5を介して、ポンプユニット1及びポンプユニット2に連結され、ポンプユニット1及びポンプユニット2及び吸入流路Yの圧力を観測し、制御部8に連結している。
制御部8は、吸入流路Yと溶液貯蔵槽7の連通及び隔絶、また吸入流路Yと排出流路Zの連通及び隔絶するためのスイッチングバルブ6の制御を行なっている。
【0040】
ポンプユニット1,2の作動制御のための制御部8は前記システム圧力センサー3と前記内部圧力センサーの観測値により、又ポンプチャンバー11,12を往復動するプランジャー13,14のストローク長を得て、それを駆動するリニアアクチュエーター9,10の駆動を制御する如く構成されている。又、スイッチングバルブ5のポートB,D間とポートF,H間は夫々チューブ51,52により接続されている。該スイッチングバルブ5の8方スイッチングバルブは、4方スイッチングバルブ50を使用することも可能である(図2参照)。スイッチングバルブ6のポートbとdとは、プラグ栓で密栓するのが便である。
【0041】
以下、本発明装置一実施例のポンプ動作を表にして示す。
多方バルブ5のバルブポジションは、以下に示すように略する。
バルブポジション「1」…ポートA,B、C,D、E,F、G,Hが連通状態
バルブポジション「2」…ポートB,C、D,E、F,G、H,Aが連通状態
【表1】

行程1〜6を繰り返し連続で行なう事により、単一溶媒を連続的に送液する事が可能である。尚、状態0−1及び0−2は初期化行程であるため、送液開始時に一度だけ実行される。
【0042】
次いで、上記装置の動作及び制御について説明する。
(1)先ず、初期化を行なう。多方バルブ5は、制御部8の制御によりポートF,G間、A,H間、B,C間、D,E間が夫々連通させる状態に切り換えられる。多方バルブ5が切り換った後に、制御部8によりスイッチングバルブ6も直ちにポートa,c間が連通される状態に切り換えられ、ポンプユニット1がアクチュエーター9の作動によるプランジャー13の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。ポンプユニット1が吸引を終えた後に、プランジャー13が停止すると同時に、多方バルブ5が切り換えられ、ポートG,H間、ポートE,F間、ポートA,B間、ポートC,D間が夫々連通される。吸入バルブ6は切り換えがなく、ポートa,c間が連通されたままで、ポンプユニット2がプランジャー14の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。ポンプユニット2が吸引を終えた後に、プランジャー14が停止する。
【0043】
(2)多方バルブ5のポートC,D間、A,B間が連通された状態で、制御部8によりアクチュエーター9が作動し、ポンプユニット1のプランジャー13の前進により、ポンプチャンバー11内の溶液71をクロマトグラフィーシステムへの供給流路Xに連続に送出する。(送液段階)
(3)同時に、吸入バルブ6はポートa,c間が連通された状態から閉じられ、ポートaと(密栓されている)dが連通される状態に切り換えられる。ポンプユニット1の送液により、供給流路Xに送られシステム圧力が上昇し続けると共に、システム圧力センサー3の測定値は制御部8に伝えられる。一方、ポンプユニット2はプランジャー14の前進により、ポンプチャンバー12内の溶液を圧縮し続ける。ポンプチャンバー12内の圧力がセンサー4により感知され、その圧力が圧力センサー3の感知しているシステム圧力に達した後に、制御部8によりアクチュエーター10を介し、プランジャー14を停止させ待機させる。(圧縮段階)
【0044】
(4)ポンプユニット1のプランジャー13が上死点に達し、停止する瞬間に、多方バルブ5はポートC,D間、A,B間、G,H間、E,F間が連通されている状態から、F,G間、A,H間、B,C間、D,E間が夫々連通される状態に切り換えられる。
(5)多方バルブ5が切り換えられると同時に、ポンプユニット2はプランジャー14の前進により、ポンプチャンバー12内の溶液をクロマトグラフィーシステムX1へ直ちに送出する。(送液段階)
【0045】
(6)又、多方バルブ5が切り換えられた後に、スイッチングバルブ6も直ちにポートa,d間が連通された状態からa,c間が連通される状態に切り換えられ、ポンプユニット1がプランジャー13の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。
(7)ポンプユニット1が吸引終了した後に、吸入バルブ6が切り換えられ、ポートaと(密栓されている)dが連通されると共に、ポンプユニット1はプランジャー13の前進によりポンプチャンバー11内の溶液71を圧縮し続け、システム圧力に達した後に、プランジャー13を停止させ、待機させる。(圧縮段階)
【0046】
(8)ポンプユニット2のプランジャー14が上死点に達し、停止する瞬間に、多方バルブ5は、ポートF,G間、A,H間、B,C間、D,E間が連通されている状態から、ポートC,D間、A,B間、G,H間、E,F間が連通されている状態に切り換えられる。
(9)多方バルブ5が切り換えられると同時に、ポンプユニット1はプランジャー13の前進により、ポンプチャンバー11内の溶液71をクロマトグラフィーシステムX1へ直ちに送出する。(送液段階)
【0047】
(10)又、多方バルブ5が切り換った後に、吸入バルブ6も直ちにポートa,d間が連通された状態からa,c間が連通される状態に切り換えられ、ポンプユニット2がプランジャー14の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。
(11)ポンプユニット2が吸引した後に、吸入バルブ6が切り換えられ、ポートaと(密栓されている)dが連通されると共に、ポンプユニット2はプランジャー14の前進により、ポンプチャンバー12内の溶媒を圧縮し続け、内部センサー4の圧力がシステム圧力に達した時点に、プランジャー14を停止させ、待機させる。(圧縮段階)
【0048】
(12)ポンプユニット1とポンプユニット2が、このようにロジック的に組まれた通りに前記制御部8により制御され、(4)から(11)の動作を繰り返すことで、システム圧力が安定した状態を維持しながら、安定した連続送液を可能とした。
【0049】
(13)又、ポンプユニット1またはポンプユニット2が吸引した後に、吸入バルブ6がポートa,c間が連通された状態からポートa,e間が連通される状態に切り換えると共に、ポンプユニット1またはポンプユニット2は、プランジャーの前進によりポンプチャンバー11または12内の溶液を排出流路Z(ドレインライン)へ送出する。ポンプユニット1またはポンプユニット2のポンプチャンバー11または12内に気泡が存在した場合、または前回に使用した溶液がポンプチャンバー11または12と吸入流路Y内に残留した場合に、溶媒を吸引した後に、直ちに排出流路Z(ドレインライン)に流すことを繰り返すこと(パージ)により、ポンプチャンバー11または12内に存在した気泡を迅速に除去し、前回に使用した溶液も迅速に置換することができる。パージが終了した後に、ポンプユニット1またはポンプユニット2が吸引した溶液を圧縮し、システム圧力に達した時点にプランジャーを停止させ、待機する。
【0050】
図2については、8方バルブ5の代わりに4方バルブ50を使用するだけの相違なので、詳細については省略する。
【0051】
図3,4に示す実施例は、システム圧力センサー3と多方バルブ5又は50から供給流路Xに試料導入ユニット17を設置したものである。試料導入ユニット17としては、バルブに連結したマニュアルインジェクターまたは自動的に試料をクロマトグラフィーX1に注入できるオートサンプラーが適当である。試料導入ユニット17により、ポンプユニット1または2から送出される溶液(移動相)により、該試料導入ユニット17にロードされたサンプルをクロマトグラフィーX1に導入させるものである。この機構により、サンプルバンドの拡散に悪影響を与えずに試料導入が可能になる。
【0052】
次いで、圧力センサーの相互校正及び制御について説明する。基本機構は図1、図2の装置と同じであるが、多方バルブ5とシステム圧力センサー3間に3方ジョイント19を連結し、該3方ジョイント19と吸入バルブ6のポートbとの間に迂回流路Vを設置した構成をとる。(図5、図6)圧力センサーの校正原理としては、「センサー3と4を校正用流路で連通することにより、実際の圧力は同じになり、その時のセンサー出力を同一圧力と規定し、センサー3,4を校正する。」というものである
【0053】
配管での圧力損失は、センサー3,4に同じ圧力をかけられなくなり、センサーのズレとなるので、この3方ジョイント19および迂回流路Vの必要条件とすれば、「所定の流量では圧力損失がほぼない」ような形態を持ったジョイントである必要があるという点である。基本的には、3方ジョイント19には一般的に使用されるT字もしくはY字型の3方ジョイントを使用する事が出来る。圧力センサー3と圧力センサー4の相互校正は、内部圧力センサー4とシステム圧力センサー3の連通時、表示差をなくす表示校正を行なうことによる。例えば、下記の手順に基づいたプログラムにより自動的に行なうことが可能である。
【0054】
1)多方バルブ5は、ポートF,G間、A,H間、B,C間、D,E間がそ
れぞれ連通される状態に切り換える。多方バルブ5が切り換えられた後に、吸入バルブ6も直ちにポートa,c間が連通される状態に切り換えられ、ポンプユニット1がプランジャー13の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。
【0055】
2)ポンプユニット1が吸引を終えた後に、プランジャー13が停止すると同時に、多方バルブ5が切り換えられ、ポートG,H間、E,F間がそれぞれ連通される。吸入バルブ6は切り換えはなく、ポートa,c間が連通されたままで、ポンプユニット2がプランジャー14の後退により、溶液貯蔵槽7から溶液71を吸引する。ポンプユニット2が吸引を終えた後に、プランジャー14が停止する。
【0056】
3)吸入バルブ6は、ポートa,c間が連通された状態からa,b間が連通される状態に切り換えられる。
【0057】
4)ポンプユニット1とポンプユニット2のどちらか又は両方が、ポンプチャンバー11とポンプチャンバー1のどちらか又は両方の溶液をクロマトグラフィーシステムに連続して送出する。
【0058】
5)システム圧力センサー3と内部圧力センサー4とが連通するので、両センサーは同一システム圧力を感受する。システム圧力が安定した後に、システム圧力センサー3と内部圧力センサー4の出力測定値を制御部に8において比較し、同一出力にその表示を校正する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明一実施例概略説明ブロック図
【図2】本発明他実施例概略説明ブロック図
【図3】本発明他実施例概略説明ブロック図
【図4】本発明他実施例概略説明ブロック図
【図5】本発明他実施例概略説明ブロック図
【図6】本発明他実施例概略説明ブロック図
【符号の説明】
【0060】
1 ポンプユニット
2 ポンプユニット
3 システム圧力センサー
4 内部圧力センサー
5 多方バルブ
6 吸入バルブ
7 溶液貯蔵槽
8 制御部
9 リニアアクチュエーター
10 リニアアクチュエーター
11 ポンプチャンバー
12 ポンプチャンバー
13 プランジャー
14 プランジャー
15 ポンプシール
16 ポンプシール
17 試料導入ユニット
19 3方ジョイント
50 スイッチングバルブ
51 チューブ
52 チューブ
71 溶液
A ポート
B ポート
C ポート
D ポート
E ポート
F ポート
G ポート
H ポート
X 供給流路
X1 クロマトグラフィーシステム
Y 吸入流路
Z 排出流路
V 迂回流路
a ポート
b ポート
c ポート
d ポート
e ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ駆動部を有する複数のポンプユニットを多方バルブに連結し、該多方バルブには溶液の吸入流路および分析システムへの溶液の供給流路を接続し、各ポンプユニットにより順に溶液を吸引して、多方バルブを介して連結した分析システムに溶液を供給すると共に、多方バルブに連結した溶液の供給流路に設けた圧力センサーと一の送液待機中のポンプユニットと連通する吸入流路に設けた圧力センサーのそれぞれの感知圧力を制御部に送り、供給流路と送液ポンプユニットとの圧力を均衡させて送液することを特徴とする液体供給方法。
【請求項2】
各ポンプユニットにより順次、溶液を吸引して多方バルブに連結した分析システムに連続的に溶液を供給することを特徴とする請求項1記載の液体供給方法。
【請求項3】
多方バルブを介して送液するポンプユニットと送液待機のポンプユニットの供給流路への連通切換えを多方バルブにより制御することを特徴とする請求項1又は2記載の液体供給方法。
【請求項4】
一ポンプユニットが送液を停止し、送液停止中の他ポンプユニットと連通する吸入流路に充填された圧力と連通されるべき供給流路の圧力とが、等圧力になった後に、多方バルブが切り換えられ、他ポンプユニットと分析システムとを連通させることを特徴とする請求項1乃至3記載の液体供給方法。
【請求項5】
一方のポンプユニットが多方バルブを介して、供給流路を通じ送液中は、吸入流路を閉じた状態と、他方のポンプユニットは、多方バルブを介して連結した供給流路を閉じ、吸入バルブを介して溶液貯蔵槽と連通し、溶液を吸入する状態とを、吸入バルブにて交互に切り換えることを特徴とする請求項1乃至4記載の液体供給方法。
【請求項6】
一方のポンプユニット1又は2を多方バルブを介して、送液中に吸入流路を閉じた状態と、他方のポンプユニット2又は1は、多方バルブを介した供給流路を閉じ、吸入バルブを介して溶液貯蔵槽と連通し、該ポンプユニット2又は1に溶液を吸入する状態とを吸入バルブにて切り換える際に、溶液を吸入するポンプユニット2又は1は、システム圧力に達して待機しており、多方バルブの切り換えと同時に送液開始することを特徴とする請求項1乃至5記載の液体供給方法。
【請求項7】
それぞれ駆動部を有する複数のポンプユニットを多方バルブを介して連結し、該多方バルブには溶液の吸入流路および分析システムへの溶液の供給流路を接続し、各ポンプユニットにより、交互に溶液を吸引して多方バルブを介して連結した分析システムに溶液を供給すると共に、分析システムへの溶液の供給流路に圧力センサーを設け、更に複数のポンプユニットの何れか一方と連通する吸入流路の圧力を感知する圧力センサーを吸入流路に設けることを特徴とする液体供給装置。
【請求項8】
多方バルブは、一方のポンプユニットから供給流路に溶液を送給すると共に、他方のポンプユニットに於いて溶液を吸入してから多方バルブまでの吸入路を分析システムの圧力まで圧縮し続ける状態と、他方の圧縮された吸入流路に連通するポンプユニットから溶液を供給流路に送給すると共に、一方の供給終了時から溶液を吸入し、該吸入流路をシステム圧力まで圧縮し続ける状態とを切換える多方バルブを設けたことを特徴とする請求項7記載の液体供給装置。
【請求項9】
分析システムの供給流路に設けた圧力センサーと多方バルブ間の供給流路に、多方バルブに連結した試料導入ユニットを設けたことを特徴とする請求項7又は8記載の液体供給装置。
【請求項10】
分析システムへの供給流路に設けた圧力センサーと多方バルブ間に、3方ジョイントを設置し、該3方ジョイントと吸入流路に設けた吸入バルブ間に、流路Vを設けて圧力校正装置を構成したことを特徴とする請求項7乃至9記載の液体供給装置。
【請求項11】
吸入流路、供給流路、ポンプユニット1,2を多方バルブに連結させると共に、吸入流路、溶液貯蔵槽、排出流路を吸入バルブに連結させ、吸入流路を通じて多方バルブに接続したポンプユニット1又は2に対し、溶液貯蔵槽と排出流路の何れか一方との連通状態を選択的に切り換える吸入バルブを設けたことを特徴とする請求項7乃至10に記載の液体供給装置。
【請求項12】
多方バルブに二つのポンプユニットを連結自在とし、該多方バルブには第1圧力センサーを備えた分析システムへの供給流路と第2圧力センサーを備えた溶液貯蔵槽にいたる吸入流路を連結させると共に、一方のポンプユニットが多方バルブを介して供給流路に連結するときは、他方のポンプユニットが吸入バルブを介して吸入流路に連結し、多方バルブ切換えにより、供給流路と吸入流路を交互に連結する多方バルブを構成したことを特徴とする溶液供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−327845(P2007−327845A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159067(P2006−159067)
【出願日】平成18年6月7日(2006.6.7)
【出願人】(390030188)ジーエルサイエンス株式会社 (37)
【Fターム(参考)】