説明

液体収容体および液体収容容器

【課題】ピロータイプの液体パック内に残留する液体量を少なくすることが可能な技術の提供を目的とする。
【解決手段】屈曲可能な材料で形成された第1膜部と第2膜部の周囲を機密に接合して内部に液体を収容する液体収容体であって、第1膜部と第2膜部との間に通路部材が挿入された側、あるいは通路部材が挿入された側と反対側の少なくとも一方に、その他の部分よりも剛性の高い高剛性部を設けておく。こうすれば、第1膜部および第2膜部のうちで、特にシワが発生しやすい部分のシワが抑えられるので、シワの発生による液体残量を抑制することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、噴射ノズルから液体を噴射する液体噴射装置などに搭載されて、液体を内部に収容しておく液体収容体に関する。
【背景技術】
【0002】
内部に液体を収容しておく液体収容体として、液体を通さないフィルムなどで形成された液体パックが知られている。液体パックは、液体が注入されることで膨らみ、液体の流出に伴って萎むので、内部の液体が空気に触れることがなく、液体を長期に亘って安定に収容しておくことが可能である。こうした液体パックは、例えば、インクジェットプリンターなどの液体噴射装置に搭載されて、噴射する液体を収容しておく容器(インクパック)として用いられている。
【0003】
また、このような液体パックとしては、一対のフィルムを袋状に張り合わせて、液体の流出口となる部材を挟んだ状態で袋の開口部を封止することによって形成されたもの(いわゆるピロータイプ)が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−260803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したピロータイプの液体パックでは、フィルムにシワが寄ることがあり、その結果として液体パックの内部に液体が残留してしまう場合があるという問題があった。
【0006】
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、ピロータイプの液体パック内に残留する液体量を少なくすることが可能な技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の液体収容体は次の構成を採用した。すなわち、
屈曲可能な材料で形成された第1膜部と、屈曲可能な材料で形成されて周囲が該第1膜部と気密に接合された第2膜部とを備え、該第1膜部と該第2膜部との間に液体を収容する液体収容体であって、
前記第1膜部と前記第2膜部との間には、前記収容された液体の流出通路が形成された通路部材が挿入されており、
前記第1膜部および第2膜部には、前記通路部材が挿入された側、あるいは該通路部材が挿入された側と反対側の少なくとも一方に、他の部分よりも剛性の高い部分である高剛性部が設けられていることを特徴とする。
【0008】
このような構成を有する本発明の液体収容体においては、周囲が気密に接合された第1膜部と第2膜部との間に液体が収容され、収容された液体は通路部材から流出する。尚、第1膜部と第2膜部とを接合する態様としては、2枚の膜部材を重ね合わせて周囲を接合することとしてもよいし、1枚の膜部材を折り畳んで二重にし、折り目の部分以外の周囲を接合することとしてもよい。また、本発明の液体収容体では、第1膜部および第2膜部の通路部材が挿入された側、あるいはその反対側の少なくとも一方に、他の部分(通路部材が挿入された側とその反対側との間の部分)よりも剛性の高い高剛性部が設けられている。
【0009】
第1膜部と第2膜部との間に液体を収容する液体収容体(例えばピロータイプのインクパック)では、通路部材が挿入された側と、通路部材が挿入された側の反対側とにシワが発生しやすいことが知られている。従って、これら2箇所の少なくとも一方に高剛性部を設けて変形を抑えることで、液体収容体に発生するシワを抑制することができる。その結果、液体収容体の内部に残留する液体量を抑制することが可能となる。また、通路部材が挿入された側とその反対側との間の部分(他の部分)では第1膜部および第2膜部が屈曲することができるので、この部分を膨らませることで、液体収容体の収容量を確保することが可能である。
【0010】
尚、液体収容体の収容量を十分に確保する観点からすれば、第1膜部および第2膜部が屈曲可能な部分(通路部材が挿入された側とその反対側との間の部分)の面積は、高剛性部の面積よりも広く設定されることが望ましい。
【0011】
また、上述した本発明の液体収容体においては、第1膜部および第2膜部に別部材を添付することにより、高剛性部を構成することとしてもよい。こうすれば、別部材を添付するだけで高剛性部を簡単に構成することが可能となる。
【0012】
また、上述した本発明の液体収容体においては、高剛性部は、複数の別部材を並べて添付することで構成してもよい。
【0013】
こうすれば、複数の別部材どうしの間の部分では第1膜部および第2膜部が屈曲可能となるので、別部材が添付される部分(通路部材が挿入された側、あるいは通路部材が挿入された側とは反対側)においても液体収容体を膨らみやすくすることが可能となる。その結果、別部材を添付することによって第1膜部および第2膜部にシワが発生することを抑えつつ、そのことによって液体収容体の収容量が減少することを抑制可能となる。
【0014】
また、本発明の液体収容体をケース部材に収納し、液体収容体の通路部材をケース部材の外部に挿通させれば、耐衝撃性を高めた液体収容容器を構成することができる。このような液体収容容器においても、第1膜部および第2膜部のシワが抑制されることにより、液体の残留量を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】インクジェットプリンターの構成を例示した説明図である。
【図2】カートリッジホルダーにインクカートリッジを装着する様子を示した説明図である。
【図3】本実施例のインクカートリッジの構成を示した分解斜視図である。
【図4】従来のピロータイプのインクパックにおいて、フィルムにシワが発生する様子を示した説明図である。
【図5】本実施例のインクパックのシワの抑制方法を示した説明図である。
【図6】インクパックに薄板部材を貼付してもインクの収容量が確保できる理由をしめした説明図である。
【図7】変形例のインクパックに薄板部材を貼付する態様を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施例を説明する。
A.装置構成:
B.本実施例のインクパックのシワの抑制方法:
C.変形例:
【0017】
A.装置構成 :
図1は、本実施例の液体収容体としてのインクパックを搭載したインクジェットプリンターの構成を示した説明図である。図示したインクジェットプリンター10は、略箱形の外観形状をしており、前面のほぼ中央には前面カバー11が設けられ、その左隣には複数の操作ボタン15が設けられている。前面カバー11は下端側で軸支されており、上端側を手前に倒すと、印刷用紙2が排出される細長い排紙口12が現れる。また、インクジェットプリンター10の背面側には、図示しない給紙トレイが設けられており、給紙トレイに印刷用紙2をセットして操作ボタン15を操作すると、給紙トレイから印刷用紙2が給送され、内部で印刷用紙2の表面に画像等が印刷された後、排紙口12から印刷用紙2が排出される。
【0018】
インクジェットプリンター10の内部には、主走査方向に往復動しながら印刷用紙2上にインクドットを形成するキャリッジ20や、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30などが設けられている。キャリッジ20の底面側(印刷用紙2に向いた側)には、複数の噴射ノズルが形成された噴射ヘッド22が搭載されており、噴射ノズルから印刷用紙2に向かってインクを噴射して画像等の印刷を行う。
【0019】
噴射ノズルから噴射するインクはインクカートリッジ40(液体収容容器)に収容されている。インクカートリッジ40は、キャリッジ20とは別の位置に設けられたカートリッジホルダー42に装着され、インクカートリッジ40内のインクは、カートリッジホルダー42およびインクチューブ24を介してキャリッジ20の噴射ヘッド22に供給される。本実施例のインクジェットプリンター10では、前面カバー11の右隣に、前面カバー11と同様に下端側で軸支されたカートリッジ交換用カバー13が設けられており、カートリッジ交換用カバー13の上端側を手前に倒すと、カートリッジホルダー42が現れて、インクカートリッジ40を着脱可能となる。
【0020】
尚、図示したインクジェットプリンター10では、シアン色、マゼンタ色、イエロー色、黒色の4種類のインクを用いてカラー画像を印刷することが可能であり、このことと対応して、キャリッジ20に搭載された噴射ヘッド22には、インクの種類毎に噴射ノズルが設けられている。そして、それぞれの噴射ノズルには、対応するインクカートリッジ40内のインクが、インクの種類毎に設けられたインクチューブ24を介して供給されるようになっている。
【0021】
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、内側に複数の歯形が形成されたタイミングベルト32と、タイミングベルト32を駆動するための駆動モーター34などから構成されている。タイミングベルト32の一部はキャリッジ20に固定されており、タイミングベルト32を駆動すると、主走査方向に延設された図示しないガイドレールによってガイドしながら、キャリッジ20を主走査方向に往復動させることが可能となっている。
【0022】
図2は、カートリッジホルダー42にインクカートリッジ40を装着する様子を示した説明図である。図示されているように、カートリッジホルダー42には、手前側から奥側に向けてインクカートリッジ40を挿入する挿入孔44が、インクカートリッジ40毎に設けられている。この挿入孔44の奥側の面には、インクカートリッジ40からインクを取り入れるためのインク取入針46が手前側に向けて立設されている。また、インクカートリッジ40の背面には、図示しないインク供給口が設けられている。カートリッジホルダー42の挿入孔44にインクカートリッジ40を奥側まで挿入して装着すると、インク取入針46がインク供給口に挿入されて、インクカートリッジ40内のインクをカートリッジホルダー42に取り入れることが可能となる。
【0023】
また、カートリッジホルダー42には、図示しないインク通路やダイアフラムポンプが内蔵されており、インク取入針46から取り入れられたインクは、インク通路によって、カートリッジホルダー42の背面側に接続されたインクチューブ24(図1参照)に導かれる。さらに、インク通路上に設けられたダイアフラムポンプは、インクカートリッジ40内のインクを吸入して、噴射ヘッド22が搭載されたキャリッジ20に向けてインクを圧送するようになっている。
【0024】
図3は、本実施例のインクカートリッジ40の構成を示した分解斜視図である。図示されているように、インクカートリッジ40は、インクを収容するインクパック70(液体収容体)と、インクパックを収納するカートリッジケース100(ケース部材)などから構成されている。インクパック70は、液体を通さない一対のフィルム74(第1膜部および第2膜部)を張り合わせて袋状にし、インクの取り出し口となるインク供給口72(通路部材)を挟んだ状態で袋の開口部を閉じて形成したもの(いわゆるピロータイプ)となっている。尚、本実施例のインクパック70には、一対のフィルム74のそれぞれの表面に、2枚の薄板部材76(別部材)が貼付されている。このようにインクパック70に薄板部材76を貼付しておく理由については後述する。
【0025】
インクパック70を収納するカートリッジケース100は、本体ケース100aおよび蓋部100bから構成されている。箱形状に形成された本体ケース100aは、内部にインクパック70を収納可能となっている。一方、板状の蓋部100bは、本体ケース100aの開口部を封じる部材である。このような本体ケース100aと蓋部100bとは、蓋部100bに設けられた鉤部104が、本体ケース100aに設けられた凹部106に係合される。
【0026】
また、本体ケース100aには、収納されたインクパック70のインク供給口72を本体ケース100aの外側に出すための切り欠き部108が設けられており、本体ケース100aにインクパック70を収納する際には、インク供給口72を切り欠き部108に嵌め込むようになっている。そして、蓋部100bには、切り欠き部108に嵌め込まれたインク供給口72を押える押え部102が設けられていることから、蓋部100bで本体ケース100aの開口部を封じると、本体ケース100aの切り欠き部108と押え部102との間に挟まれてインク供給口72が固定される。
【0027】
このような本実施例のインクカートリッジ40では、インク供給口72からインクパック70にインクが注入されると、フィルム74が変形してインクパック70の容積が増加する(膨らむ)ことで、インクパック70内にインクが収容される。また、こうしてインクパック70に収容されたインクがカートリッジホルダー42やインクチューブ24を介して噴射ヘッド22に供給されると、インクパック70内のインクの量が減少し、これに伴ってインクパック70が萎んでいく。
【0028】
図4は、いわゆるピロータイプのインクパック80が、インク残量の減少によって萎んだ状態を示した説明図である。図示されているように、インクパック80が萎むと、インク供給口82が設けられたフィルム84の図面左側の端辺付近の領域(領域Aと表示)と、図面右側の端辺付近の領域(領域Bと表示)とに、シワが集中して発生することが経験上認められている。このようにフィルム84にシワが発生すると、シワの内部にインクが閉じ込められてインクパック80内に残留するインクの量が多くなってしまう。そこで、本実施例のインクパック70では、以下のようにしてインクパック70のフィルム74に生じるシワを抑制している。
【0029】
B.本実施例のインクパックのシワの抑制方法:
図5は、本実施例のインクパック70のシワの発生を抑制する方法を示した説明図である。図示されているように、本実施例のインクパック70では、フィルム74の中でも特にシワが発生しやすい領域(インクパック80の図面左側の端辺付近の領域A、および図面右側の端辺付近の領域B)に、プラスチック製の薄板部材76が貼付されている。このように薄板部材76を貼付しておくと、貼付した領域(領域Aおよび領域B)の剛性が大きくなることで、領域A,B(高剛性部)でのフィルム74の変形が抑制される。その結果、インクパック70にシワが発生することを抑制することができる。上述したように、フィルム74に発生するシワの多くは領域A,Bに集中するので(図4を参照)、薄板部材76によってフィルム74に生ずるほとんどのシワが抑制されることで、インクパック70に残留するインクの量を抑制することが可能となる。
【0030】
もちろん、フィルム74に薄板部材76を貼付すると、フィルム74の変形が抑制されるので、インクパック70が膨らみ難くなる。しかし、本実施例のインクパック70では、その事によってインクの収容量が減少することはない。以下ではこの点について補足して説明する。
【0031】
図6は、本実施例のインクパック70が、薄板部材76を貼付しない場合と同等のインクの収容量を確保可能な理由を示した説明図である。図6には、インクを充填した状態でのインクパック70を、図5に示した矢印の方向から見たときの様子が示されている。尚、図6には、参考として、薄板部材76を貼付していない状態でインクを充填したときのインクパック70の様子が破線によって示されている。
【0032】
図示されているように、本実施例のインクパック70は、薄板部材76を貼付した領域(領域A,B)では、薄板部材76を貼付しない場合と比較してフィルム74の変形(膨らみ)が抑制される。しかし、領域A,Bは何れもインクパック70の端辺付近に限られており、薄板部材76が貼付されてされない領域(領域Aと領域Bとに挟まれた領域)が広い範囲に残されている。このため、領域Aと領域Bとに挟まれた領域では、フィルム74が比較的自由に変形することが可能であり、インクパック70にインクを充填する際には、領域Aと領域Bとに挟まれた領域を少し大きめ膨らませてインクを収容することもできる。その結果、薄板部材76によってインクパック70のシワの発生を抑制することが可能でありながら、インクパック70のインクの収容量を十分に確保することが可能となる。
【0033】
C.変形例 :
以上に説明した実施例では、特にシワが発生しやすいフィルム74の2つの領域(領域A,B)に対して、それぞれ一枚ずつ薄板部材76を貼付するものと説明した。しかし、薄板部材76は、一枚の薄板部材76を複数に分割して領域A(あるいは領域B)に貼付することとしてもよい。尚、以下に説明する変形例において、上述した実施例と同様の構成部分については、実施例と同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0034】
図7は、変形例のインクパック70に薄板部材76を貼付する態様を示した説明図である。図7(a)には、変形例のインクパック70をフィルム74の上方から見た様子が示されており、図7(b)には、図7(a)に示したインクパック70のAA断面を矢印の方向から見たときの様子が示されている。尚、図7(b)には、参考として、薄板部材76を貼付しないときの充填状態のインクパックの様子が破線によって示されている。
【0035】
図示した変形例のインクパック70では、フィルム74の領域Aに貼付される薄板部材76が3つに分割されて、領域Aの図面上段の領域と、図面中段の領域と、図面下段の領域とにそれぞれ貼付されている。また、領域Bに貼付される薄板部材76も同様に3分割されて、領域Bの図面上段、中段、下段の各領域にそれぞれ貼付されている。尚、変形例のインクパック70では、薄板部材76は3分割されているが、薄板部材76は2分割であってもよいし、逆に3分割よりも細かく分割することとしてもよい。
【0036】
このように薄板部材76を貼付すると、図7(b)に示されるように、分割された薄板部材76どうしの隙間の部分ではフィルム74が自由に変形することが可能となる。従って、領域B(および領域A)では、薄板部材76が貼付された状態であっても、薄板部材76を貼付しない場合とほとんど同様にインクパック70が膨らむことができる。その結果、薄板部材76を貼付することによるインクパック70の収容量の減少を抑制することができるので、インクの収容量をより確実に確保することが可能となる。また、図示されているように、分割された薄板部材76どうしの隙間は小さく設定されているので、この隙間にシワが発生することはほとんどなく、従ってシワによってインクパック70のインク残量が増加してしまうこともない。
【0037】
以上、各種の実施形態を説明したが、本発明は上記すべての実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上述した実施例および変形例では、フィルム上のシワが発生しやすい領域(領域A,B)にプラスチック製の薄板部材を貼付するものと説明した。しかし、領域A,Bに貼付するものは、フィルムの剛性を大きくすることができるものであればよく、例えばインクパック内に収容されるインクの種類やバーコード等を記載したラベルを、領域A,Bに貼付することとしてもよい。インクパックには、こうしたラベルが貼付されるのが通常であるから、ラベルを貼付する場所をシワが発生しやすい領域とすれば、別途薄板部材を貼付する必要がない。
【0038】
また、フィルムの剛性を大きくする方法としては、上述したように、薄板部材やラベルをフィルムに貼付する方法に限らず、例えば領域A,Bに対応する部分のフィルムの厚みを通常のフィルムの厚みよりも大きく設定することで、フィルムの剛性を大きくすることとしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10…インクジェットプリンター、 20…キャリッジ、 22…噴射ヘッド、
24…インクチューブ、 40…インクカートリッジ、 70…インクパック、
72…インク供給口、 74…フィルム、 76…薄板部材、
80…インクパック、 82…インク供給口、 84…フィルム、
100…カートリッジケース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屈曲可能な材料で形成された第1膜部と、屈曲可能な材料で形成されて周囲が該第1膜部と気密に接合された第2膜部とを備え、該第1膜部と該第2膜部との間に液体を収容する液体収容体であって、
前記第1膜部と前記第2膜部との間には、前記収容された液体の流出通路が形成された通路部材が挿入されており、
前記第1膜部および第2膜部には、前記通路部材が挿入された側、あるいは該通路部材が挿入された側と反対側の少なくとも一方に、他の部分よりも剛性の高い部分である高剛性部が設けられていることを特徴とする液体収容体。
【請求項2】
前記高剛性部は、前記第1膜部および前記第2膜部に別部材が添付された部分である請求項1に記載の液体収容体。
【請求項3】
前記高剛性部は、複数の前記別部材が所定の間隔を形成するように並べて添付されて構成されている請求項2に記載の液体収容体。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の液体収容体がケース部材に収納され、前記通路部材が該ケース部材の外部に挿通されて構成されている液体収容容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−6319(P2013−6319A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139552(P2011−139552)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】