説明

液体収容袋、液体カートリッジ、画像形成装置

【課題】カートリッジケースに設けられたリブが損傷して、カートリッジケースの再利用回数が制限される。
【解決手段】インク収容袋202は、袋本体221に供給口部材222を接合してなり、供給口部材222には、袋本体221内のインクを外部(装置本体側)に供給するために装置本体側から中空針が刺し通される供給口部223が形成され、また、装置本体側のカートリッジホルダ6に設けられるガイド溝261、262に対応するガイドリブ225、226が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体収容袋、液体カートリッジ、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0003】
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置(単なる液体吐出装置を含む)を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を媒体に着弾させる、即ち液滴吐出装置ないし液体吐出装置と称されるものを含む)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体、DNA試料、パターニング材料などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
【0004】
記録ヘッドとして用いる液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)としては、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させ液室内の体積を変化させて圧力を高め液滴を吐出させる圧電型ヘッドや、液室内に通電によって発熱する発熱体を設けて、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、液滴を吐出させるサーマル型ヘッドが知られている。
【0005】
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、特に画像形成スループットの向上、すなわち画像形成速度の高速化が望まれており、本体据え置きの大容量のインクカートリッジ(メインタンク)からチューブを介して記録ヘッド上部のヘッドタンク(サブタンク、バッファタンクと称されるものを含む。)にインクを供給する方式が行なわれている。このようなチューブを用いてインクを供給する方式(チューブ供給方式或いはオフキャリッジ方式という。)とすることで、キャリッジ部を軽量小型化でき、構造系、駆動系も含めて装置を大幅に小型化できる。
【0006】
従来、メインタンクとして使用されるインクカートリッジとしては、例えば、インクを収容したインク袋を、カートリッジケース(ケース部材、アダプタ部材とも称される。)内に収納したものが知られている。そして、このようなインクカートリッジには、内部に収納しているインクの色を識別するためのガイドリブ、また、装置本体側のインクカートリッジを着脱自在に装着するカートリッジホルダ側への挿入を案内するためのガイドリブが設けられ、装置本体のカートリッジホルダ側にはガイドリブが挿入されるガイド溝が設けられる(特許文献1、その他特許文献2、3も参照)。なお、ガイドリブとガイド溝の関係は逆にすることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−106084号公報
【特許文献2】特開2009−279876号公報特許第3222454号公報
【特許文献3】特許第3222454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、使用済みインクカートリッジのインク袋のみを交換してカートリッジケースを再利用することでインクカートリッジのリサイクルを行う場合、カートリッジケースが繰り返し使用されることによって、例えばガイドリブが損傷し、カートリッジケースの再利用をできなくなるという課題がある。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体カートリッジのケース部材の寿命を長くして再利用可能回数を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体カートリッジは、
記録ヘッドから吐出する液体を収容した液体袋本体と、
前記液体袋本体内の液体を外部に供給する供給口部を有する供給口部材と、を有する液体収容袋と、
前記液体収容袋を内部に保持し、前記画像形成装置本体のカートリッジホルダに装着されるケース部材と、を備え、
前記液体収容袋の前記供給口部材には、前記カートリッジホルダ側に、装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている
構成とした。
【0011】
また、前記ケース部材には前記供給口部材のガイドリブ又はガイド溝に対応する部分に開口部が設けられている構成とできる。
【0012】
また、前記液体袋本体の前記装着方向で前記供給口部材と反対側に、前記ケース部材から外部に突出し、装着時に前記カートリッジホルダ側に当接する引っ掛け部材が設けられている構成とできる。
【0013】
本発明に係る液体収容袋は、
記録ヘッドから吐出する液体を収容した液体袋本体と、
前記液体袋本体内の液体を外部に供給する供給口部を有する供給口部材と、を有する液体収容袋と、を有し、
前記供給口部材には、画像形成装置本体側のカートリッジホルダ側に、装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている
構成とした。
【0014】
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係る液体カートリッジを備えたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る液体カートリッジ、液体収容袋によれば、供給口部材には、カートリッジホルダ側に装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている構成としたので、液体収容袋を交換することでガイドリブ又はガイド溝も交換されて、ケース部材を再利用することができ、液体カートリッジのケース部材の寿命が長くなり、再利用可能回数が向上する。
【0016】
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係る液体カートリッジを備えているので、ランニングコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の一例を前方側から見た斜視説明図である。
【図2】同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。
【図3】同機構部の要部平面説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るインクカートリッジの外観斜視説明図である。
【図5】インク収容袋の側面説明図である。
【図6】同インク収容袋の斜視説明図である。
【図7】ケース部材の斜視説明図である。
【図8】ケース部材にインク収容袋を取り付けた状態の斜視説明図である。
【図9】装置本体側のカートリッジホルダの斜視説明図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係るインクカートリッジの外観斜視説明図である。
【図11】インク収容袋の側面説明図である。
【図12】同インク収容袋の斜視説明図である。
【図13】ケース部材の斜視説明図である。
【図14】ケース部材にインク収容袋を取り付けた状態の斜視説明図である。
【図15】装置本体側のカートリッジホルダの斜視説明図である。
【図16】同カートリッジホルダの側面説明図である。
【図17】同実施形態の他の例の説明に供するカートリッジホルダにインクカートリッジを装着した状態の正面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明を適用した画像形成装置の一例について図1ないし図3を参照して説明する。図1は同画像形成装置を前方側から見た斜視説明図、図2は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図3は同機構部の要部平面説明図である。
【0019】
この画像形成装置は、図1に示すように、装置本体1と、装置本体1に装着した記録媒体である用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備え、さらに、装置本体1の前面4の一端部側には、前面4から前方側に突き出し、上面5よりも低くなったカートリッジホルダ6を有し、このカートリッジホルダ6の上面に操作キーや表示器などの操作部7を配置している。カートリッジホルダ6には液体カートリッジであるインクカートリッジ(メインタンク)10の脱着を行うための開閉可能な前カバー8を有している。
【0020】
そして、図2及び図3に示すように、装置本体1の左右の側板21A、21Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド31、32でキャリッジ33を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータによってタイミングベルトを介してキャリッジ主走査方向に移動走査する。
【0021】
このキャリッジ33には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド34a、34b(区別しないときは「記録ヘッド34」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0022】
記録ヘッド34は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド34aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド34bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。
【0023】
また、キャリッジ33には、記録ヘッド34のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク35a、35b(区別しないときは「サブタンク35」という。)を搭載している。このサブタンク35には、カートリッジホルダ6に着脱自在に装着される各色のメインタンクであるインクカートリッジ10y、10m、10c、10k(区別しないときは、「インクカートリッジ10」という。)から、供給ポンプユニット26によって各色の供給チューブ36を介して、各色の記録液が補充供給される。
【0024】
また、キャリッジ33の主走査方向に沿ってエンコーダスケール91が配設され、キャリッジ33にはエンコーダスケール91を読み取るエンコーダセンサ92が設けられて、これらのエンコーダスケール91とエンコーダセンサ92によってリニアエンコーダ90を構成し、このリニアエンコーダ90の検出信号によってキャリッジ33の主走査方向位置(キャリッジ位置)や移動量を検出するようにしている。
【0025】
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
【0026】
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド34の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
【0027】
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト51は、図示を省略する副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ52が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
【0028】
さらに、記録ヘッド34で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロである拍車63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
【0029】
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
【0030】
さらに、キャリッジ33の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド34のノズルの状態を維持し、回復するための本発明に係るヘッド回復装置を含む維持回復機構81を配置している。この維持回復機構81には、記録ヘッド34の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a、82b(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピング(払拭)するための払拭部材であるワイパ部材(ワイパブレード)を含むヘッド回復装置83と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84と、キャリッジ33をロックするキャリッジロック87などとを備えている。また、このヘッドの維持回復機構81の下方側には維持回復動作によって生じる廃液を収容するための廃液タンク100が装置本体に対して交換可能に装着される。
【0031】
また、キャリッジ33の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド34のノズル列方向に沿った開口部89などを備えている。
【0032】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0033】
このとき、帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
【0034】
そこで、キャリッジ33を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
【0035】
そして、記録ヘッド34のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ33をホーム位置である維持回復機構81に対向する位置に移動して、キャップ部材82によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などを行い、ヘッド回復装置83でノズル面を払拭するなどの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
【0036】
次に、本発明の第1実施形態に係る液体カートリッジであるインクカートリッジについて図4ないし図10を参照して説明する。なお、図4は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図5は液体収容袋であるインク収容袋の側面説明図、図6は同インク収容袋の斜視説明図、図7はケース部材の斜視説明図、図8はケース部材にインク収容袋を取り付けた状態の斜視説明図、図9は装置本体側のカートリッジホルダの斜視説明図である。
【0037】
このインクカートリッジ10は、ケース部材であるカートリッジケース201内に、インクを収容した液体収容袋(液体収容袋部材)であるインク収容袋202を収納保持したものである。
【0038】
カートリッジケース201は、ベースケース211Aとカバーケース211Bとを、支軸及び軸穴からなるヒンジ部212にて開閉可能に取り付けて構成している。また、カートリッジケース211の前面側(インクカートリッジの前面側とは、インクカートリッジの着脱方向で画像形成装置本体に挿入するときに前面となる側の意味であり、前面の反対側を背面という。)には、装置本体のカートリッジホルダ6に設けられた液体吸入手段である中空針(後述の図17の中空針280参照)が通る開口部214が形成されている。
【0039】
インク収容袋202は、例えば可撓性フィルム部材からなる密閉された袋状部材である袋本体221に供給口部材222を接合したものである。袋本体221の材質としては、可撓性を有するフィルム部材であることが好ましい。この場合、1種の樹脂組成からなるフィルム部材でも、複数種の樹脂組成からなる層構造を有するフィルム部材でも良い。また表面、あるいは中間層に金属薄膜層を有する構造でも良い。樹脂組成として良好なものは、オレフィン系の樹脂組成のもので、特にインクとの接液性からポリエチレン系のフィルムが良好である。また、金属薄膜層としては、フィルムの透湿性を抑え、あるいはフィルムの剛性を持たせるものが好ましく、例えば、特にはアルミニウム薄膜が好ましい。
【0040】
供給口部材222には、袋本体221内のインクを外部(装置本体側)に供給するために装置本体側から中空針が刺し通される供給口部223と、袋本体221内に液体であるインクを充填する筒状の液体充填口部であるインク充填口部224などが設けられている。このインク充填口部224は、熱溶着で封止されている。
【0041】
そして、供給口部材222には、装置本体側のカートリッジホルダ6に設けられるガイド溝261、262に対応するガイドリブ225、226が設けられている。
【0042】
一方、カートリッジケース211のベースケース211Aには、インク収容袋202の供給口部材222を係止する供給口部受け217が設けられ、また、供給口部材222のガイドリブ225、226に対応する位置に、開口部218を形成するための切り欠き部215、216を形成している。
【0043】
このように構成したので、インクカートリッジ10が使用済みになり、インクカートリッジ10をカートリッジホルダ6から取り外してカートリッジケース201を再利用するとき、インク収容袋202を交換して再度カートリッジケース201に再度取り付ける。
【0044】
この場合、インク収容袋202を交換するときに、同時にガイドリブ225、226を有する供給口部材222も交換される。したがって、ガイドリブ225、226が損傷していてもカートリッジケース201はそのまま再利用することができる。
【0045】
このように、液体収容袋の供給口部材には、カートリッジホルダ側に装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている構成とすることで、液体収容袋を交換することでガイドリブ又はガイド溝も交換されて、ケース部材を再利用することができ、液体カートリッジのケース部材の寿命が長くなり、再利用可能回数が向上する。
【0046】
次に、本発明の第2実施形態に係る液体カートリッジであるインクカートリッジについて図10ないし図14を参照して説明する。なお、図10は同インクカートリッジの外観斜視説明図、図11は液体収容袋であるインク収容袋の側面説明図、図12は同インク収容袋の斜視説明図、図13はケース部材の斜視説明図、図14はケース部材にインク収容袋を取り付けた状態の斜視説明図、図15は装置本体側のカートリッジホルダの斜視説明図、図16は同カートリッジホルダの側面説明図である。
【0047】
このインクカートリッジ10では、インク収容袋202に、袋本体221の装着方向で供給口部材222と反対側に、カートリッジケース201から外部に突出し、装着時にカートリッジホルダ6側に当接する引っ掛け部材227が設けられている。カートリッジケース201には引っ掛け部材227が突出する切り欠き部231、232が形成されている。
【0048】
このような構成とすることで、例えばインク収容袋202が多少折れ曲がるなどして縮んだ状態でカートリッジケース201にセットされた場合でも、引っ掛け部材227がカートリッジホルダ6の端面に当接して引っかかることにより,インク収容袋202を縮んだ状態から伸ばされた状態にすることができる。
【0049】
これにより、インク収容袋202がくしゃくしゃの状態ではインクが完全には吸いだせず残量が多くなる可能性が高くなるが,インク収容袋202を縮んだ状態から伸ばすことで、縮んだままよりも残量を低減することができる。
【0050】
また、この場合、図17に示すように、引っ掛け部材227の先端部にインク収容袋202内に収容しているインクの色と同じマーク228を設けることで、正しい色のインクカートリッジ10がセットされているかを容易に判別できる。なお、マーク228は塗装、シール、引っ掛け部材227の材料自体の表面色などで構成できる。
【0051】
なお、上記実施形態ではシリアル型画像形成装置に適用した例で説明しているが、ライン型画像形成装置にも同様に適用することができる。また、液体カートリッジ側にガイドリブを、カートリッジホルダ側にガイド溝を設けた例で説明しているが、液体カートリッジ側にガイド溝を、カートリッジホルダ側にガイドリブを設ける構成である場合には、液体カートリッジの供給口部材にガイド溝を形成する構成とすればよい。
【符号の説明】
【0052】
1 装置本体
6 カートリッジホルダ
10 インクカートリッジ(液体カートリッジ)
23 キャリッジ
34、34a、24b 記録ヘッド
201 カートリッジケース(ケース部材)
202 インク収容袋(液体収容袋)
225、226 ガイドリブ
261、262 ガイド溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録ヘッドから吐出する液体を収容した液体袋本体と、
前記液体袋本体内の液体を外部に供給する供給口部を有する供給口部材と、を有する液体収容袋と、
前記液体収容袋を内部に保持し、前記画像形成装置本体のカートリッジホルダに装着されるケース部材と、を備え、
前記液体収容袋の前記供給口部材には、前記カートリッジホルダ側に、装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている
ことを特徴とする液体カートリッジ。
【請求項2】
前記ケース部材には前記供給口部材のガイドリブ又はガイド溝に対応する部分に開口部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液体カートリッジ。
【請求項3】
前記液体袋本体の前記装着方向で前記供給口部材と反対側に、前記ケース部材から外部に突出し、装着時に前記カートリッジホルダ側に当接する引っ掛け部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体カートリッジ。
【請求項4】
記録ヘッドから吐出する液体を収容した液体袋本体と、
前記液体袋本体内の液体を外部に供給する供給口部を有する供給口部材と、を有する液体収容袋と、を有し、
前記供給口部材には、画像形成装置本体側のカートリッジホルダ側に、装着方向に沿って設けられるガイド溝又はガイドリブに係合するガイドリブ又はガイド溝が設けられている
ことを特徴とする液体収容袋。
【請求項5】
請求項1ないし3のいずれかに記載の液体カートリッジを搭載していることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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