説明

液体吐出装置

【課題】掃除されたワイパに再度液体が付着することを防止することにより、ワイピング性能の低下を防止する。
【解決手段】インクジェットプリンタ10の制御手段は、第1ワイパ80aを、第1ワイピング動作開始位置P1から第1ワイピング動作終了位置P2までインク受け面28に接触させながら移動させ、第1ワイピング動作終了位置P2からワイパ掃除位置P3に移動させ、ワイパ掃除位置P3から第1ワイピング動作開始位置P1に移動させるように、移動手段を制御し、ワイパ掃除位置P3は、第1ワイピング動作開始位置P1および第1ワイピング動作終了位置P2とともに所定方向に並び、第1ワイピング動作開始位置P1からみて第1ワイピング動作終了位置P2と反対側であり、第1ワイピング動作終了位置P2よりも第1ワイピング動作開始位置P1までの距離が短い、位置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を記録するための液体を記録媒体に吐出する液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像を記録するためのインクを記録媒体に吐出するインクヘッドと、メンテナンスの際にインクヘッドの吐出面を密閉するヘッドキャップと、メンテナンスの際にヘッドキャップの底部に付着したインクを払拭するワイプブレードとを備えるインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置では、ヘッドキャップの一端側にワイプユニット格納部が配置されるとともに、ヘッドキャップの他端側にしごき壁を有する退避溝が配置されており、しごき壁には、インク吸収体が設けられている。そして、メンテナンスの際には、ワイプユニット格納部に格納されていたワイプブレードが、ヘッドキャップの一端から他端に向けて移動され、ワイプブレードによってヘッドキャップの底部に付着したインクが払拭される。ワイプブレードによるインクの払拭が終了すると、ワイプブレードがしごき壁を乗り越えながらインク吸収体で掃除され、その後、ワイプブレードが退避溝で停止される。第1回目の払拭動作(ワイピング動作)が終了した後に、第2回目の払拭動作(ワイピング動作)を実行する際には、ワイプブレードがヘッドキャップの一端側に戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−101594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたインクジェット記録装置では、しごき壁およびインク吸収体がヘッドキャップの他端側に存在するワイピング動作終了位置の近傍に配置されているので、ワイピング動作を開始する際には、インク吸収体で掃除されたワイプブレードを、ヘッドキャップの一端側に存在するワイピング動作開始位置まで移動させなければならなかった。そのため、ワイプブレードを移動させる過程で、掃除されたワイプブレードに再度インクが付着するおそれがあり、ワイピング性能が低下するおそれがあった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、掃除されたワイパに再度液体が付着することを防止することにより、ワイピング性能の低下を防止することができる、液体吐出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出するノズルが形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記ノズルから排出された液体を受けるために前記吐出面と対向し得る液体受け面と、前記液体受け面に接触しながら移動することにより前記液体受け面に付着した液体を払拭する第1ワイパと、前記第1ワイパを移動させる移動手段と、前記第1ワイパを掃除するクリーニング手段と、少なくとも前記移動手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1ワイパを、前記液体受け面の一端に存在する第1ワイピング動作開始位置から前記液体受け面の前記一端とは反対側の他端に存在する第1ワイピング動作終了位置まで前記液体受け面に接触させながら移動させ、前記第1ワイピング動作終了位置から前記クリーニング手段により規定されるワイパ掃除位置に移動させ、前記ワイパ掃除位置から前記第1ワイピング動作開始位置に移動させるように、前記移動手段を制御し、前記ワイパ掃除位置は、前記第1ワイピング動作開始位置および前記第1ワイピング動作終了位置とともに所定方向に並び、前記第1ワイピング動作開始位置からみて前記第1ワイピング動作終了位置と反対側であり、前記第1ワイピング動作終了位置よりも前記第1ワイピング動作開始位置までの距離が短い、位置である。
この構成では、第1ワイピング動作を開始する直前に、クリーニング手段によって第1ワイパを掃除することができる。したがって、第1ワイパを掃除した後、第1ワイパによる第1ワイピング動作を開始するまでの間に第1ワイパに再度液体が付着する機会を少なくすることができ、ワイピング性能の低下を防止することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上記の構成によって、掃除されたワイパに再度液体が付着することを防止することにより、ワイピング性能の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係るインクジェットプリンタの全体構成を示す概念図である。
【図2】インクジェットプリンタの要部の構成を示す概念図である。
【図3】画像を記録するときのプラテンの状態を示す正面図である。
【図4】メンテナンス時のプラテンの状態を示す正面図である。
【図5】インク吐出ヘッドのヘッド部の構成を示す平面図である。
【図6】インク吐出ヘッドのヘッド部の構成を示す部分拡大断面図である。
【図7】画像を記録するときに第1ワイパをインク廃棄位置に位置づけたときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図8】インク排出時におけるインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図9】ワイパユニットを移動させるときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図10】第2ワイパで吐出面に付着したインクを払拭するときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図11】第1ワイパをワイパ掃除位置に位置づけたときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図12】第1ワイパでインク受け面に付着したインクを払拭するときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【図13】インク受け面に付着したインクをインク受け口に流入させるときのインクジェットプリンタ状態を示す図である。
【図14】ノズル面をキャップで覆ったときのインクジェットプリンタの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係る液体吐出装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、本発明に係る「液体吐出装置」がインクジェットプリンタに適用されており、「液体」としてインクが用いられている。ただし、他の実施形態では、「液体」として記録媒体の表面を改質する処理液が用いられてもよい。この場合、以下の説明中の「液体」は「処理液」に読み替えられる。
【0010】
図1は、実施形態に係るインクジェットプリンタ10の全体構成を示す概念図であり、図2は、インクジェットプリンタ10の要部の構成を示す概念図である。図1に示すように、インクジェットプリンタ10は、所定の記録領域Qにおいて用紙Pに画像を記録するものであり、筐体12と、インクを吐出するノズル60(図6)が形成された吐出面60aを有する「液体吐出ヘッド」としてのインク吐出ヘッド14と、インクを収容するインクタンク16と、用紙Pを収容する用紙収容部18と、インク吐出ヘッド14により画像が記録された用紙Pが排出される排出部20とを有している。
【0011】
また、図1に示すように、インクジェットプリンタ10は、用紙Pを用紙収容部18から所定の記録領域Qを経由して排出部20に搬送するための経路である搬送経路22と、用紙Pを搬送経路22で搬送させるための搬送力を用紙Pに付与する搬送力付与手段24と、搬送経路22の途中に設けられ、所定の記録領域Qにおいて用紙Pを支持するプラテン26とを備えている。
【0012】
さらに、図2に示すように、インクジェットプリンタ10は、インク吐出ヘッド14のノズル60(図6)から排出されたインクを受けるために吐出面60aと対向し得る、「液体受け面」としてのインク受け面28を有する「液体受け部材」としてのインク受け部材30と、吐出面60aおよびインク受け面28に付着したインクを払拭するワイプ手段32と、ワイプ手段32の第1ワイパ80aを掃除するクリーニング手段34と、第1ワイパ80aで払拭されたインクおよび第1ワイパ80aに残留したインクを廃棄する「液体廃棄手段」としてのインク廃棄手段36と、キャップ周壁部材38と、各種の制御動作を実行する「制御手段」としての制御部40とを備えている。
【0013】
図1に示した制御部40は、CPUと、CPUが実行するプログラムや各種のデータを書き替え可能に記憶する不揮発メモリと、プログラムの実行時にデータを一時的に記憶するRAMとを有しており、CPUでプログラムが実行されることによって、画像形成に必要な各種の処理が行われる。また、制御部40には、当該制御部40に対してメンテナンス制御を実行させるためのメンテナンス指令を与える「メンテナンス指令手段」としてのスイッチ(図示省略)が接続されている。なお、「メンテナンス指令手段」は、所定のタイミングで制御部40にメンテナンス制御を実行させるためのプログラムとして、不揮発メモリに記憶されていてもよい。
【0014】
図1に示すように、搬送経路22は、所定の記録領域Qにおいて用紙Pを水平方向に搬送させるための水平経路22aと、用紙収容部18に収容された用紙Pを水平経路22aに向けて搬送させるための供給経路22bと、水平経路22aを通過した用紙Pを排出部20に向けて搬送させるための排出経路22cとを有している。
【0015】
図1に示すように、搬送力付与手段24は、用紙Pを水平経路22aで搬送させるための搬送力を用紙Pに付与する第1搬送ローラ24aと、用紙Pを供給経路22bで搬送させるための搬送力を用紙Pに付与する第2搬送ローラ24bと、用紙Pを排出経路22cで搬送させるための搬送力を用紙Pに付与する第3搬送ローラ24cと、用紙収容部18の用紙Pを取り出して供給経路22bに供給するピックアップローラ42とを有している。そして、第1搬送ローラ24a、第2搬送ローラ24b、第3搬送ローラ24cおよびピックアップローラ42のそれぞれを駆動する駆動モータ(図示省略)には、導電線(図示省略)を介して制御部40が電気的に接続されている。本実施形態では、水平経路22aにおける前後方向の略中央部が所定の記録領域Qに配置されており、インク吐出ヘッド14は、所定の記録領域Qの上方に配置されている。所定の記録領域Qにおける用紙Pの搬送方向が「副走査方向」であり、副走査方向に対して直交する方向が「主走査方向」である。
【0016】
図3は、画像を記録するときのプラテン26の状態を示す正面図であり、図4は、メンテナンス時のプラテン26の状態を示す正面図である。図3および図4に示すように、プラテン26は、扉状に開閉する略四角形の2枚の板状の扉部材44a,44bを有している。2枚の扉部材44a,44bは、用紙Pの搬送方向(副走査方向)の上流側から順に並んで、かつ、主走査方向に延びて配置されており、上流側の扉部材44aの上流側端部は、主走査方向に延びる回動軸46aによって回動自在に支持されており、下流側の扉部材44bの下流側端部は、主走査方向に延びる回動軸46bによって回動自在に支持されている。また、プラテン26には、扉部材44a,44bを開閉させるためのプラテン駆動装置48が接続されており、プラテン駆動装置48には、導電線50を介して制御部40(図1)が電気的に接続されている。
【0017】
図5は、インク吐出ヘッド14(図1)のヘッド部54の構成を示す平面図であり、図6は、ヘッド部54の構成を示す部分拡大断面図である。図1に示したインクジェットプリンタ10は、ライン式のプリンタであり、インク吐出ヘッド14(図1)は、水平方向であって、かつ、主走査方向に延びて設けられている。
【0018】
図1に示すように、インク吐出ヘッド14は、主走査方向に延びて設けられた略直方体状のヘッドホルダ52と、ヘッドホルダ52の下面に主走査方向に延びて設けられたヘッド部54とを有している。図5および図6に示すように、ヘッド部54は、1つの流路ユニット56と、その上面に接合された複数(本実施形態では8つ)のアクチュエータ58とを有している。図6に示すように、流路ユニット56は、複数の金属製プレートからなる積層体であり、最下層を構成するノズルプレート56aの下面が、複数のノズル60が形成された吐出面60aとなっている。また、図6に示すように、流路ユニット56の内部には、マニホールド62(図5)と、マニホールド62(図5)に連通する副マニホールド64と、副マニホールド64からアパーチャ66および圧力室68を経てノズル60に至る複数の個別インク流路70とが形成されている。そして、図5に示すように、流路ユニット56の上面56bには、マニホールド62に連通する複数のインク供給口62aが形成されている。
【0019】
図5に示すように、複数のアクチュエータ58のそれぞれは、平面視形状が略台形となるように形成されており、隣接するアクチュエータ58どうしは、上底および下底が互いに逆方向に位置するように、主走査方向に並べて配置されている。図6に示すように、複数のアクチュエータ58のそれぞれは、圧力室68に対応する複数の駆動部72(図6中に格子線で示す。)を有しており、複数の駆動部72のそれぞれは、圧電層72aと、これを挟むように配置された一対の電極72b,72cとを有している。そして、図2に示すように、複数の駆動部72(図6)のそれぞれには、ドライバIC(図示省略)を搭載したフレキシブル配線基板74を介して制御部40が電気的に接続されている。
【0020】
図6に示した駆動部72の電極72b,72c間に駆動電圧(例えば28Vの電位差)が供給されると、圧電層72aが厚み方向に対して直交する方向に収縮される。これにより、圧電層72aの下方に位置する部分が圧力室68の内側に凸となるように変形され、圧力室68の容積が小さくなる。この状態が基本状態である。基本状態において、電極72b,72c間にグランド電圧(例えば0Vの電位差)が供給されると、圧電層72aの収縮状態が解除される。すると、圧力室68の容積がもとの大きさに戻され、圧力室68の容積が大きくなる。基本状態が保持された状態で、電極72b,72c間にグランド電圧が瞬間的に供給されると、グランド電圧が供給されるタイミングで圧力室68の容積が駆動電圧の大きさに応じて瞬間的に変動され、圧力室68内に存在するインクに吐出エネルギが付与される。この吐出エネルギによってノズル60からインクが吐出される。なお、インク吐出ヘッド14の駆動方式は、適宜変更されてもよい。
【0021】
図2に示すように、インク吐出ヘッド14のヘッドホルダ52には、インク吐出ヘッド14を昇降させるためのヘッド昇降装置76が接続されており、ヘッド昇降装置76には、導電線50を介して制御部40が電気的に接続されている。本実施形態では、制御部40でヘッド昇降装置76を駆動させることにより、吐出面60aを、用紙Pに画像を記録する際に吐出面60aが位置づけられる第1ヘッド位置H1(図7)と、第1ヘッド位置H1より上方の第2ヘッド位置H2(図9)との間で鉛直方向に移動させることができる。本実施形態では、主走査方向における吐出面60aの一端に存在する所定位置が第2ワイピング動作開始位置Q1(図10)とされており、主走査方向における吐出面60aの一端とは反対側の他端に存在する所定位置が第2ワイピング動作終了位置Q2(図10)とされている。
【0022】
図2に示すように、インク受け部材30は、メンテナンスの際に、インク吐出ヘッド14のノズル60(図6)から排出されたインクを受ける略板状の部材である。インク受け部材30の上面のインク受け面28は、第1ワイパ80aによるインクの払拭が容易に行えるように、ガラスおよび金属(SUS等)等のような水分を吸収しない材料または水分を吸収し難い材料によって平面視で略四角形に形成されている。インク吐出ヘッド14およびインク受け面28を同時に平面視したとき、インク受け面28の外周部は、インク吐出ヘッド14の吐出面60aからはみ出しており、このはみ出した部分が、キャップ周壁部材38の下端部が当接される当接面28aとなっている。主走査方向におけるインク受け面28の長さは、副走査方向におけるインク受け面28の長さより十分に長く設計されており、主走査方向におけるインク受け面28の一端に存在する所定位置が第1ワイピング動作開始位置P1(図12)とされており、主走査方向におけるインク受け面28の一端とは反対側の他端に存在する所定位置が第1ワイピング動作終了位置P2(図12)とされている。
【0023】
図2に示すように、インク受け部材30には、インク受け部材30を昇降させるための昇降装置78が接続されており、昇降装置78には、導電線50を介して制御部40が電気的に接続されている。本実施形態では、制御部40で昇降装置78を駆動させることにより、インク受け面28を、画像を記録する際にインク受け面28が位置づけられる第1インク受け面位置L1(図7)と、インク受け面28をワイピングする際にインク受け面28が位置づけられる第2インク受け面位置L2(図12)と、第1インク受け面位置L1より上方、かつ、第2インク受け面位置L2より下方の第3インク受け面位置L3(図9)と、キャッピング位置L4(図14)との間で鉛直方向に移動させることができる。これにより、メンテナンスの際には、インク受け面28を吐出面60aに対向させることができる。
【0024】
図2に示すように、ワイプ手段32は、ワイパユニット80と、ワイパユニット80を主走査方向に案内する略棒状のガイド82と、ガイド82に沿ってワイパユニット80を移動させる移動手段84とを有している。
【0025】
図2に示すように、ワイパユニット80は、インク受け面28に接触しながら移動することによりインク受け面28に付着したインクを払拭する第1ワイパ80aと、吐出面60aに接触しながら移動することにより吐出面60aに付着したインクを払拭する第2ワイパ80bと、これらを支持する基部80cとを有している。第1ワイパ80aは、ゴム等の弾性材料からなる略板状の部材であり、第1ワイパ80aの長さは、副走査方向におけるインク受け面28の長さより長く設計されている。第2ワイパ80bは、ゴム等の弾性材料からなる略板状の部材であり、第2ワイパ80bの長さは、副走査方向における吐出面60aの長さより長く設計されている。基部80cは、副走査方向に延びる略棒状の部材であり、基部80cの下部に第1ワイパ80aが下方に突出して設けられており、基部80cの上部に第2ワイパ80bが上方に突出して設けられている。つまり、第2ワイパ80bは、第1ワイパ80aと共に移動されるように構成されている。そして、基部80cがガイド82に対して主走査方向に摺動自在に取り付けられている。
【0026】
図2に示すように、移動手段84は、主走査方向に間隔を隔てて配置された一対のプーリー84a,84bと、プーリー84a,84b間に掛け渡された環状の無端ベルト84cと、一方のプーリー84aを回転させるモータ84dとを有しており、無端ベルト84cには、ワイパユニット80の基部80cが固定されている。また、モータ84dには、導電線50を介して制御部40が電気的に接続されている。
【0027】
図2に示すように、クリーニング手段34は、第1ワイパ80aを掃除するとともに、第1ワイパ80aを掃除するときに第1ワイパ80aが位置づけられるワイパ掃除位置P3(図11)を規定するものであり、負圧室34aと、負圧室34aの内部に略水平に配置されたキャップチップ34bと、第1ワイパ80aに接触する接触面86を有し、負圧室34aの内部におけるキャップチップ34bの上方に配置されたインク吸収部材34cとを有している。図12に示すように、ワイパ掃除位置P3は、第1ワイピング動作開始位置P1および第1ワイピング動作終了位置P2とともに所定方向(本実施形態では主走査方向)に並び、第1ワイピング動作開始位置P1からみて第1ワイピング動作終了位置P2と反対側であり、第1ワイピング動作終了位置P2よりも第1ワイピング動作開始位置P1までの距離が短い、位置である。
【0028】
図2に示すように、負圧室34aは、負圧を生じさせるための略筐体状の部材であり、負圧室34aの底部には、インク廃棄手段36の第2パイプ88が接続されており、第2パイプ88には、第1パイプ94を介して真空ポンプ96が接続されている。負圧室34aは、インク受け部材30の一端に一体的に形成されており、インク受け部材30と共に昇降される。キャップチップ34bは、その上方の所定領域に対して負圧を効率よく作用させるための略板状の部材であり、キャップチップ34bにおける上記所定領域に対応する部分には、少なくとも1つの貫通孔(図示省略)が形成されている。インク吸収部材34cは、第1ワイパ80aに接触して第1ワイパ80aに付着したインクを接触面86で吸収するものであり、インク吸収部材34cの少なくとも接触面86は、毛細管現象によるインクの吸収が可能なメッシュ状に構成されている。接触面86を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、実験によれば金属(金網)を用いることが望ましい。
【0029】
図2に示すように、インク廃棄手段36は、第1ワイパ80aで払拭したインクを廃棄するものであり、インク受け面28で受けたインクを流入させる「液体受け口」としてのインク受け口90と、廃インクを収容する「廃液収容室」としての廃インク収容室92と、インク受け口90と廃インク収容室92とを連通させる第1パイプ94と、第1パイプ94に設けられ、廃インク受け口90のインクを第1パイプ94を経由して廃インク収容室92に移送するための真空ポンプ96とを備えている。また、インク廃棄手段36は、クリーニング手段34の負圧室34aと第1パイプ94の中間部とを連通させる第2パイプ88を備えており、真空ポンプ96は、第1パイプ94における当該中間部よりも廃インク収容室92に近い側に配置されている。そして、真空ポンプ96には、導電線50を介して制御部40が電気的に接続されている。
【0030】
図2に示すように、インク受け口90は、第1ワイパ80aで払拭したインクを流入させるとともに、インクを流入させるときに第1ワイパ80aが位置づけられる「液体廃棄位置」としてのインク廃棄位置P4(図14)を規定するものであり、上面が開放された略筐体状に構成されている。そして、インク受け口90の内部には、少なくとも1つの貫通孔(図示省略)を有する略板状のキャップチップ98が配置されている。図14に示すように、インク受け口90の内部におけるキャップチップ98より上方には、ワイパユニット80を収容するワイパユニット収容部100が構成されており、キャップ102で吐出面60aを覆うときには、ワイパユニット80がワイパユニット収容部100に収容される。インク受け口90は、インク受け部材30の他端に一体的に形成されており、インク受け部材30と共に昇降される。図12に示すように、インク廃棄位置P4は、第1ワイピング動作開始位置P1、第1ワイピング動作終了位置P2、ワイパ掃除位置P3とともに所定方向(本実施形態では主走査方向)に並び、第1ワイピング動作終了位置P2からみて第1ワイピング動作開始位置P1と反対側であり、第1ワイピング動作開始位置P1よりも第1ワイピング動作終了位置P2までの距離が短い、位置である。
【0031】
図14に示すように、キャップ周壁部材38は、インク受け面28と協働して吐出面60aを覆うキャップ102を構成するものである。キャップ周壁部材38は、ゴム等の弾性材料によって下方に向けて凸となるように湾曲して形成された環状の周壁部38aと、周壁部38aの一端に形成された固定部38bと、周壁部38aの他端に形成された可動部38cとを有している。そして、固定部38bが、インク吐出ヘッド14におけるヘッドホルダ52の外周面に接合されており、可動部38cには、周壁昇降装置104が接続されている。周壁昇降装置104によって可動部38cが上昇または降下されると、それに伴って周壁部38aの最下点が上昇または降下される。また、図2に示すように、周壁昇降装置104には、導電線50を介して制御部40が電気的に接続されている。制御部40は、キャッピングを行うとき、周壁部38aの最下点を降下させるように周壁昇降装置104を駆動させる。
【0032】
図2に示した「制御手段」としての制御部40は、第1ワイパ80aを、インク受け面28の一端に存在する第1ワイピング動作開始位置P1からインク受け面28の一端とは反対側の他端に存在する第1ワイピング動作終了位置P2までインク受け面28に接触させながら移動させ(図12)、第1ワイピング動作終了位置P2からクリーニング手段34により規定されるワイパ掃除位置P3(図11)に移動させ、ワイパ掃除位置P3から第1ワイピング動作開始位置P1(図12)に移動させるように、移動手段84(図2)を制御する。以下には、制御部40で制御されるインクジェットプリンタ10の状態を各工程ごとに説明する。
【0033】
図7は、画像を記録するときに第1ワイパ80aをインク廃棄位置P4に位置づけたときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図7に示すように、画像を記録するとき、すなわち印刷時には、第1ワイパ80aがインク廃棄位置P4に位置づけられ、インク受け面28が第1インク受け面位置L1に位置づけられる。また、吐出面60aが第1ヘッド位置H1に位置づけられる。そして、プラテン26の2枚の扉部材44a,44bが閉じられ、吐出面60aに対向してプラテン26が配置される。この状態で、所定の記録領域Qに用紙Pが供給され、インク吐出ヘッド14によって当該用紙Pに対する画像の記録が行われる。
【0034】
図8は、インク排出時におけるインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。メンテナンス時には、ノズル60内のインクを強制的に排出するインク排出動作が実行される。インク排出動作としては、フラッシングとパージとがある。フラッシングは、画像データとは異なるフラッシングデータに基づいてインク吐出ヘッド14のアクチュエータ58(図6)を駆動することにより、ノズル60からインクを強制的に排出させる動作である。パージは、ポンプ(図示省略)でインク吐出ヘッド14内のインクに圧力を付与することにより、ノズル60からインクを強制的に排出させる動作である。
【0035】
図8に示すように、インク排出動作を行うときには、プラテン26の2枚の扉部材44a,44b(図3、図4)が開かれ、吐出面60aに対向する位置からプラテン26が退避される。また、第1ワイパ80aがインク廃棄位置P4に位置づけられ、インク受け面28が第2インク受け面位置L2に位置づけられる。そして、アクチュエータ58(図6)またはポンプ(図示省略)が駆動されてフラッシングまたはパージが行われる。
【0036】
図9は、ワイパユニット80を移動させるときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図9に示すように、ワイパユニット80を移動させるときには、インク受け面28が第3インク受け面位置L3に位置づけられるとともに、吐出面60aが第2ヘッド位置H2に位置づけられる。そして、ワイパユニット80が移動手段84(図2)によって移動させられる。
【0037】
図10は、第2ワイパ80bで吐出面60aに付着したインクを払拭するときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図10に示すように、第2ワイパ80bで吐出面60aに付着したインクを払拭するときには、インク受け面28が第3インク受け面位置L3に位置づけられるとともに、吐出面60aが第1ヘッド位置H1に位置づけられる。そして、ワイパユニット80が移動手段84(図2)で移動させられることにより、第2ワイパ80bが第2ワイピング動作開始位置Q1から第2ワイピング動作終了位置Q2まで吐出面60aに接触しながら移動させられる。
【0038】
図11は、第1ワイパ80aをワイパ掃除位置P3に位置づけたときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。第2ワイパ80bで吐出面60aに付着したインクを払拭すると、払拭されたインクが第2ワイパ80bおよび基部80cを伝わって第1ワイパ80aに付着する場合がある。この場合、インクが付着した第1ワイパ80aでインク受け面28に付着したインクを払拭すると、ワイピング性能が著しく低下する。そこで、図11に示すように、第1ワイパ80aによる第1ワイピング動作を実行する前に、第1ワイパ80aがワイパ掃除位置P3に位置づけられ、第1ワイパ80aに対してクリーニング手段34の接触面86が当接される。つまり、「制御手段」としての制御部40(図2)は、メンテナンス指令を受けたとき、第1ワイパ80aを第1ワイピング動作開始位置P1から第1ワイピング動作終了位置P2に向けて移動させる前に、第1ワイパ80aをワイパ掃除位置P3に位置させるように移動手段84を制御する。第1ワイパ80aがワイパ掃除位置P3に位置づけられているとき、真空ポンプ96(図2)が駆動される。
【0039】
図12は、第1ワイパ80aでインク受け面28に付着したインクを払拭するときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図12に示すように、第1ワイパ80aでインク受け面28に付着したインクを払拭するときには、インク受け面28が第2インク受け面位置L2に位置づけられるとともに、吐出面60aが第2ヘッド位置H2に位置づけられる。そして、ワイパユニット80が移動手段84(図2)で移動させられることにより、第1ワイパ80aが第1ワイピング動作開始位置P1から第1ワイピング動作終了位置P2までインク受け面28に接触しながら移動させられる。
【0040】
図13は、インク受け面28に付着したインクをインク受け口90に流入させるときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図13に示すように、インク受け面28に付着したインクをインク受け口90に流入させるときには、ワイパユニット80が移動手段84(図2)で移動させられることにより、第1ワイパ80aが第1ワイピング動作終了位置P2からインク廃棄位置P4までインク受け面28に接触しながら移動させられる。図2に示した制御部40は、第1ワイパ80aを、第1ワイピング動作終了位置P2から、インク受け口90により規定されるインク廃棄位置P4を経由してからワイパ掃除位置P3に移動させるように、移動手段84を制御する。第1ワイパ80aがインク廃棄位置P4に位置づけられているとき、真空ポンプ96(図2)が駆動される。
【0041】
図14は、吐出面60aをキャップ102で覆ったときのインクジェットプリンタ10の状態を示す図である。図14に示すように、吐出面60aをキャップ102で覆うときには、インク受け面28がキャッピング位置L4に位置づけられるとともに、吐出面60aが第1ヘッド位置H1に位置づけられる。そして、周壁昇降装置104でキャップ周壁部材38の可動部38cが降下されることによって、キャップ周壁部材38の周壁部38aの最下点が降下され、当該最下点がインク受け部材30の当接面28aに当接される。
【0042】
[実施形態の効果]
本実施形態によれば、上記の構成により以下の効果を奏することができる。
【0043】
図11に示すように、第1ワイパ80aによる第1ワイピング動作を開始する直前に、クリーニング手段34によって第1ワイパ80aを掃除することができる。したがって、第1ワイパ80aを掃除した後、第1ワイピング動作を開始するまでの間に第1ワイパ80aに再度インクが付着する機会を少なくすることができ、ワイピング性能の低下を防止することができる。
【0044】
図10および図11に示すように、第2ワイパ80bによる第2ワイピング動作の後、第1ワイパ80aによる第1ワイピング動作の前に、第1ワイパ80aをワイパ掃除位置P3に位置させるようにしているので、第2ワイピング動作の際に第1ワイパ80aにインクが付着した場合でも、当該インクをクリーニング手段34で除去することができる。
【0045】
図7に示すように、第1ワイパ80aがインク廃棄位置P4に位置づけられた状態で画像の記録が行われるので、インク廃棄手段36でインクを回収した直後に、或いは、インク廃棄手段36でインクを回収している最中に、画像の記録動作を開始することができる。
【0046】
図2に示すように、クリーニング手段34では、メッシュ状の接触面86における毛細管現象によって第1ワイパ80aを効率よく掃除することができる。
【0047】
[他の実施形態]
図14に示すように、上述の実施形態では、キャップ102の一部となるインク受け部材30とキャップ周壁部材38とを別々に構成し、インク受け部材30の上面にインク受け面28を形成しているが、他の実施形態では、キャップの一部となるインク受け部材とキャップ周壁部材とを一体的に構成し、インク受け部材の上面にインク受け面を形成してもよい。また、他の実施形態では、キャップとインク受け部材とを別々に構成し、インク受け部材の上面にインク受け面を形成してもよい。
【0048】
図1に示すように、上述の実施形態では、本発明に係る「液体吐出装置」をラインプリンタに適用しているが、他の実施形態では、シリアルプリンタに適用してもよい。また、上述の実施形態では、本発明に係る「液体吐出装置」を、インクジェットプリンタに適用しているが、他の実施形態では、ファクシミリおよびコピー機等のようなプリンタ以外の液体吐出装置に適用してもよい。さらに、液体吐出方式としては、アクチュエータ方式に代えて、発熱素子で液体の体積を膨張させたときの圧力を利用して吐出させる方式を用いてもよい。
【符号の説明】
【0049】
P1… 第1ワイピング動作開始位置
P2… 第1ワイピング動作終了位置
P3… ワイパ掃除位置
10… インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
14… インク吐出ヘッド(液体吐出ヘッド)
28… インク受け面(液体受け面)
34… クリーニング手段
40… 制御部(制御手段)
60… ノズル
60a… 吐出面
80a… 第1ワイパ
84… 移動手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を吐出するノズルが形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、
前記ノズルから排出された液体を受けるために前記吐出面と対向し得る液体受け面と、
前記液体受け面に接触しながら移動することにより前記液体受け面に付着した液体を払拭する第1ワイパと、
前記第1ワイパを移動させる移動手段と、
前記第1ワイパを掃除するクリーニング手段と、
少なくとも前記移動手段を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記第1ワイパを、前記液体受け面の一端に存在する第1ワイピング動作開始位置から前記液体受け面の前記一端とは反対側の他端に存在する第1ワイピング動作終了位置まで前記液体受け面に接触させながら移動させ、前記第1ワイピング動作終了位置から前記クリーニング手段により規定されるワイパ掃除位置に移動させ、前記ワイパ掃除位置から前記第1ワイピング動作開始位置に移動させるように、前記移動手段を制御し、
前記ワイパ掃除位置は、前記第1ワイピング動作開始位置および前記第1ワイピング動作終了位置とともに所定方向に並び、前記第1ワイピング動作開始位置からみて前記第1ワイピング動作終了位置と反対側であり、前記第1ワイピング動作終了位置よりも前記第1ワイピング動作開始位置までの距離が短い、位置である、液体吐出装置。
【請求項2】
前記制御手段にメンテナンス指令を与えるメンテナンス指令手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記メンテナンス指令を受けたとき、前記第1ワイパを前記第1ワイピング動作開始位置から前記第1ワイピング動作終了位置に向けて移動させる前に、前記第1ワイパを前記ワイパ掃除位置に位置させるように前記移動手段を制御する、請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記移動手段により前記第1ワイパと共に移動されるように構成され、前記吐出面に接触して移動されることにより前記吐出面に付着した液体を払拭する第2ワイパをさらに備え、
前記移動手段は、前記所定方向における前記吐出面の一端に存在する第2ワイピング動作開始位置と、前記所定方向における前記吐出面の他端に存在する第2ワイピング動作終了位置との間で前記第2ワイパを移動させるように構成され、
前記制御手段は、前記メンテナンス指令を受けたとき、前記第2ワイパを、前記所定方向における前記吐出面の一端に存在する第2ワイピング動作開始位置から前記所定方向における前記吐出面の他端に存在する第2ワイピング動作終了位置まで前記吐出面に接触させながら移動させ、続いて、前記第1ワイパを前記ワイパ掃除位置に移動させ、その後、前記第1ワイパを前記第1ワイピング動作開始位置から前記第1ワイピング動作終了位置に向けて移動させるように前記移動手段を制御する、請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記液体受け面で受けた液体を流入させる液体受け口を有し、液体を廃棄するように構成された液体廃棄手段を備え、
前記制御手段は、前記第1ワイパを、前記第1ワイピング動作終了位置から、前記液体受け口により規定される液体廃棄位置を経由してから前記ワイパ掃除位置に移動させるように、前記移動手段を制御し、
前記液体廃棄位置は、前記第1ワイピング動作開始位置、前記第1ワイピング動作終了位置、前記ワイパ掃除位置とともに前記所定方向に並び、前記第1ワイピング動作終了位置からみて前記第1ワイピング動作開始位置と反対側であり、前記第1ワイピング動作開始位置よりも前記第1ワイピング動作終了位置までの距離が短い、位置である、請求項2または3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
画像を記録するとき、前記制御手段は、前記第1ワイパを前記液体廃棄位置に位置づけるように前記移動手段を制御する、請求項4に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記液体廃棄手段は、
廃液を収容する廃液収容室と、
前記液体受け口と前記廃液収容室とを連通させる第1パイプと、
前記第1パイプに設けられ、前記廃液受け口の液体を前記第1パイプを経由して前記廃液収容室に移送するためのポンプとを備える、請求項4または5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記液体廃棄手段は、
前記クリーニング手段と前記第1パイプの中間部とを連通させる第2パイプを備え、
前記ポンプは、前記第1パイプにおける前記中間部よりも前記廃液収容室に近い側に配置される、請求項6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記クリーニング手段は、前記第1ワイパが接触させられる接触面を有し、その接触面がメッシュ状に構成される、請求項1ないし7のいずれかに記載の液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−111955(P2013−111955A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262963(P2011−262963)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】