説明

液体品質管理システム

【課題】液体の品質管理のばらつきをなくす液体品質管理装置の提供
【解決手段】ビール品質管理システム51は、ビール品質管理装置71、センサ情報取得管理装置73、温度表示パネル75を有している。ビール品質管理装置71は、センサ情報取得管理装置73からセンサ情報を取得する。ビール品質管理装置71は、取得したセンサ情報に基づいて、品質管理のための水洗浄、スポンジ洗浄の実施状況を判断する。センサ情報取得管理装置73は、飲食店等に設置されているビールサーバB1のビール供給管路に設置され、ビール検知センサを用いてビールサーバB1の管理状態を検知する。そして、取得したセンサ情報を蓄積し、ビール品質管理装置71へ送信する。センサ情報取得管理装置73は、冷却水温度センサを用いて、ビールサーバB1の冷却水の温度を測定する。温度表示パネル75は、センサ情報取得管理装置73から温度情報を取得し、パネル上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体の品質を管理する液体品質管理システムに関し、特に、液体の品質管理のばらつきをなくすものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を提供する装置としてはビールサーバがある。従来のビールサーバ1について図26を用いて説明する。ビールサーバB1は、炭酸ガスボンベ2、ビール樽3、入力側ガスホース4、出力側ガスホース5、ビール管路6、及びディスペンサ本体10を有している。このようなビールサーバ1は、飲食店で一般的に使用されているものである。ビールサーバ1からビールを注出しようとする使用者は、注出レバー22を所定の一方向又は他方向に傾動させる。注出レバー22がビール注出方向に傾動された場合には、ビール注出口24からビールが注出され、注出レバー22が泡注出方向に傾動された場合には、泡注出口25から泡が注出される。
【0003】
このようなビールサーバB1では、例えば、提供するビールの温度を適切な温度に管理したり、ビールサーバB1自体を定期的に洗浄し、雑菌や汚れが提供するビールに混入しないようにしたりすることによって、ビールの品質管理を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−91232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のビール品質管理には、以下に示す改善すべき点があった。ビールサーバにおける品質管理は各店舗のオーナーや品質管理者等の技量やモラルに頼って実施されている。したがって、ビールサーバを定期的に洗浄し、ビールに汚れや雑菌が混入することを防止し、また、顧客に提供するビールの温度を適切に管理している店舗がある一方、そのような品質管理を全く行わずに顧客にビールを提供している店舗も存在する。つまり、店舗間でのビールの品質管理のばらつきが存在し、ひいては同じビールでも、おいしいビールを提供する店舗と、異臭や雑味がする等おいしくないビールを提供する店舗とが存在する、という改善すべき点がある。
【0006】
そこで、本発明は、液体の品質管理のばらつきをなくす液体品質管理装置の提供を目的とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0008】
本発明に係る液体品質管理システムは、液液体貯蔵部材に貯蔵されている液体を供給管路を介して供給する液体供給装置における前記液体の品質を管理する液体品質管理システムにおいて、前記供給管路に光を外部から照射し、当該供給管路を挟んで当該供給管路を透過した光を検知することによって内部状態を検知する検知手段から検知情報を取得する検知情報取得手段、前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に何も流れていない空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断する供給管路内部状態判断手段、前記液体提供装置の休閑時間において、前記供給管路の内部状態は空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有していない場合、前記供給管路の第1の清掃状態を未清掃と判断する第1の清掃状態判断手段、を有する。
【0009】
これにより、液体供給装置における第1の清掃状態を経時的に管理することができる。よって、液体供給装置における第1の清掃状態に基づく液体の品質を保持することができる。また、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における第1の清掃状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での第1の清掃状態に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。
【0010】
本発明に係る液体品質管理システムでは、前記液体は、ビールであり、前記第1の清掃状態判断手段は、前記液体提供装置の前記供給管路に対する水洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第1の清掃状態を判断する。
【0011】
これにより、各液体供給装置における水洗浄を行っているか否かを容易にかつ確実に把握することができる。
【0012】
一般に、液体供給装置が水洗浄されていない場合、供給管路に汚れが蓄積し微生物が繁殖する場合もある。そのような供給管路を介して提供される液体には、供給管路の汚れによる汚染が生じ、結果的に、香味が低下する等、品質の劣化が生ずる。このように、液体供給装置が水洗浄されていない場合、品質が劣化した液体を消費者に提供する可能性がある。つまり、各液体供給装置における水洗浄を行っているか否かを把握することによって、品質が劣化した液体を提供していないかを把握することができる。さらには、洗浄していない供給管路で液体を提供することによる、液体の品質劣化を防止することが出来る。
【0013】
また本発明に係る液体品質管理システムは、前記供給管路が前記空液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、又は、前記供給管路が前記供給管路に液体が流れている通液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、前記供給管路の第2の清掃状態を未清掃と判断する第2の清掃状態判断手段、を有する。
【0014】
これにより、液体供給装置における第2の清掃状態を経時的に管理することができる。よって、液体供給装置における第2の清掃状態に基づく液体の品質を保持することができる。また、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における第2の清掃状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での第2の清掃状態に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。
【0015】
本発明に係る液体品質管理システムでは、前記液体は、ビールであり、前記第2の清掃状態判断手段は、前記液体提供装置の前記供給管路に対するスポンジ洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第2の清掃状態を判断する。
【0016】
これにより、各液体供給装置の供給管路に対するスポンジ洗浄を行っているか否かを容易にかつ確実に把握することができる。
【0017】
一般に、液体供給装置がスポンジ洗浄されていない場合、水洗浄されていない場合と同様に、供給管路に汚れが蓄積し微生物が繁殖する場合もある。そのような供給管路を介して提供される液体には、供給管路の汚れによる汚染が生じ、結果的に、香味が低下する等、品質の劣化が生ずる。なお、このような現象は、水洗浄がされている場合でも生ずる。水洗浄は簡易な洗浄ゆえ、日常の洗浄作業としては適切である。しかし、洗浄度合いが弱いため、供給管路内に汚れが蓄積することを完全には防止することができない。一方、スポンジ洗浄は、供給管路の内側をスポンジ等の洗浄部材を用いて洗浄することから手間がかかり日常の洗浄作業よりは定期的な洗浄作業に適切である。また、洗浄度合いが強いため、水洗浄によっては除去できなかった供給管路内の汚れについても、完全に除去することができる。
【0018】
このように、液体供給装置がスポンジ洗浄されていない場合、たとえ水洗浄が適切に行われていたとしても、品質が劣化した液体を消費者に提供する可能性がある。つまり、各液体供給装置におけるスポンジ洗浄を行っているか否かを把握することによって、品質が劣化した液体を提供していないかを把握することができる。さらには、洗浄していない供給管路で液体を提供することによる、液体の品質劣化を防止することが出来る。
【0019】
本発明に係る液体品質管理システムは、前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態が所定時間を超えて空液状態が継続している状態を有している場合、前記液体貯蔵部材の交換が行われたと判断する液体貯蔵部材交換判断手段、を有する。
【0020】
これにより、液体供給装置における液体貯蔵装置の交換状態を経時的に管理することができる。また、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における液体貯蔵装置の交換状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での液体貯蔵装置の交換状態に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。
【0021】
本発明に係る液体品質管理システムでは、前記供給管路内部状態判断手段は、さらに、
【0022】
前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に泡が流れている通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断し、前記液体品質管理装置は、さらに、前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態は通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有している場合、前記液体を供給する際のガスの圧力が不適切であると判断する液体供給圧力判断手段、を有する。
【0023】
これにより、液体供給装置における液体供給圧力を経時的に管理することができる。よって、液体供給圧力が適正であるか否かに基づく液体の品質劣化を防止することができる。また、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における液体供給圧力の状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での液体供給圧力の適否に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。
【0024】
本発明に係る液体品質管理システムでは、前記液体品質管理装置の稼働時間が記述された稼働時間テーブル又は前記液体品質管理装置の休閑時間が記述された休閑時間テーブルを用いて、前記稼働時間若しくは前記休閑時間を判断する。
【0025】
これにより、各店舗に合わせた液体供給装置における第1の清掃状態、第2の清掃状態、液体貯蔵部材交換状況、液体供給圧力の適否を容易且つ確実に把握することができる。
【0026】
本発明に係る液体品質管理システムは、前記液体貯蔵部材に貯蔵されている前記液体の温度、又は、前記液体貯蔵部材に貯蔵されている前記液体が冷却される前の前記液体の温度を検知する貯蔵液体温度検知手段から貯蔵液体温度情報を取得する貯蔵液体温度情報取得手段、前記貯蔵液体温度情報における前記液体の温度が所定時間以上の間、所定温度以上である場合に、前記液体貯蔵部材の設置環境が不適当と判断する液体貯蔵部材設置環境判断手段を有する。
【0027】
これにより、液体貯蔵部材の設置環境の適否を容易且つ確実に把握することができる。
【0028】
本発明に係る液体品質管理システムは、前記供給管路の内部状態が前記空液状態が所定時間を超えて継続している状態である場合、前記液体貯蔵部材から前記液体供給装置に前記液体を供給するための流路を開閉する流路開閉手段を閉状態とする流路制御手段を有する。
【0029】
これにより、液体貯蔵部材の交換をスムーズに行うことができる。
【0030】
本発明に係る液体品質管理システムは、前記液体供給装置が用いる冷却水の温度を冷却水温度情報として検知する冷却水温度検知手段、前記冷却水温度を所定の表示手段に表示する表示制御手段を有する。
【0031】
これにより、液体の温度は冷却水の温度にほぼ等しいと考えられるので、液体の温度を容易に確認することができる。よって、液体の提供を受ける者は表示手段を確認すれば液体の温度を知ることができるので、当該者に対して温度に基づく液体の冷却状態をアピールすることができる。
【0032】
本発明に係る液体品質管理システムは、前記液体供給装置が外部に提供する際の液体の温度を提供液体温度情報として検知する提供液体温度検知手段、前記提供液体温度を所定の表示手段に表示する表示制御手段を有する。
【0033】
これにより、外部に提供する際の液体の温度を容易に確認することができる。よって、液体の提供を受ける者は表示手段を確認すれば外部にて提供される際の液体の温度を知ることができるので、当該者に対して温度に基づく液体の冷却状態をアピールすることができる。
【0034】
ここで、「水洗浄」とは、液体の供給管路から液体を除去し、水等の洗浄液を通液することによって、当該供給管路を洗浄することをいう。
【0035】
また、「スポンジ洗浄」とは、液体の供給管路の内側に、スポンジ、布等の線状部材を津通過させることによって、当該供給管路の内側を洗浄することをいう。

【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る液体品質管理装置の実施例1における機能を示す機能ブロック図である。
【図2】ビール品質管理システム51のシステム構成を示す図である。
【図3】ビールサーバB1の構造を示す図である。
【図4】ビール品質管理装置71のハードウェア構成を示す図である。
【図5】センサ情報取得管理装置73のハードウェア構成を示す図である。
【図6】投光素子D3が照射する赤外光とビール管路6におけるビールの供給の状態との相関関係説明する図である。
【図7】制御回路D15のハードウェア構成を示す図である。
【図8】温度表示パネル75のハードウェア構成を示す図である。
【図9】表示制御回路755のハードウェア構成を示す図である。
【図10】センサ情報DBのデータ構造を示す図である。
【図11】店舗DBのデータ構造を示す図である。
【図12】管路状態管理DBのデータ構造を示す図である。
【図12a】ビール樽温度管理DBのデータ構造を示す図である。
【図12b】冷却水温度管理DBのデータ構造を示す図である。
【図13】店舗品質管理状況DBのデータ構造を示す図である。
【図14】センサ情報取得管理装置73の動作を示すフローチャートである。
【図14a】ビール品質管理装置71が実行する各処理についての基本概念を説明するための図である。
【図15】ビール品質管理装置71の管路状態判断処理を示すフローチャートである。
【図16】ビール品質管理装置71の樽交換状況判断処理を示すフローチャートである。
【図16a】ビール品質管理装置71の水洗浄状況判断処理を示すフローチャートである。
【図16b】ビール品質管理装置71のスポンジ浄状況判断処理を示すフローチャートである。
【図16c】ビール品質管理装置71のガス圧状況判断処理を示すフローチャートである。
【図17】ビール品質管理装置71の品質管理状況表示処理を示すフローチャートである。
【図18】オンライン品質管理メニュー画面を示す図である。
【図19】店舗検索画面を示す図である。
【図20】個別店別品質紹介画面を示す図である。
【図21】地域検索画面を示す図である。
【図22】品質状況一覧画面を示す図である。
【図23】温度表示パネル75の動作を示すフローチャートである。
【図24】スポンジ洗浄状況判断処理の他の実施形態を示すフローチャートである。
【図25】他の実施形態としてCPU711が実行する流路制御処理を示すフローチャートである。
【図26】従来のビールサーバを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0038】
第1 発明に至る経緯
本発明に係る液体品質管理装置に至る経緯を、液体としてビールを例に説明する。飲食店においてビールを提供する際の一形態として、ビール樽に充填されたビールをビールサーバを介して提供するものがある。
【0039】
ビール樽にビールを充填するまでは、メーカの工場等にて行われるため、一貫かつ厳格な品質管理が行われる。したがって、客に提供するビールとしての適切な品質を維持したビールがビール樽に充填される。このように厳格な品質管理をされたビールが、各飲食店においてビールサーバを介して客に提供される。
【0040】
各飲食店は、ビール樽に充填されたビールをビールジョッキやビールグラス等に注ぎ、最終的に客に提供する最終機関である。しかしながら、各飲食店においては、工場での品質管理ほどの品質管理を行うことは不可能であるが、最低限必要な品質管理すら行っていないところも存在する。なお、最低限必要な品質管理については、メーカ等による研修が行われているが、研修を実践するもしないも各飲食店に任されることとなる。
【0041】
このように、メーカ等によって厳格に品質管理されたビールを客に提供できていないことはメーカ等の意図するところではなく、また、飲食店としても、品質管理されたビールを提供できないことによる売り上げ減少等は意図するところではない。
【0042】
そこで、各飲食店における品質管理状況を的確に把握し、各飲食店での十分な品質管理を行えるようにするためのシステムを開発するに至った。
【0043】
開発にあたり重要な要素は、各飲食店において品質管理をするにあたり、どのような指標を抽出するかである。また、抽出する指標は、各飲食店において取得できるものでなくてはならい。
【0044】
出願人は、まず、指標の選択作業から開始し、その結果、ビールサーバの洗浄度合い、ビールサーバでビールを提供する際に用いる炭酸ガスボンベから供給する圧力(ガス圧)、ビール樽が置かれている場所の温度が、ビールの品質管理に影響することを見いだした。
【0045】
さらに、出願人は、選択した指標に基づき品質管理状況を判断するためのデータを、どのようにして各飲食店から抽出するかを検討した。その結果、供給されているビールの状態を判断することが必要と判断し、後述するビール検知センサを開発するに至った。さらに、ビール検知センサを用いて収集したデータを分析することによって、ビールの状態をどのように判断するかについて研究・検討を重ねた結果、ビール検知センサから得られるセンサ値からビールの状態を判断できることを見いだした。
【0046】
以降に説明するビール品質管理装置71を含むビール品質管理システム51は、このような出願人による独自の問題意識、独自の視点からの研究開発により得られた知見に基づき発明されたものである。
【0047】
第2 ビール品質管理装置71の機能
本発明に係る液体品質管理装置の一実施例であるビール品質管理装置71の機能について、図1に示す機能ブロック図を用いて説明する。ビール品質管理装置71は、検知情報取得手段M1、供給管路内部状態判断手段M3、第1の清掃状態判断手段M5、第2の清掃状態判断手段M7、液体貯蔵部材交換判断手段M9、及び液体供給圧力判断手段M11を有している。ビール品質管理装置71は、液体貯蔵部材に貯蔵されている液体を供給管路を介して供給する液体供給装置における前記液体の品質を管理する。なお、ビール品質管理装置71は、液体としてビールの品質を管理する。
【0048】
検知情報取得手段M1は、前記供給管路に光を外部から照射し、当該供給管路を挟んで当該供給管路を透過した光を検知することによって内部状態を検知する検知手段から検知情報を取得する。
【0049】
供給管路内部状態判断手段M3は、前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に何も流れていない空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断する。また、供給管路内部状態判断手段M3は、前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に泡が流れている通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断する。
【0050】
第1の清掃状態判断手段M5は、前記液体提供装置の休閑時間において、前記供給管路の内部状態は空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有していない場合、前記供給管路の第1の清掃状態を未清掃と判断する。また、第1の清掃状態判断手段M5は、前記液体提供装置の前記供給管路に対する水洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第1の清掃状態を判断する。
【0051】
第2の清掃状態判断手段M7は、前記供給管路が前記空液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、又は、前記供給管路が前記供給管路に液体が流れている通液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、前記供給管路の第2の清掃状態を未清掃と判断する。また、第2の清掃状態判断手段M7は、前記液体提供装置の前記供給管路に対するスポンジ洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第2の清掃状態を判断する。
【0052】
液体貯蔵部材交換判断手段M9は、前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態が所定時間を超えて空液状態が継続している状態を有している場合、前記液体貯蔵部材の交換が行われたと判断する。
【0053】
液体供給圧力判断手段M11は、前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態は通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有している場合、前記液体を供給する際のガスの圧力が不適切であると判断する。
【0054】
なお、液体品質管理装置71は、前記液体品質管理装置の稼働時間が記述された稼働時間テーブルを用いて、前記稼働時間若しくは前記休閑時間を判断する。
【0055】
これにより、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における第1の清掃状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での第1の清掃状態に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。また、複数の液体供給装置が存在しても、液体供給装置における第2の清掃状態を一元的に管理することができる。よって、液体供給装置の間での第2の清掃状態に基づく液体の品質のばらつきをなくすことができる。
【0056】
第3 構成
1.ビール品質管理システム51のシステム構成
ビール品質管理装置71を含むビール品質管理システム51のシステム構成について図2を用いて説明する。ビール品質管理システム51は、ビール品質管理装置71、センサ情報取得管理装置73、及び温度表示パネル75を有している。ビール品質管理装置71とセンサ情報取得管理装置73とは、ネットワークを介して互いに情報の送受信が可能なうように接続されている。なお、接続するネットワークについては、有線、無線を問うものではない。
【0057】
ビール品質管理装置71は、一又は複数のセンサ情報取得管理装置73からセンサ情報を取得する。ビール品質管理装置71は、取得したセンサ情報に基づいて、所定の処理を実行する。ビール品質管理装置71が実行する処理については後述する。
【0058】
センサ情報取得管理装置73は、飲食店等に設置されているビールサーバB1のビール供給管路に設置される。センサ情報取得管理装置73は、ビールサーバB1の管理状態を検知するためのビール検知センサ(後述)を有している。センサ情報取得管理装置73は、ビール検知センサから取得したセンサ情報を蓄積し、蓄積したセンサ情報をビール品質管理装置71へ送信する。また、センサ情報取得管理装置73は、温度センサを用いて、ビールサーバB1の冷却水の温度を測定する。センサ情報取得管理装置73は、測定した冷却水の温度を温度表示パネル75へ送信する。
【0059】
温度表示パネル75は、センサ情報取得管理装置73から温度情報を取得し、パネル上に表示する。
【0060】
以下において、ビール品質管理装置71及びセンサ情報取得管理装置73のハードウェア構成を説明する。
【0061】
2.ビールサーバB1の構造
ビール品質管理装置71及びセンサ情報取得管理装置73のハードウェア構成を説明する前に、液体供給装置であるビールサーバB1の構造について図3を用いて説明する。ビールサーバB1は、炭酸ガスボンベ2、貯蔵部材であるビール樽3、入力側ガスホース4、出力側ガスホース5、供給管路であるビール管路6、及びディスペンサ本体10を有している。ディスペンサ本体10は、炭酸ガスを収容してある炭酸ガスボンベ2と、ビールを収容してあるビール樽3とに接続されており、ビールを注出可能なように構成されている。なお、ディスペンサ本体10は、入力側ガスホース4を介して炭酸ガスボンベ2と接続されている。また、ディスペンサ本体10は、出力側ガスホース5及びビール管路6を介してビール樽3と接続されている。
【0062】
ディスペンサ本体10は、機械室11、冷却水槽12、及び飲料注出機構20を有している。機械室11は、ディスペンサ本体10の下方側に位置している。機械室11は、冷却用コンプレッサ13及び放熱ファン14を有している。また、冷却水槽12は、ディスペンサ本体10の上方側に位置している。冷却水槽12は、蒸発器15、攪拌器16及び冷却コイル17を有している。
【0063】
飲料注出機構20は、注出バルブ21、注出レバー22及びバルブ駆動部23を有している。注出バルブ21は、ビール樽3からディスペンサ本体10を介して供給されたビールを注出する。抽出バブル21は、ビールを注出するビール注出口24と、泡を注出する泡注出口25とを有する。注出レバー22は、注出バルブ21の開閉を行うためのものである。抽出レバー22が所定の一方向に傾動された場合にはビール注出口24からビールを提供し、所定の他方向に傾動された場合には泡注出口25から泡を提供する。バルブ駆動部23は、注出レバー22を傾動させることでバルブを駆動させるものである。
【0064】
なお、このようなビールサーバB1は、飲食店で一般的に使用されているものである。
【0065】
ビールサーバB1における、ビール注出動作を説明する。炭酸ガスボンベ2の炭酸ガスは、入力側ガスホース4を介してディスペンサ本体10の機械室11に送り込まれる。そして、炭酸ガスは、調圧手段(図示せず)によって調圧され、各系統の炭酸ガスが出力側ガスホース5を介してビール樽3に導入される。
【0066】
炭酸ガスの圧力によって、ビール樽3に収容されているビールがビール管路6を介してディスペンサ本体10に送り込まれ、冷却水槽12の冷却コイル17に導かれる。ここで、冷却コイル17の周囲の冷却水は、蒸発器15にて冷却され、攪拌器16にて攪拌されることで、適切な温度に保たれている。したがって、冷却コイル17に導かれたビールは、この冷却コイル17を通過する間に冷却水によって間接的に冷却される。このように冷却されたビールは、飲料注出機構20の注出バルブ21に至る。
【0067】
ビールサーバB1からビールを注出しようとする使用者は、注出レバー22を所定の一方向又は他方向に傾動させる。注出レバー22がビール注出方向に傾動された場合には、ビール注出口24からビールが注出され、注出レバー22が泡注出方向に傾動された場合には、泡注出口25から泡が注出される。
【0068】
3.ビール品質管理装置71のハードウェア構成
ビール品質管理装置71のハードウェア構成について図4を用いて説明する。ビール品質管理装置71は、CPU711、メモリ712、ハードディスクドライブ713(以下、HDD713とする)、キーボード714、マウス715、ディスプレイ716、光学式ドライブ717、通信回路718を有している。
【0069】
CPU711は、HDD713に記録されているオペレーティング・システム(OS)、ビール品質管理プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ712は、CPU711に対して作業領域を提供する。HDD713は、オペレーティング・システム(OS)、ビール品質管理プログラム等その他のアプリケーションを記録保持する。
【0070】
キーボード714、マウス715は、外部からの命令を受け付ける。ディスプレイ716は、ユーザーインターフェイス等の画像を表示する。光学式ドライブ717は、抽選サーバプログラムが記録されている光学式メディア710からビール品質管理プログラムを読み取り、また、他の光学式メディアからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、光学式メディアからのデータの読み取りを行う。通信回路718は、ネットワークに接続する通信回路を有しており、センサ情報取得管理装置73等の外部の通信機器とのデータの送受信を行う。
【0071】
5.センサ情報取得管理装置73のハードウェア構成
センサ情報取得管理装置73は、既存のビールサーバB1に対して、いわゆる後付で設置できるものである。このため、新たなビールサーバB1を開発する必要が無い。センサ情報取得管理装置73を用いることによって、既存のビールサーバB1を利用できるので、ビール品質管理システム51を導入しようとするユーザの初期導入コストを低減するが可能となる。同時に、センサ情報取得管理装置73を用いることによって、ビール品質管理システム51の導入ユーザに対して、ビールサーバB1から提供するビールの品質を一元的な管理という新たなサービスを提供することが可能となる。
【0072】
センサ情報取得管理装置73のハードウェア構成について、図5に示す斜視図を用いて説明する。図5Aは、センサ情報取得管理装置73をビール管路6に取り付けた状態を示し、図5Bは、センサ情報取得管理装置73をビール管路6から取り外した状態を示す。
【0073】
センサ情報取得管理装置73は、ビール検知センサD1、筐体D9、発光素子D10、スイッチD11、冷却水温度センサD13、供給ビール温度センサD14、及び制御回路D15を有している。図5Aに示すように、筐体D9の外面には、発光素子D10及びスイッチD11が組み込まれている。図5Bに示すように、筐体D9の内部には、ビール検知センサD1及び制御回路D15が組み込まれている。また、冷却水温度センサD13及び供給ビール温度センサD14が、制御回路D15に接続されている。
【0074】
(1)ビール検知センサD1
図5Bに示すように、ビール検知センサD1は、投光素子D3及び受光素子D4を有している。投光素子D3及び受光素子D4は、筐体D9が閉じられたときに、ビール管路6を挟んで対向するように筐体D9に配置される。投光素子D3は赤外光を照射し、受光素子D4は赤外光を受光する。
【0075】
ここで、投光素子D3が照射する赤外光とビール管路6におけるビールの供給の状態との相関関係について図6を用いて説明する。図6Aはビール管路6の内部空間ISが空気等の気体の状態(状態イ)を示し、図6Bはビール管路6の内部空間ISが水等の液体の状態(状態ロ)を示す。図6A、Bに示すように、状態イの場合、状態ロの場合と比べて、投光素子D3から照射された赤外光は拡散する。よって、状態イにおいて受光素子D4が受光する赤外光の受光量は、状態ロにおいて受光素子D4が受光する赤外光の受光量に比べて、相対的に小さくなる。これは、気体と液体との屈折率の差によるものである。
【0076】
また、ビール管路6の内部を通過するビール等の液体内に気泡が発生している状態では、ビール管路6の内部が液体の状態と気体の状態とが混合し、かつ、激しく入れ替わる。そのため、受光素子D4で受光する受光量が激しく変化する。この受光量の変化を分析することにより、気泡の発生状態をより確実に把握することが可能になる。
【0077】
このような受光素子D4における受光量の変化は、制御回路D15において受光素子D4の受光信号を取得し、データ処理によってビールの供給状態を判断する。
【0078】
なお、ビール検知センサD1は、特開2008−180643の技術を用いたものである。
【0079】
(2)冷却水温度センサD13
冷却水温度センサD13は、冷却水槽12の冷却水の温度を検知する。冷却水温度センサD13は、冷却水を貯蔵する冷却水槽12に設置される。なお、冷却水温度センサD13には、一般的な熱電対温度センサが用いられる。
【0080】
(3)供給ビール温度センサD14
供給ビール温度センサD14は、ビール管路6を流れているビールの温度を検知する。供給ビール温度センサD14は、ビール管路6のビール樽に近い位置に設置される。なお、供給ビール温度センサD14には、一般的な熱電対温度センサが用いられ、ビール管路6に埋め込まれる。
【0081】
(4)制御回路D15
制御回路D15のハードウェア構成を図7に示す。制御回路D15は、CPU731、メモリ732、電源回路733、入出力回路736、計時回路737、及び通信回路738を有している。
【0082】
CPU731は、メモリ732に記録されているセンサ情報管理プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ732は、センサ情報管理プログラム等のプログラムを記憶保持する。また、メモリ732は、センサ情報データベース(以下、センサ情報DB)を記憶保持する。センサ情報DBについては後述する。さらに、メモリ732は、CPU731に対して作業領域を提供する。
【0083】
電源回路733は、CPU731等に必要な電力を供給する。入出力回路736は、ビール検知センサD1の受光素子D4から受光量をビール検知センサ情報として、また、冷却水温度センサD13及び供給ビール温度センサD14から温度センサ情報を、それぞれ取得する。計時回路737は、時間を計測する。通信回路738は、ネットワークに接続する通信回路を有しており、ビール品質管理装置71、温度表示パネル75等の外部の通信機器とのデータの送受信を行う。
【0084】
6.温度表示パネル75のハードウェア構成
温度表示パネル75のハードウェア構成について、図8を用いて説明する。温度表示パネル75は、ポスター用の画像を表示する画像表示領域751、冷却水の温度表示する液晶パネル753、及び表示制御回路755を有している。液晶パネル753は、センサ情報取得管理装置73から取得した冷却水の温度センサ情報を表示する。
【0085】
表示制御回路755のハードウェア構成を図9に示す。表示制御回路755は、CPU755a、メモリ755b、通信回路755c、及び電源回路755dを有している。CPU755aは、液晶パネル753に温度を表示するための制御を行う。メモリ755bは、液晶パネル753に温度を表示するために必要なデータを記憶保持している。通信回路755cは、センサ情報取得管理装置73から送信される冷却水の温度センサ情報を受信する。電源回路755dは、電池を有している。電源回路755dは、CPU755a、通信回路755cに電力を供給する。
【0086】
第4 データ
ビール品質管理装置71がHDD713に記憶保持するビール管理DB、店舗DB及び店舗管理状況DBについて、以下において説明する。また、センサ情報取得管理装置73がメモリ732に記憶保持するセンサ情報DBについても、以下において説明する。
【0087】
1.センサ情報DB
センサ情報DBは、CPU731がビール検知センサD1から取得するビール検知センサ情報、冷却水温度センサD13及び供給ビール温度センサD14から取得する温度センサ情報をデータベースとして保存したものである。センサ情報DBのデータ構造を図10に示す。
【0088】
センサ情報DBは、店舗ID記述領域、センサ種類記述領域、取得時間記述領域、及びセンサ値記述領域を有している。店舗ID記述領域には、ビールサーバB1を設置している店舗を一意に特定する店舗IDが記述される。センサ種類記述領域には、ビール検知センサD1からビール検知センサ情報を取得した場合には「ビール検知センサ」が、冷却水温度センサD13から温度センサ情報を取得した場合には「冷却水温度センサ」が、供給ビール温度センサD14から温度センサ情報を取得した場合には「供給ビール温度センサ」が、それぞれ記述される。受信時間記述領域には、各センサからセンサ情報を取得した時間が記述される。センサ値記述領域には、各検知センサから受信したセンサ情報の値が記述される。
【0089】
2. 店舗DB
店舗DBは、ビールサーバB1を設置している店舗に関する書誌的事項をデータベースとして保存したものである。店舗DBのデータ構造を図11に示す。
【0090】
店舗DBは、店舗ID記述領域、店舗名記述領域、住所記述領域、連絡先記述領域、及び営業時間記述領域を有している。店舗ID記述領域には、各店舗に与えられる店舗IDが記述される。店舗名記述領域には、店舗名が記述される。住所記述領域には、各店舗の所在地、住所が記述される。連絡先記述領域には、各店舗の連絡先、例えば電話番号が記述される。営業時間記述領域には、各店舗の営業時間、例えば「午後12時〜午後10時」と記述される。
【0091】
3.供給管路状態管理DB
供給管路状態管理DBは、ビール検知センサ情報を取得した時間におけるビールサーバB1のビール管路6の状態をデータベースとして保存したものである。供給管路状態管理DBのデータ構造を図12に示す。
【0092】
供給管路状態管理DBは、店舗ID記述領域、取得時間記述領域、減衰量記述領域、供給管路状態記述領域を有している。店舗ID記述領域及び取得時間記述領域には、センサ情報取得管理装置73から取得するビール状態情報の店舗ID、取得時間の値が、それぞれ記述される。
【0093】
減衰量記述領域には、ビール検知センサD1の予め定められている初期センサ値から、取得したビール検知センサD1のセンサ値を差し引いた値が記述される。
【0094】
供給管路状態記述領域には、センサ情報取得管理装置73から取得したビール検知センサ情報から判断する「取得時間における供給管路の状態」が記述される。例えば、ビールサーバB1のビール管路6にビールが流れていない状態では、「空液」と記述される。
【0095】
4.ビール樽温度管理DB
ビール樽温度管理DBは、供給ビール温度センサ情報を取得した時間におけるビールサーバB1のビール樽3の温度として、ビール樽3に近い位置でのビール管路6を流れるビールの温度をデータベースとして保存したものである。ビール樽温度管理DBのデータ構造を図12aに示す。
【0096】
ビール樽温度管理DBは、店舗ID記述領域、取得時間記述領域、及びセンサ情報記述領域を有している。店舗ID記述領域、取得時間記述領域、及びセンサ情報記述領域には、センサ情報取得管理装置73から取得するビール状態情報の店舗ID、取得時間、及び供給ビール温度センサ情報の値が、それぞれ関連づけられて記述される。
【0097】
5.冷却水温度管理DB
冷却水温度管理DBは、冷却水温度センサ情報を取得した時間におけるビールサーバB1の冷却水の温度をデータベースとして保存したものである。冷却水温度管理DBのデータ構造を図12bに示す。
【0098】
冷却水温度管理DBは、店舗ID記述領域、取得時間記述領域、及びセンサ情報記述領域を有している。店舗ID記述領域、取得時間記述領域、及びセンサ情報記述領域には、センサ情報取得管理装置73から取得するビール状態情報の店舗ID、取得時間、及び冷却水温度センサ情報の値が、それぞれ関連づけられて記述される。
【0099】
6. 店舗品質管理状況DB
店舗品質管理状況DBは、ビールサーバB1を設置している店舗におけるビールの品質管理状況をデータベースとして保存したものである。店舗品質管理状況DBのデータ構造を図13に示す。
【0100】
店舗品質管理状況DBは、店舗ID記述領域、日付記述領域、ビール樽交換記述領域、水洗浄記述領域、スポンジ洗浄記述領域、及びガス圧記述領域を有している。店舗ID記述領域には、各店舗の店舗IDが記述される。日付記述領域には、水洗浄、スポンジ洗浄の実施状況を判断し、また、ビール樽交換本数を計数した日付が記述される。
【0101】
ビール樽交換記述領域には、日付に記述した日付の時点で、前1日に交換したビール樽の本数が記述される。水洗浄記述領域には、センサ情報取得管理装置73によって収集したセンサ値に基づき判断した「各店舗における水洗浄の実施状況」が記述される。水洗浄が行われている場合には「○」が、水洗浄が行われていない未清掃の場合には「×」が、それぞれ記述される。スポンジ浄記述領域には、センサ情報取得管理装置73によって収集したセンサ値に基づき判断した「各店舗におけるスポンジ洗浄の実施状況」が記述される。スポンジ洗浄が行われている場合には「○」が、スポンジ洗浄が行われていない未清掃の場合には「×」が、それぞれ記述される。
【0102】
ガス圧記述領域には、ビール樽3に貯蔵されているビールをディスペンサ本体10から外部に供給する際の炭酸ガスボンベ2の圧力であるガス圧の状態が記述される。ガス圧が適正の場合には「○」が、ガス圧が不適正の場合には「×」が、それぞれ記述される。
【0103】
第5 ビール品質管理システム51の動作
1.センサ情報取得管理装置73の動作
センサ情報取得管理装置73の動作について図14に示すフローチャートを用いて説明する。センサ情報取得管理装置73のCPU731は、計時回路737により所定時間になったと判断すると(S901)、ビール検知センサD1からビール検知センサ情報を、冷却水温度センサD13から冷却水温度センサ情報を、供給ビール温度センサD14から供給ビール温度情報を、それぞれ取得する(S903)。CPU731は、取得したセンサの種類、センサ情報の値、及びセンサ情報の取得時間を関連づけて、センサ情報DBに記述し、メモリ732に記憶保持する(905)。
【0104】
CPU731は、所定時間になると(S907)、メモリ732に記憶保持しているセンサ情報DBの値を、ビールサーバB1が設置されている店舗に関するセンサ情報としてビール品質管理装置71へ送信する(S909)。CPU731は、ステップS901〜S909の処理を繰り返す(S911)。
【0105】
2.ビール品質管理装置71の動作
ビール品質管理装置71は、センサ情報取得管理装置73からセンサ情報を取得する毎に行う供給管路状態判断処理、所定の時間に行う樽交換状況判断処理、水洗浄状況判断処理、スポンジ洗浄状況判断処理、及び、品質管理装置71の使用者が各店舗におけるビールの品質の管理状況を確認する際に行う品質管理状況表示処理を実行する。
【0106】
(0)動作の基本概念
ビール品質管理装置71が実行する各処理についての基本概念について図14aを用いて説明する。ビール検知センサD1から得られる一般的なセンサ値の変化を示すグラフを図14aに示す。図14aでは、縦軸はビール検知センサD1において得られたセンサ値の減衰量を、横軸に時間を、それぞれ示している。なお、減衰量とは、投光素子D3が照射した赤外線の光の量と受光素子D4が受光した赤外線の光の量との差を意味する。つまり、受光素子D4で受光する光の量が少なければ、減衰量は大きいことになる。
【0107】
図14aに示すグラフは、出願人による実験、データ収集及び分析により得られたものである。その結果、ビール検知センサD1から得られるセンサ値は、ビール管路6の内部状態により変化することが明らかとなった。
【0108】
(a)ビール管路6の内部にビールが流れている状態である通液状態では、投光素子D3から照射した光の量がほぼそのまま受光素子D4にて受光できる。
【0109】
(b)ビール管路6の内部に何も流れていない状態である空液状態では、投光素子D3から照射した光の量の一部しか受光素子D4にて受光できない。
【0110】
(c)ビール管路6の内部を泡が流れている通泡状態では、受光素子D4にて受光できる光の量が大きく変化する。
【0111】
このようなビール管路6の内部状態に、センサ値の受信時間や受信時間の前後のビール管路6の内部状態を勘案することによって、以下のことを判断することができる。
【0112】
(b1)営業時間内で所定時間以上の空液状態が発生した場合、ビール樽の交換が行われていると判断できる。通常、営業時間内でビール管路6が所定時間以上の空液状態となるのは、ビール樽の交換時しかないからである。
【0113】
(b2)営業時間外で所定時間以上の空液状態が発生した場合、水洗浄若しくはスポンジ洗浄が行われていると判断できる。通常、営業時間外でビール管路6が所定時間以上の空液状態となるのは、ビールサーバに対するなんらかの洗浄が行われている時しかないからである。
【0114】
(c1)営業時間内において、空液状態の後、通泡状態となる場合、ビール樽の交換が行われていると判断できる。通常、ビール樽を交換した直後には泡が発生し、発生した泡がビール管路6を流れるからである。
【0115】
(c2)営業時間内において、通液状態で泡状態が発生した場合、ビール樽かビールを供給するための炭酸ガスボンベの圧力(ガス圧)が不足していると判断できる。通常、ガス圧不足の場合には、ビール管路6を流れているビールの内部に泡が発生するからである。
【0116】
(c3)営業時間外において、空液状態の後、通泡状態となる場合、水洗浄若しくはスポンジ洗浄が行われた後、再度ビール樽に接続されたと判断できる。通常、洗浄の後には、ビール供給の準備をしておくからである。
【0117】
さらに、洗浄終了時のビール検知センサD1における減衰量の経時変化をみることによって、スポンジ洗浄が行われたか否かを判断することが可能となる。一般的に、スポンジ洗浄せずにビールサーバB1を使用し続けると、ビール管路6の内部に汚れが付着する。このため、受光素子D4で受光できる光の量が減少していく。一方、ビール管路6をスポンジ洗浄するとビール管路6の内部が洗浄されるので、受光素子D4で受光する光の量が増加する。
【0118】
これらのデータ収集及び収集したデータと実際の現象との関連付けは、出願人による独自の知見によりなされたものである。
【0119】
以下において、この基本概念を実践するビール品質管理装置71の動作を詳細に説明する。
【0120】
(1)管路状態判断処理
ビール品質管理装置71の管路状態処理について図15に示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、ビール状態情報を受信すると(S1001)、店舗IDに従って、店舗毎の供給管路状態管理DBに記述する(S1003)。なお、CPU711は、ビール検知センサD1の予め定められている初期センサ値から、ステップS1001で取得したビール検知センサD1のセンサ値を差し引いた値を供給管路状態管理DBの減衰量記述領域に記述する。
【0121】
CPU711は、記述したレコードの受信時間を基準に、所定数の過去のレコードを取得する(S1005)。本実施例においては、32レコード分の過去のレコードを取得する。CPU711は、ステップS1003において記述したレコード及びステップS1005において取得したレコード(以下、判断対象レコードとする)のセンサ値の変化に基づき、ステップS1003において記述したレコードの受信時間におけるビール管路6の状態(供給管路状態)を判断する(S1007)。
【0122】
例えば、対象レコードの経時変化において、ビール検知センサ情報の値が所定の値以下で一定している場合には、ステップS1003において記述したレコードの受信時間にはビール管路6がビールで満たされている「通液状態」であると判断する。同様に、対象レコードの経時変化において、ビール検知センサ情報の値が所定の値以上で一定している場合には、ステップS1003において記述したレコードの受信時間にはビール管路6が空である「空液状態」であると判断する。
【0123】
さらに、対象レコードの経時変化において、ビール検知センサ情報の値が大きく変化している場合には、その時間の間はビール内に泡が発生し、泡を内包するビールがビール管路6を流れる「通泡状態」であると判断する。
【0124】
CPU711は、判断した供給管路状態を供給管路状態管理DBに記述する(S1009)。
【0125】
(2)樽交換状況判断処理
ビール品質管理装置71の樽交換状況判断処理について図16に示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、所定の時間になると(S1601)、店舗DBから、店舗IDに対応する店舗情報を取得する(S1603)。CPU711は、取得した店舗情報から、営業時間記述領域に記述されている営業時間を取得する(S1605)。CPU711は、受信時間が前回の樽交換状況判断処理が行われてから今までに属するレコードから、受信時間が営業時間に属するレコード(以下、営業時間レコードとする。)を、当該店舗の供給管路状態管理DBから取得する(S1607)。
【0126】
次に、CPU711は、営業時間レコードに所定時間以上の空液状態が存在するか否かを判断する(S1609)。CPU711は、所定時間以上の空液状態があると判断すると、ビール樽の交換が行われていると判断する(S1611)。CPU711は、空液状態が生じた回数nを算出し、当該店舗の店舗品質管理状況DBのビール樽交換記述領域に「n」を記述する(S1613)。
【0127】
CPU711は、全ての店舗についてステップS1603〜S1613の処理を実行する。なお、ステップS1609において所定時間以上の空液状態が無いと判断すると、ビール樽交換が行われていないと判断し、ステップS1615を実行する。
【0128】
なお、本実施例では、ステップS1601における所定時間として午前0時00分を設定している。これにより、前日の営業時間に交換されたビール樽の本数を算出することができる。
【0129】
また、本実施例では、ステップS1609における所定時間として5分を設定している。これは、ビール樽を交換する際には、必ずビール管路6を空液状態にする必要があるからである。また、ビール樽の交換には、通常5分は必要とされるからである。
【0130】
(3)水洗浄状況判断処理
ビール品質管理装置71の水洗浄状況判断処理について図16aに示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、所定の時間になると(S1621)、店舗DBから、店舗IDに対応する店舗情報を取得する(S1623)。CPU711は、取得した店舗情報から、営業時間記述領域に記述されている営業時間を取得する(S1625)。CPU711は、受信時間が前回の樽交換状況判断処理が行われてから今までに属するレコードから、受信時間が営業時間以外に属するレコード(以下、営業時間外レコードとする。)を、当該店舗の供給管路状態管理DBから取得する(S1627)。
【0131】
次に、CPU711は、営業時間外レコードに所定時間以上の空液状態が存在するか否かを判断する(S1629)。CPU711は、所定時間以上の空液状態があると判断すると、ビールサーバB1の水洗浄が行われていると判断する(S1631)。水洗浄が行われていると判断すると、当該店舗の店舗品質管理状況DBの水洗浄記述領域に「○」を記述する(S1633)。
【0132】
一方、ステップS1629において所定時間以上の空液状態が無いと判断すると、水洗浄が行われていないと判断する(S1635)。CPU711は、水洗浄が行われていないと判断すると、当該店舗の店舗品質管理状況DBの水洗浄記述領域に「×」を記述する(S1637)。
【0133】
なお、本実施例では、ステップS1621における所定時間として午前0時00分を設定している。これにより、前日の営業時間外に水洗浄が行われたか否かを判断することができる。
【0134】
また、本実施例では、ステップS1629における所定時間として30分を設定している。これは、ビールサーバB1を水洗浄している間には、必ずビール管路6を空液状態にする必要があるからである。また、適切な水洗浄を行おうとすると、水洗浄に必要な時間は、通常30分は必要とされることによる。なお、水洗浄は、通常営業時間外に行われることから、営業時間外において空液状態が発生するか否かによって水洗浄が行われたか否かを判断することができる。
【0135】
(4)スポンジ洗浄状況判断処理
ビール品質管理装置71のスポンジ洗浄状況判断処理について図16bに示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、所定のスポンジ洗浄状況判断時間になると(S1641)、予め定められた基準時間(例えば、午後8時)におけるセンサ値(以下、対象センサ値とする。)を取得する(S1643)。CPU711は、所定日数をさかのぼって、基準時間における対象センサ値を取得する(S1645)。
【0136】
CPU711は、取得した対象センサ値に基づき、スポンジ洗浄の状況を判断する(S1649)。例えば、対象センサ値において、減少傾向がある場合には、スポンジ洗浄が実施されていないと判断する。なお、営業時間外において水洗浄、スポンジ洗浄が行われていない場合には、その日については対象センサ値が存在しないこととなる。したがって、取得した対象センサ値が全体として減少傾向にあるか否かを判断する。
【0137】
また、今回の対象センサ値を除く過去の対象センサ値に減少傾向があり、昨日の対象センサ値に比べて、今回の対象センサ値が大きくなっている場合、今回にスポンジ洗浄が行われたと判断する。スポンジ洗浄の実施により供給管路の透明度が上がり、ビール検知センサD1における受光量が増えたと考えられる。
【0138】
さらに、取得した対象センサ値の間で大きさにばらつきがない場合にも、今回にスポンジ洗浄が実施されたと判断する。この場合、毎日スポンジ洗浄が実施されていると判断できる。
【0139】
CPU711は、スポンジ洗浄が実施されていないと判断すると(S1651)、店舗品質管理状況DBのスポンジ洗浄記述領域に「×」を記述する(S1653)。一方、CPU711は、スポンジ洗浄が実施されていると判断すると(S1655)、店舗品質管理状況DBのスポンジ洗浄記述領域に「○」を記述する(S1657)。
【0140】
CPU711は、全ての店舗についてステップS1641〜S1657の処理を実行する(S1659)。
【0141】
(5)ガス圧状況判断処理
ビール品質管理装置71のガス圧状況判断処理について図16cに示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、所定の時間になると(S1661)、店舗DBから、店舗IDに対応する店舗情報を取得する(S1663)。CPU711は、取得した店舗情報から、営業時間記述領域に記述されている営業時間を取得する(S1665)。CPU711は、受信時間が前回の樽交換状況判断処理が行われてから今までに属するレコードから、営業時間レコードを、当該店舗の供給管路状態管理DBから取得する(S1667)。
【0142】
次に、CPU711は、営業時間レコードに所定回数以上の通泡状態が存在するか否かを判断する(S1669)。CPU711は、所定回数以上の通泡状態があると判断すると、ガス圧が不適正と判断する(S1671)。なお、ガス圧が不適正の場合としては、ガス圧が不足する場合及びガス圧が圧過剰である場合がある。ガス圧が不適正であると判断すると、当該店舗の店舗品質管理状況DBのガス圧記述領域に「×」を記述する(S1673)。
【0143】
一方、ステップS1629において所定回数以上の通泡状態が無いと判断すると、ガス圧が適正であると判断する(S1675)。CPU711は、ガス圧が適正であると判断すると、当該店舗の店舗品質管理状況DBのガス圧記述領域に「○」を記述する(S1677)。
【0144】
なお、本実施例では、ステップS1621における所定時間として午前0時00分を設定している。これにより、前日の営業時間のガス圧が適正であったか否かを判断することができる。
【0145】
(6)品質管理状況表示処理
ビール品質管理装置71の品質管理状況表示処理について図17に示すフローチャートを用いて説明する。ビール品質管理装置71のCPU711は、自らの電源がオンとなると(S1301)、図18に示すオンライン品質管理メニュー画面を表示する(S1303)。オンライン品質管理メニューには、個別店別品質照会ボタンB1401、品質状況一覧ボタンB1403が表示されている。使用者は、個別店毎の品質管理状況を知りたい場合には、個別店別品質照会ボタンB1401を選択する。また、使用者は、全ての店舗についての品質状況を知りたい場合には、品質状況一覧ボタンB1403を選択する。
【0146】
図17に戻って、CPU711は、個別店別品質照会ボタンB1401が選択されたと判断すると(S1305)、図19に示す店舗検索画面を表示する(S1307)。使用者は、検索店舗名記述領域A1501に検索したい店舗名を記述し、検索ボタンB1503を選択する。
【0147】
図17に戻って、CPU711は、検索ボタンが選択されたと判断すると(S1309)、検索店舗名記述領域A1501に記述されている値を検索店舗として取得する(S1311)。CPU711は、取得した検索地域に基づき、店舗DBの店舗名記述領域を検索し、対応する店舗IDを取得する(S1313)。そして、CPU711は、取得した店舗IDに対応するレコードを供給管路状態管理DB及び/又は店舗品質管理DBから取得する。
【0148】
CPU711は、取得したレコードに基づき、図20に示す個別店別品質紹介画面を表示する(S1309)。
【0149】
個別店別品質紹介画面は、品質チャート表示領域A201、洗浄実施カレンダー表示領域A203、ガス圧管理状況表示領域A205、樽交換状況表示領域A207、及び樽温度表示領域A209を有している。品質チャート表示領域A201には、ビール検知センサ情報の値が経時的に表示される。
【0150】
洗浄実施カレンダー表示領域A203には、今月及び先月のカレンダーが表示される。表示されたカレンダーには、水洗浄を実施した日及びスポンジ洗浄を実施した日が目立つように表示される。図20においては、水洗浄を実施した日が表示されている領域がハッチングで示され、スポンジ洗浄を実施した日が丸印で囲まれて表示されている。なお、推薦状を実施した日、スポンジ洗浄を実施した日は、店舗品質管理状況DBから判断することができる。
【0151】
このように店舗毎の品質管理状況を一覧表示することによって、各店舗において、ビールをどのように管理し、客に提供するのかを、容易に把握することができる。提供するビールの管理状況については、これまで、各店舗に任されていた。しかしながら、各店舗での管理状況によって、客に提供するビールの品質、うまさが大きく変化することが、出願人の調査より明らかになった。通常、各店舗は、ビールの品質管理についてプロフェッショナルな知識やその実践方法を知っているわけではない。したがって、各店舗におけるビールの管理状況を一元的に把握することは、今後の改善点の提供や改善の指導を合理的かつ効果的に行うためには、必要不可欠である。
【0152】
ガス圧管理状況表示領域A205には、現在、前日、2日前のガス圧の状況が記述される。なお、「現在」におけるガス圧管理状況とは、対象となる店舗における店舗品質管理状況DBに記述されている最新のガス圧記述領域の値としている。また、「前日」におけるガス圧管理状況とは現在の1日前のガス圧記述領域の値とし、「2日前」におけるガス圧管理状況とは現在の2日前のガス圧記述領域の値としている。
【0153】
樽交換状況表示領域A207には、昨日、3日間、1週間、1ヵ月におけるビール樽の交換本数が記述される。なお、「3日間」におけるビール樽の交換本数は、対象となる店舗における店舗品質管理状況DBに記述されている樽交換記述領域の値を、最新のものから3日前までのものを加算した値としている。「1週間」、「1ヵ月」におけるビール樽の交換本数についても同様である。
【0154】
樽温度表示領域A209には、現在のビール樽の温度が表示される。現在のビール樽の温度は、対象となる店舗におけるビール樽温度管理DBに記述されている最新の樽温度としている。
【0155】
図17に戻って、CPU711は、品質状況一覧ボタンB1403が選択されたと判断すると(S1311)、図21に示す地域検索画面を表示する(S1313)。地域検索画面は、地域入力領域A1701及び検索ボタンB1701を有している。使用者は、品質状況を表示したい地域を地域入力領域A1701に記述し、検索ボタンB1701を選択する。
【0156】
図17に戻って、CPU711は、検索ボタンB1701が選択されたと判断すると(S1315)、地域入力領域A1701に記述されている値を検索地域として取得する(S1317)。CPU711は、取得した検索地域に基づき、店舗DBの住所記述領域を検索し、対応する店舗IDを取得する(S1319)。そして、CPU711は、取得した店舗IDに対応するレコードを店舗品質管理DBから取得する。
【0157】
CPU711は、取得したレコードに基づき、図22に示す品質状況一覧画面を表示する(S1321)。品質状況一覧画面は、店舗名記述領域A221、洗浄状況記述領域A223、樽温度記述領域A225、及びガス圧状況記述領域A227を有している。店舗名記述領域A221には、検索により抽出された店舗名が記述される。洗浄状況記述領域A223には、所定の期間内における各店舗での水洗浄及びスポンジ洗浄の実施状況が記述される。水洗浄、スポンジ洗浄を実施していれば「○」が記述され、実施していなければ「×」が記述される。
【0158】
樽温度記述領域A225には、現在のビール樽の温度が表示される。現在のビール樽の温度は、対象となる店舗におけるビール樽温度管理DBに記述されている最新の樽温度としている。樽温度が、予め定められた適正温度の範囲内にあれば、「○」が記述され、それ以外の場合は、現在の樽温度が記述される。
【0159】
ガス圧状況記述領域A227には、現在のガス圧の状況が記述される。なお、「現在」におけるガス圧管理状況とは、対象となる店舗における店舗品質管理状況DBに記述されている最新のガス圧記述領域の値としている。
【0160】
このように複数の店舗における品質管理状況を一覧表示することによって、厳格に品質管理されたビールを提供するに適さない店舗を把握することができる。また、複数の店舗における管理状況を同時に把握することによって、問題が生じている店舗における共通の問題点を抽出することが可能になる等、今後の各店舗に対する指導を強化することが可能となる。
【0161】
3.温度表示パネル75の動作
温度表示パネル75の動作について図23に示すフローチャートを用いて説明する。温度表示パネル75の表示制御回路755のCPU755aは、温度センサ情報を取得すると(S2001)、温度センサ情報の値を液晶パネル753に表示する(S2003)。CPU755aは、ステップS2001、S2003の処理を終了まで繰り返す。
【0162】
このように、ビールサーバB1の冷却水の温度、ひいてはビールの温度を顧客に見えるように表示することによって、顧客の誘因を実現することができる。また、ビールの温度が適切に管理されていることを顧客へ示すことができ、ビールの品質管理ができている店として店舗の信頼を得ることも可能となる。
【0163】
[その他の実施例]
(1)センサ情報取得管理装置73 : 前述の実施例1においては、センサ情報取得管理装置73では、制御回路D13及びビール検知センサD1を一体としていたが、各センサの情報を取得し、管理できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、制御回路D15をビール検知センサD1とは別の装置として、例えば、ビールサーバB1の近傍に設置するサイドボックスとしてもよい。これにより、サイドボックスの大きさを自由に決定できるので、制御回路D13の回路配置等を比較的自由に設計することができる。また、ハードディスクドライブ等の記憶装置を内蔵させることによって、大量のデータを記憶保持することが可能となる。
【0164】
また、センサ情報取得管理装置73に別の機能を設けるようにしてもよい。例えば、前述のサイドボックスとする場合、ビール管路6の中間にサイドボックスを接続できるようにし、サイドボックス内にビール管路6を開閉する弁を設け制御回路D13によって制御できるようにしてもよい。このように、ビール管路6の開閉を制御することによって、ビール樽の交換時や、各種洗浄時を各自に把握することができる。ビール樽の交換時や、各種洗浄時には、ビール管路6を閉じておくことが必ず必要となるからである。
【0165】
(2)センサ情報取得管理装置73の動作 : 前述の実施例1においては、センサ情報取得管理装置73は、供給管路状態判断処理、樽交換状況判断処理、水洗浄状況判断処理、スポンジ洗浄状況判断処理、及び、品質管理状況表示処理を実行するとしたが、いずれか一つの処理や選択した複数の処理を行うようにしてもよい。
【0166】
(3)センサ情報取得管理装置73が各処理を実行する時間 : 前述の実施例1においては、樽交換状況判断処理、ガス圧状況判断処理、水洗浄状況判断処理、及びスポンジ洗浄状況判断処理については、午前0時に実行するとしたが、例示のものに限定されない。例えば、各店舗毎に適切な時間を設定すればよい。また、各処理を同時に行わないようにしてもよい。
【0167】
(4)センサ情報取得管理装置73のフローチャート : 前述の実施例1においては、センサ情報取得管理装置73は、図14〜図17に示すフローチャートに従って各処理を実行するとしたが、各処理の機能・目的を達成できるものであれば、例示のものに限定されない。また、各データベースのデータ構造についても同様である。
【0168】
(5)温度表示パネル75 : 前述の実施例1においては、温度表示パネル75は、一部に液晶パネル753を有し、液晶パネル753に温度情報を表示するとしたが、温度情報を表示するものであれば例示ものに限定されない。例えば、ポスター画を表示する画像表示領域751を有さず、全ての領域を液晶パネル753によって構成するようにしてもよい。この場合、実施例1における温度表示パネル75において画像表示領域751に表示していたポスター画をデジタルデータとして、メモリ755bに記憶しておき、液晶パネル753に温度情報を合わせて表示するようにすればよい。
【0169】
(6)ビール品質管理装置71のハードウェア構成 : 前述の実施例1においては、ビール品質管理装置71は、光学式メディア710に記録された所定のプログラムを光学式ドライブ717を用いて取得するとしたが、所定のプログラム取得できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、ネットワークを介して各種プログラムをダウンロードするようにしてもよい。また、ビール品質管理装置71は、HDD713を有し、各種プログラムを記憶するとしたが、大容量メモリ、いわゆるシリコンディスクを有し、各種プログラムを記憶するようにしてもよい。さらに、ビール品質管理装置71は、入力手段としてキーボード714、マウス715を有するとしたが、その他の入力装置、各種ポインタ類を用いるようにしてもよい。
【0170】
(7)スポンジ洗浄状況判断処理 : 前述の実施例1においては、ビール品質管理装置71のスポンジ洗浄状況判断処理において、さらに、対象とする店舗の営業時間内外を判断し、例えば、営業時間外においてスポンジ洗浄状況を判断するようにしてもよい。この場合、ビール品質管理装置71のCPU711は、例えば図24に示すフローチャートを基づきスポンジ洗浄状況判断処理を実行する。なお、実施例1と同様のステップについては同様の符号を付している。
【0171】
ビール品質管理装置71のCPU711は、所定のスポンジ洗浄状況判断時間になると(S1641)、店舗DBから、店舗IDに対応する店舗情報を取得し、取得した店舗情報から、営業時間記述領域に記述されている営業時間を取得する(S2401)。CPU711は、受信時間が前回のスポンジ洗浄状況判断時間から今回のスポンジ洗浄状況判断時間までに属する営業時間外レコードを、当該店舗の供給管路状態管理DBから取得し、取得した営業時間外レコードの中で、空液状態と判断された時間のうち最も遅い時間におけるセンサ値(以下、対象センサ値とする。)を取得する(S2403)。CPU711は、所定日数をさかのぼって、各日にちにおける対象センサ値を取得する(S2405)。CPU711は、実施例1と同様にステップS1649以降の処理(図16b参照)を実行する。
【0172】
(8)貯蔵液体温度検知手段:前述の実施例1において、さらに、貯蔵液体温度検知手段として、ビール樽3に温度センサを設け、ビール樽3の内部に貯蔵されているビールの温度を、貯蔵液体温度情報としての貯蔵ビール温度情報として取得するようにしてもよい。この場合、センサ情報取得管理装置73のCPU731は、ビール検知センサD1から取得するビール検知センサ情報等と同様に、所定時間になると、貯蔵ビール温度情報を取得し、センサ情報DBに記述し、メモリ732に記憶保持した後、ビールサーバB1が設置されている店舗に関するセンサ情報としてビール品質管理装置71へ送信する(図14参照)。
【0173】
そして、図25に示すように、ビール品質管理装置71のCPU711は、所定の時間になると(S2501)、予め定められた時間における貯蔵ビール温度情報を取得する(S2503)。例えば、午後7時50分〜午後8時00分の間の貯蔵ビール温度を取得する。そして、CPU711は、取得した貯蔵ビール温度の平均値を算出し(S2505)、算出した平均の貯蔵ビール温度が所定の値以上であるか否かを判断する(S2507)。
【0174】
CPU711は、取得した対象センサ値に基づき、ビール樽3の設置環境の状況を判断する(S2509)。例えば、貯蔵ビール温度の平均値が所定の値以上の場合には、ビール樽3の設置環境が不適切であると判断する。例えば、ビール樽3が、ビールの品質を劣化させるような場所、例えば直射日光を受けるような場所や冷凍機器の排気があたる場所を設置環境として設置されているために、貯蔵ビール温度が高くなっている場合が考えられる。なお、このような設置環境が不適切である場合には、設置位置を変えることによって設置環境を適切に改善することが可能である。また、店舗スペースの都合等で樽設置位置を変えられなくとも、日よけを付けたり、排気除けを付けたり等することによって、設置位置を変えずに設置環境を変えることによって、設置環境を適切に改善することも可能である。
【0175】
また、貯蔵ビール温度の平均値が所定の値より小さい場合には、ビール樽3の設置環境が適切であると判断する。
【0176】
CPU711は、ビール樽設置位置が不適切であると判断すると(S2509)、店舗品質管理状況DB(図13参照)に設けたビール樽設置環境記述領域に「×」を記述する(S2511)。一方、CPU711は、ビール樽設置位置が適切であると判断すると(S2513)、店舗品質管理状況DBのビール樽設置環境記述領域に「○」を記述する(S2515)。
【0177】
CPU711は、全ての店舗についてステップS2503〜S2515の処理を実行する(S2517)。
【0178】
なお、ビール樽3のビールが適切な状態におかれているか否かの判断においては、例えば、1日の平均の貯蔵ビール温度を算出し、算出した平均の貯蔵ビール温度を用いるようにしてもよい。また、営業開始時間直後等、所定の時間における貯蔵ビール温度を用いるようにしてもよい。
【0179】
また、判断したビール樽3の設置状態を、図20に示す個別店別品質紹介画面や、図22に示す品質状況一覧画面に表示するようにしてもよい。
【0180】
(9)流路開閉手段 : 前述の実施例1において、さらに、ビール管路6における流路を開閉する流路開閉手段を、ビール管路6のいずれかの位置に配置するようにしてもよい。例えば、ビール樽3に設置するいわゆるディスペンサヘッドに電磁弁を配置し、センサ情報取得管理装置73のCPU731と接続するようにしてもよい。
なお、流路開閉手段としては電磁弁、キンクチューブその他既知の流路開閉手段を使用すればよい。
【0181】
また、流路開閉手段における流路の開閉を制御するにあたって、センサ情報取得管理装置73のCPU731は、ビール検知センサD1からビール検知センサ情報を取得すると(図14:S903参照)、所定数の過去のビール検知センサ情報を取得し、その時点でのビール管路6の状態(供給管路状態)をリアルタイムで判断する(図15:S1005、S1007参照)。なお、ビール検知センサ情報については、センサ情報取得管理装置73において記憶保持しておく。
これにより、スムーズにビール樽3を交換することができる。
【0182】
(10)ビール品質管理システム51における機能の実現 : 前述の実施例1においては、ビールサーバB1に設置した各種センサからのセンサ値をセンサ情報取得管理装置73が取得し、ビール品質管理装置71がビールサーバB1に関する各種の判断を行うとしたが、センサ情報取得管理装置73及びビール品質管理装置71の機能を実現するものであれば例示の構成に限定されない。例えば、ビールサーバB1がセンサ情報取得管理装置73の機能を有するようにしてもよい。また、ビールサーバB1がセンサ情報取得管理装置73及びビール品質管理装置71の機能を有するようにしてもよい。この場合、例えば、ビール品質管理装置71は、品質管理状況表示処理の機能を有し、各種情報の一元管理を行うようにしてもよい。
【0183】
(11)電源回路755d : 前述の実施例1においては、電源回路755dは電池を有しているとしたが、CPU755a、通信回路755cに電力を供給できるものであれば例示のものに限定されない。例えば、外部からの電力供給を受けるようにしてもよい。
【0184】
(12)店舗DB : 前述の実施例1においては、店舗DBは、店舗ID記述領域、店舗名記述領域、住所記述領域、連絡先記述領域、及び営業時間記述領域を有しているとしたが、店舗管理に必要なデータであれば例示のものに限定されない。例えば、チェーン店、グループ店などを記載する記述領域を加えることも出来る。また、一店舗にビールサーバが複数ある場合などは店舗IDに枝番号をつける等、店舗内の各ビールサーバを特定するデータを付加することにより、ビールサーバ毎の管理が可能となる。
【0185】
(13)温度表示パネル75で表示する温度 : 前述の実施例1においては、温度表示パネル75には、冷却水の温度を表示するとしたが、ビールサーバ1からビールジョッキ等に注ぐ際のビールの温度を表示するようにしてもよい。この場合、例えば、冷却水槽12の冷却コイル17から飲料注出機構20の注出バルブ21までの間に温度センサを設けることによって、ビールを外部に供給する際のビールの温度を検出することができる。

【産業上の利用可能性】
【0186】
本発明に係る液体品質管理装置は、例えば、ビールサーバを用いてビールを提供するビール提供システムに用いることができる。

【符号の説明】
【0187】
51・・・・・ビール品質管理システム
71・・・・・ビール品質管理装置
73・・・・・センサ情報取得管理装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体貯蔵部材に貯蔵されている液体を供給管路を介して供給する液体供給装置における前記液体の品質を管理する液体品質管理システムであって、
前記供給管路に光を外部から照射し、当該供給管路を挟んで当該供給管路を透過した光を検知することによって内部状態を検知する検知手段から検知情報を取得する検知情報取得手段、
前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に何も流れていない空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断する供給管路内部状態判断手段、
前記液体提供装置の休閑時間において、前記供給管路の内部状態は空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有していない場合、前記供給管路の第1の清掃状態を未清掃と判断する第1の清掃状態判断手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項2】
請求項1に係る液体品質管理システムにおいて、
前記液体は、
ビールであり、
前記第1の清掃状態判断手段は、
前記液体提供装置の前記供給管路に対する水洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第1の清掃状態を判断すること、
を特徴とする液体品質管理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に係る液体品質管理システムにおいて、さらに、
前記供給管路が前記空液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、又は、前記供給管路が前記供給管路に液体が流れている通液状態にあるときの前記検知情報の値が減少傾向にある場合、前記供給管路の第2の清掃状態を未清掃と判断する第2の清掃状態判断手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項4】
請求項3に係る液体品質管理システムにおいて、
前記液体は、
ビールであり、
前記第2の清掃状態判断手段は、
前記液体提供装置の前記供給管路に対するスポンジ洗浄が行われていない状態を未清掃として、前記第2の清掃状態を判断すること、
を特徴とする液体品質管理システム。
【請求項5】
請求項1〜請求項4に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、さらに、
前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態が所定時間を超えて空液状態が継続している状態を有している場合、前記液体貯蔵部材の交換が行われたと判断する液体貯蔵部材交換判断手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項6】
請求項1〜請求項5に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、さらに、
前記供給管路内部状態判断手段は、さらに、
前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に泡が流れている通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断し、
前記液体品質管理システムは、さらに、
前記液体提供装置の稼働時間において、前記供給管路の内部状態は通泡状態が所定時間を超えて継続している状態を有している場合、前記液体を供給する際のガスの圧力が不適切であると判断する液体供給圧力判断手段、
を特徴とする液体品質管理システム。
【請求項7】
請求項1〜請求項6に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、
前記液体品質管理装置の稼働時間が記述された稼働時間テーブル又は前記液体品質管理装置の休閑時間が記述された休閑時間テーブルを用いて、前記稼働時間若しくは前記休閑時間を判断すること、
を特徴とする液体品質管理システム。
【請求項8】
請求項1〜請求項7に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、さらに、
前記液体貯蔵部材に貯蔵されている前記液体の温度、又は、前記液体貯蔵部材に貯蔵されている前記液体が冷却される前の前記液体の温度を検知する貯蔵液体温度検知手段から貯蔵液体温度情報を取得する貯蔵液体温度情報取得手段、
前記貯蔵液体温度情報における前記液体の温度が所定時間以上の間、所定温度以上である場合に、前記液体貯蔵部材の設置位置が不適当と判断する液体貯蔵部材設置位置判断手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項9】
請求項1〜請求項8に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、さらに、
前記供給管路の内部状態が前記空液状態が所定時間を超えて継続している状態である場合、前記液体貯蔵部材から前記液体供給装置に前記液体を供給するための流路を開閉する流路開閉手段を閉状態とする流路制御手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項10】
請求項1〜請求項9に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、
前記液体供給装置が用いる冷却水の温度を冷却水温度情報として検知する冷却水温度検知手段、
前記冷却水温度を所定の表示手段に表示する表示制御手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項11】
請求項1〜請求項10に係る液体品質管理システムのいずれかにおいて、
前記液体供給装置が外部に提供する際の液体の温度を提供液体温度情報として検知する提供液体温度検知手段、
前記提供液体温度を所定の表示手段に表示する表示制御手段、
を有する液体品質管理システム。
【請求項12】
コンピュータを用いて、液体貯蔵部材に貯蔵されている液体を供給管路を介して供給する液体供給装置における前記液体の品質を管理する液体品質管理方法において、
前記コンピュータが、前記供給管路に光を外部から照射し、当該供給管路を挟んで当該供給管路を透過した光を検知することによって内部状態を検知する検知手段から検知情報を取得し、
前記コンピュータが、前記検知情報の時間変化により、前記供給管路の内部状態は、前記供給管路に何も流れていない空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有しているか否かを判断し、
前記コンピュータが、前記液体提供装置の休閑時間において、前記供給管路の内部状態は空液状態が所定時間を超えて継続している状態を有していない場合、前記供給管路の第1の清掃状態を未清掃と判断すること、
を特徴とする液体品質管理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14】
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【図14a】
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【図15】
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【図16】
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【図16a】
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【図16b】
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【図16c】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−84276(P2011−84276A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−235946(P2009−235946)
【出願日】平成21年10月13日(2009.10.13)
【出願人】(000000055)アサヒビール株式会社 (535)
【出願人】(501397920)旭光電機株式会社 (45)
【Fターム(参考)】