説明

液体噴射装置

【課題】液体噴射ヘッドを支持した支持体のターゲットに対する相対移動にともなって液体噴射ヘッドとターゲットとの間に空気流が発生することを抑制するとともに、キャップが破損することを抑制することが可能な液体噴射装置を提供する。
【解決手段】インクジェット式プリンターは、移動可能なキャリッジ16と、キャリッジ16に支持され、ノズル形成面21a〜24aに形成されたノズル25から記録用紙に対してインクを噴射可能な記録ヘッド21〜24と、ノズル形成面21a〜24aを封止可能な保湿キャップ41〜44及びメンテナンスキャップ29と、キャリッジ16に設けられ、キャリッジ16の移動にともなって記録ヘッド21〜24と記録用紙との間に空気流が発生することを抑制するダミーヘッド51,52とを備える。ダミーヘッド51,52は、キャップ29,41〜44によって封止可能な封止面51a,52aを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばインクジェット式プリンターなどの液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液体噴射ヘッドからターゲットに液体を噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンターが広く知られている。このプリンターでは、走査方向に往復移動するキャリッジ(支持体)に支持された記録ヘッド(液体噴射ヘッド)のノズルからインク滴(液体)を記録用紙(ターゲット)に噴射して付着させることで印刷を行っている。
【0003】
こうしたプリンターでは、ノズルの目詰まりやドット抜けなどのインクの噴射不良を低減するために、記録ヘッドのクリーニングが適宜行われている。このクリーニングは、ノズルを囲うように記録ヘッドに対してキャップを当接させた後に、記録ヘッドとキャップとで気密にされる空間を吸引ポンプにより吸引して該空間に負圧を発生させ、この発生させた負圧によりノズルから増粘したインクとともに気泡をキャップ内へ強制的に排出させるものである。
【0004】
ところで、近年では、印刷の高速化に伴い、キャリッジが高速で移動されるようになってきている。しかしながら、印刷時のキャリッジの移動速度が速くなると、記録用紙と記録ヘッドとの間に強い気流が発生するため、記録ヘッドのノズルから噴射されたインク滴がこの気流の影響を受けるようになる。この結果、記録用紙に対するインク滴の着弾位置のずれが大きくなるため、印刷品質が低下してしまうという問題があった。
【0005】
こうした問題を解決するべく、従来は、キャリッジにおける記録媒体との対向面に、キャリッジの移動方向において記録ヘッドを挟んだ両側に気流防止部材をそれぞれ突設したプリンターが提案されている(例えば、特許文献1)。この場合、各気流防止部材の先端面(記録用紙との対向面)は、記録ヘッドのノズル形成面を含む平面に含まれるようになっている。
【0006】
したがって、各気流防止部材の先端面は平坦で凹凸がないため、印刷時のキャリッジの移動によって気流を巻き込むことがなくなる。このため、記録用紙と記録ヘッドとの間の気流が安定するので、記録ヘッドのノズルから噴射されたインク滴が気流の影響を受けにくくなり、印刷品質の低下が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−111716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献1のプリンターでは、印刷時において記録用紙と記録ヘッドとの間の気流を気流防止部材によって安定させることはできるものの、気流防止部材とキャップとが対向した状態で気流防止部材にキャップが当接する場合には、気流防止部材に対してキャップが整合しないので、キャップに過負荷がかかってキャップが破損するおそれがあるという問題がある。
【0009】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、液体噴射ヘッドを支持した支持体のターゲットに対する相対移動にともなって液体噴射ヘッドとターゲットとの間に空気流が発生することを抑制するとともに、キャップが破損することを抑制することが可能な液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の液体噴射装置は、ターゲットに対して相対移動可能な支持体と、前記支持体に前記ターゲットと対向するように支持され、ノズル形成面に形成されたノズルから前記ターゲットに対して液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、前記ノズル形成面を封止可能なキャップと、前記支持体に前記ターゲットと対向するように設けられ、前記支持体の前記ターゲットに対する相対移動にともなって前記液体噴射ヘッドと前記ターゲットとの間に空気流が発生することを抑制する気流抑制部とを備え、前記気流抑制部は、前記キャップによって封止可能な封止面を有する。
【0011】
この発明によれば、キャップが気流抑制部に当接した場合にはキャップが封止面を封止するため、キャップに過負荷がかかることが抑制される。したがって、気流抑制部により、液体噴射ヘッドを支持した支持体のターゲットに対する相対移動にともなって液体噴射ヘッドとターゲットとの間に空気流が発生することを抑制するとともに、キャップが破損することを抑制することが可能となる。
【0012】
本発明の液体噴射装置において、前記封止面と前記ターゲットとの距離は、前記ノズル形成面と前記ターゲットとの距離以上である。
この発明によれば、支持体がターゲットに対して相対移動する際に、封止面がターゲットに接触することを回避することが可能となる。
【0013】
本発明の液体噴射装置は、前記支持体が移動する場合の移動方向及び該移動方向と直交する方向において、前記気流抑制部の長さは、前記液体噴射ヘッドの長さと同じである。
この発明によれば、気流抑制部をダミーの液体噴射ヘッドとして機能させることができるので、気流抑制部にキャップが当接した場合でも、キャップに過負荷がかかることなく、キャップにより気流抑制部の封止面を好適に封止することが可能となる。
【0014】
本発明の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、前記支持体が移動する場合の移動方向に沿って等間隔で複数並列して配置されており、前記気流抑制部は、前記支持体が移動する場合の移動方向において、最も近い前記液体噴射ヘッドから該気流抑制部における該液体噴射ヘッドとは反対側の面までの距離が、前記液体噴射ヘッド間の距離と前記液体噴射ヘッドの長さとの和の自然数倍となるように配置されている。
【0015】
この発明によれば、支持体が移動する場合の移動方向に各液体噴射ヘッドに対応させてそれぞれ並列した各キャップに対して、各液体噴射ヘッドをそれらの対応するキャップから該キャップの自然数分だけ該移動方向に位置をずらした状態で各キャップを各液体噴射ヘッドにそれぞれ当接させた場合でも、気流抑制部にキャップが対応(整合)した状態で当接する。したがって、気流抑制部によってキャップに過負荷が付与されることを抑制することが可能となる。
【0016】
本発明の液体噴射装置において、前記気流抑制部は、前記支持体が移動する場合の移動方向において、前記液体噴射ヘッドを挟んだ両側に配置されている。
この発明によれば、支持体が移動する場合の移動方向に沿って往復移動する場合において、支持体が往路を移動するときでも復路を移動するときでも、気流抑制部によって液体噴射ヘッドとターゲットとの間に空気流が発生することを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施形態におけるインクジェット式プリンターの斜視図。
【図2】同プリンターにおけるキャリッジの底面模式図。
【図3】同プリンターにおけるキャリッジの正面模式図。
【図4】同プリンターにおいて、キャリッジがホームポジション領域にあるときのキャリッジとメンテナンス装置との位置関係を示す断面模式図。
【図5】図4において、各保湿キャップ及びメンテナンスキャップを封止位置に移動したときの状態を示す断面模式図。
【図6】同プリンターにおいて、メンテナンスキャップと第1記録ヘッドとを対向させたときの状態を示す断面模式図。
【図7】図6において、各保湿キャップ及びメンテナンスキャップを封止位置に移動したときの状態を示す断面模式図。
【図8】同プリンターにおいて、メンテナンスキャップと第2記録ヘッドとを対向させたときの状態を示す断面模式図。
【図9】図8において、各保湿キャップ及びメンテナンスキャップを封止位置に移動したときの状態を示す断面模式図。
【図10】変更例における気流抑制部を示す正面模式図。
【図11】変更例における気流抑制部を示す底面模式図。
【図12】変更例における気流抑制部を示す底面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の液体噴射装置をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態について、図面に従って説明する。また、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は各図中に矢印で示す前後方向、左右方向、上下方向をそれぞれ示すものとする。
【0019】
図1に示すように、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター11は、略矩形箱状をなす本体フレーム12を備えている。本体フレーム12内の下部には、その長手方向である左右方向に沿って延びる矩形板状の支持台13が設けられている。支持台13上には、本体フレーム12の背面下部に設けられた紙送りモーター14の駆動に基づき、図示しない紙送り機構によりターゲットとしての記録用紙Pが後方側から給送される。
【0020】
本体フレーム12内における支持台13の上方には、該支持台13の長手方向(左右方向)に沿って延びるガイド軸15が架設されている。ガイド軸15には、該ガイド軸15の軸線方向である左右方向に沿って往復移動可能に支持体としてのキャリッジ16が支持されている。
【0021】
すなわち、キャリッジ16には左右方向に貫通するように支持孔16aが形成されるとともに、該支持孔16aにガイド軸15が挿通されることにより、キャリッジ16がガイド軸15によって左右方向(走査方向)に往復移動可能に支持されている。
【0022】
本体フレーム12の後壁内面におけるガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17a及び従動プーリー17bが回転自在に支持されている。駆動プーリー17aにはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター18の出力軸が連結されている。
【0023】
両プーリー17a,17b間には、一部がキャリッジ16に連結された無端状のタイミングベルト19が掛装されている。従って、キャリッジ16は、キャリッジモーター18の駆動力により、ガイド軸15にガイドされながら無端状のタイミングベルト19を介して左右方向に移動される。
【0024】
キャリッジ16上には、内部に液体としての複数色(本実施形態では、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタの4色)のインクが互いに隔絶された状態で収容されたインクカートリッジ20が着脱可能に装着されている。
【0025】
一方、キャリッジ16の下部には、図2に示すように、記録用紙Pに対して各色のインクを噴射可能な液体噴射ヘッドとしての複数(本実施形態では4つ)の記録ヘッド21〜24が、支持台13上に給送される記録用紙Pと対向するように支持されている。
【0026】
図1及び図2に示すように、各記録ヘッド21〜24は、互いに同じ形状になっており、それぞれ前後方向に延びる直方体状をなしている。各記録ヘッド21〜24は、キャリッジ16の移動方向である左右方向に沿って等間隔となるように配置され、左側から順に、第1記録ヘッド21、第2記録ヘッド22、第3記録ヘッド23、第4記録ヘッド24とされている。
【0027】
各記録ヘッド21〜24の下面は、それぞれ複数のノズル25が形成された水平なノズル形成面21a〜24aとされている。すなわち、各ノズル形成面21a〜24aには、それぞれ複数のノズル25が前後方向に並んでノズル列を形成した状態で開口している。
【0028】
そして、各記録ヘッド21〜24にそれぞれ備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ20内の各インクが、それぞれ各記録ヘッド21〜24へと供給された後、各記録ヘッド21〜24の各ノズル25から支持台13上に給送された記録用紙Pにそれぞれ噴射されて印刷が行われる。
【0029】
また、本体フレーム12内の右端部に位置する記録用紙Pと対応しないホームポジション領域(非印刷領域)には、各記録ヘッド21〜24のメンテナンスを行うためのメンテナンス装置26が設けられている。
【0030】
図4に示すように、メンテナンス装置26は、非印刷時に各記録ヘッド21〜24のクリーニングなどのメンテナンスを行うためのメンテナンスユニット27と、インクジェット式プリンター11の不使用時や非印刷時に各記録ヘッド21〜24のノズル形成面21a〜24aを封止可能なキャップユニット28とを備えている。
【0031】
メンテナンスユニット27は、上端が開口した有底矩形箱状をなすとともに各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うように当接可能なキャップとしてのメンテナンスキャップ29と、該メンテナンスキャップ29を昇降する図示しない昇降装置とを備えている。
【0032】
メンテナンスキャップ29は、昇降装置(図示略)により、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うように当接して封止する封止位置(図7に示す位置)と、各ノズル形成面21a〜24aから離間した離間位置(図6に示す位置)との間で昇降される。
【0033】
メンテナンスキャップ29の底壁には可撓性材料よりなる排出チューブ30の基端側(上流側)がメンテナンスキャップ29内と連通するように接続される一方、該排出チューブ30の先端側(下流側)は廃インクタンク31内に挿入されている。排出チューブ30の途中位置には、メンテナンスキャップ29側から廃インクタンク31側へ向かってメンテナンスキャップ29内を吸引可能なチューブポンプ32が設けられている。
【0034】
そして、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aのうちのいずれか1つに対して各ノズル25を囲うようにメンテナンスキャップ29を当接させた状態(封止位置へ上昇させた状態)でチューブポンプ32を駆動することで、各ノズル25から増粘したインクが気泡等とともに吸引されて、メンテナンスキャップ29内及び排出チューブ30内を介して廃インクタンク31内に排出される、いわゆるクリーニングが行われる。クリーニングは、記録ヘッド21〜24ごとに順次行われる。
【0035】
一方、キャップユニット28は、上端が開口した有底矩形箱状のキャップホルダー33と、該キャップホルダー33内に左右一対の圧縮コイルばね34を介して配置された直方体状のキャップ形成部材35と、キャップホルダー33を昇降する図示しない昇降装置とを備えている。キャップ形成部材35の上面における各記録ヘッド21〜24と対応する位置には、キャップ凹部36がそれぞれ形成されている。各キャップ凹部36は、左右方向に等間隔となるように配置されている。
【0036】
キャップ形成部材35の上面には、ゴムなどの可撓性材料よりなる矩形枠状のキャップ枠37が各キャップ凹部36を囲むようにそれぞれ設けられている。すなわち、各キャップ枠37は、各キャップ凹部36の上端縁に沿うようにそれぞれ配置されている。本実施形態では、1つのキャップ凹部36と1つのキャップ枠37とによってキャップとしての1つの保湿キャップが構成されるため、キャップ形成部材35には4つの保湿キャップ41〜44が形成されている。
【0037】
各保湿キャップ41〜44は、左側から順に第1保湿キャップ41、第2保湿キャップ42、第3保湿キャップ43、第4保湿キャップ44とされている。各保湿キャップ41〜44は、昇降装置(図示略)の駆動により、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うようにそれぞれ当接して封止する封止位置(図5に示す位置)と、各ノズル形成面21a〜24aから離間した離間位置(図4に示す位置)との間で昇降される。
【0038】
そして、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うように各保湿キャップ41〜44を当接させて封止する(封止位置に移動させる)ことで、各ノズル形成面21a〜24aの各ノズル25からのインクの蒸発が抑制される。すなわち、各ノズル形成面21a〜24aの各ノズル25内のインクが保湿される。
【0039】
図2及び図3に示すように、キャリッジ16の下部におけるキャリッジ16の移動方向である左右方向において記録ヘッド21〜24を挟んだ両側の位置には、気流抑制部としての硬質のダミーヘッド51,52が支持されている。各ダミーヘッド51,52は、キャリッジ16が印刷時に左右方向に往復移動する際に、各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に空気流が発生することを抑制する、所謂風除けとして機能するものである。
【0040】
そして、各ダミーヘッド51,52のうち、第4記録ヘッド24の右側(ホームポジション領域側)に位置する方は第1ダミーヘッド51とされる一方、第1記録ヘッド21の左側に位置する方は第2ダミーヘッド52とされている。
【0041】
各ダミーヘッド51,52は、キャリッジ16の移動方向である左右方向及び該移動方向(左右方向)と直交する方向である前後方向において、長さが各記録ヘッド21〜24の長さと同じ直方体状をなしている。
【0042】
第1及び第2ダミーヘッド51,52の下面は、それぞれ、メンテナンスキャップ29及び各保湿キャップ41〜44が封止位置に移動した際に当接して封止可能で水平な封止面としての第1及び第2封止面51a,52aとされている。したがって、第1封止面51a及び第2封止面52aは、記録用紙Pの印刷が行われる領域である印刷領域にて記録用紙Pと対向する。
【0043】
また、各ダミーヘッド51,52及び各記録ヘッド21〜24は、全て含めて左右方向において等間隔で配置されている。すなわち、左右方向において、第2ダミーヘッド52と第1記録ヘッド21との間隔、第1記録ヘッド21と第2記録ヘッド22との間隔、第2記録ヘッド22と第3記録ヘッド23との間隔、第3記録ヘッド23と第4記録ヘッド24との間隔、第4記録ヘッド24と第1ダミーヘッド51との間隔は、全て同じになっている。
【0044】
したがって、第1ダミーヘッド51は、左右方向において、最も近い第4記録ヘッド24から第1ダミーヘッド51における第4記録ヘッド24とは反対側の面までの距離Aが、各記録ヘッド23,24間の距離Bと第4記録ヘッド24の長さCとの和の自然数倍(本実施形態では1倍)となるように配置されている。
【0045】
同様に、第2ダミーヘッド52は、左右方向において、最も近い第1記録ヘッド21から第2ダミーヘッド52における第1記録ヘッド21とは反対側の面までの距離D(距離Aと同じ値)が、各記録ヘッド21,22間の距離E(距離Bと同じ値)と第1記録ヘッド21の長さF(長さCと同じ値)との和の自然数倍(本実施形態では1倍)となるように配置されている。
【0046】
ここで、図3に示すように、各ダミーヘッド51,52は、印刷時に各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に左右方向から流れ込む風除けとしての機能だけを考えた場合には、キャリッジ16の下面16bからの下方への突出長さLが、各記録ヘッド21〜24のキャリッジ16の下面16bからの下方への突出長さMよりも長い方が好ましい。しかしながら、このようにすると、印刷中に各ダミーヘッド51,52が記録用紙Pと接触してしまうという問題がある。
【0047】
このため、各ダミーヘッド51,52の突出長さLは、各記録ヘッド21〜24の突出長さM以下に設定する必要がある。すなわち、ダミーヘッド51,52の封止面51a,52aと記録用紙Pとの距離は、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aと記録用紙Pとの距離以上である必要がある。
【0048】
しかしながら、各ダミーヘッド51,52の突出長さLが短すぎる場合には、印刷時に各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に左右方向から流れ込む風除けとしての効果が不足してしまうという問題がある。
【0049】
そこで、本実施形態では、風除けとしての効果を十分に得るために必要な各ダミーヘッド51,52の突出長さLの範囲を、シミュレーションの結果に基づき、各記録ヘッド21〜24の突出長さMの70%〜100%としている。このシミュレーションは、各記録ヘッド21〜24の突出長さMが9.8mm、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aから支持台13の上面までの距離が0.8〜2.6mmの条件で行った。
【0050】
また、各ダミーヘッド51,52を記録用紙Pに接触させることなく風除けの効果を最大限得るためには、各ダミーヘッド51,52の突出長さLを、各記録ヘッド21〜24の突出長さMと同じにすることが理想的である。しかしながら、各ダミーヘッド51,52などの各種部品の公差を考慮すると、各ダミーヘッド51,52の突出長さLを、各記録ヘッド21〜24の突出長さMの90%程度に設定することが好ましい。
【0051】
次に、インクジェット式プリンター11の作用について説明する。
さて、記録用紙Pの印刷を行う場合には、印刷領域にてキャリッジ16を左右方向に往復移動させながら各記録ヘッド21〜24の各ノズル25から記録用紙Pに向けて各インクを噴射する。これにより、各インクが記録用紙Pに付着することで、記録用紙Pの印刷がなされる。
【0052】
このとき、キャリッジ16の往復移動により、各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に左右方向から流れ込もうとする空気が、各ダミーヘッド51,52によって遮断されるため、各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に空気流が発生することが抑制される。
【0053】
このため、各記録ヘッド21〜24の各ノズル25から記録用紙Pに向けて噴射された各インクが空気流の影響を受けて該各インクの記録用紙Pに対する付着位置がずれにくくなるので、記録用紙Pの印刷精度が確保される。
【0054】
また、印刷中には、各ノズル25の目詰まりなどを解消する目的で各ノズル25から印刷とは無関係に強制的にインクを吐出(排出)するフラッシングが適宜行われる。フラッシングは、記録ヘッド21〜24ごとに順次メンテナンスキャップ29と対向させた状態で、各ノズル25からメンテナンスキャップ29内にインクを吐出することで行われる。
【0055】
また、インクジェット式プリンター11の不使用時や印刷待機中には、図4に示すように、キャリッジ16をホームポジション領域に移動させて各保湿キャップ41〜44と各記録ヘッド21〜24とを対向させた状態で、キャップホルダー33を上昇させて各保湿キャップ41〜44を封止位置に移動させる。このとき、メンテナンスキャップ29も封止位置に移動される。
【0056】
すると、図5に示すように、各保湿キャップ41〜44は、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うようにそれぞれ当接して封止するとともに、メンテナンスキャップ29は、第2ダミーヘッド52の第2封止面52aに当接して封止する。このとき、各圧縮コイルばね34の付勢力により、各ノズル形成面21a〜24aに対する各保湿キャップ41〜44の密着性が高められる。
【0057】
さらにこのとき、メンテナンスキャップ29は、第2ダミーヘッド52の第2封止面52aに対して整合した状態で当接するため、メンテナンスキャップ29に過負荷がかかることもない。したがって、各記録ヘッド21〜24の各ノズル25内が保湿されるととともに、メンテナンスキャップ29に過負荷がかかることなくメンテナンスキャップ29内も保湿される。
【0058】
また、各記録ヘッド21〜24のクリーニングは、フラッシングと同様に、記録ヘッド21〜24ごとに順次行われる。この場合、クリーニングは、第1記録ヘッド21から順次行われる。そして、第1記録ヘッド21のクリーニングを行う場合には、図6に示すように、まず、第1記録ヘッド21がメンテナンスキャップ29と対向するようにキャリッジ16を移動させる。
【0059】
このとき、第2記録ヘッド22が第1保湿キャップ41と対向し、第3記録ヘッド23が第2保湿キャップ42と対向し、第4記録ヘッド24が第3保湿キャップ43と対向し、第1ダミーヘッド51が第4保湿キャップ44と対向する。この状態で、メンテナンスキャップ29を封止位置に移動させる。このとき、各記録ヘッド22〜24の各ノズル25内のインクの保湿を行うべく、キャップホルダー33を上昇させて各保湿キャップ41〜44も封止位置に移動させる。
【0060】
すると、図7に示すように、メンテナンスキャップ29は、第1記録ヘッド21のノズル形成面21aに対して各ノズル25を囲うように当接して封止する。このとき、各保湿キャップ41〜43は、各記録ヘッド22〜24の各ノズル形成面22a〜24aに対して各ノズル25を囲うようにそれぞれ当接して封止するとともに、第4保湿キャップ44は、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに当接して封止する。
【0061】
さらにこのとき、各圧縮コイルばね34の付勢力により、各ノズル形成面22a〜24aに対する各保湿キャップ41〜43の密着性及び第1封止面51aに対する第4保湿キャップ44の密着性が高められる。この場合、第4保湿キャップ44は、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに対して整合した状態で当接するため、第4保湿キャップ44に過負荷がかかることもない。したがって、第4保湿キャップ44に過負荷がかかることなく、各記録ヘッド22〜24の各ノズル25内が保湿される。
【0062】
引き続き、チューブポンプ32を駆動すると、第1記録ヘッド21の各ノズル25から増粘したインクが気泡等とともに吸引されて、メンテナンスキャップ29内及び排出チューブ30内を介して廃インクタンク31内に排出され、第1記録ヘッド21のクリーニングが完了する。第1記録ヘッド21のクリーニングが完了すると、メンテナンスキャップ29及び各保湿キャップ41〜44は、離間位置へ移動される。
【0063】
引き続き、図8に示すように、第2記録ヘッド22がメンテナンスキャップ29と対向するようにキャリッジ16を移動させる。このとき、第3記録ヘッド23が第1保湿キャップ41と対向し、第4記録ヘッド24が第2保湿キャップ42と対向し、第1ダミーヘッド51が第3保湿キャップ43と対向する。
【0064】
この状態で、メンテナンスキャップ29を封止位置に移動させる。このとき、各記録ヘッド23,24の各ノズル25内のインクの保湿を行うべく、キャップホルダー33を上昇させて各保湿キャップ41〜44も封止位置に移動させる。
【0065】
すると、図9に示すように、メンテナンスキャップ29は、第2記録ヘッド22のノズル形成面22aに対して各ノズル25を囲うように当接して封止する。このとき、各保湿キャップ41,42は、各記録ヘッド23,24の各ノズル形成面23a,24aに対して各ノズル25を囲うようにそれぞれ当接して封止するとともに、第3保湿キャップ43は、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに当接して封止する。
【0066】
さらにこのとき、各圧縮コイルばね34の付勢力により、各ノズル形成面23a,24aに対する各保湿キャップ41,42の密着性及び第1封止面51aに対する第3保湿キャップ43の密着性が高められる。この場合、第3保湿キャップ43は、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに対して整合した状態で当接するため、第3保湿キャップ43に過負荷がかかることもない。したがって、第3保湿キャップ43に過負荷がかかることなく、各記録ヘッド23,24の各ノズル25内が保湿される。
【0067】
引き続き、チューブポンプ32を駆動すると、第2記録ヘッド22の各ノズル25から増粘したインクが気泡等とともに吸引されて、メンテナンスキャップ29内及び排出チューブ30内を介して廃インクタンク31内に排出され、第2記録ヘッド22のクリーニングが完了する。第2記録ヘッド22のクリーニングが完了すると、メンテナンスキャップ29及び各保湿キャップ41〜44は、離間位置へ移動される。
【0068】
引き続き、第3記録ヘッド23のクリーニング及び第4記録ヘッド24のクリーニングも、上述の第1記録ヘッド21のクリーニング及び第2記録ヘッド22のクリーニングの場合と同様にして順次行われる。この場合でも、第2保湿キャップ42及び第1保湿キャップ41は、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに対して順次整合した状態で当接するため、第2保湿キャップ42及び第1保湿キャップ41に過負荷がかかることがない。
【0069】
このように、各保湿キャップ41〜44により各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aに対して各ノズル25を囲うようにそれぞれ当接して封止する場合や、各記録ヘッド21〜24のクリーニングを行う場合には、各保湿キャップ41〜44が第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに対して順次整合した状態で当接する。
【0070】
このため、第1ダミーヘッド51の第1封止面51aに当接した状態であっても、各保湿キャップ41〜44には、第1ダミーヘッド51による過負荷がかかることがないため、各保湿キャップ41〜44が破損することが抑制される。
【0071】
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)キャリッジ16が印刷時に左右方向に往復移動する際に、各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に空気流が発生することを抑制する各ダミーヘッド51,52は、メンテナンスキャップ29及び各保湿キャップ41〜44によって封止可能な各封止面51a,52aをそれぞれ備えている。このため、メンテナンスキャップ29及び各保湿キャップ41〜44を封止位置に移動させることによってこれらが各ダミーヘッド51,52に当接した場合には、該各キャップ29,41〜44が各封止面51a,52aに整合した状態で該各封止面51a,52aを封止する。したがって、各ダミーヘッド51,52によって各キャップ29,41〜44に過負荷がかかることが抑制されるので、各キャップ29,41〜44が破損することを抑制することができる。よって、各ダミーヘッド51,52により、キャリッジ16が印刷時に左右方向に往復移動する際に、各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に空気流が発生することを抑制するとともに、キャップ29,41〜44に過負荷がかかって該各キャップ29,41〜44が破損することを抑制することができる。
【0072】
(2)各ダミーヘッド51,52の各封止面51a,52aと記録用紙Pとの距離は、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aと記録用紙Pとの距離以上である。このため、印刷時にキャリッジ16が左右方向に往復移動する際に、各封止面51a,52aが記録用紙Pに接触することを回避することができる。
【0073】
(3)キャリッジ16が移動する方向である左右方向及び左右方向と直交する前後方向において、各ダミーヘッド51,52の長さは、各記録ヘッド21〜24の長さと同じである。このため、各ダミーヘッド51,52の各封止面51a,52aに各キャップ29,41〜44が当接した場合でも、各キャップ29,41〜44により各封止面51a,52aが各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aと同様に封止される。したがって、各キャップ29,41〜44に過負荷がかかることなく、各キャップ29,41〜44により各ダミーヘッド51,52の各封止面51a,52aを好適に封止することができる。
【0074】
(4)各記録ヘッド21〜24及び各ダミーヘッド51,52は、キャリッジ16の移動方向である左右方向において等間隔となるようにキャリッジ16に支持されている。このため、キャリッジ16が移動する左右方向に各記録ヘッド21〜24に対応させてそれぞれ並列した各キャップ41〜44に対して、各記録ヘッド21〜24をそれらの対応する各キャップ41〜44から該各キャップ41〜44の自然数分だけ左右方向に位置をずらした状態で各キャップ41〜44を各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aにそれぞれ当接させた場合でも、各ダミーヘッド51,52の各封止面51a,52aに各キャップ29,41〜44が対応した状態で当接する。したがって、各ダミーヘッド51,52によって各キャップ29,41〜44に過負荷が付与されることを抑制することができる。
【0075】
(5)各ダミーヘッド51,52は、キャリッジ16の移動方向である左右方向において、各記録ヘッド21〜24を挟んだ両側に配置されている。このため、キャリッジ16が印刷時に左右方向に往復移動する場合において、キャリッジ16が右方向へ移動するときでも左方向へ移動するときでも、各ダミーヘッド51,52によって各記録ヘッド21〜24と記録用紙Pとの間に空気流が発生することを抑制することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
【0076】
・図10に示すように、各ダミーヘッド51,52の代わりに、左右方向における外側及び前後方向における両側に開口したL字板状の遮風部材60を気流抑制部として用いてもよい。この場合、遮風部材60の水平な下面60aが各キャップ41〜44によって封止可能な封止面として機能する。
【0077】
・図11に示すように、各ダミーヘッド51,52における左右方向の外側の面を、前後方向における両端から中央に向かうほど外側へ突出するように傾斜させるようにしてもよい。
【0078】
・図12に示すように、各ダミーヘッド51,52の左右方向の幅を、キャリッジ16の下面16bの範囲内で、各記録ヘッド21〜24の左右方向の幅よりも大きくなるように設定してもよい。
【0079】
・各ダミーヘッド51,52のうちいずれか一方を省略してもよい。
・各ダミーヘッド51,52は、左右方向において、最も近い各記録ヘッド24,21から該各ダミーヘッド51,52における該各記録ヘッド24,21とは反対側の面までの距離が、各記録ヘッド21〜24間の距離と各記録ヘッド21〜24の長さとの和の自然数倍であって2倍以上となるように配置してもよい。
【0080】
・キャリッジ16が移動する左右方向及び左右方向と直交する前後方向において、各ダミーヘッド51,52の長さは、必ずしも各記録ヘッド21〜24の長さと同じにする必要はない。
【0081】
・各ダミーヘッド51,52の各封止面51a,52aと記録用紙Pとの距離は、各記録ヘッド21〜24の各ノズル形成面21a〜24aと記録用紙Pとの距離未満であってもよい。
【0082】
・各記録ヘッド21〜24は、記録用紙Pの幅方向に沿って固定配置されたヘッド本体に各ノズル25が略用紙幅にわたって形成された所謂ラインヘッド方式のヘッドにより構成してもよい。この場合、固定されて動かないラインヘッド方式のヘッドの各ノズルから、搬送経路に沿って搬送される記録用紙に対してインクが噴射されることで印刷がなされる。
【0083】
・記録用紙Pの代わりに、プラスチックフィルム、布、金属箔などをターゲットとして用いてもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0084】
11…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター、16…支持体としてのキャリッジ、21〜24…液体噴射ヘッドとしての第1〜第4記録ヘッド、21a〜24a…ノズル形成面、25…ノズル、29…キャップとしてのメンテナンスキャップ、41〜44…キャップとしての第1〜第4保湿キャップ、51,52…気流抑制部としての第1及び第2ダミーヘッド、51a,52a…封止面としての第1及び第2封止面、60…気流抑制部としての遮風部材、60a…封止面としての下面、P…ターゲットとしての記録用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターゲットに対して相対移動可能な支持体と、
前記支持体に前記ターゲットと対向するように支持され、ノズル形成面に形成されたノズルから前記ターゲットに対して液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、
前記ノズル形成面を封止可能なキャップと、
前記支持体に前記ターゲットと対向するように設けられ、前記支持体の前記ターゲットに対する相対移動にともなって前記液体噴射ヘッドと前記ターゲットとの間に空気流が発生することを抑制する気流抑制部とを備え、
前記気流抑制部は、前記キャップによって封止可能な封止面を有することを特徴とする液体噴射装置。
【請求項2】
前記封止面と前記ターゲットとの距離は、前記ノズル形成面と前記ターゲットとの距離以上であることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
【請求項3】
前記支持体が移動する場合の移動方向及び該移動方向と直交する方向において、前記気流抑制部の長さは、前記液体噴射ヘッドの長さと同じであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射装置。
【請求項4】
前記液体噴射ヘッドは、前記支持体が移動する場合の移動方向に沿って等間隔で複数並列して配置されており、
前記気流抑制部は、前記支持体が移動する場合の移動方向において、最も近い前記液体噴射ヘッドから該気流抑制部における該液体噴射ヘッドとは反対側の面までの距離が、前記液体噴射ヘッド間の距離と前記液体噴射ヘッドの長さとの和の自然数倍となるように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の液体噴射装置。
【請求項5】
前記気流抑制部は、前記支持体が移動する場合の移動方向において、前記液体噴射ヘッドを挟んだ両側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−111844(P2013−111844A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259919(P2011−259919)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】