液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法
【課題】たとえばフラットパネルディスプレイに用いられる基板に発生した欠陥の修正など、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる、液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法を提供する。
【解決手段】液体塗布装置5は、塗布針20と、塗布針20による液体材料の塗布に際して塗布針20を振動させる超音波発生器20aとを備えている。
【解決手段】液体塗布装置5は、塗布針20と、塗布針20による液体材料の塗布に際して塗布針20を振動させる超音波発生器20aとを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法に関するものであり、より特定的には、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布する液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよびEL(Electro Luminecence)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの大型化、高精細化が進められている。これに伴い、フラットパネルディスプレイの製造工程では、ガラス基板上に形成された配線パターンや、カラーフィルタの画素パターンにおいて、欠陥が発生する確率が高くなっている。そのため、たとえば描画対象物上に微細パターンを描画可能な微細パターン描画装置をパターン修正装置として用いて欠陥を修正することにより、フラットパネルディスプレイの製造工程における歩留まりの向上を図ることが提案されている。
【0003】
具体的には、ガラス基板上に形成された配線パターンの欠陥を修正する方法として、微細パターン描画装置であるインクジェット式描画装置を用いて配線パターンの欠陥に導電性インクを塗布することにより、当該欠陥を修正する方法が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
また、塗布針を用いて配線パターンの欠陥を修正する方法も提案されている。この方法では、塗布針と基板との間において電界を形成することにより、塗布針に供給された導電性インクを当該塗布針より離脱させ、離脱した導電性インクを配線パターンの欠陥に塗布する(たとえば特許文献2参照)。
【0005】
また、塗布針を用いてカラーフィルタの欠陥を修正する方法も提案されている(たとえば特許文献3参照)。カラーフィルタの製造工程においては、色が抜けた白欠陥、隣の画素と色が混色した黒欠陥および異物が付着した異物欠陥などが発生する。白欠陥が発生した場合は、色が抜けた部分に本来有するべき色のインクを塗布することにより、欠陥を修正することができる。黒欠陥および異物欠陥が発生した場合は、たとえばレーザを欠陥部分に照射することにより、欠陥を除去して当該欠陥を白欠陥に変換したうえで、色が抜けた部分に本来有するべき色のインクを塗布することにより、欠陥を修正することができる。また、この方法では、先端にスリット溝が形成された塗布針を用いることにより、カラーフィルタの欠陥にインクを充填させつつ塗布することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−134596号公報
【特許文献2】特開2000−49442号公報
【特許文献3】特開2009−268982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1にて提案されている方法では、微細な配線パターンの修正に対応するために、ノズルの先端部の吐出孔を小さくする必要がある。そのため、ノズルの先端部において導電性インクの詰まりが生じ易いという問題点がある。また、衝突などによりノズルの先端部が損傷を受け易いという問題点もある。
【0008】
これに対して、特許文献2にて提案されている方法では、塗布針を用いて欠陥を修正するため、上記課題は解決される。しかし、この方法では、塗布針に供給された導電性インクを塗布針より離脱させるために、塗布針とガラス基板との間に強い電界を形成する必要がある。そのため、塗布針とガラス基板との距離を極微小に保ち、かつ塗布針とガラス基板との間の印加電圧を大きくする必要があるという問題点がある。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる、液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った液体塗布装置は、塗布針と、塗布針による液体材料の塗布に際して塗布針を振動させる振動発生装置とを備えている。本発明に従った液体塗布装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、塗布対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った液体塗布装置によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【0011】
上記の液体塗布装置において、振動発生装置は、超音波発生器を含んでいてもよい。これにより、塗布針による液体材料の塗布に際して超音波発生器を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から容易に離脱させることができる。
【0012】
上記の液体塗布装置は、塗布針の電位を制御する電位制御装置をさらに備えていてもよい。これにより、塗布針と塗布対象物との間に電圧を印加することができる。そして、塗布針と塗布対象物との間に印加された電圧により、塗布針に供給された液体材料の当該塗布針からの離脱が支援される。
【0013】
上記の液体塗布装置において、電位制御装置は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これらの電源は、いずれも本発明の液体塗布装置の電位制御装置に好適に採用することができる。
【0014】
上記の液体塗布装置は、塗布針を保持する保持部材をさらに備えていてもよい。塗布針と保持部材とは電気的に絶縁されていてもよい。これにより、塗布針の電位を保持部材の電位と独立して制御することができる。
【0015】
上記の液体塗布装置において、保持部材は、塗布針を支持するベース部材と、ベース部材を支持する支持部材とを備えていてもよい。ベース部材は第1磁性部材を含んでいてもよい。支持部材は第2磁性部材を含んでいてもよい。また、ベース部材は、第1磁性部材と第2磁性部材との間に発生する磁力により支持部材に保持されていてもよい。これにより、塗布針を支持するベース部材を、ベース部材を支持する支持部材に対して容易に着脱することができる。
【0016】
上記の液体塗布装置において、支持部材は、振動発生装置を含んでいてもよい。このように、振動発生装置は、メンテナンス等により取り外される機会の多いベース部材よりも支持部材に含まれることが好ましい。
【0017】
本発明に従ったパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置である。当該パターン修正装置は、上記本発明の液体塗布装置を備えている。
【0018】
本発明に従ったパターン修正装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、基板上に塗布される。したがって、本発明に従ったパターン修正装置によれば、塗布針と基板との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を基板上に塗布することができる。
【0019】
本発明に従った微細パターン描画装置は、描画対象物上に液体材料を塗布することにより描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置である。当該微細パターン描画装置は、上記本発明の液体塗布装置を備えている。
【0020】
本発明に従った微細パターン描画装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、描画対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った微細パターン描画装置によれば、塗布針と描画対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を描画対象物上に塗布することができる。
【0021】
本発明に従った液体塗布方法は、塗布針に液体材料を供給する工程と、供給された液体材料を塗布針から塗布対象物に塗布する工程とを備えている。液体材料を塗布する工程では、塗布針を振動させつつ、液体材料が塗布対象物に塗布される。
【0022】
本発明に従った液体塗布方法においては、塗布針による液体材料の塗布に際して塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料が当該塗布針より離脱する。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、塗布対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った液体塗布方法によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【0023】
上記の液体塗布方法において、液体材料を塗布する工程では、塗布針と塗布対象物との間に電界が形成されることにより液体材料の塗布針からの離脱が支援されてもよい。これにより、塗布針に供給された液体材料をより容易に当該塗布針から離脱させることができる。
【0024】
上記の液体塗布方法において、液体材料を塗布する工程では、塗布針を振動させることにより、塗布対象物に塗布された液体材料の延展が支援されてもよい。これにより、塗布対象物上にて液体材料をより延展させつつ塗布することができる。
【0025】
上記の液体塗布方法は、塗布対象物に塗布されるべき液体材料が容器内にて攪拌される工程をさらに備えていてもよい。液体材料が容器内にて攪拌される工程では、容器内に挿入された塗布針が振動することにより液体材料が攪拌されてもよい。これにより、容器内に保持された液体材料の硬化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上の説明から明らかなように、本発明に従った液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】パターン修正装置の構成を示す概略斜視図である。
【図2】液体塗布機構の構成を示す概略斜視図である。
【図3】液体塗布装置の構成を示す概略斜視図である。
【図4】液体塗布装置の構成を示す概略図である。
【図5】液体塗布装置の構成を示す概略図である。
【図6】液体塗布装置と当該液体塗布装置に取り付けられたインク容器の構成を示す概略図である。
【図7】液体塗布装置と当該液体塗布装置に取り付けられたインク容器の構成を示す概略図である。
【図8】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図9】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図10】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図11】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図12】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図13】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図14】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図15】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図16】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0029】
まず、本発明の実施の形態における微細パターン描画装置の構成について説明する。本実施の形態に係る微細パターン描画装置は、描画対象物上に液体材料を塗布することにより描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置である。本実施の形態においては、微細パターン描画装置が、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置として用いられる場合について説明する。
【0030】
図1を参照して、パターン修正装置1は、チャック11と、XYステージ10と、観察光学系13と、モニタ14と、画像処理部7と、レーザ照射部4と、液体塗布機構2と、加熱装置6と、Zステージ12と、制御用コンピュータ8と、ホストコンピュータ9とを備える。
【0031】
チャック11は、修正すべき欠陥を含む基板3を保持する。XYステージ10は、基板3を保持するチャック11を図1中XY平面内において移動可能に保持する。観察光学系13は、上方より基板3を観察可能とされている。モニタ14は、観察光学系13により観察された基板3の画像を映し出す。画像処理部7は、基板3に含まれる欠陥を認識する。
【0032】
レーザ照射部4は、基板3にレーザ光を照射する。液体塗布機構2は、塗布針の先端に供給された液体材料としてのインクを基板3に塗布する。また、液体塗布機構2は、塗布針を含む複数の液体塗布装置を備えている。液体塗布機構2および液体塗布装置の構成については後に説明する。加熱装置6は、基板3の欠陥に塗布されたインクを加熱する。
【0033】
Zステージ12は、観察光学系13と、レーザ照射部4と、液体塗布機構2とを図1中Z軸方向へ移動可能に保持する。制御用コンピュータ8は、パターン修正装置1の可動部の動作を制御する。ホストコンピュータ9は、パターン修正装置1の全体を制御する。
【0034】
次に、液体塗布機構2の構成について説明する。図2を参照して、液体塗布機構2は、複数の液体塗布装置5と、複数の対物レンズ61と、可動板40とを含んでいる。複数の液体塗布装置5は、可動板40に各々固定される。対物レンズ61は、複数の液体塗布装置5の各々と隣り合うように可動板40に固定される。基板は、対物レンズ61および観察光学系13に含まれる観察鏡筒60により観察される。複数の液体塗布装置5および対物レンズ61を固定する可動板40は、図2中X軸およびY軸方向において、すなわち図1中XY平面内において移動可能とされている。
【0035】
次に、液体塗布装置5の構成について説明する。図3を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20と、塗布針20を保持する保持部材を備えている。保持部材は、塗布針ホルダ21と、アーム22と、塗布ユニット26と、エアシリンダ24とを含んでいる。塗布針20は、塗布針ホルダ21に支持される。塗布針ホルダ21は、アーム22に支持される。アーム22は、塗布ユニット26に形成された塗布用スライダ機構23に嵌め込まれる。また、アーム22は、エアシリンダ24により昇降可能(図1中Z軸方向へ移動可能)とされている。
【0036】
図4および図5を参照して、塗布針20を支持するベース部材としての塗布針ホルダ21は、第1磁性部材21bを含んでいる。また、塗布針ホルダ21を支持する支持部材としてのアーム22は、第2磁性部材22bを含んでいる。塗布針ホルダ21は、第1磁性部材21bと第2磁性部材22bとの間に発生する磁力によりアーム22に保持されている。これにより、塗布針20を支持する塗布針ホルダ21を、アーム22に対して容易に着脱することができる。
【0037】
図3〜図5を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20によるインクの塗布に際して塗布針20を振動させる振動発生装置をさらに備えている。具体的には、液体塗布装置5に備えられたアーム22は、振動発生装置としての超音波発生器22aを含んでいる。このように、超音波発生器22aは、メンテナンス等により取り外される機会の多い塗布針ホルダ21よりも、アーム22に含まれていることが好ましい。
【0038】
超音波発生器22aより発生した振動は、塗布針20に伝播され、そのため塗布針20は振動する。このように、超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から容易に離脱させることができる。
【0039】
図5を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20の電位を制御する電位制御装置50をさらに備えていてもよい。具体的には、液体塗布装置5は、配線51により塗布針20と接続された電位制御装置50をさらに備えていてもよい。これにより、塗布針20と基板との間に電圧を印加することができる。そして、塗布針20と基板との間に印加された電圧により、塗布針20に供給されたインクの塗布針20からの離脱が支援される。なお、電位制御装置50は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これらの電源は、いずれも本実施の形態に係る液体塗布装置5の電位制御装置50に好適に採用することができる。
【0040】
塗布針20と、保持部材としての塗布針ホルダ21、アーム22、塗布ユニット26およびエアシリンダ24とは電気的に絶縁されている。具体的には、塗布針20は、塗布針ホルダ21に含まれる絶縁材料としてのシリコンチューブ21aに挿入されている。これにより、塗布針20の電位を、塗布針ホルダ21、アーム22、塗布ユニット26およびエアシリンダ24の電位と独立して制御することができる。また、当該絶縁材料は、シリコンチューブ21aに限定されるものではなく、他の絶縁性を有する材料からなるものであってもよい。
【0041】
図3、図6および図7を参照して、インクを保持する容器としてのインク容器30は、液体塗布装置5に取り付け可能とされている。インク容器30の底部、およびインク容器30を密封する蓋(図示しない)には、塗布針20が貫通可能な孔(図示しない)が形成されている。そして、インク容器30は、塗布針20が当該孔に挿入された状態で、液体塗布装置5に保持される。また、インク容器30には突起部30cが形成されており、突起部30cには磁石30dが固定されている。インク容器30は、磁石30dとアーム22との間に発生する磁力により、液体塗布装置5に保持される。
【0042】
以上のように、本実施の形態に係る液体塗布装置5においては、塗布針20によるインクの塗布に際して超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることができる。そして、塗布針20から離脱したインクは、基板上に塗布される。したがって、本実施の形態に係る液体塗布装置5によれば、塗布針20と基板との間に強い電界を形成することなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることにより、インクを基板上に塗布することができる。すなわち、塗布針20と基板とをその間隔が極めて小さくなるまで近接させることなく、また、塗布針20と基板との間の印加電圧を大きくすることなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることにより、インクを基板上に塗布することができる。
【0043】
以下、本発明の実施の形態に係る液体塗布方法について説明する。図1を参照して、本実施の形態に係る液体塗布方法では、はじめに、修正すべき欠陥を含む基板3が、パターン修正装置1に搬入される。次に、基板3が、チャック11に載置される。次に、あらかじめ取得された欠陥の発生位置の情報に基づいて、XYステージ10を動作させて、観察光学系13により当該欠陥を観察可能な位置へ基板3を移動させる。また、Zステージ12を動作させて、観察光学系13の焦点を基板3に合わせる。
【0044】
図8を参照して、次に、液体塗布機構2において、可動板40に固定された複数の液体塗布装置5より、当該欠陥の修正に適した一の液体塗布装置5を選択する。次に、可動板40を動作させて、選択された一の液体塗布装置5と隣り合う対物レンズ61を当該欠陥の上方に移動させる。そして、対物レンズ61と、観察鏡筒60(図2を参照)とにより、当該欠陥が観察される。次に、可動板40を動作させて、選択された一の液体塗布装置5に含まれる塗布針20を、当該欠陥の上方に移動させる。
【0045】
次に、塗布針20に液体材料を供給する工程が実施される。具体的には、図9を参照して、エアシリンダ24を動作させて、塗布針20をインク容器30の底部に形成された孔より突出させる。このとき、インク容器30に保持される液体材料としてのインク(図示しない)が塗布針20に付着することにより、塗布針20にインクが供給される。
【0046】
次に、供給されたインクを塗布針20から基板3に塗布する工程が実施される。具体的には、図10を参照して、塗布針20がインク容器30の底部に形成された孔より突出した状態において、Zステージ12(図1を参照)を動作させて、塗布針20を基板3へ接近させる。そして、塗布針20が基板3に近接した後に、Zステージ12の動作を停止させる。
【0047】
次に、図11および図12を参照して、電位制御装置50(図5を参照)により、塗布針20と基板3との間に電圧が印加される。たとえば、塗布針20を正電位、基板3を負電位として塗布針20と基板3との間に電圧を印加する場合には、塗布針20に供給されたインク30aは、塗布針20からの誘導帯電によりその表面に正の電荷を帯びる。そして、印加電圧をさらに上げることにより、インク30aは、インク30aに生じた正の電荷と、基板3に生じた負の電荷との間に作用するクーロン力により、図12に示すように基板3に引き付けられた状態となる。
【0048】
次に、図13を参照して、超音波発生器22aを動作させて、塗布針20を図中の矢印Vに示す方向に振動させる。そして、塗布針20に与えられた振動により、塗布針20に供給されたインク30aは、液滴状インク30bとなって塗布針20から離脱し、基板3に塗布される。なお、上記のように超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることは、塗布針20に振動を与えることによりインク30aを塗布針20から離脱させる効果だけでなく、塗布針20と基板3との間隔を小さくして塗布針20と基板3との間に形成される電界を大きくすることにより、インク30aを塗布針20からより離脱し易くする効果をも有する。
【0049】
以上のように、本実施の形態に係る液体塗布方法において、インクを塗布する工程では、塗布針20を振動させつつインクが基板3に塗布され、かつ塗布針20と基板3との間に電界が形成されることによりインクの塗布針20からの離脱が支援される。すなわち、塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクが塗布針20より離脱する。ここで、上記のように、塗布針20と基板3との間に電界が形成されることにより、塗布針20に供給されたインクをより容易に塗布針20から離脱させることができる。そして、塗布針20から離脱したインクは、基板3上に塗布される。このようにして、塗布針20と基板3との間に強い電界を形成することなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20より離脱させることにより、インクを基板3に塗布することができる。
【0050】
また、上記の工程では、塗布針20を振動させることにより、基板3に塗布されたインクの延展が支援されてもよい。具体的には、まず、Zステージ12(図1を参照)を動作させて塗布針20を基板3へ接近させた後に、さらにZステージ12を動作させて、塗布針20を基板3に接触させる。次に、図14を参照して、Zステージ12を動作させて、塗布針20を僅かに基板3より退避させ、塗布針20と基板3との間がインク30aにより満たされた状態を形成する。次に、図15を参照して、超音波発生器22a(図4を参照)を動作させて、塗布針20を図中矢印V’に示す方向に振動させることにより、基板3に塗布されたインク30aを図中矢印Eに示す向きに延展させる。これにより、基板3上においてインクをより延展させつつ塗布することができる。
【0051】
供給されたインクを塗布針20から基板3に塗布する工程が完了した後、エアシリンダ24を動作させて塗布針20を基板3より退避させ、塗布針20の先端がインク容器30内のインクに浸漬した状態とされる。
【0052】
次に、基板3に塗布されるべきインクが容器としてのインク容器30内にて攪拌される工程が実施される。図16を参照して、この工程では、超音波発生器22a(図4を参照)を用いてインク容器30内に挿入された塗布針20を図中V’’方向において一定時間振動させることにより、インク容器30により保持されたインク30aを攪拌する。そして、塗布針20を振動させた後に超音波発生器22aの動作を停止させて、一定時間放置する。上記の工程を繰り返すことにより、インク容器30内に保持されたインク30aの硬化を抑制することができる。これにより、インク30aが長寿命化し、またインク30aに含まれる顔料の分散性が向上することにより、インク30aの色度を安定に保つことができる。なお、超音波発生器22aを動作させる時間、および超音波発生器22aを動作させた後に放置する時間は、使用するインクの特性(硬化性や分散性など)を考慮して適宜選択される。
【0053】
基板3が当該欠陥以外に修正すべき欠陥を含む場合は、上記の工程が繰り返して実施される。基板3に含まれる全ての修正すべき欠陥が修正された後、基板3はパターン修正装置1より排出され、基板3の欠陥の修正が完了する。
【0054】
なお、上記の実施の形態においては、微細パターン描画装置が、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置として用いられる場合について説明したが、本発明の微細パターン描画装置はこれに限られるものではない。すなわち、本発明に係る微細パターン描画装置は、たとえばウェハ、電子チップなどの描画対象物上に液体材料を塗布することにより、これらの描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置として用いられてもよい。
【0055】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法は、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することが要求される、液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法において特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0057】
1 パターン修正装置、2 液体塗布機構、3 基板、4 レーザ照射部、5 液体塗布装置、6 加熱装置、7 画像処理部、8 制御用コンピュータ、9 ホストコンピュータ、10 XYステージ、11 チャック、12 Zステージ、13 観察光学系、14 モニタ、20 塗布針、21 塗布針ホルダ、21a シリコンチューブ、21b 第1磁性部材、22 アーム、22a 超音波発生器、22b 第2磁性部材、23 塗布用スライダ機構、24 エアシリンダ、26 塗布ユニット、30 インク容器、30a インク、30b 液滴状インク、30c 突起部、30d 磁石、40 可動板、50 電位制御装置、51 配線、60 観察鏡筒、61 対物レンズ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法に関するものであり、より特定的には、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布する液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよびEL(Electro Luminecence)ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの大型化、高精細化が進められている。これに伴い、フラットパネルディスプレイの製造工程では、ガラス基板上に形成された配線パターンや、カラーフィルタの画素パターンにおいて、欠陥が発生する確率が高くなっている。そのため、たとえば描画対象物上に微細パターンを描画可能な微細パターン描画装置をパターン修正装置として用いて欠陥を修正することにより、フラットパネルディスプレイの製造工程における歩留まりの向上を図ることが提案されている。
【0003】
具体的には、ガラス基板上に形成された配線パターンの欠陥を修正する方法として、微細パターン描画装置であるインクジェット式描画装置を用いて配線パターンの欠陥に導電性インクを塗布することにより、当該欠陥を修正する方法が提案されている(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
また、塗布針を用いて配線パターンの欠陥を修正する方法も提案されている。この方法では、塗布針と基板との間において電界を形成することにより、塗布針に供給された導電性インクを当該塗布針より離脱させ、離脱した導電性インクを配線パターンの欠陥に塗布する(たとえば特許文献2参照)。
【0005】
また、塗布針を用いてカラーフィルタの欠陥を修正する方法も提案されている(たとえば特許文献3参照)。カラーフィルタの製造工程においては、色が抜けた白欠陥、隣の画素と色が混色した黒欠陥および異物が付着した異物欠陥などが発生する。白欠陥が発生した場合は、色が抜けた部分に本来有するべき色のインクを塗布することにより、欠陥を修正することができる。黒欠陥および異物欠陥が発生した場合は、たとえばレーザを欠陥部分に照射することにより、欠陥を除去して当該欠陥を白欠陥に変換したうえで、色が抜けた部分に本来有するべき色のインクを塗布することにより、欠陥を修正することができる。また、この方法では、先端にスリット溝が形成された塗布針を用いることにより、カラーフィルタの欠陥にインクを充填させつつ塗布することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−134596号公報
【特許文献2】特開2000−49442号公報
【特許文献3】特開2009−268982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1にて提案されている方法では、微細な配線パターンの修正に対応するために、ノズルの先端部の吐出孔を小さくする必要がある。そのため、ノズルの先端部において導電性インクの詰まりが生じ易いという問題点がある。また、衝突などによりノズルの先端部が損傷を受け易いという問題点もある。
【0008】
これに対して、特許文献2にて提案されている方法では、塗布針を用いて欠陥を修正するため、上記課題は解決される。しかし、この方法では、塗布針に供給された導電性インクを塗布針より離脱させるために、塗布針とガラス基板との間に強い電界を形成する必要がある。そのため、塗布針とガラス基板との距離を極微小に保ち、かつ塗布針とガラス基板との間の印加電圧を大きくする必要があるという問題点がある。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる、液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った液体塗布装置は、塗布針と、塗布針による液体材料の塗布に際して塗布針を振動させる振動発生装置とを備えている。本発明に従った液体塗布装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、塗布対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った液体塗布装置によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【0011】
上記の液体塗布装置において、振動発生装置は、超音波発生器を含んでいてもよい。これにより、塗布針による液体材料の塗布に際して超音波発生器を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から容易に離脱させることができる。
【0012】
上記の液体塗布装置は、塗布針の電位を制御する電位制御装置をさらに備えていてもよい。これにより、塗布針と塗布対象物との間に電圧を印加することができる。そして、塗布針と塗布対象物との間に印加された電圧により、塗布針に供給された液体材料の当該塗布針からの離脱が支援される。
【0013】
上記の液体塗布装置において、電位制御装置は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これらの電源は、いずれも本発明の液体塗布装置の電位制御装置に好適に採用することができる。
【0014】
上記の液体塗布装置は、塗布針を保持する保持部材をさらに備えていてもよい。塗布針と保持部材とは電気的に絶縁されていてもよい。これにより、塗布針の電位を保持部材の電位と独立して制御することができる。
【0015】
上記の液体塗布装置において、保持部材は、塗布針を支持するベース部材と、ベース部材を支持する支持部材とを備えていてもよい。ベース部材は第1磁性部材を含んでいてもよい。支持部材は第2磁性部材を含んでいてもよい。また、ベース部材は、第1磁性部材と第2磁性部材との間に発生する磁力により支持部材に保持されていてもよい。これにより、塗布針を支持するベース部材を、ベース部材を支持する支持部材に対して容易に着脱することができる。
【0016】
上記の液体塗布装置において、支持部材は、振動発生装置を含んでいてもよい。このように、振動発生装置は、メンテナンス等により取り外される機会の多いベース部材よりも支持部材に含まれることが好ましい。
【0017】
本発明に従ったパターン修正装置は、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置である。当該パターン修正装置は、上記本発明の液体塗布装置を備えている。
【0018】
本発明に従ったパターン修正装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、基板上に塗布される。したがって、本発明に従ったパターン修正装置によれば、塗布針と基板との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を基板上に塗布することができる。
【0019】
本発明に従った微細パターン描画装置は、描画対象物上に液体材料を塗布することにより描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置である。当該微細パターン描画装置は、上記本発明の液体塗布装置を備えている。
【0020】
本発明に従った微細パターン描画装置においては、塗布針による液体材料の塗布に際して振動発生装置を用いて塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針から離脱させることができる。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、描画対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った微細パターン描画装置によれば、塗布針と描画対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を描画対象物上に塗布することができる。
【0021】
本発明に従った液体塗布方法は、塗布針に液体材料を供給する工程と、供給された液体材料を塗布針から塗布対象物に塗布する工程とを備えている。液体材料を塗布する工程では、塗布針を振動させつつ、液体材料が塗布対象物に塗布される。
【0022】
本発明に従った液体塗布方法においては、塗布針による液体材料の塗布に際して塗布針を振動させることにより、塗布針に供給された液体材料が当該塗布針より離脱する。そして、塗布針から離脱した当該液体材料は、塗布対象物上に塗布される。したがって、本発明に従った液体塗布方法によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【0023】
上記の液体塗布方法において、液体材料を塗布する工程では、塗布針と塗布対象物との間に電界が形成されることにより液体材料の塗布針からの離脱が支援されてもよい。これにより、塗布針に供給された液体材料をより容易に当該塗布針から離脱させることができる。
【0024】
上記の液体塗布方法において、液体材料を塗布する工程では、塗布針を振動させることにより、塗布対象物に塗布された液体材料の延展が支援されてもよい。これにより、塗布対象物上にて液体材料をより延展させつつ塗布することができる。
【0025】
上記の液体塗布方法は、塗布対象物に塗布されるべき液体材料が容器内にて攪拌される工程をさらに備えていてもよい。液体材料が容器内にて攪拌される工程では、容器内に挿入された塗布針が振動することにより液体材料が攪拌されてもよい。これにより、容器内に保持された液体材料の硬化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
以上の説明から明らかなように、本発明に従った液体塗布装置、当該液体塗布装置を備えるパターン修正装置および微細パターン描画装置、ならびに液体塗布方法によれば、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】パターン修正装置の構成を示す概略斜視図である。
【図2】液体塗布機構の構成を示す概略斜視図である。
【図3】液体塗布装置の構成を示す概略斜視図である。
【図4】液体塗布装置の構成を示す概略図である。
【図5】液体塗布装置の構成を示す概略図である。
【図6】液体塗布装置と当該液体塗布装置に取り付けられたインク容器の構成を示す概略図である。
【図7】液体塗布装置と当該液体塗布装置に取り付けられたインク容器の構成を示す概略図である。
【図8】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図9】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図10】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図11】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図12】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図13】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図14】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図15】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【図16】液体塗布方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
【0029】
まず、本発明の実施の形態における微細パターン描画装置の構成について説明する。本実施の形態に係る微細パターン描画装置は、描画対象物上に液体材料を塗布することにより描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置である。本実施の形態においては、微細パターン描画装置が、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置として用いられる場合について説明する。
【0030】
図1を参照して、パターン修正装置1は、チャック11と、XYステージ10と、観察光学系13と、モニタ14と、画像処理部7と、レーザ照射部4と、液体塗布機構2と、加熱装置6と、Zステージ12と、制御用コンピュータ8と、ホストコンピュータ9とを備える。
【0031】
チャック11は、修正すべき欠陥を含む基板3を保持する。XYステージ10は、基板3を保持するチャック11を図1中XY平面内において移動可能に保持する。観察光学系13は、上方より基板3を観察可能とされている。モニタ14は、観察光学系13により観察された基板3の画像を映し出す。画像処理部7は、基板3に含まれる欠陥を認識する。
【0032】
レーザ照射部4は、基板3にレーザ光を照射する。液体塗布機構2は、塗布針の先端に供給された液体材料としてのインクを基板3に塗布する。また、液体塗布機構2は、塗布針を含む複数の液体塗布装置を備えている。液体塗布機構2および液体塗布装置の構成については後に説明する。加熱装置6は、基板3の欠陥に塗布されたインクを加熱する。
【0033】
Zステージ12は、観察光学系13と、レーザ照射部4と、液体塗布機構2とを図1中Z軸方向へ移動可能に保持する。制御用コンピュータ8は、パターン修正装置1の可動部の動作を制御する。ホストコンピュータ9は、パターン修正装置1の全体を制御する。
【0034】
次に、液体塗布機構2の構成について説明する。図2を参照して、液体塗布機構2は、複数の液体塗布装置5と、複数の対物レンズ61と、可動板40とを含んでいる。複数の液体塗布装置5は、可動板40に各々固定される。対物レンズ61は、複数の液体塗布装置5の各々と隣り合うように可動板40に固定される。基板は、対物レンズ61および観察光学系13に含まれる観察鏡筒60により観察される。複数の液体塗布装置5および対物レンズ61を固定する可動板40は、図2中X軸およびY軸方向において、すなわち図1中XY平面内において移動可能とされている。
【0035】
次に、液体塗布装置5の構成について説明する。図3を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20と、塗布針20を保持する保持部材を備えている。保持部材は、塗布針ホルダ21と、アーム22と、塗布ユニット26と、エアシリンダ24とを含んでいる。塗布針20は、塗布針ホルダ21に支持される。塗布針ホルダ21は、アーム22に支持される。アーム22は、塗布ユニット26に形成された塗布用スライダ機構23に嵌め込まれる。また、アーム22は、エアシリンダ24により昇降可能(図1中Z軸方向へ移動可能)とされている。
【0036】
図4および図5を参照して、塗布針20を支持するベース部材としての塗布針ホルダ21は、第1磁性部材21bを含んでいる。また、塗布針ホルダ21を支持する支持部材としてのアーム22は、第2磁性部材22bを含んでいる。塗布針ホルダ21は、第1磁性部材21bと第2磁性部材22bとの間に発生する磁力によりアーム22に保持されている。これにより、塗布針20を支持する塗布針ホルダ21を、アーム22に対して容易に着脱することができる。
【0037】
図3〜図5を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20によるインクの塗布に際して塗布針20を振動させる振動発生装置をさらに備えている。具体的には、液体塗布装置5に備えられたアーム22は、振動発生装置としての超音波発生器22aを含んでいる。このように、超音波発生器22aは、メンテナンス等により取り外される機会の多い塗布針ホルダ21よりも、アーム22に含まれていることが好ましい。
【0038】
超音波発生器22aより発生した振動は、塗布針20に伝播され、そのため塗布針20は振動する。このように、超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から容易に離脱させることができる。
【0039】
図5を参照して、液体塗布装置5は、塗布針20の電位を制御する電位制御装置50をさらに備えていてもよい。具体的には、液体塗布装置5は、配線51により塗布針20と接続された電位制御装置50をさらに備えていてもよい。これにより、塗布針20と基板との間に電圧を印加することができる。そして、塗布針20と基板との間に印加された電圧により、塗布針20に供給されたインクの塗布針20からの離脱が支援される。なお、電位制御装置50は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含んでいてもよい。これらの電源は、いずれも本実施の形態に係る液体塗布装置5の電位制御装置50に好適に採用することができる。
【0040】
塗布針20と、保持部材としての塗布針ホルダ21、アーム22、塗布ユニット26およびエアシリンダ24とは電気的に絶縁されている。具体的には、塗布針20は、塗布針ホルダ21に含まれる絶縁材料としてのシリコンチューブ21aに挿入されている。これにより、塗布針20の電位を、塗布針ホルダ21、アーム22、塗布ユニット26およびエアシリンダ24の電位と独立して制御することができる。また、当該絶縁材料は、シリコンチューブ21aに限定されるものではなく、他の絶縁性を有する材料からなるものであってもよい。
【0041】
図3、図6および図7を参照して、インクを保持する容器としてのインク容器30は、液体塗布装置5に取り付け可能とされている。インク容器30の底部、およびインク容器30を密封する蓋(図示しない)には、塗布針20が貫通可能な孔(図示しない)が形成されている。そして、インク容器30は、塗布針20が当該孔に挿入された状態で、液体塗布装置5に保持される。また、インク容器30には突起部30cが形成されており、突起部30cには磁石30dが固定されている。インク容器30は、磁石30dとアーム22との間に発生する磁力により、液体塗布装置5に保持される。
【0042】
以上のように、本実施の形態に係る液体塗布装置5においては、塗布針20によるインクの塗布に際して超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることができる。そして、塗布針20から離脱したインクは、基板上に塗布される。したがって、本実施の形態に係る液体塗布装置5によれば、塗布針20と基板との間に強い電界を形成することなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることにより、インクを基板上に塗布することができる。すなわち、塗布針20と基板とをその間隔が極めて小さくなるまで近接させることなく、また、塗布針20と基板との間の印加電圧を大きくすることなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20から離脱させることにより、インクを基板上に塗布することができる。
【0043】
以下、本発明の実施の形態に係る液体塗布方法について説明する。図1を参照して、本実施の形態に係る液体塗布方法では、はじめに、修正すべき欠陥を含む基板3が、パターン修正装置1に搬入される。次に、基板3が、チャック11に載置される。次に、あらかじめ取得された欠陥の発生位置の情報に基づいて、XYステージ10を動作させて、観察光学系13により当該欠陥を観察可能な位置へ基板3を移動させる。また、Zステージ12を動作させて、観察光学系13の焦点を基板3に合わせる。
【0044】
図8を参照して、次に、液体塗布機構2において、可動板40に固定された複数の液体塗布装置5より、当該欠陥の修正に適した一の液体塗布装置5を選択する。次に、可動板40を動作させて、選択された一の液体塗布装置5と隣り合う対物レンズ61を当該欠陥の上方に移動させる。そして、対物レンズ61と、観察鏡筒60(図2を参照)とにより、当該欠陥が観察される。次に、可動板40を動作させて、選択された一の液体塗布装置5に含まれる塗布針20を、当該欠陥の上方に移動させる。
【0045】
次に、塗布針20に液体材料を供給する工程が実施される。具体的には、図9を参照して、エアシリンダ24を動作させて、塗布針20をインク容器30の底部に形成された孔より突出させる。このとき、インク容器30に保持される液体材料としてのインク(図示しない)が塗布針20に付着することにより、塗布針20にインクが供給される。
【0046】
次に、供給されたインクを塗布針20から基板3に塗布する工程が実施される。具体的には、図10を参照して、塗布針20がインク容器30の底部に形成された孔より突出した状態において、Zステージ12(図1を参照)を動作させて、塗布針20を基板3へ接近させる。そして、塗布針20が基板3に近接した後に、Zステージ12の動作を停止させる。
【0047】
次に、図11および図12を参照して、電位制御装置50(図5を参照)により、塗布針20と基板3との間に電圧が印加される。たとえば、塗布針20を正電位、基板3を負電位として塗布針20と基板3との間に電圧を印加する場合には、塗布針20に供給されたインク30aは、塗布針20からの誘導帯電によりその表面に正の電荷を帯びる。そして、印加電圧をさらに上げることにより、インク30aは、インク30aに生じた正の電荷と、基板3に生じた負の電荷との間に作用するクーロン力により、図12に示すように基板3に引き付けられた状態となる。
【0048】
次に、図13を参照して、超音波発生器22aを動作させて、塗布針20を図中の矢印Vに示す方向に振動させる。そして、塗布針20に与えられた振動により、塗布針20に供給されたインク30aは、液滴状インク30bとなって塗布針20から離脱し、基板3に塗布される。なお、上記のように超音波発生器22aを用いて塗布針20を振動させることは、塗布針20に振動を与えることによりインク30aを塗布針20から離脱させる効果だけでなく、塗布針20と基板3との間隔を小さくして塗布針20と基板3との間に形成される電界を大きくすることにより、インク30aを塗布針20からより離脱し易くする効果をも有する。
【0049】
以上のように、本実施の形態に係る液体塗布方法において、インクを塗布する工程では、塗布針20を振動させつつインクが基板3に塗布され、かつ塗布針20と基板3との間に電界が形成されることによりインクの塗布針20からの離脱が支援される。すなわち、塗布針20を振動させることにより、塗布針20に供給されたインクが塗布針20より離脱する。ここで、上記のように、塗布針20と基板3との間に電界が形成されることにより、塗布針20に供給されたインクをより容易に塗布針20から離脱させることができる。そして、塗布針20から離脱したインクは、基板3上に塗布される。このようにして、塗布針20と基板3との間に強い電界を形成することなく、塗布針20に供給されたインクを塗布針20より離脱させることにより、インクを基板3に塗布することができる。
【0050】
また、上記の工程では、塗布針20を振動させることにより、基板3に塗布されたインクの延展が支援されてもよい。具体的には、まず、Zステージ12(図1を参照)を動作させて塗布針20を基板3へ接近させた後に、さらにZステージ12を動作させて、塗布針20を基板3に接触させる。次に、図14を参照して、Zステージ12を動作させて、塗布針20を僅かに基板3より退避させ、塗布針20と基板3との間がインク30aにより満たされた状態を形成する。次に、図15を参照して、超音波発生器22a(図4を参照)を動作させて、塗布針20を図中矢印V’に示す方向に振動させることにより、基板3に塗布されたインク30aを図中矢印Eに示す向きに延展させる。これにより、基板3上においてインクをより延展させつつ塗布することができる。
【0051】
供給されたインクを塗布針20から基板3に塗布する工程が完了した後、エアシリンダ24を動作させて塗布針20を基板3より退避させ、塗布針20の先端がインク容器30内のインクに浸漬した状態とされる。
【0052】
次に、基板3に塗布されるべきインクが容器としてのインク容器30内にて攪拌される工程が実施される。図16を参照して、この工程では、超音波発生器22a(図4を参照)を用いてインク容器30内に挿入された塗布針20を図中V’’方向において一定時間振動させることにより、インク容器30により保持されたインク30aを攪拌する。そして、塗布針20を振動させた後に超音波発生器22aの動作を停止させて、一定時間放置する。上記の工程を繰り返すことにより、インク容器30内に保持されたインク30aの硬化を抑制することができる。これにより、インク30aが長寿命化し、またインク30aに含まれる顔料の分散性が向上することにより、インク30aの色度を安定に保つことができる。なお、超音波発生器22aを動作させる時間、および超音波発生器22aを動作させた後に放置する時間は、使用するインクの特性(硬化性や分散性など)を考慮して適宜選択される。
【0053】
基板3が当該欠陥以外に修正すべき欠陥を含む場合は、上記の工程が繰り返して実施される。基板3に含まれる全ての修正すべき欠陥が修正された後、基板3はパターン修正装置1より排出され、基板3の欠陥の修正が完了する。
【0054】
なお、上記の実施の形態においては、微細パターン描画装置が、基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより欠陥部を修正するパターン修正装置として用いられる場合について説明したが、本発明の微細パターン描画装置はこれに限られるものではない。すなわち、本発明に係る微細パターン描画装置は、たとえばウェハ、電子チップなどの描画対象物上に液体材料を塗布することにより、これらの描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置として用いられてもよい。
【0055】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明の液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法は、塗布針と塗布対象物との間に強い電界を形成することなく、塗布針に供給された液体材料を当該塗布針より離脱させることにより、液体材料を塗布対象物上に塗布することが要求される、液体塗布装置、パターン修正装置、微細パターン描画装置および液体塗布方法において特に有利に適用され得る。
【符号の説明】
【0057】
1 パターン修正装置、2 液体塗布機構、3 基板、4 レーザ照射部、5 液体塗布装置、6 加熱装置、7 画像処理部、8 制御用コンピュータ、9 ホストコンピュータ、10 XYステージ、11 チャック、12 Zステージ、13 観察光学系、14 モニタ、20 塗布針、21 塗布針ホルダ、21a シリコンチューブ、21b 第1磁性部材、22 アーム、22a 超音波発生器、22b 第2磁性部材、23 塗布用スライダ機構、24 エアシリンダ、26 塗布ユニット、30 インク容器、30a インク、30b 液滴状インク、30c 突起部、30d 磁石、40 可動板、50 電位制御装置、51 配線、60 観察鏡筒、61 対物レンズ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布針と、
前記塗布針による液体材料の塗布に際して前記塗布針を振動させる振動発生装置とを備える、液体塗布装置。
【請求項2】
前記振動発生装置は、超音波発生器を含む、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項3】
前記塗布針の電位を制御する電位制御装置をさらに備える、請求項1または2に記載の液体塗布装置。
【請求項4】
前記電位制御装置は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含む、請求項3に記載の液体塗布装置。
【請求項5】
前記塗布針を保持する保持部材をさらに備え、
前記塗布針と前記保持部材とは電気的に絶縁されている、請求項3または4に記載の液体塗布装置。
【請求項6】
前記保持部材は、
前記塗布針を支持するベース部材と、
前記ベース部材を支持する支持部材とを備え、
前記ベース部材は第1磁性部材を含み、
前記支持部材は第2磁性部材を含み、
前記ベース部材は、前記第1磁性部材と前記第2磁性部材との間に発生する磁力により前記支持部材に保持されている、請求項5に記載の液体塗布装置。
【請求項7】
前記支持部材は、前記振動発生装置を含む、請求項6に記載の液体塗布装置。
【請求項8】
基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより前記欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体塗布装置を備える、パターン修正装置。
【請求項9】
描画対象物上に液体材料を塗布することにより前記描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置であって、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体塗布装置を備える、微細パターン描画装置。
【請求項10】
塗布針に液体材料を供給する工程と、
供給された前記液体材料を前記塗布針から塗布対象物上に塗布する工程とを備え、
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針を振動させつつ、前記液体材料が前記塗布対象物に塗布される、液体塗布方法。
【請求項11】
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針と前記塗布対象物との間に電界が形成されることにより前記液体材料の前記塗布針からの離脱が支援される、請求項10に記載の液体塗布方法。
【請求項12】
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針を振動させることにより、前記塗布対象物に塗布された前記液体材料の延展が支援される、請求項10または11に記載の液体塗布方法。
【請求項13】
前記塗布対象物に塗布されるべき前記液体材料が容器内にて攪拌される工程をさらに備え、
前記液体材料が容器内にて攪拌される工程では、前記容器内に挿入された前記塗布針が振動することにより前記液体材料が攪拌される、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液体塗布方法。
【請求項1】
塗布針と、
前記塗布針による液体材料の塗布に際して前記塗布針を振動させる振動発生装置とを備える、液体塗布装置。
【請求項2】
前記振動発生装置は、超音波発生器を含む、請求項1に記載の液体塗布装置。
【請求項3】
前記塗布針の電位を制御する電位制御装置をさらに備える、請求項1または2に記載の液体塗布装置。
【請求項4】
前記電位制御装置は、直流電源、交流電源およびパルス電源からなる群から選択される少なくともいずれか1つを含む、請求項3に記載の液体塗布装置。
【請求項5】
前記塗布針を保持する保持部材をさらに備え、
前記塗布針と前記保持部材とは電気的に絶縁されている、請求項3または4に記載の液体塗布装置。
【請求項6】
前記保持部材は、
前記塗布針を支持するベース部材と、
前記ベース部材を支持する支持部材とを備え、
前記ベース部材は第1磁性部材を含み、
前記支持部材は第2磁性部材を含み、
前記ベース部材は、前記第1磁性部材と前記第2磁性部材との間に発生する磁力により前記支持部材に保持されている、請求項5に記載の液体塗布装置。
【請求項7】
前記支持部材は、前記振動発生装置を含む、請求項6に記載の液体塗布装置。
【請求項8】
基板上に形成された微細パターンの欠陥部に液体材料を塗布することにより前記欠陥部を修正するパターン修正装置であって、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体塗布装置を備える、パターン修正装置。
【請求項9】
描画対象物上に液体材料を塗布することにより前記描画対象物上に微細パターンを描画する微細パターン描画装置であって、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体塗布装置を備える、微細パターン描画装置。
【請求項10】
塗布針に液体材料を供給する工程と、
供給された前記液体材料を前記塗布針から塗布対象物上に塗布する工程とを備え、
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針を振動させつつ、前記液体材料が前記塗布対象物に塗布される、液体塗布方法。
【請求項11】
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針と前記塗布対象物との間に電界が形成されることにより前記液体材料の前記塗布針からの離脱が支援される、請求項10に記載の液体塗布方法。
【請求項12】
前記液体材料を塗布する工程では、前記塗布針を振動させることにより、前記塗布対象物に塗布された前記液体材料の延展が支援される、請求項10または11に記載の液体塗布方法。
【請求項13】
前記塗布対象物に塗布されるべき前記液体材料が容器内にて攪拌される工程をさらに備え、
前記液体材料が容器内にて攪拌される工程では、前記容器内に挿入された前記塗布針が振動することにより前記液体材料が攪拌される、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液体塗布方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−55286(P2013−55286A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193834(P2011−193834)
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月6日(2011.9.6)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】
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