説明

液体用紙容器

【課題】液体状の食品,調味料や薬品類やパーマ液,モーターオイルなどを収容する紙積層材料製の、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、偏平V字状などの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、安定して機械的に角柱筒状に形成することができる、しかも液体用紙容器の外観や体裁などを損う恐れがない、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を提供する。
【解決手段】本発明は、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けた液体用紙容器である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体状の食品,調味料や薬品類やパーマ液,モーターオイルなどを幅広く収容する紙積層材料製の、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、安定して機械的に角柱筒状に形成することができる、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体状の食品,調味料や薬品類やパーマ液,モーターオイルなどを幅広く収容する紙積層材料製の、例えば図3A,Dに示すような、表上面板21,左右上面板22,22,裏上面板23と正面側面板31,左右側面板32,32,後側面板33と表底面板41,左右底面板42,42,裏底面板43と熱融着板51,51,51とを、折り目線などを介して連設して成る、上面が四角形で平坦(フラットトップと通称する)な直方体状の、内容量が60〜3000mlの液体用紙容器が、一般に広く用いられている。
【0003】
この従来の、図3A,Dに示す液体用紙容器については、前述した図3Aに示す液体用紙容器のブランクを、表上面板21,正面側面板31,表底面板41の右端部の内面と、熱融着板51,51,51の外面とを、重ねて強固に縦方向に熱融着cして、図3Bに示す偏平筒状に形成した後に、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、この偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、機械的に図示していない角柱筒状に形成して、内容物を充填しながら、図3Cに示すように、左右上面板22,22の上端部を二つ折りして左右に引張って三角耳部を形成して、この二つ折りした左右上面板22,22の上端部の内面どうしと、重ねて熱融着cした表上面板21と裏上面板23との上端部の内面どうしとを、それぞれ重ね合せて強固に横方向に熱融着dして、この重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着することによって、図3Dに示す上面が四角形で平坦な直方体状の、内容量が60〜3000mlの液体用紙容器を製箱,充填している。
【0004】
なお従来の、図3A,Dに示す液体用紙容器については、前もって前述した通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、左右の底面板42,42の、それぞれ折込み線で三角形に形成した部分を押込んで、下端を折込んだ裏底面板43に、重ねて熱融着cした表底面板41の下端を被せて、底面は特に液漏れしないように強固に熱融着することによって、図示していない底面が四角形で平坦な、上面を開放した直方体状の液体用紙容器を予め製箱している。
【0005】
しかも従来の、図3A,Dに示す液体用紙容器については、二つ折りした左右上面板22,22の上端部の内面どうしと、重ねて熱融着cした表上面板21と裏上面板23との上端部の内面どうしとを、それぞれ重ね合せて強固に横方向に熱融着dして、この重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着した時に、図3Dに示す上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器の、外観や体裁などを損わないように、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側(裏上面板23側)の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端までの長さを、図3Cに示すように、重ねて熱融着cした表上面板21の上端までの長さよりやゝ短くして、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の上端が見えないように、図3Aに示す液体用紙容器のブランクを設計して作製している。
【0006】
特許文献は、以下の通り。
【特許文献1】特開平6−183431号公報
【特許文献2】特開平8−143026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが従来の、図3A,Dに示す液体用紙容器については、外観や体裁などを損わないように、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端までの長さを、図3Cに示すように、重ねて熱融着cした表上面板21の上端までの長さよりやゝ短くしているものであって、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、図3Bに示す偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、やゝ短い二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端と、(やゝ長い)重ねて熱融着cした表上面板21の上端との、僅かな段差に、機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、機械的に図示していない角柱筒状に形成するために、この僅かな段差から機械の爪が外れる恐れがあって、偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、安定して機械的に角柱筒状に形成することができないことが問題であった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、液体状の食品,調味料や薬品類やパーマ液,モーターオイルなどを幅広く収容する紙積層材料製の、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、やゝ短い二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端と、(やゝ長い)重ねて熱融着cした表上面板21,21の上端との、僅かな段差などに、確実に機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、安定して機械的に角柱筒状に形成することができる、しかも液体用紙容器の外観や体裁などを損う恐れがない、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の請求項1に記載の液体用紙容器は、図1,図2Cに示すような、表上面板21,左右上面板22,22,裏上面板23と正面側面板31,左右側面板32,32,後側面板33と表底面板41,左右底面板42,42,裏底面板43と熱融着板51,51,51とを、折り目線などを介して連設して成る、上面が四角形で平坦な直方体状の、紙積層材料製の液体用紙容器において、
図2Bに示す重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側(図2Bでは奥側)の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、図示していない機械の爪に相当する(図1,図2Bでは右側面板32の上端の)位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことを特徴とする液体用紙容器である。
【0010】
本発明の液体用紙容器においては、表上面板21,左右上面板22,22,裏上面板23と正面側面板31,左右側面板32,32,後側面板33と表底面板41,左右底面板42,42,裏底面板43と熱融着板51,51,51とを、1点鎖線で示す折り目線又は破線で示す折込み線を介して連設して成る、図1に示す液体用紙容器のブランクを、裏上面板23,後側面板33,表底面板41の右端部の内面と、熱融着板51,51,51の外面とを、重ねて強固に縦方向に熱融着cして、図2Aに示す偏平筒状に形成した後に、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、この偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、機械的に図示していない角柱筒状に形成して、内容物を充填しながら、図2Bに示すように、左右上面板22,22の上端部を二つ折りして左右に引張って三角耳部を形成して、この二つ折りした左右上面板22,22の上端部の内面どうしと、表上面板21と重ねて熱融着cした裏上面板23との上端部の内面どうしとを、それぞれ重ね合せて強固に横方向に熱融着dして、この重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側(図2Bでは奥側)に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着することによって製箱,充填する、図2Cに示す上面が四角形で平坦な直方体状の、後述する実施例1に示すような、少なくとも外面紙材料層とバリアー層と内面シーラント層とを積層した紙積層材料製の液体用紙容器において、
重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことによって、
図2Aに示す偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、この偏平V字状などの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、安定して機械的に図示していない角柱筒状に形成することができる、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を得ることができる。
【0011】
しかも、本発明の液体用紙容器においては、前述した図1,図2Cに示す上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器において、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことによって、
図2B,Cに示すように、重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側(図2Bでは奥側)に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着して製箱,充填した時に、それぞれ折り倒して軽く熱融着した部分の内側の上端の、機械の爪に相当する(図2Bでは右側面板32の上端の)位置に設けた偏平V字状などの切欠きaが見えないために、液体用紙容器の外観や体裁などを損う恐れがない、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を得ることができる。
【0012】
本発明の、表上面板21,左右上面板22,22,裏上面板23と正面側面板31,左右側面板32,32,後側面板33と表底面板41,左右底面板42,42,裏底面板43と熱融着板51,51,51とを、折り目線などを介して連設して成る、図1,図2Cに示す上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器については、外観や体裁などを損わないように、前述した図3A,Dに示す液体用紙容器と同様に、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側(図2Bでは奥側)の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端までの長さを、図2Bに示すように、折り倒した外側の表上面板21の上端までの長さよりやゝ短くして、折り倒した内側と折り倒した外側とに僅かな段差を設けて、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の上端が見えないように、図1に示す液体用紙容器のブランクを設計して作製している。
【0013】
また本発明の、前述した図1,図2Cに示す上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器については、同様に外観や体裁などを損わないように、前述した図3A,Dに示す液体用紙容器とは異なって、裏上面板23,後側面板33,表底面板41の右端部の内面と、熱融着板51,51,51の外面とを、重ねて強固に縦方向に熱融着c(図2Aを参照)して、図2B,Cに示すように、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した外側の表上面板21と正面側面板31とに縦方向に熱融着cが来ないように、図1に示す液体用紙容器のブランクを設計して作製している。
【0014】
ところが、本発明の液体用紙容器においては、前述した図1,図2Cに示す上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器において、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことによって、
重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側と折り倒した外側との、前述した僅かな段差の有無に関係することなく、また折り倒した外側の表上面板21と正面側面板31との、前述した縦方向に熱融着cの有無に関係することなく、図2Aに示す偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、この偏平V字状などの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、安
定して機械的に図示していない角柱筒状に形成することができる。
【発明の効果】
【0015】
以上、本発明の液体用紙容器においては、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことによって、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、この偏平V字状などの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けて適宜の冶具を挿入するなどして、安定して機械的に角柱筒状に形成することができる、しかも液体用紙容器の外観や体裁などを損う恐れがない、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の液体用紙容器における、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に設けた、偏平V字状などの切欠きaについては、
この偏平V字状などの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けることができる、機械の爪の構造に適合した形状の必要最低限の深さの(段差)切欠きaであって、また重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した外側の、表上面板21などの表面に、この偏平V字状などの切欠きaの跡が残っても目立たないような、滑らかな形状の必要最低限の深さの(浅い)切欠きaであって、それぞれ偏平なV字状やU字状や半円状などの、深さ2〜6mm程度の切欠きaを、図1に示す液体用紙容器のブランクの、前述した機械の爪に相当する(図1では右側面板32の上端の)位置に、後述する通常の金属打抜刃を用いた打抜工程で、特に制約なく設けることができる。
【実施例1】
【0017】
図1は、本発明の実施例1における、液体用紙容器のブランクの平面図であって、図2A,B,Cは、液体用紙容器の製箱工程を示す斜視説明図である。
【0018】
すなわち、注出口bと横方向の折り倒し線とを有する表上面板21とそれぞれ三角耳部を形成する折り目線ほかを有する左右上面板22,22と横方向の折り倒し線を有する裏上面板23と、正面側面板31と左右側面板32,32と後側面板33と、表底面板41とそれぞれ三角耳部を形成する折り目線ほかを有する左右底面板42,42と横方向の折込み線を有する裏底面板43と、上面,側面,底面の熱融着板51,51,51とを、1点鎖線で示す折り目線又は破線で示す折込み線を介して連設して、重ね合せて熱融着dする部分の折り倒す内側の、右側面板32の上端の機械の爪に相当する位置に、偏平なV字状の、深さ4mmの切欠きaを設けて成る、図1に示す液体用紙容器のブランクであって、
熱融着性,耐水性を有する20μmのポリエチレン(PE)の表面樹脂層と、強度,保形性が優れた350g/m2の液体用上質紙の外面紙材料層と、各種バリアー性が優れたアルミニウム箔(9μm)を積層した12μmのポリエステル(PET)のバリアー層と、熱融着性,密封性が優れた60μmの低密度ポリエチレン(LDPE)の内面シーラント層とを、通常のウレタン系の接着剤を介するなどして積層した、図示していない紙積層材料を用いて、通常の金属打抜刃を用いた打抜工程で、無駄が少ない1枚物の、実施例1の液体用紙容器のブランクを作製した。
【0019】
次に、図1に示す実施例1の液体用紙容器のブランクを、裏上面板23と後側面板33と表底面板41との右端部の内面と、上面,側面,底面の熱融着板51,51,51の外面とを、重ねて強固に縦方向に熱融着cして、図2Aに示す偏平筒状に形成した後に、通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、この偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランク
を、右側面板32の上端の機械の爪に相当する位置に設けた、偏平なV字状の、深さ4mmの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けてへら状の冶具を挿入して、安定して機械的に図示していない角柱筒状に形成した。
【0020】
続いて、この図示していない角柱筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、前もってこの通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、左右の底面板42,42の、それぞれ折込み線で三角形に形成した部分を押込んで、下端を折込んだ裏底面板43に、重ねて熱融着cした表底面板41の下端を被せて、底面は特に液漏れしないように強固に熱融着することによって、図示していない底面が四角形で平坦な、上面を開放した直方体状の液体用紙容器を予め製箱した。
【0021】
また続いて、予め製箱した図示していない上面を開放した直方体状の液体用紙容器の、表上面板21の注出口bに、図示していない通常のネジ式の口栓を熱融着して装着した後に、この通常の液体用紙容器の製箱,充填工程で、1500mlの業務用の液体調味料を充填しながら、図2Bに示すように、左右上面板22,22の上端部を二つ折りして左右に引張って三角耳部を形成して、この二つ折りした左右上面板22,22の上端部の内面どうしと、ネジ式の口栓を装着した表上面板21と重ねて熱融着cした裏上面板23との上端部の内面どうしとを、それぞれ重ね合せて強固に横方向に熱融着dして、この重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側(図2Bでは奥側)に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着することによって、上面が四角形で平坦な直方体状の、図2Cに示す実施例1の液体用紙容器を作製した。
【0022】
本実施例1の液体用紙容器においては、重ね合せて熱融着dする部分の折り倒す内側の、右側面板32の上端の機械の爪に相当する位置に、偏平なV字状の、深さ4mmの切欠きaを設けたことによって、
図2Aに示す偏平筒状に形成した液体用紙容器のブランクを、この偏平なV字状の、深さ4mmの切欠きaから、切欠きaに相対する表上面板21の上端に、確実に機械の爪を引掛けてへら状の冶具を挿入して、安定して機械的に図示していない角柱筒状に形成することができる、製箱,充填工程が安定した、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を得ることができた。
【0023】
しかも、本実施例1の液体用紙容器においては、図2B,Cに示すように、重ね合せて熱融着dした部分を裏上面板23側に折り倒して、また形成した三角耳部を左右側面板32,32側に折り倒して、それぞれ軽く熱融着して製箱,充填した時に、折り倒して軽く熱融着した三角耳部の内側の、右側面板32の上端の機械の爪に相当する位置に設けた偏平なV字状の切欠きaが、表上面板21,正面側面板31側から全く目視できないために、液体用紙容器の外観や体裁などを損う恐れがない、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を得ることができた。
【0024】
加えて、本実施例1の液体用紙容器においては、前述した従来の、図3A,Dに示す液体用紙容器とは異なって、裏上面板23と後側面板33と表底面板41との右端部の内面と、上面,側面,底面の熱融着板51,51,51の外面とを、重ねて強固に縦方向に熱融着cしたことによって、図2B,Cに示すように、重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した外側の表上面板21と正面側面板31とに縦方向に熱融着cが来ないために、従来の液体用紙容器より外観や体裁などが優れた、上面が四角形で平坦な直方体状の液体用紙容器を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例1における、液体用紙容器のブランクの平面図である。
【図2】本発明の実施例1における、図2A,B,Cは、液体用紙容器の製箱工程を示す斜視説明図である。
【図3】図3Aは、従来の液体用紙容器のブランクの平面図であって、図3B,C,Dは、従来の液体用紙容器の製箱工程を示す斜視説明図である。
【符号の説明】
【0026】
21 …表上面板
22 …左右上面板
23 …裏上面板
31 …正面側面板
32 …左右側面板
33 …後側面板
41 …表底面板
42 …左右底面板
43 …裏底面板
51 …熱融着板
a …切欠き
b …注出口
c …縦方向に熱融着
d …横方向に熱融着

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表上面板21,左右上面板22,22,裏上面板23と正面側面板31,左右側面板32,32,後側面板33と表底面板41,左右底面板42,42,裏底面板43と熱融着板51,51,51とを、折り目線などを介して連設して成る、上面が四角形で平坦な直方体状の、紙積層材料製の液体用紙容器において、
重ね合せて熱融着dした部分の折り倒した内側の、二つ折りした左右上面板22,22と裏上面板23との上端の、機械の爪に相当する位置に、偏平V字状などの切欠きaを設けたことを特徴とする液体用紙容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−247441(P2008−247441A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92474(P2007−92474)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】