説明

液体用紙容器

【課題】金属または無機化合物蒸着フィルムをバリアフィルムとして用いた積層材料より成形した液体用紙容器の、成形時に応力が集中する折り曲げ部分のバリア層のクラックを防止することができる液体用紙容器を提供すること。
【解決手段】金属または無機化合物を蒸着したバリアフィルムを含む積層体を用いた液体紙容器であって、該無機化合物蒸着層が延伸プラスチックフィルムの間にラミネートされていることを特徴とする液体紙容器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料、調味料、洗剤、医薬品、工業薬品等の液体を収納するのに用いられる紙容器に関し、特に金属または無機化合物蒸着フィルムをバリアフィルムとして用いたバリア性の高い液体用紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
紙容器は食品を中心に広く使われている容器である。なかでも液体を収納する紙容器はプラスチック容器に比べて、容器表面への直接印刷が容易であることやリサイクルシステムの整備が進んでいることなどから牛乳を初めとして飲料、調味料、洗剤、医薬品、工業薬品等を対象として広く用いられている。
【0003】
従来、罫線により折曲げ形成する紙容器には、容器内部に保存される内容物の性質や保存状況に応じて、原紙層を基材とした中間層と、この中間層の両面にポリエチレン樹脂等の熱接着樹脂層を設けた積層体が使用されている。そして、この積層体を容器の形状に合わせて所定の形状に打ち抜き、同時に折曲げ用の罫線を入れたブランクスとして成形して、このブランクスを罫線に沿って折曲げ、組み立てて必要な部分を接着して紙容器が成形されている(特許文献1)。
【0004】
紙容器は、内容物使用後、簡単に折り畳むことができ、焼却可能なので、以前にもまして、広い範囲で使用されるようになっている。
【0005】
これらの液体用紙容器に要求される特性のなかでも基本は内容物の保護であり、内部からの液体の浸出や外部からの気体の透過を防止するために紙容器表面には熱接着性の樹脂が積層されており、容器の頂部や底部はこの積層された紙を折り曲げて熱圧着することによって形成されるのが一般的である。
【0006】
液体用紙容器に要求される特性のひとつである上記の内容物保護性を付与するために従来から行われている手法としては、紙容器を構成する積層体として、原紙と薄い(7μm程度の)アルミニウム箔を積層したものを用いる方法がある。
【0007】
紙容器は内容物使用後、簡単に折り畳むことができ、焼却可能なので廃棄が容易であるが、内容物保護のためにアルミニウム箔等の金属箔からなる層を含む構成の積層材料を用いていた場合、内容物を使用後廃棄し、焼却した場合に上記金属が塊として残り焼却炉を傷める場合が生じた。また、金属箔の使用は内部の異物検査などに用いる金属探知機の使用を困難にするという問題もあった。
【0008】
一方、アルミニウム箔等の金属箔を除くと、ガスバリア性が低下し、内容物の保存性が悪くなるために、紙容器を広い用途で使用することが不可能となる。
【0009】
しかし、紙容器に使用されている積層材料から、アルミニウム箔等の金属箔に変えて、バリアフィルムとして、同様にガスバリア性を維持するための無機化合物蒸着プラスチックフィルムを介在させた積層体からなるブランクスを用いて、同様に容器を成形した場合、成形性、形状維持性の良好な金属箔が設けられていないので、罫線部分の折曲げ組み立てが難しくなるだけでなく、罫線部分の無機化合物蒸着層の伸びが小さいことによってバリア性の劣化を招来する場合があることが判明した。
【0010】
このような応力集中部分の薄膜の欠陥発生を防止する方法としては従来からいくつかの
方法が提案されてきた。
【0011】
例えば、紙層を主体とした基材上面に合成樹脂層、印刷インキ層を順次に積層し、同じく前記基材下面に中間層、バリア層、シーラント層を順次に設けてなる積層材料により成形した液体用紙容器の場合、内容物の品質保存性を保持する為のバリア層の主要材料に従来は、アルミニウム箔などのバリア性の高い材料を積層していたが、最近では、アルミニウム箔の代替品としてバリア性の優れた各種の蒸着薄膜が用いられている(特許文献2)。
【0012】
例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に真空環境下でアルミニウム単体金属や酸化アルミニウムのような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム真空蒸着法により、加熱蒸発させて蒸着薄膜を形成し、バリア性の高い積層材料が生産されている。
【0013】
アルミニウム単体金属をポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に蒸着したアルミニウム蒸着膜は、膜厚が500Å(オームストロング)程度から品質的に安定であり、従来の7μmのアルミニウム箔と同程度の酸素ガスバリア性を有している。また、水蒸気バリア性もあり、外観上も美麗な金属光沢があり、重量はアルミニウム箔の1/100から1/200で非常に軽く、軽量化、省資源向きの包装材料である。屈曲強度は、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材の弾性により保護され、また機械加工適性はアルミニウム箔より優れている。
【0014】
次に、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に酸化アルミニウムのような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム照射により、加熱蒸着させて蒸着した蒸着フィルムを積層した積層材料からなる紙容器は、従来のアルミニウム箔やアルミニウム単体金属をポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)などの基材に蒸着したアルミニウム蒸着フィルムを積層した積層材料からなる紙容器と異なり、金属物質でなく酸化物なので電子レンジでの内容物の加熱や内容物に異物として混入した金属片などの発見を可能にする金属探知機の使用ができるようになる。
【0015】
以上のように、バリア層は各種あり、各々優れた性能を示すが、蒸着で形成されるバリア層は非常に薄い膜からできているので容器を成形する際に屈曲部など応力が集中する部分にクラックが発生しやすいという問題がある。
【0016】
そこでクラック防止を目的として、従来は基材とバリア層をラミネートするための接着剤の役割をする中間層に低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)を使用したり、また該低密度ポリエチレン樹脂フィルム(LDPE)の厚みを増すことで対応したりして対応している。
【0017】
特に、基材とアルミニウム箔のバリア層をラミネートする場合は、中間層に極性を有するエチレンメタクリル酸コポリマー樹脂(EMAA)を使用し、ノーアンカーでラミネートをしている。
【0018】
また、基材と酸化アルミニウムのような金属酸化物、或いは酸化珪素のような無機酸化物からなる蒸着物質を電子ビーム照射により、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)に加熱蒸着させて作製した蒸着フィルムからなるバリア層の場合は、基材とバリア層をラミネートする中間層にポリエステル接着性樹脂を使用している。中間層に使用する樹脂の一例としては、シングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が挙げられる(特許文献4)。
【0019】
シングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)は、シングルサイト系触媒の特徴を生かして、従来の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)に比較して高強度、高透明、低温ヒートシール性、強靭性を有している。
【0020】
シングルサイト系触媒により重合されたLLDPEは、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)との接着性を有するので中間層下面のバリア層である酸化アルミニウムのような金属酸化物や酸化珪素のような無機酸化物を蒸着した蒸着ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面とも強固に接着する。
【0021】
中間層にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を使用することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面との接着強度が増大し、同時に力学的強度も増大するので液体用紙容器の成形をする際に屈曲部など応力が集中する部分のバリア層に発生するクラックを軽減することができる。
【0022】
しかしながら、以上のような積層材料を使用しても液体用の紙製容器を成形する際に屈曲部など応力が集中する部分のバリア層にクラックが発生する問題が残されていた。
【0023】
図を参照して、従来の液体用紙容器のバリア性の劣化の問題を模式的に説明する。紙容器の一例の概観図を図5に、そのブランクスの展開説明図を図6に示した。また、図3には図5の紙容器の紙の折り曲げ用罫線部分を含む部分の断面説明図を示した。図4は図3と同じ部分の折り曲げ用罫線賦型前の断面説明図である
図3にその一例の断面を示した、金属または無機化合物蒸着層を含むバリアフィルムを使用した積層体を用いた液体用紙容器を形成する積層体は、以下の層から構成されている。
【0024】
容器の表面側から、インキ層(6)/熱可塑性樹脂層(2)/原紙(1)/熱可塑性樹脂層(3)/バリアフィルム(無機化合物蒸着層(7)を含む)(4)/シーラント(5)である。また、折り曲げ用罫線Cは図4にその断面を示したような積層体に対して賦型される。
【0025】
このバリアフィルムすなわち金属または無機化合物蒸着プラスチックフィルムの代表的な構成としてはポリエチレンテレフタレートフィルムに酸化珪素やアルミニウムあるいは酸化アルミニウムを蒸着したものが挙げられる。
【0026】
従来の液体用紙容器では、図4の積層体を形成した後にブランクスの打ち抜きと折り曲げ用罫線の賦型が行われ、罫線で折り曲げてスリーブを形成してから必要な部分を接着して紙容器を成形するという順序が一般的であった(特許文献3)。
【0027】
しかしながら、厚さが数μm以上ありかつ延展性のあるアルミニウム箔と異なり、蒸着膜厚が100nm以下で延展性の少ない無機化合物の蒸着層をバリア層として用いる場合には、図3に示したように折り曲げ用罫線の賦型部分の蒸着層(7)が伸ばされてクラックを生じその結果クラックの入った部分のバリア性が低下することで紙容器のバリア性が劣化するという問題が残されていた。
【特許文献1】特開平7−223627号公報
【特許文献2】特開2004−250025号公報
【特許文献3】特開2005−239230号公報
【特許文献4】特開2005−47149号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
本発明は係る従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、積層材料より成形した液体紙容器の成形時に、応力が集中する折り曲げ部分のバリア層のクラックを防止することができる液体紙容器を提供することが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、請求項1の発明は、金属または無機化合物を蒸着した蒸着層を有するバリアフィルムと、該バリアフィルムの前記蒸着層に延伸プラスチックフィルムを積層してラミネートしてなることを特徴とする液体用紙容器である。
【0030】
請求項2の発明は、バリアフィルムが少なくともポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムから選ばれる延伸プラスチックフィルムに、酸化珪素、酸化アルミニウム、またはアルミニウムから選ばれる蒸着層を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器である。
【0031】
請求項3の発明は、バリアフィルムが蒸着層に加えてさらに、水溶性高分子と(a)一種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含むものからなるガスバリア性被膜層を積層した層構成のものからなることを特徴とする請求項2に記載の液体紙用容器である。
【0032】
請求項4の発明は、水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項3に記載の液体用紙容器である。
【0033】
請求項5の発明は、金属アルコキシドがテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウム又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項3または4に記載の液体用紙容器である。
【0034】
請求項6の発明は、成型のための罫線が入っていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体用紙容器である。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、液体用紙容器のブランクスの折り曲げ罫線の賦型あるいは折り曲げを行う際の金属または無機化合物蒸着層の局部的な伸びを該蒸着層の両面に密着した延伸プラスチックフィルムにより抑えて、賦型あるいは折り曲げにより引き伸ばされて生じる金属または無機化合物蒸着層のクラックを防止して罫線部分のバリア性を犠牲にすることなく折り曲げが可能なブランクスを作成することを可能にした。
【0036】
図4でその断面を示した液体用紙容器の積層体はCの位置で罫線の賦型を行うことによって、無機化合物蒸着層(7)が圧力による変形にともなって図3で模式的に示したようなクラックを生じる。その結果折り曲げ部分のバリア性の低下を招来する。
【0037】
これに対して、本発明の液体用紙容器では、従来の無機化合物蒸着フィルムをバリア層として使用した紙容器で課題となっていた、折り曲げ罫線の賦型時に無機化合物蒸着層が伸ばされてクラックを生じることによるバリア性の低下を防止することができる。
【0038】
図2でその断面を示した本発明の液体用紙容器の積層体は無機化合物蒸着層(7)が延伸プラスチックフィルム(8)と延伸プラスチックフィルム(4)によって強固に密着した状態で挟まれているために、Cの位置で罫線の賦型を行う場合にも、無機化合物蒸着層(7)の圧力による変形は抑制されて図1で模式的に示したようにクラックに至ることな
く、クラックによるバリア性の低下を最小限に押さえることが出来る。
【0039】
このことによって、本来厚み方向のバリア性の優れた延伸プラスチックフィルムに珪素、アルミニウム等の金属または無機化合物を層構成に含むことでさらに向上した積層体のバリア性が、液体用紙容器の製造工程で阻害されることなく、使用時にバリア性の高い液体用紙容器が得られる。
【0040】
バリアフィルムが蒸着層に加えてさらに、水溶性高分子と(a)一種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含むものからなるガスバリア性被膜層を積層した層構成であり、水溶性高分子がポリビニルアルコールであり、金属アルコキシドがテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウム又はそれらの混合物であることによって、蒸着層にクラックが発生しても、ガスバリア性の低下を最小限にとどめて、液体用紙容器の長期にわたる優れた内容物保存性を具現している。これらの効果は特に成型のための罫線が入っている場合にその罫線あるいは折り曲げ部分のバリア製の低下を防止するので顕著になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明の液体用紙容器の一実施形態を図面に基づいて以下に詳細に説明する。
【0042】
図1は本発明の液体用紙容器の一部断面説明図である。図2は本発明の液体用紙容器の製造方法を説明するための一部断面説明図である。また、図3は比較例の液体用紙容器の一部断面説明図である。図4は比較例の液体用紙容器の製造方法を説明するための一部断面説明図である。図5、図6はすでに説明した代表的な液体用紙容器の概観図及びブランクスの説明図である。図7は無機化合物蒸着プラスチックフィルムの一例の部分断面説明図である。
【0043】
液体用紙容器の製造工程は、通常、基材作成、印刷、罫線加工、打ち抜き、貼り、内容物充填、封止の順序が代表的であるが、ここでは本発明の理解に必要な部分を主に説明する。
【0044】
本発明の液体用紙容器の製造工程の一例を示すと、無機化合物蒸着層(7)を表面に形成した延伸プラスチックフィルム(4)の無機化合物蒸着層側と延伸プラスチックフィルム(8)をラミネートし、さらにシーラント(5)をラミネートして液体用紙容器の積層体の内層フィルムとする。このラミネートはドライラミネートまたはエキストルーダーラミネート等の公知の方法で行うことが出来る。
【0045】
また、原紙(1)の表面にポリエチレン樹脂(2)でエクストルーダー加工を行い、その表面にコロナ処理を行い外層シートを作成する。
【0046】
上記内層フィルムのシーラント(5)の反対側の面に易接着のためのアンカーコート(図示せず)を行いながら、熱可塑性樹脂(3)により外層シートの原紙面とラミネートして、外層シートのコロナ処理面に印刷を行い断面が図2のような積層体を作成する。この後印刷柄に合わせた罫線加工を行い、ブランクス形状に打ち抜き加工し、さらに、加熱融着によりスリーブ加工を行い、本発明の液体用紙容器とする。
【0047】
これに対して従来の液体用紙容器の製造工程の例では、無機化合物蒸着層(7)を表面に形成した延伸プラスチックフィルム(4)とシーラント(5)をドライラミネートまたはエキストルーダーラミネート等の公知の方法でラミネートして液体用紙容器の積層体の内層フィルムとする。また、原紙(1)の表面にポリエチレン樹脂(2)でエクストルーダー加工を行い、その表面にコロナ処理を行い外層シートを作成する。
【0048】
内層フィルムの金属または無機化合物蒸着プラスチックフィルム側の面に易接着のためのアンカーコート(図示せず)を行いながら、外層シートの原紙面と熱可塑性樹脂(3)によりラミネートしてこのコロナ処理面に印刷を行い断面が図4のような積層体を作成する。この後印刷柄に合わせた罫線加工を行い、ブランクス形状に打ち抜き加工し、さらに、加熱融着によりスリーブ加工を行い、液体用紙容器とする。
【0049】
本発明の液体用紙容器の熱可塑性樹脂層(2)に用いる熱可塑性樹脂は、押出しラミネーション(エキストルージョンラミネーション)装置で溶融押出しが容易にできヒートシール性があれば、特に種類は制約されるものではない。
【0050】
例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、環状オレフィンポリマー、PET−G、エチレンビニルアルコールコポリマーなどを使用することができるがヒートシール性を考慮して低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)または直鎖線状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が好ましい。
【0051】
熱可塑性樹脂層(2)は、上記の樹脂を通常の押出し加工により原紙(1)の表面にコートすることによって形成する。また、印刷時のインキの密着性を向上させるために押出し面にコロナ処理を行ってから印刷することが通常である。
【0052】
前記熱可塑性樹脂層(2)の厚みは、紙容器に充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、ラミネート強度面を考慮して5μmから30μmの範囲が好ましい。
【0053】
本発明の液体用紙容器の原紙(1)としては、容器の形状を保つ機能(容器保型性)があり、且つ包装材料として要求される性質である保護性(引張り強度、破裂強さなどの力学的強さ)、作業性(包装機械適性など)、商品性(隠蔽性、印刷適性など)、経済性(価格、輸送保管性など)、安全・衛生性(無毒、易廃棄性など)が満足されれば特に紙の種類に制約はなく通常のクラフト紙(晒、未晒)を使用することが出来る。
【0054】
原紙(1)の原料としては、例えば、木材繊維(化学パルプ、機械パルプ)古紙パルプなどが必要に応じて使用される。木材繊維のうち化学パルプとしては、木材チップ蒸解時に苛性ソーダと硫化ナトリウムを使用するクラフトパルプや、亜硫酸と亜硫酸水素塩を使用する亜硫酸パルプなどが挙げられる。これらのパルプは未晒品でも、漂白処理を施したものでもよい。
【0055】
機械パルプとしては、丸太をグラインダーで磨砕して得られるグラウンドウッドパルプ(GP)、製材工場の廃材をリファイナーで磨砕(リファイニング)して得られるリファイナーグラウンドウッドパルプ(RGP)、木材チップを加熱、リファイニング処理して得られるサーモメカニカルパルプ(TMP)などが挙げられる。なおTMPとしては、木材チップを化学処理した後に加圧下でリファイニングするC−TMP、さらに漂白処理を施したBC−TMP等も含むものとする。また、こうした木材繊維パルプのうち、マツ、カラマツ、スギ、モミ、ヒノキ等の針葉樹から得られる繊維長の長いパルプは紙シートの延伸性、強度を向上させるために好適に使用される。
【0056】
また、古紙パルプとしては、段ボール古紙、雑誌古紙などが挙げられるが、特に段ボール古紙は紙シートの延伸性、強度を向上させることができ、好適に用いられる。
【0057】
本発明で使用される原紙を抄造するために添加する製紙用薬品としては、通常の抄紙で
用いられるのと同様のサイズ剤、紙力増強剤、歩留まり向上剤等を必要に応じて使用することができる。例えばサイズ剤としてはアルキルケテンダイマー、スチレンアクリル樹脂、ロジン等の内添サイズ剤が使用される。
【0058】
また、紙力増強剤、歩留まり向上剤としてはポリアクリルアミド系樹脂、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、ポリエチレンイミン及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリアミン、ポリアミド、ポリアミドポリアミン及びその誘導体、カチオン性及び両性デンプン、酸化デンプン、カルボキシメチル化デンプン、植物ガム、ポリビニルアルコール等の有機系化合物、及び硫酸バンド、アルミナゾル、コロイダルシリカ、ベントナイト等の無機系化合物等を適宜組み合わせて使用することができる。
【0059】
また、抄造時に填料を添加することができる。填料としてはタルク、カオリン、焼成カオリン、クレー、ケイソウ土、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、硫酸マグネシウム、シリカ、アルミノ珪酸塩、ベントナイト等の鉱物質填料や、ポリスチレン粒子、尿素ホルマリン樹脂粒子等の有機合成填料等を適宜選択して使用することができる。また、これらを任意に併用して使用してもよい。
【0060】
さらに、染料、pH調整剤、スライムコントロール剤、消泡剤、粘剤等の抄紙用添加助剤も用途に応じて適宜使用できる。本発明の抄紙時pHは酸性抄紙である4.5付近から中性抄紙の6〜8程度の間で必要に応じて任意に選択することが可能である。
【0061】
原紙(1)の厚さは、紙容器に充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、容器成形の工程での加工適性(コシ、折り曲げ性)等も考慮すると、坪量200g/m2 から600g/m2の範囲が好ましい。
【0062】
本発明の液体用紙容器で使用されるインキ層(6)を形成する印刷インキは、インキに色彩を与える染料や顔料からなる色材と該色材を微細な粒子に分散・保持しつつ、被印刷体に固着させる樹脂と該樹脂を安定して溶解し顔料の分散性、インキの流動性を保持し、かつ印刷の版からインキの適正量を転移できる溶剤とから構成されるビヒクル、更に色材の分散性、発色性向上や沈殿防止、流動性の改良を目的に界面活性剤などからなる助剤から形成されている通常のインキが使用出来る。
【0063】
インキ層(6)の印刷方式はフレキソ印刷方式、オフセット印刷方式、グラビア印刷方式等の周知の印刷方式を用いることが出来る。
【0064】
本発明の液体用紙容器で使用される内層フィルムと原紙(1)との接着を行う熱可塑性樹脂層(3)の材質としてはエチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、アイオノマー樹脂、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、環状ポリオレフィン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が挙げられる。特に好ましいのはシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)である。
【0065】
シングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂は、シングルサイト系触媒の特徴を生かして、従来の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂に比較して高強度、高透明、低温ヒートシール性、強靭性を有している。ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)との接着性が優れているので該熱可塑性樹脂層(3)下面のバリア層である酸化アルミニウムのような金属酸化物や酸化珪素のような無機酸化物を蒸着したフィルムがポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)である場合には特に強固に接着する。
【0066】
熱可塑性樹脂層(3)にシングルサイト系触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)を使用することにより、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(PET)面との接着強度が増大し、同時に力学的強度も増大するので液体紙容器の成形をする際に屈曲部など応力が集中する部分のバリア層に発生するクラックを防止する効果をさらに高めることができる。熱可塑性樹脂層(3)の厚さとしては10μmから60μmが好ましい。厚さが10μm未満だと十分な接着強度が得られず、60μm以上だと経済的でない。本発明で使用される内層フィルムと原紙(1)との十分な接着強度を確保するために内層フィルム側にアンカーコートやコロナ処理をおこなっても構わない。
【0067】
本発明で使用されるバリアフィルム(4)は、延伸フィルム(ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン等)に少なくとも酸化珪素、アルミニウムまたは酸化アルミニウム等の金属または無機化合物を蒸着加工したものを用いる。バリアフィルム(4)の厚さは、6μmから30μmの範囲内であることが好ましい。
【0068】
金属または無機化合物の蒸着膜厚は5〜300nmの範囲内であることが望ましく、その値は適宜選択される。ただし、膜厚が5nm未満であると延伸フィルムの全面に均一な薄膜が形成されないことがあり、ガスバリア性の機能を十分に果たすことができない場合がある。また、膜厚が300nmを超えた場合は蒸着膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、蒸着膜に亀裂を生じる恐れがあるため望ましくない。
【0069】
無機化合物蒸着層(7)の積層方法は、通常の真空蒸着法により形成することができ、真空蒸着法による真空蒸着装置の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式等が好ましく、二軸延伸プラスチックフィルムとの密着性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いることも可能である。また、無機化合物蒸着層(7)の透明性を上げるために蒸着の際、酸素ガスなど吹き込んだりする反応蒸着を行っても一向に構わない。
【0070】
金属または無機化合物蒸着層に加えてさらにガスバリア性被膜層を積層したバリアフィルムの層構成が本発明の効果をさらに高めるために有効である。このガスバリア性被膜層について図(7)を参照しながら説明する。
【0071】
ガスバリア性被膜層(34)は、さらに高いガスバリア性を付与するためと無機化合物蒸着層(7)を保護する為に積層するものであり、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アルコキシド及び加水分解物または(b)塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布して形成する。水溶性高分子と塩化錫を水系(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させた溶液、あるいはこれに金属アルコキシドを直接または予め加水分解させるなど処理を行ったものを混合した溶液を無機化合物蒸着層(7)上にコーティング、加熱乾燥し形成したものである。
【0072】
前記ガスバリア性被膜層(34)に用いられる水溶性高分子は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコール(以下、PVAとする)を用いた場合にガスバリア性が最も優れる。ここでいうPVAは、一般にポリ酢酸ビニルを鹸化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分鹸化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全鹸化PVAまでを含み、特に限定されない。
【0073】
また、前記塩化錫は塩化第一錫(SnCl2)、塩化第二錫(SnCl4)あるいはこれらの混合物であっても良く、無水物でも水和物でも良い。さらに、前記金属アルコキシドはテトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウムあるいはそれらの混合物が
好ましい。
【0074】
前記ガスバリア性被膜層(34)の積層方法は、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法などの公知の手段を用いることができる。乾燥後の被膜厚さが0.01μm以上あればよいが、厚さが50μmを超えると膜にクラックが生じ易くなるため、0.01〜50μmの範囲が好ましい。また、バリアフィルムの酸素バリア性としては透過度で20ml/m2・day・MPa以下、水蒸気バリア性は透過度で2g/m2・day以下のものが望ましい。
【0075】
本発明で使用される延伸フィルム(8)は、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン等の延伸フィルムを用いる。延伸フィルム(8)の厚さは、6μmから30μmの範囲内であることが好ましい。
【0076】
本発明で使用されるシーラント(5)は低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ乳酸樹脂等を使用することができるがヒートシール性、経済性を考慮すると直鎖状低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。
【0077】
シーラント(5)の厚さは、液体紙容器に充填する内容物の種類、内容量、保存期間、充填包装機械適性などにより適宜決定されるが、ヒートシール強度を考慮して30μmから90μmの範囲が好ましい。
【0078】
本発明で使用されるバリアフィルム(4)の支持体であるポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムから選ばれる延伸プラスチックフィルムと前記シーラント層5をラミネートする方式は、公知のドライラミネーション用の接着剤を用いた一般的なドライラミネーション方式を使用することができる。バリアフィルム(4)の無機化合物蒸着層側に積層された延伸プラスチックフィルム(8)と前記シーラント層(5)をラミネートする場合も同様である。
【0079】
本発明の液体用紙容器では、バリアフィルム(4)の無機化合物蒸着層(7)側の面に延伸プラスチックフィルム(8)が積層されていることが必要であるが、層構成の順序は、図2のように、シーラント(5)側から延伸プラスチックフィルム(8)とバリアフィルム(4)が積層された順序でもよく、シーラント(5)側からバリアフィルム(4)と延伸プラスチックフィルム(8)とが積層された順序でもよい。
【0080】
ドライラミネーション用接着剤はウレタン系、変性ブタジエン系、アルキルチタネート系などを用いることができるが、接着性、耐寒性、柔軟性などが必要であるのでウレタン系が好ましく、必要に応じて接着剤促進剤などを添加して用いる。
【実施例】
【0081】
以下に本発明の具体的実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の紙容器の一部断面説明図である。図2は本発明の紙容器の製造方法を説明するための一部断面説明図である。また、図3は比較例の紙容器の一部断面説明図である。図4は比較例の紙容器の製造方法を説明するための一部断面説明図である。
【0082】
<実施例1>
厚さ12μmの酸化アルミニウム蒸着延伸ポリエステル(PET)フィルムの酸化アルミニウム蒸着面と厚さ12μmの延伸ポリエステル(PET)フィルムをポリウレタン系ドライラミネート用接着剤(塗布量3g/m2)によりラミネートして積層フィルムを作成
した。
【0083】
上記積層フィルムと厚さ60μmの直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルムをポリウレタン系ドライラミネート用接着剤(塗布量3g/m2)によりラミネートして液体用紙容器の内層となる積層体を作成した。
【0084】
また、坪量400g/m2のSIE原紙(1)(王子特殊紙製)の表面にエチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)樹脂を40μmの厚さで押出して上記内層となる積層体のバリアフィルム面(4)とエクストルーダーラミネーションを行った。さらに、その紙面に厚さ15μmのLDPE樹脂をラミネートし、LDPE側表面にインラインでコロナ処理を行い、図2にその断面の一部を示すような積層体を作成した。このコロナ処理面にグラビア印刷を行いながらシートを所定の寸法に断裁した。断裁シートに対して、印刷柄に合わせた打ち抜き、罫線加工を行い、ブランクスを作成した。さらに、加熱融着によりスリーブ加工を行い液体用紙容器とした。
【0085】
<比較例1>
厚さ12μmの酸化アルミニウム蒸着延伸ポリエステル(PET)フィルムの酸化アルミニウム蒸着面と厚さ40μmのポリエチレン(PE)フィルムを厚さ20μmの低密度ポリエチレン樹脂によりエクストルーダーラミネーションして液体用紙容器の内層となる積層体を作成した。
【0086】
また、坪量400g/m2のSIE原紙(1)(王子特殊紙製)の表面にエチレン−メタクリル酸共重合体(EMMA)樹脂を40μmの厚さで押出して上記内層となる積層体のバリアフィルム面(4)とエクストルーダーラミネーションを行った。さらに、その紙面に厚さ15μmのLDPE樹脂をラミネートし、LDPE側表面にインラインでコロナ処理を行い、図2にその断面の一部を示すような積層体を作成した。このコロナ処理面にグラビア印刷を行いながらシートを所定の寸法に断裁した。断裁シートに対して、印刷柄に合わせた打ち抜き、罫線加工を行い、ブランクスを作成した。さらに、加熱融着によりスリーブ加工を行い液体用紙容器とした。
【0087】
<比較結果>
実施例および比較例の液体用紙容器について、おのおのスリーブからパック作成を行い、以下の項目の特性について測定を行った。結果を表1に示す。
(1)酸素透過度
MOCON社製OX−TRAN2/61にて20℃60%RHの条件で測定
(2)水蒸気透過度
JIS Z0222に規定された測定方法で測定した値。
【0088】
【表1】

以下に実施例と比較例の比較結果について説明する。
【0089】
<比較結果>
容器に成型した状態での液体用紙容器のバリア性については、本発明の実施例1の方法で製造された場合と比較例1の方法で製造された場合とで明確な差が見られた。比較例1では、酸素透過度は0.14ml/pack・day・0.2atmであり実施例1の場合の0.09ml/pack・day・0.2atmに比べて大きく、水蒸気透過度も比較例1の場合の0.15g/pack・dayは実施例1の場合の0.10g/pack・dayに比べて大きくなっている。
【0090】
以上から、本発明の実施例1の方法で製造された液体用紙容器はその罫線加工部と折曲
げ部の無機化合物蒸着層被膜の破壊が生じないように延伸プラスチックフィルムを密着補強することによって、金属または無機化合物蒸着層の持つバリア性を最大限に生かすことが出来た。その結果、液体用紙容器の内容物保護性を高めて用途の拡大に貢献できる技術を確立することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の紙容器の一部断面説明図
【図2】本発明の紙容器の製造方法の一部断面説明図
【図3】従来の紙容器の一部断面説明図
【図4】従来の紙容器の製造方法の一部断面説明図
【図5】紙容器の概観図の一例
【図6】紙容器のブランクスの一例の展開説明図
【図7】無機化合物蒸着フィルムの一例の部分断面説明図
【符号の説明】
【0092】
1…原紙
2…熱可塑性樹脂層
3…熱可塑性樹脂層
4…バリアフィルム
5…シーラント
6…インキ層
7…無機化合物蒸着層
8…延伸プラスチックフィルム
20…基材フィルム
30…バリアフィルム
32…蒸着アンカー層
33…無機化合物蒸着層
34…ガスバリア性被膜層
A…内層フィルム
B…外層シート
C…折り曲げ罫線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属または無機化合物を蒸着した蒸着層を有するバリアフィルムと、該バリアフィルムの前記蒸着層に延伸プラスチックフィルムを積層してラミネートしてなることを特徴とする液体用紙容器。
【請求項2】
バリアフィルムがポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリプロピレンフィルムから選ばれる延伸プラスチックフィルムに、酸化珪素、酸化アルミニウム、またはアルミニウムから選ばれる蒸着層を少なくとも設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器。
【請求項3】
バリアフィルムが蒸着層に加えてさらに、水溶性高分子と(a)一種以上の金属アルコキシド及びその加水分解物又は(b)塩化錫の少なくとも一方を含むものからなるガスバリア性被膜層を積層した層構成からなることを特徴とする請求項2に記載の液体用紙容器。
【請求項4】
水溶性高分子がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項3に記載の液体用紙容器。
【請求項5】
金属アルコキシドがテトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウム又はそれらの混合物であることを特徴とする請求項3に記載の液体用紙容器。
【請求項6】
成型のための罫線が入っていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の液体用紙容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−89821(P2010−89821A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−261623(P2008−261623)
【出願日】平成20年10月8日(2008.10.8)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】