説明

液体透過状態評価装置

【課題】測定対象物の一方側に少なくとも液体を含む流体を供給し、他方側から流出する液体の状態を観察し評価することができるようにすることである。
【解決手段】液体透過状態評価装置10は、測定対象物である多孔体12を保持する保持部14と、少なくとも液体を含む流体としての気液二相流れ21を多孔体12に供給する流入管20と、透明回転板22と、透明回転板22を介し多孔体12の下面を撮像する撮像装置24と、透明回転板22を回転する駆動部26と、多孔体12から流出した液体が液滴30となって落下し透明回転板22に付着した液滴31を拭き取る拭取部28とを含み、これらが適当な測定台11の上に配置されて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体透過状態評価装置に係り、特に、測定対象物の一方側に少なくとも液体を含む流体を供給し、他方側から流出する液体の状態を観察し評価する液体透過状態評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
気孔を有するポーラスな物質である多孔体は、ろ過層や拡散層等として用いられる。多孔体は固体であって気孔を有するものであるので、気体や液体がどのように透過するかは、気孔率や気孔における毛管圧、含水率等の多孔体の特性に左右される。したがって、多孔体の評価としては、流体を流して透過させたときの圧力損失等のほかに、実際にどのように液体等が透過して流出してくるかを観察することも重要である。
【0003】
例えば、気体と液体とが混合する気液二相流体を多孔体に流すときに、多孔体を液体が透過して流出してくるので、その流出の状態を観察することによって、多孔体の透過性等を評価できる。流体が流出してくる様子を観察するには、例えば撮像装置で撮影することが考えられるが、流出してくる流体を撮像装置のレンズで直接受け止めると、レンズが流体で覆われて十分な撮影ができない。そこで、適当な基板等の受け皿で流出してくる流体を受け止め、これを撮像することが考えられる。
【0004】
基板上の流体の観察としては、例えば、特許文献1には、光ディスクのマスタリングに用いるガラス基板等の表面性を検査する方法ではあるが、次のように述べられている、すなわち、検査対象物である基板をスピンテーブルに水平に取り付け、モータでこれを回転させながらノズルより純水等の液体を供給し、遠心力で飛ばした後で基板を停止させ、その表面をカメラで撮影することが述べられている。
【0005】
【特許文献1】特開平9−236532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、ガラス基板上の液体をカメラで撮影して、液体の状態を知ることができる。しかし、例えば気液二相流体を測定対象物である多孔体に供給したときに、多孔体からは液体が断続的に次々に出てくる。したがって、ガラス板でこれを受け止めて撮像しても、ガラス板上に液体が溜まってしまい、実際に多孔体から流出してくる様子を十分に評価できない。
【0007】
ガラス板等の透明板を介して測定対象物の表面を撮像すれば、測定対象物から流体が流出する様子を直接観察できる。しかし、この場合でも、透明板の上に何もない状態のときに、最初の流出液滴を観察できるが、その後は、次々に流出してくる液滴が溜まってしまい、新しい液滴の流出の様子を撮像できなくなる。透明板を用いず、流出してくる液滴の直下を避けて、斜め下方向から流出する様子を撮像することも考えられるが、測定対象物の表面における流出の様子を詳しく観察することができない。
【0008】
本発明の目的は、測定対象物の一方側に少なくとも液体を含む流体を供給し、他方側から流出する液体の状態を観察し評価することができる液体透過状態評価装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る液体透過状態評価装置は、少なくとも液体を含む流体が一方側面に供給される測定対象物を保持して任意の配置位置に配置する保持部と、透明回転板であって、測定対象物の配置位置に対応して、外周部の一方側面が測定対象物の他方側面と離間して配置される透明回転板と、測定対象物の配置位置に対応して、透明回転板の他方側面側に配置され、透明回転板を介し測定対象物の他方側面を撮像する撮像手段と、透明回転板を任意の条件で回転する駆動手段と、透明回転板の外周部の一方側面に配置される拭取手段であって、測定対象物の配置位置よりも透明回転体の回転の下流側に配置され、測定対象物から流出して透明回転板に付着した液体を拭き取る拭取手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る液体透過状態評価装置は、測定対象物である多孔体を保持して任意の配置位置に配置する保持部と、多孔体の一方側面に設けられ、少なくとも液体を含む流体として気液二相流れを多孔体に供給する流入管と、透明回転板であって、多孔体の配置位置に対応して、外周部の一方側面が多孔体の他方側面と離間して配置される透明回転板と、多孔体の配置位置に対応して、透明回転板の他方側面側に配置され、透明回転板を介し多孔体の他方側面を撮像する撮像手段と、透明回転板を任意の条件で回転する駆動手段と、透明回転板の外周部の一方側面に配置される拭取手段であって、多孔体の配置位置よりも透明回転体の回転の下流側に配置され、多孔体から流出して透明回転板に付着した液体を拭き取る拭取手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る液体透過状態評価装置において、駆動装置は、測定対象物に少なくとも液体を含む流体が供給されるとき、透明回転板を連続的に回転駆動し、撮像装置は、測定対象物に少なくとも液体を含む流体が供給され、透明回転板が連続的に回転駆動されるとき、連続的に撮像を行うことが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る液体透過状態評価装置において、保持部は、測定対象物の両側面を水平方向に平行に保持し、少なくとも液体を含む流体は、測定対象物の上面である一方側面に供給されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
上記構成により、液体透過状態評価装置は、透明回転板の一方側面の側に測定対象物を配置し、他方側面側に撮像装置を配置し、駆動装置で透明回転板を回転する。また、撮像装置が配置される回転の下流側において拭取手段によって、透明回転板は液体の拭き取りが行われる。これにより、流出してきた液体は透明回転板上に付着するが、透明回転板は回転するので、付着した液体は撮像装置の視野から外れ、液体の付着していない透明回転板の部分が撮像装置の位置に回ってくる。したがって、液体が次々に流出してきても、透明回転板の同じところに液体が溜まることがなく、これによって、撮像装置を用いて、測定対象物を透過してきた液体の流出状態を評価することができる。
【0014】
なお、測定対象物を多孔体とし、少なくとも液体を含む流体を気液二相流れとしても、同様に、撮像装置を用いて、多孔体内の気液二相流れの流出状態を評価することができる。
【0015】
また、液体透過状態評価装置において、測定対象物に少なくとも液体を含む流体が供給されるときに、駆動装置は、透明回転板を連続的に回転駆動し、撮像装置は、このときに連続的に撮像を行う。したがって、撮像装置は、液体の付着していない透明回転板を介して次々に撮像を行うことができる。
【0016】
また、液体透過状態評価装置において、測定対象物の両側面は水平方向に平行に保持され、少なくとも液体を含む流体は測定対象物の上面である一方側面に供給される。これにより、測定対象物から流出する流体は重力方向に落下し、測定対象物を斜め配置した場合等に比較し、測定対象物からの流体の流出状態を自然な状態で観察することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に図面を用いて、本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、測定対象物として、フィルム状の多孔体を説明するが、これは説明のための一例であって、液体を透過する物質であればよい。例えば、気孔を有するポーラスな材料として、多孔質膜あるいは多孔質の焼結材等のほか、半透過膜、中空糸等であってもよい。また、測定対象物に供給される流体として、空気と水から構成される気液二相流体を説明するが、少なくとも液体を含む流体であればよい。例えば、気液二相流体において、気体は空気以外のガスであってもよく、液体は水以外のものであってもよい。また、微粒子、土壌、砂、ゴミ等の固体を含む流体であってもよい。また、以下における材質等は説明のための一例であって、測定対象物の種類、供給される流体の種類等に応じ、適宜変更が可能である。
【0018】
図1は、液体透過状態評価装置10の構成を示す斜視図、図2は、液体透過状態評価装置10について一部断面図で示す側面図である。液体透過状態評価装置10は、測定対象物に少なくとも液体を含む流体を供給し、測定対象物を透過してくる液体の流出状態を観察し評価するための装置である。図1、図2に示される液体透過状態評価装置10は、多孔体12を測定対象物とし、少なくとも液体を含む流体として空気と水から構成される気液二相流れを供給するもので、多孔体内の気液二相流れの流出状態を評価する機能を有する。
【0019】
液体透過状態評価装置10は、測定対象物である多孔体12を保持する保持部14と、多孔体12に気液二相流れ21を供給する流入管20と、透明回転板22と、透明回転板22を介し多孔体12を撮像する撮像装置24と、透明回転板22を回転する駆動部26と、多孔体12から流出して透明回転板22に付着した液体を拭き取る拭取部28とを含み、これらが適当な測定台11の上に配置されて構成される。
【0020】
測定対象物である多孔体12は、気孔を有し、気体と液体を透過する性質を有する物質から構成される薄膜状フィルムである。
【0021】
保持部14は、測定対象物である多孔体12を保持して任意の配置位置に配置する機能を有するもので、中央部開口を有する円環状の2枚の保持板13,15と、シールリング16と、2枚の保持板13,15を合わせて固定するボルト・ナットからなる締結部材18等を含んで構成される。2枚の保持板13,15は、流体の状態を観察できるように、透明な材料で構成されることが好ましい。例えば、アクリル樹脂等を円環状に加工したものを用いることができる。
【0022】
多孔体12の大きさは、保持部14の円環状の中央部開口の大きさよりも小さめに設定される。そして、円環状の中央開口を塞ぐように、2枚の円環状の保持板13,15の間に多孔体12を配置して挟みこみ、適当なシールリング16を用いながら、ボルト・ナットからなる締結部材18で固定することで、多孔体12が保持部14に保持される。
【0023】
保持部14は図示されていない取付部によって、測定台11に対し固定されてその配置位置が設定される。配置位置は次のように設定される。まず、保持部14は、多孔体12の両側面が水平方向に平行となるように、測定台11に取り付けられる。つぎに、透明回転板22の上面側に多孔体12が配置されるように、保持部14が測定台11に取り付けられる。さらに、多孔体12が、透明回転板22の中心部ではなく、外周部の位置に配置されるように、保持部14が測定台11に取り付けられる。
【0024】
流入管20は、保持部14の上面に配置され、多孔体12に気液二相流れ21を供給する供給配管である。流入管20の他方端は、図示されていない気液供給部に接続され、一方端は、保持部14の上面に、または、保持部14に取り付け固定されている多孔体12の上面に接して配置される。すなわち、流入管20の中心軸は、多孔体12の上面に垂直となるように配置される。流入管20の一方端と、保持部14あるいは多孔体12とが接する部分は、気液二相流れ21が漏れないように、適当な材料でシールされることが好ましい。
【0025】
流入管20もまた、流体の状態を観察できるように、透明な材料で構成されることが好ましい。例えば、ガラス管、あるいはアクリル樹脂等から構成される透明パイプを用いることができる。なお、保持部14の下面側にも、流入管20に対応する流出管29が設けられる。流入管20の配置は、図示されていない取付部を用いて測定台11に取り付けられることで行われるが、上記のように、保持部14または多孔体12と密接して配置される必要があるので、保持部14と一体化するように測定台11に取り付けるものとしてもよい。
【0026】
気液二相流れは、空気と水の混合流体である。具体的には、乾燥空気の流れと、水の流れが個別に流入管20の他方端に供給され、流入管20の中で合流し、気液二相流れとなって、流入管20の一方端のところにおいて、多孔体12の上面側に供給される。勿論、流入管20の外部で、空気と水とを合流させて、気液二相流れとして流入管20の他方端に供給するものとしてもよい。多孔体12の上面側に供給された気液二相流れ21は、多孔体12の内部の気孔を通りながら、多孔体12の下面側に透過する。気体である空気と液体である水がどのように透過して下面側から流出するかは、多孔体12の気孔率や気孔における毛管圧、含水率等の特性に大きく左右される。
【0027】
透明回転板22は、多孔体12から流出する液体の様子を多孔体12の下面側から撮像装置24で撮影できるように、多孔体の下面側と、撮像装置24の上面側との間に、それぞれから離間して配置される透明円板である。透明回転板22の回転軸の軸方向は、流入管20の中心軸の軸方向と平行で、多孔体12の両側面に対し垂直方向である。すなわち、透明回転板22は、多孔体12の両側面に平行な面内で回転する。そして、上記のように、多孔体12は、透明回転板22の中心部でなく、外周部の位置に配置される。かかる透明回転板22としては、ガラス円板またはアクリル樹脂等の透明樹脂材料から構成されるプラスチック円板を用いることができる。
【0028】
撮像装置24は、多孔体12の内部を透過し、その下面側から流出してくる液体の流出状態を撮影する機能を有する撮影装置である。撮像装置24の光軸は、多孔体12の下面に垂直で、多孔体12の中央部に光軸の中心が来るように、位置決めされる。つまり、撮像装置24は、透明回転板22を介し、多孔体12の真下から、多孔体12の下面を撮影するように、測定台11上に配置される。
【0029】
多孔体12から流出してくる液体は、重力によって、液滴状となり、透明回転板22の上面に落下するが、場合によっては、1秒間に数滴の頻度で液滴が落下する。したがって、この状態を観察し評価するためには、撮像装置24は、適当な高速連続撮影が可能な装置が好ましい。かかる撮像装置24としては、画像メモリ付き高速度ディジタルカメラ等を用いることができる。
【0030】
駆動部26は、透明回転板22を任意の回転条件で回転駆動する駆動制御回路である。回転条件は、撮像装置24のシャッタ速度、あるいは連続撮像の際の1秒当りの画像フレーム数等に合わせて設定される。回転条件は、任意の一定回転数であってもよく、また任意の加速と減速が可能なようにプログラムされた回転速度プロファイルであってもよい。かかる駆動部26としては、回転数が可変である小型モータと、モータ駆動回路と、駆動回路を制御する制御回路等を含んで構成することができる。この場合、小型モータの出力軸が、透明回転板22の回転軸と接続される。
【0031】
なお、駆動部26を、撮像装置24と信号ケーブルで接続し、上記のように撮像装置24の撮像条件と連動して、透明回転板22を回転駆動するものとできる。また、図示されていない気液供給部の制御部と接続し、気液二相流れの供給に同期して、透明回転板22を回転させ、これに合わせて撮像装置24を作動させるものとすることもできる。すなわち、駆動部26は、多孔体12に気液二相流れが供給されるとき、透明回転板22を連続的に回転駆動し、撮像装置24は、このときに連続的に撮像を行うものとすることができる。
【0032】
拭取部28は、多孔体12から流出して透明回転板22に付着した液体を拭き取る機能を有するものである。拭取部28は、透明回転板22の上面に接触して配置される。その配置位置は、多孔体12から流出し透明回転板22の上に落下して付着した液滴が、透明回転板22の回転によって多孔体12の配置位置から遠ざかって回ってくるところに設定される。すなわち、多孔体12の配置位置よりも透明回転板22の回転の下流側で、多孔体12から流出して透明回転板22に付着した液体を拭き取れる位置に、拭取部28が配置される。最も簡明な配置位置は、透明回転板22の中心軸を対称軸とし、多孔体12の配置位置と点対称となる位置である。かかる拭取部28としては、適当な布材等の液体吸収材を用いることができる。
【0033】
かかる構成の液体透過状態評価装置10の作用を説明する。以下では、図1、図2を用い、また、図1、図2の符号を用いて説明する。液体透過状態評価装置10においては、測定台11の上に予め、保持部14、流入管20、透明回転板22、撮像装置24、駆動部26、拭取部28が位置決めされて配置されている。そこで、保持部14と流入管20とを測定台11から取り外し、測定対象物である多孔体12を保持部14に取り付ける。そして、流入管20を保持部14または多孔体12に接するように配置し、これらを、再び測定台11に所定の配置位置として取り付ける。
【0034】
そして、駆動部26を作動させて透明回転板22を回転させ、図示されていない気液供給装置を操作して、気液二相流れ21を流入管20に供給する。これによって、多孔体12の上面側に供給された気液二相流れ21は、多孔体12の内部の気孔を通りながら、多孔体12の下面側に透過する。透過した液体は、図1に示されるように、重力により、多孔体12の下面から離れて液滴30となり、透明回転板22の上面に付着する。このとき、撮像装置24を作動させておけば、多孔体12内を透過してくる液体について、多孔体12の下面に流出してくる様子、液滴30となる様子等を撮像することができる。撮像された画像は、メモリに記憶され、その後に詳細に解析を行うことができる。
【0035】
透明回転板22の上面に付着した液滴31は、透明回転板22の回転と共に下流側に移動し、多孔体12の配置位置、すなわち撮像装置24の撮像位置から遠ざかる。そして、透明回転板22の回転の下流側に配置された拭取部28によって吸収され、拭き取られ、透明回転板22の上面から除去される。したがって、透明回転板22がさらに回転して、元の撮像位置に戻ってきたときには、付着した液滴31がきれいに除去され、新たに多孔体12から液滴30が落下してきても、撮像装置24は、前に付着した液滴31の影響を受けることなく、撮像を行うことができる。このようにして、多孔体12から流出する液滴30が連続的であっても、透明回転板22の回転数を適当に設定することで、前に落下してきた液滴に妨げられることなく、撮像装置24は、連続的に撮像を行うことができる。
【0036】
図3と図4は、撮像装置24によって撮像された画面の例で、図3は、透明回転板22を回転しないときの撮像画面、図4は、透明回転板22を回転したときの撮像画面である。なお、図3、図4において、各撮像画面に映っている要素には、図1、図2で対応する要素の符号を付してある。また以下では、図1、図2の符号を用いて説明する。
【0037】
図3の撮像画面では、透明回転板22が回転していないため、透明回転板22の上に次々に液滴が落下し、これらが相互につながって液状膜32となっている様子が示されている。したがって、液状膜32に妨げられ、多孔体12から新しく流出してくる液体の様子をほとんど認識することができない。
【0038】
図4の撮像画面では、透明回転板22が回転しているので、透明回転板22に付着した古い液滴は、撮像範囲から遠ざかっており、きれいな透明回転板22を介して多孔体12の下面を撮像できる。すなわち、図4に示されるように、多孔体12から落下しつつある液滴30が的確に撮像されている。このことから、図4の例では、多孔体12を透過してくる液体は、均等に多孔体12の表面にわたって均等に流出してくるのではなく、粒状に流出してくることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る実施の形態における液体透過状態評価装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る実施の形態における液体透過状態評価装置について一部断面図で示す側面図である。
【図3】本発明に係る実施の形態における液体透過状態評価装置の作用を説明するもので、透明回転板を回転しないときの撮像画面である。
【図4】本発明に係る実施の形態における液体透過状態評価装置の作用を説明するもので、透明回転板を回転したときの撮像画面である。
【符号の説明】
【0040】
10 液体透過状態評価装置、11 測定台、12 多孔体、13,15 保持板、14 保持部、16 シールリング、18 締結部材、20 流入管、21 気液二相流れ、22 透明回転板、24 撮像装置、26 駆動部、28 拭取部、30,31 液滴、32 液状膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも液体を含む流体が一方側面に供給される測定対象物を保持して任意の配置位置に配置する保持部と、
透明回転板であって、測定対象物の配置位置に対応して、外周部の一方側面が測定対象物の他方側面と離間して配置される透明回転板と、
測定対象物の配置位置に対応して、透明回転板の他方側面側に配置され、透明回転板を介し測定対象物の他方側面を撮像する撮像手段と、
透明回転板を任意の条件で回転する駆動手段と、
透明回転板の外周部の一方側面に配置される拭取手段であって、測定対象物の配置位置よりも透明回転体の回転の下流側に配置され、測定対象物から流出して透明回転板に付着した液体を拭き取る拭取手段と、
を備えることを特徴とする液体透過状態評価装置。
【請求項2】
測定対象物である多孔体を保持して任意の配置位置に配置する保持部と、
多孔体の一方側面に設けられ、少なくとも液体を含む流体として気液二相流れを多孔体に供給する流入管と、
透明回転板であって、多孔体の配置位置に対応して、外周部の一方側面が多孔体の他方側面と離間して配置される透明回転板と、
多孔体の配置位置に対応して、透明回転板の他方側面側に配置され、透明回転板を介し多孔体の他方側面を撮像する撮像手段と、
透明回転板を任意の条件で回転する駆動手段と、
透明回転板の外周部の一方側面に配置される拭取手段であって、多孔体の配置位置よりも透明回転体の回転の下流側に配置され、多孔体から流出して透明回転板に付着した液体を拭き取る拭取手段と、
を備えることを特徴とする液体透過状態評価装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の液体透過状態評価装置において、
駆動装置は、測定対象物に少なくとも液体を含む流体が供給されるとき、透明回転板を連続的に回転駆動し、
撮像装置は、測定対象物に少なくとも液体を含む流体が供給され、透明回転板が連続的に回転駆動されるとき、連続的に撮像を行うことを特徴とする液体透過状態評価装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の液体透過状態評価装置において、
保持部は、測定対象物の両側面を水平方向に平行に保持し、
少なくとも液体を含む流体は、測定対象物の上面である一方側面に供給されることを特徴とする液体透過状態評価装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2008−275364(P2008−275364A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−116720(P2007−116720)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】