液剤塗布装置及び液剤塗布方法
【課題】サイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる液剤塗布装置及び液剤塗布方法を提供することを目的とする。
【解決手段】液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5から取り出されて作業位置に移送された基板4に液剤Qを塗布する塗布ヘッド14、塗布ヘッド14により液剤Qが塗布された基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2を備えた液剤塗布装置1において、基板供給部R1と基板回収部R2が上下方向に並んで位置する。
【解決手段】液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5から取り出されて作業位置に移送された基板4に液剤Qを塗布する塗布ヘッド14、塗布ヘッド14により液剤Qが塗布された基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2を備えた液剤塗布装置1において、基板供給部R1と基板回収部R2が上下方向に並んで位置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に樹脂等の液剤を塗布する液剤塗布装置及び液剤塗布方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、基板或いは基板上の部品に樹脂等の液剤を塗布する装置として知られた液剤塗布装置は、基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送し、作業位置で基板に液剤を塗布した後、基板を作業位置から移送して基板回収用のマガジンに収容するようになっている。ここで、基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と基板回収用のマガジンが設置される基板回収部は基板に液剤が塗布される作業位置を挟んで対向する位置に設けられており、基板供給用のマガジンから取り出された基板は作業位置で液剤が塗布された後、基板供給用のマガジンから作業位置に移送されたときと同方向に移送されて基板回収部用のマガジンに収容される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4373041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の液剤塗布装置のように、基板供給部と基板回収部が作業位置を挟んで対向する位置に位置されていると、液剤塗布装置の平面視において少なくとも基板供給用のマガジンと基板回収用のマガジンの設置スペースが必要であり、その分液剤塗布装置の全体のサイズの小型化が妨げられるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、サイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる液剤塗布装置及び液剤塗布方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の液剤塗布装置は、液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから取り出されて作業位置に移送された基板に液剤を塗布する塗布ヘッドと、塗布ヘッドにより液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置された基板回収部とを備えた液剤塗布装置であって、基板供給部と基板回収部は上下方向に並んで位置している。
【0007】
請求項2に記載の液剤塗布装置は、請求項1に記載の液剤塗布装置であって、基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンをマガジン昇降手段によって同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行う。
【0008】
請求項3に記載の液剤塗布装置は、請求項1又は2に記載の液剤塗布装置であって、基板供給部において空になった基板供給用のマガジンが基板回収部に移動されて基板回収用のマガジンとして用いられる。
【0009】
請求項4に記載の液剤塗布装置は、請求項1乃至3の何れかに記載の液剤塗布装置であって、作業位置を2つ有し、基板供給用のマガジンから取り出された基板の作業位置への移送及び作業位置において液剤が塗布された基板の基板回収用のマガジンへの移送を行う基板移送手段は、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布が行われている間に、基板供給用のマガジンから取り出された基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布が行われた基板を基板回収用のマガジンに移送する。
【0010】
請求項5に記載の液剤塗布方法は、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程と、作業位置に移送した基板に液剤を塗布する工程と、液剤を塗布した基板を作業位置から移送して基板供給部と上下方向に並んで位置する基板回収部に設置された基板回収用のマガジンに収容する工程とを含む。
【0011】
請求項6に記載の液剤塗布方法は、請求項5に記載の液剤塗布方法であって、基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンを同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行う。
【0012】
請求項7に記載の液剤塗布方法は、請求項5又は6に記載の液剤塗布方法であって、基板供給部において空になった基板供給用のマガジンを基板回収部に移動させて基板回収用のマガジンとして用いる。
【0013】
請求項8に記載の液剤塗布方法は、請求項5乃至7の何れかに記載の液剤塗布方法であって、作業位置を2つ有し、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布を行っている間に、基板供給用のマガジンから取り出した基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布を行った基板を基板回収用のマガジンに移送する。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置される基板回収部とが上下方向に並んで位置しているので、液剤塗布装置の平面視において基板供給部(基板供給用のマガジン)と基板回収部(基板回収用のマガジン)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置の全体のサイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の本体部の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の基板供給回収部の斜視図
【図4】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の基板供給回収部の正面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるマガジンを基板とともに示す斜視図
【図6】(a)(b)本発明の一実施の形態における基板供給回収部が備えるマガジン移動機構の一部の正面図
【図7】(a)(b)本発明の一実施の形態における基板供給回収部が備えるマガジン移動機構の一部の正面図
【図8】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の制御系統を示すブロック図
【図9】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図10】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図11】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図12】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図13】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に示す液剤塗布装置1は本体部2と基板供給回収部3から成っている。本体部2は供給された基板4(或いは基板4上に設けられた図示しない部品に)樹脂等の液剤を供給し、基板供給回収部3は、液剤が塗布される前の基板4の本体部2への供給と、本体部2において液剤が塗布された後の基板4の回収とを行う。基板供給回収部3は後述するように、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を、複数の基板4を上下方向に並べて収容するマガジン5を介して行う。以下、本体部2と基板供給回収部3が並ぶ方向をX軸方向、X軸方向と直交する水平面内の方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。また、左右方向(X軸方向)のうち、オペレータOPから見た左側(基板供給回収部3が設けられている側)を左方、オペレータOPから見た右側を右方と定義し、更に、オペレータOPから見て手前側を前方、オペレータOPから見て奥側を後方と定義する。
【0017】
図2において、本体部2は平らな作業平面11aを有した基台部11と、基台部11の作業平面11aの上方空間を覆って設けられたカバー部12を有して成る。基台部11の作業平面11a上にはY軸方向に延びてX軸方向(左右方向)に対向した一対のY軸テーブル13a、X軸方向に延びて両端が一対のY軸テーブル13aに支持されたX軸テーブル13b及びX軸テーブル13bに沿ってX軸方向に移動自在に設けられた移動ステージ13cから成る塗布ヘッド移動機構13が設けられており、塗布ヘッド移動機構13の移動ステージ13cには塗布ヘッド14が取り付けられている。
【0018】
塗布ヘッド移動機構13は、一対のY軸テーブル13aに対するX軸テーブル13bのY軸方向の移動及びX軸テーブル13bに対する移動ステージ13cのX軸方向の移動を組み合わせることによって塗布ヘッド14を水平面内方向に移動させる。塗布ヘッド14は内部に樹脂等の液剤Qを収容しており、その収容した液剤Qを下方に延びた塗布ノズル14aの先端部から下方に吐出する。
【0019】
作業平面11aの左方領域には、基板供給回収部3から送られてきた基板4を受け取る受け取りコンベア15が設けられており、基台部11の作業平面11aの中央部には2つの位置決めコンベア16(後方に位置する後方位置決めコンベア16a及び前方に位置する前方位置決めコンベア16b)がY軸方向(前後方向)に並んで設けられている。
【0020】
受け取りコンベア15と2つの位置決めコンベア16はそれぞれ基板4をX軸方向に搬送する姿勢で取り付けられている。受け取りコンベア15は基台部11の作業平面11a上に設けられた受け取りコンベア移動機構17によってY軸方向に移動され、2つの位置決めコンベア16のうちの一方と選択的にX軸方向に向き合わされる。
【0021】
カバー部12の左側の側面には、基板供給回収部3との間で基板4を通過させるための基板通路開口12hが設けられており、受け取りコンベア15は、基板供給回収部3内に設置された基板供給用のマガジン5(液剤Qが塗布される前の基板4が収容されたマガジン5)から基板通路開口12hを介して供給された基板4を受け取って後方位置決めコンベア16a又は前方位置決めコンベア16bに受け渡す。そして、後方位置決めコンベア16aは受け取りコンベア15から受け取った基板4を後方位置決めコンベア16a上に設定された作業位置(後方作業位置と称する)に基板4を位置決めし、前方位置決めコンベア16bは受け取りコンベア15から受け取った基板4を前方位置決めコンベア16b上に設定された作業位置(前方作業位置と称する)に位置決めする。また、後方位置決めコンベア16aは、塗布ヘッド14による液剤Qの塗布作業が終了した基板4を受け取りコンベア15に受け渡し、前方位置決めコンベア16bは、塗布ヘッド14による液剤Qの塗布作業が終了した基板4を受け取りコンベア15に受け渡す。受け取りコンベア15は、後方位置決めコンベア16a又は前方位置決めコンベア16bから受け取った基板4を基板供給回収部3内に設置された基板回収用のマガジン5(液剤Qが塗布された後の基板4が収容されるマガジン5)に受け渡す。
【0022】
すなわち、本実施の形態における液剤塗布装置1は作業位置を2つ有しており、受け取りコンベア15と2つの位置決めコンベア16(後方位置決めコンベア16a及び前方位置決めコンベア16b)は、基板供給用のマガジン5から取り出された基板4の作業位置への移送及び作業位置において液剤Qが塗布された基板4の基板回収用のマガジン5への移送を行い、塗布ヘッド14は、基板供給用のマガジン5から取り出され、後方位置決めコンベア16aによって後方作業位置又は前方位置決めコンベア16bによって前方作業位置に移送(位置決め)された基板4に液剤Qを塗布するようになっている。
【0023】
図3及び図4において、基板供給回収部3は、マガジン5を移動させるマガジン移動機構21及び本体部2の左側の側面に取り付けられてマガジン移動機構21全体を覆う右方に開口したカバー部材22を有して成る。
【0024】
マガジン移動機構21によって移動される各マガジン5は、図5に示すように、基板供給回収部3内に設置された状態で左右方向(X軸方向)に貫通する形状をした外郭部5aと、外郭部5a内に上下方向に並んで設けられた複数の棚部5bを有している。各棚部5bには基板4が載置されて収納され、マガジン5が基板供給回収部3内に設置された状態で左側となる背面開口5cから右側となる正面開口5dに向かって基板4が後述するマガジン移動機構21の基板押し引き機構35によって押圧されることでその基板4を正面開口5dから本体部2側に供給することができ、正面開口5d側に位置した基板4を基板押し引き機構35によって背面開口5c側から引き寄せることで基板4を棚部5b上に収納することができる。
【0025】
図3及び図4において、マガジン移動機構21はマガジン搬入コンベア31、マガジンガイド32、マガジン受け渡し機構33、マガジン昇降機34、基板押し引き機構35、上部クランパ36、下部クランパ37及びマガジン搬出コンベア38を備えて成る。
【0026】
図3及び図4において、マガジン搬入コンベア31は、液剤塗布前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5を前方から後方に向かって(マガジンガイド32の上部に向けて)搬送する。カバー部材22の前面の上部にはマガジン投入口22aが設けられており、マガジン搬入コンベア31の前端部はこのマガジン投入口22aに近接して位置している。
【0027】
なお、ここでは液剤塗布前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5を前方から後方に向かって搬送するものとしてコンベア(マガジン搬入コンベア31)を用いているが、これはシリンダを用いた押し込み機構等であってもよい。
【0028】
図3及び図4において、マガジンガイド32は、Z軸方向に延びた4本のガイド部材32aを有して成り、マガジン5の四隅を支持してマガジン5の上下方向への移動をガイドする。
【0029】
図3において、マガジン受け渡し機構33は、マガジン搬入コンベア31によってマガジンガイド32の上部の近傍位置(マガジン搬入コンベア31の後端部)まで搬送されたマガジン5を下方から支持して後方に移動し、そのマガジン5をマガジンガイド32内に受け渡す。
【0030】
図3及び図4において、マガジン昇降機34は、マガジンガイド32の後方に上下方向に延びて設けられた昇降機構部34aと、昇降機構部34aによって上下動される昇降部34bを有して成る。昇降部34bは前方に突出して延びた複数の柱状のマガジン支持部34cを有しており、これら複数のマガジン支持部34cをマガジンガイド32内のマガジン5に下方か接触させた状態で昇降部34bを昇降機構部34aによって上下動させることで、昇降部34bによって直接支持したマガジン5(及びそのマガジン5の上面に載置されている他のマガジン5)をマガジンガイド32に沿って昇降させることができる。
【0031】
図4において、マガジンガイド32によるマガジン5の上下方向の移動領域のうち、マガジン搬入コンベア31によって前方から後方に搬送されるマガジン5と同じ高さに位置するマガジン5の1個分の領域はマガジン搬入コンベア31によって搬入されたマガジン5が保持される第1のマガジン保持領域S1となっており、第1のマガジン保持領域S1の直下のマガジン5の1個分の領域は第1のマガジン保持領域S1に保持されたマガジン5がその後一時的に保持される第2のマガジン保持領域S2となっている。また、図4において、マガジン昇降機34によって昇降される上下に重ねられた2つのマガジン5のうち上側のマガジン5が占める領域は基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1となっており、マガジン昇降機34によって昇降される上下に重ねられた2つのマガジン5のうち下側のマガジン5が占める領域は基板回収用のマガジン5が設置される基板回収部R2となっている。
【0032】
このように液剤塗布装置1は基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1と基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2とが上下方向に並んで位置しており、マガジン昇降手段としてのマガジン昇降機34は、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に昇降させて基板4を取り出す際の基板供給用のマガジン5の上下方向の位置決め及び基板4を回収する際の基板回収用のマガジン5の上下方向の位置決めを行う。
【0033】
図3及び図4において、基板押し引き機構35は、マガジンガイド32の上下方向の中間部の左方の位置に設けられている。基板押し引き機構35は、マガジン昇降機34によって昇降される基板供給用のマガジン5が備える複数の棚部5bのうちのひとつが本体部2側の基板通路開口12hと一致した状態において、その棚部5b内の基板4(液剤塗布前の基板4)を背面開口5c側から正面開口5d側に押し出してその基板4を本体部2の受け取りコンベア15に送り込む基板供給動作(図6(a)→図6(b))と、マガジン昇降機34によって昇降される基板回収用のマガジン5が備える複数の棚部5bのうちのひとつが本体部2側の基板通路開口12hと一致した状態において、本体部2の受け取りコンベア15から正面開口5dに送られてきた基板4(液剤塗布後の基板4)を背面開口5c側から引き寄せて基板回収用のマガジン5が備える棚部5bに載置させる基板収容動作(図7(a)→図7(b))を行う。
【0034】
なお、ここでは本体部2の受け取りコンベア15から正面開口5dに送られてきた基板4を基板回収用のマガジン5に収容するにおいて、基板押し引き機構35が受け取りコンベア15上の基板4を基板回収用のマガジン5内に引き寄せる構成となっているが、受け取りコンベア15の下部等に設けた基板押し込み機構によって、受け取りコンベア15上の基板4を基板回収用のマガジン5に押し込んで収容するようにしてもよい。
【0035】
図3及び図4において、上部クランパ36は、マガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1を挟んで左右方向(X軸方向)に対向する一対の部材から成り、マガジン受け渡し機構33によってマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に受け渡されたマガジン5をX軸方向にクランプして保持する。
【0036】
図3及び図4において、下部クランパ37は、マガジンガイド32内の第2のマガジン保持領域S2を挟んで左右方向(X軸方向)に対向する一対の部材から成り、マガジン昇降機34によって第1のマガジン保持領域S1から下降されて第2のマガジン保持領域S2に位置したマガジン5をX軸方向にクランプして保持する。
【0037】
図3及び図4において、マガジン搬出コンベア38は、液剤塗布後の基板4を収容した基板回収用のマガジン5をマガジンガイド32の下部から前方に向けて水平方向に搬送する。カバー部材22の前面の下部にはマガジン取り出し口22bが設けられており、マガジン搬出コンベア38の前端部はこのマガジン取り出し口22bに近接して位置している。
【0038】
なお、ここでは液剤塗布後の基板4を収容した基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32の下部から前方に向けて搬送するものとしてコンベア(マガジン搬出コンベア38)を用いているが、これはシリンダを用いた押し出し機構等であってもよい。
【0039】
本体部2が備える塗布ヘッド移動機構13による塗布ヘッド14の水平面内方向への移動動作の制御、塗布ヘッド14による液剤Qの吐出動作の制御、受け取りコンベア15による基板4の搬送動作の制御、後方位置決めコンベア16aによる後方作業位置への基板4の搬送動作の制御、前方位置決めコンベア16bによる前方作業位置への基板4の搬送動作の制御及び受け取りコンベア移動機構17による受け取りコンベア15のY軸方向への移動動作の制御は液剤塗布装置1が備える制御装置40によってなされる(図4)。
【0040】
また、基板供給回収部3が備えるマガジン搬入コンベア31による基板供給用のマガジン5の搬送動作の制御、マガジン受け渡し機構33による第1のマガジン保持領域S1へのマガジン5の移動動作の制御、マガジン昇降機34によるマガジン5の昇降動作の制御、基板押し引き機構35による基板供給動作及び基板収容動作の制御、上部クランパ36による第1のマガジン保持領域S1に位置したマガジン5のクランプ動作とその解除動作の制御、下部クランパ37による第2のマガジン保持領域S2に位置したマガジン5のクランプ動作とその解除動作の制御及びマガジン搬出コンベア38による基板回収用のマガジン5の搬送動作の制御も制御装置40によってなされる(図4)。
【0041】
次に、図9〜図13を用いて上記構成の液剤塗布装置1による基板4への液剤塗布作業の実行手順(液剤塗布方法)について説明する。制御装置40は、オペレータOPによって基板供給回収部3のマガジン投入口22aから1つの空のマガジン5、次いで液剤塗布前の基板4が収容された基板供給用のマガジン5が投入された後、マガジン搬入コンベア31を作動させてこれらのマガジン5をマガジンガイド32に向かって搬送する。そして、先頭の空のマガジン5がマガジン搬入コンベア31の後端部に位置したら、その空のマガジン5をマガジン受け渡し機構33によってマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させた後(図9(a)中に示す矢印A1)、上部クランパ36により空のマガジン5をクランプする(図9(a))。
【0042】
制御装置40は、マガジン保持領域S1に位置した空のマガジン5を上部クランパ36によってクランプしたら、マガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させ(図9(b)中に示す矢印B1)、マガジン保持領域S1に保持したマガジン5を昇降部34bによって支持する(図9(b))。そして、上部クランパ36による空のマガジン5の保持を解除したうえで、マガジン昇降機34の昇降部34bを下降させ(図9(c)中に示す矢印B2)、空のマガジン5を第2のマガジン保持領域S2(若しくはその下方)に位置にさせたうえで、マガジン搬入コンベア31を作動させて、マガジン搬入コンベア31の後端部に位置している基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させる(図9(c)中に示す矢印A2)。そして、上部クランパ36を作動させて、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5をクランプする(図9(c))。
【0043】
制御装置40は、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5を上部クランパ36によってクランプしたら、マガジン昇降機34によって空のマガジン5を上昇させ(図9(d)中に示す矢印B3)、空のマガジン5を第1のマガジン保持領域S1に位置している基板供給用のマガジン5に下方から接触させ、そのうえで上部クランパ36による基板供給用のマガジン5のクランプを解除する(図9(d))。これにより基板供給部R1に基板供給用のマガジン5が位置し、基板回収部R2に基板回収用のマガジン5が位置した状態となる。
【0044】
制御装置40は、上部クランパ36による基板供給用のマガジン5のクランプを解除したら、マガジン昇降機34によって、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させ(図10(a)及び図10(b)中に示す矢印B4)、本体部2への基板4の供給(基板押し引き機構35による基板供給動作)と本体部2からの基板4の回収(基板押し引き機構35による基板収容動作)を行いつつ、後述する手順で本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を行う。
【0045】
本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収は図6及び図7を用いて説明した前述の要領で行うが、基板供給用のマガジン5から基板4を供給するときは、基板供給用のマガジン5内の下方に位置する棚部5bから順に基板4を押し出して本体部2に供給することが好ましい。このようにすれば、基板供給用のマガジン5から基板4を押し出し出した際に基板4やマガジン5内から埃等が落下したとしても、その埃等が基板供給用のマガジン5内の他の基板4に付着することを防止できる。
【0046】
また、基板回収用のマガジン5に基板4を回収するときは、基板回収用のマガジン5内の上方に位置する棚部5bから順に基板4を収容するようにすることが好ましい。このようにすれば、基板回収用のマガジン5に基板4を引き寄せた際に基板4やマガジン5内から埃等が落下したとしても、その埃等が基板回収用のマガジン5内の他の基板4に付着することを防止できる。
【0047】
本体部2による基板4に対する液剤Qの塗布作業では、制御装置40は、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(図12(a)。基板取り出し工程)、その受け取った基板4を後方位置決めコンベア16aに受け渡し(図12(b)中に示す矢印C1)、次いで後方基板位置決めコンベア16aを作動させて基板4を後方作業位置に移送(位置決め)する(図12(b)。作業位置移送工程)。
【0048】
制御装置40は、基板4を後方作業位置に移送したら、塗布ヘッド移動機構13による塗布ヘッド14の移動動作の制御と塗布ヘッド14による液剤Qの吐出動作の制御とを行って、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業を行う(図12(b)。液剤塗布工程)。
【0049】
制御装置40は、後方作業位置に位置決めした基板4に対する塗布ヘッド14による液剤塗布作業を開始したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出す(基板取り出し工程)。そして、受け取りコンベア移動機構17によって受け取りコンベア15を前方に移動させて(図12(c)中に示す矢印D1)、前方位置決めコンベア16bに基板4を受け渡すとともに(図12(c)中に示す矢印C2)、前方位置決めコンベア16bを作動させて基板4を前方作業位置に移送(位置決め)し、基板4を待機状態にする(図12(c)。作業位置移送工程)。
【0050】
制御装置40は、基板4を前方作業位置に移送した後、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、前方作業位置に待機状態させておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を後方に移動させ(図12(d)中に示す矢印D2)、後方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図12(d)。図中に示す矢印C3)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図12(d)。基板収容工程)。
【0051】
制御装置40は、後方作業位置において液剤塗布作業が終了した基板4を基板回収用のマガジン5内に収容したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(基板取り出し工程)、受け取りコンベア15経由で後方位置決めコンベア16aに受け渡した後(図13(a)中に示す矢印C4)、後方基板位置決めコンベア16aを作動させて基板4を後方作業位置に移送し、基板4を待機状態にする(図13(a)。作業位置移送工程)。
【0052】
制御装置40は、基板4を後方作業位置に移送した後、前方作業位置に位置決めした基板4に対する塗布ヘッド14による液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、後方作業位置に待機状態にさせておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を前方及び後方に移動させ(図13(b)中に示す矢印D3)、前方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図13(b)。図中に示す矢印C5)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図13(b)。基板収容工程)。
【0053】
制御装置40は、前方作業位置において液剤塗布作業が終了した基板4を基板回収用のマガジン5内に収容したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(基板取り出し工程)、受け取りコンベア15を前方に移動させて(図13(c)中に示す矢印D4)、基板4を前方位置決めコンベア16bに受け渡す(図13(c)中に示す矢印C6)。そして、前方基板位置決めコンベア16bを作動させて基板4を前方作業位置に移送し、基板4を待機状態にする(図13(c)。作業位置移送工程)。
【0054】
制御装置40は、基板4を前方作業位置に移送した後、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、前方作業位置に待機状態にさせておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を後方に移動させ(図13(d)中に示す矢印D5)、後方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図13(d)。図中に示す矢印C7)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図13(d)。基板収容工程)。そして、以後は図13(a)→図13(b)→図13(c)→図13(d)→図13(a)→・・・の工程を繰り返す。
【0055】
制御装置40は、上記のように、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させて、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を行いつつ、本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を実行するが、その間に、マガジン搬入コンベア31とマガジン受け渡し機構33を作動させて、マガジン搬入コンベア31の先頭に位置する基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させる(図10(b)中に示す矢印A3)。そして、上部クランパ36を作動させて、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5をクランプする(図10(b))。
【0056】
制御装置40は、マガジン保持領域S1に位置した基板供給用のマガジン5を上部クランパ36によってクランプした後、基板4に対する液剤塗布作業が進行して基板供給部R1に設置した基板供給用のマガジン5が空になったら、マガジン昇降機34によって、空になった基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と液剤塗布後の基板4が収容された基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)上昇させ(図10(c)中に示す矢印B5)、空になった基板供給用のマガジン5を第2のマガジン保持領域S2に位置させたうえで、空になった基板供給用のマガジン5を下部クランパ37によってクランプする(図10(c))。そして、制御装置40は、マガジン昇降機34によって基板回収部R2の基板回収用のマガジン5をのみを下降させ(図10(d)中に示す矢印B6)、基板回収用のマガジン5をマガジン搬出コンベア38上に載置したうえで、マガジン搬出コンベア38によって基板回収用のマガジン5を前方に向けて搬送する(図11(a)。図中に示す矢印E)。
【0057】
制御装置40は、基板回収用のマガジン5をマガジン搬出コンベア38によって前方に搬送したら、マガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させて(図11(b)中に示す矢印B7)、マガジン保持領域S2に保持したマガジン5を昇降部34bによって支持する(図11(b))。そして、下部クランパ37による空のマガジン5の保持を解除してマガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させ(図11(c)中に示す矢印B8)、空のマガジン5の上面を第1のマガジン保持領域S1に保持した基板供給用のマガジン5の下面に接触させたうえで、上部クランパ36による第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5のクランプを解除する(図11(c))。
【0058】
これにより基板供給部R1に基板供給用のマガジン5が位置し、基板回収部R2に基板回収用のマガジン5が位置した状態となるので、その後はマガジン昇降機34によって、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させて(図11(d)中に示す矢印B9)、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を行いつつ、本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を行う。そして、以後は図10(b)→図10(c)→図10(d)→図11(a)→図11(b)→図11(c)→図11(d)→図10(b)→・・・の工程を繰り返す。
【0059】
このような一連の工程において、オペレータOPは、マガジン投入口22aからマガジン搬入コンベア31への基板供給用のマガジン5の投入と、マガジン搬出コンベア38によってマガジン取り出し口22bに搬出された基板回収用のマガジン5の取り出しとを適宜行う。
【0060】
このように、本実施の形態における液剤塗布装置1は、液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5から取り出されて作業位置に移送された基板4に液剤Qを塗布する塗布ヘッド14、塗布ヘッド14により液剤Qが塗布された基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2を備えたものにおいて、基板供給部R1と基板回収部R2が上下方向に並んで位置したものとなっている。
【0061】
そして、この液剤塗布装置1による液剤塗布方法は、基板供給部R1に設置された基板用のマガジン5から液剤Qが塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程(上述の基板取り出し工程、作業位置移送工程)と、作業位置に移送した液剤Qを塗布する工程(上述の液剤塗布工程)と、液剤Qを塗布した基板4を作業位置から移送して基板供給部R1と上下方向に並んで位置する基板回収部R2に設置された基板回収用のマガジン5に収容する工程(上述の基板収容工程)を含むものとなっている。
【0062】
本実施の形態における液剤塗布装置1及び液剤塗布方法では、液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1と、液剤Qが塗布された後の基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置される基板回収部R2とが上下方向に並んで位置しているので、液剤塗布装置1の平面視において基板供給部R1(基板供給用のマガジン5)と基板回収部R2(基板回収用のマガジン5)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置1の全体のサイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる。
【0063】
また、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5は一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン5及び基板回収用のマガジン5をマガジン昇降手段であるマガジン昇降機34によって同時に昇降させて基板4を取り出す際の基板供給用のマガジン5の上下方向の位置決め及び基板4を回収する際の基板回収用のマガジン5の上下方向の位置決めを行うようになっているので、液剤塗布装置1の平面視において基板供給部R1(基板供給用のマガジン5)と基板回収部R2(基板回収用のマガジン5)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置1の全体のサイズの小型化を図ることができる。
【0064】
しかも、基板供給部R1において空になった基板供給用のマガジン5が基板回収部R2に移動されて基板回収用のマガジン5として用いられるようになっており、それまで基板供給部R1に設置されていた基板供給用のマガジン5を基板回収用のマガジン5として使用するようになっていることから、基板供給部R1に設置されていた基板供給用のマガジン5の液剤塗布装置1外への運び出し作業と新たな基板回収用のマガジン5の液剤塗布装置1内への運び入れ作業が不要である。このため従来のローダ、アンローダタイプで必要な空マガジンのセッティング工数が削減され、その分製造コストを低減することができる。
【0065】
更に、本実施の形態における液剤塗布装置1では、作業位置を2つ有し、受け取りコンベア15及び2つの位置決めコンベア16から成る基板移送手段が、一方の作業位置に移送した基板4に対する液剤Qの塗布が行われている間に、基板供給用のマガジン5から取り出された基板4を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤Qの塗布が行われた基板4を基板回収用のマガジン5に移送するようになっているので、搬送待ちによる塗布工程の停止による時間のロスを最小化することができる。
【0066】
なお、上述の実施の形態では、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5が基板回収部R2の基板回収用のマガジン5の上に載った状態で上下方向に並んで位置したものを示したが、マガジン搬入コンベア31とマガジン搬出コンベア38の配置によっては、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5が基板供給部R1の基板供給用のマガジン5の上に載った状態で上下方向に並んで位置させることもでき、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5は一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置されていればよい。また、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5を新たな基板供給用のマガジン5に交換する場合としては、必ずしも基板供給用のマガジン5内の基板4(液剤塗布前の基板4)が空になった場合に限られない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
サイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる液剤塗布装置及び液剤塗布方法を提供する。
【符号の説明】
【0068】
1 液剤塗布装置
4 基板
5 マガジン
14 塗布ヘッド
15 受け取りコンベア(基板移送手段)
16 位置決めコンベア(基板移送手段)
34 マガジン昇降機(マガジン昇降手段)
R1 基板供給部
R2 基板回収部
Q 液剤
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に樹脂等の液剤を塗布する液剤塗布装置及び液剤塗布方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、基板或いは基板上の部品に樹脂等の液剤を塗布する装置として知られた液剤塗布装置は、基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送し、作業位置で基板に液剤を塗布した後、基板を作業位置から移送して基板回収用のマガジンに収容するようになっている。ここで、基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と基板回収用のマガジンが設置される基板回収部は基板に液剤が塗布される作業位置を挟んで対向する位置に設けられており、基板供給用のマガジンから取り出された基板は作業位置で液剤が塗布された後、基板供給用のマガジンから作業位置に移送されたときと同方向に移送されて基板回収部用のマガジンに収容される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4373041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の液剤塗布装置のように、基板供給部と基板回収部が作業位置を挟んで対向する位置に位置されていると、液剤塗布装置の平面視において少なくとも基板供給用のマガジンと基板回収用のマガジンの設置スペースが必要であり、その分液剤塗布装置の全体のサイズの小型化が妨げられるという問題点があった。
【0005】
そこで本発明は、サイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる液剤塗布装置及び液剤塗布方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の液剤塗布装置は、液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから取り出されて作業位置に移送された基板に液剤を塗布する塗布ヘッドと、塗布ヘッドにより液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置された基板回収部とを備えた液剤塗布装置であって、基板供給部と基板回収部は上下方向に並んで位置している。
【0007】
請求項2に記載の液剤塗布装置は、請求項1に記載の液剤塗布装置であって、基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンをマガジン昇降手段によって同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行う。
【0008】
請求項3に記載の液剤塗布装置は、請求項1又は2に記載の液剤塗布装置であって、基板供給部において空になった基板供給用のマガジンが基板回収部に移動されて基板回収用のマガジンとして用いられる。
【0009】
請求項4に記載の液剤塗布装置は、請求項1乃至3の何れかに記載の液剤塗布装置であって、作業位置を2つ有し、基板供給用のマガジンから取り出された基板の作業位置への移送及び作業位置において液剤が塗布された基板の基板回収用のマガジンへの移送を行う基板移送手段は、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布が行われている間に、基板供給用のマガジンから取り出された基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布が行われた基板を基板回収用のマガジンに移送する。
【0010】
請求項5に記載の液剤塗布方法は、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程と、作業位置に移送した基板に液剤を塗布する工程と、液剤を塗布した基板を作業位置から移送して基板供給部と上下方向に並んで位置する基板回収部に設置された基板回収用のマガジンに収容する工程とを含む。
【0011】
請求項6に記載の液剤塗布方法は、請求項5に記載の液剤塗布方法であって、基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンを同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行う。
【0012】
請求項7に記載の液剤塗布方法は、請求項5又は6に記載の液剤塗布方法であって、基板供給部において空になった基板供給用のマガジンを基板回収部に移動させて基板回収用のマガジンとして用いる。
【0013】
請求項8に記載の液剤塗布方法は、請求項5乃至7の何れかに記載の液剤塗布方法であって、作業位置を2つ有し、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布を行っている間に、基板供給用のマガジンから取り出した基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布を行った基板を基板回収用のマガジンに移送する。
【発明の効果】
【0014】
本発明では、液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置される基板回収部とが上下方向に並んで位置しているので、液剤塗布装置の平面視において基板供給部(基板供給用のマガジン)と基板回収部(基板回収用のマガジン)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置の全体のサイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の本体部の斜視図
【図3】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の基板供給回収部の斜視図
【図4】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の基板供給回収部の正面図
【図5】本発明の一実施の形態におけるマガジンを基板とともに示す斜視図
【図6】(a)(b)本発明の一実施の形態における基板供給回収部が備えるマガジン移動機構の一部の正面図
【図7】(a)(b)本発明の一実施の形態における基板供給回収部が備えるマガジン移動機構の一部の正面図
【図8】本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の制御系統を示すブロック図
【図9】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図10】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図11】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図12】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【図13】(a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態における液剤塗布装置の動作説明図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に示す液剤塗布装置1は本体部2と基板供給回収部3から成っている。本体部2は供給された基板4(或いは基板4上に設けられた図示しない部品に)樹脂等の液剤を供給し、基板供給回収部3は、液剤が塗布される前の基板4の本体部2への供給と、本体部2において液剤が塗布された後の基板4の回収とを行う。基板供給回収部3は後述するように、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を、複数の基板4を上下方向に並べて収容するマガジン5を介して行う。以下、本体部2と基板供給回収部3が並ぶ方向をX軸方向、X軸方向と直交する水平面内の方向をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。また、左右方向(X軸方向)のうち、オペレータOPから見た左側(基板供給回収部3が設けられている側)を左方、オペレータOPから見た右側を右方と定義し、更に、オペレータOPから見て手前側を前方、オペレータOPから見て奥側を後方と定義する。
【0017】
図2において、本体部2は平らな作業平面11aを有した基台部11と、基台部11の作業平面11aの上方空間を覆って設けられたカバー部12を有して成る。基台部11の作業平面11a上にはY軸方向に延びてX軸方向(左右方向)に対向した一対のY軸テーブル13a、X軸方向に延びて両端が一対のY軸テーブル13aに支持されたX軸テーブル13b及びX軸テーブル13bに沿ってX軸方向に移動自在に設けられた移動ステージ13cから成る塗布ヘッド移動機構13が設けられており、塗布ヘッド移動機構13の移動ステージ13cには塗布ヘッド14が取り付けられている。
【0018】
塗布ヘッド移動機構13は、一対のY軸テーブル13aに対するX軸テーブル13bのY軸方向の移動及びX軸テーブル13bに対する移動ステージ13cのX軸方向の移動を組み合わせることによって塗布ヘッド14を水平面内方向に移動させる。塗布ヘッド14は内部に樹脂等の液剤Qを収容しており、その収容した液剤Qを下方に延びた塗布ノズル14aの先端部から下方に吐出する。
【0019】
作業平面11aの左方領域には、基板供給回収部3から送られてきた基板4を受け取る受け取りコンベア15が設けられており、基台部11の作業平面11aの中央部には2つの位置決めコンベア16(後方に位置する後方位置決めコンベア16a及び前方に位置する前方位置決めコンベア16b)がY軸方向(前後方向)に並んで設けられている。
【0020】
受け取りコンベア15と2つの位置決めコンベア16はそれぞれ基板4をX軸方向に搬送する姿勢で取り付けられている。受け取りコンベア15は基台部11の作業平面11a上に設けられた受け取りコンベア移動機構17によってY軸方向に移動され、2つの位置決めコンベア16のうちの一方と選択的にX軸方向に向き合わされる。
【0021】
カバー部12の左側の側面には、基板供給回収部3との間で基板4を通過させるための基板通路開口12hが設けられており、受け取りコンベア15は、基板供給回収部3内に設置された基板供給用のマガジン5(液剤Qが塗布される前の基板4が収容されたマガジン5)から基板通路開口12hを介して供給された基板4を受け取って後方位置決めコンベア16a又は前方位置決めコンベア16bに受け渡す。そして、後方位置決めコンベア16aは受け取りコンベア15から受け取った基板4を後方位置決めコンベア16a上に設定された作業位置(後方作業位置と称する)に基板4を位置決めし、前方位置決めコンベア16bは受け取りコンベア15から受け取った基板4を前方位置決めコンベア16b上に設定された作業位置(前方作業位置と称する)に位置決めする。また、後方位置決めコンベア16aは、塗布ヘッド14による液剤Qの塗布作業が終了した基板4を受け取りコンベア15に受け渡し、前方位置決めコンベア16bは、塗布ヘッド14による液剤Qの塗布作業が終了した基板4を受け取りコンベア15に受け渡す。受け取りコンベア15は、後方位置決めコンベア16a又は前方位置決めコンベア16bから受け取った基板4を基板供給回収部3内に設置された基板回収用のマガジン5(液剤Qが塗布された後の基板4が収容されるマガジン5)に受け渡す。
【0022】
すなわち、本実施の形態における液剤塗布装置1は作業位置を2つ有しており、受け取りコンベア15と2つの位置決めコンベア16(後方位置決めコンベア16a及び前方位置決めコンベア16b)は、基板供給用のマガジン5から取り出された基板4の作業位置への移送及び作業位置において液剤Qが塗布された基板4の基板回収用のマガジン5への移送を行い、塗布ヘッド14は、基板供給用のマガジン5から取り出され、後方位置決めコンベア16aによって後方作業位置又は前方位置決めコンベア16bによって前方作業位置に移送(位置決め)された基板4に液剤Qを塗布するようになっている。
【0023】
図3及び図4において、基板供給回収部3は、マガジン5を移動させるマガジン移動機構21及び本体部2の左側の側面に取り付けられてマガジン移動機構21全体を覆う右方に開口したカバー部材22を有して成る。
【0024】
マガジン移動機構21によって移動される各マガジン5は、図5に示すように、基板供給回収部3内に設置された状態で左右方向(X軸方向)に貫通する形状をした外郭部5aと、外郭部5a内に上下方向に並んで設けられた複数の棚部5bを有している。各棚部5bには基板4が載置されて収納され、マガジン5が基板供給回収部3内に設置された状態で左側となる背面開口5cから右側となる正面開口5dに向かって基板4が後述するマガジン移動機構21の基板押し引き機構35によって押圧されることでその基板4を正面開口5dから本体部2側に供給することができ、正面開口5d側に位置した基板4を基板押し引き機構35によって背面開口5c側から引き寄せることで基板4を棚部5b上に収納することができる。
【0025】
図3及び図4において、マガジン移動機構21はマガジン搬入コンベア31、マガジンガイド32、マガジン受け渡し機構33、マガジン昇降機34、基板押し引き機構35、上部クランパ36、下部クランパ37及びマガジン搬出コンベア38を備えて成る。
【0026】
図3及び図4において、マガジン搬入コンベア31は、液剤塗布前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5を前方から後方に向かって(マガジンガイド32の上部に向けて)搬送する。カバー部材22の前面の上部にはマガジン投入口22aが設けられており、マガジン搬入コンベア31の前端部はこのマガジン投入口22aに近接して位置している。
【0027】
なお、ここでは液剤塗布前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5を前方から後方に向かって搬送するものとしてコンベア(マガジン搬入コンベア31)を用いているが、これはシリンダを用いた押し込み機構等であってもよい。
【0028】
図3及び図4において、マガジンガイド32は、Z軸方向に延びた4本のガイド部材32aを有して成り、マガジン5の四隅を支持してマガジン5の上下方向への移動をガイドする。
【0029】
図3において、マガジン受け渡し機構33は、マガジン搬入コンベア31によってマガジンガイド32の上部の近傍位置(マガジン搬入コンベア31の後端部)まで搬送されたマガジン5を下方から支持して後方に移動し、そのマガジン5をマガジンガイド32内に受け渡す。
【0030】
図3及び図4において、マガジン昇降機34は、マガジンガイド32の後方に上下方向に延びて設けられた昇降機構部34aと、昇降機構部34aによって上下動される昇降部34bを有して成る。昇降部34bは前方に突出して延びた複数の柱状のマガジン支持部34cを有しており、これら複数のマガジン支持部34cをマガジンガイド32内のマガジン5に下方か接触させた状態で昇降部34bを昇降機構部34aによって上下動させることで、昇降部34bによって直接支持したマガジン5(及びそのマガジン5の上面に載置されている他のマガジン5)をマガジンガイド32に沿って昇降させることができる。
【0031】
図4において、マガジンガイド32によるマガジン5の上下方向の移動領域のうち、マガジン搬入コンベア31によって前方から後方に搬送されるマガジン5と同じ高さに位置するマガジン5の1個分の領域はマガジン搬入コンベア31によって搬入されたマガジン5が保持される第1のマガジン保持領域S1となっており、第1のマガジン保持領域S1の直下のマガジン5の1個分の領域は第1のマガジン保持領域S1に保持されたマガジン5がその後一時的に保持される第2のマガジン保持領域S2となっている。また、図4において、マガジン昇降機34によって昇降される上下に重ねられた2つのマガジン5のうち上側のマガジン5が占める領域は基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1となっており、マガジン昇降機34によって昇降される上下に重ねられた2つのマガジン5のうち下側のマガジン5が占める領域は基板回収用のマガジン5が設置される基板回収部R2となっている。
【0032】
このように液剤塗布装置1は基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1と基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2とが上下方向に並んで位置しており、マガジン昇降手段としてのマガジン昇降機34は、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に昇降させて基板4を取り出す際の基板供給用のマガジン5の上下方向の位置決め及び基板4を回収する際の基板回収用のマガジン5の上下方向の位置決めを行う。
【0033】
図3及び図4において、基板押し引き機構35は、マガジンガイド32の上下方向の中間部の左方の位置に設けられている。基板押し引き機構35は、マガジン昇降機34によって昇降される基板供給用のマガジン5が備える複数の棚部5bのうちのひとつが本体部2側の基板通路開口12hと一致した状態において、その棚部5b内の基板4(液剤塗布前の基板4)を背面開口5c側から正面開口5d側に押し出してその基板4を本体部2の受け取りコンベア15に送り込む基板供給動作(図6(a)→図6(b))と、マガジン昇降機34によって昇降される基板回収用のマガジン5が備える複数の棚部5bのうちのひとつが本体部2側の基板通路開口12hと一致した状態において、本体部2の受け取りコンベア15から正面開口5dに送られてきた基板4(液剤塗布後の基板4)を背面開口5c側から引き寄せて基板回収用のマガジン5が備える棚部5bに載置させる基板収容動作(図7(a)→図7(b))を行う。
【0034】
なお、ここでは本体部2の受け取りコンベア15から正面開口5dに送られてきた基板4を基板回収用のマガジン5に収容するにおいて、基板押し引き機構35が受け取りコンベア15上の基板4を基板回収用のマガジン5内に引き寄せる構成となっているが、受け取りコンベア15の下部等に設けた基板押し込み機構によって、受け取りコンベア15上の基板4を基板回収用のマガジン5に押し込んで収容するようにしてもよい。
【0035】
図3及び図4において、上部クランパ36は、マガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1を挟んで左右方向(X軸方向)に対向する一対の部材から成り、マガジン受け渡し機構33によってマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に受け渡されたマガジン5をX軸方向にクランプして保持する。
【0036】
図3及び図4において、下部クランパ37は、マガジンガイド32内の第2のマガジン保持領域S2を挟んで左右方向(X軸方向)に対向する一対の部材から成り、マガジン昇降機34によって第1のマガジン保持領域S1から下降されて第2のマガジン保持領域S2に位置したマガジン5をX軸方向にクランプして保持する。
【0037】
図3及び図4において、マガジン搬出コンベア38は、液剤塗布後の基板4を収容した基板回収用のマガジン5をマガジンガイド32の下部から前方に向けて水平方向に搬送する。カバー部材22の前面の下部にはマガジン取り出し口22bが設けられており、マガジン搬出コンベア38の前端部はこのマガジン取り出し口22bに近接して位置している。
【0038】
なお、ここでは液剤塗布後の基板4を収容した基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32の下部から前方に向けて搬送するものとしてコンベア(マガジン搬出コンベア38)を用いているが、これはシリンダを用いた押し出し機構等であってもよい。
【0039】
本体部2が備える塗布ヘッド移動機構13による塗布ヘッド14の水平面内方向への移動動作の制御、塗布ヘッド14による液剤Qの吐出動作の制御、受け取りコンベア15による基板4の搬送動作の制御、後方位置決めコンベア16aによる後方作業位置への基板4の搬送動作の制御、前方位置決めコンベア16bによる前方作業位置への基板4の搬送動作の制御及び受け取りコンベア移動機構17による受け取りコンベア15のY軸方向への移動動作の制御は液剤塗布装置1が備える制御装置40によってなされる(図4)。
【0040】
また、基板供給回収部3が備えるマガジン搬入コンベア31による基板供給用のマガジン5の搬送動作の制御、マガジン受け渡し機構33による第1のマガジン保持領域S1へのマガジン5の移動動作の制御、マガジン昇降機34によるマガジン5の昇降動作の制御、基板押し引き機構35による基板供給動作及び基板収容動作の制御、上部クランパ36による第1のマガジン保持領域S1に位置したマガジン5のクランプ動作とその解除動作の制御、下部クランパ37による第2のマガジン保持領域S2に位置したマガジン5のクランプ動作とその解除動作の制御及びマガジン搬出コンベア38による基板回収用のマガジン5の搬送動作の制御も制御装置40によってなされる(図4)。
【0041】
次に、図9〜図13を用いて上記構成の液剤塗布装置1による基板4への液剤塗布作業の実行手順(液剤塗布方法)について説明する。制御装置40は、オペレータOPによって基板供給回収部3のマガジン投入口22aから1つの空のマガジン5、次いで液剤塗布前の基板4が収容された基板供給用のマガジン5が投入された後、マガジン搬入コンベア31を作動させてこれらのマガジン5をマガジンガイド32に向かって搬送する。そして、先頭の空のマガジン5がマガジン搬入コンベア31の後端部に位置したら、その空のマガジン5をマガジン受け渡し機構33によってマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させた後(図9(a)中に示す矢印A1)、上部クランパ36により空のマガジン5をクランプする(図9(a))。
【0042】
制御装置40は、マガジン保持領域S1に位置した空のマガジン5を上部クランパ36によってクランプしたら、マガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させ(図9(b)中に示す矢印B1)、マガジン保持領域S1に保持したマガジン5を昇降部34bによって支持する(図9(b))。そして、上部クランパ36による空のマガジン5の保持を解除したうえで、マガジン昇降機34の昇降部34bを下降させ(図9(c)中に示す矢印B2)、空のマガジン5を第2のマガジン保持領域S2(若しくはその下方)に位置にさせたうえで、マガジン搬入コンベア31を作動させて、マガジン搬入コンベア31の後端部に位置している基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させる(図9(c)中に示す矢印A2)。そして、上部クランパ36を作動させて、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5をクランプする(図9(c))。
【0043】
制御装置40は、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5を上部クランパ36によってクランプしたら、マガジン昇降機34によって空のマガジン5を上昇させ(図9(d)中に示す矢印B3)、空のマガジン5を第1のマガジン保持領域S1に位置している基板供給用のマガジン5に下方から接触させ、そのうえで上部クランパ36による基板供給用のマガジン5のクランプを解除する(図9(d))。これにより基板供給部R1に基板供給用のマガジン5が位置し、基板回収部R2に基板回収用のマガジン5が位置した状態となる。
【0044】
制御装置40は、上部クランパ36による基板供給用のマガジン5のクランプを解除したら、マガジン昇降機34によって、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させ(図10(a)及び図10(b)中に示す矢印B4)、本体部2への基板4の供給(基板押し引き機構35による基板供給動作)と本体部2からの基板4の回収(基板押し引き機構35による基板収容動作)を行いつつ、後述する手順で本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を行う。
【0045】
本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収は図6及び図7を用いて説明した前述の要領で行うが、基板供給用のマガジン5から基板4を供給するときは、基板供給用のマガジン5内の下方に位置する棚部5bから順に基板4を押し出して本体部2に供給することが好ましい。このようにすれば、基板供給用のマガジン5から基板4を押し出し出した際に基板4やマガジン5内から埃等が落下したとしても、その埃等が基板供給用のマガジン5内の他の基板4に付着することを防止できる。
【0046】
また、基板回収用のマガジン5に基板4を回収するときは、基板回収用のマガジン5内の上方に位置する棚部5bから順に基板4を収容するようにすることが好ましい。このようにすれば、基板回収用のマガジン5に基板4を引き寄せた際に基板4やマガジン5内から埃等が落下したとしても、その埃等が基板回収用のマガジン5内の他の基板4に付着することを防止できる。
【0047】
本体部2による基板4に対する液剤Qの塗布作業では、制御装置40は、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(図12(a)。基板取り出し工程)、その受け取った基板4を後方位置決めコンベア16aに受け渡し(図12(b)中に示す矢印C1)、次いで後方基板位置決めコンベア16aを作動させて基板4を後方作業位置に移送(位置決め)する(図12(b)。作業位置移送工程)。
【0048】
制御装置40は、基板4を後方作業位置に移送したら、塗布ヘッド移動機構13による塗布ヘッド14の移動動作の制御と塗布ヘッド14による液剤Qの吐出動作の制御とを行って、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業を行う(図12(b)。液剤塗布工程)。
【0049】
制御装置40は、後方作業位置に位置決めした基板4に対する塗布ヘッド14による液剤塗布作業を開始したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出す(基板取り出し工程)。そして、受け取りコンベア移動機構17によって受け取りコンベア15を前方に移動させて(図12(c)中に示す矢印D1)、前方位置決めコンベア16bに基板4を受け渡すとともに(図12(c)中に示す矢印C2)、前方位置決めコンベア16bを作動させて基板4を前方作業位置に移送(位置決め)し、基板4を待機状態にする(図12(c)。作業位置移送工程)。
【0050】
制御装置40は、基板4を前方作業位置に移送した後、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、前方作業位置に待機状態させておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を後方に移動させ(図12(d)中に示す矢印D2)、後方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図12(d)。図中に示す矢印C3)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図12(d)。基板収容工程)。
【0051】
制御装置40は、後方作業位置において液剤塗布作業が終了した基板4を基板回収用のマガジン5内に収容したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(基板取り出し工程)、受け取りコンベア15経由で後方位置決めコンベア16aに受け渡した後(図13(a)中に示す矢印C4)、後方基板位置決めコンベア16aを作動させて基板4を後方作業位置に移送し、基板4を待機状態にする(図13(a)。作業位置移送工程)。
【0052】
制御装置40は、基板4を後方作業位置に移送した後、前方作業位置に位置決めした基板4に対する塗布ヘッド14による液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、後方作業位置に待機状態にさせておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を前方及び後方に移動させ(図13(b)中に示す矢印D3)、前方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図13(b)。図中に示す矢印C5)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図13(b)。基板収容工程)。
【0053】
制御装置40は、前方作業位置において液剤塗布作業が終了した基板4を基板回収用のマガジン5内に収容したら、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5から新たに押し出された基板4を受け取りコンベア15によって受け取って基板4を取り出した後(基板取り出し工程)、受け取りコンベア15を前方に移動させて(図13(c)中に示す矢印D4)、基板4を前方位置決めコンベア16bに受け渡す(図13(c)中に示す矢印C6)。そして、前方基板位置決めコンベア16bを作動させて基板4を前方作業位置に移送し、基板4を待機状態にする(図13(c)。作業位置移送工程)。
【0054】
制御装置40は、基板4を前方作業位置に移送した後、後方作業位置に位置決めした基板4に対する液剤塗布作業が終了したら、塗布ヘッド14を移動させて、前方作業位置に待機状態にさせておいた基板4に対する液剤塗布作業を実行する(液剤塗布工程)。そして、その液剤塗布作業を行っている間に受け取りコンベア15を後方に移動させ(図13(d)中に示す矢印D5)、後方作業位置に位置した基板4を受け取りコンベア15経由で基板供給回収部3に搬送して(図13(d)。図中に示す矢印C7)、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5内に液剤塗布後の基板4を収容する(図13(d)。基板収容工程)。そして、以後は図13(a)→図13(b)→図13(c)→図13(d)→図13(a)→・・・の工程を繰り返す。
【0055】
制御装置40は、上記のように、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させて、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を行いつつ、本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を実行するが、その間に、マガジン搬入コンベア31とマガジン受け渡し機構33を作動させて、マガジン搬入コンベア31の先頭に位置する基板供給用のマガジン5をマガジンガイド32内の第1のマガジン保持領域S1に位置させる(図10(b)中に示す矢印A3)。そして、上部クランパ36を作動させて、第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5をクランプする(図10(b))。
【0056】
制御装置40は、マガジン保持領域S1に位置した基板供給用のマガジン5を上部クランパ36によってクランプした後、基板4に対する液剤塗布作業が進行して基板供給部R1に設置した基板供給用のマガジン5が空になったら、マガジン昇降機34によって、空になった基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と液剤塗布後の基板4が収容された基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)上昇させ(図10(c)中に示す矢印B5)、空になった基板供給用のマガジン5を第2のマガジン保持領域S2に位置させたうえで、空になった基板供給用のマガジン5を下部クランパ37によってクランプする(図10(c))。そして、制御装置40は、マガジン昇降機34によって基板回収部R2の基板回収用のマガジン5をのみを下降させ(図10(d)中に示す矢印B6)、基板回収用のマガジン5をマガジン搬出コンベア38上に載置したうえで、マガジン搬出コンベア38によって基板回収用のマガジン5を前方に向けて搬送する(図11(a)。図中に示す矢印E)。
【0057】
制御装置40は、基板回収用のマガジン5をマガジン搬出コンベア38によって前方に搬送したら、マガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させて(図11(b)中に示す矢印B7)、マガジン保持領域S2に保持したマガジン5を昇降部34bによって支持する(図11(b))。そして、下部クランパ37による空のマガジン5の保持を解除してマガジン昇降機34の昇降部34bを上昇させ(図11(c)中に示す矢印B8)、空のマガジン5の上面を第1のマガジン保持領域S1に保持した基板供給用のマガジン5の下面に接触させたうえで、上部クランパ36による第1のマガジン保持領域S1に位置させた基板供給用のマガジン5のクランプを解除する(図11(c))。
【0058】
これにより基板供給部R1に基板供給用のマガジン5が位置し、基板回収部R2に基板回収用のマガジン5が位置した状態となるので、その後はマガジン昇降機34によって、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5と基板回収部R2の基板回収用のマガジン5を同時に(一体の状態で)昇降させて(図11(d)中に示す矢印B9)、本体部2への基板4の供給と本体部2からの基板4の回収を行いつつ、本体部2における基板4に対する液剤Qの塗布作業を行う。そして、以後は図10(b)→図10(c)→図10(d)→図11(a)→図11(b)→図11(c)→図11(d)→図10(b)→・・・の工程を繰り返す。
【0059】
このような一連の工程において、オペレータOPは、マガジン投入口22aからマガジン搬入コンベア31への基板供給用のマガジン5の投入と、マガジン搬出コンベア38によってマガジン取り出し口22bに搬出された基板回収用のマガジン5の取り出しとを適宜行う。
【0060】
このように、本実施の形態における液剤塗布装置1は、液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5から取り出されて作業位置に移送された基板4に液剤Qを塗布する塗布ヘッド14、塗布ヘッド14により液剤Qが塗布された基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置された基板回収部R2を備えたものにおいて、基板供給部R1と基板回収部R2が上下方向に並んで位置したものとなっている。
【0061】
そして、この液剤塗布装置1による液剤塗布方法は、基板供給部R1に設置された基板用のマガジン5から液剤Qが塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程(上述の基板取り出し工程、作業位置移送工程)と、作業位置に移送した液剤Qを塗布する工程(上述の液剤塗布工程)と、液剤Qを塗布した基板4を作業位置から移送して基板供給部R1と上下方向に並んで位置する基板回収部R2に設置された基板回収用のマガジン5に収容する工程(上述の基板収容工程)を含むものとなっている。
【0062】
本実施の形態における液剤塗布装置1及び液剤塗布方法では、液剤Qが塗布される前の基板4を収容した基板供給用のマガジン5が設置される基板供給部R1と、液剤Qが塗布された後の基板4を収容する基板回収用のマガジン5が設置される基板回収部R2とが上下方向に並んで位置しているので、液剤塗布装置1の平面視において基板供給部R1(基板供給用のマガジン5)と基板回収部R2(基板回収用のマガジン5)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置1の全体のサイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる。
【0063】
また、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5は一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン5及び基板回収用のマガジン5をマガジン昇降手段であるマガジン昇降機34によって同時に昇降させて基板4を取り出す際の基板供給用のマガジン5の上下方向の位置決め及び基板4を回収する際の基板回収用のマガジン5の上下方向の位置決めを行うようになっているので、液剤塗布装置1の平面視において基板供給部R1(基板供給用のマガジン5)と基板回収部R2(基板回収用のマガジン5)のうちの一方分の設置スペースがあればよく、その分、液剤塗布装置1の全体のサイズの小型化を図ることができる。
【0064】
しかも、基板供給部R1において空になった基板供給用のマガジン5が基板回収部R2に移動されて基板回収用のマガジン5として用いられるようになっており、それまで基板供給部R1に設置されていた基板供給用のマガジン5を基板回収用のマガジン5として使用するようになっていることから、基板供給部R1に設置されていた基板供給用のマガジン5の液剤塗布装置1外への運び出し作業と新たな基板回収用のマガジン5の液剤塗布装置1内への運び入れ作業が不要である。このため従来のローダ、アンローダタイプで必要な空マガジンのセッティング工数が削減され、その分製造コストを低減することができる。
【0065】
更に、本実施の形態における液剤塗布装置1では、作業位置を2つ有し、受け取りコンベア15及び2つの位置決めコンベア16から成る基板移送手段が、一方の作業位置に移送した基板4に対する液剤Qの塗布が行われている間に、基板供給用のマガジン5から取り出された基板4を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤Qの塗布が行われた基板4を基板回収用のマガジン5に移送するようになっているので、搬送待ちによる塗布工程の停止による時間のロスを最小化することができる。
【0066】
なお、上述の実施の形態では、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5が基板回収部R2の基板回収用のマガジン5の上に載った状態で上下方向に並んで位置したものを示したが、マガジン搬入コンベア31とマガジン搬出コンベア38の配置によっては、基板回収部R2の基板回収用のマガジン5が基板供給部R1の基板供給用のマガジン5の上に載った状態で上下方向に並んで位置させることもでき、基板供給部R1の基板供給用のマガジン5及び基板回収部R2の基板回収用のマガジン5は一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置されていればよい。また、基板供給部R1に設置された基板供給用のマガジン5を新たな基板供給用のマガジン5に交換する場合としては、必ずしも基板供給用のマガジン5内の基板4(液剤塗布前の基板4)が空になった場合に限られない。
【産業上の利用可能性】
【0067】
サイズの小型化を図り、面積生産性を向上させることができる液剤塗布装置及び液剤塗布方法を提供する。
【符号の説明】
【0068】
1 液剤塗布装置
4 基板
5 マガジン
14 塗布ヘッド
15 受け取りコンベア(基板移送手段)
16 位置決めコンベア(基板移送手段)
34 マガジン昇降機(マガジン昇降手段)
R1 基板供給部
R2 基板回収部
Q 液剤
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから取り出されて作業位置に移送された基板に液剤を塗布する塗布ヘッドと、塗布ヘッドにより液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置された基板回収部とを備えた液剤塗布装置であって、
基板供給部と基板回収部は上下方向に並んで位置していることを特徴とする液剤塗布装置。
【請求項2】
基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンをマガジン昇降手段によって同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行うことを特徴とする請求項1に記載の液剤塗布装置。
【請求項3】
基板供給部において空になった基板供給用のマガジンが基板回収部に移動されて基板回収用のマガジンとして用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の液剤塗布装置。
【請求項4】
作業位置を2つ有し、基板供給用のマガジンから取り出された基板の作業位置への移送及び作業位置において液剤が塗布された基板の基板回収用のマガジンへの移送を行う基板移送手段は、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布が行われている間に、基板供給用のマガジンから取り出された基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布が行われた基板を基板回収用のマガジンに移送することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の液剤塗布装置。
【請求項5】
基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程と、
作業位置に移送した基板に液剤を塗布する工程と、
液剤を塗布した基板を作業位置から移送して基板供給部と上下方向に並んで位置する基板回収部に設置された基板回収用のマガジンに収容する工程とを含むことを特徴とする液剤塗布方法。
【請求項6】
基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンを同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行うことを特徴とする請求項5に記載の液剤塗布方法。
【請求項7】
基板供給部において空になった基板供給用のマガジンを基板回収部に移動させて基板回収用のマガジンとして用いることを特徴とする請求項5又は6に記載の液剤塗布方法。
【請求項8】
作業位置を2つ有し、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布を行っている間に、基板供給用のマガジンから取り出した基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布を行った基板を基板回収用のマガジンに移送することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の液剤塗布方法。
【請求項1】
液剤が塗布される前の基板を収容した基板供給用のマガジンが設置される基板供給部と、基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから取り出されて作業位置に移送された基板に液剤を塗布する塗布ヘッドと、塗布ヘッドにより液剤が塗布された基板を収容する基板回収用のマガジンが設置された基板回収部とを備えた液剤塗布装置であって、
基板供給部と基板回収部は上下方向に並んで位置していることを特徴とする液剤塗布装置。
【請求項2】
基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンをマガジン昇降手段によって同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行うことを特徴とする請求項1に記載の液剤塗布装置。
【請求項3】
基板供給部において空になった基板供給用のマガジンが基板回収部に移動されて基板回収用のマガジンとして用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の液剤塗布装置。
【請求項4】
作業位置を2つ有し、基板供給用のマガジンから取り出された基板の作業位置への移送及び作業位置において液剤が塗布された基板の基板回収用のマガジンへの移送を行う基板移送手段は、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布が行われている間に、基板供給用のマガジンから取り出された基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布が行われた基板を基板回収用のマガジンに移送することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の液剤塗布装置。
【請求項5】
基板供給部に設置された基板供給用のマガジンから液剤が塗布される前の基板を取り出して作業位置に移送する工程と、
作業位置に移送した基板に液剤を塗布する工程と、
液剤を塗布した基板を作業位置から移送して基板供給部と上下方向に並んで位置する基板回収部に設置された基板回収用のマガジンに収容する工程とを含むことを特徴とする液剤塗布方法。
【請求項6】
基板供給部の基板供給用のマガジン及び基板回収部の基板回収用のマガジンは一方が他方の上に載った状態で上下方向に並んで位置しており、これら基板供給用のマガジン及び基板回収用のマガジンを同時に昇降させて基板を取り出す際の基板供給用のマガジンの上下方向の位置決め及び基板を回収する際の基板回収用のマガジンの上下方向の位置決めを行うことを特徴とする請求項5に記載の液剤塗布方法。
【請求項7】
基板供給部において空になった基板供給用のマガジンを基板回収部に移動させて基板回収用のマガジンとして用いることを特徴とする請求項5又は6に記載の液剤塗布方法。
【請求項8】
作業位置を2つ有し、一方の作業位置に移送した基板に対する液剤の塗布を行っている間に、基板供給用のマガジンから取り出した基板を他方の作業位置に移送し、或いは他方の作業位置において液剤の塗布を行った基板を基板回収用のマガジンに移送することを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の液剤塗布方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−49001(P2013−49001A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−187210(P2011−187210)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]