説明

液晶パネル組立体及びそれを備えた液晶ディスプレイ装置

【課題】光学フィルムのたわみを防止できる無導光板(LGP−less)液晶ディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】無導光板液晶パネル組立体100は、光を発する少なくとも一つの光源120と、光源から発せられた光を映像で表示する液晶パネル140と、液晶パネルの後方から液晶パネルを対向するように配置された少なくとも一つの光学フィルム150と、光源と、液晶パネル及び光学フィルムを収容する上部シャーシ111と下部シャーシ112と、光学フィルムのたわみが防止できるように光学フィルムにテンションを加える少なくとも一つのテンション部材170とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネル組立体及びそれを備えた液晶ディスプレイ装置に関し、より詳細には、無導光板液晶パネル組立体及びそれを備えた液晶ディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ装置(Liquid Crystal Display Apparatus)は、液晶を用いて映像を実現する装置として、テレビ、コンピュータモニタのような各種ディスプレイ装置に適用される。
【0003】
通常の液晶ディスプレイ装置は、光を映像で表示する液晶パネル(Liquid Crystal Panel)、液晶パネルに光を提供する光源及び光源から生成された光を液晶パネルにガイドする導光板(Light Guide Panel:LGP)を含む。そして、液晶パネルと導光板との間には、拡散シートやプリズムシートのような光学フィルムが配置される。導光板が光学フィルムの後面をサポートすることにより、光学フィルムが後方に(即ち、導光板側に)たわむことが防止できる。
【0004】
近年、コスト削減及び軽量化のために、導光板が省かれた類型の液晶ディスプレイ装置が開発されている。しかしながら、導光板を省くことにより、光学フィルムのたわみが生じるおそれがあり、光学フィルムのたわみは光の均一性及び画質の低下等の原因となり得る。
【0005】
従って、液晶ディスプレイ装置から導光板を省く場合、光学フィルムのたわみを防止することができる方策への模索が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】日本特開第2010−161029号公報
【特許文献2】日本特開第2009−186523号公報
【特許文献3】韓国特開第2009−0025700号公報
【特許文献4】韓国特開第2007−0062857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、光学フィルムのたわみを防止できる無導光板(LGP−less)液晶ディスプレイ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は、第1観点により、無導光板液晶パネル組立体として、光を発する少なくとも一つの光源と、前記光源から発せられた光を映像で表示する液晶パネルと、前記液晶パネルの後方から前記液晶パネルを対向するように配置された少なくとも一つの光学フィルムと、前記光源と、前記液晶パネル及び前記光学フィルムを収容する上部シャーシと下部シャーシと、前記光学フィルムのたわみが防止できるように前記光学フィルムにテンションを加える少なくとも一つのテンション部材とを含む液晶パネル組立体を提供する。
【0009】
前記テンション部材はクリップ部材として備えられ、前記クリップ部材の一端は、前記光学フィルムの端部領域に結合され、前記クリップ部材の他端は、前記液晶パネル組立体内の一部品にロッキングされてよい。
【0010】
前記液晶パネル組立体は、中間シャーシを更に含み、前記クリップ部材の他端は前記中間シャーシにロッキングされてよい。
【0011】
前記クリップ部材は、前記光学フィルムに結合されるフィルム結合部と、前記中間シャーシにロッキングされるロッキング部とを含んでよい。
【0012】
前記光学フィルムの端部領域には、少なくとも一つの結合孔が形成され、前記フィルム結合部は前記結合孔に挿入される結合フックを備えてよい。
【0013】
前記中間シャーシには、少なくとも一つのロッキング溝が形成され、前記ロッキング部は、前記ロッキング溝にロッキングされるロッキングフックを備えてよい。前記中間シャーシは、前記光学フィルムをサポートする第1側面と前記下部シャーシをサポートする第2側面とを有し、前記クリップ部材のフィルム結合部とロッキング部材との間の角度は、前記中間シャーシの第1側面と第2側面との間の角度より小さいことが望ましい。
【0014】
前記テンション部材は、前記液晶パネル組立体内に回動自在に配置されたレバー部材として備えられ、前記レバー部材の一端は、前記光学フィルムの端部領域に結合され、前記レバー部材の他端は、前記上部シャーシが前記下部シャーシに結合される時に前記上部シャーシによって加圧されてよい。
【0015】
前記上部シャーシは、前記レバー部材の他端を加圧する加圧突起を有してよい。
【0016】
前記光学フィルムには、前記レバー部材の一端が挿入される少なくとも一つの結合孔が形成されてよい。
【0017】
前記液晶パネル組立体は、前記上部シャーシと前記下部シャーシとの間に配置される中間シャーシを更に含み、前記レバー部材は、前記中間シャーシに装着されてよい。
【0018】
前記光源は、少なくとも一つのLEDを含んでよい。
【0019】
前記目的を達成するために、本発明は、第2観点により、無導光板液晶パネル組立体として、光を発する少なくとも一つの光源と、前記光源から発せられた光を映像で表示する液晶パネルと、前記液晶パネルの後方から前記液晶パネルを対向するように配置された少なくとも一つの光学フィルムと、前記光源と、前記液晶パネル及び前記光学フィルムを収容する上部シャーシと下部シャーシと、前記上部シャーシと前記下部シャーシとの間に配置される中間シャーシとを含み、前記中間シャーシは、前記光学フィルムの端部領域が安着される第1安着面及び第2安着面を含み、前記第2安着面は、第1安着面より内側に配置されて第1安着面より更に高く、前記上部シャーシは、前記下部シャーシに結合時に、前記光学フィルムの端部領域を加圧する液晶パネル組立体を提供する。
【0020】
前記光源は、少なくとも一つのLEDを含んでよい。
【0021】
前記目的を達成するために、本発明は、第1観点及び第2観点のいずれか一つによる液晶パネル組立体を含む液晶ディスプレイ装置を提供する。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明によれば、無導光板液晶パネル組立体に備えられた光学フィルムのたわみを防止することができ、それにより、光の均一性及び画質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る液晶パネル組立体の第1実施形態を示す部分断面図である。
【図2A】図1の液晶パネル組立体に備えられた光学フィルムの平面図である。
【図2B】図2AのA領域を拡大して示した平面図である。
【図3A】図1の液晶パネル組立体に備えられたテンション部材の斜視図である。
【図3B】図3AをI−I線に沿って切断した断面図である。
【図4A】クリップ部材を光学フィルムに結合させるステップを示す断面図である。
【図4B】クリップ部材によって光学フィルムを引っ張るステップを示す断面図である。
【図4C】クリップ部材を加圧して中間シャーシにロッキングさせるステップを示す断面図である。
【図5】本発明の別の液晶パネル組立体の第2実施形態を示す部分断面図である。
【図6A】光学フィルムがレバー部材によって引っ張られる前の液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【図6B】光学フィルムがレバー部材によって引っ張られているときの液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【図7】本発明の別の液晶パネル組立体の第3実施形態を示す部分断面図である。
【図8A】光学フィルムにテンションが加えられる前の液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【図8B】光学フィルムにテンションが加えられるときの液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【図9】本発明に係る液晶ディスプレイ装置の一実施形態を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る液晶パネル組立体の第1実施形態を示す部分断面図であり、図2Aは、図1の液晶パネル組立体に備えられた光学フィルムの平面図であり、図2Bは、図2AのA領域を拡大して示した平面図であり、図3Aは、図1の液晶パネル組立体に備えられたテンション部材の斜視図であり、図3Bは、図3AをI−I線に沿って切断した断面図である。
【0026】
図1を参照すると、第1実施形態に係る液晶パネル組立体100は、上部シャーシ111と下部シャーシ112とを含む。
【0027】
上部シャーシ111と下部シャーシ112は、スクリュー115によって互いに結合されることにより、液晶パネル組立体100の他の部品を収容する空間を形成する。下部シャーシ112の内面112aには、ヒートシンク113が装着されている。ヒートシンク113は高い熱伝導性をもつ金属材質(例えば、アルミニウム)を有する。一方、ヒートシンク113には、反射シート114が付着されている。
【0028】
液晶パネル組立体100は、光源120と光学レンズ130を更に含む。
【0029】
光源120は、光を生成してそれに対応する光学レンズ130に向かって照射する。本実施形態の光源120はLEDとして備えられるが、代案としての別の実施形態においては、他の類型の光源が適用されてよい。図1には、たった一つの光源120が示されているが、液晶パネル組立体100は等間隔で配置された複数の光源120を含む。光源120は、駆動基板121に装着されて駆動基板121はヒートシンク113に装着される。
【0030】
光学レンズ130は光源120の前に配置され、光源120が照射した光をいろんな角度から屈折させる。図1に示すように、液晶パネル組立体100には、導光板が備えられていない。よく知られているように、導光板は光源が照射した光を液晶パネルに向かってガイドする。本実施形態の液晶パネル組立体100は、導光板を備えない代わりに、光学レンズ130を更に備えており、光学レンズ130によって光源120から照射された光は光源120から遠くまで広がることができる。導光板が省かれるため、液晶パネル組立体100は導光板を有する通常の液晶パネル組立体に比べて製造コスト及び重量を下げることができる。
【0031】
液晶パネル組立体100は、液晶パネル140及び光学フィルム150を更に含む。液晶パネル140は、光源120から発せられた光をカラー映像に表示する。そのために、液晶パネル140は、カラーフィルタ層を含むカラーフィルタ基板(図示せず)と薄膜トランジスタを含む薄膜トランジスタ基板(図示せず)を含み、カラーフィルタ基板と薄膜トランジスタ基板との間には、液晶(図示せず)が収容される。液晶パネル140については、よく知られているため、詳細な説明は省略する。
【0032】
光学フィルム150は、液晶パネル140の後方から液晶パネル140を対向するように配置される。図1において、光学フィルム150は、単一部材に見えるが、光学フィルム150は、拡散シート、プリズムシートのような多数の光学シートを含む。図2Aに示すように、光学フィルム150は、略長方形状を有し、両端部領域151、152にはそれぞれ3つのチップ(Tip)153が形成されている。図3Bに示すように、各々のチップ153には、長方形の結合孔153aが形成されている。代案としての別の実施形態においては、チップ153が形成されることなく、端部領域151、152に結合孔153Aが直に形成されてよい。
【0033】
液晶パネル組立体100は、ミドルモールド(middle mold)と称される中間シャーシ160を更に含む。
【0034】
中間シャーシ160は、上部及び下部シャーシ111、112とともに液晶パネル組立体100の一部部品をサポートする。そのために、中間シャーシ160は、液晶パネル組立体100内で端部領域に配置され、上部シャーシ111と下部シャーシ112との間に配置される。図1に示すように、中間シャーシ160の第1側面161は光学フィルム150と接触し、中間シャーシ160の第2側面162は下部シャーシ112と接触し、これらの第1側面161と第2側面162とは互いに直角を成している。一方、中間シャーシ160の第2側面162には、後述のテンション部材170のロッキングのための少なくとも一つのロッキング溝162aが形成されている。
【0035】
上述のように、本実施形態の液晶パネル組立体100は、導光板を備えていない。従って、液晶パネル組立体100は、光学フィルム150が後方に(即ち、反射シート114側に)たわむことを防止するために、テンション部材170を更に含む。図1においては、たった一つのテンション部材170が描かれているが、液晶パネル組立体100は光学フィルム150の結合孔153aの個数に対応する個のテンション部材170を有する。従って、液晶パネル組立体100は計6のテンション部材170を含む。
【0036】
本実施形態のテンション部材170はクリップ部材として備えられる。従って、テンション部材170は、クリップ部材170とも称される。図3A及び図3Bに示すように、クリップ部材(テンション部材)170は、フィルム結合部171及びロッキング部172を含み、これらの間の角度(α)は制限的ではなく、略80℃である。フィルム結合部171の末端には、結合フック171aが形成されており、ロッキング部172の末端にはロッキングフック172aが形成されている。図1に示すように、クリップ部材170の結合フック171aは光学フィルム150の結合孔153aに挿入されることにより、光学フィルム150に結合され、クリップ部材170のロッキングフック172aは中間シャーシ160のロッキング溝162aにロッキングされる。図1を参照すると、中間シャーシ160の第2側面162に対向した下部シャーシ112の領域には貫通孔112bが形成されている。クリップ部材170のロッキングフック172aは、中間シャーシ160のロッキング溝162aにロッキングされるときに、下部シャーシ112の貫通孔112bに挿入される。
【0037】
図4Aないし図4Cを参照して、第1実施形態の液晶パネル組立体100に備えられたクリップ部材(テンション部材)170の動作についてより詳細に説明する。図4Aは、クリップ部材を光学フィルムに結合させるステップを示す断面図であり、図4Bは、クリップ部材によって光学フィルムを引っ張るステップを示す断面図であり、図4Cは、クリップ部材を加圧して中間シャーシにロッキングさせるステップを示す断面図である。
【0038】
図4Aを参照すると、まず、クリップ部材170の結合フック171aが光学フィルム150の結合孔153aに挿入されることにより、クリップ部材170は光学フィルム150に結合される。このとき、光学フィルム150は緩んでいる状態で維持される。
【0039】
図4Bを参照すると、光学フィルム150に結合されたクリップ部材170は外方(即ち、X方向)に引っ張られることにより、光学フィルム150にテンションを加える。すると、図4Bに示すように、光学フィルム150は緩い状態から張った状態に変化する。
【0040】
図4Cを参照すると、X方向に引っ張られた状態でクリップ部材170が作業者によって下方に(即ち、Y方向に)加圧されることにより、クリップ部材170のロッキングフック172aは下部シャーシ112の貫通孔112bを介して中間シャーシ160のロッキング溝162aにロッキングされる。
【0041】
図4Aに示すように、中間シャーシ160の第1側面161と第2側面162との間の角度(β)は略90℃であり、クリップ部材170が中間シャーシ160に結合される前にクリップ部材170のフィルム結合部171とロッキング部172との間の角度(α)は90℃より小さい。本実施形態において、αは略80℃である。図4Cに示すように、中間シャーシ160にロッキングされる際、クリップ部材170のフィルム結合部171とロッキング部172との間の角度(α’)はロッキング前の角度(α)より大きい。即ち、クリップ部材170が、中間シャーシ160にロッキングされる際、クリップ部材170のフィルム結合部171とロッキング部172とは、本来より更に広がった状態となる。
【0042】
従って、このとき、クリップ部材170には本来の状態に復帰しようとする弾性力が生じ、このような弾性力の作用により、クリップ部材170のロッキングフック172aは中間シャーシ160のロッキング溝162aに容易にロッキングされる。なお、ロッキングの後にも、クリップ部材170のフィルム結合部171とロッキング部172とは本来より更に広がった状態を維持するため、クリップ部材170の弾性力により、中間シャーシ160のロッキング溝162からクリップ部材170のロッキングフック172aが離脱することが防止できる。
【0043】
図4Aないし図4Cに示すように、光学フィルム150はクリップ部材170によって中間シャーシ160に固定され、その過程において、クリップ部材170によって外方に(X方向に)引っ張られるため、下方に(Y方向に)たわむことが防止できる。このように、第1実施形態の液晶パネル組立体100においては、光学フィルム150の下に導光板が備えられていないが、クリップ部材(テンション部材)170によって光学フィルム150のたわみが防止でき、従って、光学フィルム150のたわみによる光の均一性及び画質の低下が防止できるようになる。
【0044】
本実施形態においては、クリップ部材170は中間シャーシ160に装着されるものとして例示されているが、対案としての別の実施形態においては、クリップ部材170は液晶パネル組立体100の他の部品(例えば、上部シャーシまたは下部シャーシ)に装着することができることは、本発明の技術分野の当業者なら容易に理解できるだろう。
【0045】
図5は、本発明の別の液晶パネル組立体の第2実施形態を示す部分断面図である。図5に示された第2実施形態の液晶パネル組立体200は、上述の第1実施形態の液晶パネル組立体100と類似している。例として、液晶パネル組立体200の下部シャーシ212と、ヒートシンク213と、反射シート214と、光源220と、駆動基板221と、光学レンズ230と、液晶パネル240及び光学フィルム250は、上述の液晶パネル組立体100のものと同一である。従って、これら部品に対しては繰り返し説明は省略する。
【0046】
図5を参照すると、液晶パネル組立体200は、テンション部材としてレバー部材270を含む。レバー部材270は、中間シャーシ260に回動軸271を中心に回動自在に装着される。レバー部材270の一端272は、光学フィルム250の結合孔253aに挿入され、レバー部材270の他端273は上部シャーシ211によって内側に加圧されることにより、レバー部材270によって光学フィルム250の外方に(X方向に)引っ張られる。図5に示すように、上部シャーシ211には、レバー部材270を加圧するための加圧突起211aが形成されている。未説明の符号215は、上部シャーシ211と下部シャーシ212とを結合するスクリューである。
【0047】
図6A及び図6Bを参照すると、第2実施形態の液晶パネル組立体200に備えられたレバー部材(テンション部材)270の動作について、より詳細に説明する。図6Aは、光学フィルムがレバー部材によって引っ張られる前の液晶パネル組立体の様子を示す断面図であり、図6Bは、光学フィルムがレバー部材によって引っ張られているときの液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【0048】
図6Aを参照すると、まず、レバー部材270の一端272が光学フィルム250の端部領域に形成された結合孔253aに挿入される。このとき、光学フィルムは緩んでいる状態で維持される。
【0049】
図6Bを参照すると、上部シャーシ211が下部シャーシ212に結合される際、レバー部材270の他端273は上部シャーシ211の加圧突起211aによって内側に加圧される。このとき、レバー部材270は、回動軸271を中心に一方向(図面上では、反時計回り)に回動し、それにより、光学フィルム250は外方に(X方向に)引っ張られる。即ち、レバー部材270によって光学フィルム250にX方向のテンションが加えられる。
【0050】
このように、第2実施形態の液晶パネル組立体200においては、光学フィルム250の下に導光板が備えられていないが、レバー部材270によって光学フィルム250にテンションが加えられるため、光学フィルム250が下方に(Y方向に)たわむことが防止できる。従って、光学フィルム250のたわみによる光の均一性及び画質の低下が防止できるようになる。
【0051】
図7は、本発明の別の液晶パネル組立体の第3実施形態を示す部分断面図である。図7に示す第3実施形態の液晶パネル組立体300は、上述の第1実施形態の液晶パネル組立体100と類似している。例として、液晶パネル組立体300の下部シャーシ312と、ヒートシンク313と、反射シート314と、光源320と、駆動基板321と、光学レンズ330と、液晶パネル340及び光学フィルム350は、上述の液晶パネル組立体100のものと同一である。従って、これら部品に対しては繰り返し説明は省略する。
【0052】
図7を参照すると、光学フィルム350の端部領域355は、中間シャーシ360の第1安着面365及び第2安着面366上に置かれ、このとき、第1安着面365より内側に配置される第2安着面366は第1安着面365の高さより高い。そして、第1安着面365上に配置された光学フィルム350の端部領域355は、上部シャーシ311の加圧面311bによって下方に(即ち、Y方向に)加圧される。このように、上部シャーシ311が光学フィルム350の端部領域355を加圧することにより、光学フィルム350は外方に(即ち、X方向に)引っ張られる。
【0053】
図8A及び図8Bを参照して、第3実施形態の液晶パネル組立体300に備えられた光学フィルム350にテンションが加えられる過程を説明する。図8Aは、光学フィルムにテンションが加えられる前の液晶パネル組立体の様子を示す断面図であり、図8Bは、光学フィルムにテンションが加えられるときの液晶パネル組立体の様子を示す断面図である。
【0054】
図8Aを参照すると、光学フィルム350にテンションが加えられる前の光学フィルム350は緩んでいる状態で維持される。
【0055】
図8Bを参照すると、上部シャーシ311が下部シャーシ312に結合される際、上部シャーシ311の加圧面311bによって光学フィルム350の端部領域355が下方に(X方向に)加圧され、このとき、光学フィルム350は外方に(X方向に)引っ張られるようになる。即ち、光学フィルム350は、上部シャーシ311の加圧作用によってテンションを受けるようになる。従って、光学フィルム350は緩い状態から張られた状態に変化するようになる。
【0056】
このように、第3実施形態の液晶パネル組立体300においては、光学フィルム350の下に導光板が備えられていないが、上部シャーシ311が光学フィルム350の端部領域355を加圧することにより、光学フィルム350が下方に(Y方向に)たわむことが防止できる。従って、光学フィルム350のたわみによる光の均一性及び画質の低下が防止できるようになる。
【0057】
図9は、本発明に係る液晶ディスプレイ装置の一実施形態を概略的に示す断面図である。図9の液晶ディスプレイ装置1は、液晶ディスプレイテレビ(LCD TV)を例示している。しかし、本発明は、コンピュータモニタのような別の類型のディスプレイ装置にも適用できるということを、本発明の技術分野の当業者なら容易に理解するだろう。
【0058】
図9を参照すると、液晶ディスプレイ装置1は、上部ハウジング10及び下部ハウジング20を含む。これらのハウジング10、20は、上述の実施形態に係る液晶パネル組立体100、200、300のいずれか一つを収容する。液晶パネル組立体100、200、300の後方には、液晶ディスプレイ装置1に電圧を供給するパワーボード30及び液晶ディスプレイ装置1の動作を制御する制御ボード40が配置される。図9においては、パワーボード30及び制御ボード40が示されているだけであるが、液晶ディスプレイ装置1内には、他の回路ボードが更に備えられてよい。
【0059】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は以上の実施形態に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的趣旨の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0060】
100、200、300 液晶パネル組立体
111、211、311 上部シャーシ
112、212、312 下部シャーシ
112b 貫通孔
115 スクリュー
113、313 ヒートシンク
114、314 反射シート
120、320 光源
121、321 駆動基板
130、330 光学レンズ
140、340 液晶パネル
150、250、350 光学フィルム
153a 光学フィルムの結合孔
160、360 中間シャーシ
161 中間シャーシの第1側面
162 中間シャーシの第2側面
162a ロッキング溝
170 テンション部材
171 フィルム結合部
171a 結合フック
172 ロッキング部
172a ロッキングフック
211a 加圧突起
270 レバー部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無導光板液晶パネル組立体において、
光を発する少なくとも一つの光源と、
前記光源から発せられた光を映像で表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルの後方から前記液晶パネルを対向するように配置された少なくとも一つの光学フィルムと、
前記光源と、前記液晶パネル及び前記光学フィルムを収容する上部シャーシと下部シャーシと、
前記光学フィルムのたわみが防止できるように前記光学フィルムにテンションを加える少なくとも一つのテンション部材と
を含む液晶パネル組立体。
【請求項2】
前記テンション部材はクリップ部材として備えられ、前記クリップ部材の一端は、前記光学フィルムの端部領域に結合され、前記クリップ部材の他端は、前記液晶パネル組立体内の一部品にロッキングされることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル組立体。
【請求項3】
前記液晶パネル組立体は、中間シャーシを更に含み、前記クリップ部材の他端は前記中間シャーシにロッキングされることを特徴とする請求項2に記載の液晶パネル組立体。
【請求項4】
前記クリップ部材は、
前記光学フィルムに結合されるフィルム結合部と、
前記中間シャーシにロッキングされるロッキング部と
を含むことを特徴とする請求項3に記載の液晶パネル組立体。
【請求項5】
前記光学フィルムの端部領域には、少なくとも一つの結合孔が形成され、前記フィルム結合部は前記結合孔に挿入される結合フックを備えることを特徴とする請求項4に記載の液晶パネル組立体。
【請求項6】
前記中間シャーシには、少なくとも一つのロッキング溝が形成され、前記ロッキング部は、前記ロッキング溝にロッキングされるロッキングフックを備えることを特徴とする請求項4に記載の液晶パネル組立体。
【請求項7】
前記中間シャーシは、前記光学フィルムをサポートする第1側面と前記下部シャーシをサポートする第2側面とを有し、前記クリップ部材のフィルム結合部とロッキング部材との間の角度は、前記中間シャーシの第1側面と第2側面との間の角度より小さいことを特徴とする請求項4に記載の液晶パネル組立体。
【請求項8】
前記テンション部材は、前記液晶パネル組立体内に回動自在に配置されたレバー部材として備えられ、前記レバー部材の一端は、前記光学フィルムの端部領域に結合され、前記レバー部材の他端は、前記上部シャーシが前記下部シャーシに結合される時に前記上部シャーシによって加圧されることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル組立体。
【請求項9】
前記上部シャーシは、前記レバー部材の他端を加圧する加圧突起を有することを特徴とする請求項8に記載の液晶パネル組立体。
【請求項10】
前記光学フィルムには、前記レバー部材の一端が挿入される少なくとも一つの結合孔が形成されることを特徴とする請求項8に記載の液晶パネル組立体。
【請求項11】
前記液晶パネル組立体は、前記上部シャーシと前記下部シャーシとの間に配置される中間シャーシを更に含み、前記レバー部材は、前記中間シャーシに装着されることを特徴とする請求項8に記載の液晶パネル組立体。
【請求項12】
前記光源は、少なくとも一つのLEDを含むことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネル組立体。
【請求項13】
無導光板液晶パネル組立体において、
光を発する少なくとも一つの光源と、
前記光源から発せられた光を映像で表示する液晶パネルと、
前記液晶パネルの後方から前記液晶パネルを対向するように配置された少なくとも一つの光学フィルムと、
前記光源と、前記液晶パネル及び前記光学フィルムを収容する上部シャーシと下部シャーシと、
前記上部シャーシと前記下部シャーシとの間に配置される中間シャーシと
を含み、
前記中間シャーシは、前記光学フィルムの端部領域が安着される第1安着面及び第2安着面を含み、前記第2安着面は、第1安着面より内側に配置されて第1安着面より更に高く、前記上部シャーシは、前記下部シャーシに結合時に、前記光学フィルムの端部領域を加圧する液晶パネル組立体。
【請求項14】
前記光源は、少なくとも一つのLEDを含むことを特徴とする請求項13に記載の液晶パネル組立体。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれか一項に係る液晶パネル組立体を含む液晶ディスプレイ装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−41280(P2013−41280A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−179635(P2012−179635)
【出願日】平成24年8月13日(2012.8.13)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】