説明

液晶媒体で使用するための化合物

本発明は、液晶媒体で使用される化合物、該化合物を含む液晶媒体、電気光学デバイスでの該媒体の使用、外電気候学デバイス、および視覚的にアイソトロピック状態で操作されうる電気光学デバイスで使用するためのメソゲニック媒体での該化合物の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶媒体で使用するための化合物、該化合物を含む液晶媒体、該媒体の電気光学デバイスでの、該電気光学デバイスの使用、および光学的にアイソトロピックな状態で操作されうる電気光学的デバイスで使用するためのメソゲン性媒体での該化合物の使用に関する。
【0002】
液晶は、その物質の光学特性が印加電圧により修正しうるので、ディスプレイデバイスの誘電体として、一般的に使用される。液晶に基づく電気光学デバイスは、当業者に非常に広範に知られ、種々の効果の基礎となりうる。そのようなデバイスの例として、動的散乱を有するセル、DAP(配向相の変形)セル、ゲスト/ホストセル、ねじれネマティック構造を有するTNセル、STN(超ねじれネマティック)セル、SBE(超複屈折効果)セルおよびOMI(光学モード干渉)セルである。一般的なディスプレイデバイスのほとんどは、Schadt-Helfrich効果に基づき、ねじれネマティック構造を有する。
【0003】
液晶材料は、良好な化学的および熱的安定性、並びに電界および電磁放射での良好な安定性を有しなければならない。さらに液晶材料は、低い粘度を有し、セル中で短いアドレス時間、低しきい値および高コントラストをもたらすべきである。
【0004】
それらは、例えば上述のセルのネマティックまたはコレステリック中間相で、通常操作される温度、即ち、室温として取りうる最も広い範囲の上および下限で、適当な中間相を有する。液晶は、通常複数の成分の混合物として使用されるので、成分が相互に容易に溶解することが重要である。電気伝導性、誘電異方性および光学異方性などのさらなる特性は、セルタイプおよび用途領域に応じて、種々の要求を満たさなければならない。例えば、ねじれネマティック構造を有するセル用材料は、正の誘電異方性および低電気伝導度を有するべきである。
【0005】
例えば、統合非線形素子を有する切替え個別画素用マトリックス液晶ディスプレイ(MLCディスプレイ)には、大きな正の誘電異方性を有する媒体、広いネマティック相、相対的に低い複屈折、非常に高い比抵抗、良好なUVおよび熱安定性ならびに低い蒸気圧が望まれる。
【0006】
このタイプのマトリックス液晶は知られている。個別画素の個別切替えに使用しうる非線形素子は、例えば、能動素子である。「アクティブマトリックス」という用語は、その後使用され、2つのタイプ間の識別がなされ得る:
1.MOS(金属酸化物半導体)または基板としてのシリコンウエハー上の他のダイオード
2.基板としてのガラス板上の薄膜トランジスタ(TFTs)
【0007】
ディスプレイの種々の部分のモジュール式組立品でさえ、取り付け時に問題を起こしうるので、基板材料としての単結晶シリコンの使用は、ディスプレイサイズを制限する。
好まれる、より有望なタイプ2の場合、使用される電気光学効果は通常TN効果である。2つの技術間の識別がなされる:例えば、CdSeなどの化合物半導体を含むTFTs、または多結晶もしくはアモルファスシリコンに基づくTFTs。集中的な研究が、後者の技術で広く世界的に行われている。
【0008】
TFTマトリックスは、ディスプレイの1つのガラス板の内側に適用され、他のガラス板は、その内側の透明対電極として支える。画素電極のサイズと比較して、TFTは非常に小さく、実質的に画像の悪影響もない。当該技術は、フルカラー化ディスプレイにも広げることが可能であり、赤、緑および青色フィルターのモザイクは、フィルター素子が各切替え画素と反対になるように配置される。
【0009】
TFTディスプレイは、通常トランスミッションの交差偏向子を有するTNセルとして作動し、後ろから照らされる。
「MLCディスプレイ」という用語は、本明細書では、統合非線形素子を有するマトリックスディスプレイ、即ち、アクティブマトリックスに加え、ヴァリスタまたはダイオードなどのパッシブ素子を有するディスプレイ(MIMダイオード=金属−絶縁体−金属)もまた含む。
【0010】
このタイプのMLCディスプレイは、TV用途(例えば、ポケットTVs)またはコンピュータ(ラップトップ)用途の高情報ディスプレイ、および自動車または航空機建設用に特に適する。コントラストの角度依存性および応答時間という問題に加え、液晶混合物の不充分に高い比抵抗のために、障害がまた生じる。[TOGASHI, S., SEKIGUCHI, K., TANABE, H., TAMAMOTO, E., SORIMACHI, K., TAJIMA, E., WATANABE, H., SHIMIZU, H., Proc. Eurodisplay 84, sept. 1984: A 210-288 Matrix LCD Controlled by Double Stage Diode Rings, p. 141ff, Paris; STROMER, M., Proc. Eurodisplay 84, Sept. 1984: Design of Thin Film Transistors for Matrix Addressing of Television Liquid Crystal Displays, p. 145 ff, Paris]
【0011】
抵抗の減少と共に、MLCディスプレイのコントラストが悪化し、画像消去後の問題が生じうる。液晶混合物の比抵抗は、ディスプレイの内部表面の相互作用によりMLCディスプレイの耐用期間に低下するので、高い(初期)抵抗は、許容できる用役期間を得るために非常に重要である。特に低電圧混合物の場合、非常に高い比抵抗値を達成するのは、今まで不可能であった。さらに、温度の上昇および加熱および/またはUV被爆後に、比抵抗ができるだけ小さな上昇を示すことが重要である。従来技術の混合物の低温特性はまた、特に不都合である。非結晶化および/またはスメクティック相の発現が、低温においてさえ要求される。さらに、適切な画像品質を達成するために、高い電圧保持値(VHR)ならびにVHRの低い温度依存性が要求される(VHRは、時間の関数としてディスプレイ画素に印加される電圧の減少を反映する;高VHR値は、印加電圧のほんのわずかな減少を示す)。従って、従来技術のMLCディスプレイは、今日の要求に合致しない。
【0012】
従って、大きな作動温度範囲で同時に非常に高い比抵抗、低温でさえ短い応答時間、低閾値、低い温度依存性での高VHR値を有し、これらの欠点を有しないか、またはより小さな範囲でしか示さないMLCディスプレイへの大きな要求が存在し続ける。
【0013】
TN(Schadt-Helfrich)セルにおいて、セル中で以下の利点を促進する媒体が望ましい。
− 広げられたネマティック相範囲(特に低温に下げる)
− 非常に低温での切替え能力(屋外使用、自動車、航空電子光学)
− UV放射に対する増加した抵抗(より長い用役期間)
− 低閾値のための高Δε
従来技術で入手できる媒体は、他のパラメータを同時に保持しながら、達成されるこれらの利点を許容しない。
【0014】
超ねじれ(STN)セルの場合、より大きなマルチプレックス能力および/またより低い閾値電圧および/またはより広いネマティック相範囲(特に低温で)を可能とする媒体が望まれる。このために、利用できるパラメータ許容度のさらなる拡大(透明点、スメクティック−ネマティック転移または融点、粘度、誘電パラメータ、弾性パラメータ)が、早急に望まれる。これは、セル内の電界が、TNまたはSTNセルのように垂直に配向するのではなく、水平配向する、面内切替え(IPS)セルに適用する。
【0015】
従って、本発明の目的は、上述の欠点を有しないかまたは減じた範囲で有し、低閾値電圧、高VHR値、VHRの低温度依存性などの有利な特性を有する前記媒体を好ましく提供する、化合物の、液晶媒体ので使用のために提供することである。
驚くべきことに該目的は、本発明の化合物により達成されることが見いだされた。
【0016】
従って、本発明は、一般式I
【化1】

式中、
a、b、cおよびdは、相互に独立して0、1または2であり、a+b+c+d≦4であり;
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
【0017】
11、L12、L13およびL14は、相互に独立して、水素、ハロゲン、CN基、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されていてもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
少なくともL11およびL12の一方が水素でないとき、L13およびL14は水素であり;少なくともL13およびL14の一方が水素でないとき、L11およびL12は水素であり;L11、L12、L13およびL14の少なくとも1つは水素ではなく;およびL11およびL12は同時には、ハロゲンではなく;
【0018】
11は、H、ハロゲン、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
【0019】
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
【0020】
11、A12、A13およびA14は、相互に独立して下記式の環の1つであり:
【化2】

11、A12、A13およびA14は、2個以上存在する場合、それぞれ同一の環でもよくまたは2つの異なる環でもよく;
【0021】
11、Y12、Y13およびY14は、相互に独立して、水素、ハロゲン、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
【0022】
f、g、hおよびjは、相互に独立して0、1、2または3であり、
11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり、Z11、Z12、Z13およびZ14は、それぞれ、2個以上存在する場合、同一の意味でもまたは異なる意味でもよく、
【0023】
ここで、R11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基でなく、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−ビラジカルの群から独占的に選択される部分によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していないが、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、相互に独立して、−SiR−(RとRの両方がHではない)、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、例えば、式−O−COCH=CHの群が排除されるものではなく、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0024】
同時に、a+b+c+d≦3である場合には;
11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、該アルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
【0025】
12は、ハロゲンまたは1個〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、該アルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
【0026】
11、A12、A13およびA14は、相互に独立して下記式の環の1つであり:
【化3】

【0027】
11、Y12、Y13およびY14は、相互に独立してHまたはFであり;
11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して−CHCH−、(−CHCH−)、−CH=CH−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、ハロゲン、−CN、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiH、−CH=CH−および/または−C≡C−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;
で表される化合物に関する。
【0028】
本発明の好ましい態様において、式Iで表される化合物に存在する、基R11、L11、L12、L13、L14、Y11、Y12、Y13、Y14およびX11の少なくとも1つはキラルな基であり、好ましくは式Iの基である。
【化4】

【0029】
式中、
は、1〜9個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレン−オキシ基または単結合であり、
は、1〜10個のC原子を有し、非置換であるか、F、Cl、BrまたはCNにより単または多置換されていてもよいアルキルまたはアルコキシ基であり、また、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基が、各々の場合において互いに独立して、−C≡C−、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−または−CO−S−により、酸素原子が互いに直接結合しないように置換されていることが可能であり、
は、F、Cl、Br、CNまたはQについて定義されているが、Qとは異なるアルキルもしくはアルコキシ基である。
【0030】
式I中のQが、アルキレン−オキシ基である場合において、O原子は、好ましくは、キラルなC原子に隣接している。
式Iで表される好ましいキラルな基は、2−アルキル、2−アルコキシ、2−メチルアルキル、2−メチルアルコキシ、2−フルオロアルキル、2−フルオロアルコキシ、2−(2−エチン)−アルキル、2−(2−エチン)−アルコキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−アルキルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−アルコキシである。
【0031】
とくに好ましいキラルな基Iは、2−ブチル(=1−メチルプロピル)、2−メチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、とくに2−メチルブチル、2−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキソキシ、1−メチルヘキソキシ、2−オクチルオキシ、2−オキサ−3−メチルブチル、3−オキサ−4−メチルペンチル、4−メチルヘキシル、2−ヘキシル、2−オクチル、2−ノニル、2−デシル、2−ドデシル、6−メトキシオクトキシ、6−メチルオクトキシ、6−メチルオクタノイルオキシ、5−メチルヘプチルオキシカルボニル、2−メチルブチリルオキシ、3−メチルバレロイルオキシ、4−メチルヘキサノイルオキシ、2−クロロプロピオニルオキシ、2−クロロ−3−メチルブチリルオキシ、2−クロロ−4−メチルバレリルオキシ、2−クロロ−3−メチルバレリルオキシ、2−メチル−3−オキサペンチル、2−メチル−3−オキサヘキシル、1−メトキシプロピル−2−オキシ、1−エトキシプロピル−2−オキシ、1−プロポキシプロピル−2−オキシ、1−ブトキシプロピル−2−オキシ、2−フルオロオクチルオキシ、2−フルオロデシルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチル、2−フルオロメチルオクチルオキシである。極めて好ましいのは、2−ヘキシル、2−オクチル、2−オクチルオキシ、1,1,1−トリフルオロ−2−ヘキシル、1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−オクチルオキシである。
【0032】
さらに、アキラルな分枝状アルキル基を含む化合物が、例えば結晶化に対する傾向の低下のために、時々重要であり得る。このタイプの分枝状基は、一般的に、1個よりも多い鎖分枝を含まない。好ましいアキラルな分枝状基は、イソプロピル、イソブチル(=メチルプロピル)、イソペンチル(=3−メチルブチル)、イソプロポキシ、2−メチル−プロポキシおよび3−メチルブトキシである。
さらに本発明の好ましい態様は前記態様と同一でも異なってもよいが、少なくとも1つの環、好ましくは式Iの化合物に存在する、環A11、A12、A13およびA14の1つが、キラル部であり、好ましくはコレステリン−ジイル、ピニメントール−ジイルおよびテトラヒドロピラン−ジイルの群から選択され、最も好ましくはテトラヒドロピラン−ジイルである。
【0033】
さらに別の本発明の好ましい態様は前記態様と同一でも異なってもよいが、基R11、L11、L12、L13、L14、Y11、Y12、Y13、Y14およびX11の少なくとも1つが、式Iの化合物に存在し、PG−SGである。式中、
SGはスペーサー基であり、
PGは重合可能な基または反応基である。
【0034】
重合可能な、または反応性の基PGは、好ましくは以下から選択される。CH=CW−COO−、
【化5】

CH=CW−(O)k1−、CH−CH=CH−O−、(CH=CH)CH−OCO−、(CH=CH−CHCH−OCO−、(CH=CH)CH−O−、(CH=CH−CHN−、HO−CW−、HS−CW−、HWN−、HO−CW−NH−、CH=CW−CO−NH−、CH=CH−(COO)k1−Phe−(O)k2−、Phe−CH=CH−、HOOC−、OCN−およびWSi−。各式中、WはH、Cl、CN、フェニルまたは1〜5個のC原子を有するアルキルであって、とくにH、ClまたはCHであり、WおよびWは、互いに独立して、Hまたは1〜5個のC原子を有するアルキルであって、とくにメチル、エチルまたはn−プロピルであり、W、WおよびWは、互いに独立してCl、1〜5個のC原子を有するオキサアルキルまたはオキサカルボニルアルキルであり、Pheは、1,4−フェニレンであり、そしてkおよびkは互いに独立して、0または1である。
【0035】
とくに好ましくは、PGは、ビニル基、アクリレート基、メタクリレート基、オキセタン基またはエポキシ基、とくに好ましくはアクリレートまたはメタクリレート基である。
スペーサー基SGについて、この目的のために当業者に知られているすべての基を、用いることができる。スペーサー基SGは、好ましくは、式SG’−Xで表され、したがって、PG−SG−は、PG−SG’−X−であり、ここで、
【0036】
SG’は、20個までのC原子を有し、非置換であるか、F、Cl、Br、IまたはCNにより単または多置換されていてもよいアルキレンであり、また、1つまたは2つ以上の隣接していないCH基が、各々の場合において互いに独立して、Oおよび/またはS原子が互いに直接結合しないように、−O−、−S−、−NH−、−NR01、−SiR0102−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−、−CO−、−CO−S−、−CH=CH−もしくは−C≡C−により置換されていることが可能であり、
Xは、−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−COO−、−CO−NR01−、−NR01−CO−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR01−、−CY01=CY02−、−C≡C−、−CH=CH−COO−、−OCO−、−CH=CH−または単結合であり、
01、R02、Y01およびY02は、前に示したそれぞれの意味の1つを有する。
【0037】
Xは、好ましくは、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−CFO−、−OCF−、−CFS−、−SCF−、−CHCH−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CR−、−CY02=CY02−、−C≡C−または単結合、とくに−O−、−S−、−C≡C−、−CY01=CY02−または単結合、極めて好ましくは、共役系を形成することができる基、例えば−C≡C−もしくは−CY01=CY02−、または単結合である。
【0038】
典型的な基SG’は、例えば、−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−または−CHCH−NH−CHCH−または−(SiR00−O)−であり、pは、2〜12の整数であり、qは、1〜3の整数であり、R、R00および他のパラメーターは、前に示した意味を有する。
好ましい基SG’は、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエチレン、エチレン−N−メチル−イミノエチレン、1−メチルアルキレン、エテニレン、プロペニレンおよびブテニレンである。
【0039】
他の好ましい態様において、SG’は、式I*’で表されるキラルな基である:
【化6】

式中、
およびQは、式Iにおいて示した意味を有し、
は、1〜10個のC原子を有するアルキレンもしくはアルキレン−オキシ基または単結合であり、Qとは異なり、
は重合基PGに結合している。
さらに好ましいのは、1つまたは2つの基PG−SG−を有する化合物であり、ここでSGは、単結合である。
2つの基PG−SGを有する化合物の場合において、2つの重合可能な基PGおよび2つのスペーサー基SGの各々は、同一であるかまたは異なっていてもよい。
【0040】
本発明の好ましい態様において、式Iの化合物であって基R11、L11、L12、L13、L14、Y11、Y12、Y13、Y14およびX11の存在するものの1つまたは2つ以上、好ましくは2つ、3つまたは4つ以上が、アリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、好ましくは、アリールオキシ、アルキルアリールオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していない。
【0041】
好ましくは、基R11、L11、L12、L13、L14、Y11、Y12、Y13、Y14およびX11の存在するものの1つまたは2つ以上、好ましくは2つ、3つまたは4つ以上が、下記基群から選択される。
【化7】

【0042】
式中、Rは、上記意味を有し、好ましくはn−アルキルであり最も好ましくはメチルである。
【0043】
本発明の化合物は、非常に大きな正の誘電異方性Δεを示し、少量で液晶媒体中で使用される場合でさえ、低閾値電圧および高い値の電圧保持比を誘発する。
式Iの化合物は、広い用途範囲を有する。置換基の選択により、これらの化合物は、液晶媒体を主として構成する基礎材料として提供されうる;しかし、例えば、このタイプの誘電体の誘電異方性および/または光学異方性を改変し、および/またはその閾値電圧および/またはその粘度を最適化するために、他のクラスの化合物からの液晶基礎材料に、式Iの化合物を加えることもまた可能である。
【0044】
純粋な状態で、式Iの化合物は無色であり、化学的、熱的および光に対し安定である。
好ましくは、一般式Iの化合物は、合計で4個以上の環を含まず、即ち、a+b+c+d≦3である。a+b+c+dが少なくとも1であり、3以下がさらに好ましい。最も好ましいのは、a+b+c+dが2または3である本発明の化合物である。
一般式Iでaは1であり、bは0であり、式Iの化合物の中央環の左側に、たった1つのさらなる環A11が存在するのがまた好ましい。
【0045】
式Iの化合物の中央環の右側に関して、少なくとも1つ環A14が存在する、即ち、d=1であるのが好ましい。本発明の好ましい態様の1つは、d=1およびc=0である。本発明の他の好ましい態様は、cおよびdがともに1であり、従って、式Iの化合物の中央環の右側に2つの環A13およびA14が存在する。特定の好ましい態様は、a=b=0であり、c=d=1である。
【0046】
式Iにおいて、R11は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、RおよびRが相互に独立して1〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるか、またはフッ素によって単置換もしくは多置換されている。R11は、主鎖中に10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−Si(アルキル’)−O−Si(アルキル’)基であり、該基は、さらにフッ素で置換されていてもよく、アルキル’は、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する直鎖状アルカニル基であるのが、更にまた好ましい。R11は、下記基の1つであることがさらにまた好ましい:nが1、2、3、4、5、6、7または8であるC2n+1−またはC2n+1−O−;mが2、3、4、5、6、7または8であるC2m−1−またはC2m−1−O−;pが1、2、3、4または5であり、qが1、2、3、4または5であるC2p+1−O−C2q−O−;rが1、2、3または4、sおよびtが相互に独立して、1、2、3または4である(C2t+1Si−O−Si(C2s+1−C2r−O−。殊に、R11はCH、C、C、n−C、n−C11、n−C13、n−C15、n−C17、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−CHCHOCH、−CHCHCH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−O−CH、−O−(CH−O−C、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−である。
【0047】
式Iにおいて、L11は、好ましくは1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、RおよびRが相互に独立して1〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるか、またはフッ素によって単置換もしくは多置換されている。L11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基または−O−アルキレン−Si(アルキル’)−O−Si(アルキル’)基であり、該基は、さらにフッ素で置換されていてもよく、アルキル’は、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する直鎖状アルカニル基であるのが、更にまた好ましい。L11は、下記基の1つであることがさらにまた好ましい:パーフルオロアルキル;nが1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であるC2n+1−O−であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていてもよい;mが2、3、4、5、6、7または8であるC2m−1−O−であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていてもよい;pが1、2、3、4または5であり、qが1、2、3、4または5であるC2p+1−O−C2q−O−;rが1、2、3または4、sおよびtが相互に独立して、1、2、3または4である(C2t+1Si−O−Si(C2s+1−C2r−O−。殊に、L11は、−CF;−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−O−n−C15、−O−n−C17、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−O−CH、−O−(CH−O−C、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−である。
【0048】
式Iにおいて、L12は、好ましくはフッ素、1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、RおよびRが相互に独立して1〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるか、またはフッ素によって単置換もしくは多置換されている。L12は、フッ素、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基または−O−アルキレン−Si(アルキル’)−O−Si(アルキル’)基であり、該基は、さらにフッ素で置換されていてもよく、アルキル’は、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基であるのが、更にまた好ましい。L12は、Fまたは下記基の1つのいずれかであることがさらにまた好ましい:パーフルオロアルキル;nが1、2、3、4、5、6、7または8であるC2n+1−O−であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていてもよい;mが2、3、4、5、6、7または8であるC2m−1−O−であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていてもよい;pが1、2、3、4または5であり、qが1、2、3、4または5であるC2p+1−O−C2q−O−;rが1、2、3または4、sおよびtが相互に独立して、1、2、3または4である(C2t+1Si−O−Si(C2s+1−C2r−O−。殊に、L12は−CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−O−n−C15、−O−n−C17、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−O−CH、−O−(CH−O−C、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−である。
【0049】
11およびL12は、同じ意味を有するものがまた好ましい。さらに、L11およびL12が、共に水素である場合、L13およびL14は共に水素ではなく、L11およびL12が水素でない場合、L11およびL12と同じ意味を有することが好ましい。
【0050】
11は、極性置換基であることが好ましい。従って、X11は、好ましくは、−NCS、−SF、Rが直鎖状アルキル基であって、フッ素で単置換もしくは多置換されている−S−R、−SO−R−、または−CN、F、Cl、1〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、RおよびRが相互に独立して1〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、−SiR−または−CH=CH−によって、相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキル基は、フッ素によって単置換もしくは多置換されていて、該アルコキシ基は、無置換であるか、またはフッ素によって単置換もしくは多置換されている。本発明の好ましい態様は、X11が−NCS、−SF、Rがフッ素で単置換もしくは多置換されている直鎖状アルキル基である、−S−Rまたは−SO−Rであり、殊に−CF、−Cまたはn−Cである。本発明の他の好ましい態様は、X11がF、Cl、CN、8個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルケニル基はフッ素で単置換もしくは多置換されていて、該アルコキシ基は無置換またはフッ素で単置換もしくは多置換されているものからまた選択される。X11は、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであるものが、さらにまた好ましい。
【0051】
11、A12、A13およびA14は、相互に独立して下記式の1つから選択されるのが好ましい:
【化8】

【0052】
好ましくは、Y11は、H、F、10個までの炭素原子を有するアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基または−O−アルキレン−Si(アルキル’)−O−Si(アルキル’)基であり、該基は、さらにフッ素で置換されていてもよく、アルキル’は、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である。Y11は、下記基の1つであることがさらにまた好ましい:H;F;パーフルオロアルキル;nが1、2、3、4、5、6、7または8であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていもよい、C2n+1−O−;mが2、3、4、5、6、7または8であり、1または2以上のH原子がFにより置換されていもよい、C2m−1−O−;pが1、2、3、4または5であり、qが1、2、3、4または5であるC2p+1−O−C2q−O−;rが1、2、3または4、sおよびtが相互に独立して、1、2、3または4である(C2t+1Si−O−Si(C2s+1−C2r−O−。殊に、Y11は、F、CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−CH=CH、−O−(CH−O−CH、−O−(CH−O−C、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−、(CHSi−O−Si(CH−(CH−O−である。
【0053】
好ましくは、Y12は、水素または上記のY11の好ましい定義と同じ意味である。殊に、Y12は、Hである。
さらに、
【化9】

は、下記基の1または2以上を表す:
【化10】

【0054】
さらに、本発明の化合物は、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル、ナフチル−2,6−ジイルおよび/またはチエン−2,5−ジイル環の少なくとも1つを含み、該ナフチル部分は、1または2以上のフッ素で置換されていてもよいものであることが好ましい。式IのA11、A12、A13およびA14の1つは、
【化11】

であり、fおよびgは、相互に独立して0、1、2または3であり;殊にfは1、gは2または3である。C−2およびC−5にそれぞれ2つの立体中心を有する、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル環を含有する式Iの化合物は、所望の場合は、当業者に吉の立体異性体の分離方法、例えばキラル相でのHPLCなどの方法により、立体的に純粋な形態で得ることができることに注目すべきである。
【0055】
本発明の特定の好ましい態様において、A11およびA12の少なくとも1つ、および殊にA11は、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル環である。本発明の他の好ましい態様において、A13およびA14の少なくとも1つ、およびA13およびA14の1つのみが、式
【化12】

であって、fおよびgが相互に独立して0、1、2または3である。fは1、gは2または3であり、フッ素置換基が、ナフチル部分の1−、3−、4−および8−位にそれぞれ位置するものが非常に好ましい。特に好ましい態様において、A11およびA12の1つは、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル部分であり、A13およびA14の1つは、任意にフッ素化されたナフチル−2,6−ジイル部分である。
【0056】
本発明の他の好ましい態様において、A11−X11は、下記式の通りである:
【化13】

式中、X11は、上記で定義したものであり、好ましくはNCS、SF、−S−CF、−SO−CF、−SO−C、−SO−n−C、−CN、F、Cl、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、より好ましくはF、OCF、CF、CNであり、殊にFである。最も好ましくは、A14−X11が、式
【化14】

である。
【0057】
式Iにおいて、Z11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して単結合、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CFO−または−CO−O−である。Z11およびZ12は、相互に独立して単結合または−CO−O−であり、殊に単結合であり、Z13およびZ14は、相互に独立して単結合、−CFO−または−CO−O−であり;殊にZ13およびZ14の1つは、−CFO−である。
【0058】
本発明の好ましい1つの態様は、式IAの化合物を含む:
【化15】

式中、Cは0または1であり;
11は、H、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいR11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0059】
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0060】
15、L16、L17およびL18は、相互に独立して、H、−CFまたはFであり;好ましくは少なくともL15はFまたは−CFである:
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;好ましいZ14は、単結合、−C≡C−、−CFO−または−COであり、特に単結合または−CFO−である;
11は、−NCS、CF、−SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;好ましくは、RおよびRは、共にメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいRは、CF、C、n−Cである。
【0061】
式IAの好ましい1つのサブグループは、cが0である化合物である。該サブグループの化合物の例は、下記の通りである:
【化16】

【0062】
【化17】

【0063】
【化18】

【0064】
【化19】

【0065】
【化20】

【0066】
【化21】

【0067】
【化22】

式中、nおよびmは、相互に独立して1〜10の整数であり、好ましくは1、2、3、4、5、6、7または8であり;pは1〜5の整数であり、好ましくは1、2または4である;qおよびrは、相互に独立して2〜8の整数であり、好ましくは3、4、5または6であり;sおよびtは、相互に独立して1、2、3または4であり、好ましくは2または3であり;uおよびvは相互に独立して1、2、3または4であり、好ましくは1または4である。好ましいC2n+1OおよびC2m+1Oは、相互に独立してメトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシである。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基が共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ意味を有する。好ましくは、−SO−C2p+1は、−SO−CF、−SO−C、−SO−Cを表す。好ましくは、C2q−1OおよびC2r−1Oは、−O−CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH−CHを表す。好ましくは、−OC2sOC2t+1は、CHOCHCHO−およびCHCHOCHCHO−を表す。好ましくは、(C2v+1SiOSi(C2u+12sOは、(CHSiOSi(CHCHCHO−および(CHSiOSi(CHCHCHCHO−を表す。
【0068】
式IAの好ましい他のサブグループは、cが1である化合物である。該サブグループの化合物の例は、下記の通りである:
【化23】

【0069】
【化24】

【0070】
【化25】

【0071】
【化26】

【0072】
【化27】

【0073】
【化28】

【0074】
【化29】

【0075】
【化30】

【0076】
式中、LおよびLは、相互に独立してHまたはFであり;nおよびmは、相互に独立して1〜10の整数であり、好ましくは1、2、3、4、5、6、7または8であり;pは1〜5の整数であり、好ましくは1、2または4である;qおよびrは、相互に独立して2〜8の整数であり、好ましくは3、4、5または6であり;sおよびtは、相互に独立して1、2、3または4であり、好ましくは2または3であり;uおよびvは相互に独立して1、2、3または4であり、好ましくは1または4である。好ましくは、LおよびL の少なくとも1つはFであり、殊に好ましくは、LおよびLはともにFである。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基が共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ意味を有する。好ましくは、C2n+1OおよびC2m+1Oは、相互に独立してメトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブロキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシを表す。好ましくは、−SO−C2p+1は、−SO−CF、−SO−C、−SO−Cを表す。好ましくは、C2q−1OおよびC2r−1Oは、−O−CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH−CHを表す。好ましくは、−OC2sOC2t+1は、CHOCHCHO−およびCHCHOCHCHO−を表す。好ましくは、(C2v+1SiOSi(C2u+12sOは、(CHSiOSi(CHCHCHO−および(CHSiOSi(CHCHCHCHO−を表す。
【0077】
式IAの好ましい他のサブグループは、式IAcおよびIAdの化合物である。
【化31】

、L、X11およびZ14部分の好ましい意味は、下記表1で示すが、ROは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブロキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシを表す。
【0078】
【表1】

【0079】
【表2】

【0080】
【表3】

【0081】
【表4】

【0082】
【表5】

【0083】
【表6】

【0084】
【表7】

【0085】
本発明の他の好ましい態様は、式IBの化合物を含む:
【化32】

式中、
11は、H、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基、または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルケニルオキシ、または2個〜15個の炭素原子を有する−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいR11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0086】
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基、または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルケニルオキシ、または2個〜15個の炭素原子を有する−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基、または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルケニルオキシ、または2個〜15個の炭素原子を有する−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL12は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0087】
さらに、R11、L11およびL12の少なくとも1つは、前記直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であの1つであることが好ましく;
15およびL16は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;好ましくは、少なくともL15は、FまたはCFであり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;好ましくはZ14は、単結合、−CFO−または−CO−であり;
【0088】
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましくはX11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;好ましくは、RおよびRはメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましくは、Rは、CF、Cまたはn−Cである。
【0089】
前記の好ましい態様の化合物の例は、下記化合物である;
【化33】

【0090】
【化34】

【0091】
【化35】

【0092】
【化36】

nおよびmは、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7または8であり、X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、CN、SOCF、F、CF、−O−CFであることが好ましい。好ましくは、nおよびmは、同じ数であり、1、2、3、4、5または6に等しい。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基は共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ意味を有する。さらに、C2n+1、OC2n+1およびOC2m+1部分の1または2以上の水素原子は、それぞれハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。特に好ましいのは、X11がF、CFまたはOCF、特にFである、式IB−1〜IB−21で表される化合物である。
【0093】
本発明の更に好ましい態様は、式ICまたはIDで表される化合物を含む;
【化37】

【0094】
式中、
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいR11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0095】
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11、L11およびL12の少なくとも1つは、前記の好ましい直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基の1つであることが好ましい;
【0096】
15、L16、L17、L18、L19およびL20は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;好ましくは、少なくともL15およびL18は共にFである;
13およびZ14は、相互に独立して、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり、Z13およびZ14の少なくとも1つは、単結合であり;好ましくは、Z13およびZ14は共に単結合であるか、またはZ13およびZ14の1つは−CFO−または−CO−である;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいX11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rである;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;好ましいRおよびRは、共にメチル、エチル、プロピルまたはブチルであり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいRは、CF、Cまたはn−Cである。
【0097】
式ICの前記好ましい化合物の例は、下記の1つである:
【化38】

【0098】
【化39】

【0099】
【化40】

【0100】
【化41】

【0101】
【化42】

【0102】
【化43】

【0103】
式中、nおよびmは、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7または8であり;qは2、3、4、5、6、7または8であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、CN、SOCF、F、CF、−O−CFであることが好ましい。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基は共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ整数である。同様に、同じ化合物中に2個存在する場合は、C2q−1O置換基は共に、qの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2q−1O置換基中のqは、同じ整数である。好ましくは、nおよびmは同じ数であり、1、2、3,、4、5または6に等しい。さらに、C2n+1、OC2n+1、OC2m+1およびOC2q−1部分の1または2以上の水素原子は、それぞれハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。特に好ましいのは、X11がF、CFまたはOCF、特にFである、式IC−1〜IC−35の化合物である。
【0104】
式IDの前記好ましい化合物の例は、下記の通りである:
【化44】

【0105】
【化45】

【0106】
【化46】

【0107】
【化47】

【0108】
【化48】

【0109】
【化49】

【0110】
【化50】

【0111】
【化51】

【0112】
【化52】

【0113】
【化53】

【0114】
【化54】

【0115】
【化55】

【0116】
【化56】

【0117】
式中、nおよびmは、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7または8であり;qは2、3、4、5、6、7または8であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、CN、SOCF、F、CF、−O−CFであることが好ましい。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基は共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ整数である。同様に、同じ化合物中に2個存在する場合は、C2q−1O置換基は共に、qの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2q−1O置換基中のqは、同じ整数である。好ましくは、nおよびmは同じ数であり、1、2、3、4、5または6に等しい。さらに、C2n+1、OC2n+1、OC2m+1およびOC2q−1部分の1または2以上の水素原子は、それぞれハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。特に好ましいのは、X11がF、CFまたはOCF、特にFである、式ID−1〜ID−78の化合物である。
【0118】
さらに本発明の好ましい態様は、式IEまたはIFの化合物を含む:
【化57】

【0119】
式中、
11は、H、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいR11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0120】
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
ここで、R11、L11およびL12の少なくとも1つは、直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基の1つである;
【0121】
15、L16、L17、L18、L19a、L19b、L19cおよびL19dは、相互に独立して、H、CFまたはFであり;好ましくはL17およびL19bは共に、FまたはCFである;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;好ましくはZ14は、単結合、−CFO−または−CO−である;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいX11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;好ましいRおよびRは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルであり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいRは、CF、Cまたはn−Cである。
【0122】
式のIE前記の好ましい態様の化合物の例は、下記の通りである;
【化58】

【0123】
【化59】

【0124】
【化60】

【0125】
【化61】

【0126】
【化62】

【0127】
【化63】

【0128】
【化64】

【0129】
式中、nおよびmは、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7または8であり;qおよびpは、相互に独立して2、3、4、5、6、7または8であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、NSC、SF、SOCF、SO、SO、F、CF、O−CFであることが好ましい。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基は共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ整数である。同様に、同じ化合物中に2個存在する場合は、C2q−1O置換基は共に、qの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2q−1O置換基中のqは、同じ整数である。好ましくは、nおよびmは同じ数であり、1、2、3、4、5、6に等しいことが好ましい。同様に、qおよびpは共に同じ数であり、3、4、5または6に等しい。さらに、C2n+1、OC2n+1、OC2m+1、OC2p−1およびOC2q−1部分の1または2以上の水素原子は、それぞれハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。特に好ましいのは、X11がNSC、SF、SOCF、SO、SOである、式IE−1〜IE−51の化合物である。
【0130】
式IFの前記の好ましい化合物の例は、下記の通りである:
【化65】

【0131】
【化66】

【0132】
【化67】

【0133】
【化68】

【0134】
【化69】

【0135】
【化70】

【0136】
【化71】

【0137】
【化72】

【0138】
【化73】

【0139】
【化74】

【0140】
【化75】

【0141】
【化76】

【0142】
【化77】

【0143】
式中、nおよびmは、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7または8であり;qおよびpは相互に独立して2、3、4、5、6、7または8であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、NSC、SF、SOCF、SO、SO、F、CF、OCFであることが好ましい。同じ化合物中に2個存在する場合は、C2m+1O置換基は共に、mの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2m+1O置換基中のmは、同じ整数である。同様に、同じ化合物中に2個存在する場合は、C2q−1O置換基は共に、qの同じ値または異なる値でありうる;好ましくは、2つのC2q−1O置換基中のqは、同じ整数である。好ましくは、nおよびmは同じ数であり、1、2、3、4、5、6に等しい。同様に、qおよびpは共に同じ数であり、3、4、5、6に等しい殊が好ましい。さらに、C2n+1、OC2n+1、OC2m+1、OC2p−1およびOC2q−1部分の1または2以上の水素原子は、それぞれハロゲン原子、好ましくはフッ素原子で置換されていてもよい。特に好ましいのは、X11がNSC、SF、SOCF、SO、SO、F、CF、OCFであり、特にFである、式IF−1〜IF−78の化合物である。
【0144】
本発明の更に好ましい態様は、式IGの化合物を含む:
【化78】

式中、
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいR11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
【0145】
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;好ましいL12はHであり;
11は、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいY11は、10個までの炭素原子を有するアルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は、無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;特にY11はL11と同じ意味を有する;
【0146】
12は、水素、ハロゲン、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;好ましいY12はHであり;
dは、0、1または2であり;好ましくはdは0または1,殊に1であり;
15およびL16は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;好ましくはL15およびL16は共にFまたはCFであり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;好ましいZ14は、単結合、−CFO−または−CO−であり;
【0147】
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいX11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;好ましいRおよびRは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルであり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;好ましいRは、CF、C、n−Cである。
【0148】
式IGの化合物の1つの好ましいサブグループは、dが0である式Iの化合物である。前記サブグループの化合物の例は、下記のものである;
【化79】

【0149】
式中、n、mおよびwは、相互に独立して1〜8の整数であり、好ましくは1、2、3、4、5または6であり;q、yおよびrは、相互に独立して2〜8の整数であり、好ましくは3、4、5、6であり;sおよびtは、相互に独立して1、2、3、4であり、好ましくは2または3であり;uおよびvは、相互に独立して1、2、3、4であり、好ましくは1または4であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、CN、SOCF、F、CF、OCFであることが好ましい。好ましくはC2n+1O、C2m+1OおよびC2w+1Oは、相互に独立してメトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシを表す。好ましくは、C2q−1O、C2y−1OおよびC2r−1Oは、−O−CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH−CHを表す。好ましくは、−OC2sOC2t+1は、CHOCHCHO−およびCHCHOCHCHO−を表す。好ましくは、(C2v+1SiOSi(C2u+12sOは、(CHSiOSi(CHCHCHO−および(CHSiOSi(CHCHCHCHO−を表す。特に好ましくは、X11がF、CFまたはOCF、特にFである式IGa−1〜IGa−8の化合物である。
【0150】
式IGで表される化合物の他の好ましいサブグループは、dが1である化合物である。前記サブグループの化合物の例は、下記のものである:
【化80】

【0151】
【化81】

【0152】
【化82】

【0153】
【化83】

【0154】
【化84】

【0155】
【化85】

【0156】
【化86】

【0157】
式中、m、nおよびwは、相互に独立して1〜8の整数であり、好ましくは1、2、3、4、5または6であり;q、yおよびrは、相互に独立して2〜8の整数であり、好ましくは3、4、5、6であり;sおよびtは、相互に独立して1、2、3、4であり、好ましくは2または3であり;uおよびvは、相互に独立して1、2、3、4であり、好ましくは1または4であり;X11は、CN、NCS、SF、SCF、SOCF、SO、SO、F、CF、CHF、C、−CH=CF、−CF=CF、−O−CH、−O−C、−O−C、−O−n−C、−O−n−C11、−O−n−C13、−O−CF、−O−CHF、−O−C、−O−C、−O−n−Cであり、CN、SOCF、F、CF、OCFであることが好ましい。好ましくはC2n+1O、C2m+1OおよびC2w+1Oは、相互に独立してメトキシ、エトキシ、プロポキシ、n−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシを表す。好ましくは、C2y−1OおよびC2r−1Oは、−O−CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH、−O−(CHCH=CH−CHを表す。好ましくは、−OC2sOC2t+1は、CHOCHCHO−およびCHCHOCHCHO−を表す。好ましくは、(C2v+1SiOSi(C2u+12sOは、(CHSiOSi(CHCHCHO−および(CHSiOSi(CHCHCHCHO−を表す。特に好ましくは、X11がF、CFまたはOCF、特にFである式IGb−1〜IGb−51の化合物である。
【0158】
式Iの化合物は、文献(例えば、Houben-Weyl, Methoden der organischen Chemie[有機化学の方法], Geroge-Thieme-Verlag, Stuttgartなどの標準的学術書)に記載されるような、前記反応に知られ、適する反応条件下で正確に、それ自体既知の方法により製造される。それ自体既知の変法も、本明細書の使用に用いうるが、ここで詳細には示さない。
【0159】
式Iの化合物は、下記のスキームまたは当業者に容易に認識されるその変法により製造されうる。
【化87】

スキーム1
スキーム中、
11、L11、L12、L15、L16およびX11は、上記一般式Iで与えられたのと同じ意味を有する。当業者に明白であるように、スキーム1で示した合成は、異なる置換基パターンを有する一般式Iの他の化合物の製造にも、容易に適合しうる。
【0160】
【化88】

スキーム2
【0161】
スキーム中、R11およびX11は一般式Iで上記で与えられたのと同じ意味を有し、R’は、1または2以上のハロゲン原子で任意に置換されている、アルキルまたはアルケニル部分である。R’と異なる意味を有する−OR’基の導入は、容易に段階的な反応によって行い得ることである。該反応は、
【化89】

の(1)NaHの存在下、1当量のアルコールR’−OHとの約80℃における反応および(2)NaHの存在下、1当量の異なるアルコールR’−OHとの約120℃における反応、である。
【0162】
【化90】

スキーム3
【0163】
スキーム中、R11、L11、L12は、一般式Iで上記に与えられたのと同じ意味を有し、XはHまたはFのいずれかである。
【化91】

スキーム4
スキーム中、R11、L11、L12は、一般式Iで上記に与えられたのと同じ意味を有する。
【0164】
本発明の他の目的は、少なくとも1種の式Iの化合物を含む液晶媒体である。該媒体は、1または2種以上の本発明の化合物に加え、さらなる構成物質として、2〜40、特に4〜30成分を含む。非常に特に好ましくは、これらの媒体は、1または2種以上の本発明の化合物に加え、7〜25成分含む。これらのさらなる構成物質は、好ましくは、ネマティックまたはネマトゲニック(モノトロピックまたはアイソトロピック)物質から選択され、特に、アゾキシベンゼン、ベンジリデンアニリン、ビフェニル、ターフェニル、安息香酸フェニルまたはシクロヘキシル、シクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシル安息香酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、シクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のフェニルまたはシクロヘキシルエステル、安息香酸、シクロヘキサンカルボン酸またはシクロヘキシルシクロヘキサンカルボン酸のシクロヘキシルフェニルエステル、シクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルビフェニル、フェニルシクロヘキシルシクロヘキサンシクロヘキシルシクロヘキサン、シクロヘキシルシクロヘキシルシクロヘキサン、1,4−ビシクロヘキシルベンゼン、4,4’−ビシクロヘキシルビフェニル、フェニルまたはシクロヘキシルピリミジン、フェニルまたはシクロヘキシルピリジン、フェニルまたはシクロヘキシルジオキサン、フェニルまたはシクロヘキシルテトラヒドロピラン、フェニルまたはシクロヘキシル−1,3−ジチアン、1,2−ジフェニルエタン、1,2−ジシクロヘキシルエタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルエタン、1−シクロヘキシル−2−(4−フェニルシクロヘキシル)エタン、1−シクロヘキシル−2−ビフェニリルエタン、1−フェニル−2−シクロヘキシルフェニルエタン、任意にハロゲン化スチルベン、ベンジルフェニルエーテル、トランおよび置換桂皮酸の部類からの物質である。
【0165】
本発明の媒体のさらなる構成物質として適する最も重要な化合物は、式1、2、3、4または5により特徴付け得る。
R’−L−E−R” 1
R’−L−COO−E−R” 2
R’−L−CFO−E−R” 3
R’−L−CHCH−E−R” 4
R’−L−C≡C−E−R” 5
式1、2、3、4および5において、LおよびEは、同一でも異なっていてもよく、相互に独立して、−Phe−、−Cyc−、−Phe−Phe−、−Phe−Cyc−、−Cyc−Cyc−、−Pyr−、−Dio−、−Py−、−Py−Phe−、−G−Phe−および−G−Cyc−ならびにこれらの鏡像から形成される群から選択される二価の基であり、Pheは無置換またはフッ素置換1,4−フェニレンであり、Cycはトランス−1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−シクロヘキセニレンであり、Pyrはピリミジン−2,5−ジイルまたはピリジン−2,5−ジイルであり、Dioは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、Gは2−(トランス−1,4−シクロヘキシル)エチルであり、Pyrはピリミジン−2,5−ジイルであり、Pydはピリジン−2,5−ジイルであり、またはPyはピラン環である。
【0166】
基LおよびEの1つは、好ましくはCyc、PheまたはPyrである。Eは、好ましくはCyc、PheまたはPhe−Cycである。本発明の媒体は、基LおよびEは、Cyc、Phe、PyおよびPyrからなる群から選択される、式1、2、3、4および5の化合物から選択された1または2種以上の成分、および同時に、基LおよびEは、Cyc、PheおよびPyrからなる群から選択され、および他の基が−Phe−Phe−、−Phe−Cyc−、−Cyc−Cyc−、−G−Phe−および−G−Cyc−からなる群から選択される、式1、2、3、4および5の化合物から選択された1または2種以上の成分、および基LおよびEは、−Phe−Cyc−、−Cyc−Cyc−、−G−Phe−および−G−Cyc−からなる群から選択される式1、2、3、4および5の化合物から選択された1または2種以上の任意の成分を含む。
【0167】
式1、2、3、4および5の化合物のより小さなサブグループにおいて、R’およびR’’は、それぞれ相互に独立して、8個までの炭素原子を有するアルキル、アルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシまたはアルカノイルオキシである。このより小さなサブグループは、下記でグループAと呼ばれ、該化合物は付属式1a、2a、3a、4aおよび5aにより参照される。当該化合物のほとんどにおいて、R’およびR’’は、互いに異なり、通常アルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルコキシアルキルである当該基の1つである。
グループBとして知られる式1、2、3、4および5の化合物の他のより小さなサブグループにおいて、R’’は−F、−Cl、−NCS、−(O)CH3−(k+l)Cl、−(SOCH3−(k+l)Clであり、ここでiは0または1であり、pは0または2であり、k+lは1、2または3である;R’’が付属式1b、2b、3b、4bまたは5bにより参照される化合物。特に好ましいのは、R’’が−F、−Cl、−NCS、−SCF、−SOCF、−CF、−OCHFまたは−OCFである付属式1b、2b、3b、4bまたは5bの該化合物で与えられる。
【0168】
付属式1b、2b、3b、4bまたは5bの化合物において、R’は、付属式1a〜5aの化合物で定義されるものであり、好ましくはアルキル、アルケニル、アルコキシまたはアルコキシアルキルである。
式1、2、3、4および5の化合物のさらなるより小さなサブグループにおいて、R’’は−CNであり;このサブグループはグループCとして下記で参照され、該サブグループの化合物は、付属式1c、2c、3c、4cおよび5cにより同様に説明される。
群A、BおよびCの好ましい化合物に加え、提案した置換基とは別の変形を有する式1、2、3、4および5の他の化合物もまた、通例である。
【0169】
本発明の式Iの化合物に加え、本発明の媒体は、群Aおよび/またはBおよび/またはCから選択された1又は2種以上の化合物を含む。本発明の媒体のこれらの群からの化合物の重量による割合は、好ましくは、
群A:0〜90%、好ましくは20〜90%、特に30〜90%
群B:0〜80%、好ましくは10〜80%、特に10〜65%
群C:0〜80%、好ましくは5〜80%、特に5〜50%
ここで、本発明の個々の媒体中に存在する、群Aおよび/またはBおよび/またはC化合物の重量による割合の合計は、好ましくは5〜90%、特に10〜90%である。
【0170】
本発明の媒体は、好ましくは本発明の化合物を1〜40%、特に好ましくは5〜30%含有する。更に好ましくは、本発明の化合物を40%以上、特に45〜90%含む媒体である。該媒体は、3、4または5種の本発明の化合物を好ましく含有する。
本発明の媒体は、それ自体慣用の方法で製造される。一般に、成分は相互に、有利には昇温により溶解する。適当な添加剤による手法により、本発明の液晶相は、今まで開示された液晶ディスプレイ素子の全てのタイプで使用し得るように、改変し得る。該タイプの添加剤は、当業者に既知であり、文献(H. Kelker/R. Hatz, Handbook of Liquid Crystals, Verlag Chemie, Weinheim, 1980)で詳細に開示される。例えば、多色性色素は、着色されたゲスト−ホストシステムの製造のために添加しえ、また物質は誘電異方性、粘度および/またはネマティック相の配向のために添加されうる。
【0171】
本発明の混合物は、TN、STN、ECBおよびIPS用途、特にTFTに適する。したがって、電気光学デバイスでの使用および少なくとも1種の本発明の化合物を含む液晶媒体を含む電気光学デバイスは、本発明の目的物である。
本発明の他の目的は、本発明の化合物の電気光学デバイスで使用されるメソゲニック媒体での使用であり、該デバイスは視覚的にアイソトロピック状態で操作されるか、または操作しうる。本発明の化合物は、驚くべきことに、それぞれの使用に非常に適することが見いだされた。
【0172】
視覚的にアイソトロピック状態で操作されるか、または操作しうる電気光学デバイスは、近年ビデオ、TVおよびマルチメディア用途に関して注目されている。これは、液晶の物理特性に基づく電気光学効果を利用する従来の液晶ディスプレイが、前記用途では望ましくないかなり高い切替え時間を示すためである。さらに、従来のディスプレイのほとんどは、望ましくない特性を埋め合すのに必要な手段を順に引き起こす、コントラストの重要な視覚依存性を示す。
アイソトロピック状態で電気光学効果を利用するデバイスに関して、独国特許p出願DE 102 17 273 A1は、モジュレーション用メソゲニック制御媒体が操作温度でアイソトロピック相である、光制御(ライトモジュレーション)素子を開示する。これらの光制御素子は、非常に短い切替え時間およびコントラストの良好な視野角依存性を有する。しかし、該素子の駆動または操作電圧は、ある用途では、しばしば不適切なほど非常に高い。
【0173】
独国特許DE 102 41 301.0は、まだ公開されていないが、駆動電圧の明白な減少を許容する電極の特定構造を開示する。しかし、該電極は、より複雑な光制御素子の製造方法をもたらす。
さらにDE 102 17 273 A1およびDE 102 41 301.0の両方で開示される光制御素子は、明白な温度依存性を示す。アイソトロピック状態である制御媒体中で、電界により誘発されうる電気光学効果は、制御媒体の透明点に近い温度で最も顕著である。この範囲で、光制御素子は、それらの特性電圧の最も低い値を有し、従って最も低い操作電圧を必要とする。温度が特性電圧を上昇させるので、操作電圧は著しく上昇する。
【0174】
温度依存性の典型的な値は、1摂氏度当たり約数ボルトから約10ボルト、また1摂氏度あたりもっと多くの範囲である。DE 102 41 301.0は、アイソトロピック状態で操作されるか、または操作しうるデバイス用電極の種々の構造を開示し、DE 102 17 273 A1は、アイソトロピック状態で操作されるか、または操作しうる光制御素子で有効である、種々の組成物のアイソトロピック媒体を開示する。これらの光制御素子において閾値電圧の相対温度依存性は、透明点より高い1摂氏度で、約50%/摂氏度の範囲である。温度依存性は温度上昇で減少するので、透明点より高い5摂氏度で、約10%/摂氏度である。しかし、該光制御素子が使用されるディスプレイの多くの実用用途では、電気光学効果の温度依存性はとても高い。反対に、実用的な使用のためには、操作電圧は、少なくとも数摂氏度の温度範囲にわたり、好ましくは約5摂氏度またはそれ以上、より好ましくは約10摂氏度またはそれ以上、殊に20摂氏度又はそれ以上で、操作温度に対し依存しないことが望ましい。
【0175】
上記およびDE 102 17 273 A1、DE 102 41 301.0およびDE 102 536 06.6で開示される光制御素子で制御媒体として有用なメソゲン媒体における、一般式Iの化合物の使用は、温度範囲を明らかに広げ、視覚的にアイソトロピック状態で操作されるか、または操作しうる該電気光学デバイスの操作電圧は、操作温度にほとんど完全にまたは完全に依存しないことが、現在見いだされた。本発明の状況において、「視覚的にアイソトロピック状態」または「視覚的にアイソトロピック相」という用語は、2つの交差偏向子の間で観察するとき、液晶ディスプレイ用の約10μmまたはそれ以下のセル厚を通常有する電気光学セルにおいて、可視範囲の波長で光を本質的に透過しない相に関連する。
【0176】
メソゲニック制御媒体が、まだ公開されていないDE 103 13 979.6で開示される少なくとも1つのいわゆる「ブルー相」を示す場合、該効果はさらにより特徴的である。非常に高いキラルねじれを有する液晶は、1または2以上の視覚的にアイソトロピックな相を有しうる。これらが、それぞれコレステリックピッチを有する場合、該相は有意に大きなセルギャップを有するセルにおいて、青味がかって見えるかもしれない。したがって該相は、「ブルー相」(Gray and Goodby, “Smectic Liquid Crystals, Textures and Structures”, Leonhard Hill, USA, Canada (1984))とも呼ばれる。ブルー相を示す液晶での電界効果は、例えば、H.S. Kitzerow, “The Effect of Electric Fields on Blue Phases”, Mol. Cryst. Liq. Cryst. (1991), Vol. 202, p. 51-83で開示され、ならびにブルー相の3タイプは、今までの処、即ちBPI、BPIIおよびBPIIIと認定され、電界なしの液晶で観察されうる。単一のブルー相または複数のブルー相を示す液晶は、電界を必要とし、BPI、BPIIおよびBPIIIと異なる別のブルー相または複数のブルー相が見られるかもしれない。
【0177】
電気光学光制御素子の制御媒体の成分の1つは、式Iの化合物を含みうるものであり、該素子は下記を含む。
−1または2種以上、ことに2つの基板
−アッセンブリ電極
−1または2以上の光偏向用素子
−該制御媒体
ここで、該光制御素子は温度により操作され(または操作できる)、非駆動状態にあるとき、制御媒体は視覚的にアイソトロピック相であり、該制御媒体は少なくとも1つのブルー相を有しおよび/またはメソゲニック媒体であり、その上キラル成分(A)およびアキラル成分(B)を含む。制御媒体に含まれる式Iの成分がキラルである場合、それは、キラル成分(A)に含まれる。式Iの化合物がアキラルである場合、好ましくは、それはアキラル成分(B)に含まれる。好ましい成分(B)は、さらに1または2以上のアキラル成分を含む。メソゲニック媒体は、操作温度においてそのブルー相の1つにあることがまた、好ましい。
【0178】
キラル成分(A)は、通常約400nm以下のピッチを誘発する。キラル成分(A)は、メソゲニック構造を有し、好ましくはそれ自身が1または2以上の中間相、特に少なくとも1つのコレステリック相を示す、キラル化合物の1または2以上を含む。キラル成分(A)に含まれる好ましいキラル化合物は、ノナン酸コレステリルR/S−811、R/S−1001、R/S−2001、R/S−3001、R/S−4001、B(OC)2CH−C−3またはCB−15 (Merck KGaA, Darmstadt, Germany)などのよく知られるキラルドーパントである。好ましいのは、1または2以上のキラル部分および1または2以上メソゲニック基、またはキラル部分、メソゲニック基とともに形成する1または2以上の芳香族または脂環式部分を有するキラルドーパントである。特に好ましいのは、開示が参照として本明細書に組み込まれる、DE 34 25 503、 DE 35 34 777、DE 35 34 778、DE 35 34 779、DE 35 34 780、DE 43 42 280、EP 01 038 941および DE 195 41 820に開示されるキラル部分およびメソゲニックキラル化合物である。特に好ましいのは、EP 01 111 954.2で開示されるキラルビナフチル誘導体、WO 02/34739で開示されるキラルビナフトール誘導体、WO 02/06265で開示されるキラルTADDOL誘導体、ならびにWO 02/06196 およびWO 02/06195で開示される少なくとも1フつのフッ素化リンカーを有するキラルドーパントおよび一端がキラル部分であるかまたは1つの中央がキラル部分であるものである。さらに、キラル成分(A)は、式Iのキラル化合物をまた含んでいてもよい。
【0179】
少なくとも1種の式Iの化合物を含む制御媒体は、好ましくは透明点が約−30〜約80℃、殊に約55℃までの範囲内である特性温度を有する。
光制御素子の操作温度は、制御媒体の特性温度より高いことが好ましく、該温度は通常制御媒体のブルー相への転移温度である;一般に操作温度が、該特性温度より約0.1〜約50℃、好ましくは約0.1〜約10℃高い範囲である。操作温度は、制御媒体のブルー相への転移温度から、透明点である制御媒体のアイソトロピック相への転移温度までの範囲である。しかし、光制御素子は、制御媒体がアイソトロピック相にある温度においても操作されうる。
【0180】
本発明の目的において、「特性温度」という用語は、下記のように定義される:
−温度の関数である特性電圧が最小である場合、この最小での温度が特性温度である;
−温度の関数である特性電圧が最小値を有しない場合、および制御媒体が1又は2以上のブルー相を有する場合、ブルー相への転移温度が特性温度と定義される;1以上のブルー相が存在する場合、ブルー相への最も低い転移温度が特性温度と定義される;
−温度の関数である特性電圧が最小値を有しない場合、および制御媒体がブルー相を有しない場合、アイソトロピック相への転移温度が特性温度と定義される。
これに関連して、「特性電圧」という用語は、特定電圧、即ち、10%の光透過が観察される閾値電圧V10、または90%の透過が観察される飽和電圧V90を参照する。
【0181】
少なくとも1種の式Iの化合物を含み、好ましくは正の誘電異方性を有するメソゲニック制御媒体のアキラル成分(B)は、下記を含みうる。
−30またはそれ以上の非常に大きな正の誘電異方性を有する1又は2以上の化合物からなる成分(B−A)
−任意に、約10〜約≦30の範囲の大きな正の誘電異方性を有する1又は2以上の化合物からなる成分(B−B)
−任意に、約>1.5〜約<10の範囲の適度な正の誘電異方性を有する1又は2以上の化合物からなる成分(B−C)
−任意に、約−1.5〜約1.5の範囲の中立の誘電異方性を有する1又は2以上の化合物からなる成分(B−D)
−任意に、約−1.5より低い負の誘電異方性を有する1又は2以上の化合物からなる成分(B−E)
【0182】
成分(B−A)は、1または2以上の式Iの化合物、殊にR11、L11およびL12がアルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基を示す化合物を含む。通常、式Iの化合物は、メソゲニック制御媒体中に約1〜約60%、好ましくは約2〜約40%、より好ましくは約2.5〜25%迄の範囲で含まれる。しかし、異なる量もまた、特定の要求に依存して使用されうる。
本発明に関連して、「アルキル」という用語は、外気差異またはクレームなど他で、異なる様式で定義されていない限り、1〜15個の炭素原子を有する直鎖状アルキルおよび分枝状炭化水素(脂肪族化合物)基を意味する。炭化水素基は、無置換、またはF、Cl、Br、IもしくはCNから独立して選択される1又は2以上の置換基で置換されていてもよい。
【0183】
脂肪族飽和基を含む「アルキル」のサブクラスはまた、「アルカニル」として示され得る。さらに「アルキル」は、無置換または1または2以上のCH(メチレン)基が、−O−(「アルコキシ」、「オキサアルキル」)、−S−(「チオアルキル」)、−CH=CH−(「アルケニル」)、−C≡C−(「アルキニル」)、−CO−O−または−O−CO−により、隣接するヘテロ原子(O、S)が存在しないように置換される置換炭化水素基も同様に含むことを意味する。好ましくは、アルキルは、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状飽和炭化水素であり、無置換であるかまたはFで単置換若しくは多置換されている。これに関連して、「パーフルオロアルキル」という用語は、全ての水素原子が、フッ素原子により置換されているアルキル部分を意味する。より好ましくは、アルキルは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘピチル、n−オクチルであり;CF、CHF、CHF、CFCFである。最も好ましくは、アルキルは、8個までの炭素原子を有する直鎖状炭化水素である。
【0184】
アルキル基の1または2以上のCH基は、上述のように−O−で置換されていてもよく、「アルキル」という用語はまた、「アルコキシ」および「オキサアルキル部分も含む。「アルコキシ」は酸素原子が基に直接連結する「−O−アルキル」、またはアルコキシで置換されている環を意味し、アルルは上記で定義したものである。特に、「−O−アルキル」中の「アルキル」は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチルまたはn−オクチルであり、アルキルは任意にFで置換されている。アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシおよびオクトキシであり、すべては1又は2以上のFで置換されていてもよい。最も好ましくは、−OCH、−OC、−O−n−C、−O−n−C、−O−t−C、−OCF、−OCHF、−OCHFまたは−OCHFCHFである。
【0185】
本発明に関連して、「オキサアルキル」という用語は、少なくとも1つの非末端CH基が、酸素原子が隣接しないようにOにより置換されているアルキル部分を含む。好ましくは、オキサアルキルは、tおよびuが、相互に独立して、1、2、3、4、5または6であり、ことにtが1または2であり、uが1〜6の整数である、式C2t+1−O−(CH−で表される直鎖状基を含む。
「−O−アルキレン−O−アルキル」という用語は、−O−アルキレン−O−アルキルで置換されている原子、基および環それぞれに、第一の酸素原子が直接連結し、該第一の酸素原子がアルキレンリンカー、即ち、−CH−、−CH−CH−、−CH−CH−CH−または−CH−CH−CH−CH−などの二価脂肪族炭化水素部分によりO−アルキル基に連結する、アルキル部分を含むことを意図する。
【0186】
アルキルの1又は2以上のメチレン基は、硫黄により置換された場合、「チオアルキル」基が得られる。チオアルキルは、少なくとも1つの末端または非末端CH基が、硫黄原子が隣接しないようS(硫黄)により置換されるアルキル部分を含む。好ましくは、チオアルキルは、tが1、2、3、4、5または6であり、uが0、1、2、3、4、5または6であり、殊にtが1または2およびuが0または1〜6の整数である、式C2t+1−S−(CH−で表される直鎖上基を含む。
【0187】
本発明に関連して、「アルケニル」という用語は、1または2以上の−CH=CH−部分が存在するアルキルを意味する。2つの−CH=CH−部分が存在するとき、基は、「アルカジエニル」としてもまた示される。アルケニル基は1〜15個の炭素原子を含み得、直鎖状又は分枝状であり得る。無置換でも、F、Cl、Br、IまたはCNで単置換もしくは多置換されていてもよく;1又は2以上のCH基は、相互に独立して、ヘテロ原子が互いに隣接しないように−O−、−S−、−C≡C−、−CO−O−、−OC−O−により置換されていてもよい。アルケニルCH=CH部分は、末端CH=CH−基ではない場合、2つの存在、即ち、E−異性体およびZ−異性体として存在しうる。一般に、E−異性体(トランス)が好ましい。好ましくは、アルケニルは、2、3、4、5、6または7個の炭素原子を含み、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、2−プロペニル、2E−ブテニル、2E−ペンテニル、2E−ヘニキセニル、2E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニルおよび6−ヘプテニルを意味する。より好ましいアルケニルは、ビニル、1E−プロペニル、3E−ブテニル、である。
【0188】
本発明に関連して、「アルケニルオキシ」という用語は、上記で定義されるアルケニル部分が、酸素原子を解して置換される原子、基または環に連結する「−O−アルケニル」基を意味し;アルケニル部分の1又は2以上の水素原子は、ハロゲン、好ましくはフッ素により置換されていてもよい。アルキレンオキシ基の炭素−炭素二重結合が、末端二重結合でアルのが好ましい。アルケニルオキシは、2〜15個の炭素原子、好ましくは2〜10個、より好ましくは3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有しうる。好ましいアルキレンオキシは、−O−CHCH=CH、O−CHCHCH=CH、O−CHCHCHCH=CHまたはO−CHCH=CH−CHである。
【0189】
1または2以上のCHアルキル基が−C≡C−により置換されている場合、アルキニル基が得られる。−CO−O−または−O−CO−による1又は2以上のCHアルキル基の置換も可能である。下記の当該基が好ましい:アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチルルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセチルオキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセチルオキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、2−アセチルオキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−ブチリルオキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)−エチル、3−(メトキシカルボニル)−プロピチル、3−(エトキシカルボニル)−プロピルまたは4−(メトキシカルボニル)ブチル。
【0190】
基R11、L11、L12、L13、L14、Y11、Y12、Y13および/またはY14を分枝として含む式Iの化合物は、慣用の液晶基礎材料中でのっりょうこうな溶解性により、それらが光学的に活性である場合、キラルドーパントとして時折重要であり得る。このタイプのスメクティック化合物は、強誘電体材料成分として適する。式Iの化合物が、分子中に1又は2以上の不斉中心を含む場合、化合物は、立体化学的に純粋な形態で、可能な立体異性体の1つとして、または2またはそれ以上のいずれの比もありうる立体異性体の混合物として存在し得る。
【0191】
本発明に関連してハロゲンは、F、Cl、Brおよび/またはI、好ましくはFを意味する。Cは結晶相、Sはスメクティック相、SはスメクティックC相、SスメクティックB相、Nはネマティック相およびIはアイソトロピック相を意味する。
【0192】
xxは、xx%透過電圧(基板表面に垂直な視野角)を意味し、例えば、V10は10%透過電圧を意味する。tonは、V100値に対する操作電圧で、スイッチオン時を意味し、toffはスイッチオフ時を意味する。n値は光学異方性、nは屈折率を示す。Δεは、誘電異方性(Δε=ε−ε、ここでεは縦の分子軸に並行な誘電定数を示し、εはそれに垂直な誘電定数を示す)。全ての物理特性は、「Merck Liquid Crystals, Physical Properties of Liquid Crystals」, Status Nov. 1997, Merck KGaA, Germany に従ったもの、および従って決定されたものであり、他に明示的に記載されない限り、温度20℃で与えられる。光学異方性(Δn)を、589.3nmの波長で決定した。誘電異方性(Δε)を、1kHzの周波数で決定した。閾値電圧、並びに他の全ての電気光学特性を、Merck KGaA, Germanyで製造された試験セルで決定した。Δε決定のための試験セルは、22μmのセルギャップを有した。電極は、1.13cmの面積およびガード環を有する円形ITO電極であった。配向層は、ホメオトロピック配向用(ε)のレシチンと、ホモジェネアス配向用(ε)の日本合成ゴムからのポリイミドAL−1054であった。容量は、周波数応答解析器Solatron1260で、0.3Vrmsの電圧、正弦波を用いて決定した。電気光学測定で使用された光は、白色光であった。使用された装置は、Otsuka, Japanの装置であった。特性電圧を、垂直観察下で決定した。閾値(V10)−中灰色(V50)−および飽和(V90)電圧を、それぞれ10%、50%および90%の相対コントラストで測定した。
【0193】
本出願および下記の例において、液晶化合物の構造は、頭字語(acronym)の手法によって表され、化学式への変換は、下記の表AおよびBによって直接なされる。C2n+1およびC2m+1の全ての基は、それぞれnおよびm個のC原子を有する直鎖アルキル基であり;nおよびmはそれぞれの場合、相互に独立して1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15である。表Bの解釈は自明である。表Aは構造の核となるものの略号のみを示したものである。個々の化合物は核の略号で示され、後にダッシュにより分離され、置換基R、R、LおよびLを定義するコードが続く:
【0194】
【表8】

【0195】
【化92】

【0196】
【化93】

【0197】
【化94】

【0198】
【化95】

【0199】
【化96】

【0200】
【化97】

【0201】
【化98】

【0202】
【化99】

【0203】
【化100】

【0204】
【化101】

【0205】
【化102】

【0206】
【化103】

【0207】
【化104】

【0208】
【化105】

【0209】
【化106】

【0210】
【化107】

【0211】
以下に本発明をさらに例により説明するが、上記の記載及び下記のクレームに記載の発明の範囲を如何なる方法によっても限定するものではない。与えられた例は、如何なる方法によっても限定することなく本発明を説明するものである。しかし、好ましく使用される化合物の部分、およびそれらの互いに好ましい組み合わせの両方を説明する。
の例は、本発明の例示を、限定せずに行うためのものである。
【0212】
例1
例1.1
【化108】

メチレンクロライド300ml中の0.1molの1(WO 01/64667で記載の方法により製造)の懸濁液を、−70℃に冷却し、0.15molの4−ペンタフルオロスルフラニルフェノール、0.17molのトリエチルアミンおよび100mlのメチレンクロライドの混合物を滴下した。5分後、0.5molのNEt・3HFの一部を滴下し、更に5分後、0.5molの臭素を添加した。1時間−70℃で攪拌後、混合物を室温まで加温し、氷冷した0.1NのNaOH中に注いだ。混合物をメチレンクロライドで3回抽出し、合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥し、乾燥するまで蒸発させた。粗生成物をヘプタンに溶解し、シリカゲルパッドを通して、ヘプタンで結晶化した。収率(最大でない):75% 2.
【0213】
例1.2
【化109】

【0214】
化合物3を、4−ペンタフルオロスルフラニルフェノールの代わりに、3,5−ジフルオロ−4−トリフルオロメチルチオフェノールっを使用して、例1と同様にして合成した。収率(最大でない):66% 3.
21mmolの3、65mmolのNaIO、1mmolのRuCl、40mlのアセトニトリル、40mlのCClおよび80mlの水の混合物を、4時間室温で攪拌した。通常の水性慣用処理の後、シリカゲルでクロマトグラフィ処理(溶媒:ヘプタン/メチル−t−ブチルエーテル)し、ヘプタンで結晶化し、4を42%(最大でない)の収率で得た。
【0215】
例1.3
【化110】

【0216】
30mmolの5を、31mlのジエチルエーテルに溶解し、室温で最初に30mmolのN,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、その後36mmolの15%n−ブチルリチウム−ヘキサン溶液で処理した。20分後、反応混合物を、−78℃に冷却し、60mmolの2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(dioxaborolane)を添加した。得られた混合物を、−78℃で1時間攪拌し、その後室温まで加温した。混合物を、氷−水中に注ぎ、10%のHClの慎重な添加によりpHを約5に調整した。通常の水性慣用処理により、さらなる精製なしにその後使用されるボロン酸エステル6を32%(最大でない)の収率で得た。
40mmolの6、40mmolの臭化物2(例1)または4(例2)、1.1mmolのPd(PPh、120mlのジオキサンおよび80mmolのKPO×HOの混合物を、窒素下、100℃で18時間攪拌した。通常の水性慣用処理により、それぞれ7を63%(最大でない)で、および8を49%(最大でない)の収率で得た。7の融点:76℃、8のガラス転移温度(Tg):−22℃
【0217】
例2〜50
例1と同様にして、下記化合物を製造した:
【化111】

【0218】
【化112】

【0219】
【化113】

【0220】
【化114】

【0221】
【化115】

【0222】
【化116】

【0223】
【化117】

【0224】
【化118】

【0225】
【化119】

【0226】
【化120】

【0227】
注意:ΔnおよびΔεは、10%のZLI−4792溶液およびHTPのMLC−6260溶液、共にMerck, KGaAからの溶液で外挿され、転移温度を除きすべてのデータを20℃で与える。
【0228】
例1〜51の使用
液晶混合物、表の構成からなるホスト混合物Aを製造する:
【表9】

【0229】
該混合物は、下記の特性を有する:
透明点(T(N、I))/℃: 56.8
該混合物85.0%、キラルドーパントR−5011を5.0%および10%の注目する化合物を混合し、得られた混合物の特性を決定した。
データを表1に満たした。
下記表1a、1bで与えられたT、T(K、I)およびT(g、I)を、DSC(示差走査熱量測定)および顕微鏡の手法で決定した。
【0230】
さらに下記の表1a、1b、2、3、4、5で与えられた電気光学データを、以下に説明する試験セルで測定した:該試験セルは、電極間距離が10μm、電極幅が10μm、セル厚が10μmのインターデジタル電極である。クロムからできており、ポリイミド層を有しない電極高は、セル厚に比べて無視できる。実験値をDE 102 41 301.0で使用した標準装置を用いて決定する。
【0231】
transは、特性温度であり、下記のように定義される:
−温度の関数である特性電圧が最小を有する場合、最小値での温度が、特性温度を意味する;
−温度の関数である特性電圧が最小を有さず、制御媒体が1または2以上のブルー相を有する場合、ブルー相への転移温度が、特性温度を意味する;ブルー相が1以上存在する場合、最も低い転移温度が特性温度を意味する;
−温度の関数である特性電圧が最小を有さず、制御媒体が1または2以上のブルー相を有しない場合、アイソトロピック相への転移温度が、特性温度を意味する。
【0232】
これに関連して、「特性電圧」という用語は、特定電圧、例えば10%の光透過が観察される、閾値電圧V10または90%の透過が観察されるV90を参照する。
【化121】

それぞれの場合、注目する個々の化合物の10%を、共にMerck KGaA, Germanyからのホスト混合物A中に、キラルドーパントR−5011の5%とともに溶解した。
【0233】
結果を下記の表に示す(表1a〜1m)
【表10】

【0234】
【表11】

【0235】
【表12】

注;n.d:測定せず
【0236】
【表13】

【0237】
【表14】

【0238】
【表15】

注;n.d:測定せず
【0239】
【表16】

【0240】
【表17】

【0241】
【表18】

注;n.d:測定せず
【0242】
【表19】

【0243】
【表20】

【0244】
【表21】

注;n.d:測定せず
【0245】
【表22】

注;n.d:測定せず

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iで表される化合物:
【化1】

式中、
a、b、cおよびdは、相互に独立して0、1または2であり、a+b+c+d≦4であり;
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
11、L12、L13およびL14は、相互に独立して、水素、ハロゲン、CN基、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
少なくともL11およびL12の一方が水素でないとき、L13およびL14は水素であり;少なくともL13およびL14の一方が水素でないとき、L11およびL12は水素であり;L11、L12、L13およびL14の少なくとも1つは水素ではなく;およびL11およびL12は同時には、ハロゲンではなく;
11は、H、ハロゲン、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11、A12、A13およびA14は、相互に独立して下記式の環の1つであり:
【化2】

11、A12、A13およびA14は、2個以上存在する場合、それぞれ同一の環でもよくまたは2つの異なる環でもよく;
11、Y12、Y13およびY14は、相互に独立して水素、ハロゲン、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;またはアリール、アリールオキシ、アルキルアリール、アルキルアリールオキシ、アルキルアリールアルキル、アルキルアリールアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルオキシ、シクロアルキルアルケニルオキシ、アルキルシクロアルキル、アルキルシクロアルキルオキシまたはアルキルシクロアルキルアルケニルオキシであり、それぞれ15個までの炭素原子を有し、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて、1つまたは2つ以上の=CH−基は相互に独立して=N−によって置換されていてもよく、および/またはもう1つの−CH−基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、窒素および酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず;
f、g、hおよびjは、相互に独立して0、1、2または3であり;
11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり、Z11、Z12、Z13およびZ14のそれぞれは、2個以上存在する場合、同一の意味でもまたは異なる意味でもよく、
ここで、R11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基でなく、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−ビラジカルの群から独占的に選択される部分によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
同時に、a+b+c+d≦3である場合には;
11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、該アルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、ハロゲンまたは1個〜10個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、該アルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiH−、−CH=CH−および/または−C≡C−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルコキシ基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11、A12、A13およびA14は、相互に独立して下記式の環の1つであり:
【化3】

11、Y12、Y13およびY14は、相互に独立して水素またはFであり;
11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して−CHCH−、(−CHCH−)、−CH=CH−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、ハロゲン、−CN、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiH、−CH=CH−および/または−C≡C−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている。
【請求項2】
a+b+c+d≦3であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−O−、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるか、またはフッ素によって単置換もしくは多置換されていて;
およびRは、相互に独立して1個〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、
ことを特徴とする、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
11は、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたはフッ素によって単置換または多置換されていて;
12は、フッ素または1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−および/または−CH=CH−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたはフッ素によって単置換または多置換されていて;
およびRは、相互に独立して1個〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基である、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
11は、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、F、Cl、1個〜10個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−または−CH=CH−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキル基はフッ素によって単置換または多置換されていて、該アルコキシル基は無置換であるかまたはフッ素によって単置換または多置換されていて;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜5個の炭素原子を有する直鎖状アルキル基であり、
は、フッ素によって単置換または多置換されていている直鎖状アルキル基である、
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
11、A12、A13およびA14の少なくとも1つが、下記式の環の1つであることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【化4】

【請求項7】
11およびA12の少なくとも1つが、下記式の環であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
【化5】

【請求項8】
13およびA14の少なくとも1つが、下記式の環であり、
【化6】

fおよびgが請求項1の定義されるものである、
ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の化合物。
【請求項9】
11は、水素、フッ素、炭素原子10個までのアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ基または−O−アルキレン−O−アルキル基もしくは−O−アルキレン−Si(アルキル’)−O−Si(アルキル’)基であり、該基はさらにフッ素によって置換されていてもよく、アルキル’は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルカニル基であり;
12は、水素である、
ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
11、Z12、Z13およびZ14は、相互に独立して単結合、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CFO−または−CO−O−である、
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
13およびZ14は−CFO−である、
ことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
a=1およびb=0である、
ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
c=0およびd=1である、
ことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項14】
c=1およびd=1である、
ことを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の化合物。
【請求項15】
14−X11が、下記式の1つであり、
【化7】

11が請求項1に定義されるものである、
ことを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
【請求項16】
化合物が、式IA
【化8】

式中、
cは、0または1であり;
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
15、L16、L17およびL18は、相互に独立して、水素、CFまたはフッ素であり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、−NCS、CF、−SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている、
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
11およびL11は、相互に独立して、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、水素、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかハロゲンによって単置換または多置換されていて;
ここで、
11、L11およびL12の少なくとも1つは、直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり;
15は、FまたはCFであり;
14は、単結合、−C≡C−、−CFO−または−CO−であり;
11は、NCS、CF、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
は、CF、Cまたはn−C−である、
ことを特徴とする、請求項1〜16のいずれかに記載の化合物。
【請求項18】
化合物が、式IB
【化9】

式中、
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
15およびL16は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されており;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている、
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項19】
11およびL11は、相互に独立して、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11、L11およびL12の少なくとも1つは、直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり;
15は、FまたはCFであり;
14は、単結合、−CFO−または−CO−であり;
11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
は、CF、Cまたはn−C−である、
ことを特徴とする、請求項1〜18のいずれかに記載の化合物。
【請求項20】
前記化合物が、式ICまたはID:
【化10】

式中、
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
15、L16、L17、L18、L19およびL20は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;
13およびZ14は、相互に独立して、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり、Z13およびZ14の少なくとも1つは、単結合であり;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている、
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項21】
11およびL11は、相互に独立して、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11、L11およびL12の少なくとも1つは、直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり;
15およびL18は、共にFであり;
13およびZ14は、相互に独立して、単結合、−CFO−または−CO−であり、Z13およびZ14の少なくとも1つは、単結合であり;
11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
は、CF、Cまたはn−Cである、
ことを特徴とする、請求項1〜20のいずれかに記載の化合物。
【請求項22】
前記化合物が、式IEまたはIF:
【化11】

式中、
11は、水素、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
15、L16、L17、L18、L19a、L19b、L19cおよびL19dは、相互に独立して、H、CFまたはFであり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている、
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項23】
11およびL11は、相互に独立して、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、H、F、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11、L11およびL12の少なくとも1つは、直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり;
17およびL19bは、FまたはCFであり;
14は、単結合、−CFO−または−CO−であり;
11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
は、CF、Cまたはn−Cである、
ことを特徴とする、請求項1〜22のいずれかに記載の化合物。
【請求項24】
前記化合物が、式IG:
【化12】

式中、
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルもしくはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CNによって単置換されているかもしくは、ハロゲンによって単置換または多置換されていて;
11は、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、水素、ハロゲン、1〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基または2個〜15個の炭素原子を有するアルケニル、アルケニルオキシもしくは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基の1つまたは2つ以上のメチレン基は、−S−、−SiR−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって相互に独立して置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているか、またはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
dは、0、1または2であり;
15およびL16は、相互に独立して、H、CFまたはFであり;
14は、単結合、−CHCH−、(−CHCH−)、−CF−CF−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CO−O−または−O−CO−であり;
11は、F、Cl、−CN、−NCS、−SF、−S−R、−SO−R、1個〜15個の炭素原子を有するアルキルまたはアルコキシ基であり、該アルキルまたはアルコキシ基の1つまたは2つ以上のメチレン基は相互に独立して−O−、−S−、−SiR−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−O−および/または−O−CO−によって置換されていてもよく、酸素および/または硫黄原子は相互に直接結合していず、該アルキルまたはアルコキシ基は無置換であるかまたは−CN基によって単置換されているかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている;
およびRは、相互に独立して水素または1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり;
は、1個〜7個の炭素原子を有するアルキル基であり、該アルキル基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換または多置換されている、
であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
【請求項25】
11は、10個までの炭素原子を有する直鎖状アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
11は、10個までの炭素原子を有するアルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、Hであり;
11は、10個までの炭素原子を有するアルコキシ、アルケニルオキシまたは−O−アルキレン−O−アルキル基であり、該基は無置換であるかまたはハロゲンによって単置換もしくは多置換されていて;
12は、Hであり;
dは、0または1であり;
15およびL16は、FまたはCFであり;
14は、単結合、−CFO−または−CO−であり;
11は、F、Cl、CF、OCF、OCHF、NCS、SF、−S−Rまたは−SO−Rであり;
は、CF、Cまたはn−Cである、
ことを特徴とする、請求項1〜24のいずれかに記載の化合物。
【請求項26】
請求項1〜25のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種を含むことを特徴とする、液晶媒体。
【請求項27】
請求項26に記載の液晶媒体の、電気光学デバイスにおける使用。
【請求項28】
請求項26に記載の液晶媒体を含有することを特徴とする、電気光学デバイス。
【請求項29】
請求項1〜25のいずれかに記載の化合物の少なくとも1種の、光学的にアイソトロピックな状態で操作されるか、または操作しうるデバイスである、電気光学デバイスで使用するためのメソゲン性媒体における使用。

【公表番号】特表2007−503405(P2007−503405A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524249(P2006−524249)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008439
【国際公開番号】WO2005/019377
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】