説明

液晶材料塗布装置及び液晶材料塗布方法

【課題】液晶材料の滴下を微量かつ微細なピッチで行うことができ、結果として液晶パネルの液晶材料層を狭ギャップ化することが可能な液晶材料滴下装置及び液晶材料塗布方法を提供する。
【解決手段】液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布装置であって、液晶材料が貯留される液晶材料貯留手段22と、液晶材料貯留手段22に接続され、液晶材料貯留手段22の内圧を所定範囲内に維持する内圧制御手段16a,17,20と、液晶材料貯留手段22に接続され、液晶材料を基板に塗布するインクジェット方式の塗布手段11と、を備え、内圧制御手段は、液晶材料貯留手段に大気又は任意の気体を供給する気体供給部18,18aと、液晶材料貯留手段に負圧を供給する負圧供給部17,17a,20とを含んで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布装置及び液晶材料塗布方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液晶材料を硝子板(基板)に滴下する手段として、マイクロシリンジを用いていた。このマイクロシリンジ方式では一滴あたりの吐出量はミリグラム単位で管理し、滴下ピッチはミリメートル単位である。このような技術に関連して、例えば特許文献1には、配向膜材料の粘度を5〜13(cp)、表面張力を30〜37dyn/cmの範囲に調整すると共に、インクジェットヘッドへ初期の配向膜材料を供給する場合や、気泡が原因で前記インクジェットヘッドに噴出不良が発生した場合に、前記配向膜材料に溶解しかつ脱気性のある脱気溶剤を用いて前記インクジェットヘッドの内部の気泡を除去した後、前記インクジェットヘッドの内部を前記脱気溶剤から配向膜材料に置換するようにした液晶表示素子の配向膜形成方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3073493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は液晶画像表示装置の配向膜の製造に適用する技術であり、従来よりも微細な液晶材料の塗布に用いることはできなかった。
【0005】
本発明は、これらの問題に鑑みて為されたものであり、液晶材料の滴下を微量かつ微細なピッチで行うことができ、結果として液晶パネルの液晶材料層を狭ギャップ化することが可能な液晶材料塗布装置及び液晶材料塗布方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、液晶材料の滴下を微量かつ微細なピッチで行うことができ、結果として液晶パネルの液晶材料層を狭ギャップ化することが可能な液晶材料塗布装置及び液晶材料塗布方法を提供することであり、その解決手段を以下に記す。
【0007】
本発明は、液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布装置であって、前記液晶材料が貯留される液晶材料貯留手段と、該液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料貯留手段の内圧を所定範囲内に維持するように制御する内圧制御手段と、前記液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料を前記基板に塗布するインクジェット方式の塗布手段と、を備えている。そして、この液晶材料塗布装置の前記内圧制御手段は、前記液晶材料貯留手段に大気又は任意の気体を供給する気体供給部と、前記液晶材料貯留手段に負圧を供給する負圧供給部とを含んで構成されることを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、気体供給部からの気体(又は不活性ガスなどの任意の気体)の供給と負圧供給部からの負圧の供給により圧力が所定範囲内に維持され、この結果、微細なピッチによる液晶材料の塗布が可能となり、液晶パネルの厚みムラや、液晶材料層を狭く構成することができる。また、均一な圧力で液晶材料を吐出することができるので、液晶を一定量で滴下することができる。
【0009】
また、このとき、前記液晶材料貯留手段には、前記気体供給部を構成する第1の配管及び前記負圧供給部を構成する第2の配管が接続され、前記第1の配管、前記液晶材料貯留手段の内部及び前記第2の配管をこの順で気体が流通することにより前記内圧が維持されるように前記内圧制御手段が構成されている。
【0010】
このような構成によれば、簡易な構成で液晶材料貯留手段の内圧を維持することができる。
【0011】
さらに、前記塗布手段は、インクジェットヘッドである。
【0012】
このような構成によれば、液晶材料塗布装置の製造コストを削減することができる。
【0013】
さらに、前記塗布手段を加熱又は冷却する加熱冷却手段を備えている。
【0014】
このような構成によれば、ヘッド部のノズル部分にて液晶材料の粘度等の物性値を任意に管理することができる。
【0015】
また、本発明は、液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布方法であって、前記液晶材料が貯留されている液晶材料貯留手段の内圧を、前記液晶材料貯留手段に大気又は任意の気体を供給する気体供給部と前記液晶材料貯留手段に負圧を供給する負圧供給部とによって所定範囲内に維持しつつ、前記液晶材料をインクジェット方式の塗布手段によって前記基板に塗布することを特徴とする。
【0016】
この時、前記液晶材料貯留手段には、前記気体供給部を構成する第1の配管及び前記負圧供給部を構成する第2の配管が接続され、前記第1の配管、前記液晶材料貯留手段の内部及び前記第2の配管をこの順で気体が流通することにより前記内圧が維持される。
【0017】
さらに、前記塗布手段は、インクジェットヘッドである。
【0018】
そして、前記塗布手段が加熱冷却手段によって加熱又は冷却される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、液晶材料の滴下を微量かつ微細なピッチで行うことができ、結果として液晶パネルの液晶材料層を狭ギャップ化することが可能な液晶材料塗布装置及び液晶材料塗布方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】液晶画像表示装置の断面構造図を示す。
【図2】実施の形態に係る液晶材料塗布装置が適用される液晶材料塗布システムのシステム構成図を示す。
【図3】実施の形態に係る液晶材料塗布装置が適用される液晶材料滴下装置の外観図を示す。
【図4】実施の形態による液晶材料塗布装置の要部の概略図を示す。
【図5】比較例による液晶材料塗布装置の要部を示す。
【図6】比較例と本実施の形態との差異を説明するための比較図を示す。
【図7】実施の形態による液晶材料を2枚のガラス板の隙間に注入する方法について、(a)は貼り合わせ前、(b)は貼り合わせ後を示す。
【図8】比較例による液晶材料を2枚のガラス板の隙間に注入する方法について、(a)は貼り合わせ前、(b)は貼り合わせ後を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態について、図1乃至図8を参照して詳細に説明する。
【0022】
本実施形態に係る液晶材料塗布装置にて製造される液晶画像表示装置の構造の理解を助けるために最初に説明する。図1において、これは液晶画像表示装置10の内部構造を簡易的に示した断面図である。液晶画像表示装置10の構成は、一般的には偏光フィルタ5と、ガラス基板4と、透明電極3と、配向膜2と、液晶材料1と、カラーフィルタ6とにより構成されている。なお、これらの構成は何れも公知の任意のものを用いることができるため、その詳細な説明を省略する。
【0023】
この図1の構成において、透明電極3に電圧がかかると対向する2枚の配光膜2の間にはさまれた液晶材料1の分子が起立しカラーフィルタ6に外部からの光が当たり、色が見えるようになる。透明電極3は直交するように配置されているので、任意の交点を選択して電圧を与えることができるので、この交点の集合体において任意の交点を選択的に可視とすることで描画が可能となる。
【0024】
次の図2には、実施の形態に係る液晶材料塗布装置が適用される液晶材料塗布システムのシステム構成図を示す。この図2に示される液晶材料塗布システム24は、制御装置24Aと液晶材料塗布装置24Bとを含んでなり、両装置24A,24Bが配線部48を介して接続されている。
【0025】
この液晶材料塗布システム24のうち、制御装置24Aは、メインPC(パーソナル・コンピュータ)30と、モータコントローラ31と、アンプ32と、モータ制御部33と、インクジェットコントローラ34と、インクジェットプリンタ用PC36と、外部入力インタフェイス部37と、温調器40と、SSR(ソリッド・ステート・リレー)41とを含んで構成されている。
【0026】
また、液晶材料塗布システム24のうち、液晶材料塗布装置24Bは、ヘッド11と、ヒータ12と、レギュレータ20と、負圧表示器(圧力計)21と、液晶材料タンク22と、熱電対42を含んで構成されている。電子天秤39は、ヘッド11から吐出量を計測して塗布量を調整するのに使用されるものである。
【0027】
ちなみに、インクジェットコントローラ34とヘッド11とが、SSR41とヒータ12とが、温調器40と熱電対42とが、配線部48を介してそれぞれ接続されている。なお、液晶材料塗布システム24のこれらの構成は、何れも公知の任意のものを用いることができるため、その詳細な説明を省略する。また、図示の簡略化のために、図4を参照しながら説明する液晶材料1を補充するためのラインは省略して記載している。
【0028】
また、図2に示した液晶材料塗布システム24のうちの液晶材料塗布装置24Bは図3に示すような筐体に収納されてなり、ガラス基板4に液晶材料1を滴下(塗布)している。この図3において、液晶材料塗布装置24Bが収納されてなるのは液晶材料滴下装置50であり、この液晶材料滴下装置50には、液晶材料1の滴下の対象となるガラス基板4と、液晶材料タンク22と、液晶材料タンク22を図中の矢印方向に往復に水平移動させるためのリニアモータ53,54が示されている。なお、リニアモータ以外にも、例えばボールネジやラックアンドピニオン等の直動可能なモータ構成を任意に適用可能である。なお、液晶材料滴下装置50のヘッド11は液晶材料タンク22の下方に配置されており(すなわち高低差を有しており)、この図3では4台を並列に配置した場合を示している。液晶材料タンク22はリニアモータ53によってガラス基板4に対して水平に移動する。この移動時において、ヘッド11は所定量の液晶材料1をガラス基板4の表面に滴下する。なお、図3においては、一部部材を省略して示している。
【0029】
このような構成において、液晶画像表示装置に用いられる液晶パネルを製造している。このシステムでは液晶材料1をガラス基板(配光膜2と透明電極3が配された)4に滴下するための構成であるが、従来は液晶材料1をマイクロシリンジ内に充填して、所定の位置に液晶材料1を所定量で滴下していた。図4に示すのは本実施の形態の液晶材料塗布装置24Bの概略図(要部拡大図)を示している。
【0030】
図4に示す液晶材料塗布装置24Bにおいては、液晶材料を基板に塗布するための構成として、液晶材料が貯留される液晶材料貯留手段(液晶材料タンク22)と、該液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料貯留手段の内圧を所定範囲内に維持するように制御する内圧制御手段と、前記液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料を前記基板に塗布するインクジェット方式の塗布手段と、を備えているものである。
【0031】
即ち、図4に示す液晶材料塗布装置24Bは、インクジェット方式のヘッド11(塗布手段)と、ヒータ12と、ヒータ配線23と、バルブ15,16,17,18と、パイプ16a(第1の配管)と、パイプ17a(第2の配管)と、パイプ18aと、液晶材料タンク22(液晶材料貯留手段)と、リークバルブ19と、レギュレータ20と、圧力計21と、冷却器13及び冷却風14が示されている。そして、バルブ16,17、パイプ16a,17a及びレギュレータ20が「内圧制御手段」に相当する。ちなみに、本実施の形態では、バルブ16,17は、ON・OFFの電磁弁であるものとするが、手動のON・OFF弁でも、手動や電動のニードル弁などでもよい。
【0032】
また、バルブ16及びパイプ16a(第1の配管)が「気体供給部」に相当する。そして、バルブ17、パイプ17a(第2の配管)及びレギュレータ20が「負圧供給部」に相当する。
【0033】
ヘッド11には液晶材料タンク22がバルブ15を介して接続されている。このバルブ15によりヘッド11側への液晶材料1の流れを制御している。また、ヘッド11にはヒータ12が装着されており、ヘッド11を所望の温度に加温して保つことができる。また、図2には不図示であるが冷却器13を備えており、ヘッド11を冷やしたい場合には冷却器13から冷風14がヘッド11に吹き付けて温度を下げることができる。これらのヒータ12や冷却器13を組み合わせて制御することにより所望のヘッド11の温度を得ることができる。このような温度コントロールは、ヘッド11から射出する液晶材料1の温度や粘度等の物性値の関係により、その最適値が決められる。なお、ヒータ12及び冷却器13(即ち加熱冷却手段)は一体に形成されてもよく、別体に形成されてもよい。
【0034】
また、図4に開示した構成では液晶材料タンク22に3系統のパイプ16a、17a、18aが接続されている。パイプ17aにより、レギュレータ20を接続したラインで液晶材料タンク22内部を負圧に保つ。負圧に保つことで、ヘッド11から液晶材料1が重力に引かれて意図しない滴下が生じるのを防いでいる。パイプ18aはバルブ18を介して液晶材料1を液晶材料タンク22へ補充するためのラインである。ヘッド11が液晶材料1を塗布することに比例して液晶材料タンク22内部の液晶材料1は減少していく。この減少により液晶材料タンク22の内部圧力(内圧)が下がり(負圧が増し)、圧力が不安定な状態になる(所謂水頭差の発生による圧力変化)。
【0035】
正確な液晶材料1の吐出を実現するためには、液晶材料タンク22内の圧力を精密に制御して管理する必要がある。これを目的としてパイプ16aがバルブ16を介して液晶材料タンク22に接続されている。このパイプからは大気あるいは好ましくは窒素ガスなどの不活性ガスが供給されるようになっている。即ち、パイプ16a、液晶材料タンク22の内部及びパイプ17aをこの順で気体が流通することにより、前記内圧が所定範囲内に維持されるように前記内圧制御手段が構成されていることになる。このように水頭差補正の制御を行うことで、わずかな液晶材料1の吐出量の変化を補正して、微量かつ精密な液晶材料1の吐出を実現している。そして、このような制御を行うことで、従来は用い難かったインクジェット方式のヘッド(例えばインクジェットヘッド等)を好適に用いることができる。その結果、ごく微小な液晶材料1の滴下(塗布)を行うことができる。
【0036】
なお、図5は水頭差補正を行わない、比較例による液晶滴下に用いられていた構成である。即ち、パイプ16a及びヘッド11を備えず、代わりにマイクロシリンジ25を備えているものである。この構成の場合はレギュレータ20による圧力制御のみであるので、制御にタイムラグが生じたり、精密な角度での補正も難しく、極微小な液晶材料1の滴下を行うことはできなかった。
【0037】
次の図6は、比較例のマイクロシリンジ方式による液晶材料1の滴下と、本実施の形態によるヘッド11を用いたIJ(インクジェット)方式による液晶材料1の滴下を比較した図である。マイクロシリンジ方式では液晶材料1の吐出ノズルの直径はφ0.1〜φ1.0mm程度であった。このため滴下した液晶材料1は図6中に示すように大きくかつ相互間隔も離れたものであった。
【0038】
これに対して本実施の形態によるIJ方式では、液晶材料1の吐出ノズルの直径はφ10μ〜φ80μm程度であり、従って十分に緻密な滴下を精度よく実現することができる。マイクロシリンジ方式では、液晶材料1の滴下後のガラス板同士の貼合わせにより、ムラ57、衝突痕58、滴下痕59が発生してしまい、均一な厚みの液晶層を実現することは難しかった。それに対して、本実施の形態によるIJ方式では図6に示すように緻密に滴下することができ、その後工程でのガラス板の貼あわせにおいても、均一な厚みの液晶層60を実現することができる。
【0039】
図7は本実施の形態によるIJ方式を用いた液晶層の形成のモデル図であり、図7(a)に示すようにガラス基板4の間に液晶材料1が滴下されている。これを(b)に示すように貼り合わせると、セルギャップのばらつきを極めて小さくすることができる。また、ガラス基板4の表面も平坦にすることができる。
【0040】
図8は比較例のマイクロシリンジ方式であり、液晶材料1の滴下量が大きく、配光膜2で液晶材料1をはさむと、セルギャップのばらつき大であり、液晶材料1も広がりにくく、結果として配光膜2の表面も平坦化することはできなかった。
【0041】
以上説明したように、本実施の形態によれば液晶材料の滴下(塗布)を微量かつ微細なピッチで行うことができ、結果として液晶パネルの液晶材料層を狭ギャップ化することが可能な液晶材料滴下装置50(すなわち液晶材料塗布装置24B)を提供することができる。特に、パイプ(第1の配管)16a、液晶材料タンク(液晶材料貯留手段)22の内部及びパイプ(第2の配管)17aをこの順で気体が流通して負圧源としてのレギュレータ20に至るようにすることで、好適に圧力(水頭差圧)を制御することができる。すなわち、ノズル11からの液晶材料の吐出により液晶材料タンク22の容量(すなわち液面)が低下することで、液晶材料タンク22内のヘッドスペースの負圧(内圧)が変化(増加)し、これが、ノズル11からの液晶材料1の吐出量に影響を与える。この負圧の変化をタンク22内のヘッドスペースに直接つながったパイプ16aからの気体の供給により迅速に補充することができ、この結果、液晶材料タンク22における液晶材料1の残量の変化に吐出量が影響されない優れた液晶材料滴下装置50(液晶材料塗布装置24B)を提供することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 液晶材料
2 配光膜
3 透明電極
4 ガラス基板
5 偏光フィルタ
6 カラーフィルタ
10 液晶画像表示装置
11 ヘッド
12 ヒータ
13 冷却器
14 冷却風
15,16,17,18バルブ
16a パイプ(第1の配管)
17a パイプ(第2の配管)
19 リークバルブ
20 レギュレータ
21 圧力計
22 液晶材料タンク(液晶材料貯留手段)
23 ヒータ配線
24 液晶材料塗布システム
24A 制御装置
24B 液晶材料塗布装置
25 マイクロシリンジ
30 メインPC
31 モータコントローラ
32 アンプ
33 モータ制御部
34 インクジェットコントローラ
37 インクジェットヘッド制御ユニット
50 液晶材料滴下装置
53,54リニアモータ
57 ムラ
58 衝突痕
59 滴下痕
60 本実施の形態による液晶滴下痕

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布装置であって、
前記液晶材料が貯留される液晶材料貯留手段と、
該液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料貯留手段の内圧を所定範囲内に維持するように制御する内圧制御手段と、
前記液晶材料貯留手段に接続され、前記液晶材料を前記基板に塗布するインクジェット方式の塗布手段と、
を備え、
前記内圧制御手段は、前記液晶材料貯留手段に大気又は任意の気体を供給する気体供給部と、前記液晶材料貯留手段に負圧を供給する負圧供給部とを含んで構成される
ことを特徴とする、液晶材料塗布装置。
【請求項2】
前記液晶材料貯留手段には、前記気体供給部を構成する第1の配管及び前記負圧供給部を構成する第2の配管が接続され、
前記第1の配管、前記液晶材料貯留手段の内部及び前記第2の配管をこの順で気体が流通することにより前記内圧が維持されるように前記内圧制御手段が構成されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の液晶材料塗布装置。
【請求項3】
前記塗布手段は、インクジェットヘッドである
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の液晶材料塗布装置。
【請求項4】
前記塗布手段を加熱又は冷却する加熱冷却手段を備えている
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の液晶材料塗布装置。
【請求項5】
液晶材料を基板に塗布する液晶材料塗布方法であって、
前記液晶材料が貯留されている液晶材料貯留手段の内圧を、前記液晶材料貯留手段に大気又は任意の気体を供給する気体供給部と前記液晶材料貯留手段に負圧を供給する負圧供給部とによって所定範囲内に維持しつつ、前記液晶材料をインクジェット方式の塗布手段によって前記基板に塗布する
ことを特徴とする、液晶材料塗布方法。
【請求項6】
前記液晶材料貯留手段には、前記気体供給部を構成する第1の配管及び前記負圧供給部を構成する第2の配管が接続され、
前記第1の配管、前記液晶材料貯留手段の内部及び前記第2の配管をこの順で気体が流通することにより前記内圧が維持される
ことを特徴とする、請求項5に記載の液晶材料塗布方法。
【請求項7】
前記塗布手段は、インクジェットヘッドである
ことを特徴とする、請求項5又は6に記載の液晶材料塗布方法。
【請求項8】
前記塗布手段が加熱冷却手段によって加熱又は冷却される
ことを特徴とする、請求項5〜7の何れか1項に記載の液晶材料塗布方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−7916(P2013−7916A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−141009(P2011−141009)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000005452)株式会社日立プラントテクノロジー (1,767)
【Fターム(参考)】