説明

液晶表示器付印刷装置

【課題】 画像表示装置において、寿命を長持ちさせると共に、自動再生中に突然表示が消えるようなことをなくす。
【解決手段】 記録媒体に記録された画像を画像表示手段へ出力する出力手段と、利用者によって操作される操作手段と、該操作手段の操作にしたがって画像を順次再生する自動再生手段と、前記操作手段の操作が所定期間行われていないか否かを判別する操作状態判別手段と、前記操作が所定期間行われていないと判別された場合に前記表示装置の駆動を停止する手段とを備えた画像再生装置において、前記画像の自動再生中に前記操作状態判別手段によって操作が所定期間行われていないと判別された場合、前記記録媒体に記録されている画像がすべて再生されていなければ、すべて再生されるのを待って前期表示装置の駆動を停止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像再生装置、方法および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、静止画像を再生する画像再生装置や画像撮像再生装置の中には、一定時間、利用者の操作が加えられない場合、自動的に装置の電源を切ったり、あるいは再生用のモニタの電源だけを切ったりする機能を有するものがあった。
【0003】
実際に利用者が電源を切るのを忘れて装置を放置してしまった場合、無駄に電力が消費されてしまうことを防止するこの機能は利用者にとって有益な機能であった。また表示器にバックライト付の液晶表示装置を用いた場合、バックライトの寿命を延命させる有益な機能であった。
【0004】
しかしながら、上記従来の画像再生装置や画像撮像再生装置では、以下に掲げる問題があり、その改善が要望されていた。すなわち、このような画像再生装置や画像撮像再生装置は静止画像の自動再生機能を有しており、自動再生の実行中、利用者は自動再生を一時停止するといった操作、あるいは中止するといった操作以外、装置に対して操作を加えることがなかった。
【0005】
したがって、自動再生中に一定時間、操作が加えられないことにより、利用者が実際に自動再生された画像を見ているにもかかわらず、突然表示がされなくなってしまうという問題があった。そこで、特開2000-115675で考案されたように自動再生中は電源を遮断しないという提案がなされている。
【特許文献1】特開2000−115675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記提案では表示装置としてバックライトを使用した液晶表示装置においては、バックライトの寿命が問題になっている。なんとならばバックライトの寿命は液晶表示器の寿命に比べてはるかに短いからである。
【0007】
また、自動再生を記録媒体に格納されている画像を既定回数再生すれば表示器の駆動を停止する方式がとられている。しかしながら、前記方式では記録媒体に格納されている画像の数が少ない場合では、例えば1枚当たり5秒間表示し3回再生して終了とすれば、格納されている画像が3枚であれば45秒で自動再生が終了してしまう。また格納されている画像が1000枚であれば4時間以上自動再生が行われつづけられ、バックライトの寿命が問題になる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の画像再生装置は、記録媒体に記録された画像を画像表示手段へ出力する出力手段と、利用者によって操作される操作手段と、該操作手段の操作にしたがって画像を順次再生する自動再生手段と、前記操作手段の操作が所定期間行われていないか否かを判別する操作状態判別手段と、前記操作が所定期間行われていないと判別された場合に前記表示装置の駆動を停止する手段とを備えた画像再生装置において、前記画像の自動再生中に前記操作状態判別手段によって操作が所定期間行われていないと判別された場合、前記記録媒体に記録されている画像がすべて再生されていなければ、すべて再生されるのを待って前期表示装置の駆動を停止することを特徴とする。また請求項2に記載の画像再生装置は、前記画像の自動再生中に前記表示装置の駆動を停止する場合、前記自動再生を停止することを前記表示装置上に表示して利用者に知らせることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
上記のような構成をとれば、表示装置としてバックライトを使用した液晶表示装置においても所定時間で液晶駆動部の停止を行うことでバックライトの寿命が長持ちするようになり、省電力にもなる。また自動再生を終了する場合に終了メッセージを表示することで自動再生中に突然表示が消えるようなことがなくなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明について図面を参照して説明する。
【0011】
図2は、本印刷装置の構成例を示すブロック図である。
【0012】
231はマイクロプロセッサユニット、232は、記録装置の制御や後述する本発明のプログラムを格納したROM、233は、プログラム実行時にワークエリアとして用いられたり、ファイルデータ等を記憶しておくためのRAMである。マイクロプロセッサ231は、ペーパエンドセンサ240,キャリッジホームセンサ243,回復系センサ237のセンサで記録用紙の有無,キャリッジの位置,回復系ユニットの状態を確認しながら、搬送モータドライバ238,キャリッジモータドライバ241,回復系モータドライバ237に駆動パルスを与え、搬送モータ239,キャリッジモータ242,回復系モータ236を制御する。不図示のホストコンピュータや携帯電子機器からは印刷するファイルや印刷のための命令や印刷データがインタフェース234を介してマイクロプロセッサ231に送られる。252はメモリーカード制御部でデジタルカメラ等で撮影された画像が記憶された記録媒体(メモリーカード)が接続される。メモリーカード内のデータはマイクロプロセッサ231からの指示に従って読み書きができるようにメモリーカード制御部252は作られ、画像データはマイクロプロセッサ231で所定の処理を行ったのち251の液晶駆動部に伝えられ、液晶駆動部に接続されている液晶表示器に表示することも可能である。250は操作パネル部でカーソル移動キーや決定キー等があり、前記液晶表示器に表示された画像を見ながら前記キーを操作して印刷設定を行うことが出来る。
【0013】
244は記録ヘッドで、印刷データをプリンタマイコン231によって制御され記録する。
【0014】
図1は本発明における、記録媒体に格納されている画像の自動再生フローチャートで、請求項1、2に記載の自動再生の処理を説明する。
【0015】
例として画像の自動再生の間隔を5秒、再生する画像の枚数は50枚、所定期間操作されない場合に液晶駆動回路の停止する時間を5分とする。
【0016】
まず、ステップ11で再生する画像50枚の最初の画像を表示するための変数Nの初期化と、再生する50枚の画像が一通り再生されたかどうかの変数FLGの初期化と、自動再生を始めてからの経過時間の変数TIMEを初期化する。このTIMEはOSによって一秒づつ時間がカウントされるものとする。
【0017】
そしてステップ12でN枚目の画像を液晶に表示し、ステップ13でキー操作があったかどうかを判断しキー操作があれば、自動再生処理を終了し不図示の入力されたキー操作にあった処理を行う。キー操作がなければステップ14へ進み、液晶駆動を停止するかどうかの判断を行うため経過時間が5分すなわち300秒を経過したかどうかを調べる。そこで5分経過していなければ、ステップ15で画像の自動再生の時間間隔5秒を待つようにウエイトする。5秒経過したらステップ16で次の画像を表示するための変数Nを更新し、総枚数の50枚目に達していなければステップ12に戻り次画像を表示する。また総枚数に達していれば、表示画像を最初に戻すために変数Nを初期化し、また記録媒体中のすべての画像を一通り表示したので変数LOOPを1更新し、ステップ12へ戻る。
【0018】
ステップ14で液晶駆動を停止するべき5分が経過していれば、ステップ19に進み記録媒体上に格納されているすべての画像表示が1度終わっているかどうかを変数LOOPで判断し終わっていれば、ステップ20で自動再生を停止する主旨の表示を一定時間行い、ステップ21で液晶駆動を停止する。ここでの液晶駆動の停止とは液晶ドライバへのクロックの停止や液晶のバックライトの消灯を意味する。本例では画像の総枚数が50枚で画像表示間隔が5秒なので50枚を一通り表示するのに250秒なので必ずステップ19ではステップ20へ進む、しかし記録媒体へ格納されている画像枚数が200枚であれば、全て表示するのに15分以上を要するため、ステップ19ではまだ全ての画像表示を終了していないためステップ15に進むようになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による印刷装置の構成例を示すブロック図。
【図2】本発明による記録媒体に格納されている画像の自動再生フローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録された画像を画像表示手段へ出力する出力手段と、利用者によって操作される操作手段と、該操作手段の操作にしたがって画像を順次再生する自動再生手段と、前記操作手段の操作が所定期間行われていないか否かを判別する操作状態判別手段と、前記操作が所定期間行われていないと判別された場合に前記表示装置の駆動を停止する手段とを備えた画像再生装置において、前記画像の自動再生中に前記操作状態判別手段によって操作が所定期間行われていないと判別された場合、前記記録媒体に記録されている画像がすべて再生されていなければ、すべて再生されるのを待って前期表示装置の駆動を停止することを特徴とする画像再生装置。
【請求項2】
前記画像の自動再生中に前記表示装置の駆動を停止する場合、前記自動再生を停止することを前記表示装置上に表示して利用者に知らせることを特徴とする請求項1に記載の画像再生装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−110420(P2007−110420A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−299106(P2005−299106)
【出願日】平成17年10月13日(2005.10.13)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】