説明

液晶表示装置、及び液晶表示装置の駆動方法

【課題】消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生を防ぎ、フルカラーの三次元画像の表示を行うことができる液晶表示装置とその駆動方法。
【解決手段】奇数行の画素に画像信号の入力を行うフィールド期間と、偶数行の画素に画像信号の入力を行うフィールド期間とを、1フレーム期間内に交互に設ける。そして、光供給部から画素部に供給される光の色相が、連続する2つのフィールド期間どうしで異なるものとする。さらに、1フレーム期間が有する複数のフィールド期間のうち、奇数行の画素に画像信号の入力を行う複数のフィールド期間どうしで、或いは、偶数行の画素に画像信号の入力を行う複数のフィールド期間どうしで、光供給部から画素部に供給される光の色相が異なるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
三次元画像の表示を行う液晶表示装置とその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
三次元画像に対応した表示装置の市場が拡大傾向にある。三次元画像の表示は、両眼で立体の対象物を見たときに生ずるであろう、両眼間の網膜像の差異(両眼視差)を表示装置において作為的に作り出すことで、行うことができる。上記両眼視差を利用した三次元画像用の表示装置は、眼鏡を用いる表示方式と、眼鏡を用いない表示方式に大別されるが、いずれの表示方式においても、画像を表示する画像表示部において、右目用画像と左目用画像を両方表示する必要がある。
【0003】
ところで、三次元画像の表示を行う液晶表示装置も、二次元画像の表示を行う液晶表示装置と同様に、バックライトやフロントライトなどの光供給部における消費電力が、液晶表示装置全体の消費電力に大きく影響を及ぼす。そのため、パネルの内部における光の損失を如何に低減できるかが消費電力削減の重要なポイントとなる。カラーフィルタによる光の損失の問題を回避するためには、フィールドシーケンシャル駆動(FS駆動)が有効である。FS駆動は、異なる色相の光を発する複数の光源を順次点灯させることでフルカラーの画像を表示する駆動方法である。FS駆動ではカラーフィルタを用いる必要がないため、パネルの内部における光の損失を低減することができ、パネルの透過率を高めることができる。よって、光供給部からの光の利用効率を高めることができ、液晶表示装置全体の消費電力を低減させることができる。また、FS駆動では、1つの画素で各色に対応する画像の表示を行うことができるため、高精細な画像の表示を行うことができる。
【0004】
下記の特許文献1には、三次元画像の表示を行うことができる、FS駆動の液晶表示装置について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−259395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、FS駆動では、各色の画像が合成されずに個別に視認される、カラーブレイクと呼ばれる現象が起こりやすい。特に、カラーブレイクは動画を表示する際に顕著に起こりやすい。
【0007】
特に、画面において左目用画像と右目用画像を交互に表示し、それらをシャッター付きの眼鏡を通して見ることにより、人間の目に三次元画像を認識させる駆動方式の場合、二次元画像の表示を行う場合に比べて、フレーム周波数が低くなりやすい。そのため、カラーブレイクが視認されやすくなる。
【0008】
また、三次元画像の表示を行う液晶表示装置は、二次元画像の表示を行う液晶表示装置よりもフレーム周波数が低くなりやすいため、画面がちらついて見えるフリッカと呼ばれる現象が生じやすい。
【0009】
上述の課題に鑑み、本発明は、消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生を防ぎ、フルカラーの三次元画像の表示を行うことができる液晶表示装置の駆動方法の提案を課題の一つとする。或いは、本発明は、消費電力を低く抑え、フリッカの発生を防ぎ、フルカラーの画像の表示を行うことができる液晶表示装置の駆動方法の提案を課題の一つとする。或いは、本発明は、消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生またはフリッカの発生を防ぎ、フルカラーの三次元画像の表示を行うことができる液晶表示装置の提案を課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る駆動方法では、1フレーム期間が有する複数のフィールド期間のうち、任意のフィールド期間において、画素部が有する奇数行の画素に画像信号の入力を行う。また、上記フィールド期間の次に出現するフィールド期間において、画素部が有する偶数行の画素に画像信号の入力を行う。すなわち、本発明の一態様に係る駆動方法では、奇数行の画素に画像信号の入力を行うフィールド期間と、偶数行の画素に画像信号の入力を行うフィールド期間とを、交互に設けることを特徴とする。
【0011】
そして、本発明の一態様では、光供給部から画素部に供給される光の色相が、連続する2つのフィールド期間どうしで異なるものとする。さらに、1フレーム期間が有する複数のフィールド期間のうち、奇数行の画素に画像信号の入力を行う複数のフィールド期間どうしで、或いは、偶数行の画素に画像信号の入力を行う複数のフィールド期間どうしで、光供給部から画素部に供給される光の色相が異なるものとする。
【0012】
また、本発明の一態様に係る駆動方法では、複数のフィールド期間のうち任意のフィールド期間において右目用画像の表示を行い、上記フィールド期間の次に出現するフィールド期間において左目用画像の表示を行うことで、三次元画像の表示を行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様では、上記構成により、1フレーム期間が有する複数のフィールド期間のうち、任意の連続する2フィールド期間おいて、奇数行の画素に表示される画像と、偶数行の画素に表示される画像とが、異なる色相に対応することになる。なおかつ、1フレーム期間において奇数行の画素に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。或いは、1フレーム期間において偶数行の画素に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。よって、各色相に対応した画像が合成されずに個別に視認されるのを防ぐことができ、動画の表示を行う際に起きやすかったカラーブレイクの発生を防ぐことができる。よって、本発明の駆動方法を採用することにより、液晶表示装置において、消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生を防ぎ、フルカラーの二次元、或いは三次元画像の表示を行うことができる。
【0014】
また、本発明の一態様では、奇数行の画素に表示される画像と偶数行の画素に表示される画像とを合成することで画像の表示を行っているため、フリッカの発生を抑えることができる。よって、本発明の駆動方法を採用することにより、消費電力を低く抑え、フリッカの発生を防ぎ、フルカラーの画像の表示を行うことができる。そして、フリッカの発生を抑えることで、使用者の目の疲労を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】液晶表示装置のブロック図。
【図2】画素部の回路図。
【図3】画素部の動作の一例を模式的に示した図。
【図4】画素の配列の一部を模式的に示した図。
【図5】画素の配列の一部を模式的に示した図。
【図6】画素の配列の一部を模式的に示した図。
【図7】画素部の動作の一例を模式的に示した図。
【図8】液晶表示装置の動作を示すタイミングチャート。
【図9】画素部と遮光部の動作を模式的に示す図。
【図10】画像表示部のブロック図。
【図11】パネルのブロック図。
【図12】画素の上面図及び断面図。
【図13】パネルの上面図及び断面図。
【図14】液晶表示装置の構成を示す斜視図。
【図15】液晶表示装置の構成を示す斜視図。
【図16】電子機器の図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の一態様に係る駆動方法に用いられる、液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。液晶表示装置100は、画像の表示を行う画像表示部101と、右目用画像と左目用画像の選択を行う遮光部102と、画像表示部101における画像の表示と、遮光部102における右目用画像と左目用画像の選択とを同期させる制御部103と、光供給部104とを有する。
【0018】
画像表示部101は画素部105に複数の画素106を有する。画素106は、液晶素子を有しており、画像信号に従って上記液晶素子が階調を表示することで、画素部105に画像を表示することができる。
【0019】
画素部105が有する複数の画素106は、第1表示領域107と第2表示領域108とに分けられる。具体的に、第1表示領域107は奇数行の画素106で構成されており、第2表示領域108は偶数行の画素106で構成されている。よって、第1表示領域107と第2表示領域108は、画素部105において交互に配置されることとなる。
【0020】
そして、本発明の一態様では、任意のフィールド期間において第1表示領域107を構成する画素106に画像信号を入力した後に、上記フィールド期間の次に出現するフィールド期間において、第2表示領域108を構成する画素106に画像信号を入力する。上記構成により、複数のフィールド期間を通して、画素部105が有する全ての画素106に、少なくとも1回は画像信号を書き込むことができる。
【0021】
そして、複数のフィールド期間を通して、第1表示領域107に奇数行の画素に対応する画像と、第2表示領域108に偶数行の画素に対応する画像とが順に表示されることで、二次元画像の表示を行うことができる。また、複数のフィールド期間を通して、第1表示領域107と第2表示領域108に、右目用画像と左目用画像とが順に表示されることで、三次元画像の表示を行うことができる。
【0022】
また、光供給部104は、異なる色相の光を発する複数の光源を有する。そして、上記光源を順に、または同時に発光させることで、複数の色相に対応した光を画素部105に順に供給することができる。光供給部104の光源としては、冷陰極蛍光ランプ、発光ダイオード(LED)、電場を加えることでルミネッセンス(Electroluminescence)が発生するOLED素子などを用いることができる。
【0023】
また、図1では、遮光部102が、画素部105から送られてくる左目用画像に対応した光を、左目に選択的に入射させることができる左目用光制御部109と、画素部105から送られてくる右目用画像に対応した光を、右目に選択的に入射させることができる右目用光制御部110とを有している。左目用光制御部109と右目用光制御部110は、電流または電圧の供給により透過率を変化させることで、使用者の目に入射する光量を制限することができる、液晶パネルなどのシャッターを用いることができる。この場合、左目用光制御部109と右目用光制御部110は、互いに独立した液晶パネルをそれぞれ有していても良いが、一の液晶パネルを共有していても良い。後者の場合、上記液晶パネルのうち、左目用光制御部109として用いる領域と、右目用光制御部110として用いる領域とで、別個に透過率の制御を行えばよい。
【0024】
制御部103は、画素部105内の第1表示領域107と第2表示領域108のいずれかに左目用画像が表示されている期間において、左目用光制御部109の透過率を高くして、右目用光制御部110の透過率を低く、理想的には0%にするように、画像表示部101と遮光部102の動作を同期させる。また、画素部105内の第1表示領域107と第2表示領域108のいずれかに右目用画像が表示されている期間において、左目用光制御部109の透過率を低く、理想的には0%にして、右目用光制御部110の透過率を高くするように、制御部103は、画像表示部101と遮光部102の動作を同期させる。さらに、画素部105内の第1表示領域107と第2表示領域108のいずれかに左目用画像、或いは右目用画像の画像信号の書き込みが行われる書き込み期間においては、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の透過率を低く、理想的には0%にして、制御部103は、画像表示部101と遮光部102の動作とを同期させる。
【0025】
制御部103によって、上述したように、画像表示部101と遮光部102の動作が同期することで、使用者の左目に左目用画像が映り、次いで、右目に右目用画像が映るという動作を交互に行うことができる。上記構成により、使用者は左目用画像と右目用画像により構成される三次元画像を認識することができる。
【0026】
なお、左目用光制御部109と右目用光制御部110は、シャッターの代わりに、偏光方向により使用者の目に入射する光を選択することができる偏光板を用いていても良い。この場合、画像表示部101と遮光部102の動作を同期させる必要はないため、制御部103は必ずしも設ける必要がない。そして、左目用光制御部109と右目用光制御部110に偏光板を用いる場合、第1表示領域107から発せられる光と、第2表示領域108から発せられる光の偏光方向が互いに異なるように、画素部105と遮光部102の間に、偏光方向を変える手段を設ける。上記構成により、第1表示領域107からの光が左目用光制御部109と右目用光制御部110のいずれか一方を選択的に透過し、第2表示領域108からの光が左目用光制御部109と右目用光制御部110のいずれか他方を選択的に透過する。
【0027】
次いで、本発明の一態様に係る液晶表示装置の、画素部105の具体的な構成を一例として図2に示す。
【0028】
図2において、画素部105が有する各画素106は、液晶素子111と、当該液晶素子111への画像信号の供給を制御するトランジスタ112と、液晶素子111の画素電極と共通電極間の電圧を保持するための容量素子113とを有する。液晶素子111は、画素電極と、共通電極と、画素電極と共通電極間の電圧が印加される液晶を含んだ液晶層とを有している。
【0029】
液晶層には、例えば、サーモトロピック液晶またはリオトロピック液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは、液晶層には、例えば、ネマチック液晶、スメクチック液晶、コレステリック液晶、または、ディスコチック液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは、液晶層には、例えば、強誘電性液晶、または反強誘電性液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは、液晶層には、例えば、主鎖型高分子液晶、側鎖型高分子液晶、或いは、複合型高分子液晶などの高分子液晶、または低分子液晶に分類される液晶材料を用いることができる。或いは、液晶層には、例えば、高分子分散型液晶(PDLC)に分類される液晶材料を用いることができる。
【0030】
また、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を液晶層に用いてもよい。ブルー相は液晶相の一つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、カイラル剤や紫外線硬化樹脂を添加して温度範囲を改善する。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が1msec以下と短く、光学的等方性であるため配向処理が不要であり、視野角依存性が小さいため好ましい。
【0031】
また液晶の駆動方法としては、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertical Alignment)モード、IPS(In−Plane Switching)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ブルー相モード、TBA(Transverse Bend Alignment)モード、VA−IPSモード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)モード、PNLC(Polymer Network Liquid Crystal)モードなどを適用することが可能である。
【0032】
そして、上記複数の画素106には、上記複数の画素106を選択するための複数の走査線と、選択された画素106に画像信号を供給するための複数の信号線とが、それぞれ接続されている。具体的に、各画素106は、信号線S1から信号線Sxの少なくとも1つと、走査線G1から走査線Gyの少なくとも1つとに接続されている。
【0033】
トランジスタ112は、液晶素子111の画素電極に、信号線の電位を与えるか否かを制御する。液晶素子111の共通電極には、所定の基準電位が与えられている。
【0034】
なお、トランジスタが有するソース端子とドレイン端子は、トランジスタの極性及び各電極に与えられる電位の高低によって、その呼び方が入れ替わる。一般的に、nチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる電極がソース端子と呼ばれ、高い電位が与えられる電極がドレイン端子と呼ばれる。また、pチャネル型トランジスタでは、低い電位が与えられる電極がドレイン端子と呼ばれ、高い電位が与えられる電極がソース端子と呼ばれる。以下、ソース電極とドレイン電極のいずれか一方を第1端子、他方を第2端子とし、トランジスタ112と液晶素子111の具体的な接続関係について説明する。
【0035】
また、トランジスタのソース端子とは、活性層の一部であるソース領域、或いは活性層に接続されたソース電極を意味する。同様に、トランジスタのドレイン端子とは、活性層の一部であるドレイン領域、或いは活性層に接続されたドレイン電極を意味する。
【0036】
トランジスタ112のゲート電極は走査線G1から走査線Gyのいずれか1つに接続されている。トランジスタ112の第1端子は信号線S1から信号線Sxのいずれか1つに接続され、トランジスタ112の第2端子は、液晶素子111の画素電極に接続されている。
【0037】
図2に示す画素部105の場合、走査線G1乃至走査線Gyの1つに接続された画素106が、1行の画素106に相当する。よって、奇数行の走査線G1、走査線G3、走査線G5...に接続された画素106が、図1で示した第1表示領域107を構成している。また、偶数行の走査線G2、走査線G4、走査線G6...に接続された画素106が、図1で示した第2表示領域108を構成している。
【0038】
なお、画素106は、必要に応じて、トランジスタ、ダイオード、抵抗素子、容量素子、インダクタなどのその他の回路素子を、さらに有していても良い。
【0039】
図2では、画素106において、一のトランジスタ112をスイッチング素子として用いている場合について示しているが、本発明はこの構成に限定されない。一のスイッチング素子として機能する複数のトランジスタを用いていても良い。複数のトランジスタが一のスイッチング素子として機能する場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていても良いし、直列に接続されていても良いし、直列と並列が組み合わされて接続されていても良い。
【0040】
本明細書において、トランジスタが直列に接続されている状態とは、例えば、第1のトランジスタの第1端子と第2端子のいずれか一方のみが、第2のトランジスタの第1端子と第2端子のいずれか一方のみに接続されている状態を意味する。また、トランジスタが並列に接続されている状態とは、第1のトランジスタの第1端子が第2のトランジスタの第1端子に接続され、第1のトランジスタの第2端子が第2のトランジスタの第2端子に接続されている状態を意味する。
【0041】
なお、本明細書において接続とは電気的な接続を意味しており、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能な状態に相当する。従って、接続している状態とは、直接接続している状態を必ずしも指すわけではなく、電流、電圧または電位が、供給可能、或いは伝送可能であるように、配線、抵抗、ダイオード、トランジスタなどの回路素子を介して間接的に接続している状態も、その範疇に含む。
【0042】
また、回路図上は独立している構成要素どうしが接続されている場合であっても、実際には、例えば配線の一部が電極として機能する場合など、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。本明細書において接続とは、このような、一の導電膜が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
【0043】
次いで、三次元画像の表示を行う場合の、図2に示す画素部105の動作の一例について説明する。
【0044】
まず、走査線G1にパルスを有する信号が入力されることで、走査線G1が選択される。選択された走査線G1に接続された複数の各画素106において、トランジスタ112がオンになる。そして、トランジスタ112がオンの状態の時に、信号線S1から信号線Sxに画像信号の電位が与えられると、オンのトランジスタ112を介して、容量素子113に電荷が蓄積され、画像信号の電位が液晶素子111の画素電極に与えられる。
【0045】
液晶素子111では、画素電極と共通電極の間に与えられる電圧の値に従って、液晶分子の配向が変化し、透過率が変化する。よって、液晶素子111は、画像信号の電位によってその透過率が制御されることで、階調を表示することができる。
【0046】
信号線S1から信号線Sxへの画像信号の入力が終了すると、走査線G1の選択は終了する。走査線G1の選択が終了すると、該走査線G1に接続された画素106において、トランジスタ112がオフになる。すると、液晶素子111は、画素電極と共通電極の間に与えられた電圧を保持することで、階調の表示を維持する。
【0047】
次いで、走査線G2にパルスを有する信号が入力されることで、走査線G2が選択される。選択された走査線G2に接続された複数の各画素106において、トランジスタ112がオンになる。そして、トランジスタ112がオンの状態の時に、信号線S1から信号線Sxに画像情報を有さないブランク信号の電位が与えられると、オンのトランジスタ112を介して、上記ブランク信号の電位が液晶素子111の画素電極に与えられる。液晶素子111は、ブランク信号の電位によってその透過率が制御されることで、単一の階調を表示する。
【0048】
信号線S1から信号線Sxへのブランク信号の入力が終了すると、走査線G2の選択は終了する。走査線G2の選択が終了すると、該走査線G2に接続された画素106において、トランジスタ112がオフになる。すると、液晶素子111は、画素電極と共通電極の間に与えられた電圧を保持することで、階調の表示を維持する。そして、次に、走査線G3が選択され、走査線G1が選択されていた期間と同様の動作が、走査線G3に接続された画素において行われる。次いで、走査線G4が選択され、走査線G2が選択されていた期間と同様の動作が、走査線G4に接続された画素において行われる。
【0049】
上記動作を繰り返すことで、図1に示した第1表示領域107において画像を表示することができ、第2表示領域108において画像情報を有さない単一の階調を表示することができる。そして、画素部105を構成する第1表示領域107と第2表示領域108の全ての画素において表示が行われるまでの期間を第1フィールド期間とすると、次の第2フィールド期間では、第1表示領域107において画像情報を有さない単一の階調を表示し、第2表示領域108において画像を表示する。
【0050】
そして、第1フィールド期間において第1表示領域107に右目用画像が表示され、第2フィールド期間において第2表示領域108に左目用画像が表示されることで、三次元画像の表示を行うことができる。
【0051】
また、本発明では、任意の連続する2フィールド期間おいて、第1表示領域107に表示される画像と、第2表示領域108に表示される画像とが、異なる色相に対応する。なおかつ、1フレーム期間において第1表示領域107に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。或いは、1フレーム期間において第2表示領域108に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。上記構成により、本発明の一態様では、フルカラーの画像の表示を行うことができる。
【0052】
図3は、6つのフィールド期間を通して第1表示領域107と第2表示領域108に順にモノカラーの画像の表示を行うことにより、フルカラーの三次元画像の表示を行う場合の、画素部105の動作の一例を模式的に示した図である。
【0053】
なお、フルカラーの画像とは、異なる色相の色を複数用い、各色の階調により表示される画像を意味する。また、モノカラーの画像とは、単一の色相の色を用い、その色の階調により表示される画像を意味する。
【0054】
図3(A)に、第1フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、赤色に対応した右目用画像(右R)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0055】
図4(A)に、図3(A)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図4(A)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、赤色に対応した右目用画像(右R)が表示されている。また、図4(A)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。
【0056】
図3(B)に、第2フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、緑色に対応した左目用画像(左G)が表示されている。
【0057】
図4(B)に、図3(B)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図4(B)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。また、図4(B)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、緑色に対応した左目用画像(左G)が表示されている。
【0058】
図3(C)に、第3フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、青色に対応した右目用画像(右B)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0059】
図5(A)に、図3(C)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図5(A)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、青色に対応した右目用画像(右B)が表示されている。また、図5(A)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。
【0060】
図3(D)に、第4フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、赤色に対応した左目用画像(左R)が表示されている。
【0061】
図5(B)に、図3(D)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図5(B)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。また、図5(B)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、赤色に対応した左目用画像(左R)が表示されている。
【0062】
図3(E)に、第5フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、緑色に対応した右目用画像(右G)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0063】
図6(A)に、図3(E)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図6(A)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、緑色に対応した右目用画像(右G)が表示されている。また、図6(A)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。
【0064】
図3(F)に、第6フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、青色に対応した左目用画像(左B)が表示されている。
【0065】
図6(B)に、図3(F)に示した第1表示領域107と第2表示領域108を構成する画素の配列の一部を、一例として模式的に示す。図6(B)では、第1表示領域107を構成する、走査線G1、走査線G3、走査線G5、走査線G7、走査線G9に接続された画素に、単一な階調(BL)が表示されている。また、図6(B)では、第2表示領域108を構成する、走査線G2、走査線G4、走査線G6、走査線G8に接続された画素に、青色に対応した左目用画像(左B)が表示されている。
【0066】
上記第1フィールド期間乃至第6フィールド期間における画像の表示により、フルカラーの三次元画像を表示することができる。
【0067】
上述したように、本発明の一態様では、任意の連続する2フィールド期間おいて、第1表示領域107に表示される画像と、第2表示領域108に表示される画像とが、異なる色相に対応する。なおかつ、1フレーム期間において第1表示領域107に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。或いは、1フレーム期間において第2表示領域108に表示される画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。本発明は上記構成により、各色相に対応した画像が合成されずに個別に視認されるのを防ぐことができ、動画の表示を行う際に起きやすかったカラーブレイクの発生を防ぐことができる。よって、本発明の駆動方法を採用することにより、液晶表示装置において、消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生を防ぎ、フルカラーの三次元画像の表示を行うことができる。また、本発明の一態様では、奇数行の画素に表示される右目用画像と偶数行の画素に表示される左目用画像とを合成することで三次元画像の表示を行っているため、フリッカの発生を抑えることができる。
【0068】
なお、図3ではフルカラーの三次元画像の表示を行う場合を例に挙げているが、本発明の一態様に係る駆動方法を用いることで、二次元画像の表示を行うこともできる。
【0069】
図7は、6つのフィールド期間を通して第1表示領域107と第2表示領域108に順にモノカラーの画像の表示を行うことにより、フルカラーの二次元画像の表示を行う場合の、画素部105の動作の一例を模式的に示した図である。二次元画像の表示を行う場合は、第1表示領域107に奇数行の画素に対応する画像と、第2表示領域108に偶数行の画素に対応する画像とを順に表示する。
【0070】
図7(A)に、第1フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、赤色に対応した奇数行の画像(R1)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0071】
図7(B)に、第2フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、緑色に対応した偶数行の画像(G2)が表示されている。
【0072】
図7(C)に、第3フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、青色に対応した奇数行の画像(B1)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0073】
図7(D)に、第4フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、赤色に対応した偶数行の画像(R2)が表示されている。
【0074】
図7(E)に、第5フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、緑色に対応した奇数行の画像(G1)が表示されている。第2表示領域108には、単一な階調(BL)が表示されている。
【0075】
図7(F)に、第6フィールド期間における画素部105の動作を示す。第1表示領域107には、単一な階調(BL)が表示されている。第2表示領域108には、青色に対応した偶数行の画像(B2)が表示されている。
【0076】
上記第1フィールド期間乃至第6フィールド期間における画像の表示により、フルカラーの二次元画像を表示することができる。
【0077】
そして、二次元画像の表示を行う際も、本発明の一態様では、任意の連続する2フィールド期間おいて、第1表示領域107に表示される奇数行の画像と、第2表示領域108に表示される偶数行の画像とが、異なる色相に対応する。なおかつ、1フレーム期間において第1表示領域107に表示される奇数行の画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。或いは、1フレーム期間において第2表示領域108に表示される偶数行の画像は、フィールド期間によって異なる色相に対応する。本発明は上記構成により、各色相に対応した画像が合成されずに個別に視認されるのを防ぐことができ、動画の表示を行う際に起きやすかったカラーブレイクの発生を防ぐことができる。よって、本発明の駆動方法を採用することにより、液晶表示装置において、消費電力を低く抑え、カラーブレイクの発生を防ぎ、フルカラーの二次元画像の表示を行うことができる。また、本発明の一態様では、奇数行の画像と偶数行の画像とを合成することで二次元画像の表示を行っているため、フリッカの発生を抑えることができる。
【0078】
なお、本実施の形態では、1フィールド期間において画素部に一つの色相の光が供給されている場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。本発明の一態様では、1フィールド期間において画素部に複数の色相の光が供給されていても良い。上記複数の色相の光が画素部に供給されることで、1フィールド期間において画素部に、複数の各色相に対応した画像が並行して表示されることになる。上記構成により、各色相に対応した画像が合成されずに個別に視認されるのをさらに効果的に防ぐことができ、動画の表示を行う際に起きやすかったカラーブレイクの発生をより防ぐことができる。
【0079】
次いで、図1に示した液晶表示装置100において、左目用光制御部109と右目用光制御部110にシャッターを用いた場合の、画素部105の動作と、遮光部102における左目用光制御部109及び右目用光制御部110の動作と、光供給部104の動作との、同期の取り方について説明する。
【0080】
図8は、第1表示領域107及び第2表示領域108の動作のタイミングと、光供給部104の動作のタイミングと、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の透過率の変化のタイミングを、一例として示すタイミングチャートである。
【0081】
まず、第1フィールド期間において、書き込み期間Ta1(R)が開始されると、第1表示領域107が有する画素106に赤色に対応した右目用画像(右R)の画像信号が書き込まれ、第2表示領域108が有する画素106にブランク信号が書き込まれる。そして、第1表示領域107が有する画素106では、書き込まれた画像信号に従って、液晶素子の透過率が制御される。また、第2表示領域108が有する画素106では、書き込まれたブランク信号に従って、液晶素子の透過率が制御される。しかし、上記書き込み期間Ta1(R)では、光供給部104が消灯しているため、第1表示領域107及び第2表示領域108における表示は行われない。
【0082】
そして、上記書き込み期間Ta1(R)では、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の透過率が低下し、非透過の状態になる。
【0083】
次いで、赤色に対応した右目用画像(右R)の表示期間Tr1(R)が開始される。表示期間Tr1(R)では、光供給部104が点灯し、赤色の光が画素部105に供給される。第1表示領域107の画素106では、液晶素子の透過率が画像信号に従って制御された状態である。よって、光供給部104の点灯により、第1表示領域107において赤色に対応した右目用画像(右R)の表示が行われる。また、第2表示領域108の画素106では、液晶素子の透過率がブランク信号に従って制御された状態である。よって、光供給部104の点灯により、第2表示領域108において単一な階調(BL)の表示が行われる。
【0084】
そして、表示期間Tr1(R)では、右目用光制御部110の透過率が高くなり、透過の状態になる。一方、左目用光制御部109の透過率は低下したままであり、非透過の状態にある。よって、画素部105からの光は右目用光制御部110を通るため、画素部105に表示された右目用画像(右R)及び単一な階調(BL)は、使用者の右目に選択的に映る。
【0085】
図9(A)に、表示期間Tr1(R)における画素部105と、遮光部102の動作を模式的に示す。図9(A)において、右目用光制御部110は透過の状態にあり、左目用光制御部109は非透過の状態にある。よって、破線で示すように、画素部105からの光は、左目用光制御部109を通過せずに、右目用光制御部110を通って使用者の右目に入射する。そのため、使用者は、第1表示領域107に表示されている右目用画像(右R)を右目で見ることができる。
【0086】
次いで、第2フィールド期間において、書き込み期間Ta2(G)が開始されると、第1表示領域107が有する画素106にブランク信号が書き込まれ、第2表示領域108が有する画素106に緑色に対応した左目用画像(左G)用の画像信号が書き込まれる。そして、第1表示領域107が有する画素106では、書き込まれたブランク信号に従って、液晶素子の透過率が制御される。また、第2表示領域108が有する画素106では、書き込まれた画像信号に従って、液晶素子の透過率が制御される。しかし、上記書き込み期間Ta2(G)では、光供給部104が消灯しているため、第1表示領域107及び第2表示領域108における表示は行われない。
【0087】
そして、上記書き込み期間Ta2(G)では、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の透過率が低下し、非透過の状態になる。
【0088】
図9(B)に、書き込み期間Ta2(G)における画素部105と、遮光部102の動作を模式的に示す。図9(B)において、左目用光制御部109及び右目用光制御部110は非透過の状態にある。よって、画素部105から使用者の左目及び右目への光の経路は、左目用光制御部109及び右目用光制御部110によって遮断されている。また、上述したように、書き込み期間Ta2(G)では、光供給部104が消灯している。よって、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の透過率が完全に0%ではなくとも、使用者の左目及び右目に、緑色に対応した左目用画像(左G)と赤色に対応した右目用画像(右R)が混在した画像が、映ることはない。
【0089】
次いで、緑色に対応した左目用画像(左G)の表示期間Tr2(G)が開始される。表示期間Tr2(G)では、光供給部104が点灯し、緑色の光が画素部105に供給される。第1表示領域107の画素106では、液晶素子の透過率がブランク信号に従って制御された状態である。よって、光供給部104の点灯により、第1表示領域107において単一な階調(BL)の表示が行われる。また、第2表示領域108の画素106では、液晶素子の透過率が画像信号に従って制御された状態である。よって、光供給部104の点灯により、第2表示領域108において緑色に対応した左目用画像(左G)の表示が行われる。
【0090】
そして、表示期間Tr2(G)では、左目用光制御部109の透過率が高くなり、透過の状態になる。一方、右目用光制御部110の透過率は低下したままであり、非透過の状態にある。よって、画素部105からの光は左目用光制御部109を通るため、画素部105に表示された左目用画像(左G)及び単一な階調(BL)は、使用者の左目に選択的に映る。
【0091】
図9(C)に、表示期間Tr2(G)における画素部105と、遮光部102の動作を模式的に示す。図9(C)において、左目用光制御部109は透過の状態にあり、右目用光制御部110は非透過の状態にある。よって、破線で示すように、画素部105からの光は、右目用光制御部110を通過せずに、左目用光制御部109を通って使用者の左目に入射する。そのため、使用者は、第2表示領域108に表示されている左目用画像(左G)を左目で見ることができる。
【0092】
次いで、第3フィールド期間において、書き込み期間Ta1(B)と、表示期間Tr1(B)とが順に出現する。第3フィールド期間の書き込み期間Ta1(B)及び表示期間Tr1(B)における、第1表示領域107及び第2表示領域108の動作と、光供給部104の動作と、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の動作とは、第1フィールド期間の書き込み期間Ta1(R)及び表示期間Tr1(R)の場合と同様である。ただし、第3フィールド期間では、青色に対応した右目用画像(右B)の画像信号の書き込みと、上記右目用画像(右B)の表示を行っている点において、第1フィールド期間とは異なる。また、第3フィールド期間では、表示期間Tr1(B)において光供給部104から画素部105に供給する光が青色である点においても、第1フィールド期間とは異なる。
【0093】
次いで、第4フィールド期間において、書き込み期間Ta2(R)と、表示期間Tr2(R)とが順に出現する。第4フィールド期間の書き込み期間Ta2(R)及び表示期間Tr2(R)における、第1表示領域107及び第2表示領域108の動作と、光供給部104の動作と、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の動作とは、第2フィールド期間の書き込み期間Ta2(G)及び表示期間Tr2(G)の場合と同様である。ただし、第4フィールド期間では、赤色に対応した左目用画像(左R)の画像信号の書き込みと、上記左目用画像(左R)の表示を行っている点において、第2フィールド期間とは異なる。また、第4フィールド期間では、表示期間Tr2(R)において光供給部104から画素部105に供給する光が赤色である点においても、第2フィールド期間とは異なる。
【0094】
次いで、第5フィールド期間において、書き込み期間Ta1(G)と、表示期間Tr1(G)とが順に出現する。第5フィールド期間の書き込み期間Ta1(G)及び表示期間Tr1(G)における、第1表示領域107及び第2表示領域108の動作と、光供給部104の動作と、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の動作とは、第1フィールド期間の書き込み期間Ta1(R)及び表示期間Tr1(R)の場合と同様である。ただし、第5フィールド期間では、緑色に対応した右目用画像(右G)の画像信号の書き込みと、上記右目用画像(右G)の表示を行っている点において、第1フィールド期間とは異なる。また、第5フィールド期間では、表示期間Tr1(G)において光供給部104から画素部105に供給する光が緑色である点においても、第1フィールド期間とは異なる。
【0095】
次いで、第6フィールド期間において、書き込み期間Ta2(B)と、表示期間Tr2(B)とが順に出現する。第6フィールド期間の書き込み期間Ta2(B)及び表示期間Tr2(B)における、第1表示領域107及び第2表示領域108の動作と、光供給部104の動作と、左目用光制御部109及び右目用光制御部110の動作とは、第2フィールド期間の書き込み期間Ta2(G)及び表示期間Tr2(G)の場合と同様である。ただし、第6フィールド期間では、青色に対応した左目用画像(左B)の画像信号の書き込みと、上記左目用画像(左B)の表示を行っている点において、第2フィールド期間とは異なる。また、第6フィールド期間では、表示期間Tr2(B)において光供給部104から画素部105に供給する光が青色である点においても、第2フィールド期間とは異なる。
【0096】
上記第1フィールド期間乃至第6フィールド期間により構成される1フレーム期間を通して、使用者は、赤色に対応した右目用画像(右R)、緑色に対応した左目用画像(左G)、青色に対応した右目用画像(右B)、赤色に対応した左目用画像(左R)、緑色に対応した右目用画像(右G)、青色に対応した左目用画像(左B)により構成される、フルカラーの三次元画像を認識することができる。
【0097】
なお、図8及び図9を用いて説明した、本発明の一態様に係る駆動方法では、左目用光制御部109と右目用光制御部110にシャッターを用いた場合を例に挙げているが、本発明はこの構成に限定されない。左目用光制御部109と右目用光制御部110に偏光方向の異なる偏光板を用いる場合は、画素部105へのブランク信号の書き込みを、必ずしも行う必要はない。すなわち、各フィールド期間において、第1表示領域107と第2表示領域108の少なくともいずれか一方において、画素106への画像信号の書き込みを行えば良い。
【0098】
なお、上記駆動方法では、光供給部として赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に対応する光源を用いる構成について示したが、本発明の一態様に係る駆動方法では、当該構成に限定されない。すなわち、本発明の一様態の駆動方法では、光供給部に、任意の色の光を供給する光源を用いることが可能である。例えば、光供給部に、赤(R)、緑(G)、青(B)、白(W)、若しくは赤(R)、緑(G)、青(B)、黄(Y)の4色に対応した光源を組み合わせて用いること、又はシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の3色に対応した光源を組み合わせて用いることなどが可能である。
【0099】
また、白(W)の光を混色により形成するのではなく、白(W)の光を発する光源をさらに光供給部に設けるようにしても良い。白(W)の光を発する光源は、発光効率が高いため、当該光源を用いて光供給部を構成することで、消費電力を低減することが可能である。また、光供給部が補色の関係にある2色の光を発する光源を有する場合(例えば、青(B)と黄(Y)の2色を有する場合)、当該2色の光を混色することで白(W)の光を形成することも可能である。さらに、淡色の赤(R)、緑(G)、及び青(B)、並びに濃色の赤(R)、緑(G)、及び青(B)の6色を組み合わせて用いること、又は赤(R)、緑(G)、青(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の6色を組み合わせて用いることなども可能である。
【0100】
なお、例えば、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の光源を用いて表現できる色は、色度図上のそれぞれの発光色に対応する3点が描く三角形の内側に示される色に限られる。従って、色度図上の該三角形の外側に発光色が存在する光源を別途加えることで、当該液晶表示装置において表現できる色域を拡大し、色再現性を豊かにすることができる。
【0101】
例えば、色度図の中心から、色度図上の青色の光源Bに対応する点に向かって概ね外側に位置する点で表される深い青色(Deep Blue:DB)や、色度図の中心から、赤(R)に対応する色度図上の点に向かって概ね外側に位置する点で表されるより深い赤色(Deep Red:DR)を発する光源を、赤(R)、緑(G)、及び青(B)の光源を有する光供給部に加えて使用することができる。
【0102】
なお、上述したように、ブルー相を示す液晶は、応答速度が1msec以下と短い。そのため、ブルー相を示す液晶を液晶層に用いることで、画像信号の画素への書き込みを高速で行うことができ、フレーム周波数を高めることができる。特に、本発明の一態様のように、1フレーム期間が複数のフィールド期間で構成される駆動方法の場合、画素部への画像信号の書き込み回数がカラーフィルタ方式の場合よりも増えるため、フレーム周波数が低くなりやすい。しかし、本発明の一態様に係る駆動方法を用いた液晶表示装置において、液晶素子が有する液晶層にブルー相を示す液晶を用いることで、フレーム周波数が低くなるのを防ぎ、カラーブレイクやフリッカの発生を防ぐことができる。
【0103】
(実施の形態2)
本発明の一態様に係る駆動方法が用いられる、液晶表示装置の画像表示部の構成について説明する。
【0104】
図10に、画像表示部400の構成を、一例としてブロック図で示す。なお、ブロック図では、構成要素を機能ごとに分類し、互いに独立したブロックとして示しているが、実際の構成要素は機能ごとに完全に切り分けることが難しく、一つの構成要素が複数の機能に係わることもあり得る。
【0105】
図10に示すように、本実施の形態の画像表示部400は、複数の画像メモリ401と、画像処理回路402と、コントローラ403と、パネル404と、光供給部405と、光供給部制御回路406とを有する。
【0106】
画像表示部400には、フルカラー画像に対応する画像データ(フルカラー画像データ407)が入力される。画像処理回路402は、複数の画像メモリ401へのフルカラー画像データ407の書き込みと、複数の画像メモリ401からのフルカラー画像データ407の読み出しとを行う。フルカラー画像データ407には、複数の色相にそれぞれ対応する画像データが含まれている。複数の各画像メモリ401には、各色相に対応する画像データがそれぞれ記憶される。
【0107】
画像メモリ401は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の記憶回路を用いることができる。或いは、画像メモリ401に、VRAM(Video RAM)を用いても良い。
【0108】
画像処理回路402による、複数の画像メモリ401に記憶されている、各色相に対応する画像データの読み出しは、コントローラ403からの命令に従って行われる。複数の画像メモリ401から読み出された各色相に対応する画像データは、パネル404に送られる。
【0109】
また、コントローラ403は、フルカラー画像データ407に同期した駆動信号またはフルカラー画像の表示を行う際に用いられる電源電位を、パネル404に供給する。
【0110】
パネル404は、各画素に液晶素子を有する画素部408と、信号線駆動回路409、走査線駆動回路410などの駆動回路とを有する。パネル404に入力された各色相に対応する画像データは、信号線駆動回路409に与えられる。また、コントローラ403からの駆動信号または電源電位は、信号線駆動回路409または走査線駆動回路410に与えられる。
【0111】
なお、駆動信号には、信号線駆動回路409の動作を制御する信号線駆動回路用のスタートパルス信号SSP、信号線駆動回路用のクロック信号SCK、ラッチ信号LP、走査線駆動回路410の動作を制御する走査線駆動回路用のスタートパルス信号GSP、走査線駆動回路用のクロック信号GCKなどが含まれる。
【0112】
光供給部405には、色相の異なる光を発する複数の光源が設けられている。コントローラ403は、光供給部制御回路406を介して光供給部405が有する光源の駆動を制御する。
【0113】
次いで、パネル404が有する信号線駆動回路409と走査線駆動回路410の構成について説明する。
【0114】
図11に、パネル404の構成を、一例としてブロック図で示す。図11に示すパネル404は、上述したように、画素部408と、信号線駆動回路409と、走査線駆動回路410とを有している。信号線駆動回路409は、シフトレジスタ411、第1記憶回路412、第2記憶回路413、レベルシフタ414、DAC415、アナログバッファ416を有している。また、走査線駆動回路410は、シフトレジスタ417、デジタルバッファ418を有している。
【0115】
次いで、図11に示すパネル404の動作について説明する。シフトレジスタ411に、スタートパルス信号SSP、クロック信号SCKが入力されると、シフトレジスタ411は、パルスが順次シフトするタイミング信号を生成する。
【0116】
第1記憶回路412には、画像信号IMGが入力される。第1記憶回路412にタイミング信号が入力されると、該タイミング信号のパルスに従って、画像信号IMGがサンプリングされ、第1記憶回路412が有する複数の記憶素子に順に書き込まれる。すなわち、シリアルで信号線駆動回路409に入力された画像信号IMGが、第1記憶回路412にパラレルで書き込まれることになる。第1記憶回路412に書き込まれた画像信号IMGは、保持される。
【0117】
なお、第1記憶回路412が有する複数の記憶素子に順に画像信号IMGを書き込んでも良いが、第1記憶回路412が有する複数の記憶素子をいくつかのグループに分け、該グループごとに並行して画像信号IMGを入力する、いわゆる分割駆動を行っても良い。なお、グループが有する記憶素子の数を分割数と呼ぶ。例えば4つの記憶素子ごとにグループに分けた場合、4分割で記憶回路は分割駆動することになる。
【0118】
第2記憶回路413には、ラッチ信号LPが入力される。第1記憶回路412への、画像信号IMGの書き込みが一通り終了した後、帰線期間において、第2記憶回路413に入力されるラッチ信号LPのパルスに従い、第1記憶回路412に保持されている画像信号IMGが、第2記憶回路413に一斉に書き込まれ、保持される。画像信号IMGを第2記憶回路413に送出し終えた第1記憶回路412では、再びシフトレジスタ411からのタイミング信号に従って、次の画像信号IMGの書き込みが順次行われる。この2順目の1ライン期間中には、第2記憶回路413に書き込まれ、保持されている画像信号IMGが、レベルシフタ414において、その電圧の振幅を調整された後、DAC415に送られる。DAC415では、入力された画像信号IMGがデジタルからアナログに変換される。そして、アナログに変換された画像信号IMGは、アナログバッファ416に送られる。DAC415から送られてきた画像信号IMGは、アナログバッファ416から信号線を介して画素部408に送られる。
【0119】
一方、走査線駆動回路410において、シフトレジスタ417は、スタートパルス信号GSP、クロック信号GCKが入力されると、パルスが順次シフトする走査信号SCNを生成する。シフトレジスタ417から出力された走査信号SCNは、デジタルバッファ418から走査線を介して画素部408に送られる。
【0120】
画素部408が有する画素は、走査線駆動回路410から入力された走査信号SCNにより選択される。信号線駆動回路409から信号線を介して画素部408に送られた画像信号IMGは、上記選択された画素に入力される。
【0121】
図11に示すパネル404では、スタートパルス信号SSP、クロック信号SCK、ラッチ信号LPなどが、信号線駆動回路409の駆動信号に相当する。また、スタートパルス信号GSP、クロック信号GCKなどが、走査線駆動回路410の駆動信号に相当する。
【0122】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0123】
(実施の形態3)
本実施の形態では、液晶素子が有する液晶層に、ブルー相を示す液晶を用いた場合の、画素の具体的な構成について説明する。
【0124】
図12(A)に、画素の上面図を一例として示す。また、図12(B)に、図12(A)の破線A1―A2における断面図を示す。
【0125】
図12(A)、図12(B)に示す画素は、走査線として機能する導電膜501と、信号線として機能する導電膜502と、容量配線として機能する導電膜503と、スイッチング素子として機能するトランジスタ550の第2端子として機能する導電膜504とを有している。導電膜501は、トランジスタ550のゲート電極としても機能する。また、導電膜502は、トランジスタ550の第1端子としても機能する。
【0126】
導電膜501、導電膜503は、絶縁表面を有する基板500上に形成された一の導電膜を所望の形状に加工することで形成することができる。導電膜501、導電膜503上にはゲート絶縁膜506が形成されている。さらに、導電膜502、導電膜504は、ゲート絶縁膜506上に形成された一の導電膜を所望の形状に加工することで形成することができる。
【0127】
また、トランジスタ550の活性層507は、導電膜501と重なる位置においてゲート絶縁膜506上に形成されている。さらに、活性層507、導電膜502、導電膜504を覆うように、絶縁膜512と、絶縁膜513とが順に形成されている。そして、絶縁膜513上には画素電極505及び共通電極508が形成されており、絶縁膜512及び絶縁膜513に形成されたコンタクトホールを介して、導電膜504と画素電極505とが接続されている。
【0128】
なお、容量配線として機能する導電膜503と、導電膜504とが、ゲート絶縁膜506を間に挟んで重なり合っている部分が、容量素子551として機能する。
【0129】
また、本実施の形態では、導電膜503とゲート絶縁膜506の間に絶縁膜509が形成されている。そして、絶縁膜509と重なる位置において、画素電極505上にスペーサ510が形成されている。
【0130】
なお、図12(A)では、スペーサ510までが形成された画素の上面図を示している。図12(B)では、スペーサ510までが形成されている基板500と対峙するように、基板514が配置されている様子を示す。
【0131】
基板514と、画素電極505及び共通電極508との間には、液晶を含む液晶層516が設けられている。画素電極505と、共通電極508と、液晶層516とを含む領域に液晶素子552が形成される。
【0132】
画素電極505と共通電極508には、例えば、酸化珪素を含む酸化インジウムスズ(ITSO)、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などの透光性を有する導電材料を用いることができる。
【0133】
液晶層516を形成するために行われる液晶の注入は、ディスペンサ式(滴下式)を用いても良いし、ディップ式(汲み上げ式)を用いていても良い。
【0134】
なお、基板514上には、画素間における液晶の配向の乱れに起因するディスクリネーションが視認されるのを防ぐため、或いは、拡散した光が隣接する複数の画素に入射するのを防ぐために、光を遮蔽することができる遮蔽膜が設けられていても良い。遮蔽膜には、カーボンブラック、二酸化チタンよりも酸化数が小さい低次酸化チタンなどの黒色顔料を含む有機樹脂を用いることができる。または、クロムを用いた膜で、遮蔽膜を形成することも可能である。
【0135】
なお、IPS型の液晶素子やブルー相を用いた液晶素子の場合、図12に示した液晶素子552のように、画素電極505と共通電極508の上に液晶層516が設けられている構造を有する。しかし、本発明の一態様に係る液晶表示装置はこの構成に限定されず、液晶素子が、画素電極と共通電極の間に液晶層が挟まれている構造を有していても良い。
【0136】
なお、トランジスタ550は、酸化物半導体などのワイドギャップ半導体を活性層507に有していても良いし、非晶質、微結晶、多結晶又は単結晶である、シリコン又はゲルマニウムなどの半導体を活性層507に有していても良い。
【0137】
酸化物半導体は、シリコンよりもバンドギャップが広く、真性キャリア密度がシリコンよりも低いため、酸化物半導体をトランジスタの活性層に用いることで、通常のシリコンやゲルマニウムなどの半導体を活性層に有するトランジスタに比べて、オフ電流が極めて低いトランジスタを実現することができる。
【0138】
なお、電子供与体(ドナー)となる水分又は水素などの不純物が低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることで高純度化された酸化物半導体(purified OS)は、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近い。そのため、上記酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が著しく低いという特性を有する。具体的に、高純度化された酸化物半導体は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)による水素濃度の測定値が、5×1019/cm以下、好ましくは5×1018/cm以下、より好ましくは5×1017/cm以下、更に好ましくは1×1016/cm以下とする。また、ホール効果測定により測定できる酸化物半導体膜のキャリア密度は、1×1014/cm未満、好ましくは1×1012/cm未満、更に好ましくは1×1011/cm未満とする。また、酸化物半導体のバンドギャップは、2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である。水分又は水素などの不純物濃度が十分に低減されて高純度化された酸化物半導体膜を用いることにより、トランジスタのオフ電流を下げることができる。
【0139】
ここで、酸化物半導体膜中の、水素濃度の分析について触れておく。半導体膜中の水素濃度測定は、SIMSで行う。SIMSは、その原理上、試料表面近傍や、材質が異なる膜との積層界面近傍のデータを正確に得ることが困難であることが知られている。そこで、膜中における水素濃度の厚さ方向の分布をSIMSで分析する場合、対象となる膜が存在する範囲において、値に極端な変動がなく、ほぼ一定の値が得られる領域における平均値を、水素濃度として採用する。また、測定の対象となる膜の厚さが小さい場合、隣接する膜内の水素濃度の影響を受けて、ほぼ一定の値が得られる領域を見いだせない場合がある。この場合、当該膜が存在する領域における、水素濃度の極大値又は極小値を、当該膜中の水素濃度として採用する。更に、当該膜が存在する領域において、極大値を有する山型のピーク、極小値を有する谷型のピークが存在しない場合、変曲点の値を水素濃度として採用する。
【0140】
具体的に、高純度化された酸化物半導体膜を活性層として用いたトランジスタのオフ電流が低いことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース端子とドレイン端子間の電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。この場合、オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値に相当するオフ電流密度は、100zA/μm以下であることが分かる。
【0141】
なお、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。なお、本明細書においては、例えば、In−Sn−Ga−Zn系酸化物半導体とは、インジウム(In)、錫(Sn)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を有する金属酸化物、という意味であり、その化学量論的組成比は特に問わない。また、上記酸化物半導体は、珪素を含んでいてもよい。
【0142】
或いは、酸化物半導体は、化学式InMO(ZnO)(m>0、mは自然数であるとは限らない)で表記することができる。ここで、Mは、Ga、Al、Mn及びCoから選ばれた一又は複数の金属元素を示す。
【0143】
なお、特に断りがない限り、本明細書でオフ電流とは、nチャネル型トランジスタにおいては、ドレイン端子をソース端子とゲート電極よりも高い電位とした状態において、ソース端子の電位を基準としたときのゲート電極の電位が0以下であるときに、ソース端子とドレイン端子の間に流れる電流のことを意味する。或いは、本明細書でオフ電流とは、pチャネル型トランジスタにおいては、ドレイン端子をソース端子とゲート電極よりも低い電位とした状態において、ソース端子の電位を基準としたときのゲート電極の電位が0以上であるときに、ソース端子とドレイン端子の間に流れる電流のことを意味する。
【0144】
また、シリコンよりもバンドギャップが広く、真性キャリア密度がシリコンよりも低い半導体材料の一例として、酸化物半導体の他に、炭化シリコン(SiC)、窒化ガリウム(GaN)などの化合物半導体を挙げることができる。酸化物半導体は、炭化シリコンや窒化ガリウムなどの化合物半導体とは異なり、スパッタリング法や湿式法(印刷法など)により作製可能であり、量産性に優れるといった利点がある。また、炭化シリコンのプロセス温度は約1500℃、窒化ガリウムのプロセス温度は約1100℃であるが、酸化物半導体の成膜温度は、300℃〜500℃(ガラス転移温度以下、最大でも700℃程度)と低く、安価で入手しやすいガラス基板上への成膜が可能であり、また、1500℃〜2000℃もの高温での熱処理に対する耐性を有さない半導体材料を用いた集積回路上に、酸化物半導体による半導体素子を積層させることも可能である。また、酸化物半導体は、多結晶シリコン、微結晶シリコンなどの結晶性を有するシリコンや、炭化シリコン、窒化ガリウムなどとは異なり、第6世代以上の大型基板への対応が可能である。よって、酸化物半導体は量産性が高いというメリットを特に有する。また、トランジスタの性能(例えば移動度)を向上させるために結晶性の酸化物半導体を得ようとする場合でも、250℃から800℃の熱処理によって容易に結晶性の酸化物半導体を得ることができる。
【0145】
液晶表示装置では、画像信号の電位の極性を、共通電極の電位を基準として反転させる反転駆動を行うことで、焼き付きと呼ばれる液晶の劣化を防ぐことができる。しかし、反転駆動を行うと、画像信号の極性が変化する際に信号線に与えられる電位の変化が大きくなるため、スイッチング素子として機能するトランジスタ550のソース端子とドレイン端子の電位差が大きくなる。特に、ブルー相を示す液晶を液晶層が含んでいる場合は上記電位差が非常に大きくなる。例えばTN液晶を液晶層に含んでいる場合だと、上記電位差が十数V程度であるのに対し、ブルー相を示す液晶を液晶層が含んでいる場合は、上記電位差が数十Vにも及ぶ。よって、トランジスタ550は、閾値電圧がシフトするなどの特性劣化が生じやすい。また、液晶素子に保持されている電圧を維持するために、ソース端子とドレイン端子の電位差が大きくても、オフ電流が低いことが要求される。トランジスタ550に、シリコンまたはゲルマニウムよりもバンドギャップが大きく、真性キャリア密度が低い酸化物半導体などの半導体を用いることで、トランジスタ550の耐圧性を高め、オフ電流を著しく低くすることができる。よって、通常のシリコンやゲルマニウムなどの半導体材料で形成されたトランジスタを用いた場合に比べて、トランジスタ550の劣化を防ぎ、液晶素子に保持されている電圧を維持することができる。
【0146】
なお、トランジスタ550は、活性層507の片側にだけ存在するゲート電極を少なくとも有していれば良いが、活性層507を間に挟んで存在する一対のゲート電極を有していても良い。また、トランジスタ550は、単数のゲート電極と単数のチャネル形成領域を有するシングルゲート構造であっても良いし、電気的に接続された複数のゲート電極を有することで、チャネル形成領域を複数有する、マルチゲート構造であっても良い。
【0147】
また、導電膜501乃至導電膜504は、アルミニウム、クロム、銅、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンからから選ばれた元素、又は上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金膜等が挙げられる。また、アルミニウム、銅などの金属膜の下側もしくは上側にクロム、タンタル、チタン、モリブデン、タングステンなどの高融点金属膜を積層させた構成としても良い。また、アルミニウム又は銅は、耐熱性や腐食性の問題を回避するために、高融点金属材料と組み合わせて用いると良い。高融点金属材料としては、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、ネオジム、スカンジウム、イットリウム等を用いることができる。また、Cu−Mg−Al合金、Mo−Ti合金、Ti、Mo、は、酸化膜との密着性が高い。よって、下層にCu−Mg−Al合金、Mo−Ti合金、Ti、或いはMoで構成される導電膜、上層にCuで構成される導電膜を積層し、上記積層された導電膜を導電膜501乃至導電膜504に用いることで、酸化膜である絶縁膜と、導電膜501乃至導電膜504との密着性を高めることができる。
【0148】
活性層507に酸化物半導体膜を用いる場合、酸化物半導体膜の成膜は、減圧状態に保持された処理室内に基板を保持し、処理室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタガスを導入し、ターゲットを用いて行うことができる。成膜時に、基板温度を100℃以上600℃以下、好ましくは200℃以上400℃以下としても良い。基板を加熱しながら成膜することにより、成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物濃度を低減することができる。また、スパッタリングによる損傷が軽減される。処理室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプを用いることが好ましい。例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて成膜室を排気すると、例えば、水素原子、水(HO)など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該成膜室で成膜した酸化物半導体膜に含まれる不純物の濃度を低減できる。
【0149】
また、スパッタリング装置の処理室のリークレートを1×10−10Pa・m/秒以下とすることで、スパッタリング法による成膜途中における酸化物半導体膜への、アルカリ金属、水素化物等の不純物の混入を低減することができる。また、排気系として上述した吸着型の真空ポンプを用いることで、排気系からのアルカリ金属、水素原子、水素分子、水、水酸基、または水素化物等の不純物の逆流を低減することができる。
【0150】
また、ターゲットの純度を、99.99%以上とすることで、酸化物半導体膜に混入するアルカリ金属、水素原子、水素分子、水、水酸基、または水素化物等を低減することができる。また、当該ターゲットを用いることで、酸化物半導体膜において、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の濃度を低減することができる。
【0151】
なお、スパッタ等で成膜された酸化物半導体膜中には、不純物としての水分又は水素(水酸基を含む)が多量に含まれていることがある。水分又は水素はドナー準位を形成しやすいため、酸化物半導体にとっては不純物である。そこで、酸化物半導体膜中の水分又は水素などの不純物を低減(脱水化または脱水素化)するために、酸化物半導体膜に対して、減圧雰囲気下、窒素や希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、酸素ガス雰囲気下、又は超乾燥エア(CRDS(キャビティリングダウンレーザー分光法)方式の露点計を用いて測定した場合の水分量が20ppm(露点換算で−55℃)以下、好ましくは1ppm以下、好ましくは10ppb以下の空気)雰囲気下で、加熱処理を施しておくことが望ましい。
【0152】
酸化物半導体膜に加熱処理を施すことで、酸化物半導体膜中の水分又は水素を脱離させることができる。具体的には、250℃以上750℃以下、好ましくは400℃以上基板の歪み点未満の温度で加熱処理を行えば良い。例えば、500℃、3分間以上6分間以下程度で行えばよい。加熱処理にRTA法を用いれば、短時間に脱水化又は脱水素化が行えるため、ガラス基板の歪点を超える温度でも処理することができる。
【0153】
なお、加熱処理装置は電気炉の他に、抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導又は熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を備えていてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)装置、LRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)装置等のRTA(Rapid Thermal Anneal)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて加熱処理を行う装置である。気体には、アルゴンなどの希ガス、又は窒素のような、加熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が用いられる。
【0154】
加熱処理においては、窒素、又はヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスに、水分又は水素などが含まれないことが好ましい。又は、加熱処理装置に導入する窒素、又はヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガスの純度を、6N(99.9999%)以上、好ましくは7N(99.99999%)以上、(即ち不純物濃度を1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下)とすることが好ましい。
【0155】
なお、酸化物半導体は不純物に対して鈍感であり、膜中にはかなりの金属不純物が含まれていても問題がなく、ナトリウムのようなアルカリ金属が多量に含まれる廉価なソーダ石灰ガラスも使えると指摘されている(神谷、野村、細野、「アモルファス酸化物半導体の物性とデバイス開発の現状」、固体物理、2009年9月号、Vol.44、pp.621−633.)。しかし、このような指摘は適切でない。アルカリ金属は酸化物半導体を構成する元素ではないため、不純物である。アルカリ土類金属も、酸化物半導体を構成する元素ではない場合において、不純物となる。特に、アルカリ金属のうちNaは、酸化物半導体膜に接する絶縁膜が酸化物である場合、当該絶縁膜中に拡散してNaとなる。また、Naは、酸化物半導体膜内において、酸化物半導体を構成する金属と酸素の結合を分断する、或いは、その結合中に割り込む。その結果、例えば、閾値電圧がマイナス方向にシフトすることによるノーマリオン化、移動度の低下等の、トランジスタの特性の劣化が起こり、加えて、特性のばらつきも生じる。この不純物によりもたらされるトランジスタの特性の劣化と、特性のばらつきは、酸化物半導体膜中の水素濃度が十分に低い場合において顕著に現れる。従って、酸化物半導体膜中の水素濃度が1×1018/cm以下、より好ましくは1×1017/cm以下である場合には、上記不純物の濃度を低減することが望ましい。具体的に、二次イオン質量分析法によるNa濃度の測定値は、5×1016/cm以下、好ましくは1×1016/cm以下、更に好ましくは1×1015/cm以下とするとよい。同様に、Li濃度の測定値は、5×1015/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下とするとよい。同様に、K濃度の測定値は、5×1015/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下とするとよい。
【0156】
酸化物半導体膜中の水素の濃度を低減し、高純度化することで、酸化物半導体膜の安定化を図ることができる。また、ガラス転移温度以下の加熱処理で、水素欠陥に起因するキャリア密度が少なく、バンドギャップの広い酸化物半導体膜を形成することができる。このため、大面積基板を用いてトランジスタを作製することができ、量産性を高めることができる。上記加熱処理は、酸化物半導体膜の成膜以降であれば、いつでも行うことができる。
【0157】
なお、酸化物半導体膜は非晶質であっても良いが、結晶性を有していても良い。結晶性を有する酸化物半導体膜としては、c軸配向を有した(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor:CAACとも呼ぶ)を含む酸化物であっても、トランジスタの信頼性を高めるという効果を得ることができるので、好ましい。
【0158】
CAACで構成された酸化物半導体膜は、スパッタリング法によっても作製することができる。スパッタリング法によってCAACを得るには酸化物半導体膜の堆積初期段階において六方晶の結晶が形成されるようにすることと、当該結晶を種として結晶が成長されるようにすることが肝要である。そのためには、ターゲットと基板の距離を広くとり(例えば、150mm〜200mm程度)、基板加熱温度を100℃〜500℃、好適には200℃〜400℃、さらに好適には250℃〜300℃にすると好ましい。また、これに加えて、成膜時の基板加熱温度よりも高い温度で、堆積された酸化物半導体膜を熱処理することで膜中に含まれるミクロな欠陥や、積層界面の欠陥を修復することができる。
【0159】
具体的に、CAACは、絶縁膜表面に平行なa−b面において六角形の格子を有する結合を有し、なおかつ、a−b面に概略垂直なc軸配向を有する、六方晶構造の亜鉛を含む結晶である。
【0160】
CAACは、非晶質の酸化物半導体と比較して、金属と酸素の結合が秩序化している。すなわち、酸化物半導体が非晶質の場合は、個々の金属原子によって配位数が異なることも有り得るが、CAACでは金属原子の配位数はほぼ一定となる。そのため、微視的な酸素の欠損が減少し、水素原子(水素イオンを含む)やアルカリ金属原子の放出や結合による電荷の移動や不安定性を減少させる効果がある。
【0161】
従って、CAACで構成された酸化物半導体膜を用いてトランジスタを作製することで、トランジスタへの光照射またはバイアス−熱ストレス(BT)の付加を行った後に生じる、トランジスタのしきい値電圧の変化量を、低減することができる。よって、安定した電気的特性を有するトランジスタを作製することができる。
【0162】
また、酸化物半導体膜を活性層507に用いる場合、酸化物半導体膜に接するゲート絶縁膜506、絶縁膜512などの絶縁膜には、プラズマCVD法又はスパッタリング法などを用い、酸化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化珪素、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム又は酸化タンタル、酸化イットリウム、ハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムシリケート(HfSi(x>0、y>0))、窒素が添加されたハフニウムアルミネート(HfAl(x>0、y>0))等を含む膜を、単数で、又は複数積層させることで、形成することができる。
【0163】
酸素を含む無機材料を上記絶縁膜に用いることで、水分または水素を低減させるための加熱処理により酸化物半導体膜中に酸素欠損が発生していたとしても、酸化物半導体膜に上記絶縁膜から酸素を供給し、ドナーとなる酸素欠損を低減して化学量論組成比を満たす構成とすることが可能である。よって、チャネル形成領域を、i型に近づけることができ、酸素欠損によるトランジスタ550の電気特性のばらつきを軽減し、電気特性の向上を実現することができる。
【0164】
また、酸化物半導体膜に接するゲート絶縁膜506、絶縁膜512などの絶縁膜は、第13族元素及び酸素を含む絶縁材料を用いるようにしても良い。酸化物半導体には第13族元素を含むものが多く、第13族元素を含む絶縁材料は酸化物半導体との相性が良く、これを酸化物半導体膜に接する絶縁膜に用いることで、酸化物半導体膜との界面の状態を良好に保つことができる。
【0165】
第13族元素を含む絶縁材料とは、絶縁材料に一又は複数の第13族元素を含むことを意味する。第13族元素を含む絶縁材料としては、例えば、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化アルミニウムガリウム、酸化ガリウムアルミニウムなどがある。ここで、酸化アルミニウムガリウムとは、ガリウムの含有量(原子%)よりアルミニウムの含有量(原子%)が多いものを示し、酸化ガリウムアルミニウムとは、ガリウムの含有量(原子%)がアルミニウムの含有量(原子%)以上のものを示す。
【0166】
例えば、ガリウムを含有する酸化物半導体膜に接して絶縁膜を形成する場合に、絶縁膜に酸化ガリウムを含む材料を用いることで酸化物半導体膜と絶縁膜の界面特性を良好に保つことができる。例えば、酸化物半導体膜と酸化ガリウムを含む絶縁膜とを接して設けることにより、酸化物半導体膜と絶縁膜の界面における水素のパイルアップを低減することができる。なお、絶縁膜に酸化物半導体の成分元素と同じ族の元素を用いる場合には、同様の効果を得ることが可能である。例えば、酸化アルミニウムを含む材料を用いて絶縁膜を形成することも有効である。なお、酸化アルミニウムは、水を透過させにくいという特性を有しているため、当該材料を用いることは、酸化物半導体膜への水の侵入防止という点においても好ましい。
【0167】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【0168】
(実施の形態4)
次いで、液晶表示装置のパネルの外観について、図13を用いて説明する。図13(A)は、基板4001と対向基板4006とをシール材4005によって接着させたパネルの上面図であり、図13(B)は、図13(A)の破線A−A’における断面図に相当する。
【0169】
基板4001上に設けられた画素部4002と、走査線駆動回路4004とを囲むように、シール材4005が設けられている。また、画素部4002、走査線駆動回路4004の上に対向基板4006が設けられている。よって、画素部4002と走査線駆動回路4004は、基板4001とシール材4005と対向基板4006とによって、液晶4007と共に封止されている。
【0170】
また、基板4001上のシール材4005によって囲まれている領域とは異なる領域に、信号線駆動回路4003が形成された基板4021が、実装されている。図13(B)では、信号線駆動回路4003に含まれるトランジスタ4009を例示している。
【0171】
また、基板4001上に設けられた画素部4002、走査線駆動回路4004は、トランジスタを複数有している。図13(B)では、画素部4002に含まれるトランジスタ4010、トランジスタ4022を例示している。そして、対向基板4006に形成されている遮光膜4040は、トランジスタ4010、トランジスタ4022と重なっている。
【0172】
また、液晶素子4011が有する画素電極4030は、トランジスタ4010と電気的に接続されている。そして、液晶素子4011の共通電極4031は、対向基板4006に形成されている。画素電極4030と共通電極4031と液晶4007とが重なっている部分が、液晶素子4011に相当する。
【0173】
また、スペーサ4035が、画素電極4030と共通電極4031との間の距離(セルギャップ)を制御するために設けられている。なお、図13(B)では、スペーサ4035が、絶縁膜をパターニングすることで形成されている場合を例示しているが、球状スペーサを用いていても良い。
【0174】
また、信号線駆動回路4003、走査線駆動回路4004、画素部4002に与えられる各種信号及び電源電位は、引き回し配線4014及び4015を介して、接続端子4016から供給されている。接続端子4016は、FPC4018が有する端子と、異方性導電膜4019を介して電気的に接続されている。
【0175】
なお、基板4001、対向基板4006、基板4021には、ガラス、セラミックス、プラスチックを用いることができる。プラスチックには、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムなどが含まれる。また、アルミニウムホイルをPVFフィルムで挟んだ構造のシートを用いることもできる。
【0176】
但し、液晶素子4011からの光の取り出し方向に位置する基板には、ガラス板、プラスチック、ポリエステルフィルムまたはアクリルフィルムのような透光性を有する材料を用いる。
【0177】
図14は、液晶表示装置の構造を示す、斜視図の一例である。図14に示す液晶表示装置は、画素部を有するパネル1601と、第1の拡散板1602と、プリズムシート1603と、第2の拡散板1604と、導光板1605と、バックライトパネル1607と、回路基板1608と、信号線駆動回路の形成された基板1611とを有している。
【0178】
パネル1601と、第1の拡散板1602と、プリズムシート1603と、第2の拡散板1604と、導光板1605と、バックライトパネル1607とは、順に積層されている。バックライトパネル1607は、複数の光源で構成されたバックライト1612を有している。導光板1605内部に拡散されたバックライト1612からの光は、第1の拡散板1602、プリズムシート1603及び第2の拡散板1604によって、パネル1601に照射される。
【0179】
なお、本実施の形態では、第1の拡散板1602と第2の拡散板1604とを用いているが、拡散板の数はこれに限定されず、単数であっても3以上であっても良い。そして、拡散板は導光板1605とパネル1601の間に設けられていれば良い。よって、プリズムシート1603よりもパネル1601に近い側にのみ拡散板が設けられていても良いし、プリズムシート1603よりも導光板1605に近い側にのみ拡散板が設けられていても良い。
【0180】
またプリズムシート1603は、図14に示した断面が鋸歯状の形状に限定されず、導光板1605からの光をパネル1601側に集光できる形状を有していれば良い。
【0181】
回路基板1608には、パネル1601に入力される各種信号を生成する回路、またはこれら信号に処理を施す回路などが設けられている。そして、図14では、回路基板1608とパネル1601とが、COFテープ1609を介して接続されている。また、信号線駆動回路の形成された基板1611が、COF(Chip ON Film)法を用いてCOFテープ1609に接続されている。
【0182】
図14では、バックライト1612の駆動を制御する制御系の回路が回路基板1608に設けられており、該制御系の回路とバックライトパネル1607とがFPC1610を介して接続されている例を示している。ただし、上記制御系の回路はパネル1601に形成されていても良く、この場合はパネル1601とバックライトパネル1607とがFPCなどにより接続されるようにする。
【0183】
なお、図14では、光供給部として、パネル1601の直下に配置される直下型のバックライト1612を用いている場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。本発明の一態様では、光供給部として、パネル1601の端部に配置されたエッジライト型のバックライトを用いていても良い。或いは、本発明の一態様では、光供給部として、フロントライトを用いていても良い。
【0184】
図15に、エッジライト型のバックライト1620を用いた、液晶表示装置の構造を斜視図で示す。図15では、バックライト1620が導光板1605の端部に配置されている。バックライト1620から導光板1605に入射した光は、導光板1605の表面で反射を繰り返すことで、パネル1601に供給される。
【0185】
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【実施例1】
【0186】
本発明の一態様に係る駆動方法を適用させることで、カラーブレイクまたはフリッカの発生を抑えつつ、低消費電力である三次元画像の液晶表示装置を提供することができる。よって、上記液晶表示装置を用いた電子機器は、低消費電力であり、鮮明な三次元画像の表示を行うことができる。
【0187】
具体的に本発明の一態様に係る駆動方法は、画像表示装置、ノート型パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る駆動方法を適用できる電子機器として、携帯電話、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、電子書籍などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図16に示す。
【0188】
図16(A)は画像表示装置であり、画像表示部用筐体5001、画像表示部に相当する表示部5002、スピーカー部5003、遮光部に相当する眼鏡5004等を含む。眼鏡5004は、右目用光制御部5005と左目用光制御部5006とを有する。なお、表示部5002における右目用画像、或いは左目用画像の表示に同期するように、右目用光制御部5005と左目用光制御部5006の透過率を制御する制御部は、眼鏡5004に設けられていても良いし、画像表示部用筐体5001内に設けられていても良い。画像表示装置に本発明の一態様を適用させることで、低消費電力であり、鮮明な三次元画像の表示を行うことができる画像表示装置を提供することができる。
【0189】
画像表示装置には、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用画像表示装置が含まれる。
【0190】
図16(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、画像表示部用筐体5201、画像表示部に相当する表示部5202、キーボード5203、ポインティングデバイス5204、遮光部に相当する眼鏡5206等を含む。眼鏡5206は、右目用光制御部5207と左目用光制御部5208とを有する。なお、表示部5202における右目用画像、或いは左目用画像の表示に同期するように、右目用光制御部5207と左目用光制御部5208の透過率を制御する制御部は、眼鏡5206に設けられていても良いし、画像表示部用筐体5201内に設けられていても良い。ノート型パーソナルコンピュータに本発明の一態様を適用させることで、低消費電力であり、鮮明な三次元画像の表示を行うことができるノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。
【0191】
図16(C)は携帯情報端末であり、筐体5401、画像表示部に相当する表示部5402、操作キー5403、遮光部に相当する眼鏡5407等を含む。眼鏡5407は、右目用光制御部5408と左目用光制御部5409とを有する。なお、表示部5402における右目用画像、或いは左目用画像の表示に同期するように、右目用光制御部5408と左目用光制御部5409の透過率を制御する制御部は、眼鏡5407に設けられていても良いし、筐体5401内に設けられていても良い。携帯情報端末に本発明の一態様を適用させることで、低消費電力であり、鮮明な三次元画像の表示を行うことができる携帯情報端末を提供することができる。
【0192】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【0193】
本実施例は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0194】
100 液晶表示装置
101 画像表示部
102 遮光部
103 制御部
104 光供給部
105 画素部
106 画素
107 第1表示領域
108 第2表示領域
109 左目用光制御部
110 右目用光制御部
111 液晶素子
112 トランジスタ
113 容量素子
400 画像表示部
401 画像メモリ
402 画像処理回路
403 コントローラ
404 パネル
405 光供給部
406 光供給部制御回路
407 フルカラー画像データ
408 画素部
409 信号線駆動回路
410 走査線駆動回路
411 シフトレジスタ
412 記憶回路
413 記憶回路
414 レベルシフタ
415 DAC
416 アナログバッファ
417 シフトレジスタ
418 デジタルバッファ
500 基板
501 導電膜
502 導電膜
503 導電膜
504 導電膜
505 画素電極
506 ゲート絶縁膜
507 活性層
508 共通電極
509 絶縁膜
510 スペーサ
512 絶縁膜
513 絶縁膜
514 基板
516 液晶層
550 トランジスタ
551 容量素子
552 液晶素子
1601 パネル
1602 拡散板
1603 プリズムシート
1604 拡散板
1605 導光板
1607 バックライトパネル
1608 回路基板
1609 COFテープ
1610 FPC
1611 基板
1612 バックライト
1620 バックライト
4001 基板
4002 画素部
4003 信号線駆動回路
4004 走査線駆動回路
4005 シール材
4006 対向基板
4007 液晶
4009 トランジスタ
4010 トランジスタ
4011 液晶素子
4014 配線
4016 接続端子
4018 FPC
4019 異方性導電膜
4021 基板
4022 トランジスタ
4030 画素電極
4031 共通電極
4035 スペーサ
4040 遮光膜
5001 画像表示部用筐体
5002 表示部
5003 スピーカー部
5004 眼鏡
5005 右目用光制御部
5006 左目用光制御部
5201 画像表示部用筐体
5202 表示部
5203 キーボード
5204 ポインティングデバイス
5206 眼鏡
5207 右目用光制御部
5208 左目用光制御部
5401 筐体
5402 表示部
5403 操作キー
5407 眼鏡
5408 右目用光制御部
5409 左目用光制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
順に連続して出現する第1フィールド期間乃至第4フィールド期間を、1フレーム期間に少なくとも有し、
前記第1フィールド期間及び前記第3フィールド期間において、画素部が有する奇数行の画素に画像信号が入力され、
前記第2フィールド期間及び前記第4フィールド期間において、前記画素部が有する偶数行の画素に画像信号が入力され、
前記第1フィールド期間において、光供給部から前記画素部に、第1の色相の光が供給され、
前記第2フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給され、
前記第3フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相及び前記第2の色相とは異なる第3の色相の光が供給される液晶表示装置の駆動方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記画素は、トランジスタと、前記トランジスタを介して前記画像信号が与えられる液晶素子とを有し、
前記トランジスタは、活性層に酸化物半導体を含み、
前記液晶素子が有する液晶層は、ブルー相を示す液晶を用いている液晶表示装置の駆動方法。
【請求項3】
順に連続して出現する第1フィールド期間乃至第4フィールド期間を、1フレーム期間に少なくとも有し、
前記第1フィールド期間及び前記第3フィールド期間において、画素部が有する奇数行の画素に、右目用の画像信号或いは左目用の画像信号のいずれか一方が入力され、
前記第2フィールド期間及び前記第4フィールド期間において、前記画素部が有する偶数行の画素に、前記右目用の画像信号或いは前記左目用の画像信号のいずれか他方が入力され、
前記第1フィールド期間において、光供給部から前記画素部に、第1の色相の光が供給され、
前記第2フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給され、
前記第3フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相及び前記第2の色相とは異なる第3の色相の光が供給される液晶表示装置の駆動方法。
【請求項4】
請求項3において、
前記画素は、トランジスタと、前記トランジスタを介して前記右目用の画像信号或いは前記左目用の画像信号が与えられる液晶素子とを有し、
前記トランジスタは、活性層に酸化物半導体を含み、
前記液晶素子が有する液晶層は、ブルー相を示す液晶を用いている液晶表示装置の駆動方法。
【請求項5】
順に連続して出現する第1フィールド期間乃至第4フィールド期間を、1フレーム期間に少なくとも有し、
前記第1フィールド期間及び前記第3フィールド期間において、画素部が有する奇数行の画素に画像が表示され、なおかつ、前記画素部が有する偶数行の画素に単一の階調が表示され、
前記第2フィールド期間及び前記第4フィールド期間において、前記画素部が有する前記奇数行の画素に単一の階調が表示され、なおかつ、前記画素部が有する前記偶数行の画素に画像が表示され、
前記第1フィールド期間において、光供給部から前記画素部に、第1の色相の光が供給され、
前記第2フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給され、
前記第3フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相及び前記第2の色相とは異なる第3の色相の光が供給される液晶表示装置の駆動方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記画素は、トランジスタと、前記トランジスタを介して、前記画像の情報を含む画像信号、或いは前記単一の階調の情報を含むブランク信号が与えられる液晶素子とを有し、
前記トランジスタは、活性層に酸化物半導体を含み、
前記液晶素子が有する液晶層は、ブルー相を示す液晶を用いている液晶表示装置の駆動方法。
【請求項7】
順に連続して出現する第1フィールド期間乃至第4フィールド期間を、1フレーム期間に少なくとも有し、
前記第1フィールド期間及び前記第3フィールド期間において、画素部が有する奇数行の画素に、右目用画像或いは左目用画像のいずれか一方が表示され、なおかつ、前記画素部が有する偶数行の画素に単一の階調が表示され、
前記第2フィールド期間及び前記第4フィールド期間において、前記画素部が有する前記奇数行の画素に単一の階調が表示され、なおかつ、前記画素部が有する前記偶数行の画素に、前記右目用画像或いは前記左目用画像のいずれか他方が表示され、
前記第1フィールド期間において、光供給部から前記画素部に、第1の色相の光が供給され、
前記第2フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給され、
前記第3フィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相及び前記第2の色相とは異なる第3の色相の光が供給される液晶表示装置の駆動方法。
【請求項8】
請求項7において、
前記画素は、トランジスタと、前記トランジスタを介して、前記右目用画像或いは前記左目用画像の情報を含む画像信号、若しくは前記単一の階調の情報を含むブランク信号が与えられる液晶素子とを有し、
前記トランジスタは、活性層に酸化物半導体を含み、
前記液晶素子が有する液晶層は、ブルー相を示す液晶を用いている液晶表示装置の駆動方法。
【請求項9】
右目用画像を画素部に表示するフィールド期間と、左目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間とを、少なくとも1フレーム期間に有し、
前記右目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間において、光供給部から前記画素部に、第1の色相の光が供給され、
前記左目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給される液晶表示装置。
【請求項10】
右目用画像を画素部に表示するフィールド期間と、左目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間とを、少なくとも1フレーム期間に有し、
前記右目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間において、光供給部から前記画素部に、少なくとも第1の色相の光及び前記第1の色相とは異なる第2の色相の光が供給され、
前記左目用画像を前記画素部に表示するフィールド期間において、前記光供給部から前記画素部に、少なくとも第3の色相の光及び前記第3の色相とは異なる第4の色相の光が供給され、
前記第1の色相及び前記第2の色相のいずれか一方と、前記第3の色相及び前記第4の色相のいずれか一方とは、互いに異なる液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−133345(P2012−133345A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258912(P2011−258912)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】