液晶表示装置およびその製造方法

【課題】 光配向膜を有する液晶表示パネルにおける光透過率の向上と残像の発生の抑制とを両立させる。
【解決手段】 アクティブ素子、画素電極、共通電極、および液晶層を有する画素がドットマトリクス状に配置された液晶表示パネルを有し、当該液晶表示パネルは、第1の基板、第2の基板、および前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された液晶層とを有し、前記第1の基板は、前記アクティブ素子、前記画素電極、前記共通電極、および第1の配向膜を有し、前記第2の基板は、第2の配向膜を有し、前記第1の配向膜および前記第2の配向膜は、それぞれ、光分解型の絶縁膜に光を照射して形成された光配向膜である液晶表示装置であって、前記第2の配向膜は、前記第1の配向膜よりも薄く、かつ、その厚さが10nm以上50nm以下である液晶表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関し、特に、液晶層の配向の制御に光分解型の配向膜を用いるIPS(In-Plane Switching)モードの液晶表示装置に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置(以下、単に「液晶表示装置」という)は、たとえば、液晶テレビ、パーソナルコンピュータ向けの液晶ディスプレイ、携帯型電子機器の液晶ディスプレイなどに広く用いられている。
【0003】
これらの液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶層を封入した液晶表示パネルを有し、当該液晶表示パネルは、複数の画素がドットマトリクス状に配置された表示領域を有する。このとき、それぞれの画素は、アクティブ素子、画素電極、共通電極、および液晶層を有し、画素電極と共通電極との電位差の大きさにより液晶層の配向が変化し、光透過率が変化する。またこのとき、画素電極と共通電極の配置方法は、これらの電極を異なる基板に配置する方法と、同じ基板に配置する方法に大別される。
【0004】
画素電極と共通電極を異なる基板に配置した液晶表示パネルにおける液晶層の動作モード(配向を変化させる方法)としては、たとえば、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted Nematic)モード、VA(Vertically Aligned または Vertical Alignment)モードがよく知られている。また、画素電極と共通電極を同じ基板に配置した液晶表示パネルにおける液晶層の動作モードとしては、たとえば、IPSモードおよびFFS(Fringe Field Switching)モードがよく知られている。
【0005】
IPSモードの液晶表示パネルは、画素電極と共通電極との間に電位差が無いときの液晶層の配向がホモジニアス配向になっている。そして、画素電極と共通電極との間に電位差を与えると、基板平面に平行な成分を主とする、いわゆる横電界が液晶層に印加され、これにより液晶層の配向状態が変化する。このとき、液晶層の配向状態の変化は、基板平面と概ね平行な面内における液晶分子の回転が主であり、液晶分子のチルト角の変化は少ない。そのため、IPSモードの液晶表示パネルは、電圧印加にともなうリタデーションの実効値の変化が少なく、広い視角範囲において階調再現性に優れた表示が得られる。
【0006】
ところで、IPSモードの液晶表示パネルに限らず、従来の一般的な液晶表示パネルは、電界無印加時の液晶層の配向状態を制御するための配向膜を有する。
【0007】
配向膜は、従来、ポリイミド樹脂などの絶縁膜を成膜した後、当該絶縁膜の表面にラビング処理を施して形成するのが一般的であった。
【0008】
しかしながら、絶縁膜の表面にラビング処理を施して配向膜を形成する方法では、たとえば、当該ラビング処理により剥がれた絶縁膜の一部が残留して液晶層に混入し、表示品位の低下の原因になるなどの問題があった。
【0009】
そのため、近年の液晶表示パネルの製造方法では、光分解型の絶縁膜に所定の光(たとえば、240nmから400nmまでの波長域に輝線をもつ紫外線)を照射して配向膜を形成する方法が提案されている。
【0010】
しかしながら、絶縁膜に光を照射することで形成される配向膜(以下、光配向膜という。)を用いる場合、実用的な配向性(たとえば、電界無印加時の液晶層の配向の均一性など)を得るためには、光照射量を多くする必要がある。そのため、従来の光配向膜は、通常、黄色に着色し、光透過率が低下する。したがって、光配向膜を有する液晶表示パネルでは、当該光配向膜において光透過率が低下した分だけ、各画素における光透過率が低下する。
【0011】
IPSモードの液晶表示パネルにおいて、前記光配向膜の着色による光透過率の低下を防ぐ方法としては、たとえば、一対の基板のうちの、アクティブ素子や画素電極などが無いほうの基板(以下、対向基板という。)に光配向膜を形成するときの光の照射量を、アクティブ素子や画素電極などを有するほうの基板(以下、TFT基板という。)に光配向膜を形成するときの照射量よりも少なくする方法が提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2007−033672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、IPSモードの液晶表示パネルにおいて、対向基板側の光配向膜を形成するときの光の照射量を少なくすると、たとえば、光配向膜の配向性が低下し、それに起因する残像が発生しやすくなる。
【0014】
したがって、対向基板側の光配向膜を形成するときの光の照射量を少なくする場合、その照射量は、たとえば、生じる残像が許容範囲にとどまる量にしなければならない。
【0015】
特許文献1に記載された液晶表示パネルでは、対向基板側の光配向膜を形成するときの光の照射量の一例として、TFT基板側の光配向膜を形成するときの照射量の30%を下限値とし、40%から50%にすることが望ましいとされている。
【0016】
すなわち、光配向膜を有する従来のIPSモードの液晶表示パネルには、光配向膜の着色による光透過率の低下を抑えることと、光配向膜の配向性の低下による残像の発生を抑えることを両立させることが難しいという問題があった。
【0017】
本発明の目的は、たとえば、光配向膜を有するIPSモードの液晶表示パネルにおける光透過率の向上と残像の発生の抑制とを両立させることが可能な技術を提供することにある。
【0018】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概略を説明すれば、以下の通りである。
【0020】
(1)アクティブ素子、画素電極、共通電極、および液晶層を有する画素がドットマトリクス状に配置された液晶表示パネルを有し、当該液晶表示パネルは、第1の基板、第2の基板、および前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された液晶層とを有し、前記第1の基板は、前記アクティブ素子、前記画素電極、前記共通電極、および第1の配向膜を有し、前記第2の基板は、第2の配向膜を有し、前記第1の配向膜および前記第2の配向膜は、それぞれ、光分解型の絶縁膜に光を照射して形成された光配向膜である液晶表示装置であって、前記第2の配向膜は、前記第1の配向膜よりも薄く、かつ、その厚さが10nm以上50nm以下である液晶表示装置。
【0021】
(2)前記(1)の液晶表示装置において、前記第1の配向膜は、厚さが80nm以上130nm以下である液晶表示装置。
【0022】
(3)第1の配向膜を有する第1の基板を形成する第1の工程と、第2の配向膜を有する第2の基板を形成する第2の工程と、前記第1の基板と前記第2の基板とを張り合わせるとともに、当該一対の基板の間に液晶層を封入する第3の工程とを有し、前記第1の配向膜および前記第2の配向膜は、それぞれ、光分解型の絶縁膜にあらかじめ定められた条件の光を照射する配向処理を施して形成する液晶表示装置の製造方法であって、前記第1の工程は、第1の絶縁基板の上に、複数の走査信号線、複数の映像信号線、複数のアクティブ素子、複数の画素電極、共通電極、および複数の絶縁層を有する第1の薄膜積層体を形成する工程と、当該第1の薄膜積層体の上に前記第1の配向膜を形成する工程とを有し、前記第2の配向膜は、前記第1の配向膜よりも薄く形成し、かつ、前記配向処理を施した後の厚さが10nm以上50nm以下になるようにする液晶表示装置の製造方法。
【0023】
(4)前記(3)の液晶表示装置の製造方法において、前記第1の配向膜は、前記配向処理を施した後の厚さが80nm以上130nm以下になるようにする液晶表示装置の製造方法。
【0024】
(5)前記(3)の液晶表示装置の製造方法において、前記第2の配向膜に前記配向処理を施すために照射する光の照射量は、前記第1の配向膜に前記配向処理を施すために照射する光の照射量の10%以上50%以下にする液晶表示装置の製造方法。
【0025】
(6)前記(3)の液晶表示装置の製造方法において、前記第2の工程は、第2の絶縁基板の上に、複数のカラーフィルタ、および平坦化層を有する第2の薄膜積層体を形成する工程と、当該第2の薄膜積層体の上に前記第2の配向膜を形成する工程とを有する液晶表示装置の製造方法。
【発明の効果】
【0026】
本発明の液晶表示装置およびその製造方法によれば、光配向膜を有する液晶表示パネルにおける光透過率の向上と残像の発生の抑制とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明による実施例1の液晶表示パネルにおける画素の平面構成の一例を示す模式平面図である。
【図2】図1のA−A’線の位置における断面構成の一例を示す模式断面図である。
【図3】図1のB−B’線の位置における断面構成の一例を示す模式断面図である。
【図4】実施例1の液晶表示パネルにおける画素(液晶層)の動作の一例を示す模式断面図である。
【図5】配向膜の厚さと光透過率との関係の一例を示す模式図である。
【図6】配向膜の厚さとAC残像強度との関係の一例を示す模式図である。
【図7】本発明による実施例2の液晶表示パネルの要点を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明について、図面を参照して実施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは、同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【実施例1】
【0029】
図1乃至図4は、本発明による実施例1の液晶表示パネルの概略構成を示す模式図である。
図1は、本発明による実施例1の液晶表示パネルにおける画素の平面構成の一例を示す模式平面図である。図2は、図1のA−A’線の位置における断面構成の一例を示す模式断面図である。図3は、図1のB−B’線の位置における断面構成の一例を示す模式断面図である。図4は、実施例1の液晶表示パネルにおける画素(液晶層)の動作の一例を示す模式断面図である。
【0030】
実施例1では、本発明に係る液晶表示装置の一例として、アクティブマトリクス駆動方式であり、かつ、液晶層の動作モードがIPSモードである液晶表示装置を挙げる。なお、本発明は、液晶表示装置のうちの液晶表示パネルの構成、特に配向膜の構成に関するものであり、配向膜の構成以外は、基本的には周知の構成のいずれかであればよい。そのため、本明細書における以下の説明では、本発明に係る液晶表示装置のうちの液晶表示パネルの構成のみを説明する。
【0031】
本発明に係る液晶表示パネルは、たとえば、図1乃至図3に示すように、第1の基板1、第2の基板2、液晶層3、第1の偏光板4、および第2の偏光板5を有する。また、図1乃至図3に示した液晶表示パネルは、バックライトからの光を変調して映像や画像を表示するいわゆる透過型であり、バックライトからの光6は、たとえば、第1の偏光板4側から液晶表示パネルに入射する。このとき、液晶表示パネルを通過する光6の光量は、第1の偏光板4および液晶層3を通過した光6の偏光状態と、第2の偏光板5の透過軸(吸収軸)の方向との関係により変化する。
【0032】
第1の基板1は、第1の絶縁基板7、第1の絶縁基板7の上に形成された第1の薄膜積層体、および第1の薄膜積層体の上に形成された第1の配向膜8を有する。第1の絶縁基板7は、ガラス基板などの透明な絶縁基板である。第1の薄膜積層体は、複数の走査信号線9、第1の絶縁層10、複数の映像信号線11、複数のアクティブ素子12、第2の絶縁層13、共通電極14、第3の絶縁層15、および画素電極16を有する。また、第1の配向膜8は、後述するように、光分解型の絶縁膜に紫外線を照射して形成された光配向膜である。
【0033】
第2の基板2は、第2の絶縁基板17、当該第2の絶縁基板17の上に形成された第2の薄膜積層体、および第2の薄膜積層体の上に形成された第2の配向膜18を有する。第2の絶縁基板17は、ガラス基板などの透明な絶縁基板である。第2の薄膜積層体は、たとえば、ブラックマトリクス19(遮光膜)、カラーフィルタ20、および平坦化層21を有する。また、第2の配向膜18は、後述するように、光分解型の絶縁膜に紫外線を照射して形成された光配向膜である。
【0034】
実施例1の液晶表示パネルは、複数の画素がドットマトリクス状に配置された表示領域を有し、それぞれの画素は、液晶層3と、第1の基板1に設けられたアクティブ素子12、画素電極16、および共通電極14とを有する。なお、図1には、走査信号線9の延びる方向(x方向)に沿った並んだ3つの画素の平面構成を示している。
【0035】
また、当該液晶表示パネルが、RGB方式のカラー表示に対応している場合、それぞれの画素が有するカラーフィルタ20は、赤色系の光のみを透過する赤色フィルタ、緑色系の光のみを透過する緑色フィルタ、および青色系の光のみを透過する青色フィルタのいずれかである。またこのとき、映像や画像の1ドット(絵素)は、赤色フィルタを有する画素、緑色フィルタを有する画素、および青色フィルタを有する画素の3つの画素からなり、当該3つの画素は、たとえば、走査信号線9の延びる方向(x方向)に並んでいる。
【0036】
アクティブ素子12は、走査信号線9の一部分をゲート電極とするTFT素子であり、当該ゲート電極の上には第1の絶縁層10を介して積層配置された半導体層(図示しない)がある。また、当該半導体層には、第1のソース−ドレイン電極12sと、映像信号線の一部分(第2のソース−ドレイン電極)とが接続している。このとき、第1のソース−ドレイン電極12sは、コンタクトホールCHにより、画素電極16と接続している。
【0037】
またこのとき、画素電極16と共通電極14とは、第3の絶縁層15を介して積層されており、液晶層3から近いほうの電極である画素電極16は、平面形状が櫛歯状になっている。なお、図1に示した例では、画素電極16の歯の延びる方向が、映像信号線11の延びる方向(y方向)と平行になっているが、歯の延びる方向は、これに限らず、別の方向であってもよい。
【0038】
第1の配向膜8および第2の配向膜18は、電界無印加時、すなわち画素電極16と共通電極14との間に電位差が無いときの液晶層3の配向を制御する絶縁膜である。また、IPSモードの液晶表示パネルの場合、電界無印加時の液晶層3の配向はホモジニアス配向である。このとき、櫛歯状である画素電極16の平面形状が、図1に示したような形状であるとすると、第1の配向膜8および第2の配向膜18は、たとえば、電界無印加時の液晶分子3Mの長軸方向と走査信号線9の延びる方向(x方向)とのなす鋭角αが75度〜85度になるように形成される。
【0039】
このような構成の画素において、画素電極16と共通電極14との間に電位差を与えると、たとえば、図3および図4に示したように、液晶層3を通ってこれらの電極を結ぶアーチ状の電気力線22が形成される。このとき、液晶層3には、基板平面(xy平面)に対して平行な成分を主とする電界(いわゆる横電界)が印加される。ホモジニアス配向の液晶層3に横電界が印加されると、液晶層3の配向方向(液晶分子3Mの長軸方向)が主に基板平面内で回転するように変化する、IPSモードに特有の配向変化が起こる。
【0040】
また、液晶層3の配向変化は、横電界が印加される部分、すなわち図4に示した領域BLの部分で起こり、その変化が液晶層3の厚さ方向(z方向)に伝播する。このとき、液晶層3のうちの、第1の配向膜8との界面付近、および第2の配向膜18との界面付近にある液晶分子3Mは、これらの配向膜による配向規制力の影響で、基板平面内での回転が抑制される。その結果、横電界が印加された液晶層3の配向状態は、図4に示したような捩れ配向となる。
【0041】
さて、実施例1の液晶表示パネルにおける第1の配向膜8および第2の配向膜18は、それぞれ、前述のように、光分解型の絶縁膜に紫外線を照射して形成された光配向膜である。この光配向膜の具体的な形成方法は、たとえば、下記の通りである。
【0042】
まず、光配向膜の形成に用いる光分解型の絶縁材料を得るために、たとえば、p−フェニレンジアミン1.0モル%を、N−メチル−2−ピロリドン中に溶解させた後、これにシクロブタンテトラカルボン酸二無水物1モル%を加えて20℃で12時間反応させ、標準ポリスチレン換算重量平均分子量が約100,000、重量平均分子量/数平均分子量(Mv/Mn)が約1.6のポリアミック酸ワニスを得る。
【0043】
次に、このポリアミック酸ワニスを6%濃度に希釈してγ−アミノプロピルトリエトキシシランを固形分で0.3重量%添加した後、第1の薄膜積層体上および第2の薄膜積層体の上に印刷し、210℃で30分加熱して光分解型の絶縁膜(ポリイミド膜)を形成する。
【0044】
その後、当該光分解型のポリイミド膜に、たとえば、240nmから400nmの波長域に輝線をもつ偏光UVランプからの光(紫外線)を照射する配向処理を施す。この配向処理は、たとえば、高圧水銀ランプからの紫外線を、石英基板を積層したパイル偏光子を用いて偏光比約20:1の直線偏光とし、約4J/cmの照射エネルギーで照射して行う。このとき、直線偏光の方向は、電界無印加時の液晶分子3Mの長軸方向と直交する方向にする。
【0045】
ところで、第1の配向膜8および第2の配向膜18が上記のような手順で形成される光配向膜の場合、従来の形成方法だと、これらの配向膜は、前述のように黄色に着色する。
【0046】
また、第1の配向膜8および第2の配向膜18が上記のような手順で形成される光配向膜の場合、光(紫外線)を照射したことによる着色は、配向膜だけでなく、たとえば、平坦化層21などの有機材料で形成される絶縁膜でも生じることが、本願発明者らにより見出された。また、本願発明者らが、第1の薄膜積層体が無機材料のみからなる第1の基板1と、第2の薄膜積層体のうちの平坦化層21のみが有機材料からなる第2の基板2とを用いて液晶表示パネルを作製し、着色の度合いを測定すると、第1の配向膜8、第2の配向膜18、および平坦化層21の、透過率の低下への寄与率は、概ね等しい(すなわち1:1:1である)ことがわかった。
【0047】
すなわち、第1の配向膜8および第2の配向膜18の着色は、液晶表示パネルの透過率の低下への寄与が大きい。そのため、第1の配向膜8および第2の配向膜18を光配向膜とする場合、液晶表示パネルの透過率の低下を防ぐには、これらの配向膜の着色量を抑える必要がある。
【0048】
従来の光配向膜の形成方法では、着色量を抑える方法として、前述のように、たとえば、第2の基板2の光配向膜(第2の配向膜18)を形成するときの光の照射量を、第1の基板1の光配向膜(第1の配向膜8)を形成するときの照射量よりも少なくする方法が提案されている。しかしながら、この方法では、前述のように、配向膜の着色による光透過率の低減を防ぐことと、配向性の低下による残像の発生を抑えることを両立させることが難しい。
【0049】
これに対し、実施例1の液晶表示パネルでは、たとえば、図4に示したように、第2の基板2の光配向膜(第2の配向膜18)の厚さD2を、第1の基板1の光配向膜(第1の配向膜8)の厚さD1よりも薄くすることで、配向膜の着色による光透過率の低減を防ぐことと、配向性の低下による残像の発生を抑えることを両立させる。
【0050】
図5および図6は、実施例1の液晶表示パネルにおける第1の配向膜および第2の配向膜の厚さとして好ましい値を説明するための模式図である。
図5は、配向膜の厚さと光透過率との関係の一例を示す模式図である。図6は、配向膜の厚さとAC残像強度との関係の一例を示す模式図である。
なお、図5は、横軸が配向膜の厚さD(nm)、縦軸が光透過率TRORI(%)のグラフである。また、図5において、菱形の点は本願発明者らによる測定結果を示しており、右下がりの直線は当該測定結果から得られる回帰直線を示している。
また、図6は、横軸が配向膜の厚さD(nm)、縦軸がAC残像強度IoSAC(%)のグラフである。また、図6において、白抜きの菱形の点は第2の配向膜18の厚さD2を100nmに固定して第1の配向膜8の厚さD1を変えたときのAC残像強度IoSACの測定結果を示しており、点線の曲線は当該測定結果から得られる回帰曲線を示している。また、図6において、白抜きの円形の点は第1の配向膜8の厚さD1を100nmに固定して第2の配向膜18の厚さD2を変えたときのAC残像強度IoSACの測定結果を示しており、実線の曲線は当該測定結果から得られる回帰曲線を示している。
【0051】
本願発明者らが、当該光配向膜の厚さと光透過率との関係について調べたところ、たとえば、図5に示すような結果が得られた。なお、図5は、たとえば、第1の絶縁基板7や第2の絶縁基板17と同等の厚さのガラス基板の上に光配向膜のみを形成したときの、当該光配向膜の厚さと光透過率との関係を示している。また、光配向膜は、上記の手順で形成しており、かつ、光(紫外線)の照射量は、厚さによらず一定の量(たとえば、照射エネルギーが4mW/cmの光を16分40秒照射し積算照射量を4J/cm)にしている。
【0052】
図5からわかるように、光の照射量が一定であっても、光配向膜の厚さDが薄くなるにつれて、当該光配向膜の光透過率TRORIが高くなる。そのため、第1の配向膜8および第2の配向膜18を薄くすれば、これらの配向膜の配向性を損なうことなく、着色による光透過率の低下を抑えることができると考えられる。
【0053】
したがって、第1の配向膜8および第2の配向膜18を薄くしたときの残像の度合い(強度)が、従来の第1の配向膜および第2の配向膜の一般的な厚さ(たとえば、100nm程度)のときと同程度であれば、配向膜の着色による光透過率の低減を防ぐことと、配向性の低下による残像の発生を抑えることができると考えられる。
【0054】
そこで、本願発明者らが、第1の配向膜8および第2の配向膜18を薄くしたときの残像の度合い(強度)について調べたところ、たとえば、図6に示すような結果が得られた。なお、図6は、たとえば、画面上に最大輝度でウインドウのパターンを30分間表示した後、画面上のパターンを輝度が最大輝度の10%になるように切り替えて2分経過したときの、ウインドウの残像部分と周辺中間調部分の輝度Bの輝度変動分の大きさΔB/B10%をAC残像強度IoSACとしている。
【0055】
図6に示したグラフにおける縦軸のAC残像強度IoSACというのは、IPSモードの液晶表示パネルにおいて残像の指標となる残像強度であり、たとえば、第1の配向膜8による液晶層3の配向規制力、および第2の配向膜18による液晶層3の配向規制力と関係している。
【0056】
図6からわかるように、第2の配向膜18の厚さを固定して第1の配向膜8の厚さを変えた場合、第1の配向膜8の厚さD1が100nm以下の範囲では、薄くなるにつれてAC残像強度IoSACが増大する。このように、第1の配向膜8の厚さD1が100nm以下の範囲において、AC残像強度IoSACが厚さに依存する理由は、たとえば、第1の配向膜8の厚さD1が薄くなると、液晶層3のうちの、第1の配向膜8との界面近傍に印加される電界が相対的に強くなり、液晶分子3Mの捩れが大きくなることによると考えられる。
【0057】
一方、図6からわかるように、第1の配向膜8の厚さを固定して第2の配向膜18の厚さを変えた場合は、第2の配向膜18の厚さD2が100nm以下の範囲でも、1.0%以下の概ね一定の値をとる。このように、第2の配向膜18の厚さD2によらずAC残像強度IoSACが一定になる理由は、たとえば、液晶層3のうちの、第2の配向膜18との界面近傍には電界が印加されないので、第2の配向膜18の厚さD2が変わっても液晶分子3Mの捩れの度合いには影響しないからだと考えられる。
【0058】
IPSモードの液晶表示装置において実用的な残像特性を得るためには、AC残像強度IoSACを1.0%以下にする必要がある。そのため、着色による透過率の低下を抑えつつ、残像の発生を抑えるには、図6から、第1の配向膜8の膜厚D1は、80nm以上の厚さで、なるべく薄くすることが望ましく、たとえば、80nm以上130nm以下にすることが望ましい。なお、第1の配向膜8は、前述のように光分解性の絶縁材料を印刷または塗布して形成する。そのため、第1の配向膜8を形成するときに生じる厚さのばらつきを考慮すると、第1の配向膜8の厚さD1は、90nm以上110nmにすることがより望ましいと考えられる。
【0059】
またこのとき、第2の配向膜18の膜厚D2は、できるだけ薄くすることが望ましい。しかしながら、第2の配向膜18は、前述のように光分解性の絶縁材料を印刷または塗布して形成する。そのため、第2の配向膜18の厚さD2を薄くしすぎると、たとえば、ピンホールと呼ばれる開口欠陥が生じやすくなる。本願発明者らが調べたところによると、第2の配向膜18の厚さD2を10nmにしたときのピンホールの数(密度)は許容範囲内であったのに対し、5nmにしたときのピンホールの数(密度)は許容範囲を超えており、電界無印加時の液晶層3の配向性が悪くなることが確認された。したがって、第2の配向膜18の厚さD2は、たとえば、10nm以上50nm以下にすることが望ましいと考えられる。
【0060】
以上のような考察に基づいて、本願発明者らが、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2の組み合わせが異なる液晶表示パネルを何枚か作製し、光透過率およびAC残像強度を比較したところ、下記表1のような結果が得られた。
【0061】
【表1】

【0062】
なお、表1に示したPT1〜PT5の5種類の液晶表示パネルは、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2の組み合わせが異なるだけで、他の構成は同じ条件で作製している。また、液晶層3は、たとえば、誘電率異方性Δεが正でその値が10.2(1kHz、20℃)、屈折率異方性Δnが0.075(波長590nm、20℃)、捩れ弾性定数K2が7.0pN、ネマティック−等方相転移温度T(N−I)が約76℃のネマティック液晶組成物Aを真空中で注入し、紫外線硬化型樹脂でなる封止材で封止した。またこのとき、液晶層3の厚さ(セルギャップ)は4.8μmになるようにし、リタデーションΔndを0.36μmにしている。また、液晶層3は、電界無印加時の液晶分子3Mの長軸方向が、電界印加方向(走査信号線9の延びる方向)に対して75度傾くように配向させている。またさらに、第1の偏光板4および第2の偏光板5は、互いの吸収軸が直交し、かつ、第1の偏光板4の吸収軸が電界無印加時の液晶分子3Mの長軸方向と直交するように配置した。
【0063】
表1におけるPT1は、実施例1の液晶表示パネルと比較するための第1の比較例の液晶表示パネルであり、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2を100nmにしている。また、第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)は、従来の方法で作製している。この第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)は、光透過率TRLCDが4.49%であり、AC残像強度IoSACが0.7%であった。
【0064】
また、表1からわかるように、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2を50nmにした第2の比較例の液晶表示パネル(PT2)の場合、第1の比較例に比べて光透過率TRLCDが向上するものの、AC残像強度IoSACが1.3%になるため、光透過率の低下を防ぐことと、残像の発生を抑えることを両立できていない。
【0065】
これに対し、第1の配向膜8の厚さD1を100nmにし第2の配向膜18の厚さD2を50nmにした液晶表示パネル(PT3)、第1の配向膜8の厚さD1を100nmにし第2の配向膜18の厚さD2を10nmにした液晶表示パネル(PT4)、第1の配向膜8の厚さD1を80nmにし第2の配向膜18の厚さD2を10nmにした液晶表示パネル(PT5)は、それぞれ、第1の比較例に比べて光透過率TRLCDが向上しており、かつ、AC残像強度IoSACが0.7%であった。これらの液晶表示パネル(PT3〜PT5)における第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2の組み合わせは、上記の組み合わせ(80nm≦D1≦130nm,10nm≦D2≦50nm)を満たしている。また、これらの液晶表示パネル(PT3〜PT5)の光透過率TRLCDは、第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)の光透過率TRLCDとの差ΔTRでみると、それぞれ、+0.08%、+0.15%、+0.18%であるが、第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)の光透過率TRLCDを1としたときの相対値で見ると、それぞれ、1.02、1.03、1.04となる。すなわち、実施例1の液晶表示パネルは、第1の比較例の液晶表示パネルに比べて、光透過率を2%以上向上させることができると考えられる。
【0066】
したがって、実施例1の液晶表示パネルは、第1の配向膜8および第2の配向膜18の着色による光透過率の低下を防ぐことと、残像の発生を抑えることを両立させることができているといえる。
【実施例2】
【0067】
図7は、本発明による実施例2の液晶表示パネルの要点を説明するための模式図である。
なお、図7は、横軸が第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIR(%)、縦軸がAC残像強度IoSAC(%)のグラフ図である。また、光の照射量の相対値RoIR(%)は、第1の配向膜8を形成するときと同じ照射量を100%としている。
また、図7において、白抜きの菱形の点は第2の配向膜18の厚さD2を100nm、第1の配向膜8の厚さD1を100nmとして、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量を変えたときのAC残像強度IoSACの測定結果を示しており、実線の曲線は当該測定結果から得られる回帰曲線を示している。また、図7において、白抜きの円形の点は第2の配向膜18の厚さD2を50nm、第1の配向膜8の厚さD1を100nmとして、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量を変えたときのAC残像強度IoSACの測定結果を示しており、点線の曲線は当該測定結果から得られる回帰曲線を示している。また、図7において、白抜きの四角の点は第2の配向膜18の厚さD2を20nm、第1の配向膜8の厚さD1を100nmとして、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量を変えたときのAC残像強度IoSACの測定結果を示しており、破線の曲線は当該測定結果から得られる回帰曲線を示している。
【0068】
実施例2の液晶表示パネルは、実施例1の応用例であり、たとえば、特許文献1のように、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量を、第1の配向膜8を形成するときの照射量よりも少なくすることで、第2の配向膜18の着色量をより低減する。
【0069】
実施例1の液晶表示パネルのように、第2の配向膜18の厚さD2を10nm以上50nm以下にする場合、当該第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRとAC残像強度IoSACとの関係を調べると、たとえば、図7に示すような結果が得られる。なお、図7には、第2の配向膜18の厚さD2が実施例1の条件を満たす50nmのとき、および20nmのときの光の照射量の相対値RoIRとAC残像強度IoSACとの関係に加え、従来例(第2の配向膜18の厚さが100nmのとき)の関係を示している。
【0070】
従来例の場合、図7からわかるように、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRが約40%を下回ると、AC残像強度IoSACが1.0%より大きくなる。
【0071】
これに対し、第2の配向膜18の厚さD2を50nmにした場合、AC残像強度IoSACが1.0%より大きくなるのは、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRが約20%を下回ったときである。また、第2の配向膜18の厚さD2を20nmにした場合は、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを約10%にしても、AC残像強度IoSACが1.0%より小さい。
【0072】
第2の配向膜18の厚さD2を薄くすることで残像を抑えることが出来る原因は、詳細は分かっていないが次のように考えられる。配向膜18の膜強度が低下すると,横電界が印加された液晶分子3Mのねじれトルクにより配向方向にずれが生じやすくなり,配向性が低下して残像が発生しやすくなる。光分解型の配向膜は、光照射により切断部分が発生するため、配向処理された後の膜強度は配向処理前よりも低下する。通常配向膜中には下地との密着性を向上させるため、カップリング剤などの添加物が配合されている。薄膜の場合には、下地との距離が小さいために,カップリング剤などによって強化された接着力の影響によって,膜強度の低下が抑えられているのではないかと考えられる。
【0073】
すなわち、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2が、実施例1のような条件を満たすようにする場合、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の下限値を、従来例における下限値よりもさらに少なくすることができる。
【0074】
以上のような考察に基づいて、本願発明者らが、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2の組み合わせや、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRが異なる液晶表示パネルを何枚か作製し、光透過率およびAC残像強度を比較したところ、下記表2のような結果が得られた。
【0075】
【表2】

【0076】
表2におけるPT1は、実施例1で挙げた第1の比較例の液晶表示パネルであり、第1の配向膜8の厚さD1および第2の配向膜18の厚さD2を100nmにしており、かつ、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを100%にしている。この第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)は、光透過率TRLCDが4.49%であり、AC残像強度IoSACが0.7%であった。
【0077】
また、表2からわかるように、第1の配向膜8の厚さD1を100nm、第2の配向膜18の厚さD2を50nmにし、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを100%にした液晶表示パネル(PT3)の場合、第1の比較例に比べて光透過率TRLCDが向上しており、かつ、AC残像強度IoSACが0.7%であった。この液晶表示パネル(PT3)は、実施例1の条件を満たす液晶表示パネルであり、光透過率の低下を防ぐことと、残像の発生を抑えることを両立できている。
【0078】
また、第1の配向膜8の厚さD1を100nm、第2の配向膜18の厚さD2を50nmにする場合に、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを50%にした液晶表示パネル(PT6)、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを25%にした液晶表示パネル(PT7)、および第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを10%にした液晶表示パネル(PT8)では、それぞれ、実施例1の液晶表示パネル(PT3)に比べて光透過率TRLCDが向上しており、かつ、AC残像強度IoSACが1.0%以下にとどまっている。
【0079】
同様に、第1の配向膜8の厚さD1を80nm、第2の配向膜18の厚さD2を20nmにし、第2の配向膜18を形成するときの光の照射量の相対値RoIRを10%にした液晶表示パネル(PT9)は、当該液晶表示パネルと同等の構成を有する実施例1の液晶表示パネル(PT5)に比べて光透過率TRLCDが向上しており、かつ、AC残像強度IoSACが1.0%以下にとどまっている。また、これらの液晶表示パネル(PT6〜PT9)の光透過率TRLCDは、第1の比較例の液晶表示パネル(PT1)の光透過率TRLCDとの差ΔTRでみると、それぞれ、+0.21%、+0.27%、+0.32%、+0.35%であり、実施例1の液晶表示パネルよりも差が大きい。すなわち、実施例2の液晶表示パネルは、実施例1の液晶表示パネルよりも、光透過率をさらに向上させることができると考えられる。
【0080】
したがって、実施例2の液晶表示パネルは、第1の配向膜8および第2の配向膜18の着色による光透過率の低下を防ぐことと、残像の発生を抑えることを両立させることができており、かつ、着色による光透過率の低下を防ぐ効果が実施例1よりも高いといえる。
【0081】
以上、本発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であることはもちろんである。
【0082】
たとえば、前記実施例1および実施例2では、画素の構成例として、画素電極16と共通電極14とが第3の絶縁層15を介して積層しており、かつ、画素電極16のほうが液晶層3に近い例を挙げている。しかしながら、画素電極16と共通電極14とを積層する場合は、これに限らず、共通電極14のほうが液晶層3に近くなるようにしてもよいことはもちろんである。この場合、液晶層3から近い共通電極14のほうを櫛歯状にすることはもちろんである。
【0083】
また、画素電極16と共通電極14とを第3の絶縁層15を介して積層し、液晶層3に近いほうの電極を櫛歯状にする場合、当該櫛歯状の電極の歯の延びる方向や歯の数が適宜変更可能であることはもちろんである。
【0084】
また、前記実施例1および実施例2では、IPSモードの画素の構成例として、画素電極16と共通電極14とが第3の絶縁層15を介して積層している例を挙げたが、IPSモードの画素の場合、これに限らず、たとえば、画素電極16および共通電極14が絶縁層の同一面に配置されていてもよいことはもちろんである。
【0085】
また、前記実施例1および実施例2では、いわゆる透過型の液晶表示パネルを例に挙げたが、本発明は、これに限らず、反射型や半透過型の液晶表示パネルにも適用できることはもちろんである。
【符号の説明】
【0086】
1 第1の基板
2 第2の基板
3 液晶層
3M 液晶分子
4 第1の偏光板
5 第2の偏光板
6 光
7 第1の絶縁基板
8 第1の配向膜
9 走査信号線
10 第1の絶縁層
11 映像信号線
12 アクティブ素子
12s 第1のソース-ドレイン電極
13 第2の絶縁層
14 共通電極
15 第3の絶縁層
16 画素電極
17 第2の絶縁基板
18 第2の配向膜
19 ブラックマトリクス
20 カラーフィルタ
21 平坦化層
22 電気力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アクティブ素子、画素電極、共通電極、および液晶層を有する画素がドットマトリクス状に配置された液晶表示パネルを有し、
当該液晶表示パネルは、第1の基板、第2の基板、および前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された液晶層とを有し、
前記第1の基板は、前記アクティブ素子、前記画素電極、前記共通電極、前記画素電極と前記共通電極との間に形成される絶縁層、および第1の配向膜を有し、
前記第2の基板は、有機材料からなる平坦化膜、および第2の配向膜を有し、
前記第1の配向膜および前記第2の配向膜は、それぞれ、光分解型の材料からなる膜に光を照射して形成された光配向膜である液晶表示装置であって、
前記第2の配向膜は、前記第1の配向膜よりも薄く、かつ、その厚さが10nm以上50nm以下であることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1の配向膜は、厚さが80nm以上130nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記液晶表示パネルは、更に、カラーフィルタを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記カラーフィルタは、前記第2の基板と前記平坦化膜との間に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記画素電極は櫛歯状であり、
前記第1の基板上に、前記共通電極、前記絶縁層、前記画素電極の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記共通電極は櫛歯状であり、
前記第1の基板上に、前記画素電極、前記絶縁層、前記共通電極の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−109366(P2013−109366A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−5400(P2013−5400)
【出願日】平成25年1月16日(2013.1.16)
【分割の表示】特願2009−263616(P2009−263616)の分割
【原出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】