説明

液晶表示装置の製造方法

【課題】本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、高い表示品位を有する液晶表示装置を製造できる。
【解決手段】液晶表示装置の製造方法は、第2基板22の主面21a上に遮光膜BMを形成する工程と、遮光膜BMを覆うように第1絶縁膜226を形成する工程と、第1絶縁膜226上に透光性の導体層100を形成する工程と、導体層100上にレジストREを形成する工程と、第2基板22の反対主面22b側から、遮光膜BMと重ならない部分のレジストREを露光する工程と、レジストRE上にマスクPMを配置して、レジストREのうち遮光膜BMの形成領域上に位置するレジストREの一部をマスクPM側から露光する工程と、導体層100の一部を露出させる工程
と、導体層100の露出した一部をエッチングし、レジストを除去して、遮光膜BMの形成領
域上に信号電極228および共通電極227を形成する工程とを含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話、デジタルカメラ、携帯ゲーム機あるいは携帯型情報端末などの様々な用途に用いられる液晶表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
横電界方式の液晶表示装置は、互いに対向する一対の基板と、一対の基板間に介在する液晶層とを備え、一対の基板のうち一方の基板側にゲート配線、ソース配線、TFT(薄膜
トランジスタ)、信号電極、共通電極が形成されている。
【0003】
この液晶表示装置では、信号電極と共通電極とが同一平面上に交互に配置されており、この信号電極および共通電極に対して電圧を印加することで、信号電極と共通電極との間で電界を発生させ、この電界によって液晶層中の液晶分子の方向を制御する。この横電界によって液晶分子の方向を制御することで広視野角化が図れる。
【0004】
また、近年の液晶表示装置には高い表示品位が求められており、表示品位を向上させることを目的として、広視野角化に加えて高輝度化が図られている。
【0005】
これらを両立させる技術として、ブラックマトリクスオンアレイ(以下、BMオンアレイと呼ぶ)技術が存在する(特許文献1参照)。
【0006】
BMオンアレイでは、アレイ基板側にゲート配線もしくはソース配線などに重ねて遮光膜を形成するので、遮光膜に基板同士の貼り合せの際の位置ずれマージンを設ける必要がなくなり、遮光膜の幅を小さくでき、画素の高開口率化が図れ、高輝度化を実現できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−301505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
一方、横電界方式の液晶表示装置では、フレクソエレクトリック効果が存在する。フレクソエレクトリック効果は、正極書き込みと負極書き込みとで透過率のバランスが崩れる原因であると報告されている。このバランスの崩れを修正する手段として、正極電圧と負極電圧とを非対称とすることが知られている。
【0009】
しかしながら、通常、BMオンアレイを採用した液晶表示装置では、信号電極と遮光膜との位置関係および共通電極と遮光膜との位置関係には、位置合わせ精度に起因する位置ずれが存在する。そのため、この位置ずれによって信号電極の端と遮光膜との位置関係および共通電極の端と遮光膜との位置関係にずれが生じて、その位置関係が変わることで、透過率のバランスの崩れ方が変化し、相殺する電圧設定値も変わってしまい、透過率のバランスを修正できず、表示品位が低下するという問題があった。
【0010】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、信号電極と遮光膜との位置関係および共通電極と遮光膜との位置関係において位置ずれの発生を抑え、透過特性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、主面同士を対向させて配置された第1基板および第2基板と、前記第1基板および前記第2基板の間に配置された液晶層と、前記第2基板の前記主面上に設けられた複数のゲート配線と、前記第2基板の前記主面上に複数の前記ゲート配線と交差して設けられた複数のソース配線と、前記第2基板の前記主面上に複数の前記ゲート配線および複数の前記ソース配線を覆うように設けられた遮光膜と、前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を覆うように設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上のうち前記遮光膜の形成領域上に設けられた信号電極と、前記第1絶縁膜上のうち前記遮光膜の形成領域上に設けられた、前記信号電極との間で電界を形成するための共通電極とを備える液晶表示装置の製造方法において、複数の前記ゲート配線および複数の前記ソース配線が設けられた透明な前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を形成する工程と、前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を覆うように前記第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に透光性の導電性材料からなる導体層を形成する工程と、前記導体層上に感光性材料からなるレジストを形成する工程と、前記第2基板の前記主面とは反対側に位置する反対主面側から、前記遮光膜と重ならない部分の前記レジストを露光する工程と、前記レジスト上にマスクを配置して、前記レジストのうち前記遮光膜の形成領域上に位置する前記レジストの一部を前記マスク側から露光する工程と、次いで、感光した前記レジストを除去して前記導体層の一部を露出させる工程と、前記導体層の露出した一部をエッチングし、しかる後、前記レジストを除去して、前記遮光膜の形成領域上に信号電極および共通電極を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、信号電極と遮光膜との位置関係および共通電極と遮光膜との位置関係において位置ずれの発生を抑え、透過特性の低下を抑制することができ、高い表示品位を有する液晶表示装置を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態における液晶表示装置を示す平面図である。
【図2】図1のI−I線に沿った断面図である。
【図3】画素における第2基板の配線、電極および遮光膜を示す平面図である。
【図4】図3のII−II線に沿った断面図である。
【図5】図3のIII−III線に沿った断面図である。
【図6】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【図10】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【図11】本発明の液晶表示装置の製造方法の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<液晶表示装置>
本発明の実施形態における液晶表示装置1について、図1〜図5を参照しながら説明する。
【0015】
液晶表示装置1は、複数の画素Pからなる表示領域Eを有する液晶パネル2と、液晶パネル2の表示領域Eに向けて光を出射する光源装置3と、液晶パネル2上に配置される第1偏光板4と、液晶パネル2と光源装置3との間に配置される第2偏光板5とを備えている。
【0016】
液晶パネル2では、第1基板21と第2基板22とが対向配置され、第1基板21と第2基板22との間に液晶層23が設けられているとともに、この液晶層23を取り囲むように第1基板
21と第2基板22とを接合するシール材24が設けられている。
【0017】
第1基板21は、画像表示の際に表示面として用いられる第1主面21aと、第1主面21aとは反対側に位置する第2主面21bとを有している。第1基板21は、例えばガラス、プラスチックなどの透明材料によって形成される。
【0018】
第1基板21の第2主面21b上には、カラーフィルタ211および第1平坦化膜212が設けられている。
【0019】
カラーフィルタ211は、可視光のうち特定の波長のみを透過させる機能を有する。複数
のカラーフィルタ211は、第1基板21の第2主面21b上に位置しており、各画素Pごとに
設けられている。各カラーフィルタ211は、赤(R)、緑(G)および青(B)のいずれ
かの色を有している。また、カラーフィルタ211は上記の色に限られず、例えば、黄色(
Y)、白(W)などの色のカラーフィルタ211を配置してもよい。カラーフィルタ211の材料としては、例えば染料あるいは顔料を添加した樹脂が挙げられる。
【0020】
第1平坦化膜212は、第1基板21の第2主面21b上を平坦化する機能を有する。第1平
坦化膜212はカラーフィルタ211上に設けられている。第1平坦化膜212は、有機材料によ
って形成され、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂もしくはポリイミド系樹脂などが挙げられる。
【0021】
また、第1平坦化膜212上には配向膜が形成されているが、図面では省略する。
【0022】
第2基板22は、第1基板21の第2主面21bに対向する第1主面22aと、第1主面22aの反対側に位置する第2主面22bとを有している。第2基板22は第1基板21と同様の材料で形成できる。
【0023】
第2基板22の第1主面22a上には、複数のゲート配線221および補助容量線222が設けられており、複数のゲート配線221および補助容量線222を覆うようにゲート絶縁膜223が設
けられている。ゲート絶縁膜223上には複数のソース配線224およびドレイン配線Dが設けられている。また、ゲート絶縁膜223上にはソース配線224を覆うように層間絶縁膜225が
設けられている。また、層間絶縁膜225上であってゲート配線221およびソース配線224の
形成領域には遮光膜BMが設けられている。また、層間絶縁膜225上には、遮光膜BMを覆う
ように第2平坦化膜226が設けられており、この第2平坦化膜226上には共通電極227およ
び信号電極228が設けられている。
【0024】
ゲート配線221は、駆動ICから供給される電圧を薄膜トランジスタTFTに印加する機能を有する。図3に示すように、ゲート配線221は、第2基板22の第1主面22a上にX方向
に延在している。また、複数のゲート配線221はY方向に沿って配列されている。ゲート
配線221は、導電性を有する材料によって形成され、例えば、アルミニウム、モリブデン
、チタン、ネオジム、クロム、銅またはこれらを含む合金によって形成される。
【0025】
なお、ゲート配線221は例えば下記方法によって形成される。
【0026】
まず、スパッタリング法、蒸着法、または化学気相成長法によって、導電性材料を第2基板22の第1主面22a上に導体層として形成する。この導体層の表面に対して感光性樹脂からなるレジストを塗布し、レジストに対して露光処理および現像処理を行なうことで、レジストに所望形状のパターンを形成する。次いで、導体層を薬液でエッチングして、導体層を所望形状にした後、レジストを剥離する。このように、導電性材料を成膜およびパターニングすることでゲート配線221を形成できる。
【0027】
補助容量線222は第2基板22の第1主面22aに設けられている。図3に示すように、補
助容量線222はX方向に延在している。補助容量線222はゲート配線221と同一材料で形成
してもよい。
【0028】
ゲート絶縁膜223はゲート配線221を覆うように第1主面22a上に設けられている。ゲート絶縁膜223は、窒化珪素、酸化珪素などの絶縁性を有する材料によって形成される。な
お、ゲート絶縁膜223は、上記のスパッタリング法、蒸着法、または化学気相成長法など
によって第2基板22の第1主面22a上に形成できる。
【0029】
ソース配線224は、駆動ICから供給される信号電圧を薄膜トランジスタTFTを介して信号電極228に印加する機能を有する。図3に示すように、複数のソース配線224はY方向に延在している。また、複数のソース配線224は、ゲート絶縁膜223上にX方向に沿って配列されている。ソース配線224はゲート配線221と同様の材料で形成してもよい。ソース配線224はゲート配線221と同様の方法によって形成できる。
【0030】
薄膜トランジスタTFTは、アモルファスシリコンもしくはポリシリコンなどの半導体層
と、この半導体層上に設けられるとともに、ソース配線224に接続されたソース電極と、
ドレイン電極とを有する。また、薄膜トランジスタTFTのドレイン電極は、ドレイン配線
DおよびコンタクトホールCを介して信号電極228に接続されている。なお、ドレイン配
線Dはゲート絶縁膜223上に形成されている。ドレイン配線Dは導電性を有する材料によ
って形成され、ソース配線224と同一材料で形成してもよい。
【0031】
薄膜トランジスタTFTでは、ゲート配線221を介して半導体層に印加される電圧に応じてソース電極およびドレイン電極間の半導体層の抵抗が変化することで、信号電極228への
画像信号の書き込みもしくは非書き込みが制御される。
【0032】
層間絶縁膜225はソース配線224を覆うように設けられている。層間絶縁膜225はゲート
絶縁膜223と同様の材料で形成してもよい。
【0033】
遮光膜BMは、光を遮光する機能を有する。遮光膜BMは層間絶縁膜225上に設けられてい
る。遮光膜BMは、ゲート配線221、補助容量配線222およびソース配線224を覆うように形
成されている。また、遮光膜BMは共通電極227および信号電極228の下方に位置している。
【0034】
遮光膜BMの材料は、例えば、遮光性の高い色(例えば黒色)の染料あるいは顔料が添加された樹脂などが挙げられる。なお、遮光膜BMの膜厚は光学濃度および容量低減の観点からは厚いほどよいが、平坦性も考慮すると、0.5μm〜2μmの範囲に設定するのが好ましい。
【0035】
第2平坦化膜226は、第2基板22の第1主面22a上を平坦化させる機能を有する。第1
平坦化膜212と同様の材料で形成してもよい。なお、第2平坦化膜226の膜厚は例えば1μm〜5μmの範囲で設定されている。
【0036】
共通電極227は、駆動ICから印加された電圧によって信号電極228との間で電界を発生させる機能を有する。共通電極227は、第2平坦化膜226上に設けられており、複数の画素Pに渡って設けられている。共通電極227は、透光性および導電性を有する材料によって形
成され、例えばITO、IZO、ATO、AZO、酸化錫、酸化亜鉛、または導電性高分子によって形成される。
【0037】
信号電極228は、駆動ICから印加された電圧によって共通電極227との間で電界を発生さ
せる機能を有する。複数の信号電極228は第2平坦化膜226上に設けられており、画素Pごとに位置している。また、信号電極228の両側には共通電極227が位置している。すなわち、信号電極228と共通電極227とはX方向に交互に位置している。また、信号電極228の幅
は例えば2μm〜5μmの範囲に設定されている。また、共通電極227との間隔は例えば
5μm〜20μmの範囲に設定されている。信号電極228は共通電極227と同様の材料で形成してもよい。
【0038】
液晶表示装置1では、同一平面上に設けられた信号電極228と共通電極227とに対して電圧を印加することで、信号電極228と共通電極227との間で電界を発生させ、この電界によって液晶層23中の液晶分子の方向を制御する。
【0039】
信号電極229および共通電極228は、平面視して、遮光膜BMの形成領域内に位置している。これによって、信号電極229の端および共通電極228の端は遮光膜の形成領域内に位置するので、フレクソエレクトリック効果による透過特性への影響を低減できる。
【0040】
液晶層23は、第1基板21と第2基板22との間に設けられている。液晶層23は、ネマティック液晶などの液晶分子を含んでいる。
【0041】
シール材24は、第1基板21と第2基板22とを貼り合わせる機能を有する。シール材24は、平面視して表示領域Eを取り囲むようにして第1基板21と第2基板22との間に設けられている。このシール材24は、エポキシ樹脂などによって形成される。
【0042】
光源装置3は、液晶パネル2の表示領域Eに向けて光を出射する機能を有する。光源装置3は、光源31と、導光板32とを有している。なお、本実施形態における光源装置3では、光源31にLEDなどの点光源を採用しているが、冷陰極管などの線光源を採用してもよい。
【0043】
第1偏光板4は、所定の振動方向の光を選択的に透過させる機能を有する。この第1偏光板4は、液晶パネル2の第1基板21の第1主面21aに対向するように配置されている。
【0044】
第2偏光板5は、所定の振動方向の光を選択的に透過させる機能を有する。この第2偏光板5は、第2基板22の第2主面22bに対向するように配置されている。
【0045】
<液晶表示装置の製造方法>
本発明の液晶表示装置1の製造方法について、図6〜図11を参照しながら説明する。なお、図6〜図11は図3のIII−III線に対応した断面図であり、下記では当該断面の状態について説明する。
【0046】
まず、公知の成膜工程、パターニング工程などによって、図6に示すように、第2基板22の第1主面22a上に、ゲート配線221(図6に不図示)、補助容量配線222(図6に不図示)、ゲート絶縁膜223、ドレイン配線D、ソース配線224、層間絶縁膜225、遮光膜BM、
第2平坦化膜226を順に形成する。そして、上記部材が形成された第2基板22の第1主面22a上に、スパッタリング法、蒸着法、または化学気相成長法によって、導電性材料から
なる導体層100を形成する。
【0047】
なお、第2基板22の第1主面22aに位置する補助容量配線222とゲート配線221とを同一材料で形成することで、補助容量配線222とゲート配線221を同一の成膜工程およびパターニング工程によって同時に形成できるので製造工程を簡略化できる。
【0048】
また、層間絶縁膜225の下方に位置するドレイン配線Dとソース配線224とを同一材料に
形成することで、ドレイン配線Dおよびソース配線224を同一の成膜工程およびパターニ
ング工程によって同時に形成できるので製造工程を簡略化できる。
【0049】
次に、図7に示すように、第2基板22の第1主面22a上に形成された導体層100に、感
光性樹脂からなるレジストREを塗布する。
【0050】
そして、遮光膜BMおよび導体層100が形成された主面(第1主面22a)とは反対側、す
なわち第2主面22b側からレジストREを露光することで感光させる。
【0051】
ここで、遮光膜BMは高い光吸収性を有しているので、露光光は遮光膜BMにより吸収され遮られる。すなわち、遮光膜BMはマスクとして機能するので、上記の裏面露光では遮光膜BMの形成領域上に位置するレジストREは感光されない。
【0052】
次に、図8に示すように、第2基板22の第1主面22a上にマスクPMを用意し、このマスクPM側から、すなわち、第2基板22の第1主面22a側から追加露光を行う。この追加露光によって、遮光膜BMの形成領域上に位置するレジストREにおける信号電極228および共通
電極227を形成しようとする領域以外の部位を感光させる。
【0053】
そして、図9に示すように、裏面露光および追加露光によって感光した部位のレジストREを現像処理によって除去する。
【0054】
次いで、図10に示すように、レジストREから露出した導体層100を薬液によってエッ
チングする。そして、図11に示すように、残ったレジストREを剥離することで、遮光膜BMの形成領域内に共通電極227および信号電極228を形成できる。
【0055】
本製造方法では、遮光膜BMを覆う層間絶縁膜225上に導体層100を成膜し、裏面露光によって導体層100上のレジストREを露光させることで、遮光膜BMの形成領域内に共通電極227および信号電極228を高い位置精度で形成でき、遮光膜BMの形成領域内に共通電極227および信号電極228を容易に位置させることができる。すなわち、製造ばらつきによる遮光膜BMと共通電極227との関係において位置ずれの発生を抑制できるとともに、製造ばらつきによる遮光膜BMと信号電極228との関係における位置ずれの発生を抑制できる。
【0056】
この第2基板22に対して、カラーフィルタ211および第1平坦化膜212などが形成された第1基板21を対向配置し、第1基板21と第2基板22との間に液晶層23を設けることで、図5に示すような液晶表示装置1を製造できる。
【0057】
なお、上記製造方法は、第2基板22の第1主面22b側からの裏面露光後に、追加露光としてマスクPM側から露光を行ったが、マスクPM側から露光した後に第2基板22の第1主面22b側からの裏面露光を行ってもよい。
【0058】
本発明は上記の実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々の変更および改良が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル
表示領域
21 第1基板
21a 第1主面
21b 第2主面(主面)
211 カラーフィルタ
212 第1平坦化膜
22 第2基板
22a 第1主面(主面)
22b 第2主面
221 ゲート配線
222 補助容量線
223 ゲート絶縁膜
224 ソース配線
225 層間絶縁膜
226 第2平坦化膜(第1絶縁膜)
227 共通電極
228 信号電極
BM 遮光膜
D ドレイン配線
C コンタクトホール
23 液晶層
24 シール材
RE レジスト
100 導体層
PM マスク
3 光源装置
31 光源
32 導光板
4 第1偏光板
5 第2偏光板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主面同士を対向させて配置された第1基板および第2基板と、前記第1基板および前記第2基板の間に配置された液晶層と、前記第2基板の前記主面上に設けられた複数のゲート配線と、前記第2基板の前記主面上に複数の前記ゲート配線と交差して設けられた複数のソース配線と、前記第2基板の前記主面上に複数の前記ゲート配線および複数の前記ソース配線を覆うように設けられた遮光膜と、前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を覆うように設けられた第1絶縁膜と、前記第1絶縁膜上のうち前記遮光膜の形成領域上に設けられた信号電極と、前記第1絶縁膜上のうち前記遮光膜の形成領域上に設けられた、前記信号電極との間で電界を形成するための共通電極とを備える液晶表示装置の製造方法において、
複数の前記ゲート配線および複数の前記ソース配線が設けられた透明な前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を形成する工程と、
前記第2基板の前記主面上に前記遮光膜を覆うように前記第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上に透光性の導電性材料からなる導体層を形成する工程と、
前記導体層上に感光性材料からなるレジストを形成する工程と、
前記第2基板の前記主面とは反対側に位置する反対主面側から、前記遮光膜と重ならない部分の前記レジストを露光する工程と、
前記レジスト上にマスクを配置して、前記レジストのうち前記遮光膜の形成領域上に位置する前記レジストの一部を前記マスク側から露光する工程と、
次いで、感光した前記レジストを除去して前記導体層の一部を露出させる工程と、
前記導体層の露出した一部をエッチングし、しかる後、前記レジストを除去して、前記遮光膜の形成領域上に信号電極および共通電極を形成する工程とを含む液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−114165(P2013−114165A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261951(P2011−261951)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】