説明

液晶表示装置

【課題】横方向の幅が広い元の画像の画像データを分割し、その分割後の画像データを各ソースドライバに供給することで、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような、幅の広い画像をユーザに視認させることができる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】有効表示領域10の左端から液晶表示パネル3自体の左端までの距離等をαとし、1ピクセルの幅をβとし、α/βを切り上げた整数、または、α/βを切り下げた整数をnとする。そして、タイミングコントローラ1は、与えられた画像データを2つに分割し、行毎に各ソースドライバ5,5に供給する。各ソースドライバ5,5は、それぞれ、n+1番目のピクセルの画像データから順次取り込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関し、特に、一方向に並べて配置した複数の液晶表示パネル上に画像を表示する液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一方向の幅を広くした画像をユーザに視認させる場合に、その方向の幅が広い1つの液晶表示パネルにその画像を表示させることが考えられる。あるいは、その方向に複数の液晶表示パネルを並べて、一方向における幅が広い画面を視認させることも考えられる。以下、横方向の幅が広い画像をユーザに視認させる場合を例にする。
【0003】
図17は、横幅の広い1つの液晶表示パネルに表示された横幅の広い画像の例を示す。図17に示す例では、液晶表示装置100におけるソースドライバ、ゲートドライバおよびタイミングコントローラの図示を省略している。液晶表示装置100が備える液晶表示パネル101は、図17に示すように横幅が広く、横幅の広い画像103を表示する。図17では、斜め方向に伸びた一本の直線を表す画像103を表示する場合を例示している。なお、液晶表示パネル101の外縁にはブラックマスク(以下、BMと記す。)102が設けられている。
【0004】
図17に示す液晶表示パネル101のような横幅の広い液晶表示パネルを使用せずに、複数の液晶表示装置を横方向に並べることが考えられる。図18は、複数の液晶表示装置を横方向に並べて横幅の広い画像を表示する場合の例を示す。各液晶表示装置100〜100は、横方向に並べて配置される。各液晶表示装置100〜100は、それぞれ、液晶表示パネル109と、タイミングコントローラ108と、ゲートドライバ104と、ソースドライバ105とを備える。なお、各タイミングコントローラ108は、液晶表示装置毎に設けられた基板107上に配置されている。
【0005】
図18に示す例では、各タイミングコントローラ108が、図17に示す画像103を4等分した画像の画像データを、対応するソースドライバ105に供給する。各ソースドライバ105は、液晶表示パネル109におけるBM102で囲まれた表示領域内に、タイミングコントローラ108から供給された画像データに応じた画像を表示させる。ゲートドライバ104は、液晶表示パネル109の行に対して線順次走査を行う。
【0006】
この場合、表示される画像は、滑らかな一本の直線を表す画像として視認されなくなってしまう。これは、以下の理由による。互いに隣接する液晶表示パネル109の表示領域の間にはBM102が存在する。この状態で、図17に示す画像103を4等分した画像の画像データを各液晶表示パネル109の表示領域内に表示すると、隣り合う液晶表示パネル109間において、直線を分割した線分の端点は、BM102の分だけ距離が離れるが、高さが揃うことになる。このため、滑らかな一本の直線を表す画像として認識されなくなってしまう。なお、図18では、線分の端点の高さが揃っていることを分かりやすく示すために、BM102にも線を図示しているが、実際にはBM102内に線は視認されない。ここでは、直線の画像を表示する場合を例示したが、他の画像を表示する場合にも、隣り合う液晶表示パネル109間で滑らかに連続していない画像をユーザに視認させることになる。
【0007】
このような問題を防止するため、種々の方法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0008】
特許文献1には、隣り合う液晶表示パネルがそれぞれ、その液晶表示パネル同士の間のつなぎ目用オーバーラップ表示部で画像をオーバーラップ(重複)させて画像を表示させる液晶マルチディスプレイ表示装置が記載されている。
【0009】
特許文献2には、縦方向に境界をもつ少なくとも3つの領域に画像データを分割する画像信号処理部を備え、その画像信号処理部が、分割した領域の境界において非表示領域を設けるプラズマディスプレイ装置が記載されている。
【0010】
また、タイミングコントローラとソースドライバとの接続方式として、ポイントツーポイント(Point to Point)方式が知られている(例えば、非特許文献1参照)。ポイントツーポイント方式は、複数のソースドライバと、その複数のソースドライバに制御信号等を入力するタイミングコントローラとの接続方式である。ポイントツーポイント方式では、ソースドライバ毎に別々の信号線を用いて、タイミングコントローラと各ソースドライバとが接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2001−242435号公報
【特許文献2】特開2009−42356号公報
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】“フルHDサイズの大型液晶テレビ向け液晶ソース・ドライバICの新技術「PPmL(登録商標)」”、[online]、ルネサスエレクトロニクス株式会社、[2011年2月18日検索]、インターネット<URL:http://www2.renesas.com/display/ja/sp_ppml.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
複数の液晶表示装置を並べて、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような画像をユーザに視認させる技術として、例えば、特許文献1,2に記載された技術がある。しかし、特許文献1,2に記載された技術では、元の画像の画像データを分割するだけでなく、その画像データに対してさらに処理を行わなければならない。
【0014】
例えば、特許文献1に記載された技術では、隣り合う液晶表示パネル同士の間で、画像を重複させて表示させるので、画像データを分割するだけでなく、境界部の画像データを、隣り合う液晶表示パネルに対して供給するそれぞれの画像データに含めなければならない。
【0015】
また、特許文献2に記載された技術では、画像データを複数の領域に分割するだけでなく、その境界において非表示領域を設ける処理を行わなければならない。
【0016】
そこで、本発明は、横方向の幅が広い元の画像の画像データを分割し、その分割後の画像データを各ソースドライバに供給することで、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような、幅の広い画像をユーザに視認させることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明による液晶表示装置は、マトリクス状に形成された画素の列に沿って配置されるソースラインと、前記マトリクス状に形成された画素の行に沿って配置されるゲートラインとを含む複数の液晶表示パネルを備え、前記複数の液晶表示パネルは、横方向に並べて配置され、前記液晶表示パネル毎に、各ゲートラインを選択するゲートドライバと、画像データに応じて各ソースラインの電位を設定する1つのソースドライバとを備え、与えられた画像データをピクセル列に沿って、ソースドライバの数に合わせて分割し、分割後の各画像データを行毎に各ソースドライバに供給するとともに、前記複数の液晶表示パネルに対応する各ゲートドライバおよび各ソースドライバを制御する1つのタイミングコントローラとを備え、タイミングコントローラが、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の所定側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側の端までの距離をαとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の前記所定側とは反対側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側とは反対側の端までの距離をαとし、1ピクセルの幅をβとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域のピクセル列の数をMとしたときに、前記所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データを前記与えられた画像データから分割し、残りの画像データを、M+nまたはM+n+n個のピクセル列となるように分割し、前記所定側から2番目以降の液晶表示パネルに設けられたソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+M番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込むことを特徴とする。
【0018】
タイミングコントローラが、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n+n個のピクセル列分の画像データを分割し、前記所定側から1番目の液晶表示パネルに設けられたソースドライバが、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+M番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む構成であってもよい。
【0019】
また、タイミングコントローラが、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n個のピクセル列分の画像データを分割し、前記所定側から1番目の液晶表示パネルに設けられたソースドライバが、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む構成であってもよい。
【0020】
また、本発明による液晶表示装置は、マトリクス状に形成された画素の列に沿って配置されるソースラインと、前記マトリクス状に形成された画素の行に沿って配置されるゲートラインとを含む複数の液晶表示パネルを備え、前記複数の液晶表示パネルは、横方向に並べて配置され、前記液晶表示パネル毎に、各ゲートラインを選択するゲートドライバと、画像データに応じて各ソースラインの電位を設定する複数のソースドライバとを備え、与えられた画像データをピクセル列に沿って、ソースドライバの数に合わせて分割し、分割後の各画像データを行毎に各ソースドライバに供給するとともに、前記複数の液晶表示パネルに対応する各ゲートドライバおよび各ソースドライバを制御する1つのタイミングコントローラとを備え、タイミングコントローラが、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の所定側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側の端までの距離をαとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の前記所定側とは反対側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側とは反対側の端までの距離をαとし、1ピクセルの幅をβとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域のピクセル列の数をMとし、1つの液晶表示パネル当たりのソースドライバの個数をSとしたときに、前記所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データを前記与えられた画像データから分割し、残りの画像データを、2番目以降の各液晶表示パネルに対応させて、M+n+n個のピクセル列毎に分割し、そのM+n+n個のピクセル列の画像データから、それぞれ、前記所定側からn+(M/S)個のピクセル列分の画像データを分割し、さらに、M/S個のピクセル列毎に分割し、前記所定側から2番目以降の各液晶表示パネルで、個々の液晶表示パネルにおける前記所定側から1番目のソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+(M/S)番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込み、個々の液晶表示パネルにおける前記所定側から2番目以降の各ソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込むことを特徴とする。
【0021】
タイミングコントローラが、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n+n個のピクセル列分の画像データを分割し、そのM+n+n個のピクセル列の画像データから、前記所定側からn+(M/S)個のピクセル列分の画像データを分割し、さらに、M/S個のピクセル列毎に分割し、前記所定側から1番目の液晶表示パネルで、前記所定側から1番目のソースドライバが、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+(M/S)番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込み、前記所定側から2番目以降の各ソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む構成であってもよい。
【0022】
また、タイミングコントローラが、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n個のピクセル列分の画像データを分割し、そのM+n個のピクセル列分の画像データを前記所定側からM/S個のピクセル列毎に分割し、前記所定側から1番目の液晶表示パネルの各ソースドライバが、いずれも、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む構成であってもよい。
【0023】
また、タイミングコントローラと個々のソースドライバとが、ソースドライバ毎に別々の信号線で接続される構成であってもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、横方向の幅が広い元の画像の画像データを分割したときに、その分割後の画像データに対して処理を行わなくても、その分割後の画像データを各ソースドライバに供給することで、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような、幅の広い画像をユーザに視認させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施形態の液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図2】画素電極、TFT、ソースラインおよびゲートラインの接続例を示す説明図。
【図3】R画素、G画素およびB画素の組を示す模式図。
【図4】画像データの分割の例を示す説明図。
【図5】タイミングコントローラ1から各ソースドライバ5,5に入力する制御信号の入力タイミング等の例を示すタイミングチャート。
【図6】本発明において表示される画像の例を示す説明図。
【図7】各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合を示す説明図。
【図8】第1の実施形態の変形例における画像データの分割の例を示す説明図。
【図9】第1の実施形態の変形例における制御信号の入力タイミング等の例を示すタイミングチャート。
【図10】本発明の第2の実施形態の液晶表示装置の構成例を示す説明図。
【図11】第2の実施形態における画像データの分割の例を示す説明図。
【図12】第2の実施形態において各ソースドライバが画像データを取り込む状況を示す説明図。
【図13】第2の実施形態を一般化した場合における画像データの分割の例を示す説明図。
【図14】第2の実施形態の変形例における画像データの分割の例を示す説明図。
【図15】第2の実施形態の変形例において各ソースドライバが画像データを取り込む状況を示す説明図。
【図16】第2の実施形態の変形例を一般化した場合における画像データの分割の例を示す説明図。
【図17】横幅の広い1つの液晶表示パネルに表示された横幅の広い画像の例を示す説明図。
【図18】複数の液晶表示装置を横方向に並べて横幅の広い画像を表示する場合の例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
【0027】
[実施形態1]図1は、本発明の第1の実施形態の液晶表示装置の構成例を示す説明図である。本実施形態の液晶表示装置は、横方向に並べて配置した複数の液晶表示パネル3,3を備える。説明を簡単にするために、図1では2個の液晶表示パネル3,3を並べて配置した例を示しているが、液晶表示パネルの数は2個に限定されず、3個以上であってもよい。
【0028】
ここでは、各液晶表示パネル3,3が、TFT(Thin Film Transistor)を用いた液晶表示パネルである場合を例にして説明する。各液晶表示パネル3,3は、マトリクス状に配置された画素電極の列毎にソースラインを備え、画素電極の行毎にゲートラインを備える。そして、画素電極毎にTFTが設けられる。個々の画素電極はTFTに接続され、そのTFTはソースラインおよびゲートラインに接続される。また、ソースラインは画素電極の各列に沿って配置され、ゲートラインは画素電極の各行に沿って配置されている。図2は、画素電極、TFT、ソースラインおよびゲートラインの接続例を示す説明図である。図2では、マトリクス状に配置される複数の画素電極のうち、第i行、第k列に配置され、i行目のゲートラインGおよびk列目のソースラインSに接続される画素電極を例示している。画素電極21は、TFT22のドレイン22に接続される。そして、TFT22のゲート22がゲートラインGに接続され、TFT22のソース22がソースラインSに接続される。画素電極21とTFT22との1つの組が、1つの画素に対応する。図2では、1つの画素電極を図示しているが、他の画素電極におけるTFT、ゲートラインおよびソースラインの接続態様も同様である。
【0029】
各液晶表示パネル3,3において、各ゲートラインは、線順次に選択され、選択されたゲートラインは、選択時電位に設定され、選択されていないゲートラインは、非選択時電位に設定される。あるゲートラインが選択されるとき、各ソースラインは、選択されたゲートラインの行の画像データに応じた電位に設定される。また、画素電極毎に配置されているTFT22では、ゲート22が選択時電位になると、ドレイン22とソース22との間が導通状態となり、ゲート22が非選択時電位になると、ドレイン22とソース22との間が非導通状態になる。従って、選択行の各画素電極は、それぞれ、その行の画像データに応じた電位に設定される。また、各液晶表示パネル3,3は、液晶(図示略)を介して各画素電極と対向するコモン電極30を備える。コモン電極の電位は、所定の電位に制御され、この結果、選択行における液晶に、その行の画像データに応じた電圧が印加される。
【0030】
また、各液晶表示パネル3,3の各行において、画素として、赤色表示用画素(以下、R画素と記す。)、緑色表示用画素(以下、G画素と記す。)および青色表示用画素(以下、B画素と記す。)が、繰り返し順番に並ぶ。図3は、R画素、G画素およびB画素の組を示す模式図である。行方向に沿って並んだR画素、G画素およびB画素を1つずつ含む画素の組を1ピクセルと記す。また、1ピクセルの幅をβ[mm]とする。なお、1ピクセルの幅を「ピクセルのピッチ(pitch )」と称する場合がある。各液晶表示パネル3,3において、個々の画素間には、BM(ブラックマスク)41が設けられる。1ピクセルの幅βは、B画素とR画素の間のBM41の幅の中点から、次のB画素とR画素の間のBM41の幅の中点までの距離である(図3参照)。
【0031】
また、図1に示す各液晶表示パネル3,3において、マトリクス状に配置された画素電極群とコモン電極とが対向している領域に画像を表示することができる。この領域を有効表示領域と記す。有効表示領域外には、画素は存在しない。液晶表示パネル3において、有効表示領域10の外周にはBM(ブラックマスク)8が設けられる。同様に、液晶表示パネル3において、有効表示領域10の外周にはBM8が設けられる。各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離が、いずれもα[mm]であるとする。また、隣接する液晶表示パネル3,3は、互いの端部が接触するように配置される。従って、液晶表示パネル3,3において、視認者側から見て左側の有効表示領域10の右端から、右側の有効表示領域10の左端までの距離は2αである(図1参照)。
【0032】
なお、図1に示す例では、BM8が液晶表示パネルの端部まで到達するように配置されている場合を例示している。従って、図1に示す例では、BM8自体の幅がαとなっている。しかし、上述のように、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離がαであり、BM8自体の幅は必ずしもαであるとは限らない。例えば、液晶表示パネル自体の端部までBM8が到達していなければ、BM8の幅はαよりも小さくなる。
【0033】
α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。従って、nは整数である。α/β自体が整数であれば、α/β自体がnとなる。α/βが整数であり、α/β=nであることが好ましい。すなわち、各液晶表示パネル3,3は、α/βが整数になるように製造されることが好ましい。例えば、1ピクセルの幅であるβを0.207mmとした場合、αが0.207mmの整数倍になるように、各液晶表示パネル3,3を製造することが好ましい。以下、α/βが整数である場合を例にして説明する。
【0034】
nは、有効表示領域の端部(ここでは、視認者側から見て左側の端部とする。)から、その液晶表示パネル自体の端部(視認者側から見て左側の端部)までの距離が、ピクセル何個分の幅に相当するかを表している。
【0035】
本実施形態の液晶表示装置は、液晶表示パネル毎に、それぞれゲートドライバとソースドライバとを備える。図1に示す例では、液晶表示パネル3に対応するゲートドライバ4およびソースドライバ5が設けられ、液晶表示パネル3に対応するゲートドライバ4およびソースドライバ5が設けられている。なお、液晶表示パネル毎に、液晶表示パネルのコモン電極30(図2参照)の電位を所定の電位に設定するコモン電極電位設定部も設けられるが、図1では、コモン電極電位設定部の図示を省略している。なお、ソースドライバおよびゲートドライバは、例えば、対応する液晶表示パネルに、COG(Chip On Glass)の態様で実装されればよい。また、コモン電極電位設定部(図示略)は、例えば、対応する液晶表示パネルの近傍に設けた基板(図示略)上に実装すればよい。上記のソースドライバ、ゲートドライバおよびコモン電極電位設定部(図示略)の実装の態様は例示であり、他の態様で実装してもよい。
【0036】
また、本実施形態の液晶表示装置は、1つのタイミングコントローラ1を備える。タイミングコントローラ1は、例えば、図1に示すように、基板7上に配置される。
【0037】
タイミングコントローラ1には、液晶表示パネル毎に設けられたソースドライバ5,5が接続される。すなわち、どの液晶表示パネルのソースドライバ5,5であっても、共通のタイミングコントローラ1に接続される。タイミングコントローラ1と、各液晶表示パネル3,3のソースドライバ5,5とは、ポイントツーポイント方式で接続されていることが好ましい。すなわち、ソースドライバ5,5毎に別々の信号線を用いて、タイミングコントローラ1とソースドライバ5,5とが接続されていることが好ましい。本実施形態では、タイミングコントローラ1とソースドライバ5,5との接続態様がポイントツーポイント方式である場合を例にして説明する。
【0038】
なお、図1では、タイミングコントローラ1と1つのソースドライバとを接続させる信号線を1本に簡略化して図示しているが、タイミングコントローラ1と1つのソースドライバとを接続させる信号線として、2本の信号線を用いる。そして、タイミングコントローラ1は、1つのソースドライバに対して、2本の信号線を用いて、差動信号方式で信号や画像データを入力する。
【0039】
また、タイミングコントローラ1には、液晶表示パネル毎に設けられたゲートドライバ4,4が接続される。すなわち、どの液晶表示パネルのゲートドライバ4,4であっても、共通のタイミングコントローラ1に接続される。
【0040】
各ゲートドライバ4,4は、タイミングコントローラ1に従って、各ゲートラインを線順次選択しながら、選択したゲートラインの電位を選択時電位に設定し、選択していないゲートラインの電位を非選択時電位に設定する。選択されたゲートラインの電位が選択時電位に設定されることにより、そのゲートラインに接続された各TFTのゲートの電位も選択時電位になる。その結果、それらのTFTにおけるソース、ドレイン間が導通状態になり、選択されたゲートラインに対応する行の各画素電極はそれぞれ、その画素電極が配置された列のソースラインと等電位になる。また、選択されていないゲートラインの電位が非選択時電位に設定されることにより、それらのゲートラインに接続された各TFTのゲートの電位も非選択時電位になる。その結果、それらのTFTにおけるソース、ドレイン間が非導通状態になる。
【0041】
ソースドライバ5,5は、タイミングコントローラ1の制御に従い、画像データを取り込む。ただし、ソースドライバ5,5は、1行分の画像データを取り込む際に、視認者側から見て左側のn個(=α/β)分のピクセルの画像データは取り込まない。また、有効表示領域内における1行分のピクセル数をMとする。このとき、タイミングコントローラ1からソースドライバに入力される1行分の画像データが、(n+M)個より多いピクセル数分の画像データであれば、そのソースドライバは、1行分の画像データのうち、視認者側から見て左から(n+M+1)ピクセル目以降の画像データは、取り込まない。
【0042】
1つの有効表示領域内における1行分のピクセル数をMとすると、1ピクセル内に3画素存在するので(図3参照)、各液晶表示パネル3,3に設けられるソースラインの数は、それぞれ3M本である。ソースドライバ5は、液晶表示パネル3の3M本のソースライン(図1において図示略)に接続されている。同様に、ソースドライバ5は、液晶表示パネル3の3M本のソースライン(図1において図示略)に接続されている。ソースドライバ5は、Mピクセル分(3M画素分)の画像データを取り込み、液晶表示パネル3の各ソースラインの電位を、取り込んだ各画素の画像データに応じた電位に設定する。同様に、ソースドライバ5も、Mピクセル分(3M画素分)の画像データを取り込み、液晶表示パネル3の各ソースラインの電位を、取り込んだ各画素の画像データに応じた電位に設定する。
【0043】
タイミングコントローラ1には、2つの液晶表示パネル3,3に対応する横幅の長い画像データが入力される。具体的には、例えば、1行分のピクセル数が、M+2nを超える“(M+2n)×2−n”画像データが入力される。Mは、1つの液晶表示パネルの有効表示領域における水平方向のピクセル数である。タイミングコントローラ1に入力される画像データのピクセル列の数は、kを液晶表示パネルの個数としたときに、“(M+2n)×k−n”〜“(M+2n)×k”であることが好ましい。
【0044】
なお、説明を簡単にするため、画像データの行数は、各液晶表示パネル3,3の行数(ゲートライン数)と同数であるものとする。
【0045】
タイミングコントローラ1は、外部から入力された画像データを、視認者側から見て左からM+2n個のピクセル列毎に分割する。以下、分割後の個々の画像データを分割画像データと記す。タイミングコントローラ1は、視認者側から見て左からp番目に相当する画像の分割画像データを、視認者側から見て左からp番目の液晶表示パネルのソースドライバに入力する。
【0046】
図4は、画像データの分割の例を示す説明図である。図4(a)に例示する画像データ51がタイミングコントローラ1に入力されたとする。本例では、画像データ51のピクセル列の数が(M+2n)×2−nであるとする。タイミングコントローラ1は、画像データ51を、画像の左端に相当するピクセル列からM+2n個のピクセル列毎に分割する。この結果、画像データ51は、図4(b)に示す分割画像データ52,53に分割される。分割画像データ52のピクセル列の数は、M+2nである。また、分割画像データ53のピクセル列の数はM+nである。タイミングコントローラ1は、1番左の分割画像データ52を、視認者側から見て1番左の液晶表示パネル3のソースドライバ5に入力する。同様に、タイミングコントローラ1は、左から2番目の分割画像データ52を、視認者側から見て左から2番目の液晶表示パネル3のソースドライバ5に入力する。
【0047】
例えば、α=2mmであり、β=0.2mmであるとする。この場合、n=α/β=10となる。また、M(有効表示領域10,10内における1行分のピクセル数)が480であるとする。そして、画像データ51(図4(a)参照)のピクセル列の数が990であるとする。この場合、M+2n=500であるので、タイミングコントローラ1は、画像データ51を、左から500番目のピクセル列と、501番目のピクセル列との間で分割すればよい。以下の説明では、このようにして、ピクセル列の数が500である分割画像データ52と、ピクセル列の数が490である分割画像データ53とに画像データ51を分割する場合を例にする。本例では、n=10である。
【0048】
画像データ51のピクセル列の数がさらに多い場合には、画像データ51を左側から500ピクセル列毎に分割すればよい。
【0049】
また、タイミングコントローラ1は、各ソースドライバ5,5に画像データを順次取り込ませ、取り込んだ画像データに応じた電位を各ソースラインに設定させるための制御信号を、各ソースドライバ5,5に入力する。
【0050】
また、タイミングコントローラ1は、1行目のゲートラインから線順次走査を行わせるための制御信号を各ゲートドライバ4,4に入力する。
【0051】
次に、動作について説明する。
なお、タイミングコントローラ1と各ソースドライバ5,5との間は差動信号で接続されているが、タイミングの説明を簡単にするため、CMOS信号で接続されているものとして説明する。
【0052】
また、以下の説明では、タイミングコントローラ1に画像データ51(図4(a)参照)が入力され、タイミングコントローラ1が画像データ51を、分割画像データ52,53(図4(b)参照)に分割しているものとする。
【0053】
図5は、タイミングコントローラ1から各ソースドライバ5,5に入力する制御信号の入力タイミング等の例を示すタイミングチャートである。図5(a)は、ソースドライバ5に入力する制御信号および画像データを表し、図5(b)は、ソースドライバ5に入力する制御信号および画像データを表す。図5(a)に示すデータ52は、分割画像データ52(図4(b)参照)の第1行目の画像データであり、データ52は、その次の行(すなわち、第2行目)の画像データである。図5(b)に示すデータ53は、分割画像データ53(図4(b)参照)の第1行目の画像データであり、データ53は、その次の行(すなわち、第2行目)の画像データである。
【0054】
タイミングコントローラ1は、各ソースドライバ5,5に対して、1行内の画像データの取り込みの開始を指示する制御信号(以下、STHと記す。)と、1行内の1ピクセル分の取り込みを指示するクロック信号(以下、CLKと記す。)と、取り込み済みの画像データに応じた電位の出力を指示する制御信号(以下、LPと記す。)とを入力する。STHはソーススタートパルスとも呼ばれ、CLKはドットクロックとも呼ばれ、LPはラッチパルスとも呼ばれる。
【0055】
タイミングコントローラ1は、各液晶表示パネル3,3に対応する各ソースドライバ5,5にSTHを入力する。各ソースドライバ5,5で、STHの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジのタイミングは共通である。各ソースドライバ5,5で、CLKの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジのタイミングは共通であり、また、LPの立ち上がりエッジや立ち下がりエッジのタイミングも共通である。
【0056】
タイミングコントローラ1は、1行内の画像データの取り込みの開始を各ソースドライバ5,5に指示する場合、STHをハイレベルにし、STHがハイレベルである期間中に、CLKの立ち下がりエッジを1回発生させる(図5(a),(b)参照)。タイミングコントローラ1は、CLKをハイレベルにし、その後ローレベルにする制御を、周期的に繰り返す。タイミングコントローラ1は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジのタイミングが1回含まれるように、CLKを出力すればよい。
【0057】
各ソースドライバ5,5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、そのCLKの立ち下がりエッジの次の次の立ち下がりエッジから、立ち下がりエッジ毎に1ピクセル分の画像データを取り込む。ただし、各ソースドライバ5,5は、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データから1ピクセル分ずつ画像データを取り込む。
【0058】
例えば、ソースドライバ5には、フレームの開始時に、分割画像データ52の第1行目の画像データ52(図5(a)参照)がタイミングコントローラ1から与えられる。この画像データ52には、M+2nピクセル分(本例では500ピクセル分)の画像データが含まれている。ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。ただし、ソースドライバ5は、n+M番目のピクセルの画像データを取り込んだ後には、n+M+1番目以降のピクセルの画像データの取り込みを行わない。この結果、ソースドライバ5は、Mピクセル分(3M画素分)の画像データを取り込む。
【0059】
本例では、ソースドライバ5は、500ピクセル分のデータを含む画像データ52のうち、左から11番目(n+1番目)から490番目(n+M番目)までのピクセルの画像データを取り込む。そして、ソースドライバ5は、左から1番目から10番目までのピクセルの画像データ、および、左から491番目から500番目までのピクセルの画像データの取り込みは行わない。
【0060】
同様に、ソースドライバ5に関して説明する。ソースドライバ5には、フレームの開始時に、分割画像データ53の第1行目の画像データ53(図5(b)参照)がタイミングコントローラ1から与えられる。この画像データ53には、M+nピクセル分(本例では490ピクセル分)の画像データが含まれている。ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。画像データ53にはM+nピクセル分のデータしか含まれていないので、n+M番目のピクセルの画像データを取り込んだ後には、ソースドライバ5は、画像データ53に関して、画像データの取り込みは行わない。この結果、ソースドライバ5は、Mピクセル分(3M画素分)の画像データを取り込むことになる。
【0061】
本例では、ソースドライバ5は、490ピクセル分のデータを含む画像データ53のうち、左から11番目(n+1番目)から490番目(n+M番目)までのピクセルの画像データを取り込む。なお、この画像データは、元の画像データ51(図4(a)参照)における、左から511番目から990番目までのピクセルの画像データに該当する。ソースドライバ5は、画像データ53における左から1番目から10番目までのピクセルの画像データの取り込みは行わない。
【0062】
なお、1ピクセルには、R画素、G画素およびB画素の3画素が含まれる。従って、各ソースドライバ5,5は、1ピクセル分の画像データを取り込む場合、R画素、G画素およびB画素の3画素分の画像データをパラレルに取り込めばよい。
【0063】
また、タイミングコントローラ1は、ある行の画像データを入力後、次の行の画像データを入力するまでの間に、ブランキング期間(画像データを入力しない期間。図5(a),(b)参照。)を設ける。タイミングコントローラ1は、そのブランキング期間内でLPの立ち上げおよび立ち下げを行う。
【0064】
ソースドライバ5は、LPの立ち下がりエッジを検出すると、取り込んだMピクセル分(すなわち、3M画素分)の画像データに応じて、液晶表示パネル3の3M本のソースラインの電位をそれぞれ設定する。同様に、ソースドライバ5も、LPの立ち下がりエッジを検出すると、取り込んだMピクセル分(すなわち、3M画素分)の画像データに応じて、液晶表示パネル3の3M本のソースラインの電位をそれぞれ設定する。
【0065】
タイミングコントローラ1は、ブランキング期間でLPの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジが生じるように、周期的にLPを変化させる。また、タイミングコントローラ1は、LPの周期とSTHの周期とを同一とする。
【0066】
以降、タイミングコントローラ1は、各ソースドライバ5,5に周期的に同様の制御信号を入力し、各ソースドライバ5,5に同様の動作を繰り返させる。すなわち、タイミングコントローラ1は、ソースドライバ5,5に、分割画像データ52,53における1行分の画像データのうち、n+1番目からn+M番目までのピクセルの画像データを取り込ませ、LPの立ち下がりエッジにあわせて、その画像データに応じた電位を各ソースラインに設定させる。
【0067】
また、タイミングコントローラ1は、分割画像データ52,53(図4(b)参照)の第1行目のデータ52,53を各ソースドライバ5,5に入力した後のブランキング期間において、各ゲートドライバ4,4に対して、第1行のゲートラインから順次選択を開始することを指示する制御信号(以下、選択開始指示信号と記す。タイミングチャートにおいて図示略。)を入力する。タイミングコントローラ1は、各ゲートドライバ4,4に対して、選択開始指示信号を同期させて入力する。
【0068】
各ゲートドライバ4,4は、それぞれ、選択開始指示信号が入力されると、液晶表示パネル3,3における第1行のゲートラインの電位を選択時電位に設定し、他の各ゲートラインの電位を非選択時電位に設定する。
【0069】
また、タイミングコントローラ1は、その後の各ブランキング期間において、各ゲートドライバ4,4に、選択するゲートラインを切り替えさせる。各ゲートドライバ4,4は、この制御に従い、選択時電位に設定するゲートラインを、ブランキング期間毎に切り替える。
【0070】
以上のようなタイミングコントローラ1の制御の結果、ソースドライバ5,5は、分割画像データ52,53における1行分の画像データのうち、n+1番目からn+M番目までのピクセルの画像データを取り込み、LPの立ち下がりエッジにあわせて、その画像データに応じた電位を各ソースラインに設定する。このとき、ゲートドライバ4,4は、その画像データに対応する行のゲートラインを選択時電位に設定し、他の各ゲートラインを非選択時電位に設定する。従って、その行の各画素において、ソースドライバに取り込まれた画像データに応じた表示がなされる。
【0071】
同様の処理を繰り返すことで、各液晶表示パネル3,3の有効表示領域10、10に画像が表示され、視認者は、横方向に長い画像として認識する。
【0072】
上記の動作において、ソースドライバ5は、図4(b)に示す範囲52内のピクセルの画像データを取り込み、範囲52,52内のピクセルの画像データは取り込まない。また、ソースドライバ5は、図4(b)に示す範囲53内のピクセルの画像データを取り込み、範囲53内のピクセルの画像データは取り込まない。従って、元の画像データ51(図4(a)参照)が表す画像の左端と、液晶表示パネル3自体の左端とを重ねたと仮定した場合に、ソースドライバ5は有効表示領域10内のピクセルに該当する画像データを取り込み、ソースドライバ5は有効表示領域10内のピクセルに該当する画像データを取り込んでいると言うことができる。そして、その画像データに応じた画像を、有効表示領域10,10に表示している。
【0073】
従って、元の画像データ51(図4(a)参照)が表す画像全体のうち一部がBM8等で隠された画像として、視認者は、表示された画像を認識することができる。図6は、本発明において表示される画像の例を示す。図1に示す要素と同様の要素については、図1と同一の符号を付し説明を省略する。図6では、直線を表す画像を例示している。元の画像データ51が表す画像全体が直線を表しているとする。そして、本発明の液晶表示装置は、その画像のうち、有効表示領域10,10以外の部分を隠した画像として観察者に画像を認識させることができる。
【0074】
図18に例示する場合と比較すると、図18に示す例では、隣り合う液晶表示パネル109間において、直線を分割した線分の端点は、BM102の分だけ距離が離れるが、高さが揃うことになる。その結果、滑らかな直線の画像として認識されない。一方、本発明によって実現される表示では、元の画像データ51が表す画像全体のうち、一部だけを隠したような画像として視認者に認識させることができ、図6に示す例では、直線を表す画像として認識させることができる。
【0075】
このように、本発明では、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような、幅の広い画像をユーザに視認させることができる。また、タイミングコントローラ1は、元の画像データ51(図4(a)参照)を分割して得た分割画像データ52,53(図4(b)参照)を1行分ずつ各ソースドライバ5,5に送ればよく、分割画像データ52,53に対して処理を行わなくて済む。例えば、特許文献2に記載された、境界部分に非表示領域を設けるといった処理を行わなくて済む。
【0076】
以上の説明では、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが同一である場合を例にした。以下、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合に一般化して説明する。図7は、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合を示す説明図である。図1に示す要素と同一の要素については図1と同一の符号を付し、説明を省略する。また、図7では、タイミングコントローラ、各ソースドライバおよび各ゲートドライバの図示を省略している。
【0077】
各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離をα[mm]とする。また、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離をα[mm]とする。この場合、視認者側から見て左側の有効表示領域10の右端から、右側の有効表示領域10の左端までの距離はα+αである。また、既に説明した場合と同様に、1ピクセルの幅をβ[mm]とする。
【0078】
また、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。そして、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。従って、n,nは整数である。ただし、α/βおよびα/βがそれぞれ整数であり、α/β=nであり、α/β=nであることが好ましい。
【0079】
は、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離がピクセル何個分に相当するかを表している。また、nは、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離がピクセル何個分に相当するかを表している。
【0080】
この場合、タイミングコントローラ1には、1行のピクセル数が“(M+n+n)×k−n”〜“(M+n+n)×k”の画像データが入力されればよい。そして、タイミングコントローラ1は、その画像データを視認者側から見て左からM+n+n個のピクセル列毎に分割すればよい。
【0081】
そして、各ソースドライバ5,5は、1行分の画像データを取り込む際に、視認者側から見て左側のn個(=α/β)分のピクセルの画像データは取り込まない。このとき、各ソースドライバ5,5は、視認者側から見て左側からn+1番目からn+M番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む。また、タイミングコントローラ1からソースドライバに入力される1行分の画像データが、n+M個より多いピクセル数分の画像データであれば、そのソースドライバは、1行分の画像データのうち、視認者側から見て左側から(n+M+1)番目以降のピクセルの画像データに関しては取り込まない。
【0082】
その他の動作は、既に説明した動作と同様である。図4に示す画像データの分割や、図5に示すタイミングチャートは、α=αであり、その結果、n=nとなる場合に関して表している。
【0083】
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、まず、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離が等しい場合(図1参照)について説明する。その後、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離が異なる場合(図7参照)について説明する。
【0084】
上記の第1の実施形態では、タイミングコントローラ1は、元の画像データ51(図4(a)参照)を、M+2n個のピクセル列毎に分割する場合を示した。他の態様で、元の画像データ51を分割してもよい。
【0085】
本変形例では、タイミングコントローラ1は、元の画像データ51を、まず、視認者側から見て左からM+n個のピクセル列で分割し、以降、M+2n個のピクセル列毎に分割する。図8は、図4(a)に例示する元の画像データ51を、上記のように分割して得られる分割画像データを示す。視認者側から見て左からM+n個のピクセル列を分割することにより、図8に示す分割画像データ52が得られる。また、本例では、ピクセル列の数がM+2nとなる分割画像データ53が1つ得られる。タイミングコントローラ1は、視認者側から見て左側の液晶表示パネル3のソースドライバ5に分割画像データ52を入力し、右側の液晶表示パネル3のソースドライバ5に分割画像データ53を入力する。
【0086】
図9は、本変形例における制御信号の入力タイミング等の例を示すタイミングチャートである。図9に示すデータ52は、図8に示す分割画像データ52の第1行目の画像データである。また、図9に示すデータ53は、図8に示す分割画像データ53の第1行目の画像データである。ゲートドライバ4,4に対する各制御信号の入力タイミングは、第1の実施形態と同様であり、ゲートドライバ4,4の動作も既に説明した動作と同様である。
【0087】
本変形例では、タイミングコントローラ1は、視認者側から見て1番左側の液晶表示パネル3のソースドライバ5に、左から1番目のピクセルから読み込みを行わせるために、1行分の画像データを入力する。図9において、画像データ以外のデータをInvalidデータとして示している。他の各ソースドライバに対しても、1行分の画像データを入力する。そして、ソースドライバ5に対しては、左からn+1番目のピクセルから読み込みを行わせる。
【0088】
各ソースドライバ5,5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて1ピクセル分の画像データを取り込む。そして、その後、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、順次、1ピクセル分の画像データを取り込み、最終的に、1行分の画像データのうちMピクセル分の画像データを取り込む。
【0089】
ただし、本変形例では、タイミングコントローラ1は、視認者側から見て1番左側の液晶表示パネル3のソースドライバ5と、その他のソースドライバ5とで、STHの入力タイミングをずらす。具体的には、ソースドライバ5に対しては、視認者側から見て左から1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、Invalidデータの入力期間中にSTHをハイレベルにしてローレベルに戻す。ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左から1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、2番目、3番目、・・・、M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。そして、ソースドライバ5は、M番目のピクセルの画像データを取り込んだ後には、M+1番目以降のピクセルの画像データの取り込みを行わない。
【0090】
また、タイミングコントローラ1は、ソースドライバ5以外のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5)に対しては、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、STHをハイレベルにしてローレベルに戻すタイミングをソースドライバ5に比べて遅らせる(図9参照)。この結果、ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。そして、n+M+1番目以降のピクセルの画像データについては、取り込まない。
【0091】
本変形例においても、各ソースドライバ5,5は、それぞれMピクセル分(3M画素分)の画像データを取り込むことになる。各ソースドライバ5,5に対するLPの入力態様は、上記の第1の実施形態と同様である。そして、LPの立ち下がりエッジを検出したときの各ソースドライバ5,5の動作は、既に説明した動作と同様である。
【0092】
本変形例においても、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。なお、本変形例では、元の画像データ51(図4(a)参照)が示す画像の左端部分が、左側の有効表示領域10の左端部分に表示されることにより、元の画像データ51が示す画像のうち、有効表示領域10,10に表示される部分が、上記の第1の実施形態と比べて若干ずれる。しかし、このことは、効果に影響しない。
【0093】
次に、第1の実施形態の変形例を、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合に一般化して説明する。図7に示す場合と同様に、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離をα[mm]とする。また、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離をα[mm]とする。さらに、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βおよびα/βがそれぞれ整数であり、α/β=nであり、α/β=nであることが好ましい。
【0094】
本変形例では、タイミングコントローラ1は、元の画像データを、まず、視認者側から見て左からM+n個のピクセル列で分割し、以降、M+n+n個のピクセル列毎に分割する。
【0095】
各ソースドライバ5,5に対する1行分の画像データの入力は、第1の実施形態の前述の変形例と同様である。また、視認者側から見て1番左側の液晶表示パネル3のソースドライバ5に対するSTHの入力も、前述の変形例と同様である。従って、ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左から1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、2番目、3番目、・・・、M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。そして、ソースドライバ5は、M番目のピクセルの画像データを取り込んだ後には、M+1番目以降のピクセルの画像データの取り込みを行わない。
【0096】
また、タイミングコントローラ1は、ソースドライバ5以外のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5)に対しては、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、STHをハイレベルにしてローレベルに戻すタイミングをソースドライバ5に比べて遅らせる。この結果、ソースドライバ5は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+M番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。そして、n+M+1番目以降のピクセルの画像データについては、取り込まない。
【0097】
その他の動作は、第1の実施形態の前述の変形例と同様である。図8に示す画像データの分割や、図9に示すタイミングチャートは、α=αであり、その結果、n=nとなる場合に関して表している。
【0098】
[実施形態2]図10は、本発明の第2の実施形態の液晶表示装置の構成例を示す説明図である。第1の実施形態と同様の構成要素については、図1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0099】
第2の実施形態では、液晶表示パネル毎に複数のソースドライバを備える。図10に示す例では、液晶表示パネル3に、3つのソースドライバ5a1〜5a3を設ける。同様に、液晶表示パネル3に、3つのソースドライバ5b1〜5b3を設ける。1つの液晶表示パネルに設けるソースドライバの台数は3台に限定されない。本例においても、有効表示領域内における1行分のピクセル数をMとする。ただし、本実施形態では、Mは、1つの液晶表示パネルに設けられるソースドライバの台数の整数倍であるものとする。この条件が満たされている場合、液晶表示パネルのソースラインの本数(3M本)も、ソースドライバの台数の整数倍となる。
【0100】
1つの液晶表示パネルに設けるソースドライバの台数をSとする。その液晶表示パネルのソースラインの本数をTとすると、視認者側から見て1番左側のソースドライバは、視認者側から見て1番左側のT/S本のソースラインに接続される。次のソースドライバは、次のT/S本のソースラインに接続される。以降、同様に、各ソースドライバは、T/S本のソースラインに接続される。
【0101】
図10に示す例では、視認者側から見て1番左側ソースドライバ5a1は、液晶表示パネル3のソースラインのうち、視認者側から見て左側の3M/3=M本のソースラインに接続される。視認者側から見て中央のソースドライバ5a2は、中央のM本のソースラインに接続される。視認者側から見て右側のソースドライバ5a3は、視認者側から見て右側のM本のソースラインに接続される。ソースドライバ5b1〜5b3も、晶表示パネル3のソースラインに同様に接続される。
【0102】
各ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b1,5b2,5b3は、タイミングコントローラ1から与えられる画像データを1ピクセル分ずつ取り込み、ソースドライバ自身に接続されているソースラインの電位をその画像データに応じた電位に設定する。各ソースドライバが画像データを取り込む動作については後述する。
【0103】
本例では、第1の実施形態と同様に、タイミングコントローラ1と各ソースドライバとがポイントツーポイント方式で接続されているものとする。すなわち、ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b1,5b2,5b3毎に別々の信号線を用いて、タイミングコントローラ1と各ソースドライバとが接続されているものとする。ただし、他の接続態様で、タイミングコントローラ1と各ソースドライバとが接続されていてもよい。
【0104】
ゲートドライバ4,4の動作は、第1の実施形態におけるそれらの動作と同様である。
【0105】
また、タイミングコントローラ1が各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3に入力する各種制御信号は、第1の実施形態においてソースドライバ5,5に入力する制御信号と同様である。また、各制御信号の立ち上げや立ち下げのタイミングも第1の実施形態と同様である。
【0106】
タイミングコントローラ1がゲートドライバ4,4に入力する各種制御信号も、第1の実施形態においてゲートドライバ4,4に入力する制御信号と同様である。
【0107】
タイミングコントローラ1は、外部から入力される元の画像データをソースドライバの台数と同数に分割する。第2の実施形態では、1つの液晶表示パネルに複数のソースドライバを設けるので、元の画像データの分割数は、第1の実施形態に比べて多くなる。
【0108】
図11は、本実施形態における画像データの分割の例を示す説明図である。本例においても、ピクセル列の数が(M+2n)×2−nである画像データ51(図11(a)参照)がタイミングコントローラ1に入力されるものとする。例えば、タイミングコントローラ1は、画像データ51を、画像の左端に相当するピクセル列からM+2n個のピクセル列毎に分割する。この結果、画像データは、図11(b)に示す分割画像データ62,63に分割される。この分割の動作は、第1の実施形態における動作と同様であり、図11(b)に示す分割画像データ62,63は、図4(b)に示す分割画像データ52,53と同様である。分割画像データ62は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データであり、分割画像データ63は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データである。
【0109】
さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データ62,63を、それぞれ3つのソースドライバに入力するために、3つ(すなわち、ソースドライバの台数)に分割する。このとき、タイミングコントローラ1は、分割画像データにおける1番左のピクセル列からn+(M/3)番目までのピクセル列までを分割する。さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データを、M/3ピクセル列毎に分割する。ただし、右側に(M/3)+n列の画像データが残った場合には、その時点で分割を終了する。
【0110】
タイミングコントローラ1が、上記のように分割画像データ62を分割すると、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ62と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ62と、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ62とが得られる(図11(c)参照)。
【0111】
また、タイミングコントローラ1が、上記のように分割画像データ63を分割すると、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ63と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ63,63とが得られる(図11(c)参照)。
【0112】
タイミングコントローラ1は、分割画像データ62,62,62をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5a1,5a2,5a3に入力する。また、タイミングコントローラ1は、分割画像データ63,63,63をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5b1,5b2,5b3に入力する。
【0113】
図12は、第2の実施形態において各ソースドライバが画像データを取り込む状況を示す説明図である。ソースドライバ5a1,5a2,5a3には、それぞれ、分割画像データ62,62,62が与えられる。また、ソースドライバ5b1,5b2,5b3には、それぞれ、分割画像データ63,63,63が与えられる。
【0114】
タイミングコントローラ1は、各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3に対して、STHおよびCLKを入力する。各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、そのCLKの立ち下がりエッジの次の次の立ち下がりエッジから、立ち下がりエッジ毎に1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0115】
ただし、各液晶表示パネルにおいて、視認者側から見て1番左のソースドライバ5a1,5b1は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5a1,5b1は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+(M/3)番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0116】
また、各液晶表示パネルにおいて、視認者側から見て1番左のソースドライバ以外の各ソースドライバ5a2,5a3,5b2,5b3は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、左から1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、各ソースドライバ5a2,5a3,5b2,5b3は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、2番目、3番目、・・・、M/3番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0117】
また、各液晶表示パネルにおいて、視認者側から見て1番右のソースドライバ5a3,5b3は、M/3番目のピクセルの画像データを取り込んだ後には、(M/3)+1番目以降のピクセルの画像データの取り込みを行わない。本例では、ソースドライバ5a3には、1行分の画像データとして、(M/3)+nピクセル分のデータが与えられるが、ソースドライバ5a3は、(M/3)+1番目以降のnピクセル分の画像データについては取り込まない。
【0118】
この結果、各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3は、M/3ピクセル分(M画素分)の画像データを取り込む。
【0119】
各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3は、M/3ピクセル分(M画素分)の画像データを取り込んだ後、LPの立ち下がりエッジを検出すると、ソースドライバ自身に接続されているM本のソースラインを、M画素の各画像データに応じた電位に設定する。
【0120】
ゲートドライバ4,4の動作は、第1の実施形態と同様であり、この結果、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に画像を表示することができる。従って、各液晶表示パネル間で滑らかに連続しているような、幅の広い画像をユーザに視認させることができる。また、元の画像データ51(図11(a)参照)を分割して得た分割画像データ62〜62,63〜63を1行分ずつ各ソースドライバ5a1〜5a3,5b1〜5b3に送ればよく、それらの分割画像データ62〜62,63〜63に対して処理を行わなくて済む。例えば、特許文献2に記載された、境界部分に非表示領域を設けるといった処理を行わなくて済む。
【0121】
次に、上記の第2の実施形態を、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合に一般化して説明する。図7に示す場合と同様に、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離をα[mm]とする。また、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離をα[mm]とする。さらに、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βおよびα/βがそれぞれ整数であり、α/β=nであり、α/β=nであることが好ましい。
【0122】
この場合における画像データの分割の例を図13に示す。ピクセル列の数が(M+n+n)×2−nである画像データ51(図13(a)参照)がタイミングコントローラ1に入力されるものとする。タイミングコントローラ1は、画像データ51を、画像の左端に相当するピクセル列からM+n+n個のピクセル列毎に分割する。この結果、画像データは、図13(b)に示す分割画像データ72,73に分割される。分割画像データ72は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データであり、分割画像データ73は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データである。
【0123】
さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データ72,73を、それぞれ3つのソースドライバに入力するために、3つに分割する。このとき、タイミングコントローラ1は、分割画像データにおける1番左のピクセル列からn+(M/3)番目までのピクセル列までを分割する。さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データを、M/3ピクセル列毎に分割する。ただし、右側に(M/3)+n列の画像データが残った場合には、その時点で分割を終了する。
【0124】
タイミングコントローラ1が、上記のように分割画像データ72を分割すると、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ72と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ72と、ピクセル列の数が(M/3)+nである分割画像データ72とが得られる(図13(c)参照)。
【0125】
また、タイミングコントローラ1が、上記のように分割画像データ73を分割すると、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ73と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ73,73とが得られる(図13(c)参照)。
【0126】
そして、各液晶表示パネルにおいて、視認者側から見て1番左のソースドライバ5a1,5b1は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5a1,5b1は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+(M/3)番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0127】
また、各液晶表示パネルにおいて、視認者側から見て1番左のソースドライバ以外の各ソースドライバ5a2,5a3,5b2,5b3の動作は、上記の第2の実施形態の動作と同様である。本例では、ソースドライバ5a3には、1行分の画像データとして、(M/3)+nピクセル分のデータが与えられるが、ソースドライバ5a3は、(M/3)+1番目以降のnピクセル分の画像データについては取り込まない。
【0128】
その他の動作は、上記の第2の実施形態の動作と同様である。図11に示す画像データの分割は、α=αであり、その結果、n=nとなる場合に関して表している。
【0129】
次に、第2の実施形態の変形例について説明する。本変形例では、まず、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離が等しい場合(図10参照)について説明する。その後、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離、および、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離が異なる場合(図7参照)について説明する。
【0130】
図14は、本変形例における画像データの分割の例を示す説明図である。本変形例においても、ピクセル列の数が(M+2n)×2−nである画像データ51(図14(a)参照)がタイミングコントローラ1に入力されるものとする。タイミングコントローラ1は、画像データ51を、まず、視認者側から見て左からM+n個のピクセル列で分割し、以降、M+2n個のピクセル列毎に分割する。この結果、画像データは、図14(b)に示す分割画像データ62,63に分割される。この分割の動作は、第1の実施形態の変形例における動作と同様であり、図14(b)に示す分割画像データ62,63は、図8に示す分割画像データ52,53と同様である。分割画像データ62は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データであり、分割画像データ63は、液晶表示パネル3における画像表示のための画像データである。
【0131】
さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データ62,63を、それぞれ3つのソースドライバに入力するために、3つに分割する。このとき、元の画像データ51における1番左側に相当する分割画像データ62以外の分割画像データ(本例では、分割画像データ63)に関しては、上記の第2の実施形態で説明した動作と同様の動作で分割する。この結果、分割画像データ63からは、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ63と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ63と、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ63とが得られる(図14(c)参照)。
【0132】
元の画像データ51における1番左側に相当する分割画像データ62(1番左側の液晶表示パネル3における画像表示のための画像データ)に関しては、1番左側のピクセル列からM/3個のピクセル列毎に分割する。ただし、右側に(M/3)+n列の画像データが残った場合には、その時点で分割を終了する。この結果、分割画像データ62からは、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ62,62と、ピクセル列の数が(M/3)+nである分割画像データ62とが得られる(図14(c)参照)。
【0133】
タイミングコントローラ1は、図14(c)に例示する分割画像データ62,62,62をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5a1,5a2,5a3に入力する。また、タイミングコントローラ1は、図14(c)に例示する分割画像データ63,63,63をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5b1,5b2,5b3に入力する。タイミングコントローラ1は、第1の実施形態の変形例と同様に、1行分の画像データを入力する。そして、視認者側から見て左から2番目以降の各液晶表示パネルにおける1番左側のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5b1)以外のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b2,5b3)に対しては、視認者側から見て左から1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、Invalidデータの入力期間中にSTHをハイレベルにしてローレベルに戻す。
【0134】
図15は、第2の実施形態の変形例において各ソースドライバが画像データを取り込む状況を示す説明図である。ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b2,5b3は、上記のようにSTHが入力され、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左から1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b2,5b3は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、2番目、3番目、・・・、M/3番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。なお、ソースドライバ5a3は、M+1番目以降のピクセルの画像データの取り込みを行わない。
【0135】
タイミングコントローラ1は、視認者側から見て左から2番目以降の各液晶表示パネルにおける1番左側のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5b1)に対しては、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、STHをハイレベルにしてローレベルに戻すタイミングを他のソースドライバa1,5a2,5a3,5b2,5b3よりも遅らせる。この結果、ソースドライバ5b1は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5b1は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+(M/3)番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0136】
タイミングことローラ1が各種制御信号を各ソースドライバおよび各ゲートドライバに入力する動作や、各ゲートドライバの動作は、上記の第2の実施形態と同様である。
【0137】
第2の実施形態の変形例では、第1の実施形態の変形例と同様に画像が表示される。また、上記の第2の実施形態と同様の効果が得られる。
【0138】
次に、第1の実施形態の変形例を、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離と、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離とが異なる場合に一般化して説明する。図7に示す場合と同様に、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の左端から液晶表示パネル自体の左端までの距離をα[mm]とする。また、各液晶表示パネルにおいて、有効表示領域の右端から液晶表示パネル自体の右端までの距離をα[mm]とする。さらに、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとする。α/βおよびα/βがそれぞれ整数であり、α/β=nであり、α/β=nであることが好ましい。
【0139】
この場合における画像データの分割の例を図16に示す。ピクセル列の数が(M+n+n)×2−nである画像データ51(図16(a)参照)がタイミングコントローラ1に入力されるものとする。タイミングコントローラ1は、元の画像データを、まず、視認者側から見て左からM+n個のピクセル列で分割し、以降、M+n+n個のピクセル列毎に分割する。この結果、画像データは、図16(b)に示す分割画像データ72,73に分割される。
【0140】
さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データ72,73を、それぞれ3つのソースドライバに入力するために、3つに分割する。
【0141】
元の画像データ51における1番左側に相当する分割画像データ72に関しては、タイミングコントローラ1は、1番左側のピクセル列からM/3個のピクセル列毎に分割する。ただし、右側に(M/3)+n列の画像データが残った場合には、その時点で分割を終了する。この結果、分割画像データ72からは、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ72,72と、ピクセル列の数が(M/3)+nである分割画像データ72とが得られる(図16(c)参照)。
【0142】
また、元の画像データ51における1番左側に相当する分割画像データ72以外の分割画像データ(本例では、分割画像データ73)に関しては、タイミングコントローラ1は、分割画像データにおける1番左のピクセル列からn+(M/3)番目までのピクセル列までを分割する。さらに、タイミングコントローラ1は、分割画像データを、M/3ピクセル列毎に分割する。ただし、右側に(M/3)+n列の画像データが残った場合には、その時点で分割を終了する。この結果、分割画像データ73からは、ピクセル列の数がn+(M/3)である分割画像データ73と、ピクセル列の数がM/3である分割画像データ73と、ピクセル列の数が(M/3)+nである分割画像データ73とが得られる。
【0143】
タイミングコントローラ1は、図16(c)に例示する分割画像データ72,72,72をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5a1,5a2,5a3に入力する。また、タイミングコントローラ1は、図16(c)に例示する分割画像データ73,73,73をそれぞれ、1行分ずつソースドライバ5b1,5b2,5b3に入力する。タイミングコントローラ1は、第1の実施形態の変形例と同様に、1行分の画像データを入力する。
【0144】
視認者側から見て左から2番目以降の各液晶表示パネルにおける1番左側のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5b1)以外のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b2,5b3)に対するタイミングコントローラ1の制御は、第2の実施形態の前述の変形例と同様である。従って、ソースドライバ5a1,5a2,5a3,5b2,5b3の動作は、第2の実施形態の前述の変形例と同様である。
【0145】
タイミングコントローラ1は、視認者側から見て左から2番目以降の各液晶表示パネルにおける1番左側のソースドライバ(本例では、ソースドライバ5b1)に対しては、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルから画像データの取り込みを開始するように、STHをハイレベルにしてローレベルに戻すタイミングを他のソースドライバa1,5a2,5a3,5b2,5b3よりも遅らせる。この結果、ソースドライバ5b1は、STHがハイレベルである期間中にCLKの立ち下がりエッジを検出すると、その立ち下がりエッジの2つ後の立ち下がりエッジにおいて、視認者側から見て左からn+1番目のピクセルの画像データを取り込む。その後、ソースドライバ5b1は、CLKの立ち下がりエッジを検出する毎に、n+2番目、n+3番目、・・・、n+(M/3)番目の順に、1ピクセル分の画像データを取り込む。
【0146】
その他の動作は、第2の実施形態の前述の変形例と同様である。図14に示す画像データの分割は、α=αであり、その結果、n=nとなる場合に関して表している。
【0147】
なお、第1の実施形態、第2の実施形態、およびそれらの変形例では、液晶表示パネルを2つ並べた場合を例示したが、液晶表示パネルを3つ以上並べる場合にも、タイミングコントローラ1が各液晶表示パネルのソースドライバおよびゲートドライバに対して同様の制御を行えばよい。
【産業上の利用可能性】
【0148】
本発明による液晶表示装置は、例えば、横方向の幅を広くした画面をユーザに視認させる場合に利用可能である。例えば、車両のフロントガラスの下部、または下部付近において、フロントガラスと同程度の幅の画面を実現して、ユーザに画像を視認させる場合等に利用可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 タイミングコントローラ
,3 液晶表示パネル
,4 ゲートドライバ
,5 ソースドライバ
8 ブラックマスク
10,10 有効表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状に形成された画素の列に沿って配置されるソースラインと、前記マトリクス状に形成された画素の行に沿って配置されるゲートラインとを含む複数の液晶表示パネルを備え、
前記複数の液晶表示パネルは、横方向に並べて配置され、
前記液晶表示パネル毎に、各ゲートラインを選択するゲートドライバと、画像データに応じて各ソースラインの電位を設定する1つのソースドライバとを備え、
与えられた画像データをピクセル列に沿って、ソースドライバの数に合わせて分割し、分割後の各画像データを行毎に各ソースドライバに供給するとともに、前記複数の液晶表示パネルに対応する各ゲートドライバおよび各ソースドライバを制御する1つのタイミングコントローラとを備え、
タイミングコントローラは、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の所定側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側の端までの距離をαとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の前記所定側とは反対側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側とは反対側の端までの距離をαとし、1ピクセルの幅をβとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域のピクセル列の数をMとしたときに、前記所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データを前記与えられた画像データから分割し、残りの画像データを、M+nまたはM+n+n個のピクセル列となるように分割し、
前記所定側から2番目以降の液晶表示パネルに設けられたソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+M番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
タイミングコントローラは、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n+n個のピクセル列分の画像データを分割し、
前記所定側から1番目の液晶表示パネルに設けられたソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+M番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
タイミングコントローラは、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n個のピクセル列分の画像データを分割し、
前記所定側から1番目の液晶表示パネルに設けられたソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
マトリクス状に形成された画素の列に沿って配置されるソースラインと、前記マトリクス状に形成された画素の行に沿って配置されるゲートラインとを含む複数の液晶表示パネルを備え、
前記複数の液晶表示パネルは、横方向に並べて配置され、
前記液晶表示パネル毎に、各ゲートラインを選択するゲートドライバと、画像データに応じて各ソースラインの電位を設定する複数のソースドライバとを備え、
与えられた画像データをピクセル列に沿って、ソースドライバの数に合わせて分割し、分割後の各画像データを行毎に各ソースドライバに供給するとともに、前記複数の液晶表示パネルに対応する各ゲートドライバおよび各ソースドライバを制御する1つのタイミングコントローラとを備え、
タイミングコントローラは、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の所定側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側の端までの距離をαとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域の前記所定側とは反対側の端から液晶表示パネル自体の前記所定側とは反対側の端までの距離をαとし、1ピクセルの幅をβとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、α/βの小数点以下を切り上げた値、または、α/βの小数点以下を切り下げた値をnとし、各液晶表示パネルにおける有効表示領域のピクセル列の数をMとし、1つの液晶表示パネル当たりのソースドライバの個数をSとしたときに、前記所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データを前記与えられた画像データから分割し、残りの画像データを、2番目以降の各液晶表示パネルに対応させて、M+n+n個のピクセル列毎に分割し、そのM+n+n個のピクセル列の画像データから、それぞれ、前記所定側からn+(M/S)個のピクセル列分の画像データを分割し、さらに、M/S個のピクセル列毎に分割し、
前記所定側から2番目以降の各液晶表示パネルで、個々の液晶表示パネルにおける前記所定側から1番目のソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+(M/S)番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込み、個々の液晶表示パネルにおける前記所定側から2番目以降の各ソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
タイミングコントローラは、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n+n個のピクセル列分の画像データを分割し、そのM+n+n個のピクセル列の画像データから、前記所定側からn+(M/S)個のピクセル列分の画像データを分割し、さらに、M/S個のピクセル列毎に分割し、
前記所定側から1番目の液晶表示パネルで、前記所定側から1番目のソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側からn+1番目からn+(M/S)番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込み、前記所定側から2番目以降の各ソースドライバは、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
タイミングコントローラは、所定側から1番目の液晶表示パネルのソースドライバに供給する画像データとして、与えられた画像データにおける前記所定側のM+n個のピクセル列分の画像データを分割し、そのM+n個のピクセル列分の画像データを前記所定側からM/S個のピクセル列毎に分割し、
前記所定側から1番目の液晶表示パネルの各ソースドライバは、いずれも、タイミングコントローラから供給される行毎のデータのうち、前記所定側から1番目からM/S番目までの各ピクセルの画像データを順次取り込む
請求項4に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
タイミングコントローラと個々のソースドライバとは、ソースドライバ毎に別々の信号線で接続される
請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−25049(P2013−25049A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159320(P2011−159320)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000103747)京セラディスプレイ株式会社 (843)
【Fターム(参考)】