説明

液滴吐出装置及びそれを用いた画像形成装置

【課題】不透明な部材を有していても、高粘度のインクを安定に吐出させることができる液滴吐出装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】ノズルプレート、液室、及び液室から液滴吐出口に液体を供給するための圧力を発生する圧力発生手段を有する少なくとも一つの液滴吐出手段と、液室に液体を供給する共通液室と、レーザ光源と、レーザ光源から出射されたレーザ光が液滴吐出口の周囲のノズルプレート表面のみを選択的に照射することによりノズルプレートを加熱するため、レーザ光の断面形状が環状となるように変形するレーザ光断面形状変形手段と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出装置及びそれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタは、インクジェットヘッドからインクの微小液滴を紙などの印刷媒体上に吐出させて、画像を記録する装置である。なかでも、記録が必要な時のみインクの微小液滴を吐出する、オン・デマンド方式が現在主流になっている。
【0003】
また、オン・デマンド方式は微小液滴を吐出させるために設けられる液室内の圧力発生源により、圧電素子の変位により液室内の圧力を高め、インクを吐出させる圧電式と、ヒータにより液室内のインク中に気泡を発生させ、インクを吐出させるサーマル方式とに区別される。
【0004】
いずれの方式とも、液滴吐出口におけるインクの界面を振動させて、その界面の一部から、微小液滴を吐出させるようにしている。そのため、インクの粘度が20cPよりも高くなると、インクの界面を振動させることが困難となって、インクの吐出そのものが困難となる場合もある。
【0005】
そこで、上記課題に対しては、一般に高い粘度のインクを加温することでインクの粘度を下げ、吐出挙動を安定させる提案がなされている。例えば、特許文献1には、液室の少なくとも一面を透明な部材で、別の一面を不透明な部材で構成し、レーザ光を液室内の不透明部材上の面に照射することで、液室内のインクを加熱する構成が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、レーザ光を液室吐出口近傍のインクに直接照射するためには、液室の少なくとも一面が透明な部材でなければならないという制限がある。また、レーザでインクを直接加熱するため、加熱応答性が悪く昇温に時間がかるという問題がある。さらに、インク自体が昇温するため液滴吐出口近傍で加熱した場合には、液滴吐出口の近傍でインクの増粘によるメニスカスの振動不良や吐出口の目詰まり等、各種液滴の吐出不良を完全に防止できないという問題がある。
【0007】
そこで本発明の目的は、上記課題を解決するため、不透明な部材を有していても、高粘度のインクを安定に吐出させることができる液滴吐出装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0008】
なお、本願において、液体吐出方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限るものではなく、吐出されるときに液体となるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、液体の吐出によりパターンが形成される記録媒体に対向する液滴吐出口が形成されたノズルプレート、前記液体を貯留する液室、及び前記液室から前記液滴吐出口に前記液体を供給するための圧力を発生する圧力発生手段を有する少なくとも一つの液滴吐出手段と、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光が前記ノズルプレート表面のみを選択的に照射するレーザ光断面形状変形手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状となるように変形し、前記液滴吐出口の周囲を選択的に照射することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光を遮光する遮光部と、前記レーザ光を透過させる透過部とを有するフィルタであることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状にする集光レンズを有するレンズユニットであることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状にする集光ミラーを有することを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光を遮光する遮光部と、前記レーザ光を反射する反射部とを有する偏向ミラーであることを特徴とする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、少なくとも一つの偏向ミラーフレームと、前記偏向ミラーフレームを構成する少なくとも一つの面上に形成された偏向ミラーと、を備え、前記偏向ミラーが前記レーザ光源から前記ノズルプレートに至る光路上に配置されるとともに、前記光路に、前記ノズルプレートと略平行となる区間を少なくとも一つ備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項8記載の発明は、請求項6に記載の液吐出装置において、前記レーザ光源から記ノズルプレートに至る光路に、前記偏向ミラーが形成されている偏向ミラーフレームを少なくとも一つ備え、前記光路に、前記ノズルプレートと略平行となる区間を少なくとも1つ備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項9記載の発明は、請求項7または8に記載の発明において、前記偏向ミラーフレームは、前記ノズルプレートと同一部材であることを特徴とする。
【0018】
請求項10記載の発明は、請求項7または8に記載の液吐出装置において、前記偏向ミラーを少なくとも二つ備え、前記偏向ミラーが形成されている偏向ミラーフレームが同一部材であることを特徴とする。
【0019】
請求項11記載の発明は、請求項7乃至10のいずれか一項に記載の液吐出装置において、少なくとも二つの前記液滴吐出口と、少なくとも二つの前記偏向ミラーフレームとを備え、前記ミラーフレームが前記ノズルプレートと平行であり、かつノズル配列方向とは異なる向きを有する方向に対し、前記吐出口と干渉しない位置に設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項12記載の発明は、請求項1から11のいずれか一項に記載の液滴吐出装置を用いたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、不透明な部材のみから構成されていても、高粘度のインクを安定に吐出させることができる液滴吐出装置及び画像形成装置の提供を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の好ましい一実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
【図2】図1に示した液滴吐出装置における温度制御フローの一例である。
【図3】本発明における他の実施形態についてのレーザ光断面形状変形手段近傍の断面拡大図である。
【図4】図3に示したレーザ光断面形状の変形例を示す断面拡大図である。
【図5】本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
【図6】本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
【図7】本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
【図8】本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
【図9】画像形成装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図である。
【図10】図9に示した機構部の要部平面説明図である。
【図11】画像形成装置の他の機構部全体の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
[構 成]
図1は、本発明の好ましい一実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
液滴吐出ヘッドは、液滴吐出口1、ノズルプレート2、液室3、振動板5、圧力発生装置6、リストリクタ7、液室フレーム8、レーザ光源11、レーザ光源フレーム15、第1偏向ミラー17、第1偏向ミラーフレーム14、第2偏向ミラー18、第2偏向ミラーフレーム13、温度検知装置20、透過部201と遮光部202とを備えたフィルタ210から構成されている。
【0024】
ここで、レーザ光源11は液室フレーム8の外側に接合されているレーザ光源フレーム15に接合されており、フィルタ210はレーザ光源11の前に設けている。また、第1偏向ミラーフレーム14はレーザ光源11に接合され、さらに第1偏向ミラー17はノズルプレート2と角度αをなすように第1偏向ミラーフレームに形成されている。
【0025】
また、第2偏向ミラー18は、複数の液滴吐出口1が直線上に配列されているノズルプレート2において、複数の液滴吐出口1間の直線32と角度βをなすように形成されている。
ノズルプレート2と角度γをなすように形成されている第2偏向ミラーフレーム13は、ノズルプレート2に接合されている。
【0026】
一方、温度検知装置20は、ノズルプレート2上の液滴吐出口1近傍に接合されている。
【0027】
レーザ光源11から基材9方向に出射されるレーザ光12はフィルタ210により断面形状が環状となる。断面形状が環状に形成されたレーザ光12は第1偏向ミラー17により第2偏向ミラー18の方向に偏向される。したがって、第1偏向ミラー17とノズルプレート2との間の角度αは=45°である。
【0028】
また、第1偏向ミラー17からのレーザ光12は第2偏向ミラー18により液滴吐出口1の方向に偏向され、液滴吐出口1周りのノズルプレート2に照射され、ノズルプレート2を加熱する。加熱されたノズルプレート2から液滴吐出口1内のインクに熱が伝達され、インクの温度を上げ、ノズルプレート2に接するインクの粘度を低下させインクの吐出を容易にすることができる。
【0029】
ここで、液滴吐出孔の直径はおよそ20〜40μm程度であり、したがってレーザ光12は内径が20〜40μm、外形が45〜60μmの環状で照射される。レーザ光源11から出射されるレーザ光12の直径を60μm以下とするためには、レーザ光源11の小型化が必要である。したがって、本実施形態におけるレーザ光源11としては、小型化が可能である量子ドットレーザが好ましい。
【0030】
一方、液滴吐出口1から吐出されるインクの滴が第2偏向ミラーフレーム13に衝突しないためには、第2偏向ミラー18の中心線31と液滴吐出口1の中心線30との間の一定の距離と、第2偏向ミラーフレーム13の一定の厚さとが必要である。
例えば、液滴吐出口1の内径を40μmとし、レーザ光12の照射範囲を外径が60μmで内径が40μmとし、第2偏向ミラー18とノズル1との間の直線32との角度βを45度とすると、液滴吐出口1の中心線30から第2偏向ミラー18の中心線31までには、最小60μmの間隔が必要である。
【0031】
また、第2偏向ミラーフレーム13に必要な厚さは、第2偏向ミラー18とノズルプレート2との間の角度αを60度とすると、最小108μmとなる。
【0032】
このような構成とすることで、レーザ光12は液滴吐出口1内のインクには照射されることがなく、ノズル板2のみに照射されることとなりインク自体を直接昇温することがなくなる。これにより、加熱されたノズルプレート2に接する近傍部位のインクの粘度のみが低下するため、吐出口からのインクの構成成分の蒸発が抑えられ、その結果、液滴吐出口1の近傍でインクの増粘を抑えることができる。
【0033】
[動 作]
図2に、図1に示した液滴吐出装置における温度制御フローの一例を示す。
制御の主体は図示しない制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)である。CPUは、図には示されていない画像形成装置に内蔵され、図示しないROM(Read Only Memory)に記憶された制御プログラムに基づいて液滴吐出装置を制御する。
【0034】
制御が開始されると(ステップ100)、CPUは、初期設定ステップで予め基準温度Tref,レーザ光源11の基準電力Prefを設定する(ステップS101)。
CPUは、液滴吐出動作を開始し(ステップ102)、所定の温度検知タイミングであるか否かを判断し(ステップ103)、所定の温度検知タイミングでないと判断すると(ステップ103/No)、ステップ107に進み、所定の温度検知タイミングであると判断すると(ステップ103/Yes)、温度検知装置20から所定の時間間隔(タイミング)で温度Tを取得して検知を行う(ステップ104)。
【0035】
CPUは、取得した温度がT≦Trefであると判断した場合(ステップ105/No)には、電力Prefを印加し(ステップ106b)、T>Trefであると判断した場合(ステップ105/Yes)には、電力Prefの印加を停止する(ステップ106a)。
CPUは、液滴吐出動作が終了したと判断した場合(ステップ107/Yes)には、制御を終了し(ステップ108)、液滴吐出動作が終了していないと判断した場合(ステップ107/No)には、ステップ103に戻る。
【0036】
これらの動作により、液滴吐出口1の周囲のノズルプレート2の温度がTref付近で一定になるように保たれる。
【0037】
なお本実施形態では、制御手段による制御を単純にオンーオフ制御としているが、制御手段はこれに限定されるものではない。また、温度検知は液滴吐出口1ごとに行ってもよいし、特定の液滴吐出口1の温度検知結果に基づいて複数の液滴吐出口1へのレーザ照射を制御してもよい。
【0038】
<実施形態2>
図3は、本発明における他の実施形態についてのレーザ光断面形状変形手段近傍の断面拡大図である。
本実施形態において、レーザ光12の断面形状を環状に形成するレーザ光断面形状変形手段として、円筒状の筐体の入射側に設けられ入射側が平面で出射側が円錐面の第1のアキシコンレンズ203aと、円筒状の筐体の出射側に設けられ入射側が円錐面で出射側が平面の第2のアキシコンレンズ203bとにより構成されるアキシコンレンズユニット220がレーザ光源11の前(出射側)に設けられている。
【0039】
レーザ光源11から出射されたレーザ光12はアキシコンレンズユニット220の第1のアキシコンレンズ203aによりレーザ光12の断面形状が環状になる。また、断面形状が環状に形成されたレーザ光12は第2のアキシコンレンズ203bにより液室フレーム8と平行となる。
【0040】
本実施形態においては、レーザ光12の断面形状はアキシコンレンズユニットにより環状に形成されるため、レーザ光源11を、実施形態1で用いた量子ドットレーザ素子よりも大きい半導体レーザ素子でも実現できるという利点がある。
また、レーザ光源11から出射されるレーザ光12が遮光されずに液滴吐出口1の周囲のノズルプレート2を加熱するため、実施形態1よりも少ない出力のレーザ光源11でも同様の効果が得られる利点がある。
【0041】
<変形例>
また、アキシコンレンズユニット220の代わりに図4に示すアキシコンミラーユニット230でも同様な効果が得られる。
図4は、図3に示したレーザ光断面形状の変形例を示す断面拡大図である。
図4において、レーザ光断面形状変形手段としてのアキシコンミラーユニット230は、円筒状の筐体と、筐体内の出射側に設けられた透明円盤204cと、透明円盤204のレーザ光源11側に筐体と同軸に設けられ筐体の内径より小さい外径を有し、円錐状の凸面が反射面であるミラー204bと、外径が筐体の内径に等しく筐体の入射側に筐体と同軸に設けられ内径が入射光の外径より大きく、円錐状の凹面が反射面である環状ミラー204aとで構成されている。
【0042】
このアキシコンミラーユニット230は、レーザ光源11からレーザ光が入射すると、ミラー204bで傘状に反射して環状ミラー204aに入射する。環状ミラー204aに入射したレーザ光は反射面で反射して光軸に平行で断面が環状のレーザ光12として透明円盤204cを通過する。
【0043】
<実施形態3>
図5は、本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
液滴吐出装置は、液滴吐出口1、ノズルプレート2、液室3、振動板5、圧力発生装置6、リストリクタ7、液室フレーム8、レーザ光源11、レーザ光源フレーム15、第1偏向ミラー17、第1偏向ミラーフレーム14、第2偏向ミラー18、第2偏向ミラーフレーム13、及び温度検知装置20から構成されている。
【0044】
ここで、レーザ光源11は、液室フレーム8の外側に接合されているレーザ光源フレーム15に接合されている。また、第1偏向ミラーフレーム14はレーザ光源11に接合されている。さらに、第1偏向ミラー17はノズルプレート2と角度αをなすように第1偏向ミラーフレーム14上に形成されるとともに、レーザ光を反射する反射部16aとレーザ光を遮光する遮光部16bとを備えている。
また、第2偏向ミラー18がノズル1間の直線32と角度βをなすように接合されている。
ノズルプレート2と角度γをなすようにノズル接合されている第2偏向ミラーフレーム13は、ノズルプレート2に接合されている。温度検知装置20は、液滴吐出口1近傍のノズルプレート2に接合されている。
【0045】
本実施形態においては、第1偏向ミラー17によりレーザ光12の断面形状が環状に形成されるため、実施形態1よりも簡便な構成で実現できる。また、同様な遮光部16bを第2偏向ミラー18に設けても構わない。また、遮光部16bの代わりにレーザ光12が通過しない障害物を設けても構わない。
【0046】
<実施形態4>
図6は、本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
液滴吐出装置は、液滴吐出口1、ノズルプレート2、液室3、振動板5、圧力発生装置6、リストリクタ7、液室フレーム8、レーザ光源11、レーザ光源フレーム15、第1偏向ミラー17、第1偏向ミラーフレーム14、第2偏向ミラー18、第2偏向ミラーフレーム13、温度検知装置20から構成されている。
【0047】
ここで、レーザ光源11は液室フレーム8の外側に接合されているレーザ光源フレーム15に接合されている。また、第1偏向ミラーフレーム14はレーザ光源11に接合され、さらに第1偏向ミラー17はノズルプレート2と角度αをなすように第1偏向ミラーフレームに接合されている。
また、第2偏向ミラー18がノズル1間の直線32と角度βをなすように接合されている。
さらに、ノズルプレート2と角度γをなすようにノズル接合されている第2偏向ミラーフレーム13は、ノズルプレート2に接合されている。温度検知装置20は、液滴吐出口1近傍のノズルプレートに接合されている。
【0048】
また、第1偏向ミラー17に、液滴吐出口1の直径と同じ内径を持つ遮光部16bと、一定の外径を持つ反射部16aと、前記反射部16aの外側を遮光する遮光部16cとが設けられることにより、レーザ光源11から出射されるレーザ光12が中空状(環状断面)に形成される。また、同様な遮光部16b、16cと、反射部16aと、を第2偏向ミラー18に設けても構わない。
【0049】
本実施形態においては、第1偏向ミラー17にレーザ光12を反射する反射部16aにより、液滴吐出口1近傍のノズルプレート2に照射するレーザ光12の断面形状が決められるため、レーザ光源11のサイズが実施形態3よりも大きいサイズでも同様な結果を実現できるという利点がある。
【0050】
<実施形態5>
図7は、本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
液滴吐出装置は、液滴吐出口1、ノズルプレート60、液室3、振動板5、圧力発生装置6、リストリクタ7、液室フレーム8、レーザ光源11、レーザ光源フレーム15、反射部16aと、遮光部16bを備えた第1偏向ミラー17、第2偏向ミラー18、第1偏向ミラーフレーム14、温度検知装置20から構成されている。
【0051】
ここで、本実施形態による液滴的吐出ヘッドと実施形態1による液滴吐出ヘッドとの違いは、実施形態1における第2偏向ミラーフレーム13とノズルプレート2とが同一部材により形成されることである。
【0052】
本実施形態においては、実施形態3における第2偏向ミラーフレーム13とノズルプレート2とが同一部材であるため、同一工程で形成される。したがって、ノズルプレート2に第2偏向ミラーフレーム13を接合固定する工程を省略することができる。
【0053】
<実施形態6>
図8は、本発明の好ましい他の実施形態を説明する液滴吐出装置の斜視断面図である。
液滴吐出装置は、液滴吐出口1、ノズルプレート2、液室3、振動板5、圧力発生装置6、リストリクタ7、液室フレーム8、レーザ光源11、レーザ光源フレーム15、反射部16aと、遮光部16bを備えた、第1偏向ミラー17、第2偏向ミラー18、偏向ミラーフレーム51、温度検知装置20から構成されている。
【0054】
ここで、レーザ光源11は液室フレーム8の外側に接合されているレーザ光源フレーム15に接合されており、フィルタ210はレーザ光源11の前(出射側)に設けている。第1偏向ミラー17と、第2偏向ミラー18が接合固定された、偏向ミラーフレーム51とは、ノズルプレート2に接合されている。
【0055】
本実施形態においては、実施形態1における第1偏向ミラーフレーム14と第2偏向ミラーフレーム13とが同一部材の偏向ミラーフレーム51であるため、第1偏向ミラーフレーム14をレーザ光源11に接合する工程が省略できる利点がある。さらに、第1偏向ミラーフレーム14とレーザ光源11との接合による誤差を抑制でき、精度良くレーザ光12を液滴吐出口1近傍のノズルプレート2に照射できる利点がある。
【0056】
各実施形態では、液滴吐出口1がノズルプレート2に複数配列されており、第2偏向ミラーフレーム13が液滴吐出口1と干渉しない位置に設けられているため、液滴吐出口1から吐出されるインクが第2偏向ミラーフレーム13に衝突しないとともに、液滴吐出口1の周囲のノズルプレート2の表面に残ったインクに対してもワイピング用ブレードが第2偏向ミラーフレームの間に設けられるため、第2偏向ミラーフレームが障害となることなくワイピングが可能となり、液滴吐出口1の周囲のノズルプレート2の表面に残ったインクを除去することができる。
【0057】
なお、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0058】
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の一例について図9及び図10を参照して説明する。なお、図9は同装置の機構部の全体構成を説明する概略構成図、図10は同機構部の要部平面説明図である。
この画像形成装置はシリアル型画像形成装置であり、左右の側板221A、221Bに横架したガイド部材である主従のガイドロッド231、232でキャリッジ233を主走査方向に摺動自在に保持し、図示しない主走査モータによってタイミングベルトを介して矢示方向(キャリッジ主走査方向)に移動走査する。
【0059】
このキャリッジ233には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための本発明に係る液体吐出ヘッドユニットからなる記録ヘッド234を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0060】
記録ヘッド234は、それぞれ2つのノズル列を有する液体吐出ヘッド234a、234bを1つのベース部材に取り付けて構成したもので、一方のヘッド234aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、他方のヘッド234bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、ここでは2ヘッド構成で4色の液滴を吐出する構成としているが、各色毎の液体吐出ヘッドを備えることもできる。
【0061】
また、キャリッジ233には、記録ヘッド234のノズル列に対応して各色のインクを供給するためのサブタンク235a、235b(区別しないときは「サブタンク235」という。)を搭載している。このサブタンク235には各色の供給チューブ236を介して、供給ユニット224によって各色のインクカートリッジ210から各色のインクが補充供給される。
【0062】
一方、給紙トレイ202の用紙積載部(圧板)241上に積載した用紙242を給紙するための給紙部として、用紙積載部241から用紙242を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)243及び給紙コロ243に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド244を備え、この分離パッド244は給紙コロ243側に付勢されている。
【0063】
そして、この給紙部から給紙された用紙242を記録ヘッド234の下方側に送り込むために、用紙242を案内するガイド部材245と、カウンタローラ246と、搬送ガイド部材247と、先端加圧コロ249を有する押さえ部材248とを備えるとともに、給送された用紙242を静電吸着して記録ヘッド234に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト251を備えている。
【0064】
この搬送ベルト251は、無端状ベルトであり、搬送ローラ252とテンションローラ253との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。また、この搬送ベルト251の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ256を備えている。この帯電ローラ256は、搬送ベルト251の表層に接触し、搬送ベルト251の回動に従動して回転するように配置されている。この搬送ベルト251は、図示しない副走査モータによってタイミングを介して搬送ローラ252が回転駆動されることによってベルト搬送方向に周回移動する。
【0065】
さらに、記録ヘッド234で記録された用紙242を排紙するための排紙部として、搬送ベルト251から用紙242を分離するための分離爪261と、排紙ローラ262及び排紙コロ263とを備え、排紙ローラ262の下方に排紙トレイ203を備えている。
【0066】
また、装置本体の背面部には両面ユニット271が着脱自在に装着されている。この両面ユニット271は搬送ベルト251の逆方向回転で戻される用紙242を取り込んで反転させて再度カウンタローラ246と搬送ベルト251との間に給紙する。また、この両面ユニット271の上面は手差しトレイ272としている。
【0067】
さらに、キャリッジ233の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド234のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構281を配置している。この維持回復機構281には、記録ヘッド234の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)282a、282b(区別しないときは「キャップ282」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード283と、増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け284などを備えている。
【0068】
また、キャリッジ233の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘したインクを排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け288を配置し、この空吐出受け288には記録ヘッド234のノズル列方向に沿った開口部289などを備えている。
【0069】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ202から用紙242が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙242はガイド245で案内され、搬送ベルト251とカウンタローラ246との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド237で案内されて先端加圧コロ249で搬送ベルト251に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
【0070】
このとき、帯電ローラ256に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト251が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト251上に用紙242が給送されると、用紙242が搬送ベルト251に吸着され、搬送ベルト251の周回移動によって用紙242が副走査方向に搬送される。
【0071】
そこで、キャリッジ233を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド234を駆動することにより、停止している用紙242にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙242を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙242の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙242を排紙トレイ203に排紙する。
【0072】
このように、この画像形成装置では、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高粘度のインクを安定に吐出させることができ、高画質画像を形成することができる。
【0073】
次に、本発明に係る液体吐出ヘッドを備える本発明に係る画像形成装置の他の例について図11を参照して説明する。なお、図11は同装置の機構部全体の概略構成図である。
この画像形成装置は、ライン型画像形成装置であり、装置本体401の内部に画像形成部402等を有し、装置本体401の下方側に多数枚の記録媒体(用紙)403を積載可能な給紙トレイ404を備え、この給紙トレイ404から給紙される用紙403を取り込み、搬送機構405によって用紙403を搬送しながら画像形成部402によって所要の画像を記録した後、装置本体401の側方に装着された排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
【0074】
また、装置本体401に対して着脱可能な両面ユニット407を備え、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、搬送機構405によって用紙403を逆方向に搬送しながら両面ユニット407内に取り込み、反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構405に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ406に用紙403を排紙する。
【0075】
ここで、画像形成部402は、例えばブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の液滴を吐出する、フルライン型の4個の本発明に係る液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッド411k、411c、411m、411y(色を区別しないときには「記録ヘッド411」という。)を備え、各記録ヘッド411は液滴を吐出するノズルを形成したノズル面を下方に向けてヘッドホルダ413に装着している。
【0076】
また、各記録ヘッド411に対応してヘッドの性能を維持回復するための維持回復機構412k、412c、412m、412y(色を区別しないときには「維持回復機構412」という。)を備え、パージ処理、ワイピング処理などのヘッドの性能維持動作時には、記録ヘッド411と維持回復機構412とを相対的に移動させて、記録ヘッド411のノズル面に維持回復機構412を構成するキャッピング部材などを対向させる。
【0077】
なお、ここでは、記録ヘッド411は、用紙搬送方向上流側から、ブランク、シアン、マゼンタ、イエローの順に各色の液滴を吐出する配置としているが、配置及び色数はこれに限るものではない。また、ライン型ヘッドとしては、各色の液滴を吐出する複数のノズル列を所定間隔で設けた1又は複数のヘッドを用いることもできるし、ヘッドとこのヘッドにインクを供給する液体カートリッジを一体とすることも別体とすることもできる。
【0078】
給紙トレイ404の用紙403は、給紙コロ(半月コロ)421と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離され装置本体401内に給紙され、搬送ガイド部材423のガイド面423aに沿ってレジストローラ425と搬送ベルト433との間に送り込まれ、所定のタイミングでガイド部材426を介して搬送機構405の搬送ベルト433に送り込まれる。
【0079】
また、搬送ガイド部材423には両面ユニット407から送り出される用紙403を案内するガイド面423bも形成されている。更に、両面印刷時に搬送機構405から戻される用紙403を両面ユニット407に案内するガイド部材427も配置している。
【0080】
搬送機構405は、駆動ローラである搬送ローラ431と従動ローラ432との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト433と、この搬送ベルト433を帯電させるための帯電ローラ434と、画像形成部402に対向する部分で搬送ベルト433の平面性を維持するプラテン部材435と、搬送ベルト433から送り出す用紙403を搬送ローラ431側に押し付ける押さえコロ436と、その他図示しないが、搬送ベルト433に付着したインクを除去するためのクリーニング手段である多孔質体などからなるクリーニングローラなどを有している。
【0081】
この搬送機構405の下流側には、画像が記録された用紙403を排紙トレイ406に送り出すための排紙ローラ438及び拍車439を備えている。
【0082】
このように構成した画像形成装置において、搬送ベルト433は矢示方向に周回移動し、高電位の印加電圧が印加される帯電ローラ434と接触することで帯電され、この高電位に帯電した搬送ベルト433上に用紙403が給送されると、用紙403は搬送ベルト433に静電的に吸着される。このようにして、搬送ベルト433に強力に吸着した用紙403は反りや凹凸が校正され、高度に平らな面が形成される。
【0083】
そして、搬送ベルト433を周回させて用紙403を移動させ、記録ヘッド411から液滴を吐出することで、用紙403上に所要の画像が形成され、画像が記録された用紙403は排紙ローラ438によって排紙トレイ406に排紙される。
【0084】
このように、この画像形成装置においては、本発明に係る液体吐出ヘッドを備えているので、高粘度のインクを安定に吐出させることができ、高速で、高画質画像を形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に利用できる。また、狭義のインク以外の液体や定着処理液などを用いる画像形成装置にも適用することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 液滴吐出口
2 ノズルプレート
3 液室
5 振動板
6 圧力発生装置
7 リストリクタ
8 液室フレーム
11 レーザ光源
14 第1偏向ミラーフレーム
15 レーザ光源フレーム
17 第1偏向ミラー
20 温度検知装置
201 透過部
202 遮光部
210 フィルタ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0087】
【特許文献1】特開2007−168199号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体の吐出によりパターンが形成される記録媒体に対向する液滴吐出口が形成されたノズルプレート、前記液体を貯留する液室、及び前記液室から前記液滴吐出口に前記液体を供給するための圧力を発生する圧力発生手段を有する少なくとも一つの液滴吐出手段と、
レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射されたレーザ光が前記ノズルプレート表面のみを選択的に照射するレーザ光断面形状変形手段と、を備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状となるように変形し、前記液滴吐出口の周囲を選択的に照射することを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光を遮光する遮光部と、前記レーザ光を透過させる透過部とを有するフィルタであることを特徴とする液吐出装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状にする集光レンズを有するレンズユニットであることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光の断面形状を環状にする集光ミラーを有することを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光断面形状変形手段は、前記レーザ光を遮光する遮光部と、前記レーザ光を反射する反射部とを有する偏向ミラーであることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液吐出装置において、
少なくとも一つの偏向ミラーフレームと、前記偏向ミラーフレームを構成する少なくとも一つの面上に形成された偏向ミラーと、を備え、
前記偏向ミラーが前記レーザ光源から前記ノズルプレートに至る光路上に配置されるとともに、前記光路に、前記ノズルプレートと略平行となる区間を少なくとも一つ備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項8】
請求項6に記載の液吐出装置において、
前記レーザ光源から前記ノズルプレートに至る光路に、前記偏向ミラーが形成されている偏向ミラーフレームを少なくとも一つ備え、
前記光路に、前記ノズルプレートと略平行となる区間を少なくとも1つ備えたことを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の液吐出装置において、
前記偏向ミラーフレームは、前記ノズルプレートと同一部材であることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項10】
請求項7または8に記載の液吐出装置において、
前記偏向ミラーを少なくとも二つ備え、
前記偏向ミラーが形成されている偏向ミラーフレームが同一部材であることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項11】
請求項7乃至10のいずれか一項に記載の液吐出装置において、
少なくとも二つの前記液滴吐出口と、少なくとも二つの前記偏向ミラーフレームとを備え、
前記ミラーフレームが前記ノズルプレートと平行であり、かつノズル配列方向とは異なる向きを有する方向に対し、前記吐出口と干渉しない位置に設けられていることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の液滴吐出装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−235497(P2011−235497A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107512(P2010−107512)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】