説明

液滴吐出装置

【課題】粒径の大きなインクを用いる場合であっても安定した印字品質が得られる、液滴吐出装置を提供する。
【解決手段】基板上にインクを吐出する液滴吐出ヘッドと、インクを収容したインクパック150,151と、インクパック150,151を収縮させる収縮部材と、を備えた液滴吐出装置である。インクパック150,151は、その内部に、インクを攪拌する攪拌部材200と、攪拌部材200の移動をガイドするガイド部201と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液滴吐出装置は、流体を液滴として噴射可能な液滴吐出ヘッドを備え、この液滴吐出ヘッドから各種の流体(以下、インクという)を吐出する装置である。液滴吐出装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドのノズルから流体状のインクを印刷用紙等に向けて吐出・着弾させてドットを形成することで印刷を行うインクジェット式プリンター等の画像記録装置がある。
【0003】
液滴吐出装置では、記録ヘッドから吐出される液滴の良好な吐出状態を維持又は回復するため、フラッシング処理や吸引処理などのメンテナンスを定期的に行っている。画像形成液として使用されるインクのうち、特に白色インクは他色のインクに比べて粒径が大きく目詰まりを発生し易い。このため、クリーニングの回数が増えて、消費されるインク量も多くなってしまう。
【0004】
そこで、記録ヘッドの白色インクを噴射するノズル列に対して、白色インクと目詰まり防止液とを選択的に充填することにより、目詰まりの発生を未然に防止して、クリーニングの回数を減らすことができる技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−162023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような粒径の大きなインクは、目詰まりがし易いだけでなく、インク貯留部において沈降し易いことから、記録ヘッドに供給されるインクに濃度ムラを生じさせるおそれがある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、粒径の大きなインクを用いる場合であっても安定した印字品質が得られる、液滴吐出装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の液滴吐出装置は、基板上にインクを吐出する液滴吐出ヘッドと、前記インクを収容したインクパックと、前記インクパックを収縮させる収縮部材と、を備え、前記インクパックは、その内部に、前記インクを攪拌する攪拌部材と、該攪拌部材の移動をガイドするガイド部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の液滴吐出装置によれば、収縮部材によりインクパックを収縮させることでインクパック内のインクを間接的に攪拌することができる。また、インクパック内を攪拌部材が移動することでインクパック内のインクを直接的に攪拌することができる。よって、粒径の大きいインクを用いる場合でも、良好に攪拌されることでインクパック内にてインクが沈降することを防止できる。また、インクの濃度ムラがなくなるので、安定した印字品質を備えた信頼性の高い装置を提供できる。
【0010】
また、上記液滴吐出装置においては、前記ガイド部は収縮性を有するのが好ましい。
この構成によれば、収縮部材によってインクパックが収縮した際、インクパックとともにガイド部を収縮させることができる。よって、ガイド部は、インクパックが収縮した状態においても攪拌部材をガイドすることができる。
【0011】
また、上記液滴吐出装置においては、前記ガイド部はコイルバネからなり、前記攪拌部材は前記コイルバネの内部を移動するのが好ましい。
このようにガイド部としてコイルバネを採用することで、インクパック内のインクを良好に攪拌することができる。また、コイルバネがインクに乱流を生じさせることでインクの攪拌性を向上させることができる。
【0012】
また、上記液滴吐出装置においては、前記攪拌部材は球状部材であるのが好ましい。
この構成によれば、攪拌部材がコイルバネ内を良好に移動するようになる。よって、パック内のインクを良好に攪拌することができる。
【0013】
また、上記液滴吐出装置においては、前記インクは、紫外線硬化型のインクであるのが好ましい。
本発明は、紫外線硬化型のインクを収容したインクパックに対して特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】マーキングシステムの概略構成図である。
【図2】サブストレート基板の概略構成を示す斜視図ある。
【図3】マーキング装置の概略構成を示す平面図である。
【図4】マーキング装置の分解斜視図である。
【図5】搬入部の概略構成を示す斜視図である。
【図6】前処理部の構成を示す図である。
【図7】後処理部の構成を示す図ある。
【図8】搬出部の概略構成を示す斜視図である。
【図9】マーキング部の概略構成を示す斜視図である。
【図10】マーキング装置の記録ヘッドの周辺構成を説明する断面図である。
【図11】マーキング装置のインク供給経路の概略構成を示す図である。
【図12】インクパック内の構成を示す図である。
【図13】インクパック内で風船パックが膨らんだ状態を示す図である。
【図14】インクパック内部の構造を示す図である。
【図15】マーキング装置の記録ヘッドの構成を説明する断面図である。
【図16】キャリッジ上の構成を示す断面図である。
【図17】基板搬送アームの概略構成を示す斜視図である。
【図18】メンテナンス装置の概略構成を示す斜視図である。
【図19】マーキング装置の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図20】搬入部におけるサブストレート基板の搬入動作の説明図である。
【図21】搬出部におけるサブストレート基板の搬出動作の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る液滴吐出装置の最良の実施形態について添付図面とともに詳細に説明する。本実施形態では液滴吐出装置として、半導体装置製造用のサブストレート基板(基板)の不良箇所へのマーキングするマーキング装置に適用した例について説明する。
【0016】
先ずマーキング装置を含むマーキングシステムの概略構成について図1を参照して説明する。図1において、マーキングシステム500は、基板の不良箇所にマーキングするマーク形状及びマーク座標を含む入力データを入力する入力部1と、入力データから画像データを作成し、該画像データから記録データを生成する制御部2と、記録データに基づいて基板の対応する不良箇所へノズルからインク滴を吐出してマーキングを行うマーキング装置3と、を具備している。
【0017】
まず、マーキング動作に先だって、検査装置(導通検査、画像検査、その他の機能検査を含む装置)によりサブストレート基板の不良箇所がモニター画面に出力される。この検査結果の出力画面をもとに作業者がサブストレート基板を目視により確認しながらマーキング装置への入力動作が行われる。入力部は、サブストレート基板上の個々のICチップの不良箇所にマーキングするマーク形状及びマーク座標を含む入力データを入力する。
【0018】
図2はサブストレート基板Pの概略構成を示す斜視図である。図2に示されるように、サブストレート基板Pは複数のICチップ15を含み、後に行われるダイシング加工により複数のICチップ15に個片化されるものである。図2においてはマーキング装置3によって様々なマーキングが施されたものを図示している。
【0019】
上記入力部1としては、例えば液晶タブレット又はイメージスキャナが好適に用いられる。液晶タブレットは、後述するようにモニター画面への押圧によりマーク形状やマーク座標等の位置データが直接入力でき、入力された画像を出力できるようになっている。
【0020】
上述した入力部1より入力データが送信されると、制御部2は入力データからマーク画像データ(ビットマップファイル)を作成し、該マーク画像データ(ビットマップファイル)から記録データを生成する。制御部2としては例えばパーソナルコンピュータ(PC)が用いられ、キーボードやマウスなどの入力部、コンピュータによる演算処理や制御命令を出力するCPU、制御プログラムを記憶するROM、CPUのワークエリアやデータの一時記憶を行うRAM等のメモリ、ディスプレイ等が設けられている。
【0021】
制御部2は、マーク形状及びマーク座標を含む画像データから記録データを生成し、マーキング装置3へ出力する。具体的には、サブストレート基板の不良チップにマーキングするマーク形状やマーク座標が各々通信ケーブルを通じて送信され、各データをもとに指定位置にマーキングするビットマップファイルが作成される。ビットマップファイルは、アプリケーションソフトに基づいて作成される。
【0022】
また、制御部2は、ビットマップファイルをドライバーソフトに基づいてプリント用のデータ構造にフォーマット変換し、該記録データ(ノズルデータ)が通信ケーブル(USBコード)を通じてマーキング装置3へ送信される。マーキング装置3は制御部2より出力された記録データ(ノズルデータ)に基づいてサブストレート基板Pを構成するICチップ15のうち対応する不良チップへインクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出してマーキングを行うようになっている。なお、マーキング装置3は各ICチップ15に対する個別情報(型番、製造日時等)を記録することもできる。
【0023】
次に、マーキング装置3の構成について説明する。図3はマーキング装置3の概略構成を示す平面図であり、図4はマーキング装置3の分解斜視図である。
図3に示されるように、マーキング装置3は、サブストレート基板Pが収容されたマガジンを搬入するための搬入部4と、サブストレート基板Pの個々のICチップに対して所定の前処理を行う前処理ユニット5と、前処理が施されたサブストレート基板Pに対して記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)60からインク滴を吐出してマーキングするマーキング部6と、マーキング後のサブストレート基板Pに対して所定の後処理を行う後処理ユニット7と、前処理ユニット5と後処理ユニット7との間にてサブストレート基板Pを搬送する基板搬送アーム8と、後処理を施したサブストレート基板Pを収容したマガジンを搬出するための搬出部9と、を備え、これら搬入部4、前処理ユニット5、マーキング部6、後処理ユニット7、基板搬送アーム8、搬出部9は、その外周部が装置本体3aによって囲まれた状態となっている。すなわち、本実施形態においては、マーキング装置3の平面視した際における形状が矩形状となっている。なお、装置本体3aには、内部にアクセス可能な不図示の出入口が設けられている。
【0024】
前処理ユニット5は、マーキング装置3を同図中−Y方向から+Y方向に向かって視た場合(以下、装置本体3aを正面側から視た場合と称す)、左側に配置されている。また、マーキング装置3を正面から視て右側には、後処理ユニット7が配置されており、これら前処理ユニット5及び後処理ユニット7はマーキング部6を挟むように互いが対向した状態に配置されている。
【0025】
このように前処理ユニット5及び後処理ユニット7の長辺方向を装置本体3aの奥行き方向に沿って配置することで、装置本体3aの正面側における横幅の寸法を押さえることが可能となっている。
【0026】
図4に示されるように、前処理ユニット5は、前処理を行うための前処理部50と、前処理部50の上方に設置され、搬入部4から搬入されるサブストレート基板Pを装置内奥行き方向(図1中+Y方向)に搬送するための搬送部58との2階建て構造となっている。また、同様に、後処理ユニット7は、後処理を行うための後処理部70と、後処理部70の上方に設置され、後処理後のサブストレート基板Pを搬出部9に向けて搬送する搬送部78との2階建て構造となっている。マーキング部6は、前処理部50及び後処理部70の上方に配置されている。
【0027】
このように本実施形態におけるマーキング装置3では、サブストレート基板Pが装置内にて3つの階層(平面領域)で移動されるようになっている。具体的には、前処理部50及び後処理部70においてサブストレート基板Pが搬送される階層(XY平面の高さ)を第1の階層とし、マーキング部6においてサブストレート基板Pがマーキングされる階層を第2の階層とし、搬送部58、91においてサブストレート基板Pが搬送される階層を第3の階層とする。なお、第1の階層から第3の階層は、この順にXY平面におけるZ方向の高さが増加するものとする。
【0028】
図5は搬入部4の概略構成を示す斜視図である。図5に示されるように、搬入部4は、下部コンベア40と、上部コンベア41と、搬送コンベア42と、昇降機構43と、を備えている。搬入部4は、図3に示したように装置本体3aの正面側に位置している。これにより、作業者は、搬入部4にマガジン100を搬入する際或いは搬入部4のメンテナンス時において、正面側から良好にアクセスすることが可能となっている。
【0029】
下部コンベア40上にはマーキング処理前の複数のサブストレート基板Pが収容されたマガジン100が配置されるようになっている。下部コンベア40は、マガジン100の待機場所としての機能も有する。下部コンベア40は、同図に示される+X方向に沿ってマガジン100を搬送するようになっている。
【0030】
下部コンベア40の搬送方向下流側(同図で示される+X方向)には、下部コンベア40により搬送されたマガジン100を前処理ユニット5側へ向けて搬送するための搬送コンベア42が設置されている。搬送コンベア42はマガジン100を+Y方向に沿って搬送する。下部コンベア40の上面40aと搬送コンベア42の上面42aとは略同じ高さに設定されており、これによりマガジン100をスムーズに搬送可能とされている。
【0031】
搬送コンベア42の搬送方向下流側(同図で示される+Y方向)には、マガジン100を後述するように前処理ユニット5に対して受け渡し可能な位置(第3の階層)に移動させるための昇降機構43が設置されている。昇降機構43は、最も下降した状態において、載置面43aが搬送コンベア42の上面42aとは略同じ高さに設定されており、これにより搬送コンベア42によって搬送されたマガジン100をスムーズに載置可能となっている。
【0032】
また、昇降機構43はマガジン100を段階的に上昇させるようになっている(図5参照)。これにより、マガジン100内に収容されている複数のサブストレート基板Pを第3の階層に位置させ、前処理ユニット5へと順次搬送するようになっている。
【0033】
上部コンベア41は、収容していた全てのサブストレート基板Pが取り出されたマガジン100(以下、空マガジン100と称する場合もある)を昇降機構43から受け取って搬送するためのものである。なお、上部コンベア41は、昇降機構43に載置されている空マガジン100を受け取るための不図示の受け取り機構(例えば、アーム機構)を含む。本実施形態においては、上部コンベア41に載置された空マガジン100が不図示の搬送経路(例えば、図4中矢印で示されるようにマーキング装置の後方)を経て搬出部9へと送られるようになっている。
【0034】
前処理ユニット5は、図4に示すように前処理部50と、前処理部50上に設置され、サブストレート基板Pを同図で示される+Y方向に搬送する搬送部58と、前処理部50と搬送部58との間でサブストレート基板Pを上下方向に移動させるエレベータ部55と、を備えている。搬送部58は回転軸に掛け渡されることで所定方向に回転する搬送ベルト部59と、該搬送ベルト部59を駆動する不図示の駆動部とを備えている。
【0035】
また、搬送部58は、マガジン100内からサブストレート基板Pを取り出すアーム部(不図示)を備えている。これにより、例えば、アーム部はサブストレート基板Pの端部を回転駆動する搬送ベルト部59に接触させる位置まで引き出すことにより、サブストレート基板Pが搬送ベルト部59によって良好に搬送可能とされている。このとき、サブストレート基板Pは、第3の階層を搬送されることとなる。
【0036】
また、搬送ベルト部59における基板搬送方向下流側の側部には、サブストレート基板Pを下降させることで前処理部50内に搬入するエレベータ部55が設置されている。すなわち、エレベータ部55は、サブストレート基板Pを第3の階層から第1の階層へと移動させるためのものである。
【0037】
エレベータ部55は、サブストレート基板Pを載置する載置部56と、該載置部56を上下方向に移動可能な駆動部57と、を備えている。また、載置部56はサブストレート基板Pの受け渡し時においては、その載置面56aが搬送ベルト部59の上面59aと略同じ高さに設置されるようになっている。これにより搬送部58とエレベータ部55との間で基板搬送がスムーズに行われるようになっている。
【0038】
図6は、前処理部50の構成を示す図である。前処理部50は、後述するインクジェットプロセスによりサブストレート基板Pに行われるマーキングの密着性を高めるための粗面化処理(前処理)を行うためのものである。
【0039】
前処理部50は、図6に示すように、処理チャンバー50aと、該処理チャンバー50a内に収容され、サブストレート基板Pを搬送する搬送部52と、搬送部52上を搬送されるサブストレート基板Pに対して粗面化処理を行うための処理部53と、を備えている。搬送部52としては例えばベルトコンベアを例示することができる。前処理部50内においては、サブストレート基板Pは第1の階層を搬送されることとなる。
【0040】
なお、処理チャンバー50aには、サブストレート基板Pを載置したエレベータ部55の載置部56を出し入れする際に開閉する開閉部51aが設けられている。開閉部51aは、例えばシャッター等により構成される。また、処理チャンバー50a内には、載置部56に載置されているサブストレート基板Pを搬送部52に受け渡すための例えばアーム等の受け渡し手段(不図示)が設けられている。
【0041】
処理部53としては、例えば水素バーナー、エキシマレーザー、プラズマ放電部、コロナ放電部等を例示できる。水素バーナーを用いる場合、サブストレート基板Pの酸化した表面を一部還元することで表面を粗面化することができ、エキシマレーザーを用いる場合、サブストレート基板Pの表面を一部溶融固化することで粗面化することができ、プラズマ放電或いはコロナ放電を用いる場合、サブストレート基板Pの表面を機械的に削ることで粗面化することができる。また、高圧水銀ランプによる光照射を用いることで前処理を行うこともできる。
【0042】
搬送部52は、ベルトコンベア部52aと該ベルトコンベア部52aを駆動する駆動部52bとを備えている。ベルトコンベア部52aは駆動部52bにより正転逆転可能とされている。この構成により、搬送部52は上記処理部53により粗面化処理が施されたサブストレート基板Pを載置部56側に再度搬送可能となっており、不図示の受け渡し手段により載置部56に載置可能となっている。エレベータ部55は、上記粗面化処理が施されたサブストレート基板Pを搬送部58の搬送ベルト部59の上面59aの高さ(第3の階層)まで上昇させるようになっている。
【0043】
後処理ユニット7は、図4に示したように後処理部70と、後処理部70上に設置され、サブストレート基板Pを搬出部9へと搬送する搬送部78と、後処理部70と搬送部78との間でサブストレート基板Pを上下方向に移動させるエレベータ部75と、を備えている。搬送部78は不図示の回転軸に掛け渡されることで所定方向に回転する搬送ベルト部79と、該搬送ベルト部79を駆動する不図示の駆動部とを備えている。
【0044】
また、後処理ユニット7は、搬入部4から不図示の搬送経路を経て搬送され、搬出部9内に設置されている空マガジン100内にサブストレート基板Pを収容するアーム部(不図示)を備えている。このとき、サブストレート基板Pは、第3の階層を搬送されることとなる。
【0045】
また、搬送ベルト部79における基板搬送方向上流側の側部には、サブストレート基板Pを下降させることで後処理部70内に搬入するエレベータ部75が設置されている。すなわち、エレベータ部75は、サブストレート基板Pを第3の階層から第1の階層へと移動させるためのものである。
【0046】
このエレベータ部75は、サブストレート基板Pを載置する載置部76と、該載置部76を上下方向に移動可能な駆動部77と、を備えており、前処理ユニット5に設けられているエレベータ部55と同一構成からなる。載置部76はサブストレート基板Pの受け渡し時においては、その上面76aが搬送ベルト部79の上面79aと略同じ高さに設置されるようになっている。これにより搬送部78とエレベータ部75との間の基板搬送がスムーズに行われるようになっている。
【0047】
図7は後処理部70の構成を示す図である。後処理部70は、後述するようにマーキング部6によって紫外線硬化型インクによってサブストレート基板Pに施されたマーキングを本硬化させるための本硬化処理(後処理)を行うためのものである。
【0048】
後処理部70は、図7に示すように、処理チャンバー70aと、該処理チャンバー70a内に収容され、サブストレート基板Pを搬送する搬送部72と、搬送部72上を搬送されるサブストレート基板Pに対して紫外線を照射するランプユニット73と、を備えている。搬送部72としては例えばベルトコンベアを例示することができる。ランプユニット73は、例えばメタルハライドランプ、キセノンランプ、カーボンアーク灯、ケミカルランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ等のランプ73aを含む。より具体的には、ランプ73aとしては、Fusion System社製のHランプ、Dランプ、Vランプ等の市販されているものを用いることができる。なお、後処理部70内においては、サブストレート基板Pは第1の階層を搬送されることとなる。
【0049】
また、処理チャンバー70aには、エレベータ部75の載置部76を出し入れする際に開閉する開閉部71aが設けられている。開閉部71aは、例えばシャッター等により構成され、サブストレート基板Pを後処理部70内に出し入れするための基板入口又は基板出口としての機能を有する。このように本実施形態では、基板入口及び基板出口が同一の場所に設けられたものとなっている。
【0050】
このように開閉部71aを設けることで処理チャンバー70a内にて照射される紫外線が装置内に漏れ出し難くすることで、記録ヘッド60のノズル面147Aに付着したインクが固化してしまうといった不具合が発生するのを抑制している。また、処理チャンバー70a内には、載置部76に載置されているサブストレート基板Pを後述の搬出部9に受け渡すための例えばアーム等の受け渡し手段(不図示)が設けられている。
【0051】
図8は搬出部9の概略構成を示す斜視図である。図8に示されるように、搬出部9は、下部コンベア90と、上部コンベア91と、搬送コンベア92と、昇降機構93と、を備えている。搬出部9は、図3に示したように搬入部4と同様に装置本体3aの正面側に位置している。これにより、作業者は、搬出部9からマガジン100を搬出する際或いは搬出部9のメンテナンス時において、正面側から良好にアクセスすることが可能となっている。
【0052】
なお、上部コンベア91には予め少なくとも一つの空マガジン100が設置されており、これにより搬入部4から最初の空マガジン100が到着する前に後処理ユニット7から搬出されてくるサブストレート基板Pを順次収容可能となっている。また、上部コンベア91には搬入部4から空マガジン100が順次送られてくる。上部コンベア91は、空マガジン100の待機場所としての機能も有する。上部コンベア91は、同図に示される−X方向に沿って空マガジン100を搬送するようになっている。
【0053】
上部コンベア91の搬送方向下流側(同図で示される−X方向)には、上部コンベア91により搬送された空マガジン100を載置するとともに、後処理ユニット7から順次搬出されてくるサブストレート基板Pを順次収容可能な位置(第3の階層)に該空マガジン100を下降させるための昇降機構93が設置されている。
【0054】
昇降機構93は最も上昇した状態にて、後処理ユニット7の搬送部78により搬送されてくるサブストレート基板Pを空マガジン100の最下段の収容部に収容させるようになっている。また、昇降機構93は、各収容部が第3の階層に位置するように空マガジン100を段階的に下降させるようになっている。これにより、空マガジン100の全ての収容部内にマーキング処理済みのサブストレート基板Pを良好に収容可能となっている。
【0055】
下部コンベア90の搬送方向上流側(同図で示される+X方向)には、上記昇降機構93の載置面93aからマーキング処理済みのサブストレート基板Pが充填されたマガジン100を受け取るとともに下部コンベア90へと搬送する搬送コンベア92が設置されている。搬送コンベア92はマガジン100を−Y方向に沿って搬送する。
【0056】
なお、下部コンベア90には搬送コンベア92に載置されているマガジン100を受け取るための不図示の受け取り機構(例えば、アーム機構)を含んでいる。また、下部コンベア90の上面90aと搬送コンベア92の上面92aとは略同じ高さに設定されており、これにより搬送コンベア92によって搬送されたマガジン100をスムーズに載置可能となっている。
【0057】
図9はマーキング部6の概略構成を示す斜視図である。図9に示されるようにマーキング部6は、記録ヘッド60(液滴吐出ヘッド)を備えたヘッドユニット(液滴吐出部)65と、該ヘッドユニット65を往復移動させるヘッドユニット移動機構62と、記録ヘッド60のインク吐出特性を維持するためのクリーニング動作等に用いられるメンテナンス装置33と、ヘッドユニット65を用いたマーキング処理を行うための処理ステージ6aと、を含むものである。
【0058】
ヘッドユニット移動機構62は、2つの支持部材63間に掛け渡されるように設けられる本体部64と、本体部64の幅方向に架設されたガイド部66と、駆動モーター67と、駆動モーター67の回転軸に接続されてこの駆動モーター67によって回転駆動される駆動プーリー67aと、この駆動プーリー67aとは本体部64の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー67bと、駆動プーリー67aと遊転プーリー67bとの間に掛け渡されてヘッドユニット65のキャリッジ69に接続されたベルト62aと、本体部64の幅方向に架設されたリニアスケール68と、備えている。駆動モーター67は、図3に示したように、装置本体3aの正面側に配置されている。これにより、作業者は、駆動モーター67のメンテナンス時において、正面側から良好にアクセスすることが可能となっている。
【0059】
また、ガイド部66は、本体部64の同図中Y軸方向に沿って架設されたガイド軸であり、ヘッドユニット65はガイド軸に沿って移動可能とされている。このようにヘッドユニット移動機構62を装置本体の奥行き方向に沿って配置することで、装置本体3aの正面側における横幅の寸法を押さえることが可能となっている。
【0060】
ヘッドユニット65は、上記基板搬送アーム8により前処理ユニット5から処理ステージ6a上に搬入されたサブストレート基板Pに向けてインクを噴射する記録ヘッド60と、該記録ヘッド60を保持するとともに上記ガイド部66に沿って移動するキャリッジ69とを有して構成されている。本実施形態では、キャリッジ69に4つの記録ヘッド60が取付けられている。これら記録ヘッド60は、平面視した状態で千鳥状にキャリッジ69に取付けられている。また、キャリッジ69の移動方向の両側には、記録ヘッド60から吐出した紫外線硬化型インクを仮硬化させるための紫外線照射部95が1つずつ設けられている。
【0061】
キャリッジ69は、裏面側に設けられた接続部に上記ベルト62aの一部が取付けられることでベルト62aに接続されている。このようなキャリッジ69を備えたヘッドユニット65は、駆動モーター67の駆動によって回動するベルト62aの動きに従い、メインガイド軸66a及びサブガイド軸66bに沿って往復移動するようになっている。
【0062】
図10は、マーキング装置3の記録ヘッドの周辺構成を説明する断面図であり、図11は、マーキング装置のインク供給経路の概略構成を示す図であり、図12、13はインクパックの要部構成を示す図であり、図14はインクパック内部の構造を示す図であり、図15は、記録ヘッド60の要部構成を説明する要部断面図である。図10に示されるように、本実施形態における記録ヘッド60は、導入針ユニット117、ヘッドケース118、流路ユニット119及びアクチュエータユニット120を主な構成要素としている。
導入針ユニット117の上面にはフィルター121を介在させた状態で2本のインク導入針122が横並びで取り付けられている。これらのインク導入針122には、サブタンク102がそれぞれ装着される。また、導入針ユニット117の内部には、各インク導入針122に対応したインク導入路123が形成されている。
【0063】
このインク導入路123の上端はフィルター121を介してインク導入針122に連通し、下端はパッキン124を介してヘッドケース118内部に形成されたケース流路125と連通する。
【0064】
サブタンク102は、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって成型されている。このサブタンク102には、インク室127となる凹部が形成され、この凹部の開口面に透明な弾性シート126を貼設してインク室127が区画されている。
【0065】
また、サブタンク102の下部にはインク導入針122が挿入される針接続部128が下方に向けて突設されている。サブタンク102におけるインク室127は、底の浅いすり鉢形状をしており、その側面における上下中央よりも少し下の位置には、針接続部128との間を連通する接続流路129の上流側開口が臨んでいる。また、インク室127の上流側には、タンク部フィルタ(不図示)が設けられている。針接続部128の内部空間にはインク導入針122が液密に嵌入されるシール部材131が嵌め込まれている。
【0066】
図10に示される弾性シート126は、インク室127を収縮させる方向と膨張させる方向とに変形可能である。そして、この弾性シート126の変形によるダンパ機能によって、インクの圧力変動が吸収される。すなわち、弾性シート126の作用によってサブタンク102が圧力ダンパとして機能する。したがって、インクは、サブタンク102内で圧力変動が吸収された状態で記録ヘッド60側に供給されるようになっている。
【0067】
ヘッドケース118は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、下端面に流路ユニット119を接合し、内部に形成された収容空部内にアクチュエータユニット120を収容し、流路ユニット119側とは反対側の上端面にパッキン124を介在した状態で導入針ユニット117を取り付けるようになっている。
【0068】
このヘッドケース118の内部には、高さ方向を貫通してケース流路125が設けられている。このケース流路125の上端は、パッキン124を介して導入針ユニット117のインク導入路123と連通するようになっている。
【0069】
また、ケース流路125の下端は、流路ユニット119内の共通インク室144に連通するようになっている。したがって、インク導入針122から導入されたインクは、インク導入路123及びケース流路125を通じて共通インク室144側に供給される。
【0070】
図11に示すように、本実施形態に係るマーキング装置3は、ニ色のインクが貯留されたインクパック150、151を備えている。インクパック150、151の各々には、ホワイト、ブラックの二色の紫外線硬化型インクが貯留されている。インクパック150、151はキャリッジ69に直接搭載されており、ヘッドユニット65とともにガイド部66に沿って装置本体3a内を移動するようになっている。
【0071】
インクパック150、151は、それぞれが対応するサブタンク102にインク供給チューブ152を介して接続されている。インク供給チューブ152は、一端側がインクパック150、151に設けられたインク残量検出部155に接続されている。インク残量検出部155は、インクパック150、151内に残存するインク量を検出するためのものであり、内部に残存するインクが少なくなったり、ゼロになった場合にエラー信号等を出力する。これにより、作業者は、インクパック150、151の交換等のメンテナンス時期を容易に把握できるようになっている。
【0072】
インク供給チューブ152の他端側は四つに分岐された分岐部152aとなっており、分岐部152aの各々は、それぞれが対応するサブタンク102に接続されている。なお、分岐部152aとインク残量検出部155との間には、インクパック150、151から供給されるインク内に含まれる異物を除去するための異物除去フィルター156が設けられている。
【0073】
ところで、本実施形態で使用されるような紫外線硬化型インクは、一般的に粘度が高いため、記録ヘッド60から良好に吐出するためには加熱することで粘度を低下させる必要がある。これに対して本実施形態では、チョークバルブ154とインク温度調整部(温度調整手段)153とが、分岐部152aとサブタンク102との間に設けられている。なお、チョークバルブ154は、インク温度調整部153に対してインクパック150、151側に配置されている。
【0074】
チョークバルブ154は、例えば、記録ヘッド60のメンテナンス時に行われるチョーク吸引や、インクの初期充填時に用いられるものである。また、インク温度調整部153は、例えばヒータ等から構成され、インク供給チューブ152内を流れるインクの温度を調整するためのものである。このように本実施形態に係るマーキング装置3は、インクの温度を調整可能であることから、高粘度の紫外線硬化型インクであっても良好に吐出できるようになっている。
【0075】
本実施形態のように紫外線硬化型インクは、他のインクに比べて粒径が大きいため、インクパック150、151内で沈降してしまい、ノズル147の目詰まりを生じさせる可能性がある。インクパック150に貯留されるホワイト(白色)インクは、特に粒径が大きく、目詰まりや沈降を生じ易い。
【0076】
本実施形態に係るマーキング装置3は、図9、12に示すようにインクパック150、151がそれぞれインクパックケース160、161に収容された状態でキャリッジ69に搭載されている。具体的に、インクパックケース160には、図12に示すように、インクパック150とともに風船パック(収縮部材)165が収容されている。また、インクパックケース161には、インクパック151とともに風船パック165が収容されている。風船パック165は、図13に示されるように外部からエアーを供給、或いは供給したエアーを排気することで膨張可能となっている。
【0077】
なお、風船パック165が膨張していない状態(図12に示される状態)においては、インクパックケース160、161とそれぞれ収容するインクパック150、151との間に空隙が生じている。
【0078】
すなわち、膨張した風船パック165が空隙内に拡がることで、風船パック165はインクパック150、151を押圧して収縮させるようになっている。また、風船パック165内のエアーを排気することでインクパック150、151は、図12に示す初期状態へと戻るようになっている。
【0079】
このような構成に基づいて、風船パック165へのエアーの供給、排気を繰り返すことで、風船パック165がインクパック150、151を繰り返し収縮させることで、インクパック150、151内のインクを攪拌できるようになっている。
【0080】
なお、紫外線硬化型インクとしては、ビヒクル、光重合開始剤および顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合され、有機溶媒に溶解又は分散された状態になっている。ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。従って、インクを硬化させる目的で溶媒を揮発させることはない。
【0081】
ビヒクルとしては、単官能あるいは多官能の重合性化合物が使用できる。より具体的には、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等のオリゴマー(プレポリマー)を例示でき、インクとしての粘度を調整する反応性希釈剤もこれらの材料を用いることができる。
【0082】
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系が広く用いられる。より具体的には、4−benzoyl−N,N,N−trimethyl benzene methaneannmonium chloride、2−hydroxy 3−(4−benzoyl−phenoxy)−N,N,N−trimethyl 1−propane annmonium chloride、4−benzoyl−N,N−dimethyl N−[2−(1−oxo−2−propenyloxy) ethyl] benzene methammonium bromide等、第4級アンモニウム塩型の水溶性有機物等を用いることができる。
【0083】
この種の光重合開始剤は、その組成に応じて、紫外線吸収特性、反応開始効率、黄変性等が異なるので、インクとしての色等に応じて使い分けられる。
【0084】
重合禁止剤としては、ラジカル捕捉能力を有してラジカル重合を阻害する化合物であれば何れも使用できる。ただし、インクジェット式記録装置における吐出適性等を配慮すると、ハイドロキノン類、カテコール類、ヒンダードアミン類、フェノール類、フェノチアジン類、縮合芳香族環のキノン類から選択された少なくとも1種類以上の化合物が好ましい。
【0085】
ハイドロキノン類としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、1−o−2,3,5−トリメチルハイドロキノン、2−tert−ブチルハイドロキノン等を例示できる。カテコール類としては、カテコール、4−メチルカテコール、4−tert−ブチルカテコール等を例示できる。ヒンダードアミン類としては、テトラメチルピペリジニル基を有する化合物等を例示できる。
【0086】
また、フェノール類としては、フェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ピロガロール、没食子酸、没食子酸アルキルエステル等を例示できる。
フェノチアジン類としては、フェノチアジン等を例示できる。前記縮合芳香族環のキノン類としては、ナフトキノン等を例示できる。
【0087】
更に、重合禁止剤は、カーボンブラックまたは表面に重合防止官能基を導入した無機・有機微粒子であってもよい。重合防止官能基としては、例えば、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、テトラメチルピペリジニル基、縮合芳香族環等を例示できる。
【0088】
図14に示されるように、インクパック150、151は、その内部に、インクを攪拌するための攪拌玉(攪拌部材)200と、該攪拌玉の移動をガイドするガイド部201と、を備えている。ガイド部201は、インクパック150、151の底部に取り付けられている。
【0089】
本実施形態では、ガイド部201として収縮性を有するコイルバネを用いおり、攪拌玉200がバネの中を通過する構成となっている。このように攪拌玉200がバネの中を通過することでインクパック150,151内のインクを直接的に攪拌できるようになっている。また、ガイド部201は、上記風船パック165によって生じるインクパック150,151の変形に追従して変形可能となっている。よって、ガイド部201は、インクパック150,151に変形が生じた場合であっても、攪拌玉200がガイド部201(コイルバネ)内を良好に移動可能となっている。
【0090】
また、インクパック150,151内の残留インク量が減少し、インクパック150,151の収縮量が大きくなった場合でも、ガイド部201は潰れることが無いので、攪拌玉200はガイド部201内を良好に移動することで内部のインクを確実に攪拌可能となっている。
また、ガイド部201は、バネ部分がインクに乱流Rを生じさせる効果を有しており、インクパック150,151内のインクの攪拌性を向上させている。
【0091】
図15に示されるように、ヘッドケース118の収容空部137内に収容されるアクチュエータユニット120は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子138と、この圧電振動子138が接合される固定板139と、プリンター本体側からの駆動信号を圧電振動子138に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル140とから構成される。各圧電振動子138は、固定端部側が固定板139上に接合され、自由端部側が固定板139の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子138は、所謂片持ち梁の状態で固定板139上に取り付けられている。
【0092】
また、各圧電振動子138を支持する固定板139は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。そして、アクチュエータユニット120は、固定板139の背面を、収容空部137を区画するケース内壁面に接着することで収容空部137内に収納・固定されている。
【0093】
流路ユニット119は、振動板(封止板)141、流路基板142及びノズル基板143からなる流路ユニット構成部材を積層した状態にて接着剤で接合して一体化することにより作製されており、共通インク室144からインク供給口145及び圧力室146を通りノズル147に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する部材である。圧力室146は、ノズル147の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。
また、共通インク室144は、ケース流路125と連通し、インク導入針122側からのインクが導入される室である。そして、この共通インク室144に導入されたインクは、インク供給口145を通じて各圧力室146に分配供給される。
【0094】
流路ユニット119の底部に配置されるノズル基板143は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル147を列状に開設した金属製の薄い板材であり、その下面がノズル面147Aを構成している。本実施形態のノズル基板143は、ステンレス鋼の板材によって作製され、本実施形態においてはノズル147の列(即ち、ノズル列)が、各サブタンク102に対応して2列ずつ、合計8列並設されている。そして、1つのノズル列は、例えば、180個のノズル147によって構成される。ノズル基板143と振動板141との間に配置される流路基板142は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室144、インク供給口145及び圧力室146となる空部が区画形成された板状の部材である。
【0095】
本実施形態において、流路基板142は、結晶性を有する基材であるシリコンウェハを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板141は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板141の圧力室146に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子138の先端面が接合される島部148が形成されており、この部分はダイヤフラム部として機能する。即ち、この振動板141は、圧電振動子138の作動に応じて島部148の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されている。また、振動板141は、流路基板142の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部149としても機能する。このコンプライアンス部149に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板を除去して弾性フィルムだけにしている。
【0096】
そして、上記の記録ヘッド60において、フレキシブルケーブル140を通じて駆動信号が圧電振動子138に供給されると、この圧電振動子138が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部148が圧力室146に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力室146の容積が変化し、圧力室146内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル147からインク滴Dが吐出される。
【0097】
図16は、キャリッジ69上の構成を示す断面図であり、特に紫外線照射部95の構成を詳細に示している。この紫外線照射部95は、基板171、発光素子172、枠部材173、第1保護層174、第2保護層175、温度調整機構178を有している。発光素子172、枠部材173、第1保護層174及び第2保護層175は基板171の下面171a側に設けられており、温度調整機構178は基板171の上面171b側に設けられている。
【0098】
基板171には外部に接続された不図示の配線が設けられている。発光素子172は、例えば電気信号によって紫外線を射出するLED素子であり、基板171に例えばワイヤー172aを介して実装されている。ワイヤー172aは基板上に設けられた不図示の配線に接続されており、当該ワイヤー172a及び不図示の配線を介して外部から発光素子172へ電気信号が供給されるようになっている。枠部材173は発光素子172を囲うように基板171の外周に沿って配置されている。
【0099】
第1保護層174は、発光素子172から射出される紫外線を透過する材料、例えばシリコーンゴムなどの材料によって構成されており、発光素子172及びワイヤー172aの全体を覆うように設けられている。本実施形態では、第1保護層174が発光素子172及びワイヤー172aの全体を覆うように設けられているが、この第1保護層174は少なくとも発光素子172の光射出面172bを覆うように設けられていれば良い。したがって、例えば当該第1保護層174が光射出面172b上のみに設けられている構成であっても構わない。
【0100】
第2保護層175は、例えば紫外線を透過するシリコーンオイルなどの材料によって構成されており、第1保護層174の表面174aに配置されている。この第2保護層175は、例えば構成材料であるシリコーンオイルを取り替えることによって交換可能に設けられている。
【0101】
温度調整機構178は、ヒートパイプ176と、ファン177とを含む。ヒートパイプ176は、吸熱部材176a、放熱部材176b及び循環部材176cを有している。吸熱部材176aは例えば熱伝導率の高い材料、例えば金属などの材料によって構成されており、基板171の上面171b上に接触するように配置されている。放熱部材176bは吸熱部材176aとは離れた位置に設けられており、熱伝導率の高い材料、例えば金属などの材料によって構成されている。放熱部材176bは放熱の効率が高くなるように薄板状に複数層設けられており、各層が間隔を空けて配置されている。循環部材176cは吸熱部材176aと放熱部材176bとに接するように設けられた管状部材であり、管内には例えば水などの熱容量の高い液体が封入されている。
【0102】
ファン177はヒートパイプ176の放熱部材176bの近傍に設けられており、ヒートパイプ176の放熱部材176bによって放出される熱を拡散するようになっている。これにより、紫外線UVの射出時に発光素子172が発熱した場合でも、この熱は基板171からヒートパイプ176の吸熱部材176aに吸収されるようになっている。ヒートパイプ176においては、循環部材176c内を循環する液体を介して放熱部材176bに熱が移動し、放熱部材176bから熱が放出される。また、放熱部材176bから放出される熱を拡散できるように、紫外線の射出時にはファン177が回転するようになっている。
【0103】
図17は基板搬送アーム8の概略構成を示す斜視図である。図17に示されるように基板搬送アーム8は、本体部80と、本体部80に設けられた支持軸81に一端側が回転可能に支持されるアーム部82と、サブストレート基板Pを保持する保持部83と、アーム部82の他端側に設けられ、支持軸84を介して保持部83を回転自在及び昇降可能に駆動する駆動部85と、を備えている。保持部83は、例えば真空吸着によりサブストレート基板Pを吸着するものである。
【0104】
この構成に基づいて、基板搬送アーム8は、前処理が施されたサブストレート基板Pを互いが離間する前処理ユニット5からマーキング部6へと搬送するとともに、マーキング部6によってマーキング処理が施されたサブストレート基板Pを互いが離間するマーキング部6から後処理ユニット7へと搬送できるようになっている。
【0105】
図18は、メンテナンス装置33の概略構成を示す斜視図である。メンテナンス装置33は、図18に示すように、記録ヘッド60の各ノズル147から増粘したインクを吸引する吸引動作等に用いられるキャップ部材34と、記録ヘッド60のノズル面147Aに付着したインクを払拭するワイピング動作に用いられるワイプ部材35と、を有しており、ホームポジションに配置されている。
【0106】
ここで、ホームポジションは、ヘッドユニット65の移動範囲内であって処理ステージ6aよりも外側の端部領域に設定されており、電源オフ時や長時間に亘って記録が行われなかった場合にヘッドユニット65が移動する場所である。具体的に本実施形態では、メンテナンス装置33は、図3に示したように装置本体3aの正面側に設定されている。これにより、作業者は、メンテナンス装置33に容易にアクセスすることでキャップ部材34或いはワイプ部材35の清掃等のメンテナンスを良好に実行できるようになっている。
【0107】
ワイプ部材35は、例えばエラストマー等の弾性部材から構成されており、ノズル面147Aを良好に払拭可能となっている。また、キャップ部材34は、ノズル面147Aを覆うことができる枠状の部材から構成される。また、キャップ部材34は、上面にノズル面147Aに当接可能な当接部が設けられており、ノズル面147Aとの間に空間を形成可能である。キャップ部材34は、底面に不図示の吸引チューブを介して吸引ポンプに接続されている。
【0108】
この構成により、吸引ポンプを駆動させることで、ノズル面147Aとキャップ部材34との間に形成される空間を負圧状態とすることで、ノズル147内からインクを強制的に排出させることが可能となっている。また、キャップ部材34には、インク吸収体34aが収容されている。インク吸収体34aは、インクを保持可能(吸収可能)なスポンジ状部材、あるいは多孔部材等で形成されている。本実施形態においては、インク吸収体34aは、フェルトなどの不織布で形成されている。
【0109】
ホームポジションにヘッドユニット65が位置する場合には、メンテナンス装置33により記録ヘッド60に対するメンテナンス処理(インク吸引動作、ワイピング動作など)が行われる。記録ヘッド60からメンテナンス装置33側に排出された廃インクは、メンテナンス装置33に搭載される廃液回収機構(不図示)において回収される。
【0110】
メンテナンス装置33は、装置本体3aの正面側に位置している。すなわち、マーキング装置3を平面視した状態において、メンテナンス装置33は上記搬入部4と搬出部9と同様の外周辺の一つに沿って配置されたものとなっている。
【0111】
また、ヘッドユニット移動機構62における駆動モーター67は、装置本体3aの正面側に位置している。すなわち、駆動モーター67は、上記搬入部4、搬出部9、及びメンテナンス装置33と同様の外周辺の一つに沿って配置されたものとなっている。
【0112】
具体的に本実施形態では、キャップ部材34及びワイプ部材35が記録ヘッド60の配置に対応するようにキャリッジ69に4個づつ配置されている。このような構成により、キャッピング動作後、キャリッジ69をメンテナンス装置33に対して相対的に+Y方向に移動させることによって各記録ヘッド60の配置に対応するワイプ部材35がノズル面147Aに付着したインクを除去することができる。
【0113】
次に、本実施形態に係るマーキング装置3の動作について図19に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
はじめに作業者は、搬入部4にサブストレート基板Pが収容されたマガジン100を設置する(ステップS1)。搬入部4に設置されたマガジン100は、下部コンベア40から搬送コンベア42を経て昇降機構43の載置面43aへと送られる。
【0114】
昇降機構43は、図209に示すように、マガジン100内の最上段の収容部に収容されているサブストレート基板Pを前処理ユニット5に対して受け渡し可能な位置(第3の階層)となるように当該マガジン100を上昇させる。このとき、前処理ユニット5の不図示のアーム部は、マガジン100内からサブストレート基板Pを取り出し、搬送部58によりエレベータ部55まで搬送される(ステップS2)。
【0115】
エレベータ部55の載置部56に載置されたサブストレート基板Pは、前処理部50内へと搬送される(図6参照)。このとき、前処理部50は、処理チャンバー50aの開閉部51aを開くことでサブストレート基板Pを内部へと導く。
【0116】
サブストレート基板Pは、処理チャンバー50a内の搬送部52によって搬送されつつ、処理部53によって粗面化処理(前処理)が施される(ステップS3)。その後、搬送部52は、処理部53により粗面化処理が施されたサブストレート基板Pを載置部56側へと再度搬送する。そして、サブストレート基板Pは、不図示の受け渡し手段により載置部56に載置される。エレベータ部55は、上記粗面化処理が施されたサブストレート基板Pを搬送部58の搬送ベルト部59の上面59aの高さ(第3の階層)まで上昇させる。
【0117】
基板搬送アーム8は、アーム部82を回動させることで、載置部56上のサブストレート基板Pの上方に保持部83を位置させる。基板搬送アーム8は、駆動部85により保持部83の位置調整を行い、サブストレート基板Pを吸着する。基板搬送アーム8は、保持部83にサブストレート基板Pを吸着した状態でアーム部82を回動させることでマーキング部6の処理ステージ6aへと移動する。このとき、駆動部85は保持部83を上下動させることでサブストレート基板Pが装置内の他の部材への接触を防止する。
【0118】
基板搬送アーム8は、サブストレート基板Pと処理ステージ6aとの位置合わせを行った後、保持部83におけるサブストレート基板Pに対する吸着を解除する。これによりサブストレート基板Pにおける前処理ユニット5からマーキング部6への載せ替えが終了する(ステップS4)。
【0119】
マーキング装置3は、制御部2より出力された記録データ(ノズルデータ)に基づいてサブストレート基板Pを構成する個々のICチップのうち対応する不良チップへインクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出してマーキングを行う。
【0120】
本実施形態に係るマーキング装置3では、紫外線硬化型インクを用いるため、インクの噴射時には紫外線照射部95の発光素子172に外部から電気信号を供給し、光射出面172bから紫外線UVが射出された状態としておく。発光素子172上に設けられた第1保護層174及び第2保護層175を構成する材料は紫外線を透過するシリコーンであるため、射出された紫外線UVは第1保護層174及び第2保護層175を透過してサブストレート基板P上に到達する。
【0121】
紫外線UVを射出し続けると、発光素子172が発熱する。この熱は基板171からヒートパイプ176の吸熱部材176aに吸収される。ヒートパイプ176においては、循環部材176c内を循環する液体を介して放熱部材176bに熱が移動し、放熱部材176bから熱が放出される。放熱部材176bから放出される熱を拡散できるように、紫外線の射出時にはファン177を回転させておくようにする。
【0122】
紫外線を射出しながらキャリッジ69を移動させることにより、サブストレート基板Pに配置されたインクに紫外線が照射される。インクに紫外線が照射されることによって当該インクは仮固化し、サブストレート基板P上に定着する。このようにしてサブストレート基板Pへのマーキング処理が行われる(ステップS5)。
【0123】
ところで、インクパック150、151内に貯留されている紫外線硬化型インクは、粒径が大きいため、沈降したり、ノズル147に目詰まりを生じさせるおそれがある。これに対し、本実施形態に係るマーキング装置3は、例えばメンテナンス時あるいは印字処理開始前等のインクを吐出しないタイミングにて、インクパックケース160、161内で風船パック165を膨縮させるようにしている。
【0124】
インクパック150、151は、図13に示したように膨縮する風船パック165によって収縮されることとなる。これにより、インクパック150、151の内部に貯留されているインクが攪拌される。また、インクパック150,151の収縮時に、内部に設置されたガイド部201の中を攪拌玉200が移動することでインクを直接的に攪拌することができる。
【0125】
マーキング処理の終了後、基板搬送アーム8はアーム部82を回動させることで、処理ステージ6a上のサブストレート基板Pの上方に保持部83を位置させる。基板搬送アーム8は、駆動部85により保持部83の位置調整を行い、サブストレート基板Pを吸着する。基板搬送アーム8は、保持部83にサブストレート基板Pを吸着した状態でアーム部82を回動させることで後処理ユニット7のエレベータ部75の載置部76へと移動する。このとき、駆動部85は保持部83を上下動させることでサブストレート基板Pが装置内の他の部材への接触を防止する。
【0126】
基板搬送アーム8は、サブストレート基板Pと載置部76との位置合わせを行った後、保持部83におけるサブストレート基板Pに対する吸着を解除する。これによりサブストレート基板Pは、マーキング部6から後処理ユニット7へと載せ替えられる(ステップS6)。
【0127】
エレベータ部75の載置部76に載置されたサブストレート基板Pは、後処理部70内へと搬送される。このとき、後処理部70は、処理チャンバー70aの開閉部71aを開くことでサブストレート基板Pを内部へと導く。
【0128】
サブストレート基板Pは、処理チャンバー70a内の搬送部72によって搬送されつつ、ランプユニット73によって本硬化処理(後処理)が施される(ステップS7)。その後、搬送部72はランプユニット73により本硬化処理が施されたサブストレート基板Pを載置部76側へと再度搬送する。そして、サブストレート基板Pは、不図示の受け渡し手段により載置部76に載置される。エレベータ部75は、上記本硬化処理が施されたサブストレート基板Pを搬送部78の搬送ベルト部79の上面79aの高さ(第3の階層)まで上昇させる。
【0129】
搬送部78は、図20に示すように、サブストレート基板Pを搬出部9の昇降機構93の載置面93aに載置された空マガジン100へ搬送する(ステップS8)。搬出開始時には昇降機構93が最も上昇した状態とされており、サブストレート基板Pが空マガジン100の最下段の収容部に収容される。そして、昇降機構93は、最上段の各収容部が第3の階層に位置するまで空マガジン100を順次下降させる。これにより、マガジン100は、全ての収容部内にマーキング処理済みのサブストレート基板Pが収容される。
【0130】
搬送コンベア92は、サブストレート基板Pを収容したマガジン100を昇降機構93から受け取った後、下部コンベア90へと搬送する。下部コンベア90は、不図示の受け取り機構によって搬送コンベア92によって搬送されたマガジン100をスムーズに載置することができる。最後に、作業者は下部コンベア90に載置されたマガジン100を取り出す(ステップS9)。
【0131】
以上述べたように、本実施形態によれば、上述のように風船パック165が膨縮することでインクパック150、151内を攪拌できるので、インクパック150、151内にてインクの粒子が沈降することを防止できる。よって、各ノズル147から均一な濃度のインクを吐出することができ、安定した印字品質を備えた信頼性の高い装置を提供できる。
【0132】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、ガイド部201の長さ方向の直交する方向からインクパック150,151を圧縮する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、ガイド部201の長さ方向からインクパック150,151を圧縮するようにしてもよい。この場合、インクパック150,151とともにコイルバネからなるガイド部201は収縮するが、攪拌玉200はガイド部201内を良好に移動可能とされるため、インクを確実に攪拌させることができる。
【0133】
また、上記実施形態は、2種類のインクを使用する構成であるため、サブタンク102を2つ配設しているが、本発明は例えば3種類以上のインクを使用する構成にも当然に適用されるものである。
【符号の説明】
【0134】
P…サブストレート基板(基板)、3…マーキング装置(液滴吐出装置)、60…記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)、150、151…インクパック、165…風船パック(収縮部材)、200…攪拌玉(攪拌部材)、201…ガイド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上にインクを吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記インクを収容したインクパックと、
前記インクパックを収縮させる収縮部材と、を備え、
前記インクパックは、その内部に、前記インクを攪拌する攪拌部材と、該攪拌部材の移動をガイドするガイド部と、を備えることを特徴とする液滴吐出装置。
【請求項2】
前記ガイド部は収縮性を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
【請求項3】
前記ガイド部はコイルバネからなり、前記攪拌部材は前記コイルバネの内部を移動することを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
【請求項4】
前記攪拌部材は球状部材であることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
【請求項5】
前記インクは、紫外線硬化型のインクであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液滴吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−121023(P2011−121023A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−282603(P2009−282603)
【出願日】平成21年12月14日(2009.12.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】