説明

液状オルガノポリシロキサンを含む化粧料

【課題】新規なシリコーンエラストマーを含む、感触及び均一性に優れた化粧料を提供すること
【解決手段】25℃において流動性を有し、且つ、架橋三次元網状構造を有する液状オルガノポリシロキサンを含む化粧料。前記液状オルガノポリシロキサンは剪断周波数10Hzにおける損失係数tanδが1以上であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微架橋構造を有する液状オルガノポリシロキサンを含む化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、低粘度シリコーン油、高重合度シリコーンガム等の様々なシリコーンが化粧料用原料として化粧料に配合されており、架橋性オルガノポリシロキサンを架橋させて得られたシリコーンエラストマー粒子も化粧料用原料として使用されている。
【0003】
シリコーンエラストマー粒子は、例えば、水中に未架橋の架橋性オルガノポリシロキサンを分散させた後に加熱して架橋させ、更に、乾燥することによって得ることができる。しかし、この方法によるシリコーンエラストマー粒子の製造では水を除去するための乾燥工程が必要であり、製造プロセスが煩雑である。
【0004】
そこで、シリコーンエラストマー粒子を水に分散させたままの水性分散物の状態で化粧料に配合することも提案されている。しかし、シリコーンエラストマー粒子の水性分散物には、通常、未架橋の架橋性オルガノポリシロキサンを水中に分散させるために使用した乳化剤が存在している。乳化剤が残存する水性分散物を化粧料に配合すると、乳化剤の種類によっては、化粧料の感触が悪化するおそれがある。
【0005】
一方、シリコーンエラストマー粒子をシリコーン油等の油中に分散した形態の油性分散物が化粧料用原料として知られており、当該油性分散物は、例えば、油中でオルガノポリシロキサンを架橋することにより製造することができる。しかし、前記油性分散物は弾性力の大きいシリコーンエラストマーをあくまで固体粒子の形態で含んでいる以上、当該油性分散物を配合した化粧料はすべり感に欠け、皮膚に馴染みにくい。また、前記油性分散物は油中に粒子が分散した不均一系であるために、他の油剤と混合しても粒子物が残存する。したがって、均一な油相を得ることはできない。
【0006】
また、シリコーンエラストマーにシリコーン油等の油を吸収させて得られたペースト又はゲルも化粧料用原料として知られている。例えば、特開2009−185296号公報には、特殊な架橋構造を有するオルガノポリシロキサンが油を含んで膨潤したペーストが記載されている。しかし、ペースト又はゲルは液体ではないので、化粧料に多用される液状油と均一に混合することが困難である。したがって、これを化粧料に配合すると、ペースト又はゲルが粒子の形態で油相中に残留するおそれがあり、その場合は上記の固体粒子形態のシリコーンエラストマーを含む油性分散物の場合と同様の問題が生じる。
【0007】
一方、特表2010−502780号公報には、分岐ポリシロキサンが開示されているが、その化粧料用途については、何ら開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−185296号公報
【特許文献2】特表2010−502780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の従来技術の現状に鑑みて為されたものであり、化粧料用原料として有用な新規オルガノポリシロキサンを使用して、感触及び均一性に優れた化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の目的は、25℃において流動性を有し、且つ、架橋三次元網状構造を有する液状オルガノポリシロキサンを化粧料に配合することによって達成される。
【0011】
前記液状オルガノポリシロキサンは、剪断周波数10Hzにおける損失係数tanδが1以上であることが好ましい。
【0012】
前記液状オルガノポリシロキサンは
(a)1分子中に平均で1個より多くの不飽和結合を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素、
(b)1分子中に平均で1個より多くのケイ素原子結合水素原子を有する少なくとも1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び
(c)ヒドロシリル化反応触媒
を少なくとも反応させることによって得ることができる。成分(a)及び(b)の少なくとも一方は、成分の一部として、分子当たり少なくとも3つの官能基を有する分子を含むことが好ましい。
【0013】
前記液状オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1):

LinkLink (1)

{式中、
Mは、RSiO1/2基を表し、
Dは、RSiO2/2基を表し、
Tは、RSiO3/2基を表し、
Qは、SiO4/2基を表し、
LinkはRASiO2/2基を表し、
LinkはASiO3/2基を表し、
Rは、炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、及び、−C2jO(C2kO)R’で表される基(jは2〜20の整数であり、kは2〜4の整数であり、mは2〜100の整数であり、R’は水素原子、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、又は、アセチル基である)から選択される有機基を表し、
Aは、下記式(2)、(3)、(4)又は(5);
−(CH−SiR”O−(SiR”O)−SiR”−(CH− (2)
−C2sO−(C2tO)−C2s− (3)
−C2v− (4)
−SiR”O−(SiR”O)−SiR”− (5)
で表される基を有する二価連結基(R”は、それぞれ独立して、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、脂肪族不飽和基を有しない直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基を表し、nは2〜20の整数であり、pは0〜500の整数であり、uは2〜100の整数であり、sは2〜20の整数であり、tは2〜4の整数であり、vは2〜20の整数である)であり、
a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0であり、但し、a+b+c+d+e+f=1、且つ、c+eは0.001〜0.6である}で表される架橋三次元網状構造を有することが好ましい。
【0014】
本発明の化粧料は、前記(A)液状オルガノポリシロキサンに加えて、少なくとも1種の(B)25℃で液状の油剤を含むことができる。
【0015】
前記化粧料は、均一な油相を含み、及び/又は、油相中に実質的にゲル粒子を含まないことが好ましい。
【0016】
前記(B)油剤は前記(A)液状オルガノポリシロキサンと相溶性を有するものが好ましく、シリコーン油であることがより好ましい。
【0017】
本発明の化粧料は、前記(B)油剤以外の少なくとも1種の(C)油剤を更に含むことが好ましい。
【0018】
本発明の化粧料は、少なくとも1種の(D)界面活性剤を更に含むことが好ましい。
【0019】
本発明の化粧料は、少なくとも1種の(E)アルコールを更に含むことが好ましい。
【0020】
本発明の化粧料は、少なくとも1種の(F1)増粘剤及び/又は(F2)ゲル化剤を更に含むことが好ましい。
【0021】
本発明の化粧料は、少なくとも1種の(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤を更に含むことが好ましい。
【0022】
本発明の化粧料は、少なくとも1種の(H)紫外線防御成分を更に含むことが好ましい。
【0023】
本発明の化粧料は、(I)水を更に含むことが好ましい。
【0024】
本発明の化粧料は、スキンケア製品、毛髪製品、制汗剤製品、脱臭剤製品、メイクアップ製品、又は、紫外線防御製品に好適に使用される。
【発明の効果】
【0025】
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンは、膜感及び弾性感を有しつつも液状を維持するので、従来の低粘度シリコーン油、高重合度シリコーンガム、固体粒子状シリコーンエラストマーとは明らかに異なる独特なエラストマー的感触を発揮する化粧料用原料として使用することができる。また、前記オルガノポリシロキサンの製造にあたっては、乳化剤の使用は不要である。したがって、製造工程の複雑化を回避することができ、製造コストの面でも有利である。
【0026】
そして、本発明の化粧料は上記液状オルガノポリシロキサンを含むので、耐水性、化粧持ち等の化粧特性に優れるのみならず、すべり感、皮膚への馴染み等の使用感にも優れている
【0027】
また、本発明の化粧料が上記液状のオルガノポリシロキサンと共に液状の油剤を含む場合は、感触(特に、すべり感、及び、皮膚への馴染み感)に特に優れており、また、均一な油相を含み、及び/又は、ゲル粒子等の粒子を油相中に実質的に含まない均質な状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】シリコーン化合物No.1及びデカメチルペンタシクロシロキサン(D5)の混合物(混合比=2:8(D5))の電子顕微鏡写真
【図2】シリコーン化合物RE1及びデカメチルペンタシクロシロキサン(D5)の混合物(混合比=2:8(D5))の電子顕微鏡写真
【図3】シリコーン化合物RE2及びデカメチルペンタシクロシロキサン(D5)の混合物(混合比=2:8(D5))の電子顕微鏡写真
【図4】実施例における流動性の測定方法を示す図
【図5】シリコーン化合物No.1〜3、シリコーン化合物RE1及びシリコーン化合物RE2の周波数と損失係数tanδの関係を示すグラフ
【図6】シリコーン化合物No.5〜8の周波数と損失係数tanδの関係を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンは25℃で流動性を有する液状物である。本発明において「25℃において流動性を有する」とは、所定の容器内のオルガノポリシロキサンの液面を水平とした後、当該容器を傾斜させ、96時間後に、好ましくは48時間後に、より好ましくは24時間後に、当該液面が移動又は変形して、好ましくは再度水平となりうることを意味する。ここで、「水平」とは、重力の作用方向に対して直角に交差する平面を形成することを意味する。
【0030】
また、前記オルガノポリシロキサンは架橋三次元網状構造を有する。ただし、前記オルガノポリシロキサンはポリシロキサン鎖がゆるやかに三次元網目状に架橋した低架橋又は微架橋分子構造を有する。したがって、前記オルガノポリシロキサンは室温での流動性を有する程度に液状である。
【0031】
前記オルガノポリシロキサンは、剪断周波数10Hzにおける損失係数tanδが1以上であることが好ましい。損失係数は貯蔵剪断弾性率(G')と損失剪断弾性率(G'')の比(G''/G')であり、測定対象が変形する際にどの程度のエネルギーを吸収するかを示している。損失係数tanδは動的粘弾性測定装置で測定することができる。一般に、tanδの値が大きい程エネルギーを吸収して熱等に変換する能力が高く、したがって、反発性が小さい。
【0032】
剪断周波数10Hzにおける損失係数tanδが1以上である前記オルガノポリシロキサンは、反発性が小さく、一般的なゴムのような弾性体としての機能を発揮しない。分子構造の点からいえば、これは、一般的なシリコーンゴムに比べて前記オルガノポリシロキサンの架橋の程度がかなり低いことを意味している。なお、水のような非架橋液体はトルクがかからないので、剪断周波数10Hzにおける損失係数は測定できない。
【0033】
前記オルガノポリシロキサンは、例えば、
(a)1分子中に平均で1個より多くの不飽和結合を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素、
(b)1分子中に平均で1個より多くのケイ素原子結合水素原子を有する少なくとも1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び
(c)ヒドロシリル化反応触媒
を少なくとも反応させることにより得ることができる。成分(a)及び(b)の少なくとも一方は、成分の一部として、分子当たり少なくとも3つの官能基を有する分子を含むことが好ましい。
【0034】
(a)1分子中に平均で1個より多くの不飽和結合を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素としては、1分子中に平均で1個より多くの、好ましくは1.01〜100、より好ましくは1.1〜50、更により好ましくは1.2〜25の、特に好ましくは1.3〜10の不飽和結合を有する限り構造上の制限はなく、直鎖状、分岐状又は網状の、オルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素を使用することができる。オルガノポリシロキサン又は不飽和脂肪族炭化水素上の不飽和結合の位置についても制限はなく、主鎖上、又は、末端のいずれに位置してもかまわない。ただし、架橋度の低減の点からは、末端に位置することが好ましい。
【0035】
不飽和結合は不飽和脂肪族炭化水素基中に存在することが好ましい。不飽和脂肪族炭化水素基としては、炭素原子数2〜30のものが好ましく、2〜20のものがより好ましい。炭素原子数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル、2−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の直鎖又は分岐状のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基;シクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルエチル基、シクロヘキセニルプロピル基等のシクロアルケニルアルキル基;及び、エチニル基、プロパルギル基等のアルキニル基が挙げられる。アルケニル基が好ましく、ビニル基及びヘキセニル基が特に好ましい。
【0036】
(a)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、不飽和結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基はケイ素原子に結合することが好ましい。また、(a)成分がオルガノポリシロキサンである場合は、不飽和脂肪族炭化水素以外のケイ素原子に結合する基は、置換若しくは非置換の一価炭化水素基、又は、反応性官能基を有する一価有機基とすることができる。
【0037】
置換若しくは非置換の一価炭化水素基は、典型的には、置換若しくは非置換の、炭素原子数1〜30、好ましくは炭素原子数1〜10、より好ましくは炭素原子数1〜4の一価の飽和炭化水素基、炭素原子数6〜30、より好ましくは炭素原子数6〜12の一価の芳香族炭化水素基である。なお、(a)成分は、一価有機基として水酸基やメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などの炭素原子数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。
【0038】
炭素原子数1〜30の一価の飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖又は分岐状のアルキル基、並びに、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
【0039】
炭素原子数6〜30の一価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等のアリール基が挙げられる。フェニル基が好ましい。なお、本明細書において芳香族炭化水素基とは、芳香族炭化水素のみからなる基以外に、芳香族炭化水素と脂肪族飽和炭化水素が複合した基をも含む。芳香族炭化水素と飽和炭化水素が複合した基の例としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。
【0040】
上記の一価炭化水素基上の水素原子は、1以上の置換基によって置換されていてもよく、当該置換基は、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、水酸基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、及び、イソシアネート基からなる群から選択される。上記置換基を少なくとも1つ有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基が好ましい。具体的には、3,3,3−トリフロロプロピル基、3―クロロプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−カルボキシプロピル基、10−カルボキシデシル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。
【0041】
反応性官能基を有する一価有機基としては、例えば、水酸基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、及び、イソシアネート基からなる群から選択される反応性官能基を有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基が挙げられる。一価有機基に存在する反応性官能基は1つであっても、複数であってもよい。好ましい一価有機基は、上記の反応性官能性基を少なくとも1つ有する一価飽和若しくは芳香族炭化水素基である。反応性官能基としては、具体的には、3−ヒドロキシプロピル基、3−(2−ヒドロキシエトキシ)プロピル基、3−メルカプトプロピル基、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、アミノプロピル基、N−メチルアミノプロピル基、N−ブチルアミノプロピル基、N,N−ジブチルアミノプロピル基、3−(2−アミノエトキシ)プロピル基、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル基、3−カルボキシプロピル基、10−カルボキシデシル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。
【0042】
(a)成分としては、直鎖状又は分岐状のポリシロキサンが好ましい。直鎖状の(a)成分としては、ジオルガノシロキサン単位およびトリオルガノシロキシ単位を含む重合体であることが好ましく、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、これらの重合体のメチル基の一部がエチル基、プロピル基等のメチル基以外のアルキル基や3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換された重合体、および、これらの重合体の2種以上の混合物が例示され、特に、分子鎖両末端のみに不飽和脂肪族炭化水素基、特にアルケニル基を有する直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好ましい。
【0043】
分枝鎖状の(a)成分としては、特に、ジオルガノシロキサン単位、オルガノシルセスキオキサン単位、およびトリオルガノシロキシ単位を含む重合体であることが好ましい。これらの単位中のケイ素原子結合有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基等の一価炭化水素基が好ましく、極少量の水酸基、さらにはメトキシ基等のアルコキシ基を有していてもよいが、この重合体中の少なくとも2個のケイ素原子結合有機基は不飽和脂肪族炭化水素基、特にアルケニル基であることが必要である。また、これらの単位の比率は限定されないが、この重合体において、ジオルガノシロキサン単位が80.00〜99.65モル%の範囲内の量であり、オルガノシルセスキオキサン単位が0.10〜10.00モル%の範囲内の量であり、および残りのモル%がトリオルガノシロキシ単位であることが好ましい。
【0044】
一方、(a)成分は、不飽和脂肪族炭化水素であってもよい。不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、各種の、ジエン、ジイン、エンイン等が挙げられる。架橋の点ではジエン、ジイン、及び エンインが好ましい。ジエン、ジイン、及び、エンインは、少なくとも2つの不飽和結合が分子内で1以上、好ましくは2以上、の単結合によって隔てられた構造を有する化合物群である。これらの不飽和脂肪族炭化水素基は分子鎖末端に存在してもよく、分子鎖途中にペンダント基として存在してもよい。
【0045】
(a)成分としての不飽和脂肪族炭化水素としては、例えば、炭素原子数2〜30のα,ω−不飽和アルケン及びアルキンが挙げられる。具体的には、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン、1,19−エイコサジエン、1,3−ブタジエン、1,5−ヘキサジイン、1−ヘキセン−5−イン等が挙げられる。
【0046】
(a)成分は単独で使用することもできるし、構造の異なる2種以上のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素を併用することも可能である。すなわち、(a)成分は、1種類以上のオルガノポリシロキサン及び1種類以上の不飽和脂肪族炭化水素の混合物であってもよい。したがって、ここでの「平均で1個より多くの不飽和結合を有する」とは、2種以上のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素を使用した場合には、平均して、1分子当たり1個より多くの不飽和結合を有するという意味である。
【0047】
(b)1分子中に平均で1個より多くのケイ素原子結合水素原子を有する少なくとも1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1分子中に平均で1個より多くの、好ましくは1.01〜100、より好ましくは1.1〜50、更により好ましくは1.2〜25の、特に好ましくは1.3〜10のケイ素原子結合水素原子を有する限り構造上の制限はなく、直鎖状、分岐状又は網状のオルガノポリシロキサンを使用することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサン上のケイ素原子結合水素原子の位置についても制限はなく、主鎖上、又は、末端のいずれに位置してもかまわない。ただし、架橋度の低減の点からは、末端に位置することが好ましい。
【0048】
(b)成分としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体が例示される。
【0049】
ただし、成分(a)または(b)の少なくとも1つは、分子当たり少なくとも3つの官能基を有する分子を含むことが好ましい。
【0050】
(c)ヒドロシリル化反応触媒は、(a)成分中の不飽和結合と(b)成分中のケイ素原子結合水素原子の付加反応を促進するための触媒である。(c)成分としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金とオレフィンの錯体、白金と1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの錯体、白金を担持した粉体等の白金系触媒;テトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラジウム、パラジウム黒、トリフェニルフォスフィンとの混合物等のパラジウム系触媒;さらに、ロジウム系触媒が挙げられ、白金系触媒、パラジウム系触媒等の白金族金属系触媒が好ましく、白金系触媒がより好ましい。
【0051】
(c)成分の配合量は触媒量であり、(c)成分として白金系触媒を用いた場合には、(a)〜(c)成分の合計重量(質量)に対して、この触媒の白金金属が重量(質量)単位で0.01〜1000ppmの範囲内となる量であることが実用上好ましく、特に、0.1〜500ppmの範囲内となる量であることが好ましい。
【0052】
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンを製造するにあたっては、(a)成分及び(b)成分と共に、任意に、少なくとも1種の(d)他の成分を反応させてもよい。(d)成分としては、例えば、不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリエーテルが挙げられる。
【0053】
前記不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリエーテルは、分子鎖末端に不飽和炭化水素基を有することが好ましく、例えば、式: RO−[(CO)(CO)(CO)]−R
(式中、Rは炭素数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基を表し、
は、水素原子、アシル基、又は、炭素原子数1〜30の一価の飽和炭化水素基を表し、
aは0〜100を表し、
bは0〜100を表し、
cは0〜100を表す。但し、0<a+b+cである)で表されるものが好ましい。炭素原子数2〜30の一価の不飽和脂肪族炭化水素基及び炭素原子数1〜30の一価の飽和炭化水素基の具体例は既述のとおりである。このように、オキシアルキレン基を有する成分を(a)成分及び(b)成分と共に反応させることにより、本発明で使用されるオルガノポリシロキサンに水、低級アルコール等の化粧料に汎用される水性成分との親和性を付与することができる。
【0054】
前記不飽和脂肪族炭化水素基を有するポリエーテルとしては、具体的には、例えば、H2C=CHCH2O(C2H4O) aH、H2C=CHCH2O(C2H4O) aCH3、H2C=CHCH2O(C2H4O)a'C(O)CH3、H2C=CHCH2O(C2H4O) a (C3H6O) bH、H2C=CHCH2O(C2H4O) a(C3H6O)bCH3、H2C=CHCH2O(C2H4O) aC(O)CH3、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O)aH、H2C=CHC(CH3)2O(C2H4O)aH、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O) aCH3、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O)aC(O)CH3、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O)a(C3H6O)bH、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O)a(C3H6O)bCH3、H2C=C(CH3)CH2O(C2H4O)aC(O)CH3、HC≡CCH2O(C2H4O)aH、HC≡CCH2O(C2H4O)aCH3、HC≡CCH2O(C2H4O)aC(O)CH3、HC≡CCH2O(C2H4O)a(C3H6O) d'H、HC≡CCH2O(C2H4O)a(C3H6O)bCH3、HC≡CCH2O(C2H4O) aC(O)CH3(式中、a及びbは上記のとおりである)が挙げられる。
【0055】
前記オルガノポリシロキサンは、(a)、(b)及び(c)成分、並びに、必要に応じて(d)成分を混合することによって製造することができる。混合手法について制限は無く、リボンブレンダー、自転・公転ミキサー、粉砕・混合機等の公知の混合手法を採用することができる。混合する順序についても制限は無く、上記成分を一括混合することも可能であるし、二種若しくは三種の成分をあらかじめ混合し、その後残りの成分を混合することも可能である。また、混合の際の温度についても特に制限は無く、室温から200℃の間で適宜選択される。例えば、(a)成分と(c)成分、又は、成(b)成分と(c)成分を予め50〜150℃程度で加温しながら混合し、続いて、必要に応じて(d)成分等の残りの任意成分を混合することにより、より良好な混合が達成される場合がある。
【0056】
上記の混合物は室温又は加熱によりヒドロシリル化反応が進行して本発明で使用されるオルガノポリシロキサンが生成するが、反応を迅速に行うためには加熱することが好ましい。この加熱温度としては、300℃以下が好ましく、20〜200℃の範囲内であることが好ましく、50〜150℃の範囲がより好ましい。
【0057】
上記のヒドロシリル化反応は有機溶媒の存在下で実施してもよい。有機溶剤として、デカメチルペンタシクロシロキサン等のシリコーン系溶剤、並びに、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;ジオキサン、THF等のエーテル系溶剤;脂肪族炭化水素系溶剤、カルボン酸エステル系溶剤、ケトン系溶剤、塩素化炭化水素系溶剤等の非シリコーン系溶剤を使用することができる。シリコーン系溶剤の使用が好ましい。
【0058】
非シリコーン系の有機溶剤を使用した場合には、ヒドロシリル化反応後にジプロピレングリコールのような難揮発性の希釈剤を添加して減圧下でストリッピングすることにより、該有機溶剤を留去しておくことが好ましい。
【0059】
前記オルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1):

LinkLink (1)

{式中、
Mは、RSiO1/2基を表し、
Dは、RSiO2/2基を表し、
Tは、RSiO3/2基を表し、
Qは、SiO4/2基を表し、
LinkはRASiO2/2基を表し、
LinkはASiO3/2基を表し、
Rは、炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、及び、−C2jO(C2kO)R’で表される基(jは2〜20の整数であり、kは2〜4の整数であり、mは2〜100の整数であり、R’は水素原子、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、又は、アセチル基である)から選択される有機基を表し、
Aは、下記式(2)、(3)、(4)又は(5);
−(CH−SiR”O−(SiR”O)−SiR”−(CH− (2)
−C2sO−(C2tO)−C2s− (3)
−C2v− (4)
−SiR”O−(SiR”O)−SiR”− (5)
で表される基を有する二価連結基(R”は、それぞれ独立して、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、脂肪族不飽和基を有しない直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基を表し、nは2〜20の整数であり、pは0〜500の整数であり、uは2〜100の整数であり、sは2〜20の整数であり、tは2〜4の整数であり、vは2〜20の整数である)であり、
a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0であり、但し、a+b+c+d+e+f=1、且つ、c+eは0.001〜0.6である}で表されることができる。
【0060】
炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基としては、既述した一価炭化水素基と同様の基を使用することができる。
【0061】
炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、脂肪族不飽和基を有しない直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基としては、既述した、一価の飽和炭化水素基、又は、一価の芳香族炭化水素基と同様の基を使用することができる。
【0062】
上記平均組成式においてはc+eは0.001〜0.6であり、架橋単位であるDLink及びTLinkはその存在割合が少ない。したがって、上記平均組成式で表されるオルガノポリシロキサンは微架橋三次元網状構造を有する。
【0063】
前記オルガノポリシロキサンの粘度は複素粘度として示すことができる。複素粘度とは動的粘弾特性に基づいて測定される粘度η*のことをいう。複素粘度η*は、貯蔵弾性率G’と損失弾性率G”から下記式によって算出される。本発明における複素粘度は、粘弾性測定装置を用いて、周囲温度25℃、及び、振動数10Hzの条件下で測定を行った場合の値である。
【数1】

〔式中、ωは角速度(rad/s)を示し、ω=2πf(ここでfは周波数(Hz))である〕
【0064】
前記オルガノポリシロキサンの粘度は1000〜1000000mPa・sの範囲が好ましく、3000〜500000mPa・sの範囲がより好ましく、5000〜300000mPa・sの範囲がより好ましい。前記オルガノポリシロキサンが2種類以上のオルガノポリシロキサンの混合物である場合は、ここでの粘度は当該混合物の粘度を指す。
【0065】
前記オルガノポリシロキサンは、流動性を有する液状でありながら膜感及び弾性感を示すので、独特なエラストマー的感触を発揮する。したがって、新規なシリコーンエラストマー系の化粧料用油性原料として好適である。しかも、前記オルガノポリシロキサンは乳化剤を使用することなく製造することができるので、製造工程の簡略化が可能である。
【0066】
本発明の化粧料は、前記液状オルガノポリシロキサンを必須に含む。したがって、本発明の化粧料は、オルガノポリシロキサン又はその組成物により一般にもたらされる耐水性、化粧持ち等の化粧特性に優れるのみならず、すべり感、皮膚への馴染み等の使用感にも優れている。前記(A)液状オルガノポリシロキサンの配合量は特に限定されるものではないが、例えば、本発明の化粧料の0.1〜40重量(質量)%とすることができ、1〜30重量(質量)%が好ましく、5〜20重量(質量)%がより好ましい。
【0067】
また、本発明の化粧料は、前記(A)液状オルガノポリシロキサンに加えて、少なくとも1種の(B)25℃で液状の油剤を含むことが好ましい。
【0068】
(B)25℃で液状の油剤としては特に限定はなく、25℃で流動性を有する限り任意の油剤を使用することができる。したがって、例えば、シリコーン油、並びに、炭化水素油等の非シリコーン油の両者を使用することができる。但し、親和性の点で、(B)成分としては、シリコーン油が好ましい。なお、(B)成分は2種類の油剤の混合物であってもよい。
【0069】
(B)成分のシリコーン油としては、例えば、室温で液状の環状又は鎖状のシリコーン油を使用することができる。室温で液状の環状シリコーンの具体例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラデカメチルシクロヘキサシロキサン等が挙げられる。室温で液状の鎖状シリコーン油としては、例えば、ジメチルポリシロキサン(粘度0.65〜10cSt/25℃)等が挙げられる。室温で液状の炭化水素油としては、常圧における沸点が60〜350℃の範囲にあるイソパラフィン系炭化水素を挙げることができ、例えば、エクソン社製のアイソパーA(登録商標)、同C、同D、同E、同G、同H、同K、同L、同M、シェル社のシェルゾール71(登録商標)、フィリップ社のソルトール100(登録商標)あるいは同130、同220、日本油脂社のパールリーム(登録商標)4、同EX、同6等を挙げることができる。
【0070】
本発明の化粧料における(A)液状オルガノポリシロキサン、及び、少なくとも1種の(B)25℃で液状の油剤の混合比率は特に限定されるものではなく、例えば、1:99〜99:1、10:90〜90:10、或いは20:80〜80:20の範囲内で任意の割合で混合することができる。ただし、(A)液状オルガノポリシロキサンの溶解性の点では、少なくとも1種の(B)25℃で液状の油剤は化粧料全体の50重量(質量)%以上であることが好ましく、60重量(質量)%以上であることがより好ましく、70重量(質量)%以上であることが更により好ましい。
【0071】
前記(A)液状オルガノポリシロキサン、及び、前記(B)25℃で液状の油剤は予め混合されてオルガノポリシロキサン組成物とされることが好ましい。前記組成物は、(A)成分及び(B)成分、並びに、必要に応じて他の任意成分を混合することによって製造することができる。混合手法について制限は無く、リボンブレンダー、自転・公転ミキサー、粉砕・混合機等の公知の混合手法を採用することができる。混合する順序についても制限は無い。また、混合の際の温度についても特に制限は無いが、(B)成分の揮発による損失を抑制するために10〜100℃の範囲が好ましく、20〜50℃の範囲がより好ましい。
【0072】
前記組成物は、室温で流動性を有する液状のオルガノポリシロキサンと共に、同じく室温で流動性を有する液状の油剤を含んでいる。そして、両者は共に液状であるので、均一に混合することができる。したがって、オルガノポリシロキサンが例えばゲル状の粒子として存在することが実質的にない均一な外観に優れた油相を有する組成物とすることができる。前記オルガノポリシロキサン組成物は均一な油相を含むために感触(特に、すべり感、及び、皮膚への馴染み感)にも優れている。したがって、前記オルガノポリシロキサン組成物は化粧料用の油性原料として好適である。
【0073】
本発明の化粧料は、(A)液状オルガノポリシロキサン、(B)25℃で液状の油剤と共に、(B)成分以外の少なくとも1種の(C)油剤を含むことができる。ここでの「油剤」は、化粧料の成分として一般に使用されるものであり、特に限定されるものではない。(C)油剤は、通常は5〜100℃で液状であるが、ワックスのような固形であってもよく、後述する高粘度且つ粘稠なガム状或いはペースト状であってもよい。(C)油剤は、その目的に応じて、1種類又は2種類以上を使用することができる。
【0074】
(C)油剤は、(C1)シリコーン系油剤、並びに、(C2)有機系油から選択される非シリコーン系油剤、から選択される少なくとも1種であることが好ましく、これらの油剤の種類、粘度等は化粧料の種類、用途に応じて、適宜選択することができる。
【0075】
(C1)シリコーン系油剤は一般には疎水性であり、その分子構造は、直鎖状、環状、分岐状のいずれであってもよい。または、シリコーン系油剤の官能基は、メチル基又はヒドロキシル基であることが一般的であるが、これらの一部または、全部を機能性官能基に置き換えた有機変性シリコーンであってもよい。有機変性シリコーンは、主鎖としてポリシロキサン結合の他に、アルキレン鎖、アミノアルキレン鎖又はポリエーテル鎖を有するものであってもよく、いわゆるブロック共重合体を含む。また、前記有機変性基(機能性官能基)は、ポリシロキサン鎖の側鎖又は末端の一方又は両方に有するものであってよい。具体的には、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、アミドアルキル変性シリコーン、ポリアミド変性シリコーン、アミノグリコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、炭素原子数8〜30の高級アルキル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン樹脂を挙げることができる。
【0076】
直鎖状オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(6):
【化1】

(式中、
は、水素原子、水酸基、置換若しくは非置換の一価炭化水素基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、ポリオルガノシロキサン基で示される基から選択される基であり、
fは、0〜3の整数であり、g´は、0〜10,000の整数であり、l´は、0〜10,000の整数であり、但し、1≦g´+l´≦10,000である)で表わされるオルガノポリシロキサンを用いることができる。かかる直鎖状オルガノポリシロキサンの25℃における粘度は特に限定されないが、シリコーン油と呼ばれる通常0.65〜1,000,000mm/secの範囲のものから、シリコーンガムと呼ばれ超高粘度のものを含んでもよい。
【0077】
置換若しくは非置換の一価炭化水素基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等の炭素原子数1〜30の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素原子数3〜30のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素原子数6〜30のアリール基;およびこれらの炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的に、フッ素等のハロゲン原子、エポキシ基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、(メタ)アクリル基、メルカプト基、カルビノール基、フェノール基等を含む有機基で置換した基が例示される。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素原子数1〜30のアルコキシ基が例示される。
【0078】
具体的なシリコーン油としては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(2mPa・sや6mPa・s等の低粘度から100万mPa・s等の高粘度、更にはガム状の超高粘度のジメチルシリコーン)、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルフェニルポリシロキサン,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体,トリメチルペンタフェニルトリシロキサン、フェニル(トリメチルシロキシ)シロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルアルキルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルアルキルシロキサン共重合体,分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体α,ω−ジエトキシポリジメチルシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、ジメチコノール、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−オクチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ドデシルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチル−3−ヘキサデシルトリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、トリストリメチルシロキシアルキルシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサン、オクタメチル−1,7−ジヒドロキシテトラシロキサン、ヘキサメチル−1,5−ジエトキシトリシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等の低分子量のものや、両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン、、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン等が例示される。
【0079】
本発明の化粧料においては、1,000,000mm/s以上の、シリコーンガムと称される、超高粘度のオルガノポリシロキサンもシリコーン油として使用することができる。シリコーンガムは、超高重合度の直鎖状ジオルガノポリシロキサンであり、シリコーン生ゴムやオルガノポリシロキサンガムとも称されている。シリコーンガムは、その重合度が高いため、測定可能な程度の可塑度を有する点で、上記の油状シリコーン類と区別される。これらのシリコーンガムは、そのまま、或いは油状シリコーンに分散させた液状のガムディスパージョン(シリコーンガムのオイル分散物)として、本発明にかかる化粧料に配合することができる。
【0080】
このようなシリコーン生ゴムとしては、ジアルキルシロキシ単位(D単位)を有する置換又は非置換のオルガノポリシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミノポリシロキサン、メチルフロロアルキルポリシロキサン等、又は、それらの微架橋構造を有したもの等が挙げられ、代表例として、一般式:R10(CHSiO{(CHSiO}s{(CH)R12SiO}tSi(CH10(式中、R12はビニル基、フェニル基、炭素数が6〜20のアルキル基、炭素数3〜15のアミノアルキル基、炭素数3〜15のパーフロロアルキル基、炭素数3〜15の4級アンモニウム塩基含有アルキル基から選択される基であり、末端基R10は、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基、ビニル基、炭素数3〜15のアミノアルキル基、水酸基及び炭素数1〜8のアルコキシ基から選択される基である。また、s=2,000〜6,000、t=0〜1,000、s+t=2,000〜6,000)で示されるものがある。中でも、重合度3000〜20000のジメチルポリシロキサン生ゴムが好ましい。また、分子の側鎖又は末端に3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピル基等を有するアミノ変性メチルポリシロキサン生ゴムが好ましい。また、本発明において、シリコーンガムは必要に応じて1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0081】
シリコーンガムは、超高重合度であるため、皮膚及び毛髪に対する残留性に優れ、通気性に優れた保護膜を形成する。このため、特に皮膚及び毛髪に艶と光沢を与え、使用中及び使用後に皮膚及び髪全体に張りとコシのある質感を付与することができる成分である。
【0082】
シリコーンガムの配合量は、例えば、化粧料全体の0.05〜30重量(質量)%の範囲であり、好適には1〜15重量(質量)%の範囲である。なお、シリコーンガムは予め乳化工程(乳化重合も含む)を経て調製された乳化組成物として使用すれば配合がしやすく、本発明の化粧料に安定に配合することができる。シリコーンガムの配合量が前記下限未満では皮膚及び毛髪に対する光沢付与効果が不十分となるおそれがある。
【0083】
環状オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(7):
【化2】

(式中、
は、上記と同様であり、
mは、0〜8の整数であり、
nは、0〜8の整数であり、但し、3≦m+n≦8である)で表わされるオルガノポリシロキサンを用いることができる。
【0084】
環状オルガノポリシロキサンとしては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)、1,1−ジエチルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、フェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、1、1−ジフェニルヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラシクロヘキシルテトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−メタクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−アクリロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−カルボキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(3−ビニロキシプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(p−ビニルフェニル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ[3−(p−ビニルフェニル)プロピル]テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N−アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラ(N,N−ビス(ラウロイル)−3−アミノプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン等が例示される。
【0085】
分岐状オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(8):

(4−p)Si(OSi(CH (8)

(式中、
は、上記と同様であり、
pは1〜4の整数である)
で表されるオルガノシラン、低分子量の分岐状オルガノポリシロキサン、及び、シリコーン樹脂と呼ばれる液状、固形状のものを使用することができる。
【0086】
分岐状オルガノポリシロキサンとしては、メチルトリストリメチルシロキシシラン、エチルトリストリメチルシロキシシラン、プロピルトリストリメチルシロキシシラン、テトラキストリメチルシロキシシラン、フェニルトリストリメチルシロキシシランの低分子のもの、分岐状オルガノポリシロキサンとして高度の分岐状構造、網状構造又は籠状構造を有するシリコーン樹脂を使用してもよい。少なくともモノオルガノシロキシ単位(T単位)及び/又はシロキシ単位(Q単位)を有するシリコーン樹脂が好ましい。これらの分岐単位を有するシリコーン樹脂は網目構造を有しており、皮膚、髪等に塗布した場合に均一な皮膜を形成し、乾燥及び低温に対する保護効果を与える。更に、これらの分岐単位を有するシリコーン樹脂は、皮膚、髪等にしっかりと密着し、皮膚、髪等に艶と透明感を与えることができる。
【0087】
以下、有機変性シリコーンとして特に好ましい高級アルキル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン樹脂、及び、ポリアミド変性シリコーン樹脂について説明する。高級アルキル変性シリコーンは室温でワックス状であり、化粧料用原料として有用な成分である。したがって、本発明の化粧料において好適に使用することができる。このような高級アルキル変性シリコーンワックスとしては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチル長鎖アルキルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチル長鎖アルキルシロキサン共重合体,分子鎖両末端長鎖アルキル変性ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの市販品としては、AMS−C30 Cosmetic Wax、2503 Cosmetic Wax等(米国ダウコーニング社製)が挙げられる。
【0088】
本発明の化粧料においては、高級アルキル変性シリコーンワックスは、化粧持ち効果及び高温安定性の点から、融点が60℃以上であることが好ましい。
【0089】
アルキル変性シリコーン樹脂は、化粧料に皮脂耐久性、保湿性、肌理細やかな感触を付与する成分であり、室温でワックス状のものを好適に使用することができる。例えば、特表2007−532754号公報に記載されているシルセスキオキサン樹脂ワックスが好ましく挙げられる。これらの市販品としては、SW−8005 C30 RESIN WAX等(米国ダウコーニング社製)が挙げられる。
【0090】
ポリアミド変性シリコーンとしては、例えば、米国特許5981680号(特開2000−038450号公報)や特表2001−512164号公報中に記載されているシロキサンベースのポリアミド化合物が例示され、市販品としては2−8178 Gellant、2−8179 Gellant等(米国ダウコーニング社製)が挙げられる。かかるポリアミド変性シリコーンは、油性原料、特にシリコーン油の増粘/ゲル化剤としても機能する。
【0091】
(C2)有機系油剤は、(C2−1)高級アルコール、(C2-2)炭化水素油、(C2-3)脂肪酸エステル油、(C2−4)高級脂肪酸、油脂、フッ素系油剤が代表的であり、本発明においては特に限定されるものではないが、高級アルコール、炭化水素油、脂肪酸エステル油、高級脂肪酸が好ましい。
【0092】
(C2−1)高級アルコールは、例えば、炭素原子数10〜30の高級アルコールである。前記高級アルコールは、飽和又は不飽和の一価脂肪族アルコールであって、その炭化水素基の部分は直鎖状、分岐状のいずれであっても構わないが、直鎖状であることがより好ましい。炭素原子数10〜30の高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール等が挙げられる。なお、本発明においては、単独で融点40〜80℃の高級アルコールを用いるか、或いは、融点が40〜70℃になるように複数の高級アルコールの組み合わせることが好ましい。かかる高級アルコール類は、界面活性剤とともに、αゲルと呼ばれる会合体を形成し、製剤の粘度を増粘させ、エマルジョンを安定化する働きを有するため、エマルジョン形態の化粧料の基剤として、特に有用である。
【0093】
(C2−2)炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ワセリン、n−パラフィン、イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン、ポリイソブチレン、水素化ポリイソブチレン、ポリブテン、オゾケライト、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリピロピレンワックス、スクワラン、スクワレン、プリスタン、ポリイソプレン等が例示される。
【0094】
(C2−3)脂肪酸エステル油としては、例えば、オクタン酸ヘキシルデシル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオイレイン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸ジトリメチロールプロパン、(イソステアリン酸/セバシン酸)ジトリメチロールプロパン、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、モノイソステアリン酸水添ヒマシ油、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソセチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジオクチル、ステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチルオクチル、パリミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、N − ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル) 、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイルサルコシンイソプロピル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ネオデカン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸2−ブチル−2−エチル−1、3−プロパンジオール、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル、水素添加ロジンペンタエリスリチル、トリエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、ノナイソステアリン酸ポリグリセリル−10 、デカ( エルカ酸/イソステアリン酸/リシノレイン酸)ポリグリセリル−8、(ヘキシルデカン酸/セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、ジステアリン酸グリコール(ジステアリン酸エチレングリコール)、ダイマージリノール酸ジイソプロピル、ダイマージリノール酸ジイソステアリル、ダイマージリール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/ イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ダイマージリノール酸硬化ヒマシ油、ヒドロキシアルキルダイマージリノレイルエーテル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸) グリセリル、水添ロジントリグリセリド(水素添加エステルガム)、ロジントリグリセリド(エステルガム)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル、酢酸コレステリル、ノナン酸コレステリル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、硬質ラノリン脂肪酸コレステリル、長鎖分岐脂肪酸コレステリル、長鎖α−ヒドロキシ脂肪酸コレステリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、エルカ酸オクチルドデシル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、アボカド油脂肪酸エチル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、等が例示される。ラノリン及びラノリン誘導体も脂肪酸エステル油として使用できる。
【0095】
(C2−4)高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
【0096】
(C)油剤として、シリコーン系油剤及び非シリコーン系油剤を併用してもよい。両者を併用することにより、シリコーン油特有のさっぱりとした感触に加えて、皮膚、毛髪等の水分を保持し、本発明の化粧料に潤うような保湿感(「しっとりした感触」ともいう)を付与することができ、しかも、化粧料の経時安定性を損なわないという利点がある。更に、炭化水素油及び/又は脂肪酸エステル油とシリコーン油を含有する化粧料は、これらの保湿成分(炭化水素油及び/又は脂肪酸エステル油)を肌上又は毛髪上により安定且つ均一な状態で塗布することができるので、保湿成分の肌上の保湿効果が向上する。したがって、非シリコーン系油剤(炭化水素油、脂肪酸エステル油等)のみを含む化粧料に比して、非シリコーン系油剤と共にシリコーン系油剤を含む化粧料は、よりしっとりした感触を付与することができるという利点がある。
【0097】
本発明では、上記の油剤以外にも、油脂類、高級脂肪酸、フッ素系油等を(C)油剤として使用してもよく、また、これらを2種類以上併用してもよい。特に植物由来の油脂類は、天然物由来の健康的なイメージを与え、保湿性、皮膚・毛髪への馴染みの良さ等に優れることから本発明の化粧料に好適に使用することができる。
【0098】
油脂としては、天然動植物油脂類及び半合成油脂として、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、オリーブスクワラン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、水添ホホバエステル、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール) 、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)、卵黄油等が挙げられる。但し、POE はポリオキシエチレンを意味する。
【0099】
フッ素系油としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
【0100】
本発明の化粧料中の(C)油剤の配合量は特に限定されるものではないが、0.1〜90重量(質量)%の範囲内で配合することが好ましく、0.5〜70重量(質量)%がより好ましく、1〜50重量(質量)%が更により好ましく、5〜25重量(質量)%が特に好ましい。
【0101】
本発明の化粧料は(D)界面活性剤を含むことができる。(D)界面活性剤は、その目的に応じて、1種類又は2種類以上を使用することができる。
【0102】
(D)界面活性剤の種類は限定されるものではないが、(D1)アニオン性界面活性剤、(D2)カチオン性界面活性剤、(D3)ノニオン性界面活性剤、(D4)両性界面活性剤、及び、(D5)半極性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。
【0103】
(D1)アニオン性界面活性剤としては、飽和又は不飽和脂肪酸塩(例えば、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノレン酸ナトリウム等)、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸(例えば、ヘキシルベンゼンスルホン酸、トクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等)及びその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、アルキルスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキル又はアルケニルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体が例示される。塩としてはナトリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩、更にはアンモニウム塩が挙げられる。
【0104】
(D2)カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ(POE)オレイルメチルアンモニウム(2EO)、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルベンザルコニウム、塩化アルキルジメチルベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン誘導四級アンモニウム塩、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化トール油アルキルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウム、ベンジルアンモニウム塩が例示される。
【0105】
(D3)ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸ジエステル類、ポリオキシアルキレン樹脂酸エステル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレンフェニルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド類、ポリオキシアルキレン脂肪酸ビスフェニルエーテル類、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、糖変性シリコーン、フッ素系界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテルが例示される。ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーンは、アルキル分岐、直鎖シリコーン分岐、シロキサンデンドリマー分岐等が親水基と同時に必要に応じ施されていているものも好適に用いることができる。
【0106】
なお、(C)油剤として既述した有機変性シリコーンは油剤としての側面に加え、その構造によっては、ノニオン系乳化剤としての側面を有している。すなわち、分子内に親水性部分と疎水性部分を有するポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン等の有機変性シリコーン油はノニオン系界面活性剤としての機能を有している。これらは、(D3)ノニオン性界面活性剤の安定性を向上させる助剤として機能して、製剤全体としての安定性を改善できる場合があるので、併用することができる。
【0107】
(D4)両性界面活性剤としては、イミダゾリン型、アミドベタイン型、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アルキルスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、カルボベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸型、アミドアミノ酸型両性界面活性剤が例示される。具体的には、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルベタイン等のアルキルベタイン型両性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、硬化牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアミドベタイン型両性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン等のアルキルスルホベタイン型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン等のアルキルヒドロキシスルホベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシホスホベタイン等のホスホベタイン型両性界面活性剤;N−ラウロイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−オレオイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ココイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンカリウム、N−オレオイル−N’−ヒドロキシエチル− N’−カルボキシメチルエチレンジアミンカリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’.N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム等のアミドアミノ酸型両性界面活性剤が例示される。
【0108】
(D5)半極性界面活性剤としては、アルキルアミンオキサイド型界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド、アルキルヒドロキシアミンオキサイド等が例示され、炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイド、炭素数8〜18のアルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキサイド等が好ましく用いられる。具体的には、ドデシルジメチルアミンオキサイド、ジメチルオクチルアミンオキサイド、ジエチルデシルアミンオキサイド、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキサイド、ジプロピルテトラデシルアミンオキサイド、メチルエチルへキサデシルアミンオキサイド、ドデシルアミドプロピルジメチルアミンオキサイド、セチルジメチルアミンオキサイド、ステアリルジメチルアミンオキサイド、タロウジメチルアミンオキサイド、ジメチル−2−ヒドロキシオクタデシルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、イソステアリルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アルキルジメチルアミンオキシド、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、リシノレイン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、12−ヒドロキシステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヒマシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド、及びヤシ脂肪酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドが例示される。
【0109】
本発明の化粧料中の(D)界面活性剤の配合量は特に限定されるものではないが、洗浄特性の改善のために、例えば、化粧料の0.1〜90重量(質量)%の範囲内で配合することができ、1〜50重量(質量)%の範囲が好ましい。洗浄性の観点からは、25重量(質量)%以上の界面活性剤を配合することが更に好ましい。
【0110】
本発明の化粧料は(E)アルコールを更に含むことができる。(E)アルコールとしては、1種又は2種以上の多価アルコール及び/又は低級一価アルコールを用いることができる。低級アルコールとしては、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、t−ブタノール、sec−ブタノール等が例示され、エタノールが好ましい。多価アルコールとしては、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ジブチレングリコール、ペンチルグリコール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価アルコール、ペンタエリスリトール、キシリトール等の4価以上の多価アルコール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、マルトトリオース、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解物、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等の糖アルコールが挙げられる。更に、これら低分子多価アルコールのほかに、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体等が例示される。中でも、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールが特に好ましい。
【0111】
(E)アルコールの配合量は、化粧料全体の0.1〜50重量(質量)%の範囲が好適である。アルコールは化粧料の保存安定性を改善する目的で、化粧料全体の5〜30重量(質量)%程度配合することができ、本発明の好ましい実施の一形態である。
【0112】
本発明の化粧料は(F1)増粘剤及び/又は(F2)ゲル化剤を更に含むことが好ましい。これらは必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0113】
水系の増粘、ゲル化剤としては水溶性高分子が好ましく用いられる。水溶性高分子としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、両性、カチオン性、アニオン性、非イオン性、水膨潤性粘土鉱物のいずれであっても用いることができ、1種類又は2種類以上の水溶性高分子を併用することもできる。これらの水溶性高分子は、含水成分の増粘効果を有するため、特にゲル状の含水化粧料、油中水型エマルジョン化粧料、水中油型エマルジョン化粧料を得る場合に有用である。
【0114】
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子が挙げられる。また、半合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子が挙げられる。合成の水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル系高分子、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL 940, 941;日本ルーブリゾール社)等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール20,000、ポリエチレングリコール6,000、ポリエチレングリコール4,000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、PEG/PPGメチルエーテル等の共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が例示される。水膨潤性粘土鉱物は無機系水溶性高分子であって、三層構造を有するコロイド含有ケイ酸アルミニウムの一種であり、具体的には、ベントナイト、モンモリロナイト、パイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、無水ケイ酸が例示され、これらは天然物及び合成物のいずれであってもよい。
【0115】
化粧料に好適に配合できる成分として、特に、カチオン性の水溶性高分子を挙げることができる。カチオン性水溶性高分子としては、具体的に、第4級窒素変性ポリサッカライド(例えば、カチオン変性セルロース、カチオン変性ヒドロキシエチルセルロース、カチオン変性グアーガム、カチオン変性ローカストビーンガム、カチオン変性デンプン等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム等)、ビニルピロリドン誘導体(例えば、ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体塩、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン・塩化メチルビニルイミダゾリウム共重合体等)、メタクリル酸誘導体(例えば、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体等)が例示される。
【0116】
また、化粧料に好適に配合できる成分として、両性の水溶性高分子を挙げることができる。両性水溶性高分子としては、具体的には、両性化デンプン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(例えば、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体)、メタクリル酸誘導体(例えば、ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル)コポリマー、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)コポリマー、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体等)が例示される。
【0117】
水溶性高分子は、特に、皮膚、毛髪等に対する感触、コンディショニング効果の改善等の化粧料の使用感を向上させる目的でも配合することができる。
【0118】
油溶性の増粘・ゲル化剤としては、例えば、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α、γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体等が挙げられる。
【0119】
(F1)増粘剤及び/又は(F2)ゲル化剤として、有機変性粘土鉱物を使用してもよい。有機変性粘度鉱物は油剤の増粘・ゲル化剤として用いることができる。かかる有機変性粘土鉱物としては、例えば、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。これらの市販品としては、ベントン27(ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド処理ヘクトライト: ナショナルレッド社製)、ベントン38(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド処理ヘクトライト: ナショナルレッド社製)等がある。
【0120】
本発明の化粧料における(F1)増粘剤及び/又は(F2)ゲル化剤の使用量は、特に限定されるものではないが、例えば、油剤100重量(質量)部に対して、0.5〜50重量(質量)部となる範囲が好ましく、1〜30重量(質量)部となる範囲がより好ましい。化粧料全体に占める割合としては、0.01〜30重量(質量)%が好ましく、0.1〜20重量(質量)%がより好ましく、1〜10重量(質量)%が更により好ましい。
【0121】
本発明の化粧料中の油剤を増粘又はゲル化することにより、化粧料の粘度や固さを適度とし、その外観、配合性、使用感を向上することができ、また所望の剤型・化粧料の形態で実施することができる。また、全体的に油っぽさ(油っぽいベタベタした感触)を抑制し、更に、保持性を改善できるという品質上の利点もある。
【0122】
本発明の化粧料は(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤を更に含むことができる。本発明における「粉体」は、化粧料の成分として一般に使用されるものであり、白色及び着色顔料、並びに、体質顔料を含む。白色及び着色顔料は化粧料の着色等に使用され、一方、体質顔料は、化粧料の感触改良等に使用される。本発明における(G1)粉体としては、化粧料に通常使用される白色及び着色顔料、並びに、体質顔料を特に制限なく使用することができる。1種類又は2種類以上の粉体を配合することが好ましい。なお、ここでの「(G2)着色剤」は、非粉体状の着色剤を意味する。
【0123】
(G1)粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、紡錘状等)、粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、及び、粒子構造(多孔質、無孔質等)は何ら限定されるものではないが、平均一次粒子径が1nm〜100μmの範囲にあることが好ましい。
【0124】
(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤としては、例えば、無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料等が挙げられ、更に、これらを複合化したものも使用することができる。具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、シリコーンパウダー、ポリメチルシルセスキオキサン球状粉体、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体 としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、ベンガラ、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等のタール系色素をレーキ化したもの、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等の天然色素をレーキ化したもの等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、雲母チタン、酸化鉄処理雲母チタン、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウム、金、銀、銅、白金、ステンレス等の金属粉末が挙げられる。
【0125】
更に、これらの(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤は、その一部又は全部が撥水化処理、親水化処理等の表面処理を施されていることが特に好ましい。なお、これらの粉体同士を複合化してもよい。また、一般油剤、シリコーン化合物、フッ素化合物、界面活性剤、増粘剤等で表面処理が施されたものも使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0126】
撥水化処理は、特に限定されるものではないが、(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤を各種の撥水化表面処理剤で処理することが挙げられ、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理等のオルガノシロキサン処理;ステアリン酸亜鉛処理等の金属石鹸処理;シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理等のシラン処理;パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩、パーフルオロポリエーテル処理等のフッ素化合物処理;N-ラウロイル-L-リジン処理等のアミノ酸処理;スクワラン処理等の油剤処理;アクリル酸アルキル処理等のアクリル処理等が挙げられ、これらの2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
【0127】
(G1)粉体としてシリコーンエラストマー粉体を使用することもできる。シリコーンエラストマー粉体は、主としてジオルガノシロキシ単位(D単位)からなる直鎖状ジオルガノポリシロキサンの架橋物であり、側鎖若しくは末端に珪素結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと側鎖若しくは末端にアルケニル基等の不飽和炭化水素基を有するジオルガノポリシロキサンを、ヒドロシリル化反応触媒下で架橋反応させることによって好適に得ることができる。シリコーンエラストマー粉体は、T単位及びQ単位からなるシリコーン樹脂粉体に比して、柔らかく、弾力があり、また、吸油性に優れるため、肌上の油脂を吸収し、化粧崩れを防ぐことができる。
【0128】
シリコーンエラストマー粉体は、球状、扁平状、不定形状等種々の形状を取りうる。シリコーンエラストマー粉体は油分散体の形態であってもよい。本発明の化粧料には、粒子形状を有するシリコーンエラストマー粉体であり、電子顕微鏡を用いた観察による一次粒子径及び/又はレーザー回析/散乱法で測定された平均一次粒子径が0.1〜50μmの範囲に入り、且つ、一次粒子の形状が球状のシリコーンエラストマー粉体を好適に配合することができる。シリコーンエラストマー粉体を構成するシリコーンエラストマーは、JIS K 6253「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」のタイプAデュロメータによる硬さが80以下のものが好ましく、65以下のものがより好ましい。
【0129】
なお、シリコーンエラストマー粉体は水分散液の形態として本発明の化粧料で使用することができる。このような水分散液の市販品としては、例えば東レ・ダウコーニング社製のBY 29−129、PF−2001 PIF Emulsion等が挙げられる。
【0130】
シリコーンエラストマー粉体はシリコーンレジン、シリカ等による表面処理が任意に施されていていてもよい。前記表面処理としては、例えば、特開平2−243612号公報、特開平8−12545号公報、特開平8−12546号公報、特開平8−12524号公報、特開平9−241511号公報、特開平10−36219号公報、特開平11−193331号公報、特開2000−281523号公報等に記載されているものが挙げられる。なお、シリコーンエラストマー粉体としては、「化粧料種別配合成分規格」収載の架橋型シリコーン末が該当する。シリコーンエラストマー粉体の市販品としては、例えば東レ・ダウコーニング社製のトレフィルE−506S、トレフィルE−508、9701 Cosmetic Powder、9702 Powder等が挙げられる。これらのシリコーンエラストマー粉体は表面処理がされていてもよく、表面処理剤の例としては、メチルハイドロジェンポリシロキサン、シリコーンレジン、金属石鹸、シランカップリング剤、シリカ、酸化チタン等の無機酸化物、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩等のフッ素化合物が挙げられる。
【0131】
本発明の化粧料中の(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤の配合量は、特に限定されるものではないが、化粧料全体の0.1〜50重量(質量)%の範囲が好適であり、1〜30重量(質量)%の範囲がより好適であり、5〜15重量(質量)%の範囲が更により好適である。
【0132】
本発明の化粧料は、(H)紫外線防御成分を更に含むことができる。(H)紫外線防御成分は室温において水に対して全く溶解しないか、水100gに対する該成分の溶解度が1重量(質量)%未満であるような疎水性のものが好ましい。(H)紫外線防御成分は、紫外線を遮蔽乃至散乱する成分であり、無機系の紫外線防御成分と有機系の紫外線防御成分がある。本発明の化粧料が日焼け止め効果を有するべきものであれば、少なくとも1種の無機系又は有機系、特に有機系の紫外線防御成分を含有することが好ましい。
【0133】
無機系の紫外線防御成分は、前記の無機系の顔料粉体、金属粉末顔料等を紫外線散乱剤として配合するものであってもよく、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、低次酸化チタン、鉄ドープ酸化チタン等の金属酸化物、水酸化鉄等の金属水酸化物、板状酸化鉄、アルミニウムフレーク等の金属フレーク類、炭化珪素等のセラミック類が挙げられる。このうち、平均粒子径が1〜100nmの範囲にある、粒状、板状、針状又は繊維状の微粒子金属酸化物及び微粒子金属水酸化物から選ばれる少なくとも一種であることが特に好ましい。これらの粉末は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理(パーフルオロアルキルリン酸エステル処理やパーフルオロアルキルシラン処理、パーフルオロポリエーテル処理、フルオロシリコーン処理、フッ素化シリコーン樹脂処理が好ましい)、シリコーン処理(メチルハイドロジェンポリシロキサン処理、ジメチルポリシロキサン処理、気相法テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン処理が好ましい)、シリコーン樹脂処理(トリメチルシロキシケイ酸処理が好ましい)、ペンダント処理(気相法シリコーン処理後にアルキル鎖等を付加する方法)、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、シラン処理(アルキルシランやアルキルシラザン処理が好ましい)、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理(ステアリン酸やミリスチン酸塩が好ましい)、アクリル樹脂処理、金属酸化物処理等がされていることが好ましく、これらの処理の複数で処理されていることが好ましい。例えば、微粒子酸化チタン表面を酸化ケイ素やアルミナ等の金属酸化物で被覆した後、アルキルシランで表面処理すること等が挙げられる。表面処理量は、粉体に対して総計で0.1〜50重量(質量)%の範囲にあることが好ましい。
【0134】
有機系の紫外線防御成分は一般に親油性であり、例えば、パラアミノ安息香酸(以下PABAと略す),PABAモノグリセリンエステル,N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル,N,N−ジエトキシPABAエチルエステル,N,N−ジメチルPABAエチルエステル,N,N−ジメチルPABAブチルエステル、2―[4―(ジエチルアミノ)―2―ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル(商品名:ユビナールAプラス)等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート,メンチルサリシレート,ホモメンチルサリシレート,オクチルサリシレート,フェニルサリシレート,ベンジルサリシレート,p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート,エチル−4−イソプロピルシンナメート,メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート,エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート,メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート,プロピル−p−メトキシシンナメート,イソプロピル−p−メトキシシンナメート,イソアミル−p−メトキシシンナメート,オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート),2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート,シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート,エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート,2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート,グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート,3,4,5−トリメトキシ桂皮酸3−メチル−4−[メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル]ブチル、ジメチコジエチルベンザルマロネート(商品名:パルソールSLX(INCI名:ポリシリコーン-15))等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン,2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン,2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン,2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン,2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン,2-ヒドロキシ−4メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸塩,4−フェニルベンゾフェノン,2−エチルヘキシル−4’−フェニル−ベンゾフェノン−2−カルボキシレート,ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン,4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)-d,l−カンファー、3−ベンジリデン−d,l−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、2,2’−メチレンビス(6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール){商品名:登録商標チノソルブM}等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、 2,4,6-トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン」{INCI:オクチルトリアゾン}、2,4−ビス{[4−(2−エチル−ヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ]フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン {INCI:ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、商品名:登録商標チノソルブS}等のトリアジン系紫外線吸収剤、2−シアノ−3,3−ジフェニルプロパ−2−エン酸2−エチルヘキシルエステル{INCI:オクトクリレン}等が例示される。
【0135】
また、前記有機系の紫外線防御成分を疎水性のポリマー粉末中に含有したものを用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもなくてもよく、平均一次粒子径は0.1〜50μmの範囲にあればよく、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂、シリル化ポリペプチド樹脂が例示される。有機系紫外線防御成分を0.1〜30重量(質量)%の範囲で含有するポリマー粉末が好ましく、特にUV−A吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを含有するポリマー粉末が好ましい。
【0136】
本発明の化粧料において、好適に使用できる(H)紫外線防御成分は、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及びトリアジン系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種である。これらの(H)紫外線防御成分は、汎用されており、入手が容易で、且つ、紫外線防御効果が高いため好適に使用することができる。特に、無機系と有機系の紫外線防御成分を併用することが好ましく、UV−Aに対応した紫外線防御成分とUV−Bに対応した紫外線防御成分を併用することが更に好ましい。
【0137】
本発明の化粧料においては、(H)紫外線防御成分を、化粧料全体に対して、合計で0.1〜40.0重量(質量)%の範囲で配合することが好ましく、0.5〜15.0重量(質量)%の範囲で配合することがより好ましい。
【0138】
本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で化粧料に通常使用されるその他の成分:例えば、有機樹脂、保湿剤、防腐剤、抗菌剤、香料、塩類、酸化剤又は酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、生理活性成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分、水、揮発性溶媒等を添加することができる。その他の成分は特に限定されるものではない。これらは1種を単独で、又は、2種以上を組み合わせて適宜使用することができる。
【0139】
有機樹脂としては、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸アルキルコポリマー等が挙げられる。有機樹脂は優れた造膜性を有するため、本発明に係る化粧料に配合することにより、塗布部に強固な塗膜を形成することができ、耐皮脂性や耐摩擦性等の持続性が改善される。
【0140】
保湿剤としては、例えば、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド等が挙げられる。なお、前記した多価アルコール類が肌上或いは毛髪上への保湿機能を発揮することは言うまでもない。
【0141】
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、トリクロサン、感光素、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリノン化合物、ジメチルラウリルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド等のアミンオキシド類等が挙げられる。
【0142】
また、抗菌剤としては、アポラクトフェリン;レゾルシン等のフェノール系化合物;アイチュリン系ペプチド、サーファクチン系ペプチド、プロタミン又はその塩(硫酸プロタミン等)等の抗菌又は殺菌性塩基性タンパク質又はペプチド、ε−ポリリジン又はその塩等のポリリジン類、銀イオン、銅イオン等を生成可能な金属化合物である抗菌性金属化合物;プロテアーゼ、リパーゼ、オキシドレダクターゼ、カルボヒドラーゼ、トランスフェラーゼ、フィターゼ等の抗菌性酵素等が挙げられる。
【0143】
香料としては、種々の植物の花、種子、葉、根等から抽出した香料、海藻類から抽出した香料、動物の各部位又は分泌物から抽出した香料(例、じゃこう、マッコウ)、人工的に合成した香料(例、メントール、ムスク、酢酸エステル、バニラ)が例示される。香料は、化粧料に香気、香りを付与するため、或いは不快臭をマスクするために配合され、公知の香料を適宜選択し、化粧料の剤形に応じて、適量を配合することができる。
【0144】
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化尿素、臭素酸アルカリ金属等が挙げられる。一方、酸化防止剤としては、例えば、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等が挙げられる。酸化防止剤として、アスコルビン酸及び/又はアスコルビン酸誘導体を使用してもよい。用いることのできるアスコルビン酸誘導体としては、例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸アンモニウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、クエン酸アスコルビル、酢酸アスコルビル、酒石酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、アスコルビルグルコシド等が挙げられる。また、酸化防止剤としては還元剤を使用してもよく、例えば、亜硫酸、重亜硫酸、チオ硫酸、チオ乳酸、チオグリコール酸、L−システイン、N−アセチル−L−システイン及びこれらの塩を適宜使用することができる。
【0145】
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。また、アンモニア等の無機アルカリ化剤、及び、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールアミン等の有機アルカリ化剤を使用することもできる。pH調整剤の配合量は特に限定されるものではないが、組成物の全重量に基づいて、0.01%〜20重量(質量)%が好ましく、0.1%〜10重量(質量)%がより好ましい。
【0146】
キレート剤としては、例えば、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
【0147】
清涼剤としては、l−メントール、カンフル等が挙げられる。
【0148】
生理活性成分としては、例えば、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン類、天然型の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分、胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤等が挙げられる。
【0149】
ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェノール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンH、ビタミンP、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類等が挙げられる。
【0150】
アミノ酸類としては、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
【0151】
核酸としては、デオキシリボ核酸等が挙げられる。
【0152】
ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等が挙げられる。
【0153】
天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分としては、特に限定されるものではないが、美白作用、老化防止作用、老化改善作用、美肌作用、抗菌作用、防腐作用等の効果を有する成分を1種以上選択して配合することが好ましい。
【0154】
具体的な成分としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。これらのエキスは水溶性であっても、油溶性であっても構わない。
【0155】
本発明の化粧料は、(I)水を含んでもよい。したがって、本発明の化粧料は、水中油型エマルジョン又は油中水型エマルジョン等のエマルジョンの形態をとることができる。この場合、本発明の化粧料は優れた乳化安定性及び使用感を示す。
【0156】
水は、人体に有害な成分を含有せず、清浄であればよく、水道水、精製水、ミネラルウォーターが例示される。また、本発明の化粧料、特にエマルジョン形態の化粧料において、水の配合量は、化粧料の2〜98重量(質量)%であることが好ましい。
【0157】
なお、本発明の化粧料には、その剤形及び目的に応じて、例えば、水以外に、軽質イソパラフィン、エーテル類、LPG、N−メチルピロリドン、次世代フロン等の揮発性溶媒を配合してもよい。
【0158】
本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、そのまま化粧料中に配合してもよいし、また、予め水と(D)成分の界面活性剤を用いて乳化物(エマルジョン)として配合してもよい。また、本発明のオルガノポリシロキサン組成物に加え、(C)成分の油剤、もしくはその一部を水と(D)成分の界面活性剤を用いてエマルジョンとして配合してもよい。エマルジョンの形態としては、配合する化粧料の形態に合わせる必要があるが、例えば、水中油型エマルジョンの形態を有する化粧料については、同様に水中油型エマルジョンの形態として調製することで、そのまま配合することができる。この場合、本発明のオルガノポリシロキサン組成物のエマルジョンの調製に用いられる(D)成分の界面活性剤は、配合系の安定性を維持しつつ感触の悪化を回避すべく、適切なものを選択することが好ましい。
【0159】
本発明の化粧料は乳化物であってもよく、その場合、水中油型エマルジョン又は油中水型エマルジョンのみならず、これらの多層エマルジョン又はマイクロエマルジョンであってもよい。なお、乳化の形態(水中油型又は油中水型)及びエマルジョンの粒子径は、所望の化粧料の種類に応じて適宜選択乃至調整することができる。
【0160】
本発明の化粧料が水中油型エマルジョン形態の場合、当該化粧料の分散相は、典型的には、本発明のオルガノポリシロキサン組成物、もしくはそれに(C)油剤を加えたものを、(D)成分の界面活性剤を用いて乳化されてなる液状粒子であり、その平均粒子径は、レーザー回折・散乱法等を用いた公知の測定装置により測定することができる。水中油型エマルジョン形態の化粧料は、測定される分散相の平均粒子径が0.1μm以下の透明なマイクロエマルジョンであってもよく、平均粒子径が4μmを超える大粒子径の白濁エマルジョンのいずれであってもよい。更に、エマルジョンの安定性や外観の透明性を改善する目的で、エマルジョン粒子を微細化することができる。特に、毛髪や皮膚への付着特性や使用感を改善する目的で、粒子径が0.5〜20μmのエマルジョンを選択することができ、且つ、好ましい。例えば、マイクロエマルジョンの場合には安定性が向上し、洗浄化粧料の場合には泡質が改善される。サブミクロン〜4μmの通常粒子系の場合には、汎用性に優れており、配合効果と安定性のバランスが良く、調製も容易である。また、数ミクロン以上、例えば4〜5μmの大粒子径の場合には、毛髪への付着性や使用感の向上が期待できる。
【0161】
水中油型エマルジョン又は油中水型エマルジョンの形態の本発明の化粧料は、ホモミキサー、パドルミキサー、ヘンシェルミキサー、ホモディスパー、コロイドミル、プロペラ攪拌機、ホモジナイザー、インライン式連続乳化機、超音波乳化機、真空式練合機等の装置により、機械力を用いて当該化粧料の各成分を混合することにより製造することができる。
【0162】
エマルジョン形態にある場合の本発明の化粧料は、本発明のオルガノポリシロキサン組成物を必須に含んでいるために、分散相を有しながらも使用感に優れる。また、分散相内は均一であり安定性にも優れる。
【0163】
本発明の化粧料は、前記液状オルガノポリシロキサンを含有する限り、所望により、前記の全ての成分の任意の組み合わせを含むことができる。すなわち、本発明の化粧料は、前記液状オルガノポリシロキサン組成物と共に以下の(C)〜(H)の成分の任意の組み合わせを含むことができる。
【0164】
(C)油剤
(D)界面活性剤
(E)アルコール
(F)増粘剤・ゲル化剤
(G)粉体・着色剤
(H)紫外線防御成分
【0165】
(C)〜(H)の各成分の組み合わせの内で、本発明の化粧料に好ましい成分の組み合わせは、以下のとおりである:
(C)+{(D)、(E)、(F)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+{(E)、(F)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+(E)+{(F)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+(F)+{(E)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+(G)+{(E)、(F)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+(H)+{(E)、(F)及び(G)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(D)+(E)+(F)+{(G)又は(H)}
(C)+(E)+{(D)、(F)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(E)+(F)+{(D)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(E)+(G)+{(D)、(F)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(E)+(H)+{(D)、(F)及び(G)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(F)+{(D)、(E)、(G)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(F)+(G)+{(D)、(E)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(F)+(H)+{(D)、(E)及び(G)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(G)+{(D)、(E)、(F)及び(H)からなる群から選択される少なくとも1種}
(C)+(G)+(H)+{(D)、(E)及び(F)からなる群から選択される少なくとも1種}
なお、本発明の化粧料は一般に水を含む。
【0166】
本発明の化粧料の形態は特に限定されるものではなく、エマルジョン以外に、液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、多層状、ムース状、スプレー状、シート状のいずれの形態もとることができる。
【0167】
本発明の化粧料は、例えば、皮膚洗浄剤製品、スキンケア製品、メイクアップ製品、制汗剤製品、脱臭剤製品、紫外線防御製品等の皮膚用化粧品;毛髪用洗浄剤製品、整髪料製品、毛髪用着色料製品、養毛料製品、ヘアリンス製品、ヘアコンディショナー製品、ヘアトリートメント製品等の毛髪用化粧品;、及び、浴用化粧品等の製品に使用することができ、特に、スキンケア製品、毛髪製品、制汗剤製品、脱臭剤製品、メイクアップ製品、又は、紫外線防御製品に好適に使用される。
【0168】
前記皮膚用化粧品としては、頭皮、顔面(口唇、眉毛、頬を含む)、手指、爪、全身のいずれの部位についても用いることができる。具体的には、クレンジングジェル、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングミルク、クレンジングローション、洗顔クリーム、アイメークアップリムーバー、洗顔フォーム、液体石鹸(ボディソープ)、ハンドソープ、ゲル状石鹸、固形石鹸、フェイシャルリンス、ボディリンス、シェービングクリーム、除光液、アクネ対策化粧料等の皮膚洗浄剤製品;肌用クリーム、頭皮用トリートメント、スキンミルク、ミルクローション、乳液、化粧水、保湿液、美容液、フェイシャルパック、ボディパウダー、エッセンス、シェービングローション、マッサージ料、等のスキンケア製品;ファンデーション、リキッドファンデーション、油性ファンデーション、メークアップベース、白粉、フェースパウダー、リップスティック、リップクリーム、練紅、リップグロス、アイシャドウ、アイライナー、アイクリーム、眉墨、まつげ化粧品、アイブローペンシル、アイブローブラッシュ、マスカラ、頬紅、頬化粧料(チークカラー、チークルージュ)、マニキュア、ペディキュア、ネイルカラー、ネイルラッカー、エナメルリムーバー、ネイルポリッシュ等のメイクアップ製品;デオドラント等の制汗剤;サンスクリーン剤、日焼け用薬剤(サンタン剤)等の紫外線防御製品が例示される。
【0169】
前記頭髪用化粧品としては、シャンプー、リンスインシャプー等の毛髪用洗浄剤;ヘアオイル、ヘアワックス、髪用カール保持剤、セット剤、ヘアクリーム、へアスプレー、ヘアリキッド等の整髪料製品;染毛料、ヘアカラースプレー、ヘアカラーリンス、ヘアカラースティック等の毛髪用着色料製品;ヘアトニック、ヘアトリートメントエッセンス、ヘアパック等の養毛料製品;オイルリンス、クリームリンス、トリートメントリンス、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント等のヘアリンス又はヘアコンディショニング製品が例示される。また、前記の浴用化粧品は、バスオイル、バスソルト、フォームバスが例示される。
【0170】
本発明の化粧料を収容する容器については特に限定されるものではなく、ジャー、ポンプ、チューブ、ボトル、圧力缶吐出容器、耐圧エアゾール容器、遮光容器、コンパクト容器、金皿、スティック容器、繰り出し容器、噴霧容器、混合液吐出口を備えた仕切り付き容器等の任意の容器に充填することができる。チューブは、通常のシリコーン系製剤では分離が起きやすい傾向があるが、本発明の化粧料は相分離の傾向が抑制されており、安定性に優れるため、かかるチューブ容器に充填されても安定に保管することが可能であるというメリットがある。
【実施例】
【0171】
以下に、本発明に関して実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらによって限定されるものではない。なお、下記組成式において、MeSiO基(又は、MeSi基)を「M」、MeSiO基を「D」と表記し、M及びD中のメチル基(Me)をいずれかの置換基によって変性した単位を「M」及び「D」と表記する。例えば、M及びD中のメチル基を水素原子又はビニル基によって置換した場合は、「M」及び「D」、又は、「MVi」及び「DVi」と表記する。
【0172】
以下における「流動性」、「損失係数」及び「複素粘度」は以下のようにして測定した。
【0173】
(流動性)
図4に示すように、管底から25mm及び40mmの高さのところに標線(以下「A線」及び「B線」)を付した、20mLスクリュー管(アズワン ラボランスクリュー管瓶 No.5)を準備し、試料をA線まで注入する。次いで、密封して25℃の恒温槽で24時間保温する。25℃において、かかるスクリュー管を水平に倒し、試料の先端がB線に到達したときの時間が96時間以内であるものを「液状」と判断した。
【0174】
(損失係数)
ARES粘弾性測定装置(Reometric Scientific社製)により損失係数tanδを測定した。測定条件は、25℃、40mmパラレルプレート、ギャップ0.5mm、歪み10%、周波数10Hzであった。
【0175】
(複素粘度)
ARES粘弾性測定装置(Reometric Scientific社製) により複素粘度を測定した。測定条件は、25℃、40mmパラレルプレート、ギャップ0.5mm、歪み10%、周波数10Hzであった。
【0176】
[合成例1] <シリコーン化合物No.1の合成>
反応器に、平均組成式 M−D−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 0.26質量部、平均組成式 M−D17−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 7.50質量部、平均組成式 MVi−D150−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 92.24質量部、及びデカメチルペンタシクロシロキサン(東レ・ダウコーニング社製 SH 245) 300質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を100〜120℃に維持して3時間静置した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は1.9、複素粘度は123,600mPa・sであった。
【0177】
[合成例2] <シリコーン化合物No.2の合成>
反応器に、平均組成式 M−D−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 0.69質量部、及び平均組成式 MVi−D150−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 99.12質量部、デカメチルペンタシクロシロキサン(東レ・ダウコーニング社製 SH 245) 25質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を100〜120℃に維持して3時間静置した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は3.4、複素粘度は6,410mPa・sであった。
【0178】
[合成例3] <シリコーン化合物No.3の合成>
反応器に、1−ドデセン 7.2質量部、平均組成式 M−D−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 9.8質量部、及び平均組成式 MVi−D40−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 83.0質量部、デカメチルペンタシクロシロキサン(東レ・ダウコーニング社製 SH 245) 100質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して3時間静置した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は1.7、複素粘度は8,950mPa・sであった。
【0179】
[合成例4] <シリコーン化合物No.4の合成>
反応器に、1−ヘキサデセン 7.2質量部、平均組成式 M−D−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 5.5質量部、及び平均組成式 MVi−D40−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 87.3質量部、デカメチルペンタシクロシロキサン(東レ・ダウコーニング社製 SH 245) 100質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して攪拌した。ついで、平均組成式 MVi−D40−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 87.3質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して2時間静置した。反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は8.7、複素粘度は230mPa・sであった。
【0180】
[合成例5] <シリコーン化合物No.5の合成>
反応器に、平均組成式 M−D55−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 43.3質量部、及び平均組成式 MVi−D150−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 15.7質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を40℃に維持してゆっくり攪拌した。粘度変化がなくなって反応が完結したのを確認した後、平均組成式 C[OC11OCH で表されるアリルポリオキシアルキレン 41.0質量部を仕込み、内温を70〜90℃に維持して2時間攪拌した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は3.0、複素粘度は16,000mPa・sであった。
【0181】
[合成例6] <シリコーン化合物No.6の合成>
反応器に、平均組成式 M−D170−DR*121−D−M で表されるポリオキシアルキレン基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン 66.3質量部、平均組成式 MVi−D150−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 8.5質量部、トルエン 20質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。ここで、R*1は 平均組成式 −C[OC18[OC18OH で表されるアリルポリオキシアルキレン残基を表す。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して2時間攪拌した。さらに、平均組成式 C[OC18[OC18OH で表されるアリルポリオキシアルキレン 25.2質量部を仕込み、内温を70〜90℃に維持して2時間攪拌した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色白濁の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は5.4、複素粘度は12,600mPa・sであった。
【0182】
[合成例7] <シリコーン化合物No.7の合成>
反応器に、平均組成式 M−D6.7−D2.8−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 1.0質量部、平均組成式 C11−D40−C12−D40−C11 で表されるアルケニル基を有するポリシロキサン共重合体 49.0質量部、デカメチルペンタシクロシロキサン(東レ・ダウコーニング社製 SH 245) 50質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して3時間静置した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は8.0、複素粘度は7,210mPa・sであった。
【0183】
[合成例8] <シリコーン化合物No.8の合成>
反応器に、平均組成式 M−D13−D5.5−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 67.7質量部、1,5−ヘキサジエン 32.3質量部、水添ポリイソブテン(日油社製 パールリーム 4) 100質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して3時間静置した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は9.0、複素粘度は2,130mPa・sであった。
【0184】
[合成例9] <シリコーン化合物No.9の合成>
反応器に、平均組成式 M−D13−D5.5−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 14.9質量部、平均組成式 C[OC10[OC7.6OC で表されるジメタリルポリオキシアルキレン 85.1質量部、トルエン 200質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を70〜90℃に維持して3時間攪拌した。IRスペクトルによりSi−H結合の消失を確認し、反応の進行を確認した後、反応液を減圧下で加熱して低沸分を溜去することによって、淡黄色透明の架橋オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」であり、損失係数(tanδ)は1.9、複素粘度は7,510mPa・sであった。
【0185】
[比較合成例1] <シリコーン化合物RE1の合成>
反応器に、平均組成式 M−D40−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 69.2質量部、平均組成式 MVi−D10−MVi で表されるメチルビニルポリシロキサン 20.8質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を80℃に維持して1時間攪拌した。ゲル状の生成物を、剪断力下で粉砕・混練することで淡黄色半透明のゲル状オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」ではなく、損失係数(tanδ)は0.2、複素粘度は28,890mPa・sであった。
【0186】
[比較合成例2] <シリコーン化合物RE2の合成>
反応器に、平均組成式 M−D94−D−M で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン 12.5質量部、1,5−ヘキサジエン 1.0質量部を仕込み、窒素雰囲気下で均一になるまで攪拌した。次いで、白金触媒 0.004質量部を加えて均一になるまで攪拌した後、内温を80℃に維持して1時間攪拌した。ゲル状の生成物を、剪断力下で混練することで淡黄色半透明のゲル状オルガノポリシロキサンを得た。得られた架橋オルガノポリシロキサンの流動性は「液状」ではなく、損失係数(tanδ)は0.1、複素粘度は104,600mPa・sであった。
【0187】
「シリコーン化合物No.1」〜「シリコーン化合物No.9」、及び、「シリコーン化合物RE1」〜「シリコーン化合物RE2」の平均組成式、代表的物性値、及び肌に塗布したときの感触と見た目の印象を表1A及び表1Bに示す。また、周波数と損失係数tanδの関係を図5及び6に示す。
【表1A】

【表1B】

【0188】
次に、シリコーン化合物No.1、シリコーン化合物RE1、及び、シリコーン化合物RE2を、それぞれ、デカメチルペンタシクロシロキサン(D5)と混合して得られた混合物(混合比=2:8(D5))の顕微鏡写真を図1〜図3にそれぞれ示す。
【0189】
図1に示すとおり、シリコーン化合物No.1は架橋度が低いので油剤と良好に混和して均一な油相を形成することができる。一方、シリコーン化合物RE1、及び、シリコーン化合物RE2では油相内にゲル粒子が存在するので、図2及び図3に示すとおり油相が均一にはならない。
【0190】
次に、上記の各混合物について、サブミクロン粒子アナライザー(コールターエレクトロニクス社製のCOULTER MODEL N4 MD)を用いて、25℃で、単分散モード解析により粒子の有無を測定し、また、エマルジョン粒子の平均粒子径を動的光散乱法により測定した。結果を表2に示す。
【0191】
【表2】

【0192】
(感触評価)
[実施例1〜2]及び[比較例1〜4]
表3に示す成分1〜7をデンタルミキサー(MIKRONA製MIGMA)で混合・均一化することにより得られた組成物の感触を評価した。客観性を担保するために以下の基準によりすべり感、及び、密着感を評価した。結果を表3に併せて示す。なお、表中、部は重量(質量)部を示す。
【0193】
<評価基準>
10名のパネラーが評価対象の組成物を腕に塗布し、塗布時と肌上に十分塗布されたと感じた時における、塗布時の自然なすべり感(ひっかかりや、つっぱり感、違和感の無い自然な感触)と肌への密着感を評価した。各パネラーにアンケートに回答してもらう形式にて、評価項目が優れていると判断した場合には5点を、劣っていると判断した場合には1点を、中間については、2,3,4点を記入してもらい、その平均点を以て使用感の評価結果とした。
【0194】
【表3】

*1) 製品名:SGM 36 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*2) 製品名:SH200-100cs (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*3) 製品名:SH245 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
【0195】
表3に示されるとおり、シリコーン化合物No.1又はシリコーン化合物No.2とデカメチルペンタシクロシロキサンとの混合物は、自然なすべり感、肌への密着感が共に良好であった。これに対し、シリコーン化合物RE1又はシリコーン化合物RE2とデカメチルペンタシクロシロキサンとの混合物は、仕上がり時のパサパサ感が強く肌との密着感に欠け、圧迫感のある不自然な質感が強く感じられた。また、架橋構造を有さないシリコーンガム(比較例3)又はジメチコン(比較例4)とデカメチルペンタシクロシロキサンとの混合物は塗布時に拡散するために肌なじみに欠け、また、塗布後の自然なすべり感がほとんど感じられなかった。
【0196】
[実施例3〜5]及び[比較例5〜8]
表4に示す組成でW/O乳化型リキッドファンデーションを調製し、化粧特性を官能評価した。官能試験における各評価項目は、客観性を担保するために以下の基準により評価した。結果を表4に併せて示す。なお、表中、部は重量(質量)部を示す。
【0197】
<評価基準>
10名のパネラーが評価対象の組成物を腕に塗布し、塗布時の自然なすべり感(ひっかかりや、つっぱり感、違和感の無い自然な感触)、肌上における伸び、肌への密着感、べたつきの無さ(仕上がり時に指で触ったときのべたつき感の無さ)、被膜のやわらかさ(仕上がり時に指で触ったときのやわらかさや肌への追従性)を評価した。また、化粧持ちは塗布後6時間(通常の生活環境下)での状態を評価した。各パネラーにアンケートに回答してもらう形式にて、各評価項目が優れていると判断した場合には5点を、劣っていると判断した場合には1点を、中間については、2,3,4点を記入してもらい、その平均点を以て使用感の評価結果とした。
【0198】
【表4】

*1) 製品名:SS-2910 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*2) 製品名:SH200-6cs (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*3) 製品名:SH245 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*4) 製品名:SGM 36 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*5) 製品名:SH200-100cs (東レ・ダウコーニング株式会社製)
【0199】
(W/O乳化型リキッドファンデーションの製造方法)
成分11〜19をあらかじめ混合粉砕したものを、成分1〜10を室温にて混合した油相の中に添加し、ディスパーにて分散させ、あらかじめ水相成分である成分20〜23を混合したものを攪拌しながら添加し、乳化してW/O乳化型リキッドファンデーションを調製した。
【0200】
実施例3〜5のW/O乳化型リキッドファンデーションは、ひっかかりや、つっぱり感、違和感の無い自然なすべり感が強く感じられ、肌上における伸び、肌への密着感に代表される塗布時の使用効果、及び、仕上がり時に指で触ったときのべたつき感の無さ、被膜のやわらかさや肌への追従性、さらには化粧持ちに代表される仕上がり時の使用効果の両面において、比較例5〜8のW/O乳化型リキッドファンデーションよりも優れていた。
【0201】
[実施例6〜8及び[比較例9〜12]
表5に示す組成でヘアコンディショナーを調製し、化粧特性を官能評価した。官能試験における各評価項目は、客観性を担保するために以下の基準により評価した。結果を表5に併せて示す。なお、表中、部は重量(質量)部を示す。
【0202】
<評価基準>
評価のための毛髪として、市販の中国人毛束(ビューラックス社製、30cm、4g)を、室温で10分間ブリーチ処理した後、10%ラウレス硫酸Na溶液で洗浄したものを用いた。10名のパネラーが、まず、WET時の使用効果として、評価対象の組成物1.0gを手の平に取って毛髪へ塗布した時の使用感(伸びの滑らかさと、軽さや重さ)、10回の手櫛で濯いでいる時の流水中での滑らかさ、タオルドライ時の感触(すべり性やコーティング感)を、次いで、DRY時の使用効果として、乾燥後のコンディショニング効果(自然な滑らかさ、仕上がりの指通り)を評価した。各パネラーにアンケートに回答してもらう形式にて、各評価項目が優れていると判断した場合には5点を、劣っていると判断した場合には1点を、中間については、2,3,4点を記入してもらい、その平均点を以て使用感の評価結果とした。
【0203】
【表5】

*1) 製品名:SH245 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*2) 製品名:SH556 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*3) 製品名:SGM 36 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*4) 製品名:SH200-100cs (東レ・ダウコーニング株式会社製)
【0204】
(ヘアコンディショナーの製造方法)
1)200mlビーカーに成分No.1〜No.13を仕込み、プロペラミキサーで撹拌下、80℃で加熱溶解した。
2)別に、成分No.15及びNo.16を80℃で加熱溶解した。
3)を撹拌下に、2)を添加して乳化した。
4)3)を撹拌しながら冷却し、40℃以下で成分No.14を添加した。
【0205】
実施例6〜8のヘアコンディショナーは、
A)毛髪への塗布時の使用感(伸びの滑らかさと、軽さや重さ)、
B)濯ぎ時の流水中での滑らかさ、
C)タオルドライ時の感触(すべり性やコーティング感)に代表されるWET時の使用効果、及び
D)乾燥後のコンディショニング効果(自然な滑らかさ、仕上がりの指通り)に代表されるDRY時の使用効果
において、比較例9〜12のヘアコンディショナーよりも優れていた。
【0206】
[実施例9〜11]及び[比較例13〜16]
表6に示す組成でシャンプーを調製し、化粧特性を官能評価した。官能試験における各評価項目は、客観性を担保するために以下の基準により評価した。結果を表6に併せて示す。なお、表中、部は重量(質量)部を示す。
【0207】
<評価基準>
10名のパネラーが、温水を頭髪にかけ十分に水分を含ませた後、評価対象の組成物を適量(パネラーが自分の髪の長さに合せて使用するシャンプーと同量)手に取り、頭髪に十分行き渡させる様に手を動かしてシャンプーを行い、評価を行なった。まず、WET時の使用効果として、毛髪へ塗布した時の使用感(泡質と泡立ちの良さ)、濯いでいる時の流水中での滑らかさ、タオルドライ時の感触(すべり性やコーティング感)を、次いで、DRY時の使用効果として、乾燥後のコンディショニング効果(自然な滑らかさ、仕上がりの指通り)を評価した。各パネラーにアンケートに回答してもらう形式にて、各評価項目が優れていると判断した場合には5点を、劣っていると判断した場合には1点を、中間については、2,3,4点を記入してもらい、その平均点を以て使用感の評価結果とした。
【0208】
【表6】

*1) シリコーン化合物(10部)をジメチルポリシロキサン2cs(90部)と混合して均一化した液60wt%を含有するO/Wエマルションであって、以下の表7に示す処方により乳化したもの。
*2) 製品名:SGM 36 (東レ・ダウコーニング株式会社製)
*3) 製品名:SH200-100cs (東レ・ダウコーニング株式会社製)
【0209】
【表7】

【0210】
(シャンプーの製造方法)
1)200mlビーカーに成分No.1〜No.3、成分No.7〜No.8及び成分No.17を仕込み、プロペラミキサーで撹拌下、70℃に保ちながら完全に溶解した。
2)70℃に保ちながら、1)に成分No.4〜No.6を加え、完全に溶解した。
3)2)を撹拌しながら冷却し、55℃で成分No.9〜No.15を加えた。
4)更に室温まで冷却し、撹拌しながら成分No.16を加えた。
【0211】
実施例9〜11のシャンプー組成物は、
A)泡質と泡立ちの良さに代表される洗浄効果、
B)濯ぎ後の濡れた状態での滑らかさ、
C)タオルドライ時の感触(痛みのない健常毛に近い、適度で自然な滑らかさ)に代表されるWET時の使用効果、及び
D)乾燥後のコンディショニング効果(しっとり感と指通り性、軽さや重さ)に代表されるDRY時の使用効果
の全ての面において、比較例13〜16のシャンプー組成物よりも優れていることが実証された。
【0212】
以下、本発明の実施例として、本発明の化粧料の具体的な処方を以下に示す。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。一連の処方例において、皮膚、毛髪等への感触改善の観点から、シリコーン化合物No.3 が最も好適なので、これを用いて処方例を示す。ただし、これらの処方例において、シリコーン化合物No.3は、本発明に係る他の変性シリコーン(例えば、前記のシリコーン化合物No.1〜2、4〜9)で置換してもよく、また、本発明に係る変性シリコーンの2種以上の混合物で置換してもよい。
【0213】
[処方例1] (W/O型乳液) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ジメチルポリシロキサン(2cSt) 2.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
3. ポリエーテル変性シリコーン 注) 5.0
4. イソオクタン酸セチル 5.0
5. トリオクタノイン 9.0
6. シリコーン化合物No.3 1.0
7. パラオキシ安息香酸エステル 0.1
8. 乳酸ナトリウム 0.5
9. 精製水 残量

注)Dow Corning社製 5200 Formulation Aid
【0214】
(製造手順)
工程1 成分1〜6を混合分散する。
工程2 工程1で得た組成物に成分7〜9の混合物を加えて室温にて乳化し、容器に充填して製品を得る。
【0215】
[処方例2] (W/O型乳液) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. メチルトリメチコン 12.0
2. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 7.0
3. シリコーン化合物No.3 5.0
4. スクワラン 5.0
5. ジオクタン酸ネオペンチルグリコール 3.0
6. α―モノオレイルグリセリルエーテル 1.0
7. ポリエーテル変性シリコーン 注) 2.0
8. ジステアリン酸アルミニウム塩 0.2
9. 硫酸マグネシウム 0.7
10.グリセリン 5.0
11.防腐剤 適量
12.精製水 残量
13.香料 適量

注)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
【0216】
(製造手順)
工程1 成分1〜8を混合する。
工程2 成分9〜12を加熱溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を少しずつ加えて乳化し、冷却して成分13を加えて乳液を得る。
【0217】
[処方例3] (O/W型乳液) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ステアリン酸 0.8
2. 自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 0.8
3. モノステアリン酸ポリエチレングリコール 1.1
4. セトステアリルアルコール 0.6
5. デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0
6. シリコーン化合物No.3 3.0
7. トリオクタノイン 2.0
8. スクワラン 2.0
9. パラオキシ安息香酸エステル 0.1
10.フェノキシエタノール 0.2
11.1,3−ブチレングリコール 7.0
12.グリセリン 5.0
13.カルボキシビニルポリマー 0.04
14.キサンタンガム 0.02
15.水酸化カリウム 0.04
16.精製水 残量
【0218】
(製造手順)
工程1 成分1〜8を加熱溶解する。
工程2 成分9〜16を加熱溶解する。
工程3 工程2で得た組成物に、工程1で得た組成物を少しずつ加えて乳化し、冷却する。
【0219】
[処方例4] (スキンケアクリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ステアリン酸 2.0
2. セトステアリルアルコール 1.8
3. モノステアリン酸グリセリン 1.5
4. ステアリン酸ソルビタン 0.5
5. モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 0.5
6. 流動パラフィン 10.0
7. デカメチルシクロペンタシロキサン 3.0
8. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 2.0
9. シリコーン化合物No.3 3.0
10.トリオクタン酸グリセリン 3.0
11.トリエタノールアミン 1.5
12.1,3−ブチレングリコール 10.0
13.精製水 残量
【0220】
(製造手順)
工程1 成分1〜10を加熱溶解する。
工程2 成分11〜13を加熱溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を少しずつ加えて乳化し、冷却する。
【0221】
[処方例5] (W/O型クリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 2.0
2. 流動パラフィン 13.5
3. スクワラン 4.0
4. マカデミアナッツ油 3.3
5. ポリエーテル変性シリコーン 注) 2.2
6. クエン酸ナトリウム 0.2
7. プロピレングリコール 8.0
8. グリセリン 3.0
9. 防腐剤 適量
10.香料 適量
11.精製水 60.8

注)Dow Corning社製 5200 Formulation Aid
【0222】
(製造手順)
工程1 成分1〜5を混合する。
工程2 成分6〜11を混合した後、工程1で得た組成物に加えて乳化する。
【0223】
[処方例6] (W/O型クリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ジメチコンクロスポリマー 注1) 3.0
2. シリコーン化合物No.3 2.0
3. 流動パラフィン 14.0
4. トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
5. マカデミアナッツ油 5.0
6. ポリエーテル変性シリコーン 注2) 1.0
7. シリコーンエラストマー粉体 注3) 3.0
8. クエン酸ナトリウム 0.2
9. プロピレングリコール 8.0
10.グリセリン 3.0
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
13.精製水 59.8

注1)Dow Corning社製 9011 Silicone Elastomer Blend
注2)Dow Corning社製 5200 Formulation Aid
注3)東レ・ダウコーニング社製 トレフィル E−506S
【0224】
(製造手順)
工程1 成分1〜7を混合する。
工程2 成分8〜13を混合した後、工程1で得た組成物に加えて乳化する。
【0225】
[処方例7] (O/W型クリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 3.5
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
3. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 18.0
4. ポリエーテル変性シリコーン 注1) 0.7
5. プロピレングリコール 3.0
6. ポリアクリルアミド系混合物 注2) 0.8
7. キサンタンガム(2%水溶液) 8.0
8. 防腐剤 適量
9.香料 適量
10.精製水 42.5

注1)東レ・ダウコーニング社製 SH3771M
注2)SEPIC製 セピゲル305
【0226】
(製造手順)
工程1 成分1〜3を混合する。
工程2 成分4〜10を混合する。
工程3 工程1で得た組成物を、工程2で得た組成物に加えて乳化する。
【0227】
[処方例8] (W/O型リキッドファンデーション) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ポリエーテル変性シリコーン 注1) 10.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 18.0
3. シリコーン化合物No.3 8.0
4. ジメチコンクロスポリマー 注2) 4.0
5. 2−エチルヘキサン酸エチルヘキシル 5.0
6. オクチルシラン処理赤色酸化鉄 0.1
7. オクチルシラン処理黄色酸化鉄 0.6
8. マイカ 3.5
9. オクチルシラン処理黒色酸化鉄 0.05
10.精製水 残量
11.ポリソルベート20 0.2
12.防腐剤 0.5
13.キサンタンガム 0.5
14.硫酸マグネシウム 0.4

注1)Dow Corning社製 5200 Formulation Aid
注2)Dow Corning社製 9040 Silicone Elastomer Blend
【0228】
(製造手順)
工程1 成分1〜9を混合分散する。
工程2 成分10〜14を混合分散する。
工程3 工程2で得た組成物を、工程1で得た組成物に加えて乳化する。
【0229】
[処方例9] (O/W型リキッドファンデーション) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ステアリン酸 2.4
2. ノステアリン酸プロピレングリコール 2.0
3. セチルアルコール 0.2
4. 液状ラノリン 2.0
5. 流動パラフィン 1.0
6. シリコーン化合物No.3 2.0
7. ミリスチン酸イソプロピル 8.5
8. 精製水 残量
9. カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.2
10.ベントナイト 0.5
11.ジプロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.防腐剤 適量
14.酸化チタン 8.0
15.マイカ 4.0
16.着色顔料 適量
17.香料 適量
【0230】
(製造手順)
工程1 成分8〜16を加熱して混合分散する。
工程2 成分1〜7を加熱して混合する。
工程3 工程2で得た組成物を、工程1で得た組成物に加えて乳化し、成分17を加えて室温まで冷却する。
【0231】
[処方例10] (W/O型サンスクリーン乳液) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 4.0
2. ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1.0
3. シリコーン処理微粒子酸化チタン 5.0
4. シリコーン処理微粒子酸化亜鉛 9.0
5. スクワラン 15.0
6. コハク酸ジオクチル 5.0
7. シリコーン化合物No.3 5.0
8. ジメチルポリシロキサン(2cSt) 10.0
9. デカメチルシクロペンタシロキサン 8.0
10.デカメチルシクロペンタシロキサン/(アクリレーツ/
メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー 注1) 2.0
11.ジイソステアリン酸グリセリン 2.0
12.ポリエーテル変性シリコーン 注2) 0.5
13.有機変性モンモリロナイト 0.5
14.精製水 残量
15.1,3−ブチレングリコール 5.0

注1)東レ・ダウコーニング社製 FA4001CM Silicone Acrylate
注2)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
【0232】
(製造手順)
工程1 成分3,4を成分7〜10と混合し、微粉砕する。
工程2 工程1で得た組成物を、成分1,2と5,6及び11〜13を加熱して混合する。
工程3 成分14及び15の混合液を、工程2で得た組成物に徐々に加えて乳化する。
【0233】
[処方例11] (W/O型サンスクリーン乳液) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. 微粒子酸化チタンスラリー 10.0
(デカメチルシクロペンタシロキサン溶液固形分30%)
2. 微粒子酸化亜鉛スラリー 30.0
(デカメチルシクロペンタシロキサン溶液固形分35%)
3. パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 8.0
4. ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
5. シリコーン化合物No.3 4.0
6. カプリリルメチコン 3.0
7. トリメチルシロキシケイ酸溶液 7.5
8. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 4.5
9. ポリエーテル変性シリコーン 注) 1.0
10.イソノナン酸イソデシル 1.0
11.シリカ 2.5
12.精製水 残量
13.防腐剤 適量
14.1,3−プロパンジオール 2.0
15.アロエエキス 1.0

注)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
【0234】
(製造手順)
工程1 成分1〜10を混合分散する。
工程2 成分11〜15を混合する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を添加して乳化する。
【0235】
[処方例12] (O/W型サンスクリーンクリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ポリエーテル変性シリコーン混合物 注1) 10.0
2. トリ(POE)ラウリルエーテルリン酸ナトリウム 0.05
3. ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.0
4. パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 6.0
5. シリコーン化合物No.3 3.0
6. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 2.0
7. フェニルトリメチコン 2.0
8. カルボマー(2質量%水溶液) 22.5
9. 精製水 残量
10.水酸化ナトリウム(1質量%水溶液) 10.5
11.ポリオキシプロピレンメチルグルコシド 0.4
12.エタノール 2.0
13.1,3−ブチレングリコール 5.0
14.グリセリン 5.0
15.防腐剤 適量
16.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 注2) 2.5

注1)東レ・ダウコーニング社製 FB−2540
注2)東レ・ダウコーニング社製 BY29-129
【0236】
(製造手順)
工程1 成分8〜15を混合する。
工程2 成分1〜7を混合する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を添加して乳化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分16を加えて攪拌混合する。
【0237】
[処方例13] (アイシャドウ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. セリサイト 40.0
2. マイカ 10.0
3. タルク 残量
4. 酸化チタン 10.0
5. 微粒子酸化チタン 5.0
6. ステアリン酸マグネシウム 3.0
7. 顔料 適量
8. オクチルドデカノール 3.0
9. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 4.0
10.シリコーン化合物No.3 3.0
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
【0238】
(製造手順)
工程1 成分8〜11を混合する。
工程2 成分1〜7を混合する。
工程3 工程2で得た組成物に、工程1で得た組成物を添加して混合する。
工程4 工程3で得た組成物に成分12を加えて攪拌混合する。
【0239】
[処方例14] (アイライナー) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 8.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
3. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 5.0
4. カプリリルメチコン 4.0
5. ホホバ油 2.0
6. ポリエーテル変性シリコーン 注) 1.0
7. シリコーン処理黒酸化鉄 20.0
8. エタノール 5.0
9. 防腐剤 適量
10.精製水 残量

注)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
【0240】
(製造手順)
工程1 成分1〜5を加温混合し、成分6を添加して分散する。
工程2 成分7〜9を混合する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を加えて均一にし加温する。
工程4 工程3で得た組成物に成分10を加えて攪拌混合する。
【0241】
[処方例15] (保湿クリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 5.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 5.0
3. フェニルトリメチコン 3.0
4. 流動パラフィン 5.0
5. テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール 3.0
6. 2−エチルヘキサン酸セチル 5.0
7. ポリエーテル変性シリコーン 注1) 1.0
8. シリコーンエラストマー粉体 注2) 2.5
9. 疎水化シリカ 2.0
10.ステアリン酸亜鉛 2.0
11.ビタミンEアセテート 3.0
12.ポリエチレングリコール400 1.0
13.乳酸ナトリウム 1.0
14.1,3−ブチレングリコール 5.0
15.防腐剤 適量
16.香料 適量
17.精製水 残量

注1)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
注2)東レ・ダウコーニング社製 トレフィル E−506S
【0242】
(製造手順)
工程1 成分1〜7及び成分10〜11を均一に混合し、成分8〜9を添加して均一に分散する。
工程2 成分12〜15及び成分17を加えて溶解する。
工程3 工程2で得た組成物を、工程1で得た組成物に徐々に添加して乳化し、冷却する。
工程4 工程3で得た組成物に成分16を加えて攪拌混合する。
【0243】
[処方例16] (アフターシェーブクリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 15.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
3. ポリエーテル変性シリコーン 注1) 3.0
4. ポリエーテル変性シリコーン 注2) 5.0
5. ポリエチレングリコール400 5.0
6. L−グルタミン酸ナトリウム 2.0
7. アラントイン 0.1
8. アロエ抽出物 適量
9. 防腐剤 適量
10.酸化防止剤 適量
11.香料 適量
12.精製水 残量

注1)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
注2)Dow Corning社製 5200 Formulation Aid
【0244】
(製造手順)
工程1 成分1〜5及び成分11〜12を加熱混合する。
工程2 成分6〜10を加熱混合する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を徐々に添加して乳化する。
【0245】
[処方例17] (口紅) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. マイクロクリスタリンワックス 10.0
2. パラフィンワックス 15.0
3. カルナウバワックス 5.0
4. ワセリン 5.0
5. リンゴ酸ジイソステアリル 7.0
6. トリイソステアリン酸グリセリル 11.5
7. ジカプリン酸プロピレングリコール 7.0
8. ステアリン酸イヌリン 注1) 2.0
9. シリコーン化合物No.3 3.0
10.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
11.デカメチルシクロペンタシロキサン/(アクリレーツ/
メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー 注2) 3.0
12.トリメチルシロキシケイ酸のジメチルポリシロキサン 2.0
(100mm/s)溶液(有効成分33%) 注3)
13.赤色201号 1.0
14.赤色202号 1.0
15.黄色4号 2.0
16.酸化チタン 4.0
17.黒酸化鉄 0.5
18.酸化鉄雲母チタン 3.0
19.雲母チタン 2.0
20.精製水 5.0
21.1,3−ブチレングリコール 1.0
22.防腐剤 適量
23.香料 適量

注1)千葉製粉社製 レオパールISL2
注2)東レ・ダウコーニング社製 FA4001CM Silicone Acrylate
注3)Dow Corning社製 DC593
【0246】
(製造手順)
工程1 成分1〜19を加熱して混合溶解する。
工程2 成分20〜22を混合する。
工程3 工程1で得た組成物に、工程2で得た組成物を添加して混合する。
工程4 工程3で得た組成物に成分23を添加して密閉容器に充填する。
【0247】
[処方例18] (リップグロス) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーン化合物No.3 10.0
2. 無水ケイ酸(平均一次粒子径10nm) 1.5
3. リンゴ酸ジイソステアリル 15.0
4. ステアリルアルコール 4.0
5. メチルトリメチコン 1.0
6. フェニルトリメチコン 3.0
7. 重質流動イソパラフィン 残量
8. トリメチルペンタフェニルトリシロキサン 1.0
9. スクワラン 9.0
10. ヒマワリ油 5.0
11. トリカプリリルグリセリル(=トリカプリン酸グリセリル) 5.0
12.ワセリン 5.0
13.マイクロクリスタリンワックス 2.0
14.赤色202号 0.8
15.雲母チタン 3.0
【0248】
(製造手順)
工程1 成分1〜15を加熱混合し、容器に充填した後、冷却する。
【0249】
[処方例19] (リップグロス) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ポリアミド変性シリコーン 注1 19.0
2. シリコーン化合物No.3 10.0
3. メチルフェニル変性シリコーン 28.0
4. イソノナン酸イソノニル 38.0
5. トリオクタノイン 2.0
6. 雲母チタン 3.0

注1)Dow Corning社製 2−8178gellant
【0250】
(製造手順)
工程1 成分1〜6を加熱混合し、容器に充填した後、冷却する。
【0251】
[処方例20] (マスカラ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. パラフィンワックス 5.0
2. 軽質流動イソパラフィン 残量
3. カプリルメチコン 0.5
4. シリコーン化合物No.3 0.5
5. トリオクタノイン 13.0
6. デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
7. ステアリン酸イヌリン 5.0
8. ジメチコンクロスポリマー 注) 10.0
9. フッ素化合物表面処理黒酸化鉄 6.0
10.ショ糖脂肪酸エステル 4.0
11.ミツロウ 5.0
12.ロジン酸ペンタエリスリット 5.0
13.防腐剤 適量
14.精製水 5.0

注)Dow Corning社製 9040 Silicone Elastomer Blend
【0252】
(製造手順)
工程1 成分1〜12を加熱して混合分散した後、成分13〜14の混合物を添加して乳化し、容器に充填する。
【0253】
[処方例21] (クレンジングクリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体 注) 0.25
2. 水酸化ナトリウム 1%水溶液 7.0
3. ジプロピレングリコール 5.0
4. グリセリン 15.0
5. 精製水 残量
6. ショ糖脂肪酸エステル 0.5
7. ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド(2E.O.) 0.5
8. 酢酸トコフェロール 0.1
9. 防腐剤 適量
10.香料 適量
11.エタノール 4.5
12.シリコーン化合物No.3 0.5

注)ペミュレンTR−1(日本ルーブリゾール社製)
【0254】
(製造手順)
工程1 成分1〜5を混合する。
工程2 成分6〜12を均一に混合溶解する
工程3 工程1で得られた混合物に工程2で得られた混合物を添加し、混合する。
【0255】
[処方例22] (メーキャップリムーバー) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体 注) 0.1
2. トリエタノールアミン 0.05
3. メチルトリメチコン 7.0
4. スクワラン 1.0
5. シリコーン化合物No.3 2.0
6. ビタミンE アセテート 0.2
7. ポリエーテル変性シリコーン 0.5
8. ヒアルロン酸ナトリウム 1.0
9. エデト酸二ナトリウム 0.1
10.プロピレングリコール 7.0
11.フェノキシエタノール 適量
12.精製水 残量

注)ペミュレンTR−1(日本ルーブリゾール社製)
【0256】
(製造手順)
工程1 成分1〜2及び成分6〜12を均一に混合し、成分3〜5を混合したものを加え、乳化する。
【0257】
[処方例23] (下地クリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ジメチルポリシロキサン(2cSt) 2.0
2. デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
3. ポリエーテル変性シリコーン 注1) 3.0
4. イソオクタン酸セチル 5.0
5. シリコーン化合物No.3 5.0
6. パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 2.0
7. シリコーンエラストマー 注2) 4.0
8. 有機変性ベントナイト 0.5
9. 硫酸バリウム 2.0
10.タルク 1.0
11.ナイロンパウダー 3.0
12.防腐剤 適量
13.キサンタンガム 0.1
14.L−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム 0.3
15.精製水 残量

注1)東レ・ダウコーニング社製 SS−2910
注2)Dow Corning社製 9045 Silicone Elastomer Blend
【0258】
(製造手順)
工程1 成分1〜11を混合分散する。
工程2 工程1で得た組成物に、成分12〜15の混合物を加えて室温にて乳化する。
【0259】
[処方例24] (制汗剤) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. シリコーンエラストマー 注1) 20.0
2. ジメチコンクロスポリマー 注2) 20.0
3. シリコーン化合物No.3 15.0
4. デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0
5. アルミニウムジルコニウム四塩化水和物 20.0
6. ジメチルポリシロキサン(6cSt) 10.0

注1)Dow Corning社製 9045 Silicone Elastomer Blend
注2)Dow Corning社製 9011 Silicone Elastomer Blend
【0260】
(製造手順)
工程1 成分1〜4及び成分6を混合する。
工程2 成分5を、工程1で得た組成物に加え、混合分散する。
【0261】
[処方例25] (シャンプー) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. 精製水 残量
2. ポリクオタニウム−10 0.3
3. EDTA−2Na 0.1
4. グリセリン 1.5
5. ラウレス硫酸Na(27%水溶液) 30.0
6. ラウレス−6カルボン酸Na(24%水溶液) 10.0
7. コカミドプロピルベタイン、NaCl(30%水溶液) 10.0
8. ポリクオタニウム−7 0.27
9. 防腐剤 適量
10.香料 適量
11.コカミドMEA 2.0
12.シリコーン化合物No.3の乳化物 注) 0.5
13.クエン酸 適量

注)シリコーン化合物No.3とジメチルポリシロキサン(2cSt)とを1/9重量比で混合し、さらに、固形分30重量%となるように乳化したO/W乳化物。
【0262】
(製造手順)
工程1 成分1〜4を加温し、混合溶解する。
工程2 工程1で得た組成物に成分5〜7を添加する。
工程3 工程2で得た組成物を冷却し、成分8〜12を添加する。なお、必要に応じて、成分13を添加し、pHを調製する。
【0263】
なお、工程3の後に、更に、ジメチルシリコーン、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーンの等の乳化物、シリコーンエラストマー粉体の水分散物、及び/又はポリエーテル変性シリコーン等の水溶性シリコーン油等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0264】
[処方例26] (コンディショナー) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ステアリルトモニウムクロリド 1.44
2. セチルアルコール 2.4
3. オクチルドデカノール 0.5
4. エチルヘキサン酸セチル 0.6
5. スクワラン 0.2
6. 精製水 残量
7. グリセリン 2.0
8. 防腐剤 適量
9. 香料 適量
10.シリコーン化合物No.3の乳化物 注) 3.0
11.クエン酸 適量

注)シリコーン化合物No.3とジメチルポリシロキサン(2cSt)とを1/9重量比で混合し、さらに、固形分30重量%となるように乳化したO/W乳化物。
【0265】
(製造手順)
工程1 成分1〜5を加温し、混合溶解する。
工程2 成分6〜7を加温し、混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物を冷却し、成分8〜10を添加する。なお、必要に応じて、成分11を添加する。
【0266】
なお、工程4の後に、更に、ジメチルシリコーン、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーンの等の乳化物、シリコーンエラストマー粉体の水分散物、及び/又はポリエーテル変性シリコーン等の水溶性シリコーン油等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0267】
[処方例27] (ヘアトリートメント リンスタイプ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. セチルアルコール 5.6
2. ミネラルオイル 1.0
3. ステアルトリモニウムクロリド 1.2
4. ベヘントリモニウムクロリド 0.64
5. シクロペンタシロキサン 2.0
6. ジメチコン(2cSt) 1.0
7. ジメチコン(5,000cSt) 1.0
8. フェニルメチコン 2.0
9. グリセリン 2.0
10.EDTA−2Na 0.1
11.精製水 残量
12.パンテノール 0.1
13.トコフェロール 0.04
14.リシンHCl 0.02
15.グリシン 0.02
16.ヒスチジン 0.02
17.シリコーン化合物No.3 0.5
18.防腐剤 適量
19.香料 適量
【0268】
(製造手順)
工程1 成分1〜8を加温し、混合溶解する。
工程2 成分9〜11を加温し、混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物を冷却し、成分12〜19を添加する。
【0269】
また、工程1において、成分1〜8に加え、さらに、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーン等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0270】
[処方例28] (ヘアトリートメント リーブオンタイプ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. セチルアルコール 4.0
2. ミネラルオイル 1.0
3. ステアルトリモニウムクロリド 1.0
4. ベヘントリモニウムクロリド 0.2
5. シクロペンタシロキサン 1.2
6. ジメチコン(2cSt) 0.6
7. ジメチコン(5,000cSt) 0.6
8. フェニルメチコン 1.2
9.グリセリン 2.0
10.EDTA−2Na 0.1
11.精製水 残量
12.パンテノール 0.1
13.トコフェロール 0.04
14.リシンHCl 0.02
15.グリシン 0.02
16.ヒスチジン 0.02
17.シリコーン化合物No.3 0.3
18.防腐剤 適量
19.香料 適量
【0271】
(製造手順)
工程1 成分1〜8を加温し、混合溶解する。
工程2 成分9〜11を加温し、混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物を冷却し、成分12〜19を添加する。
【0272】
また、工程1において、成分1〜9に加え、さらに、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーン等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0273】
[処方例29] (ヘアミスト) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. 精製水 残量
2. ソルビトール 0.6
3. クレアチン 0.2
4. 尿素 1.0
5. 1,3−ブチレングリコール 2.0
6. 防腐剤 適量
7. エタノール 15.0
8. PCAイソステアリン酸グリセレス−25 0.5
9. 香料 適量
10.PEG/PPG−30/10ジメチコン、DPG 注) 1.0
11.シリコーン化合物No.3 1.0
12.シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 2.0
13.塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン 1.0

注)東レ・ダウコーニング社製 BY 25−338
【0274】
(製造手順)
工程1 成分1〜6を混合溶解する。
工程2 成分7〜10を混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成部を添加し、可溶化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分11〜13を添加し、混合溶解する。
【0275】
[処方例30] (ヘアフォーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
原液
(成分)
1. ポリビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体 5.0
2. ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩 0.5
3. フェニルトリメチコン 2.0
4. シリコーン化合物No.3 1.0
5. エタノール 12.0
6. 防腐剤 適量
7. 香料 適量
8. 精製水 残量

充填処方
9. 原液 95.0
10・液化石油ガス(LPG) 5.0
【0276】
(製造手順)
工程1 成分1〜8を混合溶解する。
工程2 工程1で得た組成物(原液)を容器(缶)に充填し、バルブ装着後、成分10を充填する。
【0277】
また、工程1において、成分1〜8に加え、皮膜形成剤として(アクリレーツ/メタクリル酸ポリトリメチルシロキシ)コポリマー(例: 東レ・ダウコーニング社製 FA 4001 CM(30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液))を配合してもよい。
【0278】
[処方例31] (ヘアスプレー) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
原液
(成分)
1. エチルアルコール 残量
2. アクリル樹脂アルカノールアミン液(有効成分50%) 7.0
3. セチルアルコール 0.1
4. シリコーン化合物No.3 0.5
5. 香料 適量

充填処方
6. 原液 50.0
7. ジメチルエーテル 50.0
【0279】
(製造手順)
工程1 成分1に成分2〜5を添加し、混合溶解する。
工程2 工程1で得た組成物をろ過する。
工程3 工程2で得た組成物(原液)を容器(缶)に充填し、バルブ装着後、成分7を充填する。
【0280】
[処方例32] (ヘアワックス) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. コハク酸ジエチルヘキシル 10.0
2. スクワラン 1.0
3. シア脂 1.0
4. シリコーン化合物No.3 2.0
5. キャンデリラロウ 5.5
6. マイクロクリスタリンワックス 6.0
7. カルナバロウ 6.0
8. セテス−6 6.0
9. セテスー10 6.0
10.ステアリン酸グリセリル(SE)石鹸不純物 1.5
11.ヒドロキシステアリン酸 4.5
12.精製水 残量
13.1,3−ブチレングリコール 3.0
14.水酸化Na 適量
15.PEG−90M 適量
16.防腐剤 適量
【0281】
(製造手順)
工程1 成分1〜11を加温し、混合溶解する。
工程2 成分12〜14を加温し、混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分15〜16を、加温下に順次添加する。
【0282】
[処方例33] (ヘアクリーム) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ワセリン 4.0
2. エチルヘキサン酸セチル 3.0
3. シリコーン化合物No.3 注) 2.0
4. ジメチコン(350cSt) 1.0
5. PEG−40水添ヒマシ油 1.0
6. ポリアクリルアミド 1.0
7. 精製水 残量
8. グリセリン 3.0
9. ヒドロキシエチルセルロース 0.1
10.エタノール 3.0
11.防腐剤 適量

注)シリコーン化合物No.3のデカメチルシクロペンタシロキサン溶液(有効成分10重量%)
【0283】
(製造手順)
工程1 成分1〜5を加温し、混合溶解する。
工程2 成分6〜9を加温し、混合溶解する。
工程3 工程2で得た組成物を添加し乳化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分10〜11を順次添加する。
【0284】
また、工程1において、成分1〜5に加え、さらに、ジメチルシリコーン、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーン等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0285】
[処方例34] (ヘアローション) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. カルボマー 0.4
2. ヒドロキシエチルセルロース 0.1
3. PEG−6 1.5
4. 精製水 残量
5. エタノール 3.5
6. PEG−40水添ヒマシ油 0.5
7. トリラウレス−4リン酸 0.1
8. エチルヘキサン酸セチル 2.0
9. シリコーン化合物No.3の乳化物 注1) 1.2
10.ジメチコンの乳化物 注2) 2.5
11.防腐剤 適量
12.水酸化Na 適量

注1)シリコーン化合物No.3とジメチルポリシロキサン(2cSt)とを1/9重量比で混合し、さらに、固形分30重量%となるように乳化したO/W乳化物。
注2)東レ・ダウコーニング社製、FZ−4150(有効成分30重量%)
【0286】
(製造手順)
工程1 成分1〜4を加温し、混合溶解する。
工程2 成分5〜7を加温し、混合溶解する。
工程3 工程1で得た組成物に工程2で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分8〜12を添加する。
【0287】
また、工程4において、成分8〜12に加え、さらに、ジメチルシリコーン、分子鎖両末端ジメチルシラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン(ジメチコノール)、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノポリエーテル共変性シリコーンの等の乳化物、シリコーンエラストマー粉体の水分散物、ポリエーテル変性シリコーン等の水溶性シリコーン油等を配合することで、それぞれの相乗効果が期待できる。
【0288】
[処方例35] (ヘアオイル) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. ジメチコンのシクロペンタシロキサン溶液 注) 残量
2. シリコーン化合物No.3 3.0
3. ジメチコン(350cSt) 2.0
4. デカメチルシクロペンタシロキサン 28.0

注)東レ・ダウコーニング社製、BY11−003
【0289】
(製造手順)
工程1 成分1〜4を適宜加温し、混合溶解する。
【0290】
[処方例36] (ヘアカラー 酸化タイプ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
第1剤
(成分)
1. ステアレス−2 3.0
2. ステアレス−21 2.0
3. PPG−15 ステアリル 5.0
4. セトステアリルアルコール 4.0
5. ベヘニルアルコール 2.0
6. シリコーン化合物No.3 2.0
7. 塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム 0.8
8. 精製水 残量
9. EDTA−2Na 0.5
10.無水亜硫酸Na 0.5
11.アスコルビン酸Na 0.1
12.1,3−ブチレングリコール 3.0
13.パラフェニレンジアミン 0.25
14.パラアミノフェノール 0.1
15.メタアミノフェノール 0.05
16.ポリクオタニウム−39 0.3
17.炭酸水素アンモニウム 2.0
18.強アンモニア水 5.0
【0291】
(製造手順)
工程1 成分1〜7を加温して、混合溶解する。
工程2 成分8〜15を加温して、混合溶解する。
工程3 工程2で得た組成物に工程1で得た組成物を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物に成分16〜18を順次添加する。
【0292】
第2剤
(成分)
1. セトステアリルアルコール 4.5
2. ラウリル硫酸Na 0.5
3. 防腐剤 適量
4. エチドロン酸 0.1
5. リン酸水素二Na 0.3
6. 精製水 残量
7. 過酸化水素水(35%水溶液) 17.14
8. リン酸 適量
【0293】
(製造手順)
工程1 成分1を加温溶解する。
工程2 成分2〜6を加温し、混合溶解する。
工程3 工程2で得た組成物に工程1で得た成分を添加し、乳化する。
工程4 工程3で得た組成物を冷却し、成分7と、必要に応じて成分8を添加する。
【0294】
[処方例37] (ヘアマニキュア) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
(成分)
1. 黒色401号 0.4
2. 紫色401号 0.1
3. 橙色205号 0.3
4. ベンジルアルコール 5.0
5. クエン酸 0.5
6. ヒドロキシエチルセルロース 2.0
7. 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5
8. PEG−40水添ヒマシ油 0.5
9. シリコーン化合物No.3 1.0
10.エタノール 10.0
11.防腐剤 適量
12.香料 適量
13.精製水 残量
14.クエン酸ナトリウム 適量
【0295】
(製造手順)
工程1 成分1〜13を混合溶解する。
工程2 工程1で得た組成物に成分14を加えて、pHを調整する。
【0296】
[処方例38] (パーマ) 各成分名後の数値は重量(質量)部を表す。
第1剤
(成分)
1. EDTA−2Na 0.1
2. エチドロン酸 0.1
3. 防腐剤 適量
4. 精製水 残量
5. PEG−40水添ヒマシ油 0.6
6. 香料 0.3
7. チオグリコール酸アンモニウム(50%水溶液) 13.0
8. 強アンモニア水 1.0
9. モノエタノールアミン 1.2
10.炭酸水素アンモニウム 2.0
11.シリコーン化合物No.3の乳化物 注) 0.5
12.リン酸 適量

注)シリコーン化合物No.3とジメチルポリシロキサン(2cSt)とを1/9重量比で混合し、さらに、固形分30重量%となるように乳化したO/W乳化物。
【0297】
(製造手順)
工程1 成分1〜4を適宜加温し、混合溶解する。
工程2 成分5〜6を加温し、混合溶解する。
工程3 工程2で得た組成物を工程1で得た組成物に添加する。
工程4 工程3で得た組成物に、成分7〜11を順次添加する。必要に応じて成分12を添加する。
【0298】
第2剤
(成分)
1. ポリクオタニウム−10 0.4
2. EDTA−2Na 0.1
3. 防腐剤 適量
4. リン酸二水素Na 0.05
5. リン酸水素二Na 0.5
6. 精製水 残量
7. 臭素酸Na 8.0
8. pH調整剤 適量
【0299】
(製造手順)
工程1 成分1〜6を適宜加温し、混合溶解する。
工程2 工程1で得た組成物に成分7を添加する。必要に応じて成分8を添加する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
25℃において流動性を有し、且つ、架橋三次元網状構造を有する液状オルガノポリシロキサンを含有する化粧料。
【請求項2】
剪断周波数10Hzにおける前記オルガノポリシロキサンの損失係数tanδが1以上である、請求項1記載の化粧料。
【請求項3】
前記オルガノポリシロキサンが
(a)1分子中に平均で1個より多くの不飽和結合を有する少なくとも1種のオルガノポリシロキサン及び/又は不飽和脂肪族炭化水素、
(b)1分子中に平均で1個より多くのケイ素原子結合水素原子を有する少なくとも1種のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び
(c)ヒドロシリル化反応触媒
を少なくとも反応させて得られる、請求項1又は2記載の化粧料。
【請求項4】
下記平均組成式(1):

LinkLink (1)

{式中、
Mは、RSiO1/2基を表し、
Dは、RSiO2/2基を表し、
Tは、RSiO3/2基を表し、
Qは、SiO4/2基を表し、
LinkはRASiO2/2基を表し、
LinkはASiO3/2基を表し、
Rは、炭素原子数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、及び、−C2jO(C2kO)R’で表される基(jは2〜20の整数であり、kは2〜4の整数であり、mは2〜100の整数であり、R’は水素原子、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基、又は、アセチル基である)から選択される有機基を表し、
Aは、下記式(2)、(3)、(4)又は(5);
−(CH−SiR”O−(SiR”O)−SiR”−(CH− (2)
−C2sO−(C2tO)−C2s− (3)
−C2v− (4)
−SiR”O−(SiR”O)−SiR”− (5)
で表される基を有する二価連結基(R”は、それぞれ独立して、炭素数1〜30の、置換若しくは非置換の、脂肪族不飽和基を有しない直鎖状又は分岐状の一価炭化水素基を表し、nは2〜20の整数であり、pは0〜500の整数であり、uは2〜100の整数であり、sは2〜20の整数であり、tは2〜4の整数であり、vは2〜20の整数である)であり、
a≧0、b≧0、c≧0、d≧0、e≧0、f≧0であり、但し、a+b+c+d+e+f=1、且つ、c+eは0.001〜0.6である}で表される架橋三次元網状構造を有する液状オルガノポリシロキサンを含有する化粧料。
【請求項5】
前記(A)液状オルガノポリシロキサンに加えて、少なくとも1種の(B)25℃で液状の油剤を更に含む請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧料。
【請求項6】
均一な油相を含み、及び/又は、油相中に実質的にゲル粒子を含まない請求項5記載の化粧料。
【請求項7】
前記(B)油剤が前記(A)液状オルガノポリシロキサンと相溶性を有する請求項5又は6記載の化粧料。
【請求項8】
前記(B)油剤がシリコーン油である請求項5乃至7のいずれかに記載の化粧料。
【請求項9】
前記(B)油剤以外の少なくとも1種の(C)油剤を更に含む請求項5乃至8のいずれかに記載の化粧料。
【請求項10】
少なくとも1種の(D)界面活性剤を更に含む請求項1乃至9のいずれかに記載の化粧料。
【請求項11】
少なくとも1種の(E)アルコールを更に含む、請求項1乃至10のいずれかに記載の化粧料。
【請求項12】
少なくとも1種の(F1)増粘剤及び/又は(F2)ゲル化剤を更に含む、請求項1乃至11のいずれかに記載の化粧料。
【請求項13】
少なくとも1種の(G1)粉体及び/又は(G2)着色剤を更に含む請求項1乃至12のいずれかに記載の化粧料。
【請求項14】
少なくとも1種の(H)紫外線防御成分を更に含む請求項1乃至13のいずれかに記載の化粧料。
【請求項15】
(I)水を更に含む請求項1乃至14のいずれかに記載の化粧料。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれかに記載の化粧料を含む、スキンケア製品、毛髪製品、制汗剤製品、脱臭剤製品、メイクアップ製品、又は、紫外線防御製品。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−149052(P2012−149052A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−283407(P2011−283407)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【出願人】(000110077)東レ・ダウコーニング株式会社 (338)
【Fターム(参考)】