説明

液状充填物質を容器に充填する方法

少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を瓶または類似の容器2に充填するための方法であって、成分がそれぞれの容器への充填中に互いに混合され、しかも流量計9、32によって容器に供給される少なくとも1つの成分の量を測定することによって制御されて混合されるかあるいは成分が充填要素1cの混合室36内で混合される、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1または3の前提部分に記載した方法と、請求項18または28の前提部分に記載した充填システムに関する。
【0002】
本発明は特に、成分が充填過程の間互いに混合される、少なくとも2つの成分、すなわち例えばベース成分と他の成分からなる液状充填物質を容器に充填するための方法に関する。この種の方法は特に飲料工業で知られている。
【背景技術】
【0003】
公知の方法(特許文献1)の場合には、混合状態で完成した充填物質または飲料を形成する2つの成分の混合が、それぞれの充填要素のハウジング内に形成された配量室で行われる。制御可能な2個の配量弁によって形成された配量弁装置を介して、液状成分が混合比のために必要な量だけあるいは混合比のために必要な容積だけ配量室に供給され、しかも配量室内に配置された充填レベルセンサによって制御されて供給される。配量室内での成分の混合の後で、このようにして得られた完成した飲料は、液体弁の開放によってそれぞれの容器に入れられる。この方法は缶に充填するためのものであり、空の容積が大きく変動する容器、特にガラス製瓶に充填するのには適していない。なぜなら、この方法によって一定の充填高さが得られないからである。
【0004】
さらに、成分の混合が量制御または容積制御によって行われ、しかも各成分のために各充填要素でそれぞれ独立した流量計を使用して行われる方法と充填システムが知られている(特許文献2、特許文献3)。この方法と充填システムは、特に多数の充填要素を備えた高出力の回転式充填機械の場合に、構造的コストが高くつく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】独国特許出願公開第4324799A1号明細書
【特許文献2】国際公開第94/04286号パンフレット
【特許文献3】欧州特許第0775668B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、低減された構造的コストによって充填を可能にする、少なくとも2つの成分を混合することによって生じる液状充填物質を瓶または類似の容器に充填するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために、方法は請求項1または3に従って形成されている。少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を瓶または類似の容器に充填するための充填システムは、請求項18または28の対象である。
【0008】
本発明の基本的な実施形の場合、成分の混合はそれぞれの容器内で行われる。この場合、少なくとも2つの成分を所望な混合のために必要な量だけあるいは必要な容積だけそれぞれの容器に充填すること、すなわち制御して配量排出することは、それぞれの充填位置またはそれぞれの充填要素に付設された1個の流量計を使用して行われる。多数の充填システムまたは充填要素を備えた充填機械の場合には、各充填要素のためにこのような流量計を1個しか必要としないので、複数の成分の混合によって形成される液状充填物質の充填が、構造的コストを高めることなく全体として低減された費用で可能である。
【0009】
本発明の場合、充填は量制御または容積制御によって、すなわち各流量計で測定され、各容器に流入した混合によって充填物質を形成する成分の量を考慮して行われる。成分はその都度、時間的に順々にまたは時間的にずらして各容器に入れられる。成分の混合は容器内で行われる。
【0010】
この場合特に、各容器内で成分の良好な混合を達成するために、個々の成分を容器に複数回交互に充填することができる。充填過程の終了は例えば同様に量制御によって行われる、すなわち各容器に入れられた成分の全量が所望な充填量に一致するときに行われる。
【0011】
基本的には、充填過程を充填高さ制御によって終了させることができる。この方法は特に、充填物質がガラス製の瓶または容器に高温充填されるときにきわめて有利である。というのは、ガラス容器の空の容積が例えば製作誤差によって大きく変動し、純粋な容積制御による充填が非常に異なる充填高さを生じ、末端消費者がこれを受け入れないからである。
【0012】
この場合、容器の少なくとも部分充填のために量制御または容積制御による充填を行い、そして最後に入れられる成分または最後の部分充填のために充填高さ制御による充填を行うことができる。しかも勿論、容器の平均の空の容積と得ようとする混合比を考慮して充填を行うことができる。この場合例えば、一方の成分のためにのみ、流量計を使用して量制御または容積制御による充填を行い、他方の成分のためには充填高さ制御による充填を行う。
【0013】
本発明の他の基本的な実施形の場合には、液状充填物質が容器に入れられる前に、成分の混合がそれぞれの容器の外側においてそれぞれの充填システムまたは充填要素の混合室内で行われる。この方法の特徴は、混合室からの容器の充填が充填高さ制御によって行われることにある。
【0014】
この場合、混合室の出口を形成するかまたはこの出口に接続された充填要素の液体弁は充填中に、容器内の充填高さが設定された充填高さに達したときに、各容器内の充填高さを測定する手段によって閉鎖される。
【0015】
充填高さを測定する手段は例えば、少なくとも充填中に当該の容器内に達する、少なくとも1個のプローブ接触部を備えた少なくとも1個のプローブまたは戻しガス管またはその開口である。混合室の容積はいかなる場合でも充填すべき瓶または容器の空の容積よりも少しだけ大きくなるように設計されている。この実施形は、各容器の外側の混合室内で成分を混合する場合にも、容器内での充填物質の一定の充填高さが保証され、特に空の容積が大きく変動する容器の場合にも一定の充填高さが保証される。
【0016】
本発明の発展形態は従属請求項の対象である。次に、実施の形態を示す図に基づいて本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態の場合の回転式充填機械の充填要素を、異なる充填物質のための2個のタンクと共に簡略化して示す図である。
【図2】本発明の他の実施の形態の場合の回転式充填機械の充填要素を、異なる充填物質のための2個のタンクと共に簡略化して示す図である。
【図3】本発明の他の実施の形態の場合の回転式充填機械の充填要素を、異なる充填物質のための2個のタンクと共に簡略化して示す図である。
【図4】各充填要素に付設された流量計を、この流量計に統合された3/2方向制御弁と共に簡略化して示す図である。
【図5】本発明に係る充填システムの他の実施の形態を、図1と同様に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1には、回転式機械の充填システムの充填要素1が示してある。この機械は液状充填物質を瓶2または類似の容器に充填する働きをする。充填物質は2つの成分からなり、この成分は充填の際に初めてそれぞれの瓶2内で互いに混合される。添加成分としての一方の成分は液状味覚物質、例えばシロップであり、基礎成分としての他方の成分はCOを含む水、例えばミネラルウォーターである。充填要素1は多数の同種の充填要素1と共に、垂直な機械軸線回りに回転駆動されるロータ3の外周に設けられている。すべての充填要素1にとって共通である、充填機械の特に2個のタンク4、5がそれぞれ、液状充填物質の成分を別々に収容するために、ロータ上に設けられている。例えばタンク4が混合すべき添加成分を収容し、タンク5がベース成分または基礎成分を収容する。
【0019】
各充填要素の充填要素ハウジング6内には液体通路7が形成されている。この液体通路の入口8は流量計9と接続管10を介して2個の配量弁12、13の出口に接続されている。この配量弁は電気式制御装置11によって開閉制御可能である。配量弁12、13はそれぞれの瓶2内の両成分の混合比を制御するための制御弁装置を形成し、そしてその都度初期位置が閉じた状態と開放した状態の間で制御装置11によって詳しく後述するように制御される。配量弁の入口はそれぞれタンクに接続されている。すなわち、配量弁12の入口はタンク4に、配量弁13の入口はタンク5に接続されている。
【0020】
つまり、充填機械の各充填要素1には、流量計9と、両配量弁12、13を有する弁装置14とが付設されている。
【0021】
流量計9はMIDとして、すなわち非接触作動の磁気誘導流量計として形成されている。磁気誘導流量計はそれ自体公知のごとく充填物質が流れる測定通路内に磁界を発生する。この磁界は測定通路を流れる導電性充填物質によって、電圧を誘導する。この電圧は流量に比例し、流量を決定する測定信号として評価される。
【0022】
各充填要素1にはロータ3のところに容器支持体19が付設されている。それぞれの瓶2のビン口2.1の近くに形成されたフランジ2.2がこの容器支持体に懸吊保持され、しかもビン口2.1が排出口15に離隔されて向き合うように懸吊保持されている。
【0023】
図1において液体通路7の下端部はガス止めを有する排出口15に開口している。液体通路内には液体弁16が設けられている。この液体弁の弁体16.1は制御装置11によって制御されて操作装置18によって操作されるので、液体弁16は充填過程の開始時に開き充填過程の終了時に閉じる。
【0024】
それぞれの瓶内で液状充填物質の両成分の所望な混合比を達成するために、配量弁12、13は、流量計9によって測定された量を考慮して、制御装置11によって開放される。この場合、配量弁12または13の開放時に、他方の配量弁13または12は閉鎖されている。最も簡単な場合には、各充填過程の開始時に液体弁16が開放している状態で例えば配量弁12が開放され、そして或る時間経過後流量計9によって測定された液体量、瓶2の容積および成分の所望な混合比を考慮して再び閉鎖されるように制御が行われる。続いて、配量弁13の開放によって第2成分(例えばベース成分)が瓶2に充填される。この充填は、必要な充填物質量が瓶2に入れられ、流量計9の適当な信号が制御装置11を介して配量弁13と液体弁16を容積制御によって閉鎖するまで行われる。この場合、接続通路または連結通路10が空にならないようにするためおよび各充填過程の開始時にそれぞれ同一の一義的な出発状況を得るために、配量弁13の前に充填弁16と閉鎖すると有利である。
【0025】
各瓶内での液状充填物質の両成分の混合を改善するために、配量弁12、13を複数回開閉することによって液状充填物質の成分の全必要量のそれぞれの部分量が瓶に入れられるように、充填過程を制御することができる。この場合、流量計9によって検出された成分の部分量が制御装置11で合計され、所望な混合比の維持が監視およびチェックされる。
【0026】
ガラス瓶の場合に一般的であるように瓶2が例えば製作誤差によって異なる容積を有し、従って容積制御による充填では一定の充填高さまたはほぼ一定の充填高さを達成することができないときには、例えばそれぞれの瓶2に挿入される、図1において20できわめて簡略的に示したプローブによって、充填高さの監視および充填過程の終了、すなわち所望な充填高さに達したときに初めて液体弁16の閉鎖、つまり充填高さ制御による閉鎖が行われる。その際、充填高さの調節は例えば、充填過程の終了時にそれぞれの瓶2に入れられている液状充填物質の成分、すなわち上記の例ではタンク5からのベース成分を用いて行われる。
【0027】
図2は回転式充填機械の充填要素1aの他の例を示している。多数の同じような充填要素と共にこの機械のロータ3上に設けられた充填要素1aはここで関連のある範囲において実質的に、長い充填管21を備えている点だけが、充填要素1と異なっている。この充填管の上端は充填要素ハウジング6a内に設けられ液体弁16aを有する液体通路7に開口し、そして下端は排出口21.1を形成している。充填過程中、各瓶2の口部2.1は、瓶受け皿として形成された容器支持体22を介して充填要素1aの下面またはそこに設けられたシール23に押し付けられてシールされ、そして瓶は充填管21を取り囲む環状隙間を介して戻しガス通路に接続されている。
【0028】
流量計9によって成分について測定された液体量を考慮して、液体弁16aを開放し、かつ配量弁12、13を開閉制御することにより、この成分が所望な混合比または量比で瓶2に入れられて混合される。この実施の形態の場合、充填管21は充填物質高さを測定する少なくとも1つのプローブ接触部24を備えている。つまり、両成分の一方、すなわち最後に瓶2に入れられる成分は、液体弁16の閉鎖終了およびそれに続く配量弁12または13の閉鎖のためにプローブ接触部24が応答して、必要な充填物質高さが達成されるまで、充填要素1aを経て供給される。
【0029】
図3は本発明の他の実施の形態として、充填要素1bを備えた充填システムを示している。この充填要素は同じような多数の充填要素と共に回転式充填機械のロータの外周に設けられている。この充填機械は両液状成分を有する充填物質を背圧下で瓶2に充填する働きをする。充填中、各瓶2の口部2.1は充填要素ハウジング6の下面に形成された、戻しガス管25をリング状に取り囲む排出口に対してあるいはそこに設けられたシール27に対して、容器支持体28によって押し付けられてシールされている。この容器支持体には瓶2がそのフランジ2.2によって懸吊保持されている。戻しガス管27は特に液体弁16の弁体を形成し、その上端は制御弁29によって開閉制御されるガス通路と、充填機械のすべての充填要素1bにとって共通のリング状ガス通路30とを介して、タンク4、5内に形成されたガス室4.1または5.1と、例えば大気に通じる他のガス通路31とに接続されている。
【0030】
この実施の形態の場合、液状充填物質の両成分の制御排出と、各瓶2内でのこの成分の混合は、図1の充填システムで説明した方法と同じ方法で行われ、しかも流量計9によって測定された流量に依存して配量弁12、13を開閉制御することによって行われる。この場合、充填高さは戻しガス管25によって測定される。すなわち、戻しガス管25の下側の開放端部が充填時に各瓶2内で上昇する液状充填物質の液面内に浸漬されるときに、充填プロセスの終わりに各瓶2に入れられる液状成分の流入が終了する。
【0031】
従って、上記のすべての実施の形態または充填システムについて特に次の点が共通している。
液状充填物質の成分の混合はそれぞれの瓶2内で行われる。
各充填システムまたは充填要素1、1a、1bには、流量計9を1個しか必要としない。
成分の混合比を達成するために、弁装置14の配量弁12、13は、流量計9によって測定されたその都度の流量に依存しておよびそれぞれの瓶2の容積を考慮して制御される。
【0032】
図1〜3において、接続部10は見やすくするために比較的に長く形成されている。充填システムまたは充填機械の実際の実施では、配量弁12、13の出口が流量計9の入口にできるだけ密接して配置され、それによって配量弁12、13と流量計9の間の流路にとって、小さな残留容積が生じる。これは両成分の混合時の精度の改善に大きく寄与する。
【0033】
図4は3/2方向制御弁32を統合した流量計31を簡略化して示している。この方向制御弁の入口33、34はそれぞれ1つのチャンバ4または5に接続され、従ってチャンバ4、5は方向制御弁を介して流量計31あるいはこの流量計に接続しているかまたは流量計を有する当該の充填要素1、1aまたは1bの液体通路7に選択的に接続可能である。図4に示した配量弁32の状態では、両チャンバ4、5に対する接続が遮断されている。
【0034】
図5は充填システムの充填要素1cを簡略化して示している。この充填要素の場合、両成分の混合はそれぞれの瓶2の外側において充填要素1cの混合室36内で行われ、しかも図示した実施の形態では、混合室36内に配置されたセンサ37によって充填高さ制御によって行われる。混合室36の入口38は配量弁12、13を介してそれぞれのタンク4または5に接続されている。液状充填物質を形成する両成分を混合するために、配量弁12、13がセンサ37の信号によって時間的に次々に制御されて開閉されるので、混合室36内で成分の混合が所望な混合比で行われる。それに続いて、混合室36の出口に設けられた液体弁16cが開放される。混合室36を使用するにもかかわらず、それぞれの瓶2内で一義的な充填高さを達成するために、液体弁16cは充填高さ制御によって閉鎖される。これは充填中に瓶2内に配置されかつ少なくとも1つのプローブ接触部を備えたプローブ39によって行われる。
【0035】
図5に示した実施の形態の場合、多数の同じような充填要素と共に回転式充填機械のロータの外周に設けられた充填要素1cは、自由噴流充填のために形成されている。勿論、他の充填方法、例えば長い充填管による充填または背圧下での充填のために、充填要素を形成することができる。背圧下での充填の場合、瓶2内の充填高さまたは液体弁16cの閉鎖は、戻しガス管25と同じ戻しガス管によって制御される。
【0036】
この実施の形態の場合にも、混合室36内における成分の混合を、容積制御によって行うことができる。これは例えば、混合室36の入口38に流量計9と同じ流量計を設けることによってあるいは3/2方向制御弁32を統合した流量計32を介して混合室36の入口38をタンク4または5に接続することによって行われる。
【0037】
以上、実施の形態に基づいて本発明を説明した。理解されるように、本発明の根底をなす発明思想から逸脱することなく、多数の変更および変形が可能である。
【0038】
例えば、3個以上のタンクが使用されるように、充填システムまたは充填機械を形成することができる。その際、1個のタンクは充填すべき充填物質、例えば充填すべき飲料の基礎成分またはベース成分を含み、他の複数のタンクはベース成分に添加混合される液状の追加成分を含んでいる。
【0039】
さらに、充填機械の充填運転中、容器または瓶の一部だけにベース成分と追加成分が充填され、容器または瓶の他の部分にベース成分と他の追加成分をあるいはベース成分だけが充填されるように、各充填要素、流量計および配量弁からなる個々の充填システムを制御することができる。
【符号の説明】
【0040】
1a、1b、1c 充填要素
2 瓶または容器
2.1 瓶口部
2.2 瓶フランジ
3 ロータ
4、5 タンク
4.1、5.1 ガス室
6、6a、6b 充填要素ハウジング
7 液体通路
8 入口
9 流量計、MID式流量計
10 接続部
11 制御装置
12、13 配量弁
14 弁ユニットまたは配量ユニット
15 排出口
16、16a、16b、16c 液体弁
16.1 弁体
18 弁体16.1用操作装置
19 容器支持体
20 プローブ
21 充填管
21.1 排出口
22 容器支持体
23 シール
24 プローブ接触部
25 戻しガス管
26 排出口
27 シール
28 容器支持体
29 戻しガス通路制御弁装置
30、31 戻しガス通路
32 流量計
33 3/2方向制御弁または配量弁
34、35 弁入口
36 混合室
37 混合室36内のセンサ
38 混合室36の入口
39 プローブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を、瓶または類似の容器(2)に充填するための方法であって、成分がそれぞれの容器(2)への充填中に互いに混合され、成分の混合比が各容器(2)に供給される少なくとも1つの成分の量を流量計(9、32)で測定することによって制御される方法において、
成分の混合がそれぞれの容器(2)内で行われることと、少なくとも1つの成分が流量計(9、32)を用いてそれぞれの容器(2)に充填量制御または容積制御によって供給されることと、充填の終わりに容器(2)に供給される成分が容器(2)に充填高さ制御によって入れられることを特徴とする方法。
【請求項2】
充填の開始時に入れられる成分が充填量制御または容積制御によって供給されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を瓶または類似の容器(2)に充填するための方法であって、成分がそれぞれの容器(2)への充填中に互いに混合され、成分の混合比が各容器(2)に供給された少なくとも1つの成分の量を流量計(9、32)で測定することによって制御される方法において、
成分の混合がそれぞれの容器(2)内で行われることと、少なくとも2つの成分の混合比を制御するために、共通の流量計(9、32)が使用され、これら成分が時間的に相前後して流量計を通り抜けて流れることを特徴とする方法。
【請求項4】
共通の流量計(9、32)を使用してすべての成分を充填量制御または容積制御によりそれぞれの容器(2)に供給することによって、充填中の成分の混合が行われることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
流量計(9、32)を使用して少なくとも1つの成分を充填量制御または容積制御によってそれぞれの容器(2)に供給することにより、充填中の成分の混合が行われることと、充填の終わりに容器(2)に供給される成分が充填高さ制御によって容器(2)に入れられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
それぞれの容器への充填中に、それぞれの容器(2)内での成分の混合を改善するために、成分の供給が複数回交互に行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
1個の流量計(9、32)を有する液体通路と制御弁ユニットまたは配量弁ユニット(14、33)を介して制御され、かつそれぞれ1つの成分のためのチャンバまたはタンク(4、5)に接続可能である排出口(15、21.1、26)を有する少なくとも1個の充填要素(1、1a、1b)を備えた充填システムを使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
それぞれの容器(2)の充填の開始および/または終了が、充填要素または充填システムの液体通路のすべての成分にとって共通の部分内に配置された液体弁(16、16a、16b)によって制御されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
磁気誘導流量計(MID)として形成された流量計(9、32)を使用することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1個の充填要素(1c)を備えた充填システムを用いて、少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を瓶または類似の容器(2)に充填するための方法であって、成分が容器(2)に充填する前に充填要素(1c)の混合室(36)内で互いに混合され、混合した後初めて液状充填物質が容器(2)に充填される方法において、
混合室(36)からそれぞれの容器(2)への液状充填物質の充填が、充填高さ制御によって行われることを特徴とする方法。
【請求項11】
混合室(36)からそれぞれの容器(2)への液状充填物質の充填が、容器(2)の内室に達し充填高さを測定する手段を使用して行われることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
充填高さを測定する手段が、少なくとも1個のプローブ接触部を有する少なくとも1個のプローブまたは戻しガス管またはその開口によって形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
混合室(36)の容積が少なくとも容器(2)の空の容積に等しいことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
混合室(36)の容積が容器(2)の空の容積に等しいかまたはこの空の容積よりも少しだけ大きいことを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
容器(2)の充填が自由噴流充填によって行われることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
容器(2)の充填がその都度、充填管(21)を備えた充填システムまたは充填要素(1b)を使用して行われることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
容器(2)の充填がその都度、背圧下で単室充填システムまたは複室充填システムを使用して行われることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を瓶または類似の容器(2)に充填するための充填システムであって、その際、成分がそれぞれの容器(2)への充填中に互いに混合され、液状充填物質(1、1a、1b)をそれぞれの容器(2)に排出するための1個の排出口(15、21.1、26)を有する少なくとも1個の充填要素(1、1a、1b)を備え、この排出口(15、21.1、26)が液体通路(7、10)と配量弁装置(14、33)を介して、容器(2)内での成分の混合比に対応して、それぞれ1つの成分用のタンクまたはチャンバ(4、5)に接続可能である、充填システムにおいて、
すべての成分にとって共通である流量計(9、32)が液体通路(7、10)内に設けられていることを特徴とする充填システム。
【請求項19】
容器(2)への充填中に成分が液体通路(7、10)と排出口(15、21.1、26)を経てそれぞれの容器(2)に時間的に順々に流入するように、少なくとも1個の配量弁装置(14、33)が制御可能であることを特徴とする請求項18に記載の充填システム。
【請求項20】
共通の流量計(9、32)の測定信号に依存して、充填量制御または容積制御によって充填を終了するための手段を備えていることを特徴とする請求項18または19に記載の充填システム。
【請求項21】
充填高さ制御によって充填を終了するための手段(20、24、27)を備えていることを特徴とする請求項18または19に記載の充填システム。
【請求項22】
充填高さ制御によって充填を終了するための手段が、少なくとも1個のプローブ(20)または少なくとも1個のプローブ接触部(24)によって形成されていることを特徴とする請求項21に記載の充填システム。
【請求項23】
充填高さ制御によって充填を終了するための手段が、戻しガス管(25)または戻しガス管の開口によって形成されていることを特徴とする請求項21または23に記載の充填システム。
【請求項24】
液体通路の少なくとも一部が液体弁(16、16a、16b)を有する液体通路(7)によって形成されていることを特徴とする請求項18〜23のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項25】
各成分用の配量弁装置(14)が少なくとも1個の制御可能な配量弁(12、13)を備えていることを特徴とする請求項18〜24のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項26】
配量弁装置がすべての成分にとって共通の切換え弁、例えば1個の弁体を有する3/2方向制御弁(33)によって形成されていることを特徴とする請求項18〜25のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項27】
配量弁装置の少なくとも1個の配量弁(33)が流量計(32)に統合されていることを特徴とする請求項18〜26のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項28】
成分がそれぞれの容器(2)に充填される前に充填要素(1c)の混合室(36)内で互いに混合され、混合した後初めて液状充填物質が容器(2)に充填される、少なくとも2つの成分からなる液状充填物質を少なくとも1個の充填要素(1c)によって瓶または類似の容器(2)に充填するための充填システムにおいて、
混合室(36)からそれぞれの容器に液状充填物質を充填高さ制御によって充填する手段を備えていることを特徴とする充填システム。
【請求項29】
それぞれの容器(2)の内室に達する、充填高さを測定する手段を備えていることを特徴とする請求項28に記載の充填システム。
【請求項30】
充填高さを測定する手段が少なくとも1個のプローブ接触部を有する少なくとも1個のプローブまたは戻しガス管またはその開口によって形成されていることを特徴とする請求項28または29に記載の充填システム。
【請求項31】
混合室(36)の容積が少なくとも容器(2)の空の容積に等しいことを特徴とする請求項28〜30のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項32】
混合室(36)の容積が容器(2)の空の容積に等しいかまたはこの空の容積よりも少しだけ大きいことを特徴とする請求項28〜31のいずれか一項に記載の充填システム。
【請求項33】
垂直な機械軸線回りに回転駆動可能なロータ(3)上に多数の充填システムまたは充填要素(1、1a、1b)を有する回転式充填機械の構成要素であることを特徴とする請求項18〜32のいずれか一項に記載の充填システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2010−504886(P2010−504886A)
【公表日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529559(P2009−529559)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/007818
【国際公開番号】WO2008/037338
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(598125028)カーハーエス・アクチエンゲゼルシヤフト (125)
【Fターム(参考)】