説明

液面検出装置および自動分析装置

【課題】感度よく液面を検出することができる液面検出装置および自動分析装置を提供すること。
【解決手段】検体容器11dに収容された検体Lを吸引し吐き出して分注するプローブ12aを有し、プローブ12aが検体Lの液面に接触することによるプローブ12aと、プローブ12aと対になる電極11g,11hとの間の静電容量の変化を検出することによって検体Lの液面を検出する液面検出装置20において、プローブ12aと対になる電極11g,11hは、検体容器11dの外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器に収容された液体の液面を検出する液面検出装置および自動分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、容器に収容された液体の液面を検出する液面検出装置において、一対の電極の静電容量の変化に基づいて液面を検出するものがある。例えば、プローブと、容器外で鉛直方向に固定された板状の導体との静電容量の変化を検出する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−15024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、検出される液体と電極となる板状の導体とが、液体を収容する容器およびこの容器を保持するラックを挟んだ離れた位置に配置されるため、液面を検出する前後での静電容量の変化が小さくなってしまう問題があった。特に容器に収容される液体が少量の場合、静電容量の変化が小さくなると、液面を検出することが難しくなる。この際、電極に付加する信号の出力を上昇させることも考えられるが、静電気等のノイズの問題が発生して、結果的に液面を検出することが難しくなる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、感度よく液面を検出することができる液面検出装置および自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の液面検出装置は、容器に収容された液体を吸引し吐き出して分注するプローブを有し、該プローブが前記液体の液面に接触することによる該プローブと、前記プローブと対になる電極との間の静電容量の変化を検出することによって前記液体の液面を検出する液面検出装置において、前記プローブと対になる電極は、前記容器の外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆うことを特徴とする。
【0007】
また、本発明にかかる液面検出装置は、上記の発明において、前記電極は、前記容器の外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆う導電部と、前記導電部に接し、電気的に接地する接地部と、を有することを特徴とする。
【0008】
また、本発明にかかる液面検出装置は、上記の発明において、前記導電部は、前記容器を保持する保持手段であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる液面検出装置は、上記の発明において、前記保持手段は、前記容器を支持する支持部材と、前記支持部材を保持する保持部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明にかかる液面検出装置は、上記の発明において、前記容器を保持し、該容器を保持した際、前記容器の側面の一部を外部に露出する開口部を有する保持手段をさらに有し、前記導電部は、前記保持手段によって前記容器を保持した際、該容器と前記保持手段との間に配置される位置に設けられ、前記接地部は、前記開口部を介して前記導電部に接することを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる液面検出装置は、上記の発明において、前記導電部は、前記容器の外壁のうち底部の外壁のみを覆うことを特徴とする。
【0012】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる自動分析装置は、反応容器に収容された検体と試薬とを反応させ、該検体と該試薬との反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置であって、前記液面検出装置を用いて前記検体あるいは前記試薬の液面を検出すると共に、前記反応容器に前記検体あるいは前記試薬を分注し、前記反応容器内の前記反応液を分析することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかる液面検出装置は、容器に収容された液体を吸引し吐き出して分注するプローブを有し、該プローブが前記液体の液面に接触することによる該プローブと、前記プローブと対になる電極との間の静電容量の変化を検出することによって前記液体の液面を検出する液面検出装置において、前記プローブと対になる電極は、前記容器の外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆うので、前記プローブと対になる前記電極を容器内の前記液体の近傍に位置させて液面を検出するようにしている。このため、前記プローブが液面に接したとき、静電容量の増加量が極端に大きくなるので、感度よく液面を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、この発明の実施の形態1にかかる液面検出装置を備えた自動分析装置の構成を示す模式図である。
【図2】図2は、図1に示した液面検出装置の要部の構成を示す模式図である。
【図3】図3は、図1に示したプローブが液面に接する前後での、プローブと、プローブと対になる電極間の距離の変化を示した図である。
【図4】図4は、図1に示したプローブが液面に接する前後での、プローブと、プローブと対になる電極間の静電容量の変化を示した図である。
【図5】図5は、図1に示した液面検出装置の変形例の要部構成を示す模式図である。
【図6】図6は、この発明の実施の形態2にかかる液面検出装置の構成を示す模式図である。
【図7】図7は、図6に示した検体ラックの変形例の要部構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明にかかる液面検出装置および自動分析装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる液面検出装置を備えた自動分析装置1の構成を示す模式図である。自動分析装置1は、図1に示すように、測定部10および制御装置30を有する。測定部10は、検体および試薬を反応容器13a内にそれぞれ分注し、反応容器13aで生じる反応を光学的に測定する。制御装置30は、測定部10を含む自動分析装置1全体の制御を行うとともに測定部10における測定データの分析を行う。自動分析装置1は、これら各部が連携することによって複数の検体の生化学分析を順次自動的に行う。
【0017】
測定部10は、検体供給部11、検体分注部12、反応テーブル13、測光部14、洗浄部15、攪拌部16、試薬分注部17および試薬テーブル18を有する。ここで、検体供給部11、および検体分注部12および制御装置30の一部は液面検出装置20の一部を兼ねている。
【0018】
検体供給部11は、供給部11a、回収部11b、搬送部11cを有する。供給部11aは、コンベア等によって実現され、分析対象の検体を収容する検体容器11dを保持手段として保持する検体ラック11gを、検体吸引位置に搬送するための待機場所である。供給部11aに保持された各検体ラック11gは、順次搬送部11cに送り出され、検体吸引位置に搬送される。
【0019】
回収部11bは、コンベア等によって実現され、供給部11aに対して並行配置される。回収部11bは、搬送部11cから搬送された回収対象の検体を収容する検体容器11dを保持する検体ラック11gを回収可能に一時保持する。
【0020】
搬送部11cは、ガイド部材11hおよび押し出し機構11iを有する。ガイド部材11hは、図2に示すように、底壁および向かい合う側壁を有する断面コの字状をなし、供給部11aと回収部11bとの間で検体ラック11gの搬送路となる。押し出し機構11iは、供給部11aから順次供給される検体ラック11gを、ガイド部材11hに沿って検体吸引位置および回収部11bまで押し出して搬送する。
【0021】
検体ラック11gおよびガイド部材11hは、導電性を有し、ガイド部材11hは、電気的に接地されている。すなわち、ガイド部材11hと接する検体ラック11gは、電気的に接地されている。また、検体ラック11gは、図2に示すように、検体容器11dの底部Aから上方に向けて検体容器11dの外壁を覆うことで検体容器11dを保持している。
【0022】
検体分注部12は、検体の吸引および吐出を行うプローブ12aが先端部に取り付けられたアーム12bを有する。プローブ12aは、液面検出装置20の電極となる検体ラック11gおよびガイド部材11hと対になる電極である。アーム12bは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行う。検体分注部12は、搬送部11cの検体吸引位置に移送された検体容器11d内からプローブ12aによって検体を吸引し、アーム12bを図中反時計回りに旋回させ、反応テーブル13上の検体吐き出し位置に搬送された反応容器13aに検体を吐き出して分注を行う。
【0023】
反応テーブル13は、図示しない保温部材と、ホイール13bとを有する。ホイール13bは、複数の反応容器13aを保持し、図示しない駆動機構によって回転して反応容器13aを周方向に移送する。
【0024】
測光部14は、所定の測定位置に移送された反応容器13aに測定光を照射し、反応容器13a内の検体と試薬との混合液を透過した光を分光し、各波長光の強度測定を行うことによって、分析対象である検体と試薬との混合液に特有の波長の吸光度を測定する。
【0025】
洗浄部15は、図示しないノズルによって、測光部14による測定が終了した反応容器13a内の混合液を吸引して排出するとともに、洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入および吸引することで洗浄を行う。攪拌部16は、反応容器13aに分注された試薬と検体との混合液の攪拌を行い、反応を促進させる。
【0026】
試薬分注部17は、試薬の吸引および吐出を行うプローブ17aが先端部に取り付けられたアーム17bを有する。アーム17bは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行う。試薬分注部17は、試薬テーブル18上の所定位置に移送された試薬容器18b内の試薬をプローブ17aによって吸引し、アーム17bを図中時計回りに旋回させ、反応テーブル13上の所定位置に搬送された反応容器13aに、試薬を吐き出して分注を行う。
【0027】
試薬テーブル18は、ホイール18aを有する。ホイール18aは、複数の試薬容器18bを保持し、図示しない駆動機構によって回転して試薬容器18bを周方向に移送する。
【0028】
制御装置30は、制御部31、入力部32、出力部33および記憶部34を有する。測定部10および制御装置30内の上述した各部は、制御部31に接続される。制御部31は、CPU等によって実現され、自動分析装置1の各部の処理および動作を制御する。制御部31は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。また、制御部31は、測光部14によって測定された測定結果をもとに、検体内における検出対象物の濃度を求め、検体の成分分析等を行う。
【0029】
入力部32は、キーボードやマウス等によって実現され、検体の分析項目等の分析に関する各種情報の入力が可能である。出力部33は、ディスプレイパネルやプリンタ等によって実現され、検体の分析データや警報等の各種情報を出力する。記憶部34は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、自動分析装置1が処理を実行する際にこの処理にかかわる各種プログラムをハードディスクから読み出して電気的に記憶するメモリとを有する。記憶部34は、演算処理された吸光度等を含む検体の分析データを記憶する。
【0030】
液面検出装置20は、図2に示すように、検体分注部12による検体分注処理の際に、検体容器11dに収容された検体Lの液面を検出する静電容量方式の検出装置であり、ガイド部材11h、検体ラック11g、検体分注部12の他に、液面検出回路21を有する。
【0031】
液面検出回路21は、プローブ12aと信号線によって接続し、プローブ12aと、電気的に接地されているガイド部材11hおよび検体ラック11gとの間に生ずる静電容量の変化に基づいて液面を検出するための回路である。液面検出回路21は、発振部21a、増幅部21b、バンドパスフィルター(BPF)21c、整流部21dおよび判定部21eを有する。
【0032】
発振部21aは、プローブ12aと増幅部21bとを接続する信号線に接続して設けられ、交流信号を発振し、増幅部21bに出力する。
【0033】
増幅部21bは、発振部21aによって発振される信号を増幅する。バンドパスフィルター21cは、発振部21aによって増幅された信号のうち、発振周波数と近似する周波数の波形のみ帯域制限して通過させる。整流部21dは、バンドパスフィルター21cを通過した信号を直流電圧信号に変換して判定部21eに出力する。
【0034】
判定部21eは、プローブ12aが検体Lの液面に接触することによるプローブ12aと、ガイド部材11hおよび検体ラック11gとの間の静電容量の変化に基づいて液面を検出したか否かを判定する。具体的には、判定部21eは、整流部21dが出力する信号の電圧変化をもとに検体Lの液面か否かを判定する。例えば、検体分注処理にともなうプローブ12aの下降開始時の静電容量を記憶し、プローブ12aが下降する間に、下降開始時に記憶した静電容量に対して、所定の閾値以上の静電容量の増加がある場合に検体Lの液面を検出したことを判定する。判定部21eは、検体Lの液面を検出した際、液面を検出した旨を示す液面検出信号を制御部31に出力する。
【0035】
以上のように構成された自動分析装置1では、順次搬送される複数の反応容器13aに対して、試薬分注部17が、試薬容器18bから反応容器13aに試薬を分注し、検体分注部12が、検体容器11dから反応容器13aに所定量の検体を分注する。続いて、攪拌部16が、反応容器13a内の試薬と検体とを撹拌して反応させた後、測光部14が、試薬と検体との混合液の吸光度測定を行う。そして、制御部31が、測定結果を分析し、検体の成分分析等を自動的に行う。また、洗浄部15が、測光部14による測定が終了した反応容器13aの洗浄・乾燥を行い、一連の分析動作が連続して繰り返し行われる。
【0036】
ここで、図3および図4を用いて検体ラック11gが導電性を有する場合と、非導電性の場合とでの静電容量の変化の違いについて説明する。図3は、プローブ12aが液面に接する前後での、プローブ12aと、プローブ12aと対になる電極間の距離の変化を示したものである。図4は、プローブ12aが液面に接する前後での、プローブ12aと、プローブ12aと対になる電極間の静電容量の変化を示したものである。図4は、プローブ12aが下降を開始した時点での静電容量Cbを基準とし、静電容量Cbに対する静電量の増加量を矢印で示している。
【0037】
プローブ12aが検体Lの液面に接する前は、図3(a)に示すように、検体ラック11gが導電性を有する場合の距離D1は、検体ラック11gが非導電性の場合の距離D2に比して短い。このため、この時点では、図4(a)に示すように、検体ラック11gが導電性を有する場合の静電容量C1が、検体ラック11gが非導電性である場合の静電容量C2に比して大きくなっている。この傾向は、静電容量Csが、Cs=εS/d(εは誘電率、Sは導体の表面積、dは導体間の距離)の式で求められることから明らかである。
【0038】
その後、プローブ12aが検体Lの液面に接すると検体Lが導体として機能する。このため、図3(b)に示すように、検体ラック11gが導電性を有する場合、検体Lと検体ラック11gとが一対の電極として機能するので、この電極間の距離D11が距離D1に比して極端に短くなる。このため、図4(b)に示すように、静電容量は、静電容量C1から静電容量C11に大きく増加する。一方、検体ラック11gが非導電性である場合、図3(b)に示すように、距離D22が距離D2に比して短くなり、静電容量は、図4(b)に示すように、静電容量C2から静電容量C22に増加する。しかしながら、静電容量C2から静電容量C22への増加量は、電極間の距離D11が極端に短くなったことによる静電容量C1から静電容量C11への増加量に比して少ない。すなわち、検体ラック11gが導電性を有する場合、検体ラック11gが非導電性の場合に比してプローブ12aが液面に接した際の静電容量の増加量が大きくなる。このため、図4に示すように、判定部21eが検体Lの液面を検出したか否かの判定に用いる閾値Tを大きく設定することができる。
【0039】
この実施の形態1の液面検出装置20では、検体ラック11gが、検体容器11dの外壁のうち底部Aの外壁を覆い、プローブ12aと対になる電気的に接地した電極となるので、プローブ12aが液面に接した際、一対の電極として機能する検体と検体ラック11gとの間の距離が極端に短くなる。このため、プローブ12aが液面に接したとき、静電容量の増加量が大きくなるので、感度よく液面を検出することができる。
【0040】
また、この実施の形態1の液面検出装置20では、検体ラック11gが導電性であり、電気的に接地しているので、検体容器11dの帯電量を低減することができる。このため、検体の液面を検出する際の静電気に起因するノイズの影響を低減することができる。
【0041】
(変形例)
次に、この実施の形態1にかかる液面検出装置の変形例について説明する。この変形例では、図5に示すように、導電性を有し、検体容器11dの底部Aから上方に向けて検体容器11dの外壁を覆うことで検体容器11dを支持する支持部材11jを用いる。支持部材11jは、下部の形状が検体容器11dと同様な形状をなし、検体容器11dと同様にして検体ラック11gによって保持される。検体ラック11gは、保持部として支持部材11jを保持するので、支持部材11jは、プローブ12aと対になる電気的に接地した電極となる。
【0042】
(実施の形態2)
次に、この発明の実施の形態2について説明する。実施の形態1では導電性を有する検体ラック11gがガイド部材11hに接することにより電気的に接地されるものを例示したが、実施の形態2の液面検出装置40では、検体ラック41は、非導電性のものを用いている。液面検出装置40は、図6に示すように、導電部として導電性を有するアダプター42および導電性を有するブラシ43を有する。また、検体ラック41は、検体容器11dを保持した際、検体容器11dの側面の一部を外部に露出する開口部41aを有する。また、その他の構成で実施の形態1と同一構成部分には同一符号を付している。
【0043】
アダプター42は、検体ラック41によって検体容器11dを保持した際、検体容器11dと検体ラック41との間になる位置に設けられる。アダプター42は、検体容器11dの外壁のうち底部Aの外壁のみを覆う。ブラシ43は、接地部としてガイド部材11hの側壁に設けられる。ブラシ43は、検体容器11dの開口部41aを介してアダプター42に接する。このため、電気的に接地されたガイド部材11hに設けられたブラシ43が、開口部41aを介してアダプター42に接するので、アダプター42は電気的に接地され、プローブ12aと対になる電極となる。
【0044】
この実施の形態2の液面検出装置40では、実施の形態1と同様の効果を奏するとともに、アダプター42が、検体容器11dの底部Aの外壁のみを覆うので、プローブ12aが液面に接するまでの間に導電性を有するアダプター42と近づくことによって生じる静電容量の増加量を少なく抑えることができる。すなわち、プローブ12aが液面に接したときの、静電容量の増加量をさらに大きくすることができる。
【0045】
(変形例)
次に、この実施の形態2にかかる液面検出装置の変形例について説明する。この変形例では、導電性を有するアダプター44は、検体容器11dの外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆うようにしている。例えば、図7に示すように、サイズの異なる検体容器11dを検体ラック41内の適当な位置で保持するために用いる保持位置調整アダプターを導電性にしてアダプター44として用いる。
【0046】
なお、実施の形態1では、検体ラック11gあるいは支持部材11jが、検体容器11dの底部Aから上方に向けて検体容器11dの外壁を覆うものを例示したが、これに限らず、検体容器11dの外壁のうち底部Aの外壁の少なくとも一部を覆えばよい。
【0047】
また、この実施の形態1,2の液面検出装置20,40では、検体の液面を検出するものを例示したが、これに限らず、液体の液面を検出できればよい。例えば、試薬分注部17に用いて、試薬の液面を検出するようにしてもよい。
【0048】
また、この実施の形態1,2の液面検出装置20,40では、ガイド部材11hは、底壁および向かい合う側壁を有する断面コの字状をなすものを例示したが、これに限らず、導電性を有し、電気的に接地され、検体ラック11gに接していればよい。
【符号の説明】
【0049】
1 自動分析装置
10 測定部
11 検体供給部
11c 搬送部
11d 検体容器
11g,41 検体ラック
11h ガイド部材
11j 支持部材
12 検体分注部
12a,17a プローブ
12b,17b アーム
13 反応テーブル
13a 反応容器
14 測光部
15 洗浄部
16 攪拌部
17 試薬分注部
18 試薬テーブル
18b 試薬容器
20,40 液面検出装置
21 液面検出回路
21a 発振部
21b 増幅部
21c バンドパスフィルター
21d 整流部
21e 判定部
30 制御装置
31 制御部
32 入力部
33 出力部
34 記憶部
41a 開口部
42 アダプター
43 ブラシ
A 底部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に収容された液体を吸引し吐き出して分注するプローブを有し、該プローブが前記液体の液面に接触することによる該プローブと、前記プローブと対になる電極との間の静電容量の変化を検出することによって前記液体の液面を検出する液面検出装置において、
前記プローブと対になる電極は、前記容器の外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆うことを特徴とする液面検出装置。
【請求項2】
前記電極は、
前記容器の外壁のうち少なくとも底部の外壁を覆う導電部と、
前記導電部に接し、電気的に接地する接地部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の液面検出装置。
【請求項3】
前記導電部は、前記容器を保持する保持手段であることを特徴とする請求項2に記載の液面検出装置。
【請求項4】
前記保持手段は、
前記容器を支持する支持部材と、
前記支持部材を保持する保持部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の液面検出装置。
【請求項5】
前記容器を保持し、該容器を保持した際、前記容器の側面の一部を外部に露出する開口部を有する保持手段をさらに有し、
前記導電部は、前記保持手段によって前記容器を保持した際、該容器と前記保持手段との間に配置される位置に設けられ、
前記接地部は、前記開口部を介して前記導電部に接することを特徴とする請求項2に記載の液面検出装置。
【請求項6】
前記導電部は、前記容器の外壁のうち底部の外壁のみを覆うことを特徴とする請求項5に記載の液面検出装置。
【請求項7】
反応容器に収容された検体と試薬とを反応させ、該検体と該試薬との反応液の光学的特性を測定して前記検体を分析する自動分析装置であって、請求項1〜6のいずれか一つに記載の液面検出装置を用いて前記検体あるいは前記試薬の液面を検出すると共に、前記反応容器に前記検体あるいは前記試薬を分注し、前記反応容器内の前記反応液を分析することを特徴とする自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−22041(P2011−22041A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−168201(P2009−168201)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(510005889)ベックマン コールター, インコーポレイテッド (174)
【Fターム(参考)】