説明

深部浸透性抗菌剤組成物

【課題】
優れた抗菌作用効果を示す抗菌剤組成物を提供する。
【解決手段】
本抗菌剤組成物は、(a)アルコールと、(b)有効量のカチオン性第四級アンモニウム化合物、フェノキシエタノール、および随意的に用いるビグアニド化合物と、(c)有効量の界面活性剤システムを含み、当該システムがアニオン性界面活性剤以外の界面活性剤を含有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許出願は本発明の譲受人に譲渡されていて、本明細書に参考文献として含まれる1998年1月20日に出願されている「抗菌剤組成物(ANTIMICROBIAL COMPOSITION)」を発明の名称とする米国特許出願第09/009,596号の一部継続出願である。さらに、本出願は「新規な皮膚消毒方法(NOVEL SKIN DISINFECTION PROCEDURES)」を発明の名称とする米国特許第09/( )号(代理人整理番号:JJM−511)、「安定化した抗菌剤システムおよびその作成方法(STABILIZED ANTIMICROBIAL SYSTEMS AND METHODS OF MAKING THE SAME)」を発明の名称とする米国特許第09/(460,012)号(代理人整理番号:JJM−512)、「治療用抗菌剤組成物(THERAPEUTIC ANTIMICROBIALS COMPOSITIONS)」を発明の名称とする米国特許第09/(460,031)号(代理人整理番号:JJM−513)に関連しており、これらは全て同時に出願されており、本発明の譲受人に譲渡されていて、それぞれの全体が本明細書に参考文献として含まれる。
【0002】
本発明は即効性および持続性の抗菌特性を示す抗菌剤組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
通常の皮膚の微生物叢は内在性および一過性の細菌の母集団により構成されている。病院環境内における病原体に対する慢性の曝露は角質層の内在性微生物叢の一部に進展する可能性があると考えられている。健康管理施設においては、院内感染が比較的管理の緩い一過性の微生物叢に対する付着により広がる場合が多い。大抵の一過性の生物体は非抗菌性の石鹸による単純な手洗いにより機械的にすすぎ落とすことができる。外科的な環境内においては、病因となる場合の多い細菌の内在的な母集団を減少することが重要な問題になっている。比較的深部に存在していて付着性の高い細菌を著しく減少するためには、効力の高い防腐薬または化学的な消毒が必要である。作用効果の残留性は細菌の再集落形成を防止するための角質層内への抗菌剤の浸透、放出および保持に依存する。
【0004】
今日における外科的な手洗い洗浄剤において最も一般的に使用されている活性成分はクロルヘキシジン・グルコネート(CHG)およびポビドン−ヨード(PVP−ヨード)のようなヨードフォアである。CHGは一定の持続時間にわたり若い上皮細胞に結合することにより、広いスペクトルまたは範囲の抗菌活性および持続された抗菌性の維持を示す。一般的には安全であると考えられているが、アレルギー反応が生じる。さらに、PVP−ヨードの抗菌活性は極めて良好であるが、その維持性は低く、血液および生物体の物質により容易に活性を失う。また、ヨウ素の酸化性はヨードフォア型の手洗い洗浄剤において典型的なザラザラ感を生じる。
【0005】
アルコールおよびヨウ素の2種類のカテゴリーI(Category I)の活性成分だけがSurgical Hand Scrubs(21CFR 333.414、59巻、116号)に対応する論文において特別に記載されている。
【0006】
最も安全で即効性および広いスペクトルの抗菌剤は確実にアルコールであると言える。このアルコールはグラム陽性菌およびグラム陰性菌の両方の細胞壁を化学的に溶解して分裂する。この残留活性は極めて制限されているが、細菌の対数減少率(log10 reduction)は供給後数時間にわたり母集団を再生不能にする程度に厳しい。現在において、アルコールによる手の消毒は米国よりも欧州における外科病棟において広く一般的に採用されている。アルコールの強力な防腐作用および相当に良好な皮膚に対する許容性の故に、適正に配合されている場合には、高いアルコール含有量の製品が一般消費者および健康管理業者の市場における防腐性ハンド・ゲルへの最近の人気の高まりにより示されるように、米国においても十分に認められつつある。
【0007】
従って、現在の技術段階と同等またはこれに優る極めて良好な即効性の殺菌作用および持続的な抗菌活性を示す効力の高い簡便な外科用ハンドウォッシュ剤が要望されている。この改善された抗菌剤組成物は、冗長な外科用手洗い洗浄処理を必要とすること、機械的な磨耗により皮膚をあらす手洗い洗浄用ブラシの使用を必要とすること、皮膚を乾燥させること、CHGの場合のようにアレルギー反応の可能性を生じること、または、特にCHGまたはヨードフォアを使用する場合における刺激または感作の可能性を生じることを含む既知の欠陥および不都合を生じることなく達成する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
すなわち、改善された抗菌剤組成物は無刺激性で、湿潤化性を有しており、ラテックス性のタンパク質遮断能力に拡張する可能性のある、保護性のバリヤを洗浄処理後に皮膚に残すことが必要である。このような製品の許容性は外科医および健康管理作業者にとって優れた品質であり、ハンドウォッシュ・プロトコルにおける柔軟な適応性を高める。本発明(または本発明による製品)はCHG、ヘキサクロロフェン、ヨードフォア、およびパラクロロメタキシレノール(クロロキシレノール)を含有する従来の手術前手洗い洗浄剤に置き換わることを目的としている。
【0009】
本発明は、(a)アルコールと、(b)有効量のカチオン性第四級アンモニウム化合物、フェノキシエタノール、および随意的なビグアニド化合物と、(c)有効量の界面活性剤システムを含有し、当該界面活性剤システムがアニオン性界面活性剤以外の界面活性剤を含有している抗菌剤組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態の一例において、上記カチオン性第四級アンモニウム化合物は塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、およびこれらの混合物から成る群から選択され、上記界面活性剤システムは非イオン性およびカチオン性の界面活性剤の混合物であり、随意的に両性界面活性剤を含み、さらに、随意的なビグアニド化合物が存在している。
【0011】
望ましくは、本発明の組成物は有効量の相溶性を有するスキン・コンディショニング・システムを含有しており、当該システムはグリセリン、フェニルエチル・ジメチコーン、シリコーン第四級化合物(例えば、Lambent Technologies社から入手可能なLAMBENT QUAT AD)、およびプロピレン・グリコール等のスキン・コンディショナーおよび皮膚浸透性向上剤を含有している。
【発明の効果】
【0012】
本発明は抗菌剤と界面活性剤の特定の組み合せ物との混合物を含有し、当該界面活性剤がアニオン性界面活性剤を含まない抗菌剤組成物に関する。
【0013】
本発明の組成物はアルコール含有システム(または系)および非アルコール含有システム(または系)の両方において優れた抗菌作用効果を示すことが分かった。
【0014】
好ましい実施形態において、本発明の抗菌剤組成物はアルコールを含有しており、当該アルコール含有組成物は洗い落とし型(wash-off)製品として使用する場合においても極めて高い抗菌性の作用効果を有する。それゆえ、活性な抗菌剤をすすぎ落とすという理由により洗い落とし型の製品を不都合とする当該技術分野における熟練者の傾向に拘わらず、本発明の組成物は向上した浸透性および付着性を提供することによりすすぎ処理による活性な抗菌剤の損失を補うと考えられる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の抗菌剤組成物は有効量のカチオン性第四級アンモニウム化合物、および非イオン性、カチオン性、および随意的な両性界面活性剤を含む界面活性剤システム、および必要に応じてビグアニド化合物を含有する。
【0016】
カチオン性第四級アンモニウム化合物の例は塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、ポリマー状塩化アンモニウム、およびビス−第四級アンモニウム化合物を含む。
【0017】
ビグアニド化合物の例はクロルヘキシジン、またはクロルヘキシジン・グルコネート、クロルヘキシジン・ジグルコネート、クロルヘキシジン・ジアセテート、クロルヘキシジン・ジヒドロクロリド、およびポリヘキサメチレン・ビグアニド等の誘導体を含む。
【0018】
別の随意的な抗菌性化合物は塩化セチルピリジニウムのようなアルキル・ピリジニウム塩、ナイシン(Nisin)(34個アミノ酸ペプチド)のような抗菌性ポリペプチド、およびベータ・シート・ペプチド(ディフェンシン)を含有する両親媒性システイン、システイン−ジスルフィド・リング・ペプチド(環状ドデカペプチド、ランレキシン(Ranlexin)、ブレビニン(Brevinins))、両親媒性アルファ・ヘリクス・ペプチド(マガイニン(Magainins)、セクロピン(Cecropins))、1種類または2種類の主アミノ酸を含む線形ペプチド、哺乳類および鳥類のジスルフィド架橋抗菌性分子(ヒト好中球ペプチド、ヒト・ディフェンシン、好中球ペプチド、マクロファージ・カチオン性ペプチドおよびベータ−ディフェンシン)等の異なる種族の抗菌性ペプチドを含む。
【0019】
好ましい抗菌性化合物は塩化ベンズアルコニウムおよび/または塩化ベンゼトニウム、ポリヘキサメチレン・ビグアニド、フェノキシエタノール、プロピレン・グリコール、ココ・PG−ジモニウム・クロリド・ホスフェート(リン脂質CDM)、クロルヘキシジン・グルコネートおよび/または塩化セチルピリジニウムを含む。
【0020】
上記の抗菌剤の有効量は一般に以下の各重量範囲であるが、当該技術分野における熟練者においては、以下の各重量範囲における変更が可能であり、この変更においても本発明を達成することができることが理解される。すなわち、塩化ベンズアルコニウムは一般に0.02%乃至2.0%、好ましくは0.05%乃至1.0%、最も好ましくは0.05%乃至0.15%であり、塩化ベンゼトニウムは一般に0.02%乃至5.0%、好ましくは0.02%乃至1.0%、最も好ましくは0.05%乃至0.12%であり、ポリヘキサメチレン・ビグアニドは一般に0.01%乃至5.0%、好ましくは0.02%乃至1.0%、最も好ましくは0.03%乃至0.5%であり、フェノキシエタノールは一般に0.1%乃至5.0%、好ましくは0.2%乃至3.0%、最も好ましくは0.5%乃至2.0%であり、プロピレン・グリコールは一般に0.1%乃至40%、好ましくは1.0%乃至20.0%、最も好ましくは5.0%乃至15.0%であり、ココ−PG・ジモニウム・クロリド・ホスフェートは一般に0.1%乃至5.0%、好ましくは0.2%乃至2.5%、最も好ましくは0.5%乃至2.0%であり、塩化セチルピリジニウムは一般に0.01%乃至0.5%、好ましくは0.02%乃至0.35%、最も好ましくは0.05%乃至0.3%である。
【0021】
上記の抗菌剤に加えて、以下の随意的な抗菌剤が使用できる。すなわち、一般に0.1%乃至1.0%のクォーターニウム−15(Dowcil-200)、一般に0.1%乃至2.0%のボレゲアミドプロフィル(Boregeamidoprophyl)・ホスファチジル・PG−ジモニウム・クロリド(リン脂質GLA)、一般に0.1%乃至5.0%のココ・PG−ジモニウム・クロリド・ホスフェート(リン脂質CDM)、一般に0.1%乃至2.0%のトリクロサン、一般に0.01%乃至5.0%のクロルヘキシジン・グルコネート、一般に0.02%乃至5%の塩酸ポリヘキサメチレン・ビグアニド、および0.05%乃至2.0重量%の塩化メチルベンゼトニウムである。
【0022】
本発明において有用な界面活性剤システムは両性、非イオン性、およびカチオン性の界面活性剤により構成されている。これらの界面活性剤はそれぞれ一般に0.1重量%乃至15重量%、好ましくは0.1重量%乃至8重量%、最も好ましくは0.2重量%乃至5重量%の範囲で本発明の抗菌剤システム中に存在している。
【0023】
適当な両性界面活性剤はアミン・ベタインおよびアミド・ベタインのようなベタイン関連物質またはベタイン誘導物質を含む。さらに、有用な両性界面活性剤はグリシネート、および/またはココ−イミダゾリン・モノ−カルボキシレートおよび/またはジカルボキシレートのようなイミダゾール誘導体を含む。本発明における使用において好ましい両性界面活性剤はヒドロキシサルテイン、コカミドロプロピル・ベタイン、およびラウリミノ二プロピオン酸ナトリウム(sodium laurimino-dipropionate)、ラウロアムホ二酢酸二ナトリウムを含む。
【0024】
非イオン性界面活性剤は電荷を有していない中性分子であり、これらの化合物は極めて穏やかな性質で発泡性に乏しい。非イオン性化合物は表面張力を減少して、水に極めて容易に溶けるが、一般の塩と同一の状態ではない。これらの化合物はオイル中において同等に溶解し、この性質はエマルジョンを製造する場合に重要である。水の存在下において、これらの化合物は単純な溶液を形成するのではなく、水和物として知られる錯体を形成する。非イオン性物質の用途は可溶化を含み、カチオン性物質の場合はコンディショニングを含む。これらの例はアルキル・フェノール・エトキシレート、脂肪酸ジアルカノールアミド、脂肪酸モノアルカノールアミド、脂肪酸エトキシレート、脂肪族アルコール・エトキシレート、脂肪族アミン・エトキシレート、置換フェノール・エトキシレート、植物油エトキシレート、ポリアルキルグリコシド、スクロース・エステルおよびラウリン酸グリセリルを含む。
【0025】
一般に、好ましい非イオン性界面活性剤は1種類以上のアルキレン・オキシド基と脂肪族またはアルキル芳香族化合物のような有機疎水性化合物との縮合生成物を含む。これらの非イオン性界面活性剤の例はポリエトキシル化、ポリプロポキシル化、またはポリグリセロキシル化したアルコール、アルキルフェノール、または脂肪酸を基本材料とする。
【0026】
さらに、非イオン性界面活性剤の特異的な例は、例えば、約7個乃至18個の炭素原子のアルキル基および約6個乃至約60個のオキシエチレン・ユニットを有する、例えば、ペプチル・フェノキシポリエトキシエタノール等のアルキル・フェノキシポリエトキシ・エタノール、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の長鎖カルボン酸のエチレン・オキシド誘導体、または約6個乃至60個のオキシエチレン・ユニットを含有するトール油中に見られるような各種酸の混合物、6個乃至60個のオキシエチレン・ユニットを含有するオクチル、デシル、ラウリル、またはセチル・アルコール等の長鎖アルコールのエチレン・オキシド縮合物、約6個乃至60個のオキシエチレン・ユニットを含有するドデシル・アミン、ヘキサデシル・アミン、およびオクタデシル・アミン等の長鎖アミンまたは分岐鎖アミンのエチレン・オキシド縮合物、および1種類以上の疎水性プロピレン・オキシド部分と組み合わせたエチレン・オキシド部分のブロック・コポリマーを含む。
【0027】
カチオン性界面活性剤の例は、例えば、塩化ラウリル・ピリジニウム、セチルジメチル・アミン・アセテート、および塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウムを含み、この場合のアルキル基は8個乃至18個の炭素原子を有している。
【0028】
別の有用なカチオン性界面活性剤は脂肪族アミンおよびこれらの誘導体、ドデシルアニリン等の脂肪族鎖を有する芳香族アミンの同族体、脂肪族ジアミンから誘導した脂肪族アミド、二置換アミンから誘導した脂肪族アミド、第四級アンモニウム化合物、アミノアルコールから誘導したアミドおよびこれらの第四級アンモニウム誘導体、二置換ジアミンの脂肪族アミドから誘導した第四級アンモニウム塩基性物質、ベンズイミダゾリンの第四級アンモニウム塩基性物質、ピリジニウムの塩基性化合物およびその誘導体、ベタインの第四級アンモニウム化合物、塩化ジメチルフェニルベンジル・アンモニウム、ウレタンまたはエチレン・ジアミンの塩基性塩、ポリエチレン・ジアミンおよびこれらの第四級アンモニウム化合物を含む。
【0029】
上記の各界面活性剤の特に有用な混合物は約0.1%乃至約10%の活性重量%(active weight %)のコカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(両性界面活性剤)、約0.1%乃至約10%の活性重量%のポリアルキルグリコシド(好ましくは、Henkel社からのPlantaren 2000)(非イオン性界面活性剤)、および約0.1%乃至約10%の活性重量%のPPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(好ましくは、Witco Chem.社からのEmcol CC-42)(カチオン性界面活性剤)により構成されている。
【0030】
本発明の上記の両性、非イオン性、およびカチオン性界面活性剤の混合物はアルコール含有量が高く水含有量の低いシステムまたは系に対して相溶性を有しているので安定な配合物を形成することが分かっている。
【0031】
本発明の組成物と共に使用するアルコールは当該組成物に対して一般に約20容量%乃至約80容量%、好ましくは約40容量%乃至約80容量%、最も好ましくは約60容量%乃至約70容量%の範囲の量で存在する。本発明において有用なアルコールはエチル・アルコール、イソプロピル・アルコール、n−プロピル・アルコール、およびこれらの組み合せ物を含む。エチル・アルコールは単一のアルコールとして使用可能であるが、上記のアルコールは約10容量%乃至約70容量%のエチル・アルコール、約10容量%乃至約70容量%のイソプロピル・アルコール、および約10容量%乃至約70容量%のn−プロピル・アルコールの混合物とすることができる。
【0032】
さらに、上記組成物のスキン・コンディショニング性および湿潤化性等の特性を改善するために別の材料を本発明の組成物に加えることができる。従って、グリセリンのような保湿剤、イソレン(C12乃至C18のジグリセリド)のような抗炎症/抗刺激剤、定着剤(anchoring agents)、フェニルエチル・ジメチコーン(Witco OSi社からのSilsoft PEDM)のようなコンディショナー、シリコーン第四級化合物(例えば、Lambent Technologies社のA Petroferm CompanyからのLambent Quat AD)、塩化セトリモニウム(cetrimonuim chloride)、およびラウリン酸グリセリル等が添加可能である。ラウリン酸グリセリル(非イオン性界面活性剤)は本明細書おいて開示する抗菌剤組成物のコンディショニング性および浸透性に寄与するだけでなく、発泡増進剤として作用する。
【0033】
一般的に、上記の付加的な薬剤は本発明の組成物の重量に基づいて以下のような量で本発明の組成物中に存在し得る。すなわち、約0.1重量%乃至約40重量%のグリセリン、約0.01重量%乃至約0.5重量%のフェニルエチル・ジメチコーン、約0.1重量%乃至約5重量%のシリコーン・クォーターニウム−8、約0.1重量%乃至約5重量%の塩化セトリモニウム、および約0.5重量%乃至約10重量%のラウリン酸グリセリルである。
【0034】
本発明の抗菌剤組成物は、有効量の当該組成物を手、アクネ症部位、患者の前処理部位、またはカテーテルにおける注入部位等を含む基質または場所に対して局所的に供給した場合に、微生物を調整するのに効果的である。効果的に供給される量は供給の時間的な長さ、抗菌剤組成物および基質の接触量、基質の状態(例えば、通常のまたは乾燥した皮膚等)、および温度および蒸発速度等の環境的ファクターにより決まる。当該技術分野における熟練者であれば、このような微生物を調整するために必要な有効量を容易に決定できる。一般的に約0.5ミリリットル乃至約10ミリリットル、好ましくは約1.0ミリリットル乃至約9ミリリットル、最も好ましくは約2.5ミリリットル乃至約5ミリリットルの抗菌剤組成物が供給される。この抗菌剤組成物の量は微生物母集団における1.0またはそれ以上の対数減少率を示すことにより有効であると考えられる。さらに、この量は内在性の皮膚微生物叢に対して残留的および累積的な抗菌作用を示すのに十分な量でもある。
【0035】
本発明は当業界において周知の技法によりエマルジョンとして調製することもできる。例えば、米国特許第5,308,890号を参照されたい。すなわち、上記の活性成分、賦形剤等は上述したそれぞれの量で両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、および非イオン性界面活性剤と共に乳化できる。
【実施例】
【0036】
以下の各実施例は本発明を例示するものであり、本発明を以下の各組成物に制限することを目的としていない。特別に説明しない限り、本明細書において記載する全てのパーセント(%)値は重量%値と考えるべきである。
【0037】
開示の全体が本明細書に参考文献として含まれる「新規な皮膚消毒処理方法(Novel Skin Disinfection Procedures)」を発明の名称とする同時係属で共通の譲受人に譲渡されている米国特許出願第( )号における手洗い洗浄法1(Scrub Procedure One)として認識されて記載されている改良した外科的な手洗い洗浄処理方法に従って皮膚に以下の各配合物を供給した。各配合物はそれぞれの抗菌作用効果について以下に説明する各方法により連続的に試験した。
【0038】
手洗い洗浄法1(乾燥供給、擦り処理、乾燥供給、擦り処理、濡らし処理、泡立て処理、すすぎ)
工程1.1:志願者の指の爪を調べてその自由端部が1.0mm以下であるか否かを決定した。1.0mm以下でない場合は、その爪を切った。手および腕から全ての装身具を取り除いた。
工程1.2:各被験者は30秒間にわたり40±2℃の流れる水道水の中において各前腕部の2/3を含む手の部分を濡らした。各爪の下部およびクチクラ領域の周囲をネイル・クリーナーにより洗浄した。指の爪、クチクラ領域、および手をすすいだ。
工程1.3:各被験者はペーパー・タオルにより手を完全に乾燥した。
工程1.4:5mlの割り当てられた試験品を各被験者の手の中に分配した。各被験者はその材料をこぼさないように注意しながらそれぞれの手および前腕部の下方の2/3の部分における全表面部に広げた。
工程1.5:各試験材料を手および前腕部の下方の2/3の部分において強く擦り付けた。特に、爪、クチクラ領域、および指間の空間部に注意した。なお、この工程は約1分間かけて行った。
工程1.6:第2の5ml分量の試験品を各被験者のカップ状にした手の中に分配した。各被験者はその材料をこぼさないように注意しながらそれぞれの手および前腕部の下方の2/3の部分における全表面部に広げた。
工程1.7:上記の手洗い洗浄処理を手および前腕部の可能の1/3に制限したことを除いて上記工程1.5において説明した処理方法を繰り返した。(さらに1分の擦り時間を加えた。)
工程1.8:各被験者は水道水の中に1回または2回手を通してそれぞれの手を濡らした。
工程1.9:指の爪の領域に特に注意しながら手および前腕部の下方の1/3において試験品を強く擦り付けた。なお、この泡立て処理は1分間かけて行った。
工程1.10:それぞれの手および前腕部をそれぞれの手について1分間かけてすすいでから振って過剰の水を除去した。
工程1.11:抗菌作用効果試験による試験段階に進む。
合計の擦り処理/泡立て処理の時間:3分
【0039】
以下の各組成物を以下に説明する各配合物において使用した。
・AMP 95はAngus Chemical Companyから市販されている約90:5:5の比率における2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−(メチルアミノ)−2−メチル−1−プロパノールおよび水の混合物である。
・ACRITAMER(登録商標)505E:イリノイ州、クリスタル・レイクのR.I.T.A社から入手可能なペンタエリスリトールのエーテルにより架橋したポリビニル・カルボキシ・ポリマー
・AMPHOTERGE K-2:Lonza社から入手可能なココ・イミダゾリン・ジカルボキシレート
・ESS 9090ICはGivuan-Roure Corporationから入手可能な芳香剤である。
・CERAPHYL 28はISP Van Dyk社から市販されているワックス状の固体であるセチル・アルコールおよび乳酸セチルの混合物である。
・CERAPHYL 41はISP Van Dyk社から入手可能なC12乃至C15のアルコール乳酸エステルの混合物である。
・CETIOL HE- PEG-7:Henkel社からのグリセリル・ココエート
・COSMOCIL CQ:Zeneca社から入手可能なポリヘキサメチレン・ビグアニドである。
・DISODIUM EDTA, U.S.P.(EDTA二ナトリウム、米国薬局方):Versene NAとしてDow Chemical社から入手可能
・DOW CORNING(登録商標)580ワックス:ステアロキシ・トリメトキシ・シランおよびステアリル・アルコールの混合物
・DOWICIL 200:Dow Chemical社のクォーターニウム−15
・EMCOL CC42: Witco社から入手可能なPPG−40・ジモニウム・クロリド、またはクォーターニウム−21
・GERMABEN II:Sutton Laboratories社から入手可能なジアゾリジニル尿素(約30%)、メチル・パラベン(約11%)、プロピル・パラベン(約3%)およびプロピレン・グリコール(約56%)の混合物である。
・GERMALL PLUS:Sutton Laboratories社から入手可能な3−ヨード−プロピニルブチルカルバメートであるジアゾリジニル尿素(約99%)の混合物である。
・INCROMECTANT LAMEA:アセトアミド・モノエタノールアミンおよびラクトアミド・モノエタノールアミンの混合物(Croda社)
・LEXOREZ:飽和架橋ヒドロキシ官能性ポリエステルであり、グリセリン、ジエチレン・グリコール、室温で粘性の疎水性液体であるアジペート架橋ポリマーを含み、多くの脂質および軟化剤中において分散可能である。
・LEXQUAT AMG-IS:イソステアラミドプロピル・PG・ジモニウム・クロリド(Inolex Chemical Company)
・MACKAM CBS-50G:コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン、50%(McIntyre社)
・MEARLMAID OL:アルコール、グアニン、およびポリソルベート80を含有している(Engelhard社)。
・MIRATAINE CB:コカミドプロピル・ベタイン(Rhone-Poulenc社)
・NATROSOL 250 HHR:ヒドロキシエチルセルロース(Hercules社の事業部であるAqualon社)
・NISIN:Applied Microbiology社により販売されている34個アミノ酸ポリペプチド
・ORANGE ZEST B FRAGRANCE:Firmenich社により販売されている油性の揮発性化合物の混合物
・PEG-7:グリセリル・ココエート(Cetiol HEを参照されたい)
・PEO-1:ポリエチレン・グリコール、分子量:21,000、INCI:PEG-5M(R.I.T.A社)
・PHOSPOLIPID CDM:Mona Industries社から入手可能な同時合成物であるリン脂質のココホスファチジル(PG)−ジモニウム・クロリドである。
・PHOSPHOLIPID GLA:ボラゲアミドプロピル・ホスファチジル・PG−ジモニウム・クロリド(Mona社)
・PHOSPOLIPID PTC:Mona Industries社から入手可能なコカミドプロピル・ホスファチジル・PG−ジモニウム・クロリドである。
・PLANTAREN 2000:Henkel/Cospha社から入手可能なデシル・ポリグルコース
・SILSOFT PEDM:Witco Cooperation, Osi Specialties社から入手可能なフェニルエチル・ジメチコーン
・SEAFOAM 143.258/GGE:Firmenich社から入手可能な芳香剤
・TOCOPHEROL(dl−アルファ−トコフェロール):Roche Vitamine社およびFine Chemicals社から入手可能なビタミンE
・TRICLOSAN:2,4,4’−トリクロロ−2−ヒドロキシジフェニル・エーテル
・ULTREZ(登録商標):オハイオ州、クリーブランドのBF Goodrich社から入手可能なカーボマー・ポリマーであり、内容全体が本明細書に参考文献として含まれる米国特許第5,004,598号に開示されている。
・VAROX 270:Witco社から入手可能な30%活性で70%がC12であるラウラミド・オキシド
【0040】
[実施例1]
この実施例は持続性(すなわち、6時間)の抗菌作用効果を有する配合物を形成する場合にアニオン性界面活性剤(すなわち、アンモニウム・ラウレス・サルフェート)を含有している抗菌剤システムを使用することにおける欠陥を示すための比較例である。
【0041】
配合物1−1:エタノール(53.1%、62%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(23.2%)、酸化亜鉛(0.5%)、グリセリン(5%)、PEG−7・グリセリル・ココエート(1.0%)、Lexorez 100(1.5%)、Silsoft A-843(0.5%)、Lexquat AMG-IS(1%)、Incromectant LAMEA(1.5%)、Tocopherol(0.2%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(1%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Plantaren 2000(4%)、アンモニウム・ラウレス・サルフェート(5%)、エタノール(53.1%(重量/重量))、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)
【0042】
配合物1−2(w/トリクロサン):エタノール(46.2%、55%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(29.24%)、酸化亜鉛(0.5%)、グリセリン(5%)、Cetiol HE(1.0%)、Lexorez 100(1.5%)、Silsoft A-843(0.5%)、Lexquat AMG-IS(1%)、Incromectant LAMEA(1.5%)、Tocopherol(0.2%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(1%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Plantaren 2000(4%)、アンモニウム・ラウレス・サルフェート(5%)、エタノール(46.2%(重量/重量))、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、トリクロサン(1.0%)
【0043】
配合物1−3(w/オーストラリアン・ティー・ツリー・オイル):エタノール(53.2%、62%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(22.4%)、酸化亜鉛(0.5%)、グリセリン(5%)、Cetiol HE(1.0%)、Lexorez 100(1.5%)、Silsoft A-843(0.5%)、Lexquat AMG-IS(1%)、Incromectant LAMEA(1.5%)、Tocopherol(0.2%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(1%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Plantaren 2000(4%)、アンモニウム・ラウレス・サルフェート(5%)、エタノール(53.1%(重量/重量))、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、オーストラリアン・ティー・ツリー・オイル(1.0%)
【0044】
上記の各配合物のpH値をリン酸により6.5に調節した。
【0045】
上記の各配合物の抗菌作用効果の評価結果を対数減少率(log10 reductions)により測定した場合の1日目、2日目および5日目の0時間および6時間における累積的活性および持続的活性について表1にまとめた。この対数減少率の試験はこの試験の開始前の少なくとも2週間にわたりあらゆる抗菌剤の使用を控えた一群の志願者から選択した被験者について行った。それぞれの手における細菌の基準線時測定により決定した1×105 個の高い初期的な細菌数に基づいて上記の群から十分な数の被験者を選択した。
【0046】
選択された各被験者は感染予防技法によりそれぞれの対応者の監視下で模擬的な外科的手洗い処理を行った。この外科的手洗い処理の後に一方の手をサンプリングし、6時間後に別の手をサンプリングした。基準線時と外科的手洗い処理後に回復した微生物との間の差により各試験配合物の抗菌作用効果を評価した。
【0047】
当該技術分野における熟練者であれば、高い対数減少率値を有する組成物ほど改善された作用効果を示すことが理解できると考える。この対数減少率は初期的な細菌数と各処理後に回復した計数値との間の差である。
【0048】
【表1】

【0049】
さらに、1日目の0時間において得た対数減少率値を2日目および5日目における0時間において得た対数減少率値に対して比較することにより各試験配合物の累積的活性を評価した。これらの比較において対比した「t−検定(t-test)」結果により、配合物1−3の場合の1日目における0時間に対する2日目および5日目における0時間において大幅に高い抗菌活性が示された。また、配合物1−1および配合物1−2の場合の1日目における0時間に対する5日目において大幅に高い抗菌活性が示されたが、2日目における0時間においては示されなかった。当該技術分野における熟練者であれば、上記の「t−検定」が0.05の有意差レベルにおける有意差を設定するための試験材料と対照物とを比較するために採用した統計学的方法であることが理解できると考える。この方法は2個の分布の平均値をこれらの平均値の周囲のフラックス(flux)で割った値の差を比較する。この値がその差に対応する「t」値である。この「t」値が大きいほど、無作為なサンプリングのみの場合よりもこれら2個の平均値が明瞭に区別できるので、これら2個の平均値が異なっている確率が高くなる。
【0050】
数学的に言う「t」値は、(1)2個の平均値の間の差が大きいほど、および(2)平均値の周囲のフラックス(標準偏差)が小さいほど、大きくなる。
【0051】
しかしながら、外科用手洗い洗浄剤に対するFDAの各要件を大幅に満たさない全ての試験配合物における低い対数減少率および弱い持続性活性は抗菌剤組成物の不活性化、すなわち、高い発泡性のアニオン性を基本的性質とする界面活性剤システム、すなわち、アンモニウム・ラウレス・サルフェートに起因すると考えられる。それゆえ、上記の各配合物は持続性の抗菌作用効果を示す場合における問題の適当な解消法を提供しない。
【0052】
[実施例2]
実施例1の結果に基づいて、(累積的または持続的な作用効果について試験するために)0時間および6時間の両方におけるイン・ビボ(生体内)での抗菌作用効果についてアニオン性界面活性剤を含有しない以下の各配合物を選別した。
【0053】
配合物2−1:エタノール(61.8%(重量/重量)または70%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(18.51%)、Mirataine CB(6.0%)、グリセリン(2.5%)、Amphoterge K-2(2%)、1規定塩酸(1.8%)、Cetiol HE(1.0%)、酸化亜鉛(0.5%)、Lexorez 100(0.75%)、Silsoft A-843(0.5%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(0.8%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Varox 270(0.5%)、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、プロピレン・グリコール(0.5%)、およびプロピレン・カーボネート(0.5%)
【0054】
配合物2−2:エタノール(52.9%(重量/重量)または60%(容量/容量))、イソプロピル・アルコール(4.38%(重量/重量)または5%(容量/容量))、n−プロピル・アルコール(4.49%(重量/重量)または5%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(18.51%)、Mirataine CB(6.0%)、グリセリン(2.5%)、Amphoterge K-2(2%)、1規定塩酸(1.8%)、Cetiol HE(1.0%)、酸化亜鉛(0.5%)、Lexorez 100(0.75%)、Silsoft A-843(0.5%)、Tocopherol(0.2%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(0.8%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Varox 270(0.5%)、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、プロピレン・グリコール(0.5%)、およびプロピレン・カーボネート(0.5%)
【0055】
配合物2−3(w/トリクロサン):エタノール(48.42%(重量/重量)または55%(容量/容量))、イソプロピル・アルコール(8.76%(重量/重量)または10%(容量/容量))、n−プロピル・アルコール(4.48%(重量/重量)または5%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(18.51%)、Mirataine CB(6.0%)、グリセリン(2.5%)、Amphoterge K-2(2%)、1規定塩酸(1.8%)、Cetiol HE(1.0%)、酸化亜鉛(0.5%)、Lexorez 100(0.75%)、Silsoft A-843(0.5%)、Tocopherol(0.2%)、Ceraphyl 41(0.5%)、Natrosol 250 HHR(0.8%)、PEO-1(0.1%)、Seafoam fragrance(0.15%)、Varox 270(0.5%)、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、プロピレン・グリコール(0.5%)、プロピレン・カーボネート(0.5%)、およびトリクロサン(1.0%)
【0056】
配合物2−4(w/トリクロサンおよびオーストラリアン・ティー・ツリー・オイル):エタノール(48.42%(重量/重量)または55%(容量/容量))、イソプロピル・アルコール(8.76%(重量/重量)または10%(容量/容量))、n−プロピル・アルコール(4.48%(重量/重量)または5%(容量/容量))、脱イオン水(D.I. Water)(18.51%)、Mirataine CB(6.0%)、グリセリン(2.5%)、Amphoterge K-2(2%)、1規定塩酸(1.8%)、Cetiol HE(1.0%)、酸化亜鉛(0.5%)、Lexorez 100(0.75%)、Silsoft A-843(0.5%)、Tocopherol(0.2%)、Natrosol 250 HHR(0.8%)、PEO-1(0.1%)、Orange Zest fragrance(0.2%)、Varox 270(0.5%)、フェノキシエタノール(0.55%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.22%)、Germall Plus(0.11%)、Germaben II(0.11%)、Phospholipid CDM(0.5%)、Phospholipid GLA(0.1%)、プロピレン・グリコール(0.5%)、プロピレン・カーボネート(0.5%)、オーストラリアン・ティー・ツリー・オイル(1.0%)、およびトリクロサン(1.0%)
【0057】
上記の各配合物の抗菌作用効果についての結果を表2にまとめた。
【0058】
【表2】

【0059】
表2から、これらの配合物が1日目における0時間においてさえも1の対数減少率に対するFDAの要件を満たしていたことが予想外に分かった。表2において示していないが、トリクロサンを含む各配合物、すなわち、配合物2−3および2−4は2日目および5日目においてその他の配合物よりも高い抗菌活性を示した。従って、アニオン性界面活性剤を単に除去することは抗菌活性に影響を及ぼす要因だけではないように思われる。各0時間の結果が配合物2−1乃至2−4においてそれぞれ(FDAの要件を)達成しているので、6時間における結果を示していない。
【0060】
[実施例3]
上記の実施例1および実施例2の結果に基づいて、また、それぞれの結果をさらに迅速に得て評価するために、種々の界面活性剤および抗菌剤の組み合せにおけるイン・ビトロ(生体外)での評価を行うことを決めた。
【0061】
このイン・ビトロでの時間−殺菌調査は各試験品内への8種類の対数細菌接種による細菌の計数における対数減少率を評価することにより9種類の微生物を用いて行った。その後のブラシ無し手洗い洗浄処理の場合の時間−殺菌調査をこのプロトコルに従って行った。試験する各微生物(ATCCおよび臨床的単離体)を一般的に使用されている各微生物の記述名およびATCC識別番号の両方により以下の表に示した。
【0062】
既に述べた各配合物2−1,2−2,2−3および2−4、並びに、アルコール含有配合物2−5および2−6をこの時間−殺菌法により評価した。配合物2−5は重量/重量%の割合に基づいてエチル・アルコール(49.1%)、イソプロピル・アルコール(8.9%)、n−プロピル・アルコール(4.5%)、および水(37.5%)を含み、配合物2−6は水中において単に70容量/容量%のエタノールを含む。表3は対数減少率および殺菌率について上記の各配合物の抗菌作用効果の結果を示している。
【0063】
【表3】






【0064】
表3において、15秒間における対数減少率は、当該対数減少率が15秒間において測定した全ての配合物について一般に3であるニガー(niger)(ATCC番号16404)微生物Aの場合を除いて、各配合物に対応する表の全体において5乃至6であることが明らかに分かる。これらの殺菌作用効果はアルコールの存在により優れており(一般に15秒間において6の対数)、これらの間における差は見られなかった。
【0065】
[実施例4]
実施例3の結果に基づき、アルコールが存在しない抗菌剤システムの作用効果を分離するために、以下に示すイン・ビトロ(生体外)サンプルは水性物質のみを基本材料とし、アルコールを含まない。この一連の配合物4においては、共通の抗菌性基本材料を3種類の界面活性剤の変更物と共に組み合わせた。この基本材料は塩化ベンズアルコニウム(0.09%活性)、塩化ベンゼトニウム(0.09%活性)、フェノキシエタノール(0.5%)、リン脂質CDM(Phospholipid CDM)(1.0%)、プロピレン・グリコール(3.33%)、グリセリン(1.67%)、および水を含有している。さらに、配合物4−1はアニオン界面活性剤であるアンモニウム・ラウレス・サルフェート(2%)、および0.1%の塩化セチルピリジニウムを含有している。配合物4−2は上記の基本材料と共にコカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(Mackam CBS 50G、2.0%)および塩化セチルピリジニウム(0.25%)を含有している。配合物4−3は上記の基本材料と共にPPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(Emcol CC42、2.0%)および塩化セチルピリジニウム(0.5%)を含有している。
【0066】
配合物4−1は沈殿物を生じることが分かった。このことはカチオン性の第四級化合物(塩化ベンズアルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム)のアニオン性アンモニウム・ラウレス・サルフェートに対する非相溶性に起因すると考えられる。配合物4−2および配合物4−3は透明のままであった。上記の各配合物についての抗菌作用効果の結果を表4に示す。
【0067】
【表4】

【0068】
表4において、配合物4−1が配合物4−2および配合物4−3に比較して時間−殺菌調査において極めて低い殺菌作用効果を示し、カチオン性抗菌剤の非活性度に近いことが確認できることが明らかである。
【0069】
以上の結果から、2.0%の各レベルにおけるコカミドプロピル・ヒドロキシサルテインおよびPPG−40・ジモニウム・クロリドによる抗菌剤システムの完全な相溶性および有望な(作用効果の)向上性が見られた。
【0070】
発泡性および穏和性を改善するために、配合物4−2におけるコカミドプロピル・ヒドロキシサルテインをPlantaren 2000(ポリアルキルグリコシド)に変えた配合物4−2Aにおける第3の界面活性剤について試験した。これらの結果により、この配合物における優れた活性が同様に示され、明らかな抗菌作用の低下は見られなかった(表4を参照されたい)。
【0071】
この時点で、本発明者は本発明の抗菌剤システムに対して相溶性を有するPlantaren 2000(非イオン性)、コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(両性)、およびPPG−40・ジモニウム・クロリド(カチオン性)の3週類の界面活性剤を得た。これら3種類の組み合せは良好な発泡性および泡立ち性を示すことが分かった。
【0072】
[実施例5]
この実施例において本発明の抗菌剤システムにおけるpH値の影響を調べた。この時点までにおいて、試験した全ての配合物は6乃至7のpH値の範囲内であった。既に述べた抗菌剤システムである配合物4−2と共に、ナイシン(0.1%)、EDTA二ナトリウム(0.1%)、Plantaren 2000(非イオン性)およびMackam CBS-50G(両性)から成る界面活性剤システム、およびpH調節剤のグリコール酸(0.19%の70%溶液)を含有する新規配合物である配合物5−1を作成した。このバッチのpH値は3.5であった。
【0073】
上記配合物の時間−殺菌効果についての結果は弱い活性を示した。また、15秒間における多くの微生物についての対数減少率は1よりも低かった。このことは上記の抗菌剤システムにおいて低いpH値により効果的でない多分に有害な影響が作用効果に及ぼされることを意味する。さらに、本発明者は重量%に基づいて以下の成分、すなわち、脱イオン水(97%)、PEG−4・セルロース(0.5%)、塩化ベンズアルコニウム(50%濃度)(0.18%)、塩化ベンゼトニウム(0.09%)、コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(2.0%)を含有し、10%水酸化ナトリウムにより8.3に調節したpH値を有する高pH値の配合物である配合物5−2を試みた。このpH値における作用効果もまた約7の見かけ上最適なpH値の場合よりも低かった。さらに、本発明者は約7のpH値の配合物から優れた作用効果を確認していたので、この目的のpH値を実現することにした。加えて、このpH値は上記の界面活性剤および抗菌剤を含有する特定のシステムを最も安定にしてそれ以上の調節を必要としなくなる値でもある。従って、最良の抗菌特性は7の近辺、最も一般的には約5.5乃至約8のpH領域と予想できる。
【0074】
[実施例6]
イン・ビトロ試験により優れた界面活性剤システム(Plantaren 2000、コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン、およびPPG−40・ジモニウム・クロリドの組み合せ)を認識したので、2種類のさらに別の配合物6−1および配合物6−2によるイン・ビボの外科用手洗い洗浄剤の調査により上記の課題について幾つかの変形例を試験することにした。配合物6−1はエタノール(26.5%(重量/重量)または30%(容量/容量))、n−プロピル・アルコール(25.1%(重量/重量)または28%(容量/容量))、トリクロサン(1.0%)、脱イオン水(27.67%)、不透明化剤(Opacifier-295(Morton))であるヒドロキシプロピルセルロース(1.0%)、Plantaren 2000(3.0%)、コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(Mackam CBS50G)(2.0%)、PPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(Emcol CC42)(1.0%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.18%)、塩化ベンゼトニウム(0.09%)、フェノキシエタノール(0.5%)、リン脂質CDM(0.5%)、リン脂質GLA(0.5%)、塩化セトリモニウム(0.86%の29%溶液)、Dowicil 200(0.1%)、塩化セチルピリジニウム(0.25%)、グリセリン(5%)、プロピレン・グリコール(0.5%)、芳香剤(0.15%)を含有している。一方、配合物6−2は配合物6−1と同一の組成を含有しているが、当該配合物6−2は高グリセリン配合物(25%)、高アルコール配合物(65%(容量/容量)の活性レベル)、および低含水配合物であり、配合物6−1は混合アルコール配合物(合計で58%(容量/容量)、または非活性レベル)であって、グリセリンは5%に減少されている。
【0075】
この調査においてさらに試験したものはプレバケア・アンチマイクロバイアル・ハンド・ゲル(Prevacare Antimicrobial Hand Gel(ロット番号:P8−006))、ヘルスポイント・トリセプチン・サージカル・スクラブ(Healthpoint’s Triseptin Surgical Scrub)、および70%(容量/容量)の純水エタノールであった。1日目の0時間における結果のみを評価して表5に示した。
【0076】
【表5】

【0077】
表5の結果から、エタノール70%を除いて、0時間における細菌の1の対数減少率というFDAの外科用手洗い洗浄剤についての要件を全ての配合物が満たすことが分かった。
【0078】
これらは即効的な殺菌作用についてのFDAの諸要件を満たすイン・ビボ(生体内)において試験した最初の配合物である。また、このことにより、上記特定の界面活性剤混合物の抗菌剤混合物に対する相溶性が確認できる。アルコールの存在下において、上記の組み合せ物は二重の乾燥処理、泡立て処理、およびすすぎ処理の方法を利用することにより上記の外科用手洗い洗浄剤についての諸要件を満たす。
【0079】
さらに、以上の結果から、上記の各配合物が少なくとも0時間においてトリクロサンの存在による活性における統計学的に有意差のある作用効果を示さないことが分かった。尚、0時間の結果のみを評価したこの調査から各配合物の累積的な作用効果を知ることはできない。
【0080】
[実施例7]
上記配合物の抗菌作用および湿潤化性をさらに高めるために、さらに別の調整を当該配合物に加えた。
【0081】
このように改善した配合物は以下のものである。
配合物7−1:エタノール(62.25%(重量/重量)または70%(容量/容量))、脱イオン水(12.74%)、ラウリン酸グリセリル(1.0%)、イソレン(1.0%)、Silsoft PEDM(0.05%)、Mearlmaid OL(0.1%)、ヒドロキシプロピルセルロース(1.0%)、Plantaren 2000(3.0%)、コカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(Mackam CBS50G)(2.0%)、PPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(Emcol CC42)(1.0%)、塩化ベンズアルコニウム(50%溶液)(0.18%)、塩化ベンゼトニウム(0.09%)、フェノキシエタノール(0.5%)、リン脂質CDM(0.5%)、リン脂質GLA(0.5%)、塩化セトリモニウム(0.86%の29%溶液)、Dowicil 200(0.25%)、塩化セチルピリジニウム(0.25%)、グリセリン(5%)、プロピレン・グリコール(5%)、および芳香剤。
【0082】
Silsoft PEDMおよびイソレンは共に外観および触感の改善に寄与する。これらは共に水−アルコール系のシステムに部分的に可溶性であって、小さな液滴を形成し、製品の不透明化およびローション状の外観の形成を補助する。ラウリン酸グリセリルは発泡性を高めて配合物の経皮的な浸透性を改善するために1.0%の濃度で添加した。さらに、リン脂質CDMおよび塩化ベンズアルコニウムも作用効果および湿潤化性を高めるためにこの配合物において増加した。また、イソレンおよびリン脂質CDMは塩化ベンズアルコニウムの量の増加に対応する抗刺激性を有している。表6において0時間および6時間にそれぞれ対応する配合物7−1の対数減少率のデータを示す。
【0083】
【表6】

【0084】
従って、表6の結果により、本発明に含まれる構成要素、特に表1の各配合物を含有しない既に試験した各配合物において測定した諸特性に比べて、0時間および6時間の両方において極めて改善された対数減少率が示された。
【0085】
[実施例8]
2種類の配合物(配合物8−1および配合物8−2)を評価した。配合物8−2はカチオン性および非イオン性の界面活性剤のみから成る界面活性剤システムである。配合物8−1は(重量/重量%に基づいて)8.15%の脱イオン水、62.00%のエタノール(200プルーフ)、5.00%のグリセリン、10.00%のプロピレン・グリコール、5.00%のコカミドプロピル・ヒドロキシサルテイン(50%濃度)(Mackam CBS-50G)(両性)、1.00%のリン脂質CDM、0.50%リン脂質GLA、1.20%のPPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(Emcol CC-42)(カチオン性)、0.80%のヒドロキシプロピルセルロース(HXFグレード)、1.00%のフェノキシエタノール、1.50%のラウリン酸グリセリル(非イオン性)(Monomuls 90-L12)、1.70%の塩化セトリモニウム(29%−Varisoft 300)、0.20%の塩化ベンズアルコニウム(50%)、0.10%の塩化ベンゼトニウム、0.50%のLambent Quat AD、0.15%の芳香剤(Seafoam GGE)、1.00%のCosmocil CQ(ポリヘキサメチレン・ビグアニド(0.2%))、0.05%のSilsoft PEDM、0.15%のMearlmaid OLを含有している。また、配合物8−2は(重量/重量%に基づいて)9.83%の脱イオン水、62.75%のエタノール(200プルーフ)、10.00%のプロピレン・グリコール、5.0%のグリセリン、1.5%のリン脂質CDM、1.5%のPPG−40・ジエチルモニウム・クロリド(Emcol CC-42)、0.80%のヒドロキシプロピルセルロース(HXFグレード)、1.0%のフェノキシエタノール、2.5%のラウリン酸グリセリル、2.5%の塩化セトリモニウム(29%−Varisoft 300)、0.2%の塩化ベンズアルコニウム(50%)、0.1%の塩化ベンゼトニウム、0.5%のLambent Quat AD、0.15%の芳香剤(Seafoam GGE)、1.5%のCosmocil CQ、0.07%のSilsoft PEDM、0.100%のMearlmaid OLを含有している。予想外に、配合物8−2は両性、非イオン性、およびカチオン性の各界面活性剤を含有している界面活性剤システムと同等の優れた発泡性を示した。この予想外の発見とは、当該技術分野における熟練者であればシステム内における比較的高いカチオン性界面活性剤の比率ために発泡性が低下すると予測できるからである。しかしながら、両性/非イオン性/カチオン性の界面活性剤システムに比べた場合に、非イオン性/カチオン性の界面活性剤システムの増加した量においては評価に値する発泡の差は見られなかった。実際に、発泡性およびその考えられる皮膚浸透性に対する相関性における観察結果は配合物8−1および市販の4%クロルヘキシジン・グルコネートおよび70%エチル・アルコールを基本材料とする製品と比較した場合の表7に示す優れた抗菌作用効果に少なくとも結びつくと考えられる。
【0086】
【表7】

【0087】
配合物8−1は一連の外科的処理に基づく上述した新規なブラシ無し外科手洗い法(ブラシ無しでの3分間処理)に従って評価し、4%のクロルヘキシジン・グルコネートの製品による従来法(ブラシ有りの6分間の手洗い処理)に対して比較した。さらに、上記の結果をブラシ無しの3分間の外科的手洗い処理に従って70%アルコールを基本材料とする製品に対して比較した。予想外に、配合物8−1は0時間においてわずかに優れた結果を示し、6時間においてもこれに匹敵する活性を示した。これらの結果から、配合物8−1は比較的達成困難である内在性の微生物叢に対する即効的および残留的な抗菌活性を示すための適当な濃度における適正な抗菌剤諸成分の組み合せであることが明らかに分かる。この作用効果の高さは磨耗性の高いブラシ有りの外科的手洗い処理を排除すること、特に、ブラシ有りの慣用的な外科的手洗い処理の半分の時間において基準に達している諸製品の作用効果と同等のレベルを示すために、ブラシ無しの適用例において重要である。
【0088】
上記の本発明の説明および開示は本発明の例示および説明のためのものであり、寸法、形状、および材料、並びに、このましい実施形態の説明における種々の変更が本発明の範囲および趣旨に逸脱することなく可能であると理解するべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌剤組成物において、
(a)アルコールと、
(b)有効量のカチオン性第四級アンモニウム化合物、フェノキシエタノール、および随意的に用いるビグアニド化合物と、
(c)有効量の界面活性剤システムを含み、当該システムがアニオン性界面活性剤以外の界面活性剤を含有している抗菌剤組成物。

【公開番号】特開2012−153713(P2012−153713A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−96557(P2012−96557)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【分割の表示】特願2001−542752(P2001−542752)の分割
【原出願日】平成12年12月13日(2000.12.13)
【出願人】(591286579)エシコン・インコーポレイテッド (170)
【氏名又は名称原語表記】ETHICON, INCORPORATED
【Fターム(参考)】