説明

混合したセロトニン及びドーパミン受容体親和性を有する新規ベンズイミダゾロン誘導体

【課題】ベンズイミダゾロンフェニルピペラジン構造に基づく新規のヒドロキシル化誘導体の提供。
【解決手段】下記一般式(I)の化合物。


化合物はセロトニン及びドーパミン受容体と結合し、CNS疾患の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セロトニン及びドーパミン受容体を結合する新規な薬理学的に活性なベンズイミダゾロン誘導体及びそれらのアディクトン(addicton)塩、それらの調製及び治療目的の為のそれらの使用に関する。
これらの化合物は、その薬理学的活性のために、CNS疾患の治療に有用である。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
セロトニン(5-HT)及びドーパミンは、種々の明確な細胞の表面にある受容体を認識する。これらの中で、セロトニン及びドーパミンが高い親和性を有する5-HT1A、5-HT2A及びD4は、鬱病、不安、精神分裂病、パーキンソン病及び神経変性疾患のような多くの中枢神経系疾患に結び付けられることが知られている。
従来技術において、セロトニン又はドーパミン受容体サブタイプで神経伝達を妨げることができる数種類の化合物が知られている。特に、アリールピペラジン及びベンズイミダゾロンのコア構造に基づく誘導体が記載され(例えばGB 2023594、U.S. Pat. 3,472,854、U.S. Pat. 4,954,503及びWO 98/33784)、一般的なセロトニン又はドーパミン受容体及び特殊な受容体サブタイプの両方を標的にされている。別の特許(US 5,576,318)において、ベンズイミダゾロン及びフェニルピペラジン構造の両方に基づく化合物が記載され、この後者の場合に、記載された親和性は5-HT1A及び5-HT2A受容体サブタイプに制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の詳細な説明
ここに記載する本発明の目的は、ベンズイミダゾロンフェニルピペラジン構造に基づく新規のヒドロキシル化誘導体である。驚いたことに、本発明の化合物が前記セロトニン及びドーパミン受容体サブタイプで興味ある親和性特性を有することが発見され、実際、その幾つかは与えられた部位(例えば5-HT1A、5-HT2A又はD4)で高く、優先的な親和性を有するのに対して、他の幾つかは前記受容体のすべてで混合親和性を有する。
その特性のために、この化合物はセロトニン及び/又はドーパミン部位での神経伝達の調整に関与するであろうし、このことは神経シグナル伝達の別の機能が存在するそれらの疾患の治療に有用となるであろう。これらのCNS疾患の例としては、鬱病、精神分裂病、パーキンソン病、不安、睡眠障害、性的精神障害及び年齢連合記憶障害(age associated memory impairment)が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明によれば、下記一般式(I)の化合物が提供される。
【化1】

【0005】
(式中、
R1、R2、R3及びR4は水素又はヒドロキシを表すが、R1、R2、R3及びR4は同時に水素であってはならない。)
本発明の好ましい化合物は、4つのラジカルR1、R2、R3及びR4の2つ又は3つが水素を表す一般式(I)の化合物である。
又、好ましくは、ラジカルR1、R2、R3及びR4の1つがヒドロキシを表し、その他のラジカルが水素を表す一般式(I)の化合物である。
とりわけ興味のある化合物は、
5-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
6-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
4-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
7-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
1-{2-[4-(4-ヒドロキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
1-{2-[4-(3-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
1-{2-[4-(2-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
1-{2-[4-(2-ヒドロキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン;
からなる群から選択される化合物である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
医薬目的のために一般式(I)の化合物は、遊離塩基として、又は生理学的に許容される酸付加塩の形態で使用されてもよい。用語「許容される酸付加塩」には、マレイン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸、酢酸、安息香酸、コハク酸、グルコン酸、イセチオン酸、グリシン(glycinic)酸、乳酸、リンゴ酸、ムコイン(mucoic)酸、グルタミン酸、スルファミン酸及びアスコルビン酸のような有機及び無機両方の酸が挙げられ、無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、又は燐酸が挙げられる。
一般式(I)の化合物は、好適には従来の方法を用い、ヒドロキシ官能基(一般にメトキシ前駆基の形態で)が明確な位置に挿入され、最終目的化合物を作り出すのに適している好適な中間体から開始する当業界で知られている方法と類似の種々の合成方法によって調製されてもよい。遮蔽した(すなわち、保護した)ヒドロキシ官能基は合成方法全体に渡って使用される場合、ヒドロキシ官能基はスキーム1に例示的に概説されるように最終工程において生成される。
【化2】

【0007】
保護基としては、従来のエーテル保護基が適用可能である(例えば、メチル、メトキシメチル、ベンジル)。本発明の好ましい保護基はメチルエーテルである。ヒドロキシ基の脱保護基は、従来から公知の手順によって容易に行われる。好ましい保護基メトキシの場合において、脱保護基は48%臭化水素酸のような強酸水溶液(acqueous)によって、高温で処理することによって、又あるいはBBr3のようなボロン誘導体によって、低温で、塩化メチレンのような塩素化(chlorurated)溶媒中で処理することによって達成される。
驚いたことに、前述のように、本発明の式(I)の化合物は、その異なる特性のために、5-HT1A、5-HT2A及びD4のようなセロトニン又はドーパミン受容体サブタイプで、興味ある薬理学的性質を示す。化合物の生化学的特性は、以下に記載される方法に従って、5-HT1A、5-HT2A及びD4受容体に対するその親和性を求めることによって評価された。
【0008】
受容体結合の検討
結合の検討を、5-HT1A、5-HT2A及びD4受容体について化合物の親和性を決定するために行った。
【0009】
5-HT1A受容体
組織の調製:
雄のSDラット(200〜250グラム)を使用した。これらの動物から得た海馬を氷冷した50mMのトリス緩衝剤(pH 7.4)の10倍量中でホモジナイズした。ホモジネートを同じ緩衝剤で1:400(w:v)に希釈して約200μg/mlの最終蛋白質濃度を得、濾過し、37℃で10分間使用する前にインキュベートした。
結合アッセイ:
置換実験を、[3H]-8-OH-DPAT(10μl、1.0〜1.2nM)及びDMSO(10μl)に溶解した異なる濃度の試験化合物の存在下で、30℃で15分間(最終体積:1ml)ホモジネート(980μl)をインキュベートすることによって行った。特異的な結合は、10μMの5-HT(10μl)の存在下で測定されなかった。反応を、Inotechセル・ハーベスターを用いて、Inotech IH 201フィルターを通して素早く濾過することによって停止した。放射能を液体シンチレーション分光分析により計測した。
【0010】
5-HT2A受容体
組織の調製:
雄のSDラット(200〜250グラム)を使用した。大脳皮質を氷冷した0.32Mのスクロースの10倍量中でホモジナイズした。ホモジネートの遠心分離(1,000×gで10分間)の後、浮遊物を48,000×gで15分間再度遠心分離した。得られたペレットを50mMのトリス緩衝剤(pH 7.4)の10倍量中に懸濁し、37℃で10分間インキュベートし、48,000×gで15分間再度遠心分離した。次いで、残留物を50mMのトリス緩衝剤(pH 7.4)の10倍量中に再懸濁した。
結合アッセイ:
組織を、50mMのトリス緩衝剤(pH 7.4)で1:100(w:v)に希釈して約200μg/mlの最終濃度を得た。置換実験を[3H]-ケタンセリン(10μl、0.5〜0.6nM)及びDMSO(10μl)に溶解した異なる濃度の試験化合物の存在下で、30℃で10分間(最終体積:1ml)ホモジネート(980μl)をインキュベートすることによって行った。特異的な結合は、100μMのメチセルジド(10μl)の存在下で測定されなかった。反応をInotechセル・ハーベスターを用いて、Inotech IH 201フィルターを通して素早く濾過することによって停止した。放射能を液体シンチレーション分光分析により計測した。
【0011】
D4受容体
細胞培養:
細胞を単層で、37℃で、95%空気/5%CO2で、7.5%(v/v)熱失活したウシ胎児血清(FBS)、2.5%(v/v)熱失活したウマ血清ドナー群(herd)、5000I.U./mlのペニシリン及び5000μg/mlのストレプトマイシンを含む2%の原液、非必須なアミノ酸を含む1%(v/v)のMEM溶液、2mMのグルタミン及び200μg/mlのジェネテシンを追加したDMEM(Dulbecco's Modified Eagle Medium)中で増殖させた。細胞をトリプシン/EDTA溶液を用いて一週間に2回継代させ、分割速度は1:4であった。細胞を17回よりも多く継代培養しなかった。
【0012】
細胞膜の調製:
コンフルエントに増殖した細胞をDulbecco's PBS緩衝剤で2回洗浄し、10分間37℃でVERSENE(0.2g/lのEDTAを含むPBS)を加えて剥離した。細胞懸濁液を1,000rpmで10分間遠心分離し、ペレットを10%のDMSOを含むDMEMで回収し、-80℃で貯蔵した。使用前に、細胞を解凍し、1,000rpmで10分間遠心分離し、ペレットをPBSに再懸濁させた。細胞を、再び270×gで10分間4℃で遠心分離し、ペレットを溶解緩衝剤(10mMのトリス-HCl pH 7.4、5mMのNa2EDTA及びプロテアーゼ抑制剤)に再懸濁し、30分間氷上でインキュベートした。細胞をUltra Turraxホモジナイザーでホモジナイズした。最初に、壊れていない細胞及び核を270×gで10分間4℃で遠心分離することにより除去し、粗膜を上澄みから130,000×gで60分間スピンすることにより回収した。ペレット状の膜をPotterホモジナイザーによって20ストロークで同じ溶解緩衝剤で再懸濁した。最初の約1×107cells/mlに相当する最終的な細胞膜懸濁液を等分し、すぐに-80℃で凍結した。
【0013】
膜調製:
D4受容体結合の検討を上記のように調製したCHO細胞由来の膜で行った。膜をその受容体密度に従って、インキュベーション緩衝剤(50mMのトリス-HCl pH 7.4、5mMのMgCl2・6H2O、5mMのKCl、1.5mMのCaCl2・2H2O、5mMのEDTA)で希釈した。
結合アッセイ:
置換実験を、[3H]-YM 09151-2(10μl、0.15〜0.25nM)及びDMSO(10μl)に溶解した異なる濃度の試験化合物の存在下で、27℃で2時間、膜(980μl)をインキュベートする1000μlの最終体積で行った。特異的な結合は、10μMのクロザピン(10μl)の存在下で測定されなかった。反応をInotechセル・ハーベスターを用いて、Inotech IH 201フィルター(0.1%ポリエチレンイミンで予浸した)を通して素早く濾過することによって停止した。放射能を液体シンチレーション分光分析により計測した。
【0014】
データ分析:
化合物の親和力(affinity values: Ki)を一つの結合サイトモデルに基づいて非線形最小二乗回帰分析によって得た。その値を方程式:Ki = IC50 / (1 + [C] / Kd)に従って受容体の放射性リガンド占有率(radioligand occupancy)に基づいて補正した(式中、[C]及びKdは、使用した放射性リガンド(5-HT1A結合のための[3H]-8-OH-DPAT、5-HT2A結合のための[3H]-ケタンセリン及びD4結合のための[3H]-YM09151-2)の濃度及び解離定数を表す)。
以下の表(表1)は、新規化合物の前記受容体での親和力(Ki、nM)をまとめる。
【0015】
表1 5-HT1A、5-HT2A及びD4受容体のKi(nM)

【0016】
本発明の別の特徴として、活性成分として、上記の式(I)の少なくとも1つの化合物又はその生理学的に許容される付加塩を含み、さらに1つ以上の医薬キャリア、希釈剤又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。薬務課のために、一般式(I)の化合物及びその生理学的に許容される酸付加塩は、固体、液体又は噴霧状態の通常の医薬品に組み込んでもよい。例えば、組成物は経口投与、直腸投与、非経口投与又は経鼻吸入に適した形態中に含まれる。例えば、好ましい形態としては、カプセル、錠剤、被覆錠剤、アンプル、座薬及び点鼻薬が挙げられる。
活性成分は、例えばタルク、アラビアゴム、ラクトース、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、コーンスターチ、水溶性又は非水溶性溶媒、ポリビニルピロリドン、脂肪酸の半合成グリセリド、ベンザルコニウムクロリド、燐酸ナトリウム、EDTA、ポリソルベート80のような医薬組成物で通常使用される賦形剤又はキャリアに取り込んでもよい。
【0017】
一般式(I)の化合物又はその生理学的に許容される塩の溶解性を更に増大することが望まれる場合、界面活性剤、PEG 400のような非イオン性界面活性剤、シクロデキストリン、準安定な多形、ベントナイトのような不活性な吸着剤を取り込んでもよい。さらに、例えば共融混合物及び/又はマンニトール、ソルビトール、ショ糖、コハク酸又は水溶性(hydrosoluble)ポリマー、PVP、PEG 4000-20.000を用いて物理的に修飾した形態を用いた固体分散を調製することによって利用してもよい。
組成物は、好適には投与量単位で処方され、各投与量単位は、活性成分の一回の投与量を与えるように適合される。各投与量単位は、通常0.01〜100mg、好ましくは0.1〜50mg含んでもよい。
【実施例】
【0018】
実験の部
以下の実施例は、本発明の化合物の調製を具体的に説明する。本発明が化学的方法の与えられた実施例に限定されず、当業者によく知られるその他の通常の方法のような物質の調製方法もまた適していることは理解されるであろう。
説明1
2-ブロモ-N-(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-アセトアミド
2-ブロモアセチルブロミド(17.9ml、0.20モル)を含むCH2Cl2溶液(30ml)を4-メトキシ-2-ニトロアニリン(30グラム、0.18モル)及びトリエチルアミン(28ml、0.2モル)を含むCH2Cl2混合溶液(300ml)にゆっくり加えた。反応混合物を室温で一晩攪拌し、次いで水に注いだ。水層をさらにCH2Cl2で抽出し、MgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を7/3 Et2O/EtOH混合物から結晶化して白色固体の標題の化合物を得た。
31.5グラム、融点94〜98℃。
【0019】
説明2
N-(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-アセトアミド
2-ブロモ-N-(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-アセトアミド(13グラム、0.045モル)及びNa2CO3(4.8グラム)を含む無水エタノール混合溶液に、1-(3-トリフルオロメチルフェニル)-ピペラジン(8.22ml、0.045モル)を滴下した。混合物を室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をトルエンに溶解し、水で洗浄した。蒸発させた有機層から粗製固体を得た。これを9/1 Et2O/EtOH混合物から結晶化して黄色固体の標題の化合物を得た。
10.7グラム、融点98〜100℃。
【0020】
上述の手順に従って、以下の化合物を調製した。
6-メトキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル)-フェニル-ピペラジン-1-イル]-エチル}2,3-ジヒドロ-2-オキソ-1H-ベンズイミダゾール
反応混合物を10時間触媒量のKIの存在下で還流した。標題の化合物を95%EtOHから再結晶化して白色固体を得た。
融点208〜210℃。
2-メトキシ-6-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-アセチルアミノ}-フェニル)-カルバミン酸ベンジルエステル
反応混合物を100℃で3時間、無水DMF中で、触媒量のKIの存在下で加熱した。
標題の化合物をジエチルエーテルから結晶化して白色個体を得た。
融点153〜155℃。
7-メトキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
反応混合物を100℃で3時間、無水DMF中で触媒量のKIの存在下で加熱した。標題の化合物を酢酸エチルから再結晶化し、さらに精製しないで使用した。
1-{2-[4-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
反応混合物を8時間DMF中で加熱した。標題の化合物をフラッシュ・クロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:CH2Cl2/MeOH/NH4OH 95:5:0.5)により精製した。
1-{2-[4-(3-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
反応混合物を6時間DMF中で加熱した。標題の化合物を95%EtOHから塩酸塩として結晶化した。
【0021】
説明3
4-メトキシ-N-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-ベンゼン-1,2-ジアミン
N-(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-アセトアミド(9グラム、0.021モル)を含むテトラヒドロフラン(THF)溶液にBH3を含むTHF(168ml、0.168モル)の1M溶液を10〜15℃に温度を保ちながら滴下した。この溶液を50℃で4時間加熱し、室温で一晩攪拌した。この反応を10%HCl水溶液でpH 2に酸性化し、60℃で1時間加熱し、次いでそれを冷却し、Na2CO3でpH 9に塩基性化した。生成物をCH2Cl2で水相から抽出し、シリカゲルのフラッシュ・クロマトグラフィーにより精製し(溶離剤:CH2Cl2/MeOH/NH4OH 95:5:0.5)、白色固体の標題の化合物を得た。2.2グラム、融点57〜60℃。
上述の手順に従って、さらに、以下の化合物を調製した。
3-メトキシ-N-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-ベンゼン-1,2-ジアミン
【0022】
説明4
5-メトキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
トリクロロメチルクロロホルメート(0.12ml、1.1ミリモル)の溶液に4-メトキシ-N-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-ベンゼン-1,2-ジアミン(0.4グラム、0.1ミリモル)及びトリエチルアミン(0.14ml、1.1ミリモル)を含むCH2Cl2溶液を25℃の温度に保ちながら滴下した。この混合物を室温で3時間攪拌し、沈殿が生じた。粗製固体を濾過して除き、イソプロパノールから再結晶して塩酸塩として標題の化合物を得た。0.02グラム、融点212〜216℃。
【0023】
上述の手順に従って、以下の化合物を調製した。
5-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-1-カルボン酸エチルエステル
標題の化合物を有機溶媒(CH2Cl2)での抽出及びイソプロパノールからの再結晶化により得た。白色固体。
融点180〜183℃。
4-メトキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
粗製化合物をさらに精製しないで使用した。
4-メトキシ-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
褐色固体。粗製化合物をさらに精製しないで使用した。
【0024】
説明5
(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-カルバミン酸エチルエステル
4-メトキシ-2-ニトロ-アニリン(25グラム、0.15モル)を含むピリジン(370ml)の冷却溶液に、エチル・クロロホルメート(17.8ml、0.18モル)を滴下した。混合物を10時間還流し、次いで冷却し、氷水に注いだ。沈殿した固体を回収し、フラッシュ・クロマトグラフィーで精製し(シリカゲル、溶離剤:ヘキサン/ジエチルエーテル 85:15)、黄色固体の標題の化合物を得た。
7.3グラム、融点56〜57℃。
【0025】
説明6
(4-メトキシ-2-アミノ-フェニル)-カルバミン酸エチルエステル
(4-メトキシ-2-ニトロ-フェニル)-カルバミン酸エチルエステル(7.3グラム、0.03モル)を含む95%EtOH溶液(500ml)を室温及び室内圧力で、10%HCl水溶液(13ml)及び10%Pd/C(0.35グラム)の存在下で水素化した。水素の理論量を添加したときに、触媒を濾過して除き、この溶液を蒸発乾固させてEt2O/EtOH(85:15)からの結晶化後標題の化合物を得た(5グラム)。この化合物をさらに精製しないで使用した。
上述の手順に従って、以下の化合物を調製した。
3-メトキシ-ベンゼン-1,2-ジアミン
この化合物をさらに精製しないで使用した。
4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェニルアミン
この化合物をさらに精製しないで使用した。
2-アミノ-4-トリフルオロメチル-フェノール
淡褐色の固体、融点115℃。
【0026】
説明7
3-(2-クロロ-エチル)-5-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-1-カルボン酸エチルエステル
5-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-1-カルボン酸エチルエステル及び80%NaH(0.38グラム、0.013モル)を含む無水DMFの混合物を20分間室温で攪拌した。次いで、1-ブロモ-2-クロロエタン(1.1ml、0.013モル)を加え、この溶液を一晩攪拌した。冷却後、反応混合物を水に注ぎ、分離した油を酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させて、ジイソプロピルエーテルで結晶化した粗製の標題の化合物を得た。白色固体。
1.35グラム、融点116〜118℃。
上述の手順に従って、さらに以下の化合物を調製した。
1-(2-クロロ-エチル)-7-メトキシ-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン
反応混合物をKOH水溶液で4時間処理して1-カルボン酸フェニル-エステルを切断し、標題の化合物を酢酸エチルで抽出し、さらに精製しないで使用した。
【0027】
説明8
(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)-カルバミン酸ベンジルエステル
2-メトキシ-6-ニトロ-アニリン(2グラム、0.0119モル)を含む無水THF溶液に(20ml)、トリクロロエチルクロロホルメート(1.43ml、0.01189モル)を滴下した。反応を45分間60℃で加熱し、次いで溶媒を減圧下で除去し、粗製残留物をジオキサン(20ml)に溶解した。この溶液に、ベンジルアルコール(2.46ml、0.0237ミリモル)を加え、反応混合物を8時間還流した。次いで溶媒を減圧下で除去し、粗製残留物を希釈した10%HClに注いだ。標題の化合物をエチルエーテルで抽出した。粗製褐色油をジイソプロピルエーテルで結晶化して淡褐色固体を得た。19グラム、融点78〜80℃。
【0028】
説明9
(2-アミノ-6-メトキシ-フェニル)-カルバミン酸ベンジルエステル
(2-メトキシ-6-ニトロ-フェニル)カルバミン酸ベンジルエステル(17.5グラム、0.058モル)及びSnCl2・2H2O(65.3グラム、0.29モル)を含む無水エタノール混合物を70℃で2時間加熱した。次いで溶媒を減圧下で除去し、残留物を10%HCl水溶液で酸性化した。標題の化合物を酢酸エチルで抽出し、K2CO3希釈水溶液で洗浄した。沈降固体を濾過して除き、有機層をMgSO4で乾燥し、減圧下で蒸発させてn-ヘキサンでの結晶化後、標題の化合物を得た。この化合物をさらに精製しないで使用した。黄色固体、9.6グラム。
【0029】
説明10
[2-(2-クロロ-アセチルアミノ)-6-メトキシ-フェニル]-カルバミン酸ベンジルエステル
(2-アミノ-6-メトキシ-フェニル)-カルバミン酸ベンジルエステル(9.5グラム、34.9ミリモル)及びトリエチルアミン(5.8ml、42ミリモル)を含む無水THF(90ml)の冷却溶液に、クロロアセチルクロリド(3.3ml、42ミリモル)を滴下した。この混合物を0℃で2時間攪拌し、溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチルに溶解した。有機層を10%HCl水溶液及びNa2CO3希釈水溶液で洗浄し、次いで乾燥し、蒸発させた。粗製残留物をn-ヘキサンで結晶化して白色固体の標題の化合物を得た。
10.8グラム。
【0030】
説明11
2-メトキシ-6-ニトロ-アニリン
2-ヒドロキシ-6-ニトロ-アニリン(41グラム、0.266モル)及び85%KOH(17.5グラム、0.266モル)を含む無水DMF(80ml)の混合物に、CH3I(16.5ml、0.266モル)を滴下した。反応混合物を室温で4時間攪拌し、次いで氷水に注ぎ、標題の化合物を褐色固体として沈殿させた。
40グラム、融点67〜68℃。
【0031】
説明12
4-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-1-カルボン酸フェニルエステル
4-メトキシ-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール(24グラム、0.146モル)を含むピリジン(200ml)の溶液に、フェニルクロロホルメート(18.4ml、0.146モル)を滴下した。反応混合物を14時間還流し、次いで氷水に注いだ。沈降固体を回収し、乾燥して標題の化合物を得た。
30グラム、融点204〜205℃。
【0032】
説明13
1-(4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン
4-メトキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル-アミン(12グラム、0.0627モル)及びビス-(2-クロロエチル)アンモニウムクロリド(11.2グラム、0.0627モル)を含むn-ブタノール(120ml)の混合物を10時間還流した。反応混合物を室温で冷却し、塩酸塩として一晩、粗製の標題の化合物を沈殿させた。この固体を回収し、アセトンから結晶化した。
7グラム、融点244〜245℃。
上述の手順に従って、以下の化合物を調製した。
1-(3-メトキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン
白色固体。融点>250℃(塩酸塩として)
2-ピペラジン-1-イル-4-トリフルオロメチル-フェノール
白色固体。融点>250℃(塩酸塩として)
【0033】
実施例1
5-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物1)
5-メトキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(0.6グラム、1.4ミリモル)及び48%HBr(30ml)の混合物を1時間還流した。次いで、この反応を冷却し、水を加えた(30ml)。沈降固体を回収し、95%EtOHから再結晶化して白色固体0.4グラム、融点275℃の標題の化合物を得た(塩酸塩として、95%エタノールから)。
1H-NMR (DMSO; 200MHz): 10.82 (1H, s); 9.6 (1H, b); 9.11 (1H, s); 7.47 (1H, m); 7.2÷7.4 (2H, ov); 7.16 (1H, d); 7.03 (1H, d); 6.4÷6.6 (2H, ov); 4.17 (2H, t); 4.03 (2H, d); 3.82 (2H, d); 3.51 (2H, b); 2.9÷3.5 (4H, ov)
【0034】
上述の手順に従って、以下の化合物を調製した。
6-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物2)
融点>250℃(塩酸塩として、95%エタノールから)
1H-NMR (DMSO, 200MHz); 10.73 (1H, s); 9.6 (1H, b); 9.13 (1H, s); 7.48 (1H, m); 7.2÷7.4 (2H, ov); 7.16 (1H, d); 6.81 (1H, d); 6.69 (1H, d); 6.49 (1H, m); 4.18 (2H, t); 4.04 (2H, d); 3.84 (2H, d); 3.51 (2H, b); 2.9÷3.5 (4H, ov)
【0035】
4-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物3)
融点110℃(塩酸塩として、5%HClから)
1H-NMR (DMSO, 200MHz): 10.92 (1H, s); 10.8 (1H, b); 9.83 (1H, s); 7.47 (1H, m); 7.2÷7.4 (2H, ov); 7.15 (1H, d); 6.7÷7.0 (2H, ov); 6.57 (1H, d); 4.25 (2H, b); 4.0 (2H, m); 3.8 (2H, m); 3.0÷3.6 (6H, ov)
【0036】
7-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物4)
融点246℃(塩酸塩として、酢酸エチルから)
1H-NMR (DMSO, 200MHz): 10.95 (1H, s); 10.3 (1H, b); 10.07 (1H, s); 7.47 (1H, m); 7.2÷7.4 (2H, ov); 7.15 (1H, d); 6.83 (1H, m); 6.57 (1H, d); 6.52 (1H, d); 4.34 (2H, t); 3.99 (2H, m); 3.81 (2H, m); 3.56 (2H, b); 3.0÷3.5 (4H, ov)
【0037】
1-{2-[4-(4-ヒドロキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物5)
融点>250℃(塩酸塩として、アセトンから)
1H-NMR (DMSO, 200MHz): 11.07 (1H, s); 10.7 (1H, b); 10.1 (1H, b); 7.33 (1H, m); 6.9÷7.2 (6H, ov); 4.7 (1H+HDO, b); 4.29 (2H, t); 3.6÷3.9 (4H, ov); 3.5 (2H, b); 3.23 (2H, m); 3.01 (2H, m)
【0038】
1-{2-[4-(3-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物6)
融点170℃(臭化水素酸塩として、95%エタノールから)
1H-NMR (DMSO, 200MHz): 11.06 (1H, s); 9.97 (1H, s); 9.6 (1H, b); 7.27 (1H, m); 7.0÷7.1 (3H, ov); 6.8 (1H, b); 6.6 (1H, b); 6.5 (1H, b); 4.2 (2H, b); 3.95 (2H, d); 3.81 (2H, d); 3.5 (2H, b); 2.9÷3.5 (4H, ov)
【0039】
実施例2
1-{2-[4-(2-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(化合物7)
2-ピペラジン-1-イル-4-トリフルオロメチル-フェノール塩酸塩(0.17グラム、0.53ミリモル)、80%NaH(0.03グラム、1.06ミリモル)、K2CO3(0.148グラム、1.06ミリモル)及び1-(2-クロロ-エチル)-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン(0.104グラム、0.53ミリモル)の混合物を80℃で4時間加熱した。冷却後、反応混合物を水に注ぎ、分離した油を酢酸エチルで抽出した。粗製の標題の化合物をフラッシュ・クロマトグラフィーで精製し(シリカゲル、溶離剤:CH2Cl2/MeOH/NH4OH 97:3:0.3)、標題の化合物の遊離塩基を得た。塩酸塩を酢酸エチル及びエーテルHCl溶液において得た。白色固体。
25mg、融点158〜160℃。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)の化合物。
【化1】

(式中、
R1、R2、R3及びR4は水素又はヒドロキシを表すが、但しR1、R2、R3及びR4は同時に水素を表すことができない。)
【請求項2】
4つのラジカルR1、R2、R3及びR4の2つ又は3つが水素を表す請求の範囲第1項に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項3】
5-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項4】
6-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項5】
4-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項6】
7-ヒドロキシ-1-{2-[4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項7】
1-{2-[4-(4-ヒドロキシ-3-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項8】
1-{2-[4-(3-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項9】
1-{2-[4-(2-ヒドロキシ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-ピペラジン-1-イル]-エチル}-1,3-ジヒドロ-ベンズイミダゾール-2-オン。
【請求項10】
請求の範囲第1項から第9項のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物の生理学的に許容される酸付加塩。
【請求項11】
生理学的に許容される酸が塩酸、マレイン酸又はフマル酸である請求の範囲第10項に記載の塩。
【請求項12】
最終反応工程が保護基の切断による1つ以上のヒドロキシ基の遊離を含む請求の範囲第1項から第9項のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物の調製方法。
【請求項13】
保護基がメチルである請求の範囲第12項に記載の一般式(I)の化合物の調製方法。
【請求項14】
ヒドロキシ基の脱保護が、臭化水素酸のような強酸性水溶液による高温での処理によって、又は塩素系溶媒中でBBr3のようなホウ素誘導体による低温での処理によって行われる請求の範囲第13項に記載の一般式(I)の化合物の調製方法。

【公開番号】特開2012−67105(P2012−67105A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226651(P2011−226651)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【分割の表示】特願2001−524972(P2001−524972)の分割
【原出願日】平成12年9月12日(2000.9.12)
【出願人】(500481514)ベーリンガー インゲルハイム イタリア ソシエタ ペル アチオニ (1)
【Fターム(参考)】