説明

混合用容器

【課題】液体収納室と粉末収納室との間に充分なシール性を付与し、外部の雰囲気の影響で内圧が高くなっても、開封までは粉末を確実に隔離しておくことができ、また、使用の際には簡単な操作により液と粉末とを混合することができる混合用容器を提供する。
【解決手段】内部を液体収納室Rとした容器体Aに嵌着した粉体収納筒20に、その下端部のシール面21を下端部の筒状シール部30で閉塞して周囲に粉末収納室Rを画成した栓部材Cを螺動下降が可能に装着し、回転により栓部材を螺動下降させるノズル部材Dを備え、ノズル部材の回転により栓部材が螺動下降して栓部材を離脱させ、以て粉体収納室内と液体収納室内とを連通させる如く構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は混合用容器に関し、詳しくは、粉体,粒体等の固体と液体とを別々に収納して使用時に混合して使用する混合用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
液と粉末とを同時に且つ別々に収納でき、使用に当たって簡単な操作で二剤の混合,攪拌,注出を行える二剤混合容器が提案されている。(例えば,特許文献1参照)
【0003】
上記容器は、第1剤収納用の容器体の上部に、第2剤を収納する収納筒部を頂壁裏面より垂設したキャップを、特殊構成の連結部材を介して螺着し、キャップの螺動上昇途中に空転域を設け、この空転域に到達するまでキャップを螺動上昇させることにより、収納筒部下端の底蓋が外れて二剤が混合する如く構成している。
【特許文献1】特開平08−091418号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記容器は二剤を別々に且つ同時に保管することができるため、保管に便利で一方を紛失する等の虞れはなく、使用に当たってはキャップを螺動上昇させるという簡単な操作で二剤を混合でき、また、そのままの状態で容器を振って攪拌混合した後、キャップを上昇しつつ回動させて外し、混合液を注出できるため、二剤の混合,攪拌,注出が極めて簡単に行える優れたものである。
【0005】
しかしながら、この種の混合用容器に於いて粉末と液を収納して使用時に混合する如く構成した場合、粉末は一般に湿気を好まず、水分により悪影響を受ける場合が多々ある。例えば混合前に粉末が変色,変質等を引き起こす虞れがある。液体及び粉体の収納区域はそれぞれ気密にシールしてその様な不都合を生じないように処理されてはいるものの、特に容器を取り巻く温度の上昇等に起因して内圧が高まった場合には、シール部分を通過して湿気が粉体の収納部分にまで到達してしまうという不都合を生じる虞れがある。
【0006】
また、混合液を吐出するノズルをキャップ頂壁中央より垂設した収納筒部の外周に設置しているため、混合液を吐出する吐出口の径を小さくしようとすれば、収納筒部の径も小さくしなければならなくなり、その結果第2剤の必要量を確保するために全高を高くしなければならない等の制約を受ける。また、更に小さな吐出口にする必要がある場合は、粉末を収納する筒部を設けることができなくなり、その様な構成は不可能となる。
【0007】
本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、粉末収納室及び液体収納室に充分なシール性を付与し、外部の雰囲気の影響で内圧が高くなっても、開封までは粉末を確実に隔離しておくことができ、また、使用の際には簡単な操作により容易に栓部材が外れて液と粉末とを混合することができる混合用容器を提案する。また、吐出口の小さいノズルを採用して容器を倒立させての混合液の注出が可能であり、また、粉末の充填も容易に行える混合用容器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、胴部2より口頸部4を起立するとともに、内部を液体収納室R1とした容器体Aと、口頸部4内周に外周を液密に嵌合して下端部を口頸部4内に垂下させるとともに、上端部を口頸部4上方に起立させ、且つ、容器体Aに対して回動及び抜け出しを防止して装着した粉体収納筒20と、下端部の筒状シール部30を粉体収納筒20下端部のシール面21に嵌合して粉体収納筒20の下端開口を閉塞するとともに、螺動下降が可能に装着し、且つ、周囲に粉体収納室R2を画成した栓部材Cと、粉体収納筒20の上端開口を閉塞して粉体収納筒20に回転可能に装着するとともに、回転により栓部材Cを螺動下降させる回転伝達機構を有し、且つ、頂部にノズル42を立設したノズル部材Dとを備え、ノズル部材Dの回転により栓部材Cが螺動下降して粉体収納筒20より離脱し、以て粉体収納室R2内と液体収納室R1内とを連通させる如く構成した。
【0009】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、容器体Aに対する螺動上昇が可能に装着するとともに、ノズル部材Dに対して相互の回動を防止し且つ相互の上下動が可能に装着し、且つ、ノズル42の先端開口を閉塞して着脱可能に装着したキャップEを設け、キャップEの螺脱時にノズル部材Dを回転させて栓部材Cを螺動下降させる如く構成した。
【0010】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、回転伝達機構を、ノズル部材D頂部裏面の円周位置より垂設した複数の係止リブ45を、栓部材C上部外周に周方向複数突設した係合リブ34と係合させて構成した。
【0011】
第4の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第3の手段に於いて、栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた螺筒部32と、螺筒部32上端縁より内向きフランジ33を介して上方へ延設するとともに、外周面に前記係止リブ45を突設した上端閉塞で小径の上部筒部35とを備えている。
【0012】
第5の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第4の手段に於いて、栓部材Cの上部筒部35の先端部がノズル42の基端部を閉塞して嵌合されている。
【0013】
第6の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第3の手段に於いて、栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた上端閉塞の螺筒部32と、螺筒部32上に立設するとともに、前記係止リブを構成する十字板状部36とを備えている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の混合用容器は、栓部材C下端部の筒状シール部30を粉体収納筒20下端部のシール面21に嵌合して粉体収納筒20の下端開口を閉塞しており、また、栓部材Cは螺動下降が可能に装着しているため、筒状シール部30とシール面21とを充分な接触面積を備えて充分な液密性を得られる如く構成しても、栓部材Cの離脱を容易に行える。その結果、液体収納室R1内と粉体収納室R2内とを確実に離隔させ、容器周囲の雰囲気により内圧が高まったとしても確実に湿気の粉体収納室R2への浸入を防止できる。また、その開封操作も極めて容易である。また、吐出口の小さいノズル42を選択でき、ノズルより混合液を注出することができるため、容器を倒立しての混合液の注出が可能である。
【0015】
容器体Aに対する螺動上昇が可能に装着するとともに、ノズル部材Dに対して相互の回動を防止し且つ相互の上下動が可能に装着し、且つ、ノズル42の先端開口を閉塞して着脱可能に装着したキャップEを設け、キャップEの螺脱時にノズル部材Dを回転させて栓部材Cを螺動下降させる如く構成した場合には、キャップEを外す作用で粉体収納室R2内と液体収納室R1内とを連通させることができるという使用上の便利がある。
【0016】
回転伝達機構を、ノズル部材D頂部裏面の円周位置より垂設した複数の係止リブ45を、栓部材C上部外周に周方向複数突設した係合リブ34と係合させて構成した場合には、係止リブ45の回転により栓部材Cを螺動下降させる際に係合リブ34も回転して収納粉体の落下をより効率良く行える。
【0017】
栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた螺筒部32と、螺筒部32上端縁より内向きフランジ33を介して上方へ延設するとともに、外周面に前記係止リブ45を突設した上端閉塞で小径の上部筒部35とを備えている場合には、筒状シール部30とシール面21との確実な気密性の保持、螺筒部32による確実な螺動下降、及び上部筒部の係止リブ45による収納粉体のより効率の良い落下をそれぞれ現出する。
【0018】
栓部材Cの上部筒部35の先端部がノズル42の基端部を閉塞して嵌合されている如く構成した場合には、ノズル42先端をキャップEの棒栓50で塞がなくても粉体収納室R2内を確実に閉塞できる。誤ってキャップE取り外しても外部と粉体収納室R2内とが連通しない。
【0019】
栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた上端閉塞の螺筒部32と、螺筒部32上に立設するとともに、前記係止リブを構成する十字板状部36とを備えている場合には、同じ粉体収納筒20の大きさであっても粉体収納室R2をより容量の大きいものとすることができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0021】
図1乃至図7は本発明の混合用容器1の一例を示すもので、混合用容器1は、容器体Aと、粉体収納室形成部材Bと、栓部材Cと、ノズル部材Dと、キャップEとを備えている。
【0022】
容器体Aは胴部2上端縁より肩部3を介して口頸部4を起立している。肩部3は、垂壁部3aを介して段差を付与しており、口頸部4の上端部は小径部4aに形成している。また、口頸部4外周の上下中間位置には係止突条を周設しており、垂壁部3a外周には廻り止め用の縦リブを等間隔に周方向多数縦設している。そして、胴部2内を液体収納室R1として構成している。
【0023】
粉体収納室形成部材Bは、容器体口頸部4上端である小径部4a内面に、上下方向中間部外周を液密に嵌合させた粉体収納筒20を備えている。粉体収納筒20は、口頸部4嵌合部位上方に設けたテーパ部20b を介して、上部を大径部20a に、下部を小径部20c に形成しており、小径部20c の内周下端部から下面に至る部分をシール面21として構成し、その上部に螺条22を周設している。また、粉体収納筒20の外周より延設したフランジ部23の外周縁より垂設した周壁24の下端部を段部25を介して大径に形成し、大径部20a 内面を容器体肩部3の垂壁部3a外周に回動を防止して嵌合させている。回動防止手段として、周壁24内面に周方向多数突設した縦リブを、垂壁部3a外周に周方向多数突設した縦リブに係合させる手段を採用している。更に、フランジ部23の裏面より垂設した垂下壁26を上方への抜け出しを防止して口頸部4外周に嵌合させている。上方への抜け出し防止手段として、口頸部4外周に突設した係止突条に垂下壁26内周に突設した係合突条を乗り越え係合させている。
【0024】
栓部材Cは、上端を閉塞した下端開口の筒状をなし、下方より、シール面21に液密嵌合させる断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周に螺条31を周設した螺筒部32と、螺筒部32上端縁より内向きフランジ33を介して上方に延設するとともに、外周面に周方向複数の係合リブ34を突設した上端閉塞で小径の上部筒部35とで構成している。そして、粉体収納筒20の下方より挿入して、螺筒部32の螺条31を粉体収納筒20の螺条22と螺動下降が可能に螺合させるとともに、筒状シール部30をシール面21に液密に嵌合させてこの部分の充分な液密性を図っている。また、上部筒部35の上端は粉体収納筒20上端より多少上方へ突出させており、周囲の粉体収納筒20との間に粉体収納室R2を画成している。
【0025】
ノズル部材Dは、頂壁40裏面より垂設した回動筒41を、その内周より突設した係合突条を粉体収納筒20外周の係止突条を乗り越えて回動可能に且つ抜け出しを防止して嵌合させて、粉体収納室形成部材Bに対して回動可能に装着しており、牽いては容器体Aに対して回動可能に装着している。また、頂壁40中央に下端を開口して上方へノズル42を立設し、更に、頂壁40周縁より垂設した周壁43の下端部を容器体肩部3の外周縁まで垂下させている。ノズル42の基端部には栓部材Cの上端部を液密に嵌合させている。また、ノズル部材Dには回転により栓部材Cを螺動下降させる回転伝達機構を設けている。この回転伝達機構は、頂壁40裏面中央部より垂設したリブ用筒44の内面に、栓部材Cの係合リブ34と係合可能な係止リブ45を周方向複数縦設して構成している。これにより、ノズル部材Dが回動すると栓部材Cを回動させ、回動により栓部材Cが螺動下降する如く構成している。図中46は粉体収納筒20内周に液密摺動可能に嵌合させたシール筒を示す。
【0026】
キャップEは、内周下端部をノズル42外周下端部に螺着させて着脱自在に装着しており、頂壁裏面より垂設した棒栓50をノズル42先端の注出口に嵌着している。
【0027】
上記の如く構成した混合用容器1を使用する場合について説明する。図1の状態からノズル部材Dを容器体Aに対して回転させると、粉体収納室形成部材Bは容器体Aに対して回動不能に嵌合されているため回動せず、栓部材Cが回動する。それに伴って栓部材Cは螺動下降し、筒状シール部30がシール面21から外れる。更に回転させると、図2に示す如く、栓部材Cが外れて容器体A内に落下し、粉体収納室R2内の粉体が液体収納室R1内の液体と混合する。次いで、要すれば容器を充分振って攪拌した後、図7に示す如く、キャップEを外して混合液を注出することができる。
【0028】
図8乃至図13は他の例を示し、図1の例に於いて、誤操作防止手段を設けた例を示す。誤操作防止手段は、揺動係止板47を設けることにより、ノズル部材Dの回動を防止して栓部材Cの不用意な螺脱を防止する如く構成したものである。揺動係止板47は、ノズル部材Dの周壁43に揺動可能に画成されており、両側を弾性連結片48によりそれぞれ連設して、各弾性連結片48を中心とする揺動が可能に設けられている。また、その内面に突設した係合板49を粉体収納室形成部材Bの周壁24外周に突設した係止板27と係合させて粉体収納室形成部材Bに対するノズル部材Dの回動を防止する如く構成している。従って、常時は係合板49と係止板27との係合によりノズル部材Dが回動せず、誤って栓部材Cを螺合下降させる様なことを防止しており、使用に当たって、図12に示す如く、揺動係止板47の上部を内方へ押し込んだ状態でノズル部材Dを回動させて栓部材Cを螺動下降させる。揺動係止板47は対向位置に一対設けている。また、本例では、係止板27は図11に示す如く、粉体収納室形成部材Bの周壁24全周にわたって等間隔に設けており、従って、ノズル部材Dの粉体収納室形成部材Bに対する嵌合位置は任意に選択できる。
【0029】
図14は更に他の例を示し、本例は基本的に図1の例と同様であり、容器体Aと、粉体収納室形成部材Bと、栓部材Cと、ノズル部材Dと、キャップEを備え、それに加えてカバー筒部材Fを備えている。これらの部材のうち図1の例と同様構成のものも含まれているため、相違するもののみを説明し、同様構成のものは同符号を付して説明を省略する。
【0030】
本例に於ける栓部材Cは、上端を閉塞した下端開口の筒状をなす螺筒部32の上面より十字板状部36を起立して構成しており、この十字板状部36に図1の例の係合リブと同様の作用を担わせている。螺筒部32外周に周設した螺条31を粉体収納筒20の螺条22と螺合させている。また、螺筒部32の外周下端部より図1の例と同様の筒状シール部30を垂設している。
【0031】
カバー筒部材Fは、粉体収納室形成部材Bの下部外周に回動を防止して嵌合させたものであり、回動防止手段としては前記同様の縦リブ相互の係合により行っている。また、外周上部に螺条60を周設してキャップEを螺着可能に構成している。
【0032】
ノズル部材Dは、頂壁40周縁部より垂設した回動筒41を、その内周より突設した係合突条を粉体収納筒20外周の係止突条を乗り越えて回動可能に且つ抜け出しを防止して嵌合させて、粉体収納室形成部材Bに対して回動可能に装着しており、牽いては容器体Aに対して回動可能に装着している。また、頂壁40中央に下端を開口して上方へノズル42を立設している。また、図1の例と同様の回転伝達機構を備えている。この回転伝達機構は、頂壁40裏面中央部より垂設したリブ用筒44の内面に、栓部材Dの十字板状部36と係合可能な係止リブ45を周方向複数縦設して構成している。これにより、ノズル部材Dが回動すると栓部材Cを回動させ、回動により栓部材Cが螺動下降する如く構成している。
【0033】
キャップEは、周壁51の下部内周に周設した螺条52をカバー筒部材Fの外周の螺条60と螺合させており、また、周壁51の内周上部に周方向多数縦設した縦リブをノズル部材Dの回動筒41外周に周方向多数縦設した縦リブと係合させて相互の回動が不能で上下動が可能に連繋させている。従って、キャップEを螺脱すれば、回動筒41が回動し、それに伴って栓部材Cが回動して螺動下降し、以下図1の例と同様の作用を生じる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】混合用容器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】混合用容器の開封後の縦断面図である。(実施例1)
【図3】粉体収納室形成部材及び栓部材の一部切欠き斜視図である。(実施例1)
【図4】栓部材の斜視図である。(実施例1)
【図5】ノズル部材及びキャップの一部切欠き斜視図である。(実施例1)
【図6】混合用容器の要部横断面図である。(実施例1)
【図7】混合用容器のキャップを外した状態の側面図である。(実施例1)
【図8】混合用容器の縦断面図である。(実施例2)
【図9】粉体収納室形成部材及び栓部材の斜視図である。(実施例2)
【図10】ノズル部材及びキャップの一部切欠き斜視図である。(実施例2)
【図11】混合用容器の作用を説明する説明図である。(実施例2)
【図12】混合用容器の開封後の縦断面図である。(実施例2)
【図13】混合用容器のキャップを外した状態の半断面図である。(実施例2)
【図14】混合用容器の縦断面図である。(実施例3)
【符号の説明】
【0035】
1…混合用容器
A…容器体
2…胴部,3…肩部,3a…垂壁部,4…口頸部,4a…小径部,R1…液体収納室
B…粉体収納室形成部材
20…粉体収納筒,20a …大径部,20b …テーパ部,20c …小径部,
21…シール面,22…螺条,23…フランジ部,24…周壁,25…段部,26…垂下壁,
27…係止板
C…栓部材
30…筒状シール部,31…螺条,32…螺筒部,33…内向きフランジ,34…係合リブ, 35…上部筒部,36…十字板状部,R2…粉体収納室
D…ノズル部材
40…頂壁,41…回動筒,42…ノズル,43…周壁,44…リブ用筒,45…係止リブ, 46…シール筒,47…揺動係止板,48…弾性連結片,49…係合板
E…キャップ
50…棒栓,51…周壁,52…螺条
F…カバー筒部材
60…螺条

【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部2より口頸部4を起立するとともに、内部を液体収納室R1とした容器体Aと、口頸部4内周に外周を液密に嵌合して下端部を口頸部4内に垂下させるとともに、上端部を口頸部4上方に起立させ、且つ、容器体Aに対して回動及び抜け出しを防止して装着した粉体収納筒20と、下端部の筒状シール部30を粉体収納筒20下端部のシール面21に嵌合して粉体収納筒20の下端開口を閉塞するとともに、螺動下降が可能に装着し、且つ、周囲に粉体収納室R2を画成した栓部材Cと、粉体収納筒20の上端開口を閉塞して粉体収納筒20に回転可能に装着するとともに、回転により栓部材Cを螺動下降させる回転伝達機構を有し、且つ、頂部にノズル42を立設したノズル部材Dとを備え、ノズル部材Dの回転により栓部材Cが螺動下降して粉体収納筒20より離脱し、以て粉体収納室R2内と液体収納室R1内とを連通させる如く構成したことを特徴とする混合用容器。
【請求項2】
容器体Aに対する螺動上昇が可能に装着するとともに、ノズル部材Dに対して相互の回動を防止し且つ相互の上下動が可能に装着し、且つ、ノズル42の先端開口を閉塞して着脱可能に装着したキャップEを設け、キャップEの螺脱時にノズル部材Dを回転させて栓部材Cを螺動下降させる如く構成した請求項1記載の混合用容器。
【請求項3】
回転伝達機構を、ノズル部材D頂部裏面の円周位置より垂設した複数の係止リブ45を、栓部材C上部外周に周方向複数突設した係合リブ34と係合させて構成した請求項1又は請求項2のいずれかに記載の混合用容器。
【請求項4】
栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた螺筒部32と、螺筒部32上端縁より内向きフランジ33を介して上方へ延設するとともに、外周面に前記係止リブ45を突設した上端閉塞で小径の上部筒部35とを備えている請求項3記載の混合用容器。
【請求項5】
栓部材Cの上部筒部35の先端部がノズル42の基端部を閉塞して嵌合されている請求項4記載の混合用容器。
【請求項6】
栓部材Cが、粉体収納筒20の下面から内面下端部に亘るシール面21に液密嵌合させた断面L字状の筒状シール部30と、筒状シール部30を外周下端部より垂設し、外周を粉体収納筒20内周のシール面21上方位置に螺着させた上端閉塞の螺筒部32と、螺筒部32上に立設するとともに、前記係止リブを構成する十字板状部36とを備えている請求項3記載の混合用容器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2010−83534(P2010−83534A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254494(P2008−254494)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】