説明

混練装置

【課題】空気接触による被混練物の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザが容器内の被混練物を取り出す際に該容器内に雑菌が侵入することがないように、チューブ容器を使用した混練に適する混練装置を提供する。
【解決手段】キャップ3の反対側が開口され被混練物4を収容したチューブ容器2を、容器ホルダ20の内部に固着したアダプタ30により保持し、該チューブ容器を自転させながら公転させることにより被混練物を攪拌及び脱泡することができる。そして該チューブ容器の開口を封鎖してユーザに提供することにより、空気接触による被混練物の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザはキャップを開けて注出口から被混練物を取り出すので、チューブ容器内に雑菌が侵入することがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被混練物を収容した容器を自転させながら公転させることにより、該被混練物を攪拌及び脱泡して混練する混練装置に係り、特に調剤薬局の軟膏剤や化粧クリーム等の個人別オーダーメイドの被混練物の処理に適する混練装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、調剤薬局の軟膏剤や化粧クリーム等の個人別オーダーメイドの被混練物(以下、単に「被混練物」と称する。)を混練してユーザに提供する際には、該被混練物を混練台上でヘラを使用して手作業により混練した後に軟膏壺に詰めてユーザに提供するのが一般的であったが、時間がかかって待合い時間中にユーザに提供することが困難であったため、近年では、被混練物を収容した軟膏壺を混練装置(例えば特許文献1を参照)にセットし、該軟膏壺を自転させながら公転させることにより該被混練物を攪拌及び脱泡して混練する方法が行われている。この方法によれば、蓋が螺子式の軟膏壺を使用するので、取り扱いが容易であると共に、混練装置を使用するので、短時間で被混練物をユーザに提供することができる。
【0003】
【特許文献1】特開平10−043567号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の方法では、軟膏壺の開口が大きいため、空気接触による被混練物の酸化や劣化が早く、またユーザが軟膏壺内の被混練物を取り出す際に直接手で触れることになるため、軟膏壺内に雑菌が侵入してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、空気接触による被混練物の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザが容器内の被混練物を取り出す際に該容器内に雑菌が侵入することがないように、チューブ容器を使用した混練に適する混練装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0007】
まず請求項1に係る発明(第1実施形態)は、垂直な公転軸(12)周りで回転する回転体(13)と、該回転体上の遠心側に設けられ、前記公転軸側に傾斜する自転軸(18)周りで回転する容器ホルダ(20)と、を備え、該容器ホルダの内部に保持した容器を自転させながら公転させることにより、該容器に収容した被混練物(4)を攪拌及び脱泡して混練する混練装置(1)であって、一端側の注出口(2a)が封鎖されると共に他端側が(図1(a)に示す開口部2cにより)開口され前記被混練物を収容したチューブ容器(2)を、前記注出口が下側に位置する状態で前記容器ホルダと共に回転するように前記自転軸と同軸に該容器ホルダの内部に保持するチューブ容器保持機構(アダプタ30)をさらに備えることを特徴とする混練装置である。
【0008】
また請求項2に係る発明(第2実施形態)は、垂直な公転軸(12)周りで回転する回転体(13)と、該回転体上の遠心側に設けられ、前記公転軸側に傾斜する自転軸(18)周りで回転する容器ホルダ(20)と、を備え、該容器ホルダの内部に保持した容器を自転させながら公転させることにより、該容器に収容した被混練物(4)を攪拌及び脱泡して混練する混練装置(1)であって、一端側の注出口(2a)が封鎖されると共に他端側も(図1(b)に示すシール部2dにより)封鎖され前記被混練物を収容したチューブ容器(2)を、前記注出口が下側に位置する状態で前記容器ホルダと共に回転するように前記自転軸と同軸に該容器ホルダの内部に保持するチューブ容器保持機構(アダプタ30)をさらに備えることを特徴とする混練装置である。
【0009】
さらに請求項3に係る発明(第1実施形態及び第2実施形態)は、請求項1又は2に記載した混練装置(1)であって、前記容器ホルダの内壁(容器ホルダ20に固着されるアダプタ30の内壁30b)を多角形状(六角形状)に構成したことを特徴とする混練装置である。
【発明の効果】
【0010】
まず請求項1に係る混練装置によれば、他端側が開口され被混練物を収容したチューブ容器を容器ホルダの内部に保持し、該チューブ容器を自転させながら公転させることにより被混練物を攪拌及び脱泡することができる。そして該チューブ容器の開口を封鎖してユーザに提供することにより、空気接触による被混練物の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザは注出口から被混練物を取り出すので、チューブ容器内に雑菌が侵入することがない。
【0011】
また請求項2に係る混練装置によれば、他端側も封鎖され被混練物を収容したチューブ容器を容器ホルダの内部に保持し、該チューブ容器を自転させながら公転させることにより被混練物を攪拌及び脱泡することができる。そして該チューブ容器をユーザに提供することにより、空気接触による被混練物の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザは注出口から被混練物を取り出すので、チューブ容器内に雑菌が侵入することがない。
【0012】
さらに請求項3に係る混練装置によれば、容器ホルダの内壁が多角形状に構成されるので、公転及び自転の際におけるチューブ容器の空回りを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明について、図面を参照して説明する。まず図1及び図2を参照して、本発明に係る混練装置1で使用されるチューブ容器2について説明する。図1に示すように、チューブ容器2は、キャップ3により封鎖される、一端側の注出口2aと、被混練物4を収容する、薄肉で円筒形状(丸型又はオーバル型)の胴部2bと、他端側の開口部2c又はシール部2dとを有し、PE等の軟質の樹脂を素材とする樹脂チューブや、軟質のアルミニウムを素材とするアルミチューブ等である。
【0014】
このチューブ容器2は、まず図1(a)に示すように、他端側に開口部2cが形成されて開口しており、該開口部2cから被混練物4が注入される。そして後述する第1実施形態では、他端側が開口され被混練物4が収容された状態のチューブ容器2が混練装置1にセットされて、該被混練物4の混練が行われ、該混練が行われた後に、他端側を偏平に押し潰し、樹脂チューブの場合には熱や高周波等による溶着,アルミチューブの場合には圧接を行うことにより、図1(b)に示すように、他端側にシール部2dを形成して封鎖し、当該チューブ容器2をユーザに提供する。一方、後述する第2実施形態では、他端側が予め封鎖され被混練物4が収容された状態のチューブ容器2が混練装置1にセットされて、該被混練物4の混練が行われ、該混練が行われた後に、当該チューブ容器2をユーザに提供する。以下においては、図1(a)に示す状態のチューブ容器2を「第1のチューブ容器2」と称し、図1(b)に示す状態のチューブ容器2を「第2のチューブ容器2」と称する。
【0015】
図1(c)に示すように、チューブ容器2の一端側の注出口2aの外周には螺子が形成されており、またキャップ3の内周にも螺子が形成されていて、両螺子が螺合することにより、注出口2aがキャップ3により封鎖される。またキャップ3の内底には、注出口2aを封鎖した際に、該注出口2aの内部に嵌入して、混練時における被混練物4の漏れを防止するための凸部3aが形成されている。
【0016】
図2に示すように、本発明で使用されるチューブ容器2の大きさは、容量に応じて3種類とされるが、その外径を25mmから50mmとし、その長さを外径の2倍から3倍とすることが好適であると、実証実験により確認されている。このように、本発明で使用されるチューブ容器2が、既存のチューブ容器に対して比較的大径(いわゆる寸胴型)であるのは、既存のチューブ容器の如く小径(例えば10mm程度)であると、粘度が高い白色ワセリン等の基剤を含む被混練物4の混練ができない(即ち攪拌及び脱泡が十分に行われない)からである。また本発明で使用されるチューブ容器2において、被混練物4の限度量は、容量の半分以下とするのが好ましい。被混練物4の量が容量の半分を超えると、十分な混練ができないからである。
【0017】
次に図3を参照して、本発明に係る混練装置1の基本構造について説明する。混練装置1は、図示しない筐体の内部にバネ等の弾性体を介して水平に支持される支持体11と、支持体11から垂直に突設される公転軸12と、公転軸12が貫通し支持体11に対して回転自在な接続体12aと、遠心側が公転軸12側に傾斜(ここでは水平に対して45°傾斜)し接続体12aの上部に固定される回転体13と、支持体11の下側に固定されるモータ14と、支持体11を貫通するモータ14の回転軸に固定される第1歯車14aと、第1歯車14aと噛合し接続体12aの外周に固定される第2歯車14bと、回転体13を貫通する公転軸12の上部に同軸に固定される第3歯車15と、第3歯車15に噛合し回転体13に対して回転自在な一対の第4歯車16,16と、各第4歯車16,16の上部に同軸に固定される一対の傘歯車17,17と、公転軸12側に傾斜し回転体13の傾斜部に対して回転自在な一対の自転軸18,18と、各傘歯車17,17と噛合し各自転軸18,18の上部に同軸に固定されて回転体13に対して回転自在な一対の第5歯車19,19と、各第5歯車19,19の上部に同軸に固定されて回転体13に対して回転自在な一対の容器ホルダ20,20とを備えている。
【0018】
この混練装置1において、モータ14が回転すると、第1歯車14a,第2歯車14b,及び接続体12aが回転することにより、回転体13が公転軸12周りで回転すると共に、該回転体13が回転すると、不動の第1歯車15に噛合する第2歯車16が回転し、傘歯車17,及び第3歯車19が回転することにより、容器ホルダ20が自転軸18周りで回転して、容器ホルダ20の内部に保持した容器が公転しながらその公転軌道上で自転することになる。これにより、容器の公転によって容器内の被混練物に遠心力が働き、その遠心力で被混練物が容器の内壁に押圧されて脱泡され、さらに容器の自転によって容器内の被混練物が攪拌されて、混練される。
【0019】
なお、図3に示す例では、モータ11の回転が歯車を介して回転体13及び容器ホルダ20に伝達される例について説明したが、モータ11の回転がベルトを介して回転体13及び容器ホルダ20に伝達されるものであっても良く、またモータ11の回転を容器ホルダ20に伝達する機構を設けずに、自転軸18を直接回転させるモータを設けたものであっても良い。即ち混練装置1の基本構造は、「垂直な公転軸12周りで回転する回転体13と、該回転体13上の遠心側に設けられ、前記公転軸12側に傾斜する自転軸18周りで回転する容器ホルダ20と、を備え、該容器ホルダ20の内部に保持した容器を自転させながら公転させることにより、該容器に収容した被混練物を攪拌及び脱泡して混練する」ものであれば良く、周知又は公知の各種の混練装置(いわゆる自転・公転ミキサー)を適用できる。
【0020】
次に図4及び図5を参照して、本発明に係る混練装置1の特徴構造について説明する。なお、図5(a)における注出口2a,キャップ3,及び容器ホルダ20の断面と、図5(b)における胴部2b,及び容器ホルダ20の断面に、それぞれ付すべきハッチングは、図示が煩雑になるのを避けるために省略してある。
【0021】
この特徴構造は、「チューブ容器2を、容器ホルダ20と共に回転するように自転軸18と同軸に容器ホルダ20の内部に保持するチューブ容器保持機構」であり、ここでは該チューブ容器保持機構として、有底円筒形の容器ホルダ20の内部に嵌合することにより固着されるアダプタ30を備えるものである。
【0022】
図4に示すように、アダプタ30は、樹脂等により成型され、有底円筒形を呈するものであり、その内底中心に、図5(a)にも示すように、六角形状の凹部30aを有し、その内壁30bが、図5(b)にも示すように、六角形状に構成されている。この六角形状の凹部30aに、前記六角形状のキャップ3が嵌合することにより、チューブ容器2が、アダプタ30及び容器ホルダ20と共に回転する(即ち空回りしない)ように、自転軸18と同軸に、容器ホルダ20の内部に保持される。またアダプタ30の内壁30bが六角形状に構成されるので、公転及び自転の際において、チューブ容器2の胴部2bが遠心力により該内壁30bの形状に沿って変形することにより、該チューブ容器2の空回りを抑えることができる。
【0023】
本例では、アダプタ30の内壁30bと内部に保持するチューブ容器2の外壁との隙間がなるべく生じないように、前記3種類のチューブ容器2の各々に対応する3種類のアダプタ30が用意され、使用するチューブ容器2に対応するアダプタ30が容器ホルダ20の内部に嵌合されて固着される。
【0024】
次に、本発明に係る混練装置1の作用について説明する。まず図1(a)に示す第1のチューブ容器2を使用する第1実施形態について説明すると、図4に示すように、当該チューブ容器2に応じたアダプタ30を容器ホルダ20の内部に嵌合して固着し、被混練物4を収容した当該チューブ容器2の注出口2aを下側に向けた状態で、該注出口2aに螺合されている六角形状のキャップ3をアダプタ30の六角形状の凹部30aに嵌合して、前記モータ11(図3を参照)を回転すると、前述の如く、容器ホルダ20の内部に保持した当該チューブ容器2が公転しながらその公転軌道上で自転して、当該チューブ容器2に収容した被混練物4が図示の如き位置で攪拌及び脱泡されて混練される。この第1実施形態では、チューブ容器2の他端部が開口されていることから、該チューブ容器2の胴部2bは上から下まで円形であるため、良好な混練条件の下に、十分な混練が行われる。そして該混練の終了後に、図1(b)に示すように、当該チューブ容器2の開口部2cを封鎖しシール部2dを形成して、ユーザに提供することにより、空気接触による被混練物4の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザはキャップ4を開けて注出口2aから被混練物4を取り出すので、チューブ容器2内に雑菌が侵入することがない。
【0025】
次に図1(b)に示す第2のチューブ容器2を使用する第2実施形態について説明すると、図4に示すように、当該チューブ容器2に応じたアダプタ30を容器ホルダ20の内部に嵌合して固着し、被混練物4を収容した当該チューブ容器2の注出口2aを下側に向けた状態で、該注出口2aに螺合されている六角形状のキャップ3をアダプタ30の六角形状の凹部30aに嵌合して、前記モータ11(図3を参照)を回転すると、前述の如く、容器ホルダ20の内部に保持した当該チューブ容器2が公転しながらその公転軌道上で自転して、当該チューブ容器2に収容した被混練物4が図示の如き位置で攪拌及び脱泡されて混練される。この第2実施形態では、チューブ容器2の他端部がシール部2dにより封鎖されていることから、該シール部2dの近傍の胴部2bは押し潰されて偏平となっているため、第1実施形態よりも混練条件は劣るが、必要十分な混練は行われる。一方、チューブ容器2の他端部がシール部2dにより封鎖されていることから、混練中における被混練物4の飛散が防止される。そして該混練の終了後に、ユーザに提供することにより、空気接触による被混練物4の酸化や劣化を抑えることができると共に、ユーザはキャップ4を開けて注出口2aから被混練物4を取り出すので、チューブ容器2内に雑菌が侵入することがない。
【0026】
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0027】
上記の実施形態では、図3に示すように、混練装置1において、平面視で等間隔(即ち180°間隔)に一対の(即ち2つの)容器ホルダ20を設けた例について説明したが、これに限らず、該容器ホルダ20は、平面視で等間隔に3つ以上設けても良く、逆に1つだけ設けても良い(この場合には、1つの容器ホルダ20の反対側にカウンタウェイトを設けるのが望ましい)。
【0028】
上記の実施形態では、図4に示すように、チューブ容器保持機構が、容器ホルダ20の内部に嵌合されて固着されるアダプタ30である例について説明したが、これに限らず、該チューブ容器保持機構は、容器ホルダ20の内部に直接形成されるものであっても良い。
【0029】
上記の実施形態では、図5(a)に示すように、アダプタ30の六角形状の凹部30aに六角形状のキャップ3が嵌合することにより、チューブ容器2が容器ホルダ20と共に回転するように保持される例について説明したが、これに限らず、例えばチューブ容器2をクランプすることにより、該チューブ容器2が容器ホルダ20と共に回転するように保持されるものであっても良い。
【0030】
上記の実施形態では、図5(b)に示すように、アダプタ30の内壁30bが六角形状に構成される例について説明したが、これに限らず、該内壁30bが他の多角形状(例えば三角形状,四角形状,五角形状,あるいは七角形状以上の多角形状)に構成されるものであっても良い。
【0031】
上記の実施形態では、図1(c)に示すように、チューブ容器2の注出口2aが予め開口している例について説明したが、これに限らず、該注出口2aを封鎖する膜が予め形成されており、ユーザが当該膜を突き破って使用するものであっても良く、この場合には、混練を行う際にキャップ3を装着せずに、該キャップ3と凹部30aとの嵌合以外の方法により、チューブ容器2が容器ホルダ20と共に回転するように保持されるようにしても良い。
【0032】
上記の第2実施形態では、図4に示すように、注出口2aが下側に位置する状態で第2のチューブ容器2をアダプタ30に装着する例について説明したが、これに限らず、当該第2のチューブ容器2は、図1(b)に示すように、両端が封鎖されているため、図4に示すのとは上下逆にして(即ち注出口2aが上側に位置する状態で)、当該第2のチューブ容器2をアダプタ30に装着するようにしても良く、この場合には、アダプタ30の内底に、シール部2dが嵌合する細溝を形成して、当該細溝にシール部2dが嵌合することにより、当該第2のチューブ容器2が容器ホルダ20と共に回転するように保持されるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】図1は、本発明に係る混練装置で使用されるチューブ容器の一例を表す図であり、(a)は第1のチューブ容器の斜視図,(b)は第2のチューブ容器の斜視図,(c)はチューブ容器のキャップの正面図及び側面図である。
【図2】図2は、チューブ容器の大きさの一例を表す図である。
【図3】図3は、本発明に係る混練装置の基本構造の一例を表す部分断面正面図である。
【図4】図4は、本発明に係る混練装置の特徴構造(即ち混練装置の容器ホルダ,該容器ホルダの内部に固着されるアダプタ,及び該アダプタに空回りしないように保持されるチューブ容器)の一例を表す部分断面正面図である。
【図5】図5(a)は、図4に示すX−X線断面図であり、図5(b)は、図4に示すY−Y線断面図である。
【符号の説明】
【0034】
1…混練装置
2…チューブ容器
2a…注出口
2b…胴部
2c…開口部
2d…シール部
3…キャップ
3a…凸部
4…被混練物
11…支持体
12…公転軸
12a…接続体
13…回転体
14…モータ
14a…第1歯車
14b…第2歯車
15…第3歯車
16…第4歯車
17…傘歯車
18…自転軸
19…第5歯車
20…容器ホルダ
30…アダプタ
30a…凹部
30b…内壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直な公転軸周りで回転する回転体と、
該回転体上の遠心側に設けられ、前記公転軸側に傾斜する自転軸周りで回転する容器ホルダと、を備え、
該容器ホルダの内部に保持した容器を自転させながら公転させることにより、該容器に収容した被混練物を攪拌及び脱泡して混練する混練装置であって、
一端側の注出口が封鎖されると共に他端側が開口され前記被混練物を収容したチューブ容器を、前記注出口が下側に位置する状態で前記容器ホルダと共に回転するように前記自転軸と同軸に該容器ホルダの内部に保持するチューブ容器保持機構をさらに備えることを特徴とする混練装置。
【請求項2】
垂直な公転軸周りで回転する回転体と、
該回転体上の遠心側に設けられ、前記公転軸側に傾斜する自転軸周りで回転する容器ホルダと、を備え、
該容器ホルダの内部に保持した容器を自転させながら公転させることにより、該容器に収容した被混練物を攪拌及び脱泡して混練する混練装置であって、
一端側の注出口が封鎖されると共に他端側も封鎖され前記被混練物を収容したチューブ容器を、前記容器ホルダと共に回転するように前記自転軸と同軸に該容器ホルダの内部に保持するチューブ容器保持機構をさらに備えることを特徴とする混練装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した混練装置であって、
前記容器ホルダの内壁を多角形状に構成したことを特徴とする混練装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−94631(P2010−94631A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−269034(P2008−269034)
【出願日】平成20年10月17日(2008.10.17)
【出願人】(505450250)株式会社NJテクノ (2)
【Fターム(参考)】