説明

渋滞シミュレーション装置

【課題】本発明は、簡単な物理的原理を用い子供から大人までが、一見して渋滞発生の要因と渋滞解消のための手段を理解することのできる渋滞シミュレーション装置を提供することを目的とする。
【解決手段】渋滞のシミュレーションをする模型装置1であって、筐体内2に、車両等の移動体10を模した球体が通過可能な通過経路3と、一定時間ごとに通過経路3が開閉される開閉装置4と、球体10を開閉装置4を通過させることなく迂回させる迂回経路5とを設け、開閉装置4の経路前方に溜まった球体10を迂回経路5に導くことにより、迂回経路4を設けることで通過経路3の渋滞が解消される様子を理解させることができることを特徴とする渋滞シミュレーション装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、様々な渋滞、例えば道路における交通渋滞をシミュレーションする模型装置に関し、特に、交通信号待ちによる交通渋滞と交通渋滞解消の様子を車両に模した球体を用いて容易に理解させる模型装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、交通渋滞をコンピュータ上でシミュレーションする装置は多く存在しているが、交通渋滞と交通渋滞解消の様子を、具体的に体感、実感する模型装置は存在していなかった。特に、学校等の諸施設で子供から大人まで誰もが容易に交通渋滞と交通渋滞の解消の手段、様子を具体的に理解することのできる模型装置の提供が求められている。
【0003】
車両を球体に模した模型装置としては、特許文献1に開示された模型実験装置の発明が存在する。しかしながら、当該模型装置は、複雑な道路における排気ガスの流動状態や拡散状態を調べる装置であって、交通渋滞と交通渋滞の解消をシミュレーションする模型装置ではない。
【特許文献1】特開2000−26633
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は簡単な物理的原理を用いて、道路における車両の交通渋滞の発生とその防止のシミュレーション、河川における水流の氾濫とその防止のシミュレーション、ダムの決壊防止のシミュレーション等、様々な渋滞現象の発生、経路内における飽和と経路外への流出、渋滞の緩和と防止の各段階を理解することができるシミュレーション装置を提供し、特に、子供から大人までが、最も身近な交通渋滞の発生と交通渋滞解消の様子を容易かつ的確に理解することのできる渋滞シミュレーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するため、本発明は、渋滞のシミュレーションをする模型装置であって、筐体内に、車両等の移動体を模した球体が通過可能な通過経路と、一定時間ごとに前記通過経路が開閉される開閉装置と、前記球体を前記開閉装置を通過させることなく迂回させる迂回経路とを設け、前記開閉装置の経路前方に溜まった前記球体を前記迂回経路に導くことにより、迂回経路を設けることで通過経路の渋滞が解消される様子を理解させることができることを特徴とする。
【0006】
通過経路は、球体を供給する前記通過経路の先端を高く、前記球体を回収する前記通過経路の後端を低く形成し、前記球体の落下により前記通過経路に球体を通過させてなることを特徴とする。
【0007】
開閉装置は、通過経路上に配設されてなる一定の速度で回転する回転盤と、前記回転盤上に形成されるとともに前記回転盤の両端で開口されてなる回転経路とからなり、前記回転経路の両開口端が通過経路と合致したとき前記球体が前記回転経路を通じて通過することを特徴とする。
【0008】
迂回経路は、通過経路上の開閉装置の経路前方に配設された開口部と、通過経路上の開閉装置の経路後方に配設された開口部とを経路で繋いで形成し、前記迂回経路を通過する球体は開閉装置を通過することなく、前記通過経路から前記通過経路へと送り出されることを特徴とする。
【0009】
通過経路上の開閉装置の経路前方には、球体放出部を形成し、前記開閉装置の経路前方に一定量の球体が溜まると、前記球体は前記球体放出部から前記通過経路の外方へと放出されることを特徴とする。
【0010】
迂回経路に配設された開口部は、開閉自在としたことを特徴とする。
【0011】
通過経路の先端には球体供給口を形成するとともに、前記球体供給口は開閉自在とし、前記球体供給口が一定時間ごとに開口されて前記通過経路へと前記球体が送り出されることを特徴とする。
【0012】
通過経路の後端には球体回収口を形成し、回収した球体を前記球体回収口から球体供給口へ還元する還元路を形成したことを特徴とする。
【0013】
筐体内に音声ガイドを記憶させた媒体を再生可能な音声ガイド再生装置を配設するともに筐体外方に音声出力部を配設し、渋滞シミュレーション装置の動作に連動させて音声ガイドを再生し、前記再生された音声ガイドを前記音声出力部より出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
上記構成によれば、本発明は、渋滞のシミュレーションをする模型装置であって、筐体内に、車両等の移動体を模した球体が通過可能な通過経路と、一定時間ごとに前記通過経路が開閉される開閉装置と、前記球体を前記開閉装置を通過させることなく迂回させる迂回経路とを設け、前記開閉装置の経路前方に溜まった前記球体を前記迂回経路に導くことにより、例えば、球体を車両に模して通常道路を模した通過経路を通過させ、開閉装置の開放時を交通信号が青のときと想定するとともに開閉装置の閉鎖時を赤信号のときと想定し、開閉装置の開閉時には開閉装置手前に球体が溜まることにより赤信号による交通渋滞発生の様子を具体的に理解することができ、また、開閉装置手前に溜まった球体を迂回道路を模した前記迂回経路に導くことにより、迂回道路を建設し迂回道路へ車両を誘導することにより道路の交通渋滞が解消される様子を理解することができる。また球体を車両のみならず水流、船舶等経路を通過する種々の移動体に模して交通渋滞の発生とその防止についてのシミュレーションの他、河川の氾濫とその防止についてのシミュレーション、ダム決壊防止のシミュレーションに当該装置を応用することにより、河川やダム、砂防事業などのあらゆる公共事業において、その必要性と設備効果を、一見して理解させることが可能である。
【0015】
通過経路は、球体を供給する前記通過経路の先端を高く、前記球体を回収する前記通過経路の後端を低く形成し、前記球体の落下により前記通過経路に球体を通過させてなることにより、球体の通過経路通過動作のために特別な動力を設ける必要がなく、簡易な構成で装置を作成することができる。したがって当該渋滞シミュレーション装置の製作工程を簡便にし、また、製作費用を安くすることができる。
【0016】
開閉装置は、通過経路上に配設されてなる一定の速度で回転する回転盤と、前記回転盤上に形成され前記回転盤の両端で開口される回転経路とからなり、前記回転経路の両開口端が通過経路と合致したとき通過経路が開口して球体が通過可能としてなることにより、この回転盤回転させることにより、簡易な構成で一定時間ごとに開閉装置の開放状態と閉鎖状態を作り出すことができる。
【0017】
迂回経路は、通過経路上の開閉装置の経路前方に配設された開口部と、通過経路上の開閉装置の経路後方に配設された開口部を経路で繋いで形成し、前記迂回経路を通過する球体は開閉装置を通過することなく、通過経路から通過経路へと送り出されることにより、交通信号に模した開閉装置を迂回させて、通常道路に模した通過経路へと戻す迂回経路を簡単な構成で形成することができるともに、交通渋滞解消のために迂回道路が重要であることを理解させることができる。
【0018】
通過経路上の開閉装置の経路前方には、球体放出部を形成し、前記開閉装置の経路前方に一定量の球体が溜まると、前記球体は前記球体放出部から前記通過経路の外方へと放出されることにより、開閉装置の経路前方に球体が一定量溜まるとこの球体が通過経路から外れる状態を簡単な構成で形成することができるとともに、交通信号に模した開閉装置の手前に車両に模した球体が一定量溜まると居住地域の道路に模した通常経路外方へと放出され、これにより、居住地域の安全のためには通常道路の交通渋滞解消が重要であることを理解させることができる。
【0019】
迂回経路に配設された開口部は、開閉自在としたことにより、必要に応じて迂回経路へと球体を迂回させることができる。これにより、迂回道路の入口からの進入量を調節することで交通の状態を操作することができることを理解させることができる。
【0020】
通過経路の先端には球体供給口を形成するとともに、前記球体供給口は開閉自在とし、前記球体供給口が一定時間ごとに開口されて前記通過経路へと前記球体が送り出されることにより、球体供給口の開口時間を必要に応じて調節することで球体の供給量を調節することができる。これにより、車両の通過量によって交通渋滞の様子が変化することを理解させることができる。
【0021】
通過経路の後端には球体回収口を形成し、回収した球体を前記球体回収口から球体供給口へと還元する還元路を形成したことにより、一旦通過経路を通過して使用された球体を再び球体供給口へ戻すことができ、連続してシミュレーションを行うことができる。
【0022】
筐体内に音声ガイドを記憶させた媒体を再生可能な音声ガイド再生装置を配設するともに筐体外方に音声出力部を配設し、渋滞シミュレーション装置の動作に連動させて音声ガイドを再生し、前記再生された音声ガイドを前記音声出力部より出力することにより、渋滞シミュレーション装置における球体の一連の動作に合わせて的確な説明を付けることが可能となる。操作者は、渋滞の発生から解消までを視認して理解するとともに、聴覚でも理解することができる。したがって多くの人により深く渋滞とその解消について理解させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1および図2は、本発明の渋滞シミュレーション装置を示す平面図、図3および図4は本発明の渋滞シミュレーション装置の断面図、図5は、本発明の渋滞シミュレーション装置における開口部の開閉構造を示す説明図である。
【0024】
渋滞シミュレーション装置1は、筐体2内に形成された通過経路3、通過経路上に設けられた開閉装置4、開閉装置4を経由させずに球体10を通過させるための迂回経路5からなる。
【0025】
渋滞シミュレーション装置1は、筐体2内を板体21で区分する二層構造とし、板体表面22をシミュレーション部、板体21の裏面にできる空間を迂回経路5と諸装置の格納部23として利用し、板体表面22上にシミュレーション用の部品を配設してなる。また、筐体2の前面にはガラス板やアクリル板からなる透過板24を配設して球体10の通過経路3等からの逸脱を防止するようになっている。尚、本実施の形態において筐体2内は板体21で区分する二層構造としたが、筐体底部をシミュレーション部として用いてもよい。
【0026】
板体表面22に設けられる通過経路3は、球体10が供給される球体供給口6側の先端部31側が筐体2内の高い位置に、球体10が回収される球体回収口7側の後端部32側が筐体2内の低い位置に位置し、球体10の直径よりやや幅広の間隔をおいて相対向する上ガイドレール33、下ガイドレール34により通過経路3が形成され、球体供給口6から供給された球体10が通過経路3内を回転落下して球体回収口7から回収される構造になっている。通過経路3の開閉装置4の経路前方には、通過経路3が球体放出部35を形成する球体放出部35は、下ガイドレール34を途切れさせることにより形成し、通過経路3に一定量以上球体10が溜まるとこの球体放出部35から通過経路3の外方部23へと放出されるようになっている。尚、通過経路を形成する構造はガイドレール33、34によるもの限られず、球体10が通過可能なように、例えば筒路で形成してもよい。
【0027】
板体表面22に設けられる通過経路3の略中間位置には、に通過経路3を開放・閉鎖するための開閉装置4が配設されている。開閉装置4は、スタートスイッチ81に通じるシーケンサー9に連通する回転モーター45に連結されて一定の速度、本実施の形態においては1分間に5回転の割合で回転する回転盤41と、回転盤41上に横たわり配設される両端が開口した回転経路42とからなり、回転盤41が回転する過程中で両開口部43、44が通過経路3と合致したときに通過経路2が開閉装置は開放状態となり球体10が回転経路42を通って通過経路3の開閉装置4の経路前方35から経路後方36へ通過するようになっている。一方、その他のときには回転盤41の円周壁45が球体10の通過を遮断して閉鎖状態となる。尚、開閉装置の開閉構造は回転盤の回転によるものに限られず、スライド構造により開閉するもの、シャッター構造により開閉するものであってもよい。また、回転速度は上述した速さに限られるものではない。
【0028】
筐体2の内の格納部23に設けられる迂回経路5は、球体10の直径よりやや幅広の間隔もって配設される筒路である。この迂回経路5は、通過経路3における開閉装置4の経路前方に配設された迂回経路開口部51と、通過経路3における開閉装置4の経路後方に配設された開口部52を繋いで形成されている。また、開口部51と開口部52は開閉自在になっていて球体10の迂回経路5への進入を制御できるようになっている。開口部51、52の出し入れ制御機構は、いかなる構造であってもよいが本実施の形態においては、シャッター構造になっていて、図5に示すように、迂回経路開口部51と迂回経路開口部52は、開口スイッチ82に通じるソレノイド53によりフリッカーシャッター54を引くことで開口され、戻しバネ55のバネ力によりフリッカーシャッター54が戻ることで閉鎖されるようになっている。尚、出し入れ制御機構は、上記した構成の他、格納部23に設けられた迂回経路開口部51が形成された回転体の回転により球体10を迂回経路5へ繰り出し、迂回経路開口部52を形成された回転体の回転により球体10を迂回経路5から拾い上げて通過経路3へと繰り出す構成にしてもよい。更に、本実施の形態においては迂回経路5は地下バイパスを模して筐体2内の格納部23に配設しているが、高架バイパスを表したい場合には、板体表面22上に迂回経路を形成し、ここに球体10を通過させるようにしてもよい。
【0029】
また、筐体2上方の球体供給口6に連なる部分には、球体10を溜めておく球体供給カートリッジ61を配設している。通過経路3へ球体10を供給する球体供給口6は、開閉自在に形成されている。本実施の形態においては、ソレノイド3の作用により一定時間ごと、本実施の形態においては2秒に1回の割合で、球体供給カートリッジ61から供給される球体10をピストン62で通過経路3へ押し出すようになっている。尚、球体10の球出し機構は、上述した迂回経路5への出し入れ制御機構において用いられるフリッカーシャッターによる構成にしてもよい。尚、送り出し速度は上述したものに限られるものではない。
【0030】
通過経路3から球体10を回収する球体回収口7は、通過経路3の後端に形成されていて通過経路3から球体10が落下し球体回収口7から案内部71を通って、球体回収口7に連なる筐体2下方に配設された球体回収カートリッジ72へ回収される。
【0031】
また、必要に応じて球体回収口7または球体回収カートリッジ72から、球体供給口6または球体供給カートリッジ61へ球体10を還元する不図示の還元路を形成し、例えばコンベアー構造、つり上げ構造にして回収された球体を球体供給口6へ戻す構成にしてもよい。また、板体表面22には釘や回転体を配設して落下した球体10に動きを出してもよい。さらに、回転盤4には交通信号の図柄を、板体表面22には人や住居等の図柄を施してもよい。
【0032】
また、必要に応じて、筐体内に音声ガイドを記憶させた例えば、カセットテープ、メモリ装置等の媒体と当該媒体に記憶された音声ガイドを再生する音声ガイド再生装置としての音声再生機を配設し、筐体の外方に音声再生機と電気的に連結された音声出力部としのスピーカーを配設する。操作者がスタートスイッチを入れると、音声ガイドの出力が始まり、球体供給口の開閉、迂回経路に配設された開口部の開閉に連動して音声再生機のスイッチがオン・オフし、球体の動きに合わせた音声ガイドが出力されるようにしてもよい。
【0033】
次に、本発明の渋滞シミュレーション装置1を用いた交通渋滞シミュレーションの動作について説明する。
【0034】
操作者がスタートスイッチをいれると、球体供給口6からは、例えば2秒に1個の割合で通常道路に模した通過経路3へと車両を模した球体10が供給される。通常道路に模した通過経路3へと供給された車両を模した球体10は、通過経路3を回転落下しながら交通信号を模した開閉装置4まで進む、このとき開閉装置4の回転経路42が通過経路3と合致した状態、すなわち交通信号が青の状態を示す開放状態になっていれば、球体10は回転経路42を通過して通過経路3を進み球体回収口7へと到達する。一方、回転経路42が通過経路3と合致せず開閉装置4が赤の状態を示す閉鎖状態になっていれば、球体10は開閉装置4の手前に順次溜まる。球体10が複数個溜まって、球体放出部45に達したとき、球体10は、居住区域を模した通過経路3外方23へと落下する。このとき、所望の時間間隔で開口スイッチ82をいれると迂回経路開口部51が開口し、球体10は、迂回道路に模した迂回経路5へと送り出され、球体放出部45から落下することなく迂回経路5を通過する。迂回経路5を通過した球体10は再び開口部52から通過経路3に合流し球体回収口7へと到達する。したがって、通常道路の交通信号手前に迂回道路を設け、この迂回道路に車両を導くことにより通常道路の交通渋滞は緩和されるとともに渋滞により飽和した車両が居住区域へ進入することで起こる交通事故等の危険を防止することができることを容易かつ広く理解させることができる。したがって、道路整備事業などのあらゆる公共事業において、その必要性と設備効果を、一見して理解させることができる。
【0035】
また、本発明の渋滞シミュレーション装置は当然のことながら、上述した車両の交通渋滞に限られず様々な渋滞の発生と解消を理解させることができる装置である。例えば、上述した交通渋滞のシミュレーションの他には、当該構造を利用して、河川において川幅の減少、土砂の堆積、河川の蛇行等を原因として水の流れが堰き止められることにより発生する河川の氾濫やダムの決壊といった水害の発生とその防止を容易に理解させることもできる。この場合、操作者がスタートスイッチをいれると、球体供給口6が一定時間ごとに開閉し、河川に模した通過経路3へと供給される水流を模した球体10は、通過経路3を回転落下しながら川幅の減少個所やダム等、水の流れが堰き止められる個所を模した開閉装置4まで進む、このとき開閉装置4が開放状態になっていれば球体10は回転経路42を通過して通過経路3を進み球体回収口7へと到達する。一方、開閉装置4が閉鎖状態になっていれば球体10は開閉装置4の経路前方に順次溜まる。球体10が複数個溜まって、球体放出部45に達したとき、球体10は、居住区域を模した通過経路3外方23へと落下し水害の状態となる。このとき、所望の時間間隔で開口スイッチ82をいれると迂回経路開口部51が開口し、球体10は、迂回水路に模した迂回経路5へと送り出され、球体放出部45から落下することなく迂回経路5を通過する。迂回経路5を通過した球体10は再び開口部52から通過経路3に合流し球体回収口7へと到達する。したがって、川幅が減少する個所等の上流から迂回水路を設け、この迂回水路に水流を導くことにより河川から水や土砂が氾濫し居住区域に流出することで起こる水害を防止することができることを容易かつ広く理解させることができる。したがって、河川やダム、砂防事業などのあらゆる公共事業において、その必要性と設備効果を、一見して理解させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の渋滞シミュレーション装置を示す平面図。
【図2】本発明の渋滞シミュレーション装置を示す平面図。
【図3】本発明の渋滞シミュレーション装置の断面図。
【図4】本発明の渋滞シミュレーション装置の断面図。
【図5】本発明の渋滞シミュレーション装置における開口部開閉構造を示す説明図。
【符号の説明】
【0037】
1 渋滞シミュレーション装置
2 筐体
21 板体
22 板体表面
23 格納部
3 通過経路
31 通過経路先端部
32 通過経路後端部
33 上ガイドレール
34 下ガイドレール
35 球体放出部
4 開閉装置
41 回転盤
42 回転経路
43 開口部
44 開口部
45 回転モーター
5 迂回経路
51 迂回経路開口部
52 迂回経路開口部
53 ソレノイド
54 フリッカーシャッター
55 戻しバネ
6 球体供給口
61 球体供給カートリッジ
62 ピストン
63 ソレノイド
7 球体回収口
71 案内部
72 球体回収カートリッジ
81 スタートスイッチ
82 開口スイッチ
9 シーケンサー
10 球体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渋滞のシミュレーションをする模型装置であって、筐体内に、車両等の移動体を模した球体が通過可能な通過経路と、一定時間ごとに前記通過経路が開閉される開閉装置と、前記球体を前記開閉装置を通過させることなく迂回させる迂回経路とを設け、前記開閉装置の経路前方に溜まった前記球体を前記迂回経路に導くことにより、迂回経路を設けることで通過経路の渋滞が解消される様子を理解させることができることを特徴とする渋滞シミュレーション装置。
【請求項2】
通過経路は、球体を供給する前記通過経路の先端を高く、前記球体を回収する前記通過経路の後端を低く形成し、前記球体の落下により前記通過経路に球体を通過させてなることを特徴とする請求項1記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項3】
開閉装置は、通過経路上に配設されてなる一定の速度で回転する回転盤と、前記回転盤上に形成されるとともに前記回転盤の両端で開口されてなる回転経路とからなり、前記回転経路の両開口端が通過経路と合致したとき前記球体が前記回転経路を通じて通過することを特徴とする請求項1または2記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項4】
迂回経路は、通過経路上の開閉装置の経路前方に配設された開口部と、通過経路上の開閉装置の経路後方に配設された開口部とを経路で繋いで形成し、前記迂回経路を通過する球体は開閉装置を通過することなく、前記通過経路から前記通過経路へと送り出されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項5】
通過経路上の開閉装置の経路前方には、球体放出部を形成し、前記開閉装置の経路前方に一定量の球体が溜まると、前記球体は前記球体放出部から前記通過経路の外方へと放出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項6】
迂回経路に配設された開口部は、開閉自在としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項7】
通過経路の先端には球体供給口を形成するとともに、前記球体供給口は開閉自在とし、前記球体供給口が一定時間ごとに開口されて前記通過経路へと前記球体が送り出されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項8】
通過経路の後端には球体回収口を形成し、回収した球体を前記球体回収口から球体供給口へと還元する還元路を形成したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。
【請求項9】
筐体内に音声ガイドを記憶させた媒体を再生可能な音声ガイド再生装置を配設するともに筐体外方に音声出力部を配設し、渋滞シミュレーション装置の動作に連動させて音声ガイドを再生し、前記再生された音声ガイドを前記音声出力部より出力することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の渋滞シミュレーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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