説明

渋滞度表示装置、渋滞度表示方法、及び渋滞度表示システム

【課題】表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することの可能な渋滞度表示装置、渋滞度表示方法、及び渋滞度表示システムを提供する。
【解決手段】
ナビゲーション装置10は、サーバから送信された交通情報VCを受信するVICS受信部21と、車両の位置情報Lを受信するGPS受信部22とを備える。同ナビゲーション装置10は、車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を学習し、現在位置が生活圏に含まれるときには、交通情報VCに含まれる旅行時間から算出した走行速度と、サーバから送信された渋滞度とを対応付けて学習するとともに、サーバから送信された渋滞度をディスプレイ31上に表示する。他方、現在位置が生活圏に含まれないときには、車両の走行速度に対応する学習された渋滞度をディスプレイ31上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、渋滞度表示装置、渋滞度表示方法、及び渋滞度表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置等の車載装置に対して道路の交通状況を提供する媒体として、例えば道路交通情報通信システム(VICS:登録商標)が知られている。VICSは、FM多重放送や各種ビーコンを通じて、道路の渋滞情報、所定区間の所要時間、工事等の交通障害、通行止め等の交通規制情報、及び満車率等も含めた駐車場情報を、車載装置に伝送している。このうち、渋滞情報には、道路の種類と車両の走行速度に応じて、道路の混雑度合い、すなわち渋滞度が大きいほうから順に、「渋滞」、「混雑」、及び「閑散」という情報が含まれている。これら情報には、互いに異なる色、例えば「渋滞」には「赤色」、「混雑」には「橙色」、「閑散」には「青色」が対応付けられている。そのため従来から、例えば特許文献1に記載のように、VICSからの渋滞情報を受信した車載装置においては、各道路の渋滞情報が、上述したような渋滞度を示す色として、車載装置の備える表示部に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−133537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記渋滞度を区分する車速は、道路の種類だけでなく、道路が存在する地域によっても異なることが多い。例えば地域Aの道路と、該地域Aよりも道路が混雑しやすい地域Bとでは、同じ一般道であっても、地域Aの方が上記「渋滞」や「混雑」とされる車速がより広い範囲に、あるいはより高い範囲に設定されている。そのため、例えば、普段地域Aにて車両を運転している運転者が、自身の車両を地域Bにて運転した場合、習慣的に「渋滞」、「混雑」、あるいは「閑散」として認識している道路状況と、車載装置に表示される渋滞情報とが異なることも少なくない。その結果、こうした違いに起因して、運転者が上記表示される渋滞情報に違和感を持つこととなり、ひいては、当該運転者にとっては、車載装置に表示される渋滞情報の有用性が低下することになる。
【0005】
この発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することの可能な渋滞度表示装置、渋滞度表示方法、及び渋滞度表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、車両に搭載されて、車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する装置であって、外部から送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信する受信手段と、前記車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を記憶する生活圏記憶手段と、前記現在位置が、生活圏に含まれるか否かを判断する判断手段と、前記現在位置が生活圏に含まれるときには、前記所定区間を走行する車両の前記速度情報と、該所定区間における前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習する渋滞度学習手段と、前記現在位置が生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された前記渋滞度を表示するとともに、前記現在位置が前記生活圏
に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された速度情報に対応する前記渋滞度学習手段によって学習された渋滞度を表示する表示手段とを備えることをその要旨とする。
【0007】
請求項1に記載の発明では、車両の運転者が他の領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏、すなわち日常的に走行している生活圏を記憶するとともに、生活圏内においては、外部から受信した渋滞度をそのまま表示する。加えて、該受信した渋滞度と、車両の走行速度に関する速度情報、例えば、渋滞度と同時に受信した旅行時間、自車両の走行速度、あるいは他車両の走行速度等とを対応付けて学習するようにしている。一方、生活圏外においては、そのときに外部から送信された速度情報に対応する上記学習した渋滞度を表示するようにしている。
【0008】
これにより、道路の渋滞度は、該道路が生活圏内外のいずれの領域にある場合であっても、生活圏における渋滞度と速度情報との対応付けに応じた渋滞度として表示される。つまり、車両の運転者は、生活圏において習慣的に体感している渋滞度と速度情報との関係を、生活圏外においても体感することとなる。それゆえに、当該渋滞度表示装置に表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することができる。
【0009】
また、生活圏内においては、外部から送信された渋滞度をそのまま表示することから、渋滞度表示装置に掛る負荷の増大を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の渋滞度表示装置において、前記外部からの渋滞情報に含まれる前記速度情報は、前記道路の所定区間の走行に要する時間である旅行時間であって、前記渋滞度学習手段は、前記外部から送信された前記旅行時間に対応する車両の走行速度を算出するとともに、該走行速度と前記渋滞度とを対応付けて学習し、前記表示制御手段は、前記現在位置が生活圏に含まれないときには、前記外部から送信された前記旅行時間に対応する車両の走行速度を算出し、該走行速度に対応する前記渋滞度学習手段によって学習された渋滞度を表示することをその要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、外部から送信される速度情報が旅行時間であるとともに、生活圏内においては、生活圏外においては、旅行時間から走行速度を算出し、該走行速度に対応する学習された渋滞度を表示するようにした。これにより、運転者が渋滞度に対して体感するずれは、同一の渋滞度に対して互いに異なる走行速度の範囲が設定されていることに限られることになる。そのため、生活圏外にて、運転者が体感する上記ずれをより確実に抑制することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する方法であって、外部から送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信したときに、前記車両の現在位置を検出するとともに、前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を取得した後、前記現在位置が前記生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された渋滞度を表示し、且つ、前記車両の前記速度情報と、前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習し、前記現在位置が前記生活圏に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された速度情報に対応する前記学習された渋滞度を表示することをその要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、車両の運転者が他の領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏、すなわち日常的に走行している生活圏を学習するとともに、生活圏内においては、外部から受信した渋滞度をそのまま表示する。加えて、該受信した渋滞度と、車両の走行速度に関する速度情報、例えば、渋滞度と同時に受信した旅行時間、自車両の走行速度、あるいは他車両の走行速度等とを対応付けて学習するようにしている。一方、生
活圏外においては、そのときの速度情報に対応する上記学習した渋滞度を表示するようにしている。
【0013】
これにより、道路の渋滞度は、該道路が生活圏内外のいずれの領域にある場合であっても、生活圏における渋滞度と速度情報との対応付けに応じた渋滞度として表示される。つまり、車両の運転者は、生活圏において習慣的に体感している渋滞度と速度情報との関係を、生活圏外においても体感することとなる。それゆえに、当該渋滞度表示装置に表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することができる。
【0014】
また、生活圏内においては、外部から送信された渋滞度をそのまま表示することから、渋滞度表示装置に掛る負荷の増大を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する渋滞度表示装置と、前記渋滞度表示装置と通信可能なセンタとを備える渋滞度表示システムであって、前記渋滞度表示装置は、前記センタから送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信したときに、前記車両の現在位置を検出するとともに、前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を取得した後、前記現在位置が前記生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された渋滞度を表示し、且つ、前記車両の前記速度情報と、前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習し、前記現在位置が前記生活圏に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された速度情報に対応する前記学習された渋滞度を表示することをその要旨とする。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、渋滞度表示装置は、車両の運転者が他の領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏、すなわち日常的に走行している生活圏を学習するとともに、生活圏内においては、センタから受信した渋滞度をそのまま表示する。加えて、該受信した渋滞度と、車両の走行速度に関する速度情報、例えば、渋滞度と同時に受信した旅行時間、自車両の走行速度、あるいは他車両の走行速度等とを対応付けて学習するようにしている。一方、生活圏外においては、そのときの速度情報に対応する上記学習した渋滞度を表示するようにしている。
【0016】
これにより、渋滞度表示装置に表示される道路の渋滞度は、該道路が生活圏内外のいずれの領域にある場合であっても、生活圏における渋滞度と速度情報との対応付けに応じた渋滞度となる。つまり、車両の運転者は、生活圏において習慣的に体感している渋滞度と速度情報との関係を、生活圏外においても体感することとなる。それゆえに、渋滞度表示装置に表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することができる。
【0017】
また、生活圏内においては、外部から送信された渋滞度をそのまま表示することから、渋滞度表示装置に掛る負荷の増大を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る一実施の形態の渋滞度表示装置を用いた渋滞度表示システムを模式的に示す図。
【図2】渋滞度表示装置の概略構成を示すブロック図。
【図3】渋滞度表示処理の手順を示すフローチャート。
【図4】(a)(b)(c)各渋滞度における車両の走行速度の分布を示すグラフ。
【図5】(a)(b)渋滞度と車両の走行速度との関係を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る渋滞度表示装置、及び該装置を用いた渋滞度表示方法の一実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1は、自車両及び他車両に搭載されたナビゲーション装置として具現化された渋滞度表示装置を用いて、これら車両に対して道路の渋滞情報を含む各種交通情報を提供する渋滞度表示システムを模式的に示している。
【0020】
図1に示されるように、渋滞度表示システムは、道路の渋滞情報、所定区間の所要時間、工事等の交通障害、通行止め等の交通規制情報、及び満車率等も含めた駐車場情報等を含む交通情報VCが格納されたサーバSを有する。該渋滞度表示システムとしては、例えば道路交通情報システム(VICS)を採用することができる。サーバSは、任意のネットワークNを介して、一般道路及び高速道路に設けられたビーコンBに交通情報VCを送信する。ビーコンBは、受信した交通情報VCを、所定周波数の電波や所定波長の光等を用いて車両C1,C2に送信する。車両C1,C2に搭載されたナビゲーション装置10は、電波あるいは光等として、上記ビーコンBから送信された交通情報VCを受信する。また、車両C1,C2の各々に搭載されたナビゲーション装置10同士は、車両C1,C2間の距離が所定の範囲内、例えば半径数百m以内あるいは数km以内であるときに、各ナビゲーション装置10が有する交通情報、例えば車両C1,C2の走行速度V1,V2等を、互いに送受信可能な構成、すなわちいわゆる車々間通信が可能な構成である。ナビゲーション装置10では、ビーコンBから受信した交通情報VCや車々間通信によって受信した走行速度V1,V2等に基づく情報、例えば各道路の混雑状況を示す渋滞度等が画像として、あるいは音声として出力される。
【0021】
次に、上記車両C1,C2が備えるナビゲーション装置10の電気的構成について、図2を参照して説明する。なお、ナビゲーション装置10は便宜上、車両C1に搭載されているものとして説明する。
【0022】
図2に示されるように、ナビゲーション装置10は、当該ナビゲーション装置10での各種処理を実施するCPU11と、CPU11にて実施される各種処理に係るプログラムが予め格納されたROM12と、CPU11でのプログラムの実行により生じたデータが一時的に格納されるRAM13とを備えている。これらCPU11、ROM12、及びRAM13は、同一のバスBSに接続されているため、各種データの送受信が相互に可能となっている。
【0023】
また、バスBSには、通信インターフェース(I/F)14と車両側インターフェース(I/F)15とが接続されている。通信I/F14により、ナビゲーション装置10と上記ビーコンBとの通信、及び自車両C1と他車両C2との間での、車々間通信が可能である。車両側I/F15には、VICS受信部21が接続されて、VICS受信部21の受信した渋滞情報を含む交通情報VCがCPU11に入力される。渋滞情報は、道路の所定区間毎、例えば上記リンク毎に走行に要する時間である旅行時間と、該旅行時間から算出可能な車両の走行速度に応じて設定された渋滞度とが含まれている。渋滞度は、区間の混雑度合いが高い順から、すなわち、車両の走行速度が低い順から、「渋滞」、「混雑」、及び「閑散」に区分されている。例えば車両の走行速度が10km/h以下であるときの混雑状況が「渋滞」、10km/hより大きく20km/h以下であるときの混雑状況が「混雑」、20km/hより大きいときの混雑状況が「閑散」として設定されている。加えて、これら3つの混雑状況には、互いに異なる色の情報が対応付けられている。例えば、「渋滞」には「赤」、「混雑」には「橙」、「閑散」には「青」がそれぞれを示す色として当てはめられている。
【0024】
また、車両側I/F15には、GPS(Global Positioning System )受信部22が接続され、GPS受信部22の受信した位置情報LがCPU11に入力される。すなわち、CPU11は電波航法によって自車の現在位置を特定する。加えて、車両側I/F15には、車速センサ23が接続され、車速センサ23の検出した自車両C1の走行速度V1が
CPU11に入力される。なお、CPU11は、上記電波航法に加えて、上記車速センサ23と図示しないジャイロセンサとから入力された情報に基づく自律航法によって現在位置を特定してもよい。また、電波航法と自律航法とを併用してもよい。
【0025】
さらに、車両側I/F15にはイグニッションスイッチ24が接続されて、イグニッションスイッチ24におけるアクセサリスイッチのオンオフに係る情報(スイッチ情報ACC)がCPU11に入力される。つまり、CPU11は、スイッチ情報ACCに基づいてアクセサリスイッチがオンであるか否かを判断する。
【0026】
他方、バスBSには、経路データD1と地図描画データD2とが格納された地図データ記憶部M1が接続されている。経路データD1には、リンクID、接続ノード、及びリンクコスト等が含まれる。一方、地図描画データには、全国の地図における第2次地域区画(2次メッシュ)、あるいは5倍地域メッシュのデータ、全国の地図を描画するための背景データ、道路形状データ等が含まれる。なお、2次メッシュのデータとは、全国の地図を大凡10km四方の区画にて区分したデータであり、5倍地域メッシュのデータとは、全国の地図を大凡5km四方の区画にて区分したデータである。
【0027】
また、バスBSには、生活圏学習データ記憶部M2が接続されている。この生活圏学習データ記憶部M2には、CPU11が、車両C1の走行軌跡、すなわち、上記位置情報Lの軌跡に基づいて、他の走行領域よりも高頻度で走行される領域である、車両C1の運転者の生活圏として学習された領域が記憶されている。
【0028】
さらに、バスBSには、渋滞度学習データ記憶部M3が接続されている。この渋滞度学習データ記憶部M3には、上記生活圏にてVICS受信部21が受信した交通情報VCのうち、道路の所定区間、例えば特定のリンクにおける混雑状況を示す渋滞度と、該リンクの旅行時間に基づいて上記CPU11によって算出された車両の走行速度Vとが対応付けられて記憶されている。
【0029】
上記バスBSには、画像プロセッサ16を介して各種画像を表示するディスプレイ31が接続されている。画像プロセッサ16は、各種画像に関する情報、例えば上記地図描画データD2や、渋滞度に対応付けられた色を、ディスプレイ31にて表示可能な情報に変換する。なお、上記渋滞度に対応付けられた色は、当該渋滞度に相当する混雑状態にある道路に着色されるかたちでディスプレイ31上に表示される。
【0030】
上述のように、上記渋滞度表示システムにあっては、サーバSから各車両C1,C2に送信される交通情報VCには、道路の所定区間毎、例えば上記リンク毎の渋滞度が含まれている。しかも、この渋滞度に係る情報は、上記混雑度合いに応じた色として各車両C1,C2に送信される。そのため、サーバSから送信された渋滞度を受信したナビゲーション装置10では、渋滞度に応じた色が、その渋滞度に対応する道路の所定区間に着色されるかたちで出力される。こうした出力画面を視認した運転者は、道路の色によって道路の所定区間の渋滞度を認識する。
【0031】
ところで、上記サーバSから送信される交通情報VCにおいては、渋滞度における上記3つの区分の各々に対応付けられた車両の走行速度の範囲、言い換えれば、「渋滞」と「混雑」との間の閾値、及び「混雑」と「閑散」との間の閾値は、道路が設けられた地域によって異なることが少なくない。例えば、相対的に混雑度合いが高くなりやすい道路であって、該道路を走行している車両の速度が低くなりやすい道路が多い地域Aでは、これよりも混雑度合いが低い道路であって、且つ該道路を走行している車両の速度が高い地域Bよりも、上記2つの閾値がより低い速度に設定される傾向にある。
【0032】
ここで、車両の運転者は、自身が生活圏とする地域における渋滞度の区分が習慣化されていることから、上記地域Aを生活圏とする運転者は、地域Bを生活圏とする運転者よりも、より低い走行速度にて道路の混雑状況が「混雑」あるいは「渋滞」であると感ずる。そのため、例えば上記地域Aを生活圏とする運転者が、自身の所有する車両で地域Bに設けられた道路を走行する場合、上記交通情報VCに含まれる渋滞度に基づいて道路の所定区間の混雑状況がナビゲーション装置10に表示されると、自身の体感する混雑状況と表示された混雑状況とにずれを感ずる可能性がある。つまり、運転者にとっては「閑散」と感じられる混雑状況であっても、ナビゲーション装置10には「混雑」と表示されることや、該運転者にとっては「混雑」と感じられる混雑状況であっても、ナビゲーション装置10には「渋滞」と表示される可能性がある。
【0033】
このように、運転者が体感する道路の混雑状況と、ナビゲーション装置10に表示される混雑状況とにずれが生じると、運転者はナビゲーション装置10の表示に違和感を持ち、ひいては、ナビゲーション装置10に表示された渋滞度の当該運転者に対する有用性が低下することになる。
【0034】
そこで、本実施の形態に係るナビゲーション装置10は、運転者が車両で走行する生活圏を学習するとともに、該生活圏においてサーバSから送信される渋滞度とそのときの車両の走行速度とを対応付けて学習するようにしている。そして、生活圏外においては、上記学習された渋滞度の各区分に対する速度の範囲と、そのときにサーバSから送信される車両の走行速度とから渋滞度を算出し、こうして算出された渋滞度を表示するようにしている。言い換えれば、上記渋滞度の区分には、生活圏外においても生活圏内と同様の走行速度の範囲が対応付けられるようにしている。
【0035】
図3は、渋滞度を表示する処理に係る手順を示すフローチャートであって、該処理はナビゲーション装置10が備えるCPU11にて実施される。なお、渋滞度表示処理は、上記イグニッションスイッチ24におけるアクセサリスイッチがオフからオンに切り替わったときから再びオフになるまでの間、所定時間毎に実施される。
【0036】
渋滞度表示処理においては、まず、サーバSから送信される交通情報VCが、ナビゲーション装置10のVICS受信部21によって取得されると(ステップS10:YES)、上記GPS受信部22から入力される位置情報Lに基づいて、車両C1の現在位置が取得される(ステップS11)。次いで、上記生活圏の学習処理が実施され(ステップS12)、生活圏の学習結果が上記生活圏学習データ記憶部M2に格納される。具体的には、上記2次メッシュあるいは5倍メッシュにおける各区画に、先のステップS11にて取得された現在位置が出現する数、及び全現在位置の数を集計する。そして、例えば以下の(A)、(B)いずれかの条件に当てはまる区画を生活圏として判断し学習する。
【0037】
(A)全現在位置の5%以上に当たる数だけ現在位置が出現する区画を生活圏とする。
(B)現在位置が出現した全区画のうち、出現回数が多い方から90%を生活圏とする。
【0038】
なお、ステップS12にて集計された出現数と全現在位置数は、同ステップS12の処理を実施する度に加算されるとともに、この加算された値について、上記(A)あるいは(B)の条件にて生活圏の判断がなされる。つまり、ステップS12の処理数が多くなる程、生活圏の特定に係る精度が向上されることになる。
【0039】
先のステップS12における生活圏の学習処理がN回以上行われたときに(ステップS13:YES)、先のステップS11にて取得された現在位置が生活圏内であるか否かが判断される(ステップS14)。なお、ステップS13における学習処理の回数には、上
記条件(A)あるいは(B)の条件にて生活圏の判断を行ったときに、生活圏の特定に係る精度を担保できる回数が設定される。
【0040】
車両の走行路が生活圏内であるときには(ステップS14:YES)、先のステップS10にて取得された交通情報VCに含まれる渋滞度の学習が行われる(ステップS15)。より詳細には、渋滞度の学習においてはまず、取得された交通情報VCに含まれる上記渋滞度の区分である「渋滞」、「混雑」、及び「閑散」に対応する色の情報と、取得された交通情報VCに含まれる上記旅行時間から算出された車両の走行速度とが対応付けられたかたちで記憶される。図4は、生活圏内を走行しているときに記憶された渋滞度と車両の走行速度との関係を示すものであり、図4(a)〜(c)はそれぞれ順に、渋滞度が「渋滞」、「混雑」、及び「閑散」であるときの走行速度の分布を示している。同図4(a)〜図4(c)に示されるように、上記渋滞度のいずれにおいても速度分布の中央値付近が出現回数の最大値となる。なお、該ステップS15においては、上記交通情報VCには複数のリンクについての情報が含まれるとともに、リンクの各々に関する旅行時間と渋滞度とが含まれていることから、一回の処理によって上記各渋滞度と走行速度との関係が複数得られる。しかしながら、ステップS15の処理一回当りに、各渋滞度と走行速度との関係が1つだけ得られる構成であってもよい。また、上記渋滞度の区分と走行速度との関係は、該ステップS15の処理を繰り返す毎に加算される。
【0041】
次いで、こうした速度分布から、「渋滞」と「混雑」との閾値、及び「混雑」と「閑散」との閾値を公知の統計処理によって算出することで、当該ナビゲーション装置10が搭載された車両の運転者が、習慣的に体感している「渋滞」、「混雑」、及び「閑散」それぞれに対応する車両の走行速度を算出する。図4(a)〜図4(c)の速度分布によれば、例えば0km/h以上10km/h以下の範囲が「渋滞」として、10km/hより大きく22km/h以下が「混雑」として、22km/hより大きい範囲が「閑散」として設定される。
【0042】
そして、ステップS15における渋滞度の学習処理が完了すると、先のステップS10にて取得された交通情報VCに含まれる渋滞度に応じた色が、該渋滞度に対応する道路に着色されたかたちで、上記ディスプレイ31に表示される(ステップS16)。
【0043】
他方、先のステップS14にて、ステップS11で取得された現在位置が生活圏内に含まれないと判断されると(ステップS14:No)、先のステップS15における渋滞度の学習処理がN回以上実施されたか否かが判断される(ステップS17)。該ステップS17にて設定される学習処理の回数は、先の図4(a)〜図4(c)に示される渋滞度の各区分における出現回数が、上記ステップS15にて算出される閾値が統計的に有意となるだけの数となるように設定されている。
【0044】
先のステップS15での渋滞度の学習処理がN回以上行われたと判断されると(ステップS17:YES)、先のステップS10にて取得された交通情報VCに含まれる旅行時間から車両の走行速度が算出されるとともに、先のステップS15にて学習された渋滞度のうち、当該走行速度に対応する渋滞度が取得される。つまり、車両の走行速度が例えば12km/hであるとともに、渋滞度の区分として「渋滞」が対応付けられている場合、上記渋滞度学習データ記憶部M3に格納されたデータに基づいて、渋滞度の区分として「混雑」が取得される。また、同走行速度が24km/hであるとともに、渋滞度の区分として「混雑」が対応付けられている場合、同データに基づいて、渋滞度の区分として「閑散」が取得される。
【0045】
そして、ステップS18にて決定された渋滞度の区分に従って、該渋滞度に応じた色が道路に着色されたかたちで上記ディスプレイ31に出力される。
[実施例]
図5は、上記渋滞度学習処理によって学習された渋滞度の区分とこれに対応する車両の走行速度との関係、すなわち渋滞度学習データを示す表である。例えば、ステップS13にて学習された生活圏が上記地域Aであるときの渋滞度の区分と走行速度との関係が図5(a)に示されるとともに、生活圏が上記地域Bであるときの渋滞度の区分と走行速度との関係が図5(b)に示されている。なお、同図5においては、車両の走行速度を5km/h刻みに示されるとともに、各速度範囲に対応付けられた渋滞度の区分が示されている。
【0046】
相対的に道路が混雑し易い地域である地域Aでは、車両の走行速度が0km/h以上10km/h以下の範囲にあるときのみ、渋滞度が「渋滞」に設定されている一方、相対的に道路が混雑し難い地域である地域Bは、走行速度が0km/h以上20km/h以下の範囲で、渋滞度が「渋滞」に設定されている。また、地域Aでは、走行速度が10km/hよりも大きく20km/以下の範囲で渋滞度が「混雑」に設定されるとともに、走行速度が20km/hより大きい範囲は全て、渋滞度が「閑散」に設定されている。これに対し、地域Bでは、走行速度が20km/hよりも大きく30km/h以下の範囲で渋滞度が「混雑」に設定されるとともに、走行速度が30km/hより大きい範囲は全て、渋滞度が「閑散」に設定されている。このように、地域Aと地域Bとでは、走行速度が10km/hより大きく30km/h以下の範囲においては、設定される渋滞度が一致しない。ここで、上記学習された渋滞度と車両の走行速度との関係が、上記各地域についてサーバSから送信される渋滞度と走行速度との関係が等しいと仮定する。この場合、地域Aを生活圏とする運転者が地域Bを車両で走行するときに、サーバSから送信される渋滞度がそのままナビゲーション装置10のディスプレイ31上に表示されると、走行速度が10km/hより大きく30km/h以下の範囲であるときに、運転者が体感する渋滞度と、表示される渋滞度とにずれが生じることになる。他方、地域Bを生活圏とする運転者が地域Aを車両で走行した場合も同様である。
【0047】
地域Aを生活圏とする運転者が、自身の生活圏には含まれない地域Bの道路を走行した場合、上述したナビゲーション装置10は、渋滞度を表示する際には、まず、外部からの情報、正確には上記ビーコンBを介して受信したサーバSの交通情報VCを受信する。このとき、車両の現在位置が生活圏外であることから、受信した交通情報VCに含まれる渋滞度をディスプレイ31上に表示せず、交通情報VCに含まれる旅行時間から算出した車両の走行速度と、先の図5(a)の表に示される渋滞度学習データとからディスプレイ31上に表示する渋滞度を決定する。例えば、走行速度が14km/hであるとき、受信した渋滞度は「渋滞」であるのに対し、ディスプレイ31上に表示される渋滞度は「混雑」となる。また、走行速度が27km/hであるとき、受信した渋滞度は「混雑」であるのに対し、ディスプレイ31上に表示される渋滞度は「閑散」となる。
【0048】
他方、地域Bを生活圏とする運転者が地域Aの道路を走行した場合、ナビゲーション装置10は、受信した交通情報VCに含まれる旅行時間から算出した走行速度と、先の図5(b)の表に示される渋滞度学習データとからディスプレイ31上に表示する渋滞度を決定する。例えば、走行速度が18km/hであるとき、受信した渋滞度は「混雑」であるのに対し、ディスプレイ31上に表示される渋滞度は「渋滞」となる。また、走行速度が30km/hであるとき、受信した渋滞度は「閑散」であるのに対し、ディスプレイ31上に表示される渋滞度は「混雑」となる。
【0049】
以上説明したように、本実施の形態に係る渋滞度表示方法及びナビゲーション装置によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
【0050】
(1)車両の運転者が他の領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏、すなわち日
常的に走行している生活圏を学習するとともに、生活圏内においては、
(a)サーバSから送信された渋滞度をそのまま表示する。
(b)受信した渋滞度と、渋滞度と同時に受信した旅行時間から算出した車両の走行速度とを対応付けて学習する。
こととした。一方、生活圏外においては、
(c)そのときにサーバSから送信された旅行時間から算出された走行速度に対応する上記学習した渋滞度を表示する。
こととした。これにより、道路の渋滞度は、生活圏内外のいずれの領域にあっても、生活圏における渋滞度と速度情報との対応付けに応じた渋滞度がディスプレイ31上に表示されることになる。つまり、車両の運転者は、生活圏において習慣的に体感している渋滞度と走行速度との関係を、生活圏外においても体感することとなる。それゆえに、当該ナビゲーション装置10のディスプレイ31に表示される渋滞度に対して運転者が持つ違和感を低減することができる。
【0051】
(2)また、生活圏内においては、サーバSから送信された渋滞度をそのまま表示することから、ナビゲーション装置10に掛る負荷の増大を抑制することができる。
(3)生活圏内にて学習される渋滞度と、生活圏外にて該学習された渋滞度との両方に対して、サーバSから送信された旅行時間、より正確には旅行時間に基づいて算出された車両の走行速度を対応付けるようにした。これにより、生活圏の内外において、運転者が渋滞度に対して体感するずれは、同一の渋滞度に対して互いに異なる旅行時間の範囲が設定されていることに起因するものに限られることになる。そのため、生活圏外において、運転者が体感する上記ずれをより確実に抑制することができる。
【0052】
なお、上記実施の形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・車両が受信する交通情報VCは、道路の渋滞度や旅行時間等の渋滞情報を含むものであれば、上記VICSが有するサーバSから送信されるものに限らない。
【0053】
・サーバSから送信される交通情報VCは、各種ビーコンBを介するものとした。これに限らず、交通情報VCは、FM多重放送等の他の構成によって車両のナビゲーション装置10に送信されるようにしてもよい。
【0054】
・渋滞度の区分である「渋滞」には「赤」、「混雑」には「橙」、「閑散」には「青」が対応付けられることとした。これに限らず、各区分には互いに異なる色が対応付けられるようにすれば、他の色を適宜選択することができる。
【0055】
・上記(A)、(B)の条件に当てはまる領域を生活圏とした。これに限らず、他の領域よりも高頻度で走行する領域として生活圏を特定できる方法であれば、適宜採用可能である。
【0056】
・道路の渋滞度は、上記3つの区分に対応する色が、道路そのものに着色されるかたちでナビゲーション装置10のディスプレイ31上に表示されることとした。これに限らず、例えば、道路上、あるいは道路の近傍等に、走行方向を示す矢印を表示し、該矢印に道路の渋滞度に対応した色を着色して表示するようにしてもよい。要は、ディスプレイ31上において、道路と、その道路の渋滞度を示す色とが対応付けられて表示されるようにすればよい。
【0057】
・生活圏の学習処理では、サーバSから送信される渋滞度と、同じくサーバSから送信される旅行時間から算出した車両の走行速度とを対応付けるようにした。これに限らず、渋滞度には、上記車速センサ23によって検出した自車両の走行速度V1や、上記車々間通信によって他車両から得られた走行速度V1,V2等の速度情報を対応付けてもよい。
【0058】
・また、上記速度情報を複数併用するようにしてもよい。例えば、サーバSから送信された交通情報VCに旅行時間が含まれているときには、旅行時間から算出した走行速度と渋滞度とを対応付けて学習するようにするとともに、交通情報VCに旅行時間が含まれていないときには、自車両の走行速度と渋滞度とを対応付けて学習するようにしてもよい。
【0059】
・生活圏外においては、学習された渋滞度の各区分に対応する走行速度と、旅行時間から算出した車両の走行速度とから渋滞度を決定するようにした。これに限らず、渋滞度を決定するときに用いられる走行速度としては、上記車々間通信によって得られる他車両の走行速度を用いるようにしてもよい。
【0060】
・車両の運転車の生活圏を学習するようにした。これに限らず、例えば、運転者の住所から所定の範囲等を生活圏とするとともに、該生活圏を上記ROM12あるいは生活圏学習データ記憶部M2に予め記憶するようにしてもよい。
【0061】
・車両の運転車の生活圏を学習するようにした。これに限らず、例えば、運転者の住所から所定の範囲等を生活圏とするとともに、該生活圏を上記ROM12あるいは生活圏学習データ記憶部M2が予め記憶するようにしてもよい。そしてROM12あるいは生活圏学習データ記憶部M2に記憶された生活圏に関するデータをCPU11が取得し、上述した渋滞度を示す処理をCPU11によって実行する構成であってもよい。
【符号の説明】
【0062】
10…ナビゲーション装置(渋滞度表示装置)、11…CPU(位置検出手段、生活圏取得手段、判断手段、渋滞度学習手段、表示制御手段)、12…ROM、13…RAM、14…通信インターフェース(I/F)、15…車両側インターフェース(I/F)、16…画像プロセッサ、21…VICS受信部(受信手段)、22…GPS受信部(位置検出手段)、23…車速センサ、24…イグニッションスイッチ、31…ディスプレイ、B…ビーコン、BS…バス、C1,C2…車両、D1…経路データ、D2…地図描画データ、M1…地図データ記憶部、M2…生活圏学習データ記憶部、M3…渋滞度学習データ記憶部、N…ネットワーク、S…サーバ(センタ)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されて、車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する装置であって、
外部から送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信する受信手段と、
前記車両の現在位置を検出する位置検出手段と、
前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を取得する生活圏取得手段と、
前記現在位置が、生活圏に含まれるか否かを判断する判断手段と、
前記現在位置が生活圏に含まれるときには、前記所定区間を走行する車両の前記速度情報と、該所定区間における前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習する渋滞度学習手段と、
前記現在位置が生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された前記渋滞度を表示するとともに、前記現在位置が前記生活圏に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された速度情報に対応する前記渋滞度学習手段によって学習された渋滞度を表示する表示制御手段とを備える
ことを特徴とする渋滞度表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の渋滞度表示装置において、
前記外部からの渋滞情報に含まれる前記速度情報は、前記道路の所定区間の走行に要する時間である旅行時間であって、
前記渋滞度学習手段は、前記外部から送信された前記旅行時間に対応する車両の走行速度を算出するとともに、該走行速度と前記渋滞度とを対応付けて学習し、
前記表示制御手段は、前記現在位置が生活圏に含まれないときには、前記外部から送信された前記旅行時間に対応する車両の走行速度を算出し、該走行速度に対応する前記渋滞度学習手段によって学習された渋滞度を表示する
ことを特徴とする渋滞度表示装置。
【請求項3】
車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する方法であって、
外部から送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信したときに、前記車両の現在位置を検出するとともに、前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を取得した後、
前記現在位置が前記生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された渋滞度を表示し、且つ、前記車両の前記速度情報と、前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習し、
前記現在位置が前記生活圏に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された速度情報に対応する前記学習された渋滞度を表示する
ことを特徴とする渋滞度表示方法。
【請求項4】
車両が道路の所定区間を走行するときの走行速度に関する速度情報に対応付けられた該所定区間の混雑状況を示す渋滞度を表示する渋滞度表示装置と、前記渋滞度表示装置と通信可能なセンタとを備える渋滞度表示システムであって、
前記渋滞度表示装置は、前記センタから送信された前記速度情報と前記渋滞度とを受信したときに、前記車両の現在位置を検出するとともに、前記車両が他の走行領域よりも高頻度で走行する領域である生活圏を取得した後、
前記現在位置が前記生活圏に含まれるときには、前記外部から送信された渋滞度を表示し、且つ、前記車両の前記速度情報と、前記外部から送信された渋滞度とを対応付けて学習し、
前記現在位置が前記生活圏に含まれないときには、前記車両の前記外部から送信された
速度情報に対応する前記学習された渋滞度を表示する
ことを特徴とする渋滞度表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−215058(P2011−215058A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−84697(P2010−84697)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】