説明

減圧ユニット及び真空圧密地盤改良方法

【課題】真空ポンプとサイフォンの各吸引力を併用して吸引・排水を行う場合、対象域に容易に設置できかつ工期へ影響を与えないようにした減圧ユニット及び減圧ユニットを用いた真空圧密による地盤改良方法を提供する。
【解決手段】減圧ユニット10は、地中に設置可能な筒状体11を備えサイフォン機能を発揮させるために、筒状体内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための吸水管鉛直部12と、筒状体の底部に貯留する水を外部に排出するための揚水ポンプ14と、揚水ポンプからの水を筒状体の外部に排出するための排水管15と、を筒状体に一体に収容するとともに筒状体内を排気するための真空ポンプ17と連結可能にかつ筒状体を密閉可能に構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空ポンプとサイフォンの各吸引力を併用して吸引・排水を行うことのできる減圧ユニット及び減圧ユニットを用いた真空圧密による地盤改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
吸引力を発生させて、水を吸引・排水する装置として真空ポンプを用いた吸引装置が知られている。従来の技術では、例えば、軟弱地盤内に鉛直ドレーンを打設後、真空ポンプによる吸引装置を用いて負圧を作用させて地盤内を減圧することによって地盤の圧密を促進する方法が用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、特許文献4は、減圧室に鉛直管を挿入し、鉛直管内で気液2相流を形成させてサイフォン機能を発揮させる吸引力発生装置を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-328550号公報
【特許文献2】特開2001-226951号公報
【特許文献3】特開2002-138456号公報
【特許文献4】特開2010-90696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
陸上域の地盤を対象にして、真空ポンプとサイフォンの各吸引力を併用して吸引・排水を行う場合、サイフォンを機能させるためには、大きい水位差を確保するため鉛直方向に長い排水管を持つ減圧装置が必要になる。このため、軟弱地盤改良を目的として減圧装置を導入する場合、地盤改良対象域において減圧装置を製作し、また地中に設置することが必要となるが、かかる製作や地中設置が容易であるとともに、地盤改良の工期へ影響を与えないことが要求される。また、気密漏れや高負圧時における溶存気体の気化などのように空気が混入しがちな条件であることが多いため、サイフォンを安定して機能させる減圧装置が必要である。
【0005】
本発明は、上述のような従来技術の問題に鑑み、真空ポンプとサイフォンの各吸引力を併用して吸引・排水を行う場合、対象域に容易に設置できかつ工期へ影響を与えないようにした減圧ユニット及び減圧ユニットを用いた真空圧密による地盤改良方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための減圧ユニットは、地中に設置可能な筒状体を備えサイフォン機能を発揮させるための減圧ユニットであって、前記筒状体内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための吸水管鉛直部と、前記筒状体の底部に貯留する水を外部に排出するための揚水ポンプと、前記揚水ポンプからの水を前記筒状体の外部に排出するための排水管と、を前記筒状体に一体に収容するとともに前記筒状体内を排気するための真空ポンプと連結可能にかつ前記筒状体を密閉可能に構成したことを特徴とする。
【0007】
この減圧ユニットによれば、減圧容器として機能する筒状体内に吸水管鉛直部と揚水ポンプと排水管とを一体に収容して減圧装置をユニット化しているので、工場等において事前に製作可能である。筒状体を減圧容器として用いるので、減圧ユニットまたは筒状体の地中への埋め込みを容易に実施できる。このように、減圧ユニットは工事現場での製作が不要で、かつ、減圧装置として地中に容易に設置できるので、工期への影響がない。減圧ユニットを地中に設置した後に真空ポンプを駆動させることで、真空ポンプによる吸引力と吸水管鉛直部内で現れるサイフォン機能による吸引力とを併用できる。このため、真空ポンプのみの吸引力を越えた吸引力によって、例えば、改良対象の地盤中の間隙水を吸引し排水できるので、地盤改良工期を短縮できる。また、減圧ユニットは繰り返し使用可能であるので経済的である。
【0008】
上記減圧ユニットにおいて前記筒状体の地中に設置される先端側を突状に構成することが好ましい。これにより、減圧ユニットまたは筒状体の地中への埋め込みをいっそう容易に実施できる。
【0009】
また、前記吸水管鉛直部が外部に露出する部分を設け、前記露出した吸水管鉛直部の少なくとも一部を透明に構成し、前記鉛直排水管内の水の流下状況を視認可能にすることが好ましい。吸水管鉛直部の透明部分で内部の気液2相流の形成状況を外から観察し判断できるので、サイフォンが機能しているか否かを確認できる。このため、気相と液相が分離して(気液2相流が消失して)、サイフォン機能が途切れた場合には迅速な対応が可能となる。
【0010】
また、前記排水管を通して排出された水を貯留する水槽を備え、前記水槽内の水を前記吸水管鉛直部の上流側に位置する吸水管に対し還流可能に構成することが好ましい。筒状体内から排出された水を水槽に貯水して吸水管鉛直部に至る前の吸水管内の排水経路に還流させることで、吸水管鉛直部内において水の流量を増加させるとともに空気混合率を低下させて気泡の大きさを小さくすることにより気液2相流を安定して形成でき、各種条件により水に空気が混入した時でもサイフォンを安定して機能させ維持できる。
【0011】
上記目的を達成するための真空圧密地盤改良方法は、上部から下部に向けて延びる吸水管鉛直部が前記上部で吸水管と接続し、前記吸水管鉛直部の下端側と、前記吸水管側との間の水位差により、前記吸水管から前記吸水管鉛直部の下端に向けてサイフォン機能により吸引力が作用するようにした減圧ユニットを用いて真空圧密による地盤改良を行う方法であって、前記減圧ユニットを、筒状体内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための前記吸水管鉛直部と、前記筒状体の底部に貯留する吸引水を外部に排出するための揚水ポンプと、前記揚水ポンプからの水を前記筒状体の外部に排出するための排水管と、を前記筒状体に一体に収容するとともに前記筒状体内を排気するための真空ポンプと連結しかつ前記筒状体を密閉して構築し、前記減圧ユニットを地中に設置し、前記吸水管に地盤改良域に打設されたドレーン材を連結し、前記真空ポンプを作動させ、前記吸水管および前記吸水管鉛直部を通して吸引することで吸引水を前記筒状体内に導くことを特徴とする。
【0012】
この真空圧密地盤改良方法によれば、減圧容器として機能する筒状体内に吸水管鉛直部と揚水ポンプと排水管とを一体に収容して減圧装置をユニット化するので、減圧ユニットを工場等において事前に製作できる。筒状体を減圧容器として用いるので、減圧ユニットまたは筒状体の地中への埋め込みを容易に実施できる。このように、減圧ユニットは工事現場での製作が不要で、かつ、減圧装置として地中に容易に設置できるので、工期への影響がない。減圧ユニットを地中に設置した後に真空ポンプを駆動させることで、真空ポンプによる吸引力と吸水管鉛直部内で現れるサイフォン機能による吸引力とを併用できる。このため、真空ポンプのみの吸引力を越えた吸引力によって、改良対象の地盤中の間隙水を吸引し排水できるので、地盤改良工期を短縮できる。また、減圧ユニットは繰り返し使用可能であるので経済的である。
【0013】
上記真空圧密地盤改良方法において前記吸水管鉛直部が外部に露出する部分を設け、前記露出した吸水管鉛直部の少なくとも一部を透明に構成し、前記鉛直排水管内の水の流下状況を視認することでサイフォンの機能状況を確認することが好ましい。吸水管鉛直部の透明部分で内部の気液2相流の形成状況を外から観察し判断できるので、サイフォンが機能しているか否かを確認できる。もし、気相と液相が分離して(気液2相流が消失して)、サイフォン機能が途切れた場合には迅速な対応が可能となる。
【0014】
また、前記排水管を通して排出された水を貯留する水槽を設置し、前記水槽内の水を前記吸水管に対し還流させることが好ましい。筒状体内から排出された水を水槽に貯水して吸水管鉛直部に至る前の吸水管内の排水経路に還流させることで、吸水管鉛直部内において水の流量を増加させるとともに空気混合率を低下させて気泡の大きさを小さくすることにより気液2相流を安定して形成でき、各種条件により水に空気が混入した時でもサイフォンを安定して機能させ維持できる。
【0015】
なお、減圧ユニットの地中への設置方法は、(1)減圧ユニットを組み立てた後に地盤内に埋め込む方法、及び、(2)筒状体のみを地盤内に埋め込んだ後に吸水管鉛直部と揚水ポンプと排水管とを収容して減圧ユニットを組み立てる方法がある。
【0016】
上記設置方法(1)については、減圧ユニットの設置位置が軟弱地盤等の場合には建設機械を用いて押し込むことで容易に設置できる。また、地盤が固い場合等には設置位置に穴を形成してから、その穴内に減圧ユニットを挿入して設置するようにしてもよい。さらに、減圧ユニットの蓋に架台を取り付けた後、建設機械で架台を押しながら減圧ユニットを圧入により埋め込むようにしてもよい。また、上記設置方法(2)については筒状体の開口に設置用蓋を取り付けてから建設機械を用いて筒状体を圧入等により埋め込むことが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の減圧ユニット及び減圧ユニットを用いた真空圧密地盤改良方法によれば、真空ポンプとサイフォンの各吸引力を併用して吸引・排水を行うための減圧装置を対象域に容易に設置できかつ工期へ影響を与えない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態による減圧ユニットを概略的に示すとともに真空圧密による地盤改良を行う構成を説明するための図である。
【図2】図1の減圧ユニットを用いて軟弱地盤の真空圧密改良を行う工程を説明するためのフローチャートである。
【図3】第2の実施形態による減圧ユニットを概略的に示す図である。
【図4】第3の実施形態による減圧ユニットを概略的に示す図である。
【図5】図4の減圧ユニットを用いて軟弱地盤の真空圧密改良を行う工程を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1の減圧ユニットを地上に設置した場合の負圧損失を説明するための図である。
【図7】図5の工程S11の実施を説明するための図である。
【図8】図1の減圧ユニットを地中に設置する際に、地中に穴を掘削する工程を示す図(a)及び穴内に減圧ユニットを挿入する工程を示す図(b)である。
【図9】図1の減圧ユニットを地中に設置する際に、減圧ユニットを圧入する工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0020】
〈第1の実施形態〉
図1は第1の実施形態による減圧ユニットを概略的に示すとともに真空圧密による地盤改良を行う構成を説明するための図である。
【0021】
図1のように、第1の実施形態による減圧ユニット10は、地中に設置され減圧容器として機能する円筒状の筒状体11と、筒状体11内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための吸水管鉛直部12と、筒状体11の底部に貯留する水を外部に排出するための揚水ポンプ14と、揚水ポンプ14からの水を筒状体11の外部に排出するための排水管15と、筒状体11内を排気する真空ポンプ17と連結するための排気管16と、を備える。
【0022】
減圧ユニット10はさらに筒状体11を密閉するための蓋18を備え、蓋18は筒状体11の上部のフランジ19に配置され、ボルトナット等の公知の締結手段で気密に固定される。
【0023】
吸水管鉛直部12は、筒状体11に収容されたとき、その先端12bが筒状体11の底部近傍に位置するように延びており、また、筒状体11の外部で、フランジ部12aを介して水平方向に配置された吸水管13と連結する。また、排水管15は、フランジ部15aを介して外部に延びる排水管15bと連結し、同様に、排気管16は、フランジ部16aを介して外部に配置された真空ポンプ17と連結する。
【0024】
なお、フランジ部12a、フランジ部15a、フランジ部16aの各位置は、吸水管13や真空ポンプ17の位置などに対応して適宜変更可能である。また、各管12,13,16,15,15bはいずれも鋼管から構成できる。
【0025】
吸水管鉛直部12と排水管15と排気管16とは、蓋18を貫通して筒状体11内から外部へと延びるが、蓋18の貫通部で溶接等により固定されて気密にされる。なお、揚水ポンプ14に電源を供給する電源コードも蓋18を貫通するが、この貫通部も適宜に気密にされる。
【0026】
減圧ユニット10を組み立てる際には、吸水管鉛直部12と揚水ポンプ14と揚水ポンプ14の排水管15と排気管16とを筒状体11の内部に一体に挿入して収容し、蓋18をフランジ19に固定することで、筒状体11の内部を密閉することができる。
【0027】
また、筒状体11は、地中に設置される先端側が突状に構成され、例えば、下向きに尖るように錐体状に構成された錐体状部11aを備える。筒状体11は、長手方向に比較的長く、錐体状部11aを備えるため、筒状体11を地中に押し込むことが容易となり、筒状体11の地中への設置が容易となる。
【0028】
筒状体11は、鋼管から構成でき、筒状体11の長さとしては、サイフォンを有意に機能させるために吸水管鉛直部12の長さを確保できるように、1.5m以上とすることが好ましい。また、円筒状の筒状体11の径は、吸水管鉛直部12や十分な排水能力を持つ揚水ポンプ14等を収容できる広さがあれば十分であるため、地中への埋め込みの容易さを考慮して0.5〜1m程度が好ましい。また、風や地震動等の外力に対する安定性を確保しかつ負圧損失が有意に生じるような高低差の大きい配管とならないように地中の埋め込み深さは、筒状体11の長さの2/3以上にすることが望ましい。
【0029】
なお、揚水ポンプ14としては、例えば、本体の最大径が300mm程度、出力5kw程度、揚程20m程度、排水量0.5m3/分程度のものが好ましく、また、真空ポンプ17としては排気量3m3/分程度、出力10kw程度のものが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0030】
次に、図1の減圧ユニット10はその使用に際し地中に埋め込むことが必要であるが、この必要性について、図6を参照して詳述する。図6は、図1の減圧ユニットを地上に設置した場合の負圧損失を説明するための図である。
【0031】
減圧装置である減圧ユニット10に吸水管鉛直部管12を収容し、吸水管鉛直部管12内で気液2相流を形成させてサイフォン機能を発揮させる減圧装置を地盤改良の目的に適用する場合、以下の理由により減圧装置を地中に埋め込む必要がある。
【0032】
(1)地中に埋め込まずに地上に設置する方式では、風や地震動等の外力を受けた時の装置の安定性に問題があるため、別途、安定性を確保するための工夫が必要になり、その結果、減圧装置の設置に要するスペースやコストが増加してしまう。これに対し、減圧ユニット10を地中に埋め込むことで簡単な構造で容易に安定性を確保することができる。
【0033】
(2)図6のように、地中に埋め込まずに地上に設置する方式では、サイフォンの吸引力が吸水管13の頂部(高さ位置A)において最大に発揮されるが、吸水管13を地表面Sまで配管する経路(高さ位置A〜高さ位置B)において、水頭差に起因する(高低差分(A−B)を揚水することに伴う)負圧損失が発生してしまうため、減圧装置で発生する負圧を効果的に利用することができない。これに対し、減圧ユニット10を地中に埋め込むことで、高低差分(A−B)がきわめて小さいため負圧損失がほとんど生ぜず、減圧装置で発生する負圧を効果的に利用することができる。
【0034】
次に、図1の減圧ユニット10を用いて軟弱地盤の圧密改良を行う工程S01〜S09について図1,図2を参照して説明する。図2は図1の減圧ユニットを用いて軟弱地盤の真空圧密改良を行う工程を説明するためのフローチャートである。
【0035】
はじめに、真空圧密のため地盤改良域に打設されるドレーンについて図1を参照して説明する。図1のように、地盤改良対象である軟弱地盤G1に地表面Sから鉛直ドレーン21が打設される。鉛直ドレーン21は、必要に応じて複数本が打設され、その上端に配置された不透気部22を介して集水管23に接続され、集水管23はヘッダライン24に接続される。吸水管13の端部13aがヘッダライン24に連結される。このようにして、複数の鉛直ドレーン21が吸水管13に連結している。
【0036】
なお、鉛直ドレーン21は、不透気部22等とともに、例えば、特許文献2,3に開示された構成とすることができる。
【0037】
まず、蓋18に固定された吸水管鉛直部12と揚水ポンプ14が接続した排水管15と排気管16とを揚水ポンプ14とともに筒状体11の内部へ一体に挿入する(S01)。
【0038】
次に、蓋18を筒状体11のフランジ19に取り付けてボルトナット等により固定し筒状体11を密閉する(S02)。このように、気密を確保しながら減圧ユニット10を完成させる(S03)。
【0039】
次に、減圧ユニット10の設置場所において筒状体11の先端の尖った錐体状部11aをバックホー等の建設機械により地表面Sから地中部G2へと押し込み、減圧ユニット10を地中部G2に埋め込む(S04)。このように、減圧ユニット10は、筒状体11が鉛直方向に延びるようにして地中に設置される。
【0040】
次に、各種配管を接続する(S05)。すなわち、図1のように吸水管鉛直部12をフランジ部12aで吸水管13と接続し、排水管15をフランジ部15aで排水管15bと接続し、排気管16をフランジ部16aで真空ポンプ17と接続する。各フランジ部12a,15a,16aはボルトナット等の公知の締結手段で気密に固定される。また、吸水管13を端部13aでヘッダライン24に接続する(S06)。
【0041】
次に、真空ポンプ17を作動させ(S07)、筒状体11内の圧力を減じるとともに、吸水管鉛直部12内でサイフォンを機能させることで(S08)、軟弱地盤G1内の間隙水を方向mに鉛直ドレーン21を通して吸引し、方向nに筒状体11内へと流す。これにより、軟弱地盤G1の真空圧密改良を行う(S09)。
【0042】
なお、筒状体11の底部に貯留する水は揚水ポンプ14により排水管15,15bを通して適宜排出される。
【0043】
上述のように、図1の真空ポンプ17により減圧容器である筒状体11の内部が減圧されることで、減圧ユニット10が減圧(負圧)発生源(減圧装置)として機能する。このため、真空ポンプ17による吸引力と、吸水管13と吸水管鉛直部12とによるサイフォン機能に起因する吸引力とを発生させることができるので、真空ポンプ17の能力以上の大きな吸引力を得ることができる。また、サイフォン機能が停止した場合などに、真空ポンプ17により、その再開が容易である。
【0044】
上述のようにして、真空ポンプ17で筒状体11内を減圧することによる吸引力に加えて、軟弱地盤G1の地下水位面H1と筒状体11内の水位面H2との間の水位差ΔHに起因するサイフォンによる吸引力が発生し、これらの吸引力の併用により軟弱地盤G1内の間隙水を吸引することで軟弱地盤G1の圧密を促進することができる。このように、真空圧密を、真空ポンプ17のみで吸引する場合と比べて水位差ΔHに起因する吸引力が加わる分だけより大きな吸引力で行うことができるため、地盤改良工期を短縮することができる。
【0045】
なお、吸水管鉛直部12の下端12bが筒状体11内で水面から離れている場合は、地下水位面H1と吸水管鉛直部12の下端12bとの間の水位差ΔHに起因してサイフォンによる吸引力が発生する。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、サイフォン機能を発揮させるために必要な鉛直に長い吸水管鉛直部12を有する減圧ユニット10は、地盤改良現場での製作でなく、事前に工場等で減圧装置を一体化したユニットとして製作しておくことができるので、減圧装置の設置のための工期を短縮でき、地盤改良の工期に与える影響がない。
【0047】
また、減圧ユニット10は容易に地中に設置することができる。すなわち、図6で説明したように減圧ユニット10を地中に設置することが必要であるが、減圧ユニット10は、外形が筒状体11からなり、その先端の尖った錐体状部11aから地中部G2に容易に押し込むことができるので、地盤改良域やその近傍等の設置位置において大型の建設機械などを用いることなく容易に地中に設置できる。また、減圧ユニット10は1箇所に設置し使用した後に地中から取り出して別の箇所に設置でき、繰り返し使用可能であるので経済的である。
【0048】
〈第2の実施形態〉
図3は第2の実施形態による減圧ユニットを概略的に示す図である。図3の減圧ユニットは吸水管鉛直部内における水の流下状況を観察可能なように構成したもので、図1と同じ構成部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0049】
図3のように、本実施形態による減圧ユニット30は、吸水管鉛直部12の中間部31を透明な材料で構成している。かかる透明中間部31を構成するための透明材料として塩化ビニル製等からなる管があり、例えば、内径50mmの透明塩化ビニル製管を用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0050】
減圧ユニット30は、図1の蓋18の代わりに、筒状体11内に差し込んで筒状体11内を密閉するための円筒状の内管32を備える。内管32は、円形底部33と、上部フランジ34と、を有する。
【0051】
吸水管鉛直部12と排水管15と排気管16とが内管32の円形底部33を貫通し、円形底部33の貫通部で溶接等により固定されて筒状体11内が気密にされる。なお、揚水ポンプ14に電源を供給する電源コードも円形底部33を貫通するが、この貫通部も適宜に気密にされる。
【0052】
また、内管32が筒状体11内に差し込まれたとき、上部フランジ34を筒状体11のフランジ19にボルトナット等の公知の締結手段により固定することで、筒状体11の内部を密閉することができる。
【0053】
吸水管鉛直部12の透明中間部31は、図3のように、内管32内に位置し、この部分は外部から視認可能であるので、吸水管鉛直部12内における水の流下状況を観察できる。
【0054】
図3の減圧ユニット30は、図1と同様に、吸水管13の端部を図1のヘッダライン24に連結し、軟弱地盤G1の真空圧密改良を行うことができる。
【0055】
吸水管13内に気体が含まれる条件においてサイフォンの原理に従って吸引力を作用させるためには、吸水管鉛直部12内において水と気体を分離させず、一体的に流下させなければならない。すなわち、吸水管13において空気と水とが分離して流れても、吸水管鉛直部12内においては空気が多数の気泡として取り込まれ、気液2相流として一体的に鉛直方向に流下することで、吸水管鉛直部12内においてサイフォンの原理が成立し、水位差ΔHによる吸引力が発生する状態となる。なお、吸水管13内で空気と水とが分離して流れ、吸水管鉛直部12内でも水と空気が分離して流下すると、サイフォンの原理が成立せず、水位差による吸引力が発生しない状態となる(特許文献4参照)。
【0056】
上述のように、吸水管鉛直部12の管内でサイフォンが機能しているか否かは、管内に気液2相流が形成されているか否かで判断することができるが、本実施形態によれば、吸水管鉛直部12に透明中間部31を設けることで、計測機器に頼ることなく、気液2相流の形成状況を外から観察でき、気液2相流が形成されているか否か判断することができる。このため、気相と液相が分離して(気液2相流が消失して)、サイフォン機能が途切れた場合には迅速な対応が可能となる。
【0057】
〈第3の実施形態〉
図4は第3の実施形態による減圧ユニットを概略的に示す図である。図4の減圧ユニットは図1の減圧ユニット内から排出した水を吸水管に還流させるように構成したもので、図1と同じ構成部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
図4のように、減圧ユニット50は、地中部G2に設置した筒状体11の近くに、揚水ポンプ14で筒状体11内から排出された水を貯留する排水タンク51を設置し、排水タンク51内の水を方向pに吸水管13へと還流させるようにしたものである。
【0059】
排水タンク51には排水管15bが接続し、さらに、排水タンク51から延びた連通管52が流量調整のための調整弁53を介して吸水管13に接続している。排水タンク51内の水位は、吸水管13の最上部の水位よりも高くなっている。
【0060】
なお、排水タンク51内の水位をより確実に吸水管13の最上部の水位よりも高くするために、排水タンク51をより高い位置に設置してもよい。また、排水タンク51には弁51aを介して排水管51bが接続され、タンク51内の不要な水を外部に排出できる。
【0061】
図4の減圧ユニット50は、図1と同様に、吸水管13の端部を図1のヘッダライン24に連結し、軟弱地盤G1の真空圧密改良を行うことができる。
【0062】
図4のように、減圧ユニット50において排水タンク51内の水を方向pに流し吸水管13内に供給することで、吸水管鉛直部12内の空気混入率を減じることができかつ吸水管鉛直部12を流下する水の流速を増加させる効果があらわれ、吸水管鉛直部12内に気液2相流が安定して形成され、サイフォンを安定に機能させ維持することができる。また、吸水管13への供給水として減圧ユニット50の筒状体11内から排出される水を再利用できるので経済的である。
【0063】
また、図3の減圧ユニット30に図4と同様の排水タンク51を設け、同様にして吸水管13に水を供給するようにしてもよい。この場合、図3の吸水管鉛直部12の透明中間部31でその中の気液2相流の形成状況の観察結果に基づいて、図4の調整弁53により水流量を調整し、吸水管13への水供給量を調整することで、吸水管鉛直部12内に気液2相流を安定して形成させることができる。
【0064】
次に、図4の減圧ユニット50を用いて軟弱地盤の圧密改良を行う工程S11〜S20について図4,図5,図7を参照して説明する。図5は図4の減圧ユニットを用いて軟弱地盤の真空圧密改良を行う工程を説明するためのフローチャートである。図7は図5の工程S11の実施を説明するための図である。
【0065】
本工程では減圧ユニットを埋め込む地盤が固い場合を例にして説明する。すなわち、図4のように吸水管鉛直部12と揚水ポンプ14と排水管15と排気管16とを筒状体11内に収容する前に、筒状体11のみを建設機械で地表面Sから地中部G2へと圧入する(S11)。例えば、図7のように、設置用の蓋20をフランジ19に取り付けた筒状体11をバックホーBHで蓋20を押しながら圧入する。所定深度まで筒状体11を圧入した後に設置用の蓋20を取り外す。
【0066】
次に、地中に打設された筒状体11の内部に、蓋18に固定された吸水管鉛直部12と揚水ポンプ14が接続した排水管15と排気管16とを揚水ポンプ14とともに一体に挿入する(S12)。
【0067】
次に、蓋18を筒状体11のフランジ19に取り付けてボルトナット等により固定し筒状体11を密閉する(S13)。このように、気密を確保しながら減圧ユニット10を完成させる(S14)。なお、連通管52と排水管15bが排水タンク51に接続され、連通管52が吸水管13に調整弁53を介して接続されているが、かかる接続は、例えば、後工程のS15で実施してもよい。
【0068】
次に、各種配管を接続する(S15)。すなわち、図4のように吸水管鉛直部12をフランジ部12aで吸水管13と接続し、排水管15をフランジ部15aで排水管15bと接続し、排気管16をフランジ部16aで真空ポンプ17と接続する。各フランジ部12a,15a,16aはボルトナット等の公知の締結手段で気密に固定される。また、吸水管13を端部で図1のヘッダライン24に接続する(S16)。
【0069】
次に、吸水管13に対し排水タンク51から調整弁53で水供給量を調整しながら吸水する(S17)。
【0070】
そして、真空ポンプ17を作動させ(S18)、筒状体11内の圧力を減じるとともに、吸水管鉛直部12内でサイフォンを機能させることで(S19)、図1のように軟弱地盤G1内の間隙水を方向mに鉛直ドレーン21を通して吸引し、方向nに筒状体11内へと流す。吸水管13への排水タンク51からの水供給を調整弁53で調整しながら軟弱地盤G1の真空圧密改良を行う(S20)。
【0071】
なお、ステップS20で吸水管13へ排水タンク51から水を供給するとき、図3のように吸水管鉛直部12に設けた透明中間部31で管内の水の流下状況を観察しながら調整弁53によりその水供給量を調整するようにしてもよい。例えば、空気量が多くなったら調整弁53により排水タンク51からの水供給量を増やす。
【0072】
以上のように、本実施形態によれば、軟弱地盤G1内の間隙水を、鉛直ドレーン21を通して吸引し(図1)、筒状体11内に貯留した水を揚水ポンプ14でタンク51に貯留した後、この水を連通管52を通して吸水管鉛直部12に至る前の吸水管13内の排水経路に還流させることで、吸水管鉛直部12内において水の流量を増加させるとともに空気混合率を低下させて気泡の大きさを小さくすることにより、サイフォンを安定して機能させ維持することができる。
【0073】
特に、気密漏れや高負圧時における溶存気体の気化などのように空気が混入しがちな条件に起因して水に空気が混入した時でもサイフォンを安定して機能させ維持できる。このため、真空ポンプ17による吸引力と水位差ΔHに起因するサイフォンによる吸引力との併用による軟弱地盤G1の真空圧密を安定して続行することができる。
【0074】
また、工程S11〜S14で筒状体11を地中に設置してから減圧ユニット10を完成させたが、吸水管鉛直部12と揚水ポンプ14が接続した排水管15と排気管16とは、事前に蓋18に固定された状態に組み立てられているので、工程S11〜S14の実行に時間がかかることはない。
【0075】
次に、地盤が固い場合等に、バックホー等により必要深さを掘削し、形成された穴内に図1の完成した減圧ユニットを挿入し、減圧ユニットを地中に設置する工程について図8(a)(b)を参照して説明する。図8は図1の減圧ユニットを地中に設置する際に、地中に穴を掘削する工程を示す図(a)及び穴内に減圧ユニットを挿入する工程を示す図(b)である。
【0076】
図8(a)のように、減圧ユニット10を設置する箇所の地盤を地表面SからバックホーBHにより掘削し、地中に穴Lを形成する。次に、図8(b)のように、事前に製作した減圧ユニット10にワイヤーWを取り付け、減圧ユニット10をバックホーBHによって吊り上げながら穴Lに挿入する。挿入後、必要に応じて土を埋め戻す。
【0077】
上述のようにして、地盤が固い場合であっても減圧ユニット10を所定箇所で地中に設置することができる。このように、減圧ユニット10を設置する地盤が固い条件でもバックホー1台により減圧装置の設置が容易である。図5の工程S11〜S14では図7のように筒状体11を地中に設置してから減圧ユニット10を完成させたが、図8(a)(b)の場合には減圧ユニット10を直接に地中に設置することができる。また、地盤が固い場合でなくとも、必要に応じて、図8(a)(b)の工程を適宜適用可能である。
【0078】
次に、図1の組み立て後の減圧ユニットを地盤に圧入することで地中に設置する工程について図9を参照して説明する。図9は、図1の減圧ユニットを地中に設置する際に、減圧ユニットを圧入する工程を示す図である。
【0079】
図9のように、事前に製作した減圧ユニット10の頂版部の蓋18に架台40を取り付ける。その後、バックホーBHで架台40の天板41を押しながら減圧ユニット10を地表面Sから地盤に圧入して埋め込む。所定深度まで埋め込みが完了した後に架台40を取り外す。このようにして、組み立て後の減圧ユニット10を圧入により地中に設置することができる。
【0080】
図9の工程によれば、架台40の取り付け・取り外しが必要であるが、図8(a)(b)のように地中に穴を形成する必要はない。また、図9の減圧ユニット10の圧入工程は、例えば、図2の工程S04において適用でき、架台40が取り付けられているので、減圧ユニット10の外部の配管類を保護することができる。
【0081】
以上のように本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で各種の変形が可能である。例えば、図1の減圧容器である筒状体11は円筒状に限定されず、角筒状などであってもよいことはもちろんである。また、筒状体11の先端の錐体状部11aは、減圧ユニットの設置場所の地盤等を考慮して省略してもよく、例えば、先端面を円板等で密閉するようにしてもよい。また、図3の内管34の形状も筒状体11の形状に合わせて適宜変更可能である。
【0082】
また、図1,図3,図4の減圧ユニットでは、排気管16が筒状体11内に延びて収容されるようにしたが、真空ポンプ17で筒状体11内を排気できればよいので、筒状体11内における排気管16を省略してもよく、真空ポンプ17からの排気管が筒状体11の蓋18に単に接続する構成等であってもよい。
【0083】
また、図5で、地盤が固い場合、図7のように筒状体11のみを地盤中に圧入した後に、揚水ポンプや各種管を挿入して一体に収容して減圧ユニットを完成させたが、地盤が固い場合に限らず必要に応じてかかる方法を適宜採用してもよい。
【0084】
また、図3の内管32の代わりに、筒状体11の内周面に蓋を支持するための突起物を溶接等により取り付け、この突起物の上に蓋を載せて気密性を確保するようにしてもよい。また、図3では、吸水管鉛直部12の一部を透明にしたが、これに限定されず、例えば、全体を透明にしてもよく、また、ストレートに延びている部分全体を透明にしてもよい。
【0085】
また、例えば、図1において、吸水管鉛直部12の蓋18から上部に延びる部分を、透明にしかつ内部を視認可能な程度に長くするように構成してもよい。
【0086】
また、図3の破線で示すように透明中間部31内の水の流下状況を撮影可能なようにカメラCを設置し、離れたところ(例えば、現場事務所)で、管内の流下状況を観察するようにしてもよい。
【0087】
また、本実施形態では、陸上域の地盤改良方法に適用したが、水底における地盤改良工法に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明の減圧ユニットによれば、真空ポンプの吸引力とサイフォンによる吸引力を併用して空気を含んだ水を吸引し排水することができ、サイフォン機能を発揮させるために必要な長い吸水管鉛直部を有する減圧装置として地中に容易に設置でき、地盤改良の工期に影響を与えずにすむ。
【0089】
本発明の真空圧密地盤改良方法によれば、上記減圧ユニットを用いて真空ポンプの吸引力とサイフォンによる吸引力とを併用することで、サイフォンという自然力を利用しながら地盤改良を実施できかつ地盤改良の工期を短縮できる。
【符号の説明】
【0090】
10 減圧ユニット
11 筒状体
11a 錐体状部
12 吸水管鉛直部
13 吸水管
14 揚水ポンプ
15 排水管
16 排気管
17 真空ポンプ
18 蓋
21 鉛直ドレーン
30 減圧ユニット
31 透明中間部
32 内管
50 減圧ユニット
51 排水タンク(水槽)
53 調整弁
G1 軟弱地盤
G2 地中部
ΔH 水位差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地中に設置可能な筒状体を備えサイフォン機能を発揮させるための減圧ユニットであって、
前記筒状体内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための吸水管鉛直部と、前記筒状体の底部に貯留する水を外部に排出するための揚水ポンプと、前記揚水ポンプからの水を前記筒状体の外部に排出するための排水管と、を前記筒状体に一体に収容するとともに前記筒状体内を排気するための真空ポンプと連結可能にかつ前記筒状体を密閉可能に構成したことを特徴とする減圧ユニット。
【請求項2】
前記筒状体の地中に設置される先端側を突状に構成した請求項1に記載の減圧ユニット。
【請求項3】
前記吸水管鉛直部が外部に露出する部分を設け、前記露出した吸水管鉛直部の少なくとも一部を透明に構成し、前記鉛直排水管内の水の流下状況を視認可能にした請求項1または2に記載の減圧ユニット。
【請求項4】
前記排水管を通して排出された水を貯留する水槽を備え、
前記水槽内の水を前記吸水管鉛直部の上流側に位置する吸水管に対し還流可能に構成した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の減圧ユニット。
【請求項5】
上部から下部に向けて延びる吸水管鉛直部が前記上部で吸水管と接続し、前記吸水管鉛直部の下端側と、前記吸水管側との間の水位差により、前記吸水管から前記吸水管鉛直部の下端に向けてサイフォン機能により吸引力が作用するようにした減圧ユニットを用いて真空圧密による地盤改良を行う方法であって、
前記減圧ユニットを、筒状体内で長手方向に延びかつ吸引水を導くための前記吸水管鉛直部と、前記筒状体の底部に貯留する吸引水を外部に排出するための揚水ポンプと、前記揚水ポンプからの水を前記筒状体の外部に排出するための排水管と、を前記筒状体に一体に収容するとともに前記筒状体内を排気するための真空ポンプと連結しかつ前記筒状体を密閉して構築し、
前記減圧ユニットを地中に設置し、
前記吸水管に地盤改良域に打設されたドレーン材を連結し、
前記真空ポンプを作動させ、前記吸水管および前記吸水管鉛直部を通して吸引することで吸引水を前記筒状体内に導くことを特徴とする真空圧密地盤改良方法。
【請求項6】
前記吸水管鉛直部が外部に露出する部分を設け、前記露出した吸水管鉛直部の少なくとも一部を透明に構成し、前記鉛直排水管内の水の流下状況を視認することでサイフォンの機能状況を確認する請求項5に記載の真空圧密地盤改良方法。
【請求項7】
前記排水管を通して排出された水を貯留する水槽を設置し、
前記水槽内の水を前記吸水管に対し還流させる請求項5または6に記載の真空圧密地盤改良方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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