説明

温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置

【課題】温室効果ガス削減のサポートサービスを提供して、ユーザに対して温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1の温室効果ガス排出削減支援システムあって、消耗品情報を検出する機能と、消耗品情報を格納する機能と、消耗品を判断する機能と、温室効果ガス排出量を算出する機能と、温室効果ガスの排出量が温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する機能と、温室効果ガス排出を削減するサポートサービスを提供する情報を通知する機能と、サポートサービスを提供する情報を表示する機能と、サポートサービスを選択してデータ管理サーバ701へ通知する機能を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置に係り、特に、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠(温室効果ガス排出権)が付与された消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、地球環境への配慮から、画像形成装置に用いられる消耗品や交換部品などにおいても、地球環境への負荷を低減したものを使用することが促進されている。
また、CO排出量低減のため、ユーザに対して改善を推奨することも行なわれている。
【0003】
従来技術として、例えば、画像形成装置において、該画像形成装置の諸動作に必要な消費エネルギー及び必要となる消費資源を温室効果ガス(例えば二酸化炭素)の排出見込み量に換算するための換算情報を記憶するCO換算式パラメータ記憶領域と、画像形成装置がある動作をする際に、当該動作に伴う消費エネルギー及び必要となる消費資源の情報を収集する装置内情報収集モジュールと、これが収集した動作情報を換算情報を用いて温室効果ガスの排出見込み量に換算するCO換算カウンタ計算モジュールと、を有するものが提案されている(特許文献1を参照)。
【0004】
これにより、画像形成装置による温室効果ガスの排出見込み量を算出して、ユーザに対して環境に最適な画像形成装置の利用方法を提示することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−58749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来技術では、ユーザに対して環境に最適な画像形成装置の利用方法を提示することができるものの、温室効果ガス排出枠が付与された消耗品(温室効果ガス削減クレジット付き消耗品)を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、カーボンオフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自ら温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことは困難であった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するための本発明に係る温室効果ガス排出削減支援システムとこれを用いる画像形成装置及び温室効果ガス排出削減支援方法並びに温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置は、次の通りである。
【0009】
本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムであって、前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとを通信手段を介して接続して、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況が監視可能に構成し、前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用を含む消耗品情報が格納された消耗品情報記憶手段と、前記消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する温室効果ガス排出量算出手段と、前記温室効果ガス排出量算出手段により算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する温室効果ガス排出量判定手段と、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、前記画像形成装置へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する温室効果ガス排出サポート情報通知手段と、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段により通知された情報を、前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出サポート情報表示手段と、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する場合に、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する旨の情報を前記データ管理サーバへ通知する温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段と、を備えて、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の使用を制限するサービスを受けることができるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明は、前記画像形成装置の使用を制限するサービスとして、少なくとも前記画像形成装置の稼動時間を制限するサービス、印刷を制限するサービス、または前記画像形成装置の通信を制限するサービスの何れかのサービスを含み、前記温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段により、前記画像形成装置の使用を制限するサービスの中から特定されたサービスを前記データ管理サーバへ通知することが好ましい。
【0011】
また、本発明は、前記画像形成装置の使用を制限するサービスをユーザが選択した際、前記選択したサービスを前記画像形成装置のデフォルトに設定すること(すなわち、予め設定された状態とすること)が好ましい。
【0012】
また、本発明は、前記画像形成装置の使用を制限するサービスが、前記消耗品の交換時期まで提供されることが好ましい。
【0013】
また、本発明は、前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報として、少なくとも前記消耗品を識別できる情報、前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に係るクレジット番号、または前記温室効果ガス排出枠取引費用が使用される温室効果ガス削減プロジェクトの情報の何れかを含むことが好ましい。
【0014】
また、本発明は、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報、すなわち、前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報や、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報を、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示することが好ましい。
【0015】
なお、本発明において、画像形成装置のReady時とは、ウォームアップ時、印刷JOBの合間、または入力部からの入力信号がない時(ユーザが画像形成装置の操作をしていない時)、スキャナユニットに原稿載置の信号がない時などを指す。
【0016】
また、本発明は、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報、すなわち、前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報や、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報を、前記画像形成装置に通知された際、前記画像形成装置の制御手段により前記画像形成装置と通信接続された記画像形成装置の管理者が所有する端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ)へ転送することが好ましい。
【0017】
また、本発明は、前記消耗品の記憶手段または記録手段として、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いることが好ましい。
【0018】
また、本発明は、前記消耗品に、カーボンフットプリントマークを備えることが好ましい。
【0019】
また、本発明は、前記表示部の構成として、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択することが好ましい。
【0020】
なお、タッチパネルと操作キーとを別々に設けてもよいし、タッチパネルを用いた表示部と表示のみを行う表示部、即ち表示部を複数設けてもよい。
【0021】
また、本発明は、外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えて、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置であって、請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する表示装置として用いることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置であって、請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する画像形成装置として用いることを特徴とするものである。
【0023】
また、本発明は、前記画像形成装置の構成として、情報を表示する表示部を備え、前記表示部として請求項11に記載の表示装置を用いることが好ましい。
【0024】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、請求項11に記載の表示装置を用いて温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための情報を通知することを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明は、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、前記画像形成装置として請求項12または13に記載の画像形成装置を用いて温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための情報を通知することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明の温室効果ガス排出削減支援システムによれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムであって、前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとを通信手段を介して接続して、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況が監視可能に構成し、前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用を含む消耗品情報が格納された消耗品情報記憶手段と、前記消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する温室効果ガス排出量算出手段と、前記温室効果ガス排出量算出手段により算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する温室効果ガス排出量判定手段と、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、前記画像形成装置へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する温室効果ガス排出サポート情報通知手段と、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段により通知された情報を、前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出サポート情報表示手段と、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する場合に、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する旨の情報を前記データ管理サーバへ通知する温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段と、を備えて、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の使用を制限するサービスを受けることができるようにしたことで、対環境意識の高いユーザであっても、安易にカーボンオフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自ら温室効果ガス削減に取り組む努力を促し、延いては、温室効果ガス排出削減に繋がり、地球温暖化を抑制できる温室効果ガス排出削減支援システムを実現できる。
【0027】
また、ユーザにとっても画像形成装置による温室効果ガス排出削減をよりいっそう容易に実践することができる。さらには、温室効果ガス排出の超過分のクレジット費用を追加購入することを不要にして経費削減を図ることができる。
【0028】
また、本発明によれば、前記画像形成装置の使用を制限するサービスとして、少なくとも前記画像形成装置の稼動時間を制限するサービス、印刷を制限するサービス、または前記画像形成装置の通信を制限するサービスの何れかのサービスを含み、前記温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段により、前記画像形成装置の使用を制限するサービスの中から特定されたサービスを前記データ管理サーバへ通知することで、ユーザは、前記画像形成装置の使用を制限するサービスの中から所望のサービスを選択して、前記所望のサービスを受けることができる。これにより、ユーザの画像形成装置の使用環境に対応して、ユーザに画像形成装置の利用の利便性を悪化させることなく、温室効果ガス排出を削減できる。
【0029】
また、本発明によれば、前記画像形成装置の使用を制限するサービスをユーザが選択した際、前記選択したサービスを前記画像形成装置のデフォルトに設定することで、前記画像形成装置の使用制限を容易にデフォルト設定できるため、ユーザは、画像形成装置使用時にその都度設定することが不要になり、簡便に温室効果ガス排出量を削減できる。
【0030】
また、本発明によれば、前記画像形成装置の使用を制限するサービスが、前記消耗品の交換時期まで提供されることで、1つの消耗品クレジット購入費用と1つのサービスとを1対1対応で管理できるため、ユーザにとっても消耗品の管理が容易になる。
【0031】
また、本発明によれば、前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報として、少なくとも前記消耗品を識別できる情報、前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に係るクレジット番号、または前記温室効果ガス排出枠取引費用が使用される温室効果ガス削減プロジェクトの情報の何れかを含むことで、すなわち、温室効果ガスオフセット量を超過するという判断の基になるデータを備えることで、容易にクレジット購入費用の超過を判断でき、消耗品が温室効果ガス排出枠取引費用(クレジット)付き消耗品であるか否かを簡便に判定できる。
【0032】
また、本発明によれば、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報、すなわち、前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報や、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報を、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示することで、画像形成装置を複数のユーザが使用している環境においても、他のユーザのコピー操作やメール操作、FAX操作の邪魔になることなくデータ管理サーバから通知された情報を表示することができる。
【0033】
また、本発明によれば、前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報、すなわち、前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報や、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報を、前記画像形成装置に通知された際、前記画像形成装置の制御手段により前記画像形成装置と通信接続された記画像形成装置の管理者が所有する端末装置へ転送することで、前記画像形成装置を複数のユーザが使用している環境であっても、管理者は他のユーザのコピー操作やメール操作、FAX操作の邪魔になることなくデータ管理サーバから通知された情報を表示することができる。
【0034】
また、本発明によれば、前記消耗品の記憶手段または記録手段として、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いることで、画像形成装置の検出手段で容易に記憶情報を読み出して、読み出した記憶情報を容易にデータ管理サーバが取得できる。
【0035】
また、本発明によれば、前記消耗品に、カーボンフットプリントマークを備えることで、消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガスの発生量をユーザが確認でき、よりいっそう対環境活動の取り組み促進に貢献できる。
【0036】
また、本発明によれば、前記表示部の構成として、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択することにより、選択操作を容易に行うことができる。
【0037】
また、本発明の表示装置によれば、外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えて、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置であって、請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する表示装置として用いることで、前記表示装置において前記データ管理サーバからの前記画像形成装置の使用を制限するサービスの情報を表示して、そのサービスの情報に基づき、希望するサービスを選択することができる。これにより、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【0038】
また、本発明の画像形成装置によれば、購入またはリースされている画像形成装置であって、請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する画像形成装置として用いることで、前記画像形成装置において前記データ管理サーバからの前記画像形成装置の使用を制限するサービスの情報を表示して、そのサービスの情報に基づき、希望するサービスを選択することができる。これにより、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【0039】
また、本発明によれは、前記画像形成装置の構成として、情報を表示する表示部を備え、前記表示部として請求項11に記載の表示装置を用いることで、前記表示装置において前記データ管理サーバからの前記画像形成装置の使用を制限するサービスの情報を表示して、そのサービスの情報に基づき、希望するサービスを選択することができる。これにより、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【0040】
また、本発明の温室効果ガス排出削減支援方法によれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、請求項11に記載の表示装置を用いることで、前記データ管理サーバからの前記画像形成装置の使用を制限するサービスの情報を表示して、そのサービスの情報に基づき、希望するサービスを選択することができる。これにより、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【0041】
また、本発明の温室効果ガス排出削減支援方法によれば、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、前記画像形成装置として請求項12または13に記載の画像形成装置を用いることで、前記データ管理サーバからの前記画像形成装置の使用を制限するサービスの情報を表示して、そのサービスの情報に基づき、希望するサービスを選択することができる。これにより、温室効果ガス削減クレジット付き消耗品を購入するといった対環境意識の高いユーザに対して、オフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自らの温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【図2】前記画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出削減支援システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図である。
【図4】前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出削減支援システムを構成する操作パネルの構成を示す説明図である。
【図5】前記操作パネルを構成する表示部に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面を示す説明図である。
【図6】前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知され消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報を含む通知画面の一例を示す説明図である。
【図7】前記表示部に表示されるIMAGE SEND モードの初期画面を示す説明図である。
【図8】前記画像形成装置の操作パネルの表示部に表示される温室効果ガス排出削減のサポートサービスを選択するための通知画面の一例を示す説明図である。
【図9】前記表示部に表示される温室効果ガス排出削減のサポートサービスのサービス内容を含むサポートサービスの選択確定を行うための通知画面の一例を示す説明図である。
【図10】前記画像形成装置の温室効果ガス排出削減支援システムによりデータ管理サーバ側からユーザ側の画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出に関する情報に基づき、ユーザが画像形成装置の使用を制限するサービスを選択してデータ管理サーバへ通知する手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の温室効果ガス排出削減支援システムに係る実施形態の変形例の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
【0044】
本実施形態は、図1に示すように購入またはリースされている画像形成装置であって、データ管理サーバに接続されて電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムとして、本発明に係る特徴的な温室効果ガス排出削減支援システムの構成を採用したものである。
【0045】
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。
画像形成装置1は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に画像を形成するものである。画像形成装置1は、図1に示すように、主に、本体装置である電子写真プロセス部(図示省略)を備えた画像形成部3と、操作パネル100とスキャナユニット(図示省略)を備えた画像読取部2とを備えて構成されている。
【0046】
原稿画像をスキャナユニットで読み取ることにより得られた画像データは、各種処理が施された後、メモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリから画像データを画像形成部3に出力して、感光体ドラム(図示省略)上に可視画像として再現した後、用紙上に画像を転写してトナー像を形成する。
【0047】
画像形成部3に隣接して用紙を供給する給紙部4が構成されている。
給紙部4は、第1〜3カセット31,32,33、さらにオプションとして大容量カセット34を有している。大容量カセット34は、最も使用頻度の高い、例えばA4サイズの標準紙を大量に収容することができる。
【0048】
画像読取部2と画像形成部3の間には排紙トレイ51が形成されている。
画像形成部3に隣接して後処理装置5が構成されている。
後処理装置5には、第1排紙卜レイ52,第2排紙トレイ53が設けられている。
【0049】
そして、画像形成装置1は、図示しないネットワーク回線(LAN、電話回線等)を介してPC、FAX、およびメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバに接続されている。
【0050】
ここで、画像形成装置1の構成についてブロック図を参照して説明する。
図2は本実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【0051】
画像形成装置1は、図2に示すように、電気的構成として、画像形成装置1の動作を制御する制御部501、記憶部502、演算部503、表示部101、入力部505、ネットワーク回線を介してPC等とLAN接続等を行う通信部506、画像処理を行う画像処理部508、画像形成を行う画像形成部509、トナー像の定着処理を行う定着部510、スキャナにおいて画像の読み取りを行う読取部507、後処理装置5(図2の周辺機器を指す)の動作を制御する制御部511などを備えている。
【0052】
なお、本実施形態では、画像形成装置1に用いられる消耗品には、記憶手段または記録手段として、ICチップ(無線ICタグや接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等が備えられている。
【0053】
そして、画像形成装置1は、この消耗品の記憶手段または記録手段に格納された情報を検出する検出部(消耗品情報検出手段)509aを備えている。
検出部509aは、ユーザが画像形成装置1で使用している消耗品の情報を検出する。
【0054】
記憶部502は、消耗品情報記憶手段として、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納されている。
【0055】
制御部501は、検出部509aにより検出された検出結果(消耗品の情報)と記憶部502に格納されている消耗品の情報とを照合して前記消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であるか否かを判断する機能を備えている。
【0056】
本実施形態では、制御部501は、画像形成装置1に装着された消耗品が温室効果ガス排出枠付き消耗品であると判断された場合に、画像形成装置1をReady状態に起動するようにされている。
【0057】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる特徴的な温室効果ガス排出削減支援システムについて図面を参照して説明する。
図3は本実施形態の画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出削減支援システムを構成する通信ネットワークの一例を示す説明図、図4は本実施形態に係る画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出削減支援システムを構成する操作パネルの構成を示す説明図、図5は前記操作パネルを構成する表示部に表示されたDOCUMENT FILING モードの初期画面を示す説明図、図6は前記表示部に表示されたデータ管理サーバから画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報を含む通知画面の一例を示す説明図、図7は前記表示部に表示されるIMAGE SEND モードの初期画面を示す説明図である。
【0058】
本実施形態に係る画像形成装置1に用いる温室効果ガス排出削減支援システムは、図3に示すように、通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介してメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバ701に接続された画像形成装置1に用いる温室効果ガス排出枠付き消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムであって、データ管理サーバ701を管理する事業者によりユーザに対して温室効果ガス排出を削減するための支援を行うことを特徴とするものである。
【0059】
この温室効果ガス排出削減支援システムは、画像形成装置1と画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701とが通信接続としてLAN(ローカルエリアネットワーク(通信手段))700を介して接続されて、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成されている。
【0060】
また、温室効果ガス排出削減支援システムは、画像形成装置1側に、画像形成装置1に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部(消耗品情報検出手段)509aと、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報(温室効果ガス排出枠に関する情報を含む)が格納された記憶部(消耗品情報記憶手段)502とを備え、データ管理サーバ701側に、前記消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する機能(温室効果ガス排出量算出手段)と、算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する機能(温室効果ガス排出量判定手段)と、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、画像形成装置1へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する機能(温室効果ガス排出サポート情報通知手段)とを備えている。
【0061】
また、画像形成装置1側には、画像形成装置1に通知された情報を画像形成装置1の表示部101に表示する機能(温室効果ガス排出サポート情報表示手段)を備えるとともに、画像形成装置1に通知された画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する場合に、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する旨の情報をデータ管理サーバ701へ通知する機能(温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段)を備えている。
【0062】
本実施形態では、データ管理サーバ701側の図示しない記憶手段に、消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報とが格納されている。
【0063】
画像形成装置1の使用を制限するサービスの情報には、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する選択画面の情報と、選択されたサービスの内容を示して選択決定する選択確定画面の情報が含まれている。
【0064】
そして、データ管理サーバ701側の図示しない制御部が、消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する温室効果ガス排出量算出手段として機能するとともに、算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する温室効果ガス排出量判定手段として機能するように構成されている。
【0065】
さらに、データ管理サーバ701側の図示しない制御部は、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、画像形成装置1へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する温室効果ガス排出サポート情報通知手段として機能するように構成されている。
【0066】
本実施形態では、データ管理サーバ701から通知される情報は、画像形成装置1のReady時に画像形成装置1の表示部101に表示されるようになっている。
【0067】
また、画像形成装置1側の制御部501は、画像形成装置1に通知された情報を画像形成装置1の表示部101に表示する温室効果ガス排出サポート情報表示手段として機能するように構成されている。
【0068】
さらに、画像形成装置1側の制御部501は、画像形成装置1に通知された画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する場合に、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する旨の情報をデータ管理サーバ701へ通知する温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段として機能するように構成されている。
【0069】
また、本実施形態では、操作パネル100の表示部101が、温室効果ガス排出削減支援システムの表示部として機能するように構成されている。
【0070】
操作パネル100は、図4に示すように、操作面(入力部)100aが略平面状に構成されて、その略中央部に表示部101が構成されている。
なお、表示部101は、操作面(入力部)100aと同一平面でなくとも、操作面(入力部)100aに対して開閉移動式であってもよいし、操作面(入力部)100aとは別に設けてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。
【0071】
また、表示部101は、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、表示部101でタッチパネルまたは操作キーを操作することでデータ管理サーバ701から送信された情報を表示できるように構成されている。
【0072】
表示部101には、図5,図7に示すように、画像形成装置1による処理モードを選択する操作キー110が表示されている。操作キー110には、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111a、IMAGE SEND モード用のアイコン111b、COPY モード用のアイコン111cが設けられている。そして、操作キー110により、COPY モード、IMAGE SEND モード、DOCUMENT FILING モードが選択可能になっている。
【0073】
表示部101は、画像形成装置1の電源をONにすると、図示しない初期画面が表示され、操作キー110のうちのDOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが選択されると、図5に示すように、DOCUMENT FILING モードの初期画面110aが表示される。
【0074】
DOCUMENT FILING モードの初期画面110aの画面左下には、操作キーとしてのプレビュー確認用アイコン120aが表示される。プレビュー確認用アイコン120aをタッチすると、画像形成装置1が受信したメール等の情報を表示部101に表示するようにされている。
【0075】
本実施形態では、画像形成装置1に新規メールが受信されると、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111aが点滅するようにされている。そして、プレビュー確認用アイコン120aが選択されると、図6に示すように、例えば、画像形成装置1の消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせるメッセージ(お知らせメール)を含む通知画面101aが表示部101に表示される。
【0076】
具体的には、データ管理サーバ701側の図示しない制御部により、消耗品の使用状況に応じて算出された温室効果ガス排出量が予め購入した消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、販売店のデータ管理サーバ701から画像形成装置1(ユーザ側)に対して、図6に示すように、表題(重要なお知らせ)101a1と、消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせるメッセージ101a2と、温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを提供するというメッセージ101a3を含む通知画面101aの情報が通知される。
【0077】
さらに、通知画面101aには、選択スイッチのサムネイルとして、サポートサービスの各種サービスの内容を見ることを選択する選択アイコン131、サポートサービスを見ないで閉じることを選択する選択アイコン132が表示される。
【0078】
また、表示部101において、操作キー110のうちのIMAGE SEND モード用のアイコン111bが選択されると、図7に示すように、DOCUMENT SEND モードの初期画面110bが表示される。
【0079】
IMAGE SEND モードの初期画面110bの画面左下には、操作キーとしてのApplicationアイコン120bが表示される。Applicationアイコン120bをタッチすると、データ管理サーバ701から画像形成装置1に通知された消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報を含む通知画面101aが表示される。
【0080】
また、操作パネル100は、リスト表示とサムネイル表示とを切り替えるアイコン(図示省略)と、IMAGE SEND モードの初期画面110bに戻すためのアイコン(図示省略)を備えている。
【0081】
また、本実施形態では、表示部101に表示される選択画面は、例えば、タッチパネルを用いて画面上に表示されたリスト表示やサムネイル表示をタッチすることで、それぞれのリスト表示やサムネイル表示の情報に基づく操作を行う選択手段として機能するように構成されている。
【0082】
次に、本実施形態の温室効果ガス排出削減支援システムにおいて、データ管理サーバ701から画像形成装置1に通知される情報について図面を参照して説明する。
図8は本実施形態の画像形成装置の操作パネルの表示部に表示される温室効果ガス排出削減のサポートサービスを選択するための通知画面の一例を示す説明図、図9は前記表示部に表示される温室効果ガス排出削減のサポートサービスのサービス内容を含むサポートサービスの選択確定を行うための通知画面の一例を示す説明図である。
【0083】
本実施形態の温室効果ガス排出削減支援システムによれば、データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して、上述した消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを提供するという情報を含む通知画面の情報に加えて、サポートサービスのサービス内容を含むサポートサービスの選択確定を行うための通知画面の情報が通知される。
【0084】
本実施形態では、図5に示すように、DOCUMENT FILING モードの初期画面110aにおいて、プレビュー確認用アイコン120aを選択するか、または、図7に示すように、画像形成装置1の操作パネル100の表示部101に表示されたIMAGE SEND モードの初期画面110bにおいて、Applicationアイコン120bを選択すると、表示部101には、図6に示すように、画像形成装置1の消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせるメッセージを含む通知画面101aが表示される。
【0085】
そして、通知画面101a上で、サポートサービスの各種サービスの内容を見ることを選択する選択アイコン131が選択されると、図8に示すように、温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを選択するための通知画面101bが表示される。
【0086】
通知画面101bには、図8に示すように、表題(サポートサービスメインメニュー)101b1と、画像表示のサムネイルとして現在使用している画像形成装置1の外観表示101b2と、選択スイッチのアイコンとして、前画面に戻る戻りアイコン133、サポートサービスの選択を中止する中止アイコン134が表示されるとともに、温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを選択する選択スイッチのアイコンが表示される。
【0087】
温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを選択する選択スイッチのアイコンとして、画像形成装置の稼働状態を制限するサービスを選択するアイコン141、印刷の制限をするサービスを選択するアイコン142、画像形成装置の通信の制限をするサービスを選択するアイコン143、消耗品の使用を制限するサービスを選択するアイコン144、「全て」のサービスを選択するアイコン145が表示される。
【0088】
温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを選択するアイコンをタッチすると、選択されたサポートサービスの内容が表示部101に表示されるようになっている。
【0089】
例えば、通知画面101bにおいて、印刷の制限をするサービスを選択するアイコン142をタッチすると、図9に示すように、表示部101には、印刷の制限をするサービスのサブメニューを表示する通知画面101cが表示される。
【0090】
通知画面101cには、図9に示すように、表題(サポートサービスサブメニュー)101c1と、選択されたサポートサービスのサブメニューの項目101c2と、選択スイッチのアイコンとして、前画面に戻る戻りアイコン133、サポートサービスの選択を中止する中止アイコン134、選択したサービスを確定する確定アイコン135、選択した結果を送信する送信アイコン136が表示される。
【0091】
印刷の制限をするサポートサービスのサブメニューの項目101c2には、サポートサービス番号101c21と、そのサポートサービス番号に対応した印刷の制限のサポートサービス内容101c22が表示されている。
【0092】
具体的には、サポートサービス番号SS−21は、トナーセーブ(1)(トナーの消費を削減する)の内容であり、例えば、図示しない現像装置内のトナー濃度を低く抑えるように、図示しないデータ管理サーバ701の制御手段により画像形成装置1の制御部501をLAN506を経由してリモート制御を行う。
【0093】
サポートサービス番号SS−22は、トナーセーブ(2)(全て黒色印刷とする)の内容であり、例えば、フルカーラー印刷を全て黒色で印刷して、イエロートナー、マゼンタトナー、およびシアントナーを消費しないようにリモート制御を行う。
【0094】
サポートサービス番号SS−23は、画像濃度セーブ(印刷画像形成時の電力を削減する)の内容であり、例えば、図示しない感光体(静電潜像担持体)に帯電付与する帯電装置への印加電圧を低減したり、感光体に静電潜像を形成する露光装置の露光ドット密度を間引いたりして、電力消費を削減するリモート制御を行う。
【0095】
サポートサービス番号SS−24は、記録紙セーブ(A4サイズより大きいサイズを全てA4サイズに縮小して印刷する)の内容であり、例えば、A3サイズの印刷をA4サイズに印刷することで、トナーの消費量を半分に削減したり、図示しない定着装置の記録紙への熱の奪われ分を半減したりして、電力消費を削減するリモート制御を行う。
【0096】
サポートサービス番号SS−25は、印刷速度セーブ(全て低速印刷とする)の内容であり、例えば、低速で印刷することにより、図示しない画像形成装置の駆動モータの回転駆動パルス電圧のパルス周期を大きくして電力消費を削減するリモート制御を行う。
【0097】
サポートサービス番号SS−29は、印刷の制限のサポートサービスを全て選択する、という内容であり、前述したSS−21からSS−25までのサポートサービスを全て選択するという内容である。
【0098】
ユーザは、図9に示すように、例えば、サポートサービス番号SS−21、またはトナーセーブ(1)(トナーの消費を削減します)を選択すると、図示しない色や色調に選択されたサポートサービス番号SS−21、またはトナーセーブ(1)(トナーの消費を削減します)の欄の表示状態が変化して(例えば、点灯表示されたり、色が変わって表示されたりして)ユーザが選択したことを視認できるようにすることもできる。
【0099】
そして、所望するサポートサービスが選択した内容で良ければ、選択を確定する確定アイコン135を選択した後、送信アイコン136を選択する。
【0100】
すると、ユーザが希望したトナーセーブ(1)(トナーの消費を削減します)の内容がデータ管理サーバ701に送信され、図示しないデータ管理サーバ701の制御手段は、図示しないデータ管理サーバ701の記憶手段からトナーセーブ(1)(トナーの消費を削減します)に該当する画像形成装置制御プログラムを読出し、読み出した画像形成装置制御プログラムに基づき画像形成装置1の制御部501を経由してリモート制御を行う。
【0101】
なお、読み出した制御プログラムを画像形成装置1の制御部501へ送信して、制御部501により受信した制御プログラムに基づいて画像形成装置1を制御するようにしてもよい。
【0102】
また、選択されたサポートサービスの内容は、画像形成装置1における印刷設定のデフォルトに設定されるようになっている。
【0103】
ここで、その他の温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスについて説明する。
本実施形態において、画像形成装置の稼動状態の制限とは、データ管理サーバ701が予めユーザの画像形成装置1の使用頻度の履歴に基づいて、例えば、ユーザの多くが営業マンであった場合には、殆ど営業で留守にする時間帯(例えば、始業後の2時間後から伝票処理や日報で混雑する終業前の3時間を除く時間帯)の間は、画像形成装置をスキャナやFAX専用機にして、印刷できる時間を間引くといったものや、周辺装置(ソーター、フィニッシャー)を使用不可にして画像形成装置本体の排紙トレイのみに排紙させるもの、または、大容量給紙装置を使用不可にして画像形成装置本体の給紙カッセトのみを使用するようにリモート制御を行うものとする。
【0104】
また、画像形成装置の通信の制限とは、例えば、複数の画像形成装置を所有しているユーザであれば、1台の画像形成装置に通信を集約するようリモート制御を行うものとする。
【0105】
また、消耗品の制限とは、例えば、トナーカートリッジからのトナー補給量を低減して、トナーエンプティが検出されない程度に少量ずつトナー補給を行うリモート制御を行うものとする。
【0106】
このように、本実施形態によれば、データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知して、これを受けたユーザがデータ管理サーバ701に対して印刷の制限をするサービスの選択を通知することで、データ管理サーバ701の図示しない制御手段により画像形成装置1の制御部501をLAN700を経由してリモート制御してトナーの消費量を制限することができる。
【0107】
これにより、ユーザはデータ管理サーバ701から印刷を制限するサポートサービスを受けることができるので、消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することなく画像形成装置1を運転することができる。
【0108】
なお、画像形成装置の使用を制限するサポートサービスを受けるための操作は、消耗品が空になる前の画像形成装置1がウォームアップ中の場合、印刷JOB中でない場合、操作パネル100に入力信号がない場合、またはスキャナユニットからの原稿載置信号がない場合、また、メモリカードや磁気カード、USBメモリ、ICカード、および無線による入力信号が無い場合は、画像形成装置1の操作パネル100をユーザが操作中ではないと判断して、操作パネル100の表示部101に図6,図8,図9に示す通知画面を表示するようにしてもよい。
【0109】
また、図示しない消耗品、または消耗品の梱包材には、消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量をCO排出量に換算した値と、その値を説明する説明文とが表示されている。
【0110】
消耗品のライフサイクルにおける温室効果ガス排出量をCO排出量に換算した値とは、消耗品の原材料調達段階に始まり、生産段階、流通段階、使用・維持管理段階、廃棄・リサイクル段階の間に排出する温室効果ガスの種類と排出量の値である。
【0111】
温室効果ガスの種類には、京都議定書で対象となったCO、CH、NO、HFCs、PFCs、SFの6種類があるが、COに換算した値が表示される。
CO排出量は、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法を活用して、下記一般式(I)で算定される。
【0112】
CO排出量=Σ(活動量i×CO排出原単位)・・・(I)
iは上述した原材料調達から廃棄・リサイクルまでの活動量(プロセス)である。
ライフサイクルの各段階と活動量(プロセス)の例とを(1)から(5)に示す。
(1)原材料調達段階の活動量は、素材使用量である。
(2)生産段階の活動量は、組立て重量および生産時の電力消費量である。
(3)流通段階の活動量は、輸送量(輸送距離と積載率とトラックの積載量との積)である。
(4)使用・維持管理段階の活動量は、使用時の電力消費量である。
(5)廃棄・リサイクル段階の活動量は、埋立重量とリサイクル重量である。
なお、CO排出量の単位は、(kg)、(g)、(t)といった重量を表す単位で表される。
【0113】
次に、本実施形態の画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出削減支援システムを構成する画像形成装置1とデータ管理サーバ701との接続について説明する。
【0114】
本実施形態において、画像形成装置1の全体制御は、図2に示すように、制御部501により行なわれる。また、画像形成装置1に用いられる消耗品の製品情報や消耗品の環境対応取得情報であるエコラベル情報は、データ管理サーバ701の図示しない記憶部に記憶されている。
【0115】
本実施形態では、画像形成装置1とデータ管理サーバ701とが通信手段を介してそれぞれ接続されている。
例えば、図3に示すように、複数のユーザA,B,Cは、それぞれの端末機である画像形成装置1の通信部506によりLAN(ローカルエリアネットワーク)700を介して画像形成装置や消耗品の販売店やリース会社などのデータ管理サーバ701に接続されたり、通信衛星711を利用した衛星通信インフラ710を介して通信接続することが可能である。
【0116】
LAN(ローカルエリアネットワーク)700としては、有線の場合は、イーサネット(登録商標)IEEE規格の10BASE−T、100BASE−TX、10GBASE−T等や、それらの光マルチモードの10BASE−F、100BASE−F、1000BASE−X、10GBASE−R、10GBASE−W、10GBASE−X、無線の場合は、WiMAXのIEEE 802.16(ブロードバンド無線規格)、IEEE 802.16a(固定無線通信の標準規格、IEEE 802.16規格の使用周波数帯を変更したもの)、IEEE 802.16-2004(固定区間に用いられる方式、別名IEEE 802.16a/REVd)、WAN、そして、クラウドコンピューティングサービス(専用事業者:クラウドプロバイダー)も利用できる。
【0117】
なお、画像形成装置1とデータ管理サーバ701との通信接続の方式は、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網等が利用可能である。
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE 1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、およびHDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0118】
次に、画像形成装置1の温室効果ガス排出削減支援システムにより、データ管理サーバ701側からユーザ側の画像形成装置1へ通知された消耗品の温室効果ガス排出に関する情報に基づき、ユーザが画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択してデータ管理サーバ701へ通知する手順をフローチャートに沿って説明する。
図10は本実施形態の画像形成装置の温室効果ガス排出削減支援システムによりデータ管理サーバ側からユーザ側の画像形成装置へ通知された消耗品の温室効果ガス排出に関する情報に基づき、ユーザが画像形成装置の使用を制限するサービスを選択してデータ管理サーバへ通知する手順を示すフローチャートである。
【0119】
図10に示すように、画像形成装置1の電源をONにして、温室効果ガス排出削減支援システムにより画像形成装置1に装着された消耗品の温室効果ガス排出削減を支援する制御が開始されると(ステップS1)、まず、画像形成装置1の販売先のデータ管理サーバ701と画像形成装置1とが接続されて、通信可能であるか否かが確認される(ステップS2)。データ管理サーバ701と画像形成装置1とが通信可能であれば通信確立を認識する(ステップS3)。
【0120】
次に、画像形成装置1に消耗品が装着されているか否かがデータ管理サーバ701により判断される(ステップS4)。
【0121】
画像形成装置1に消耗品が装着されていることは、検出部509aにより消耗品が検出されることで判断できる。また、検出部509aにより消耗品に備えられた記憶手段の記憶内容に格納された消耗品の情報を検出することができる。
【0122】
データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して、画像形成装置1に消耗品が装着されたことの検出や画像形成装置1の消耗品に備えられた記憶手段の記憶内容の検出を検出部509aにより行うようにLAN700を介して指示されている。これにより、指示された制御部501は、検出部509aで検出した結果をLAN700を介してデータ管理サーバ701に送信する。
【0123】
消耗品の情報(製品情報)とは、例えば、画像形成装置1に装着された消耗品の識別番号(固有の型番)、温室効果ガス排出枠が付与されている情報、固有のクレジット番号、温室効果ガス削減プロジェクトの情報などである。
【0124】
ステップS4において、画像形成装置1に消耗品が装着されていないと判断された場合は、温室効果ガス排出削減支援システムによる処理は終了する。
【0125】
一方、ステップS4において、画像形成装置1に消耗品が装着されていると判断された場合は、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報(温室効果ガス排出枠の情報)があるか否かが判断される(ステップS5)。
【0126】
ステップS5において、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報(例えば、消耗品の識別番号、固有のクレジット番号、削減プロジェクト番号など)がないと判断された場合は、温室効果ガス排出削減支援システムによる処理は終了する。
【0127】
また、ステップS5において、画像形成装置1に装着された消耗品にクレジット情報があると判断された場合は、データ管理サーバ701の図示しない制御手段において、記憶手段に記憶されている過去に受信したクレジット情報を読み出し、既に受信した情報の中に同じクレジット情報があるか否かが判断される。そして、過去に同じクレジット情報を受信したと判断された場合は、温室効果ガス排出削減支援システムによる処理は終了する。
【0128】
一方、ステップS5において、過去に同じクレジット情報を受信していないと判断された場合は、データ管理サーバ701の図示しない制御手段において、記憶手段に記憶されている「消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報」と「画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報」が読出される(ステップS6)。
【0129】
画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報には、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択して、選択した結果をデータ管理サーバ701に通知するというプログラムの情報を含んでいる。
【0130】
そして、画像形成装置1の運転状態がReady状態であるか否かが判断される(ステップS7)。すなわち、ステップS7において、(1)画像形成装置1がウォームアップ中であるか、(2)印刷JOBが実行中か、(3)表示手段の入力部505からの入力信号があるか、(4)スキャナからの原稿載置信号があるか、などの画像形成装置1の運転状態が判断されて、画像形成装置1がReady状態であると判断された場合は、データ管理サーバ701から画像形成装置1に対して消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報が通知される(ステップS8)。
【0131】
画像形成装置1がデータ管理サーバ701より通知された情報を受信した際は、図5に示すように、DOCUMENT FILING モード用のアイコン111aを点滅させてユーザに知らせるようにしている。
【0132】
そして、ユーザがプレビュー確認用アイコン120aをタッチすると、図6に示すように、画像形成装置1の消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせるメッセージを含む通知画面101aが表示部101に表示される。
【0133】
ユーザは、通知画面101aの消耗品の温室効果ガスオフセット量が超過するというメッセージを確認して、温室効果ガス削減のサポートサービスを受ける場合には、サポートサービスの各種サービスの内容を見ることを選択する選択アイコン131を選択すると、表示部101には、図8に示すように、温室効果ガス排出量を削減するためのサポートサービスを選択するための通知画面101bが表示される。
【0134】
そして、通知画面101bにおいて、所望のサポートサービスを選択して、さらに、図9に示すサポートサービスを申請する通知画面101cにおいて、選択されたサポートサービスのサブメニューの項目101c2のうちから所望のサポートサービスを選択確定する(ステップS9)。
【0135】
そして、ユーザが通知画面101cにおける送信アイコン136をタッチして選択することで、ユーザが選択したサポートサービスの内容がデータ管理サーバ701に送信される(ステップS10)。
【0136】
なお、ユーザの都合のよい時(例えば、画像形成装置のウォームアップ時、印刷JOBの合間、表示手段の入力部505からの入力信号がない時など)に、操作キー110のうちのIMAGE SEND モード用のアイコン111bをタッチすることで、図7に示すように、IMAGE SEND モードの初期画面110bを表示させる。そして、その表示画面のApplicationアイコン120bをタッチすることで、表示部101に、図6,図8,図9に示す通知画面を表示させて前述の操作を行うようにしてもよい。
【0137】
これにより、例えば複数のユーザで画像形成装置1を使用している環境下では、他のユーザの邪魔にならず温室効果ガス排出削減のサポートサービスを選択して申請する操作を行うことができる。
【0138】
以上により、画像形成装置1の温室効果ガス排出削減支援システムにより、ユーザは、消耗品のクレジット購入費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否を確認することができ、さらに、温室効果ガス排出を削減するためのサポートサービスを選択してサービスを受けることができるようにしたので、対環境意識の高いユーザであっても、安易にカーボンオフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自ら温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。延いては、温室効果ガス排出削減に繋がり、地球温暖化を抑制できる温室効果ガス排出削減支援システムを実現できる。
【0139】
なお、画像形成装置1に装着された消耗品が純正消耗品でない場合は、非純正消耗品であることを表示部101に表示するようにしてもよい。また、非純正消耗品であることの表示内容は、例えば、「非純正消耗品をお使いのため、本画像形成装置が正常に動作しない場合があります。」などのユーザに対する注意喚起や警告のメッセージであってよい。
【0140】
また、メッセージの表示方法は、図6に示す通知画面101aを表示部101に特定の時間表示したり、所定の時間をとって複数回数表示するようにしてもよい。
【0141】
また、メッセージの消去方法は、特定の時間や回数を表示した後、データ管理サーバ701が消去するようにしてもよく、ユーザが何らかの操作キー(入力部505)を操作した時に消去するようにしてもよい。
【0142】
また、画像形成装置1の管理者の操作により、例えば、所定のパスワードを入力した時に消去するようにしてもよい。
【0143】
以上のように構成したので、本実施形態によれば、画像形成装置1の温室効果ガス排出削減支援システムの構成として、画像形成装置1と消耗品の販売先のデータ管理サーバ701とがLAN700を介して接続して、販売先により画像形成装置1の消耗品の使用状況が監視可能に構成し、画像形成装置1側に、画像形成装置1に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する検出部509aと、画像形成装置1に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の情報が格納された記憶部502とを備え、データ管理サーバ701側に、前記消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する機能と、算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する機能と、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、画像形成装置1へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する機能とを備え、さらに、画像形成装置1側には、画像形成装置1に通知された情報を画像形成装置1の表示部101に表示する機能を備えるとともに、画像形成装置1に通知された画像形成装置1の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する場合に、画像形成装置1の使用を制限するサービスを選択する旨の情報をデータ管理サーバ701へ通知する機能を備えたことで、ユーザは、消耗品のクレジット購入費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否を確認することができる。
さらに、温室効果ガス排出を削減するためのサポートサービスを選択してサービスを受けることができるようにしたので、対環境意識の高いユーザであっても、安易にカーボンオフセットすれば温室効果ガス排出削減努力をしなくても済むといった意識を改善し、よりいっそうユーザ自ら温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。延いては、温室効果ガス排出削減に繋がり、地球温暖化を抑制できる温室効果ガス排出削減支援システムを実現できる。
【0144】
なお、上述した実施形態では、温室効果ガス排出削減支援システムによりデータ管理サーバ701より通知される情報を、画像形成装置1の表示部101に表示するようにしているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
【0145】
(変形例)
以下に、上述した実施形態の温室効果ガス排出削減支援システムの変形例について説明する。図11は本発明の温室効果ガス排出削減支援システムに係る実施形態の変形例の構成を示す説明図である。
【0146】
変形例の温室効果ガス排出削減支援システムは、上述した実施形態の温室効果ガス排出削減支援システムの構成に加えて、図11に示すように、画像形成装置1とその画像形成装置1の管理者所有の端末装置800(例えば、パーソナルコンピュータ)とが通信接続されて、管理者所有の端末装置800の表示部801にデータ管理サーバ701より通知された通知画面801aを表示することを特徴とするものである。
【0147】
この温室効果ガス排出削減支援システムは、データ管理サーバ701から通知される再生消耗品の使用推奨メッセージを画像形成装置1の制御部501が検出すると、管理者所有の端末装置800へ転送するように構成されている。
【0148】
以上のように構成することで、他のユーザによる画像形成装置1の使用状況に影響されることなく、管理者は、自分が管理している端末装置800により画像形成装置の他のユーザの使用状況を気にせず、邪魔せず、サポートサービス操作を行うことができる。
【0149】
また、端末装置800は、パーソナルコンピュータ以外にタブレット型携帯端末であってもよい。
【0150】
なお、上述した実施形態や変形例において、データ管理サーバ701は、メーカー、販売先またはリース先等の事業部により管理されるものとしているが、例えば、画像形成装置メーカー、消耗品メーカー、クラウドコンピューティングサービスを提供するクラウドプロバイダーにより管理されるものであってもよい。
【0151】
また、データ管理サーバ701は、データ管理サーバ701の機能をバックアップするバックアップサーバが接続されていてもよい。これにより、データ管理サーバ701がシステムダウンしても本発明のシステムはスムースに運営される。
【0152】
また、画像形成装置の管理者は、一般的な機器管理を行う管理者であってもよいし、COの排出を減らすための専門資格「カーボンマネジャー」有資格者であることがより好ましい。専門資格「カーボンマネジャー」であることにより、地球温暖化対策についての専門知識やノウハウを客観的に評価できるので、よりいっそう本発明のシステムを理解して有効活用でき、ユーザに対して温室効果ガス削減に取り組む努力を促すことができる。
【0153】
また、画像形成装置1の記憶部502や図示しないデータ管理サーバ701の記憶手段は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R/Blu−ray等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0154】
さらに、画像形成装置1の表示部101の構成として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)、プラズマディスプレイ(Plasma Display Panel)、プラズマチューブアレイディスプレイ(Plasma Tubes Array Display)、電気泳動等を利用した電子ペーパーディスプレイ、電子放出素子を用いたディスプレイ(Field Emission Display、Surface-conduction Electron-emitter Display)などの表示部を備えた表示装置を用いることができる。
【0155】
なお、上述した実施形態では、本発明に係る温室効果ガス排出削減支援システムの構成を図1に示すような操作パネル100を有する画像形成装置1に適用した例について説明したが、メッセージ等を表示可能な表示部を備える装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、インクジェット記録装置、または、その他の装置、例えば家電製品、民生用機器(映像・音響・通信などに関連した電子機器や装置、または端末において、一般消費者による使用・一般家庭での使用を目的としているもの、または、そのことを前提に開発・設計された製品・規格を指す)、および業務用機器(法人(企業や学校、官公庁)など、一般家庭以外の用途を前提として開発された製品)等に展開が可能である。
【0156】
また、入力部505としてタッチパネルを用いたが、Ubi−Fingerデバイス等を用いたジェスチャー入力装置等を用いてもよい。
【0157】
また、本実施形態では、表示部101にプレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bを表示して表示切換えスイッチとしているが、画面サイズが小さく、且つ操作部(メニューキー、テンキー、プリントキー等)が小さくプレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bが設けられない場合には、表示部101以外の箇所にプレビュー確認用操作キーやApplication操作キーを備えることもできる。
【0158】
また、本実施形態では、プレビュー確認用アイコン120aやApplicationアイコン120bを表示部101の右側下部に設けているが、特に限定せず、表示部101においての上部、下部、左側、右側の何れの箇所に設けてもよい。
【0159】
なお、記憶部502に格納される消耗品の製品情報やエコラベル情報は、例えば、通信接続として通信部506におけるLAN接続によりネットワークを介して消耗品の環境エコラベル情報を持つメーカー、販売店、リース会社またはクラウドプロバイダーなどのウエブサイトにアクセスして入手することもできる。
【0160】
以上のように、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0161】
1 画像形成装置
100 操作パネル(表示装置)
101,801 表示部
101a,101b,101c,801a 通知画面
101a1 表題(重要なお知らせ)
101a2、101a3 メッセージ
101b1 表題(サポートサービスメインメニュー)
101c1 表題(サポートサービスサブメニュー)
101c2 サブメニューの項目
101c21 サポートサービス番号
101c22 サポートサービス内容
110 操作キー
110a DOCUMENT FILING モードの初期画面
110b IMAGE SEND モードの初期画面
120a プレビュー確認用アイコン
120b Applicationアイコン
131 選択アイコン
132 選択アイコン
133 戻りアイコン
134 中止アイコン
135 確定アイコン
136 送信アイコン
141 アイコン(画像形成装置の稼働状態を制限するサービスを選択)
142 アイコン(印刷の制限をするサービスを選択)
143 アイコン(画像形成装置の通信の制限をするサービスを選択)
144 アイコン(消耗品の使用を制限するサービスを選択)
145 アイコン(全てのサービスを選択)
501 制御部(温室効果ガス排出サポート情報表示手段、温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段)
502 記憶部(消耗品情報記憶手段)
506 通信部
509a 検出部(消耗品情報検出手段)
700 LAN(通信手段)
701 データ管理サーバ(温室効果ガス排出量算出手段、温室効果ガス排出量判定手段、温室効果ガス排出サポート情報通知手段)
702 オフセットプロバイダー
710 衛星通信インフラ
800 端末装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品による温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムであって、
前記画像形成装置と消耗品製造メーカーまたは消耗品販売会社のデータ管理サーバとが通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバにより前記画像形成装置の消耗品の使用状況が監視可能に構成され、
前記画像形成装置に装着された消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報を検出する消耗品情報検出手段と、
前記画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用を含む消耗品情報が格納された消耗品情報記憶手段と、
前記消耗品の使用状況に応じて温室効果ガス排出量を算出する温室効果ガス排出量算出手段と、
前記温室効果ガス排出量算出手段により算出された温室効果ガス排出量に基づき、前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過するか否かを判断する温室効果ガス排出量判定手段と、
前記消耗品の温室効果ガス排出量が予め購入した前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に相当する温室効果ガスオフセット量を超過すると判断された場合に、前記画像形成装置へ前記消耗品の温室効果ガス排出量が温室効果ガスオフセット量を超過することを知らせる情報と、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報とを通知する温室効果ガス排出サポート情報通知手段と、
前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段により通知された情報を、前記画像形成装置の表示部に表示する温室効果ガス排出サポート情報表示手段と、
前記画像形成装置の使用を制限するサービスを提供するという情報に基づき、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する場合に、前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択する旨の情報を前記データ管理サーバへ通知する温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段と、
を備えることを特徴とする温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項2】
前記画像形成装置の使用を制限するサービスは、少なくとも前記画像形成装置の稼動時間を制限するサービス、印刷を制限するサービス、または前記画像形成装置の通信を制限するサービスの何れかのサービスを含み、
前記温室効果ガス排出サポートサービス選択通知手段は、前記画像形成装置の使用を制限するサービスの中から特定されたサービスを前記データ管理サーバへ通知することを特徴とする請求項1に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項3】
前記画像形成装置の使用を制限するサービスをユーザが選択した際、前記選択したサービスを前記画像形成装置のデフォルトに設定することを特徴とする請求項1または2に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項4】
前記画像形成装置の使用を制限するサービスは、前記消耗品の交換時期まで提供されることを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項5】
前記消耗品に備えられた記憶手段または記録手段に格納されている情報は、少なくとも前記消耗品を識別できる情報、前記消耗品の温室効果ガス排出枠取引費用に係るクレジット番号、または前記温室効果ガス排出枠取引費用が使用される温室効果ガス削減プロジェクトの情報の何れかを含むことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項6】
前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報は、前記画像形成装置のReady時に前記画像形成装置の表示部に表示されることを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項7】
前記温室効果ガス排出サポート情報通知手段より通知された情報は、前記画像形成装置に通知された際、前記画像形成装置の制御手段により前記画像形成装置と通信接続された記画像形成装置の管理者が所有する端末装置へ転送されることを特徴とする請求項1から6のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項8】
前記消耗品の記憶手段または記録手段は、ICチップ、バーコード、QRコードの何れかを用いることを特徴とする請求項1から7のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項9】
前記消耗品は、カーボンフットプリントマークを備えていることを特徴とする請求項1から8のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項10】
前記表示部は、タッチパネルまたは操作キーを略一体的に備え、
前記表示部で前記タッチパネルまたは前記操作キーを操作することで前記画像形成装置の使用を制限するサービスを選択することを特徴とする請求項1から9のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システム。
【請求項11】
外部のデータ管理サーバと通信手段を介して接続されて、前記データ管理サーバから通知された情報を表示する機能を有する表示手段を備えて、購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置であって、
請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する表示装置として用いることを特徴とする温室効果ガス排出削減支援システムに用いる表示装置。
【請求項12】
購入またはリースされている画像形成装置であって、
請求項1から10のうちの何れか一項に記載の温室効果ガス排出削減支援システムを構成する画像形成装置として用いることを特徴とする画像形成装置。
【請求項13】
前記画像形成装置は、情報を表示する表示部を備え、
前記表示部として請求項11に記載の表示装置を用いることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項14】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、
請求項11に記載の表示装置を用いて温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための情報を通知することを特徴とする温室効果ガス排出削減支援方法。
【請求項15】
購入またはリースされている画像形成装置に用いられる温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための支援を行う温室効果ガス排出削減支援方法であって、
前記画像形成装置として請求項12または13に記載の画像形成装置を用いて温室効果ガス排出枠付き消耗品の温室効果ガス排出を削減するための情報を通知することを特徴とする温室効果ガス排出削減支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−242481(P2012−242481A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110269(P2011−110269)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】