説明

温度検出装置故障判定装置および燃料電池システム

【課題】温度検出装置故障判定装置において、故障判定を早期かつ確実に行う。
【解決手段】温度検出装置故障判定装置においては、供給された可燃ガスが燃焼される燃焼部の温度を検出する温度検出装置と、燃焼部の温度を安定に保つべく燃料電池を一定の出力で発電する第1の温度安定手段(ステップ304)と、第1の温度安定手段により燃料電池の発電出力を一定にしている第1の期間中における燃焼検出装置による検出信号が周期的に振動しかつ最小値と最大値との差が第1の所定値以上である場合、温度検出装置は接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、温度検出装置は接触不良でないと判定する第1の判定手段(ステップ312)と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度検出装置故障判定装置および燃料電池システムに関する。
【背景技術】
【0002】
温度検出装置故障判定装置の一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図9に示されているように、温度検出装置故障判定装置は、高温焼成炉17内の炉内温度Tcsが設定温度Ts未満のときに、設定温度Tsと設定時間t2とから目標温度Ttを算出し、目標温度Ttが高温焼成炉17内の炉内温度Tcsを超えている場合はマイクロ波を出力し、未満である場合はマイクロ波の出力を停止し、さらに目標温度Ttと炉内温度Tcsの差の絶対値が所定温度X℃以上であって、その状態がy回連続した場合に異常を検知するようになっている。これにより、補助熱電対19が完全に断線する前にその異常を検知することが可能となり、高温焼成炉17内の被処理体の損傷を防ぐことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−278611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1に記載されている温度検出装置故障判定装置においては、設定温度Tsと設定時間t2とから目標温度Ttを算出しなければならないので、異常を検知するために比較的時間がかかる。また、算出された目標温度Ttが正確でないおそれがあり、その場合には誤判定するおそれがある。
【0005】
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、温度検出装置故障判定装置において、故障判定を早期かつ確実に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る温度検出装置故障判定装置の発明は、燃料電池を有する燃料電池システムに適用される温度検出装置故障判定装置であって、供給された可燃ガスが燃焼される燃焼部の温度を検出する温度検出装置と、燃焼部の温度を安定に保つべく燃料電池を一定の出力で発電する第1の温度安定手段と、第1の温度安定手段により燃料電池の発電出力を一定にしている第1の期間中における燃焼検出装置による検出信号が周期的に振動しかつ最小値と最大値との差が第1の所定値以上である場合、温度検出装置は接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、温度検出装置は接触不良でないと判定する第1の判定手段と、を備えている。
【0007】
また請求項2に係る温度検出装置故障判定装置の発明は、請求項1において、温度検出装置は、検出対象の温度を検出する熱接点で異なる種類からなる2本の金属線を接合されている熱電対から構成されており、熱電対の熱接点は燃焼部の火炎の範囲の境界に位置するように配置され、熱電対の金属線は火炎の範囲から離れるように配置され、第1の判定手段による判定の後に、燃焼部の温度を第1の期間中の温度より高い温度で安定に保つべく可燃ガスを第1の期間中の流量より増大させて供給する第2の温度安定手段と、第2の温度安定手段により可燃ガスを一定の供給流量で供給している第2の期間における燃焼検出装置による検出信号の偏差が第2の所定値未満である場合、熱電対は短絡状態であると判定し、一方、そうでない場合、熱電対は短絡状態でないと判定する第2の判定手段と、を備えている。
【0008】
また請求項3に係る温度検出装置故障判定装置の発明は、請求項1または請求項2において、各判定手段による判定は、温度検出装置を校正する校正処理と併せて行われている。
【0009】
また請求項4に係る温度検出装置故障判定装置の発明は、請求項3において、各判定手段によって温度検出装置が異常であると判定された場合には、校正処理は行われない。
【0010】
また請求項5に係る燃料電池システムの発明は、請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の温度検出装置故障判定装置と、燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、改質用原料と改質水とから燃料を生成して燃料電池に供給する改質部と、改質水を蒸発して改質部に供給する蒸発部と、燃料電池からのアノードオフガスが燃焼されて改質部および蒸発部を加熱する燃焼部と、を備えている。
【発明の効果】
【0011】
燃焼部において燃焼温度が所定の期間にて所定の温度(比較的高温)に安定に保たれている場合に、燃焼検出装置が接触不良である場合には、その検出信号が比較的大きな振幅にて周期的に振動することを本願発明者は見出した。これにより、上記のように構成した請求項1に係る発明においては、第1の温度安定手段が、燃焼部の温度を安定に保つべく燃料電池を一定の出力で発電し、第1の判定手段が、第1の温度安定手段により燃料電池の発電出力を一定にしている第1の期間中における燃焼検出装置(供給された可燃ガスが燃焼される燃焼部の温度を検出する。)による検出信号が周期的に振動しかつ最小値と最大値との差が第1の所定値以上である場合、温度検出装置は接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、温度検出装置は接触不良でないと判定する。このように、燃焼部の温度を安定させた所定の期間中において、燃焼検出装置による検出信号のみを使用して、温度検出装置が接触不良であるか否かを判定することができる。よって、温度検出装置故障判定装置において、故障判定を早期かつ確実に行うことができる。
【0012】
温度検出装置が熱電対から構成されている場合がある。熱電対は、検出対象の温度を検出する熱接点で異なる種類からなる2本の金属線を接合されている。熱電対の熱接点で検出対象の温度を検出するが、熱電対の2本の金属線が途中で短絡すると、その短絡した点での温度を検出することになる。熱電対の熱接点が燃焼部の火炎の範囲の境界に位置するように配置され、熱電対の金属線が火炎の範囲から離れるように配置されている場合に、熱電対の2本の金属線が途中で短絡すると、火炎から離れた場所の温度すなわち火炎の温度より低い温度が検出されることになる。そのため、燃焼部の燃焼温度を変化させた場合に、熱電対が短絡している場合には、火炎から離れた場所の温度を検出した検出信号の偏差は燃焼部の燃焼温度の偏差に比較して小さい。
【0013】
このことを利用して、上記のように構成した請求項2に係る発明においては、温度検出装置は、検出対象の温度を検出する熱接点で異なる種類からなる2本の金属線を接合されている熱電対から構成されており、熱電対の熱接点は燃焼部の火炎の範囲の境界に位置するように配置され、熱電対の金属線は火炎の範囲から離れるように配置されている。また、第2の温度安定手段が、第1の判定手段による判定の後に、燃焼部の温度を第1の期間中の温度より高い温度で安定に保つべく可燃ガスを第1の期間中の流量より増大させて供給し、第2の判定手段が、第2の温度安定手段により可燃ガスを一定の供給流量で供給している第2の期間における燃焼検出装置による検出信号の偏差が第2の所定値未満である場合、熱電対は短絡状態であると判定し、一方、そうでない場合、熱電対は短絡状態でないと判定する。
【0014】
このように、燃焼部の燃焼温度を変化させ、燃焼検出装置による検出信号の偏差を閾値と比較することで、熱電対が短絡しているか否かを判定することができる。よって、温度検出装置故障判定装置において、故障の種類を判別することができ、また故障判定を早期かつ確実に行うことができる。
【0015】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2において、各判定手段による判定は、温度検出装置を校正する校正処理と併せて行われている。これにより、温度検出装置を判定する処理を別に行うのでなく、校正処理と併せて行うことができるので、単独で行う場合と比較して処理時間を短縮することができる。
【0016】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項3において、各判定手段によって温度検出装置が異常であると判定された場合には、校正処理は行われない。これにより、間違った温度検出装置の検出結果に基づいて校正されることを防止することができる。
【0017】
上記のように構成した請求項5に係る燃料電池システムの発明においては、請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の温度検出装置故障判定装置と、燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、改質用原料と改質水とから燃料を生成して燃料電池に供給する改質部と、改質水を蒸発して改質部に供給する蒸発部と、燃料電池からのアノードオフガスが燃焼されて改質部および蒸発部を加熱する燃焼部と、を備えている。これにより、上述した作用・効果を得る燃料電池システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による温度検出装置故障判定装置を適用した燃料電池システムの一実施形態の概要を示す概要図である。
【図2】(a)は、燃料電池を上方からみた上面図であり、(b)は、正常な状態である熱電対を拡大した部分拡大断面図であり、(c)は、短絡状態である熱電対を拡大した部分拡大断面図である。
【図3】図1に示す燃料電池システムを示すブロック図である。
【図4】図3に示す制御装置で実行される制御プログラム(メインプログラム)のフローチャートである。
【図5】図3に示す制御装置で実行される制御プログラム(温度安定待ち・校正サブルーチン)のフローチャートである。
【図6】図3に示す制御装置で実行される制御プログラム(断線異常検知サブルーチン)のフローチャートである。
【図7】図3に示す制御装置で実行される制御プログラム(短絡異常検知サブルーチン)のフローチャートである。
【図8】図4に示すフローチャートを実行したときの一実施例を示すタイムチャートである。
【図9】本発明による温度検出装置故障判定装置を適用した燃料電池システムの他の実施形態の概要を示す概要図である。
【図10】図9に示す燃焼部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明による温度検出装置判定装置を適用した燃料電池システムの一実施形態について説明する。図1はこの燃料電池システムの概要を示す概要図である。この燃料電池システムは、箱状の筐体11、燃料電池モジュール20、排熱回収システム30、インバータ装置50および制御装置60を備えている。
【0020】
筐体11は、筐体11内を区画して第1室R1および第2室R2を形成する仕切部材12を備えている。第1室R1は第1空間を形成し、第2室R2は第2空間を形成する。仕切部材12は、筐体11を上下に区画する(仕切る)板状部材である。筐体11内には、仕切部材12より上方および下方に第1室R1および第2室R2が形成される。
【0021】
燃料電池モジュール20は、第1室R1内に該第1室R1の内壁面から空間をおいて収納されている。燃料電池モジュール20は、ケーシング21、燃料電池24を少なくとも含んで構成されるものである。本実施形態では、燃料電池モジュール20は、ケーシング21、蒸発部22、改質部23および燃料電池24を備えている。
【0022】
ケーシング21は、断熱性材料で箱状に形成されている。ケーシング21は、第1室R1内に該第1室R1の内壁面から空間をおいて図示しない支持構造により支持されている。ケーシング21内には、蒸発部22、改質部23、燃料電池24および燃焼部26である燃焼空間R3が配設されている。このとき、蒸発部22、改質部23が燃料電池24の上方に位置するように配設されている。
【0023】
蒸発部22は、後述する燃焼ガスにより加熱されて、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに、供給された改質用原料を予熱するものである。蒸発部22は、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して改質部23に供給するものである。改質用原料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料があり、本実施形態においては天然ガスにて説明する。
【0024】
この蒸発部22には、一端(下端)が水タンク13内に配設された給水管41の他端が接続されている。給水管41には、改質水ポンプ41aが設けられている。改質水ポンプ41aは、蒸発部22に改質水を供給するとともにその改質水供給量(供給流量(単位時間あたりの流量))を調整するものである。
【0025】
また、蒸発部22には、燃料供給源(図示省略)からの改質用原料が改質用原料供給管42を介して供給されている。改質用原料供給管42には、上流から順番に一対の原料バルブ(図示省略)、流量センサ42a、脱硫器42b、および原料ポンプ42cが設けられている。原料バルブは改質用原料供給管42を開閉する電磁開閉弁である。流量センサ42aは、燃料電池24に供給されている燃料(改質用原料)の流量すなわち単位時間あたりの流量を検出するものであり、その検出結果を制御装置60に送信している。脱硫器42bは改質用原料中の硫黄分(例えば、硫黄化合物)を除去するものである。原料ポンプ42cは、燃料電池24に燃料(改質用原料)を供給する供給装置であり、制御装置60からの制御指令値にしたがって燃料供給源からの燃料供給量(供給流量(単位時間あたりの流量))を調整するものである。
【0026】
改質部23は、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部22から供給された混合ガス(改質用原料、水蒸気)から改質ガスを生成して導出するものである。改質部23内には、触媒(例えば、RuまたはNi系の触媒)が充填されており、混合ガスが触媒によって反応し改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池24の燃料極に導出されるようになっている。改質ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気、未改質の天然ガス(メタンガス)、改質に使用されなかった改質水(水蒸気)を含んでいる。なお、水蒸気改質反応は吸熱反応であり、一酸化炭素シフト反応は発熱反応である。
【0027】
燃料電池24は、燃料極、空気極(酸化剤極)、および両極の間に介装された電解質からなる複数のセル24aが積層されて構成されている。本実施形態の燃料電池は、固体酸化物形燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池24の燃料極には、燃料として水素、一酸化炭素、メタンガスなどが供給される。動作温度は400〜1000℃程度である。水素だけではなく天然ガスや石炭ガスなども直接燃料として用いることが可能である。この場合、改質部23は省略することができる。
【0028】
セル24aの燃料極側には、燃料である改質ガスが流通する燃料流路24bが形成されている。セル24aの空気極側には、酸化剤ガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路24cが形成されている。
【0029】
燃料電池24は、マニホールド25上に設けられている。マニホールド25には、改質部23からの改質ガスが改質ガス供給管43を介して供給される。燃料流路24bは、その下端(一端)がマニホールド25の燃料導出口に接続されており、その燃料導出口から導出される改質ガスが下端から導入され上端から導出されるようになっている。カソードエアブロワ44a(カソードエア送出(送風)手段)によって送出されたカソードエアはカソードエア供給管44を介して供給され、空気流路24cの下端から導入され上端から導出されるようになっている。
【0030】
カソードエアブロワ44aは、第2室R2内に配設されている。カソードエアブロワ44aは、第2室R2内の空気を吸入し燃料電池24の空気極に吐出するものであり、その吐出量は調整制御(例えば燃料電池24の負荷電力量(消費電力量)に応じて制御)されるものである。
【0031】
燃料電池24においては、燃料極に供給された燃料と空気極に供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極では、下記化1および化2に示す反応が生じ、空気極では、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極で生成した酸化物イオン(O2−)が電解質を透過し、燃料極で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。したがって、燃料流路24bおよび空気流路24cからは、発電に使用されなかった改質ガスおよび酸化剤ガス(空気)が導出する。
(化1)
+O2−→HO+2e
(化2)
CO+O2−→CO+2e
(化3)
1/2O+2e→O2−
【0032】
そして、燃料流路24bおよび空気流路24cから導出した、発電に使用されなかった改質ガス(アノードオフガス)は、燃料電池24と蒸発部22および改質部23との間の燃焼空間R3にて、発電に使用されなかった酸化剤ガス(カソードオフガス)によって燃焼され、その燃焼ガス(火炎)によって蒸発部22および改質部23が加熱される。さらには、燃料電池モジュール20内を動作温度に加熱している。その後、燃焼ガスは排気口21aから燃料電池モジュール20の外に排気される。このように、燃焼空間R3が、燃料電池24からのアノードオフガスと燃料電池24からのカソードオフガスとが燃焼されて改質部23を加熱する燃焼部26である。燃焼部26は、供給された可燃ガスが燃焼されるものである。可燃ガスは、燃えるガスであり、本実施形態では改質用燃料、アノードオフガスである。
【0033】
燃焼部26(燃焼空間R3)では、アノードオフガスが燃焼されて火炎27が発生している。燃焼部26には、アノードオフガスを着火させるための一対の着火ヒータ26a1,26a2が設けられている。また、燃焼部26には、燃焼部26の温度を検出する温度検出装置26bが設けられている。温度検出装置26bは、一対の熱電対26b1,26b2から構成されている。熱電対26b1は、蒸発部22と燃料電池24との間に配設され、熱電対26b1は、改質部23と燃料電池24との間に配設されている。熱電対26b1,26b2の検出結果(検出(出力)信号)は制御装置60に送信されている。
【0034】
図2(b)に示すように、熱電対26b1は、金属材で有底筒状に形成されたケーシング26b1aと、ケーシング26b1a内に設けられ異なる種類からなる2本の金属線26b1b,26b1cと、ケーシング26b1a内に設けられ金属線26b1b,26b1cが接合されている2つの接合点26b1dと、を備えている。2つの接合点のうち検出対象の温度を検出する熱接点26b1dのみを図示しており、残りの接合点(冷接点)は図示していない。
【0035】
熱電対26b1の熱接点26b1dは燃焼部26の火炎27の範囲Sの境界に位置するように配置され、熱電対26b1の金属線26b1b,26b1cは火炎27の範囲Sから離れる方向に延在するように配置されている。
【0036】
なお、温度検出装置は、燃焼部26の燃焼空間内で生じる火炎27の輻射温度を検出するものでもよい。熱電対26b1の熱接点(温度計測部)26b1dは燃焼部26の火炎27の範囲Sの境界に位置するように配置するように設けられているが、これに限定されない。温度計測部が火炎27の輻射温度を計測できる位置であればよい。
【0037】
排熱回収システム30は、燃料電池24の排熱と貯湯水との間で熱交換することで排熱を貯湯水に回収して蓄える排熱回収系である。排熱回収システム30は、貯湯水を貯湯する貯湯槽31と、貯湯水が循環する貯湯水循環ライン32と、燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスと貯湯水との間で熱交換が行われる熱交換器33と、が備えられている。
【0038】
貯湯槽31は、1つの柱状容器を備えており、その内部に温水が層状に、すなわち上部の温度が最も高温であり下部にいくにしたがって低温となり下部の温度が最も低温であるように貯留されるようになっている。貯湯槽31の柱状容器の下部には水道水などの水(低温の水)が補給され、貯湯槽31に貯留された高温の温水が貯湯槽31の柱状容器の上部から導出されるようになっている。
【0039】
貯湯水循環ライン32の一端は貯湯槽31の下部に、他端は貯湯槽31の上部に接続されている。貯湯水循環ライン32上には、一端から他端に向かって順番に貯湯水循環手段である貯湯水循環ポンプ32a、第1温度センサ32b、熱交換器33、および第2温度センサ32cが配設されている。貯湯水循環ポンプ32aは、貯湯槽31の下部の貯湯水を吸い込んで貯湯水循環ライン32を図示矢印方向へ通水させて貯湯槽31の上部に吐出するものであり、その流量(送出量)が制御されるようになっている。貯湯水循環ポンプ32aは、第2温度センサ32cの検出温度(貯湯水の貯湯槽31の入口温度)が所定の温度または温度範囲となるように、送出量が制御されるようになっている。
【0040】
第1温度センサ32bは、熱交換器33の貯湯水導入側の貯湯水循環ライン32であって熱交換器33と貯湯槽31との間に配設されている。第1温度センサ32bは、貯湯水の熱交換器33の入口温度すなわち貯湯水の貯湯槽31の出口温度を検出するものであり、その検出結果を制御装置60に送信するようになっている。
【0041】
第2温度センサ32cは、熱交換器33の貯湯水導出側の貯湯水循環ライン32に配設されている。第2温度センサ32cは、貯湯水の熱交換器33の出口温度すなわち貯湯水の貯湯槽31の入口温度を検出するものであり、その検出結果を制御装置60に送信するようになっている。
【0042】
熱交換器33は、燃料電池モジュール20から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽31からの貯湯水が供給され燃焼排ガスと貯湯水が熱交換する熱交換器である。この熱交換器33は、筐体11内に配設されている。本実施形態では、熱交換器33は、燃料電池モジュール20の下部に設けられており、少なくとも熱交換器33の下部は仕切部材12を貫通して第2室R2に突出されて配設されている。
【0043】
熱交換器33は、ケーシング33aを備えている。ケーシング33aの上部には、燃料電池モジュール20のケーシング21の下部に設けられ燃焼排ガスが導出される導出口21aに連通する接続管45が接続されている。ケーシング33aの下部には、第1排気口11aに接続されている排気管46が接続されている。ケーシング33aの底部には、純水器14に接続されている凝縮水供給管47が接続されている。ケーシング33a内には、貯湯水循環ライン32に接続されている熱交換部(凝縮部)33bが配設されている。
【0044】
このように構成された熱交換器33においては、燃料電池モジュール20からの燃焼排ガスは、接続管45を通ってケーシング33a内に導入され、貯湯水が流通する熱交換部33bを通る際に貯湯水との間で熱交換が行われ凝縮されるとともに冷却される。凝縮後の燃焼排ガスは排気管46を通って第1排気口11aから外部に排出される。また、凝縮された凝縮水は、凝縮水供給管47を通って純水器14に供給される(自重で落水する)。一方、熱交換部33bに流入した貯湯水は、加熱されて流出される。
【0045】
また、燃料電池システムは、水タンク13および純水器14を備えている。水タンク13および純水器14は第2室R2内に配設されている。水タンク13は、純水器14から導出された純水を貯めておくものである。純水タンク13には、純水タンク13内の純水量を検出する図示しない水量センサ(水位センサ)が設けられている。水量センサは例えばフロート式、静電容量式などの水位計である。水量センサは制御装置に検出信号を送信するようになっている。
【0046】
純水器14は、活性炭とイオン交換樹脂を内蔵しており、例えばフレーク状の活性炭と粒状のイオン交換樹脂を充填している。また被処理水の状態によっては、中空糸フィルタを設置しても良い。純水器14は、熱交換器33からの凝縮水を活性炭とイオン交換樹脂によって純水化するものである。純水器14は、配管48を介して純水タンク13に連通しており、純水器14内の純水は配管48を通って純水タンク13に導出される。
【0047】
また、燃料電池システムは、第2室R2を形成する筐体11に形成された空気導入口11cと、第1室R1を形成する筐体11に形成された空気導出口11bと、仕切部材12に形成された空気導入口12aに設けられた換気用空気ブロワ15と、を備えている。この換気用空気ブロワ15が作動すると、外気が空気導入口11cを介して第2室R2内に吸い込まれ、換気用空気ブロワ15によって第1室R1内に送出され、第1室R1内の空気が空気導出口11bを介して外部に排出される。
【0048】
さらに、燃料電池システムは、インバータ装置50を備えている。インバータ装置50は、燃料電池24から出力される直流電圧を入力し所定の交流電圧に変換して交流の系統電源51および外部電力負荷53に接続されている電源ライン52に出力する第1機能と、系統電源51からの交流電圧を電源ライン52を介して入力し所定の直流電圧に変換して補機や制御装置60に出力する第2機能と、を有している。
【0049】
系統電源(または商用電源)51は、該系統電源51に接続された電源ライン52を介して電力負荷53に電力を供給するものである。燃料電池24はインバータ装置50を介して電源ライン52に接続されている。電力負荷53は、交流電源で駆動される負荷であり、例えばドライヤ、冷蔵庫、テレビなどの電化製品である。
【0050】
さらに、燃料電池システムは、制御装置60を備えている。制御装置60には、上述した温度センサ26b1,26b2,32b,32c、流量センサ42a、各ポンプ32a,41a,42c、各ブロワ15,44a、および着火ヒータ26a1,26a2が接続されている(図3参照)。制御装置60はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、燃料電池システムの運転を実施している。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記プログラムを記憶するものである。
【0051】
次に、上述した燃料電池システムの作動について説明する。制御装置60は、図示しない起動スイッチがオンされると(あるいはユーザによって予め設定された起動開始時刻となったことにより自動的に起動が開始されると)、図4に示すフローチャートに対応するプログラムの実行を開始する。なお、制御装置60は、このプログラムを実行を開始する前に後述する各フラグをOFFに設定する。
【0052】
制御装置60は、後述する熱電対異常判定を前回実施した時点から所定時間TM1aが経過した場合、または燃料電池システムを工場から出荷した後所定時間TM6aが経過した場合に、校正・熱電対異常判定を行う。すなわち、制御装置60は、後述する熱電対異常判定を前回実施した時点から所定時間TM1aが経過した場合には、ステップ102にて、前回の熱電対異常判定終了後にカウントが開始されるタイマTM1が所定時間TM1a(例えば30日)より大きいと判定し、プログラムをステップ106に進める。また、制御装置60は、燃料電池システムを工場から出荷した後所定時間TM6a(例えば30日)が経過した場合には、ステップ104にて「YES」と判定し、プログラムをステップ106に進める。なお、制御装置60は、前述したいずれの場合でもない場合には、ステップ102,104にてそれぞれ「NO」と判定し、本プログラムを一旦終了する。また、TM6aのタイマはシステムの電源が供給されている限り常にカウントされるタイマである。
【0053】
制御装置60は、ステップ106において、温度安定待ちフラグFaをONに設定するとともに、タイマTM1のカウントを停止してクリアする。温度安定待ちフラグFaは、温度安定待ち処理を実施しているか否かを示すフラグであり、ONで温度安定待ち処理中であることを示し、OFFで温度安定待ち処理中でないことを示している。
【0054】
制御装置60は、ステップ106において、温度安定待ち処理を実施する。具体的には、制御装置60は、図5に示す温度安定待ち・校正サブルーチンに対応するプログラムを行う。制御装置60は、ステップ202において、温度安定待ちフラグFaがONである場合には、「YES」と判定しプログラムをステップ204に進め、一方、OFFである場合には、「NO」と判定し本サブルーチンを終了する。
【0055】
ステップ204において、制御装置60は、燃焼部26での燃焼熱量をQaに固定する。具体的には、制御装置60は、それまで燃料電池システムでは家庭の負荷(電力負荷)53の消費電力に追従する発電を行うように制御していたが、温度安定待ち処理が開始されると、一定の出力で発電(例えば出力電流を1.7Aとする)するように、改質用原料の供給流量を一定流量aにする。さらに、制御装置60は、タイマTM2をカウントする。ただし、最初のサイクルの場合(タイマTM2が停止中である場合)には、タイマTM2のカウントを開始する。
【0056】
制御装置60は、タイマTM2が所定時間TM2a(例えば2時間)以上となるまでは、ステップ206にて「NO」と判定し、ステップ208にて熱電対26b1,16b2の校正処理を行う。所定時間TM2aは、改質用原料の供給流量を一定流量aに開始した時点から、燃焼部26の温度が下降し始めてその後一定の温度に安定するのに必要かつ十分な時間に設定されている。これにより、所定時間TM2aが経過するまでには燃焼部26の温度が安定する。
【0057】
校正処理は、燃焼部26の温度が安定した状態で行われる。例えば、改質用原料の供給流量(または燃料電池24の出力電流)と燃焼部26の温度との相関関係を示すマップを使用して校正する。改質用原料を所定の供給流量で供給したときの燃焼部26の温度を検出するとともに、マップを使用してその所定の供給流量に対応する燃焼部26の温度を導出する。その検出温度と導出した温度との差を算出し、差が所定値より大きければ、その差に応じて燃焼部26の温度を補正する。
【0058】
制御装置60は、タイマTM2が所定時間TM2a以上となると、ステップ206にて「YES」と判定し、プログラムをステップ210に進める。ステップ210においては、タイマTM2のカウントを停止しクリアし、熱電対断線異常検知フラグFbをONに設定し、温度安定待ちフラグFaをOFFに設定する。熱電対断線異常検知フラグFbは、熱電対断線異常検知処理を実施しているか否かを示すフラグであり、ONで熱電対断線異常検知処理中であることを示し、OFFで熱電対断線異常検知処理中でないことを示している。
【0059】
制御装置60は、プログラムを図4に示すステップ110に戻して、熱電対断線異常検知(接触不良検知)処理を実施する。具体的には、制御装置60は、図6に示す断線異常検知サブルーチンに対応するプログラムを行う。制御装置60は、ステップ302において、熱電対断線異常検知フラグFbがONである場合には、「YES」と判定しプログラムをステップ304に進め、一方、OFFである場合には、「NO」と判定し本サブルーチンを終了する。
【0060】
ステップ304において、制御装置60は、燃焼部26での燃焼熱量をQaに維持(固定)する。具体的には、制御装置60は、それまでの一定の出力で発電(例えば出力電流を1.7Aとする)するように、改質用原料の供給流量を一定流量aにする。さらに、制御装置60は、タイマTM3をカウントする。ただし、最初のサイクルの場合(タイマTM3が停止中である場合)には、タイマTM3のカウントを開始する。
【0061】
ステップ306において、制御装置60は、熱電対断線異常検知処理を開始した時点から終了する時点まで(すなわち開始した時点から所定時間TM3a経過する時点まで)の間において燃焼部26の温度を所定の短時間ごとに検出し、その検出した燃焼部26の温度のなかから最大値Thmaxおよび最小値Thminを選択して記憶する。
【0062】
制御装置60は、タイマTM3が所定時間TM3a(例えば10分)以上となるまでは、ステップ308にて「NO」と判定し、本サブルーチンを終了する。制御装置60は、タイマTM3が所定時間TM3a以上となると、ステップ308にて「YES」と判定し、プログラムをステップ310に進めて、タイマTM3のカウントを停止しクリアする。
【0063】
制御装置60は、先に記憶した最大値Thmaxと最小値Thminとの差が第1の所定値Ts1(例えば100℃)より小さい場合には、断線異常がないと判定し(ステップ312にて「YES」と判定し)、断線異常を検知しない。制御装置60は、ステップ314において、熱電対短絡異常検知処理を開始するために熱電対短絡異常検知フラグFcをONに設定するとともに、熱電対断線異常検知処理を終了させるために熱電対断線異常検知フラグFbをOFFに設定する。熱電対短絡異常検知フラグFcは、熱電対短絡異常検知処理を実施しているか否かを示すフラグであり、ONで熱電対短絡異常検知処理中であることを示し、OFFで熱電対短絡異常検知処理中でないことを示している。
【0064】
制御装置60は、先に記憶した最大値Thmaxと最小値Thminとの差が第1の所定値Ts1以上である場合には、断線異常があると判定し(ステップ312にて「NO」と判定し)、断線異常を検知する。制御装置60は、ステップ316において、熱電対異常復旧待ちフラグFdをONに設定するとともに、熱電対断線異常検知処理を終了させるために熱電対断線異常検知フラグFbをOFFに設定する。熱電対異常復旧待ちフラグFdは、熱電対異常復旧待ちであるか否かを示すフラグであり、ONで熱電対異常復旧待ち中であることを示し、OFFで熱電対異常復旧待ち中でないことを示している。
【0065】
ここで、最大値Thmaxと最小値Thminとの差が第1の所定値Ts1以上である場合には、断線異常があると判定できる理由について説明する。燃焼部26において燃焼温度が所定の期間にて所定の温度(比較的高温)に安定に保たれている場合に、燃焼検出装置である熱電対26b1,26b2が接触不良である場合には、その検出信号が比較的大きな振幅にて周期的に振動するためである。
【0066】
制御装置60は、プログラムを図4に示すステップ112に戻して、熱電対短絡異常検知処理を実施する。具体的には、制御装置60は、図7に示す断線異常検知サブルーチンに対応するプログラムを行う。制御装置60は、ステップ402において、熱電対短絡異常検知フラグFcがONである場合には、「YES」と判定しプログラムをステップ404に進め、一方、OFFである場合には、「NO」と判定し本サブルーチンを終了する。
【0067】
ステップ404において、制御装置60は、燃焼部26での燃焼熱量をQaからQaより大きいQbに増加する。具体的には、制御装置60は、それまでの一定の出力で発電するとともに、改質用原料の供給流量を一定流量aより大きい一定流量bにする。さらに、制御装置60は、タイマTM4をカウントする。ただし、最初のサイクルの場合(タイマTM4が停止中である場合)には、タイマTM4のカウントを開始する。さらに、タイマTM4の初回処理時のみ(タイマTM4のカウント開始時点の)燃焼部26の温度を検出しその検出値を最初の温度Tp1として記憶する。
【0068】
制御装置60は、タイマTM4が所定時間TM4a(例えば5分)以上となるまでは、ステップ406にて「NO」と判定し、本サブルーチンを終了する。制御装置60は、タイマTM4が所定時間TM4a以上となると、ステップ406にて「YES」と判定し、プログラムをステップ408に進めて、タイマTM4のカウント開始時点から所定時間TM4a経過した時点の燃焼部26の温度を検出しその検出値を最後の温度Tp2として記憶し、タイマTM4のカウントを停止しクリアし、燃焼熱量をQbからQaに戻す。
【0069】
制御装置60は、先に記憶した最後の温度Tp2と最初の温度Tp1との差が第2の所定値Ts2(例えば10℃)より小さい場合には、短絡異常がないと判定し(ステップ410にて「YES」と判定し)、短絡異常を検知しない。制御装置60は、ステップ412において、熱電対短絡異常検知フラグFcをOFFに設定し、熱電対異常判定回数をクリアし、タイマTM1のカウントを開始し、燃料電池システムでは家庭の負荷(電力負荷)53の消費電力に追従する発電を行う制御に戻す。
【0070】
プログラムがステップ412に至っているということは、断線異常でなく短絡異常でもないと判定されている。これは、前回の判定までは断線異常であるか、短絡異常であるかであった場合でも、時間をおいて判定した時点では異常状態が解消されて熱電対が復旧しているということ(例えば熱振動により接触不良が解消したり、短絡が解消したりすること)を表している。このように熱電対の異常が復旧する場合もあるため、所定回数連続して異常を検出する場合には、復旧しないとして異常判定するが、所定回数連続して異常を検出しない場合には、復旧するかもしれないので異常判定しない。よって、ステップ412において、熱電対異常判定回数をクリアしている。
【0071】
制御装置60は、先に記憶した最後の温度Tp2と最初の温度Tp1との差が第2の所定値Ts2以上である場合には、短絡異常があると判定し(ステップ410にて「NO」と判定し)、短絡異常を検知する。制御装置60は、ステップ414において、熱電対異常復旧待ちフラグFdをONに設定するとともに、熱電対短絡異常検知処理を終了させるために熱電対短絡異常検知フラグFcをOFFに設定する。
【0072】
ここで、最後の温度Tp2と最初の温度Tp1との差が第2の所定値Ts2以上である場合には、短絡異常があると判定できる理由について説明する。図2(b)に示すように、熱電対26b1は、検出対象の温度を検出する熱接点26b1dで異なる種類からなる2本の金属線16b1b、26b1cを接合されている。熱電対の熱接点26b1dで検出対象の温度を検出するが、図2(c)に示すように、熱電対16b1の2本の金属線26b1b、26b1cが途中で短絡すると、その短絡した点26b1eでの温度を検出することになる。熱電対26b1の熱接点26b1dが燃焼部26の火炎27の範囲Sの境界に位置するように配置され、熱電対26b1の金属線26b1b、26b1cが火炎27の範囲Sから離れるように配置されている場合に、熱電対26b1の2本の金属線26b1b、26b1cが途中で(短絡した点26b1eで)短絡すると、火炎27から離れた場所の温度すなわち火炎の温度より低い温度が検出されることになる。火炎から離れるほど温度が低くなるからである。そのため、燃焼部26の燃焼温度を変化させた場合に、熱電対26b1が短絡している場合には、火炎から離れた場所の温度を検出した検出信号の偏差は燃焼部26の燃焼温度の偏差に比較して小さいからである。
【0073】
制御装置60は、プログラムを図4に示すステップ114に戻す。制御装置60は、熱電対異常復旧待ちフラグFdがOFFである場合すなわち熱電対が異常であると判定されない場合には、ステップ114にて「NO」と判定し、本プログラムを一旦終了する。制御装置60は、熱電対異常復旧待ちフラグFdがONである場合すなわち熱電対が断線異常または短絡異常であると判定された場合には、ステップ114にて「YES」と判定し、プログラムをステップ116に進める。
【0074】
制御装置60は、熱電対異常判定回数が所定回数n(例えば3回)以下である場合には、ステップ116にて「YES」と判定し、プログラムをステップ118に進める。制御装置60は、熱電対異常判定回数が所定回数n(例えば3回)以下である場合には、熱電対の断線異常が検知されたり、熱電対の短絡異常が検知されたりしても、熱電対が異常であると判定しない。
【0075】
ステップ118において、制御装置60は、燃料電池システムでは家庭の負荷(電力負荷)53の消費電力に追従する発電を行う制御に戻す。また、制御装置60は、タイマTM5をカウントする。ただし、最初のサイクルの場合(タイマTM5が停止中である場合)には、タイマTM5のカウントを開始する。さらに、制御装置60は、熱電対が断線異常または短絡異常であると判定されたので、熱電対異常判定回数を1だけ増加する。
【0076】
制御装置60は、タイマTM5が所定時間TM5a(例えば6時間)以上となるまでは、ステップ120にて「NO」と判定し、本プログラムを一旦終了する。制御装置60は、タイマTM5が所定時間TM5a以上となると、ステップ120にて「YES」と判定し、プログラムをステップ122に進めて、温度安定待ちフラグFaをONに設定し、タイマTM5のカウントを停止しクリアする。TM5aを6時間とすることにより、前回と違う時間帯にて燃焼熱量Qaを固定できるからである。
【0077】
制御装置60は、熱電対異常判定回数が所定回数nより大きい場合には、ステップ116にて「NO」と判定し、プログラムをステップ124に進める。制御装置60は、熱電対異常判定回数が所定回数n(例えば3回)より大きい場合には、検知されている熱電対の断線異常、短絡異常は復旧する見込みがないとして、熱電対が異常であると判定する。
【0078】
ステップ124において、制御装置60は、熱電対異常であるとして燃料電池システムの運転を停止する(停止運転を実施する)。制御装置60は、ステップ208にて上述した校正処理を中止する。すなわち校正処理は行われない。この校正処理の中止には、校正処理の中断やすでに取得した補正値を使用しないことが含まれる。さらに、制御装置60は、熱電対異常復旧待ちフラグFdをOFFに設定する。
【0079】
なお、上述したステップ304の処理が、燃焼部26の温度を安定に保つべく改質用原料(可燃ガス)を一定の供給流量で供給する第1の温度安定手段である。また、上述したステップ312の処理が、第1の温度安定手段により改質用原料(可燃ガス)を一定の供給流量aで供給している第1の期間(時刻t2から時刻t3までの間)中における燃焼検出装置26bによる検出信号が周期的に振動しかつ最小値Thminと最大値Thmaxとの差が第1の所定値Ts1以上である場合、温度検出装置26bは接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、温度検出装置26bは接触不良でないと判定する第1の判定手段である。
【0080】
さらに、上述したステップ404の処理が、第1の判定手段による判定の後に、燃焼部26の温度を第1の期間中の温度より高い温度で安定に保つべく可燃ガスを第1の期間中の流量より増大させて供給する第2の温度安定手段である。また、上述したステップ410が、第2の温度安定手段により可燃ガスを一定の供給流量で供給している第2の期間(時刻t3から時刻t4までの間)における燃焼検出装置26bによる検出信号の偏差(Tp2−Tp1)が第2の所定値Ts2未満である場合、熱電対26b1(26b2)は短絡状態であると判定し、一方、そうでない場合、熱電対26b1(26b2)は短絡状態でないと判定する第2の判定手段である。
【0081】
温度検出装置故障判定装置は、上述した温度検出装置26b、前述した第1の温度安定手段および第1の判定手段を備えている。また、温度検出装置故障判定装置は、前述した第2の温度安定手段および第2の判定手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0082】
さらに上述した制御による燃料電池システムの作動を図8に示すタイムチャートを参照して説明する。
燃料電池システムにおいて家庭の負荷(電力負荷)53の消費電力に追従して発電が行われている中で、時刻t1に温度安定待ち・校正処理が開始されると、改質用原料が一定の供給流量aで供給され、一定の出力で発電する。電流は一定に維持される。時刻t1は、前回熱電対異常判定を実施した時点から所定時間TM1aが経過した時点であり、または燃料電池システムを工場から出荷した後所定時間TM6aが経過した時点である。
【0083】
温度安定待ち・校正処理は時刻t1から時刻t2(時刻t1から所定時間TM2aが経過した時点)までの間行われている。この間において燃焼部26の温度が安定し、温度が安定した状態で上述した校正処理が実施される。
【0084】
時刻t2から時刻t3(時刻t2から所定時間TM3aが経過した時点)までの間において、熱電対26b1,26b2の断線異常検知処理が実施される。熱電対26b1,26b2に断線異常がなければ、燃焼部26の温度は、図8にて実線で示すように、安定した状態となる。一方、熱電対26b1,26b2に断線異常があれば、燃焼部26の温度は、図8にて破線で示すように、周期的に振動しかつ最小値Thminと最大値Thmaxとの差が第1の所定値Ts1以上となる。
【0085】
また、時刻t3から時刻t4(時刻t3から所定時間TM4aが経過した時点)までの間において、熱電対26b1,26b2の短絡異常検知処理が実施される。熱電対26b1,26b2に短絡異常がなければ、燃焼部26の温度の偏差(Tp2−Tp1)は、図8にて実線で示すように、第2の所定値Ts2以上である。一方、熱電対26b1,26b2に短絡異常があれば、燃焼部26の温度の偏差は、図8にて破線で示すように、第2の所定値Ts2未満である。
【0086】
時刻t4以降においては、熱電対異常判定が終了したので、燃料電池システムにおいて家庭の負荷(電力負荷)53の消費電力に追従して発電が再び行われている。
【0087】
上述した説明から明らかなように、燃焼部26において燃焼温度が所定の期間(時刻t2から時刻t3までの間)にて所定の温度(比較的高温)に安定に保たれている場合に、燃焼検出装置である熱電対26b1,26b2が接触不良である場合には、その検出信号が比較的大きな振幅にて周期的に振動することを本願発明者は見出した。これにより、本実施形態においては、第1の温度安定手段(ステップ304)が、燃焼部26の温度を安定に保つべく燃料電池24を一定の出力(発電電流)で発電し(改質用原料(可燃ガス)を一定の供給流量aで供給し)、第1の判定手段(ステップ312)が、第1の温度安定手段(ステップ304)により燃料電池24の発電出力を一定にしている(改質用原料(可燃ガス)を一定の供給流量aで供給している)第1の期間中(時刻t2から時刻t3までの間)における燃焼検出装置(熱電対26b1,26b2)による検出信号が周期的に振動しかつ最小値Thminと最大値Thmaxとの差が第1の所定値Ts1以上である場合、温度検出装置(熱電対26b1,26b2)は接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、温度検出装置(熱電対26b1,26b2)は接触不良でないと判定する。このように、燃焼部26の温度を安定させた所定の期間中において、燃焼検出装置(熱電対26b1,26b2)による検出信号のみを使用して、温度検出装置(熱電対26b1,26b2)が接触不良であるか否かを判定することができる。よって、温度検出装置故障判定装置において、故障判定を早期かつ確実に行うことができる。
【0088】
また、温度検出装置が熱電対から構成されている場合がある。熱電対26b1は、検出対象の温度を検出する熱接点26b1dで異なる種類からなる2本の金属線26b1b、26b1cを接合されている。熱電対26b1の熱接点26b1dで検出対象の温度を検出するが、熱電対26b1の2本の金属線26b1b、26b1cが途中で短絡すると、その短絡した点26b1eでの温度を検出することになる。熱電対26b1の熱接点26b1dが燃焼部26の火炎27の範囲Sの境界に位置するように配置され、熱電対26b1の金属線26b1b、26b1cが火炎27の範囲Sから離れるように配置されている場合に、熱電対26b1の2本の金属線26b1b、26b1cが途中(短絡した点26b1e)で短絡すると、火炎27から離れた場所の温度すなわち火炎27の温度より低い温度が検出されることになる。そのため、燃焼部26の燃焼温度を変化させた場合に、熱電対26b1が短絡している場合には、火炎から離れた場所の温度を検出した検出信号の偏差は燃焼部26の燃焼温度の偏差に比較して小さい。
【0089】
このことを利用して、本実施形態の温度検出装置は、検出対象の温度を検出する熱接点26b1dで異なる種類からなる2本の金属線26b1b、26b1cを接合されている熱電対26b1から構成されており、熱電対26b1の熱接点26b1dは燃焼部26の火炎27の範囲Sの境界に位置するように配置され、熱電対26b1の金属線26b1b、26b1cは火炎27の範囲Sから離れるように配置されている。また、第2の温度安定手段(ステップ404)が、第1の判定手段による判定の後に、燃焼部26の温度を第1の期間中(時刻t2から時刻t3までの間)の温度より高い温度で安定に保つべく改質用原料(可燃ガス)を第1の期間中の流量より増大させて供給し、第2の判定手段(ステップ410)が、第2の温度安定手段(ステップ404)により改質用原料(可燃ガス)を一定の供給流量bで供給している第2の期間(時刻t3から時刻t4までの間)における燃焼検出装置による検出信号の偏差(Tp2−Tp1)が第2の所定値Ts2未満である場合、熱電対26b1は短絡状態であると判定し、一方、そうでない場合、熱電対26b1は短絡状態でないと判定する。
【0090】
このように、燃焼部26の燃焼温度を変化させ、熱電対26b1による検出信号の偏差を閾値(第2の所定値Ts2)と比較することで、熱電対26b1が短絡しているか否かを判定することができる。よって、温度検出装置故障判定装置において、故障の種類を判別することができ、また故障判定を早期かつ確実に行うことができる。
【0091】
また、各判定手段(ステップ312、410)による判定は、温度検出装置を校正する校正処理(ステップ208)と併せて行われている。これにより、温度検出装置を判定する処理を別に行うのでなく、校正処理と併せて行うことができるので、単独で行う場合と比較して処理時間を短縮することができる。
【0092】
また、各判定手段(ステップ312、410)によって温度検出装置が異常であると判定された場合には、校正処理は行われない。これにより、間違った温度検出装置の検出結果に基づいて校正されることを防止することができる。
【0093】
また、上述した燃料電池システムは、上述した温度検出装置故障判定装置と、燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池24と、改質用原料と改質水とから燃料を生成して燃料電池24に供給する改質部23と、改質水を蒸発して改質部に供給する蒸発部22と、燃料電池24からのアノードオフガスが燃焼されて改質部23および蒸発部22を加熱する燃焼部26と、を備えている。これにより、上述した作用・効果を得る燃料電池システムを提供することができる。
【0094】
なお、上述した実施形態では、温度検出装置として、サーミスタなどを採用してもよい。
【0095】
なお、上述した実施形態では、本発明を、固体酸化物形燃料電池を備えている燃料電池システムに適用するようにしたが、高分子電解質形燃料電池を備えた燃料電池システムに適用するようにしてもよい。この場合、燃料電池システムは、図9に示すように、燃料電池124、改質器130、排熱回収システム(上述したものと同様なものである)を備えている。燃料電池124は、燃料ガス(水素ガス)および酸化剤ガス(酸素を含む空気)が供給されて水素と酸素の化学反応により発電して直流電圧(例えば40V)を出力するものである。
【0096】
改質器130は、燃料(改質用燃料)を水蒸気改質し、水素リッチな改質ガスを燃料電池124に供給するものであり、バーナ(燃焼部)126、改質部123、一酸化炭素シフト反応部(以下、COシフト部という)131および一酸化炭素選択酸化反応部(以下、CO選択酸化部という)132から構成されている。燃料としては天然ガス、LPG、灯油、ガソリン、メタノールなどがある。
【0097】
燃焼部126は、起動運転時に外部から燃焼用燃料および燃焼用空気が供給され、または定常運転時に燃料電池の燃料極からアノードオフガス(燃料電池に供給され使用されずに排出された改質ガス)が供給され、供給された各可燃性ガスを燃焼して燃焼ガスを改質部123に導出するものである。
【0098】
この燃焼部126は、図10に示すように、基部126aと、基部126aに設けられて基部126aと連通する筒状の燃焼筒126bと、オフガスノズル126cと、温度検出装置126eと、を備えている。燃焼部126は、制御装置の指令に応じて点火用電極(図示省略)により着火されるものである。
【0099】
基部126aは、箱状に形成されており、その上壁部には、オフガスノズル126cの基端が接続されるとともに、改質器130からの改質ガスまたは燃料電池124からのアノードオフガスが供給されるオフガス供給管172が接続されている。基部126aは、オフガス供給管172からのアノードオフガスおよび改質ガスのいずれかがオフガスノズル126cに導入(供給)されるようになっている。
【0100】
基部126aの側壁部には、燃焼用空気と改質用原料(燃料)とが予め混合された予混合ガスまたは燃焼用空気のみが供給される燃焼用空気供給管192が接続されており、燃焼用空気供給管192からの予混合ガスまたは燃焼用空気が基部126a内に導入(供給)されるようになっている。また、基部126aの下壁部には、燃焼筒126bの基端が接続されている。燃焼筒126bの長手方向の途中に長手方向に仕切る仕切り板126b1が設けられている。
【0101】
オフガスノズル126cは、仕切り板126b1の中央を貫通し、燃焼空間126dまで延びている。オフガスノズル126cの先端部分は閉じられており、先端から少し離れた側面部分(先端部)に第1噴射口126c1が複数(本実施の形態では4個)設けられている。仕切り板126b1のオフガスノズル126cの周りには複数の第2噴射口126b2(実施の形態では16個)が設けられている。
【0102】
拡散燃焼の場合、すなわち第1噴射口126c1からアノードオフガスまたは燃料ガスが噴出される場合には、基部126a内に導入された燃焼用空気が第2噴射口126b2からオフガスノズル126cの先端突出側に向けて噴出され、燃焼空間126dに投入される。
【0103】
一方、予混合燃焼の場合、すなわち第1噴出口126c1から可燃ガスの噴出がされない場合、基部126a内に導入された予混合ガスが第2噴射口126b2からオフガスノズル126cの先端突出側に向けて噴出され、燃焼空間126dに投入される。
【0104】
温度検出装置126eは、燃焼部126の燃焼空間126d内で生じる火炎126fの輻射温度を検出して、その検出結果を制御装置に送信するものである。温度検出装置126eは、例えばシース熱電対であり、基部126aの上壁部を貫通し仕切り板126b1を貫通して燃焼空間126d内に挿入されている。温度検出装置126eは、上述した熱電対26b1と同様に構成されている。
【0105】
図9に説明を戻すと、戻改質部123は、外部から供給された燃料に蒸発器122からの水蒸気(改質水)を混合した混合ガスを改質部に充填された触媒により改質して水素ガスと一酸化炭素ガスを生成している(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水蒸気を水素ガスと二酸化炭素とに変成している(いわゆる一酸化炭素シフト反応)。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)はCOシフト部131に導出される。
【0106】
COシフト部131は、この改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気をその内部に充填された触媒により反応させて水素ガスと二酸化炭素ガスとに変成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度が低減されてCO選択酸化部132に導出される。
【0107】
CO選択酸化部132は、改質ガスに残留している一酸化炭素と外部からさらに供給されたCO浄化用の空気とをその内部に充填された触媒により反応させて二酸化炭素を生成している。これにより、改質ガスは一酸化炭素濃度がさらに低減されて(10ppm以下)燃料電池124の燃料極に導出される。
【符号の説明】
【0108】
11…筐体、11a…第1排気口、11b…空気導出口、11c…空気導入口、12…仕切部材、12a…空気導入口、13…水タンク、14…純水器、15…換気用空気ブロワ、20…燃料電池モジュール、21…ケーシング、21a…導出口、22…蒸発部、23…改質部、24…燃料電池、24a…セル、24b…燃料流路、24c…空気流路、25…マニホールド、26、126…燃焼空間(燃焼部)、26b1,26b2,126e…熱電対(温度検出装置)、27…火炎、30…排熱回収システム、31…貯湯槽、32…貯湯水循環ライン、32…貯湯水循環ポンプ、32b,32c…温度センサ、33…熱交換器、42a…流量センサ、42c…原料ポンプ、50…インバータ装置、50a…電圧センサ、50b…電流センサ、51…系統電源、52…電源ライン、53…外部電力負荷、60…制御装置、R1…第1室、R2…第2室、R3…燃焼空間、S…火炎の範囲。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池を有する燃料電池システムに適用される温度検出装置故障判定装置であって、
供給された可燃ガスが燃焼される燃焼部の温度を検出する温度検出装置と、
前記燃焼部の温度を安定に保つべく前記燃料電池を一定の出力で発電する第1の温度安定手段と、
前記第1の温度安定手段により前記燃料電池の発電出力を一定にしている第1の期間中における前記燃焼検出装置による検出信号が周期的に振動しかつ最小値と最大値との差が第1の所定値以上である場合、前記温度検出装置は接触不良であると判定し、一方、そうでない場合、前記温度検出装置は接触不良でないと判定する第1の判定手段と、を備えている温度検出装置故障判定装置。
【請求項2】
請求項1において、前記温度検出装置は、検出対象の温度を検出する熱接点で異なる種類からなる2本の金属線を接合されている熱電対から構成されており、
前記熱電対の熱接点は前記燃焼部の火炎の範囲の境界に位置するように配置され、前記熱電対の金属線は前記火炎の範囲から離れるように配置され、
前記第1の判定手段による判定の後に、前記燃焼部の温度を前記第1の期間中の温度より高い温度で安定に保つべく前記可燃ガスを前記第1の期間中の流量より増大させて供給する第2の温度安定手段と、
前記第2の温度安定手段により前記可燃ガスを一定の供給流量で供給している第2の期間における前記燃焼検出装置による検出信号の偏差が第2の所定値未満である場合、前記熱電対は短絡状態であると判定し、一方、そうでない場合、前記熱電対は短絡状態でないと判定する第2の判定手段と、を備えている温度検出装置故障判定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記各判定手段による判定は、前記温度検出装置を校正する校正処理と併せて行われている温度検出装置故障判定装置。
【請求項4】
請求項3において、前記各判定手段によって前記温度検出装置が異常であると判定された場合には、前記校正処理は行われない温度検出装置故障判定装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の温度検出装置故障判定装置と、
燃料と酸化剤ガスとにより発電する燃料電池と、
改質用原料と改質水とから前記燃料を生成して前記燃料電池に供給する改質部と、
前記改質水を蒸発して前記改質部に供給する蒸発部と、
前記燃料電池からのアノードオフガスが燃焼されて前記改質部および前記蒸発部を加熱する燃焼部と、
を備えている燃料電池システム。




【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−69618(P2013−69618A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208834(P2011−208834)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】