説明

温度測定用プローブ

【課題】板状体の荷重をセンサー線に負担をかけることなく支持することができ、プローブヘッドが板状体の重さを受けてスムーズに角度変更(相対回転移動)して追従・密着でき、その回転移動の際にもセンサー線にまったく負担がかからず、より細い感度のよいセンサー線を用いることも可能となり、更には、プローブヘッドからの熱の逃げも最小限とすることができ、温度測定をより正確に行うことができる温度測定用プローブを提供せんとする。
【解決手段】プローブヘッド3をプローブ本体4の先端部側方に設けるための支持構造として、双方の間に略球体状の支持体5を介装し、板状体Wの撓みや傾きに応じて、プローブヘッド3をプローブ本体4に対して内部の温度センサー線21、22に負担をかけることなくスムーズに角度変更(相対回転移動)させるように支持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱処理環境下の板状体の温度を接触方式で測定する温度測定用プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の温度測定用プローブとしては、従来、シース熱電対を細管状の被覆部材に内挿して、シース熱電対の全身を被覆部材で被覆した構造を有し、被覆部材は先端が閉塞された細長い円管であり、先端部が幅0.5mm、長さ15mm程度の平坦面に加工形成されており、該平坦面で半導体ウエハの表面と面接触するように使用されるものが提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。とくに特許文献2では、加熱された半導体ウエハの反りや被覆部材の反りや歪みにより、前記した平坦面と半導体ウエハとの間に浮きが発生し、半導体ウエハからの熱伝導を阻害して温度測定精度の低下や応答性の低下の原因になっていることを見出し、これを解消するために前記平坦面が半導体ウエハから受ける荷重を原動力として被覆部材を3次元複数方向に回転させて平坦面を半導体ウエハ下面に面接触させる姿勢修正機構を設けたものが提案されている。しかしながら、このような特許文献2の姿勢修正機構は大掛かりな装置となり、コストアップの原因になるとともに、被覆部材の全体を回転させる機構であるため、加熱処理装置内にある程度の余剰空間が必要であった。
【0003】
これに対し、被覆部材であるプローブ本体を動かすことなく、プローブ本体と別に構成された板状のプローブヘッドを、半導体ウエハの重さを受けて旋回できるようにプローブ本体の先端側に取り付け、このプローブヘッドに熱電対の感温部を設け、該プローブヘッドを半導体ウエハの裏面に密着させて温度測定できるものも提案されている(例えば、特許文献3、4参照。)。しかしながら、特許文献3の温度測定用プローブは、プローブ本体先端において筒状に突出した隆起リップ上にプローブヘッドを載置し、両者の間を熱電対のセンサー線により連結した状態に取り付けたものであり、プローブヘッドがウエハの重さを受けてリップ上を傾くことができるものの円環状に接触した状態から傾けるためにリップ端面からプローブヘッドが浮き上がり、熱電対のセンサー線が引っ張られたり、浮き上がった隙間に挟まれるなどによりストレスを受け、破損・断線の虞がある。また、プローブヘッドとプローブ本体が円環状に接触するため、その接触面積は大きく、プローブヘッドの熱が本体側に逃げてしまい、温度測定精度が低下する。
【0004】
他方、特許文献4の温度測定用プローブは、プローブヘッドが温度センサのセンサー線によってのみ支持され、プローブ本体がプローブヘッドに触れないように構成されている。この場合、プローブヘッドがプローブ本体から熱的に分離されているので、熱の逃げは回避できる。具体的には、温度センサのセンサー線がヘッド頂点となる三角形の2つの脚部を形成しており、センサー線自体がプローブヘッドを支持するのに適当な硬さを有し、半導体ウエハの重さを受けてセンサー線が撓むことによりプローブヘッドをウエハに追従・傾斜させるように構成されているが、このような構成においてはセンサー線に強度及び弾性を有する特別なものが求められ、精度のよい細い線など選択できる幅が限られることとなり不便である。また、一度センサー線の弾性域を超える角度にプローブヘッドが傾斜すると元に戻らず、繰り返し使用することでセンサー線は複数個所で屈曲した形状となり、十分な支持強度も得られず、接触圧が低下して測定精度に影響するとともに屈曲したセンサー線がプローブヘッドとプローブ本体の間に挟まるなどして、センサー線の破損・断線の虞が生じる。
【0005】
【特許文献1】特開平4−148545号公報
【特許文献2】特開2000−81355号公報
【特許文献3】米国特許第5791782号明細書
【特許文献4】特開2000−227363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、板状体の荷重をセンサー線に負担をかけることなく支持することができ、プローブヘッドが板状体の重さを受けてスムーズに角度変更(相対回転移動)して追従し、密着させることができ、その回転移動の際にもセンサー線にまったく負担がかからず、より細い感度のよいセンサー線を用いることも可能となり、更には、プローブヘッドからの熱の逃げも最小限とすることができ、温度測定をより正確に行うことができる温度測定用プローブを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前述の課題解決のために、温度センサーが内蔵され、加熱処理環境下の板状体の温度を測定するための温度測定用プローブにおいて、前記温度センサーの感温部を有し、且つ前記板状体に面接触する平面部を備えたプローブヘッドを設けるとともに、該プローブヘッドから延出される前記感温部からのセンサー線を、先端側の壁面の導入孔から内部に引き入れ、基端側に案内する長尺な保護管よりなるプローブ本体を設け、前記プローブヘッドのセンサー線延出部とプローブ本体の前記導入孔の開口部との間に、センサー線が上下に通される貫通孔を有する略球体状の支持体を介装してなることを特徴とする温度測定用プローブを構成した。
【0008】
ここで、前記プローブヘッドのセンサー線延出部、または前記プローブ本体の導入孔の開口部の少なくとも一方または双方に、対面する前記支持体の凸球面に平行な凹球面部を形成したものが好ましい。
【0009】
また、前記プローブヘッドが熱伝導性の高い材料からなり、且つ前記プローブ本体および前記支持体が光の透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料からなり、光照射により加熱される加熱処理環境下の板状体の温度測定に用いるものが好ましい。
【0010】
また、前記センサー線が、セラミックスで熱電対素線がコートされたセラミックスコート熱電対、または熱電対素線が細管シース内に封入されたシース熱電対であるものが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上にしてなる本願発明に係る温度測定用プローブは、プローブヘッドのセンサー線延出部とプローブ本体の前記導入孔の開口部との間に略球体状の支持体を介装したことで、プローブヘッドが板状体からの重さを受けて自在に角度変更(相対回転移動)して追従し、密着させることができるとともに、該支持体によりプローブヘッドに作用する板状体の荷重を完全に支持することができるので、センサー線に何ら負担が掛からず、支持強度はまったく要求されない。また、支持体を略球体状としているので、これに上下で接するプローブヘッド、およびプローブ本体との各間の接触は点接触に近くなり、従来のような隆起リップにより支持されたものに比べ、追従時の角度変更がスムーズになる。
【0012】
また、点接触に近くなることでプローブヘッドから支持体への伝熱量も小さくなることから、板状体からプローブヘッドに伝わった熱が支持体側に逃げることなく、より正確で安定した温度測定ができる。また、上記相対回転移動の際には、支持体に対してプローブヘッドが過度に浮き上がることもなく、センサー線が引っ張られたり双方の部材間に挟まれたりすることも未然に回避され、センサー線には何らストレスが生じないため、より感度のよい細いセンサー線を用いることも可能となる。
【0013】
また、前記プローブヘッドのセンサー線延出部、または前記プローブ本体の導入孔の開口部の少なくとも一方または双方に、対面する前記支持体の凸球面に平行な凹球面部を形成したので、支持体の貫通孔を多少大きく設定してもスムーズな相対回転移動が維持され、支持体の角度変更時にセンサー線が引っ張られたり挟まれたりすることを防止できる。
【0014】
また、前記プローブヘッドが熱伝導性の高い材料からなり、且つ前記プローブ本体および前記支持体が光の透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料からなるので、板状体の温度が正確にプローブヘッドに反映され、より正確な温度測定ができるとともに、とくに光照射により加熱される加熱処理環境下の板状体の温度測定に用いる場合、プローブ本体の加熱を防止でき、内部のセンサー線が加熱されて測定誤差の原因になるといった不都合も回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明に係る温度測定用プローブの要部を示す斜視図、図2は、同じく温度測定用プローブを板状体Wに接触させて温度を測定している様子を示す縦断面図であり、図中符号1は温度測定用プローブ、2は温度センサー、3はプローブヘッド、4はプローブ本体、5は支持体をそれぞれ示している。
【0017】
温度測定用プローブ1は、図1、2に示すように、温度センサー2が内蔵された接触型のプローブであり、温度センサー2のセンサー線21、22が内部に挿通される長尺な保護管40よりなるプローブ本体4と、該プローブ本体4の先端部側方に設けられるプローブヘッド3とを備え、プローブ本体4を加熱処理環境下の板状体Wの下面6側に延ばし、その先端のプローブヘッド3を板状体Wの下面6に接触させて、板状体Wを支持すると同時にその温度を測定するものである。本発明においては、特にこのプローブヘッド3をプローブ本体4の先端部側方に設けるための支持構造として、双方の間に略球体状の支持体5を介装し、板状体Wの反りや歪みに応じて、該板状体からの重さを受けたプローブヘッド3がプローブ本体4に対して内部の温度センサー線21、22に負担をかけることなくスムーズに角度変更して板状体の傾きに追従し、密着できるように支持したことを特徴としている。
【0018】
なお、以下の説明では、光照射により加熱される加熱処理環境下の板状体(半導体ウエハ)の温度測定に用いるプローブについて説明し、各部の構造、素材についてはそれに適した材料を説明しているが、測定対象物は半導体ウエハに限定されず、他の板状体にも適宜応用できる。また、板状体(半導体ウエハ)Wの当該光照射による加熱処理方法は、従来から公知のものを適用でき、たとえば板状体Wは、加熱処理装置内において図示しない複数の支持凸部と本発明に係る温度測定用プローブ1との3点以上の支持構造によって略水平姿勢で支えられる。また、加熱処理装置内の構造によっては、図8に示すようにプローブヘッド3をプローブ本体4の先端部中央に設けたものを用いることも可能である。
【0019】
内蔵される温度センサー2は、本例ではセラミックスコート熱電対が用いられ、セラミックスでコートされた各センサー線21、22の先端部には、各線端部を接続した温接点よりなる感温部23が形成されている。各センサー線21、22の直径は、0.1mm或いは0.2mm程度のものが用いられる。なお、加熱温度領域によっては、その他のコーティング熱電対を用いることもでき、例えばフッ素樹脂等の合成樹脂を被覆した熱電対も使用できる。また、本例では単線の熱電対素線をそれぞれ被覆して2本のセンサー線21、22を構成したが、一対の熱電対素線を一体的に被覆して1本のセンサー線のみとしてもよい。また、シース熱電対を用いることも勿論可能であり、更には、熱電対以外に、測温抵抗体、その他の温度センサーを用いることも可能である。
【0020】
プローブヘッド3は、板状体Wに面接触する平面部30を上面に有する円板状の部材であり、プローブ本体4から支持体5を通じて延ばされた温度センサー線21、22先端の感温部23が内部に埋め込まれている。具体的には、プローブヘッド3の略中央部に温度センサーの感温部23を取り付けるための取付孔32が穿設され、該取付孔32に温度センサー2の先端部を挿通してカシメあるいは導電性接着剤で固めることにより、感温部23が一部表面の平面部30に露出した形態に固定されている。感温部23の取付構造はこれに何ら限定されないが、本例のごとく表面に露出させて板状体Wに直接触れるようにすることで、より正確な温度測定ができる。
【0021】
このプローブヘッド3は、感温部23に板状体Wの熱を正確に伝えられるように熱伝導性の高い材料から構成され、本例ではアルミニウム又はアルミニウム合金より構成されているが、その他の材料からなるものでも勿論よい。また、板状体Wに接触する平面部30に当該熱伝導性の高い材料からなる伝熱層を被覆しておき、他の部分は他部材で構成することも可能である。このプローブヘッド3の形状は円板状にとくに限定されず、略球体状の支持体5上に載置でき、上記面接触用の平面部を有するものであれば種々の形状のものを採用しうる。
【0022】
プローブ本体4は、プローブヘッド3から延出される感温部23からのセンサー線21、22を、後述する支持体5の貫通孔50を通じて、先端側の壁面42に横方向に設けられた導入孔41から内部に引き入れ、基端側に案内する長尺な中空の保護管40からなり、該保護管40は加熱処理装置の光照射による光の吸収を抑え、温度上昇を防止することができるように光の透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料から構成され、本例では石英ガラスより構成されているが、その他の光透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料を用いることも好ましい。プローブ本体4を構成する保護管40が温度上昇すると、内部のセンサー線21、22の温度も上昇し、測温値の変化が生じて測定誤差の原因となるが、本例ではこれが防止できることとなる。また、本例では、保護管40の内部に、さらにセンサー線21、22が挿通されるステンレス等のガイド管20が設けられており、このガイド管20によりセンサー線21、22へのノイズ等の信号入力を防止するとともに製造時の組み付けが容易とされている。ここで、ガイド管20についても光透過率が高く且つ熱伝導性が低い石英ガラス等で構成することも好ましい。
【0023】
支持体5は、プローブヘッド3のセンサー線延出部31とプローブ本体4の導入孔41の開口部との間に介装されており、縦方向にセンサー線21、22を上下に通すための貫通孔50が設けられている。支持体5の素材は、プローブ本体4と同じ理由により同じ石英ガラス製とされているが、その他の光透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料を用いることも好ましい。この支持体5により、プローブヘッド3に掛かる板状体Wの荷重が完全に支持され、挿通されているセンサー線21、22には何らストレスは作用しない。そして、この支持体5が略球体状に構成されているため、上側においてプローブヘッドのセンサー線延出部31との間で小さい面積で接触し、板状体Wからプローブヘッド3に伝わった熱が支持体5側に逃げることなく、より正確で安定した温度測定を可能としている。
【0024】
また、このように支持体5が略球体状であることから、これに上下で接しているプローブヘッド3およびプローブ本体4は、それぞれ支持体5の球面上をスムーズに摺動することとなり、浮き上がりによりセンサー線が引っ張られる等のストレスを受けることなく角度変更(相対回転移動)自在な接触状態とされている。すなわち、反り等で傾いた板状体Wの荷重がプローブヘッド3に作用すると、プローブヘッド3が当該傾きに追従するように、支持体5に対して相対回転移動するか、支持体5とプローブ本体4が相対回転移動するか、或いはその両方の相対回転移動により、プローブヘッド3の上面が板状体Wの下面に密着するまで該プローブヘッド3が角度変更(相対回転移動)することとなる。
【0025】
本実施形態では、図2に示すようにプローブ本体4の導入孔41の開口部に、対面する支持体5の凸球面に平行な凹球面部41aが形成されており、よりスムーズな回転移動動作が可能とされている。図3は、板状体Wが傾いているときにプローブヘッド3が追従して密着した状態を示しており、プローブヘッド3と支持体5は相対回転移動せず、支持体5とプローブ本体4が相対回転移動することにより追従・密着した例である。なお、本例のように凹球面部41aを設けることなく、例えば図6に示すように、ストレートの孔としても勿論よく、図6よりも狭い孔でも勿論可能である。
【0026】
図4は、プローブヘッド3のセンサー線延出部31にも、同様に対面する支持体5の凸球面に平行な凹球面部31aを設けた変形例を示しており、支持体5とプローブ本体4が相対回転移動するとともに、さらにプローブヘッド3と支持体5も相対回転移動し、より大きく傾いた板状体Wにも追従・密着している例である。図1〜3の例ではこのような凹球面部31aが形成されていないので、支持体5の貫通孔50の内径が大きくなるとプローブヘッド3との接触がより大きな円環状となり、プローブヘッド3と支持体5との間の相対回転移動がスムーズに機能しない、すなわち円環状の貫通孔50の開口部にプローブヘッド3が安定支持されてしまうことになるが、図4のように凹球面部31aを設ければ貫通孔50の内径が多少大きくなってもスムーズな相対回転移動が可能となる。
【0027】
また図5は、支持体5の貫通孔50の一端または両端開口部に端部に向けて拡径する拡径部50bを形成した変形例を示しており、相対回転の移動量が大きくなってもセンサー線21、22が貫通孔50の開口端部にあたって屈曲等のストレスを受けないように構成している。図示したものではテーパー状に形成されているが、R状に緩やかに拡径させたものも好ましい。また、図6はプローブ本体4の導入孔41をストレートの孔にし、さらに孔径を大きく設定して支持体5と相対回転移動してもセンサー線21、22が導入孔41の縁部に当たらないように構成されている。また、図7は支持体5の貫通孔5の内径を大きくし、その一方でプローブ本体4の導入孔41の内径を小さくし、角度変更(相対回転移動)の際にもセンサー線21、22が貫通孔50内で自由に左右に移動でき、センサー線21、22にストレスが作用するのを回避した例である。ただし、貫通孔5の内径が大きくなりすぎると上記したとおり相対回転移動がスムーズにできなくなるので、その内径はスムーズな回転移動を阻害しない範囲内に設定される。また、図8は導入孔41を保護管40の先端側壁面42の端部中央に縦方向に設け、支持体5とプローブヘッド3をプローブ本体4の先端部中央に縦方向に設けた例である。このようなものは加熱処理装置内の板状体W下の空間構造によっては使用可能となる。
【0028】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の代表的実施形態に係る温度測定用プローブの要部を示す斜視図。
【図2】同じく温度測定用プローブの要部を示す縦断面図。
【図3】プローブヘッドが傾いている板状体に追従して密着した状態を示す縦断面図。
【図4】プローブヘッドのセンサー線延出部に凹球面部を設けた変形例を示す縦断面図。
【図5】(a),(b)は支持体の貫通孔開口部に端部に拡径部を形成した変形例を示す縦断面図。
【図6】(a),(b)はプローブ本体の導入孔を内径が大きいストレート孔とした変形例を示す縦断面図。
【図7】(a),(b)は支持体の貫通孔の内径を大きくした変形例を示す縦断面図。
【図8】プローブヘッドをプローブ本体の先端部中央に縦方向に設けた変形例を示す縦断面図。
【符号の説明】
【0030】
1 温度測定用プローブ
2 温度センサー
3 プローブヘッド
4 プローブ本体
5 支持体
6 下面
20 ガイド管
21,22 センサー線
23 感温部
30 平面部
31 延出部
31a 凹球面部
32 取付孔
40 保護管
41 導入孔
41a 凹球面部
42 壁面
50 貫通孔
50b 拡径部
W 板状体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温度センサーが内蔵され、加熱処理環境下の板状体の温度を測定するための温度測定用プローブにおいて、
前記温度センサーの感温部を有し、且つ前記板状体に面接触する平面部を備えたプローブヘッドを設けるとともに、
該プローブヘッドから延出される前記感温部からのセンサー線を、先端側の壁面の導入孔から内部に引き入れ、基端側に案内する長尺な保護管よりなるプローブ本体を設け、
前記プローブヘッドのセンサー線延出部とプローブ本体の前記導入孔の開口部との間に、センサー線が上下に通される貫通孔を有する略球体状の支持体を介装してなることを特徴とする温度測定用プローブ。
【請求項2】
前記プローブヘッドのセンサー線延出部、または前記プローブ本体の導入孔の開口部の少なくとも一方または双方に、対面する前記支持体の凸球面に平行な凹球面部を形成してなる請求項1記載の温度測定用プローブ。
【請求項3】
前記プローブヘッドが熱伝導性の高い材料からなり、且つ前記プローブ本体および前記支持体が光の透過率が高く且つ熱伝導性が低い材料からなり、光照射により加熱される加熱処理環境下の板状体の温度測定に用いる請求項1又は2記載の温度測定用プローブ。
【請求項4】
前記センサー線が、セラミックスで熱電対素線がコートされたセラミックスコート熱電対、または熱電対素線が細管シース内に封入されたシース熱電対である請求項1〜3の何れか1項に記載の温度測定用プローブ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−151733(P2010−151733A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332310(P2008−332310)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(390007744)山里産業株式会社 (33)
【Fターム(参考)】