説明

温水タンク

【課題】温水タンク本体の外表面の大部分を覆うことができる保温部材を容易に取り付けることができる温水タンクを提供する。
【解決手段】温水タンク10は、ヒーター31を内部に配置し、内部に流入した水を貯留して温め、その温水を外部に流出させる。下方に開口した端部を有する第1ケース11と、上方に開口した端部を有する第2ケース12とを具備し、端部11Aと端部12Aとが接合され、内外に配置される部品の流出口11B等が外表面に形成された温水タンク本体13と、流出口11B等に対応する部分が開口し、内表面が第1ケース11の外表面の形状に沿って形成されており、第1ケース11の外表面に固定された第1保温部材14と、流入口12B等に対応する部分が開口し、内表面が第2ケース12の外表面の形状に沿って形成されており、第2ケース12の外表面に固定された第2保温部材15とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温水タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の図2には従来の温水タンクが開示されている。この温水タンクは、温水タンク本体と温水タンク本体の外表面を覆うように貼り付けられた保温部材とを備えている。温水タンク本体には、内部に流入する水の流入口、内部に貯留された温水を流出する流出口、ヒーターが取り付けらるヒーター取付部等が形成されている。温水タンク本体の内部にはヒーターが配置されており、内部に流入した水を貯留して温めることができる。また、温水タンク本体の内部に貯留された温水を外部に流出させることができる。
【0003】
保温部材は、温水タンクの上部に貼り付けられた熱伝導率が小さい保温部材と、温水タンクの下部に貼り付けられ、熱伝導率が上部の保温部材よりも大きい保温部材とから形成されている。この温水タンクは、上部からの放熱量を減らして消費電力を低減しつつ、所定の温度の温水を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−101833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の従来の温水タンクでは、温水タンク本体の外表面に保温部材を貼り付ける手間を要する。特に、流入口等が形成された部分では流入口等を避けて保温部材を貼り付けなければならないため、さらに手間を要する。
【0006】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、温水タンク本体の外表面の大部分を覆うことができる保温部材を容易に取り付けることができる温水タンクを提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の温水タンクは、ヒーターを内部に配置し、内部に流入した水を貯留して温め、その温水を外部に流出させる温水タンクであって、
開口した端部を有する第1ケースと、開口した端部を有する第2ケースとを具備し、前記第1ケースの端部と前記第2ケースの端部とが接合され、内外に配置される部品の取付部が外表面に形成された温水タンク本体と、
前記取付部に対応する部分が開口し、内表面が前記第1ケースの外表面の形状に沿って形成されており、前記第1ケースの外表面に固定された第1保温部材と、
前記取付部に対応する部分が開口し、内表面が前記第2ケースの外表面の形状に沿って形成されており、前記第2ケースの外表面に固定された第2保温部材とを備えていることを特徴とする。
【0008】
この温水タンクでは、温水タンク本体が第1ケースと第2ケースに分割され、第1ケースに第1保温部材が取り付けられ、第2ケースに第2保温部材が取り付けられている。このため、温水タンク本体の大部分を第1保温部材と第2保温部材とにより覆うことができる。
【0009】
また、第1保温部材は、第1ケースの外表面の形状に沿った内表面に形成されるとともに取付部に対応する部分が開口しているため、第1ケースに凹凸が形成されていても第1ケースに容易に取り付けることができる。また、第2保温部材も、第2ケースの外表面の形状に沿った内表面に形成されるとともに取付部に対応する部分が開口しているため、第2ケースに凹凸が形成されていても第2ケースに容易に取り付けることができる。
【0010】
さらに、第1ケースと第2ケースとがずれて接合されたとしても、第1保温部材は第1ケースの外表面に固定され、第2保温部材は第2ケースの外表面に固定されるため、第1保温部材及び第2保温部材の固定に影響せず、確実に第1保温部材及び第2保温部材を温水タンク本体に取り付けることができる。
【0011】
したがって、本発明の温水タンクは、温水タンク本体の外表面の大部分を覆うことができる保温部材を容易に取り付けることができる。
【0012】
前記取付部は、上流側の給水路が連通して取り付けられる流入口、下流側の給水路が連通して取り付けられる流出口、又は前記ヒーターが取り付けられるヒーター取付部であり得る。この場合、温水タンク本体に第1保温部材及び第2保温部材を取り付ける前後にかかわらず、上流側の給水路を流入口に着脱したり、下流側の給水路を流出口に着脱したり、又はヒーターをヒーター取付部に着脱したりすることができる。このため、温水タンクの組立てやメンテナンスを容易に行なうことができる。
【0013】
第1保温部材又は第2保温部材は、前記ヒーター取付部の近傍が難燃材により形成され得る。この場合、ヒーター取付部の近傍まで保温部材によって温水タンク本体を覆うことができる。このため、温水タンクの保温性を向上させることができ、消費電力も減らすことができる。
【0014】
前記第1保温部材の端部と前記第2保温部材の端部とを連結する中間保温部材とを備え得る。この場合、第1保温部材と第2保温部材との間に露出する温水タンク本体の外表面を中間保温部材で覆うことができる。このため、温水タンクの保温性をさらに向上させることができ、消費電力も減らすことができる。
【0015】
前記第1保温部材及び前記第2保温部材は硬質の発泡材により形成され得る。この場合、第1保温部材及び第2保温部材が保形性を有するため、第1ケース及び第2ケースのそれぞれに第1保温部材若しくは第2保温部材をさらに容易に取り付けることができる。
【0016】
前記第1保温部材又は前記第2保温部材は前記ヒーターに連結される通電用配線が通る切欠き部が設けられ得る。この場合、切欠き部が通電用配線の案内となるため、通電用配線の敷設を容易にすることができる。また、通電用配線を切欠き部に通すことにより、保温部材と他の部品等との間に通電用配線が挟持されてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施例1の温水タンクが水洗式便器に組み込まれた状態を示す斜視図である。
【図2】実施例1の温水タンクの分解斜視図である。
【図3】実施例1の温水タンクの斜視図である。
【図4】実施例2の温水タンクの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の温水タンクを具体化した実施例1及び2を図面を参照しつつ説明する。
【0019】
<実施例1>
実施例1の温水タンク10は、図1に示すように、水洗式便器1に組み込まれている。水洗式便器1は、便器本体2と便器本体2の後部上面に載置された便器洗浄用の洗浄タンク3とを備えている。洗浄タンク3はタンクカバー4に覆われている。タンクカバー4は前面下部に便座5及び便蓋6を回動自在に軸支している。また、タンクカバー4は上端部に手洗い用吐水口7を有する手洗い鉢8を設けている。
【0020】
温水タンク10は、タンクカバー4内であり、洗浄タンク3の下部が凹設されて形成された空間内に収納されている。温水タンク10は、下流側に連通した局部洗浄装置の洗浄ノズル9に連通しており、洗浄ノズル9に温水を供給することができる。温水タンク10は、バルブユニット20、給水管S及び止水栓Vを介して上流側の給水源Fに連通されている。洗浄タンク3は、連結管3A、バルブユニット20、給水管S及び止水栓Vを介して上流側の給水源Fに連通されている。
【0021】
温水タンク10は、図2及び図3に示すように、第1ケース11と第2ケース12とから形成された温水タンク本体13と、第1ケース11の外表面に固定された第1保温材14と、第2ケース12の外表面に固定された第2保温材15とを備えている。
【0022】
第1ケース11は、上面部及び側面部を有し、下方に開口した端部11Aが形成された中空体である。第1ケース11の端部11Aは外縁部が外側に突出して鍔形状に形成されている。第2ケース12は、下面部及び側面部を有し、上方に開口した端部12Aが形成された中空体である。第2ケース12の端部12Aは外縁部が外側に突出して鍔形状に形成されている。第1ケース11の端部11Aと第2ケース12の端部12Aとは対称形状に形成されている。このように形成された第1ケース11と第2ケース12とは、第1ケース11の端部11Aの下面と第2ケース12の端部12Aの上面とを溶着して一体化され、温水タンク本体13が形成されている。
【0023】
第1ケース11の上面部には流出口11B及びセンサー取付部11Cが形成されている。流出口11Bには、温水タンク本体13の外部に配置され、下流側の給水路を形成する給水パイプ40の上流端部が取り付けられる。給水パイプ40の下流端部は、洗浄ノズル9への流路上に設けられたバルブを介して洗浄ノズル9に取り付けられている。センサー取付部11Cには、温水タンク本体13の内部に配置される図示しない水位センサーの上端部が取り付けられている。水位センサーは信号線11Lを介して図示しない制御装置に連結されている。この水位センサーによって、温水タンク本体13内が満水状態か否かを検知し、温水タンク本体13への給水制御をしている。第1ケース11の前方側の側面部には後述するヒーター31の一端部に連結された通電用配線(電力線)34を係止可能なフック部11Dが形成されている。
【0024】
第2ケース12の左側の側面部には、流入口12B及び軸芯に螺子孔が設けられた円柱状のバルブ取付部12Cが形成されている。流入口12Bには、温水タンク本体13の外部に配置され、上流側の給水路を形成するバルブユニット20の第2流出口21が挿入され、取り付けられる。
【0025】
バルブユニット20は、上下方向に延びた第1給水管23と、第1給水管23の中間部から分岐し、上下方向に延びた第2給水管24とを有している。第1給水管23は洗浄タンク3への給水路の一部を構成している。第2給水管24は温水タンク10への給水路の一部を構成している。
【0026】
第1給水管23の側面下部には、給水管Sの下流端が連結される流入口22が設けられている。また、第1給水管23の上端開口は連結管3Aに連結される第1流出口23Aを形成している。第1給水管23内には下端開口にねじ込まれた蓋部材23Bに一体化された図示しないストレーナが収納されている。
【0027】
第2給水管24の上端部には電磁式パイロット弁25Aを有する開閉弁25が連結され、その下流側に第2流出口21が形成されている。電磁式パイロット弁25Aが図示しない制御装置からの信号によって開閉することに伴い、開閉弁25を開閉させることができる。このようにして、第2流出口21から温水タンク本体13への給水が制御される。第2給水管24内には下端開口にねじ込まれた蓋部材24Aに一体化された図示しないストレーナが収納されている。
【0028】
バルブユニット20は、第2ケース12のバルブ取付部12Cに対応する位置に形成された取付片26を有している。取付片26の先端部にはビスBを挿通する貫通孔が貫設されている。バルブユニット20は、第2流出口21を第2ケース12に形成された流入口12Bに挿入し、取付片26の貫通孔からビスBをバルブ取付部12Cにねじ込むことにより、温水タンク本体13に取り付けられる。
【0029】
第2ケース12の前方側の側面部にはヒーター取付部12Dが形成されている。ヒーター取付部12Dにはヒーターユニット30が取り付けられている。ヒーターユニット30は、U字状に折り曲げられたヒーター31と、ヒーター31の両端部を固定した金属性のヒーター基板部32と、ヒーター基板部32の外表面の取り付けられたサーモスタット33とを有している。ヒーター取付部12Dには、ヒーター31を温水タンク本体13内に挿入する開口部が形成されており、その開口部から温水タンク本体13内にヒーター31を挿入した後、ヒーター基板部32をビスBにより第2ケース12に固定している。ヒーター基板部32はヒーター31から熱が伝播される。このため、ヒーター基板部32が設定温度以上になるとサーモスタット33が作動し、ヒーター31への通電を遮断する。
【0030】
第2ケース12は、側面部の3箇所から外側に突出して形成された温水タンク10を固定するための固定片12Eを有している。各固定片12Eの先端部には貫通孔が形成されている。温水タンク10は、図示しない便器本体2に固定されたベースプレートに各固定片12Eの貫通孔からビスをねじ込むことによりベースプレートに固定される。第2ケース12の下面部には、下方に延びた円筒状の水抜き部12Fが形成されている。水抜き部12Fの下端開口は、蓋部材12Gがねじ込まれて封止されている。
【0031】
第1保温部材14と第2保温部材15とは難燃性を有する硬質の発泡材から形成されている。第1保温部材14は第1ケース11の下端部11Aより上方の外表面より一回り大きい相似形状に形成されている。つまり、第1保温部材14の内表面は第1ケース11の外表面の形状に沿って形成されている。また、第1保温部材14の側面部の厚さは第1ケース11の下端部11Aが外側へ突出している幅と略同じである。
【0032】
また、第1保温部材14には、流出口11B及びセンサー取付部11Cに対応する部分に第1開口部14Aと、フック部11Dに対応する部分に第2開口部14Bとが形成されている。第1開口部14Aは第1保温部材14の前方右側の上面部から右側及び前方側の側面部の上端部にかけて開口して形成されている。第2開口部14Bは第1保温部材14の前方側の側面部の下端から上下方向の中間位置まで開口して形成されている。
【0033】
また、第1保温部材14には、ヒーター31に連結された通電用配線(電力線)34が通る細長形状の切欠き部14Cが形成されている。切欠き部14Cは、第1保温部材14の左側において、前方側の側面部の上端部から後方側の側面部の上端部にかけて、第1保温部材14の上面部を前後方向に延びて細長形状に形成されている。
【0034】
第2保温部材15は第2ケース12の上端部12Aより下方の外表面より一回り大きい相似形状に形成されている。つまり、第2保温部材15の内表面は第2ケース12の外表面の形状に沿って形成されている。また、第2保温部材15の側面部の厚さは第2ケース12の下端部12Aが外側へ突出している幅と略同じである。
【0035】
また、第2保温部材15には、流入口12B及びバルブ取付部12Cに対応する部分に切欠状の第3開口部15A、ヒーター取付部12Dに対応する部分に切欠状の第4開口部15B、第2ケース12の右後方コーナー部に形成された固定片12Eに対応する部分に切欠状の第5開口部15C及び水抜き部12Fに対応する部分に第6開口部15Dが形成されている。
【0036】
第3開口部15Aは第2保温部材15の左側の側面部の上端から下端近傍まで開口して形成されている。第4開口部15Bは第2保温部材15の右側の側面部の前側から前方側の側面部の左前方コーナー部の手前までの上端から下端近傍まで開口して形成されている。第5開口部15Cは第2保温部材15の右後方コーナー部の側面部の上端から上下方向の中間位置まで開口して形成されている。第6開口部15Dは下面部の左後方コーナー部に開口して形成されている。
【0037】
このように構成された第1保温部材14と第2保温部材15とは、温水タンク本体13のセンサー取付部11Cに水位センサーが取り付けられ、流入口12B及びバルブ取付部12Cにバルブユニット20が取り付けられ、さらにヒーター取付部12Dにヒーターユニット30が取り付けられた後に温水タンク本体13に取り付けられる。この際、第1ケース11には第1保温部材14が取り付けられ、第2ケース12には第2保温部材15が取り付けられて、温水タンク本体13の大部分を第1保温部材14と第2保温部材15とにより覆うことができる。
【0038】
第1保温部材14は、硬質の発泡材により形成されているため保形性を有し、かつ第1ケース11の外表面の形状に沿った内表面に形成されるとともに、流出口11B、センサー取付部11C及びフック部11Dに対応する部分が開口しているため、第1ケース11に容易に取り付けることができる。また、第2保温部材15も、硬質の発泡材により形成されているため保形性を有し、かつ第2ケース12の外表面の形状に沿った内表面に形成されるとともに、流入口12B、バルブ取付部12C、ヒーター取付部12D及び固定片12Eに対応する部分が開口しているため、第2ケース12に容易に取り付けることができる。
【0039】
また、第1ケース11と第2ケース12との接合がずれたとしても、第1保温部材14は第1ケース11の外表面に固定され、第2保温部材15は第2ケース12の外表面に固定されるため、第1保温部材14及び第2保温部材15の固定に影響せず、確実に第1保温部材14及び第2保温部材15を温水タンク本体13に取り付けることができる。
【0040】
したがって、実施例1の温水タンク10は、温水タンク本体13の外表面の大部分を覆うことができる保温部材(第1保温部材14及び第2保温部材15)を容易に取り付けることができる。
【0041】
温水タンク本体13に第1保温部材14と第2保温部材15とが取り付けられた後、ヒーター31に連結された通電用配線(電力線)34を切欠き部14Cに通し、電磁式パイロット弁25Aの端子に連結させる。このように切欠き部14Cが通電用配線(電力線)34の案内となるため、通電用配線(電力線)34の敷設を容易にすることができる。また、通電用配線(電力線)34を切欠き部14Cに通すことにより、取り回しを大きくすることなく、また第1保温部材14と洗浄タンク3の下面との間に通電用配線(電力線)34が挟持されてしまうことを防止することができる。この後、給水パイプ40の上流端部を流出口11Bに取り付ける。
【0042】
この温水タンク10では、温水タンク本体13に第1保温部材14及び第2保温部材15を取り付ける前後にかかわらず、流出口11Bに給水パイプ40の上流端部を着脱したり、センサー取付部11Cに水位センサーを着脱したり、バルブユニット20を流入口12及びバルブ取付部12Cに着脱したり、ヒーターユニット30をヒーター取付部12Dに着脱したりすることができる。このため、温水タンク10の組立てやメンテナンスを容易に行なうことができる。
【0043】
また、第2保温部材15が難燃性の発泡材から形成されているため、ヒーター取付部12Dの近傍まで第2保温部材15によって第2ケース12を覆うことができる。このため、温水タンク10の保温性を向上させることができ、消費電力も減らすことができる。
【0044】
<実施例2>
実施例2の温水タンク110は、図4に示すように、第1保温部材14の端部と第2保温部材15の端部とを連結する帯状の中間保温部材16とを備えている。他の構成は実施例1の温水タンク10と同一であり、同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0045】
実施例2の温水タンク110では、第1保温部材14と第2保温部材15との間に露出する第1ケース11の下端部11A及び第2ケース12の上端部12Aも中間保温部材16によって覆うことができる。このため、温水タンク110の保温性をさらに向上させることができ、消費電力もさらに減らすことができる。
【0046】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1及び2では、第1保温部材及び第2保温部材を難燃性を有する発泡材により形成したが、難燃性でなくてもよい。この場合、ヒーター取付部に対応する保温部材の開口を広く形成するとよい。また、ヒーター取付部の近傍のみを難燃性にしてもよい。
(2)実施例1及び2では、第1保温部材及び第2保温部材を硬質の発泡材により形成したが、柔軟性を有する発泡材であってもよい。
(3)実施例1及び2では、第1保温部材がヒーターに連結される通電用配線(電力線)が通る細長形状の切欠き部が設けられていたが、第2保温部材に通電用配線(電力線)が通る細長形状の切欠き部を設けてもよい。また、切欠き部は溝状に形成されていてもよい。
(4)実施例1及び2では、温水タンク本体を上下に分割する第1ケースと第2ケースとにより形成したが、温水タンク本体を左右に分割する2つのケースから形成してもよい。この場合、温水タンク本体の左右から取り付けられる2つの保温部材を用いて温水タンク本体の外表面を覆うことになる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は局部洗浄装置用の温水タンクに利用可能である。
【符号の説明】
【0048】
10…温水タンク
11…第1ケース
11A…(第1ケースの)下端部
12…第2ケース
12A…(第2ケースの)上端部
11B、11C、12B、12C、12D…取付部(11B…流出口、11C…センサー取付部、12B…流入口、12C…バルブ取付部、12D…ヒーター取付部)
13…温水タンク本体
14…第1保温部材
14C…切欠き部
15…第2保温部材
16…中間保温部材
31…ヒーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒーターを内部に配置し、内部に流入した水を貯留して温め、その温水を外部に流出させる温水タンクであって、
開口した端部を有する第1ケースと、開口した端部を有する第2ケースとを具備し、前記第1ケースの端部と前記第2ケースの端部とが接合され、内外に配置される部品の取付部が外表面に形成された温水タンク本体と、
前記取付部に対応する部分が開口し、内表面が前記第1ケースの外表面の形状に沿って形成されており、前記第1ケースの外表面に固定された第1保温部材と、
前記取付部に対応する部分が開口し、内表面が前記第2ケースの外表面の形状に沿って形成されており、前記第2ケースの外表面に固定された第2保温部材とを備えていることを特徴とする温水タンク。
【請求項2】
前記取付部は、上流側の給水路が連通して取り付けられる流入口、下流側の給水路が連通して取り付けられる流出口、又は前記ヒーターが取り付けられるヒーター取付部であることを特徴とする請求項1記載の温水タンク。
【請求項3】
第1保温部材又は第2保温部材は、前記ヒーター取付部の近傍が難燃材により形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の温水タンク。
【請求項4】
前記第1保温部材の端部と前記第2保温部材の端部とを連結する中間保温部材とを備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の温水タンク。
【請求項5】
前記第1保温部材及び前記第2保温部材は硬質の発泡材により形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の温水タンク。
【請求項6】
前記第1保温部材又は前記第2保温部材は前記ヒーターに連結される通電用配線が通る切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の温水タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−231983(P2011−231983A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−103027(P2010−103027)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】