説明

温熱マスク装置

【課題】マスク本体に電源コードを設けることなく長時間にわたり温熱効果を得ることができる温熱マスク装置を提供する。
【解決手段】蓄熱材6を含むマスク本体4と、このマスク本体4に配設された電気ヒータ7と、該電気ヒータ7に接続されたコネクタ8とを有する温熱マスク2と、温熱マスク2のコネクタ8と着脱可能なコンタクト部材15を有し、温熱マスク2が装着された際にコンタクト部材15がコネクタ8に接続し、電気ヒータ7に対して給電を行う構成の加熱用ホルダとにより温熱マスク装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は温熱マスク装置に係り、特に美容等に用いる温熱マスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、美顔の方法として、顔の皮膚を暖めることによる温熱効果で、血行を促進すると共に筋肉をほぐすことが行われている。この顔の皮膚に温熱を与える方法としては、例えば蒸しタオルを用い、これを顔に当てることが従来から行われている。しかしながら、この方法では蒸しタオルが比較的短時間に温度低下してしまうため、一定の美容効果を得るためには何度も蒸しタオルを交換する必要があり、その処理が面倒であった。
【0003】
そこで、電流を流すことにより発熱する発熱体をマスクに内装し、このマスクを顔に装着することにより温熱効果を長時間にわたり連続的に実現できる美顔用マスクが提供されるようになってきている(特許文献1)。この美顔用マスクは、シリコン或いはウレタン等の可撓性を有するマスク本体に、不織布からなる基板上に発熱体となる導電線が印刷された面状発熱体を配設した構成とされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平09−122166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に係るマスクでは、長時間通電することによりマスクが所望する温度よりも高くなることがあり、また電流の供給を停止すると直ぐに冷えてしまい、適温に保つのが困難であるという問題点があった。また、引用文献1に係るマスクでは、必然的にマスクに電源コードが接続された構造となり、この電源コードがマスクの使用に際して煩わしく、また電源コード分だけマスクが重くなるいという問題点もあった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、マスク本体に電源コードを設けることなく長時間にわたり温熱効果を得ることができる温熱マスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、第1の観点からは、
温熱マスクと、該温熱マスクを加熱するために用いる加熱用ホルダとにより構成される温熱マスク装置であって、
前記温熱マスクは、蓄熱材を含むマスク本体と、該マスク本体に配設された電気ヒータと、該電気ヒータに接続されたコネクタとを有し、
前記加熱用ホルダは前記コネクタと着脱可能なコンタクト部材を有し、前記温熱マスクが装着された際に前記コンタクト部材が前記コネクタに接続し、前記電気ヒータに対して給電を行う構成としたことを特徴とする温熱マスク装置により解決することができる。
【0008】
上記発明において、前記蓄熱材は38℃以上50℃以下の範囲で相変化を行う材料であることが望ましい。
【0009】
また上記発明において、前記マスク本体は、使用者に触れる側から、前記蓄熱材が内接された蓄熱材層と、高熱伝導材料よりなり該蓄熱材層上に形成された高熱伝導シートと、前記電気ヒータとを順次積層した構成であることが望ましい。
【0010】
また上記発明において、前記蓄熱材は、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステル又は非環状炭化水素の少なくとも一方を含むことが望ましい。
【0011】
また上記発明において、前記蓄熱材にワセリンを加えることもできる。
【発明の効果】
【0012】
開示の温熱マスク装置によれば、マスク本体を電気ヒータで加熱した後、蓄熱材により温度の低下を抑制できるため、長時間にわたり温熱効果を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の一実施形態である温熱マスク装置の全体構成図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態である温熱マスク装置を装着した状態を示す図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態である温熱マスク装置を構成する温熱マスクの断面図である。
【図4】図4は、蓄熱材の特性を示す図である。
【図5】図5は、蓄熱材としてミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックスを用いたときの蓄熱材と皮膚間の経時的な温度変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0015】
図1乃至図3は、本発明の一実施形態である温熱マスク装置1を説明するための図である。図1は温熱マスク装置1の全体構成を示しており、図2は温熱マスク装置1を構成する温熱マスク2を使用している状態を示す図であり、図3は温熱マスク2の断面図である。
【0016】
温熱マスク装置1は、温熱マスク2と加熱用ホルダ3とにより構成されている。図1に示すように、温熱マスク2は加熱用ホルダ3に対して装着脱可能な構成となっている。後述するように、温熱マスク2は加熱処理を行う際、加熱用ホルダ3に装着される。
【0017】
また、使用者Aが温熱マスク2を使用する際、温熱マスク2は加熱用ホルダ3から取り外した状態で使用される。よって、マスク使用時においては、電源コード16は温熱マスク2に接続しておらず、これにより温熱マスク2の使用性を向上している。以下、温熱マスク2及び加熱用ホルダ3の構成について説明する。
【0018】
温熱マスク2は、図3に示すようにマスク本体4、電気ヒータ7、及びコネクタ8等を有した構成とされている。またマスク本体4は、高熱伝導シート5と蓄熱材層6とを積層した構成とされている。
【0019】
図3において、図中右側が使用者Aの肌に触れる部位であり、図中左側が外側になる部位である。よって、マスク本体4は、使用者Aに触れる側から蓄熱材層6、高熱伝導シート5、及び電気ヒータ7を順次積層した構成とされている。
【0020】
マスク本体4を構成する高熱伝導シート5は、絶縁性を有したシートに封入されている。また、高熱伝導シート5は熱伝導性を高めるため、シート基材に高熱伝導性素材を混入した構成とされている。
【0021】
具体的には、本実施形態ではシート基材としてエチレン酢酸ビニル樹脂(EVA)を用いると共に、高熱伝導性素材として株式会社帝人製のラヒーマ(商品名)を混入したシートを用いている。また、本実施形態では、ラヒーマの混入量を30%(重量)としているが、これに限定されるものではない。このラヒーマは、約600W/M・kの熱伝導率を有している。
【0022】
しかしながら、高熱伝導シート5の材料はこれに限定されるものではなく、例えばアルミニウム、ステンレス,銅等の金属材、或いはアモルファス・ポリエチレンテレフタレート(A−PET),ポリ塩化ビニル(PVC)等の樹脂に高熱伝導性素材を混入した材料等を使用することが可能である。また、必要に応じて使用者の鼻及び口に対向する位置に通気孔を設けた構成としてもよい。
【0023】
電気ヒータ7は、電流を流すことにより発熱する面状の発熱導体により形成されている。この電気ヒータ7は、高熱伝導シート5の外側面に形成されている。また各電気ヒータ7の形状は、本実施形態では図1及び図3に示すようにヒータパッド7aを有した葉脈形状とされている。電気ヒータ7を複数のヒータパッド7aを有した葉脈形状とすることにより、マスク本体4に対してヒータパッド7aを高密度に形成することができる。
【0024】
尚、電気ヒータ7の形状は葉脈形状に限定されるものではなく、十字形状を有したヒータ形状としてもよく、また星形形状のヒータ形状等としてもよい。また、電気ヒータ7の形成方法は特に限定されるものではなく、例えばエッチング法、印刷法等を用いて形成することが可能である。これらの方法を用いることにより、複雑な形状の電気ヒータ7であっても容易に形成することができる。
【0025】
この電気ヒータ7は、コネクタ8に接続されている。このコネクタ8は高熱伝導シート5の下縁部で、かつ、使用者Aが温熱マスク2を装着した際に装着の邪魔にならない位置に配設されている。このコネクタ8は、後述するように温熱マスク2が加熱用ホルダ3に装着された際、加熱用ホルダ3に配設されたコンタクト部材15と電気的に接続するものである。
【0026】
外装カバー9は、電気ヒータ7及びコネクタ8を覆うように高熱伝導シート5に取り付けられる。よって、電気ヒータ7及びコネクタ8は、温熱マスク2の外部からは見えないように構成されている。しかしながら説明の便宜上、図1は外装カバー9を設けてない状態の温熱マスク2を示している。
【0027】
上記のように本実施形態に係る温熱マスク2は、電気ヒータ7のヒータパッド7aを葉脈形状とすることにより、マスク本体4に対してヒータパッド7aを高密度に形成している。また、高熱伝導シート5に高熱伝導性部材であるラヒーマ(商品名)を混入したことにより高熱伝導シート5の熱伝導性を高め、これにより電気ヒータ7で発生した熱を蓄熱材層6の全体に均一に熱伝導させることができる。これにより、本実施形態に係る温熱マスク2では、短時間で蓄熱材層6を均一温度に昇温することができる。
【0028】
次に、上記構成とされた温熱マスク2が装着される加熱用ホルダ3について説明する。
【0029】
加熱用ホルダ3は、基台10上に装着部12を設けた構成とされている。基台10にはAC100V電源に接続される電源コード16、交流を直流に変換するための整流用ダイオード、平滑用コンデンサ等の電子部品からなる電子回路、電子回路からの整流出力を電気ヒータ7の加熱に適した電圧に変換するトランス、及びこのトランスに接続されたコンタクト部材15等が設けられている。
【0030】
装着部12は、支持部13と底部14とにより構成されている。支持部13と底部14は図1に示されるようにL字状をなし、温熱マスク2の装着性が高められている。また、温熱マスク2が装着部12に装着された際、温熱マスク2のコネクタ8と対向する位置にはコンタクト部材15が設けられている。
【0031】
よつて、温熱マスク2を加熱用ホルダ3に装着することにより、コネクタ8とコンタクト部材15は電気的に接続される。これにより、加熱用ホルダ3を介して温熱マスク2の電気ヒータ7に給電が行われ、よって電気ヒータ7は加熱される。これにより、蓄熱材層6は高熱伝導シート5を介して加熱される。
【0032】
この際、蓄熱材層6を電気ヒータ7により適正加熱温度まで加熱する時間(この時間を既定加熱時間という)を予め実験で求めておくと共に、加熱用ホルダ3に電気ヒータ7に対する通電時間を計測するタイマーを設け、通電後に既定加熱時間が経過した後に自動的に電気ヒータ7に対する通電を停止する構成としてもよい。
【0033】
従来においては、最適温熱温度を維持するためにマスクに設けた電気ヒータ7に直接給電用の電源コードを接続した構成としていた。しかしながら、マスクに直接電源コードを接続した構成では、取り扱いが煩わしくマスクが重たくなってしまうことは前述した通りである。
そこで、本実施形態では温熱マスク2に蓄熱材層6及びこれを加熱する電気ヒータ7を設けると共に、電気ヒータ7にコネクタ8及びコンタクト部材15を介して給電を行う構成とした。これにより、使用時には温熱マスク2を加熱用ホルダ3から分離することができ、電源コード16が装着されていない状態で温熱マスク2を使用することが可能となった。したがって、本実施形態に係る温熱マスク装置1によれば、使用時における温熱マスク2の軽量化を図ることができ、使用性の向上を図ることができる。
【0034】
しかしながら、単に温熱マスク2と加熱用ホルダ3とを分離したのみの構成では、蓄熱材層6を設けていない従来の温熱マスクでは、電気ヒータへの給電を停止すると同時に急速に温熱マスクの温度が低下し、所望する温熱効果を実現することができなかった。そこで、本実施形態に係る温熱マスク2では、蓄熱材層6を設けることにより、電気ヒータ7に対する給電を中止しても温熱マスク2が温熱効果を奏しうる温度に長時間維持できるようにしたことを特徴としている。
【0035】
次に、温熱マスク2の蓄熱材層6に使用している蓄熱材について説明する。この蓄熱材は、電気ヒータ7による蓄熱材層6の加熱処理が終了した後も、温熱マスク2の温度を使用者Aに対して温熱効果を奏しうる温度に維持するために設けられている。
【0036】
温熱マスクを用いて美容に適した温熱処理を行う場合、最適な温熱効果を奏しうるマスク温度は38℃〜42℃(以下、最適温熱温度という)である。また、温熱処理を効果的なものとするには、最適温熱温度を10分間程度維持させる必要がある。
【0037】
蓄熱材の材料としては、38℃以上50℃以下の温度領域で固相−液相間の相転移する材料であれば特に制限なく使用することができ、例えば、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステル、非環状炭化水素を単独で、もしくは2種類以上を混合した混合物で、38℃以上50℃以下の温度領域で固相−液相間の相転移する材料を使用することができる。更に、38℃以上50℃以下の温度領域で固相−液相間の相転移する範囲で、上記材料にワセリンを混合することもできる。
【0038】
具体的には、ミリスチン酸ミリスチル、パラフィンワックス115(商品名、日本精蝋株式会社製)、EMW−003(商品名、日本精蝋株式会社製)及び、上記化合物の混合物が使用できる。また、パラフィンワックス115にワセリン(エイコサンやテトラコンタンなどの直鎖炭化水素の混合物)を混合して使用することができる。
【0039】
本実施形態では、蓄熱材としてミリスチン酸ミリスチル(クローダジャパン株式会社製)及び、パラフィンワックス115(日本精蝋株式会社製)を用いた。ミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックス115は、38℃以上50℃以下の温度領域で固相−液相間の相転移する材料である。また、このミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックス115は、いずれも安全性の高い材料であり、化粧品の原料としても用いられるものである。
【0040】
本実施形態のように、温熱効果を実現しうる温度範囲内で相変化を行う材料を蓄熱材として使用することにより、温熱マスク2の温度低下を防止できる理由について、図4を用いて説明する。
【0041】
図4は、温熱効果を実現しうる温度範囲内で相変化を行う材料と、相変化を行わない材料との間における蓄熱量の違いを示すための図である。同図では、横軸に熱量を取り、縦軸に温度を取り、また温熱効果を実現しうる温度範囲を使用範囲と示している。また、図中矢印Aで示す蓄熱材(蓄熱材Aという)は、ミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックス115のように使用範囲内で固相から液相に相変化を行うものである。これに対し、図中矢印Bで示す材料(比較材料Bという)は、使用範囲内で相変化を起こさないものである。
【0042】
図4に示すように、比較材料Bでは、印加される熱量の変化に伴い温度は常に一定の割合で上昇し、よってその軌跡は略直線状となる。よって、使用範囲内において比較材料Bに蓄熱される蓄熱量は図中EBとなる。
【0043】
これに対して使用範囲内で相変化を行う蓄熱材Aでは、相変化を行う際には熱エネルギー(潜熱)が必要となる。このため、蓄熱材Aでは使用範囲内で大きな蓄熱量EAが蓄熱される(EB<EA)。よって、蓄熱された熱量が放出される場合、比較材料Bに比べて蓄熱材Aの方が長時間にわたり高い温度を維持することができる。
【0044】
上記の理由に基づき本実施形態では、蓄熱材層6に含有させる蓄熱材として、使用者Aの肌に対して温熱効果を実現しうる温度範囲(使用範囲)内で相変化を行う特性を有するミリスチン酸ミリスチル又はパラフィンワックス115を用いた。具体的には、本実施形態では、蓄熱材としてミリスチン酸ミリスチルを用いた場合には、蓄熱材層6に含まれるミリスチン酸ミリスチルの含有量を15g/35cm2とした。また、蓄熱材としてパラフィンワックス115を用いた場合には、蓄熱材層6に含まれるパラフィンワックス115の含有量を15g/50cm2とした。
【0045】
図5は、ミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックス115を上記のように含有させた熱材層6の経時的な温度変化を示す図である。同図では、横軸に時間を取り、縦軸に蓄熱材層と使用者Aの皮膚との間の温度を示している。
また、図中矢印Aで示すのはパラフィンワックス115を含有した蓄熱材層の特性であり、図中矢印Bで示すのはミリスチン酸ミリスチルを含有した蓄熱材層の特性である。また、同図に示す実験結果では、夫々の蓄熱層を50℃の恒温槽に一晩聖地し、その後の肌負荷後の温度推移を測定した。尚、温度を50℃に設定したのは、電気ヒータ7により蓄熱材層6が加熱される温度が約50℃であるからである。
【0046】
同図に示すように、ミリスチン酸ミリスチル及びパラフィンワックス115のいずれを用いた場合であっても、10分以上にわたり38℃〜42℃の温度(温熱効果を実現しうる温度範囲)に蓄熱材層の温度を保つことができた。温熱マスクを用いた通常の温熱処理時間は、5分〜10分である。よって、本実施形態に係る蓄熱材層6を用いることにより、温熱マスク2を加熱用ホルダ3と分離し、電源コード16を温熱マスク2に設けない構成としても、使用者Aに対して確実な温熱処理を行うことができることが実証された。
【0047】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上記した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能なものである。
【0048】
例えば、蓄熱材層6に含有させる蓄熱材は上記したミリスチン酸ミリスチル,パラフィンワックス115に限定されるものではなく、上記した温熱効果を実現しうる温度範囲(使用範囲)内で相変化を行う特性を有する材料であれば、他の材料を用いることも可能である。この際、蓄熱材層6は使用者Aの肌に触れる可能性がある部位となるため、安全性の高い材料であることが必要である。
【0049】
また上記実施形態では、蓄熱材層6を使用者Aの肌に直接接触させる構成を示したが、蓄熱材層6と使用者Aの肌との間に化粧料を含浸した化粧シート等を設け、より温熱効果を高めることとしてもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 温熱マスク装置
2 温熱マスク
3 加熱用ホルダ
4 マスク本体
5 高熱伝導シート
6 蓄熱材層
7 電気ヒータ
7a ヒータパッド
8 コネクタ
10 基台
12 装着部
13 支持部
14 底部
15 コンタクト部材
16 電源コード


【特許請求の範囲】
【請求項1】
温熱マスクと、該温熱マスクを加熱するために用いる加熱用ホルダとにより構成される温熱マスク装置であって、
前記温熱マスクは、蓄熱材を含むマスク本体と、該マスク本体に配設された電気ヒータと、該電気ヒータに接続されたコネクタとを有し、
前記加熱用ホルダは前記コネクタと着脱可能なコンタクト部材を有し、前記温熱マスクが装着された際に前記コンタクト部材が前記コネクタに接続し、前記電気ヒータに対して給電を行う構成としたことを特徴とする温熱マスク装置。
【請求項2】
前記蓄熱材は、38℃以上50℃以下の範囲で相変化を行う材料であることを特徴とする請求項1記載の温熱マスク装置。
【請求項3】
前記マスク本体は、使用者に触れる側から、前記蓄熱材が内接された蓄熱材層と、高熱伝導材料よりなり該蓄熱材層上に形成された高熱伝導シートと、前記電気ヒータとを順次積層した構成であることを特徴とする請求項1又は2記載の温熱マスク装置。
【請求項4】
前記蓄熱材は、高級脂肪酸と一価又は二価の高級アルコールとのエステル又は非環状炭化水素の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の温熱マスク装置。
【請求項5】
前記蓄熱材にワセリンを加えたことを特徴とする請求項4記載の温熱マスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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