測定プローブ
【課題】空洞内の被覆を検査でき、または空洞の被覆の厚さまたは不十分にしかアクセス可能でない区域を非破壊方式で判定できる測定プローブを提供する。
【解決手段】開口部によってアクセス可能な、または曲がった表面上の、特に空洞26内の薄い層の厚さの非破壊測定のための測定プローブ11であって、センサ要素と前記空洞26の検査予定の表面27上でセンサ要素に割り当てられる接触式球状のキャップとを備える測定ヘッド17と、前記測定プローブ11を測定予定の表面27上を表面27に沿って位置決めしガイドするための掴み要素12とを備え、それによってこの掴み要素12に長い弾性的に曲り易いガイド・バー16が設けられ、ガイド・バーは掴み要素12に対向するその端部上に少なくとも1つの測定ヘッド17をその測定ヘッドがガイド・バー16に対して移動できる。
【解決手段】開口部によってアクセス可能な、または曲がった表面上の、特に空洞26内の薄い層の厚さの非破壊測定のための測定プローブ11であって、センサ要素と前記空洞26の検査予定の表面27上でセンサ要素に割り当てられる接触式球状のキャップとを備える測定ヘッド17と、前記測定プローブ11を測定予定の表面27上を表面27に沿って位置決めしガイドするための掴み要素12とを備え、それによってこの掴み要素12に長い弾性的に曲り易いガイド・バー16が設けられ、ガイド・バーは掴み要素12に対向するその端部上に少なくとも1つの測定ヘッド17をその測定ヘッドがガイド・バー16に対して移動できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の開口部を介してアクセス可能な空洞内における薄層に関して、その厚さの非破壊測定に適する測定プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ国特許出願公開第102005054593号において、薄い層の厚さの非破壊測定用の測定プローブが知られており、それは少なくとも1つのセンサ要素をハウジング内に備える。接触式の球状のキャップが、次のようにセンサ要素に割り当てられている、すなわち、測定プローブがこの接触式球状キャップによって測定予定の被覆の表面上に配置され得るようされている。続いて、層厚さの非破壊測定をこの型式の測定プローブで行うことができる。一般に、この型式の測定プローブは、測定を行うために手動で測定表面上に配置される。測定スタンドの使用も意図される可能性がある。この方法では、この型式の測定プローブを配置できるようにするために、測定表面に十分にアクセス可能であるべきである。
【0003】
一方では益々増加する品質要求、他方では益々増加するコスト圧力に起因して、例えば空洞被覆も検査され、監視されることが必要である。例えば自動車産業では、車体のシル領域内の空洞が被覆される。これは陰極浸漬被覆または浸漬上塗り被覆によって行われる。構造的な設計に起因して、この種の空洞は小さな開口部を介してしかアクセスできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ国特許出願公開第102005054593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、それを介して特に空洞内の被覆を検査でき、または空洞の被覆の厚さまたは不十分にしかアクセス可能でない区域を非破壊方式で判定できる測定プローブを作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によればこの目的は、請求項1の特徴による測定プローブによって達成される。他の好ましい実施形態およびさらなる発展は、さらなる請求項で与えられる。
【0007】
本発明による測定プローブであって、掴み要素を有し、それに細長い、弾性的に曲り易いガイド・バーが配置され、ガイド・バーは、その自由端部上に、ガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度で移動可能な少なくとも1つの測定ヘッドを収容する測定プローブを用いて、少なくとも1つの測定ヘッドが空洞内の小さな開口部内に、または外側から容易にアクセスできない区域内に挿入され、続いて空洞内の、または不十分にしかアクセスできない区域内の、測定予定の表面に向かってガイド・バーを介して移動する。この少なくとも1つの測定ヘッドが一回以上空洞内の被覆上に配置される間に、または被覆に沿ってガイドされる間に、被覆の層厚さを1点で、または異なる点のところで求めることができ、その結果特に空洞の被覆をこの型式の測定プローブによって品質について検査することができる。少なくとも1つの測定ヘッドが測定予定の表面に信頼性高く接触するのを確実にするように、この細長い、弾性的に曲り易いガイド・バーによって少なくとも1つの測定ヘッドに最小限の力を加えることができる。同時に、曲がった測定表面に対する接触も、測定表面に対してガイド・バーを対応して向けることなく簡単な方法で容易に行うことができる。ガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度を有する少なくとも1つの測定ヘッドを連接可能に搭載することによって、この測定ヘッドは、測定プローブの掴み要素の保持位置とは独立に、測定表面上に自発的に真すぐに立ち上がり、層厚さの測定を行うための正しい位置に、測定表面上に位置することができる。何故なら、固定されたガイド・バーの保持位置、したがって測定ヘッドに対するガイド・バーの角度位置が、測定ヘッドが測定表面に接触している間、または測定表面に沿ってガイドされる間、変化し、適合するからである。この方法で、空洞内の被覆の測定および検査における簡単な取り扱いを促進させる、測定プローブまたは内部プローブが作り出される。
【0008】
この測定プローブの好ましい一形態は、少なくとも1つの測定ヘッドが、少なくとも1つの自由度で移動可能な方式でガイド・バーに取り付けられるハウジング内に、好ましくは取り外し可能に配置されることを意図している。この配置は、測定ヘッドを異なる用途のために取り外し可能であり、かつハウジング内に保護される利点を有する。
【0009】
この測定プローブの好ましい実施形態では、ハウジングおよびガイド・バーは、少なくとも1つのヒンジ軸によって相互接続され、特に測定ヘッドの長手方向軸に対して直角に向けられるヒンジ軸が設けられ、測定ヘッドの長手方向軸は、測定予定の表面に対して実質的に直角に向けられる。この配置によって、構造に関して簡単な方式で形成し、測定表面に対する測定ヘッドの接触中、測定プローブのガイド部の方向と測定表面の方向との間を補償することが可能になる。
【0010】
この測定プローブの代替の実施形態では、測定ヘッドを受けるハウジングとガイド・バーは、玉継手によって相互接続される。そのような玉継手連結によって、ガイド・バーに対する測定ヘッドの位置の3次元の変更が可能になる。したがって、測定表面に対する少なくとも1つの測定ヘッドの位置は、非常に融通のきく方式で適合させることができる。
【0011】
本発明のさらなる代替の実施形態では、少なくとも1つの測定ヘッドがキャリアー・プレート上に配置され、このプレートは複数の帯状の、特に平らな帯状のばね要素によって保持され、連結要素を介してガイド・バーに対向的に連結可能である。この配置は、測定プローブが検査予定の表面に対して接触するとき、並んで配置されるこの帯状のばね要素が少なくとも1つの測定ヘッドに対して低レベルの圧力を少なくとも加えることができ、測定ヘッドが測定表面に信頼性高く接するのを可能にする利点を与える。さらに、並んで配置されるこれらのばね要素によって、個々のばね要素の共通の長手方向軸周りの少なくともわずかな回転が同時に可能になる。したがってこの配置は、少なくとも1つの測定ヘッドが、ガイド・バーに対するたわみおよび枢動可能性に関して摩擦のない方式で搭載される利点を与える。これらの帯状のばね要素は、単純な方式でガイド・バーに連結することができる連結要素によって保持され、連結されるのが好ましい。これは結果として、単純な組立ておよび分解になる。その上、ガイド・バー上に沿ってガイドされる信号線は、ねじ、固定またはクランプ接続を介した、例えばクランピングによって、ガイド・バー上の信号線と簡単な方式で接触させることができる。
【0012】
この代替の実施形態の好ましい形態では、これらのばね要素は平面に並んで、互いからある距離のところに配置される。したがって、ガイド・バーまたはこのばね要素の長手方向軸に対するガイド・ヘッドの半径方向のたわみは限定することができる。同時に接触の方向の弾力性を増加させることができる。キャリアー・プレートの方に向けられるばね要素の端部は、キャリアー・プレートの重心のところに、またはプローブ・ユニットの重心内に取り付けるのが好ましい。その結果、少なくとも1つの測定ヘッドが検査予定の測定表面上で正しい位置に配置されるのを確実にすることができる。例えば、そのようなプローブ・ユニットは、2点支承または3点支承が形成されるような方式で、1つの測定ヘッドをと少なくとも1つの補助ポール備えるキャリアー・プレートから、あるいは2つの異なる測定ヘッドと任意選択で1つの補助ポールとから構成することができる。別法として、全てが互いに異なる、または1つのみが他と異なる3つの測定ヘッドを設けることができる。
【0013】
さらに、これらの帯状のばね要素は、導電性であることが好ましい。これによって、これらのばね要素は2重の目的の役目を果たし、追加の電線の必要性を取り除くことが可能になる。その結果、プローブ・ユニット全体の重量が相当に軽減され、測定に負の影響を有するさらなる干渉力を無くすことができる。
【0014】
さらに、この代替の実施形態では、キャリアー・プレートはハウジング内に配置することができ、ばね要素はハウジングから取り外し可能になるように配置することができる。したがって、これらのばね要素も、個々の要素を保護するハウジングを担持する。
【0015】
さらに、蓄勢要素がキャリアー・プレートとハウジングの間に好ましくは配置され、少なくとも1つの測定ヘッドをハウジングに嵌入させ得るように支持する。したがって、この少なくとも1つの測定ヘッドは、過大な力が加えられる場合保護される。この蓄勢要素は、好ましくはキャリアー・プレートまたはプローブ・ユニットの重心に取り付けることができる。
【0016】
補助ポールが少なくとも1つの測定ヘッドに隣接して配置されるのが有利である。これを介していわゆるガイド・シューを作り出すことができ、それはガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度を有し、ガイド・バーの向きとは独立に移動可能であるように配置され、センサ要素が画定された形で測定表面に配置されるのを可能にし、または測定表面に対するセンサ要素の画定された方向付けを可能にする。この少なくとも1つの測定ヘッドおよび少なくとも1つの補助ポールは、測定プローブがガイド・シューによって測定表面に対して基本的に直角に向くように、互いに隣接して配置されるのが好ましい。その結果、不正確な取り扱いに起因する測定誤差を相当に減少させることができる。この補助ポールは、接触式の球状のキャップ、ローラーまたは摺動構成部品として特に設計される。損傷を避けるために、この補助ポールが表面に滑らかに接触し、測定表面と自律的に整列し、任意選択で表面に沿ってガイドされ、それによって、測定が行われている間補助ポールが測定ヘッドに後れて配置されるのが好ましいことは、全ての実施形態に対し共通である。ハウジングがヒンジ軸または玉継手を介してガイド・バーに好ましく連結される実施形態では、少なくとも1つの補助ポールがハウジング上に配置される。少なくとも1つの測定ヘッドがキャリアー・プレート上に配置される、さらなる代替の実施形態では、少なくとも1つの補助ポールがキャリアー・プレート上に配置される。
【0017】
測定プローブの好ましい形態によれば、この少なくとも1つの測定ヘッドは、磁気誘導測定方法によって、渦電流方法によってまたは直流場方法によって、あるいはホール・プローブを使用する磁気方法によって層厚さを検出し、少なくとも1つのさらなる測定ヘッドが前述の方法のうちの任意の1つによって層厚さを検出する。したがって、そのような測定プローブは、2つ以上の異なる測定ヘッドの使用によって広く使用することができ、同一のまたは異なる測定ヘッドは並んで配置され、ガイド・バー上の測定ヘッドを交換する必要はない。この実施形態では、枢動点がこれらの2つの異なる測定ヘッドの間で、並んで配置される帯状のばね要素によって形成される長手方向軸内にある、または2つの測定ヘッドと補助ポールの間にまたは3つの測定ヘッドの間に重心が形成されるのが好ましい。
【0018】
曲がった表面を測定するとき、これら2つの異なる測定ヘッドは、表面に沿った路線に沿った測定点に対して一列に、ガイド・バーまたは掴み要素に対して向けられるのが好ましい。その結果、測定表面上での信頼性の高い配置を形成することができ、正確な測定結果を得ることができる。
【0019】
さらに、1つの測定ヘッドと共に3点支承を形成する、2つの補助ポールが設けられる。別法として、2つの測定ヘッド、特に2つの異なる測定ヘッドも、1つの補助ポールと共に3点支承を形成することができる。その結果、このハウジングまたはキャリアー・プレートは、測定ヘッドが測定表面に対して直角であるように、ガイド・バーの向きとは独立に、測定表面に対して自発的に向くことができる。したがって、測定表面の向きが変化する場合、または例えば、測定表面が曲がって進行する場合、測定表面に対する測定ヘッドの実質的に直角の位置決めも可能になる。
【0020】
この測定プローブは、ハウジングをガイド・バーに連結するために、ヒンジ軸または玉継手が測定ヘッドと少なくとも1つの補助ポールの間の区域内に設けられる配置を有するのが好ましい。ハウジングは、このヒンジ軸によってガイド・バーに柔軟なまたは枢動可能な方式で保持される。その結果、測定ヘッドは補助ポールと共に、測定表面に対して正しく位置決めすることができ、ガイド・バーの向きとは独立に測定表面上に配置することができる。
【0021】
さらに、ハウジングとガイド・バーを連結するこのヒンジ軸または玉継手は、補助ポールより測定ヘッドに近く位置決めするのが好ましい。これを介して、少なくとも低い配置モーメントまたは線モーメントしか測定ヘッドに生じない、何故ならヒンジ軸と補助ポールの間のレバーアームは、ヒンジ軸と測定ヘッドの間のレバーアームより少なくともわずかに大きいからである。さらなる追加の手段なしで、検査予定の表面上への測定ヘッドのしっかりした接触を確実にすることができる。
【0022】
さらにこの測定ヘッドは、ハウジングの長手方向軸に沿って好ましくは少なくともわずかに移動可能になるように、ハウジング内に配置される。その結果、測定ヘッドが測定表面上にしっかりとあることを確実にすることができる。同時に高すぎる押圧力も避けることができる。
【0023】
この測定プローブの代替の形態は、ガイド・バーと測定ヘッドの間の捩り制限保護部または蓄勢要素(機械的エネルギー蓄積要素)を提供し、それは、ガイド・バーに対して傾いたまたは事前画定された当初の位置に測定ヘッドを位置決めする。その結果、測定プローブを開口部を介して空洞内に挿入するとき、空洞の内側での測定ヘッドのこの位置決めは外側から見るのが困難であり、または最早見ることができないけれども、測定ヘッドがガイド・バーに対して知られた位置に向けられるのが確実になり、検査予定の表面上の測定ヘッドのしっかりした接触が簡単な取り扱いで引き続き促進されるのを確実にすることができる。
【0024】
測定プローブのガイド・バーは、曲がった進路を有する細長い基部本体を有するのが好ましく、それによってこのガイド・バーは、その横断面軸に関して剛体的に設計され、その長手方向で少なくともわずかに弾性的に曲り易いように設計される。その結果このガイド・バーは相対的にねじれに耐える設計を有し、その結果単純にガイド・バーの曲率の少なくともわずかな平坦化、または曲率の厳しい傾動が可能になる。その結果、測定ヘッドの正確なガイドが与えられる。ガイド・バーのこの好ましい曲がった進路のお蔭で、非常に小さな空洞の場合でさえ、空洞内へガイド・バーを選択的に、十分に沈ませ、挿入し、引き続き少なくとも1つの測定ヘッドとの信頼性の高い接触を行わせることが可能になる。別法としてこのガイド・バーは、直線で延びることもでき、したがって、内側被覆を測定するためにパイプ、異形部品、ホース等内に挿入することができる。
【0025】
このガイド・バーが、その曲率のその内側に少なくとも1つの摺動表面または接触表面を有するのが好ましい。この摺動表面または接触表面によって、空洞内に繋がる開口部上の縁部に沿った測定ヘッドの目標とされる、非傾動のガイドが可能になる。
【0026】
さらに、このガイド・バーは、長手方向に延びるU字形の凹部を有するのが好ましく、それは特に、ガイド・バーの曲がった基部本体の内側に設けられ、その中に測定ヘッドに繋がる信号線がガイドされる。この配置は同時に、信号線の保護される受け入れを容易にする。何故ならば凹部のフリーなU字形の側面に設けられる摺動表面および接触表面は特に、信号線の反対側にわずかに突起し、それがこれらを保護するからである。
【0027】
さらにこのガイド・バーは、その全長にわたり曲がった形態を有することができる。この方法では等しい曲率が設けられるのが好ましい。別法としてこの曲率は、空洞の幾何学的形状に適合される異なる半径を備えることができ、それが空洞内の検査予定の表面または被覆に沿った測定ヘッドの最適なガイドを容易にする。
【0028】
本発明の好ましい実施形態では、このガイド・バーは、いくつかの部品から形成され、2つの隣接するバー部分が連結要素によって相互連結されるのが好ましい。一方では、この形態は異なる長さのガイド・バーを形成し、特定の用途に適合させるのを可能にする。他方ではその結果、空洞および空洞の幾何学的形状に対する異なるレベルのアクセス可能性に対する、用途特定の適応が可能になる。例えば、非常に小さな空洞について、ある程度直線の、または少ししか曲がっていないガイド・バーを形成することができ、一方他の空洞について、かなり曲がったガイド・バーを空洞内への深い挿入のために形成することができる。これらの連結要素は、ロッド部分とのプラグイン連結を形成するのが好ましく、これらの連結要素は、例えば固定的にまたは圧入によって堅く相互連結され、モジュール構造のために再度互いから分離できることも好ましい。
【0029】
複数の部品のガイド・バーのさらなる好ましい形態では、この連結要素は、強制的なたわみによってその開始位置に戻るのが好ましい、柔軟性のあるキンクを有する。例えばこの柔軟性のあるキンクは、プラスチック材料、金属等から形成することができる。一方では掴み要素によって伝達される少なくとも1つの測定ヘッドの接触デバイスをその結果得ることができるが、他方では弾性的に曲り易いガイド・バーが同時に形成される。
【0030】
さらに、信号線の接続のために、この連結要素は、直通接続のためのプラグイン接触部を備えるのが好ましい。例えば、ロッド部分が連結要素に挿入されるとき、隣接するロッド部分に電気的に接触でき、それがやはり前方にロッド部分を有する、またはロッド部分内にガイドされる電線または信号線を接続するように、同じ連結要素によって受けられるように、連結要素内での接続線との自動接触を達成することができる。
【0031】
ガイド・バーの第1の有利な形態では、これは金属材料、特にばね鋼から作られ、好ましくは機械加工によって、または成型方法によって製造することができる。この型式のガイド・バーは、高い安定性とたわみ後当初の形体に戻るための高いスプリングバック能力を伴う、高い弾力性とを有する。
【0032】
このガイド・バーのさらなる代替の形態は、これが熱可塑性エラストマーから製造されることを意図している。このプラスチックは、金属材料、特にばね鋼と類似する特性を有することができる。プラスチックから作られるこのガイド・バーも、機械加工によって、ならびにプレス曲げ方法によって製造することができる。
【0033】
このガイド・バーのさらなる代替の形態は、これが可塑性複合基質から作られることを意図しており、その場合導電性経路が埋め込まれるのが好ましい。この種の可塑性複合基質に対して、例えば、ガラス繊維織物、炭素繊維織物または別の繊維強化プラスチック材料を使用することができ、それはガイド・バーの外形を作り出すために、鋳型内に配置されさらに樹脂などを充填するのが好ましい。信号線を、同時に接続することができる。信号線の製造では、ガイド・バーの外形も同時に作り出すことができる。
【0034】
本発明ならびに本発明のさらなる有利な実施形態およびさらなる発展は、続いてより詳細に説明され、図面に示す実例を使用して図示される。この記載および図面から得られる特徴は、本発明による任意の組合せで個々にまたは別々に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による測定プローブの概略側面図である。
【図2】図1による測定プローブのさらなる概略図である。
【図3】図1による測定プローブの測定ヘッドの概略拡大断面図である。
【図4】図2の線IV−IVの沿った概略断面図である。
【図5】図4によるガイド・バーの代替形態の図である。
【図6a】層の厚さを測定するための、空洞内の図1による測定プローブの異なる作動位置を示す図である。
【図6b】層の厚さを測定するための、空洞内の図1による測定プローブの異なる作動位置を示す図である。
【図7】図3の代替実施形態の概略断面図である。
【図8】図6による実施形態の下からの概略図である。
【図9】図1に対するさらなる代替実施形態の概略断面図である。
【図10】図9の実施形態による測定ヘッドの斜視図である。
【図11】測定ヘッド上に配置されるばね要素を有する、測定ヘッドの概略詳細図である。
【図12】図9に対する代替実施形態の上からの概略図である。
【図13】図12による実施形態の概略側面図である。
【図14】図12に対する代替実施形態の上からの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明による測定プローブ11の概略側面図を図1に示す。この測定プローブのさらなる概略図は図2与えられる。測定プローブ11は、内部測定プローブまたは内部プローブとも表示され、それは特に、例えば開口部によってアクセス可能な、またはアクセスするのに困難な領域内の空洞内の薄い層の厚さの非破壊測定のために使用される。
【0037】
この測定プローブ11は中に、詳細が図示されない評価デバイスに測定プローブ11を接続する接続線14が外に通じている、掴み要素12を含む。この掴み要素12はガイド・バー16を受け入れ、ガイド・バー16はその前方端部上に少なくとも1つのセンサ要素18を有する測定ヘッド17を備え、この測定ヘッドは、少なくとも1つの自由度で曲がることができるようにガイド・バー16に保持される。この測定ヘッド17は、例えばヒンジ軸21によってガイド・バー16に連結されるハウジング20内に配置される。この方法では、ガイド・バー16はU字形の凹部またはフォークを前方端部上に有し、かつハウジング20がガイド・バー16上で連結リンク23間に位置決めされ、ヒンジ軸21の周りを枢動的にガイドされるようにハウジング20を部分的に取り囲む、連結リンク23を含む。さらに停止部24を、前記ガイド・バーに沿って長手方向に変位可能な方式でガイド・バー上に設けることができ、その結果として空洞または不十分にしかアクセスできない空間内のガイド・バー16の沈み深さが画定され、判定される。したがって、測定予定の複数の物体について、この停止部24を介した測定予定の物体に対する測定ヘッド17の画定される位置決めのお蔭で、同じ測定点で比較可能な測定値を常に取り込むことができる。
【0038】
図3に、その中に配置される測定ヘッド17を有するハウジング20とガイド・バー16の前方端部の概略拡大断面図を示す。測定プローブ11は、空洞26内のその測定ヘッド17を伴って検査予定の表面27上に位置決めされ、それによって測定ヘッド17は、空洞26内の開口部28を介して空洞26の内側に挿入することができる。
【0039】
この型式の空洞26は、例えば、自動車の車体内に、特に車体のシル領域またはAピラー、BピラーまたはCピラー内に形成される可能性がある。同様に、この種の空洞26は、車体の他の区域内に、他の物体、デバイスまたは設備内に存在する場合があり、特別な理由、例えば早期の腐蝕を避けるために被覆を有する。浸漬被覆または陰極浸漬被覆が車両の車体内の空洞26を被覆するために好ましく使用される。空洞26内の表面27は、層厚さまたは層品質に関して測定プローブ11によって非破壊的に検査される。
【0040】
特にこのハウジング20は、測定ヘッド17を前方区域内に受け入れる。これは、検査予定の表面27に対して基本的に直角向けられるセンサ要素18を包み込む。このセンサ要素18は、前方端部のところに接触式球状キャップ31を備える。この接触式球状キャップ31および少なくとも1つのセンサ要素18は両方とも、同じ長手方向軸内にあることが好ましい。この型式のセンサ要素18は、ポット・マグネット上に少なくとも1つのコイルを有して設計される、または遮蔽されないバイポーラーとして設計されるマグネットを有する、一次コイルおよび2次コイルによって好ましく形成することができる。この型式のセンサ要素18は、磁気誘導方法による測定を容易にする。この磁気誘導測定方法は例えば、鋼および鉄などの磁化可能なベース材料上の、例えばクロム、銅および亜鉛または類似物などの非鉄金属被覆の厚さ、ならびに鋼および鉄などの磁化可能なベース材料上の、塗料、ラッカーおよびプラスチック層の厚さの測定のために適している。例えば、測定領域が1800μmまでの層厚さを含む場合、300Hzより低い周波数が好ましく使用される。別法として、そのようなセンサ要素18は、渦電流方法、すなわち、例えばアルミニウムの上の、塗料、ラッカー、プラスチック、またはアルミニウムの上の銅、黄銅、ステンレス鋼、または他の陽極酸化される層などの、非鉄材料上の非電導層の厚さの非破壊測定が高周波の交流磁場で行われる、渦電流方法による測定を行うために使用することができる。さらに図13に示すように、センサ要素61を備える測定ヘッド60を設けることができ、このセンサ要素61はホール・センサ64の近辺のフィールド・コンセントレータ63上に設けられる永久磁石62を備える。このホール・センサ64は、接触式球状のキャップ31のすぐ後ろにある。したがって、測定は、直流磁場方法によって行うことができる。
【0041】
このセンサ要素18は、ハウジング20に対して、測定ヘッド17または測定ヘッド・レシーバ32内で、それが少なくともわずかに移動可能になるように配置するのが好ましい。測定ヘッド・レシーバ32は、ハウジング20内に同じ高さで、好ましくは調整可能に位置決めされる。補助ポール33が、好ましくは細長い、長方形形状のハウジング20の対向する端部上に設けられる。この補助ポール33も、接触式球状のキャップによって形成することができる。同様に、ハウジング20内にしっかりと押圧されるボール、またはローラーまたは同様なものを設けることができる。この補助ポール33の支持点は、センサ要素18またはその接触式の球状のキャップ31と等しくハウジング34の下側から隔てられて配置されるのが好ましい。
【0042】
補助ポール33と、測定ヘッド17のレシーバを有するハウジング20の形態に起因して、いわゆるガイド・シューが作り出され、それは検査予定の表面27に沿ってガイド・バー16によって簡単な方式でガイドされ、それ自体を測定予定の表面27に向けることができる。
【0043】
ヒンジ軸21が、補助ポール33とセンサ要素18または測定ヘッド17との間に配置され、それはハウジング20がガイド・バー16に対して少なくとも1つの自由度で枢動可能になるように、ハウジング20を配置する。別法として、このハウジング20はガイド・バー16に、複数のヒンジ軸によっていくつかの自由度を有して連接することができる。
【0044】
図3に示す実施形態では、このヒンジ軸21は、補助ポール33より測定ヘッド17に近く位置決めされるのが好ましい。その結果、測定ヘッド17を有する測定プローブ11を表面27上に配置するとき、ハウジング20を表面27上に先ず最初に補助ポール33によって配置することが可能になり、同じ表面27上への測定ヘッド17の確実な接触が、梃子の作用によって続いて達成され、維持される。3点支承が、空洞26または不十分にしかアクセスできない区域内の被覆を信頼性高く測定するために有利である。そのような3点支承は、例えば、1つの測定ヘッドと2つの補助ポールによって、または本明細書で後で詳細に説明するように、2つの測定ポールまたは2つの測定ヘッドによって、2つの測定ポールまたは2つの測定ヘッドと1つの補助ポールによって、または3つの測定ポールまたは3つの測定ヘッドによって設けることができる。
【0045】
測定ヘッド17と共に、センサ18を取り外しできるような方式でハウジング20上に設けることが好ましい。この方法では、特にプラグ接続がセンサ要素18と信号線36の間に形成される。信号線36は、ガイド・バー16に沿ってハウジング20から延び、掴み要素12内に入る。測定プローブ11の形態に応じて、信号線36をアクセス線14に接続するために、プラグを掴み要素12内に設けることができる。この実施形態は、異なるガイド・バー16を同じ掴み要素12で交換可能に受け入れることができ、それによってガイド・バー16は、サイズ、形状および曲率に関して、および/または測定ヘッド17のサイズ、形状および型式において異なる設計を有することができる利点を有する。別法として、信号線36は、掴み要素12を通り一体で供給し、アクセス線14として外に導き出すことができる。
【0046】
図2の線IV−IVに沿った概略断面図を図4に示し、それは例えば、どのようにガイド・バー16の横断面を形成することができか、ならびにどのように信号線36をガイド・バー16に対して配置し、ガイドすることができるかを示す。
【0047】
第1の実施形態によれば、このガイド・バー16は、外側にU字形の凹部39を含む、細長い、長方形の基部本体38を備える。この凹部39は、ガイド・バー16の曲率に対して、内側に設けるのが好ましい。このU字形の凹部39内に、信号線36が保護位置内に位置決めされ、接着剤接合またはクランプ接合によって固定することができる。この信号線36は、U字形の凹部39内に成型することもできる。この実施形態も、信号線36に対向して高くなった接触表面41が、U字形の凹部39に隣接して形成される利点を有する。これらの接触表面41は、信号線36のために磨耗保護を与え、同時に、測定が行われるとき信号線36が損傷しないように、開口部28の縁部43に沿ったガイドとして沿って滑動することができる。
【0048】
このガイド・バー16は、その長手方向に例えば図1に示す曲率を有するのが好ましい。この曲率は、単一の半径に沿って生じさせることができる。この曲率は不連続であることもでき、それによって曲率の異なる半径を一緒にひと続きにすることができる。曲率の異なって形成される区画、または曲率進路とは独立に、このガイド・バー16は、ガイド・バーの端部上の連結リンクに沿った1つの軸が、掴み要素12の長手方向軸に対して90°と180°の間の角度のところにあり、それに対してガイド・バーが延びるように、曲がったまたは曲線の進路を有する。それに加えて、曲がった区画の間に、直線で走る区画も設けることができる。
【0049】
図4による実施例では、このガイド・バー16はステンレス鋼から形成され、U字形の凹部39はフライス加工によって作成される。同様に、使用に応じて、材料を除去することによって曲率を導入することができる、または曲げることによって曲率進路を導入することができる、変形されたまたは引き伸ばされた外形を設けることができる。別法として、図4によるこのガイド・バー16は、プラスチック材料または繊維強化プラスチックから形成することができる。この方法では、材料の選択は、少なくとも低い弾力性および低い弾性ひずみエネルギが与えられるように、行われるべきである。
【0050】
図4に対する代替のガイド・バー16の実施形態を図5に横断面で示す。この実施形態では、信号線36は例えば多芯導線として形成され、この導線は、例えば曲率および剛性、ならびに横断面の横断方向および捩りに起因する弾性ひずみエネルギに関して同じ特性を有するプラスチック被覆を有する。空洞26の内側で測定ヘッド17を容易に移動させるために、接触表面41は、この実施形態では2つの狭い前面から形成されるのが好ましい。
【0051】
より詳しくは示さないガイド・バー12の代替の実施形態では、図4および5からのガイド・バーの実施形態の組み合わせが存在することができる。例えば、掴み要素に連結されるこのガイド・バー16は、最初にステンレス鋼から形成することができる。例えば、このガイド・バー16は、可塑性基質のプラスチックで被覆される信号線36を除き、その長さの半分の後、またはその長さの2/3の後はステンレス鋼から構成することができる。
【0052】
空洞26に対する測定プローブ11の2つの異なる作動位置を図6aおよび図6bに示す。図6aは、測定プローブ11の挿入のすぐ後で空洞26内に突起する第1の作動位置と、表面27上で測定を開始するために設けられた測定ヘッド17を有するハウジング20とを示す。ガイド・バー16に対する測定ヘッド17の柔軟性に関する少なくとも1つの自由度に起因して、この測定ヘッド17は、開口部28を通り供給された後、検査予定の表面27上に載っていることができる。続いて、この測定プローブ11はさらに空洞26の内側に押され、それによって掴み要素12は連続的にハウジング20向かってガイドされ、表面27に沿ったガイド・バー16の位置の変化が存在する。例えば、図6bはそのようなさらなる作動位置を示す。ガイド・バー16の曲率および補助ポール33より測定ヘッド17に近いヒンジ軸21の位置決めに起因して、この測定ヘッド17は、測定予定の表面27上に維持される。このガイド・バー16の曲率は、空洞26内の開口部28のサイズならびに空洞26の内部容積に応じて適合させることができる。
【0053】
図7は、測定プローブ11のさらなる実施形態の概略断面図を示す。この実施形態は図3による実施形態と大きく異なり、そこではヒンジ軸21の代わりに玉継手46が設けられ、それを介してガイド・バー16とハウジング20が枢動可能な方式で相互連結される。ガイド・バー16の端部上に、ボール49と一体になるパイプ部分48を備える玉継手46の第1のヒンジ部分47が配置される。この第1のヒンジ部分47は、ハウジング20の第2のヒンジ部分51内に枢動可能に搭載され、このヒンジ部分51は、ハウジングの下側部分53にプリズム形のソケット52と、ハウジング・カバー54内にプリズム形のソケット52とを備えるのが好ましい。このハウジング・カバー54は、ハウジング下側部分53にねじ結合によって固定されるのが好ましい。第1のヒンジ部分47内に、特にパイプ部分48内に、信号線36がガイド・バー16から測定ヘッド17までガイドされる。この場合、信号線36はガイド・バー16のハウジング側面端部のところで測定ヘッド17に接続されるのが好ましい。玉継手に対する別法として、少なくとも1つの測定ヘッド17をガイド・バー16に枢動可能な方式で保持するために、カルダン式自在継手等も設けることができる。
【0054】
捩り制限保護部55が、ガイド・バー16とハウジング20の間に設けられ、例えばピンとして形成される。このピンは、堅くガイド・バー16に連結され、ハウジング20内の凹部56内に対向するように係合する。これによって、ボール部分47の長手方向軸周りのハウジング20の回転が所定の角度範囲内に制限され、どのような枢動も矢印Aの方向に画成されることを確実にされる。したがってこのハウジング20は、信号線36の少なくともわずかな固有の剛性と組み合わされてさえ、測定プローブ11が測定表面27から高くなると、ガイド・バー16に対する当初の位置に自発的に向くことができる。
【0055】
図8は、玉継手を備える測定プローブ11の代替実施形態の、ハウジング20の下からの視野を示す。この実施形態では、2つの補助ポール33が、この2つの補助ポール33とセンサ要素18が3点支承を形成するように、測定ヘッド17から離れたある位置のところに配置される。その結果、測定表面27に対する測定ヘッド17の画定される、傾きのない配置を行うことが可能になる。この玉継手46は、2つの補助ポール33とセンサ要素18によって形成される三角形の内側に位置決めするのが好ましい。図7および図8によるこの実施形態で使用される玉継手46は、最小限の摩擦を伴って形成されるのが好ましい。それに対応するものとして、この目的のために低摩擦材料を使用することができる。
【0056】
図9は、図1に対するさらなる代替の実施形態の概略断面図を示す。この測定プローブ11は、中にプローブ・ユニット57を配置することができる2つの部分または多数の部分のハウジング20から構成される。このプローブ・ユニット57はキャリアー・プレート58を備え、その上にばね要素59が配置され、このばね要素59は、やはりキャリアー・プレート58に固定される少なくとも1つの測定ヘッド17に連結される。例えば2つの補助ポール33(図10)が、キャリアー・プレート58の同じ側で測定ヘッド17に隣接して配置され、これらの補助ポールおよび測定ヘッド17は、3点支承を形成するのが好ましい。これらは、互いに対して正三角形または2等辺三角形の形態で配置することができる。
【0057】
これらのばね要素は、キャリアー・プレート58の反対側に固定され、帯状のばね要素59として形成されるのが好ましい。キャリアー・プレート58またはプローブ・ユニット57の重心に取り付けられる、4つの帯状のばね要素59が形成されるのが好ましい。これらのばね要素59は、それぞれの場合に2つのばね要素59がセンサ要素18のコイルに接続されるように、導電性である。磁気誘導による測定のために、この測定ヘッド17は、直径がより小さいコイルと、直径がより大きなコイルとを備え、これらの4つの帯状のばね要素59は、これらのコイルと電気的に接触する。これらのばね要素59は、ベリリウム銅等から形成されるのが好ましい。その結果、簡単な接触および信号伝達を、ガイド・バー16上の信号線36と測定ヘッド17との間で生じさせることができる。
【0058】
この4つの帯状のばね要素59は、この連結要素66がガイド・バー16の端部に容易に固定可能であり、ガイド・バー16の上にまたはその中にガイドされる信号線36との接触を行うのが可能になるような方式で、連結要素66を介して互いに連結されるのが好ましい。これらのばね要素59は、ガイド機能に加えてさらにばね機能を有する。プローブ・ユニット57は、曲がりが測定ヘッド17の長手方向軸内で、長手方向軸に対して可能になるような方式で、弾性的に曲り易いようにこれらのばね要素59を介してガイド・バー16に搭載される。同時に、好ましくは共通の平面に配置されるばね要素59のこの配置によって、ガイド・バー16が測定表面27に対して保持されていない、または正確にガイドされていない場合、この配置の結果としてまたは帯状のばね要素59の幅および/または互いからのそれらの距離の結果として、個々のばね要素59の共通の長手方向軸58の周りの回転の角度を決めることができ、かつ測定予定の表面27に対する測定ヘッド17の傾動のない取り付けも可能になる方式で、ばね要素59の共通の長手方向軸87周りの回転移動が可能になる。その上、蓄勢(機械的エネルギー蓄積)要素69、特に圧縮ばね要素を、ハウジング20内に設けることができるのが好ましい可能性がある。この蓄勢要素69は、螺旋または円錐ばね要素として形成されるのが好ましい。このばね要素は、ハウジング20内でのキャリアー・プレート58の傾動を防止し、測定ヘッド17および任意選択でその補助ポール33も表面27に対して向けさせる。さらに、蓄勢要素のばね付勢を調整するために(より細部にわたって示さない)位置決めねじをハウジング20内に設けることができる。
【0059】
図9から図11によるこの実施形態は、測定ヘッド17を制限するガイド部が設けられないことによって特に特徴付けられる。板ばねのような作用を有する帯状のばね要素59、および任意選択的に追加で設けられる圧縮ばね69の両方は、測定ヘッド17が3点支承によって取り付けられるとき、キャリアー・プレート58とその上に配置される少なくとも1つの測定ヘッド17に摩擦なしの方式で作用し、画定される位置が選定されるような方式で、それらがガイド・バー16に対して揺動するのを可能にする。そのような配置は、相当に重量を軽くしたプローブ・ユニット57を作ることができる利点をさらに提供する。
【0060】
このプローブ・ユニット57はハウジング20内に配置することができ、ハウジング・ベースは測定ヘッドのための凹部と補助ポール33とを備える。このプローブ・ユニット57がハウジング20内に配置されるとき、これらは閉じられる。例えば図7に記載するように、2つの部分のハウジングを設けることができる。プローブ・ユニット57は、蓄勢要素によって傾動しない方式でハウジング20の内側に搭載される。
【0061】
図12および図13は、図9から図11と比較した測定プローブの代替の実施形態を示す。この実施形態では、異なるさらなる測定ヘッド60と好ましくは補助ポール33とがキャリアー・プレート58上に、測定ヘッド17、60および補助ポール33が3点支承を形成するように、測定ヘッド17に隣接して配置される。この測定ヘッド17は、磁気誘導によって層厚さを測定するために設けられるセンサ要素18を備える。この測定ヘッド60は、渦電流方法によって層厚さを測定するために設計されるセンサ要素61を備える。これは特に図13から明らかになる。したがって、これらのばね要素59は、測定ヘッド17、60の数および接続部の数に合せることができる。好ましい摩擦なしの揺動を可能にするために、これらのばね要素59はそれに対応して、互いからのそれらの距離、それらの厚さおよび/またはそれらの幅に関して変更することができる。例えばこれらの測定ヘッド17、60は、それらの接続の線がガイド・バーの長手方向軸に対して直角に向けられるように、ハウジング20内で向けられる。したがって、例えば曲がった表面上に配置されるとき、測定ヘッド17、60は、簡単な方式で曲がった表面27の外面に対して向けることができる。測定ヘッド17、60の互いに対する配置および任意選択的に追加される補助ポール33の配置は例示にすぎず、異なる位置決めで設けることもできる。ばね要素59の端部は、3点支承を形成する測定ヘッド17、60および補助ポール33の重心に取り付けられ、力がばね要素59を介してキャリアー・プレート内に導入されるのが好ましい。蓄勢要素69も、力を重心内に導入することができる。
【0062】
図14は、図9から図11の測定プローブ11、または図12および図13の測定プローブ11によるプローブ・ユニット57に対するさらなる代替の実施形態を示す。おおむね構造に関して図9から図11および図12と図13による実施形態に対応する、この実施形態では、測定ヘッド17および測定ヘッド60のみが、対照的にキャリアー・プレート58上に設けられ、追加の補助ポール33は除外されている。例えば、これらの2つの測定ヘッド17、60は、ガイド・バー16の長手方向に対して横切って向けられている。これらは、画定される方式で表面線に沿って曲がった測定表面に対して接触させることができる。この場合には、画定される接触が同様に、これらの測定ヘッド17、60が一列に並んで配置されることの結果として与えられる。別法として、図14に示す測定ヘッド17、60の向きも、90°回転させて設けることができる。
【符号の説明】
【0063】
11 測定プローブ; 12 掴み要素; 14 接続線; 16 ガイド・バー;
17 測定ヘッド; 18 センサ要素; 20 ハウジング; 21 ヒンジ軸;
23 連結リンク; 24 停止部; 26 空洞; 27 検査予定の表面;
28 開口部; 31 球状キャップ; 32 測定ヘッド・レシーバ;
33 補助ポール; 34 ハウジング; 36 信号線; 38 基部本体;
39 凹部; 41 高くなった接触表面; 43 縁部; 46 玉継手;
47 第1のヒンジ部分; 48 パイプ部分; 49 ボール;
51 第2のヒンジ部分; 52 ソケット; 53 ハウジング下側部分;
54 ハウジング・カバー; 55 捩り制限保護部; 57 プローブ・ユニット;
58 キャリアー・プレート; 59 ばね要素; 60 測定ヘッド;
61 センサ要素; 62 永久磁石; 63 フィールド・コンセントレータ;
64 ホール・センサ; 69 蓄勢要素。
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の開口部を介してアクセス可能な空洞内における薄層に関して、その厚さの非破壊測定に適する測定プローブに関する。
【背景技術】
【0002】
ドイツ国特許出願公開第102005054593号において、薄い層の厚さの非破壊測定用の測定プローブが知られており、それは少なくとも1つのセンサ要素をハウジング内に備える。接触式の球状のキャップが、次のようにセンサ要素に割り当てられている、すなわち、測定プローブがこの接触式球状キャップによって測定予定の被覆の表面上に配置され得るようされている。続いて、層厚さの非破壊測定をこの型式の測定プローブで行うことができる。一般に、この型式の測定プローブは、測定を行うために手動で測定表面上に配置される。測定スタンドの使用も意図される可能性がある。この方法では、この型式の測定プローブを配置できるようにするために、測定表面に十分にアクセス可能であるべきである。
【0003】
一方では益々増加する品質要求、他方では益々増加するコスト圧力に起因して、例えば空洞被覆も検査され、監視されることが必要である。例えば自動車産業では、車体のシル領域内の空洞が被覆される。これは陰極浸漬被覆または浸漬上塗り被覆によって行われる。構造的な設計に起因して、この種の空洞は小さな開口部を介してしかアクセスできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ドイツ国特許出願公開第102005054593号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、それを介して特に空洞内の被覆を検査でき、または空洞の被覆の厚さまたは不十分にしかアクセス可能でない区域を非破壊方式で判定できる測定プローブを作り出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によればこの目的は、請求項1の特徴による測定プローブによって達成される。他の好ましい実施形態およびさらなる発展は、さらなる請求項で与えられる。
【0007】
本発明による測定プローブであって、掴み要素を有し、それに細長い、弾性的に曲り易いガイド・バーが配置され、ガイド・バーは、その自由端部上に、ガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度で移動可能な少なくとも1つの測定ヘッドを収容する測定プローブを用いて、少なくとも1つの測定ヘッドが空洞内の小さな開口部内に、または外側から容易にアクセスできない区域内に挿入され、続いて空洞内の、または不十分にしかアクセスできない区域内の、測定予定の表面に向かってガイド・バーを介して移動する。この少なくとも1つの測定ヘッドが一回以上空洞内の被覆上に配置される間に、または被覆に沿ってガイドされる間に、被覆の層厚さを1点で、または異なる点のところで求めることができ、その結果特に空洞の被覆をこの型式の測定プローブによって品質について検査することができる。少なくとも1つの測定ヘッドが測定予定の表面に信頼性高く接触するのを確実にするように、この細長い、弾性的に曲り易いガイド・バーによって少なくとも1つの測定ヘッドに最小限の力を加えることができる。同時に、曲がった測定表面に対する接触も、測定表面に対してガイド・バーを対応して向けることなく簡単な方法で容易に行うことができる。ガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度を有する少なくとも1つの測定ヘッドを連接可能に搭載することによって、この測定ヘッドは、測定プローブの掴み要素の保持位置とは独立に、測定表面上に自発的に真すぐに立ち上がり、層厚さの測定を行うための正しい位置に、測定表面上に位置することができる。何故なら、固定されたガイド・バーの保持位置、したがって測定ヘッドに対するガイド・バーの角度位置が、測定ヘッドが測定表面に接触している間、または測定表面に沿ってガイドされる間、変化し、適合するからである。この方法で、空洞内の被覆の測定および検査における簡単な取り扱いを促進させる、測定プローブまたは内部プローブが作り出される。
【0008】
この測定プローブの好ましい一形態は、少なくとも1つの測定ヘッドが、少なくとも1つの自由度で移動可能な方式でガイド・バーに取り付けられるハウジング内に、好ましくは取り外し可能に配置されることを意図している。この配置は、測定ヘッドを異なる用途のために取り外し可能であり、かつハウジング内に保護される利点を有する。
【0009】
この測定プローブの好ましい実施形態では、ハウジングおよびガイド・バーは、少なくとも1つのヒンジ軸によって相互接続され、特に測定ヘッドの長手方向軸に対して直角に向けられるヒンジ軸が設けられ、測定ヘッドの長手方向軸は、測定予定の表面に対して実質的に直角に向けられる。この配置によって、構造に関して簡単な方式で形成し、測定表面に対する測定ヘッドの接触中、測定プローブのガイド部の方向と測定表面の方向との間を補償することが可能になる。
【0010】
この測定プローブの代替の実施形態では、測定ヘッドを受けるハウジングとガイド・バーは、玉継手によって相互接続される。そのような玉継手連結によって、ガイド・バーに対する測定ヘッドの位置の3次元の変更が可能になる。したがって、測定表面に対する少なくとも1つの測定ヘッドの位置は、非常に融通のきく方式で適合させることができる。
【0011】
本発明のさらなる代替の実施形態では、少なくとも1つの測定ヘッドがキャリアー・プレート上に配置され、このプレートは複数の帯状の、特に平らな帯状のばね要素によって保持され、連結要素を介してガイド・バーに対向的に連結可能である。この配置は、測定プローブが検査予定の表面に対して接触するとき、並んで配置されるこの帯状のばね要素が少なくとも1つの測定ヘッドに対して低レベルの圧力を少なくとも加えることができ、測定ヘッドが測定表面に信頼性高く接するのを可能にする利点を与える。さらに、並んで配置されるこれらのばね要素によって、個々のばね要素の共通の長手方向軸周りの少なくともわずかな回転が同時に可能になる。したがってこの配置は、少なくとも1つの測定ヘッドが、ガイド・バーに対するたわみおよび枢動可能性に関して摩擦のない方式で搭載される利点を与える。これらの帯状のばね要素は、単純な方式でガイド・バーに連結することができる連結要素によって保持され、連結されるのが好ましい。これは結果として、単純な組立ておよび分解になる。その上、ガイド・バー上に沿ってガイドされる信号線は、ねじ、固定またはクランプ接続を介した、例えばクランピングによって、ガイド・バー上の信号線と簡単な方式で接触させることができる。
【0012】
この代替の実施形態の好ましい形態では、これらのばね要素は平面に並んで、互いからある距離のところに配置される。したがって、ガイド・バーまたはこのばね要素の長手方向軸に対するガイド・ヘッドの半径方向のたわみは限定することができる。同時に接触の方向の弾力性を増加させることができる。キャリアー・プレートの方に向けられるばね要素の端部は、キャリアー・プレートの重心のところに、またはプローブ・ユニットの重心内に取り付けるのが好ましい。その結果、少なくとも1つの測定ヘッドが検査予定の測定表面上で正しい位置に配置されるのを確実にすることができる。例えば、そのようなプローブ・ユニットは、2点支承または3点支承が形成されるような方式で、1つの測定ヘッドをと少なくとも1つの補助ポール備えるキャリアー・プレートから、あるいは2つの異なる測定ヘッドと任意選択で1つの補助ポールとから構成することができる。別法として、全てが互いに異なる、または1つのみが他と異なる3つの測定ヘッドを設けることができる。
【0013】
さらに、これらの帯状のばね要素は、導電性であることが好ましい。これによって、これらのばね要素は2重の目的の役目を果たし、追加の電線の必要性を取り除くことが可能になる。その結果、プローブ・ユニット全体の重量が相当に軽減され、測定に負の影響を有するさらなる干渉力を無くすことができる。
【0014】
さらに、この代替の実施形態では、キャリアー・プレートはハウジング内に配置することができ、ばね要素はハウジングから取り外し可能になるように配置することができる。したがって、これらのばね要素も、個々の要素を保護するハウジングを担持する。
【0015】
さらに、蓄勢要素がキャリアー・プレートとハウジングの間に好ましくは配置され、少なくとも1つの測定ヘッドをハウジングに嵌入させ得るように支持する。したがって、この少なくとも1つの測定ヘッドは、過大な力が加えられる場合保護される。この蓄勢要素は、好ましくはキャリアー・プレートまたはプローブ・ユニットの重心に取り付けることができる。
【0016】
補助ポールが少なくとも1つの測定ヘッドに隣接して配置されるのが有利である。これを介していわゆるガイド・シューを作り出すことができ、それはガイド・バーに対して少なくとも1つの自由度を有し、ガイド・バーの向きとは独立に移動可能であるように配置され、センサ要素が画定された形で測定表面に配置されるのを可能にし、または測定表面に対するセンサ要素の画定された方向付けを可能にする。この少なくとも1つの測定ヘッドおよび少なくとも1つの補助ポールは、測定プローブがガイド・シューによって測定表面に対して基本的に直角に向くように、互いに隣接して配置されるのが好ましい。その結果、不正確な取り扱いに起因する測定誤差を相当に減少させることができる。この補助ポールは、接触式の球状のキャップ、ローラーまたは摺動構成部品として特に設計される。損傷を避けるために、この補助ポールが表面に滑らかに接触し、測定表面と自律的に整列し、任意選択で表面に沿ってガイドされ、それによって、測定が行われている間補助ポールが測定ヘッドに後れて配置されるのが好ましいことは、全ての実施形態に対し共通である。ハウジングがヒンジ軸または玉継手を介してガイド・バーに好ましく連結される実施形態では、少なくとも1つの補助ポールがハウジング上に配置される。少なくとも1つの測定ヘッドがキャリアー・プレート上に配置される、さらなる代替の実施形態では、少なくとも1つの補助ポールがキャリアー・プレート上に配置される。
【0017】
測定プローブの好ましい形態によれば、この少なくとも1つの測定ヘッドは、磁気誘導測定方法によって、渦電流方法によってまたは直流場方法によって、あるいはホール・プローブを使用する磁気方法によって層厚さを検出し、少なくとも1つのさらなる測定ヘッドが前述の方法のうちの任意の1つによって層厚さを検出する。したがって、そのような測定プローブは、2つ以上の異なる測定ヘッドの使用によって広く使用することができ、同一のまたは異なる測定ヘッドは並んで配置され、ガイド・バー上の測定ヘッドを交換する必要はない。この実施形態では、枢動点がこれらの2つの異なる測定ヘッドの間で、並んで配置される帯状のばね要素によって形成される長手方向軸内にある、または2つの測定ヘッドと補助ポールの間にまたは3つの測定ヘッドの間に重心が形成されるのが好ましい。
【0018】
曲がった表面を測定するとき、これら2つの異なる測定ヘッドは、表面に沿った路線に沿った測定点に対して一列に、ガイド・バーまたは掴み要素に対して向けられるのが好ましい。その結果、測定表面上での信頼性の高い配置を形成することができ、正確な測定結果を得ることができる。
【0019】
さらに、1つの測定ヘッドと共に3点支承を形成する、2つの補助ポールが設けられる。別法として、2つの測定ヘッド、特に2つの異なる測定ヘッドも、1つの補助ポールと共に3点支承を形成することができる。その結果、このハウジングまたはキャリアー・プレートは、測定ヘッドが測定表面に対して直角であるように、ガイド・バーの向きとは独立に、測定表面に対して自発的に向くことができる。したがって、測定表面の向きが変化する場合、または例えば、測定表面が曲がって進行する場合、測定表面に対する測定ヘッドの実質的に直角の位置決めも可能になる。
【0020】
この測定プローブは、ハウジングをガイド・バーに連結するために、ヒンジ軸または玉継手が測定ヘッドと少なくとも1つの補助ポールの間の区域内に設けられる配置を有するのが好ましい。ハウジングは、このヒンジ軸によってガイド・バーに柔軟なまたは枢動可能な方式で保持される。その結果、測定ヘッドは補助ポールと共に、測定表面に対して正しく位置決めすることができ、ガイド・バーの向きとは独立に測定表面上に配置することができる。
【0021】
さらに、ハウジングとガイド・バーを連結するこのヒンジ軸または玉継手は、補助ポールより測定ヘッドに近く位置決めするのが好ましい。これを介して、少なくとも低い配置モーメントまたは線モーメントしか測定ヘッドに生じない、何故ならヒンジ軸と補助ポールの間のレバーアームは、ヒンジ軸と測定ヘッドの間のレバーアームより少なくともわずかに大きいからである。さらなる追加の手段なしで、検査予定の表面上への測定ヘッドのしっかりした接触を確実にすることができる。
【0022】
さらにこの測定ヘッドは、ハウジングの長手方向軸に沿って好ましくは少なくともわずかに移動可能になるように、ハウジング内に配置される。その結果、測定ヘッドが測定表面上にしっかりとあることを確実にすることができる。同時に高すぎる押圧力も避けることができる。
【0023】
この測定プローブの代替の形態は、ガイド・バーと測定ヘッドの間の捩り制限保護部または蓄勢要素(機械的エネルギー蓄積要素)を提供し、それは、ガイド・バーに対して傾いたまたは事前画定された当初の位置に測定ヘッドを位置決めする。その結果、測定プローブを開口部を介して空洞内に挿入するとき、空洞の内側での測定ヘッドのこの位置決めは外側から見るのが困難であり、または最早見ることができないけれども、測定ヘッドがガイド・バーに対して知られた位置に向けられるのが確実になり、検査予定の表面上の測定ヘッドのしっかりした接触が簡単な取り扱いで引き続き促進されるのを確実にすることができる。
【0024】
測定プローブのガイド・バーは、曲がった進路を有する細長い基部本体を有するのが好ましく、それによってこのガイド・バーは、その横断面軸に関して剛体的に設計され、その長手方向で少なくともわずかに弾性的に曲り易いように設計される。その結果このガイド・バーは相対的にねじれに耐える設計を有し、その結果単純にガイド・バーの曲率の少なくともわずかな平坦化、または曲率の厳しい傾動が可能になる。その結果、測定ヘッドの正確なガイドが与えられる。ガイド・バーのこの好ましい曲がった進路のお蔭で、非常に小さな空洞の場合でさえ、空洞内へガイド・バーを選択的に、十分に沈ませ、挿入し、引き続き少なくとも1つの測定ヘッドとの信頼性の高い接触を行わせることが可能になる。別法としてこのガイド・バーは、直線で延びることもでき、したがって、内側被覆を測定するためにパイプ、異形部品、ホース等内に挿入することができる。
【0025】
このガイド・バーが、その曲率のその内側に少なくとも1つの摺動表面または接触表面を有するのが好ましい。この摺動表面または接触表面によって、空洞内に繋がる開口部上の縁部に沿った測定ヘッドの目標とされる、非傾動のガイドが可能になる。
【0026】
さらに、このガイド・バーは、長手方向に延びるU字形の凹部を有するのが好ましく、それは特に、ガイド・バーの曲がった基部本体の内側に設けられ、その中に測定ヘッドに繋がる信号線がガイドされる。この配置は同時に、信号線の保護される受け入れを容易にする。何故ならば凹部のフリーなU字形の側面に設けられる摺動表面および接触表面は特に、信号線の反対側にわずかに突起し、それがこれらを保護するからである。
【0027】
さらにこのガイド・バーは、その全長にわたり曲がった形態を有することができる。この方法では等しい曲率が設けられるのが好ましい。別法としてこの曲率は、空洞の幾何学的形状に適合される異なる半径を備えることができ、それが空洞内の検査予定の表面または被覆に沿った測定ヘッドの最適なガイドを容易にする。
【0028】
本発明の好ましい実施形態では、このガイド・バーは、いくつかの部品から形成され、2つの隣接するバー部分が連結要素によって相互連結されるのが好ましい。一方では、この形態は異なる長さのガイド・バーを形成し、特定の用途に適合させるのを可能にする。他方ではその結果、空洞および空洞の幾何学的形状に対する異なるレベルのアクセス可能性に対する、用途特定の適応が可能になる。例えば、非常に小さな空洞について、ある程度直線の、または少ししか曲がっていないガイド・バーを形成することができ、一方他の空洞について、かなり曲がったガイド・バーを空洞内への深い挿入のために形成することができる。これらの連結要素は、ロッド部分とのプラグイン連結を形成するのが好ましく、これらの連結要素は、例えば固定的にまたは圧入によって堅く相互連結され、モジュール構造のために再度互いから分離できることも好ましい。
【0029】
複数の部品のガイド・バーのさらなる好ましい形態では、この連結要素は、強制的なたわみによってその開始位置に戻るのが好ましい、柔軟性のあるキンクを有する。例えばこの柔軟性のあるキンクは、プラスチック材料、金属等から形成することができる。一方では掴み要素によって伝達される少なくとも1つの測定ヘッドの接触デバイスをその結果得ることができるが、他方では弾性的に曲り易いガイド・バーが同時に形成される。
【0030】
さらに、信号線の接続のために、この連結要素は、直通接続のためのプラグイン接触部を備えるのが好ましい。例えば、ロッド部分が連結要素に挿入されるとき、隣接するロッド部分に電気的に接触でき、それがやはり前方にロッド部分を有する、またはロッド部分内にガイドされる電線または信号線を接続するように、同じ連結要素によって受けられるように、連結要素内での接続線との自動接触を達成することができる。
【0031】
ガイド・バーの第1の有利な形態では、これは金属材料、特にばね鋼から作られ、好ましくは機械加工によって、または成型方法によって製造することができる。この型式のガイド・バーは、高い安定性とたわみ後当初の形体に戻るための高いスプリングバック能力を伴う、高い弾力性とを有する。
【0032】
このガイド・バーのさらなる代替の形態は、これが熱可塑性エラストマーから製造されることを意図している。このプラスチックは、金属材料、特にばね鋼と類似する特性を有することができる。プラスチックから作られるこのガイド・バーも、機械加工によって、ならびにプレス曲げ方法によって製造することができる。
【0033】
このガイド・バーのさらなる代替の形態は、これが可塑性複合基質から作られることを意図しており、その場合導電性経路が埋め込まれるのが好ましい。この種の可塑性複合基質に対して、例えば、ガラス繊維織物、炭素繊維織物または別の繊維強化プラスチック材料を使用することができ、それはガイド・バーの外形を作り出すために、鋳型内に配置されさらに樹脂などを充填するのが好ましい。信号線を、同時に接続することができる。信号線の製造では、ガイド・バーの外形も同時に作り出すことができる。
【0034】
本発明ならびに本発明のさらなる有利な実施形態およびさらなる発展は、続いてより詳細に説明され、図面に示す実例を使用して図示される。この記載および図面から得られる特徴は、本発明による任意の組合せで個々にまたは別々に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明による測定プローブの概略側面図である。
【図2】図1による測定プローブのさらなる概略図である。
【図3】図1による測定プローブの測定ヘッドの概略拡大断面図である。
【図4】図2の線IV−IVの沿った概略断面図である。
【図5】図4によるガイド・バーの代替形態の図である。
【図6a】層の厚さを測定するための、空洞内の図1による測定プローブの異なる作動位置を示す図である。
【図6b】層の厚さを測定するための、空洞内の図1による測定プローブの異なる作動位置を示す図である。
【図7】図3の代替実施形態の概略断面図である。
【図8】図6による実施形態の下からの概略図である。
【図9】図1に対するさらなる代替実施形態の概略断面図である。
【図10】図9の実施形態による測定ヘッドの斜視図である。
【図11】測定ヘッド上に配置されるばね要素を有する、測定ヘッドの概略詳細図である。
【図12】図9に対する代替実施形態の上からの概略図である。
【図13】図12による実施形態の概略側面図である。
【図14】図12に対する代替実施形態の上からの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明による測定プローブ11の概略側面図を図1に示す。この測定プローブのさらなる概略図は図2与えられる。測定プローブ11は、内部測定プローブまたは内部プローブとも表示され、それは特に、例えば開口部によってアクセス可能な、またはアクセスするのに困難な領域内の空洞内の薄い層の厚さの非破壊測定のために使用される。
【0037】
この測定プローブ11は中に、詳細が図示されない評価デバイスに測定プローブ11を接続する接続線14が外に通じている、掴み要素12を含む。この掴み要素12はガイド・バー16を受け入れ、ガイド・バー16はその前方端部上に少なくとも1つのセンサ要素18を有する測定ヘッド17を備え、この測定ヘッドは、少なくとも1つの自由度で曲がることができるようにガイド・バー16に保持される。この測定ヘッド17は、例えばヒンジ軸21によってガイド・バー16に連結されるハウジング20内に配置される。この方法では、ガイド・バー16はU字形の凹部またはフォークを前方端部上に有し、かつハウジング20がガイド・バー16上で連結リンク23間に位置決めされ、ヒンジ軸21の周りを枢動的にガイドされるようにハウジング20を部分的に取り囲む、連結リンク23を含む。さらに停止部24を、前記ガイド・バーに沿って長手方向に変位可能な方式でガイド・バー上に設けることができ、その結果として空洞または不十分にしかアクセスできない空間内のガイド・バー16の沈み深さが画定され、判定される。したがって、測定予定の複数の物体について、この停止部24を介した測定予定の物体に対する測定ヘッド17の画定される位置決めのお蔭で、同じ測定点で比較可能な測定値を常に取り込むことができる。
【0038】
図3に、その中に配置される測定ヘッド17を有するハウジング20とガイド・バー16の前方端部の概略拡大断面図を示す。測定プローブ11は、空洞26内のその測定ヘッド17を伴って検査予定の表面27上に位置決めされ、それによって測定ヘッド17は、空洞26内の開口部28を介して空洞26の内側に挿入することができる。
【0039】
この型式の空洞26は、例えば、自動車の車体内に、特に車体のシル領域またはAピラー、BピラーまたはCピラー内に形成される可能性がある。同様に、この種の空洞26は、車体の他の区域内に、他の物体、デバイスまたは設備内に存在する場合があり、特別な理由、例えば早期の腐蝕を避けるために被覆を有する。浸漬被覆または陰極浸漬被覆が車両の車体内の空洞26を被覆するために好ましく使用される。空洞26内の表面27は、層厚さまたは層品質に関して測定プローブ11によって非破壊的に検査される。
【0040】
特にこのハウジング20は、測定ヘッド17を前方区域内に受け入れる。これは、検査予定の表面27に対して基本的に直角向けられるセンサ要素18を包み込む。このセンサ要素18は、前方端部のところに接触式球状キャップ31を備える。この接触式球状キャップ31および少なくとも1つのセンサ要素18は両方とも、同じ長手方向軸内にあることが好ましい。この型式のセンサ要素18は、ポット・マグネット上に少なくとも1つのコイルを有して設計される、または遮蔽されないバイポーラーとして設計されるマグネットを有する、一次コイルおよび2次コイルによって好ましく形成することができる。この型式のセンサ要素18は、磁気誘導方法による測定を容易にする。この磁気誘導測定方法は例えば、鋼および鉄などの磁化可能なベース材料上の、例えばクロム、銅および亜鉛または類似物などの非鉄金属被覆の厚さ、ならびに鋼および鉄などの磁化可能なベース材料上の、塗料、ラッカーおよびプラスチック層の厚さの測定のために適している。例えば、測定領域が1800μmまでの層厚さを含む場合、300Hzより低い周波数が好ましく使用される。別法として、そのようなセンサ要素18は、渦電流方法、すなわち、例えばアルミニウムの上の、塗料、ラッカー、プラスチック、またはアルミニウムの上の銅、黄銅、ステンレス鋼、または他の陽極酸化される層などの、非鉄材料上の非電導層の厚さの非破壊測定が高周波の交流磁場で行われる、渦電流方法による測定を行うために使用することができる。さらに図13に示すように、センサ要素61を備える測定ヘッド60を設けることができ、このセンサ要素61はホール・センサ64の近辺のフィールド・コンセントレータ63上に設けられる永久磁石62を備える。このホール・センサ64は、接触式球状のキャップ31のすぐ後ろにある。したがって、測定は、直流磁場方法によって行うことができる。
【0041】
このセンサ要素18は、ハウジング20に対して、測定ヘッド17または測定ヘッド・レシーバ32内で、それが少なくともわずかに移動可能になるように配置するのが好ましい。測定ヘッド・レシーバ32は、ハウジング20内に同じ高さで、好ましくは調整可能に位置決めされる。補助ポール33が、好ましくは細長い、長方形形状のハウジング20の対向する端部上に設けられる。この補助ポール33も、接触式球状のキャップによって形成することができる。同様に、ハウジング20内にしっかりと押圧されるボール、またはローラーまたは同様なものを設けることができる。この補助ポール33の支持点は、センサ要素18またはその接触式の球状のキャップ31と等しくハウジング34の下側から隔てられて配置されるのが好ましい。
【0042】
補助ポール33と、測定ヘッド17のレシーバを有するハウジング20の形態に起因して、いわゆるガイド・シューが作り出され、それは検査予定の表面27に沿ってガイド・バー16によって簡単な方式でガイドされ、それ自体を測定予定の表面27に向けることができる。
【0043】
ヒンジ軸21が、補助ポール33とセンサ要素18または測定ヘッド17との間に配置され、それはハウジング20がガイド・バー16に対して少なくとも1つの自由度で枢動可能になるように、ハウジング20を配置する。別法として、このハウジング20はガイド・バー16に、複数のヒンジ軸によっていくつかの自由度を有して連接することができる。
【0044】
図3に示す実施形態では、このヒンジ軸21は、補助ポール33より測定ヘッド17に近く位置決めされるのが好ましい。その結果、測定ヘッド17を有する測定プローブ11を表面27上に配置するとき、ハウジング20を表面27上に先ず最初に補助ポール33によって配置することが可能になり、同じ表面27上への測定ヘッド17の確実な接触が、梃子の作用によって続いて達成され、維持される。3点支承が、空洞26または不十分にしかアクセスできない区域内の被覆を信頼性高く測定するために有利である。そのような3点支承は、例えば、1つの測定ヘッドと2つの補助ポールによって、または本明細書で後で詳細に説明するように、2つの測定ポールまたは2つの測定ヘッドによって、2つの測定ポールまたは2つの測定ヘッドと1つの補助ポールによって、または3つの測定ポールまたは3つの測定ヘッドによって設けることができる。
【0045】
測定ヘッド17と共に、センサ18を取り外しできるような方式でハウジング20上に設けることが好ましい。この方法では、特にプラグ接続がセンサ要素18と信号線36の間に形成される。信号線36は、ガイド・バー16に沿ってハウジング20から延び、掴み要素12内に入る。測定プローブ11の形態に応じて、信号線36をアクセス線14に接続するために、プラグを掴み要素12内に設けることができる。この実施形態は、異なるガイド・バー16を同じ掴み要素12で交換可能に受け入れることができ、それによってガイド・バー16は、サイズ、形状および曲率に関して、および/または測定ヘッド17のサイズ、形状および型式において異なる設計を有することができる利点を有する。別法として、信号線36は、掴み要素12を通り一体で供給し、アクセス線14として外に導き出すことができる。
【0046】
図2の線IV−IVに沿った概略断面図を図4に示し、それは例えば、どのようにガイド・バー16の横断面を形成することができか、ならびにどのように信号線36をガイド・バー16に対して配置し、ガイドすることができるかを示す。
【0047】
第1の実施形態によれば、このガイド・バー16は、外側にU字形の凹部39を含む、細長い、長方形の基部本体38を備える。この凹部39は、ガイド・バー16の曲率に対して、内側に設けるのが好ましい。このU字形の凹部39内に、信号線36が保護位置内に位置決めされ、接着剤接合またはクランプ接合によって固定することができる。この信号線36は、U字形の凹部39内に成型することもできる。この実施形態も、信号線36に対向して高くなった接触表面41が、U字形の凹部39に隣接して形成される利点を有する。これらの接触表面41は、信号線36のために磨耗保護を与え、同時に、測定が行われるとき信号線36が損傷しないように、開口部28の縁部43に沿ったガイドとして沿って滑動することができる。
【0048】
このガイド・バー16は、その長手方向に例えば図1に示す曲率を有するのが好ましい。この曲率は、単一の半径に沿って生じさせることができる。この曲率は不連続であることもでき、それによって曲率の異なる半径を一緒にひと続きにすることができる。曲率の異なって形成される区画、または曲率進路とは独立に、このガイド・バー16は、ガイド・バーの端部上の連結リンクに沿った1つの軸が、掴み要素12の長手方向軸に対して90°と180°の間の角度のところにあり、それに対してガイド・バーが延びるように、曲がったまたは曲線の進路を有する。それに加えて、曲がった区画の間に、直線で走る区画も設けることができる。
【0049】
図4による実施例では、このガイド・バー16はステンレス鋼から形成され、U字形の凹部39はフライス加工によって作成される。同様に、使用に応じて、材料を除去することによって曲率を導入することができる、または曲げることによって曲率進路を導入することができる、変形されたまたは引き伸ばされた外形を設けることができる。別法として、図4によるこのガイド・バー16は、プラスチック材料または繊維強化プラスチックから形成することができる。この方法では、材料の選択は、少なくとも低い弾力性および低い弾性ひずみエネルギが与えられるように、行われるべきである。
【0050】
図4に対する代替のガイド・バー16の実施形態を図5に横断面で示す。この実施形態では、信号線36は例えば多芯導線として形成され、この導線は、例えば曲率および剛性、ならびに横断面の横断方向および捩りに起因する弾性ひずみエネルギに関して同じ特性を有するプラスチック被覆を有する。空洞26の内側で測定ヘッド17を容易に移動させるために、接触表面41は、この実施形態では2つの狭い前面から形成されるのが好ましい。
【0051】
より詳しくは示さないガイド・バー12の代替の実施形態では、図4および5からのガイド・バーの実施形態の組み合わせが存在することができる。例えば、掴み要素に連結されるこのガイド・バー16は、最初にステンレス鋼から形成することができる。例えば、このガイド・バー16は、可塑性基質のプラスチックで被覆される信号線36を除き、その長さの半分の後、またはその長さの2/3の後はステンレス鋼から構成することができる。
【0052】
空洞26に対する測定プローブ11の2つの異なる作動位置を図6aおよび図6bに示す。図6aは、測定プローブ11の挿入のすぐ後で空洞26内に突起する第1の作動位置と、表面27上で測定を開始するために設けられた測定ヘッド17を有するハウジング20とを示す。ガイド・バー16に対する測定ヘッド17の柔軟性に関する少なくとも1つの自由度に起因して、この測定ヘッド17は、開口部28を通り供給された後、検査予定の表面27上に載っていることができる。続いて、この測定プローブ11はさらに空洞26の内側に押され、それによって掴み要素12は連続的にハウジング20向かってガイドされ、表面27に沿ったガイド・バー16の位置の変化が存在する。例えば、図6bはそのようなさらなる作動位置を示す。ガイド・バー16の曲率および補助ポール33より測定ヘッド17に近いヒンジ軸21の位置決めに起因して、この測定ヘッド17は、測定予定の表面27上に維持される。このガイド・バー16の曲率は、空洞26内の開口部28のサイズならびに空洞26の内部容積に応じて適合させることができる。
【0053】
図7は、測定プローブ11のさらなる実施形態の概略断面図を示す。この実施形態は図3による実施形態と大きく異なり、そこではヒンジ軸21の代わりに玉継手46が設けられ、それを介してガイド・バー16とハウジング20が枢動可能な方式で相互連結される。ガイド・バー16の端部上に、ボール49と一体になるパイプ部分48を備える玉継手46の第1のヒンジ部分47が配置される。この第1のヒンジ部分47は、ハウジング20の第2のヒンジ部分51内に枢動可能に搭載され、このヒンジ部分51は、ハウジングの下側部分53にプリズム形のソケット52と、ハウジング・カバー54内にプリズム形のソケット52とを備えるのが好ましい。このハウジング・カバー54は、ハウジング下側部分53にねじ結合によって固定されるのが好ましい。第1のヒンジ部分47内に、特にパイプ部分48内に、信号線36がガイド・バー16から測定ヘッド17までガイドされる。この場合、信号線36はガイド・バー16のハウジング側面端部のところで測定ヘッド17に接続されるのが好ましい。玉継手に対する別法として、少なくとも1つの測定ヘッド17をガイド・バー16に枢動可能な方式で保持するために、カルダン式自在継手等も設けることができる。
【0054】
捩り制限保護部55が、ガイド・バー16とハウジング20の間に設けられ、例えばピンとして形成される。このピンは、堅くガイド・バー16に連結され、ハウジング20内の凹部56内に対向するように係合する。これによって、ボール部分47の長手方向軸周りのハウジング20の回転が所定の角度範囲内に制限され、どのような枢動も矢印Aの方向に画成されることを確実にされる。したがってこのハウジング20は、信号線36の少なくともわずかな固有の剛性と組み合わされてさえ、測定プローブ11が測定表面27から高くなると、ガイド・バー16に対する当初の位置に自発的に向くことができる。
【0055】
図8は、玉継手を備える測定プローブ11の代替実施形態の、ハウジング20の下からの視野を示す。この実施形態では、2つの補助ポール33が、この2つの補助ポール33とセンサ要素18が3点支承を形成するように、測定ヘッド17から離れたある位置のところに配置される。その結果、測定表面27に対する測定ヘッド17の画定される、傾きのない配置を行うことが可能になる。この玉継手46は、2つの補助ポール33とセンサ要素18によって形成される三角形の内側に位置決めするのが好ましい。図7および図8によるこの実施形態で使用される玉継手46は、最小限の摩擦を伴って形成されるのが好ましい。それに対応するものとして、この目的のために低摩擦材料を使用することができる。
【0056】
図9は、図1に対するさらなる代替の実施形態の概略断面図を示す。この測定プローブ11は、中にプローブ・ユニット57を配置することができる2つの部分または多数の部分のハウジング20から構成される。このプローブ・ユニット57はキャリアー・プレート58を備え、その上にばね要素59が配置され、このばね要素59は、やはりキャリアー・プレート58に固定される少なくとも1つの測定ヘッド17に連結される。例えば2つの補助ポール33(図10)が、キャリアー・プレート58の同じ側で測定ヘッド17に隣接して配置され、これらの補助ポールおよび測定ヘッド17は、3点支承を形成するのが好ましい。これらは、互いに対して正三角形または2等辺三角形の形態で配置することができる。
【0057】
これらのばね要素は、キャリアー・プレート58の反対側に固定され、帯状のばね要素59として形成されるのが好ましい。キャリアー・プレート58またはプローブ・ユニット57の重心に取り付けられる、4つの帯状のばね要素59が形成されるのが好ましい。これらのばね要素59は、それぞれの場合に2つのばね要素59がセンサ要素18のコイルに接続されるように、導電性である。磁気誘導による測定のために、この測定ヘッド17は、直径がより小さいコイルと、直径がより大きなコイルとを備え、これらの4つの帯状のばね要素59は、これらのコイルと電気的に接触する。これらのばね要素59は、ベリリウム銅等から形成されるのが好ましい。その結果、簡単な接触および信号伝達を、ガイド・バー16上の信号線36と測定ヘッド17との間で生じさせることができる。
【0058】
この4つの帯状のばね要素59は、この連結要素66がガイド・バー16の端部に容易に固定可能であり、ガイド・バー16の上にまたはその中にガイドされる信号線36との接触を行うのが可能になるような方式で、連結要素66を介して互いに連結されるのが好ましい。これらのばね要素59は、ガイド機能に加えてさらにばね機能を有する。プローブ・ユニット57は、曲がりが測定ヘッド17の長手方向軸内で、長手方向軸に対して可能になるような方式で、弾性的に曲り易いようにこれらのばね要素59を介してガイド・バー16に搭載される。同時に、好ましくは共通の平面に配置されるばね要素59のこの配置によって、ガイド・バー16が測定表面27に対して保持されていない、または正確にガイドされていない場合、この配置の結果としてまたは帯状のばね要素59の幅および/または互いからのそれらの距離の結果として、個々のばね要素59の共通の長手方向軸58の周りの回転の角度を決めることができ、かつ測定予定の表面27に対する測定ヘッド17の傾動のない取り付けも可能になる方式で、ばね要素59の共通の長手方向軸87周りの回転移動が可能になる。その上、蓄勢(機械的エネルギー蓄積)要素69、特に圧縮ばね要素を、ハウジング20内に設けることができるのが好ましい可能性がある。この蓄勢要素69は、螺旋または円錐ばね要素として形成されるのが好ましい。このばね要素は、ハウジング20内でのキャリアー・プレート58の傾動を防止し、測定ヘッド17および任意選択でその補助ポール33も表面27に対して向けさせる。さらに、蓄勢要素のばね付勢を調整するために(より細部にわたって示さない)位置決めねじをハウジング20内に設けることができる。
【0059】
図9から図11によるこの実施形態は、測定ヘッド17を制限するガイド部が設けられないことによって特に特徴付けられる。板ばねのような作用を有する帯状のばね要素59、および任意選択的に追加で設けられる圧縮ばね69の両方は、測定ヘッド17が3点支承によって取り付けられるとき、キャリアー・プレート58とその上に配置される少なくとも1つの測定ヘッド17に摩擦なしの方式で作用し、画定される位置が選定されるような方式で、それらがガイド・バー16に対して揺動するのを可能にする。そのような配置は、相当に重量を軽くしたプローブ・ユニット57を作ることができる利点をさらに提供する。
【0060】
このプローブ・ユニット57はハウジング20内に配置することができ、ハウジング・ベースは測定ヘッドのための凹部と補助ポール33とを備える。このプローブ・ユニット57がハウジング20内に配置されるとき、これらは閉じられる。例えば図7に記載するように、2つの部分のハウジングを設けることができる。プローブ・ユニット57は、蓄勢要素によって傾動しない方式でハウジング20の内側に搭載される。
【0061】
図12および図13は、図9から図11と比較した測定プローブの代替の実施形態を示す。この実施形態では、異なるさらなる測定ヘッド60と好ましくは補助ポール33とがキャリアー・プレート58上に、測定ヘッド17、60および補助ポール33が3点支承を形成するように、測定ヘッド17に隣接して配置される。この測定ヘッド17は、磁気誘導によって層厚さを測定するために設けられるセンサ要素18を備える。この測定ヘッド60は、渦電流方法によって層厚さを測定するために設計されるセンサ要素61を備える。これは特に図13から明らかになる。したがって、これらのばね要素59は、測定ヘッド17、60の数および接続部の数に合せることができる。好ましい摩擦なしの揺動を可能にするために、これらのばね要素59はそれに対応して、互いからのそれらの距離、それらの厚さおよび/またはそれらの幅に関して変更することができる。例えばこれらの測定ヘッド17、60は、それらの接続の線がガイド・バーの長手方向軸に対して直角に向けられるように、ハウジング20内で向けられる。したがって、例えば曲がった表面上に配置されるとき、測定ヘッド17、60は、簡単な方式で曲がった表面27の外面に対して向けることができる。測定ヘッド17、60の互いに対する配置および任意選択的に追加される補助ポール33の配置は例示にすぎず、異なる位置決めで設けることもできる。ばね要素59の端部は、3点支承を形成する測定ヘッド17、60および補助ポール33の重心に取り付けられ、力がばね要素59を介してキャリアー・プレート内に導入されるのが好ましい。蓄勢要素69も、力を重心内に導入することができる。
【0062】
図14は、図9から図11の測定プローブ11、または図12および図13の測定プローブ11によるプローブ・ユニット57に対するさらなる代替の実施形態を示す。おおむね構造に関して図9から図11および図12と図13による実施形態に対応する、この実施形態では、測定ヘッド17および測定ヘッド60のみが、対照的にキャリアー・プレート58上に設けられ、追加の補助ポール33は除外されている。例えば、これらの2つの測定ヘッド17、60は、ガイド・バー16の長手方向に対して横切って向けられている。これらは、画定される方式で表面線に沿って曲がった測定表面に対して接触させることができる。この場合には、画定される接触が同様に、これらの測定ヘッド17、60が一列に並んで配置されることの結果として与えられる。別法として、図14に示す測定ヘッド17、60の向きも、90°回転させて設けることができる。
【符号の説明】
【0063】
11 測定プローブ; 12 掴み要素; 14 接続線; 16 ガイド・バー;
17 測定ヘッド; 18 センサ要素; 20 ハウジング; 21 ヒンジ軸;
23 連結リンク; 24 停止部; 26 空洞; 27 検査予定の表面;
28 開口部; 31 球状キャップ; 32 測定ヘッド・レシーバ;
33 補助ポール; 34 ハウジング; 36 信号線; 38 基部本体;
39 凹部; 41 高くなった接触表面; 43 縁部; 46 玉継手;
47 第1のヒンジ部分; 48 パイプ部分; 49 ボール;
51 第2のヒンジ部分; 52 ソケット; 53 ハウジング下側部分;
54 ハウジング・カバー; 55 捩り制限保護部; 57 プローブ・ユニット;
58 キャリアー・プレート; 59 ばね要素; 60 測定ヘッド;
61 センサ要素; 62 永久磁石; 63 フィールド・コンセントレータ;
64 ホール・センサ; 69 蓄勢要素。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部によってアクセス可能な、または曲がった表面上の、特に空洞内の、薄い層の厚さの非破壊測定のための測定プローブであって、少なくとも1つのセンサ要素(18)と前記空洞(26)の検査予定の表面(27)上で前記センサ要素(18)に割り当てられる、少なくとも1つの接触式の球状のキャップ(31)とを備える測定ヘッド(17)と、前記測定プローブ(11)を測定予定の前記表面(27)上を、および/または前記表面(27)に沿って位置決めし、ガイドするための掴み要素(12)とを備える測定プローブにおいて、
前記掴み要素(12)に、長い、弾性的に曲り易いガイド・バー(16)が設けられ、前記ガイド・バーが、前記掴み要素(12)に対向するその端部上に前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)を、前記測定ヘッドが前記ガイド・バー(16)に対して少なくとも1つの自由度で移動可能であるように受け入れて成る
ことを特徴とする、測定プローブ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)がハウジング(20)内に配置され、前記ハウジング(20)が少なくとも1つの自由度で移動可能であるような方式で前記ガイド・バー(16)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項3】
前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)が、前記測定ヘッド(17、60)の長手方向軸に対して直角に向けられる少なくとも1つのヒンジ軸(21)によって連結され、前記測定ヘッド(17、60)の前記長手方向軸が検査予定の前記表面(27)に対して実質的に直角向けられることを特徴とする、請求項2に記載の測定プローブ。
【請求項4】
前記測定ヘッド(17、60)を受ける前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)が、玉継手(46)によって相互接続されることを特徴とする、請求項2に記載の測定プローブ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)が、並んで配置される複数の帯状のばね要素(59)によって保持されるキャリアー・プレート(58)上に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項6】
前記帯状のばね要素(59)が前記キャリアー・プレート上に配置され、連結要素(66)を介して前記ガイド・バー(16)に対向して連結可能であることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項7】
前記ばね要素(59)が、共通の平面内に互いからある距離のところに並んで配置され、前記キャリアー・プレート(58)または前記プローブ・ユニットの重心で互いに対して取り付けられることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項8】
前記ばね要素(59)が導電性であることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項9】
前記キャリアー・プレート(58)がハウジング(20)内に置かれ、前記ばね要素(59)が前記ハウジング(20)から自由に取り外し可能であるように配置されることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項10】
蓄勢要素(69)が、前記キャリアー・プレート(58)と前記ハウジング(20)の間に配置され、前記蓄勢要素の結果として、前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)が前記ハウジング(20)に対して沈み込み可能に搭載されることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項11】
少なくとも1つの補助ポール(33)が前記少なくとも1つの測定ヘッド(17)に隣接して設けられ、接触式の球状のキャップ、ローラーまたは摺動要素として形成されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17)が、磁気誘導方法によって、渦電流方法によってまたは直流場方法によって層厚さを検出し、前記少なくとも1つのさらなる測定ヘッド(60)が前述の方法のうちの任意の1つによって層厚さを検出することを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項13】
曲がった表面を測定するとき、前記2つの測定ヘッド(17、60)が、測定予定の前記物体の前記曲がった表面(27)上の路線に沿った測定に対して一列に、前記ガイド・バー(16)または掴み要素(12)に対して向けられることを特徴とする、請求項12に記載の測定プローブ。
【請求項14】
2つの補助ポール(33)および測定ヘッド(17、60)または2つの異なる測定ヘッド(17、60)および1つの補助ポール(33)が設けられ、それらが一緒に3点支承を形成することを特徴とする、請求項13に記載の測定プローブ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)と前記少なくとも1つの補助ポール(33)の間の区域に、前記ハウジング(20)を前記ガイド・バー(16)に連結するための前記ヒンジ軸(21)または前記玉継手(46)が配置され、その結果として前記ハウジング(20)が枢動可能に前記ガイド・バー(16)に対して保持されることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ。
【請求項16】
前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)を連結する前記ヒンジ軸(21)、または前記玉継手(46)が、前記補助ポール(33)より前記測定ヘッド(17)に近く位置決めされることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ。
【請求項17】
前記測定ヘッド(17)または前記測定ヘッド(17)の前記センサ要素(18)が、前記ハウジング(20)内でその長手方向軸に沿って少なくともわずかに移動可能であるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項18】
前記測定ヘッド(17)を前記ガイド・バー(16)に対して傾いている位置に位置決めする、捩り制限保護部(55、56)または蓄勢要素が、前記ガイド・バー(16)と前記測定ヘッド(17)の間に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項19】
前記ガイド・バー(16)が曲がった進路または実質的に直線の進路を有する細長い基部本体(38)を備え、前記基部本体(38)がその横断面に関して剛体的に形成され、曲率の方向のその長手方向軸に関して弾力性があることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項20】
前記ガイド・バー(16)が、前記曲がった基部本体(38)の1つの内側上に少なくとも1つの摺動表面または接触表面(41)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項21】
前記ガイド・バー(16)が、前記長手方向に延びるU字形の凹部(39)を有し、前記凹部は前記曲がった基部本体(38)の内側に沿って延び、前記凹部内に前記測定ヘッド(17)に繋がる信号線がガイドされることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項22】
前記ガイド・バー(16)が、その全長にわたり曲がった設計を有することを特徴とする、請求項19に記載の測定プローブ。
【請求項23】
前記ガイド・バー(16)がいくつかの部品から形成され、前記ガイド・バー(16)のそれぞれの2つの隣接するバー部分が連結要素によって相互接続されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項24】
前記連結要素が、強制的な曲げによってその開始位置に戻る柔軟性のあるキンクを有することを特徴とする、請求項23に記載の測定プローブ。
【請求項25】
前記連結要素が、前記信号線(36)を接続するための、直通接続用のプラグイン接触部を備えることを特徴とする、請求項23に記載の測定プローブ。
【請求項26】
前記ガイド・バー(16)がばね鋼から形成され、機械加工または成形方法によって製造され、または、前記ガイド・バー(16)が熱可塑性エラストマーから形成され、機械加工または曲げプレス方法によって製造され、または、前記ガイド・バー(16)が繊維強化またはガラス繊維強化または炭素繊維強化プラスチックなどの可塑性複合基質から製造され、そして、前記信号線(36)が前記ガイド・バー(16)内に少なくとも部分的に型込めされまたは埋め込まれることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項1】
開口部によってアクセス可能な、または曲がった表面上の、特に空洞内の、薄い層の厚さの非破壊測定のための測定プローブであって、少なくとも1つのセンサ要素(18)と前記空洞(26)の検査予定の表面(27)上で前記センサ要素(18)に割り当てられる、少なくとも1つの接触式の球状のキャップ(31)とを備える測定ヘッド(17)と、前記測定プローブ(11)を測定予定の前記表面(27)上を、および/または前記表面(27)に沿って位置決めし、ガイドするための掴み要素(12)とを備える測定プローブにおいて、
前記掴み要素(12)に、長い、弾性的に曲り易いガイド・バー(16)が設けられ、前記ガイド・バーが、前記掴み要素(12)に対向するその端部上に前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)を、前記測定ヘッドが前記ガイド・バー(16)に対して少なくとも1つの自由度で移動可能であるように受け入れて成る
ことを特徴とする、測定プローブ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)がハウジング(20)内に配置され、前記ハウジング(20)が少なくとも1つの自由度で移動可能であるような方式で前記ガイド・バー(16)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項3】
前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)が、前記測定ヘッド(17、60)の長手方向軸に対して直角に向けられる少なくとも1つのヒンジ軸(21)によって連結され、前記測定ヘッド(17、60)の前記長手方向軸が検査予定の前記表面(27)に対して実質的に直角向けられることを特徴とする、請求項2に記載の測定プローブ。
【請求項4】
前記測定ヘッド(17、60)を受ける前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)が、玉継手(46)によって相互接続されることを特徴とする、請求項2に記載の測定プローブ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)が、並んで配置される複数の帯状のばね要素(59)によって保持されるキャリアー・プレート(58)上に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項6】
前記帯状のばね要素(59)が前記キャリアー・プレート上に配置され、連結要素(66)を介して前記ガイド・バー(16)に対向して連結可能であることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項7】
前記ばね要素(59)が、共通の平面内に互いからある距離のところに並んで配置され、前記キャリアー・プレート(58)または前記プローブ・ユニットの重心で互いに対して取り付けられることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項8】
前記ばね要素(59)が導電性であることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項9】
前記キャリアー・プレート(58)がハウジング(20)内に置かれ、前記ばね要素(59)が前記ハウジング(20)から自由に取り外し可能であるように配置されることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項10】
蓄勢要素(69)が、前記キャリアー・プレート(58)と前記ハウジング(20)の間に配置され、前記蓄勢要素の結果として、前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)が前記ハウジング(20)に対して沈み込み可能に搭載されることを特徴とする、請求項5に記載の測定プローブ。
【請求項11】
少なくとも1つの補助ポール(33)が前記少なくとも1つの測定ヘッド(17)に隣接して設けられ、接触式の球状のキャップ、ローラーまたは摺動要素として形成されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17)が、磁気誘導方法によって、渦電流方法によってまたは直流場方法によって層厚さを検出し、前記少なくとも1つのさらなる測定ヘッド(60)が前述の方法のうちの任意の1つによって層厚さを検出することを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項13】
曲がった表面を測定するとき、前記2つの測定ヘッド(17、60)が、測定予定の前記物体の前記曲がった表面(27)上の路線に沿った測定に対して一列に、前記ガイド・バー(16)または掴み要素(12)に対して向けられることを特徴とする、請求項12に記載の測定プローブ。
【請求項14】
2つの補助ポール(33)および測定ヘッド(17、60)または2つの異なる測定ヘッド(17、60)および1つの補助ポール(33)が設けられ、それらが一緒に3点支承を形成することを特徴とする、請求項13に記載の測定プローブ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの測定ヘッド(17、60)と前記少なくとも1つの補助ポール(33)の間の区域に、前記ハウジング(20)を前記ガイド・バー(16)に連結するための前記ヒンジ軸(21)または前記玉継手(46)が配置され、その結果として前記ハウジング(20)が枢動可能に前記ガイド・バー(16)に対して保持されることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ。
【請求項16】
前記ハウジング(20)と前記ガイド・バー(16)を連結する前記ヒンジ軸(21)、または前記玉継手(46)が、前記補助ポール(33)より前記測定ヘッド(17)に近く位置決めされることを特徴とする、請求項11に記載の測定プローブ。
【請求項17】
前記測定ヘッド(17)または前記測定ヘッド(17)の前記センサ要素(18)が、前記ハウジング(20)内でその長手方向軸に沿って少なくともわずかに移動可能であるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項18】
前記測定ヘッド(17)を前記ガイド・バー(16)に対して傾いている位置に位置決めする、捩り制限保護部(55、56)または蓄勢要素が、前記ガイド・バー(16)と前記測定ヘッド(17)の間に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項19】
前記ガイド・バー(16)が曲がった進路または実質的に直線の進路を有する細長い基部本体(38)を備え、前記基部本体(38)がその横断面に関して剛体的に形成され、曲率の方向のその長手方向軸に関して弾力性があることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項20】
前記ガイド・バー(16)が、前記曲がった基部本体(38)の1つの内側上に少なくとも1つの摺動表面または接触表面(41)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項21】
前記ガイド・バー(16)が、前記長手方向に延びるU字形の凹部(39)を有し、前記凹部は前記曲がった基部本体(38)の内側に沿って延び、前記凹部内に前記測定ヘッド(17)に繋がる信号線がガイドされることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項22】
前記ガイド・バー(16)が、その全長にわたり曲がった設計を有することを特徴とする、請求項19に記載の測定プローブ。
【請求項23】
前記ガイド・バー(16)がいくつかの部品から形成され、前記ガイド・バー(16)のそれぞれの2つの隣接するバー部分が連結要素によって相互接続されることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【請求項24】
前記連結要素が、強制的な曲げによってその開始位置に戻る柔軟性のあるキンクを有することを特徴とする、請求項23に記載の測定プローブ。
【請求項25】
前記連結要素が、前記信号線(36)を接続するための、直通接続用のプラグイン接触部を備えることを特徴とする、請求項23に記載の測定プローブ。
【請求項26】
前記ガイド・バー(16)がばね鋼から形成され、機械加工または成形方法によって製造され、または、前記ガイド・バー(16)が熱可塑性エラストマーから形成され、機械加工または曲げプレス方法によって製造され、または、前記ガイド・バー(16)が繊維強化またはガラス繊維強化または炭素繊維強化プラスチックなどの可塑性複合基質から製造され、そして、前記信号線(36)が前記ガイド・バー(16)内に少なくとも部分的に型込めされまたは埋め込まれることを特徴とする、請求項1に記載の測定プローブ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−232340(P2011−232340A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−96925(P2011−96925)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(309007036)ヘルムート・フィッシャー・ゲーエムベーハー・インスティテュート・フューア・エレクトロニク・ウント・メステクニク (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(309007036)ヘルムート・フィッシャー・ゲーエムベーハー・インスティテュート・フューア・エレクトロニク・ウント・メステクニク (5)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]