説明

測定装置および表示方法

【課題】表示画像の表示位置や選択可能な設定値を変更しつつ表示させる際の操作性を向上させる。
【解決手段】タッチセンサ27の接触面27aに対して指先50を接触させて行う接触操作が可能に構成され、部分波形W2およびカーソルラインLの表示位置を表示部13の時間軸に沿って予め決められた変更速度で変更しつつ表示部13に表示させる第1表示処理、および選択可能な設定値を予め決められた変更速度で変更しつつ表示部13に表示させる第2表示処理を接触操作に従って実行する表示制御部とを備え、タッチセンサ27は接触面27aに対する指先50の押圧力を検出可能に構成され、表示制御部は、タッチセンサ27によって検出された押圧力の強弱に応じて第1表示処理および第2表示処理における変更速度を増減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画像の表示処理や選択可能な設定値を表示する表示処理を実行する測定装置および表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の装置として、特開2009−257927号公報に開示された波形観測装置が知られている。この波形観測装置は、計測ユニット、マイコンおよびモニタなどを備え、計測ユニットから送信される計測データに基づく波形チャートをモニタに表示可能に構成されている。また、この波形観測装置では、モニタに表示される三角形の画像(スクロール方向表示)をタッチしたときに、波形チャートが右方向または左方向にスクロール表示される。この場合、三角形の画像をタッチし続けることで、計測データが存在する限りスクロール表示が継続される。また、この波形観測装置では、モニタにおける波形チャートの表示領域において、指先をモニタにタッチさせた状態でx軸方向(右向き、または左向き)にスライド操作することで、指先のスライド方向と同じ方向に指先のスライド速度と同じ速度で(つまり、スライド操作に応じて)波形チャートがスクロール表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−257927号公報(第4−6頁、第4−5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記の波形観測装置には、以下の問題点がある。すなわち、この波形観測装置では、モニタに表示される三角形の画像をタッチしたときに波形チャートがスクロール表示される。この場合、三角形の画像をタッチしたときには、予め決められた一定の速度で波形チャートがスクロール表示される。このため、上記の波形観測装置には、例えば、波形チャートの全体の長さが長く、スクロール表示の際に表示領域内に表示可能な波形チャートの長さが全体の長さに比べて短いときには、波形チャートの全体の中から所望の部分を探すのに時間を要することとなったり、これとは逆に、波形チャートの全体の長さが短いときには、三角形の画像を僅かな時間タッチしただけで所望の部分を通り越してしまうという問題点がある。また、上記の波形観測装置では、指先をモニタにタッチさせた状態でx軸方向にスライド操作したときに波形チャートがスクロール表示される。このため、この波形観測装置には、波形チャートの全体の長さが長いときには、指先をモニタの左側にタッチさせて左側から右端部まで指をスライドさせる動作を何回も繰り返す必要があって操作性が悪く、また、このような操作では、指先をモニタから離す度にスクロール表示が中断されて、波形チャートが連続してスムーズにスクロール表示されないため、波形チャートによって示される波形の経時変化を把握し難いという問題点もある。
【0005】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、表示画像の表示位置や選択可能な設定値を変更しつつ表示させる際の操作性を向上し得る測定装置および表示方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、接触面に対して接触体を接触させて行う接触操作が可能な操作部と、表示画像の表示位置を表示部の時間軸に沿って予め決められた変更速度で変更しつつ当該表示部に表示させる第1表示処理、および選択可能な設定値を予め決められた変更速度で変更しつつ前記表示部に表示させる第2表示処理の少なくとも一方の表示処理を前記接触操作に従って実行する表示制御部とを備えた測定装置であって、前記接触操作における前記接触面に対する前記接触体の押圧力を検出する検出部を備え、前記表示制御部は、前記検出部によって検出された前記押圧力の強弱に応じて前記少なくとも一方の表示処理における前記変更速度を増減させる。
【0007】
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記表示制御部は、前記表示画像の表示位置を予め決められた第1更新時間が経過する毎に予め決められた移動時間分だけ移動させつつ前記表示部に表示させる処理を前記第1表示処理として実行し、その際に、前記押圧力の強弱に応じて前記第1更新時間および前記時間の少なくとも一方を増減することによって前記変更速度を増減させる。
【0008】
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記表示制御部は、予め決められた第2更新時間が経過する毎に前記設定値を予め決められた増減量で増減しつつ前記表示部に表示させる処理を前記第2表示処理として実行し、その際に、前記押圧力の強弱に応じて前記第2更新時間および前記増減量の少なくとも一方を増減することによって前記変更速度を増減させる。
【0009】
また、請求項4記載の測定装置は、請求項1から3のいずれかに記載の測定装置において、前記表示制御部は、前記押圧力が強いほど前記変更速度を増加させる。
【0010】
また、請求項5記載の測定装置は、請求項1から4のいずれかに記載の測定装置において、前記検出部は、前記操作部として機能して前記接触操作が可能なタッチセンサで構成されている。
【0011】
また、請求項6記載の表示方法は、表示画像の表示位置を表示部の時間軸に沿って予め決められた変更速度で変更しつつ当該表示部に表示させる第1表示処理、および選択可能な設定値を予め決められた変更速度で変更しつつ前記表示部に表示させる第2表示処理の少なくとも一方の表示処理を、操作部の接触面に対して接触体を接触させて行う接触操作に従って実行する表示方法であって、前記接触操作における前記接触面に対する前記接触体の押圧力を検出し、前記検出した前記押圧力の強弱に応じて前記少なくとも一方の表示処理における前記変更速度を増減させる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の測定装置、および請求項6記載の表示方法では、接触面に対する接触体の押圧力の強弱に応じて第1表示処理および第2表示処理の少なくとも一方における表示位置や設定値の変更速度を増減させる。このため、この測定装置および表示方法では、押圧力を強めることで、例えば、記録時間が長い波形信号の波形を表示させる場合においても、全体の中の所望の部分を短時間で表示させることができ、また、所望の部分に近づいた時点で押圧力を弱めることで、所望の部分を確実に表示させることができる。また、同様にして、押圧力を強めることで、所望の設定値を短時間で表示させることができ、また、所望の設定値に近い設定値が表示された時点で押圧力を弱めることで、所望の設定値を確実に表示させることができる。したがって、この測定装置および表示方法によれば、このような表示形態での表示を行わせる際の操作性を十分に向上させることができる。
【0013】
また、請求項2記載の測定装置では、表示画像の表示位置を予め決められた第1更新時間が経過する毎に予め決められた移動時間分だけ移動させつつ表示部に表示させる処理を第1表示処理として実行し、その際に、接触面に対する接触体の押圧力の強弱に応じて第1更新時間および移動時間を増減することによって変更速度を増減させる。このため、この測定装置では、第1更新時間や移動時間を増減するという簡易な処理でありながら表示画像の表示位置を変更しつつ表示する際の変更速度を正確に増減させることができる。
【0014】
また、請求項3記載の測定装置では、設定値を予め決められた第2更新時間が経過する毎に予め決められた増減量で増減しつつ表示部に表示させる処理を第2表示処理として実行し、その際に、接触面に対する接触体の押圧力の強弱に応じて第2更新時間および設定値の増減量を増減する。このため、この測定装置では、第2更新時間や設定値の増減量を増減するという簡易な処理でありながら設定値を変更しつつ表示する際の変更速度を正確にしかも短時間で増減させることができる。
【0015】
また、請求項4記載の測定装置では、接触面に対する接触体の押圧力が強いほど変更速度を増加させる。つまり、この測定装置では、速度を増加させたいときには強く、速度を減少(低下)させたいときには弱くというように、速度を増減させる際に一般的に行われる操作感覚と同様の操作感覚で変更速度を増減させることもできる。このため、この測定装置によれば、第1表示処理や第2表示処理における操作性をさらに向上させることができる。
【0016】
また、請求項5記載の測定装置では、操作部として機能して接触操作が可能なタッチセンサで検出部が構成されている。つまり、操作部として機能するタッチセンサが、接触面に対する接触体の押圧力を検出する。このため、この測定装置によれば、タッチセンサとは別の検出部を設ける構成と比較して、測定装置を簡易に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】波形表示装置1の正面図である。
【図2】波形表示装置1の構成を示す構成図である。
【図3】アップダウン表示処理を説明する説明図である。
【図4】押圧力のレベルとサンプリング周波数の増減量との関係を示す関係図である。
【図5】押圧力のレベルと更新時間との関係を示す関係図である。
【図6】押圧力のレベルと記録時間の増減量との関係を示す関係図である。
【図7】スクロール表示処理を説明する第1の説明図である。
【図8】押圧力のレベルと移動時間との関係を示す関係図である。
【図9】スクロール表示処理を説明する第2の説明図である。
【図10】スクロール表示処理を説明する第3の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、測定装置および表示方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0019】
最初に、測定装置の一例としての波形表示装置1の構成について、図面を参照して説明する。図1に示す波形表示装置1は、同図および図2に示すように、信号処理部11、記録部12、表示部13、操作部14および制御部15を備え、入力した波形信号Se(例えば、電圧信号)の全体波形W1(図1参照)および部分波形W2(図7参照:以下、全体波形W1および部分波形W2を区別しないときには「波形W」ともいう)、並びにカーソルラインL(同図参照)を表示可能に構成されている。なお、全体波形W1、部分波形W2およびカーソルラインLが表示画像の一例に相当する。
【0020】
信号処理部11は、制御部15の制御に従い、波形信号Seを入力して信号処理(サンプリング処理)を行い、波形データDwを出力する(図2参照)。記録部12は、制御部15の制御に従い、信号処理部11から出力された波形データDwを記録する。表示部13は、一例として、液晶パネルで構成されて、制御部15の制御に従って各種の画像を表示する。具体的には、表示部13は、図3に示すように、波形信号Seの記録などに必要な各種の設定値を設定するための設定画面Gsを表示する。また、表示部13は、図1,7に示すように、全体波形W1、部分波形W2およびスクロールバーBaを表示する。
【0021】
操作部14は、図1に示すように、電源スイッチ21、モード切替えキー22、設定キー23、記録開始キー24、全波形表示キー25および部分波形表示キー26を備えて構成されて、これらに対する操作が行われたときに操作信号を出力する。
【0022】
また、操作部14は、タッチセンサ27を備えている。タッチセンサ27は、一例として、抵抗膜方式のタッチセンサであって、図1に示すように、表示部13の表面側に配設されている。また、タッチセンサ27は、接触面27aに対して接触体の一例としての指先50(図3参照)を接触させて行う接触操作が可能に構成され、接触操作がされたときに電気信号Soを出力する(図2参照)。この場合、タッチセンサ27は、接触操作において指先50が接触面27aを押圧する押圧力に応じたレベルの電気信号Soを出力する。つまり、タッチセンサ27は、接触面27aに対する指先50の押圧力を検出する検出部として機能する。言い換えると、この波形表示装置1では、操作部14の一部として機能して接触操作が可能なタッチセンサ27で検出部が構成されている。
【0023】
制御部15は、操作部14から出力される操作信号に従って波形表示装置1を構成する各部に対する制御や、各種の処理を実行する。具体的には、制御部15は、信号処理部11による信号処理を制御すると共に、記録部12への波形データDwの記録や、記録部12からの波形データDwの読み出しを行う。
【0024】
また、制御部15は、表示制御部として機能し、設定画面Gs、全体波形W1、部分波形W2、スクロールバーBaなどを表示部13に表示させる(図1,3,7参照)。この場合、制御部15は、タッチセンサ27の接触面27aに対する接触操作に応じてタッチセンサ27から出力される電気信号Soに従い、部分波形W2の表示位置(表示部13に表示する位置)を予め決められた変更速度で変更しつつ表示部13に表示させる第1表示処理を実行する。なお、以下の説明において、第1表示処理を「スクロール表示処理」ともいい、スクロール表示処理による表示形態を「スクロール表示」ともいう。
【0025】
また、制御部15は、上記した接触操作に応じてタッチセンサ27から出力される電気信号Soに従い、接触操作によって選択可能な設定値(波形信号Seの記録などに必要な設定値)を予め決められた変更速度で変更しつつ表示部13の設定画面Gsに表示させる第2表示処理を実行する。なお、以下の説明において、第2表示処理を「アップダウン表示処理」ともいい、アップダウン表示処理による表示形態を「アップダウン表示」ともいう。
【0026】
また制御部15は、操作部14のタッチセンサ27から出力される電気信号Soに基づいて接触面27aに対する指先50の押圧力の強弱を特定し、その押圧力の強弱に応じて、上記したスクロール表示処理およびアップダウン表示処理における変更速度を増減させる。
【0027】
具体的には、制御部15は、スクロール表示処理において、部分波形W2の表示位置を予め決められた更新時間(第1更新時間)が経過する毎に予め決められた時間(以下、この時間を「移動時間」ともいう)の分だけ移動させつつ表示部13に表示させる処理を実行し、その際に、押圧力の強弱に応じて更新時間および移動時間の少なくとも一方を増減することによって変更速度を増減させる。
【0028】
また、制御部15は、アップダウン表示処理において、予め決められた更新時間(第2更新時間)が経過する毎に設定値を予め決められた増減量で増減しつつ表示部13に表示させる処理を実行し、その際に、押圧力の強弱に応じて更新時間および設定値の増減量の少なくとも一方を増減することによって変更速度を増減させる。
【0029】
次に、波形表示装置1を用いて波形信号Seを記録し、記録した波形信号Seの波形Wを表示させる表示方法、およびその際の波形表示装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、指先50での接触操作は、実際には、タッチセンサ27の接触面27a(表示部13に表示されている画像に対向する接触面27a上の各位置)に対して行うが、発明の理解を容易とするため、以下の説明においては、この点の記載を省略する。
【0030】
まず、操作部14のモード切替えキー22(図1参照)を操作して、波形表示装置1を記録モードに切り替え、次いで、操作部14の設定キー23を操作する。この際に、制御部15が、操作部14から出力された操作信号に従い、図3に示すように、設定画面Gsを表示部13に表示させる。この場合、設定画面Gsは、波形信号Seを記録するのに必要な各種の設定値を設定(選択して入力)するための画面であって、同図に示すように、各設定値の種類毎に、選択可能な設定値がアップダウン表示されるようになっている。なお、この波形表示装置1では、同図に示すように、設定値の一例として、信号処理部11によって行われる波形信号Seを波形データDwに変換するサンプリング処理の際のサンプリング周波数、および波形信号Seを記録する際の記録時間が、設定画面Gsにおける表示枠A1,A2にそれぞれアップダウン表示される。
【0031】
続いて、操作部14を操作して、設定値としてのサンプリング周波数および記録時間を設定する。サンプリング周波数を設定する際には、図3に示すように、サンプリング周波数を表示する表示枠A1の左右に表示されているアップボタンMu1(上向きの三角のマーク)またはダウンボタンMd1(下向きの三角のマーク)に対して指先50を接触(押圧)させる(接触操作をする)。
【0032】
この際に、制御部15は、タッチセンサ27から出力される電気信号Soに基づいてアップボタンMu1またはダウンボタンMd1に対して接触操作がされたことを判別して、アップダウン表示処理(第2表示処理)を実行する。このアップダウン表示処理では、制御部15は、接触操作によって選択可能な(つまり、信号処理部11によって実行可能な)サンプリング周波数を、予め決められた変更速度で変更しつつ表示枠A1にアップダウン表示させる。
【0033】
また、制御部15は、アップダウン表示処理において、予め決められた更新時間(第2更新時間)が経過する毎に予め決められた増減量で増減しつつ、サンプリング周波数を表示部13に表示させる処理を実行する。また、制御部15は、その際に、操作部14のタッチセンサ27から出力される電気信号Soに基づいて接触面27aに対する指先50の押圧力を特定し、押圧力の強弱に応じて更新時間およびサンプリング周波数の増減量の少なくとも一方を増減することによって変更速度を増減させる。この例では、制御部15は、押圧力の強弱に応じてサンプリング周波数の更新時間およびサンプリング周波数の増減量の双方を増減することによって変更速度を増減させる。
【0034】
具体的には、制御部15は、一例として、特定した押圧力が、予め決められた4段階のレベル(図4,5に示すレベル1〜レベル4)のうちのいずれのレベルであるかを判別し、各レベルに対してそれぞれ規定されたサンプリング周波数の増減量(図4参照)、およびアップダウン表示処理における更新時間(第2更新時間:図5参照)を特定する。この場合、図3に示すように、例えば、アップボタンMu1に対して指先50が接触されて、そのときの押圧力が「レベル1」のときには、制御部15は、増減量を「1Hz」と特定すると共に、更新時間を「100ms(0.1秒)」と特定する。
【0035】
次いで、制御部15は、特定した更新時間(100ms)が経過する毎に、特定した増減量(1Hz)で増加しつつ、サンプリング周波数を表示枠A1に表示させる。つまり、サンプリング周波数が、100ms毎に1Hzずつ増加するように表示される。
【0036】
続いて、変更速度を増加させるときには、接触面27aに対する指先50の押圧力を強める。この場合、指先50の押圧力が「レベル1」から「レベル2」となったときには、制御部15は、増減量を「10Hz」と特定すると共に、更新時間を「20ms」と特定し(図4,5参照)、更新時間(20ms)が経過する毎に増減量(10Hz)で増加しつつサンプリング周波数を表示枠A1に表示させる。これにより、サンプリング周波数が、20ms毎に10Hzずつ増加するように表示される。
【0037】
また、接触面27aに対する指先50の押圧力をさらに強め、押圧力が「レベル3」となったときには、制御部15は、レベル3に対応する更新時間(10ms)が経過する毎にレベル3に対応する増減量(100Hz)で増加しつつサンプリング周波数を表示枠A1に表示させる。同様にして、押圧力が「レベル4」となったときには、制御部15は、レベル4に対応する更新時間(1ms)が経過する毎にレベル4に対応する増減量(1kHz)で増加しつつサンプリング周波数を表示枠A1に表示させる。
【0038】
上記したように、この波形表示装置1では、接触面27aに対する指先50の押圧力を強めることで、変更速度が増加するため、所望のサンプリング周波数を短時間で表示させることが可能となっている。また、この波形表示装置1では、接触面27aに対する指先50の押圧力を弱めることで、変更速度が減少(低下)する。このため、例えば、所望の値に近い値が表示されるまでは押圧力を強めてサンプリング周波数を速い変更速度でアップダウン表示させ、所望の値に近い値が表示された時点で押圧力を弱めてサンプリング周波数をゆっくりとした変更速度でアップダウン表示させることで、所望の値を確実に表示させることが可能となっている。
【0039】
また、制御部15は、ダウンボタンMd1(図3参照)に対して指先50による接触(押圧)がされたときには、予め決められた更新時間が経過する毎に予め決められた増減量で減少させつつサンプリング周波数を表示部13に表示させる。この場合においても、制御部15は、上記した処理と同様の処理を実行し、これによって接触面27aに対する指先50の押圧力に応じて変更速度が増減する。次いで、表示枠A1に表示されたサンプリング周波数が所望の値となった時点で、アップボタンMu1およびダウンボタンMd1に対する指先50の接触を解除する。
【0040】
続いて、記録時間を設定する。この際には、記録時間を表示する表示枠A2(図3参照)の左右に表示されているアップボタンMu2またはダウンボタンMd2に対して指先50を接触させる。この際に、制御部15が、上記したアップダウン表示処理を実行し、これによって上記したサンプリング周波数のアップダウン表示と同様にして、記録時間がアップダウン表示される。この場合、制御部15は、指先50の押圧力に応じて記録時間の増減量を特定すると共に(図6参照)、指先50の押圧力に応じて上記した更新時間(第2更新時間:図5参照)を特定する。次いで、表示枠A2に表示された記録時間が所望の値となった時点で、アップボタンMu1およびダウンボタンMd1に対する指先50の接触を解除する。続いて、操作部14の設定キー23を操作する。この際に、制御部15は、操作部14から出力された操作信号に従い、設定画面Gsの各表示枠A1,A2にそれぞれ表示されているサンプリング周波数および記録時間を設定された値(設定値)として図外のメモリに記憶する。以上により、サンプリング周波数および記録時間の設定が終了する。
【0041】
次いで、操作部14の記録開始キー24(図1参照)を操作する。この際に、制御部15が、操作部14から出力された電気信号Soに従って信号処理部11に対して信号処理を実行させる。この信号処理では、信号処理部11は、入力した波形信号Seを上記のように設定したサンプリング周波数でサンプリング処理して、波形データDwを出力する。
【0042】
また、制御部15は、信号処理部11から出力された波形データDwの記録部12への記録を開始し、上記のように設定した記録時間が経過するまでこの記録を継続する。続いて、制御部15は、記録時間が経過した時点で波形データDwの記録を終了すると共に、信号処理部11に対して信号処理を停止させる。
【0043】
次に、記録部12に記録した波形データDwに基づく波形信号Seの波形Wを表示させる。具体的には、操作部14のモード切替えキー22(図1参照)を操作して、波形表示装置1を波形表示モードに切り替える。次いで、例えば、記録開始時点から記録終了時点に亘る波形データDwに基づく波形信号Seの全体波形W1を表示部13に表示させる際には、操作部14の全波形表示キー25(同図参照)を操作する。この際に、制御部15は、操作部14から出力された電気信号Soに従って全波形表示処理を実行する。この全波形表示処理では、制御部15は、記録部12から波形データDwを読み出す。続いて、制御部15は、表示部13を制御して、同図に示すように、波形データDwに基づく全体波形W1を表示させる。
【0044】
次いで、全体波形W1の一部を拡大した部分波形W2を表示させる際には、操作部14の部分波形表示キー26(図1参照)を操作する。この際に、制御部15は、操作部14から出力された操作信号に従って部分波形表示処理を実行する。この部分波形表示処理では、制御部15は、表示部13を制御して、図7に示すように、記録開始時点から予め決められた時間分の波形データDwに基づく部分波形W2を表示させる。また、制御部15は、部分波形表示処理において、同図に示すように、スクロールバーBaを表示させると共に、スクロールバーBa内にスクロールボックスBbを表示させる。
【0045】
次に、タッチセンサ27の接触面27aに対する接触操作によって表示部13の横方向(時間軸)に沿った部分波形W2のスクロール表示を行わせる方法について説明する。なお、この波形表示装置1では、一例として、アップダウン表示処理において用いた更新時間(第2更新時間)と以下に説明するスクロール表示処理において用いる更新時間(第1更新時間)とが同じ値に規定されているが、アップダウン表示処理第1更新時間と第2更新時間とを異なる値に規定してもよい。
【0046】
スクロール表示を行わせるには、図7に示すように、表示部13に表示されているスクロールバーBaの両端に表示されている順送りボタンMf1(右向きの三角のマーク)または逆送りボタンMr1(左向きの三角のマーク)に対して指先50を接触(押圧)させる(接触操作をする)。
【0047】
この際に、制御部15は、タッチセンサ27から出力される電気信号Soに基づいて順送りボタンMf1または逆送りボタンMr1に対して接触操作がされたことを判別して、スクロール表示処理(第1表示処理)を実行する。このスクロール表示処理では、制御部15は、部分波形W2の表示位置(表示部13に表示する位置)を、予め決められた変更速度で変更しつつ表示部13に表示させる。つまり、部分波形W2を、時間軸に沿って(図7における左右方向に沿って)スクロール表示させる。
【0048】
また、制御部15は、スクロール表示処理において、部分波形W2の表示位置を、予め決められた更新時間(第1更新時間)が経過する毎に予め決められた移動時間分だけ移動させつつ表示部13に表示させる処理を実行する。また、制御部15は、その際に、操作部14のタッチセンサ27から出力される電気信号Soに基づいて接触面27aに対する指先50の押圧力を特定し、押圧力の強弱に応じて更新時間および移動時間の少なくとも一方を増減することによって変更速度を増減させる。この例では、制御部15は、押圧力の強弱に応じて更新時間および移動時間の双方を増減することによって変更速度を増減させる。
【0049】
具体的には、制御部15は、一例として、特定した押圧力が、予め決められた4段階のレベル(図5,8に示すレベル1〜レベル1)のうちのいずれのレベルであるかを判別し、各レベルに対してそれぞれ規定された移動時間(図8参照)、および更新時間(図5参照)を特定する。この場合、図7に示すように、例えば、順送りボタンMf1に対して指先50が接触されて、そのときの押圧力が「レベル1」のときには、制御部15は、移動時間を「1min(1分)」と特定すると共に、更新時間を「100ms(0.1秒)」と特定する。
【0050】
続いて、制御部15は、特定した更新時間(100ms)が経過する毎に、特定した移動時間(1min)の分だけ部分波形W2の表示位置を移動時間軸に沿って(この例では、時間が経過する向きに)移動させつつ表示部13に表示させる。つまり、図9に示すように、部分波形W2が左向き(同図に示す矢印の向き)に100ms毎に1minに相当する分ずつ移動するようにスクロール表示される。また、同図に示すように、部分波形W2のスクロール表示に連動して、スクロールバーBa内においてスクロールボックスBbが同図に矢印で示す向きで移動する。
【0051】
次いで、変更速度を増加させるときには、接触面27aに対する指先50の押圧力を強める。この場合、指先50の押圧力が「レベル1」から「レベル2」となったときには、制御部15は、移動時間を「10min」と特定すると共に、更新時間を「20ms」と特定し(図8,5参照)、更新時間(20ms)が経過する毎に移動時間(10min)の分だけ部分波形W2の表示位置を移動時間軸に沿って移動させつつ表示部13に表示させる。つまり、部分波形W2が左向きに20ms毎に10minに相当する分ずつ移動するようにスクロール表示される。
【0052】
また、接触面27aに対する指先50の押圧力をさらに強め、押圧力が「レベル3」となったときには、制御部15は、レベル3に対応する更新時間(10ms)が経過する毎にレベル3に対応する移動時間(1h)の分だけ部分波形W2の表示位置を移動時間軸に沿って移動させつつ表示部13に表示させる。同様にして、押圧力が「レベル4」となったときには、制御部15は、レベル4に対応する更新時間(1ms)が経過する毎にレベル4に対応する移動時間(10h)の分だけ部分波形W2の表示位置を移動時間軸に沿って移動させつつ表示部13に表示させる。
【0053】
上記したように、この波形表示装置1では、接触面27aに対する指先50の押圧力を強めることで、変更速度が増加するため、例えば、全体波形W1の長さ(波形信号Seの記録時間)が長い場合においても、所望の部分波形W2を短時間で表示させることが可能となっている。また、この波形表示装置1では、接触面27aに対する指先50の押圧力を弱めることで、変更速度が減少(低下)する。このため、例えば、所望の部分に近づくまでは押圧力を強めて部分波形W2を速い変更速度でスクロール表示させ、所望の部分に近づいた時点で押圧力を弱めて部分波形W2をゆっくりとした変更速度でスクロール表示させることで、所望の部分波形W2を確実にしかも短時間で表示させることが可能となっている。また、この波形表示装置1では、接触面27aに対する指先50の接触(押圧)を継続することで、部分波形W2が連続的にスクロール表示されるため、波形Wの変化を正確に把握することが可能となっている。
【0054】
また、制御部15は、逆送りボタンMr1(図9参照)に対して指先50による接触(押圧)がされたときには、予め決められた更新時間が経過する毎に予め決められた移動時間の分だけ、部分波形W2の表示位置を時間を遡る向きに移動させつつ表示部13に表示させる。つまり、同図における右向きに部分波形W2がスクロール表示される。この場合においても、制御部15は、順送りボタンMf1に対して指先50が接触されたときの上記した処理と同様の処理を実行し、これによって接触面27aに対する指先50の押圧力に応じてスクロール表示における変更速度が増減する。
【0055】
また、この波形表示装置1では、図10に示すように、カーソルラインLを部分波形W2と共に表示部13に表示させ、そのカーソルラインLを時間軸に沿って(左右方向に)任意に移動させることが可能となっている。この場合、カーソルラインLは、部分波形W2との交点における値(波形信号Seのパラメータ値であって、この例では、電圧値)を表示させるために用いる(電圧値の表示の図示は省略する)。
【0056】
カーソルラインLを移動させる際には、図10に示すように、表示部13に表示されている順送りボタンMf2または逆送りボタンMr2に対して指先50を接触させる。この際に、制御部15が、上記したスクロール表示処理を実行し、これによって上記した部分波形W2のスクロール表示と同様にして、カーソルラインLがスクロール表示される。この場合、制御部15は、指先50の押圧力に応じて移動時間(1回の更新で時間軸に沿って移動させる時間の長さ)を増減すると共に(図8参照)、指先50の押圧力に応じて上記した更新時間(図5参照)を増減する、これにより、スクロール表示処理における変更速度、つまりカーソルラインLの移動速度が増減する。
【0057】
このように、この波形表示装置1および表示方法では、接触面27aに対する指先50の押圧力の強弱に応じて第1表示処理(スクロール表示処理)および第2表示処理(アップダウン表示処理)における変更速度を増減させる。このため、この波形表示装置1および表示方法では、押圧力を強めることで、例えば、記録時間が長い波形信号Seの波形Wを表示させる場合においても、全体の中の所望の部分(部分波形W2)を短時間で表示させることができ、また、所望の部分に近づいた時点で押圧力を弱めることで、所望の部分を確実に表示させることができる。また、同様にして、押圧力を強めることで、所望の設定値を短時間で表示させることができ、また、所望の設定値に近い設定値が表示された時点で押圧力を弱めることで、所望の設定値を確実に表示させることができる。したがって、この波形表示装置1および表示方法によれば、このような表示形態での表示を行わせる際の操作性を十分に向上させることができる。
【0058】
また、この波形表示装置1および表示方法では、表示画像としての部分波形W2およびカーソルラインLの表示位置を予め決められた第1更新時間が経過する毎に予め決められた移動時間分だけ移動させつつ表示部13に表示させる処理(スクロール表示処理)を第1表示処理として実行し、その際に、接触面27aに対する指先50の押圧力の強弱に応じて第1更新時間および移動時間を増減することによって変更速度を増減させる。このため、この波形表示装置1および表示方法では、第1更新時間や移動時間を増減するという簡易な処理でありながら部分波形W2およびカーソルラインLの表示位置を変更しつつ表示する際の変更速度を正確に増減させることができる。
【0059】
また、この波形表示装置1および表示方法では、設定値としてのサンプリング周波数および記録時間を予め決められた第2更新時間が経過する毎に予め決められた増減量で増減しつつ表示部13に表示させる処理(アップダウン表示処理)を第2表示処理として実行し、その際に、接触面27aに対する指先50の押圧力の強弱に応じて第2更新時間および設定値の増減量を増減する。このため、この波形表示装置1および表示方法では、第2更新時間や設定値の増減量を増減するという簡易な処理でありながら設定値を変更しつつ表示する際の変更速度を正確にしかも短時間で増減させることができる。
【0060】
また、この波形表示装置1および表示方法では、接触面27aに対する指先50の押圧力が強いほど変更速度を増加させる。つまり、この波形表示装置1および表示方法では、速度を増加させたいときには強く、速度を減少(低下)させたいときには弱くというように、速度を増減させる際に一般的に行われる操作感覚と同様の操作感覚で変更速度を増減させることもできる。このため、この波形表示装置1および表示方法によれば、スクロール表示やアップダウン表示における操作性をさらに向上させることができる。
【0061】
また、この波形表示装置1および表示方法では、操作部14の一部として機能して接触操作が可能なタッチセンサ27で接触面27aに対する指先50の押圧力を検出する。このため、この波形表示装置1および表示方法によれば、接触操作が可能なタッチセンサ27(操作部)とは別の検出部を用いる構成と比較して、波形表示装置1を簡易に構成することができる。
【0062】
なお、測定装置および表示方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、第1表示処理としてのスクロール表示処理、および第2表示処理としてのアップダウン表示処理の双方を実行し、各表示処理において押圧力の強弱に応じて変更速度を増減させる構成および方法について上記したが、第1表示処理および第2表示処理のいずれか一方においてのみ押圧力の強弱に応じて変更速度を増減させる構成および方法を採用することもできる。
【0063】
また、第1表示処理(スクロール表示処理)において、第1更新時間(表示画像を移動させる処理の間隔)、および1回の更新で移動させる移動時間の双方を、押圧力の強弱に応じて増減する例について上記したが、第1更新時間および移動時間の一方だけを押圧力の強弱に応じて増減する構成および方法を採用することもできる。また、第2表示処理(アップダウン表示処理)において、第2更新時間(設定値を増減させる処理の間隔)、および1回の更新で増減させる設定値(上記例では、サンプリング周波数および記録時間)の増減量の双方を、押圧力の強弱に応じて増減する例について上記したが、第2更新時間および増減量の一方だけを押圧力の強弱に応じて増減する構成および方法を採用することもできる。
【0064】
また、第1表示処理(スクロール表示処理)において、押圧力が強いほど第1更新時間を短くし、押圧力が強いほど移動時間を長くする構成および方法について上記したが、第1更新時間を短くするのと同時に移動時間を長くしたときには、変更速度が急激に増加して視認性が低下する場合がある。このため、第1表示処理において、例えば、押圧力が強くなった(例えば、上記したように押圧力のレベルが1段階大きくなった)ときには、移動時間を長くし、第1更新時間については変更しないか、または上記した例とは逆に長くして、全体としては、押圧力が大きいほど変更速度を増加させる構成および方法を採用することができる。このような構成および方法を採用することで、押圧力が大きいほど変更速度を増加させるという機能を維持しつつ、変更速度の急激な増加による視認性の低下を確実に防止することができる。この場合、押圧力が強くなったときには、第1更新時間を短くし、移動時間については変更しないか、または短くして、全体としては、押圧力が大きいほど変更速度を増加させる構成および方法を採用することもできる。
【0065】
同様に、第2表示処理(アップダウン表示処理)において、例えば、押圧力が強くなったときには、設定値の増減量を大きくし、第2更新時間については変更しないか、または上記した例とは逆に長くして、全体としては、押圧力が大きいほど変更速度を増加させる構成および方法を採用することもできる。また、押圧力が強くなったときには、第2更新時間を短くし、設定値の増減量については変更しないか、または小さくして、全体としては、押圧力が大きいほど変更速度を増加させる構成および方法を採用することもできる。
【0066】
また、押圧力が強いほど変更速度を増加させる構成および方法について上記したが、これとは逆に、押圧力が強いほど変更速度を減少(低下)させる構成および方法を採用することもできる。
【0067】
また、タッチセンサ27を表示部13に配設した構成例について上記したが、表示部13の配設位置から離間した位置にタッチセンサ27を配設する構成を採用することもできる。また、波形表示装置1とは別体のタッチセンサ27を備えた構成を採用することもできる。この場合、波形表示装置1とは別体のタッチセンサ27を備えているときには、表示部13を別体とする構成や、表示部13を備えていない(つまり、外部の表示部に波形W等の表示を行わせる)構成を採用することもできる。また、接触体としての指先50でタッチセンサ27に対する移動操作を行う例について上記したが、接触体としてのタッチペンなどの入力装置で移動操作を行うこともできる。
【0068】
また、タッチセンサ27を、指先50の押圧力を検出する検出部として用いる構成および方法について上記したが、タッチセンサ27とは異なる(タッチセンサ27とは別の)検出部を用いる構成および方法を採用することもできる。一例として、タッチセンサ27に代えて、指先50の接触位置を検出する機能のみを有するタッチセンサを備えると共に、指先50の押圧力を検出する圧力センサ(例えば、ひずみゲージ等)をこのタッチセンサの裏面に配設する構成および方法を採用することができる。
【0069】
また、波形信号Seとしての電圧信号の波形Wを表示する例について上記したが、電流信号や、温度を示す電気信号など、各種の波形信号Seの波形を表示する際に適用することができるのは勿論である。また、1つ(1種類)の波形Wだけを表示部13に描画する例について上記したが、2つ(2種類)以上の波形Wを表示部13に同時に描画する構成に本発明を適用することもできる。
【符号の説明】
【0070】
1 波形表示装置
13 表示部
14 操作部
15 制御部
27 タッチセンサ
27a 接触面
50 指先
A1,A2 表示枠
Gs 設定画面
W 波形
W1 全体波形
W2 部分波形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触面に対して接触体を接触させて行う接触操作が可能な操作部と、表示画像の表示位置を表示部の時間軸に沿って予め決められた変更速度で変更しつつ当該表示部に表示させる第1表示処理、および選択可能な設定値を予め決められた変更速度で変更しつつ前記表示部に表示させる第2表示処理の少なくとも一方の表示処理を前記接触操作に従って実行する表示制御部とを備えた測定装置であって、
前記接触操作における前記接触面に対する前記接触体の押圧力を検出する検出部を備え、
前記表示制御部は、前記検出部によって検出された前記押圧力の強弱に応じて前記少なくとも一方の表示処理における前記変更速度を増減させる測定装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記表示画像の表示位置を予め決められた第1更新時間が経過する毎に予め決められた移動時間分だけ移動させつつ前記表示部に表示させる処理を前記第1表示処理として実行し、その際に、前記押圧力の強弱に応じて前記第1更新時間および前記移動時間の少なくとも一方を増減することによって前記変更速度を増減させる請求項1記載の測定装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、予め決められた第2更新時間が経過する毎に前記設定値を予め決められた増減量で増減しつつ前記表示部に表示させる処理を前記第2表示処理として実行し、その際に、前記押圧力の強弱に応じて前記第2更新時間および前記増減量の少なくとも一方を増減することによって前記変更速度を増減させる請求項1または2記載の測定装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記押圧力が強いほど前記変更速度を増加させる請求項1から3のいずれかに記載の測定装置。
【請求項5】
前記検出部は、前記操作部として機能して前記接触操作が可能なタッチセンサで構成されている請求項1から4のいずれかに記載の測定装置。
【請求項6】
表示画像の表示位置を表示部の時間軸に沿って予め決められた変更速度で変更しつつ当該表示部に表示させる第1表示処理、および選択可能な設定値を予め決められた変更速度で変更しつつ前記表示部に表示させる第2表示処理の少なくとも一方の表示処理を、操作部の接触面に対して接触体を接触させて行う接触操作に従って実行する表示方法であって、
前記接触操作における前記接触面に対する前記接触体の押圧力を検出し、
前記検出した前記押圧力の強弱に応じて前記少なくとも一方の表示処理における前記変更速度を増減させる表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−24835(P2013−24835A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163113(P2011−163113)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(000227180)日置電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】