説明

港湾荷役設備及び港湾管理システム

【課題】コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う荷役作業時に、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる港湾荷役設備を提供する。
【解決手段】港湾の岸壁部1に、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置4を設ける。岸壁部1には、クレーン装置4の荷役可能領域6の一部からなる荷役作業域8と、クレーン装置4の荷役可能領域6の他の一部からなる荷役作業域7とが備えられている。荷役作業域7は、上面が荷役作業域8の上面よりも高い位置に配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う港湾荷役設備、及び、港湾荷役設備を管理するための港湾管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
港湾には、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行うための設備が設置されている。
このような港湾荷役設備の従来技術として、例えば、コンテナ等が有する位置エネルギーを電気エネルギーに変換しながら荷積みや荷降ろしを行うものが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−50095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のものでは、コンテナ等の荷物が有する位置エネルギーを電気エネルギーに変換しているものの、その変換効率を積極的に高めようとするような工夫や運用はなされていない。
【0005】
例えば、港湾に接岸された船から荷物を積み降ろし、その後、その船に荷物を積み付ける場合、岸壁部のうち、荷降ろしを行う場所の標高と荷積みを行う場所の標高とが同じであれば、クレーン装置の仕事量は、荷降ろし時にプラスであれば荷積み時にマイナスとなり、合計では0になってしまう。即ち、荷降ろし時の仕事量が荷積み時の仕事量で相殺されてしまうため、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができなかった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う荷役作業時に、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる港湾荷役設備と、そのように港湾荷役設備を運用するための港湾管理システムとを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る港湾荷役設備は、港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、クレーン装置の荷役可能領域の一部からなる岸壁部の第1荷役作業域と、クレーン装置の荷役可能領域の他の一部からなり、上面が第1荷役作業域の上面よりも高い位置に配置された岸壁部の第2荷役作業域と、を備えたものである。
【0008】
この発明に係る港湾荷役設備は、港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、クレーン装置の荷役可能領域に設けられた荷役作業台と、岸壁部に設けられ、荷役作業台を昇降させるための昇降装置と、を備えたものである。
【0009】
この発明に係る港湾荷役設備は、港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、クレーン装置の荷役可能領域の一部からなる岸壁部の第1荷役作業域と、クレーン装置の荷役可能領域の他の一部からなり、岸壁部の上面に形成された開口の直下に配置された第2荷役作業域と、を備えたものである。
【0010】
この発明に係る港湾管理システムは、港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、港湾の干潮及び満潮に関する干満予測データが格納された第1記憶手段と、クレーン装置を利用した荷積み及び荷降ろしの計画データが格納された第2記憶手段と、第1記憶手段に格納された干満予測データ及び第2記憶手段に格納された計画データに基づいて、クレーン装置によって満潮時に荷降ろし、干潮時に荷積みが行われるように、荷役作業指令を出力するスケジューラと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う荷役作業時に、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1における港湾荷役設備を示す側面図である。
【図2】この発明の実施の形態1における港湾荷役設備を示す平面図である。
【図3】この発明の実施の形態2における港湾荷役設備を示す側面図である。
【図4】この発明の実施の形態2における港湾荷役設備を示す平面図である。
【図5】この発明の実施の形態3における港湾荷役設備を示す側面図である。
【図6】この発明の実施の形態3における港湾荷役設備を示す平面図である。
【図7】この発明の実施の形態4における港湾管理システムを示す構成図である。
【図8】図7に示す港湾管理システムの機能を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
この発明をより詳細に説明するため、添付の図面に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0014】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における港湾荷役設備を示す側面図、図2はこの発明の実施の形態1における港湾荷役設備を示す平面図である。
図1及び図2において、1は港湾の岸壁部、2は海、3は岸壁部1に接岸した船である。岸壁部1には、クレーン装置4が設けられている。クレーン装置4は、コンテナや石炭等の荷物を、岸壁部1から、岸壁部1に接岸した船3の船倉に積み付ける。また、クレーン装置4は、岸壁部1に接岸した船3の船倉から岸壁部1に荷物を積み降ろす。クレーン装置4は、電力回生機能を備えた駆動装置(図示せず)によって駆動されており、上記荷役作業(荷積み作業及び荷降ろし作業)時に、荷物が有する位置エネルギーを電気エネルギーに変換する機能を有している。
【0015】
クレーン装置4は、岸壁部1に接岸した船3の長手、即ち、岸壁部1の端部(岸壁)に沿って所定の範囲を移動可能に構成されている。クレーン装置4のこの移動は、岸壁に沿って平行に岸壁部1に設けられた一対のレール5によって案内される。
【0016】
6は岸壁部1のうち、クレーン装置4によって荷役作業を行うことが可能な領域(以下、「荷役可能領域6」という)を示している。即ち、クレーン装置4は、荷役可能領域6内であれば、船3の船倉からの荷物を任意に積み降ろすことができる。また、クレーン装置4は、荷役可能領域6にある荷物であれば、船3の船倉に任意に積み付けることができる。
【0017】
岸壁部1には、標高が高い場所(高所1a)と低い場所(低所1b)とが設けられている。高所1a及び低所1bとも、その要部上面は平坦に形成されている。図2に示す荷役作業域7は、岸壁部1の高所1aのうち、クレーン装置4の荷役可能領域6に含まれる部分である。荷役作業域8は、岸壁部1の低所1bのうち、クレーン装置4の荷役可能領域6に含まれる部分である。即ち、クレーン装置4の荷役可能領域6は、高所1aと低所1bとに跨って設定されており、荷役作業域7及び8の各上面は、クレーン装置4によって荷役作業を行うことが可能な所定の範囲で平坦に形成されている。クレーン装置4は、高所1aからも低所1bからも荷役作業を行うことができる。
以下に、上記構成の港湾荷役設備で行われる荷役作業について説明する。
【0018】
荷役可能領域6の一部からなる荷役作業域8は、その上面が、荷役可能領域6の他の一部からなる荷役作業域7の上面よりもH[m]だけ低い位置に配置されている(即ち、荷役作業域7の上面は、荷役作業域8の上面よりもH[m]だけ高い)。このため、荷物の質量をm[kg]とすると、荷役作業域7(高所1a)にある荷物の位置エネルギーは、荷役作業域8(低所1b)にある荷物の位置エネルギーよりも、mgH[J]だけ大きくなる。
【0019】
上記構成の港湾荷役設備では、例えば、クレーン装置4によって、荷役作業域7(高所1a)にある荷物を船3の船倉に積み付ける。かかる場合は、荷役作業域8(低所1b)にある荷物の積み付けを行う場合よりも、1回の荷積みによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。一方、船3の船倉からの荷降ろしを行う場合は、クレーン装置4によって、荷役作業域8(低所1b)に荷物を積み降ろす。この場合も、荷役作業域7(高所1a)に荷物を積み降ろす場合よりも、1回の荷降ろしによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。
【0020】
この発明の実施の形態1によれば、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う荷役作業時に、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる。特に、高所1aと低所1bとの標高差を大きく設計しておけば、クレーン装置4による荷役作業時に大きなエネルギーを回収することが可能となる。
【0021】
なお、レール5を岸壁部1の高所1a及び低所1bの各上面に敷設すると、クレーン装置4を低所1b側から高所1a側に移動させる際に、大きな駆動力が必要になってしまう。このため、例えば、高所1aに凹部を形成すること等により、レール5は、その全長に渡って低所1bの上面高さに水平に敷設される。
また、図2に示すように、荷役作業域7及び8の双方(の一部)を、荷役作業が行い易いレール5間に設定しておくことにより、エネルギーの回収と荷役作業との双方を効率的に行うことが可能となる。
【0022】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2における港湾荷役設備を示す側面図、図4はこの発明の実施の形態2における港湾荷役設備を示す平面図である。
実施の形態1では、岸壁部1自体に、高い場所(高所1a)と低い場所(低所1b)とを設ける場合について説明した。本実施の形態では、クレーン装置4の荷役可能領域6の一部(又は、全部)を上下動させる場合について説明する。
【0023】
図3及び図4において、9はクレーン装置4が荷役作業を行うための荷役作業台である。荷役作業台9は、上面が、クレーン装置4によって荷役作業を行うことが可能な所定の範囲で平坦に形成されており、その一部又は全部が、クレーン装置4の荷役可能領域6内に配置されている。即ち、クレーン装置4は、船3の船倉から荷役作業台9に荷物を積み降ろすことができる。また、クレーン装置4は、荷役作業台9上の荷物を船3の船倉に積み付けることができる。本実施の形態では、クレーン装置4による荷役作業が行い易いレール5間に、荷役作業台9を設置した場合を一例として示している。
【0024】
また、岸壁部1には、荷役作業台9を昇降させるための昇降装置(図示せず)が設けられている。昇降装置の駆動機構は、如何なるものであっても構わない。即ち、荷役作業台9(の上面)は、昇降装置によって所定の範囲を上下動可能に構成されている。
【0025】
上記構成の港湾荷役設備では、例えば、クレーン装置4によって荷積みを行う場合は、昇降装置によって荷役作業台9を所定の上昇位置に配置しておく。即ち、クレーン装置4は、上昇位置に配置された荷役作業台9上の荷物を船3の船倉に積み付ける。かかる場合は、荷役作業台9が所定の下降位置に配置されている場合よりも、1回の荷積みによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。(上記上昇位置と下降位置との標高差をH[m]とする。)
【0026】
また、クレーン装置4によって荷降ろしを行う場合は、昇降装置によって荷役作業台9を所定の下降位置に配置しておく。即ち、クレーン装置4は、下降位置に配置された荷役作業台9上に、船3の船倉からの荷物を積み降ろす。この場合も、荷役作業台9が上昇位置に配置されている場合よりも、1回の荷降ろしによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。
【0027】
上記構成の港湾荷役設備であっても、実施の形態1と同様の効果を奏することが可能であり、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる。
その他は、実施の形態1と同様の構成を有している。
【0028】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3における港湾荷役設備を示す側面図、図6はこの発明の実施の形態3における港湾荷役設備を示す平面図である。
実施の形態1では、レール5が設置された岸壁部1の上面を低い場所(低所1b)とする場合について説明した。本実施の形態では、岸壁部1の上面を高い場所として標高差を設ける場合について説明する。
【0029】
図5及び図6において、10は岸壁部1の内部に形成された地下道である。地下道10は、コンテナ等を運搬するトラックといった所定の車両11が通行可能に構成されている。また、岸壁部1の上面には、上記地下道10の直上部を含む所定の範囲に、開口12が形成されている。13は開口12を塞ぐための蓋である。蓋13は、所定の駆動装置(図示せず)によって移動可能に岸壁部1に設けられており、この駆動装置による移動により、開口12を開閉する。
【0030】
本実施の形態では、蓋13によって開口12が完全に塞がれている場合、岸壁部1の上面や蓋13の上面のうち、クレーン装置4の荷役可能領域6に含まれる領域が、実施の形態1における荷役作業域7に相当する領域となる。即ち、本実施の形態における高所部分である。
【0031】
一方、開口12は、その一部又は全部が、クレーン装置4の荷役可能領域6内に配置されている。このため、地下道10のうち、開口12の直下を通る部分(の一部又は全部)も、クレーン装置4の荷役可能領域6内に配置される。したがって、本実施の形態では、地下道10のうち、開口12の直下に配置され、且つ、荷役可能領域6に含まれる領域が、実施の形態1における荷役作業域8に相当する領域となる。即ち、本実施の形態における低所部分である。
【0032】
上記構成の港湾荷役設備では、例えば、クレーン装置4によって荷積みを行う場合は、蓋13によって開口12を閉鎖しておき、トラック等の車両11がレール5間を通過できるようにしておく。即ち、クレーン装置4は、蓋13上(或いは、岸壁部1上)の車両11から、船3の船倉に荷物を積み付ける。かかる場合は、地下道10上の車両11から荷物を積み付ける場合よりも、1回の荷積みによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。(岸壁部1の上面と地下道10の路面との標高差をH[m]とする。)
【0033】
また、クレーン装置4によって荷降ろしを行う場合は、蓋13を開口12の上方位置から移動させて、開口12を開放させておく。即ち、クレーン装置4は、地下道10に停車している車両11上に、船3の船倉からの荷物を積み降ろす。この場合も、岸壁部1上に荷物を積み降ろす場合よりも、1回の荷降ろしによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。
【0034】
上記構成の港湾荷役設備であっても、実施の形態1と同様の効果を奏することが可能であり、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる。
【0035】
なお、開口12の直下は、地下道10を幅広にしたり、車両11が複数台停車できるような駐車スペースを確保したりしても良い。実施の形態1の荷役作業域8に相当する領域が何れの構成を有する場合であっても、かかる領域に地下道10を接続しておけば、トラック等の車両11によって荷物を運搬することができる。
その他は、実施の形態1と同様の構成を有している。
【0036】
実施の形態4.
図7はこの発明の実施の形態4における港湾管理システムを示す構成図、図8は図7に示す港湾管理システムの機能を説明するための図である。図8は港湾荷役設備の側面図を示している。
【0037】
実施の形態1乃至3では、エネルギーの変換効率を高めるために、岸壁部1側の高低差を利用する場合について説明した。本実施の形態では、船3側の高低差を利用してエネルギーの変換効率を高める場合について説明する。
本実施の形態において、港湾荷役設備は、実施の形態1乃至3に示した何れの構成であっても構わない。また、港湾荷役設備として、実施の形態1乃至3に示した構成以外の構成が採用されていても構わない。図8では、一例として、実施の形態1で説明した港湾荷役設備を示している。
【0038】
図7及び図8において、14はクレーン装置4を制御するクレーン制御手段、15は港湾荷役設備の管理を行う管理装置である。クレーン制御手段14は、管理装置15からの指令に基づいてクレーン装置4を制御し、所定の荷役作業を行う。
【0039】
管理装置15には、記憶手段16及び17、時計手段18、スケジューラ19が備えられている。
記憶手段16には、港湾の干潮と満潮とに関する干満予測データが格納されている。干満予測データには、例えば、干潮時刻や干潮時の潮位、満潮時刻、満潮時の潮位等の情報が含まれている。記憶手段17には、クレーン装置4を使用して行われる荷積み及び荷降ろしの計画データが格納されている。
【0040】
スケジューラ19は、記憶手段16及び17からの上記干満予測データ及び計画データと、時計手段18からの現在時刻情報とに基づいて、荷役作業を行うための指令を出力する機能を有している。具体的に、スケジューラ19は、上記各種入力情報に基づき、干潮時に荷積み、満潮時に荷降ろしが行われるように、荷役作業指令をクレーン制御手段14に対して出力する。
【0041】
図8に示すように、干潮時の潮位と満潮時の潮位との差がH[m]の場合、船3の船倉にある荷物の位置エネルギー差は、最大でmgH[J]となる。このため、干潮時に岸壁部1から船3の船倉に荷物を積み付けた場合は、満潮時に荷物の積み付けを行う場合よりも、1回の荷積みによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。一方、満潮時に船3の船倉から岸壁部1に荷物を積み降ろす場合は、干潮時に荷物の積み降ろしを行う場合よりも、1回の荷降ろしによって、mgH[J]だけ大きなエネルギーを回収することができる。
このような理由から、スケジューラ19は、干潮時及び干潮に近い時間帯になるべく荷積みが行われ、満潮時及び満潮に近い時間帯になるべく荷降ろしが行われるように、荷役作業のスケジューリングを行う。
【0042】
上記構成の港湾管理システムであれば、コンテナや石炭等の荷積み、荷降ろしを行う荷役作業時に、コンテナ等が有する位置エネルギーを効率的に電気エネルギーに変換することができる。
【0043】
なお、海面の潮汐を利用した本実施の形態の構成と、港湾荷役設備の構造を利用した実施の形態1乃至3の何れかの構成とを適切に組み合わせることにより、エネルギーの回収量を大幅に増加させることも可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 岸壁部
1a 高所
1b 低所
2 海
3 船
4 クレーン装置
5 レール
6 荷役可能領域
7、8 荷役作業域
9 荷役作業台
10 地下道
11 車両
12 開口
13 蓋
14 クレーン制御手段
15 管理装置
16、17 記憶手段
18 時計手段
19 スケジューラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、
前記クレーン装置の荷役可能領域の一部からなる前記岸壁部の第1荷役作業域と、
前記クレーン装置の荷役可能領域の他の一部からなり、上面が前記第1荷役作業域の上面よりも高い位置に配置された前記岸壁部の第2荷役作業域と、
を備えた港湾荷役設備。
【請求項2】
前記岸壁部に設けられ、前記クレーン装置の移動を案内するための一対のレールと、
を更に備え、
前記第2荷役作業域は、少なくともその一部が前記レール間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の港湾荷役設備。
【請求項3】
前記第1荷役作業域及び前記第2荷役作業域は、各上面が、前記クレーン装置によって荷役作業を行うことが可能な所定の範囲で平坦に形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の港湾荷役設備。
【請求項4】
港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、
前記クレーン装置の荷役可能領域に設けられた荷役作業台と、
前記岸壁部に設けられ、前記荷役作業台を昇降させるための昇降装置と、
を備えた港湾荷役設備。
【請求項5】
前記岸壁部に設けられ、前記クレーン装置の移動を案内するための一対のレールと、
を更に備え、
前記荷役作業台は、前記レール間に配置されたことを特徴とする請求項4に記載の港湾荷役設備。
【請求項6】
港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、
前記クレーン装置の荷役可能領域の一部からなる前記岸壁部の第1荷役作業域と、
前記クレーン装置の荷役可能領域の他の一部からなり、前記岸壁部の上面に形成された開口の直下に配置された第2荷役作業域と、
を備えた港湾荷役設備。
【請求項7】
前記岸壁部の内部に、所定の車両が通行可能な地下道が設けられ、
前記第2荷役作業域は、前記地下道に接続された
ことを特徴とする請求項6に記載の港湾荷役設備。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れかに記載の港湾荷役設備を管理する港湾管理システムであって、
前記港湾の干潮及び満潮に関する干満予測データが格納された第1記憶手段と、
前記クレーン装置を利用した荷積み及び荷降ろしの計画データが格納された第2記憶手段と、
前記第1記憶手段に格納された干満予測データ及び前記第2記憶手段に格納された計画データに基づいて、前記クレーン装置によって満潮時に荷降ろし、干潮時に荷積みが行われるように、荷役作業指令を出力するスケジューラと、
を備えた港湾管理システム。
【請求項9】
港湾の岸壁部に設けられ、電力回生機能を備えた駆動装置によって駆動されるクレーン装置と、
前記港湾の干潮及び満潮に関する干満予測データが格納された第1記憶手段と、
前記クレーン装置を利用した荷積み及び荷降ろしの計画データが格納された第2記憶手段と、
前記第1記憶手段に格納された干満予測データ及び前記第2記憶手段に格納された計画データに基づいて、前記クレーン装置によって満潮時に荷降ろし、干潮時に荷積みが行われるように、荷役作業指令を出力するスケジューラと、
を備えた港湾管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−246086(P2012−246086A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−117814(P2011−117814)
【出願日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)