説明

湯水混合装置

【目的】応答性に優れ、しかも、オーバーシュートやアンダーシュートを伴うことなくデリケートな温度調節を行うことの可能な湯水混合装置を提供することを目的とする。
【構成】湯水混合装置10の可動弁体46は感温コイルばね54の付勢力とバイアスばね56の付勢力との釣り合いにより位置制御され、湯水混合物の温度を調節する。感温コイルばね54は温度に応じてばね定数が線形に変化する特性をもった形状記憶合金からなる。線形特性領域において感温コイルばね54を作動させることにより、オーバーシュートやアンダーシュートを解消し、きめ細かな温度調節を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、自動温度調節機能を備えた湯水混合装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な自動温度調節式の湯水混合装置は、熱膨脹性ワックスが封入された感温素子を備えたもので、使用者が温度設定ハンドルを回すことにより希望給湯温度を設定すると、ワックス感温素子が湯水混合物の温度に応答しながら混合弁体を位置決めして湯水混合比を自動的に調節し、湯水混合物の温度を設定値に向って機械的にフィードバック制御するようになっている。水圧や給湯圧力や給湯機からの給湯温度や水道水温や流量などの条件が過渡的に変動し、その結果、湯水混合物の温度が変化すると、ワックス感温素子は温度変化に応じて伸縮して、混合弁体を変位させて湯水の混合比を修正し、オーバーシュートとアンダーシュートを繰り返しながら湯水混合物温度を次第にほぼ目標値に収斂させる。この種の自動温調混合装置は広く普及しているが、ワックス感温素子の熱容量が大きいと共に熱伝導性が良くないので、過渡的温度変化に対する応答が遅く、かなりのオーバーシュートやアンダーシュートが生じるという欠点がある。
【0003】ワックス感温素子の斯る欠点を改善するため、従来技術においては、湯水混合栓において形状記憶合金からなる感温素子を用いることが提案されている(実公昭61-44062号公報)。この湯水混合栓の感温素子は形状記憶合金のコイルで形成されている。実公昭61-44062号明細書の記載に従えば、この形状記憶合金製コイルは、通常のコイルスプリングのような弾力は持たないが、特定の温度で初期のセット形状に復元しようとする形状復元力を有する。温度の上昇時と下降時とで生じる形状記憶合金のヒステリシス(変形量の差)を吸収するため、通常のばね材料からなるバイアス・コイルスプリングを併用することが提案されている。
【0004】この湯水混合栓では、感温素子としてのコイルは形状記憶合金で形成されており、斯る合金はワックス感温素子に比べて熱容量が小さいと共に熱伝導性に優れているので、この湯水混合栓はワックス感温素子を用いた湯水混合装置に比べて応答性に優れているという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公報に記載された湯水混合栓は、特定の温度(臨界温度)において初期のセット形状に復元しようとする形状記憶合金の形状記憶効果を利用するようになっているので、コイルの形状は臨界温度を境として急激に変化する。その結果、臨界温度前後で大きなオーバーシュートとアンダーシュートを繰り返すので、シャワーや浴槽などのように湯水混合物が使用者の敏感な肌に直接接触するような用途において要求されるデリケートな温度調節をすることができない。湯水混合装置の分野においては、形状記憶合金製コイルを用いた装置が単なる提案に留まっており、未だに実用化されるに至っていないのは、このような理由によるものと考えられる。
【0006】本発明の目的は、デリケートな温度調節を行うことの可能で、従って、シャワーや浴槽などへの給湯の用途に使用可能な、応答性に優れた湯水混合装置を提供することにある。
【0007】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段および作用の概要】臨界温度における形状記憶合金の形状復元力を利用するという従来技術の技術思想とは異なり、本発明は、形状記憶合金の弾性係数は温度に応じて変化するという特性に着目し、形状記憶合金でコイルばねを形成した場合にはそのばね定数を温度に応じて変化させることができる、という発見に立脚するものである。本発明は、特に、ばね定数が温度に関して線形(リニア)に変化するような特性領域を備えた形状記憶合金により感温ばねを形成し、斯る線形特性領域において湯水混合装置を作動させることにより、デリケートな温度調節を行おうというものである。
【0008】即ち、本発明は、湯水混合物の温度に応答する感温素子によって可動弁体を位置決めすることにより湯水混合物の温度を調節するようになった自動温度調節式の湯水混合装置において、温度に応じてばね定数(弾性係数)が線形に変化するような特性領域を有する形状記憶合金製コイルばねにより前記感温素子を構成し、斯る線形特性領域において形状記憶合金製コイルばねの付勢力とバイアスばねの付勢力とを均衡させることにより可動弁体を制御するようにしたことを特徴とするものである。
【0009】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い更に明らかとなろう。
【0010】
【実施例】図1を参照するに、本発明の湯水混合装置10はハウジング12を有する。図示した実施例では、このハウジング12は、ほぼ円筒形の本体14と、この本体に螺合などにより液密に締結された出口金具16と、同様に本体に液密に締結されたキャップ18とで構成されている。ハウジング12には入口20および22が形成してあり、図示した実施例では、入口20は湯入口として作用し、入口22は水入口として作用する。ハウジング12には中央ボア24が形成してあり、このボア24には受圧ピストン26が摺動自在に嵌合してある。ハウジング12の内部はこの受圧ピストン26によって湯側一次圧力室28と水側一次圧力室30とに分割されている。湯水入口20および22は、夫々、一次圧力室28および30に連通しており、一次圧力をもった湯水が一次圧力室28および30に夫々供給されるようになっている。図示した実施例では、受圧ピストン26は所定の半径方向クリアランスをもってボア24に嵌合され、実質的に摺動抵抗を受けることなくボア24内で摺動するようになっているが、周知の態様に従いピストン26とボア24との間に従来型の摺動シールを設け、一次圧力室28と30との間の湯水の漏れをより確実に遮断してもよい。
【0011】湯側一次圧力室28および水側一次圧力室30は、夫々、弁座32および34を介して湯側弁室36および水側弁室38と連通している。図1からよく分かるように、湯側弁座32と水側弁座34とは同軸的に整列してあり、互いに対称的に配置してある。組立の便宜上、図示した実施例では水側弁座34は弁座インサートとして形成してあり、本体14に螺合されたキャップ18によって本体とキャップとの間に固定されている。水側弁室38は、キャップ18に形成された複数の開口40と本体14に形成された通路42とを介して湯側弁室36に連通してあり、水側弁座34を通過した水が湯側弁室36内に流入するようになっている。従って、湯側弁室36は湯水混合室として作用するもので、以下では湯水混合室とも言う。湯水混合室36で形成された湯水混合物は、出口金具16の混合物出口44から吐出される。
【0012】ハウジング12の内部には可動弁体ユニット46が軸方向移動可能に収容してある。図示した実施例では、この弁体ユニット46は、弁軸48と、ナットにより弁軸の両端に夫々固定された湯側弁体50および水側弁体52を有する。弁軸48は受圧ピストン26と一体的に形成してあり、可動弁体ユニット46と受圧ピストン26が連動するようになっている。湯側弁体50および水側弁体52は同軸的に整列してあり、湯側弁座32および水側弁座34と夫々協動して湯水の流れを制御するようになっている。
【0013】受圧ピストン26と湯側弁体50と水側弁体52の有効受圧面積は互いに等しくしてある。湯側一次圧力室28内の一次圧力は湯側弁体50に開弁方向(図1中、右方向)に作用すると共に、受圧ピストン26に反対方向に作用する。前述したように、受圧ピストン26の有効受圧面積と湯側弁体50の有効受圧面積とは等しいので、湯側一次圧力室28内の一次圧力により湯側弁体50に作用する力は該一次圧力により受圧ピストン26に作用する力と相殺される。同様にして、水側一次圧力室30内の一次圧力により水側弁体52に作用する力と該一次圧力により受圧ピストン26に作用する力とは互いに相殺される。従って、可動弁体ユニット46には、湯水の一次圧力に起因する偏倚力は作用しない。また、湯水混合室36と水側弁室38とは互いに連通しており、両者内の二次圧力は等しいので、二次圧力に起因する偏倚力が可動弁体ユニット46に作用することもない。従って、可動弁体ユニット46は、湯水の圧力の過渡的変動の影響を受けることなく、次に述べるように互いに相反する方向に作用する2種の機械的な付勢力の釣り合いによって位置決めされる。
【0014】即ち、湯水混合室36内および水側弁室38内には、コイルばね54および56が圧縮状態で夫々配置してある。一方のコイルばね54は、感温素子として作用するもので、温度に応じてばね定数が変化するような特性を有するニッケル・チタン系の形状記憶合金で形成されている。この形状記憶合金製感温コイルばね54は、図3を参照して後述するように、混合室36内の湯水混合物の温度に応じて線形に変化するばね力を発生し、可動弁体ユニット46に作用させる。本発明の感温コイルばね54を形成する形状記憶合金は、温度に応じて弾性係数が変化し、その結果、コイルばね54のばね定数、ひいてはばね力、を温度に応じて変化させる。図示した実施例では、この形状記憶合金製の感温コイルばね54の一端は湯側弁体50に支承され、他端は出口金具16に支承されている。従って、形状記憶合金製感温コイルばね54は、可動弁体ユニット46を図1において左方に付勢している。
【0015】他方のコイルばね56は、バイアスばねとして作用するもので、通常のばね材料で形成されており、そのばね定数は温度に関しほぼ一定である。従って、バイアスばね56が発生する付勢力は、それに加えられた予荷重に比例する。バイアスばね56の一端は水側弁体52に支承され、その他端は、キャップ18に摺動自在に装着された可動ばね受け58に支承されている。この可動ばね受け58には、キャップ18に螺合された調節ねじ60が係合させてあり、調節ねじのハンドル62を回転させることによりバイアスばね56の予荷重を調節できるようになっている。バイアスばね56は、可動弁体ユニット46を図1において右方に付勢する。
【0016】次に、図2および図3を併せ参照してこの湯水混合装置10の使用例と動作を説明するに、図2に示したように、湯水混合装置10の湯入口20には給湯機から湯を供給し、水入口22は水道管に接続することができる。湯水混合装置10で形成された湯水混合物は止水栓兼用流量制御弁64を介してカラン66やシャワーに供給することができる。
【0017】止水栓兼用流量制御弁64を開けると、湯と水は湯水混合装置10を流れ、混合室36で混合される。前述したように、一次圧力により弁体50および52に作用する力は、夫々、該一次圧力により受圧ピストン26に作用する力と相殺され、可動弁体ユニット46には湯水の一次圧力に起因する偏倚力は作用しないと共に、湯水混合室36の二次圧力と水側弁室38の二次圧力とは互いに等しいので、二次圧力に起因する偏倚力が可動弁体ユニット46に作用することもない。従って、可動弁体ユニット46は、感温素子54の付勢力とバイアスばね56の付勢力との釣り合いによって位置決めされる。
【0018】形状記憶合金からなる感温コイルばね54は湯水混合室36内の湯水混合物の温度に感応し、その弾性係数は混合物温度に応じて変化するので、コイルばね54は図3のグラフに示したように混合物温度に応じたばね力を発生する。他方、バイアスばね56はその予荷重に応じたばね力を発生し、該予荷重は可動弁体ユニット46の位置に応じて変化するので、バイアスばね56は可動弁体ユニット46の湯全開位置と水全開位置との間で図3に示したようなばね力を発生する。可動弁体ユニット46は、バイアスばね56が発生する付勢力が感温コイルばね54の発生付勢力に釣り合う位置に位置決めされる。この位置は図3において感温コイルばね54の発生付勢力のカーブとバイアスばね56の発生付勢力の線との交点に相当し、この位置では可動弁体ユニット46は温度T℃の湯水混合物が形成されるように湯水の供給量を制御する。
【0019】何等かの原因により、湯水混合物の温度が過渡的に上がった場合には、感温コイルばね54が発生する付勢力が増加し、可動弁体ユニット46を図1中左方へ変位させる。これにより、湯の供給量が減少し水の供給量が増加すると同時に、バイアスばね56は圧縮されその付勢力が上がる。湯水混合物の新たな温度により定まる感温コイルばね54の新たな付勢力と、バイアスばね56の新たな付勢力とが釣り合った時点で、可動弁体ユニット46は静止する。反対に、湯水混合物温度が過渡的に下がった場合には、上記とは逆に湯の供給量が増加すると共に水の供給量が減少する。このようにして、混合物温度は感温コイルばね54による機械的フィードバックによりT℃に向かって制御される。
【0020】使用者が湯水混合物温度を変更したい場合には、ハンドル62により調節ねじ60を回してバイアスばね56の予荷重を増減すると、バイアスばね56が発生する付勢力は図3において上下に平行移動し、これに対応して感温コイルばね54の発生付勢力のカーブとバイアスばね56の発生付勢力のカーブとの交点は図3のグラフにおいて左右に移動するので、混合物温度が修正される。
【0021】形状記憶合金製コイルばね54は、図3のグラフに示したような温度特性(温度−ばね定数特性)を有するが、図3のグラフから分かるように、可動弁体ユニット46の湯全開位置と水全開位置との間においては線形の特性領域を有し、この線形領域内でバイアスばね56の付勢力を対抗させることにより湯水混合物の温度調節が行われるようになっているので、形状記憶合金の臨界温度における形状復元力を利用した装置のようなオーバーシュートやアンダーシュートを伴うことなく、きめ細かな温度制御を行うことができる。
【0022】図1に示した実施例は、調節ねじ60を用いてバイアスばね56の付勢力を手動で調節することにより目標温度が設定され、湯水混合物の温度は感温コイルばね58によって機械的にフィードバック制御されるというものであった。本発明の第2実施例においては、目標温度を電気的に設定し、バイアスばね56の付勢力を電気的に調節することにより、湯水混合物の温度を電気的にフィードバック制御することができる。この場合には、手動ハンドル62に代えて電動モータを用い、従来型の回転運動/直線運動変換機構によりモータの回転をばね受け58の変位に変換することにより、バイアスばね56の付勢力を調節することができる。図4に示したように、このモータ70はマイクロコンピュータからなる制御回路72により制御されるもので、制御回路72には、湯水混合室36に臨んで設置されたサーミスタ74のような温度検出器からの信号と、目標温度を入力するためのスイッチ76からの信号が入力される。制御回路72は、サーミスタ74によって検出された湯水混合物温度と、スイッチ76によって入力された目標温度とに基づいて、混合物温度が目標温度になるようにモータ70をフィードバック制御する。
【0023】この第2実施例においては、過渡的条件変動に基づく温度変動は形状記憶合金からなる感温コイルばね54の機械的フィードバック制御により敏速に対処される。制御回路72による電気的フィードバック制御の主たる役割は、形状記憶合金からなる感温コイルばね54のヒステリシスを補正すること、感温コイルばね54およびバイアスばね56のばね定数のバラツキに基づくオフセットを除去すること、構成要素の経時的劣化などに起因する定常的オフセットを除去すること、その他のオフセットを除去すること、等である。
【0024】以上には、本発明の特定の実施例について記載したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、可動弁体ユニット46は、湯水の一次圧力の変動に起因する偏倚力を相殺するため受圧ピストン26と連動する構成としたが、斯る可動弁体ユニット46に代えて、ワックス式の感温素子を備えた従来型の湯水混合装置に慣用されている種々の形式の可動弁体を使用することができる。
【0025】また、図1に示した実施例では、調節ねじ60はバイアスばね56の付勢力を調節するように配置されているが、変化形として、感温コイルばね54の右端とハウジング12との間に可動ばね受け58を配置し、調節ねじ60又は付勢力調節モータ70がこのばね受け58に作用するように配置を置換してもよい。その場合には、調節ねじ又は付勢力調節モータの操作に伴い感温コイルばね54の付勢力のカーブは図3において左右に平行移動し、バイアスばね56の付勢力のカーブとの交点としての混合物温度は前述したところと同様に可変調節される。
【0026】また、コイルばね54および56は圧縮ばねとして作用するべく配置したが、引っ張りばねとして作用するように配置することができる。
【0027】他の変化形として、湯水の入口を逆に配置することもできる。即ち、図1に示した実施例では、入口20が湯入口として使用され、感温素子54は混合室36内の混合物の温度上昇に応じて弁体50を閉弁方向に付勢して湯水混合室36に流入する湯を減少させるようになっている。これに対し、入口20に水を供給し、入口22に湯を供給する場合には、圧縮コイルばねからなる感温素子54は弁体50(この場合には、水側弁体となる)を開弁方向に付勢するべく配置し、バイアスばね56は弁体52(この場合には、湯側弁体となる)を開弁方向に付勢するべく配置することができる。
【0028】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の湯水混合装置においては、感温素子54は温度変化に応じてばね定数が線形(リニア)に変化するような特性領域を備えた形状記憶合金により形成されており、このような線形特性領域において湯水混合装置を作動させるようになっているので、オーバーシュートやアンダーシュートを伴うことなく、きめ細かな温度調節を行うことができる。従って、本発明の湯水混合装置はシャワーなどのように湯水混合物が使用者の敏感な肌に直接接触するような用途に安全に使用することができる。
【0029】更に、感温素子54は金属で形成されており、従って、従来技術のワックス感温素子に比較してその熱容量が著しく小さいと共に熱伝導性が良いので、混合物の温度変化に瞬間的に応答する。従って、本発明の混合装置は、過渡的条件変動に対して敏感に機械的フィードバック制御を行うことができる。
【0030】バイアスばね56の付勢力調節手段を電気式にし、制御回路72により電子的にフィードバック制御するようにした場合には、感温コイルばね54のヒステリシスによる影響や、製造上の公差によるばね定数のバラツキに起因する定常的オフセットや、他の原因によるオフセットも補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の湯水混合装置の第1実施例の模式的断面図である。
【図2】図2は、図1に示した混合装置の使用例を示す模式図である。
【図3】図3は、図1に示した混合装置の形状記憶合金製感温コイルばねとバイアスばねの発生付勢力の温度変化を示すグラフである。
【図4】図4は、本発明の湯水混合装置の第2実施例のブロック図である。
【符号の説明】
10: 湯水混合装置
36: 湯水混合室
46: 可動弁体ユニット
54: 形状記憶合金製感温コイルばね
56: バイアスばね

【特許請求の範囲】
【請求項1】 湯水混合物の温度に応答する感温素子によって可動弁体を位置決めすることにより湯水混合物の温度を調節するようになった自動温度調節式の湯水混合装置において、温度に応じてばね定数が線形に変化するような特性領域を有する形状記憶合金製コイルばねにより前記感温素子を構成し、前記線形特性領域において前記形状記憶合金製コイルばねの付勢力とバイアスばねの付勢力とを均衡させることにより前記可動弁体を制御するようにしたことを特徴とする湯水混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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