説明

湾曲自在シート受け部材

【課題】
シート受け部材自体を湾曲自在として可撓性を高めることで、温室等の簡易建物のアーチ状に湾曲した骨組みに対する各種フィルムの展張作業を簡易化し、フィルムの展張状態を安定的に維持するとともに、シート受け部材やフィルムの変形や損傷を防止して、簡易建物の構築時と使用時を通じてコストを低廉化することを目的とする。
【解決手段】
長尺のシート受け部材の底壁及び側壁下部の定着手段による押圧力を受けない領域において、シート受け部材の短手方向に連続的または断続的に形成された適宜形状の切欠きまたは切込み等の応力非伝達部が、長手方向に所定間隔をおいて配置されたシート受け部材とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温室、サクランボハウス、畜舎、露地野菜用防虫ハウス、倉庫等の簡易建物の骨組みに、フィルムを展張するために用いるシート受け部材、特に湾曲した骨組みにフィルムを展張するために好適なシート受け部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、フィルム展張ハウスは、アーチパイプなどを多数結合して組成されたハウス用の骨組みの上に、ポリエステルフィルム、フッ素系フィルム、ポリオレフィン系フィルム等を張って、温室用等の空間を覆うことにより構成されている。張られたフィルムは、強風に耐え得るように骨組み上に安定して固定する必要がある。
このために上記骨組みに、図示を省略する取付金具を介して直線状のシート受け部材を取り付けることが広く実施されている。
このシート受け部材について、図5を参照して説明すると、この直線状のシート受け部材5は、底壁51に続いて左右対称に内方に向けられた傾斜壁52をもち、その両傾斜壁52で形成された蟻溝53内に上記フィルムを台形部が左右に交互に連続する定着用波形線材54にて挿入し、その波形線材54の弾性力にて上記蟻溝53内の左右両側の傾斜壁52にビニールシート55を挾圧定着するものである。
下記特許文献1に記載された発明は、図1に示されるハウス用の骨組みが直線状部材から構成されている場合は、上記の直線状のシート受け部材を問題なくハウス用骨組みに取り付け、フィルムを安定して定着することができるが、骨組みがアーチ状に湾曲している部位においては、そのアーチ状骨組みの形状に予め変形させるかその骨組みに沿わせつつ変形させて取り付ける必要がある。
このように、シート受け部材の開口部を表面とした状態で上記構造のものを湾曲すると、開口部が開いた状態となるため、シート受け部材と波形線材の係合関係が緩んで、波形線材が外れ易くなり、特に強風にてフィルムが強い引張りを受けるとその現象が顕著となる。
また、簡易建物の骨組みの曲率半径、シート受け部材の材料、形状、部材厚等にもよるが、著しい場合には、シート受け部材自体が変形、破損することすらある。
【特許文献1】実開平05−088245号公報
【0003】
上記の問題点を解決するために、図7に示されるように、拡幅装置66a〜66dを挿入するための開口部65と、開口部65より内方において拡幅され、挿入された拡幅装置66a〜66dを拡幅状態で保持するための保持室67と、開口部65が設けられた側と反対側の面において結露防止を兼ねる凸部68が設けられ、両側壁63は平板状に形成され、前記凸部68においてハウスのフレームに固定されるシート受け部材61において、底壁62の幅方向全長及び両側壁63の下縁から上方に向けて、シート受け部材61の長さ方向に所定間隔でスリット64が複数設けられ、湾曲させる力が働いたときには該スリット64部分で折れ曲がるように設定されたシート受け部材が提案されている。
【特許文献2】特開2001−136842号公報
【0004】
通常、簡易建物の骨組みは、強風を受けたときあるいは地震時において大きく変形し、このときシート受け部材自体も変形する。
このとき特許文献2に記載された発明は、シート受け部材61の変形に拡幅装置66が追随できず、両者の間に相対的な運動が繰返される。そして、その相対的な運動が継続している間、シート受け部材61の両側壁63に形成されたスリット64が拡大縮小の変形を繰返すこととなる。
その結果、シート受け部材61の両側壁63と拡幅装置66の間に挟持されたフィルム69は、拡幅装置によって側壁のスリット端部に押し付けられながら擦られる。
以上のことから、特許文献2に記載された発明のシート受け部材により展張されたフィルムは摩擦接触により損傷を受け易く、その寿命が短くなってコストアップの要因となる。
特に、ポリオレフィン系フィルムは、耐候性に優れ、燃焼時有害ガスを発生しないため廃棄処理が容易である反面、擦れに対して特に弱い性質を有しているので、上記の問題が顕著に表われる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の実状に鑑み、本発明は前記従来技術の欠点を克服することを課題とし、シート受け部材自体を湾曲自在として可撓性を高めることで、温室等の簡易建物のアーチ状に湾曲した骨組みに対する各種フィルムの展張作業を簡易化し、フィルムの展張状態を安定的に維持するとともに、シート受け部材やフィルムの変形や損傷を防止して、簡易建物の構築時と使用時を通じてコストを低廉化することが可能な簡易建物のシート受け部材を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明シート受け部材は、長尺のシート受け部材の底壁及び側壁下部の定着手段による押圧力を受けない領域において、前記シート受け部材の短手方向に形成された応力非伝達部が、長手方向に所定間隔をおいて配置されていることを特徴としている。
請求項2に係る発明のシート受け部材は、応力非伝達部のそれぞれが、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に連続して形成されていることを特徴としている。
請求項3に係る発明のシート受け部材は、応力非伝達部のそれぞれが、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に断続的に形成されていることを特徴としている。
請求項4に係る発明のシート受け部材は、応力非伝達部のそれぞれが、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に連続した、あるいは、断続的な適宜形状の切欠きであることを特徴としている。
請求項5に係る発明のシート受け部材は、応力非伝達部のそれぞれが、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に連続した、あるいは、ミシン目状の切込みであることを特徴としている。
請求項6に係る発明のシート受け部材は、開口部にカール部を備えた断面蟻溝形とされ、長手方向の一端部は断面形状を相似形のまま板厚程度縮小化されるとともに、前記カール部の外側部分を前記シート受け部材の他端部のカール部の間隔より少し小さい間隔とされていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシート受け部材は、請求項1に係る発明にあっては、シート受け部材自体を湾曲自在として可撓性を高めることで、温室等の簡易建物のアーチ状に湾曲した骨組みに対する各種フィルムの展張作業を簡易化することができる。
また、定着手段によってシート受け部材の内壁に押し付けられるフィルムは、強風時や地震時においてシート受け部材が変形しても、シート受け部材に湾曲自在として可撓性を高めるために形成されたスリット等の応力非伝達部の端縁にて擦られることがないから、フィルムに皺が発生したり破損することがなく、フィルムの展張状態を長期間安定的に維持することができる。
このように、シート受け部材やフィルムの変形や損傷を防止して、簡易建物の構築時と使用時を通じてコストを低廉化することが可能な簡易建物のシート受け部材を提供することができる。
請求項2に係るものにあっては、応力非伝達部のそれぞれを、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に連続したものとしたから、部材厚が厚いものであっても容易に湾曲することができる。
請求項3に係るものにあっては、応力非伝達部のそれぞれを、定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向にミシン目状等の断続的なものとしたから、応力非伝達部の形成ピッチを小さくすることにより、その湾曲形状を小さな曲率の骨組みに柔軟に適合させることができる。また、シート受け部材の底壁等に形成された応力非伝達部に、応力を伝達可能なブリッジが存在して、請求項2に係るものに比べ強度が増すことから、部材厚を薄くすることができる。
請求項4に係るものにあっては、応力非伝達部を連続した、あるいは、断続的な適宜形状の切欠きとしたから、シート受け部材の部材厚に対応させて連続的な切欠きとするか、断続的なものとするか、選択的に決定することができる。また、その形状は、矩形、長楕円形、幅狭の菱形等各種形状から選択して、簡易建物の骨組みのさまざまな湾曲度合いや曲率に対応することができる。
請求項5に係るものにあっては、連続した、あるいは、ミシン目状の切込みとしたから、材料歩留まりを向上することができる。なお、シート受け部材を湾曲加工したときに、端縁同士が衝突しないように、両者に段差を設けてそのレベルを一致させないようにするとよい。
請求項6に係るものにあっては、その形状を開口部にカール部を備えた断面蟻溝形とし、長手方向の一端部は断面形状を相似形のまま板厚程度縮小化するとともに、カール部の外側部分をシート受け部材の他端部のカール部の間隔より少し小さい間隔としたから、シート受け部材同士を長手方向に接続する場合、特別の接続具を用いることなく簡単に施工することができる。
【実施例】
【0008】
図1は、本発明に係るシート受け部材を適用してシートを展張しようとする簡易建物の骨組みの斜視図、図2は、図1の骨組みにシート受け部材を固定した状態を示す部分拡大図、図3は、本発明に係るシート受け部材の背面図、図4はシート受け部材同士を長手方向に接続する構成を部分的に示す拡大斜視図、図5は、シート受け部材と定着手段の構成の実施例を示す斜視図、図6は、シート受け部材と定着手段の構成の他の実施例を示す斜視図、図7は、従来の
シート受け部材を示す斜視図、図8は、そのシート受け部材に複数枚のシートを定着手段にて定着した状態を示すものである。
【0009】
図1乃至図5を参照して、簡易建物の骨組み構造に本発明に係るシート受け部材を適用した実施例について詳細に説明する。
1は、一般構造用炭素鋼管から組成された簡易建物の骨組み構造を表わすものであり、通常この骨組みには、ポリエステル系、ビニル系、ポリオレフィン系、フッ素系等のフィルム、シート等の被覆材が被覆されて、温室、サクランボハウス、畜舎、露地野菜用防虫ハウス、倉庫等の簡易な建物として利用される。
【0010】
2は、正面視左右対称形状の湾曲部材である2本の湾曲した鋼管パイプを公知の接手によって接合した逆U字状の端部アーチ部材であり、簡易建物の棟方向両端部において、梁間方向に配されている。この実施例では、所定の間隔をあけて2本の端部アーチ部材2が、建物両端部にそれぞれ設置されて端部アーチ材を構成しているが、その数は1本でも、3本でもよい。
【0011】
3は、平面視X字状に、正面視アーチ状となるように、棟木部接手によって接合された骨組みユニットである。
骨組みユニット3は、上述の端部アーチ材用の鋼管パイプ2と同じ高さで、正面視したときの幅がやや広く、平面視して斜めに配置したときに端部アーチ材用の鋼管パイプの形状と同じになる、正面視左右対称形状の4本の湾曲した鋼管パイプの先端を、図示を省略するX字接続管に挿入固定して交差状に組み立てられている。
このようにして組み立てられた骨組みユニット3は、平面視してX字状を、正面視してアーチ状を呈する。
この骨組みユニット3は、4本の湾曲した鋼管パイプにて骨組みを構成したが、この例に限らず、それ自体アーチ形状をした2本の湾曲部材を上記のものとは異なるX字接手により立体的に交差した状態に接合してもよい。
【0012】
4は、図1に示されるように、連続的に設置されたものの一つ置きのX字状骨組みユニット3に取り付けられるタイバーである。このタイバーは、骨組みユニット3の平面視右側に位置する湾曲部材を連結している。
なお、タイバーの取り付け方については、全ての骨組みユニット3に取り付けてもよい。また、骨組みユニット3の左側、あるいは両側に取り付けることも可能である。要するに、風の強さや降雪量等の地域特性を考慮して決定すればよい。
11は、上記端部アーチ材と上記アーチ材の頂部に接合された棟木、12、13は、該両アーチ材の肩部、柱部下端部に接合された桁材、裾材である。
【0013】
本発明に係るシート受け部材5は、簡易建物1の棟方向両端の妻面のアーチ材2に固定されて使用される。このシート受け部材5は、図3乃至5に示されるように、底壁51に続く両側壁がそれぞれ内向きに円弧状に立ち上って傾斜側壁52とされ、開口部にカール部53を備えた断面蟻溝形とされており、その両傾斜側壁52で形成された蟻溝内にビニールシート55を台形部が左右に交互に連続する定着用波形線材54にて挿入し、その波形線材54の弾性力にて上記蟻溝内の左右両側の傾斜側壁52内面にビニールシート55を挾圧定着するものである。
さらに詳述すれば、簡易建物用の長尺シート受け部材上にビニールシートを配置した後、一定の長さの波形線材を用いてビニールシートをシート受け部材に定着する場合には、まず前記波形線材の一端をもってビニールシートとともに両カール部間の開口から蟻溝に押し込み、シート受け部材のそれぞれ内向きに円弧状をした両側壁に波形線材の最初の台形部を挾持し、ついで波形線材の台形部を順次シート受け部材の蟻溝に押し込み、波形線材の弾性力によって蟻溝内の円弧状をした両側壁に挾持固定していき、前記波形線材の終端に至って、1本の波形線材の装着が終了する。
さらに、波形線材を連続して装着する場合は上記波形線材の終端に対向する蟻溝の反対円弧面に次の波形線材の先端部を位置するように押し込み、シート受け部材の長手方向に一様に挾圧定着する。以下同様の作業をくり返す。
【0014】
シート受け部材の他の実施例5Bとしては、図6に示すように、底壁51に続く両側壁がそれぞれ内向きに円弧状に立ち上り、それに続く中間部59は反対向きに反り上がって、両側壁全体が内向きに傾斜した傾斜壁52を有し、さらに互いに内向きの略水平な上縁部に続いて垂直部が形成されるとともに、該垂直部から湾曲した外巻きのカール部53が形成された構造のものであってもよい。
この実施例にあっては、複数枚のビニールシート55を重ねて展張することや、または複数の波形線材54a、54bによって1枚のシート55aを定着することが可能である。
【0015】
定着されたビニールシート55aの上にもう1枚のビニールシート55bを張る場合には再びシート受け部材5B上にビニールシート55bを配置した後、あるいはビニールシート55aの定着を確実にする場合にはシート55bを配置することなく、もう1本の波形線材55bを両カール部間の開口から蟻溝に押し込み、波形線材の弾性力によって蟻溝内の中間部59に挾持固定していく。この際上層のシート55bと波形線材54bは中間部59が反対向きに反り上がっているから上方にもち上げられ、互いに内向きの上縁部によって外れることがなく、シート受け部材の長手方向に一様に定着できる。
【0016】
さらには、1枚のビニールシート55aを1本の波形線材54aの弾性力によって蟻溝内の上記中間部59に挾持固定していくこともできる。
【0017】
このように、図5に示された実施例のシート受け部材5Aの底壁51及び側壁52の円弧部下部や、図6に示された他の実施例のシート受け部材5Bの段落0016の形態の底壁51及び中間部59より下方の側壁52は、定着手段である波形線材54a、54bの押圧力を受けない領域である。
そして、本発明に係るシート受け部材5は、簡易建物の骨組み2がアーチ状に湾曲しているときに、その骨組みの湾曲形状に合わせるための湾曲加工を容易かつ確実にするため、この定着手段54a、54bの押圧力を受けない領域に、部材自体に生じるせん断応力、曲げ応力等の応力を伝達しない応力非伝達部57が形成されている。
【0018】
個々の応力非伝達部57は、シート受け部材5の定着手段による押圧力を受けない上記の領域内で、短手方向に連続した切欠きであるスリットの形態とすることができる。
連続したスリットの形状としては、矩形、長楕円形、幅狭の菱形等があるが、部材の強度を考慮しつつ、簡易建物の骨組みのさまざまな湾曲度合いや曲率に対応することができる形状を選択すればよい。
また、この切欠き57は、短手方向に断続的な不連続のものとしてもよい。
このときの切欠き57の形状は、上記形状のものの外、六角形のものも有効である。幅狭の菱形や六角形のものを短手方向に狭い間隔をおいて不連続状に配置すると、部材が長手方向に繋がっている部分は少なくなるから、連続した切欠きを形成されたものと同等の可撓性を備えさせつつ、運搬時に不本意に湾曲する事故を防止することができる
このスリット57は、両端より150mmの位置から中央に向かって50mmピッチで、スリット幅3mm、長さ31.5mmのものとしている。このスリットの長さは、定着手段である波形線材54の押圧力を受けない領域の最大値としている。すなわち、スリットの両端は、波形線材54とシート受け部材5の蟻溝内の円弧状をした両側壁との接触部より少し下の位置までとしている。
【0019】
応力非伝達部57の形態としては、上記切欠きの外に、図示を省略する連続状または不連続状の切込みとすることも可能である。
なお、シート受け部材5を湾曲加工したときに、切込みの端縁同士が衝突して蟻溝内に突起ができないように、いずれか一方の端縁を下方に折り曲げて両者に段差を設けてそのレベルを一致させないようにするとよい。
【0020】
図4に示されるように、このシート受け部材5は、長手方向の一端部は断面形状を相似形のまま板厚程度縮小化するとともに、カール部の外側部分をシート受け部材の他端部のカール部の間隔より少し小さい間隔としてある。
すなわち、断面蟻溝型のシート受け部材5の端部が、カール部の内側部分を長手方向に平行な直平面状のはめ合せ用外摺動面58に形成した外ジョイント部とし、またはこのはめ合せ用外摺動面58を設けずに、これと接続される他のシート受け部材5の端部は、その横断面形状を相似形のまま板厚程度縮小化するとともに、そのカール部53の外側部分を前記外ジョイント部のはめ合せ用外摺動面58の間隔より少し小さい間隔で長手方向に平行な直平面状のはめ合せ用内摺動面に形成した内ジョイント部56とし、二つのシート受け部材は外ジョイント部の内側に内ジョイント部56を差し込み、前記はめ合せ用外摺動面にはめ合せ用内摺動面56が平行に密着した状態で接続されるものである。
【0021】
本発明に係るシート受け部材の断面形状は実施例として示した蟻溝形のものに限らず、任意の形状のものであってもよい。
また、定着手段54は実施例として示した波形線材に限られない。
要するに、定着手段がシート受け部材の内壁に圧力をかけることにより両者間にシートを挟持するものであればよい。
本発明に係るシート受け部材を製作するには、所定幅の鋼材に切欠きまたは切込みを形成した後、成形ロールにて成形する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るシート受け部材を適用してシートを展張しようとする簡易建物の骨組みの斜視図である。
【図2】図1の骨組みにシート受け部材を固定した状態を示す部分拡大図である。
【図3】本発明に係るシート受け部材の背面図である。
【図4】シート受け部材同士を長手方向に接続する構成を部分的に示す拡大斜視図である。
【図5】シート受け部材と定着手段の構成の実施例を示す斜視図である。
【図6】シート受け部材と定着手段の構成の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】従来のシート受け部材を示す斜視図である。
【図8】そのシート受け部材に複数枚のシートを定着手段にて定着した状態を示すものである。
【符号の説明】
【0023】
1 簡易建物の骨組み構造
2 端部アーチ材
3 アーチ材
4 タイバー
11 棟木
12 桁材
13 裾材
5 シート受け部材
51 底壁
52 側壁
53 カール部
54 定着手段
55 シート
57 応力非伝達部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺のシート受け部材の底壁及び側壁下部の定着手段による押圧力を受けない領域において、前記シート受け部材の短手方向に形成された応力非伝達部が、長手方向に所定間隔をおいて配置されたシート受け部材。
【請求項2】
前記応力非伝達部のそれぞれは、前記定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に連続して形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載されたシート受け部材。
【請求項3】
前記応力非伝達部のそれぞれは、前記定着手段による押圧力を受けない領域内で短手方向に断続的に形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載されたシート受け部材。
【請求項4】
前記応力非伝達部のそれぞれは、適宜形状の切欠きであることを特徴とする請求項2乃至請求項3のいずれかに記載されたシート受け部材。
【請求項5】
前記応力非伝達部のそれぞれは、切込みであることを特徴とする請求項2乃至請求項3のいずれかに記載されたシート受け部材。
【請求項6】
前記シート受け部材は、開口部にカール部を備えた断面蟻溝形とされ、長手方向の一端部は断面形状を相似形のまま板厚程度縮小化されるとともに、前記カール部の外側部分を前記シート受け部材の他端部のカール部の間隔より少し小さい間隔とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたシート受け部材。

【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−22799(P2008−22799A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200767(P2006−200767)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000218362)渡辺パイプ株式会社 (20)
【Fターム(参考)】