説明

湿気硬化型のシリル化ポリマー樹脂組成物

本発明は、シリル化ポリウレタンプレポリマーとシランアクリレートポリマーとを含有する湿気硬化型組成物を提供する。組成物は、室温で流動性であり、硬化の際、自動車および工業用用途のための接着剤、コーティング剤、および封止剤において使用するための高モジュラスの樹脂を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、接着剤および封止剤において使用するための湿気硬化型のシリル化ポリマー樹脂の組成物に関する。より詳細には、本発明は、シリル化ポリウレタンもしくはシリル化ポリエーテルのプレポリマーとシリル化のアクリレートポリマー樹脂とを含有している、室温で液体で、硬化により高モジュラスの産物を提供する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の高モジュラスのポリウレタン樹脂は、典型的には、高い粘性を持ち、室温においてロウ状の固形物である。それらの性質のため、それらの高モジュラス樹脂を非熱溶融性接着剤のために使用することは不便であった。
【0003】
ポリウレタンとアクリルとの共重合体組成物は当分野で既知である。たとえば、KanegafuchiのJP07011223は、コーティング下地を作製するためのポリウレタンとアクリルとの共重合体を開示する。Kanegafuchiは、メタクリロキシシランの共重合によって作製されるシラン−アクリル共重合体を開示する。
【0004】
シラン修飾のアクリルポリマーはまた、当分野で既知である。たとえば、Essexの米国特許第4,491,650号は、下地に使用するためのシラン修飾のアクリルポリマーを開示する。それらのポリマーは脆弱なために接着剤として使用するには不適当である。
【0005】
公開された米国特許出願番号2006/0173121は、シリル化ポリオキシアルキレンポリマー、メタクリロキシシランとアクリル酸アルキルエステルモノマーとの共重合体、およびイオン性界面活性剤を含有する硬化性の組成物を開示する。しかしながら、これらの共重合体のガラス転移温度は、フレキシブル性のため、0℃以下であるべきである。
【0006】
多くの一部構成の高モジュラスシラン末端ポリマー樹脂もしくは樹脂混合物は、用いられるポリマーの半透明性もしくは強い内部相互作用のため、室温においてロウ状かもしくは高粘度である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらにより、室温において流動性を有し、かつ高モジュラスの産物へと硬化する、非熱溶融性接着剤において使用するための硬化性のシラン末端樹脂に対する、産業における必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は:
a)非アクリルポリマーであって、ポリマー鎖へとエーテル(−O−)結合基もしくはカルボニル結合基を介して結合する加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有し、ここで、カルボニル基が酸素、窒素、硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子へと結合し、ただし少なくとも一つのヘテロ原子が窒素であるという条件であるものと;
b)シリル化アクリレートポリマーであって、シリル化アクリレートポリマーであって、ポリマーがウレタン((−)N(C=O)O−)結合基を介してポリマーへと結合している加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有しているものと;任意選択で、
c)少なくとも一つの加水分解性のケイ素化合物と;
を含有する、湿気硬化型のシリル化ポリマー樹脂組成物を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の組成物は、室温で透明でかつ流動性であり、そして、硬化の際、優れた展着性の高モジュラスの樹脂合成物を形成し、それは、例えば、自動車および工業用において使用するための、接着剤、粘着剤、コーティング剤、および封止剤に適している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、非アクリルポリマーであって、ポリマー鎖へとエーテル(−O−)結合基もしくはカルボニル結合基を介して結合する加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有し、ここで、カルボニル基が酸素、窒素、硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子へと結合し、ただし少なくとも一つのヘテロ原子が窒素であるという条件であるもの、すなわち成分(a)と、シリル化アクリレートポリマーであって、ウレタン((−)N(C=O)O−)結合基を介してポリマーへと結合している加水分解性のシリル基を少なくとも一つ有しているもの、すなわち成分(b)とを含有する、硬化性の組成物を提供する。成分(a)は、約−20℃もしくはそれより低いガラス転移温度(Tg)を有し、フレキシブル性を提供し、そして成分(b)は、約1℃もしくはそれより高いガラス転移温度(Tg)を有し、増加した強度を提供する。
【0011】
本発明の一実施態様において、成分(a)は一般式(1):
【化1】

を有し、
ここでRは一価のもしくは多価の有機ポリマーフラグメントであり、約500から約25,000グラム/モルの数平均分子量を有し;
の各々は、独立して、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、そして任意選択で、酸素、窒素、硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は、二価の酸素(−O−)、硫黄(−S−)、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素より独立して選択され、ただし、Aが酸素もしくは硫黄であるとき、Aは(−)NRであり、aが0である時、Aが酸素であるという条件であり;
の各々は、二価の酸素(−O−)、硫黄(−S−)、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素より独立して選択され、ただし、Aが酸素もしくは硫黄であるとき、Aは(−)NRであるという条件であり;
の各々は、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より独立して選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキル基からなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXの各々は、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より独立して選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
下付き文字aおよびbの各々は、独立して整数であり、ここでaは0もしくは1、bは1から6である。
【0012】
ここで用いられるとき、「アルキル」は、直鎖、分岐、および環状のアルキル基を含有し;「アルケニル」は、一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する任意の直鎖、分岐、および環状のアルケニル基であって、ここで置換の位置が炭素炭素二重結合もしくは基内のどこかのいずれでもあり得るものを含有し;「アリール」は、そこから一つの水素原子が取り除かれた任意の芳香族炭化水素を含有し;「アラルキル」は、その中で一つもしくはそれ以上の水素原子が同じ数の類似のおよび/もしくは異なった(ここで定義されるような)アリール置換基によって置換されている、上述のアルキル基の任意のものを含有するがそれらには限定されない;「アレニル」は、一つもしくはそれ以上の水素原子が、同じ数の同類および/もしくは異なった(ここで定義されたような)アルキル置換基によって置換されている上述のアリール基の任意のものを含む。
【0013】
アルキルの具体例はメチル、エチル、プロピルおよびイソブチルを含むがそれらには限定されない。アルケニルの具体例はビニル、プロペニル、アリル、メタリル、エチリデニルノルボルナン、エチリデンノルボルニル、エチリデニルノボルネン、およびエチリデンノルボルネニルを含むがそれらには限定されない。アリールの具体例は、フェニル、およびナフタレニルを含むがそれらには限定されない。アラルキルの具体例は、ベンジルおよびフェネチルを含むがそれらには限定されない。アレニルの具体例は、トリルおよびキシリルを含むがそれらには限定されない
【0014】
ここで持ちられるとき、用語「シリル化アクリルポリマー」は、ポリマーへとウレタン結合基を介して結合しているシリル基を少なくとも一つ有しているアクリルポリマーについて言及する。ここで用いられるとき、用語「シリル化非アクリルポリマー」は、ポリマーへとエーテル(−O−)結合基もしくはカルボニル結合基を介して結合している加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有している非アクリルポリマーについて言及し、ここでカルボニル基は、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子へと結合していて、ただし少なくとも一つのヘテロ原子が窒素であるという条件である。
【0015】
本発明の一実施態様によると、成分(a)は、ポリオール反応産物もしくは複数のポリオール反応産物の組み合わせから作製され得る。複数のポリオール反応産物の組み合わせもしくは混合物は、流動性、伸張性、モジュラス、および接着性などの湿気硬化型ポリマー樹脂の特定の物理特性を達成するためにしばしば用いられる。一実施態様において、ポリオール反応産物の数平均分子量は、詳細にはモル当たり約300から約24,000グラム、より詳細にはモル当たり約1,000から約20,000グラムである。これらのポリオールは任意選択で、ウレタン、チオウレタン、尿素、ビウレット、エステル、チオエステル、エーテル、チオエーテル、アミドなどの非限定的例を含む他の有機官能基を含有する。
【0016】
他の実施態様において、一つのシリル基を含有している本発明の非アクリルポリマーは、Tgを低下させ、成分(a)のフレキシブル性を増加させるために、二つもしくはそれ以上のシリル基を含有している本発明の非アクリルポリマーと組み合わせて用いられ得る。一つのシリル基を含有している非アクリルポリマーは、硬化の際にポリマーネットワークへと組み込まれる反応性の可塑剤として機能する。しかしながら、ポリオール混合物の平均ヒドロキシル官能性が低すぎれば、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物は不十分に硬化する。それゆえ、反応産物のポリオールが、それから作製される成分(a)が湿気への暴露で硬化するのに十分な平均官能性を持つことが好ましい。ポリオール反応産物の混合物の平均ヒドロキシル官能性は、詳細にはポリオール分子当たり約1.6から約6.0ヒドロキシル基、より詳細にはポリオール分子当たり約1.8から約3.0ヒドロキシル基、そしてもっとも詳細にはポリオール分子当たり約1.95から約2.5ヒドロキシル基である。
【0017】
本発明のさらの他の実施態様において、低い数平均分子量の本発明のポリオール反応産物と高い数平均分子量の本発明のポリオール反応産物とを混合することは、硬化後の低い歪みにおける成分(a)のモジュラスを上昇させる一方、破断時の伸びの高い値を維持する。低分子量のポリオールの数平均分子量は詳細にはモル当たり約300から約2,000グラム、より詳細にはモル当たり約500から1,200グラム、そしてもっとも詳細にはモル当たり約800から約1,000グラムである。高分子量のポリオールの数平均分子量は、詳細にはモル当たり約2,000から約24,000グラム、より詳細にはモル当たり約4,000から約12,000グラム、そしてもっとも詳細にはモル当たり約8,000から約10,000グラムである。高分子量のポリオール反応産物に対する低分子量のポリオール反応産物の重量比は、詳細には約0.01から約3、より詳細には約0.05から約1、そしてもっとも詳細には約0.2から約0.5である。
【0018】
ポリオールの比限定的な代表例は、ヒドロキシ末端ポリプロピレンオキサイド、ヒドロキシ末端ポリエチレンオキサイド、およびヒドロキシ末端ポリブチレンオキサイドのようなヒドロキシ末端ポリアルキレンオキサイド;ポリオキシアルキレントリオール;ポリカプロラクトンジオールおよびポリカプロラクトントリオール;ヒドロキシ末端ポリブタンジエンコポリマーのようなヒドロキシ末端不飽和ゴム;飽和脂肪族二塩基酸ならびに飽和脂肪族ジオールもしくは飽和脂肪族トリオール、不飽和二塩基酸ならびに不飽和ジオールもしくは不飽和トリオール、飽和ポリ酸および飽和ジオール、または芳香族二塩基酸ならびに芳香族ジオールもしくは芳香族トリオールなどから作製されるポリエステルジオールおよびポリエステルポリオール;そして−20℃より低いTgを持つ他のジオールもしくはトリオールを含む。
【0019】
本発明の一実施態様において、用いられるポリオールはかなり低い飽和レベルとそれゆえに高い官能性とを持つ。前記ポリオールは典型的には、低いレベルの末端のエチレン性不飽和を持つポリオールを生じるアルキレンオキサイドの重合化のための金属錯体触媒を用いて作製される。本発明の一実施態様において、ポリオールは、詳細にはポリオールのグラム当たり約0.4ミリ当量(meq/g)より低い末端エチレン性不飽和を持つ。本発明の他の実施態様において、末端エチレン性不飽和は、ポリオールのグラム当たり約0.1ミリ当量(meq/g)より低く、そしてさらに他の実施態様において、末端エチレン性不飽和は、ポリオールのグラム当たり約0.02ミリ当量(meq/g)より低い。ポリオールの数平均分子量は、詳細にはモル当たり約500から約24,000グラム(g/モル)、より詳細にはモル当たり、約2000から約12,000グラムの範囲である。
【0020】
本発明の成分(a)は、以下に記載されるものを含めた数種の合成方法のいずれによっても作製され得る。
【0021】
合成方法1:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有する非アクリルポリマーを提供するための、ポリオールと、ポリイソシアネートとの反応、ならびにその後の活性水素官能基を含有する加水分解性シランとの反応。
上述のヒドロキシル官能性ポリオールは、既知の方法でのポリイソシアネートとの反応によってイソシアネート末端プレポリマーへと転換される。これらのプレポリマーは、通常は触媒の存在下において、過剰のポリイソシアネートと、ポリオールともしくは複数のポリオールの組み合わせとを反応させることによって作製される。
【0022】
ポリオールとポリイソシアネートとの反応後のイソシアネート末端プレポリマーは一般式(2):
−[−(N=C=O) (2)
を持ち、
ここで、Rおよびbは上述の意味を持ち、そしてaは1である。Rポリマーフラグメントは、ポリオールとイソシアネート基との反応の結果として、ウレタン基を含有することは理解されよう。本発明の実施態様によると、イソシアネート末端プレポリマーは、ジイソシアネートとポリオールとを、詳細には約1.1から約2.0、より詳細には約1.4から約1.9、そしてより詳細には、約1.6から約1.8の範囲のOHに対するNCOの異なった比率において反応させることによって作製される。
【0023】
好適なポリイソシアネートは、それらをもとにした、プレポリマーを形成するポリオールとの通常の一連の反応によってポリウレタンポリマーが作製され得る、任意のものを含有する。有用なジイソシアネートは、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートとの混合物(市販の多くのTDIは混合物である)、4,4’ジフェニル−メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’ジイソシアネート、2,4−および4,4’イソマーの混合物を含有する様々な液体ジフェニルメタン−ジイソシアネート、およびその同類のもの、ならびにそれらの混合物を含む。本発明の一実施態様において、用いられるイソシアネート官能性モノマーは、Bayerから商標名DesmodurID230で入手可能なイソホロンジイソシアネート(IPDI)である。
【0024】
触媒を、上述のイソシアネート末端プレポリマーの作成に用いても良い。好適な触媒は金属塩もしくは金属塩基であり、そして、ビスマストリスネオデカノエートおよび他のビスマスカルボキシレートのようなビスマス塩;ジルコニウムキレートおよびアルミニウムキレートのようなジルコニウム化合物もしくはアルミニウム化合物;ジブチルスズジラウレートおよび酢酸ジブチルスズのようなジアルキルスズジカルボキシラート;第三級アミン;オクチル酸スズおよび酢酸スズのようなカルボン酸スズ塩などの非限定的例を含む。
【0025】
第二のプロセスステップにおいて、一般式(2)のイソシアネート末端プレポリマーを活性水素官能基を含有するシランと反応させ、成分(a)を作製する。活性水素官能基を含有するシランは一般式(3):
【化2】

によって与えられ、
ここでR、X、X、およびXは上述の意味を持ち、そしてYのそれぞれは、酸素(−O―)、硫黄(−S−)、(−)NR、−NR(C=O)NR−、−NR(C=O)O−、および−NR(C=O)S−からなる群より独立して選択され、式中、それぞれのRは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで水素以外のそれぞれのRは1から18個の炭素原子を含有する。
【0026】
本発明のシラン停止反応は、当分野において既知のいずれのものであってよく、それらの反応は、参照によりそれらのすべての内容をここに組み込む、米国特許第6,197,912号および米国特許第5,990,257号に開示される。
【0027】
本発明の一実施態様において、活性水素有機官能性シランは、たとえば、第1級および第2級アミノアルコキシシラン、ウレイドアルコキシシラン、カルバマトシラン、チオカルバマトシラン、およびメルカプトアルコキシシランを含む。好適なアミノシランの代表例は、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ブチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランのジブチルマレアート付加物、4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシランのジブチルマレアート付加物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチル(メチルエチルオキシマト)シラン、N−メチル−3−アミノ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、N−エチル−3−アミノ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、N−エチル−3−アミノ−2−メチルプロピルジエトキシメチルシラン、N−エチル−3−アミノ−2−メチルプロピルトリエトキシシラン、N−エチル−3−アミノ−2−メチルプロピルメチルジメトキシシラン、N−ブチル−3−アミノ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、3−(N−メチル−2−アミノ−1−メチル−1−エトキシ)プロピルトリメトキシシラン、N−エチル−4−アミノ−3,3−ジメチルブチルジメトキシメチルシラン、N−エチル−4−アミノ−3,3−ジメチルブチルトリメトキシシラン、ビス−(3−トリメトキシシリル−2−メチルプロピル)アミン、N−(3’−トリメトキシシリルプロピル)−3−アミノ−2−メチルプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルメチルジメトキシシラン、O−(3−トリメトキシシリルプロピル)カルバメート、およびそれらの混合物を含むが、それらに限定されない。
【0028】
合成方法2:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有する非アクリルポリマーを提供するための、ポリオールと、ポリイソシアネートとの反応、ならびにその後の活性水素官能基を含有する不飽和化合物との反応、そしてSi−H基を含有する加水分解性シランとの最後の反応。
上述のヒドロキシル官能性ポリオールは、既知の方法でのポリイソシアネートとの反応によってイソシアネート末端プレポリマーへと転換される。これらのプレポリマーは、通常は触媒の存在下において、過剰のポリイソシアネートと、ポリオールともしくは複数のポリオールの組み合わせとを反応させることによって作製される。
【0029】
ポリオールとポリイソシアネートとの反応後のイソシアネート末端プレポリマーは一般式(2):
−[−(N=C=O) (2)
を持ち、
ここで、Rおよびbは上述の意味を持ち、そしてaは1である。Rポリマーフラグメントは、ポリオールとイソシアネート基との反応の結果として、ウレタン基を含有することは理解されよう。本発明の実施態様によると、イソシアネート末端プレポリマーは、ジイソシアネートとポリオールとを、詳細には約1.1から約2.0、より詳細には約1.4から約1.9、そしてより詳細には、約1.6から約1.8の範囲のOHに対するNCOの異なった比率において反応させることによって作製される。
【0030】
好適なポリイソシアネートは、それらをもとにした、プレポリマーを形成するポリオールとの通常の一連の反応によってポリウレタンポリマーが作製され得る、任意のものを含有する。有用なジイソシアネートは、例えば、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートとの混合物(市販の多くのTDIは混合物である)、4,4’ジフェニル−メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’ジイソシアネート、2,4−および4,4’イソマーの混合物を含有する様々な液体ジフェニルメタン−ジイソシアネート、およびその同類のもの、ならびにそれらの混合物を含む。本発明の一実施態様において、用いられるイソシアネート官能性モノマーは、Bayerから商標名DesmodurID230で入手可能なイソホロンジイソシアネート(IPDI)である。
【0031】
触媒を、上述のイソシアネート末端プレポリマーの作成に用いても良い。好適な触媒は金属塩もしくは金属塩基であり、そして、ビスマストリスネオデカノエートおよび他のビスマスカルボキシレートのようなビスマス塩;ジルコニウムキレートおよびアルミニウムキレートのようなジルコニウム化合物もしくはアルミニウム化合物;ジブチルスズジラウレートおよび酢酸ジブチルスズのようなジアルキルスズジカルボキシラート;第三級アミン;オクチル酸スズおよび酢酸スズのようなカルボン酸スズ塩などの非限定的例を含む。
【0032】
第二のプロセスステップにおいて、一般式(2)のイソシアネート末端プレポリマーは、一般式(4):
【化3】

の活性水素基を含有する不飽和の化合物と反応させられ、
式中、Rは、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレン基からなる群より選択される1から10個の炭素原子からなる二価のヒドロカルビル基であり、そして任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは窒素を含有し;Rは、水素、または、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される、1から9個の炭素原子を含有する、一価のヒドロカルビルであり、ただしRとRにおける炭素原子の合計が10と等しいかもしくはそれよりも小さいという条件であり;そして、
は、酸素(−O−)、(−)NR、NR(C=O)NR−、NR(C=O)O−〔式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素からなる群より独立して選択される。
【0033】
エチレン性不飽和基を少なくとも一つ含有する、生じる中間体は一般式(5):
【化4】

によって与えられ、
ここで、R、R、R、およびbは上述の意味を持ち、そしてAおよびAの各々は、酸素、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕の置換窒素より独立して選択され、ただし、Aが酸素の時、Aが(−)NRで、かつaが1である。
【0034】
一般式(5)のエチレン性不飽和化合物を作るのに用いる事が可能な反応条件は、上述のイソシアネート末端プレポリマーの作製のための触媒の使用、減少した温度、室温の、もしくは上昇した温度、非プロトン性の溶媒の使用、減圧、大気圧、もしくは高圧を含んでも良い。好適な温度は、詳細には0から約150℃の、より詳細には約25から約100℃の、そしてもっとも詳細には60から約90℃の範囲である。不飽和のプレポリマーの作製において用いられる典型的な気圧は、約0.00013バール(0.1mmHg)から約10バール、より詳細には約0.013バール(10mmHg)から約2バール、そしてもっとも詳細には約0.78バール(600mmHg)から約1バールの非限定的な範囲を含む。典型的な溶媒の非限定的な代表例はエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチルアセテート、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサンなどである。
【0035】
最後のステップにおいて、式(5)のエチレン性不飽和プレポリマーは式(6):
HSiX (6)
の加水分解性ヒドリドシランでヒドロシリル化され、ここで、X、X、およびXは上述の意味を持つ。ヒドロシリル化触媒は硫黄含有材料によって毒性を持つため、式(5)および式(6)のエチレン性不飽和プレポリマーは硫黄原子を除外されていないといけない。炭素−炭素二重結合を含有する中間体のヒドロシリル化の条件は、参照によりそのすべてがここに含まれる、「Comprehensive Handbook of Hydrosilylation」、B.Marciniec(ed)、Pergamon Press、New York(1992)に記載されているように、当分野に既知である。有用な加水分解性ヒドリドシランは、たとえば、H−Si(OCH、H−Si(OCHCH、H−SiCH(OCH、H−SiCH(OCHCH、H−Si(CHOCH、H−Si(CHOCHCHなどを含む。
【0036】
合成方法3:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有する非アクリルポリマーを提供するための、ポリオールと、イソシアネート官能基を含有する加水分解性シランとの反応。
上述のヒドロキシル官能性ポリオールは、既知の方法でのイソシアネート官能性シランとの反応によって成分(a)へと転換される。成分(a)は、通常は触媒の存在下において、ポリオールともしくは複数のポリオールの組み合わせと、等量より少ないもしくは等量より多いイソシアネート基を含有する加水分解性シランとを反応させることによって作製される。一実施態様において、−OHに対する−NCOの比率は、詳細には約0.5から約1.1、より詳細には約0.8から約1、そしてもっとも詳細には約0.95から約0.99である。−OHに対する−NCOの比率が1より小さいとき、成分(a)は、剰余のヒドロキシ基を有し、これは基体への接着を高め、硬化した成分(a)のモジュラスを低くするのに有利である。
【0037】
本発明の成分(a)を作製するのに用いるための好適なイソシアネート官能基を含有する加水分解性シランは、一般式(7):
OCN−R−SiX (7)
を有し、
ここで、Rは、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素及び硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有する。
【0038】
ここでの使用に好適な、一般式(7)で表される、具体的なイソシアネート官能性基を含有する加水分解性シランは、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、4−イソシアナトブチルトリメトキシシラン、2−イソシアナト−1,1−ジメチルエチルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトイソプロピルトリエトキシシラン、4−イソシアナトブチルトリエトキシシラン、2−イソシアナト−1,1−ジメチルエチルトリエトキシシラン、2−チオシアナトエチルトリメトキシシラン、3−チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナトイソプロピルジメチルメトキシシラン、4−イソシアナトブチルフェニルジメトキシシラン、2−(4−イソシアナトフェニル)エチルメチルジメトキシシランなどを含む。
【0039】
合成方法4:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有する非アクリルポリマーを提供するための、ポリオールと、エチレン性不飽和ハロ化合物との反応、ならびにその後のSi−H基を含有するシランとの反応。
上述のヒドロキシル官能性ポリオールは、既知の方法でのエチレン性不飽和ハロ化合物との反応によってエチレン性不飽和ポリマーへと転換される。これらのプレポリマーは、通常は触媒の存在下において、等量より少ないエチレン性不飽和ハロ化合物と、ポリオールともしくは複数のポリオールの組み合わせとを反応させることによって作製される。
【0040】
エチレン性不飽和ポリマーの作製において有用なエチレン性ハロ化合物は、一般式(8):
【化5】

によって与えられ、
ここで、RおよびRは、上述の意味を持ち、Yは、Cl−、Br−、およびI−からなる群より選択されるハロ原子である。反応条件は、たとえば、参照によりそのすべての内容をここに組み込む、米国特許第3,951,888号および米国特許第3,971,751号のように、当分野で既知である。
【0041】
一般式(8)で表される、エチレン不飽和ハロ化合物の非限定的な代表例は、塩化アリル、臭化アリル、ヨウ化アリル、塩化メタリル、臭化メタリル、6−クロロヘキセン、クロロメチルスチレンなどを含む。
【0042】
ポリオールとエチレン性不飽和化合物との反応の後の不飽和プレポリマーは一般式(9):
【化6】

を有し、
ここで、R、R、R、A、およびbは上述の意味を持ち、Aは酸素でaは0である。
【0043】
最終ステップにおいて、式(9)のエチレン性不飽和プレポリマーは、式(6):
HSiX (6)
の加水分解性ヒドリドシランによってヒドロシリル化され、
ここで、X、X、およびXは上述の意味を持つ。ヒドロシリル化触媒は硫黄含有材料によって毒性を持つため、エチレン性不飽和プレポリマー(9)は硫黄原子を除外していないといけない。炭素−炭素二重結合を含有する中間体のヒドロシリル化の条件は、参照によりそのすべてがここに含まれる、「Comprehensive Handbook of Hydrosilylation」、B.Marciniec(ed)、Pergamon Press、New York(1992)に記載されているように、当分野に既知である。
【0044】
有用な加水分解性ヒドリドシランは、たとえば、H−Si(OCH、H−Si(OCHCH、H−SiCH(OCH、H−SiCH(OCHCH、H−Si(CHOCH、H−Si(CHOCHCHなどを含む。
【0045】
他の実施態様において、成分(a)は式(1)によって与えられ、ここでRは、詳細にはモル当たり約500から約25,000グラム、より詳細にはモル当たり約1,000から約20,000グラム、そしてもっとも詳細にはモル当たり約4,000から約12,000グラムの数平均分子量と、約−20から約−80℃の、より詳細には約−25から約−40℃の、そしてもっとも詳細には約−30から約−35℃のTgとを有する、シリル化非アクリルポリマーであり;Rは、1から6個の炭素原子、より詳細には1から3個の炭素原子、そしてもっとも詳細には3個の炭素原子のアルキレンもしくはアリーレンであり;Aは、酸素もしくは構造(−)NR〔式中、Rは詳細には水素、アルキル、もしくはアリールであり、ここで、水素以外のRは詳細には1から10個の炭素原子、より詳細には1から6個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり;Aは、酸素もしくは構造(−)NR〔式中、Rは詳細には水素、アルキル、もしくはアリールであり、ここで、水素以外のRは詳細には1から10個の炭素原子、より詳細には1から6個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり;XおよびXはメトキシ、エトキシ、もしくはプロポキシであり、そしてXはメチル、メトキシ、エトキシ、およびプロポキシである。
【0046】
本発明の一実施態様において、成分(b)は、ウレタン結合基を介してアクリルポリマーに結合している加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有する、アクリルポリマーである。
【0047】
本発明の一実施態様によると、
シリル化アクリルポリマー、すなわち成分(b)は一般式(10):
【化7】

を有し、
ここで、
は、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は、共有結合、もしくはアルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は独立して、カルボキシラート(−C(=O)O−)、シアノ(−CN)、ヒドロキシル(OH)、ハロ(Cl−、Br−、およびI−)、フェニル(C)、およびビニル(−C(R)=CH)からなる群より選択される有機官能基であり、ここで、Rは上述の意味を持ち;
の各々は独立して、エステル結合基を含有する一価のヘテロカルビル基、−C(=O)O−Rであり、式中、Rの各々は独立して、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は独立して、ヒドロキシ基とエステル結合基を含有する一価のヘテロカルビル基、−C(=O)O−R10−OHであり、式中、R10の各々は独立して、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビレン基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は独立して、加水分解性シリル基とウレタン結合基を含有し、一般式(11):
【化8】

を有する、一価のヒドロカルビル基であり、
ここで、R、X、X、およびXは上述の意味を持ち;R11は、アルキレン、アレニレン、アリレーン、およびアラルキレンからなる群より選択される、1から18個の炭素元素を含有する二価のヒドロカルビレン基であり、任意選択で、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される、少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;Aは酸素であり;AおよびAは−NH−であり;それぞれのAは二価の酸素、硫黄、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiXであり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり、ただし、cが0のとき、Aが−NH−であるという条件であり;Xの各々は独立して、加水分解性のシリル基、ウレタン基、およびエステル結合基を含有し、一般式(12):
【化9】

を有する一価のヒドロカルボニル基であり、
ここで、R、R11、X、X、およびXは上述の意味を持ち;R10は、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される、約1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;Aは酸素であり;AおよびAは−NH−であり;それぞれのAは二価の酸素、硫黄、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiXであり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり、ただしdが0の時、Aは−NH−という条件であり;そして、
c、d、m、n、o、p、qおよびrの各々は整数であり、ここで、cは0もしくは1であり、dは0もしくは1であり、mは0から約500であり、nは0から約500であり、oは0から約500であり、pは0から約500であり、qは0から約500であり、そしてrは0から約500であり、ただし、qとrとの合計が1より大きいとき、qはnと等しいかもしくはそれより小さく、かつrがpと等しいかもしくはそれよりも小さいという条件である。
【0048】
本発明の他の実施態様において、シリル化アクリルポリマーは式(10)によって与えられ、Rは詳細には水素もしくはメチルでありより詳細には水素であり;Rは共有結合であり;
R9は、詳細には約1から約10個の炭素原子の、より詳細には約2から約8個の炭素原子の、そしてもっとも詳細には約3から約6個の炭素原子のアルキルもしくはアリール基であり;R10は、詳細には約1から約12個の炭素原子、より詳細には約2から約8個の炭素原子、そしてもっとも詳細には約3から約6の炭素原子を含有するアルキレン基であり;Xはフェニル、シアノ、クロロ、カルボキシラート(−C(C=O)OH)であり;mは0から約300、より詳細には約10から約100であり、そしてもっとも詳細には約25から約50であり;nは約0から約300、より詳細には約10から約100、そしてもっとも詳細には約25から約50であり;oは0から約300、より詳細には約10から約100、そしてもっとも詳細には約25から約50であり;pは0から約300、より詳細には約10から約100、そして、もっとも詳細には約25から約50であり、qは0から200、より詳細には1から100、そしてもっとも詳細には5から50であり;rは0から200、より詳細には1から100、そしてもっとも詳細には5から50であり、ただし、qとrとの合計が1と等しいかもしくはそれより大きいという条件である。
【0049】
本発明の成分(b)は、後述するものを含むいくつかの合成方法のいずれによっても作製され得る。
【0050】
ここで用いられるとき、用語「ヒドロキシル含有アクリルポリマー」は、ペンダントおよび/もしくは末端ヒドロキシル官能性の、アクリルポリマーもしくはアクリルコポリマーであって、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、6−ヒドロキシ2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、フェニルアクリレートなどのようなアクリル酸のエステル;2−ヒドロキシエチルメタクリラート、3−ヒドロキシプロピルメタクリラート、6−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルメタクリラート、フェニルメタクリラートなどのようなメタクリル酸のエステル;アクリル酸、メタクリル酸、2−プロペン酸、2−ブテン酸、3−ブテン酸、4−ビニル安息香酸などのようなエチレン性不飽和酸;スチレン、3−ビニルトルエンなどのようなアリール基を含有するビニル化合物;アクロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル;アリルアルコール、メタリルアルコール、塩化アリル、塩化メタリルなどのような置換のエチレン性の不飽和化合物からなる非限定的な群より選択されるモノマーから作製されるものに言及する。
【0051】
本発明のヒドロキシル含有アクリルポリマーは、アクリル酸もしくはメタクリル酸のエステルのおよび/もしくはメタクリル酸のエステルの、および/もしくはスチレンモノマーの、および/もしくはアクロニトリルモノマーの、および/もしくは酢酸ビニルモノマーのコポリマーを含むがそれらに限定されない。有用なヒドロキシル含有アクリルポリマーは、参照によりそのすべての内容をここに組み入れる、米国特許第4,491,650号に開示されるもののように当分野で既知の方法によって作製され得る。
【0052】
本発明の一実施態様において、ヒドロキシル含有アクリルポリマーは一般式(13):
【化10】

によって記載され、
ここで、
は、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は、共有結合、もしくはアルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は独立して、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
10の各々は独立して、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々は独立して、カルボキシラート(−C(=O)O−)、シアノ(−CN)、ヒドロキシル(OH)、ハロ(Cl−、Br−、およびI−)、フェニル(C)、およびビニル(−C(R)=CH)からなる群より選択される有機官能基であり、ここで、Rは上述の意味を持ち;
m、n、o、およびpの各々は整数であり、ここで、mは0から約500であり、nは0から約500であり、oは0から約500であり、そしてpは0から約500であり、ただし、oとpとの合計が1より大きいという条件である。
【0053】
本発明のヒドロキシル含有アクリルポリマーは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、6−ヒドロキシ2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、フェニルアクリレートなどのようなアクリル酸のエステル;2−ヒドロキシエチルメタクリラート、3−ヒドロキシプロピルメタクリラート、6−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルメタクリラート、フェニルメタクリラートなどのようなメタクリル酸のエステル;アクリル酸、メタクリル酸、2−プロペン酸、2−ブテン酸、3−ブテン酸、4−ビニル安息香酸などのようなエチレン性不飽和酸;スチレン、3−ビニルトルエンなどのようなアリール基を含有するビニル化合物;アクロニトリル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニルなどのようなビニルエステル;アリルアルコール、メタリルアルコール、塩化アリル、塩化メタリルなどのような置換のエチレン性の不飽和化合物からなる非限定的な群より選択されるモノマーの少なくとも一つから作製できる。
【0054】
方法5:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有するアクリルポリマーを提供するための、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーとイソシアネート官能基を含有する加水分解性シランとの反応。
本発明の具体的な一実施態様によると、成分(b)は、式(13)のヒドロキシアクリレートポリマーと式(7)のイソシアネート官能基を含有する加水分解性シランとを反応させることによって作製される。イソシアネート官能基を含有する加水分解性シランは、典型的には、化学量論的な量と等しいかもしくはわずかに多い量において用いられる。他の実施態様によると、−OHに対する−NCOの比は、詳細には約0.5から約1.1、より詳細には約0.8から約1、そしてもっとも詳細には約0.95から約0.99である。−OHに対する−NCOの比が1より小さいとき、成分(b)は、残余のヒドロキシル基を有し、それは基体への接着を改善し、硬化した成分(b)のモジュラスを下げるのに有利である。
【0055】
具体的な、ここで用いる事の出来る式(7)で表されるイソシアネート官能性基を含有する加水分解性シランは、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、4−イソシアナトブチルトリメトキシシラン、2−イソシアナト−1,1−ジメチルエチルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトイソプロピルトリエトキシシラン、4−イソシアナトブチルトリエトキシシラン、2−イソシアナト−1,1−ジメチルエチルトリエトキシシラン、2−チオシアナトエチルトリメトキシシラン、3−チオシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアナトイソプロピルジメチルメトキシシラン、4−イソシアナトブチルフェニルジメトキシシラン、2−(4−イソシアナトフェニル)エチルメチルジメトキシシランなどを含む。
【0056】
本発明の一実施態様によると、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーは、0℃より高いTg、他の実施態様において、10℃より高いTgを持っている群より選択される。本発明の成分(b)の作製において用いられるヒドロキシル含有ポリマーの数平均分子量は、詳細にはモル当たり約1,000から約50,000グラム、そしてより詳細にはモル当たり約2,500から約15,000グラムの範囲である。本発明の一実施態様において、これらヒドロキシル含有ポリマーのヒドロキシの分子当量は、詳細にはモル当たり約200から約2,000グラム、そして他の実施態様ではより詳細には約400から約1,000の範囲である。
【0057】
本発明に好適なヒドロキシル含有アクリレートポリマーの非限定的な代表例は、CognisからのG−Cure 114BL80、G−Cure 196BL80、G−Cure 192BL80、G−Cure 869PWF50、およびG−Cure 100A75;Rohm&HassからのAcryloid AU−608、Paraloid UCD 685HS、Paraloid AU 1166、およびParaloid AU 608S;LyondellからのAcryflow A−90、Acryflow A140、Acryflow M100;HexionからのAcrylamac HS232−2350、Acrylamac HS232−2314、Acrylamac HS232−2365、などである。
【0058】
本発明の一実施態様によると、所望のTgを達成するために、異なった型のモノマーの組み合わせを、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーの作製に用いる事が出来る。高Tgのモノマーの使用はモジュラスと硬度を上昇させ、一方、低Tgのモノマーの使用は、堅牢性とフレキシブル性とを損ねる。本発明の他の実施態様において、アクリル酸もしくはメタクリル酸のエステルの一部分のみがヒドロキシル官能基を含有するであろう。
【0059】
本発明の一実施態様によると、シリル化アクリレートポリマーは、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーを、イソシアナート官能基を含有する加水分解性シランと直接反応させることによって作製される。
【0060】
方法6:加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有するアクリレートポリマーを提供するための、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーとポリイソシアネートとの反応、ならびにその後の活性水素官能基を含有する加水分解性シランとの反応。
本発明の他の実施態様において、式(13)のヒドロキシル含有アクリレートポリマーは、シリル化アクリレートポリマーを作製するために、ジイソシアネートもしくはポリイソシアネートと反応し、その後、活性水素官能基を含有する加水分解性シランと反応する。シリル化アクリレートポリマーを作製するために用いられるジイソシアネートもしくはポリイソシアネートは、上述のものと同じである。本発明の一実施態様によると、好ましいジイソシアネートは、Bayerから入手可能なトルエンジイソシアネート(Mondure TDi89)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)である。
【0061】
任意選択でシリル化アクリレートポリマーは、約40重量パーセントまでの、好ましくは約20%までの、溶媒を含有しても良い。溶媒はこれらのポリマーと、成分(a)、任意選択で成分(c)との親和性を向上させるのを助ける。好適な溶媒の非限定的例は、n−ブチルアセタート、n−ブチルアセタート、メチルn−アミルケトン(MnAK)、メチルエチルケトン、PMアセタート、キシレン、エチルベンゼン、トルエン、aromatic100(HiSol10)、conosol、Aliphatic Solvent 90などを含む。
【0062】
本発明の一実施態様によると、シリル化非アクリルポリマー(成分(a))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約5から約95重量パーセントの範囲の量で存在し、シリル化アクリレートポリマー(成分(b))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約5から約95重量パーセントの範囲の量で存在する。他の実施態様によると、シリル化非アクリルポリマー(成分(a))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約50から約85重量パーセントの範囲の量で存在し、シリル化アクリレートポリマー(成分(b))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約15から約50重量パーセントの範囲の量で存在する。さらに他の実施態様によると、シリル化非アクリルポリマー(成分(a))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約60から約80重量パーセントの範囲の量で存在し、シリル化アクリレートポリマー(成分(b))は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の約20から約40重量パーセントの範囲の量で存在する。
【0063】
本発明は、上述のポリオールとヒドロキシル含有アクリレートポリマーと予め混合し、さらにイソシアネート官能基を含有する加水分解性シランと反応させる、湿気硬化型ポリマー樹脂組成物の作製をもさらに意図する。代替的に、ポリオールを、ヒドロキシ含有アクリレートポリマーと混合し、そのあとイソシアネート官能基を含有する加水分解性シランと反応させることもできる。さらに別の代替として、非アクリルポリマーから作製されるイソシアネート末端プレポリマーを、イソシアネート末端アクリルポリマーと混合でき、そしてこの混合物はさらに活性水素基を含有する加水分解性シランと反応する。
【0064】
本発明の湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂の作製に有用な、任意選択での加水分解性ケイ素化合物、すなわち成分(c)は、本分野に既知である。好適な加水分解性化合物は、酸縮合テトラアルコキシシランもしくは塩基縮合テトラアルコキシシラン(ここで、アルコキシ基は、詳細には1から約6個の、そしてより詳細には2から約3個の炭素原子を含有する);酸縮合ヒドロカルビルトリアルコキシシランもしくは塩基縮合ヒドロカルビルトリアルコキシシラン(ここでヒドロカルビル基は、詳細には1から約8個の炭素原子、そしてより詳細には2から4個の炭素原子を含有し、そしてアルコキシ基は、詳細には1から約6個の炭素原子、そしてより詳細には2から約3個の炭素原子を含有する);テトラアルコキシシランとヒドロカルビルトリアルコキシシランとの混合物の酸縮合物もしくは塩基縮合物、ならびに他の縮合産物、そして参照によりその全内容をここに組み入れる米国特許第6,140,393号、米国特許第6,271,331号、米国特許第6,140,447号米国特許第6,245,834号、PCT出願特許公開番号WO99/54386に開示されるものを含むがそれらに限定されない。
【0065】
非限定的な代表例は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロピルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシランの縮合産物、ならびにメチルトリエトキシシランとイソブチルトリエトキシシランとの混合物から作製される共縮合産物である。
【0066】
湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂の他の任意選択の成分は、たとえば、充填剤、紫外線安定剤、抗酸化剤、触媒、接着促進剤、硬化加速剤、揺変剤、可塑剤、湿気除去剤、顔料、染料、界面活性剤、溶媒、および殺生物剤のような当分野に既知のものである。
【0067】
本発明の湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物に好適な典型的な充填剤は、例えば、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、および炭酸カルシウムなどのような補強充填剤を含む。本発明の湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物に通常用いられる可塑剤は、本発明において、性能を改良し高い充填剤濃度での使用を促進するように用いられ得る。例示的な可塑剤は、フタル酸エステル、ジプロピレン、およびジエチレングリコールジベンゾアート、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルフェナトレス(alkyl phenathres)、アルキル/ジアリールホスフェート、およびそれらの混合物ならびにそれらの同類のものを含む。本発明の湿気硬化型ポリマー樹脂組成物は、さまざまな揺変剤もしくは垂れ防止剤を含むことができる。さまざまなカスターワックス(castor wax)、ヒュームドシリカ、処理粘度、およびポリアミドはこのたぐいの添加剤の典型である。安定化剤は本発明の湿気硬化型シリル化樹脂組成物に含まれてよく、たとえば、ヒンダードアミンおよびジアルキジドロキシアミンを含む。接着促進剤は本発明の湿気硬化型組成物に有用で、例えばアルコキシシラン接着促進剤である。湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物の適時硬化(架橋)のための好適な硬化触媒は、スズ、チタニウム、ジルコニウムなどのさまざまな金属錯体によって達成できる。
【0068】
本発明の湿気硬化型ポリマー樹脂組成物は、コーティング剤、接着剤、および封止剤の用途に典型的に用いられる他の添加剤を含むことができる。これらの添加剤は、溶媒、顔料もしくは他の着色剤、染料、界面活性剤、防かび剤、および殺生物剤を含むであろう。そのような成分は、通常の量で用いられるであろう。コーティング剤組成物は、湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物について記載された添加剤を含むが、封止剤もしくは接着剤組成物と異なる割合であり、そして、典型的には例えば溶媒および消泡剤を含む。
【0069】
本発明のより良い理解およびその多くの利点のより良い理解は、例示のために与えられる以下の具体的な実施例を参照することにより得られるであろう。
【実施例】
【0070】
実施例1
シリル化非アクリルポリマーは、Acclaim8200(400g、0.05モル、Bayerより入手可能、8000のMnと14のOH価を持つ)を樹脂入り容器へと充填し、攪拌しながら含水量が200ppmもしくはそれ以下になるまで80℃で窒素を噴霧することによって作製された。容器の温度はそののち、IPDI(5.60g、0.25モル、Bayerより入手可能)を添加しながら45±5℃まで冷やされた。触媒、Fomrez SUL−4(7ppm、Chemtura Co.より入手可能)が5分後に添加された。その後、混合物は75℃まで熱せられ、縮合反応のための窒素雰囲気生成装置における攪拌中に、75±2℃で保持された。NCO含量は、n−ジブチルアミン滴定法によって確認され、約0.5時間毎に観測された。理論上のキャッピング状態に到達したのち、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、Silquest A−Link35(10.26g、0.05モル、Momentive Performance Materialsから入手可能)が添加され、滴定によって判定される完了まで、反応が同じ温度で進行した。結果生じたシリル化非アクリルポリマーは、25℃で45,000の粘度を有していた。
【0071】
三口の反応容器へ、ヒドロキシル含有アクリルポリマーG−Cure114LB80(200グラム、0.21モル当量のOH基、Cognisから入手可能)、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランSilquest A−Link25(52.06グラム、0.21モル、Momentive Performance Materialsから入手可能)が充填され、そして温度が60℃まで上げられて、窒素雰囲気生成装置において4時間維持された。最終産物は、滴定により検出可能なイソシアネート(−NCO)がまったくなく、25℃で62,300cPの粘度を有した。
【0072】
シリル化非アクリルポリマー(80グラム)とシリル化アクリルポリマー(20グラム)は2分間、Speed Mixerにおいて混合された。混合物は51,000cPの粘度を持つ透明の液体であった。1%のFormez UL11(A)(Chemtura Co.より入手可能)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表1に示される。
【0073】
実施例2
湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物は、実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(70グラム)と実施例1で作製されたシリル化アクリレートポリマー(30グラム)とを、2分間Speed Mixerにおいて混合することによって作製された。混合物は、60,000cPの粘度を有する透明な液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表1に示される。
【0074】
実施例3
三口の反応容器へ、ヒドロキシル含有アクリルポリマーG−Cure114LB80(200グラム、0.21モル当量のOH基、Cognisから入手可能)、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン(36.44グラム、0.15モル、Momentive Performance MaterialsからA−Link25として入手可能)が充填された。発熱が収まったのち、Coschem Co.からのビスマス触媒Coscat83(5ppm)が添加され、温度が上昇し、窒素雰囲気生成装置において2時間60℃で保持された。最終産物は、滴定により検出可能なイソシアネート(−NCO)がまったくなく、25℃で63,500cPの粘度を有した。このシリル化アクリレートポリマー(20グラム)は、実施例1において作製されたシリル化非アクリルポリマー(80グラム)と2分間Speed Mixerにおいて混合された。混合物は、63,000cPの粘度を有する透明な液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表1に示される。
【0075】
実施例4
実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(70グラム)と実施例3で作製されたシリル化アクリレートポリマー(30グラム)とが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。混合物は、75,000cPの粘度を有する透明な液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表1に示される。
【0076】
実施例5
ヒドロキシ含有アクリルポリマーG−Cure 114BL80(200グラム、0.21モル)は50℃でMondur TDI80(36.7グラム、0.21モル、Bayerから入手可能)と混合された。発熱が収まったのち、Coschem Co.からのビスマス触媒Coscat83が添加された。反応は、窒素雰囲気発生装置において、滴定によって決定されるNCO含量がゼロになるまで50℃で保たれた。その後、アミノシランSilquest A Link15(48.9グラム、0.22モル、Momentive Performance Materialsから入手可能)が添加された。反応は、NCOがゼロになるまで、同じ条件で続けられた。最終産物は25℃で150,000cPの粘度を有する。
【0077】
シリル化アクリレートポリマー(10グラム)と実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(90グラム)とが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。混合物は透明な液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表1に示される。
【0078】
比較例1は実施例1のシリル化非アクリルポリマーのみを含有して作製された。
【0079】
比較例2は実施例1のシリル化アクリルポリマーのみを含有して作製された。
【0080】
【表1】

【0081】
表1に示されるようにデータは、実施例1〜5の湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物が改善された物理特性、すなわち改善された引張強さ、モジュラス、硬度を示す一方、伸びが100%より大きいことで示されるフレキシブル性を残していることを表す。さらに、実施例1〜5の低粘度はそれらを、未硬化の組成物における流動的な性能が要求される市販の用途において有用にする。加水分解性シリル基を少なくとも一つ含有するアクリルポリマーのみを用いる場合、硬化組成物は、たったの20%の伸びで示されるように脆弱である。最適な性能は、シリル化非アクリルポリマーとシリル化アクリルポリマーの両方を用いる時に得られる。
【0082】
実施例6
実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(70グラム)と実施例3で作製された20グラムのシリル化アクリレートポリマーとが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。加水分解性ケイ素化合物、Silquest R272(10グラム、Momentive Performanceから入手可能)が添加され、さらなる2分間、Speed Mixerで混合された。混合物はかすんだ乳白色の液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表2に示される。
【0083】
実施例7
実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(60グラム)と実施例3で作製されたシリル化アクリレート(20グラム)とが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。その後、Silquest R272(20グラム、Momentive Performance Materialsから入手可能)が添加され、さらなる2分間、Speed Mixerで混合された。混合物はかすんだ乳白色の液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は下の表に示される。
【0084】
実施例8
実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(60グラム)と実施例3で作製されたシリル化アクリルポリマー(10グラム)とが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。その後、Silquest R272(30グラム、Momentive Performanceから入手可能)が添加され、さらなる2分間、Speed Mixerで混合された。混合物はかすんだ乳白色の液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は表2に示される。
【0085】
実施例9
実施例1で作製されたシリル化非アクリルポリマー(60グラム)と実施例3で作製されたシリル化アクリルポリマー(30グラム)とが、2分間Speed Mixerにおいて混合された。その後、Silquest R272(10グラム、Momentive Performanceから入手可能)が添加され、さらなる2分間、Speed Mixerで混合された。混合物はかすんだ乳白色の液体であった。1%のFormez UL11(A)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は下の表に示される。
【0086】
【表2】

【0087】
上のデータは、成分(a)と(b)とが成分(c)と組み合わされたとき、樹脂の性能が有意に改善されることを示している。加水分解性ケイ素化合物は、追加的な架橋として働き、モジュラスと硬度とを向上させる一方、樹脂のフレキシブル性を維持する。
【0088】
実施例10
シリル化非アクリルポリマーおよびシリル化アクリルポリマーは異なったX、X、およびXを持つことが出来、例えば、シリル化非アクリルポリマーとシリル化アクリルポリマーに対し、それぞれ、メトキシ基とエトキシ基である。三口の反応容器へ、ヒドロキシル含有アクリルポリマーG−Cure114LB80(200グラム、0.21モル当量のOH基)を充填し、60℃に加熱した。3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランSilquest A−Link25(43.2グラム、0.21モル、Momentive Performance Materialsから入手可能)が添加され、窒素雰囲気生成装置において4時間80℃で攪拌された。最終産物は、滴定により検出可能なイソシアネート(−NCO)をまったく持たず、25℃で91,000cPの粘度を有した。
【0089】
シリル化アクリルポリマー(20グラム)は、実施例1のシリル化非アクリルポリマー(80グラム)と2分間Speed Mixerにおいて混合された。混合物は51,000cPの粘度の透明の液体であった。1%のFormez UL11(a)が添加され、さらに1分間混合された。樹脂がフィルムへと流し込まれ、25℃、50%相対湿度において1週間硬化された。機械的性能が、ASTM D412およびC661に従って試験された。試験結果は下の表3に示される。
【0090】
【表3】

【0091】
シリル化非アクリルおよびシリル化アクリルのためのアルコキシシリル基が、それぞれメトキシおよびエトキシである実施例1は、アルコキシシリル基が同じである実施例10と比較して、より高い引張強さとモジュラスとを持つ一方、伸び%を維持している。
【0092】
実施例11
封止剤が、実施例4の湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物と実施例1のシリル化非アクリルから作製された封止剤の組成は表4に与えられる。
【0093】
【表4】

【0094】
含有物は、プラネタリーミキサーを用いて混合され、25℃、50%相対湿度において2週間硬化された。硬化封止剤はその後、120℃に設定されたオーブンに5週間置かれた。比較例2は茶色に変化し、表面に亀裂が見られ、2週間後により激しくなった。実施例11は、5週間後も変化が無かった。
【0095】
本発明の他の実施態様は、本明細書の熟考もしくはここに開示された発明の実行を通じて、当業者には明らかであろう。本明細書および実施例は説明のみであるとみなされ、本発明の範囲および精神は以下の請求項によって定義されることが意図されている。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂組成物であって:
a)非アクリルポリマーであって、ポリマー鎖へとエーテル(−O−)結合基もしくはカルボニル結合基を介して結合する加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有し、ここで、カルボニル基が酸素、窒素、硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子へと結合し、ただし少なくとも一つのヘテロ原子が窒素であるという条件であるものと;
b)シリル化アクリレートポリマーであって、ウレタン((−)N(C=O)O−)結合基を介してポリマーへと結合している加水分解性のシリル基を少なくとも一つ有しているものと;任意選択で、
c)少なくとも一つの加水分解性のケイ素化合物と;
を含有する、組成物。
【請求項2】
前記非アクリルポリマー、すなわち成分(a)が一般式(1):
【化11】

を有し、
ここでRが一価のもしくは多価の有機ポリマーフラグメントであり、約500から約25,000グラム/モルの数平均分子量を有し;
の各々が、独立して、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、そして任意選択で、酸素、窒素、硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子を少なくとも一つ含有し;
の各々が、二価の酸素(−O−)、硫黄(−S−)、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素より独立して選択され、ただし、Aが酸素もしくは硫黄であるとき、Aは(−)NRであり、aが0である時、Aが酸素であるという条件であり;
の各々が、二価の酸素(−O−)、硫黄(−S−)、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素より独立して選択され、ただし、Aが酸素もしくは硫黄であるとき、Aは(−)NRであるという条件であり;
の各々が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より独立して選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキル基からなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXの各々が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より独立して選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
下付き文字aおよびbの各々が、独立して整数であり、ここでaが0もしくは1、bが1から6である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記シリル化アクリレートポリマー、すなわち成分(b)が一般式(10):
【化12】

を有し、
ここで、
が、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、共有結合、もしくはアルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビルであり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
が各々が、独立して、カルボキシラート(−C(=O)O−)、シアノ(−CN)、ヒドロキシル(OH)、ハロ(Cl−、Br−、およびI−)、フェニル(C)、およびビニル(−C(R)=CH)からなる群より選択される有機官能基であり、ここで、Rは上述の意味を持ち;
の各々が、独立して、エステル結合基を含有する一価のヘテロカルビル基、−C(=O)O−Rであり、式中、Rの各々は独立して、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、独立して、ヒドロキシ基とエステル結合基を含有する一価のヘテロカルビル基、−C(=O)O−R10−OHであり、式中、R10の各々は独立して、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビレンであり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、独立して、加水分解性シリル基とウレタン結合基を含有し、一般式(11):
【化13】

を有する、一価のヒドロカルビル基であり、
ここで、R、X、X、およびXが上述の意味を持ち;R11の各々が、アルキレン、アレニレン、アリレーン、およびアラルキレンからなる群より選択される、1から18個の炭素元素を含有する二価のヒドロカルビレンであり、任意選択で、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される、少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;Aが酸素であり;AおよびAが−NH−であり;それぞれのAが二価の酸素、硫黄、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiXであり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり、ただし、cが0のとき、Aが−NH−であるという条件であり;
の各々が、独立して、加水分解性のシリル基、ウレタン基、およびエステル結合基を含有し、一般式(12):
【化14】

を有する一価のヒドロカルボニル基であり、
ここで、R、R11、X、X、およびXが上述の意味を持ち;R10が、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される、約1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;Aは酸素であり;AおよびAは−NH−であり;それぞれのAは二価の酸素、硫黄、もしくは構造(−)NR〔式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、アラルキル、もしくは−RSiXであり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素であり、ただしdが0の時、Aは−NH−という条件であり;そして、
c、d、m、n、o、p、qおよびrの各々が整数であり、ここで、cは0もしくは1であり、dは0もしくは1であり、mは0から約500であり、nは0から約500であり、oは0から約500であり、pは0から約500であり、qは0から約500であり、そしてrは0から約500であり、ただし、qとrとの合計が1より大きいとき、qはnと等しいかもしくはそれより小さく、かつrがpと等しいかもしくはそれよりも小さいという条件である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記非アクリルポリマー、すなわち成分(a)が、以下の:
i)少なくとも一つのポリオールと少なくとも一つのポリイソシアネートとを反応させてイソシアネート末端プレポリマーを作製し、そして前記プレポリマーと少なくとも一つの、活性水素官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランと反応させる;
ii)少なくとも一つのポリオールと少なくとも一つのポリイソシアネートとを反応させてイソシアネート末端プレポリマーを作製し、そして前記プレポリマーと少なくとも一つの、活性水素官能基を少なくとも一つ含有する不飽和化合物と反応させ、そして、ここで作製される化合物と少なくとも一つの、Si−H基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランと反応させる;
iii)少なくとも一つのポリオールと少なくとも一つの、イソシアネート官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させる;ならびに、
iv)少なくとも一つのポリオールと少なくとも一つのエチレン性不飽和ハロ化合物とを反応させて、そしてここで作製された化合物と少なくとも一つの、Si−H基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させる;
の少なくとも一つの方法によって作製される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記イソシアネート末端プレポリマーが一般式(2):
−[−(N=C=O) (2)
を持ち、
ここで、Rが約500から約25,000グラム/モルの数平均分子量を持つ一価のもしくは多価の有機ポリマーフラグメントであり、bが1から6であり、そしてaが1であり、ただし、Rポリマーフラグメントがポリオールとイソシアネート基との反応の結果としてウレタン基を含有しているという条件である、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記活性水素官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性のシランは一般式(3):
【化15】

を有し、
ここで、Rが、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素及び硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より独立して選択され、ここでそれぞれのRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;そして、
が、酸素(−O―)、硫黄(−S−)、(−)NR、−NR(C=O)NR−、−NR(C=O)O−、および−NR(C=O)S−からなる群より選択され、式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで水素以外のそれぞれのRは1から18個の炭素原子を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
前記Si−H基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランが一般式(6):
HSiX (6)
を持ち、
ここで、Xが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より選択され、ここでそれぞれのRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項8】
前記イソシアネート官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランは、一般式(7):
OCN−R−SiX (7)
を有し、
ここで、Rが、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より選択され、ここでそれぞれのRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキル基からなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
前記活性水素官能基を少なくとも一つ含有する不飽和化合物が、一般式(4):
【化16】

を有し、
ここで、
が、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から10個の炭素原子からなる二価のヒドロカルビル基であり、そして任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは窒素を含有し;
が、水素、または、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される、1から9個の炭素原子を含有する、一価のヒドロカルビルであり、ただしRとRにおける炭素原子の合計が10と等しいかもしくはそれよりも小さいという条件であり;そして、
が、酸素(−O−)、(−)NR、NR(C=O)NR−、NR(C=O)O−〔式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで、水素以外のRは1から18個の炭素原子を含有する〕である置換窒素からなる群より選択される、請求項4に記載の組成物。
【請求項10】
前記エチレン性ハロ化合物が、一般式(8):
【化17】

を有し、
ここで、
が二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から10個の炭素原子からなる二価のヒドロカルビル基であり、そして任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは窒素を含有し;
が、水素、または、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される、1から9個の炭素原子を含有する、一価のヒドロカルビルであり、ただしRとRにおける炭素原子の合計が10と等しいかもしくはそれよりも小さいという条件であり;そして、
が、Cl−、Br−、およびI−からなる群より選択される少なくとも一つのハロ原子である、請求項5に記載の組成物。
【請求項11】
前記シリル化アクリルポリマー、すなわち成分(b)が、以下の:
a)少なくとも一つのヒドロキシル含有アクリレートポリマーと少なくとも一つの、イソシアネート官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させる;
b)少なくとも一つのヒドロキシル含有アクリレートポリマーと少なくとも一つのポリイソシアネートとを反応させ、そしてここで作製された化合物と少なくとも一つの、活性水素官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させる;
の少なくとも一つの方法によって作製される、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
ヒドロキシル含有アクリレートポリマーが一般式(13):
【化18】

を有し、
ここで、
が、水素もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、水素、もしくは、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、共有結合、もしくはアルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、独立して、アルキル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する一価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
10の各々が、アルキレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
の各々が、独立して、カルボキシラート(−C(=O)O−)、シアノ(−CN)、ヒドロキシル(OH)、ハロ(Cl−、Br−、およびI−)、フェニル(C)、およびビニル(−C(R)=CH)からなる群より選択される有機官能基であり;
m、n、o、およびpの各々が整数であり、ここで、mは0から約500であり、nは0から約500であり、oは0から約500であり、そしてpは0から約500であり、ただし、oとpとの合計が1より大きいという条件である、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記ヒドロキシル含有アクリルポリマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、6−ヒドロキシ2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、3−ヒドロキシプロピルメタクリラート、6−ヒドロキシ−2−エチルヘキシルメタクリラート、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、2−エチルヘキシルメタクリラート、フェニルメタクリラート、アクリル酸、メタクリル酸、2−プロペン酸、2−ブテン酸、3−ブテン酸、4−ビニル安息香酸、スチレン、3−ビニルトルエン、アクロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、アリルアルコール、メタリルアルコール、塩化アリル、塩化メタリルからなる群より選択される少なくとも一つのモノマーから作製される、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記イソシアネート官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランが、一般式(7):
OCN−R−SiX (7)
を有し、
ここで、Rが、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素、及び硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より選択され、ここでそれぞれのRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキル基からなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;そして、
およびXが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキル基からなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有する、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記ポリイソシアネートが、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
前記活性水素官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランが、一般式(3):
【化19】

を有し、
ここで、Rが、二価のアルキレン、アルケニレン、アレニレン、アリーレン、およびアラルキレンからなる群より選択される1から12個の炭素原子を含有する二価のヒドロカルビル基であり、任意選択で、酸素、窒素及び硫黄からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;
が、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、およびRNO−からなる群より独立して選択され、ここでそれぞれのRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;
およびXが、RO−、RC(=O)O−、RC=NO−、RNO−、およびRからなる群より独立して選択され、ここでRは、水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アリール、およびアラルキルからなる群より独立して選択され、水素以外のそれぞれのRは、1から18個の炭素原子を含有し、任意選択で少なくとも一つの酸素もしくは硫黄原子を含有し;そして、
が、酸素(−O―)、硫黄(−S−)、(−)NR、−NR(C=O)NR−、−NR(C=O)O−、および−NR(C=O)S−からなる群より選択され、式中、Rは水素、アルキル、アルケニル、アレニル、アラルキル、もしくは−RSiX基であり、ここで水素以外のそれぞれのRは1から18個の炭素原子を含有する、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
が水素もしくはメチルであり;Rが共有結合であり;Rが1から約10個の炭素原子のアルキルもしくはアリール基であり;R10が1から約12個の炭素原子のアルキレン基であり;Xがフェニル、シアノ、クロロ、カルボキシラート、もしくは(−C(C=O)OH)であり;mが0から約300であり、nが0から約300であり、oが0から約300であり、pが0から約300であり、qが0から約200であり、そしてrが0から約200であり、ただし、qとrとの合計が1と等しいかもしくはそれより大きいという条件である、請求項3に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物が、少なくとも一つの加水分解性ケイ素化合物、すなわち成分(c)を含有する、請求項1の組成物。
【請求項19】
前記加水分解性のケイ素化合物、すなわち成分(c)が、アルコキシ基が1から約6個の炭素原子を含有する酸縮合テトラアルコキシシランもしくは塩基縮合テトラアルコキシシラン;ヒドロカルビル基が1から約8個の炭素原子を含有し、そしてアルコキシ基が1から約6個の炭素原子を含有する酸縮合ヒドロカルビルトリアルコキシシランもしくは塩基縮合ヒドロカルビルトリアルコキシシラン;テトラアルコキシシランとヒドロカルビルトリアルコキシシランとの混合物の酸縮合物もしくは塩基縮合物、ならびに他の縮合産物からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
成分(a)が、全組成物の約5から約95重量パーセントの範囲の量で存在し、成分(b)が、全組成物の約5から約95重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項21】
成分(a)が、全組成物の約50から約85重量パーセントの範囲の量で存在し、成分(b)が、全組成物の約15から約50重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項22】
成分(a)が、全組成物の約60から約80重量パーセントの範囲の量で存在し、成分(b)が、全組成物の約20から約40重量パーセントの範囲の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項23】
成分(a)が、約−20℃より高くないガラス転移温度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項24】
成分(b)が、少なくとも約1℃のガラス転移温度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項25】
成分(b)が、少なくとも約10℃のガラス転移温度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項26】
成分(a)が、少なくとも一つのメトキシシリル基を含有し、成分(b)が、少なくとも一つのエトキシシリル基を含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項27】
前記シリル化アクリレートポリマー(b)が約40重量パーセントまでの溶媒をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項28】
前記シリル化アクリレートポリマー(b)が約20重量パーセントまでの溶媒をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項29】
前記溶媒が、n−ブチルアセタート、n−ブチルアセタート、メチルn−アミルケトン、PMアセタート、キシレン、エチルベンゼン、aromatic100(HiSol10)、トルエン、conosol、Aliphatic Solvent 90およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項30】
湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂を作製するためのプロセスであって:
a)ポリマー鎖へとエーテル(−O−)結合基もしくはカルボニル結合基を介して結合する加水分解性のシリル基を少なくとも一つ含有し、ここで、カルボニル基が酸素、窒素、硫黄からなる群より選択されるヘテロ原子へと結合し、ただし少なくとも一つのヘテロ原子が窒素であるという条件である、非アクリルポリマーと、ヒドロキシルアクリレートポリマーとを混合するステップと;
b)(a)において形成される組成物と、少なくとも一つの、イソシアネート官能基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させるステップと、
を含有する、プロセス。
【請求項31】
湿気硬化型シリル化ポリマー樹脂を作製するプロセスであって、
a)一般式(2):
−[−(N=C=O) (2)
を持ち、
ここでRが一価のもしくは多価の有機ポリマーフラグメントであり、aが1であり、そしてbが1から6であり、ただし、Rがポリマーフラグメントがウレタン基を含有するという条件である、少なくとも一つのイソシアネート末端プレポリマーと、ヒドロキシル含有アクリレートポリマーとポリイソシアネートとを反応させることによって形成される化合物とを混合するステップと、
b)ステップ(a)で形成される組成物と、少なくとも一つの、活性水素基を少なくとも一つ含有する加水分解性シランとを反応させるステップを含有する、プロセス。
【請求項32】
硬化した請求項1に記載の組成物。
【請求項33】
硬化した請求項30に記載の組成物。
【請求項34】
硬化した請求項31に記載の組成物。
【請求項35】
請求項1に記載の組成物を含有する接着剤。
【請求項36】
請求項1に記載の組成物を含有する封止剤。
【請求項37】
請求項1に記載の組成物を含有するコーティング剤。


【公表番号】特表2010−520364(P2010−520364A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552745(P2009−552745)
【出願日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/003050
【国際公開番号】WO2008/109145
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(508229301)モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド (120)
【Fターム(参考)】