説明

溝、接合部、凹凸及び/又は孔が設けられた表面の水平及び/又は垂直洗浄用機械のブラシ、及びこのブラシを備えた機械

本発明は、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械用のブラシ(10)に関する。この機械は前記表面にほぼ平行な面で前記ブラシ(10)を移動させるように設けられている。前記ブラシ(10)は、前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部(1)と、前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部とを備えている。前記第1、第2毛部(1,2)は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部(2)は前記第1毛部(1)に対して突出している。前記ブラシ(10)はベース板(4)を有し、前記ベース板(4)は、前記1又は複数組の第2毛部(2)が設けられた1又は複数のブラシ部(5)に、1又は複数のボルト又はねじ接合により解放可能に取り付けられるように設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溝、接合部(joint)、凹凸(unevenness)、及び/又は孔(pore)を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械用のブラシに関し、前記機械は前記表面にほぼ平行な面で前記ブラシを移動させるように設けられ、前記ブラシは、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部と、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部と、
を備え、
前記第1、第2毛部は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部は前記第1毛部に対して突出している。
【0002】
さらに、本発明は、そのような1又は複数のブラシを備えた、溝、接合部、凹凸及び/又は孔が設けられた表面の水平及び/又は垂直洗浄用機械に関する。
【背景技術】
【0003】
クリンカー(clinker)、丸石(cobblestone)、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい(external plaster)等の水平及び/又は垂直洗浄用の機械は、洗濯、清掃及び/又は磨きの機械を意味する。これらは電気、液圧、気圧又は類似の手段により駆動することができる。
【0004】
溝、接合部、凹凸及び/又は孔が設けられた表面は、クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA=多孔アスファルト及びVPAC=多孔アスファルトコンクリート)及び/又は金属及び/又は木である。
【0005】
溝、接合部、凹凸及び/又は孔により分離された幾つかの表面の洗浄に関しては、高圧洗浄又は化学製品を有する洗浄を使用することが知られている。それとともに、前記表面は、水噴射手段、サンドブラスト、及び/又は水-砂噴射により高圧(120バールから)で噴射を受ける。化学洗浄の場合には、化学製品は前記表面に塗布される。化学製品は存在する汚れに作用する。浸漬期間の後、存在する汚れや化学製品は吹き飛ばされる。
【0006】
しかしながら、高圧及び化学線上に関連した幾つかの欠点がある。
−表面間の溝、接合部、凹凸及び/又は孔は深く洗浄されない。
−溝、接合部、凹凸及び/又は孔によりお互いに分離されている幾つかの表面は、水及び/又は砂の高圧力により損傷する。
−大量の水が必要である。
−ある場合には、大量の化学製品を使用しなければならない。
−水及び砂が飛散し、その結果洗浄する表面の周囲の表面や壁及び/又は窓が汚れる。
−高圧洗浄は大きな労力を要する。クリンカー、丸石、天然石及び/又はタイルからなる約100mの表面を洗浄するのに平均8時間かかる。これには、溝、接合部、凹凸及び/又は孔に新たな砂を導入することを含み、周囲の汚れた表面を洗浄することも含む。
−高圧での洗浄後に、クリンカー、丸石等は緩くなり、その結果人が洗浄表面を再び渡れるまでに長時間かかる。
−地衣類(lichen)のような頑固な汚れは高圧洗浄で取り除くことが困難である。
−騒音公害が高圧洗浄機で生じる。
−化学製品は、クリンカー、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、金属及び/又は木からなる表面に弊害をもたらす。
−化学製品は人間、動物及び植物などの環境に有害である。ヨーロッパの法令(2012年に発効する)は、駐車場、自転車道及び歩道等の雑草を除去するのに市政機関、都市及び政府機関省庁による除草剤(herbicide)のさらなる使用を禁止している。
【0007】
この問題は、BE1017134により既に解決されている。同文献は、溝及び/又は接合部によりお互いに分離されている幾つかの表面を機械洗浄する洗濯、清掃及び/又は磨き機械を開示しており、この洗濯、清掃及び/又は磨き機械は、1又は幾つかのブラシを備え、このブラシは、表面を洗浄し及び/又は磨く少なくとも1組の磨き毛部と、表面間の溝及び/又は接合部を洗浄する少なくとも1組のジョイント毛部とからなり、磨き毛部はジョイント毛部よりも短い長さを有する。同文献は、このような1又は幾つかのブラシを備えた機械を開示している。
【0008】
このブラシの欠点は、ジョイント毛部が摩耗し、ブラシの磨き毛部よりも短くなり、その結果このブラシを使用して溝、接合部、凹凸及び/又は孔を洗浄することができなくなることである。ジョイント毛部の摩耗の欠点は、ブラシがもはや垂直方向に移動せず、その結果表面が効率的に洗浄されないという事実である。このようなブラシのさらなる欠点は、効率的な洗浄を達成するために、異なる表面及び/又は異なる種類の汚れには異なるブラシが必要であるという事実である。丸石の効率的な洗浄のためには、例えば、ブラシは天然石の効率的な洗浄に要求されるよりもさらに硬い毛部を含む必要がある。したがって、これらの異なる表面は2種類のブラシを必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】BE1017134
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は、接合部、凹凸及び/又は孔が設けられた表面の水平及び/又は垂直洗浄用機械のブラシ、及びこの1又は複数のブラシを備えた機械を提供し、前述の欠点を解消し、ジョイント毛部が摩耗したときや、異なる表面を洗浄するのに、交換する必要がないブラシを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一方では、本発明の目的は、
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械用のブラシであって、前記機械は前記表面にほぼ平行な面で前記ブラシを移動させるように設けられ、前記ブラシは、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部と、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部と、
を備え、
前記第1、第2毛部は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部は前記第1毛部に対して突出しているブラシにおいて、
前記ブラシはベース板を有し、前記ベース板は、前記1又は複数組の第2毛部が設けられた1又は複数のブラシ部に、1又は複数のボルト又はねじ接合により解放可能に取り付けられるように設けられているブラシを提供することで解決される。このようなブラシはモジュールブラシとも言及される。
【0012】
全長にわたって同じ径を有するねじが設けられた端部を有するねじがナット又はタップ孔にねじ込まれる一方、尖った端部を有するねじが取り付けられる材料の直接ねじ込まれている。締め付け力が頭部の外面に作用する場合、そのねじはボルトと称する。
【0013】
モジュールブラシ部を有するモジュールブラシを提供することにより、
−ブラシの柔軟性、効率性、有用性が向上する。
・溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための植え込まれた第1毛部を有するベース板と、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための植え込まれた第2毛部を有するブラシ部及び第2毛部を有しないブラシ部を使用することにより、第1及び第2毛部の長さが異なるブラシを製造することができる。
・あるタイプの植え込まれた第2毛部を有するモジュールブラシ部を植え込まれた第1毛部を有するベース板に取り付けることができる。このため、植え込まれた第2毛部の材料は変更することができ、例えばプラスチック又は金属から構成することができる。1つの丸いブラシベース板を用いて、モジュールブラシ部を植え込まれた第2毛部と変更することにより、幾つかのブラシタイプを製造することができる。ブラシは、異なるタイプの表面及び/又は異なるタイプの汚れに対して製造することができ、それぞれの場合において異なる洗浄目的を持たせることができる。
・異なるタイプの植え込まれた第2毛部を有するモジュールブラシ部が、植え込まれた第1毛部を有する丸いブラシベース板に取り付けることができる。
−接合部用毛部が摩耗の結果短くなると、磨き用毛部と接合部用毛部の間の所望の必要な長さの差が、迅速で効率的な方法で得られる。この長さの差は、ベース板と植え込まれた接合部用毛部を有するモジュールブラシとの間に新しいモジュールブラシ部を設置することで達成することができる。
【0014】
このブラシはさらに以下の利点を有する。
−溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための第1毛部と、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための第2毛部との間の長さの差により、洗浄される表面に対して「垂直方向」にブラシを動かせることができ、その結果、クリンカー(clinker)、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木の上の頑固な汚れが緩んで、より効率的に除去される。これにより、例えば、クリンカー及び/又は磨かれたコンクリートからゴムを非常に簡単な方法で除去することができる。
−長さに種々の差を形成することにより、ブラシの「垂直移動(vertical movement)」に影響を与えることができる。
−クリンカー(clinker)、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木の溝、接合部、凹凸、孔及び/又は辺は、所定の深さまで完全に洗浄することができる。
−溝、接合部、凹凸、及び/又は孔によりお互いから離れた幾つかの表面は、洗浄工程の間、損傷を受けない。
−溝、接合部、凹凸、及び/又は孔は深く洗浄され、その結果、コケ、草、塗料及びその他の汚れが除去される。
−洗浄工程は殆ど水を必要としない。
−洗浄製品及び化学製品の使用が制限される。
−水及び/又は砂が飛び散らず、その結果、洗浄される表面の周囲の内壁や外壁及び/又は窓は汚れない。
−モジュールブラシが機械に取り付けられると、この機械は比較的長い毛部の存在により非常に良く操作することができ、この比較的長い毛部にさらなる力を作用させることができ、さらなる洗浄を行うことができる。
−洗浄に必要な時間がさらに短くなり、100mに対して3時間30分の作業時間となる(必要であれば新たな砂を溝、接合部、凹凸、及び/又は孔に導入すること、及び周囲の汚れた表面の洗浄を含む)。
−金属毛部を設けることにより、及び/又はプラスチック毛部のむらのある(研磨)表面により、コケ、地衣類、塗料(又は落書き)、セメント被覆、及び油のような頑固な汚れであっても除去することができ、その結果表面の外観、及び例えば滑りの危険性に対する安全性が向上する。
【0015】
このために、好ましくは、前記ベース板と前記ブラシ部の間に装着される1又は複数の中間ピースを設けることができる。
【0016】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ベース板、ブラシ部及び前記中間ピースは、前記ブラシ部と前記中間ピースをボルト又はねじ及びナット接合により前記ベース板に解放可能に接続するために、前記ベース板、ブラシ部及び中間ピースの厚さを貫通して延びる1又は複数の開口を備えている。
【0017】
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を有するある表面を洗浄するために、ブラシのベース板に対して異なる長さの接合部用毛部を有し、これらの面を最適で効率的な方法で洗浄することが時々必要である。この結果、少なくとも2つの前記ブラシ部の前記第2毛部は、前記第1毛部に対して、長さが異なり、前記洗浄面のレベルで突出している。
【0018】
さらに、表面の種類に応じて、前記ブラシ部は異なるタイプの前記第2毛部を備えていることが、時々必要であるかもしれない。
【0019】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ベース板は、前記ベース板に直接植え込まれた2又はそれ以上の第1毛部を有し、2組の前記第1毛部の間に、前記第1毛部が無く、かつ、前記ブラシ部を解放可能に取り付けるために設けられた領域があり、前記第2毛部が1又は複数のボルト又はねじ接合により、オプションとしてナットを使用するにことにより植え込まれている。
【0020】
本発明によるブラシの有利な実施形態では、前記ブラシ部の取り付けのために設けられた前記領域は、前記2又はそれ以上の組の前記第1毛部が延びている領域の形状と相補する形状を有する。
【0021】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ブラシ部はL形である。L形という表現は、ブラシ部が第1ブラシ部と該第1ブラシ部にその端部で直角である第2ブラシ部とからなる形状を意味するものと理解される。
【0022】
本発明によるブラシの特別な実施形態では、1又は複数の中間ピースが設けられ、該1又は複数の中間ピースは、ベース部とブラシ部の間に装着されるように設けられている。
【0023】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ブラシは、4つの前記ブラシ部からなり、これらのブラシ部は、前記ブラシの組立状態で、組になって、お互いに対して線上に配置されている。
【0024】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ブラシ部が組立状態で配置される前記仮想線は、約90°である。
【0025】
本発明によるブラシの有利な実施形態では、前記ベース板は丸い形状を有する。
【0026】
表面のタイプと汚れの種類に応じて、1つの同一のベース板上のブラシ部には異なる種類の接合部用毛部が効率的な洗浄のために必要であるかも知れない。
【0027】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記第2毛部は前記第1毛部より低密度(毛/cm)である。
【0028】
本発明によるブラシの特別な実施形態では、前記第2毛部は前記第1毛部の径とは異なる径を有する。
【0029】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、1又は複数の前記第1及び/又は第2毛部は滑らかな表面を有する。
【0030】
本発明によるブラシの特別な実施形態では、1又は複数の前記第1及び/又は第2毛部はむらのある(irregular)表面を有する。
【0031】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記毛部はプラスチック及び/又は金属から製造されている。
【0032】
本発明によるブラシの有利な実施形態では、前記第1及び/又は第2毛部の芯(core)は補強材により補強されている。
【0033】
本発明によるブラシのさらに有利な実施形態では、前記第1及び/又は第2毛部(1,2)の芯は金属ワイヤ又は鋼により補強されている。
【0034】
本発明によるブラシの好ましい実施形態では、前記ベース板、前記ブラシ及び前記中間ピースは、プラスチック、好ましくはポリプロピレンから製造されている。
【0035】
他方で、本発明の目的は、
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械であって、前記機械は1又は複数のブラシ部を備え、前記ブラシ部は前記表面にほぼ平行な面で移動させられ、前記ブラシは、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部と、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部と、
を備え、
前記第1、第2毛部は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部は前記第1毛部に対して突出している機械において、
前記機械は、前述の本発明による1又は複数のブラシを備えている。
【0036】
溝、接合部、凹凸及び/又は孔によりお互いに分離されたクリンカー(clinker)、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木のような幾つかの表面を処理した後、機械(洗濯、清掃、磨きの空気機械)を用いて、緩やか(loose)になった全ての汚れは、効率的な噴霧装置により洗浄面から吹き飛ばされる。
【0037】
本発明の特徴をさらに説明し、さらなる効果及び詳細を示すために、以下に本発明によるブラシの種々の好ましい実施形態をさらに詳細に説明する。以下の説明は本発明によるモジュールブラシに対して特許請求の範囲に記載された保護の範囲を制限するものとして解釈することはできない。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】溝、接合部、凹凸及び/又は孔を有する表面の水平及び/又は垂直洗浄機械用のモジュールブラシの本発明による第1実施例の平面図を示す。
【図2】図1に示す第1実施例の斜視正面図を示す。
【図3】溝、接合部、凹凸及び/又は孔を有する表面の水平及び/又は垂直洗浄機械用のモジュールブラシの本発明による第2実施例の平面図を示す。
【図4】図3に示す第2実施例の斜視正面図を示す。
【図5】図3、4に示す第2実施例の斜視正面図を示し、中間ピースがモジュールブラシ部のベースとブラシのベース板との間に装着されている。
【図5A】図3、4に示す第2実施例の斜視正面図を示し、2つの中間ピースが2つのモジュールブラシ部のベースとブラシのベース板との間に装着されている。
【図6】モジュールブラシ部の無い図1,2に示すブラシの第1実施例の平面図を示す。
【図7】モジュールブラシ部と中間ピースの無い図3,4、5に示すブラシの第2実施例の平面図を示す。
【図8】図7に示すようにモジュールブラシ部の無いブラシの斜視正面図を示す。
【図9】溝、接合部、凹凸及び/又は孔を有する表面の水平及び/又は垂直洗浄機械用のモジュールブラシの本発明による第3実施例の平面図を示す。
【図10】図9に示す第3実施例の斜視正面図を示す。
【図11】溝、接合部、凹凸及び/又は孔を有する表面の水平及び/又は垂直洗浄機械用のモジュールブラシの本発明による第4実施例の平面図を示す。
【図12】図11に示す第4実施例の斜視正面図を示す。
【図13】モジュールブラシ部の無い図9,10に示すブラシの第3実施例の平面図を示す。
【図14】モジュールブラシ部の無い図11,12に示すブラシの第4実施例の平面図を示す。
【図15】図1,2,9,10に示すブラシの第1,第3実施例のモジュールブラシ部の斜視正面図を示す。
【図16】図15に示すモジュールブラシ部の平面図を示す。
【図17】図15に示すモジュールブラシ部の正面図を示す。
【図18】図15に示すモジュールブラシ部と図1,2,10に示すブラシのベース板との間に装着される中間ピースの斜視正面図を示す。
【図19】図18に示す中間ピースの平面図を示す。
【図20】図3,4,5,11,12に示すブラシの第2,第4実施例のモジュールブラシ部の斜視正面図を示す。
【図21】図20に示すモジュールブラシ部の平面図を示す。
【図22】図20に示すモジュールブラシ部の正面図を示す。
【図23】図20に示すモジュールブラシ部と図3,4,5,11、12に示すブラシのベース板との間に装着される中間ピースの斜視正面図を示す。
【図24】図23に示す中間ピースの平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明によるモジュールブラシ(10)は、図1−5、9−12に示すように、クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木のような、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔により互いに離れた幾つかの表面の機械洗浄用の機械に装着されるように設けられている。本発明による1又は幾つかのモジュールブラシ(10)はこのような機械に装着することができる。この機械は、この場合、お互いに離れた前記表面にほぼ平行である面内でこれらのモジュールブラシを移動するように設けられる。
【0040】
このようなモジュールブラシは、好ましくは丸いベース板(4)を有し、このベース板は、該ベース板(4)に直接植え込まれ前記表面を洗浄し又は磨くための少なくとも1組の第1毛部(1)を備えている。さらに、このモジュールブラシ(10)は、(図2,4,5,10,12,15,16,17,20,21,22に見られるように)1又は幾つかのモジュールブラシ部(5)を有し、このモジュールブラシ部は、1又は幾つかのボルト又はねじ接合によりベース板(4)に取り外し可能に取り付けられるように設けられ、またモジュールベース(7)に植え込まれた1又は幾つかの組の第2毛部(2)を備えており、これらの第2毛部(2)はお互いに離れた面間の溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するように設けられている。
【0041】
これらの第1、第2毛部(1,2)の組は、洗浄面を形成し、この洗浄面での第2毛部(2)は、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄することができるようにするために、第1毛部(1)に対して突出している。
【0042】
図1から14に見ることができるように、ベース板(4)は好ましくは2又は幾つかの第1毛部(1)を有することが好ましく、第1毛部(1)はベース板(4)に直接植え込まれ、2組の第1毛部(1)の間に領域(8)が存在し、該領域(8)は、第1毛部(1)無く、ブラシ部(5)の取り付けとして意図され、該領域に第2毛部(2)が植え込まれている。
【0043】
図1−14に見ることができるように、第1毛部(1)を備える領域は、このましくは第2毛部(2)を備える領域の形状と相補する形状を有する。
【0044】
本発明によるモジュールブラシの好ましい実施形態では、図1−5,9−12に示すように、ブラシ(10)の組み立て状態において、4つのモジュールブラシ部(5)が設けられ、これらは1組ずつ1線上(仮想線A,B)に配置されている。図1−5に示すように本発明によるモジュールブラシ(10)の好ましい実施形態では、2つの線はお互いに対して直角である(換言すれば、2つの線(A,B)は約90℃であり、又は互いに直交している)が、図9−12の示す好ましい実施形態では、これらの2つの線(A,B)は直角又は零度とは異なる角度である
【0045】
図1,2,9,10,15,16に示すように、モジュールブラシ部(5)はL形であってもよく、又は換言すれば、モジュールブラシ部(5)の残りに対して直角である端部を有していてもよい。ベース部(4)に直接植え込まれた第1毛部(1)を有する領域は、好ましくはこのL形に対して相補する形を有する。しかしながら、モジュールブラシ部(5)は、図3−5,11,12,20,21、22に示すように、細長い形を有することもできる。
【0046】
前述したことに関連して、より多い又は少ないモジュールブラシ部(5)を設けることも可能であること、モジュールブラシ部(5)及び/又は第1毛部(1)を有する領域は異なる形状を有していてもよいこと、第1及び第2毛部(1,2)は異なる適切な形態に配置してもよいこと、に注意すべきである。
【0047】
図5、5Aに示すように、中間ピース(6)(図18,19,23、24参照)をベース板(4)とブラシ部(5)のモジュールベース(7)との間に配置してもよい。
【0048】
これらの中間ピース(6)は、1又は幾つかのブラシ部の第2毛部(2)が洗浄面に対してもはや突出しない程度に摩耗したときに、特に有利である。このように、ブラシ部全体を交換する必要はないが、中間ピース6をモジュールピース(6)とベース板(4)の間に挿入することにより、これらの第2毛部(2)を再び洗浄面に対して十分に突出させることができる。
【0049】
さらに、これらの中間ピース(6)は、あるタイプの表面をより効率的に洗浄することができるようにするために、第1毛部(1)に対して第2毛部(2)が洗浄面で突出している長さを(図5Aに示すように)2又は幾つかのブラシ部(5)で異ならせなければならないときに、特に有利である。したがって、そのような形態は、例えば、洗浄すべき表面からゴムを効率的に除去するために非常に有利である。
【0050】
これらの中間ピース(6)は、モジュールブラシ部(5)と同じ形状を有する。
【0051】
図6,7,8,13,14,16,18,19,21,23,24に示すように、丸いベース板(4)、モジュールベース(7)及び中間ピース(6)は、モジュールブラシ部(5)と中間ピース(6)をベース板(4)に取り付けるための開口(3)を備えている。これらの開口(3)は、好ましくはベース板(4)、モジュールベース(7)及び中間ピース(6)の厚さを貫通して延び、ブラシ部(5)と中間ピース(6)のベース板(4)への解放可能な取り付けがボルト又はねじ及びナット接合により有効に行えるようになっている。
【0052】
本発明によるモジュールブラシ(10)は、好ましくは約5cmから60cmまで変化する寸法(d)を有する。
【0053】
第2毛部(2)は、好ましくは、第1毛部(1)とは異なる低密度(毛部/cm)と径を有する。
【0054】
毛部(1,2)は、滑らかな又は不規則な表面を有することができる。
【0055】
毛部(1,2)は、約300μmの径を有する好ましくはプラスチックから製造され、さらに好ましくはポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、及び/又は金属好ましくは鋼から製造される。
【0056】
さらに、毛部(1,2)のコアは補強材、好ましくは金属ワイヤ又は鋼で補強されてもよい。
【0057】
モジュールブラシ(10)の毛部の組成は好ましくは以下の通りである。
−洗浄表面に対して突出する第2毛部(2)は、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルファイバー又は鋼から製造される。これらの第2毛部(2)は、約4cmと約12cmの間で変化する長さ(a)を有し、約0.3mmと約1.2mmの間で変化する径を有する。これらの毛部(2)は、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間から汚れ、コケ、及び/又は塗料が除去さ、またさらに溝、接合部、凹凸、及び/又は孔によりお互いに離れた幾つかの表面の辺を洗浄するのを保証する。
−より短い第1毛部(1)は同様にポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルファイバー又は鋼から製造される。これらの第1毛部(1)は、約3cmと約11cmの間で変化する長さ(b)を有し、約0.3mmと約1.5mmの間で変化する径を有する。これらの第1毛部(1)は、汚れ及び/又はコケで覆われた面の良好な研磨および洗濯効果を有する。
【0058】
丸いベース板(4)は、好ましくはプラスチックから製造され、さらに好ましくはポリプロピレンから形成され、約2.5cmの厚さを有する。
【0059】
第2毛部(2)が植え込まれたモジュールベース(7)は、好ましくはプラスチック、さらに好ましくはポリプロピレンから製造され、好ましくは約20mmの厚さを有する。ブラシ部(5)のベース板(4)とモジュールベース(7)との間に配置された中間ピースは、約10mmの厚さを有するプラスチックから、さらに好ましくはポリプロピレンから製造される。
【0060】
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を有する表面の水平及び/又は垂直洗浄用の機械は、前述のような本発明による1又は複数のモジュールブラシを備えていてもよい。
【0061】
クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木のような、溝、接合部、凹凸、及び/又は孔により互いに離れた幾つかの面からなる水平及び垂直の表面を正常する動作手順は、以下の通りである。
−機械、モジュールブラシ(10)、庭ホース、その他の必要品を荷ほどきし、
−モジュールブラシ(10)を機械に取り付け、庭ホースを機械に接続し、水源を開けて、機械のスイッチを入れ、
−モジュールブラシ(10)を(回転方向X−図1,3,6,7,9,11,13,14参照)回転し、洗浄すべき表面を横切るように機械を押し、その結果、
・クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木の上表面(top surfacfe)が洗浄され、
・クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木の側表面(lateral surface)が洗浄され、
・クリンカー、丸石、天然石、タイル、れんが、外壁しっくい、道路舗装(VPA,VPAC)及び/又は金属及び/又は木の間に位置する溝、接合部、凹凸、及び/又は孔が洗浄され、
これらが約103s/mの一定速度で行われる。非常に汚れた領域は、本発明による操縦が容易なモジュールブラシ(10)により効率的に処理され、モジュールブラシ(10)には多かれ少なかれ圧力をかけることができる。
−スプレー装置を用いて洗浄された表面をすすぎ洗いし、
−クリンカー、丸石に対しては、接合部に新しい砂を再充填する。これは、同じ機械(洗濯、掃除、磨き機械)であるが約4.5cmの長さを有する軟らかく滑らかな毛部を備えたブラシにより行ってもよい。このようなブラシを使用することにより、砂が接合部に押し込められる。さらに、砂により、クリンカー、丸石はさらに磨かれ、その結果その外観がさらに向上する。
−使用した機械、モジュールブラシ(10)、庭ホース及びその他の必需品をしまい込む。
【符号の説明】
【0062】
1 第1毛部
2 第2毛部
3 開口
4 ベース板
5 ブラシ部
6 中間ピース
10 ブラシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械用のブラシ(10)であって、前記機械は前記表面にほぼ平行な面で前記ブラシ(10)を移動させるように設けられ、前記ブラシ(10)は、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部(1)と、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部(2)と、
を備え、
前記第1、第2毛部(1,2)は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部(2)は前記第1毛部(1)に対して突出しているブラシにおいて、
前記ブラシ(10)はベース板(4)を有し、前記ベース板(4)は、前記1又は複数組の第2毛部(2)が設けられた1又は複数のブラシ部(5)に、1又は複数のボルト又はねじ接合により解放可能に取り付けられるように設けられていることを特徴とするブラシ。
【請求項2】
前記ベース板(4)と前記ブラシ部(5)の間に装着されるように1又は複数の中間ピース(6)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブラシ。
【請求項3】
前記ベース板(4)、ブラシ部(5)及び前記中間ピース(6)は、前記ブラシ部(5)と前記中間ピース(6)をボルト又はねじ及びナット接合により前記ベース板(4)に解放可能に接続するために、前記ベース板(4)、ブラシ部(5)及び中間ピース(6)の厚さを貫通して延びる1又は複数の開口(3)を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブラシ。
【請求項4】
少なくとも2つの前記ブラシ部(5)の前記第2毛部(2)は、前記第1毛部(1)に対して、長さが異なり、前記洗浄面のレベルで突出していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のブラシ。
【請求項5】
前記ブラシ部(5)は異なるタイプの前記第2毛部(2)を備えている請求項1から4のいずれかに記載のブラシ。
【請求項6】
前記ベース板(4)は、前記ベース板(4)に直接植え込まれた2又はそれ以上の第1毛部(1)を有し、2組の前記第1毛部(1)の間に、前記第1毛部(1)が無く、かつ、前記ブラシ部(5)を解放可能に取り付けるために設けられた領域があり、前記第2毛部(2)が1又は複数のボルト又はねじ接合により植え込まれていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のブラシ。
【請求項7】
前記ブラシ部(5)の取り付けのために設けられた前記領域は、前記2又はそれ以上の組の前記第1毛部(1)が延びている領域の形状と相補する形状を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のブラシ。
【請求項8】
前記ブラシ部(5)はL形であることを特徴とする請求項1から7のいずれかの記載のブラシ。
【請求項9】
前記ブラシ(10)は、4つの前記ブラシ部(5)からなり、これらのブラシ部(5)は、前記ブラシ(1)の組立状態で、組になって、お互いに対して線上(仮想線A,B)に配置されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のブラシ。
【請求項10】
前記ブラシ部(5)が組立状態で配置される前記仮想線(A,B)は、約90°であることを特徴とする請求項9に記載のブラシ。
【請求項11】
前記ベース板(4)は丸い形状を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のブラシ。
【請求項12】
前記第2毛部(2)は前記第1毛部(1)より低密度であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のブラシ。
【請求項13】
前記第2毛部(2)は前記第1毛部(1)の径とは異なる径を有することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載のブラシ。
【請求項14】
1又は複数の前記第1及び/又は第2毛部(1,2)は滑らかな表面を有することを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載のブラシ。
【請求項15】
1又は複数の前記第1及び/又は第2毛部(1,2)はむらのある表面を有することを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のブラシ。
【請求項16】
前記毛部(1,2)はプラスチック及び/又は金属から製造されていることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載のブラシ。
【請求項17】
前記第1及び/又は第2毛部(1,2)の芯は補強材により補強されていることを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載のブラシ。
【請求項18】
前記第1及び/又は第2毛部(1,2)の芯は金属ワイヤ又は鋼により補強されていることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載のブラシ。
【請求項19】
前記ベース板(4)、前記ブラシ(5)及び前記中間ピース(6)は、プラスチック、好ましくはポリプロピレンから製造されていることを特徴とする請求項1から18のいずれかに記載のブラシ。
【請求項20】
溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を備えた表面を水平及び/又は垂直洗浄する機械であって、前記機械は1又は複数のブラシ部(10)を備え、前記ブラシ部(10)は前記表面にほぼ平行な面で移動させられ、前記ブラシ(10)は、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔の間に延びる表面の部分を洗浄又は磨くための少なくとも1組の第1毛部(1)と、
前記溝、接合部、凹凸、及び/又は孔を洗浄するための少なくとも1組の第2毛部(2)と、
を備え、
前記第1、第2毛部(1,2)は洗浄面を形成し、この洗浄面で前記第2毛部(2)は前記第1毛部(1)に対して突出している機械において、
前記機械は、前記請求項のいずれか1つによる1又は複数のブラシ(1)を備えていることを特徴とする機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2011−527221(P2011−527221A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517260(P2011−517260)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【国際出願番号】PCT/IB2009/006184
【国際公開番号】WO2010/004407
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(510339692)
【氏名又は名称原語表記】Marc DELAERE
【出願人】(510339706)
【氏名又は名称原語表記】Christiaan DE CLERCK
【Fターム(参考)】