説明

溶媒、溶液、洗浄組成物および方法

洗浄組成物は、水性液体製剤、非水性液体製剤、または固体製剤を含み得る。これらの製剤は、界面活性剤および溶媒を含み得る。この溶媒は、多くの基質から望ましくない汚れの残留物を除去、可溶化または洗浄することを促進するのに役立つことが示された。この溶媒物質は、水溶液の構成成分として使用することができ、カプセル化した溶媒として固体または粉末の製剤中に組込むことができるか、または固体の吸収材上に吸収させた溶媒として固体または粉末の製剤中に組込むことができる。この水性製剤を、濃縮形態で作製することができる。この洗浄剤を水と混合すると、様々な洗浄プロセスに適用することができる活性のある洗浄溶液を作ることができる。この洗浄剤は、一般用途および特別な用途の洗浄剤中に見られる界面活性剤、ビルダー、隔離剤、漂白剤、殺生物剤を含む付加成分を含むことができる。パーソナルケア洗浄製品についても記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年5月29日に出願した米国仮特許出願第61/182,407号の利益を主張する。
【0002】
本発明は、洗浄製品としてまたは他の用途に有用な製剤化された組成物に関し、これは、特定のアルキルケタールエステルの化合物を含む。
【背景技術】
【0003】
多数の製剤化された製品が生産および販売されている。これらの製品の1つの広い分類には様々な種類の洗浄製品が含まれ、これらは工業用途、家庭用途または他の洗浄用途に使用され得る。
【0004】
洗浄剤の先行技術は種類が豊富である。多数の洗剤および洗浄剤の参考文献では、洗浄組成物の水溶液、水性濃縮物、粉末または固体の製剤として作ることができる様々な製剤について論じられている。これまでに作られてきたこのような洗浄剤の様々な用途には、硬表面用洗浄剤、手動および自動の食器洗浄機用製剤、洗濯用製剤、深鍋および平鍋用油性洗浄剤製剤、床用洗浄剤、ガラス用洗浄剤、皮膚用洗浄剤、シャンプーなどが含まれる。このような製剤は様々な成分を含む傾向があるが、少なくとも界面活性剤を含む場合が多く、1種類以上の促進添加剤または溶媒構成成分を含んでもよい。洗浄剤には、任意に、ビルダー、隔離剤、第2の溶媒、漂白剤(塩素系または酸素系)、および香料、染料などの他の非機能性成分が含まれ得る。
【0005】
これらの様々な種類の製品は、それらが使用される条件と同様に非常に異なるので、個々の製品は、意図される最終使用用途のために特別に製剤化される傾向がある。その都度、製剤選択を推進するいくつかの関心事がある。
【0006】
単純に、その製品が意図される機能(複数可)を果たすことができると定義され得る製品の有効性が、もちろん基本的な関心事である。
【0007】
場合によっては、ある特定の種類の物質が製品中に含まれないようにすることでさらに別の制約が望まれる。例えば、多くの製品は、少なくともある程度、多くの一般的な有機溶媒を含む揮発性有機化学物質を除去するように再製剤化される。いくつかの製品において、水を排除するかまたは最小限にすることが必要である。さらに他の製品において、様々な理由から、他の特定の物質が排除される必要性があるかもしれない。
【0008】
他の場合において、化石燃料に基づく化学物質を、毎年再生可能な原料に由来する化学物質と置き換えることが望ましい。
【0009】
もちろん、常に、価格は関心事である。
【0010】
多くの場合に、製品の物理的形態も重要である。製品の物理的形態は、その製品の使用法によって制約される可能性がある。特定の用途には、粘性の低い液体、粘性の高い液体、クリーム、ペースト、ゲル、粉末、さらには固体の形態にある製品が必要とされるかもしれない。
【0011】
これらの製剤化された製品は、互いに非混和性か、または非常に限られた混和性を有する成分を含む場合が多くある。これは、一般に、油または他の極めて非極性の成分も含む水溶液系に見られる。この非混和性は、少なくとも2つの問題を引き起こし得る。1つ目は、特に、必要とされる製品形態が、粘性が低い液体かまたは透明な液体もしくはゲルである時に、非混和性物質を製剤化して、特定の用途に必要な製品形態を生み出すことが難しい場合があることである。2つ目の問題は、正しい製品形態を得ることができたとしても、構成成分が徐々に複数層に分離する場合があることである。製品は、通常、消費者の元に届くまで、数週間または数カ月間保管され、さらにその後、すぐには使用されない可能性があるので、層分離は非常に重要な問題である。これらの問題を避けるために、様々な種類の乳化剤、分散剤、増粘剤または共溶媒をこれらの製品の中に導入する必要がある場合が多い。これにより複雑さがもたらされ、価格が上昇し、場合によっては、揮発性有機化学物質の減少または排除などの他の目的を損ねる可能性がある。
【発明の概要】
【0012】
以下の構造Iに含まれる特定のアルキルケタールエステルが、多くの製剤化された製品に利点を提供する優れた製剤成分であることを出願者らは発見した。このアルキルケタールエステルは広範囲の物質にとって優れた溶媒である。それらの多くは、水もしくは他の有機溶媒、またはそれらの両方と混和性がある。本明細書記載のアルキルケタールエステルの揮発性は低い。製造、保管、および使用の通常の条件下において、このアルキルケタールエステルは、通常、製剤化製品に一般に見られる多くの他の物質と反応しない。
【0013】
これらの特性により、アルキルケタールエステルは、広範な洗剤組成物または製剤に使用できる。場合によっては、このアルキルケタールエステル自体は、様々な種類の汚れおよび油脂類に対するその溶解性により、洗浄剤として機能し、改善された洗浄特性を洗浄剤製品に与えることができる。他の場合において、構造Iによるアルキルケタールエステルは、製品製剤中の1種類以上の他の成分に対して溶媒、共溶媒または乳化剤として主に機能することができる。このアルキルケタールエステルは、場合によっては、1種類以上の成分をこの製品製剤に可溶化するか、または溶媒もしくは担体の液体に可溶化するように機能することができる。他の場合において、このアルキルケタールエステルは、1種類以上の構成成分をこの製品製剤の他の構成成分に相溶化させ、例えば、非常に保管に安定し得るエマルションを形成することができる。このアルキルケタールエステル(複数可)は、場合によっては、互いに不適合な物質を安定形態に製剤化することを可能にする一方で、揮発性の有機化合物などの望まない成分を減少または排除する。
【0014】
このアルキルケタールエステルは、洗浄製品製剤において、以下の特性:多くの水溶液または一部の水溶液中での安定性;多くの非水溶液中での安定性;塩素系または酸素系の漂白剤との適合性;製剤製品中に一般に見られる多くの製剤成分との適合性;および様々な汚れを多くの基質から除去する有効性のうちの1種類以上を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
一態様において、本発明は、水および、溶液中に存在する水にそれらの相対的比率で混和性がある以下の構造Iによる少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを含む水性共溶媒混合物中の溶質溶液について記載する。
【0016】
「溶液」とは「真」の溶液を意味し、構成成分は分子レベルで均一に混合されるか、または任意の他の巨視的に均一な混合物であり、その際、溶質は可視光波長よりも小さい小滴の形態で存在し、混合物は透明である。分子が分散していない場合、溶質は、約200nmよりも小さい小滴の形態で存在しなければならない。
【0017】
用語「混和性(miscible)」およびそのバリエーション(「混和性(miscibility)」など)を、その用語を上記で定義したような「溶解性」の同義語として本明細書で使用する。物質は、別の物質に完全にまたは部分的に混和性があってもよい。本明細書で使用する、別の物質に混和性があるといわれる物質は、さらなる資質を必要とせず、全比率においてその他の物質と混和性がある。すなわち2種類の構成成分のみを含む混合物は、99.9:0.1〜0.1:99.9の全重量比において透明で、均一な溶液を形成する。他の物質80%に対して少なくとも20%の程度までこの他の物質に可溶化する場合、物質は別の物質に対して混和性が高いと言われ、50%の他の物質に対して少なくとも50%の程度まで他の物質に溶解性があることが好ましい。「混和性が高い」物質は、その他の物質0.1%に対して99.9%の程度まで、およびそれより低い全比率でこの他の物質に溶解性があってもよい。それに対して非混和性(以下で定義する)か、またはそうでなければ、他の物質80%に対して20%の程度までその他の物質に溶解しない場合、物質は、別の物質に対して「混和性がやや低い」(または「低い混和性」を有する)と言われる。混和性がやや低い物質は、その他の物質90%に対してわずか10%の程度までその他の物質に溶解してもよく、その他の物質95%に対してわずか5%の程度までその他の物質に溶解してもよい。他の物質99%に対して少なくとも1%の程度までその他の物質にそれ自体溶解しない場合、物質は、別の物質に「非混和性」であると言われる。特に記述しない限り、混和性は25℃で評価される。
【0018】
「巨視的に均一」とは、少なくとも10μmの長さ尺度で見た時に、組成物が均一であることを意味する。
【0019】
非常に多くの場合において、共溶媒混合物には、水およびこのアルキルケタールエステルが含まれ、溶質は水に対して混和性が最も低い。このような場合において、本発明の共溶媒混合物は、水それ自体よりも溶質に対してより優れた溶媒である場合が多い。この優れた溶媒効果は、水のみに溶解できる量よりも多くの溶質を溶解させることが可能であり、このように、単に水のみの中で形成できる溶液よりも高濃度の溶質溶液を形成することができる。場合によっては、改善された溶解性は、溶質(複数可)が溶解された状態のままであり得る温度範囲を拡大する。いくつかの実施形態において、このアルキルケタールエステルが存在すると、低温度安定性または高温度安定性を改善することができる。この特性は、溶液を保管および使用できる温度範囲の許容度を広げることができる。広い温度範囲にわたって安定な溶液を維持する能力は、非イオン性界面活性剤を含む洗浄製品において特に重要である。非イオン性界面活性剤は温度が上昇するにつれ、水溶性が低くなる傾向にあり、それゆえに、それらの界面活性剤を含む従来の製品は、溶液が加熱された時、濁るかまたは別々の層をさらに形成するという問題を起こす場合が多い。他の場合において、界面活性剤は、温度が低下するにつれて、水溶性が低くなり、これらの界面活性剤を含む製品は、溶液が冷却されるにつれて濁るかまたは別々の層を形成する場合が多い。アルキルケタールエステルが存在すると、冷却の際、界面活性剤を含む水溶液が濁るかまたは分離する傾向が減少する場合が多い。
【0020】
本発明のこの態様による溶液は、本明細書記載の一般的な種類のいずれかの製剤化された洗浄製品の全てまたは一部を構成するか、または別の種類の製品の全てまたは一部を構成してもよい。
【0021】
水混和性が高い追加の物質は、以下にさらに詳細に記載するように、本発明のこの態様の溶液中に存在してもよい。例えば、水およびエタノールの両方は、少なくとも1種類のアルキルケタールエステルおよび少なくとも1種類の溶質と共に存在することができる。
【0022】
以下の構造Iによる2種類以上のアルキルケタールエステルは、本発明のこの態様の溶液中に存在することができる。ある特定の実施形態において、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルが存在し、少なくとも1種類の水混和性がやや低いアルキルケタールエステルも存在する。
【0023】
水およびこのアルキルケタールエステルを含む水性共溶媒混合物は、エマルション中の連続相または共連続相としても有用である。用語「エマルション」は、2種類以上の非混和性液相の混合物を示すために本明細書で使用され、その際、(a)これらの相の1つは連続的であり、これらの相の少なくとも1つは連続相の中で分散するか、または(b)これらの相は共連続的である。この分散相は約1mm程度の小滴に分散されるべきであり、直径が100μmと同程度であることが好ましい。エマルションは、一般に、組成物の中で巨視的に均一である。それゆえに、別の態様において、本発明は、少なくとも1つの連続相および少なくとも1つの分散液相、または第1の共連続相および第2の共連続相を含むエマルションであり、その際、少なくとも1つの連続相または共連続相は、水および以下の構造Iによるアルキルケタールエステルを含む共溶媒混合物を含む。
【0024】
それゆえに、別の態様において、本発明は、水およびアルキルケタールエステルを含む少なくとも1つの連続相を含むエマルションであり、このアルキルケタールエステルは、この連続相の中に存在するそれらの相対的比率で水と混和性がある。
【0025】
別の態様において、本発明は界面活性剤および以下の構造Iによるアルキルケタールエステルを含む組成物である。この組成物は、いくつかの形態のいずれを取り得る。例えば、この界面活性剤をこのアルキルケタールエステルに溶解することができ、逆もまたあり得る。この界面活性剤およびアルキルケタールエステルは、1種類以上の追加の構成成分(その中で、水は重要な例である)と共に単相混合物(すなわち、溶液)を形成してもよい。このアルキルケタールエステルは連続相を形成するか、または連続相に存在してもよく(すなわち、その中に留まってもよく)、その中で、この界面活性剤はミセルまたは他の種類の分散相の形態で分散される。このような場合における連続相は、完全にこのアルキルケタールエステルからなるか、またはこのアルキルケタールエステルは、連続相の全てもしくは一部を形成する共溶媒混合物の構成成分を形成してもよい。別の形態において、任意に他の構成成分と共に、このアルキルケタールエステルおよびこの界面活性剤は共に、エマルションの分散相または共連続相を形成する。このアルキルケタールエステルおよびこの界面活性剤は、エマルションの中に別々の共連続相を形成するか、またはそれらの共連続相に存在することができる。この界面活性剤は、このアルキルケタールエステルおよび別の相を含む相の界面に、少なくとも部分的に存在することができる。この界面活性剤/アルキルケタールエステル組成物は固体の形態をとってもよく、この固体は微粒子の形態であってもよい。
【0026】
これらの組成物は、もちろん、特定の組成物が意図される目的に必要であるかまたは望まれるように、界面活性剤およびこのアルキルケタールエステルに加えて、広範な数の成分を含んでもよい。それらの追加の成分の性質に応じて、これらの組成物は、以下にさらに詳細に記載するように、広範な洗浄製品を含む広範な製剤製品を形成するのに有用である。
【0027】
別の態様において、本発明は、水の重量で20〜99重量%、少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを0.1〜25重量%、および少なくとも1種類の界面活性剤を0.1〜20重量%含む洗浄製剤である。留意すべきは、本明細書全体を通して、特に記載されない限り、全ての割合は重量によるものであり、全組成物の重量%を表す。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0028】
別の態様において、本発明は、水を1〜80%、アルキルケタールエステルを1〜40重量%、および界面活性剤を0.1〜10重量%含む洗浄製剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0029】
別の態様において、本発明は、(a)水を40〜75重量%、(b)少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを0.1〜25重量%、(c)少なくとも1種類の界面活性剤ならびに構成成分h)、i)、およびo)の少なくとも1種類を含む洗浄組成物であり、ここで、h)、i)、およびo)は、h)が少なくとも1種類のビルダーまたはキレート剤であり、i)が少なくとも1種類の塩素系漂白剤もしくは非塩素系漂白剤であり、o)が1種類以上の研磨剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。いくつかの実施形態において、この態様の洗浄組成物は、ビルダーまたはキレート剤を最高で30%、漂白剤を最高で10%、および研磨剤を最高で30%含む。
【0030】
別の態様において、本発明は、a)水を50〜95重量%、少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを0.1〜25重量%、および少なくとも1種類の界面活性剤を0.1〜45重量%、ならびにh)、i)、o)、q)およびr)のうちの少なくとも1種類を含む洗濯用液体製剤であり、ここで、h)、i)、o)、q)およびr)は、h)が少なくとも1種類のビルダーまたはキレート剤であり、i)が少なくとも1種類の塩素系漂白剤もしくは非塩素系漂白剤であり、o)が1種類以上の研磨剤であり、q)が1種類以上の沈着防止剤であり、r)が1種類以上の光沢剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の式Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。いくつかの実施形態において、この態様の洗浄組成物は、ビルダーまたはキレート剤を最高で30%、漂白剤を最高で10%、および研磨剤を最高で30%含む。
【0031】
別の態様において、本発明は、少なくとも1種類の界面活性剤、アルキルケタールエステル、固相(担体、研磨剤、もしくは固形漂白剤のうちの少なくとも1つを含む)、およびわずか5重量%の水を含む洗濯用粉末洗剤、粉末もしくは粒状の食器洗浄製品、または粉末漂白洗浄剤である。この界面活性剤、アルキルケタールエステルおよび水は、存在する場合、固相上に担持されている。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0032】
さらなる態様において、本発明は少なくとも20重量%の水、以下の構造Iを有するアルキルケタールエステル、およびs)〜w)から選択される1種類以上の構成成分を含むパーソナルケア洗浄製品であり、ここで、s)〜w)は:
s)パラフィン油、ナフテン油または芳香族鉱油;
t)(融点が45℃未満であり、分子量が少なくとも190であり、少なくとも1個のアミド基またはエステル基、および(少なくとも8個の炭素原子を含む)少なくとも1つのアルキル鎖を含み、かつ水99%に対して1%程度の水溶性を有する)非イオン性有機化合物類;
u)融点が45℃未満であり、かつ水99%に対して1%程度の水溶性を有する非イオン性有機シリコーン化合物類;
v)長鎖アルコール類;
w)ワックス類
である。
【0033】
別の態様において、本発明は、塩基水溶液、汚れを除去する実質的有効量の界面活性剤、硬さを取り除く有効量の隔離剤、およびアルキルケタールエステルが実質的部分を占める洗浄組成物である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0034】
別の態様において、本発明は、アルカリ源、アルカリに安定な界面活性剤、アルカリに安定な隔離剤およびアルキルケタールエステルを含む食器洗浄機用粉末組成物である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0035】
別の態様において、本発明は、水媒体、界面活性剤、硬質隔離剤(hardness sequestrate agent)、アルカリ源、アルキルケタールエステルおよび染料または香料が大部分を占める手洗い用水性食器洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0036】
別の態様において、本発明は、アルカリ源、アルキルケタールエステルおよびアルカリに安定な水性増粘剤を含む食器洗浄機用水性ゲル製剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0037】
別の態様において、本発明は、塩基水溶液、陰イオン性および/または非イオン性界面活性剤ならびにアルキルケタールエステルを含む硬表面用水性洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0038】
別の態様において、本発明は、塩基水溶液および有機界面活性剤、有機隔離剤、抗菌剤ならびにアルキルケタールエステルを含む硬表面用水性殺菌洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0039】
別の態様において、本発明は、水、パイン油、界面活性剤、殺菌剤およびアルキルケタールエステルが大部分を占めるパイン油含有水性洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0040】
別の態様において、本発明は、研磨剤無機物質、界面活性剤、アルキルケタールエステルおよび塩素系漂白剤または酸素系漂白剤が大部分を占める粉末洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当する。
【0041】
別の態様において、本発明は、水、低級アルカノールおよびアルキルケタールエステルが大部分を占めるガラス用水性洗浄剤組成物である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0042】
別の態様において、本発明は、塩基水溶液、アルカリ性のグリコールエーテル溶媒を含む溶媒混合物、アルキルケタールエステル、水酸化ナトリウム源、およびアルカリに安定な界面活性剤が大部分を占めるスプレー構造オーブン洗浄剤である。このアルキルケタールエステルは、適切には以下の構造Iに相当し、水混和性が高い種類、水混和性がやや低い種類、または両方の種類の混合物であってもよい。
【0043】
別の態様において、本発明は汚れの基質を洗浄する方法であって、本発明の前述の態様のいずれかの組成物を汚れ基質と接触させることと、その後、除去された汚れと共に洗浄剤の組成物を除去することとを含む方法である。
【0044】
さらに別の態様において、本発明は、水における非イオン性界面活性剤溶液の濁り点を増加させる方法であって、この溶液に、以下の構造Iの水混和性が高いアルキルケタールエステルを加えることを含む方法である。
【0045】
このアルキルケタールエステルは、式I:
【0046】
【化1】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(このアルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレン(これらのアルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)であり、
は低級アルキルである)
を有する。
【0047】
bが0である時は、このアルキルケタールエステルは5員環を含み、bが1である時は、これは6員環を含む。
【0048】
は水素、または直鎖、分枝鎖および/もしくは環状炭化水素基であってもよい。この炭化水素基は飽和または不飽和であってもよい。不飽和である場合、この炭化水素基はアルケニル基もしくはアルキニル基、もしくは両方を含み得るか、または1個以上の芳香環を含むか、もしくは1個以上の芳香環からなり得る。Rは1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、Rは、好ましくは、水素または低級(C1〜4)アルキルであり、より好ましくは、水素またはメチルである。
【0049】
(存在する場合)およびRは、独立して、好ましくは、メチレン、エチリデン(>CH−CH)、または2−ヒドロキシエチリデン(>CH−CHOH)である。Rは、好ましくは、メチレン、エチリデン、プロピリデン(>CH−CH−CH)、>CH−CHOH、>C(CH)CHOH、>C(C)CHOH、>C(CHOH)、>CH−CH(OH)−CHOHまたは>CH−(CHOH)−CHOHである。いくつかの実施形態において、bは0であり、Rはメチレンであり、Rはメチレン、2−ヒドロキシエチリデンメチレン、>C(CH)CHOHまたは>C(C)CHOHのうちの1つである。
【0050】
は、好ましくは、最高で4個の炭素原子を含み、より好ましくは、1または2個の炭素原子を含む。
【0051】
好ましいアルキルケタールエステルには、1,2−エチレングリコールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;1,2−プロピレングリコールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;1,3−プロパンジオールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;グリセリンとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;トリメチロールエタンとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;トリメチロールプロパンとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;ペンタエリスリトールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;エリスリトールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;ソルビトールとレブリン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステルまたはn−ブチルエステルとの反応生成物;1,2−エチレングリコールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;1,2−プロピレングリコールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;1,3−プロパンジオールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;グリセリンとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;トリメチロールエタンとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;トリメチロールプロパンとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;エリスリトールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;ペンタエリスリトールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物;ソルビトールとメチルアセトアセテート、エチルアセトアセテート、n−プロピルアセトアセテートまたはn−ブチルアセトアセテートとの反応生成物に相当するアルキルケタールエステルが含まれる。
【0052】
特定のアルキルケタールエステルには、次構造II〜VIを有するアルキルケタールエステルが含まれる:
【0053】
【化2】

(式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがメチルである時、この構造は、本明細書で「メチル−LGK」または「Me−LGK」と称され、レブリン酸メチルとグリセリンとの反応生成物に相当する。メチル−LGKは、全比率において水と混和性がある。Rがエチルである時、この構造は、本明細書で「エチル−LGK」または「Et−LGK」と称され、レブリン酸エチルとグリセリンとの反応生成物に相当する。エチル−LGKは、全比率において水と混和性がある。エチル−LGKも、エチル−LGK80%に対して有機化合物が少なくとも20%の程度まで、多数の疎水性および親水性の有機化合物に溶解するかまたはそれらと混和性がある。このような化合物の例として、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸、塩化エチレン、トルエン、酢酸、低分子量ポリ(プロピレングリコール)およびヒマシ油が挙げられる。Rがn−プロピルである時、この構造は、本明細書で「n−プロピル−LGK」と称され、レブリン酸n−プロピルとグリセリンとの反応生成物に相当する。n−プロピル−LGKは、水99%あたり約1%の程度まで水と混和性がある。Rがn−ブチルである時、この構造は、本明細書で「n−ブチル−LGK」と称され、レブリン酸n−ブチルとグリセリンとの反応生成物に相当する。n−ブチル−LGKは、水99%あたり約1%の程度まで水と混和性がある。これは、n−ブチル−LGK80%に対して有機化合物が少なくとも20%の程度まで、様々な有機化合物に溶解するか、またはそれらと混和性がある。このような有機化合物の例として、(エタノールおよび1,2−ブチレングリコールを含む)アルコール、(C12〜14安息香酸アルキル、ミリスチン酸イソプロピルおよびパルミチン酸オクチルなどの)有機エステル、および(ヒマシ油、トウモロコシ油、大豆油およびヒマワリ油を含む)多くの植物油が挙げられる。)
【0054】
【化3】

(式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがメチルである時、この構造は、本明細書で「メチル−LPK」または「Me−LPK」と称され、レブリン酸メチルと1,2−プロピレングリコールとの反応生成物に相当する。Rがエチルである時、この構造は、本明細書で「エチル−LPK」または「Et−LPK」と称され、レブリン酸エチルと1,2−プロピレングリコールとの反応生成物に相当する。エチル−LPKは、水97.5%に対して約2.5%の程度まで水と混和性がある。エチル−LPKも、エチル−LPK80%に対して有機化合物が少なくとも20%の程度まで、親水性を変える様々な有機化合物に溶解するかまたはそれらと混和性がある。これらの化合物には、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、酢酸エチル、塩化メチレン、トルエン、シクロヘキサン、酢酸、低分子量ポリ(プロピレングリコール)、鉱油、ヒマシ油、菜種油、トウモロコシ油およびヒマワリ油が含まれる。
【0055】
【化4】


(式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがエチルである時、この構造は、本明細書で「エチル−LEK」または「Et−LEK」と称され、レブリン酸エチルと1,2−エチレングリコールとの反応生成物に相当する。エチル−LEKは、水95%あたり約5%の程度まで水と混和性がある。)
【0056】
【化5】

(式中、Rは、メチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルである。Rがメチルである時、この構造は、本明細書で「メチル−AcAcGK」または「Me−AcAcGK」と称され、メチルアセトアセテートとグリセリンとの反応生成物を表す。Rがエチルである時、この構造は、本明細書で「エチル−AcAcGK」または「Et−AcAcGK」と称され、エチルアセトアセテートとグリセリンとの反応生成物を表す。メチル−AcAcGKとエチル−AcAcGKの各々は、全比率において水と混和性がある。)
【0057】
【化6】

(式中、Rはメチル、エチル、n−プロピルまたはn−ブチルであり、Rはメチルまたはエチルである。構造VIによる化合物は、トリメチロールエタン(R=メチル)またはトリメチロールプロパン(R=エチル)とレブリン酸のC1〜4エステルの反応生成物に相当する。)
【0058】
本発明のアルキルケタールエステルを、オキソカルボキシレートのアルキルエステルと脂肪族ポリオール化合物との反応によって調製することができ、この脂肪族ポリオール化合物は、(1,2−ジオールと同様に)隣接した脂肪族炭素原子上にまたは(1,3−ジオールと同様に)1個の炭素原子によって互いに切り離される脂肪族炭素上にヒドロキシル基を有する。出発ポリオール化合物が、ケトエステルまたはセミアルデヒドエステルと反応する(隣接した炭素原子上に)ヒドロキシル基を有する場合、構造Iのbは0である。ケトエステルまたはセミアルデヒドエステルが、別の炭素原子によって分けられる炭素原子上のヒドロキシル基と反応する場合、構造Iのbは1である。酸触媒の存在下、この反応を行ってもよい。好ましいプロセスは国際公開特許第09/032905号に記載されている。
【0059】
アルキルケタールエステルを作製するのに有用で適切なオキソカルボキシレートには、ケトエステルおよびセミアルデヒドエステルの両方が含まれる。「ケトエステル」は、少なくとも1個のケトン部分および1個のカルボン酸エステル部分を有する化合物を表す。化合物は、2個以上のケトン基または2個以上のカルボン酸エステル基を有してもよい。「セミアルデヒドエステル」は、少なくとも1個のアルデヒド基および1個のカルボン酸エステル基を有する化合物を表す。化合物は2個以上のアルデヒド基または2個以上のカルボン酸エステル基を有してもよい。各々の場合において、エステル基は、構造IのR基に相当する低級アルキル基である。
【0060】
ケトエステルまたはセミアルデヒドエステルは、ケトン基またはアルデヒド基およびカルボン酸エステル基に加えて、存在する追加の部分または官能基については特に限定されない。いくつかの実施形態において、この化合物には、1個以上のハロゲン基、カーボネート基、カルボン酸基、カルボン酸エステル基、スルホン基、イミド基、アミド基、アミン基、メルカプト基、保護されたチオール基、保護されたヒドロキシル基、エーテル基、ジスルフィド基、リン酸基、ホスホノオキシ基、シロキサン基、シリル基、またはシラン基が含まれていてもよい。さらに、ケト酸エステルまたはセミアルデヒド酸エステルには、例えば、1個以上のトリメチルシリル基もしくはt−ブチル基、または当業者にとって既知である1個以上の他の保護基によって保護されているという条件で、ヒドロキシル基またはメルカプト基が含まれてもよい。
【0061】
適切なケトエステルのいくつかの例として、ピルビン酸、アセト酢酸、レブリン酸、5−アミノレブリン酸、オキサロ酢酸、α−ケト酪酸、α−ケトグルタル酸、α−ケトイソ吉草酸、5−ケトヘキサン酸、α−ケトイソカプロン酸、α−ケトアジピン酸、3−ケトアジピン酸、2−ケト−4−メチルチオ酪酸、4−アセチル酪酸、2−ケト−3−ブロモ酪酸、フェニルピルビン酸、2−ケト−3−フェニルプロパン酸、2−ケトペンタン酸、3−ケトヘキサン酸、4−ケトヘキサン酸、2−ケトオクタン酸、3−ケトオクタン酸、4−ケトオクタン酸、7−ケトオクタン酸、2−ケト−4−ペンタン酸、13−ケト−9,11−オクタデカジエン酸、4−ケトステアリン酸、9−ケトパルミチン酸、4−ケトヘプタン二酸、ペニシリン酸、8−ケト−8−アミノペラルゴン酸、2−ケト−5−アミノ吉草酸、2−スクシニルアミノ−6−オキソヘプタン二酸、2−オキソ−3−ブチノエート、3−ケト−6−アセトアミドヘキサノエートなどのC〜Cアルキルエステルが挙げられる。
【0062】
好ましい実施形態において、このケトエステルは、レブリン酸のC〜Cアルキルエステル(4−オキソペンタン酸)である。レブリン酸は、五炭糖、六炭糖、ならびにセルロース、ヘミセルロース、デンプン、ショ糖などの五炭糖および六炭糖を含む多糖から工業規模で調製される豊富な原料である。他の好ましいケトエルテルには、ピルビン酸およびアセト酢酸のC〜Cアルキルエステルが含まれる。特に好ましいケトエステルには、レブリン酸エチル、レブリン酸n−プロピルおよびレブリン酸n−ブチルが含まれる。
【0063】
適切なセミアルデヒドエステルのいくつかの例として、アスパラギン酸セミアルデヒド、4−オキソブタン酸、5−オキソペンタン酸、6−オキソヘキサン酸、7−オキソヘプタン酸、α−ホルミルグリシン、3−オキソ−2−(ホスホノオキシ)−プロパン酸(ヒドロキシル基がリン酸塩によって保護されているタルトロン酸セミアルデヒド)3−オキソプロパン酸(マロン酸セミアルデヒド)、2−メチル−3−オキソプロパン酸(メチルマロン酸セミアルデヒド)、コハク酸セミアルデヒド、アジピン酸セミアルデヒド、5−グルタミルセミアルデヒド、アリシン、2−アミノムコン酸セミアルデヒド、4−アミノ−5−オキソペンタン酸、N−アセチルグルタミン酸セミアルデヒド、2−アミノ−3−(3−オキソプロパ−1−エニル)−ブタ−2−エン二酸、およびN−2−スクシニル−L−グルタミン酸−5−セミアルデヒドのC〜Cアルキルエステルが挙げられる。他のセミアルデヒドエステルには、Criegee,Angew.Chem.Int.Ed.,1975,87,745に記載されているように、不飽和脂肪酸エステルのオゾン分解を行い、不飽和部位にアルデヒド部分を形成することによって形成されるセミアルデヒド化合物のC〜Cアルキルエステルが含まれる。
【0064】
アルキルケタールエステルを形成するために使用されるポリオールは、ヒドロキシル基に加えて1個以上のヘテロ原子を含んでもよい。存在する場合、これらのヘテロ原子は、構造IのR、Rおよび/またはR部分上に置換基を形成する。これらの1個以上のヘテロ原子は、1個以上の追加の官能基の形態で存在してもよく、これには、例えば、ハロゲン、スルホン、イミド、アミド、メルカプト、エーテル、ジスルフィド、リン酸塩、ホスホノオキシ、シロキサン、シリル、またはシランが含まれ得る。ジオールは、追加のヒドロキシル基またはチオール基を含んでもよい。適切なアルカンジオールには、1,2−エタンジオール(エチレングリコール)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、3−メルカプトプロパン−1,2−ジオール(チオグリセロール)、ジチオスレイトール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、1,4−ジオキサン−2,3−ジオール、3−ブテン−1,2−ジオール、インダン−1,2−ジオール、酒石酸、および2,3−ジヒドロキシイソ吉草酸が含まれる。いくつかの実施形態において、アルカンジオールは、1−オクテン、1−ヘキセン、1−デセンなどのn−α−オレフィンのエポキシ化、続いて、開環によりジオールを形成することによって合成される。好ましいポリオールには、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオールおよび1,2−エタンジオール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エリスリトール、ペンタエリスリトールおよびソルビトールが含まれる。
【0065】
本発明の特定の態様には、水および少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを含む共溶媒混合物が含まれる。この共溶媒混合物は、他の物質がない場合、透明で、均一な溶液である。この共溶媒混合物中の少なくとも1種類のアルキルケタールエステルは、この溶液中に存在する水およびアルキルケタールエステルの相対的比率で、それ自体水と混和性があるべきである。先に定義した通り、この共溶媒混合物は、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルを含むことが好ましい。この共溶媒混合物は2種類以上のアルキルケタールエステルを含んでもよく、この場合には、それらのうちの少なくとも1種類は、存在する水およびアルキルケタールエステルの相対的比率で、それ自体水と混和性があるべきである。いくつかの実施形態において、水混和性が高いアルキルケタールエステルおよび水混和性がやや低いアルキルケタールエステルの両方は、この共溶媒混合物中に存在する。
【0066】
いくつかの実施形態において、この共溶媒混合物は、存在する可能性のある水、アルキルケタールエステル(複数可)、および任意の追加の水混和性が高い溶媒(複数可)の総合重量に基づいて、少なくとも5重量%の水を含む。他の実施形態において、この共溶媒混合物は、同じ基準で、少なくとも10重量%の水、少なくとも25重量%の水、または少なくとも50重量%の水を含んでもよい。いくつかの実施形態において、再び同じ基準で、99重量%程度の水、または75重量%程度の水を含んでもよい。
【0067】
追加の水混和性が高い溶媒(複数可)が、このような共溶媒混合物中に存在してもよい。これらの水混和性が高い溶媒(複数可)は250以下、好ましくは150以下、より好ましくは120以下の分子量を有するべきである。120以下の分子量を有する水混和性が高い溶媒は、本発明の目的では、「揮発性の有機化合物」であると考えられる。このような混和性の高い溶媒の追加例として、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノールなどの低級アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテルなどのグリコールおよびグリコールエーテル;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトンおよびメチルエチルケトンなどのアルデヒドならびにケトン;乳酸エチルなどのエステル、特定の塩素系溶媒、ならびにそれ自体水混和性が高いジメチルイソソルビドのような他の有機化合物が挙げられる。
【0068】
本発明の一態様による共溶媒混合物は、水に対する混和性がやや低い広範な有機物質を含む広範な物質にとって優れた溶媒である。溶解性が低い多くの有機物質の溶液を、揮発性有機化学物質、特に、100未満の分子量を有する有機化学物質をほとんどまたは全く含まない水性ベースの溶媒系に作ることができるということが本発明のこの態様の利点である。共溶媒系中の溶質濃度は、水のみの中で得ることができる濃度よりも非常に高い場合が多い。
【0069】
広範な物質が、本発明のこの態様において溶質を形成することができる。いくつかの実施形態における溶質は有機化合物であるか、または有機化合物を含む。この共溶媒混合物が、水のみよりもこのような有機化合物にとってより優れた溶媒である場合が多いので、溶質として特に興味深い有機化合物は、水との混和性が全くないかまたは非常に限られている化合物である。多くの場合、この溶質は、水95%あたりわずか5%、水98%あたりわずか2%、または水99%あたりわずか1%の溶解性を有する。いくつかの実施形態において、この溶質は、2種類以上の有機化合物を含んでもよい。
【0070】
この溶質は、この共溶媒混合物に存在する少なくとも1種類のアルキルケタールエステルにある程度溶解しなければならない。この共溶媒混合物に、少なくとも1種類のアルキルケタールエステル90重量%あたり少なくとも10%の程度までそれ自体溶解することが好ましい。この溶質は、この溶媒混合物に、少なくとも1種類のアルキルケタールエステル80重量%あたり少なくとも20%の程度まで溶解することがさらに好ましい。このアルキルケタールエステル50重量%あたり少なくとも50%の程度まで、もしくはこのアルキルケタールエステル20重量%あたり80%の程度までこのアルキルケタールエステルと混和性があるか、または全比率でこのアルキルケタールエステルと混和性があってもよい。
【0071】
1つの分類の溶質は溶解性が低いアルキルケタールエステル(複数可)であり、特に、水95%あたりわずか5%の程度まで水と混和性がある溶解性が低いアルキルケタールエステルである。したがって、いくつかの実施形態において、本発明の溶液は、水、水混和性が高いアルキルケタールエステル、および水溶性がやや低いアルキルケタールエステルを含む溶液である。これらの実施形態において、この水溶性がやや低いアルキルケタールエステルは、水のみにおける溶解限度よりも高い濃度で存在してもよい。この混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、例えば、脱脂などの特定の洗浄機能をもたらす洗浄剤のような組成物の機能的構成成分であってもよい。この混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、水または第1の水混和性があるアルキルケタールエステルのいずれかに溶解しないか、または容易に分散しないさらに別の構成成分を可溶化または乳化させることにも役立ち得る。
【0072】
別の分類の溶質は界面活性剤であり、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性または両性イオン性の種類の界面活性剤であり得る。本明細書に有用な界面活性剤には、既知の陰イオン性合成界面活性剤、非イオン性合成界面活性剤、両性合成界面活性剤および双性イオン性合成界面活性剤が含まれる。詳細にまとめられた適切な界面活性剤は、McCutcheon’s EMULSIFIERS
AND DETERGENTS,North American Edition,1984,McCutcheon Division,MC Publishing Companyの中で見つけることができ、これは、参照により本明細書に組込まれる。これらの典型例として、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩およびアルキルエーテルスルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルコキシル化(特に、エトキシル化)アルコール類およびアルキルフェノール類、アルキルポリグルコシド類、イセチオン酸類、(様々なコカミド界面活性剤、ラウリン酸アミド界面活性剤などの)長鎖脂肪酸のアミド類;様々な酒石酸類、アミンオキシド類、脂肪酸および脂肪酸エステルのα−スルホン酸塩、アルキルベタイン類、フッ化炭化水素の界面活性剤(特に、陰イオン性界面活性剤)、スルホコハク酸塩などが挙げられ、これらは界面活性の技術分野で周知である。一般に、このような洗浄用界面活性剤は、C9〜18のアルキル基を含む。陰イオン性洗浄用界面活性剤を、それらのナトリウム塩、カリウム塩またはトリエタノールアンモニウム塩の形態で使用することができる。これらの非イオン性洗浄用界面活性剤は、一般に、約5〜約17のエチレンオキシド基を含む。C11〜16のアルキルベンゼンスルホン酸塩、C12〜18のパラフィンスルホン酸塩およびアルキルスルホン酸塩、アルキルポリグルコシド、ならびにエトキシル化アルコールおよびアルキルフェノールが、本発明の種類の組成物に特に好ましい。界面活性剤が溶質として存在する場合、その濃度は、特定の共溶媒混合物の中にある界面活性剤の臨界ミセル濃度を下回る。界面活性剤が溶質である時、水のみに溶解させることができる濃度よりも高い濃度の界面活性剤を、この共溶媒混合物に溶解することができる場合が多いということが本発明の利点である。
【0073】
溶質として役立ち得る他の種類の水溶性が低い有機化合物には、最高で約30個の炭素原子を有する直鎖状の、分枝鎖状の、または環状の脂肪族炭化水素;2〜20個の炭素原子を有し、かつ沸点が少なくとも100℃であり得るα−オレフィン類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブタン、シクロペンタジエンなどの脂環式炭化水素類;ベンゼン、ナフタレンなどの芳香族化合物類;アルキル基(複数可)の各々が、1〜12個の炭素原子、好ましくは6〜9個の炭素原子を含むモノアルキルベンゼンまたはポリアルキルベンゼン;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタンなどの塩化アルカン類;塩化エチルなど;クロロブロモメタン、臭化メチレンおよびブロモホルムなどの臭素化アルカン類;ならびに酢酸アミルなどのエステル類が含まれるが、これらに限定されない。
【0074】
溶質として役立ち得る他の水溶性が低い有機化合物には、(植物油類、動物性脂肪類、鉱油、シリコーン油類、および脂肪酸メチルエステルのような天然油誘導体類などを含むが、これらに限定されない)様々なテルペン類ならびに様々な天然油類および合成油類が含まれる。
【0075】
水溶性が低い様々なグリコールエーテル類およびグリコールエーテルアセテート類は溶質としても有用であり、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテルアセテートなどを含むが、これらに限定されない。
【0076】
この溶質には、1種類以上のエステル類、ケトン類、またはアミド類、1種類以上の香料もしくは染料;α−グルコースピラノース化合物などの物質;またはプロテアーゼおよびアミラーゼなどの酵素類も含まれ得る。
【0077】
本発明の溶液において、共溶媒混合物および溶質の組み合わせが透明な溶液を形成するように、溶質は、共溶媒混合物の溶解限度以下の量で存在する。いくつかの実施形態において、この溶質の濃度は、それ自体が水に溶解できる濃度よりも高い。本発明の溶液に溶解されない他の成分は、濁っているかまたはエマルションを形成する溶液を含む製剤をもたらし得る。
【0078】
本発明の他の態様において、水および水混和性のあるアルキルケタールエステルを含む共溶媒混合物は、エマルション中に連続相または共連続相を形成する。このようなエマルションの物理的形態は、エマルションに存在する特定の構成成分およびそれらの相対的比率に応じて、わずかに濁った粘性の低い液体から非常に不透明なペースト状の半固体物質に及び得る。分散相または第2の共連続相は、存在する比率で連続相または他の共連続相を形成する共溶媒混合物と混ざらない。これらのエマルションにおいて、このアルキルケタールエステルは、これらの相の間に、ある程度の相溶化をもたらす場合が多く、これは、層分離を阻害することにより、より高度に安定なエマルションを形成することができる。よりすぐれたエマルション安定性は、アルキルケタールエステルが存在しない時に比べて、広範な温度にわたり、層分離に対するより大きな抵抗性によって、および/または層分離に抵抗する分散相もしくは共連続相の能力によって明らかにされ得る。場合によっては、このアルキルケタールエステルは、連続相および分散相の間に、または共連続相の間に分配する。
【0079】
この分散相または第2の共連続相は、1種類以上の有機物質もしくは混合物または(連続相もしくは第1の共連続相を形成する共溶媒混合物と混ざらない)有機物質であるか、または共溶媒混合物にある程度混和性がある(溶解性が低い)が、それにもかかわらず、この共溶媒混合物中にその混和性の限度を超える量で存在する有機物質もしくはその混合物であってもよい。
【0080】
それゆえに、この共溶媒混合物と全く混和性のない、上述の潜在的な溶質物質のいずれかは、本発明のエマルションの分散相または共連続相の全部もしくは一部を形成することができる。
【0081】
別の態様において、本発明は、構造Iの少なくとも1種類のアルキルケタールエステルおよび少なくとも1種類の界面活性剤を含む組成物である。上述の通り、本発明のこの態様の組成物は、様々な溶液およびエマルションを含むいくつかの形態のいずれかをとり得る。本発明のこの態様の組成物は、様々な製剤化洗浄組成物に使用される場合が多い。洗浄組成物において、これらの界面活性剤は、このような物質の使用と関連する通常の洗浄および乳化をする利点を提供することができる。本明細書に有用な界面活性剤には、本明細書記載の陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤および双性イオン性界面活性剤が含まれる。
【0082】
この界面活性剤は、本発明のこの態様の組成物をわずか0.1%含むことができるが、一般的には、この組成物は、界面活性剤を1〜75%、好ましくは1〜40%、およびより好ましくは1〜20%含む。いくつかの実施形態において、界面活性剤およびアルキルケタールエステルを含む組成物は濃縮製剤の形態をとってもよく、使用する際に、希釈するように作られている。このような濃縮製剤は、典型的には、水および/または揮発性有機化合物の組み合わせをわずか60%含み、より典型的には、それをわずか40%含む。このような濃縮製剤は、少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを5〜70重量%または10〜50重量%、および少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70重量%または10〜50重量%含む場合が多い。この生成物が水に希釈できるように作られる場合、このような濃縮製剤中のアルキルケタールエステルは、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステル、または少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルと水溶性が低いアルキルケタールエステルの混合物を含むことが好ましい。しかし、この濃縮生成物は、水溶性が低いアルキルケタールエステルのみを含んでもよい。
【0083】
本発明の界面活性剤/アルキルケタールエステル組成物は、透明な液体、様々な種類のエマルション、および顆粒、錠剤または棒などの固体形態に製剤化されてもよい。これらの組成物は、拭き取り繊維、ブラシおよびスポンジなどの吸収材に組込まれてもよい。
【0084】
本発明の洗浄組成物は、(界面活性剤およびアルキルケタールエステルに加えて)様々な追加の成分を含み、特別な洗浄用途のための特定の機能を果たす。このような成分のいくつかの例として、例えば、水、洗浄ビルダーおよび/またはキレート剤、塩素系漂白剤、非塩素液漂白剤、漂白活性化物質、漂白安定剤、汚れ懸濁剤、ハイドロトロープ、上記の水混和性が高い有機溶媒、水溶性が低い有機溶媒、油類および油誘導体類、研磨剤、抗菌剤、着色剤、無機塩類、増粘剤、酵素、噴霧剤、pH調整剤、ファブリック柔軟剤、金属過酸化物および皮膚軟化剤などの添加剤などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
洗浄ビルダーは、一般に、洗濯用洗剤、硬表面用洗浄製品および食器洗浄液の中に存在し、本発明の洗浄組成物中に存在してもよい。このようなビルダーの例として、N−ジエチレングリコール−N,N−二酢酸(DIDA)ポリリン酸塩(例えば、ピロリン酸カリウム)、ニトリロ三酢酸塩(例えば、NaNTA)、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム(EDTA)、エチレントリアミン五酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウムおよびゼオライト(例えば、ゼオライト1gあたり200mg以上の(CaCOとして計算される)陽イオン交換容量を有するゼオライト)があげられる。プロテアーゼおよびアミラーゼなどの酵素は、洗浄組成物、特に、洗濯用洗剤製品および予洗製品にも高頻度に存在する。
【0086】
本発明の洗浄組成物は、次亜塩素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、ジペルオキシドデカン二酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、m−クロロペルオキシ安息香酸および過酸化物ベースの漂白剤などの漂白剤を含んでもよい。このアルキルケタールエステルは、漂白溶液中で安定であり、それゆえに、油性の汚れに対する優れた溶解性を、漂白剤を含む組成物に加えることができることが本発明の利点である。本発明の漂白剤を含む組成物は、テトラアセチルエチレンジアミンおよびノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムなどの1種類以上の漂白活性化剤も含んでもよい。
【0087】
本発明の洗浄組成物は、カルボキシメチルセルロールナトリウムなどの1種類以上の汚れ懸濁剤;ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩およびジエチレントリアミノペンタ酢酸ナトリウムなどの1種類以上の漂白安定剤;トルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウムおよびキシレンスルホン酸カリウムなどの1種類以上のハイドロトロープ;スメクタイト粘土および獣脂ジメチル塩化アンモニウムなどの1種類以上のファブリック軟化成分をさらに含んでもよい。
【0088】
本発明の洗浄組成物は、前記の混和性の高い有機溶媒を含んでもよい。
【0089】
本発明の洗浄組成物は、油性の汚れを除去するために洗浄剤に組込まれる場合が多い種類のいわゆる「脱脂」溶媒を含む、1種類以上の混和性がやや低い有機溶媒を含んでもよい。このアルキルケタールエステルは、洗浄製剤中のそれらの有機溶媒を置換するか、または必要であるその量を減らすことができる場合が多い。特定の実施形態において、このアルキルケタールエステルは、このような物質を水相に可溶化または分散させるのに役立つ場合が多いことが本発明の利点である。これは、相分離に対する安定性を維持しながら、多量のこのような溶媒を洗浄製剤に組込むことが可能になり得る。他の実施形態において、有機溶媒の所定の濃度で、かかる溶液またはエマルションにおいて、溶液またはエマルションのより優れた安定性を得ることができる。
【0090】
これらの混和性が低い有機溶媒の例として、ベンジルアルコール、n−ヘキサノール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどの特定のアルコール、およびメントール、テルピネオール、ボルネオール、ゲラニオールなどのテルペノイドが挙げられる。さらなる例として、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、モノプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、モノエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ブトキシプロパノール、ブトキシプロポキシプロパノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびそれらの混合物などの水溶性が低い様々なグリコールエーテルが挙げられる。アルキルまたはシクロアルキル型で、かつ沸点が室温を優に上回る、すなわち、約20℃超える炭化水素またはハロゲン化炭化水素は、一般に、本発明の洗浄組成物中に存在し得る脱脂溶媒として使用される。これらの中には、ジペンテン、ピネン、d−リモネン、1−リモネン、リモネン酸化物、ミルセンなどのテルペンおよびテルペン酸化物がある。存在し得る水に対する混和性が低い追加の化合物には、C6〜9アルキル芳香族溶媒、特に、C6〜9アルキルベンゼン、好ましくは、オクチルベンゼンが含まれる。これらは、油脂を除去する優れた特性を示し、かつ低いレベルの心地よい香りを有する傾向がある。沸点が少なくとも約100℃であるオレフィン類、特に、1−デセンまたは1−ドデセンなどのα−オレフィン類も油脂を除去する優れた溶媒であり、存在することができる。
【0091】
天然および合成の両方の油類ならびにそれらの誘導体類は、本発明の洗浄組成物の中に存在してもよい。これらは、油性洗浄剤として、特定の種類の汚れのための溶媒として、レオロジー調整剤として、潤滑剤として機能してもよく、場合によっては、心地よい香りをこの組成物に与えてもよい。このような汚れには、鉱油、ならびに(天然および改良された野菜の油類の両方を含む)様々な種類の野菜および植物の油類が含まれるが、これらに限定されない。パイン油は、洗浄組成物に有用な植物油の有名な例である。いくつかの実施形態において、脂肪酸エステルなどの油誘導体類が洗浄組成物に用いられてもよい。
【0092】
本発明の洗浄組成物は、シリカ、軽石、炭酸カルシウム、ポリ塩化ビニルおよびパーライトなどの、しかしこれらに限定されない1種類以上の研磨剤を含んでもよい。それは、(粘度調整剤、流量調整剤またはpH緩衝剤として機能することができる)硫酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどの他の溶解した無機塩類を含んでもよい。染料および香料などの美を高める成分、ならびに様々な賦形剤を含んでもよい。特にクリームで使用する際には、ナトリウムおよびカリウムの石鹸、特に、ココナッツ石鹸を含めることができる。
【0093】
前述に加えて、本発明の組成物は、金属過酸化物および皮膚軟化剤などの他の添加剤を含んでもよい。
【0094】
アルキルケタールエステルが存在すると、洗浄組成物にいくつかの利点をもたらすことができる。これらのアルキルケタールエステルは揮発性が低く、非腐食性薬品である。さらに、本発明による洗浄組成物は、様々な汚れおよび/またはシミに対して効果的であり、かつ様々な基質に使用するために製剤化することができる。これらのアルキルケタールエステルは、可溶化および相溶化させるのに役立つ機能を果たす場合が多く、相分離に優れた抵抗を有する洗浄組成物をもたらす。このアルキルケタールエステルは、製剤に必要である界面活性剤および他の溶媒などの他の成分の量を減らすこともできる。場合によっては、これらの他の成分のうちの1種類以上を完全に除去することができる。
【0095】
本発明の洗浄組成物の1つの分類は、工業用、施設用、事務所用、または家庭用の使用に利用することができる硬表面用洗浄剤を含む。これらは、例えば、用途の広い硬表面用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、シャワー/浴槽/タイル用洗浄剤、殺菌剤、石鹸カスの剥離剤、白カビ剥離剤、ガラス/鏡用洗浄剤またはシミ剥離剤として製剤化されてもよい。これらの洗浄剤の多くは、希釈溶液またはエマルションとして製剤化され、多くはスプレーにより塗布される。
【0096】
本発明のよる硬表面用洗浄剤は、ほとんどの場合、全組成物の少なくとも20重量%を構成する水を含むことができる。いくつかの実施形態において、水は全組成物の少なくとも50重量%を構成することができ、全組成物の少なくとも99重量%程度を構成してもよい。いくつかの実施形態において、硬表面用洗浄剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステル、好ましくは、全比率で水と混和性のあるアルキルケタールエステルをさらに含む。このような水混和性が高いアルキルケタールエステルの例として、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたは、特に、Et−LGKが挙げられるが、アルキルケタールエステルの2種類以上の混合物を使用することができる。いくつかの実施形態において、水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可)は、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルと併せて存在してもよい。水混和性がやや低いアルキルケタールエステルの例として、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKが挙げられる。いくつかの実施形態において、このアルキルケタールエステル(複数可)は、硬表面用洗浄剤の最高で50重量%の量で存在してもよい。硬表面用洗浄組成物中に存在するアルキルケタールエステルの量は、全組成物の約1%〜約50重量%、好ましくは、全組成物の約1%〜約20重量%、より好ましくは、全組成物の約3%〜約15重量%、または全組成物の約2%〜約10重量%であってもよい。
【0097】
いくつかの実施形態において、硬表面用洗浄剤は、水および本明細書記載のアルキルケタールエステル(複数可)のみを含んでもよい。いくつかの実施形態において、この硬表面用洗浄剤は、香料および/または染料をさらに含んでもよい。これらの場合において、このアルキルケタールエステルの機能は汚れ剥離剤の機能、またはより一般的には、活性洗浄剤としての機能であってもよい。より典型的には、この硬表面用洗浄剤は追加の機能物質を含み、ほとんどの場合、少なくとも1種類の界面活性剤を含む。このアルキルケタールエステルおよびこの界面活性剤の両方を含む硬表面用洗浄剤において、このアルキルケタールエステル(複数可)は、(a)界面活性剤を可溶化および乳化させる機能ならびに(b)活性洗浄剤としての機能などのいくつかの機能のいずれかまたは全てを果たしてもよい。これらの硬表面用洗浄剤中の界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、または1種類以上の陰イオン性界面活性剤と1種類以上の非イオン性界面活性剤との混合物である場合が多い。あるいは(またはさらに)、この界面活性剤は、1種類以上のC10−16アルキルグリコシド、アルキルベタイン、またはスルホコハク酸塩などの植物供給源に由来する1種類以上の物質を含んでもよい。
【0098】
特定の実施形態において、硬表面用洗浄製剤は、全製剤重量の割合として、以下のものを含んでもよい:
a)水:20〜99%、より典型的には、50〜95%;
b−1)1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可):0〜25%、より典型的には、1〜10%であり、このアルキルケタールエステルは、Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
b−2)1種類以上の混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可):0〜10%、より典型的には、0〜5%;このアルキルケタールエステルは、b)およびc)の少なくとも1つが存在するという条件で、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチルLPKおよびエチル−LEKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
c)1種類以上の界面活性剤(複数可):0.01%〜20%、好ましくは、0.1〜15%、より好ましくは、0.25〜10%、さらにより好ましくは1〜7%、場合によっては、1〜5%;この界面活性剤(複数可)は、(1)少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤、(2)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤、(3)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤の混合物もしくは非イオン性界面活性剤、(4)C10−16アルキルグリコシド、アルキルベタインもしくはスルホコハク酸塩のうちの1種類以上、または(4)(1)、(2)もしくは(3)と(4)の混合物であることが好ましい;
d)一般的に、ブタン、ペンタン、ヘキサンならびにシクロヘキサンまたは−10℃〜50℃の沸点を有する塩化炭化水素および/もしくはフッ化炭化水素などの低沸点の炭化水素である1種類以上の噴霧剤;
e)1種類以上の水混和性がやや低い有機溶媒(複数可);一般に、0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%。これは、例えば、上記の長鎖アルコール類、グリコールエーテル類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、C6−9アルキル芳香族化合物類、オレフィン類、テルペン類、テルペンオキシド類、テルペノイド類、油類、天然油誘導体類のうちの1種類以上であってもよい;
f)低級アルコール(例えば、エタノールおよび1−プロパノール)、アセトン、ゴリコール類、ならびにグリコールエーテル類などの1種類以上の水混和性が高い有機溶媒:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
g)1種類以上の抗菌剤、0〜5%、好ましくは、存在する場合、0.1〜2%、いくつかの例として、C12−16アルキルジメチルベンジル塩化アンモニウムなどの第4級塩化アンモニウム類および様々なフェニルフェノール化合物類が挙げられる;
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤、特に、リン酸塩、クエン酸塩、ETDA、またはDIDAなどのキレート剤:0〜30%、好ましくは、存在する場合、0.05〜10%、より好ましくは、存在する場合、0.5〜1%、さらにより好ましくは、存在する場合、2〜8%および、さらにより好ましくは、存在する場合、2〜6%;
i)例えば、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系漂白剤、または過酸化水素もしくは他のペルオキシ化合物などの非塩素系漂白剤を含む1種類以上の漂白剤:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
j)1種類以上のpH調整剤(複数可)(例えば、酸、塩基、pH緩衝剤):0〜2%、存在する場合、好ましくは、0.05〜1%;
k)1種類以上の染料:0〜5%、好ましくは、存在する場合、0.1〜2%;
l)硫酸ナトリウムなどの1種類以上の水溶性無機塩:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
m)例えば、水溶性ポリマーを含む1種類以上の粘度増粘剤;0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
n)1種類以上のタンパク質分解酵素、0〜5%:好ましくは、存在する場合、0.1〜1%;
o)1種類以上の研磨剤;ならびに
p)1種類以上の香料。
【0099】
上記の構成成分b−2)およびd)〜p)は、それらの任意の2つ以上の任意の組み合わせで存在してもよい。構成成分b−2)およびe)〜n)のいずれかまたは全ての混合物は、構成成分b−2)が存在しない場合、構成成分b−1)のいくつかは存在しなければならないという条件で、任意の特定の硬表面用洗浄製剤において除かれてもよい。構成成分d)は典型的には、スプレー式洗浄製剤に存在する。場合によっては、単一物質が硬質洗浄製剤中で多数の機能を果たしてもよいことはすぐに気付かれる。
【0100】
構成成分j)は、3.5以上のpH、好ましくは、6〜10のpHを提供するために存在する場合が多い。
【0101】
本発明によるいくつかの例示的な硬質洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの硬質洗浄製剤において、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の構成成分b−1)物質が含まれることが好ましい。これらの硬質洗浄製剤は、1種類以上の構成成分b−1)物質、1種類以上の構成成分b−2)物質を含んでもよく、その例として、メチル−LPK、エチル−LPK、エチルLEK、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGKなど、またはb−1)およびb−2物質の混合物を含んでもよい。特定の製剤により、これらの製剤におけるアルキルケタールエステルの機能は、(1)汚れの分解および/または除去;(2)成分、特に、水溶性が低い成分の水への相溶化;(3)1種類以上の他の成分が溶解または分散する共溶媒混合物の形成、(4)界面活性剤および/もしくは有機溶媒または他のものの除去または減少のうちの1種類以上を含んでもよい。
【0102】
一般製剤1−シャワー室のタイル用水性洗浄剤
陰イオン性洗浄剤0〜10%
アルキルケタールエステル1〜10%
プロピレングリコールブチルエーテル0〜10%
D−グルコピラノース、オリゴマー、デシルオクチルグリコシド0〜10%
D−グルコピラノース、オリゴマー、C10−16アルキルグリコシド0〜10%
ビルダー(複数可)0〜5%
抗菌剤(オルトフェニルフェノールナトリウム)0〜5%、好ましくは0.1〜5%
水(この製剤のバランス)
【0103】
これらの界面活性剤のうちの少なくとも1種類(陰イオン性界面活性剤および/またはアルキルグリコシドの1種類)は、上記の製剤中に存在する。全界面活性剤のレベルは、一般的に、1〜10重量%の範囲にある。
【0104】
一般製剤2−水性パイン洗浄剤
低級アルカノール0〜10%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
パイン油0.1〜10%
殺菌剤(例えば、第4級アルキル(C12−16)ジメチルベンジル塩化アンモニウム)0〜5、好ましくは1〜5%
非イオン性および/または両性界面活性剤1〜15、好ましくは、1〜5%
水(この製剤のバランス)
【0105】
このアルキルケタールエステルおよび水は、低級アルカノール(製剤中に存在しない場合)、パイン油および界面活性剤が溶解または分散しているかのいずれかである製剤中で、共溶媒混合物を形成すると考えられている。このアルキルケタールエステルが存在すると、低級アルカノールを減少または除去すること、ならびにパイン油の量を減少または除去することが可能になり得る。
【0106】
一般製剤3−石鹸かす用水性剥離剤
界面活性剤1〜10%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル0〜10%
キレート剤(例えば、EDTA四カリウム塩)1〜10%
ビルダー(例えば、炭酸ナトリウム)0〜2%
アルキルケタールエステル0.1〜10%
水(この製剤のバランス)
【0107】
このアルキルケタールエステルおよび水は、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(製剤中に存在する場合)および界面活性剤が溶解しているような製剤中に、共溶媒混合物を形成することができる。このアルキルケタールエステルが存在すると、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの量を減少または除去することが可能になり得る。
【0108】
一般製剤4−便器用水性洗浄剤
アルキルケタールエステル1〜10%
水酸化ナトリウム0〜<1%、好ましくは、0.1〜<1
アミンオキシド型の界面活性剤0〜<5%、好ましくは、0.1〜<5
次亜塩素酸ナトリウム0〜<5%、好ましくは、0.1〜<5
水(この製剤のバランス)
【0109】
このアルキルケタールエステルはキレート剤として製剤中で機能し、他の成分を可溶化または乳化させるのに役立つと考えられている。
【0110】
一般製剤5−硬表面用水性洗浄剤
水混和性が高いおよび混和性がやや低いアルキルケタールエステルの混合物0.1〜27%
キシレンスルホン酸ナトリウム0〜<2%、好ましくは、0.1〜<2
d−リモネン0〜<2%
ポリエチレングリコール(5)ウンデシルエーテル0〜<2%、好ましくは、0.1〜<2
エトキシル化C8−16アルキルオキシプロパンアミン0〜<2%、好ましくは、0.1〜<2
水(この製剤のバランス)
【0111】
d−リモネンは、脱脂溶媒として硬表面用洗浄剤に用いられる場合が多い。このアルキルケタールエステルは、製剤中のd−リモネンを置換するか、またはd−リモネンの量を減少させることができる。これは、d−リモネンを可溶化または乳化させることもでき、その結果、必要に応じて、d−リモネンが高濃度で存在することができる。この製剤中の脱脂機能を果たす場合、この洗浄製剤は、(水混和性が高い種類よりも一般的に強力な油性洗浄剤である)溶解性がやや低いアルキルケタールエステルを0.1〜25%含んでもよい。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、この製剤を最高で20%含んでもよく、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを含む他の成分の相溶化剤および/または可溶化剤として機能する傾向がある。
【0112】
一般製剤6−ガラス用水性洗浄剤
低級アルコール0〜7%
界面活性剤0.5〜3%
2−ブトキシエタノール0〜5%
アルキルケタールエステル1〜10%
水(全製剤のバランス)
【0113】
このアルキルケタールエステルおよび水は、低級アルコールおよび2−ブトキシエタノール(存在する場合)が可溶化または分散している製剤中に共溶媒混合物を形成することができる。いくつかの製剤において、このアルキルケタールエステルは、低級アルコールおよび2−ブトキシエタノールの両方を置換することができる。
【0114】
一般製剤7−一般洗浄製剤
水 少なくとも60%
非イオン性界面活性剤(複数可)0〜35、好ましくは0.15〜35%
陰イオン性界面活性剤0〜10、好ましくは、0.05〜10%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
水溶性有機溶媒0〜20%
塩0.1〜5、好ましくは0.1〜2%
【0115】
特に、脱脂機能が必要である場合、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを使用することができるが、水混和性が高いアルキルケタールエステルがこの製剤に好ましい。
【0116】
一般製剤8−d−リモネン洗浄剤
d−リモネン1〜60%
界面活性剤10〜30%
水20〜65%
アルキルケタールエステル0.1〜10%
添加剤2〜12%
【0117】
この洗浄製剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステルと水混和性がやや低いアルキルケタールエステルの混合物、水混和性の高いアルキルケタールエステルのみ、または両方の種類の混合物を含むことができる。この製剤中にこれらのアルキルケタールエステルが存在すると、(特に、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルが存在する場合)d−リモネンレベルを減少させることを可能にし、水相でd−リモネンを可溶化または乳化させることができる。
【0118】
一般製剤9−水性シミ剥離剤
水酸化ナトリウム0.5〜1.5%
アクリル酸重合体/共重合体1〜5%
12−14の第2級エトキシル化アルコール0〜13%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
水75〜90%
【0119】
一般製剤10−水性の起泡性洗浄剤
キレート剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム)3〜7%
イソブタン3〜7%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル0〜7%
アルキルケタールエステル0.1〜10%
陰イオン性界面活性剤1〜10
非イオン性界面活性剤0〜5
水(この製剤のバランス)
【0120】
一般製剤11−床用洗浄剤
プロピレングリコールモノメチルエーテル0〜15%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
水55〜61%
オレイン酸0〜17%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0.1〜25%
トリエタノールアミン11〜13%
【0121】
一般製剤12−床用剥離剤I
プロピレングリコールモノメチルエーテル0〜15%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
水酸化アンモニウム0〜10、好ましくは、1〜7%
陰イオン性界面活性剤(例えば、エチルヘキシル硫酸ナトリウム)4〜5%
水(全製剤のバランス)
【0122】
一般製剤11および12のアルキルケタールエステル(複数可)は、この製剤中で油汚れを分解し、かつ他の汚れを除去する機能を果たすことができ、プロピレングリコールモノメチルエーテルの除去またはさらなる完全除去が可能になり得る。
【0123】
一般製剤13−床用剥離剤II
界面活性剤(陰イオン性/非イオン性)1〜20%
増粘剤0〜5%
アルカリまたはアルカノールアミン1〜40%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜40%
水(全製剤のバランス)
【0124】
一般製剤1〜13の硬表面用洗浄剤を含む前述の硬表面用洗浄剤のいずれかは、水の量を減少させることによって、それに応じて、少なくとも界面活性剤の濃度、好ましくはアルキルケタールエステルおよび界面活性剤の両方の濃度を増加させることによって、濃縮形態で調製することができる。このような濃縮された硬表面用洗浄製剤は、水および/または揮発性有機混合物の組み合わせを最高で60%含んでもよく、より典型的には、それをわずか40%含む。このような濃縮製剤は、本明細書記載の少なくとも1種類のアルキルケタールエステル(少なくとも1種類の水混和性が高い種類を含むことが好ましい)を5〜70重量%または10〜50重量%、ならびに少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70%または10〜50%含む場合が多い。
【0125】
様々な種類の硬表面を、本発明の硬表面用洗浄剤を用いて洗浄することができる。この硬表面は、例えば、磁器もしくは他のセラミック物質;金属表面、木製表面、石膏もしくは他の乾式壁表面、プラスチック表面、コンクリートまたはセメントの表面、または他の硬表面であってもよい。この硬表面は、例えば、流し、トイレ、浴槽、シャワー壁などの台所または浴室の取り付けられた付属品;硬材、タイルリノリウム、ビニル、セメントまたは他のものの床;内壁、窓または鏡、硬質家具表面などであってもよい。
【0126】
別の態様において、本発明は、水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤である。油性洗浄剤は、工業、自動車、海洋、航空宇宙、施設、事務所または家庭の用途に有用であり得る。
【0127】
本発明の水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、ほとんどの場合、全製剤の少なくとも10重量%を構成する水を含む。いくつかの実施形態において、水は全製剤の少なくとも30重量%を構成し、さらなる実施形態において、全製剤の最高で80重量%程度を構成する。
【0128】
水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤におけるこのアルキルケタールエステルの重要な機能は、油脂または油汚れに対する溶媒としての機能である。したがって、水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、(n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKなどの)少なくとも1種類の水溶性のやや低いアルキルケタールエステルを含むことが好ましく、それらのアルキルケタールエステルは、より効果的な油性洗浄剤である傾向がある。この溶解性のやや低いアルキルケタールエステルは、最高で25重量%の量で存在してもよく、存在する場合、全製剤の0.1〜10重量%を構成することが好ましい。
【0129】
水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステル、好ましくは、全比率で水と混和性のあるアルキルケタールエステルを含んでもよい。この水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可)は、水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤の全組成物中、40重量%以上の量で存在してもよい。いくつかの実施形態において、選択される水混和性が高いアルキルケタールエステルは、全比率で水と混和性がなくてもよく、このような場合、その混和性の限度を下回る量で組成物中に存在することが好ましい。本発明による水性の油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステルを少なくとも1%含み、水混和性が高いアルキルケタールエステルを少なくとも5重量%含むことがより好ましい。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたは、特に、Et−LGKであることが好ましいが、これらの2種類以上の混合物を使用することができる。
【0130】
水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、場合により、香料および/または染料を組み合わせて、水およびこのアルキルケタールエステル(複数可)のみを含んでもよい。
【0131】
水性ベースの油性洗浄剤またはオーブン洗浄製剤は、全製剤重量の割合として、以下のものを含んでもよい:
a)水:10〜80%、より典型的には、30〜80%;
b−1)1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可):0〜40%、より典型的には、1〜40%、さらに好ましくは、5〜25%;アルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
b−2)1種類以上の水混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可):0.1〜25%、より典型的には、0.1〜10%;このアルキルケタールエステルは、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
c)1種類以上の界面活性剤(複数可):0〜25%、好ましくは、存在する場合、0.1〜10%;これらの界面活性剤は、(1)少なくとも1種類の陰イオン性または非イオン性界面活性剤、(2)1種類以上の非イオン性界面活性剤、(3)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤の混合物、(4)C10−16アルキルグリコシド、アルキルベタインもしくはスルホコハク酸塩のうちの1種類以上、または(5)(1)、(2)もしくは(3)と(4)の混合物であることが好ましい;
e)1種類以上の水混和性がやや低い有機溶媒(複数可);一般に、0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%。これは、例えば、上記のアルコール類、グリコールエーテル類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、C6−9アルキル芳香族化合物類、オレフィン類、テルペン類、テルペンオキシド類、テルペノイド類、油類、天然油誘導体類のうちの1種類以上であってもよい;
f)低級アルコール(例えば、エタノールおよび1−プロパノール)、アセトンなどの1種類以上の水混和性が高い有機溶媒:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%。いくつかの実施形態において、この混和性の高い有機溶媒(複数可)は、アルキルケタールエステル(複数可)の存在により全部除去される場合も多くあり得る;ならびに、
硬表面用洗浄剤に関して、上記の構成成分d)およびg)〜p)の1種類以上。いくつかの実施形態において、構成成分d)〜p)は、それらの任意の2種類以上の任意の組み合わせで存在してもよい。いくつかの実施形態において、構成成分d)〜p)のいずれかまたは全部は、任意の特定の硬表面用洗浄製剤において除去されてもよい。
【0132】
本発明による例示的な油性洗浄剤/オーブン洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの製剤において、このアルキルケタールエステルには、1種類以上の水混和性がやや低いアルキルケタールエステルが含まれることが好ましく、それらの例として、メチル−LPK、エチル−LPK、エチル−LEK、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGKなどが挙げられる。例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステルも存在してもよい。これらの製剤において、水混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可)は、油性洗浄剤および/または汚れ用の溶媒として機能する。これらのアルキルケタールエステルは、他の機能(成分、特に、水溶性のやや低い成分の水に対する相溶性;1種類以上の他の成分が溶解もしくは分散している共溶媒混合物の形成、または界面活性剤および/もしくは有機溶媒もしくは他のものの除去または減少)も果たしてもよい。
【0133】
一般製剤14−深鍋および浅鍋用の水を含む油性洗浄剤
ジエチレングリコールモノブチルエーテル0〜10%
モノエタノールアミン(MEA)0.1〜1%
炭酸塩1〜5%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル1〜10%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0〜25%、好ましくは、0.1〜25%
キレート剤(例えば、クエン酸二水素ナトリウム)1〜10%
陰イオン性界面活性剤(例えば、クメンスルホン酸ナトリウム、アルキル(C10−16)ベンゼンスルホン酸ナトリウム塩3〜29%)
非イオン性界面活性剤0〜10%
水(全製剤のバランス)
【0134】
一般製剤14において、この水混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、油性洗浄剤および/または汚れ剥離剤として機能し、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの減少または除去が可能になり得る。水混和性が高いアルキルケタールエステルは、存在する場合、(溶解性のやや低いアルキルケタールエステルを含む)他の構成成分と水を相溶化させることができる。
【0135】
本発明の油性洗浄剤またはオーブン洗浄剤は、脂肪類、植物油類、石油製品、潤滑剤などの疎水性の高い物質、ならびにそれらの種類の汚染物質および分解生成物で汚染された任意の硬表面を洗浄するのに有用である。これらの表面は、例えば、家庭、事務所および/または工業装置、(石油製品および/もしくは潤滑剤を使用する自動車修理施設または他の施設などの)製造および修理の施設において使用され得る。
【0136】
液体またはゲル状の食器洗浄製剤は、本発明のさらなる実施形態である。これらの食器洗浄製剤を、手洗いまたは機械洗浄の用途で使用してもよい。本発明の食器洗浄製剤は、ほとんどの場合、全製剤の少なくとも40重量%を構成する水を含む。水は、全製剤の少なくとも50重量%を構成する場合が多く、全製剤の75重量%程度を構成してもよい。液体またはゲル状の食器洗浄製剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステル、好ましくは、全比率で水と混和性のあるアルキルケタールエステルを含んでもよい。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGK、または特に、Et−LGKであることが好ましいが、これらの2種類以上の混合物を使用することができる。n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKなどの水混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、単独で、または1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステルと併せて存在してもよい。アルキルケタールエステル(複数可)は、液体またはゲル状の食器洗浄製剤中、25重量%以上の量で存在してもよい。
【0137】
いくつかの実施形態において、液体またはゲル状の食器洗浄製剤中に存在するアルキルケタールエステル(複数可)は、(a)界面活性剤または他の成分の可溶化または乳化ならびに(b)活性洗浄剤としての機能などのいくつかの機能のいずれかまたは全てを果たしてもよい。
【0138】
一般に、液体またはゲル状の食器洗浄製剤は、典型的には、硬表面用洗浄製剤に関して記載の少なくとも1種類の界面活性剤を含む。手洗い用食器洗浄製剤中に存在する界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、または1種類以上の陰イオン性界面活性剤と1種類以上の非イオン性界面活性剤との混合物である場合が多い。機械用食器洗浄液または機械用食器洗浄ゲルの中の界面活性剤は、より典型的には起泡性を減らすために非イオン性界面活性剤である。あるいは(またはさらに)、この界面活性剤は、1種類以上のC10−16アルキルグリコシド、アルキルベタイン、またはスルホコハク酸塩などの植物源に由来する1種類以上の物質を含んでもよい。
【0139】
水性またはゲル状の食器洗浄製剤は、全製剤重量の割合として、以下のものを含んでもよい:
a)水:40〜75%、より典型的には、50〜95%;
b−1)1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可):0〜25%、より典型的には、1〜10%;このアルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
b−2)1種類以上の水混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可):0〜10%、より典型的には、0〜5%;このアルキルケタールエステルは、b−1)およびb−2)の少なくとも1つが存在するという条件で、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
c)1種類以上の界面活性剤(複数可):0.1〜45%、好ましくは、1〜40%、より好ましくは、1〜35%、さらにより好ましくは、1〜10%、場合によっては、15〜35%がより好ましい;これらの界面活性剤は、(1)少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤、(2)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤、(3)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤の混合物、(4)C10−16アルキルグリコシド、アルキルベタインもしくはスルホコハク酸塩のうちの1種類以上、または(5)(1)、(2)もしくは(3)と(4)の混合物であることが好ましい;
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤、特に、EDTAまたはDIDAなどのキレート剤、0〜30%、好ましくは、存在する場合、0.1〜30%、より好ましくは、存在する場合、1〜25%、さらにより好ましくは、存在する場合、1〜10%;
i)例えば、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系漂白剤または非塩素系漂白剤を含む1種類以上の漂白剤:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
o)1種類以上の研磨剤、0〜30%、好ましくは、存在する場合、1〜20%。
【0140】
さらに、水性またはゲル状の食器洗浄製剤は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した構成成分d)〜g)、j)〜n)もしくはp)のいずれかを単独で、またはそれらの任意の2種類以上の任意の組み合わせで含んでもよい。
【0141】
本発明によるいくつかの例示的な食器洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの食器洗浄製剤において、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルエステルが含まれることが好ましい。
【0142】
例えば、メチル−LPK、エチル−LPK、エチル−LEK、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGKなどの水混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、特に、油汚れを分解する機能のために存在してもよい。これらの食器洗浄製剤は、1種類以上の水混和性がやや低いアルキルケタールエステルと共に、1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステルを含んでもよい。すでに述べたように、このアルキルケタールエステルは、これらの食器洗浄製剤において、油汚れの分解に加えて、様々な機能を果たしてもよい。これらには、(1)汚れの分解および/または除去;(2)成分、特に、水溶性のやや低い成分の水に対する相溶性;(3)1種類以上の他の成分が溶解もしくは分散している共溶媒混合物の形成、(4)界面活性剤および/もしくは有機溶媒もしくは他のものの除去または減少のうちの1つ以上が含まれる。
【0143】
一般製剤15−ゲル状の食器洗浄機用水性洗浄剤
主成分(水酸化ナトリウム)<1.0%
アルキルケタールエステル0.1〜25%、好ましくは、1〜10%
陰イオン性界面活性剤(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩)0.1〜<25%
増粘剤(キサンタンガム)1〜3%
研磨剤0〜30%
水(この製剤のバランス)
【0144】
一般製剤16−手洗い用水性液体食器洗浄剤
アルキルケタールエステル0.1〜25%
低級アルコール0〜10%
硫酸ナトリウム0〜15、好ましくは、0.1〜2%
陰イオン性界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)1〜30%、好ましくは、1〜20%
非イオン性界面活性剤0〜25%、好ましくは、1〜15%
水(この製剤のバランス)
【0145】
一般製剤17−機械用水性液体食器洗浄剤II
アルキルケタールエステル0.1〜5%
非イオン性界面活性剤1〜40%
ケイ酸ナトリウム1〜30%
炭酸ナトリウム1〜25%
過酸化水素0〜5%
水(この製剤のバランス)
【0146】
一般製剤18−食器洗浄剤マイクロエマルション
水10〜40%
界面活性剤1〜20%
第2級または第4級C〜Cアルコール0〜50%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
テルペン0〜88%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0.1〜50%
【0147】
一般製剤15〜18の中のアルキルケタールエステルは、特に、それらのうちの1種類は水溶性のやや低い種類である場合、油性洗浄剤および/または汚れ剥離剤として機能することができる。このアルキルケタールエステルは、(溶解性のやや低いアルキルケタールエステルを含む)他の構成成分と水を相溶化することもでき、他の溶媒(アルコール、テルペンなど)の減少または除去が可能になり得る。
【0148】
本発明の他の実施形態において、洗浄組成物は洗濯用液体製品であり、手洗いまたは機械洗浄のためのものであってもよい。本発明の洗濯用液体製剤は、ほとんどの場合、全組成物の少なくとも60重量%を構成する水を含む。水は、全製剤の少なくとも75重量%を構成する場合が多く、全製剤の95重量%程度を構成してもよい。洗濯用液体製剤は、水混和性が高いアルキルケタールエステル、好ましくは、全比率で水と混和性のあるアルキルケタールエステルを含んでもよい。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGK、または特に、Et−LGKであることが好ましいが、これらの2種類以上の混合物を使用することができる。この混和性の高いアルキルケタールエステル(複数可)は、洗濯用液体製品中、最高で25重量%の量で存在してもよい。この混和性の高いアルキルケタールエステルが、全比率において水と混和性がない場合、その混和性の限度を下回る量で存在することが好ましい。いくつかの実施形態において、洗濯用液体製品製剤は、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKなどの混和性がやや低いアルキルケタールエステルと併せて存在する混和性が高いアルキルケタールエステルの1種類以上を含む。この組成物は、アルキルケタールエステル(複数可)を少なくとも1%含むことが好ましく、それを少なくとも5重量%含むことがより好ましい。
【0149】
洗濯用液体製品において、このアルキルケタールエステル(複数可)は、界面活性剤または他の成分を可溶化および乳化させる機能、または活性洗浄剤としての機能などのいくつかの機能のいずれかまたは全てを果たしてもよい。
【0150】
洗濯用液体製品は、典型的には、硬表面用洗浄剤に関する上記の少なくとも1種類の界面活性剤を含む。ビルダーおよび/またはタンパク質分解酵素は、一般に、塩素系および非塩素系の漂白剤と同様に洗濯用液体製品中に存在する。
【0151】
洗濯用液体製剤は、全製剤重量の割合として、以下のものを含んでもよい:
a)水:50〜95%;
b−1)1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可):0.1〜25%、より典型的には、1〜10%;このアルキルケタールエステルは、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
b−2)1種類以上の水混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可):0〜10%、より典型的には、0〜5%;このアルキルケタールエステルは、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
c)1種類以上の界面活性剤(複数可):0.1〜45%、好ましくは、1〜40%、より好ましくは、1〜35%、さらにより好ましくは、1〜10%、場合によっては、15〜35%がより好ましい;これらの界面活性剤は、(1)少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤、(2)非イオン性界面活性剤、(3)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤の混合物、(4)C10−16アルキルグリコシド、アルキルベタインもしくはスルホコハク酸塩のうちの1種類以上、または(5)(1)、(2)もしくは(3)と(4)の混合物であることが好ましい;
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤、特に、EDTAまたはDIDAなどのキレート剤:0〜30%、好ましくは、存在する場合、0.1〜30%、より好ましくは、存在する場合、1〜25%、さらにより好ましくは、存在する場合、1〜10%;
i)例えば、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系漂白剤または非塩素系漂白剤を含む1種類以上の漂白剤:0〜10%、好ましくは、存在する場合、0.1〜5%;
o)1種類以上の研磨剤:0〜30%、好ましくは、存在する場合、1〜20%;
p)例えば、カルボキシメチルセルロース塩および酢酸セルロース高分子剤などの1種類以上の再堆積を防ぐ添加剤、0〜5%、好ましくは、存在する場合、0.1〜2%;ならびに
q)(例えば、スルホン酸化トリアジン−スチルベン、クマリン、イミダゾリン、ジアゾール、トリアゾール、ベンゾキサゾリンおよびビフェニルスチルベンを含む)光学光沢剤、蛍光光沢剤、および蛍光白色剤を含む光沢剤、好ましくは、存在する場合、0.1〜1%。
【0152】
さらに、洗濯用液体製品は、先にまとめた構成成分e)〜g)、j)〜n)またはp)のいずれかを単独で、またはそれらの任意の2種類以上の任意の組み合わせで含んでもよい。構成成分e)〜g)、j)〜n)またはp)のいずれかまたは全部は、任意の特定の洗濯用液体製剤から除去されてもよい。特に、構成成分(複数可)e)およびf)は、この製品から除去することができ、それらの機能は、この製剤中に存在するアルキルケタールエステルによって引き継がれることは本発明の利点である。
【0153】
本発明によるいくつかの例示的な洗濯用液体製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの洗濯用液体製剤において、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルエステルが含まれることが好ましい。これらの食器洗浄製剤は、1種類以上の混和性がやや低いアルキルエステルと共に、1種類以上の水混和性が高いアルキルエステルを含んでもよい。この洗濯用液体製剤におけるこれらのアルキルケタールエステルの機能は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した機能と同じである。
【0154】
一般製剤19−洗濯用水性液体洗浄剤
水酸化ナトリウム0〜1%
塩化ナトリウム約1%
非イオン性界面活性剤(例えば、エトキシル化アルコール(C12−16))0〜20、好ましくは、0.1〜6%
陰イオン性界面活性剤(例えば、ベンゼンスルホン酸、C10−16アルキル)1〜20、好ましくは、1〜10%
ビルダー(複数可)0〜10
再堆積防止剤0〜1%
タンパク質分解酵素0〜2
光沢剤(蛍光剤)0〜1
緩衝剤(複数可)0〜5
アルキルケタールエステル0.1〜25%
水(全製剤のバランス)
【0155】
一般製剤20−洗濯用水性シミ剥離剤
タンパク質分解酵素0〜<1%
界面活性剤10〜20%
キレート剤0.5〜1.5%
アルキルケタールエステル1〜10%
水(全製剤のバランス)
【0156】
一般製剤21−ドライクリーニング用水性組成物
水60〜95%
ポリアクリル酸塩0.2〜0.5%
混合したグリコールエーテル0〜30%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
界面活性剤(複数可)>0.1%
1,2−オクタンジオール0.01〜5%
【0157】
一般製剤19〜21の製剤を含む前述の洗濯用液体製剤のいずれかは、水の量を減少させることによって、それに応じて、少なくとも界面活性剤の濃度、好ましくは、アルキルケタールエステルおよび界面活性剤の両方の濃度を増加させることによって、濃縮形態で調製することができる。このような濃縮された硬表面用洗浄製剤は、水および/または揮発性有機化合物の組み合わせを最高で50%含んでもよく、より典型的には、それをわずか40%含む。このような濃縮製剤は、本明細書記載の少なくとも1種類のアルキルケタールエステル(少なくとも1種類の水混和性が高い種類を含むことが好ましい)を5〜70重量%または10〜50重量%、ならびに少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70%または10〜50%含む場合が多い。
【0158】
本発明の他の実施形態において、この洗浄組成物は、絨毯用または他の軟表面用の洗浄製品である。これらの製品は以下のものを含んでもよい:
a)水:10〜90%;
b−1)1種類以上の水混和性が高いアルキルケタールエステル(複数可):0.1〜25%、より典型的には、1〜10%;このアルキルケタールエステルは、Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
b−2)1種類以上の混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可):0〜25%、より典型的には、存在する場合、0.1〜10%:このアルキルケタールエステルは、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチルLPKおよびエチル−LEKのうちの少なくとも1種類を含むことが好ましい;
c)1種類以上の界面活性剤(複数可):0%〜20%、好ましくは、存在する場合、0.1〜10%;これらの界面活性剤は、(1)少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤、(2)少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤と少なくとも1種類の陰イオン性界面活性剤の混合物、(3)C10−16アルキルグリコシド、アルキルベタインもしくはスルホコハク酸塩のうちの1種類以上、または(4)(1)もしくは(2)と(3)の混合物であることが好ましい。これらの製剤は少なくとも1種類のビルダーも含む場合が多く、このビルダーは、この製剤の50重量%程度を構成してもよく、先に記載した構成成分d)〜p)の任意の1種類以上を含んでもよい。これらの構成成分d)〜p)のいずれかは、この製品に存在しなくてもよい。前と同じように、構成成分e)およびf)がこの製剤から除去されてもよいことが本発明の利点である。
【0159】
本発明によるいくつかの例示的な絨毯用または軟表面用の洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの製剤において、ほとんど場合、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルエステルが含まれることが好ましい。しかし、より強力な洗浄能が必要とされる場合、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを代わりに(または追加で)使用することができる。絨毯用および軟表面用の製剤におけるこれらのアルキルケタールエステルの機能は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した機能と同じである。
【0160】
一般製剤22−絨毯用水性洗浄剤
水68〜89%
ビルダー1〜3%
陰イオン性界面活性剤6〜8%
グリコールエーテルPnB0〜6%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
【0161】
この製剤において、このアルキルケタールエステルは、グリコールエーテルPnBの量の減少または除去が可能になり得る。
【0162】
一般製剤23−絨毯用洗浄剤
洗浄剤のビルダー0.1〜50%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
脂肪酸アルキルエーテル/二塩基エステル0〜10%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0.1〜25%
界面活性剤0.1〜10%
水(全製剤のバランス)
【0163】
一般製剤24−絨毯用シャンプー
水58〜80%
陰イオン性界面活性剤6〜8%
乳化剤/緩衝剤9〜12%
グリコールエーテルPM0〜5%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
オレイン酸カリウム2〜5%
【0164】
一般製剤25−絨毯用シャンプー−中程度の起泡性洗浄剤
水68〜89%
グリコールエーテルDPM0〜6%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
ビルダー(リン酸三ナトリウム)1〜3%
ドデシル硫酸ナトリウム(界面活性剤)6〜8%
【0165】
この製剤において、このアルキルケタールエステルは、グリコールエーテルDMB量の減少または除去が可能になり得る。
【0166】
一般製剤26−革、ビニル、プラスチック用浄剤
水77〜84%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜25%
エチレングリコールモノブチルエーテル0〜6%
プロピレングリコールモノメチルエーテル0〜15%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0.1〜25%
イソプロパノール0〜3%
ポリエチレングリコール0〜17%
界面活性剤0.1〜10、好ましくは、0.1〜5
酢酸アミル0〜2%
【0167】
この製剤において、このアルキルケタールエステルは、イソプロパノール、酢酸アミルおよびグリコールエーテル類の量の減少または除去を可能にし、それにより、この製剤を非常に単純化することができる。
【0168】
一般製剤22〜26の洗浄剤を含む前述の絨毯用または軟表面用の洗浄剤のいずれかは、水の量を減少させることによって、それに応じて、少なくとも界面活性剤の濃度、好ましくは、アルキルケタールエステルおよび界面活性剤の両方の濃度を増加させることによって、濃縮形態で調製することができる。このような濃縮された絨毯用または軟表面用の洗浄製剤は、水および/または揮発性有機化合物の組み合わせを最高で60%含んでもよく、より典型的には、それをわずか40%含む。このような濃縮製剤は、本明細書記載の少なくとも1種類のアルキルケタールエステル(少なくとも1種類の水混和性が高い種類を含むことが好ましい)を5〜70重量%または10〜50重量%、ならびに少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70%または10〜50%含む場合が多い。
【0169】
絨毯用および軟表面用の洗浄剤は、絨毯、敷物、他の布製の床の敷物、カーテン、ファブリック壁紙、日よけ、室内装飾品、革製品および合成皮革製品などを含む様々な繊維製品を洗浄するのに有用である。
【0170】
他の実施形態において、本発明は、洗濯用粉末洗剤、粉末または粒状の食器洗浄製品、粉末の漂白洗浄剤などの粉末洗浄製品である。これらの製品は、一般に、製剤中に、少なくとも1種類の界面活性剤、(混和性が高くてもまたは混和性が低くてもよい)アルキルケタールエステル、および(典型的には、担体、研磨剤、洗剤ビルダーもしくは固体の漂白構成成分の1種類以上を含む)固相を含むと特徴づけられる。粉末洗浄製品は、典型的には、界面活性剤を1〜40%、好ましくは5〜30%、より好ましくは、10〜25%含む。これらは、典型的には、ビルダーを1〜40%、好ましくは、5〜30%、より好ましくは、10〜30%含む。これらの製品は、典型的には、水を5重量%未満含み、通常、水をわずか約2重量%含む。これらの洗浄製品は、塩素系または非塩素系漂白剤および/またはタンパク質分解酵素も含む場合が多い。硬表面用洗浄剤に関して記載した他の構成成分も、固体粉末形態と調和して存在してもよい。
【0171】
本発明によるいくつかの例示的な粉末洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの製剤において、ほとんどの場合、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルが含まれることが好ましい。しかし、より強力な洗浄能が必要とされる場合、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを代わりに(または追加で)使用することができる。粉末製剤におけるこれらのアルキルケタールエステルの機能は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した機能と同じである。
【0172】
一般製剤27−食器洗浄用粉末
アルキルケタールエステル0.1〜25%
非イオン性界面活性剤(複数可)4〜8%
キレート剤(例えば、クエン酸)2〜4%
炭酸ナトリウム0.1〜<25%
過ホウ酸ナトリウム0〜14%
三ポリリン酸五ナトリウム(Pentasodium
tripolyphosphate)0.1〜<35%
タンパク質分解酵素0〜<2%
陰イオン性界面活性剤(複数可)0〜10、好ましくは、2〜10%
ケイ酸ナトリウム>25%
無水硫酸ナトリウム1〜15%
染料/顔料/色素0〜2%
(次亜塩素酸ナトリウムを含む)漂白剤0.1〜10%
水酸化カリウム0〜5%
【0173】
一般製剤28−漂白粉末洗浄剤
炭酸カルシウム>60%
石英0.1〜1%
界面活性剤<25%
アルキルケタールエステル1〜10%
漂白剤(有機物Cl/O)1〜10%
【0174】
一般製剤29−洗濯用粉末(洗浄剤)
アルキルケタールエステル1〜10%
非イオン性界面活性剤3〜7%
アルカリ金属炭酸塩15〜40%
タンパク質分解酵素0.1%
陰イオン性界面活性剤7〜13%
研磨剤(例えば、ゼオライト)20〜40%
メタケイ酸ナトリウム20〜40%
【0175】
本発明の他の実施形態において、この洗浄組成物は、殺菌剤、汚染除去剤および/または静電気防止剤である。これらの種類のいくつかの例示的な洗浄製剤は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。これらの製剤において、ほとんどの場合、このアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルが含まれることが好ましい。しかし、より強力な洗浄能が必要とされる場合、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを代わりに(または追加で)使用することができる。粉末製剤におけるこれらのアルキルケタールエステルの機能は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した機能と同じである。
【0176】
一般製剤30−第4級アミンの水性清浄剤
エタノール/SD アルコール40 0〜5%
殺菌剤(例えば、ドデシルジメチル塩化アンモニウム、アルキル(C12−16)ジメチルベンジル塩化アンモニウム)1〜15%
アルキルケタールエステル1〜10%
非イオン性または両性界面活性剤0〜10%、好ましくは、0.1〜5%
水(全製剤のバランス)
【0177】
一般製剤31−静電気防止用散粉(Dusting)スプレー
1−プロポキシ−2−プロパノール0〜4%
アルキルケタールエステル0.1〜25%
防腐剤(複数可)<1%
シクロデキストリン<1%
水(全製剤のバランス)
【0178】
本発明の洗浄組成物は、簡単な適用および/または投薬の目的で、吸収材上に組込まれてもよい。吸収材の選択は、使用目的に応じて広範に変化してもよい。それゆえに、皮膚の洗浄のために、この洗浄組成物および殺菌組成物は、コットンパッド、ファブリックパッドまたはスポンジに組込まれてもよい。皮膚以外の表面の洗浄には、この洗浄組成物および殺菌組成物をスポンジ、泡または不織布に組込むことが好都合である。スポンジの表面は、研磨剤を含んでもよい。拭き取り繊維またはスポンジへ適用するための洗浄製剤の例は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。拭き取り繊維またはスポンジへ適用するためのアルキルケタールエステルには、例えば、エチル−LGK、メチル−LGK、メチル−AcAcGKおよびエチル−AcAcGKなどの少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルが含まれることが好ましい。しかし、より強力な洗浄能が必要とされる場合、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルを代わりに(または追加で)使用することができる。粉末製剤におけるこれらのアルキルケタールエステルの機能は、硬表面用洗浄剤に関して先に記載した機能と同じである。
【0179】
一般製剤32−一般洗浄剤/湿った拭き取り繊維の組成物
2−ブトキシエタノール0〜5
抗菌剤(例えば、アルキル(C12−16)ジメチルベンジル塩化アンモニウム)0.1〜0.3
非イオン性または両性界面活性剤0〜10、好ましくは、0.1〜5
アルキルケタールエステル0.1〜10
水(製剤のバランス)
【0180】
この製剤において、このアルキルケタールエステルは、2−ブトキシエタノールを減少させるか、またはこの製剤から除去することが可能になり得る。
【0181】
他の特定の実施形態において、本発明の洗浄剤は、ヒトの皮膚、髪または他の組織を洗浄するためのパーソナルケア洗浄製品である。これらの例として、顔用および/または手用の洗浄剤、体用洗浄剤、女性用生理用品、化粧落とし、ならびに(赤ちゃん用シャンプー、ふけ用シャンプー、コンディショニングシャンプーなどを含む)様々な種類のシャンプーが挙げられる。本発明によるパーソナルケア洗浄製品は、ほとんどの場合、全組成物の少なくとも20重量%を構成する水を含むことができる。いくつかの実施形態において、水は、全組成物の少なくとも50重量%を構成することができ、全組成物の99重量%程度を構成してもよい。
【0182】
パーソナルケア洗浄製品は、典型的には、皮膚を軟らかくする物質である1種類以上の皮膚軟化剤を含む。これらの皮膚軟化剤には、以下の分類s)〜w)のうちの1種類以上の中の物質が含まれる:
s)パラフィン油、ナフテン油または芳香族鉱油;
t)融点が45℃未満であり、分子量が少なくとも190であり、少なくとも1個のアミド基またはエステル基、および少なくとも8個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキル鎖を含み、水99%に対し1%程度の水溶性を有する非イオン性有機化合物。これらには、様々な範囲の天然油類および合成エステルおよび合成アミドの生成物が含まれ、これらは、(HLBが4未満、好ましくは、2未満である)ほとんどまたは全く界面活性剤の特性をもたず、かつ、パーソナルケア洗浄製品において皮膚軟化剤として機能する場合が多い。
【0183】
物質の例として以下のものが挙げられる:
t)植物油類および動物性脂肪類ならびにそれらの誘導体類、C−−24脂肪酸のC8−24直鎖または分枝鎖のアルキルエステル類、ジカルボン酸のC8−24ジエステル類、C8−24直鎖または分枝鎖のアルカン酸のC8−24脂肪酸エステル類、C8−24、特に、C12−15安息香酸アルキル、C8−24脂肪酸のポリ(プロピレンオキシド)エステル類、芳香族二酸のC8−24直鎖または分枝鎖のジアルキルエステル類、芳香族二酸のC8−24ジ脂肪酸エステル類など;C8−24脂肪酸のC8−24直鎖または分枝鎖のアルキルアミド類、ジカルボン酸のC8−24ジアミド類、C8−24直鎖または分枝鎖のアルカン酸のC8−24脂肪酸アミド類、C8−24脂肪酸のポリ(プロピレンオキシド)アミド類、芳香族二酸のC8−24直鎖または分枝鎖のジアルキルアミド類、芳香族二酸のC8−24ジ脂肪酸アミド類など;
u)融点が45℃未満であり、水99%に対し1%程度の水溶性を有する非イオン性有機シリコーン化合物。例として、ジメチコンおよびシクロペンタシロキサンが挙げられる;
v)1−オクタノール、1−デカノール、1−ドセカノール(docecanol)、セチルアルコールなどの長鎖(8個以上の炭素原子)アルコール類。これらのアルコールは、増粘させる機能および可溶化/相溶化させる機能を含む様々な機能を果たすことができ、同様に皮膚軟化剤として機能することができる;
w)ワックス類。ワックスには、セレシンワックス、モンタンワックス、オゾケライトワックス、ピートワックス、パラフィンワックス、微結晶性ワックス、ポリプロピレンワックスおよび他の重合したポリα−オレフィンワックス、置換アミドワックス、ワセリンワックス、エステル化または鹸化ワックスなど、ならびに植物または動物から得られるワックスが含まれる。
【0184】
凝集体に存在する場合、構成成分s)〜w)は、パーソナルケア洗浄製品の0.5〜50重量%を構成する。物質o)〜s)は疎水性が高い傾向があり、それゆえに、これらの物質を含む製品および水は、エマルションの形態で存在する傾向がある。
【0185】
パーソナルケア洗浄製品は、特に、多目的の皮膚洗浄剤およびシャンプー製品用の1種類以上の界面活性剤を含んでもよい。本発明による化粧落としは、いくつかの実施形態において、界面活性剤を含まなくてもよい。
【0186】
先に記載した界面活性剤のいずれかは、様々な硫酸およびスルホン酸の界面活性剤、スルホコハク酸界面活性剤、ベタイン誘導体などを含むパーソナルケア洗浄製品中に存在することができる。パーソナルケア洗浄製品は、典型的には、イソチアネート、硫酸およびスルホン酸の界面活性剤などの、起泡および洗浄を促す少なくとも1種類の「第1の」界面活性剤を含む。ベタイン、サルコシネート、スルホコハク酸塩、タウレート、エーテル硫酸塩、グルコシド、アミンオキシド、スルタイン、ラクチレート、および/またはグルタメートの界面活性剤などの「第2の」または「起泡性を高める」界面活性剤は、「第1の界面活性剤」と併せて存在してもよい場合が多い。
【0187】
存在する場合、この界面活性剤(複数可)は、パーソナルケア洗浄製品の全重量の0.5〜30%を構成してもよい。
【0188】
本発明のパーソナルケア洗浄製品には、構造Iの少なくとも1種類のアルキルケタールエステルが含まれる。いくつかの実施形態において、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステル、好ましくは、全比率で水と混和性のあるアルキルケタールエステルが、このパーソナルケア洗浄製品中に存在する。このような水混和性が高いアルキルケタールエステルの例として、Me−LGK、MeAcAcGK、Et−AcAcGKまたは特に、Et−LGKが挙げられるが、アルキルケタールエステルの2種類以上の混合物を使用することができる。いくつかの実施形態において、この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、例えば、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKなどの水混和性がやや低いアルキルケタールエステルと併せて存在してもよい。さらに他の実施形態において、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、それ自体、すなわち、水混和性が高いアルキルケタールエステルが存在しない状態で使用される。パーソナルケア洗浄製品中に存在するアルキルケタールエステルの量は、全組成物の約1〜約50重量%、好ましくは、全組成物の約1〜約20重量%、より好ましくは、全組成物の約3〜約15重量%、または全組成物の約2〜約10重量%であり得る。
【0189】
パーソナルケア洗浄製品中のアルキルケタールエステルの機能は、この製品の安定性を増加させかつ/または1種類以上の物質を別の物質に可溶化する乳化剤および/または共溶媒としての機能であってもよい。水混和性が高いアルキルケタールエステルは、特に、この乳化機能および/または共溶媒機能を十分に果たす。水混和性がやや低いアルキルケタールエステルは、共溶媒機能、粘性低下機能を果たすことができ、全ての効果的な洗浄剤である場合が多い。溶解性のやや低いアルキルケタールエステルを少なくとも1重量%含むパーソナルケア洗浄製品は、非常に効果的な化粧落としである。
【0190】
上記の構成成分d)〜w)は、本発明のパーソナルケア洗浄製品中に存在してもよい。それらの任意の2種類以上は、一緒に存在することができる。構成成分d)〜w)のいずれかまたは全ての混合物は、任意の特定のパーソナルケア洗浄製品製剤から除去されてもよい。構成成分d)は、典型的には、スプレー製剤中に存在する。場合によっては、単一物質が、パーソナルケア洗浄製品において複数の機能を果たしてもよい。
【0191】
さらに、パーソナルケア洗浄製品は、様々なポリクァット(polyquat)化合物および(シリコーンコポリオールおよびアミノ基を含むシリコーンのような)シリコーン化合物などの1種類以上のヘアーコンディショナー;ステアリン酸グリコールまたはジステアリン酸グリコールなどの1種類以上の乳白剤;ふけ防止、にきび防止、皮膚の白色化、ビタミン、アロエ、酸化防止剤、UV吸収剤および他の活性剤などの1種類以上の特定の機能的活性;1種類以上の増粘剤または懸濁剤などを含んでもよい。
【0192】
本発明によるいくつかの例示的なパーソナルケア洗浄製品は以下の通りである。示した割合は、全製剤重量に基づく重量%である。
【0193】
一般製剤33−低刺激皮膚用クレンザー
部分A:
温かい蒸留水40〜75%
部分B:
スルホコハク酸塩4〜30%
ココベタイン4〜30%
ヤシ油脂肪酸PEG−7グリセリル1〜10%
ジステアリン酸PEG−150 0.5〜5%
部分C:フェノキシエタノール0.1〜2%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜20%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0〜10%
【0194】
一般製剤34−アロエベラの洗顔ローション
部分A:
温かい蒸留水45〜75%
部分B:
スルホコハク酸塩4〜30%
ココベタイン4〜30%
ステアリン酸グリコールIP2〜6%
部分C:
アロエベラ10×濃縮物0.1〜5%
フェノキシエタノール/SA0.1〜2%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜20%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0〜10%
【0195】
このアルキルケタールエステル(複数可)を、一般製剤33または34の部分A、BおよびCの全てのいずれかに加えることができる。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、水を有する共溶媒として機能し、他の成分(特に、部分Bの物質およびフェノキシエタノール)を可溶化または相溶化することができる。場合によっては、水混和性が高いアルキルケタールエステルが存在すると、部分Bの物質およびフェノキシエタノールの濃度を増加させることが可能であり、より高濃度の生成物を形成することができる。
【0196】
一般製剤35−シャンプー
部分A:
ラウリル硫酸アンモニウム塩またはナトリウム塩20〜50%
ラウレス硫酸アンモニウム塩またはナトリウム塩15〜30%
ラウロイルサルコシンナトリウム2〜10%
コカミドプロピルアミンオキシド2〜10%
PPGエステルまたはPEGエステル0.1〜3%
ポリクァット水溶液1〜3%
エチレングリコールジステアリン酸1〜3%
部分B:
植物抽出物/誘導体の溶液および担体0〜1%
加水分解したシルク溶液および担体0.05〜0.2%
加水分解したケラチンタンパク質またはシルクタンパク質0〜2%
メチルイソチアゾリノン0〜0.2%
部分C:
コカミドプロピルヒドロキシスルタイン5〜15%
コカミドプロピルベタイン3〜10%
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜20%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0〜10%
【0197】
一般製剤36−ベビーシャンプー
部分A:
エトキシル化グリセリド10〜20%
エトキシル化増粘剤0〜2%
部分B:
ラウレス硫酸ナトリウム塩10〜30%
コカミドプロピルヒドロキシスルタイン8〜15%
脱イオン水40〜75%
部分C:
プロピレングリコールおよびジアゾリジニル尿素およびメチルパラベンおよびパラベン0.1〜2%
HCl、10%溶液、適量
水混和性が高いアルキルケタールエステル0.1〜20%
水混和性がやや低いアルキルケタールエステル0〜10%
【0198】
このアルキルケタールエステル(複数可)を、一般製剤35または36の部分A、BおよびCの全てのうちのいずれかに加えることができる。この水混和性が高いアルキルケタールエステルは、水を有する共溶媒として機能し、他の成分(特に、部分Bの物質およびフェノキシエタノール)を可溶化または相溶化することができる。場合によっては、水混和性が高いアルキルケタールエステルが存在すると、部分Bの物質の濃度を増加させることが可能であり、より濃縮されたシャンプー製品を作ることができる。
【0199】
上記の製剤1〜36のいずれかは、染料および/または香料などの美剤を含んでもよい。
【0200】
本発明による洗浄製品は、任意の便利な方法で使用することができる。洗浄は、一般に、洗浄製品を汚れ基質と接触させ、その後、除去した汚れと共に洗浄製品を除去することによって成し遂げられる。特に、この洗浄製品が濃縮形態にある場合、この洗浄製品を適用する前に、水または他の溶媒で希釈してもよい。除去は、例えば、拭き取ること、掃除機をかけること、(例えば、布、モップほうきまたはスポンジによる)機械的除去、吸収材への吸収、および/またはすすぎのうちの1つ以上のステップによって成し遂げることができる。基質から汚れをさらに緩めとるために、必要であれば、スプレーをかけること、こすること、ブラシをかけることおよび/またはゴシゴシ洗うことなどの機械的な汚れの除去ステップを行うことができる。
【0201】
本発明の範囲内での多数の改良および変更が当業者に明らかであるので、実例としてのみを意味する以下の実施例において、本発明をさらに詳細に記載する。特に言及しない限り、以下の実施例において報告する全ての部分、全ての割合、および全ての比は重量によるものであり、これらの実施例で使用する全ての試薬は、下記の化学物質製造業者から入手したか、もしくは入手可能であり、または従来技術により合成してもよい。以下の実施例において、エチル−LGKまたはEt−LGKは、レブリン酸エチルおよびグリセリンから形成されるアルキルケタールエステルに相当する。エチル−LPKまたはEt−LPKはレブリン酸エチルおよび1,2−プロピレングリコールから形成されるアルキルケタールエステルを表す。
【0202】
実施例1−Et−LPKを用いた漂白剤の安定性評価
Et−LPKサンプルの純度を、GC−FID(モデル番号7890Aガスクロマトグラフ
w/フレームイオン化検出器;アジレントテクノロジー社、サンタクララ、カリフォルニア州)により測定する。20mlバイアル(ホウケイ酸シンチレーション;VWRインターナショナル、ウェストチェスター、ペンシルベニア州)の中で、水中の6%次亜塩素酸ナトリウム2ml(漂白剤;クロロックス社、オークランド、カリフォルニア州)をEt−LPK8mlと混合し、混合物を形成する。この混合物を激しく撹拌し、ほぼ透明な溶液を生成する。この混合物を、磁気撹拌棒を有する磁気撹拌プレート上で、さらに一晩撹拌する。静置すると、この混合物は2相(上に有機相および下に水相)に分かれる。有機相のサンプルをGC−FIDにより解析し、混合後、Et−LPKの純度を調べる。GC−FIDの結果は、最初のEt−LPKの純度と比較した時、Et−LPKの純度にほとんど全く変化がないことを示した。このことは、Et−LPKは、消費者用漂白製品でよく見られる次亜塩素酸ナトリウムの濃縮溶液において安定であることを示す。
【0203】
実施例2〜3−Et−LGKを用いた漂白剤および過酸化物の安定性評価
20mlのホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で表1に示す成分を混合し、続いて、激しく撹拌し、透明無色の溶液を形成することによって、実施例2〜3および対照(非漂白剤)製剤を調製する。3日間、室温で静置した後、全製剤は透明無色の均一な溶液である。
【0204】
【表1】

【0205】
96時間保管した後、実施例2および3ならびに比較サンプルAの安定性を評価するために、GC/FID分析を行う。各試験サンプルを用いて3つの分析を行う。対照については、Et−LGKの濃度は約10%であることが分かる。実施例1については、Et−LGKの濃度が約9.4%であることは、塩素系漂白剤の存在下、この物質がわずかに分解したことを示す。実施例2については、Et−LGKの濃度が対照と同じであることは、過酸化水素漂白剤と相互作用しないことを示す。
【0206】
実施例4−Et−LPKの可溶化
20mlのシンチレーションバイアル中で、上記の物質を室温で振盪しながら混合することによって、Et−LGK、水およびEt−LPKの3つの構成成分のいくつかの混合物を調製する。調製した混合物を、混和性について視覚的に分析する。この試験において、透明な混合物は混和性があると考えられ、濁るか、または2つ以上の異なる相を形成する混合物は非混和性であると考えられる。様々な混合物についての結果を表2に記載する。
【0207】
【表2】

【0208】
表2に示すように、Et−LPKは、10.9%レベルで水に非混和性である。水およびEt−LGKの混合物は、水のみよりも、Et−LPKに対してはるかに優れた溶媒である。混合物18に示すように、混和性混合物において、ほぼ55重量%のEt−LPK濃度を得ることができる。
【0209】
実施例5および比較サンプルA〜C−イソ酪酸イソブチル(IBIB)の可溶化
水およびイソ酪酸イソブチル(IBIB;アクロスオーガニック(Acros Organics)社、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)の混合物を、10/90、25/75、50/50、75/25および90/10の体積比で調製する。全ての混合物は、非混和性混合物を形成する。IBIBを水に可溶化するEt−LGKの能力を評価するために、透明溶液が得られるまで、20mlのシンチレーションバイアル中で、約25℃で、激しく撹拌しながらこれらの混合物の各々にEt−LGKを加える。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要とされるEt−LGKの濃度(体積%)を表3にまとめる。
【0210】
比較に際し、プロピレングリコールメチルエーテル(アクロスオーガニック社、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)、エチレングリコールモノブチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)およびジプロピレングリコールメチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)が、水およびIBIBを含む透明溶液を形成する能力を、同じ方法で評価する。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要なこれらの比較溶媒の濃度(体積%)を、それぞれ、比較サンプルA、BおよびCとして表3にまとめる。
【0211】
【表3】

*は本発明の実施例ではない。比は体積比である。PGMMEは、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。EGMBEは、エチレングリコールモノブチルエーテルである。DPGMMEは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0212】
Et−LGKは、比較共溶媒の各々が有する能力と類似の、水およびIBIBを相溶化する能力を有することを示す。
【0213】
実施例6および比較サンプルD〜F−ヒマシ油の可溶化
水およびヒマシ油(ケミストリーストア社(ChemistryStore.com);ケイシー、サウスカロライナ州)の混合物を、10/90、25/75、50/50、75/25および90/10の体積比で調製する。全ての混合物は非混和性混合物を形成する。ヒマシ油を水に可溶化するEt−LGKの能力を評価するために、透明溶液が得られるまで、20mlのシンチレーションバイアル中で、約25℃で、激しく撹拌しながらこれらの混合物の各々にEt−LGKを加える。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要とされるEt−LGKの濃度(体積%)を表4にまとめる。
【0214】
比較に際し、プロピレングリコールメチルエーテル(アクロスオーガニック社、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)、エチレングリコールモノブチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)およびジプロピレングリコールメチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)が、水およびヒマシ油を含む透明溶液を形成する能力を、同じ方法で評価する。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要なこれらの比較溶媒の濃度(体積%)を、それぞれ、比較サンプルD、EおよびFとして表4にまとめる。
【0215】
【表4】

*は本発明の実施例ではない。比は体積比である。PGMMEは、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。EGMBEは、エチレングリコールモノブチルエーテルである。DPGMMEは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0216】
Et−LGKは、比較共溶媒の各々が有する能力と類似の、水およびヒマシ油を相溶化する能力を有することを示す。
【0217】
実施例7および比較例G〜I−大豆メチルエステルの可溶化
水および大豆メチルエステル(ステパンケミカル(Stepan Chemical)社;ノースフィールド、イリノイ州)の混合物を、10/90、25/75、50/50、75/25および90/10の体積比で調製する。全ての混合物は、非混和性混合物を形成する。大豆メチルエステルを水に可溶化するEt−LGKの能力を評価するために、透明溶液が得られるまで、20mlのシンチレーションバイアル中で、約25℃で、激しく撹拌しながらこれらの混合物の各々にEt−LGKを加える。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要とされるEt−LGKの濃度(体積%)を表5にまとめる。
【0218】
比較に際し、プロピレングリコールメチルエーテル(アクロスオーガニック社、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)、エチレングリコールモノブチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)およびジプロピレングリコールメチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)が、水および大豆メチルエステルを含む透明溶液を形成する能力を、同じ方法で評価する。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要なこれらの比較溶媒の濃度(体積%)を、それぞれ、比較サンプルG、HおよびIとして表5にまとめる。
【0219】
【表5】

*は本発明の実施例ではない。比は体積比である。PGMMEは、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。EGMBEは、エチレングリコールモノブチルエーテルである。DPGMMEは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0220】
表5のデータから分かるように、Et−LGKおよび比較共溶媒の全ては、水および大豆メチルエステル油を相溶化することができる。
【0221】
実施例8および比較例J〜L−2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(2−メチルプロパン酸)の可溶化
水および2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(2−メチルプロパン酸)(「テキサノール」)(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)の混合物を、10/90、25/75、50/50、75/25および90/10の体積比で調製する。全ての混合物は、非混和性混合物を形成する。テキサノールを水に可溶化するEt−LGKの能力を評価するために、透明溶液が得られるまで、20mlのシンチレーションバイアル中で、約25℃で、激しく撹拌しながらこれらの混合物の各々にEt−LGKを加える。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要とされるEt−LGKの濃度(体積%)を表6にまとめる。
【0222】
比較に際し、プロピレングリコールメチルエーテル(アクロスオーガニック社、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)、エチレングリコールモノブチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)およびジプロピレングリコールメチルエーテル(シグマアルドリッチ社;セントルイス、ミズーリ州)が、水およびテキサノールを含む透明溶液を形成する能力を、同じ方法で評価する。各々の場合において、透明溶液を形成するのに必要なこれらの比較溶媒の濃度(体積%)を、それぞれ、比較サンプルG、HおよびIとして表6にまとめる。
【0223】
【表6】

*は本発明の実施例ではない。比は体積比である。PGMMEは、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。EGMBEは、エチレングリコールモノブチルエーテルである。DPGMMEは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
【0224】
表6のデータから分かるように、Et−LGKおよび比較共溶媒の全ては、水およびテキサノールを相溶化することができる。

【0225】
実施例9および9Aならびに比較サンプルM−洗浄製剤中のEt−LGKおよびEt−LPK
洗浄製剤9および9Aを、以下の構成成分を20mlシンチレーションバイアルの中で混合することによって調製する:4%溶媒(実施例9−Et−LGK、および実施例9A−Et−LPK);4.5%非イオン性界面活性剤(バイオソフトN91−6、ステパン社;ノースフィールド、イリノイ州);0.5%クエン酸ナトリウムニ水和物(フィッシャーサイエンティフィック、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門、ウォルサム、マサチューセッツ州)、および水である製剤のバランス。比較サンプルMを、実施例9および9Aに記載の溶媒を追加の水と置き換えて調製する。実施例9および9Aならびに比較サンプルMを、激しく撹拌しながら別々に加熱し、視覚的に観察して、これらの製剤が濁る温度を記録する。実施例9の洗浄製剤は、約48℃で濁る。実施例9で得られた結果は、Et−LGKを、重量ベースで、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エタノールおよびエチレングリコールn−ブチルエーテルと置き換える時に得られる結果と同様の結果である。実施例9Aが室温をわずかに上回る温度で濁ることは、Et−LPKの水溶性が低いことと一致する。
【0226】
CSPA DCC−17の「硬く、光沢のない表面に使用するスプレー式洗浄剤および拭き取り洗浄剤を評価するための油汚れ試験法」に従って、植物油ベースの汚れ組成物(0.5〜1.0g)を調製する。汚れの組成物を、ステンレス鋼のタイル上の5インチ×7インチ(12.5cm×15.5cm)の白色磁器に塗布する。汚れたタイルを、2時間150℃のオーブン内に垂直に置き、一晩室温で変化させた。スポンジ(ASTM
D 2486)の接着面上に存在する200g(グラム)重量のガードナー式洗浄力テスター(Gardner Linear Washability Tester )(Byk−ガードナー
USA;コロンビア、メリーランド州)を用いて、洗浄試験を行う。実施例9、9Aおよび比較サンプルMを別々に評価する。これらのタイルを、25サイクルまたはこれらのタイルの>98%がきれいになるまで(どちらかが最初に起こるまで)洗浄する。
【0227】
実施例9Aにさらした汚れたタイルは、わずか12サイクルできれいになると確定する。実施例9にさらした汚れたタイルは、25サイクルで85%の汚れが除去されることを示す一方で、比較サンプルMは、25サイクル後に汚れの80%のみを除去する。
【0228】
実施例10〜15−洗浄剤の安定性評価
洗浄剤の実施例10〜12を、以下の構成成分を混合することによって調製する:4%Et−LGK;4.5%非イオン性界面活性剤(バイオソフトN91−6、ステパン社、ノースフィールド、イリノイ州);0.5%陰イオン性界面活性剤、0.5%クエン酸ナトリウムニ水和物(フィッシャーサイエンティフィック、サーモフィッシャーサイエンティフィック部門;ウォルサム、マサチューセッツ州)、および水(製剤のバランス)。実施例10において、陰イオン性界面活性剤はドデシルベンゼンスルホン酸(アクロスオーガニック社;ウォルサム、マサチューセッツ州)であり;実施例11において、陰イオン性界面活性剤はBioTerge PAS−8S(ステパン社、ノースフィールド、イリノイ州)であり、実施例12において、界面活性剤はDowfax ClO−l(ダウケミカル社、ミッドランド、ミシガン州)である。実施例10〜12の洗浄製剤を激しく撹拌しながら別々に加熱し、視覚的に観察して、これらの溶液が濁る温度を決定する。製剤10〜12は、それぞれ、72℃、55℃および60℃で濁る。Et−LGKを、重量ベースで、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノブチルエーテルと置き換えると、同様の結果が観察される。
【0229】
実施例13〜15を、全ての場合において、非イオン性界面活性剤がバイオソフトN25−7(ステパン社、ノースフィールド、IL)であることを除いて、上記の実施例10〜12に関して記載した一般的な方法で調製および試験する。実施例13〜15の洗浄製剤を視覚的に観察すると、それぞれ、80℃、54℃および67℃で濁る。実施例13〜15において、重量ベースで、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノブチルエーテルをEt−LGKと置き換えると、同じかまたはより低い濁り点が得られることは、非イオン性界面活性剤を可溶化する観点から、Et−LGKが、これらの製剤において、これらの従来の溶媒と同等かまたはそれより優れた機能を果たすことを示す。
【0230】
実施例16〜17ならびに比較例NおよびO−軟表面用洗浄製剤(洗濯用プレスポッター(Pre−Spotter))
実施例16および17を、表7に示す以下の構成成分を混合することによって調製する。
【0231】
【表7】

【0232】
別々の3”×4”(7.5cm×10cm)綿/ポリエステルの見本(サイエンティフィックサービスS/D社;スパローブッシュ、ニューヨーク州)に、以下のシミ(サイエンティフィックサービスS/D社;スパローブッシュ、ニューヨーク州からまとめた全てのシミ)を事前に付けた:ボールペンのインク(製品番号7435WRL、ロット番号1345)、使用済み潤滑油(製品番号7435WRL、ロット番号1912)、口紅(製品番号7435WRL、ロット番号1351)、赤ワイン(製品番号7435WRL、ロット番号1612)、コーヒー(製品番号7435WRL、ロット番号1910)および血液(製品番号PEDP7435WRL、ロット番号1457)。各見本の2通りのサンプルを、実施例16または実施例17のいずれかの2mlで処理し、続いて、2〜4時間後に市販の洗濯機で洗浄する。洗浄ステップは温かい/冷たい設定で行い、安定させるために3枚の白い木綿のタオルを用いて、耐久プレス加工設定で乾燥させる。各試験について3通りのサンプルを分析する。洗浄および乾燥させた見本を、5人のパネリストが一つ一つ目で調べ、1〜5段階(1はレベルが低く、5が最も良い)に基づいて、清浄度についてランク付けする。洗濯用プレスポッターの性能試験は、CSPA DCC−Il(「家庭における洗濯の予洗スポッター染み抜き剤」)に基づく。比較例Nは、市販のプレスポッティング製剤(Shout(商標);SCジョンソン;ラシーヌ、ウィスコンシン州)を用いたことを除いて、実施例16〜17と同様に行う。比較例Oは、プレスポッティング製剤を含めない同様の洗浄工程の結果である。結果を表8に示す。
【0233】
【表8】

【0234】
実施例16は、インクおよび口紅のシミに対して比較サンプルNおよびOよりも性能が優れており、実施例17は、赤ワインおよびコーヒーのシミに対して非常に性能が優れている。しかし、比較サンプルNは、実施例16〜17または比較サンプルOには存在しないタンパク質分解酵素を含む。
【0235】
実施例18および19ならびに比較サンプルPおよびQ:洗濯用濃縮洗浄製剤
実施例18および19ならびに比較サンプルPおよびQを、20mlのホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で表9にまとめた構成成分を混合し、手で振盪することにより調製する。実施例18および19の各々において、Et−LGKを水の一部と置き換える。全4製剤は、室温で、透明で、均一な溶液である。
【0236】
【表9】

【0237】
518本のスピンドルを有するブルックフィールドDV−II+Pro粘度計を用いて、25℃で、実施例18および19ならびに比較サンプルPおよびQの粘度を測定する。結果を表10のcP欄にまとめる
【0238】
【表10】

【0239】
表10のデータから分かるように、Et−LGKが存在すると、製剤の粘度が顕著に低下する。
【0240】
実施例18〜19ならびに比較サンプルPおよびQを、1時間、2℃の冷蔵庫に置く。比較サンプルQは1時間後に濁り、全ての他の溶液は透明のままである。50℃のオーブンで再び加熱した後は、全溶液は透明で、均一である。
【0241】
実施例18〜19ならびに比較サンプルPおよびQを、1時間、−16℃の冷凍庫に置き、全溶液を凍結させる。その後、製剤の全てを、室温で解凍させる。解凍後、比較サンプルQは濁ったままである。残りの全製剤は透明で、均一な溶液に戻る。その後、実施例18および19ならびに比較サンプルPを、同じ方法で、凍結−解凍を2サイクル以上行った後も、実施例18および19ならびに比較サンプルPは透明のままである。これらの結果は、洗濯用濃縮洗浄製剤にEt−LGKを加えると、温度に安定な洗濯洗浄剤を提供することを示す。
【0242】
実施例20〜21−冷水洗濯用の濃縮洗浄製剤
実施例20〜21を、米国特許公開第2010/0041577号(メタルカ(Metalucca)社)に記載の方法と同じ方法で調製する。製剤を表11にまとめる。まとめた構成成分を20mlホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で混合し、15分間、50℃まで加熱し、室温で一晩、機械により撹拌する。両製剤とも透明で、均一な溶液である。上記の製剤の粘度を、518本のスピンドルを有するブルックフィールドDV−II+Pro粘度計を用いて測定する。結果を表11に示す。
【0243】
【表11】

【0244】
これらの溶液の粘度は、アルキルケタールエステルを含めないで調製する溶液の粘度よりも顕著に低い。
【0245】
実施例20および21は、一晩、2℃の冷蔵庫に置いた後も均一のままであり、実施例18および19に関して記載したように、凍結−解凍の3サイクル後も均一のままである。
【0246】
実施例22および比較サンプルR−深鍋および浅鍋用の水性洗浄製剤
実施例22および比較サンプルRを、20mlホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で表12にまとめた成分を混合し、手で振盪することによって調製する。両製剤とも透明で、均一な溶液である。
【0247】
【表12】

【0248】
実施例22および比較サンプルRの各々を、ホットプレート上で60℃まで加熱する。両製剤とも60℃で、透明で、均一な溶液のままであることは、両製剤は60℃超える濁り点を有することを示す。両溶液は、2℃の冷蔵庫で1時間冷却した後も、均一のままである。これらの結果は、油性洗浄製剤において、アルキルケタールエステルをジエチレングリコールブチルエーテルと置き換えることができることを示す。
【0249】
実施例23−食器用水性ゲル製剤
実施例23を表13に示した成分から調製する。
【0250】
【表13】

【0251】
NaOHを、2オンスのプリプロピレン容器中の水に加え、1時間オーブンの中で50まで加熱する。加熱した溶液を、加熱撹拌プレート上で撹拌し、キサンタンガムを2〜3分にわたって加える。界面活性剤およびEt−LGKを、この撹拌溶液に連続して加える。加熱を止め、5分間室温で撹拌しながら、炭酸カリウムをこの溶液に加える。バイアルを撹拌プレートから取り除く。この生成物の外観は半透明の灰色である。この生成物は、粘性はあるが、注ぐことは可能である。室温で5日間撹拌した後、この生成物は、一方の側にひっくり返した時に屈折しない白色ゲルまで濃厚になる。
【0252】
実施例23を、Et−LGKと水を置きかえて繰り返すと、生成物は非常に粘性があり、注ぐことができない。しかし、5日後、一方の側にひっくり返した時に、その形を保持することができない薄いゲルを形成する。それゆえに、Et−LGKは、より硬く、優れたゲル生成物を作る。
【0253】
実施例24〜26−ベビーシャンプー製剤
シャンプー製剤24〜26を表14にまとめた成分から調製する。
【0254】
【表14】

【0255】
これらの製剤の全ては、透明で、均一である。
【0256】
実施例27〜29−光沢のあるマイルドシャンプー
実施例27〜29を表15に示した成分から調製する。
【0257】
【表15】

全ての製剤の色は白色で、均一である。
【0258】
実施例30〜31−縮れ毛用シャンプー製剤
実施例30〜31を表16の示した成分から調製する。
【0259】
【表16】

実施例30および31は、予想通り、不透明で、均一である。
【0260】
実施例32〜33−緑茶を含む体洗浄製剤
実施例32〜33を表17の示した成分から調製する。
【0261】
【表17】

【0262】
実施例34〜35−シャンプー製剤
実施例34〜35を表18の示した成分から調製する。
【0263】
【表18】

【0264】
実施例34〜35は共に、透明で、均一である。
【0265】
実施例36〜37−シャワー用体洗浄製剤
実施例36〜37を表19の示した成分から調製する。
【0266】
【表19】

【0267】
実施例38〜39−硬表面用洗浄剤
別々の20mlホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で、フェーズIおよびフェーズIIを調製し、その後、撹拌しながら、フェーズIIをフェーズIにゆっくり注ぐことにより、以下の製剤を作製する。これらの成分を表20にまとめる。
【0268】
【表20】

【0269】
実施例38は、透明で、粘性の低い溶液であるが、実施例39は、濁った、わずかに粘性のあるエマルションであり、室温で一晩、安定した状態を保つ。
【0270】
実施例40および41−硬表面用洗浄濃縮物
別々の20mlホウケイ酸ガラスシンチレーションバイアルの中で、フェーズIおよびフェーズIIを調製し、その後、撹拌しながら、フェーズIIをフェーズIにゆっくり注ぐことにより、以下の製剤を作製する。これらの成分を表21にまとめる。
【0271】
【表21】

【0272】
実施例40および41は共に透明で、粘性の低い溶液である。8.5重量%の水で希釈すると、実施例40は透明のままであるが、実施例41は濁り、わずかに粘性がある。
【0273】
実施例42−石鹸カス剥離剤
5重量%のEDTA四ナトリウム、10重量%の陰イオン性界面活性剤(バイオソフトD−40)、5重量%のEt−LGKおよび80重量%の水を混合することによって、実施例42を作製する。透明で、均一な溶液が得られる。
【0274】
実施例43−界面活性剤が含まない化粧落とし製剤
5重量%のEt−LPK、19.5重量%のEt−LGKおよび5重量%の水を混合することによって、実施例43を作製する。生成物は、界面活性剤を含まない、透明で、均一な化粧落とし製剤である。
実施例44〜48−界面活性剤を含むアイメイク落とし製剤
実施例44〜48を、表22にまとめた成分から調製する。実施例44〜48の成分を、表23にまとめた順番でビーカーに加え、完全に混合する。
【0275】
【表22】

*本発明の実施例ではない。
【0276】
実施例44〜48の各々は、透明で、均一な溶液である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性共溶媒混合物に溶解する溶質を含む溶液であって、前記水性共溶媒が、前記共溶媒混合物中に存在し、水とそれらの相対的比率で混和性のある少なくとも1種類のアルキルケタールエステルおよび水を含む混合物であり、前記アルキルケタールエステルが、式:
【化1】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換され得る飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換され得る)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方が1個以上のヘテロ原子で置換されされ得り;
は低級アルキルである)
を有する溶液。
【請求項2】
前記溶質が、水99%に対してわずか1%の水溶性を有する少なくとも1種類の有機化合物を含む、請求項1に記載の溶液。
【請求項3】
前記溶質が、水混和性がやや低く、(1)アルキルケタールエステル、(2)界面活性剤、(3)最高で約30個の炭素原子を有する直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の脂肪族炭化水素、(4)2〜20個の炭素原子を有し、かつ沸点が少なくとも100℃であり得るα−オレフィン、(5)芳香族化合物、(6)各アルキル基が1〜12個の炭素原子を含むモノアルキルベンゼンまたはポリアルキルベンゼン、(7)塩化アルカン、(8)臭化アルカン、(9)テルペン、(10)融点が45℃未満であり、分子量が少なくとも190であり、少なくとも1個のアミド基、もしくはエステル基、および(少なくとも8個の炭素原子を含む)少なくとも1つのアルキル鎖を含み、かつ水99%に対して1%程度の水溶性を有する非イオン性有機化合物、(11)グリコールエーテル、(12)グリコールエーテルアセテート、(13)融点45℃未満であり、かつ水99%に対して1%程度の水溶性有する非イオン性有機シリコーン化合物、(14)長鎖アルコールまたは(15)ワックスのうちの1つ以上から選択される、請求項1または2に記載の溶液。
【請求項4】
前記水性共溶媒混合物が、分子量が250以下の水混和性が高い溶媒(複数可)をさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の溶液。
【請求項5】
前記溶質が水に対する前記溶質の溶解限度よりも高い濃度で存在する、請求項1〜4のいずれかに記載の溶液。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の溶液を含む洗浄製品。
【請求項7】
硬表面用洗浄剤、オーブン用洗浄剤、油性洗浄剤、食器洗浄製品、洗濯用液体製品または軟表面用洗浄剤である、請求項6に記載の洗浄製品。
【請求項8】
パーソナルケア洗浄製品である、請求項6に記載の洗浄製品。
【請求項9】
少なくとも1種類の髪用コンディショナーをさらに含む、請求項8に記載の洗浄製品。
【請求項10】
水およびアルキルケタールエステルを含む少なくとも1つの連続相を含むエマルションであって、前記アルキルケタールエステルが、前記連続相に存在する水および前記アルキルケタールエステルの相対的比率で水と混和性があり、構造:
【化2】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有するエマルション。
【請求項11】
請求項10に記載のエマルションを含む洗浄製品。
【請求項12】
硬表面用洗浄剤、オーブン用洗浄剤、油性洗浄剤、食器洗浄製品、洗濯用液体製品または軟表面用洗浄剤である、請求項11に記載の洗浄製品。
【請求項13】
パーソナルケア洗浄製品である、請求項10に記載の洗浄製品。
【請求項14】
分散相に存在する少なくとも1種類の髪用コンディショナーをさらに含む、請求項13に記載の洗浄製品。
【請求項15】
少なくとも1種類の界面活性剤および少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを含む組成物。
【請求項16】
少なくとも1種類のアルキルケタールエステルが構造:
【化3】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記界面活性剤が前記組成物の1〜75重量%を構成する、請求項15または16に記載の組成物。
【請求項18】
少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを5〜70重量%、および少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70重量%もしくは10〜50重量%含む、請求項15または16に記載の組成物。
【請求項19】
水、揮発性有機化合物またはそれらの混合物の合わせた重量が最高で40重量%である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤もしくは双性イオン界面活性剤、またはそれらの任意の2種類以上の混合物である、請求項15〜19のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
前記界面活性剤が前記アルキルケタールエステルに溶解しているか、または前記界面活性剤およびアルキルケタールエステルが、1種類以上の追加の構成成分と共に単相混合物を形成する、請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
前記アルキルケタールエステルが連続相を形成するか、または連続相に存在し、その際、前記界面活性剤が分散相を形成する、請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
前記アルキルケタールエステルおよび前記界面活性剤が共に、(a)エマルションの液体連続相に分散する分散相を形成するか、もしくは分散相に存在するか、または(b)エマルションの共連続相を形成するか、もしくは共連続相に存在する、請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項24】
前記界面活性剤および前記アルキルケタールエステルが共に、水性の連続相を含むエマルション中に分散相を形成する、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
前記アルキルケタールエステルおよび前記界面活性剤が、前記組成物中に共連続相を形成するか、または共連続相に存在する、請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
請求項15〜20のいずれかに記載の組成物が連続相、共連続相または分散相を形成するエマルション。
【請求項27】
水相に溶解する、請求項15〜20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
前記水相が有機層に分散する、請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
前記有機層が少なくとも1種類のアルキルケタールエステルも含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
洗浄組成物である、請求項15〜29のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項31】
前記アルキルケタールエステルが、Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKおよびEt−LGKのうちの1種類以上である、請求項15〜30のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項32】
前記アルキルケタールエステルが、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKのうちの1種類以上である、請求項15〜30のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項33】
Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKおよびEt−LGKから選択される少なくとも1種類のアルキルケタールエステル、ならびにn−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKから選択される1種類以上のアルキルケタールエステルを含む、請求項15〜30のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項34】
a)水を20〜99重量%;
b)少なくとも1種類のアルキルケタールエステル(複数可)を0.1〜25重量%;ならびに
c)少なくとも1種類の界面活性剤を0.1〜20重量%
を含む洗浄製剤。
【請求項35】
前記アルキルケタールエステルが構造:
【化4】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する、請求項34に記載の洗浄製剤。
【請求項36】
前記アルキルケタールエステルが、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルを含む、請求項35に記載の洗浄製剤。
【請求項37】
水を50〜95重量%、少なくとも1種類の界面活性剤を1〜10重量%、および構成成分b)を0.1〜10重量%を含み、さらに、構成成分b)は、Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKのうちの1種類以上である、請求項34〜36のいずれかに記載の洗浄製剤。
【請求項38】
構成成分d)〜p)のうちの少なくとも1種類をさらに含み、d)〜p)が、
d)1種類以上の噴霧剤;
e)1種類以上の水混和性がやや低い有機溶媒(複数可);
f)1種類以上の水混和性が高い有機溶媒;
g)1種類以上の抗菌剤;
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤;
i)1種類以上の漂白剤;
j)1種類以上のpH調整剤(複数可);
k)1種類以上の染色剤;
l)1種類以上の水溶性の無機塩;
m)1種類以上の増粘剤;
n)1種類以上のタンパク質分解酵素;
o)1種類以上の研磨剤;ならびに
p)1種類以上の香料
である、請求項34〜37のいずれか1項に記載の洗浄製剤。
【請求項39】
構成成分e)を最高で5重量%、構成成分f)を最高で5重量%、構成成分g)を最高で2重量%、構成成分h)を最高で30重量%、構成成分i)を最高で10重量%、構成成分k)を最高で5重量%、構成成分l)を最高で10重量%、構成成分m)を最高で10重量%および構成成分n)を最高で1重量%含む、請求項38に記載の洗浄組成物。
【請求項40】
水を1〜80重量%、アルキルケタールエステルを1〜40重量%、ならびに界面活性剤を0.1〜10重量%含む洗浄製剤。
【請求項41】
前記アルキルケタールエステルが構造:
【化5】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する、請求項40に記載の洗浄製剤。
【請求項42】
前記アルキルケタールエステルが、少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルを含む、請求項40または41に記載の洗浄製剤。
【請求項43】
さらに、少なくとも1種類の水混和性がやや低いアルキルケタールエステル(複数可)を最高で25重量%含む、請求項42に記載の洗浄製剤。
【請求項44】
水が30〜80重量%を構成し、水混和性が高いアルキルケタールエステルが前記組成物の5〜25重量%を構成し、かつMe−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKまたはEt−LGKから選択され、水混和性がやや低いアルキルケタールエステルが前記組成物の0.1〜10重量%を構成し、かつn−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKから選択される、請求項43に記載の洗浄組成物。
【請求項45】
構成成分d)〜p)のうちの少なくとも1つをさらに含み、d)〜p)が、
d)1種類以上の噴霧剤;
e)1種類以上の水混和性がやや低い有機溶媒(複数可);
f)1種類以上の水混和性が高い有機溶媒;
g)1種類以上の抗菌剤;
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤;
i)1種類以上の漂白剤;
j)1種類以上のpH調整剤(複数可);
k)1種類以上の染色剤;
l)1種類以上の水溶性の無機塩;
m)1種類以上の増粘剤;
n)1種類以上のタンパク質分解酵素;
o)1種類以上の研磨剤;ならびに
p)1種類以上の香料
である、請求項40〜44のいずれか1項に記載の洗浄組成物。
【請求項46】
構成成分e)を最高で5重量%、構成成分f)を最高で5重量%、構成成分g)を最高で2重量%、構成成分h)を最高で30重量%、構成成分i)を最高で10重量%、構成成分k)を最高で5重量%、構成成分l)を最高で10重量%、構成成分m)を最高で10重量%および構成成分n)を最高で1重量%含む、請求項45に記載の洗浄組成物。
【請求項47】
a)水を40〜75重量%、b)少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを0.1〜25重量%、c)少なくとも1種類の界面活性剤を0.1〜45重量%ならびに構成成分h)、i)およびo)のうちの少なくとも1つを含む洗浄組成物であって、h)、i)およびo)が、
h)1種類以上のビルダーまたはキレート剤;
i)1種類以上の漂白剤;ならびに
o)1種類以上の研磨剤
である洗浄組成物。
【請求項48】
a)水を50〜95重量%、少なくとも1種類のアルキルケタールエステルを0.1〜25重量%、および少なくとも1種類の界面活性剤を0.1〜45重量%、ならびにh)、i)、o)、q)およびr)のうちの少なくとも1つを含む洗濯用液体製剤であって、h)、i)、o)、q)およびr)が、
h)少なくとも1種類のビルダーまたはキレート剤;
i)少なくとも1種類の塩素系漂白剤または非塩素系漂白剤;
o)1種類以上の研磨剤;
q)1種類以上の沈着防止剤;ならびに
r)1種類以上の光沢剤
である洗濯用液体製剤。
【請求項49】
前記アルキルケタールエステルが構造:
【化6】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する、請求項48に記載の洗濯用液体製剤。
【請求項50】
a)水;
b)少なくとも1種類の水混和性が高いアルキルケタールエステルを5〜70重量%;
c)少なくとも1種類の界面活性剤を5〜70重量%;ならびに
h)、i)、o)、q)およびr)のうちの少なくとも1つを含む洗濯用濃縮液体製剤であって、h)、i)、o)、q)およびr)が、
h)少なくとも1種類のビルダーまたはキレート剤;
i)少なくとも1種類の塩素系漂白剤または非塩素系漂白剤;
o)1種類以上の研磨剤;
q)1種類以上の沈着防止剤;ならびに
r)1種類以上の光沢剤
であり、
前記洗濯用濃縮液体製剤が、水および/または揮発性有機化合物の合わせた重量をわずか50重量%含む洗濯用濃縮製液体剤。
【請求項51】
前記アルキルケタールエステルが構造:
【化7】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する、請求項50に記載の洗濯用濃縮液体製剤。
【請求項52】
少なくとも1種類の界面活性剤、アルキルケタールエステル、(担体、研磨剤、もしくは固体の漂白剤を含む)固相、ならびに水をわずか5%含む(前記界面活性剤、アルキルケタールエステルおよび水が、存在する場合、前記固相に担持される)洗濯用粉末洗剤、粉末もしくは粒状の食器洗浄製品または粉末漂白洗浄剤。
【請求項53】
水を少なくとも20重量%、式:
【化8】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有するアルキルケタールエステル、ならびにs)〜w)から選択される1種類以上の構成成分を含むパーソナルケア洗浄製品であって、s)〜w)が、
s)パラフィン油、ナフテン油または芳香族鉱油;
t)融点が45℃未満であり、分子量が少なくとも190であり、少なくとも1個のアミド基またはエステル基、および少なくとも8個の炭素原子を含む少なくとも1つのアルキル鎖を含み、水99%に対し1%程度の水溶性を有する非イオン性有機化合物類;
u)融点が45℃未満であり、かつ水99%に対して1%程度の水溶性を有する非イオン性有機シリコーン化合物類;
v)長鎖アルコール類;ならびに
w)ワックス類
であるパーソナルケア洗浄製品。
【請求項54】
前記アルキルケタールエステルが、Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKおよびEt−LGKのうちの1種類以上である、請求項53に記載の製品。
【請求項55】
Me−LGK、Me−AcAcGK、Et−AcAcGKおよびEt−LGKから選択される少なくとも1種類のアルキルケタールエステル、ならびにn−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKから選択される1種類以上のアルキルケタールエステルを含む、請求項54に記載の製品。
【請求項56】
シャンプー、体用洗浄剤、女性用生理用品または洗顔洗浄剤である、請求項53〜55のいずれかに記載の製品。
【請求項57】
前記アルキルケタールエステルが、n−プロピル−LGK、n−ブチル−LGK、エチル−LPKおよびエチル−LEKのうちの1種類以上である、請求項53に記載の製品。
【請求項58】
化粧落としである請求項57に記載の製品。
【請求項59】
少なくとも1種類の界面活性剤をさらに含む、請求項53〜58のいずれかに記載の製品。
【請求項60】
塩基水溶液、汚れを除去する実質的有効量の前記界面活性剤、硬さを取り除く有効量の隔離剤、およびアルキルケタールエステルが実質的部分を占める洗浄組成物。
【請求項61】
アルカリ源、アルカリに安定な界面活性剤、アルカリに安定な隔離剤およびアルキルケタールエステルを含む食器洗浄機用粉末組成物。
【請求項62】
水媒体、界面活性剤、硬質隔離剤(hardness sequestrate
agent)、アルカリ源、アルキルケタールエステルおよび染料または香料が大部分を占める手洗い用水性食器洗浄剤。
【請求項63】
アルカリ源、アルキルケタールエステルおよびアルカリに安定な水性増粘剤を含む食器洗浄機用水性ゲル製剤。
【請求項64】
塩基水溶液、陰イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤ならびにアルキルケタールエステルを含む硬表面用水性洗浄剤。
【請求項65】
塩基水溶液および有機界面活性剤、有機隔離剤、抗菌剤ならびにアルキルケタールエステルを含む硬表面用水性殺菌洗浄剤。
【請求項66】
水、パイン油、起泡性界面活性剤、殺菌剤およびアルキルケタールエステルを含むパイン含有水性洗浄剤。
【請求項67】
無機物質の研磨剤、界面活性剤、アルキルケタールエステルおよび塩素系漂白剤または酸素系漂白剤が大部分を占める酸化剤供給源を含む粉末洗浄剤。
【請求項68】
水、低級アルカノールおよびアルキルケタールエステルが大部分を占めるガラス用水性洗浄剤組成物。
【請求項69】
塩基水溶液、アルカリ性グリコールエーテル溶媒を含む溶媒混合物、アルキルケタールエステル、水酸化ナトリウム源、およびアルカリに安定な界面活性剤が大部分を占めるスプレー式オーブン洗浄剤。
【請求項70】
請求項1〜69のいずれかの組成物を汚れ基質と接触させることと、その後、除去された汚れと共に前記組成物の洗浄剤を除去することとを含む、汚れの基質を洗浄する方法。
【請求項71】
前記除去が、拭き取ること、掃除機をかけること、機械的除去、吸収材への吸収、および/またはすすぎのうちの1つ以上のステップによって行われる、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
少なくとも1つの機械的な汚れ除去ステップをさらに含む、請求項70または71に記載の方法。
【請求項73】
請求項6〜8のいずれかの洗浄製品を汚れ基質と接触させることと、その後、除去された汚れと共に前記組成物の洗浄剤を除去することとを含む、汚れの基質を洗浄する方法。
【請求項74】
請求項10〜12のいずれかの洗浄製品を汚れ基質と接触させることと、その後、除去された汚れと共に前記組成物の洗浄剤を除去することとを含む、汚れの基質を洗浄する方法。
【請求項75】
水における非イオン性界面活性剤の溶液の濁り点を上昇させる方法であって、構造:
【化9】

(式中、aは0または1〜12の整数であり;
bは0または1であり;
は水素、1〜18個の炭素原子を有する飽和または不飽和炭化水素基、または1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい飽和または不飽和炭化水素基であり;
、R、およびRは、独立して、メチレン、アルキルメチレン(前記アルキル基は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよい)、またはジアルキルメチレンであり、前記アルキル基のいずれかまたは両方は1個以上のヘテロ原子で置換されていてもよく;
は低級アルキルである)
を有する水混和性が高いアルキルケタールエステルを前記溶液に加えるステップを含む方法。
【請求項76】
前記アルキルケタールエステルがEt−LGKである、請求項75に記載の方法。

【公表番号】特表2012−528898(P2012−528898A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513330(P2012−513330)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/036720
【国際公開番号】WO2010/138907
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(510015279)サジティス・インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】