説明

溶接ポリイミド中間転写ベルトおよび該ベルトの製造方法

【課題】パズルカットシームを有しないが、代りに溶接シームを有する溶接中間転写ベルトを提供し、それによって、指でもってパズルカットシームを一緒に手作業によって接合するような労働集約的な工程もなくさらに長時間の高温および高湿度状態調節工程もなしで製造し得るベルトを提供する。現在のパズルカットシームよりも強いシームを有するベルトを提供する。また、カラー装置用のより高級な円周溶接可能ベルトを提供する。
【解決手段】溶接中間転写ベルト、および主として少なくとも1種のポリイミドポリマーから製造された基体を有する該溶接中間転写ベルトの製造方法。溶接は、超音波または他の方法で溶接され、比較的薄いシーム厚および小さい溶接段差のような好ましい特性を有する。溶接は、重ね合せまたはマイターカットであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写部材、さらに詳細には、像上のデジタル画像等を含む静電写真、例えば、ゼログラフィー装置または機器において現像を転写するのに有用な中間転写部材に関する。各実施態様において、充填ポリイミド、例えば、ポリアニリン充填ポリイミドのような充填ポリマーを含む層または基体を含む中間転写部材が選択される。各実施態様において、溶接可能な中間転写部材は、高度に労働集約性であるパズルカットシームを必要としない。上記溶接可能な中間転写部材を製造する正味の製造コストは、各実施態様において節減される。各実施態様において、上記溶接中間転写部材は像形性である。
【背景技術】
【0002】
典型的な静電写真複写装置においては、コピーすべきオリジナル(原像)の光像を静電潜像の形で感光性部材上に記録させ、その後、この潜像を、一般にトナーと称する検電性熱可塑性樹脂粒子を塗布することによって可視化する。一般に、静電潜像は、現像剤混合物をこの潜像と接触させることによって現像する。現像剤混合物は、摩擦電気的に付着しているトナー粒子を有する担体粒子を通常含む乾燥現像剤混合物、或いは分散させたトナー粒子を含む液体担体を含み得る液体現像剤物質を含み得る。現像剤物質は前進して静電潜像と接触し、トナー粒子が像形状にその上に付着する。その後、現像をコピーシートに転写する。現像は、コーティーングした中間転写ウェブ、ベルトまたはコンポーネントに転写させ、その後、現像をこれら中間転写部材から永久的な基体へ極めて高い転写効率でもって転写させることが有利である。その後、トナー像は、通常、感光性部材自体または平坦紙のような他の支持シートであり得る支持体上に定着または融合させる。
トナー像を像形成部材と中間転写部材間の電位によって静電的に転写する静電写真プリンティング装置においては、中間転写部材へのトナー粒子の転写およびその保持は、像受入れ基体に最終的に転写した像が高解像力を有するように、できる限り完全でなければならない。実質的に100%のトナー転写は、像を含むトナー粒子の殆どまたは全部が転写され且つ残留トナーが像が転写された表面上に殆ど残らないときに生ずる。
【0003】
中間転写部材は、適度のプロセス速度での高処理量の達成、1以上の転写ステーションを使用する1成分以上のカラーの同時現像を使用するカラーシステムにおける最終カラートナー像の見当の改善、並びに使用し得る最終基体範囲の拡大のようなプラスの特性を与える。しかしながら、中間転写部材を使用する欠点は、トナー粒子と転写部材間で生ずる電荷交換(最終的に、完全よりも低いトナー転写に至り得る)の可能性を与える複数の転写工程を必要とすることである。その結果は、像受入れ基体上での低解像力像および像の劣化である。像がカラーである場合、像は、色ずれおよびカラー劣化をさらに被り得る。さらに、液体現像剤中への荷電剤の混入は、トナーの改良された荷電性に基づく許容し得る品質の像および許容し得る解像力を与えるものの、トナーと中間転写部材間の電荷交換問題を増悪させ得る。
【0004】
中間転写部材の抵抗率を制御する試みは、例えば、イオン性添加剤および/またはカーボンブラックのような導電性充填剤を外側層に添加することによって成されている。例えば、米国特許第6,397,034号は、ポリイミド中間転写部材層中でのフッ素化炭素充填剤の使用を開示している。ポリイミド中でのポリアニリン充填剤の使用は、米国特許第6,602,156号に記載されている。しかしながら、該米国特許は、ポリアニリン充填ポリイミドパズルカット継ぎ合せベルトを開示している。ポリアニリン充填ポリイミドパズルカット継ぎ合せベルトの使用は、他の充填ベルトを上回る改良された機械的および電気的特性を有するベルトを提供している。しかしながら、パズルカット継ぎ合せベルトの製造は労働集約的で極めてコスト高であり、パズルカットシームは、幾つかの実施態様において、時には脆弱である。パズルカット継ぎ合せベルトの製造方法は、長時間の高温および高湿度状態調節工程を必要とする。状態調節工程においては、各個々のベルトはラフに切断され、巻き上げられて、45℃および85%相対湿度に環境的に制御されている状態調節チャンバー内におよそ20時間置かれる。ベルトを状態調節チャンバーから取出し得る前に、ベルトを周囲条件に戻して凝縮および透かしを阻止するためにさらに3時間を要する。この状態調節操作は、ベルトをカラープリンターにおける使用のための適切な抵抗率範囲にもたらすために必要とする。状態調節工程は、ベルト材料のシートを状態調節前にラフに切断して寸法付けすることを必要とする。このことは、パズルカット継ぎ合せベルトの製造方法を自動化することを事実上不可能にしている。上記24時間の高温および高湿度状態調節工程によらなければ、ベルトの電気特性ひいては像品質は、数か月間の間安定ではないであろう。
【0005】
また、上記1日間の高温および高湿度状態調節工程の後、パズルカット継ぎ合せベルトは、シームでのテープまたは接着剤の使用によりさらに整備される。この工程の後、作業者が指でもってパズルカット片を一緒に手作業ジッパー留めをする高度に労働集約的な工程が続く。一旦継ぎ合せすると、パズルカットシームの強度は、パズルカット片首部の強度に限定される。殆どのベルト破壊欠損は、パズル首部が破壊するときに生ずる。
より小さい円周状中間転写部材が押出加工または回転成形によって製造されている。しかしながら、押出加工および回転成形は、大きめの円周を必要とするベルトにおいてはコスト効率的ではない。大きめの円周ベルトは、カラー直列エンジンアーキテクチャ装置において必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、パズルカットシームを有しないが、代りに溶接シームを有する溶接中間転写ベルトを提供し、それによって、指でもってパズルカットシームを一緒に手作業によって接合するような労働集約的な工程もなくさらに長時間の高温および高湿度状態調節工程もなしで製造し得るベルトを提供することが望まれている。さらに、現在のパズルカットシームよりも強いシームを有するベルトを提供することも望まれている。また、カラー装置用のより高級な円周溶接可能ベルトを提供することも望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの実施態様は、主として少なくとも1種のポリイミドポリマーを含むベルト基体と、溶接シームとを含む中間転写ベルトである。
本発明のもう1つの実施態様は、主として少なくとも1種のポリイミドポリマーを含む中間転写ベルトの溶接方法であって、未継ぎ合せポリイミドベルトの2つの末端部分を超音波溶接用ホーンの近くに取付け;上記超音波溶接用ホーンを移動させて上記末端部分の少なくとも1つと物理的に接触させ;そして、上記超音波ホーンにより十分なエネルギーを与えて上記末端部分の少なくとも1部内の温度をポリイミドポリマーのガラス転移温度よりも高く上昇させることを特徴とする。
【0008】
本発明のさらにもう1つの実施態様は、静電潜像を受入れるための電荷保持性表面;トナーを上記電荷保持性表面に塗布して上記静電潜像を現像し且つ現像を上記電荷保持性表面上に形成させる現像コンポーネント;主として少なくとも1種のポリイミドポリマーを含むベルト基体と、溶接シームとを含む中間転写ベルト;および定着用コンポーネントを含む記録用媒体上への像形成用装置である。
本発明をより一層理解するためには、添付図面を参照し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、ポリアニリン充填ポリイミド層または基体を含む中間転写部材を説明する。各実施態様において、上記ポリアニリン充填剤は、相対的に小粒度を有する。各実施態様において、上記中間転写部材の抵抗率は、相対的に高い。
上記中間転写部材は、溶接可能であり、パズルカットシームの存在を必要としない。代りに、上記ポリアニリン充填ポリイミドベルトのシームは、溶接可能である。また、上記溶接可能なポリアニリン充填ポリイミドベルトは、状態調節工程を必要とせず、超音波溶接してポリアニリン充填ポリイミド材料自体と同等にまたはそれ以上に強いシームを形成させ得る。ポリアニリン充填ポリイミド配合物は、室内の温度および湿度において数時間以内で十分に状態調節する。従って、高温および高湿度状態調節を必要としない。また、ポリアニリン充填ポリイミドロール全体を自動化超音波溶接シーム製造ラインのような自動化製造装置中に搭載し得る。従って、溶接可能なポリアニリン充填ポリイミドベルトは、伝統的なパズルカット継ぎ合せポリイミドベルトおよび他の継ぎ合せ方法よりもはるかに低コストで製造し得る。本発明者等は、ポリアニリンの割合を変えることにより、シートの抵抗率を調整し、現在の中間転写ベルト特性に合致させ或いは将来の中間転写ベルトにおける要件を満たし得ることを見出した。さらに、本発明者等は、ポリアニリンの平均粒度を変化させることが材料表面の粗面性を変えることも見出した。
さらに、本発明の溶接可能なポリアニリン充填ポリイミドベルトは、カーボンブラックおよび他の充填剤使用の必要性を有しないが、各実施態様において、カーボンブラックまたは他の充填剤を添加してもよい。
【0010】
図1に関しては、典型的な静電写真複写装置において、コピーすべきオリジナルの光像を感光性部材上に静電潜像の形で記録させ、この潜像を、その後、一般にトナーと称する検電性熱可塑性樹脂粒子を塗布することによって可視化している。詳細には、感光体10を、動力源11から電圧を加えた荷電器12によって、その表面上で荷電する。その後、上記感光体をレーザーおよび発光ダイオードのような光学装置または像入力装置13からの光に像形成的に露光させて、上記表面上に静電潜像を形成させる。一般に、静電潜像は、現像剤ステーション14からの現像剤混合物を静電潜像と接触させることによって現像する。現像は、磁力ブラシ、粉末塗布または他の公知の現像方法を使用して実施し得る。
トナー粒子を上記光導電性表面上に像形状に付着させた後、トナー粒子を、コピーシート16に、加圧転写または静電転写であり得る転写手段15により転写する。
【0011】
現像の転写を終えた後、コピーシート16は、図1で融合ロールおよび加圧ロールとして示している融合ステーション19に前進し、ここで、現像を、コピーシート16を融合用部材20と加圧用部材21の間に通すことにより、コピーシート16に融合させ、それによって永久像を形成させる。転写後の感光体10は、クリーニングステーション17に進み、そこで、感光体10上に残存し得るトナーを、ブレード22(図1示しているような)、ブラシまたは他のクリーニング装置を使用して感光体からクリーニングする。
【0012】
図2は、本発明の1つの実施態様を示しており、像形成部材10と転写ロール9の間に位置させた中間転写部材15を描いている。像形成部材10は、感光体ドラムで例示している。しかしながら、他の適切な像形成部材としては、イオノグラフィー用ベルトおよびドラム類、電子写真用ベルト類等のような他の静電写真像形成性受容体があり得る。
図2のマルチ像形成システムにおいては、転写する各像を上記像形成ドラム上に像形成ステーション13で形成させる。その後、これらの象の各々を、現像剤ステーション14で現像し、中間転写部材15に転写する。象の各々は、感光体ドラム10上で形成させ、順次現像し、その後、中間転写部材15に転写してもよい。別法においては、各像を感光体ドラム10上に形成させ、現像し、中間転写部材15に見当に合せて転写してもよい。本発明の好ましい実施態様においては、上記マルチ像形成システムは、カラーコピーシステムである。このカラーコピーシステムにおいては、コピーする各々のカラー像を感光体ドラム10上に形成させる。各カラー像を現像し、中間転写部材15に転写する。別法においては、各カラー像を感光体ドラム10上に形成させ、現像し、中間転写部材15に見当に合せて転写してもよい。
【0013】
現像後、現像剤ステーション14からの荷電トナー粒子3は、感光体ドラム10がトナー粒子3の電荷と反対の電荷2を有するので、感光体10に引付けられ、保持される。図2においては、トナー粒子は負荷電されているように示し、感光体ドラム10は正荷電されているように示している。これらの電荷は、使用するトナーと装置の性質次第で、逆であってもよい。好ましい実施態様においては、トナーは、液体現像剤中に存在する。しかしながら、本発明は、各実施態様において、乾燥現像系においても有用である。
感光体ドラム10の反対側に位置したバイアス転写ロール9は、感光体ドラム10の表面よりも高電圧を有する。バイアス転写ロール9は、中間転写部材15の裏面6を正電荷により荷電している。本発明の別の実施態様においては、コロナまたは任意の他の荷電メカニズムを使用して中間転写部材15の裏面6を荷電し得る。
負荷電トナー粒子3は、中間転写部材15の前面5に、中間転写部材15の裏面6上の正電荷1によって引付けられる。
【0014】
上記中間転写部材は、図2に示しているようなシート、ウェブまたはベルトの形状、或いはロール形または他の適切な形状であり得る。本発明の好ましい実施態様においては、上記中間転写部材はベルト形である。本発明のもう1つの実施態様においては、図示してはいないが、上記中間転写部材はシート形である。
トナー潜像を感光体ドラム10から中間転写部材15へ転写した後、該中間転写部材は、加熱および加圧下に、紙のような像受け入れ基体に接触させ得る。その後、中間転写部材15上のトナー像を、像形状で、紙のような基体に転写し定着させる。
図3は、本発明の1つの実施態様に従う1つの例の中間転写部材15の断面図を示し、基体30を描いている。ポリアニリン充填剤31は、ポリイミド材料中の分散相内に存在するように示している。中間転写部材15は、図3に示すような単一層(基体がポリアニリン充填ポリイミドを含む)であり得、或いは約2〜約5層のポリアニリン充填ポリイミド材料からの複数層であり得る。
【0015】
図5は、溶接シーム34を有する中間転写ベルト33の1つの実施態様を示す。ベルト33は、ロール32の周りに位置させる。用語“溶接可能”とは、溶融しそれ自体に付着し、各実施態様において、強力な機械的結合を形成する物質を称する。溶融は、温プラテンによる直接加熱;赤外ランプ、e-ビーム、レーザーまたは他の照射法による間接加熱によって誘発させ得る。図5は、溶接シーム34を有する中間転写ベルト33を示している。ベルト33は、ロール32の周りに位置させている。継ぎ合せ可撓性像形成ベルトの溶接方法は、新規ではない。例えば、米国特許第6,328,922号および第6,197,461号を参照されたい。また、Improved Flexible Imaging Member Seam Treatmentと題する米国特許出願第10/063,971号;Flexible Imaging Member Seam Treatment Article and Preparation Method Thereofと題する米国特許出願第10/063,973号;および2004年6月18日に出願されたLaser Welded Photoreceptor Belts with Quartz Pressure Plate Welding Seam Controlと題する米国特許第10/ 号 (弁理士受領番号 A2532-US-NP)も参照されたい。これらの各々は、その全体を参考として本明細書に引用する。公知の溶接方法としては、加圧加熱融合法、レーザー加熱溶接法、溶媒溶接法、および最も一般的には超音波溶接法がある。しかしながら、今日まで、主としてポリイミドポリマーを含む中間転写像形成ベルトを溶接することは、前述した理由により、可能ではなかった。
【0016】
ポリイミド系中間転写ベルト(ITB)の適切な溶接方法の1つの実施態様を、図6に関連して説明する。そのような超音波溶接方法は、感光体ベルトに関連して加工することが知られている同様な方法から採用する。図6においては、ベルト33(その全体は図示していない)は、継ぎ合せ前の末端部分36および35を含む。継ぎ合せる前に、末端部分35と36を約200μm〜約500μm、好ましくは約270μm〜約330μm範囲、または約300μmまで重ね合わせる。末端部分35と36を、継ぎ合せ操作の間、典型的にはシーム34の領域近くであるが該領域からは離れて間隔をおいたベルト33の部分上に真空を適用するような保持手段(図示せず)によって所定位置に保持する。
【0017】
図6に示す実施態様においては、溶接エネルギーは、超音波溶接用ホーン37によって与える。溶接を生じさせるためには、十分なエネルギーを正確な位置に伝播させて溶接領域(図6では間隔39により示している)の温度をポリイミドITB材料のガラス転移温度よりも高く上昇させなければならない。図6に示す実施態様における超音波溶接においては、溶接領域39内に与えるエネルギー量は、シグナル増幅、シグナル周波数、並びに溶接領域39の幅に沿った接近および溶接領域39内の上部溶接表面への接近のような上記ホーンの接近によって制御する。約385℃(725°F)のガラス転移温度を有するポリイミドにおいては、十分なエネルギーは、約20 KHz〜約60 KHz、好ましくは約30 KHz〜約50 KHz範囲、または約40 KHzの周波数で重ね合せ末端部分36と物理的に接触させた適切な溶接用ホーンによって与え得る。上記溶接ホーンのシグナル増幅またはストローク長は、5.08μm(0.2ミル(0.0002インチ))〜約50.8μm(2ミル)、好ましくは約12.7μm(0.5ミル)〜約38.1μm(1.5ミル)の範囲、または約20.32μm(0.8ミル)であり得る。上記ホーンを、シーム34に沿って、約2.54mm/秒(0.1インチ/秒)〜約15.24mm/秒(0.6インチ/秒)、好ましくは約5.08mm/秒(0.2インチ/秒)〜約30.48mm(0.4インチ/秒)範囲、または約7.62mm(0.3インチ/秒)の速度で移動させる場合、上記特性を有するシグナルが十分な振動エネルギーを与えて末端部分35と36に十分な摩擦を生じさせて溶接領域39の少なくとも1部の温度を約360℃(680°F)〜約399℃(750°F)範囲、好ましくは約385℃(725°F)のガラス転移温度よりも高く上昇させるものと信じている。
【0018】
均一で耐久性のある比較的平滑な溶接を得るためには、上記溶接パラメーター以外の他の要因も重要になる。1つのそのような要因は、ホーン37によって与えられた音波シグナルの有効幅である。図6においてホーン37は、溶接領域39の幅におよそ等しいその音波ベルの物理的幅を有して示している。溶接領域39は、この実施態様においては、末端領域35と36の重ね合せ領域+該重ね合せ領域内の溶接処理に由来する溶接跳散領域に及ぶ重ね合せ領域のいずれの側の領域の双方を含む。音波ベルの物理的寸法の如何にかかわらず、ガラス転移温度を上回る十分なエネルギーを少なくとも重ね合せ領域全体上に、好ましくは同様に溶接跳散領域上にも与えるべき適切な溶接が必要であると信じている。
【0019】
中間転写ベルトにおいて満足し得る溶接を得るもう1つの要因は、溶接パイル(積み重なり)、即ち、シーム領域のベルト高の調整である。そのような溶接パイルの調整は、制御されてない或いは見当違いの溶接跳散が溶接パイルまたは溶接粗さの増大をもたらし得ることから、多くの場合は溶接跳散の制御を含む。溶接パイルが高く或いは粗いほど、中間転写ベルトの溶接部分とロール、クリーニングブレードまたはブラシ、および他の中間転写ベルトと接触する部材との間の摩擦は大きくなる。そのような摩擦の最小化は、コンポーネントの寿命および性能を延長し、それによってシステムの維持コストを節減し、システム性能を改善する。
【0020】
図6に示す実施態様においては、パイル高および溶接跳散は、ホーン37と重ね合せ末端部分36および35の少なくとも1つの間の直接接触によって制御する。上述したように、そのような直接接触は、ホーン37と溶接領域39間のエネルギー移動を増大させる。ホーン37を、溶接領域39全体に交差する支持プラテン41に本質的に水平の形状を有する着地領域40と一緒に用いた場合も、ホーン37のそのような水平着地領域40は、溶接パイル高および溶接跳散の有効な制御を与え得る。とりわけ、80μm±5μm(3.2ミル±0.02ミルに等しい)の材料厚を有するポリイミド中間ベルト基体においては、着地領域40は、プラテン41上の末端領域35の厚さ(約130μm±6μm(3.28ミル±0.01ミル))の上の約50.55μm(1.99ミル)〜約51.05μm(2.01ミル)、好ましくは約50.8μm(2.0ミル)に位置させ得る。溶接領域39上のそのような飛行高さは、末端部分35と36がそれらのガラス転移温度に達しそれを越えたときに形成される溶接パイルおよび溶接跳散を有効に“耕地化し”、平坦化し、幾分拡散させる。ホーン37は、そのベル40と一緒に、溶接領域39上にしっかり固定してもよく、或いは図6で矢印38で示すバイアス圧力によって浮遊させてもよい。望ましい溶接を生ずる適切なバイアス力は、約0.454〜約2.722kg(約1〜約6ポンド)、好ましくは約0.907〜約1.814kg(約2〜約4ポンド)の範囲、または約1.361kg(約3ポンド)であり得る。
【0021】
図7に示すように、上記のおよそ80μmのポリイミド系基体材料を使用した結果は、厚さ約110μm〜約130μm、好ましくは厚さ約120μmの溶接シーム厚51である。このことは、基体厚を約30〜約50μm、好ましくは約40μm越えるシーム厚と言換えられる。パーセントとしては、シーム厚は、元の基体厚の約137%〜約163%、好ましくは約150%の範囲にあり得る。基体ベースを超える溶接段差52(溶接シームの高さ)は、基体ベースの上の約20μm〜約45μmの範囲、好ましくは基体ベースの上の約35μmを越えない量であり得る。これは、基体ベース厚のパーセントとして、基体ベース上で基体ベースの約25%〜約57%、好ましくは約44%の範囲の溶接段差52と言換えられる。
【0022】
良好な溶接を形成させるもう1つの要因は、許容し得る溶接を形成させると直ぐに、できる限り多くの熱を除去することである。そのような熱を除去しないと、熱により発泡が生じ、制御されない溶接流が溶接シームを不均一で耐久性の低いものとし、摩擦の増大をもたらす傾向にある。図6に示す実施態様においては、熱の除去は、ホーン37を溶接シームと接触させることにより且つホーン37を約230 W/M摂氏度、好ましくは約245 W/M摂氏度よりも高い熱伝導度パラメーターを有する熱伝導性材料から製造することによって達成される。そのような材料の例は、銅、金、ダイアモンドおよびアルミニウムの多くの合金類である。末端領域35と36に衝突するときのホーンの高研磨性での使用故に、ダイアモンドおよびある種のアルミニウム合金のような比較的耐摩耗性の材料が好ましい。実験によれば、アルミニウム合金6061 T6がこの目的のために適切であることが判明している。
【0023】
本発明のもう1つの実施態様は、図8に示している。この実施態様においては、末端領域45と46は、マイターカットされ、溶接前に接合されている。これは、図6および7に示した単純な重ね合せシームと対照的である。図8におけるシームは図6において開示した方法と同様な方法で既に溶接されているけれども、溶接前のマイターカットは、点線47で示している。有効な溶接の後では、線47に沿う末端領域45と46の領域は殆ど検知さるべきでない。マイターカット末端部分45と46の利点は、溶接シーム厚61と溶接段差62が図7で示す匹敵し得る溶接シーム厚さ51と溶接段差高52よりも小さいことである。とりわけ、約80μm±5μmの厚さを有するベース基体においては、マイターカット溶接シームは、約100μm〜約120μm範囲、好ましくは約110μmの溶接シーム厚を有し得る。割合としては、該シーム厚は、元の厚さの約125%〜約150%の範囲、好ましくは約138%であり得る。この例の溶接段差高は、約15μm〜約40μmの範囲、好ましくは20μmを越えない量であり得る。これは、基体ベース厚のパーセントとして、基体ベース厚の約18〜約50%の範囲、好ましくは約25%と言換えられる。
【0024】
上述したように、上記超音波溶接法のような溶接方法は、パズルカット継ぎ合せ操作、時間消費性の状態調節工程および更なる充填剤の使用を回避する能力故に、著しくコスト効率的である。溶接ベルト33は、各実施態様において、後の仕上げ加工がない場合でさえも比較的平滑なシームを有し得る。そのような平滑シームの利点は、平滑表面上でのブレードクリーニングがでこぼこの多い表面またはでこぼこなシーム上でよりもはるかに良好なことである。摩擦が低いほど、クリーニングブレードのサイクル寿命も向上する。当該技術において知られているように、シーム上の平滑表面は、各実施態様において、シーム上のベルト上にコーティーングを施すことによっても得ることができる。当該技術において知られているように、そのようなコーティーングおよび平滑化は、像形成性シームを有するベルトの製造を可能にする。満足し得る機械特性、接着特性および平滑特性を与えることが知られている1つのそのようなシームコーティーングは、ポリ塩化ビニルを含むコーティーングである。PVCの上記特性は、分子量、官能基を変えるにより或いはコポリマーの添加によりさらに調整し得る。像形成性シームコーティーングの電気特性は、ポリアニリンのような導電性ポリマーの添加のより得ることができる。中間転写ベルトを超音波溶接し仕上げ加工する上述の方法は、適切な調整によって、種々の感光体ベルト上のシームの溶接および仕上げ加工に適応させていることに留意すべきである。
【0025】
溶接可能なポリイミド中間転写ベルト用の基体の1つの実施態様群は、ポリアニリン充填ポリイミド基体を含む。そのような基体は適切な高引張係数を有するポリイミドを含み得、各実施態様において、該ポリイミドは、導電性粒子を添加すると導電性フィルムとなり得るポリイミドである。各実施態様において、該ポリイミドは、高引張係数がフィルム延伸の見当および転写の一致を最適にすることから、高引張係数を有するポリイミドである。
【0026】
数種のタイプの熱可塑性で溶接可能なポリイミドを商業的に購入し得る。これらのポリイミドとしては、E.I. DuPont社から入手し得るKAPTONR、West Lake Plastics Company社から入手し得るIMIDEXR、および同様な熱可塑性ポリイミドがある。購入するのに利用し得る数等級のポリイミドが存在し、HN、FN、MTB、FPC、JB、RR、VN、KJ、JP等がある。各実施態様において、KAPTONR KJを上記ポリイミドとして使用し得る。KJ級ポリイミドは、ポリマー鎖の主鎖に沿って挿入された十分な酸素分子を有してポリマーを回転可能に、即ち溶接可能にする。さらに、KJ級ポリイミドは、トナー転写のための適切な導電性範囲も有する。ポリアニリンの充填剤としての使用は、組成物を溶接可能な中間転写ベルトの所望のトナー転写のための抵抗率範囲にもたらし得る。
【0027】
殆どの商業的に入手可能なポリイミドは、該ポリマーが約400℃の昇温下で分解するので、ガラス転移温度(Tg)を示さない。従って、これらのポリイミドポリマーは、熱硬化性プラスチックと称する。従って、これらのポリイミドポリマーは、超音波溶接して継ぎ合せ可撓性ベルトとすることはできない。しかしながら、変性熱可塑性ポリイミドは、ポリイミドポリマーを、熱硬化性プラスチックから、超音波溶接可能にして相応に継ぎ合せベルトとすることができる熱可塑性に形質転換させ得る。適切な熱可塑性ポリイミドの特定の例は、下記の式によって示される:














【0028】
【化1】

【0029】
(式中、n、mおよびqは、数であり、重合度を示し、約10〜約300、または約50〜約125であり;xおよびyは、数であり、セグメント数を示し、約2〜約10、または約3〜約7であり;zは、数であり、繰返し単位数を示し、約1〜約10、または約3〜約7を示す)。
【0030】
溶接可能な中間転写ベルトの1つの特定の実施態様は、上記熱可塑性ポリイミドポリマー中にポリアニリン充填剤を含む。ポリアニリンの使用は、ナノ粒子および/またはカーボンブラックおよび/または所望の抵抗率を得るために中間転写ベルトにおいて通常必要とする他の充填剤を必要としない。追加の充填剤を必要としない理由の1つは、本発明のポリアニリン充填ポリイミド溶接可能ベルトを単一の均質材料として生ずるポリアニリンとポリイミド間の反応方法故である。用語“均質”とは、支持基体と別個の導電性層とのような明確な複数層を有する装置とは異なり、同じ平均組成を有する全体層を称する。しかしながら、各実施態様において、カーボンブラックのような充填剤を添加してもよい。
上記熱可塑性ポリイミドは、上記ポリアニリン充填ポリイミド基体中に、総固形分の約75〜約98質量%、約86〜約95質量%、または約90〜92質量%の量で存在する。総固形分は、層中で合計質量パーセント(100%に等しい)のポリイミド、ポリアニリン、任意の追加の充填剤および任意の添加剤を含む。ポリアニリンは、ポリイミド中で、約2〜約25%、約5〜約14%、または約8〜約10%の量で存在する。
【0031】
各実施態様において、ポリアニリンは、約0.5〜約5.0ミクロン、約1.1〜約2.3ミクロン、約1.2〜約2.0ミクロン、約1.5〜約1.9ミクロン、または約1.7ミクロンの比較的小粒度を有する。この小粒度を得るためには、ポリアニリン充填剤を粉砕工程に供する必要があり得る。ポリアニリン充填剤は、フィンランドのPanipol Oy社または他の販売業者から商業的に購入可能である。
各実施態様において、ポリアニリン以外の追加の充填剤を使用し得るが、必須ではない。各実施態様において、カーボンブラック、グラファイト、フッ素化カーボンブラックまたは他の炭素充填剤のような炭素充填剤を使用し得る。上記ポリアニリン充填ポリイミド溶接可能基体中のカーボンブラック充填剤の量は、総固形分の約1〜約20質量%、約2〜約10質量%、または約3〜約5質量%である。
【0032】
上記中間転写部材は、任意の適切な形状を有し得る。適切な形状の例としては、シート;フィルム;ウェブ;ホイル;ストリップ;コイル;円筒体;ドラム;エンドレスストリップ;円盤;エンドレスベルトおよびエンドレス継ぎ合せ可撓性ベルトのようなベルトがある。1〜2層またはそれ以上の層からなるフィルムまたはベルト形状のコンポーネントの円周は、約250〜約2,500mm、約1,500〜約2,500mm、または約2,000〜約2,200mmである。上記フィルムまたはベルトの幅は、約100〜約1,000mm、約200〜約500mm、または約300〜約400mmである。
【0033】
粗面性は、微光沢(microgloss)によって特性決定し得、粗い表面ほど、平滑表面よりも低い微光沢を有する。溶接可能ポリアニリン充填ポリイミド中間転写ベルトの微光沢値は、約85〜約110光沢単位、約90〜約105光沢単位、または約93〜約98光沢単位である。これらの測定は、85°の角度で行った。ポリアニリン充填ポリイミド溶接可能ベルトの更なる利点は、当該ベルトによって達成されるそのような表面光沢の改良が、ポリアニリン以外のある種の充填剤、例えば、ナノ粒子をポリマーブレンドに添加したときは達成し得ないことである。本発明のベルトは、各実施態様において、追加の充填剤を必要としないで所望の高光沢値を達成した。微光沢は、表面から特定の角度で反射する光の量の尺度であり、BYK Gardner社からのMicro-TR1-グロス計測器のような市販の装置によって測定し得る。
【0034】
以下、溶接可能ポリイミド基体物質の特定の実施態様を詳細に説明する。これらの実施例は、例示を目的とし、本発明をこれらの実施態様に記載する材料、条件およびプロセスパラメーターに限定するものではない。すべての部は、特に断らない限り、総固形分の質量パーセントである。
【実施例1】
【0035】
溶接可能KAPTONR KJ熱可塑性ポリアニリン充填ポリイミド中間転写ベルトの製造
可撓性接合ポリイミドベルトを、101.6μm(4ミル)厚のKAPTONR KJ、即ち、6.2×10-5/℃の熱収縮係数、210℃のガラス転移温度(Tg)を有する熱可塑性ポリイミド(E.I. Du Pont de Nemours and Company社から入手可能)の長方形切断シートを使用し、2つの相対する末端を重ね合せ、40 KHzの周波数を使用して超音波溶接して継ぎ合せ可撓性ポリイミドベルトとすることによって製造した。このポリイミドの分子構造は、下記の式(I)で示される:
【0036】
【化2】

【0037】
(式中、x = 2、y = 2であり;mおよびnは、約10〜約300である)。
【実施例2】
【0038】
溶接可能ポリアニリン充填IMIDEXR熱可塑性ポリイミド中間転写ベルトの製造
もう1つの可撓性ポリイミド接合ベルトを実施例1に記載した継ぎ合せ溶接手順に従って製造したが、別の101.6μm(4ミル)厚熱可塑性ポリイミド、即ち、6.1×10-5/℃の熱収縮係数、230℃のガラス転移温度(Tg)を有するIMIDEXR (West Lake Plastics Company社から入手可能)を基体として使用した。IMIDEXRポリイミドの分子構造は、下記の式(II)で示される:
【0039】
【化3】

【0040】
(式中、Z = 1であり;qは、約10〜約300である)。
【実施例3】
【0041】
公知の熱硬化性ポリイミド中間転写ベルトの製造
DuPont社から入手し得るKAPTONR F、HおよびRタイプ、並びにUbe Industries社から入手し得るUPILEXR RおよびSのような商業的に入手可能なポリイミド類は、熱硬化性ポリイミドであり、400℃を越える優れた温度安定性を有する。これらの熱硬化性ポリイミド基体の分子構造は、下記の式(III)、(IV)および(V)で示される:
























【0042】
【化4】

【0043】
(式中、nは、約10〜約300の数である)。
約1.7×10-5/℃〜約2.5×10-5/℃の熱収縮係数によれば、この熱収縮係数は、KAPTONR KJまたはIMIDEXRの熱収縮係数よりもほぼ3.5倍高い。上記ポリイミド類は、熱硬化性プラスチックであり、従って、これらは、都合よく超音波溶接して継ぎ合せ可撓性ベルトとすることはできない。
【実施例4】
【0044】
溶接可能ポリアニリン充填熱可塑性ポリイミド中間転写ベルトの製造
溶接可能中間転写ベルトを以下のようにして製造した。サンプルを幅362mm×長さ2111.8mmのサイズに切断した。各末端を1ミリメートルまで重ね合せ、超音波ホーンを使用して材料をスチール溶接用プラテンに対して押圧させ、重ね合せ領域内の材料を溶融させ、シームを形成させた。得られたベルトは、幅362mm、円周で2,110.8であった。この中間転写ベルトは、91%のKAPTONR KJと9%のポリアニリンを含んでいた。ポリアニリンは、1.7ミクロンの粒度を有していた。
【実施例5】
【0045】
溶接可能中間転写ベルトの状態調節試験
溶接可能中間転写ベルトの状態調節試験を以下のようにして行った。図4は、状態調節に供した状態調節されていない溶接可能な中間転写ベルトが前以って状態調節したパズルカットポリアニリン充填剤ポリイミドベルトと同様な抵抗率応答を有していることを実証している。状態調節工程は不可逆的な化学反応を完了させるので、ベルトが一旦状態調節されると、如何なる追加の状態調節も永続的な効果を有さない。即ち、状態調節されていないベルトが状態調節されたベルトと同様に挙動するならば、その場合、状態調節は不必要であると言う結論に至り得る。白三角および黒三角で示しているように、実施例4の前以って状態調節されたパズルカットポリアニリン充填ポリイミドベルトは、白四角および黒四角で示された溶接可能材料と同じ形で挙動している。
【0046】
図4は、状態調節に供した状態調節されていない溶接可能な中間転写ベルトが、数日後、元の状態調節されていない値に戻っていることを実証している。状態調節されていない溶接可能なベルトは白四角で示しており、状態調節された溶接可能なベルトは黒四角で示している。溶接可能な材料は、実施例4において製造されるような前以って状態調節された材料と状態調節に対し同じ応答を有するべきである。換言すれば、状態調節は、実施例4からの材料における化学反応を完了させる。従って、さらなる状態調節は、永続的な効果を有すべきでない。白三角および黒三角で示しているように、前以って状態調節した実施例4の材料は、溶接可能な材料と同じ形で挙動する。従って、結論は、溶接可能な材料は状態調節を必要としないということである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】一般的な静電写真装置を例示する。
【図2】中間転写部材を含む現像システムの略図である。
【図3】中間転写部材の基体がポリアニリン充填ポリイミド材料を含む実施態様の例示である。
【図4】表面抵抗率対日数のグラフであり、溶接可能なベルトが各実施態様において状態調節を必要としないことを実証する。
【図5】溶接ベルトの例示である。
【図6】溶接ステーション上に取付けた未溶接中間転写ベルトの断面略図である。
【図7】重ね合せ末端断面を溶接することによって製造した中間転写ベルトの溶接部の断面図である。
【図8】マイターカット末端断面を溶接することによって製造した中間転写ベルトの溶接部の断面図である。
【符号の説明】
【0048】
1 正電荷
2 電荷
3 荷電トナー粒子
5 中間転写部材の前面
6 中間転写部材の裏面
9 転写ロール
10 感光体(または、感光体ドラム)
11 動力源
12 荷電器
13 光学装置または像入力装置
14 現像剤ステーション
15 転写手段、中間転写部材
16 コピーシート
17 クリーニングステーション
19 融合ステーション
20 融合用部材
21 加圧用部材
22 ブレード
30 基体
31 ポリアニリン充填剤
32 ルール
33 ベルト
34 溶接シーム
35 ベルト末端領域
36 ベルト末端領域
37 超音波溶接用ホーン
38 バイアス圧力
39 溶接間隔
40 水平着地領域
41 支持プラテン
45 末端領域
46 末端領域
47 マイターカット線
51 溶接シーム厚
52 溶接段差
61 溶接シーム厚
62 溶接段差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として少なくとも1種のポリイミドポリマーを含むベルト基体と、溶接シームとを含む中間転写ベルト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−18272(P2006−18272A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185347(P2005−185347)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】