説明

溶液流延法

1種の静態的で、閉鎖的な溶液流延法のステップは、溶質を溶剤調合製膜液に溶解させる;製膜盤をブラケットの上に置いて、ブラケットを調節して製膜盤を水平になさせる;製膜液を製膜盤に注ぎ込んで、そしてそれを製膜盤に均等で敷き広げさせる;製膜盤の上部に加熱装置をインストールする;製膜盤の周辺に冷却側板を環状に配置されて、製膜盤の下部に冷却マザーボードを配置され、冷却側板と冷却マザーボード間の連接できる中間層には冷却液がある;製膜盤、ブラケット、加熱装置、冷却側板、冷却マザーボードを保温材が構成される保温殻に密封する;加熱装置を起動して、製膜盤の中の製膜液に対して加熱を行い、製膜液の中の溶剤を完全に蒸発させる;引き続き加熱して完成品膜の結晶度をさらに向上させる;加熱を停止して、冷却マザーボードでの凝縮溶剤を排出させ、製膜盤から完成品膜を取り外す;当該方法の工芸は簡単で、設備は安く、製膜のコストは低く、完成品膜は結晶度が高く、各等方性があるなどのメリットを持っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
当発明は1種の静態的で、閉鎖的な溶液流延法に関係がある。
【背景技術】
【0002】
現在、製膜方法は動態的で、開放的な引張法、圧膜法と流延法がありますが、工芸は複雑で、設備は高価で、製膜のコストは高く、完成品膜は結晶度が低く、各異方性があるなどの欠陥を存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
当発明は1種の静態的で、閉鎖的な溶液流延法を提供することを目的として、当該方法の工芸は簡単で、設備は安く、製膜のコストは低く、完成品膜は結晶度が高く、各等方性があるなどのメリットを持っている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
当発明の目的は下記のステップを通じて達成される:
この溶液流延法の特徴は当該方法が静態的で、閉鎖的な溶液流延法であり、下記のステップを含める
(A) 溶質を溶剤調合製膜液に溶解させる
(B) 面積がsである製膜盤はブラケットの上に置いて、ブラケットを調節して製膜盤を水平になさせ、そうでなければ、製膜盤の中の製膜液の深さが均一でないになっていて、それによって完成品膜の厚さも均一でないになる
(C) 製膜液を製膜盤に注ぎ込んで、そしてそれを製膜盤に均等で敷き広げて、製膜液の深さは0.1〜2cmである。
【0005】
製膜液の深さは0.1cmより小さい場合、表面張力の作用のため、製膜液が製膜盤に均等で敷き広げるのは、容易ではありません。それによって完成品膜の厚さは均一でないになる。
【0006】
製膜液の深さは2cmより大きい場合、溶剤の蒸し時間が長すぎて、製膜の効率が低くなる。
【0007】
(D) 製膜盤の上部からのd1ところに面積がaである加熱装置をインストールして、加熱装置のパワー密度は0.1〜0.5W/cm2、しかも
【0008】
【数1】

【0009】
である。
【0010】
加熱装置のパワー密度は0.1W/cm2である場合、製膜盤の中の製膜液の温度上昇速度が遅くなる。
【0011】
加熱装置のパワー密度は0.5W/cm2である場合、製膜盤の中の製膜液の温度上昇速度が速くなる。
【0012】
溶剤の蒸発速度が速すぎて、溶質分子が結晶格子に間に合わないで並べて、完成品膜の結晶度が低くなる。慣性が大きいため、製膜液の一部は沸騰しやすくなり、ハチ巣形の劣等品膜になる。パワー密度が大きいため、加熱装置で焦がしてしまう可能性があり、完成品膜は黄色の完成品膜になり、完成品膜の品質を下げる。
【0013】
d1<0.2S1/2場合、製膜盤と加熱装置間の距離が近すぎて、溶剤が蒸発する拡散空間は狭すぎて、溶剤が蒸発する速度は遅くなる。
【0014】
d1>0.4S1/2場合、製膜盤と加熱装置間の距離が遠すぎて、加熱空間は大きすぎて、製膜液の温度上昇速度が遅くなる。
【0015】
a1/2<1.2S1/2場合、加熱装置の面積は小さすぎて、製膜盤のへり部分の製膜液は受熱不足、温度は低く、蒸発するのは遅くなり、キャスティングフィルムに影響をもたらす。
【0016】
a1/2>1.2S1/2場合、加熱装置の面積は大きすぎて、溶剤蒸気が凝縮するのは難しくなる。
【0017】
(E) 製膜盤の周辺からのd2ところに冷却側板を環状に配置されて、製膜盤の下部からのd3ところに冷却マザーボードを配置されて、しかも
【0018】
【数2】

【0019】
、冷却側板と冷却マザーボード間の連接できる中間層には冷却液があり、冷却液の始めの温度は1〜50℃で、冷却側板にある連接できる中間層の冷却液の高さはh、厚はv、しかも
【0020】
【数3】

【0021】
である。
【0022】
d2<0.2S1/2場合、冷却側板と製膜盤間の距離が近すぎて、製膜盤のへり部分にある製膜液の温度を著しく下げさせ、製膜盤のへり部分にある製膜液の蒸発速度は遅くなり、キャスティングフィルムに影響をもたらす。
【0023】
d2>0.4S1/2場合、加熱空間は大きすぎるため、製膜液の温度上昇速度が遅くなる。
【0024】
d3<0.2S1/2場合、冷却側板と製膜盤間の距離が近すぎて、製膜盤の温度を下げさせ、製膜盤の製膜液の温度上昇速度が遅くなる。しかも冷却マザーボードと加熱装置間の距離が近すぎて、冷却マザーボードに集める溶剤は再び蒸発させる。
【0025】
d3>0.4 S1/2場合、加熱空間は大きすぎるため、製膜液の温度上昇速度が遅くなる。
【0026】
h<0.2 S1/2場合、冷却液は低すぎるため、溶剤蒸気が凝縮するのは難しくなる。
【0027】
h>0.4 S1/2場合、冷却液は高すぎるため、製膜盤の製膜液の温度上昇速度が遅くなる。
【0028】
v<0.05 S1/2場合、冷却液は薄すぎるため、溶剤蒸気が凝縮するのは難しくなる。
【0029】
v>0.15 S1/2場合、冷却液は厚すぎるのは、必要がない。
【0030】
(F) 製膜盤、ブラケット、加熱装置、冷却側板、冷却マザーボードを保温材が構成される保温殻に密封して、そうでなければ、熱損失速度が速いため、製膜液の温度上昇が難しくなる
(G) 加熱装置を起動して、製膜盤の中の製膜液に対して加熱を行い、加熱温度を溶剤の沸点の10〜30℃より低くの範囲を制御して、加熱時間は1〜10.5時間であり、製膜液の中の溶剤を完全に蒸発させる。
【0031】
加熱温度は溶剤の沸点より10℃低く以内場合、溶剤の蒸発速度が速すぎるため、溶質分子は結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度が低くなる。
【0032】
加熱温度は溶剤の沸点より30℃低く以上場合、溶剤の蒸発速度が遅すぎて、キャスティングフィルムの効率が低すぎるだけではなく、しかも溶質分子の温度が低すぎるため、十分な熱運動エネルギーが結晶格子に並べるのが不足して、完成品膜の結晶度が低くなる。
【0033】
加熱時間は1時間にならないで、溶剤が完全蒸発しにくく、溶質は結晶成膜を行うのが難しくなる。
【0034】
加熱時間は10.5時間を上回った場合、キャスティングフィルムの効率が低すぎるだけではなく、しかも長い時間による高温でローストして、焦がしてしまう可能性があり、完成品膜は黄色の完成品膜になり、完成品膜の品質を下げる。
【0035】
加熱時間と製膜盤の製膜液との深さは比例である。製膜液の深さは0.1cmである場合、その中には約1時間の温度上昇時間と約0.5時間の蒸発時間を含め、製膜液の深さは0.1cmにつきを増加すれば、加熱時間はそれに応じて約0.5時間を増加する。製膜液の深さは2cmに増加する場合、加熱時間が約10.5時間である。
【0036】
(H) 製膜液の中の溶剤は蒸発が完了した後、10〜200分くらい引き続き加熱して、さらに多くの溶質分子を結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度をさらに向上させる。
【0037】
10分以下引き続き加熱して、溶質分子が結晶格子に間に合わないで並べて、完成品膜の結晶度が低くなる。
【0038】
200分以上引き続き加熱して、長い時間による高温でローストして、焦がしてしまう可能性があり、完成品膜は黄色の完成品膜になり、完成品膜の品質を下げる。
【0039】
引き続き加熱時間と製膜盤の中の製膜液との深さは比例である。製膜液の深さは0.1cmである場合、引き続き加熱時間は約10分であり、製膜液の深さは0.1cmにつきを増加すれば、引き続き加熱時間はそれに応じて約10分を増加する。製膜液の深さは2cmに増加する場合、加熱時間が約200分である。
【0040】
(I) 加熱を停止して、冷却マザーボードでの凝縮溶剤を排出させ、製膜盤は冷却した後、製膜盤から完成品膜を取り外す。
【0041】
上記のステップ(A)の製膜液の溶質はフルオロ硫酸プロトン交換樹脂(密度の2.0g/cm)であり、その当量重量はEW=900〜1100g/eqであり、溶剤はジメチルホルムアミド(沸点の153℃、密度の0.95g/cm)であり、製膜液の濃度は1〜5wt%であり、製膜液の調合は閉鎖的な反応釜を使用し、溶解温度は200〜220℃で、溶解時間は4〜6時間である。
【0042】
EW<900g/eq場合、完成品膜の機械強さが低すぎる。
【0043】
EW>1100g/eq場合、完成品膜のプロトン電気伝導率が低すぎる。
【0044】
製膜液の濃度は<1wt%場合、溶剤の蒸発量が大きすぎて、キャスティングフィルムの効率が低すぎる。
【0045】
製膜液の濃度>5wt%場合、溶質が完全に溶解しにくくなるだけではない、しかも製膜液はジェリー状になりやすい、製膜盤に均等で敷き広げるには難しくて、それによって完成品膜の厚さは均一でないになりやすい。
【0046】
水準器を述べる製膜盤に置いて、ブラケット支点の高さを調節することを通って、水準器のバブルを製膜盤平面内の二つの互いに垂直の方向の上にある零位に位置させ、それによって製膜盤が水平状態になる。
【0047】
述べられた加熱装置は遠赤外線石英ヒーターが平行に並べて構成される。
【0048】
遠赤外線石英ヒーターの腐食を抵抗する能力が強くて、輻射効率が安定、熱転換効率が高くて、熱反応のスピードが速くて、熱慣性が小さく及び溶質分子の結晶運動を促進するなどのメリットを持っている。
【0049】
述べる (G)の加熱装置の加熱温度が温度調節器で自動制御し、加熱温度を測定するために、温度調節器の温度測定用プローブを製膜盤のへり部分に置いた。
【発明の効果】
【0050】
当発明は以下の積極的に有効な効果がある:
当該静態的で、閉鎖的な溶液流延法の工芸は簡単で、設備は安く、製膜のコストは低く、完成品膜は結晶度が高く、各等方性があるなどのメリットを持っている。
【0051】
当発明は製膜液が溶剤の沸点より10〜30℃低くの加熱温度の下で緩慢に蒸発して結晶する方法を採用してキャスティングフィルムを行い、溶質の結晶過程中、製膜盤とその中の製膜液は静態的で、閉鎖的な空間にあり、頂上にある加熱装置の輻射加熱によって、蒸発される溶剤の飽和蒸気が周辺へ拡散して製膜液を覆って、遠いところへ拡散している溶剤の飽和蒸気が冷却側板を遇うと、冷却側板の表面に冷却して液体溶剤に凝結して、冷却マザーボードの上に集める。製膜液と溶剤蒸気は動態平衡状態であるため、製膜液の溶剤が緩慢に蒸発して減らして、製膜液の溶質の濃度が緩慢に増加して、それによって緩慢に結晶成膜を行い、その上に溶剤が蒸発終了した後、しばらく時間引き続き加熱して、溶質分子は十分な時間ある結晶格子に並べて、だから完成品膜の結晶度が高さである。
【0052】
伝統的な動態で、開放的な引張法、圧膜法と流延法は機械運動方向MD(Machine Direction)と横向TD(Transverse Direction)がある。溶質の結晶過程中、外部からの機械力の妨害を受けるため、各完成品膜の各異方性が生まれた。当発明は1種の静態的で、閉鎖的な溶液流延法、製膜盤と製膜液は一つの静態的で、閉鎖的な空間内で静止状態であり、溶質の結晶過程中、外部からの機械力の妨害を受けなくて、特殊な方向性がなくて、だから各完成品膜は各等方性がある。
【0053】
当発明の静態的で、閉鎖的な溶液流延法、パワー密度が合わせる遠赤外線輻射加熱装置は製膜盤の上に配置して、冷却側板は製膜盤の周辺に環状に配置されて、製膜盤の中間部分にある製膜液の温度が少し高くて、蒸気圧が少し高くて、蒸気分子の密度が少し大きくても、蒸発された溶剤蒸気分子が外へ拡散する時、製膜盤のへり部分の上にある溶剤蒸気分子の妨害を受けるだけではなくて、また比較的長いルートを通じなければならなくて、製膜盤の周辺の冷却側板の表面に拡散して凝縮を行う。そのため、製膜盤と加熱装置間の距離d1、製膜盤と冷却側板間の距離d2、製膜盤と冷却マザーボード間の距離d3、冷却液の高さh、厚さv、加熱装置の面積aと製膜盤の面積Sは合わせる場合、特に
【0054】
【数4】

【0055】
場合、製膜盤の中間部分とへり部分の製膜液の蒸発と凝縮する速度は一致させ、それによって完成品膜の中間部分とへり部分の厚さは一致させる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】図1は当溶液流延法が使用している装置の構造説明図です。
【図2】図2は図1が使用している装置の組立後の外形説明図です。
【図3】図3は図2の断面図です。
【図4】図4は図3のY−Y断面図です。
【図5】図5は図1の中の加熱装置の背面図です。
【図6】図6は図1の中のブラケットの拡大した図面です。
【図7】図7は図6の断面図です。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0057】
当実施例は40cmx40cmx0.0005cmの全フッ素プロトン交換膜が作され、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7を参照してください。当該方法は以下の具体的なステップを含める:
(A) 3g当量重量EW=900g/eqであるフルオロ硫酸プロトン交換樹脂と297g(約313mL)ジメチルホルムアミドに0.5L閉鎖的な反応釜を加えて加熱攪拌溶解し、溶解温度は200℃で、溶解時間は4時間で、フルオロ硫酸プロトン交換樹脂をジメチルホルムアミドに溶解させ、約310mLの濃度が1wt%である製膜液を取り得る。
【0058】
(B) 面積S=40cm×40cmの製膜盤1をブラケット2に置いて、水準器を製膜盤1に置いて、ブラケット2の支点の高度を調節し、水準器のバブルを製膜盤1平面内の二つの互いに垂直の方向の上にある零位に位置させ、それによって製膜盤1が水平状態になる。3つの構造が同じであるブラケット2がある。図6、図7を参照してください。ブラケット2につきはボルト201、ナット202、マキガイ203が構成され、ナット202はボルト201の下部がねじ込まれ、マキガイ203はボルト201の上部がねじ込まれ、マキガイ203の頂上には支点204があり、支点204は製膜盤1を支える作用を起こし、マキガイ203を回転すると、支点204の高さを調節することができて、ナット202はマキガイ203を締める作用を起こす。
【0059】
(C) 160g(約168mL)濃度が1wt%である製膜液を製膜盤1の中に注ぎ込んで、表面張力のため、製膜液が自動的に流延すると、製膜盤1に均等で敷き広げるにはいけない、特に製膜盤1のへり部分は製膜盤1を各方向から軽微な傾きによる方法を利用して、製膜液を製膜盤1に均等で敷き広げさせ、製膜液の深さは0.105cmである。
【0060】
(D) 製膜盤1の上にあるd1=8cmところに面積がa=50cmx50cmである加熱装置3を配置され、加熱装置3のパワー密度は0.1W/cm2、加熱パワーは0.25kWであり、加熱装置3が10本のパワー25W、長50cmである遠赤外線石英ヒーター301などは5.3cm間隔に平行に並べて構成される。
【0061】
加熱装置3の加熱温度が温度調節器で自動制御し、加熱温度を測定するために、温度調節器の温度測定用プローブを製膜盤のへり部分に置いた。
【0062】
(E) 製膜盤1の周辺にあるd2=8cmところに冷却側板4、5、6、7を環状に配置され、製膜盤1の下部にあるd3=8cmところに冷却マザーボード8を配置され、冷却側板4、5、6、7と冷却マザーボード8間の連接できる中間層には室温水があり、冷却液10として、冷却側板4、5、6、7の連接できる中間層の冷却液の高さはh=8cm、厚はv=2cmであり、冷却マザーボード8の連接できる中間層の冷却液の厚さは2cmである。
【0063】
冷却側板4、5、6、7の作用は製膜盤1から蒸発された溶剤の蒸気を凝縮させる。
【0064】
冷却マザーボード8の作用は凝縮された溶剤に液体状態を維持させる。
【0065】
冷却側板4の上部には注込口9をインストールして、注込口9による冷却液10を加える。
【0066】
冷却液の液面高さを調節するため、冷却側板4の下部に流出口11をインストールする。
【0067】
冷却側板による冷却凝縮した液体溶剤を排出するため、冷却側板6の下部に液体漏出口12をインストールする。
【0068】
(F) 製膜盤1、ブラケット2、加熱装置3、冷却側板4、5、6、7、冷却マザーボード8を保温材の13、14、15、16、17、18が構成された保温殻の中に密封して、保温材の13、14、15、16、17、18がガラス・ウール或いは石綿である。
【0069】
(G) 加熱装置3を起動して、製膜盤1の製膜液に対して加熱を行い、加熱温度の143℃に制御して、溶剤の沸点10℃より低くて、加熱時間が1時であり、製膜液の溶剤を完全に蒸発させる。
【0070】
加熱過程中、蒸発される溶剤蒸気が周辺へ拡散していて、周辺へ拡散している溶剤蒸気は冷却側板4、5、6、7の冷却を受けて液体溶剤に凝結された。製膜液の溶剤が緩慢に蒸発して減らすに従って、製膜液の溶質の濃度が緩慢に増加していて、緩慢に結晶成膜を行っている。
【0071】
(H) 製膜液の中の溶剤は蒸発が完了した後、10分くらい引き続き加熱して、さらに多くの溶質分子を結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度をさらに向上させる。
【0072】
(I) 加熱を停止して、液体漏出口12による冷却マザーボード8の凝縮溶剤を排出して、製膜盤1が冷却した後を待って、製膜盤1から40cmx40cmx0.0005cmの完成品膜を取り外す。
【実施例2】
【0073】
当実施例は60cmx60cmx0.015cmの全フッ素プロトン交換膜が作され、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7を参照してください。当該方法は以下の具体的なステップを含める:
(A) 0.3kg当量重量EW=1000g/eqであるフルオロ硫酸プロトン交換樹脂と9.7kg(約10.2L)ジメチルホルムアミドに15L閉鎖的な反応釜を加えて加熱攪拌溶解し、溶解温度は210℃で、溶解時間は5時間で、フルオロ硫酸プロトン交換樹脂をジメチルホルムアミドに溶解させ、約10Lの濃度が3wt%である製膜液を取り得る。
【0074】
(B) 面積S=60cmx60cmの製膜盤1をブラケット2に置いて、水準器を製膜盤1に置いて、ブラケット2の支点の高度を調節し、水準器のバブルを製膜盤1平面内の二つの互いに垂直の方向の上にある零位に位置させ、それによって製膜盤1が水平状態になる。3つの構造が同じであるブラケット2がある。図6、図7を参照してください、ブラケット2につきはボルト201、ナット202、マキガイ203が構成され、ナット202はボルト201の下部がねじ込まれ、マキガイ203はボルト201の上部がねじ込まれ、マキガイ203の頂上には支点204があり、支点204は製膜盤1を支える作用を起こし、マキガイ203を回転すると、支点204の高さを調節することができて、ナット202はマキガイ203を締める作用を起こす。
【0075】
(C) 3.6kg(約3.79L)濃度が3wt%である製膜液を製膜盤1の中に注ぎ込んで、製膜液が自動的に流延して製膜盤に均等で敷き広げ、製膜液の深さは1.05cmである。
【0076】
(D) 製膜盤1の上にあるd1=18cmところに面積がa=100cmx100cmである加熱装置3を配置され、加熱装置3のパワー密度は0.3W/cm2、加熱パワーは3kWであり、加熱装置3が30本のパワー100W、長100cmである遠赤外線石英ヒーター301などは3.4cm間隔に平行に並べて構成される。
【0077】
加熱装置3の加熱温度が温度調節器で自動制御し、加熱温度を測定するために、温度調節器の温度測定用プローブを製膜盤のへり部分に置いた。
【0078】
(E) 製膜盤1の周辺にあるd2=18cmところに冷却側板4、5、6、7を環状に配置され、製膜盤1の下部にあるd3=18cmところに冷却マザーボード8を配置され、冷却側板4、5、6、7と冷却マザーボード8間の連接できる中間層には室温水があり、冷却液10として、冷却側板4、5、6、7の連接できる中間層の冷却液の高さはh=18cm、厚はv=6cmであり、冷却マザーボード8の連接できる中間層の冷却液の厚さは6cmである。
【0079】
冷却側板4、5、6、7の作用は製膜盤1から蒸発された溶剤の蒸気を凝縮させる。
【0080】
冷却マザーボード8の作用は凝縮された溶剤に液体状態を維持させる。
【0081】
冷却側板4の上部には注込口9をインストールして、注込口9による冷却液10を加える。
【0082】
冷却液の液面高さを調節するため、冷却側板4の下部に流出口11をインストールする。
【0083】
冷却側板による冷却凝縮した液体溶剤を排出するため、冷却側板6の下部に液体漏出口12をインストールする。
【0084】
(F) 製膜盤1、ブラケット2、加熱装置3、冷却側板4、5、6、7、冷却マザーボード8を保温材の13、14、15、16、17、18が構成された保温殻の中に密封して、保温材の13、14、15、16、17、18がガラス・ウール或いは石綿である。
【0085】
(G) 加熱装置3を起動して、製膜盤1の製膜液に対して加熱を行い、加熱温度の133℃に制御して、溶剤の沸点20℃より低くて、加熱時間が5.5時であり、製膜液の溶剤を完全に蒸発させる。
【0086】
加熱過程中、蒸発される溶剤蒸気が周辺へ拡散していて、周辺へ拡散している溶剤蒸気は冷却側板4、5、6、7の冷却を受けて液体溶剤に凝結された。製膜液の溶剤が緩慢に蒸発して減らすに従って、製膜液の溶質の濃度が緩慢に増加していて、緩慢に結晶成膜を行っている。
【0087】
(H) 製膜液の中の溶剤は蒸発が完了した後、105分くらい引き続き加熱して、さらに多くの溶質分子を結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度をさらに向上させる。
【0088】
(I) 加熱を停止して、液体漏出口12による冷却マザーボード8の凝縮溶剤を排出して、製膜盤1が冷却した後を待って、製膜盤1から60cmx60cmx0.015cmの完成品膜を取り外す。
【実施例3】
【0089】
当実施例は100cmx100cmx0.0475cmの全フッ素プロトン交換膜が作され、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7を参照してください。当該方法は以下の具体的なステップを含める:
(A) 5kg当量重量EW=1100g/eqであるフルオロ硫酸プロトン交換樹脂と100L(約95kg)ジメチルホルムアミドに150L閉鎖的な反応釜を加えて加熱攪拌溶解し、溶解温度は220℃で、溶解時間は6時間で、フルオロ硫酸プロトン交換樹脂をジメチルホルムアミドに溶解させ、約100Lの濃度が5wt%である製膜液を取り得る。
【0090】
(B) 面積S=100cmx100cmの製膜盤1をブラケット2に置いて、水準器を製膜盤1に置いて、ブラケット2の支点の高度を調節し、水準器のバブルを製膜盤1平面内の二つの互いに垂直の方向の上にある零位に位置させ、それによって製膜盤1が水平状態になる。3つの構造が同じであるブラケット2がある。図6、図7を参照してください、ブラケット2につきはボルト201、ナット202、マキガイ203が構成され、ナット202はボルト201の下部がねじ込まれ、マキガイ203はボルト201の上部がねじ込まれ、マキガイ203の頂上には支点204があり、支点204は製膜盤1を支える作用を起こし、マキガイ203を回転すると、支点204の高さを調節することができて、ナット202はマキガイ203を締める作用を起こす。
【0091】
(C) 19kg(約20L)濃度が5wt%である製膜液を製膜盤1の中に注ぎ込んで、製膜液が自動的に流延して製膜盤に均等で敷き広げ、製膜液の深さは2cmである。
【0092】
(D) 製膜盤1の上にあるd1=40cmところに面積がa=200cmx200cmである加熱装置3を配置され、加熱装置3のパワー密度は0.5W/cm2、加熱パワーは20kWであり、加熱装置3が100本のパワー200W、長200cmである遠赤外線石英ヒーター301などは2cm間隔に平行に並べて構成される。
【0093】
加熱装置3の加熱温度が温度調節器で自動制御し、加熱温度を測定するために、温度調節器の温度測定用プローブを製膜盤のへり部分に置いた。
【0094】
(E) 製膜盤1の周辺にあるd2=40cmところに冷却側板4、5、6、7を環状に配置され、製膜盤1の下部にあるd3=40cmところに冷却マザーボード8を配置され、冷却側板4、5、6、7と冷却マザーボード8間の連接できる中間層には室温水があり、冷却液10として、冷却側板4、5、6、7の連接できる中間層の冷却液の高さはh=40cm、厚はv=15cmであり、冷却マザーボード8の連接できる中間層の冷却液の厚さは15cmである。
【0095】
冷却側板4、5、6、7の作用は製膜盤1から蒸発された溶剤の蒸気を凝縮させる。
【0096】
冷却マザーボード8の作用は凝縮された溶剤に液体状態を維持させる。
【0097】
冷却側板4の上部には注込口9をインストールして、注込口9による冷却液10を加える。
【0098】
冷却液の液面高さを調節するため、冷却側板4の下部に流出口11をインストールする。
【0099】
冷却側板による冷却凝縮した液体溶剤を排出するため、冷却側板6の下部に液体漏出口12をインストールする。
【0100】
(F) 製膜盤1、ブラケット2、加熱装置3、冷却側板4、5、6、7、冷却マザーボード8を保温材の13、14、15、16、17、18が構成された保温殻の中に密封して、保温材の13、14、15、16、17、18がガラス・ウール或いは石綿である。
【0101】
(G) 加熱装置3を起動して、製膜盤1の製膜液に対して加熱を行い、加熱温度の123℃に制御して、溶剤の沸点30℃より低くて、加熱時間が10.5時であり、製膜液の溶剤を完全に蒸発させる。
【0102】
加熱過程中、蒸発される溶剤蒸気が周辺へ拡散していて、周辺へ拡散している溶剤蒸気は冷却側板4、5、6、7の冷却を受けて液体溶剤に凝結された。製膜液の溶剤が緩慢に蒸発して減らすに従って、製膜液の溶質の濃度が緩慢に増加していて、緩慢に結晶成膜を行っている。
【0103】
(H) 製膜液の中の溶剤は蒸発が完了した後、200分くらい引き続き加熱して、さらに多くの溶質分子を結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度をさらに向上させる。
【0104】
(I) 加熱を停止して、液体漏出口12による冷却マザーボード8の凝縮溶剤を排出して、製膜盤1が冷却した後を待って、製膜盤1から100cmx100cmx0.0475cmの完成品膜を取り外す。
【0105】
当発明の静態的で、閉鎖的な溶液流延法、パワー密度が合わせる遠赤外線輻射加熱装置は製膜盤の上に配置して、冷却側板は製膜盤の周辺に環状に配置されて、製膜盤の中間部分にある製膜液の温度が少し高くて、蒸気圧が少し高くて、蒸気分子の密度が少し大きくても、蒸発された溶剤蒸気分子が外へ拡散する時、製膜盤のへり部分の上にある溶剤蒸気分子の妨害を受けるだけではなくて、また比較的長いルートを通じなければならなくて、製膜盤の周辺の冷却側板の表面に拡散して凝縮を行う。そのため、製膜盤と加熱装置間の距離d1、製膜盤と冷却側板間の距離d2、製膜盤と冷却マザーボード間の距離d3、冷却液の高さh、厚さv、加熱装置の面積aと製膜盤の面積Sは合わせる場合、特に
【0106】
【数5】

【0107】
場合、製膜盤の中間部分とへり部分の製膜液の蒸発と凝縮する速度は一致させ、それによって完成品膜の中間部分とへり部分の厚さは一致させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の各ステップからなる、1種の溶液流延法であって、
(A) 溶質を溶剤調合製膜液に溶解させるステップ、
(B) 面積がsである製膜盤をブラケットの上部に置いて、前記ブラケットを調節して前記製膜盤を水平にさせるステップ、
(C) 前記製膜液を前記製膜盤に注ぎ込んで、前記製膜盤に均等で敷き広げさせるステップ、前記製膜液の深さは0.1〜2cmであり、
(D) 前記製膜盤の上部からのd1ところに面積がaである加熱装置をインストールするステップ、
当該加熱装置のパワー密度は0.1〜0.5W/cm2であり、しかも
【数1】

であり、
(E) 前記製膜盤の周辺からのd2ところに冷却側板を環状に配置されて、前記製膜盤の下部からのd3ところに冷却マザーボードを配置されるステップ、しかも
【数2】

、前記冷却側板と前記冷却マザーボード間の連接できる中間層には冷却液があり、当該冷却液の始めの温度は1〜50℃であり、しかも
【数3】

であり、
(F) 前記製膜盤、前記ブラケット、前記加熱装置、前記冷却側板および前記冷却マザーボードを保温材が構成される保温殻に密封するステップ、
(G) 前記加熱装置を起動して、前記製膜盤の中の製膜液に対して加熱を行い、加熱温度を溶剤の沸点の10〜30℃より低くの範囲を制御して、加熱時間は1〜10.5時間であり、製膜液の中の溶剤を完全に蒸発させるステップ、
(H) 前記製膜液の中の溶剤は蒸発が完了した後、10〜200分くらい引き続き加熱して、さらに多くの溶質分子を結晶格子に並べさせ、完成品膜の結晶度をさらに向上させるステップ、
(I) 加熱を停止して、前記冷却マザーボードでの凝縮溶剤を排出させ、前記製膜盤は冷却した後、製膜盤から完成品膜を取り外すステップ、
を有し、当該方法が静態的で、閉鎖的であることを特徴とする溶液流延法。
【請求項2】
前記製膜液の溶質はフルオロ硫酸プロトン交換樹脂であり、その当量重量はEW=900〜1100g/eqであり、前記溶剤はジメチルホルムアミドであり、前記製膜液の濃度は1〜5wt%であり、前記製膜液の調合は閉鎖的な反応釜を使用し、溶解温度は200〜220℃で、溶解時間は4〜6時間であることを特徴とする請求項1に記載の溶液流延法。
【請求項3】
前記製膜盤はフロートガラスが製造することを特徴とする請求項1に記載の溶液流延法。
【請求項4】
前記製膜盤に水準器を置いて、前記ブラケットの支点の高度を調節することを通じて、前記水準器のバブルを製膜盤平面内の二つの互いに垂直の方向の上にある零位に位置させ、それによって前記製膜盤が水平状態になることを特徴とする請求項1に記載の溶液流延法。
【請求項5】
前記加熱装置は遠赤外線石英ヒーターが平行に並べて構成されることを特徴とする請求項1に記載の溶液流延法。
【請求項6】
前記加熱装置の加熱温度が温度調節器で自動制御し、加熱温度を測定するために、前記温度調節器の温度測定用プローブを前記製膜盤のへり部分に置いていることを特徴とする請求項1に記載の溶液流延法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−500185(P2010−500185A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523131(P2009−523131)
【出願日】平成18年8月11日(2006.8.11)
【国際出願番号】PCT/CN2006/002033
【国際公開番号】WO2008/019532
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(509040455)北京金能燃料電池有限公司 (2)
【氏名又は名称原語表記】GOLDEN ENERGY FUEL CELL CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】1−418 Building B,12 Hongda North Road BDA,Beijing 100176 China
【Fターム(参考)】