漏斗コレクターを備えるサンプル試験デバイス
本発明は、サンプル試験デバイスと共に使用するための、漏斗コレクターを提供する。この漏斗コレクターは流体サンプルを収集し、そして保持して、このサンプルを診断試験ストリップに即時に接触するように配置し、この診断試験ストリップは、公知の様式にてこのサンプルと反応する。この漏斗コレクターは、上端開口部および下端開口部の双方を有する。上端開口部は、サンプルコレクターを受けるような円形の形状である。下端開口部は、試験ストリップを受けるような矩形の形状であり、この試験ストリップの1つの端部は、漏斗コレクターに固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本願は、「SAMPLE TESTING DEVICE WITH FUNNEL COLLECTOR」と表題を付けられた、2004年9月24日出願の米国特許出願第10/948,861号の利益を主張するものであり、これは、「SAMPLE TESTING DEVICE WITH FUNNEL COLLECTOR」と表題を付けられた、2003年10月20日出願の米国特許仮出願第60/512,875号の利益を主張するものであり、これらの全ては本明細書にて参考として援用される。
【0002】
(1.発明の分野)
本発明は一般に、完全に一体化された系において、液体試料を収集し、処理し、そして分析するための装置に関する。特に、本発明は、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターに関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の記載)
世界中での診断試験は、現在のところ、種々の異なる試料型を用いて行われる。試験されるサンプルの多く(例えば、全血、血清、口の流体、血漿、脳脊髄液など)は液体である。
【0004】
実験室条件下における感染性疾患の試験は、代表的には、遠心分離によって静脈内の血液サンプルから血球を除くことによって得られる、血清試料の使用を包含する。このサンプルは、まず、訓練を受けた瀉血士によって、患者から引き出される。そのように得られたこの血清サンプルは、次いで、多数の方法論(例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、免疫蛍光(IFA)、ラテックス凝集反応(LA)、または、化学発光、蛍光、もしくは他の感応性技術を用いる、多数の自動化された機器プラットフォームの任意のもの)の1つを用いて、実験室条件下にて試験される。他の公知の診断技術が適切に存在するので、これは決して網羅的なリストではない。
【0005】
実験室条件下における血清試験は、従来、選択され得る技術を構成するが、現在、試験を患者により近づけ、そして代わりの試料マトリックス(例えば、全血など)を用いる傾向が増大している。換言すれば、サンプルは、より迅速に患者から引き出され、処理され、そして分析されて、しばしば一方で、患者はなお臨場している。「患者の近くで」または「看護の時点での(point−of−care)」試験として公知である最近の進歩は、試験がなされるやり方における、主要な変化を引き起こした。統計学は、最近4年間のそれぞれについて、試験のこの方法において、1年ごとに20%以上の増加を示す。
【0006】
試験のこの方法におけるこのような増加は、訓練された瀉血士の使用、または所要の試料から赤血球を分離する、さらなる工程を必要としない、代わりの試料型(例えば、全血、または口の流体)の使用の増加をもたらしている。むしろ、サンプルは直接的に、患者から引き出され、そして処理され得る。ゆえに、現在、患者または被験体がなお、保健医療提供者のいるところにいるうちに、結果が得られ、分析され、そして患者に伝えられ得る。このことは、患者を繰り返す必要、または、将来その試験結果を得るために、患者が保健医療提供者と連絡をとる必要を回避する。
【0007】
それゆえ、看護の時点での(POC)試験は、試料が実験室試験施設に移送され、処理され、そして結果が臨床医に送られる間に、大体数時間から数週間であり得る待ち時間がある、従来の試験と対照的に、臨床医(および、臨床医が選択する場合、患者)に迅速な結果を与えるという利点を提供する。
【0008】
特に試験が、潜在的に生命を脅かす疾患(例えば、HIV、C型肝炎、B型肝炎など)を対象とする場合、反復する試験によって、しばしば、より感受性の高い方法論によって、感染性疾患試験の結果を確かめることが、この産業において標準的である。このことは、その試験が実験室において行われるか、または看護の時点で行われるかに関係なく、当てはまる。一次試験の結果を確かめるために行われる二次試験は、「確認の」試験、または「確認」試験として公知であり、そして代表的には、診断またはその他を確かめるために、異なる方法論を用いる。HIV診断における例としては、ウェスタンブロット方法またはELISA方法が用いられ得る。全ての例において、第二の試料が必要である。このような試験の重大な性質に起因して、サンプルの処理を早め得るいかなることも、極めて重要である。
【0009】
実験室での試験の場合、確認試験を実行するために、最初の血液の引き抜きから残存する、十分な試料物質が存在し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、最初の患者が保健医療施設を訪れる時点において、確認試験のための試料を収集する機構を備える、迅速な(職場内の)試験は、公知でない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、試料を迅速に診断試験ストリップに接触するように配置し、次いで、この診断試験ストリップが、公知の様式でこの試料と反応するために、液体試料を収集し、そして保持させるサンプル試験デバイスと併せて使用するための、漏斗コレクターに関する。このサンプル試験デバイスはまた、その中に緩衝液流体を収容し得る緩衝液容器、その末端が上記の漏斗コレクターに保持される試験ストリップ、試験ストリップ容器であって、フィルターがこの試験ストリップ容器中に保持される場合、試験ストリップが容器中に配置されるように、フィルターを収容するために寸法決めされ、そして配置される容器を有する試験ストリップ容器、およびサンプルを保持するためのサンプルコレクターを有する。
【0012】
1つの実施形態において、このサンプルコレクターは、上記の緩衝液容器を受けるような形状であり、そしてこのサンプルコレクターは、流路部材、および、緩衝液容器がサンプルコレクター内に配置される場合、緩衝液チャンバー内の緩衝液流体がサンプルに接触し、そして管腔を通って漏斗コレクターに移動するように、緩衝液容器を穿孔する穿孔部材を有する。緩衝液流体がサンプルコレクターの管腔を通って流れるとき、サンプルに接触した緩衝液流体は漏斗コレクター内に集まり、そして試験ストリップに接触する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
添付の図面に描写されるように、本発明は、流体サンプル、特に体液のサンプルを入手し、そして分析するために用いられ得る、小型で、一式完備した試験デバイスに関する。より具体的には、本発明は、サンプル試験デバイス(例えば、Wicksteadらの米国特許第6,634,243号において示され、かつ記載されるサンプル試験デバイス)と共に使用するための漏斗コレクターに関する。この漏斗コレクターは、サンプルを診断試験ストリップに即座に接触するように配置するために、流体サンプルを収集し、そして保持するのに役立つ。このサンプル試験デバイスは、試験ストリップ、緩衝液容器、およびサンプルコレクターを収容する、長い本体を備え、この緩衝液容器は、まずサンプルと反応し、次いで試験ストリップと反応して、試験の結果を示す材料を保持し、このサンプルコレクターは、緩衝液容器中の上記材料をサンプルと結合するのに役立つ。
【0014】
(漏斗コレクターの作成)
図1は、本発明の1つの実施形態に従う漏斗コレクターを描写する。
【0015】
漏斗コレクター20は、上端開口部22および下端開口部24の双方を有する。上端開口部22は、サンプルコレクターを受けるような円形の形状である。下端開口部24は、試験ストリップを受けるような矩形の形状であり、この試験ストリップの1つの端部は、漏斗コレクター20に固定される。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、漏斗コレクター20は、試験ストリップ容器(図5に示される)上の、それぞれ対応する突起および溝と係合するための、溝26および突起28を外部表面に有し得て、試験ストリップ容器および漏斗コレクター20は、流体密様式で連結される。
【0017】
本発明の代替の実施形態において、漏斗コレクター20はねじ状の外部表面を有し得、この外部表面は、試験ストリップ容器の内部表面に形成される、フィットするねじに係合するように配置される。漏斗コレクター20および試験ストリップ容器の間の流体密の結合を得るための、別のスキームが用いられ得る。例えば、2つの滑らかな表面、すなわち漏斗コレクターの外部表面および試験ストリップ容器の内部表面の間の、流体密のプレスばめが用いられ得る。すなわち、漏斗コレクター20の外径、および試験ストリップ容器の内径が、連結した場合に、漏斗コレクター20および試験ストリップ容器が、互いに摩擦するように係合するようなサイズである。
【0018】
漏斗コレクター20の寸法および大きさは変化し得る。しかし、漏斗コレクター20は、サンプル試験デバイスの他の構成要素との、流体密な結合性を維持し、そして試験ストリップを安定に保持するようなサイズであるべきである。
【0019】
漏斗コレクター20は任意の材料から作製され得るが、好ましくは、非多孔性で、不活性で、生体適合性の材料(例えば、ポリマーまたはステンレス鋼)から作製される。漏斗コレクター20はまた、1つの材料から構成され得、そして非多孔性で生体適合性の材料(例えば、ポリマー樹脂(例えば、Dupontによって製造され、TEFLONの名称で市販されるもの))で覆われ得る。
【0020】
図2、図3、および図4は、本実施形態の漏斗コレクター20を描写する。
【0021】
(漏斗コレクターを有するサンプル試験デバイスの構築)
図5は、本発明の1つの実施形態に従う漏斗コレクター20を有する、サンプル試験デバイス10を、分解された形態で描写する。サンプル試験デバイス10は、漏斗コレクター20、ならびに緩衝液容器30、サンプルコレクター40、試験ストリップ容器50、および試験ストリップ60を備える。これらの構成要素のそれぞれが、順々に考察される。
【0022】
図6〜図9に示されるように、緩衝液容器30は栓の形状であり、一般に円筒状の部材であって、上部部分31、基部部分32、本体部分33、および穿孔可能な膜38を有する。緩衝液容器30は中空であり、そして、試験のためにサンプルデバイスに充填される場合、緩衝液流体(示さず)を収容する。
【0023】
非限定的な例として、緩衝液容器30の上部部分31は、好ましくは、側壁37および37’を有する圧縮性グリップ36を有するような外形となる。この配置の利点は、今後考察される。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40は、圧迫および留め金の戻り止め(press and snap detent)39によって、はじめに所定の位置に保持される。第二の圧迫および留め金の戻り止め39’は、緩衝液容器30が穿孔部材43の穿孔先端44の方へ、下方に加圧される場合、サンプルコレクター40としっかりと接触させて緩衝液容器30を保持し、そして塞いで、それによって穿孔可能な膜38を穿刺し、そして緩衝液容器30内に収容される緩衝液流体を放出する。図8Aを参照のこと。
【0025】
本発明の代替の実施形態において、緩衝液容器30の本体部分33は、ねじ上の外部表面34を有し、この外部表面34は、サンプルコレクター40の内部表面41上に形成される、フィットするねじ山に係合するように配置される。このように、緩衝液容器30は、流体密様式にてサンプルコレクター40に連結され得る。図8Bを参照のこと。流体密な連結を得るための他のスキーム(例えば、本体部分33上に弾性の突起(示さず)を形成するか、または1つ以上のOリングを適用する)もまた用いられ得る。あるいは、滑らかな表面に合う流体密なプレスばめもまた用いられ得る。
【0026】
好ましくは、サンプルコレクター40の外径、および緩衝液容器30の内径は、連結された場合、サンプルコレクター40および緩衝液容器30が、互いに摩擦するように係合するようなサイズである。
【0027】
緩衝液容器30およびサンプルコレクター40を連結するための要素の他の形状および配置も、このような要素が緩衝液容器30およびサンプルコレクター40の間の流体連通を可能にする限り、また適切である。
【0028】
緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は、緩衝液容器30内の緩衝液流体を保持するための、壊れやすく、流体不浸透性の障壁を形成する。穿孔可能な膜38は、緩衝液容器30内の緩衝液流体を収容し得、そしてサンプルコレクター40に形成される穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔され得る、任意の非反応性材料から形成され得る。穿孔可能な膜38の形成に適する材料の例としては、金属ホイル、ポリマー膜、ガラス、またはプラスチックが挙げられるが、これらに限定されない。また、穿孔可能な膜38は、穿孔先端44に接触される場合に破裂する、適切な大きさかつ形状の刻み目、または圧縮応力を与えられた領域(示さず)と共に形成され得る。
【0029】
ここで、図10および図11を参照して、サンプルコレクター40は、内部表面41、外部表面42、および内部基部47を備える。サンプルコレクター40はまた、穿孔部材43も備える。穿孔部材43の上側の先端は、鋭い穿孔先端44を備え、緩衝液容器30がサンプルコレクター40と連結される場合、この穿孔先端44は緩衝液容器30の穿孔可能な膜38と接触し、そして穿孔して、これによって緩衝液流体(示さず)を放出する。穿孔部材43は、緩衝液流体の流れを促進するような形状であり得る。
【0030】
続けて、図10および図11を参照して、サンプルコレクター40はまた、細長い中空の流路部材46を備える。管腔48が、流路部材46の先端部から、サンプルコレクター40の底部47まで延びるが、その理由は今後説明される。
【0031】
ここで、試験ストリップ容器50が、図5および図12を参照して記載される。
【0032】
試験ストリップ容器50は、いくつかの異なる機能の役に立つ。まず、これは、サンプル試験デバイス10の他の構成要素全てを保持する。次に、使用の間に、試験ストリップ容器50は、サンプルおよび緩衝液流体が混合して、そして試験ストリップ60との接触に引き込まれるように、サンプルおよび緩衝液流体を保持する。第三に、試験ストリップ容器50は、サンプルおよび緩衝液流体を環境から隔離する。
【0033】
続けて、図5および図12を参照して、試験ストリップ容器50は、好ましくは、底部端部51ですぼみ、そしてその開口端部52で広がり、サンプル試験デバイス10の構成要素全てを充填させ得る、ほぼ円筒形の容器である。試験ストリップ容器50は、漏斗コレクター20、緩衝液容器30、サンプルコレクター40、および試験ストリップ60を保持するので、試験ストリップ容器50のプロフィールは、図12に横から見られるように、ステップ状であり得る。このように、それぞれステップ状の領域は、それが収容するサンプル試験デバイス10の部分とほぼ同じ大きさである。試験ストリップ容器50の最も長い部分およびもっとも狭い部分はチャンバー56であり、これは試験ストリップ60と対応する。試験ストリップ容器50の部分57は、漏斗コレクター20に対応して、そしてこれを保持し、そしてチャンバー56より幾分広い。試験ストリップ容器50の部分58は、今度は部分57よりも幾分広く、そして緩衝液容器30に対応し、そしてこれを保持する。
【0034】
図12に示されるように、試験ストリップ容器50は底部端部51においてすぼみ、そして端部52において広がっている。試験ストリップ容器50は、位置57において、漏斗コレクター20、および漏斗コレクター20内に確保される試験ストリップ60を収容するような大きさである。試験ストリップ容器50は、位置58において、摩擦ばめによってサンプルコレクター40および緩衝液容器30を安定に保持するような寸法である。非限定的な例として、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40は、所定の位置に溶接されるか、または接着される。また、サンプルコレクター40および緩衝液容器30が試験ストリップ容器50に挿入される前に、緩衝液容器30はサンプルコレクター40に連結され得る。
【0035】
図5に示されるように、試験ストリップ60自身は、公知であるような試験ストリップである。このような試験ストリップは、行われる試験に適合する試薬を用いて、慣用的に処理される。
【0036】
好ましい場合、試験ストリップ60が視覚的な試験ストリップである(試験の結果が、試験ストリップの視覚的な表示を観察することによって決定されることを意味する)とき、試験ストリップ容器50は、試験ストリップ60が見え得るように作製されるべきである。このことは、試験ストリップ容器50の全体が、透明な材料(例えばガラスまたはプラスチック)から形成されることで、なされ得る。あるいは、不透明(opaque)な材料または不透明(non−transparent)な材料が用いられ得て、そして、試験ストリップ容器50のチャンバー56内に、少なくとも1つの透明な窓55が形成され得て、それを通して試験ストリップ60が見え得る。
【0037】
試験ストリップ容器50は、任意の適切な非反応性の材料(例えば、ガラス、プラスチック、またはセラミック、あるいはそれらの組み合わせ)から作られ得る。試験ストリップ容器50は、任意の公知の技術を用いて形成され得る。ここで、ガラスまたはプラスチックの射出成形が好ましいと考えられる。
【0038】
サンプル試験デバイス10は、好ましくは、滅菌された様式で、互いに集合されるその構成要素、漏斗コレクター20、緩衝液容器30、サンプルコレクター40、試験ストリップ容器50、および試験ストリップ60の全て、または少なくともいくつかをパッケージする。サンプルコレクター40は、緩衝液容器30の膜38を穿孔するように設計される穿孔部材43を備え、そしてその中にある緩衝液流体が外に出得るので、その材料が使用に先立って除かれるべき平らな円盤のような、保護的小片が、サンプルコレクター40と緩衝液容器30の間に提供され得る。こうして、膜38が、不注意に破裂されることはない。あるいは、これらの構成要素は、後で使用者によって組み立てられるように、組み立てられていない状態でパッケージされ得る。滅菌およびパッケージ化は、現在公知の、または今後開発される任意の適切な技術を用いて、達成され得る。
【0039】
ここで、緩衝液流体を充填したサンプル試験デバイス10の緩衝液容器30を提供することが好ましいと考えられるが、緩衝液容器30は、使用者によって緩衝液流体を満たされるために、空の状態で提供されてもよい。このような配置において、緩衝液容器30は、全体的に、または単に部分的に、セルフシール材料から作られ得る。緩衝液容器30を満たすために、使用者は、十分な量の緩衝液流体を含む皮下注射器を取り、そしてこのセルフシール材料を通して注射針を動かし得る。一旦この針が緩衝液容器30に入ると、使用者は、緩衝液容器に緩衝液流体を注入して、そしてそこから針を引き抜く。次いで、セルフシール材料は、針によって作られた開口部を閉じ、緩衝液流体を緩衝液容器の内部に保持する。
【0040】
ここで、本発明の代替の実施形態が、図13および図14を参照して記載される。
【0041】
図13および図14に描写されるように、試験ストリップ容器150の開口部端部152は改変されて、試験ストリップ容器150の長軸にほぼ垂直な面において、外向きに延びるフランジ159を備える。非限定的な例として、フランジ159は、描写されるように楕円形であっても、円形であっても(示さず)よい。フランジ159は、サンプル試験デバイスを用いる人が、試験ストリップ容器150をつかむことを助ける。フランジ159はまた、試験ストリップ容器150が回転することを防ぎ、そして試験ストリップ容器150の裏側の平らな表面に、印をつけるか、または書き込めるようにする。
【0042】
本発明の別の実施形態が、図15Aおよび図15Bに描写される。図15Aおよび図15Bは、緩衝液容器430、サンプルコレクター440、およびポンプ470の間の相互作用を図示する。ポンプ470は、好ましくは、そこから空気を放出するように、圧搾することによって加圧され得る弾性の材料またはポリマー性の材料で作られる。次いで、ポンプ470を離すことで、ポンプに空気または他の流体を引き込む。
【0043】
図16に示すように、加圧されたポンプ470が解き放たれ、それによってサンプルコレクター440内に減圧を作り出すとき、サンプル405の一部分がサンプルコレクター440に引き込まれる。サンプル405がサンプルコレクター440内に流れ込んで、ポンプ470の開放により作り出された減圧を満たす。サンプル405がサンプルコレクター440中に引き込まれた後、サンプルコレクター440は、漏斗コレクターの上の試験ストリップ容器の内部に置かれる。漏斗コレクターは、試験ストリップ容器との流体密のフィットを有し、それによって、試験ストリップに接触する任意の液体が漏斗コレクターに収集されることを保証する。
【0044】
次いで、緩衝液容器430がサンプルコレクター440中に挿入される。緩衝液容器430は、サンプルコレクター440にしっかりとフィットし、そして通気道480をシールして、それによってポンプ470の作動を阻害する。サンプルコレクター440は、穿孔部材443の上に、少なくとも1つの穿孔先端444を有する。穿孔先端444は、緩衝液容器430を穿孔し、それによって、中に収容される緩衝液流体を放出する。この緩衝液流体は、サンプル405と混合し、そして、生じた混合液が漏斗コレクターに収集される。
【0045】
緩衝液容器430は、圧迫および留め金の戻り止め439によって、サンプルコレクター440内に、所定の位置に保持され得る。一旦、緩衝液容器430が、穿孔部材443の穿孔先端444に向かって下方に加圧され、それによって穿孔可能な膜(示さず)を破裂させ、そして緩衝液容器430内に収容される緩衝液流体を放出する場合、類似の第二の圧迫および留め金の戻り止め(示さず)が、緩衝液容器430を、サンプルコレクター440としっかり接触するように固定する。図16を参照のこと。この留め金は、緩衝液容器430とサンプルコレクター440との間の流体密のシールを提供し得る。さらに、他の公知または見出された、任意のシーリングが用いられ得る。
【0046】
図17は、ポンプ470の代わりの実施形態を描写し、ここでポンプは、アコーディオンの形をした570である。
【0047】
図18は代替の緩衝液容器30を描写し、ここで、緩衝液容器630はベローを有する上部部分631を有して、緩衝液容器630からサンプルコレクター(示さず)への緩衝液溶液の排出を促進する。緩衝液容器630はまず、サンプルコレクター(示さず)内に形成されるフィットする溝(示さず)と、隆起した環639との相互作用によって、サンプルコレクターに固定される。サンプルコレクターは、緩衝液容器630が、穿孔部材の穿孔先端の方へ下方に加圧され、それによって緩衝液容器630の穿孔可能な膜638を穿刺して、そして緩衝液容器630内に収容される緩衝液流体を放出する場合、サンプルコレクターとしっかり接触させて緩衝液容器630を保持し、そしてシールする第二のくぼみ(示さず)を備える。
【0048】
緩衝液容器630のベローズ領域631を下方に押し、そして圧迫することによって、緩衝液容器630の穿孔可能な膜638は、穿孔部材(示さず)の穿孔先端(示さず)によって穿孔される。次いで、緩衝液容器630内の液体は、緩衝液容器630の外に流れ、そして重力の影響下で、サンプルコレクター(示さず)内に流れる。さらなる実施形態において、緩衝液容器630の穿孔可能な膜638は、弱められた部分(示さず)を有し、そこで、圧迫されたベローズ631の内部の液体の圧力の上昇によって圧力をかけられる場合、破損する。
【0049】
図19は、図13および図14に描写されたものと匹敵する、サンプル試験デバイス610に充填された緩衝液容器630を図示する。緩衝液容器630は、緩衝液容器630のベローズ631が、試験ストリップ容器650の開口端部にフィットしないように、テーパー状である。
【0050】
上に記載された様々な構成要素は、断面において環状になるように示されるが、この外形は単に好ましく、そして必要ではないことが理解されるべきである。他の形状の構成要素もまた、本発明から逸脱することなく使用され得る。
【0051】
本発明の代替の実施形態において、図5に関して、サンプル試験デバイス10はさらに、はね避けディスク70(図20に示す)を備え、これは漏斗コレクター20の上端開口部22内、およびサンプルコレクター40の下にある。はね避けディスク70は、サンプル(例えば血液)が漏斗コレクター20に近づき、そして接触するように、サンプルの流れを制御する。より具体的には、まず、はね避けディスク70は、漏斗コレクター20の側面を離れるサンプルの衝撃を弱めて、漏斗コレクター20を離れるサンプルの逸れを結果的に減少させるために、サンプルコレクター30からサンプルの最初のうねりを分散させる。第二に、はね避けディスク70は、漏斗コレクター20からそれ得るいかなるサンプルをも捕捉し、それによって、試験ストリップ60に最終的に送達されるサンプルの量を最大化させる。
【0052】
はね避けディスク70は任意の材料から作られ得るが、好ましくは、多孔性で、非反応性で、生体適合性の材料から作られる。はね避けディスク70の材料は、サンプルを漏斗コレクター20に導くために十分な多孔性を有するべきである;しかし、可能な限り多くの、逸れたサンプルを捕捉するための十分な密度、および、可能な限り多くのサンプルを漏斗コレクター20に放出するために十分な疎水性を有する。
【0053】
(サンプル試験デバイスの使用)
本発明は、試験サンプルを緩衝液流体と混合する工程、この混合物を収集する工程、次いで、反応性試験物質の小片(すなわち、試験ストリップ)を用いてこの混合物を吸収する工程によって、機能する。反応性試験物質は、特定の物質の存在下において、1つ以上の性質を変化させる物質である。ここで、変化する性質は好ましくは可視性である。非限定的な例として、この試験ストリップは、ある物質がそこに適用される場合に、色を変化させても、1つ以上の線、バンド、点、またはパターンを示すようになっても良い。このことが達成される適切な様式が考察される。
【0054】
一旦、サンプル試験デバイス10がパッケージから取り出されると、それは以下のように使用のために調製され得る。
【0055】
試験される物質(示さず)のサンプルは、サンプルコレクター40に導入される。本発明の試験系においてサンプルとして使用され得る流体の例としては、唾液、脳脊髄液、血清、全血、血漿、膣分泌液、精液、および尿が挙げられるが、これらに限定されない。これらの体液は、ヒトまたは動物のいずれかから得られ得る。さらに、植物、木、土壌、環境、および他の供給源から得られる流体が、サンプルとして用いられ得る。サンプルの性質に依存して、サンプルは、いくらかの方法のうちの任意の方法にてサンプルコレクター40に充填され得る。
【0056】
この液体が過度に粘性ではない場合、毛細管現象を通して、流路部材46の管腔48内に、引き込まれ得る。例えば、流路部材46の先端は、患者の血液中に浸けられて、患者の血液は管腔48に引き込まれる。いくつかの場合、例えば、患者が切られた傷、または開かれた傷を有する場合、患者はとめどなく出血しているかもしれない。あるいは、患者から血液を引き出すことが必要であるか、または好ましくあり得る。このことは、患者を(例えば、指、つま先、または耳たぶを)鋭い針でつくことでなされ得る。血液の大量の滴を得た後、流路部材46の先端は血液の滴に浸され、そして毛細管現象によって血液を流路部材46の管腔48内に引き込む。
【0057】
毛細管現象は、問題の液体の粘性、ならびに毛細管を形成する材料の寸法および組成によって決定されるので、管腔48の形、および流路部材46の構成は、この試験される液体が毛細管現象を通じて管腔48内に引き込まれるように選択され得る。それゆえ、この試験される液体の粘性は、流路部材46の構成を決定する。
【0058】
試験される物質が液体であり、そして容器(例えば、ビーカーまたは試験管)内に保持される場合、流路部材46の先端は、その液体中に浸され得る。次いで液体は、毛細管現象によって管腔48に引き込まれる。
【0059】
あるいは、液体サンプルの滴が、サンプルコレクター40の底部47上に液体を点滴することで、管腔48中に配置され得る。さらに、毛細管現象が管腔48中に液体を引き込む。このアプローチは、試験される液体がシリンジまたはピペット内に収容される場合に好ましくあり得る。
【0060】
試験される物質の粘性が高いか、またはほとんど固体である場合、この物質はサンプルコレクター40の基部47上に滴下され得る。
【0061】
一旦、サンプルがサンプルコレクター40によって保持されると、攪拌(例えば振盪)と共に、または無しのいずれかで、このサンプルは、緩衝液容器30内に保持される緩衝液流体に曝露される。このことは、緩衝液容器30内に保持される緩衝液流体が流れ出て、そしてサンプルに接触するようになることを必要とする。
【0062】
ここで、図5を参照して、緩衝液容器30の膜38が、穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔されるように、サンプルコレクター40内に緩衝液容器30を配置することによって、このことはなされ得る。緩衝液容器30およびサンプルコレクター40が、フィットする溝、それぞれ39および49を有する場合、このことは、溝39および溝49が噛み合う係合のために配置されるように、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40を互いに配置することにもたらされ得る。次いで、緩衝液容器30の圧縮性グリップ36を握り、そして絞ることで、溝39および溝49が係合し、そしてその間の相対的な回転によって、緩衝液容器30をサンプルコレクター40の基部47に向かって引く。緩衝液容器30がサンプルコレクターに向かって動くにつれて、穿孔可能な膜38は、穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔される。次いで、緩衝液容器30内の液体は、外に流れ、そして重力の影響下で下に流れ、そしてサンプル容器40内に保持されるサンプル接触するようになる。
【0063】
望ましい場合、緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は弱められた部分(示さず)を有し得、圧力を与えられた場合、まず損なわれる。この弱められた部分は、穿孔部材43の穿孔先端44によって接触されるように配置され得る。このような弱められた部分は、切り込み、穿孔、エッチング、などによって作られ得る。ここで、サンプルコレクター40が試験ストリップ容器50内にフィットし、そして緩衝液容器30が、この緩衝液容器がサンプルコレクター40に向かって移動するように回転された後、穿孔先端44は、この弱められた部分を突いて、破裂させる。次いで、緩衝液流体が流れ出て、サンプルと混合し得る。本発明の別の実施形態において、穿孔先端44がこの弱められた部分を突いて、そして破裂させた後に、緩衝液容器30が回転され得、これによって、弱められた部分をさらに破り、そして緩衝液流体の出口のためのさらに大きな開口部を提供する。
【0064】
本発明の代替の実施形態において、緩衝液容器30は、液体で満たされるよりも、空気で満たされ得る。すなわち、緩衝液容器30は、圧縮に際して緩衝液容器30から空気を放出する、空気で満たされた希釈剤ビンを備える。次いで、放出された空気はサンプルを漏斗コレクターへ吹き飛ばす(示さず)。
【0065】
サンプルコレクター40は、試験ストリップ容器50内のフィットするノッチ(示さず)と係合するラグを備え得る。このことは、サンプルコレクター40に連結された緩衝液容器30が絞られる場合、サンプルコレクター40を試験ストリップ容器50内の回転から保持する。
【0066】
望ましい場合、緩衝液容器30を流れ出た液体は、圧縮性グリップ36の側壁37および37’を圧搾することによって、加速され得る。このことは、緩衝液容器30を変形させ、そしてその体積を減少させて、そこから緩衝液流体を放出させる。
【0067】
緩衝液容器30が、溝の代わりにシーリングを有する場合、緩衝液容器30は、圧縮性グリップ36の加圧によって下方に押され得る。さらに、穿孔可能な膜38が穿孔され、そして緩衝液流体が、サンプルと接触するように放出される。
【0068】
代替の実施形態において、サンプルコレクター40は、穿孔部材43を持たずに形成され得る。代わりに、緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は、弱められた部分(示さず)を有し得、ここで、加圧される場合、その弱められた部分がまず損なわれる。この弱められた部分は、切り込み、穿孔、エッチング、などによって作られ得る。ここで、サンプルコレクター40が緩衝液容器30にはめ込まれた後、緩衝液容器30の圧縮性グリップ36が絞られる。このことは、穿孔可能な膜38が弱められた部分において損なわれるまで、緩衝液容器30の内部の圧力を上昇させる。次いで、既に記載したように、この緩衝液流体は流れ出て、そしてサンプルと混合し得る。
【0069】
緩衝液流体およびサンプルの混合物は、漏斗コレクター20の内部に引き込まれる。一旦、緩衝液流体およびサンプルの混合物が、漏斗コレクター20内にあると、この混合物は、この混合物を吸収し、指示を示す試験ストリップ60に即座に、かつ直接接触する。一旦、この混合された緩衝液流体およびサンプルが試験ストリップ60と、公知の様式で置き得るような反応をすると、試験ストリップ60の外観が変化し得、行われつつある試験の結果の視覚的な指標を提供する。この結果は、試験ストリップ容器50の透明な窓55、または、試験ストリップ容器50が透明である場合、試験ストリップ容器50自体のいずれかを通して見え得る。
【0070】
ここで、図5を参照して、緩衝液流体およびサンプルの全ての流れは、矢印Aの方向である。
【0071】
本発明の漏斗コレクターを有するサンプル試験デバイスは、適切なサンプル、緩衝液流体、および試験ストリップの使用を通して、様々な医療状態について被験体を試験するために用いられ得る。目的の状態を調べるための、特定のサンプル、緩衝液流体、および試験ストリップの選択の方法は、それ自体公知である。このような医療状態としては、B型肝炎、C型肝炎、HIV、結核、痘瘡、ジフテリア、およびマラリアが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、この即時の試験系は、心血管性の指標の、被験体の血液中における存在を確認するために用いられ得て、そのことによって、被験体が現在心臓性の事象を有していることについて、医療介護提供者に注意を喚起し得る。さらに、この試験系は、被験体の系における薬物の存在または非存在を決定するために用いられ得る。このような薬物の例としては、アルコール、ニコチン、およびコカインが挙げられるが、これらに限定されない。この試験系はまた、警官が、被験体の血中アルコール含有量が、法定限度を超えるかどうかを容易に確認するために用いられ得る。この試験系はまた、様々な混入物または病原体の存在を同定するために用いられ得る。このような病原体または混入物の例としては、炭疽菌、天然痘、ボツリヌス毒素、エボラウイルス、レジオネラ疾患などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
本発明の試験系は、現存する試験系を越える多くの利点を有する。非限定的な例として、本発明は、1)所定の体積の緩衝液およびサンプルを、試験ストリップに送達させ得る;2)使用が容易である、そして3)サンプルと試験ストリップの間の直接的な接触を可能にする。
【0073】
したがって、本発明の例示的な実施形態に当てはまるような、本発明の基礎的な新規の特徴を、示し、記載し、そして指摘したが、開示された発明の形態および詳細における、様々な省略、置換および変更が、本発明の精神から逸脱することなく、当業者によってなされ得る。上の記載に含まれ、または添付の図面に示される全ての事項は、例示として解釈され、そして限定する意味で解釈されないことが意図される。
【0074】
添付の特許請求の範囲は、本明細書中に記載される本発明の一般的な特徴および具体的な特徴の全て、および、言葉の問題として、請求の範囲に入ると言及され得る本発明の範囲の全ての記載を網羅するように意図されることもまた、理解される。
【0075】
本発明が、添付の特許請求の範囲に列挙される順番で、その工程が行われる方法に限定されることを意図しないこともまた、理解されるべきである。本発明は、他の順番でのこれらの工程の実行を包含する。
【0076】
したがって、本発明の例示的な実施例に適用するように、本発明の基礎的な新規の特徴を、示し、記載し、そして指摘したが、開示された発明の形態および詳細における、様々な省略、置換および変化が、本発明の精神から離れることなく、当業者によってなされ得ることが理解される。それゆえ、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲によって示されるようにだけ限定されることが意図である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
本発明の特定の性質および利点、ならびに他の目的は、付随する図と関連して解釈される添付の記載から明白になる。以下:
【図1】図1は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの前面平面図である。
【図3】図3は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの上面平面図である。
【図4】図4は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの側面平面図である。
【図5】図5は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの分解斜視図である。
【図6】図6は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための緩衝液容器の前面、および周囲の一部分の斜視図である。
【図7】図7は、図6に描写した緩衝液容器の底部平面図である。
【図8A】図8Aは、図6に描写した緩衝液容器の側部立面図である。
【図8B】図8Bは、代替の緩衝液容器の側部立面図である。
【図9】図9は、図6に描写した緩衝液容器の上部平面図である。
【図10】図10は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するためのサンプルコレクターの上部平面図である。
【図11】図11は、図10に描写したサンプルコレクターの上部、および周囲の一部分を示す斜視図である。
【図12】図12は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための試験ストリップ容器の側部立面図である。
【図13】図13は、図12に描写した試験ストリップ容器の上部平面図である。
【図14】図14は、図12に描写した試験ストリップ容器の側部立面図である。
【図15A】図15Aは、本発明に従って用いられ得る、代替の緩衝液容器およびサンプルコレクターの、前面立面図である。
【図15B】図15Bは、本発明に従って用いられ得る、代替の緩衝液容器およびサンプルコレクターの、前面、一側面、および上部を示す斜視図である。
【図16】図16は、図15Aおよび図15Bに描写した緩衝液容器およびサンプルコレクターの、断面における立面図である。
【図17】図17は、代替のポンピング機構の側部立面図である。
【図18】図18は、本発明と共に用いられ得る円筒形緩衝液容器の、前面および上面を示す斜視図である。
【図19】図19は、本発明のサンプル試験デバイスと共に用いられる、図18の代替の緩衝液容器を描写する、斜視図である。
【図20】図20は、本発明と共に用いられ得る、はね避けディスクを示す斜視図である。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
本願は、「SAMPLE TESTING DEVICE WITH FUNNEL COLLECTOR」と表題を付けられた、2004年9月24日出願の米国特許出願第10/948,861号の利益を主張するものであり、これは、「SAMPLE TESTING DEVICE WITH FUNNEL COLLECTOR」と表題を付けられた、2003年10月20日出願の米国特許仮出願第60/512,875号の利益を主張するものであり、これらの全ては本明細書にて参考として援用される。
【0002】
(1.発明の分野)
本発明は一般に、完全に一体化された系において、液体試料を収集し、処理し、そして分析するための装置に関する。特に、本発明は、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターに関する。
【背景技術】
【0003】
(2.関連技術の記載)
世界中での診断試験は、現在のところ、種々の異なる試料型を用いて行われる。試験されるサンプルの多く(例えば、全血、血清、口の流体、血漿、脳脊髄液など)は液体である。
【0004】
実験室条件下における感染性疾患の試験は、代表的には、遠心分離によって静脈内の血液サンプルから血球を除くことによって得られる、血清試料の使用を包含する。このサンプルは、まず、訓練を受けた瀉血士によって、患者から引き出される。そのように得られたこの血清サンプルは、次いで、多数の方法論(例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、免疫蛍光(IFA)、ラテックス凝集反応(LA)、または、化学発光、蛍光、もしくは他の感応性技術を用いる、多数の自動化された機器プラットフォームの任意のもの)の1つを用いて、実験室条件下にて試験される。他の公知の診断技術が適切に存在するので、これは決して網羅的なリストではない。
【0005】
実験室条件下における血清試験は、従来、選択され得る技術を構成するが、現在、試験を患者により近づけ、そして代わりの試料マトリックス(例えば、全血など)を用いる傾向が増大している。換言すれば、サンプルは、より迅速に患者から引き出され、処理され、そして分析されて、しばしば一方で、患者はなお臨場している。「患者の近くで」または「看護の時点での(point−of−care)」試験として公知である最近の進歩は、試験がなされるやり方における、主要な変化を引き起こした。統計学は、最近4年間のそれぞれについて、試験のこの方法において、1年ごとに20%以上の増加を示す。
【0006】
試験のこの方法におけるこのような増加は、訓練された瀉血士の使用、または所要の試料から赤血球を分離する、さらなる工程を必要としない、代わりの試料型(例えば、全血、または口の流体)の使用の増加をもたらしている。むしろ、サンプルは直接的に、患者から引き出され、そして処理され得る。ゆえに、現在、患者または被験体がなお、保健医療提供者のいるところにいるうちに、結果が得られ、分析され、そして患者に伝えられ得る。このことは、患者を繰り返す必要、または、将来その試験結果を得るために、患者が保健医療提供者と連絡をとる必要を回避する。
【0007】
それゆえ、看護の時点での(POC)試験は、試料が実験室試験施設に移送され、処理され、そして結果が臨床医に送られる間に、大体数時間から数週間であり得る待ち時間がある、従来の試験と対照的に、臨床医(および、臨床医が選択する場合、患者)に迅速な結果を与えるという利点を提供する。
【0008】
特に試験が、潜在的に生命を脅かす疾患(例えば、HIV、C型肝炎、B型肝炎など)を対象とする場合、反復する試験によって、しばしば、より感受性の高い方法論によって、感染性疾患試験の結果を確かめることが、この産業において標準的である。このことは、その試験が実験室において行われるか、または看護の時点で行われるかに関係なく、当てはまる。一次試験の結果を確かめるために行われる二次試験は、「確認の」試験、または「確認」試験として公知であり、そして代表的には、診断またはその他を確かめるために、異なる方法論を用いる。HIV診断における例としては、ウェスタンブロット方法またはELISA方法が用いられ得る。全ての例において、第二の試料が必要である。このような試験の重大な性質に起因して、サンプルの処理を早め得るいかなることも、極めて重要である。
【0009】
実験室での試験の場合、確認試験を実行するために、最初の血液の引き抜きから残存する、十分な試料物質が存在し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、最初の患者が保健医療施設を訪れる時点において、確認試験のための試料を収集する機構を備える、迅速な(職場内の)試験は、公知でない。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、試料を迅速に診断試験ストリップに接触するように配置し、次いで、この診断試験ストリップが、公知の様式でこの試料と反応するために、液体試料を収集し、そして保持させるサンプル試験デバイスと併せて使用するための、漏斗コレクターに関する。このサンプル試験デバイスはまた、その中に緩衝液流体を収容し得る緩衝液容器、その末端が上記の漏斗コレクターに保持される試験ストリップ、試験ストリップ容器であって、フィルターがこの試験ストリップ容器中に保持される場合、試験ストリップが容器中に配置されるように、フィルターを収容するために寸法決めされ、そして配置される容器を有する試験ストリップ容器、およびサンプルを保持するためのサンプルコレクターを有する。
【0012】
1つの実施形態において、このサンプルコレクターは、上記の緩衝液容器を受けるような形状であり、そしてこのサンプルコレクターは、流路部材、および、緩衝液容器がサンプルコレクター内に配置される場合、緩衝液チャンバー内の緩衝液流体がサンプルに接触し、そして管腔を通って漏斗コレクターに移動するように、緩衝液容器を穿孔する穿孔部材を有する。緩衝液流体がサンプルコレクターの管腔を通って流れるとき、サンプルに接触した緩衝液流体は漏斗コレクター内に集まり、そして試験ストリップに接触する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
添付の図面に描写されるように、本発明は、流体サンプル、特に体液のサンプルを入手し、そして分析するために用いられ得る、小型で、一式完備した試験デバイスに関する。より具体的には、本発明は、サンプル試験デバイス(例えば、Wicksteadらの米国特許第6,634,243号において示され、かつ記載されるサンプル試験デバイス)と共に使用するための漏斗コレクターに関する。この漏斗コレクターは、サンプルを診断試験ストリップに即座に接触するように配置するために、流体サンプルを収集し、そして保持するのに役立つ。このサンプル試験デバイスは、試験ストリップ、緩衝液容器、およびサンプルコレクターを収容する、長い本体を備え、この緩衝液容器は、まずサンプルと反応し、次いで試験ストリップと反応して、試験の結果を示す材料を保持し、このサンプルコレクターは、緩衝液容器中の上記材料をサンプルと結合するのに役立つ。
【0014】
(漏斗コレクターの作成)
図1は、本発明の1つの実施形態に従う漏斗コレクターを描写する。
【0015】
漏斗コレクター20は、上端開口部22および下端開口部24の双方を有する。上端開口部22は、サンプルコレクターを受けるような円形の形状である。下端開口部24は、試験ストリップを受けるような矩形の形状であり、この試験ストリップの1つの端部は、漏斗コレクター20に固定される。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、漏斗コレクター20は、試験ストリップ容器(図5に示される)上の、それぞれ対応する突起および溝と係合するための、溝26および突起28を外部表面に有し得て、試験ストリップ容器および漏斗コレクター20は、流体密様式で連結される。
【0017】
本発明の代替の実施形態において、漏斗コレクター20はねじ状の外部表面を有し得、この外部表面は、試験ストリップ容器の内部表面に形成される、フィットするねじに係合するように配置される。漏斗コレクター20および試験ストリップ容器の間の流体密の結合を得るための、別のスキームが用いられ得る。例えば、2つの滑らかな表面、すなわち漏斗コレクターの外部表面および試験ストリップ容器の内部表面の間の、流体密のプレスばめが用いられ得る。すなわち、漏斗コレクター20の外径、および試験ストリップ容器の内径が、連結した場合に、漏斗コレクター20および試験ストリップ容器が、互いに摩擦するように係合するようなサイズである。
【0018】
漏斗コレクター20の寸法および大きさは変化し得る。しかし、漏斗コレクター20は、サンプル試験デバイスの他の構成要素との、流体密な結合性を維持し、そして試験ストリップを安定に保持するようなサイズであるべきである。
【0019】
漏斗コレクター20は任意の材料から作製され得るが、好ましくは、非多孔性で、不活性で、生体適合性の材料(例えば、ポリマーまたはステンレス鋼)から作製される。漏斗コレクター20はまた、1つの材料から構成され得、そして非多孔性で生体適合性の材料(例えば、ポリマー樹脂(例えば、Dupontによって製造され、TEFLONの名称で市販されるもの))で覆われ得る。
【0020】
図2、図3、および図4は、本実施形態の漏斗コレクター20を描写する。
【0021】
(漏斗コレクターを有するサンプル試験デバイスの構築)
図5は、本発明の1つの実施形態に従う漏斗コレクター20を有する、サンプル試験デバイス10を、分解された形態で描写する。サンプル試験デバイス10は、漏斗コレクター20、ならびに緩衝液容器30、サンプルコレクター40、試験ストリップ容器50、および試験ストリップ60を備える。これらの構成要素のそれぞれが、順々に考察される。
【0022】
図6〜図9に示されるように、緩衝液容器30は栓の形状であり、一般に円筒状の部材であって、上部部分31、基部部分32、本体部分33、および穿孔可能な膜38を有する。緩衝液容器30は中空であり、そして、試験のためにサンプルデバイスに充填される場合、緩衝液流体(示さず)を収容する。
【0023】
非限定的な例として、緩衝液容器30の上部部分31は、好ましくは、側壁37および37’を有する圧縮性グリップ36を有するような外形となる。この配置の利点は、今後考察される。
【0024】
本発明の1つの実施形態において、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40は、圧迫および留め金の戻り止め(press and snap detent)39によって、はじめに所定の位置に保持される。第二の圧迫および留め金の戻り止め39’は、緩衝液容器30が穿孔部材43の穿孔先端44の方へ、下方に加圧される場合、サンプルコレクター40としっかりと接触させて緩衝液容器30を保持し、そして塞いで、それによって穿孔可能な膜38を穿刺し、そして緩衝液容器30内に収容される緩衝液流体を放出する。図8Aを参照のこと。
【0025】
本発明の代替の実施形態において、緩衝液容器30の本体部分33は、ねじ上の外部表面34を有し、この外部表面34は、サンプルコレクター40の内部表面41上に形成される、フィットするねじ山に係合するように配置される。このように、緩衝液容器30は、流体密様式にてサンプルコレクター40に連結され得る。図8Bを参照のこと。流体密な連結を得るための他のスキーム(例えば、本体部分33上に弾性の突起(示さず)を形成するか、または1つ以上のOリングを適用する)もまた用いられ得る。あるいは、滑らかな表面に合う流体密なプレスばめもまた用いられ得る。
【0026】
好ましくは、サンプルコレクター40の外径、および緩衝液容器30の内径は、連結された場合、サンプルコレクター40および緩衝液容器30が、互いに摩擦するように係合するようなサイズである。
【0027】
緩衝液容器30およびサンプルコレクター40を連結するための要素の他の形状および配置も、このような要素が緩衝液容器30およびサンプルコレクター40の間の流体連通を可能にする限り、また適切である。
【0028】
緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は、緩衝液容器30内の緩衝液流体を保持するための、壊れやすく、流体不浸透性の障壁を形成する。穿孔可能な膜38は、緩衝液容器30内の緩衝液流体を収容し得、そしてサンプルコレクター40に形成される穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔され得る、任意の非反応性材料から形成され得る。穿孔可能な膜38の形成に適する材料の例としては、金属ホイル、ポリマー膜、ガラス、またはプラスチックが挙げられるが、これらに限定されない。また、穿孔可能な膜38は、穿孔先端44に接触される場合に破裂する、適切な大きさかつ形状の刻み目、または圧縮応力を与えられた領域(示さず)と共に形成され得る。
【0029】
ここで、図10および図11を参照して、サンプルコレクター40は、内部表面41、外部表面42、および内部基部47を備える。サンプルコレクター40はまた、穿孔部材43も備える。穿孔部材43の上側の先端は、鋭い穿孔先端44を備え、緩衝液容器30がサンプルコレクター40と連結される場合、この穿孔先端44は緩衝液容器30の穿孔可能な膜38と接触し、そして穿孔して、これによって緩衝液流体(示さず)を放出する。穿孔部材43は、緩衝液流体の流れを促進するような形状であり得る。
【0030】
続けて、図10および図11を参照して、サンプルコレクター40はまた、細長い中空の流路部材46を備える。管腔48が、流路部材46の先端部から、サンプルコレクター40の底部47まで延びるが、その理由は今後説明される。
【0031】
ここで、試験ストリップ容器50が、図5および図12を参照して記載される。
【0032】
試験ストリップ容器50は、いくつかの異なる機能の役に立つ。まず、これは、サンプル試験デバイス10の他の構成要素全てを保持する。次に、使用の間に、試験ストリップ容器50は、サンプルおよび緩衝液流体が混合して、そして試験ストリップ60との接触に引き込まれるように、サンプルおよび緩衝液流体を保持する。第三に、試験ストリップ容器50は、サンプルおよび緩衝液流体を環境から隔離する。
【0033】
続けて、図5および図12を参照して、試験ストリップ容器50は、好ましくは、底部端部51ですぼみ、そしてその開口端部52で広がり、サンプル試験デバイス10の構成要素全てを充填させ得る、ほぼ円筒形の容器である。試験ストリップ容器50は、漏斗コレクター20、緩衝液容器30、サンプルコレクター40、および試験ストリップ60を保持するので、試験ストリップ容器50のプロフィールは、図12に横から見られるように、ステップ状であり得る。このように、それぞれステップ状の領域は、それが収容するサンプル試験デバイス10の部分とほぼ同じ大きさである。試験ストリップ容器50の最も長い部分およびもっとも狭い部分はチャンバー56であり、これは試験ストリップ60と対応する。試験ストリップ容器50の部分57は、漏斗コレクター20に対応して、そしてこれを保持し、そしてチャンバー56より幾分広い。試験ストリップ容器50の部分58は、今度は部分57よりも幾分広く、そして緩衝液容器30に対応し、そしてこれを保持する。
【0034】
図12に示されるように、試験ストリップ容器50は底部端部51においてすぼみ、そして端部52において広がっている。試験ストリップ容器50は、位置57において、漏斗コレクター20、および漏斗コレクター20内に確保される試験ストリップ60を収容するような大きさである。試験ストリップ容器50は、位置58において、摩擦ばめによってサンプルコレクター40および緩衝液容器30を安定に保持するような寸法である。非限定的な例として、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40は、所定の位置に溶接されるか、または接着される。また、サンプルコレクター40および緩衝液容器30が試験ストリップ容器50に挿入される前に、緩衝液容器30はサンプルコレクター40に連結され得る。
【0035】
図5に示されるように、試験ストリップ60自身は、公知であるような試験ストリップである。このような試験ストリップは、行われる試験に適合する試薬を用いて、慣用的に処理される。
【0036】
好ましい場合、試験ストリップ60が視覚的な試験ストリップである(試験の結果が、試験ストリップの視覚的な表示を観察することによって決定されることを意味する)とき、試験ストリップ容器50は、試験ストリップ60が見え得るように作製されるべきである。このことは、試験ストリップ容器50の全体が、透明な材料(例えばガラスまたはプラスチック)から形成されることで、なされ得る。あるいは、不透明(opaque)な材料または不透明(non−transparent)な材料が用いられ得て、そして、試験ストリップ容器50のチャンバー56内に、少なくとも1つの透明な窓55が形成され得て、それを通して試験ストリップ60が見え得る。
【0037】
試験ストリップ容器50は、任意の適切な非反応性の材料(例えば、ガラス、プラスチック、またはセラミック、あるいはそれらの組み合わせ)から作られ得る。試験ストリップ容器50は、任意の公知の技術を用いて形成され得る。ここで、ガラスまたはプラスチックの射出成形が好ましいと考えられる。
【0038】
サンプル試験デバイス10は、好ましくは、滅菌された様式で、互いに集合されるその構成要素、漏斗コレクター20、緩衝液容器30、サンプルコレクター40、試験ストリップ容器50、および試験ストリップ60の全て、または少なくともいくつかをパッケージする。サンプルコレクター40は、緩衝液容器30の膜38を穿孔するように設計される穿孔部材43を備え、そしてその中にある緩衝液流体が外に出得るので、その材料が使用に先立って除かれるべき平らな円盤のような、保護的小片が、サンプルコレクター40と緩衝液容器30の間に提供され得る。こうして、膜38が、不注意に破裂されることはない。あるいは、これらの構成要素は、後で使用者によって組み立てられるように、組み立てられていない状態でパッケージされ得る。滅菌およびパッケージ化は、現在公知の、または今後開発される任意の適切な技術を用いて、達成され得る。
【0039】
ここで、緩衝液流体を充填したサンプル試験デバイス10の緩衝液容器30を提供することが好ましいと考えられるが、緩衝液容器30は、使用者によって緩衝液流体を満たされるために、空の状態で提供されてもよい。このような配置において、緩衝液容器30は、全体的に、または単に部分的に、セルフシール材料から作られ得る。緩衝液容器30を満たすために、使用者は、十分な量の緩衝液流体を含む皮下注射器を取り、そしてこのセルフシール材料を通して注射針を動かし得る。一旦この針が緩衝液容器30に入ると、使用者は、緩衝液容器に緩衝液流体を注入して、そしてそこから針を引き抜く。次いで、セルフシール材料は、針によって作られた開口部を閉じ、緩衝液流体を緩衝液容器の内部に保持する。
【0040】
ここで、本発明の代替の実施形態が、図13および図14を参照して記載される。
【0041】
図13および図14に描写されるように、試験ストリップ容器150の開口部端部152は改変されて、試験ストリップ容器150の長軸にほぼ垂直な面において、外向きに延びるフランジ159を備える。非限定的な例として、フランジ159は、描写されるように楕円形であっても、円形であっても(示さず)よい。フランジ159は、サンプル試験デバイスを用いる人が、試験ストリップ容器150をつかむことを助ける。フランジ159はまた、試験ストリップ容器150が回転することを防ぎ、そして試験ストリップ容器150の裏側の平らな表面に、印をつけるか、または書き込めるようにする。
【0042】
本発明の別の実施形態が、図15Aおよび図15Bに描写される。図15Aおよび図15Bは、緩衝液容器430、サンプルコレクター440、およびポンプ470の間の相互作用を図示する。ポンプ470は、好ましくは、そこから空気を放出するように、圧搾することによって加圧され得る弾性の材料またはポリマー性の材料で作られる。次いで、ポンプ470を離すことで、ポンプに空気または他の流体を引き込む。
【0043】
図16に示すように、加圧されたポンプ470が解き放たれ、それによってサンプルコレクター440内に減圧を作り出すとき、サンプル405の一部分がサンプルコレクター440に引き込まれる。サンプル405がサンプルコレクター440内に流れ込んで、ポンプ470の開放により作り出された減圧を満たす。サンプル405がサンプルコレクター440中に引き込まれた後、サンプルコレクター440は、漏斗コレクターの上の試験ストリップ容器の内部に置かれる。漏斗コレクターは、試験ストリップ容器との流体密のフィットを有し、それによって、試験ストリップに接触する任意の液体が漏斗コレクターに収集されることを保証する。
【0044】
次いで、緩衝液容器430がサンプルコレクター440中に挿入される。緩衝液容器430は、サンプルコレクター440にしっかりとフィットし、そして通気道480をシールして、それによってポンプ470の作動を阻害する。サンプルコレクター440は、穿孔部材443の上に、少なくとも1つの穿孔先端444を有する。穿孔先端444は、緩衝液容器430を穿孔し、それによって、中に収容される緩衝液流体を放出する。この緩衝液流体は、サンプル405と混合し、そして、生じた混合液が漏斗コレクターに収集される。
【0045】
緩衝液容器430は、圧迫および留め金の戻り止め439によって、サンプルコレクター440内に、所定の位置に保持され得る。一旦、緩衝液容器430が、穿孔部材443の穿孔先端444に向かって下方に加圧され、それによって穿孔可能な膜(示さず)を破裂させ、そして緩衝液容器430内に収容される緩衝液流体を放出する場合、類似の第二の圧迫および留め金の戻り止め(示さず)が、緩衝液容器430を、サンプルコレクター440としっかり接触するように固定する。図16を参照のこと。この留め金は、緩衝液容器430とサンプルコレクター440との間の流体密のシールを提供し得る。さらに、他の公知または見出された、任意のシーリングが用いられ得る。
【0046】
図17は、ポンプ470の代わりの実施形態を描写し、ここでポンプは、アコーディオンの形をした570である。
【0047】
図18は代替の緩衝液容器30を描写し、ここで、緩衝液容器630はベローを有する上部部分631を有して、緩衝液容器630からサンプルコレクター(示さず)への緩衝液溶液の排出を促進する。緩衝液容器630はまず、サンプルコレクター(示さず)内に形成されるフィットする溝(示さず)と、隆起した環639との相互作用によって、サンプルコレクターに固定される。サンプルコレクターは、緩衝液容器630が、穿孔部材の穿孔先端の方へ下方に加圧され、それによって緩衝液容器630の穿孔可能な膜638を穿刺して、そして緩衝液容器630内に収容される緩衝液流体を放出する場合、サンプルコレクターとしっかり接触させて緩衝液容器630を保持し、そしてシールする第二のくぼみ(示さず)を備える。
【0048】
緩衝液容器630のベローズ領域631を下方に押し、そして圧迫することによって、緩衝液容器630の穿孔可能な膜638は、穿孔部材(示さず)の穿孔先端(示さず)によって穿孔される。次いで、緩衝液容器630内の液体は、緩衝液容器630の外に流れ、そして重力の影響下で、サンプルコレクター(示さず)内に流れる。さらなる実施形態において、緩衝液容器630の穿孔可能な膜638は、弱められた部分(示さず)を有し、そこで、圧迫されたベローズ631の内部の液体の圧力の上昇によって圧力をかけられる場合、破損する。
【0049】
図19は、図13および図14に描写されたものと匹敵する、サンプル試験デバイス610に充填された緩衝液容器630を図示する。緩衝液容器630は、緩衝液容器630のベローズ631が、試験ストリップ容器650の開口端部にフィットしないように、テーパー状である。
【0050】
上に記載された様々な構成要素は、断面において環状になるように示されるが、この外形は単に好ましく、そして必要ではないことが理解されるべきである。他の形状の構成要素もまた、本発明から逸脱することなく使用され得る。
【0051】
本発明の代替の実施形態において、図5に関して、サンプル試験デバイス10はさらに、はね避けディスク70(図20に示す)を備え、これは漏斗コレクター20の上端開口部22内、およびサンプルコレクター40の下にある。はね避けディスク70は、サンプル(例えば血液)が漏斗コレクター20に近づき、そして接触するように、サンプルの流れを制御する。より具体的には、まず、はね避けディスク70は、漏斗コレクター20の側面を離れるサンプルの衝撃を弱めて、漏斗コレクター20を離れるサンプルの逸れを結果的に減少させるために、サンプルコレクター30からサンプルの最初のうねりを分散させる。第二に、はね避けディスク70は、漏斗コレクター20からそれ得るいかなるサンプルをも捕捉し、それによって、試験ストリップ60に最終的に送達されるサンプルの量を最大化させる。
【0052】
はね避けディスク70は任意の材料から作られ得るが、好ましくは、多孔性で、非反応性で、生体適合性の材料から作られる。はね避けディスク70の材料は、サンプルを漏斗コレクター20に導くために十分な多孔性を有するべきである;しかし、可能な限り多くの、逸れたサンプルを捕捉するための十分な密度、および、可能な限り多くのサンプルを漏斗コレクター20に放出するために十分な疎水性を有する。
【0053】
(サンプル試験デバイスの使用)
本発明は、試験サンプルを緩衝液流体と混合する工程、この混合物を収集する工程、次いで、反応性試験物質の小片(すなわち、試験ストリップ)を用いてこの混合物を吸収する工程によって、機能する。反応性試験物質は、特定の物質の存在下において、1つ以上の性質を変化させる物質である。ここで、変化する性質は好ましくは可視性である。非限定的な例として、この試験ストリップは、ある物質がそこに適用される場合に、色を変化させても、1つ以上の線、バンド、点、またはパターンを示すようになっても良い。このことが達成される適切な様式が考察される。
【0054】
一旦、サンプル試験デバイス10がパッケージから取り出されると、それは以下のように使用のために調製され得る。
【0055】
試験される物質(示さず)のサンプルは、サンプルコレクター40に導入される。本発明の試験系においてサンプルとして使用され得る流体の例としては、唾液、脳脊髄液、血清、全血、血漿、膣分泌液、精液、および尿が挙げられるが、これらに限定されない。これらの体液は、ヒトまたは動物のいずれかから得られ得る。さらに、植物、木、土壌、環境、および他の供給源から得られる流体が、サンプルとして用いられ得る。サンプルの性質に依存して、サンプルは、いくらかの方法のうちの任意の方法にてサンプルコレクター40に充填され得る。
【0056】
この液体が過度に粘性ではない場合、毛細管現象を通して、流路部材46の管腔48内に、引き込まれ得る。例えば、流路部材46の先端は、患者の血液中に浸けられて、患者の血液は管腔48に引き込まれる。いくつかの場合、例えば、患者が切られた傷、または開かれた傷を有する場合、患者はとめどなく出血しているかもしれない。あるいは、患者から血液を引き出すことが必要であるか、または好ましくあり得る。このことは、患者を(例えば、指、つま先、または耳たぶを)鋭い針でつくことでなされ得る。血液の大量の滴を得た後、流路部材46の先端は血液の滴に浸され、そして毛細管現象によって血液を流路部材46の管腔48内に引き込む。
【0057】
毛細管現象は、問題の液体の粘性、ならびに毛細管を形成する材料の寸法および組成によって決定されるので、管腔48の形、および流路部材46の構成は、この試験される液体が毛細管現象を通じて管腔48内に引き込まれるように選択され得る。それゆえ、この試験される液体の粘性は、流路部材46の構成を決定する。
【0058】
試験される物質が液体であり、そして容器(例えば、ビーカーまたは試験管)内に保持される場合、流路部材46の先端は、その液体中に浸され得る。次いで液体は、毛細管現象によって管腔48に引き込まれる。
【0059】
あるいは、液体サンプルの滴が、サンプルコレクター40の底部47上に液体を点滴することで、管腔48中に配置され得る。さらに、毛細管現象が管腔48中に液体を引き込む。このアプローチは、試験される液体がシリンジまたはピペット内に収容される場合に好ましくあり得る。
【0060】
試験される物質の粘性が高いか、またはほとんど固体である場合、この物質はサンプルコレクター40の基部47上に滴下され得る。
【0061】
一旦、サンプルがサンプルコレクター40によって保持されると、攪拌(例えば振盪)と共に、または無しのいずれかで、このサンプルは、緩衝液容器30内に保持される緩衝液流体に曝露される。このことは、緩衝液容器30内に保持される緩衝液流体が流れ出て、そしてサンプルに接触するようになることを必要とする。
【0062】
ここで、図5を参照して、緩衝液容器30の膜38が、穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔されるように、サンプルコレクター40内に緩衝液容器30を配置することによって、このことはなされ得る。緩衝液容器30およびサンプルコレクター40が、フィットする溝、それぞれ39および49を有する場合、このことは、溝39および溝49が噛み合う係合のために配置されるように、緩衝液容器30およびサンプルコレクター40を互いに配置することにもたらされ得る。次いで、緩衝液容器30の圧縮性グリップ36を握り、そして絞ることで、溝39および溝49が係合し、そしてその間の相対的な回転によって、緩衝液容器30をサンプルコレクター40の基部47に向かって引く。緩衝液容器30がサンプルコレクターに向かって動くにつれて、穿孔可能な膜38は、穿孔部材43の穿孔先端44によって穿孔される。次いで、緩衝液容器30内の液体は、外に流れ、そして重力の影響下で下に流れ、そしてサンプル容器40内に保持されるサンプル接触するようになる。
【0063】
望ましい場合、緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は弱められた部分(示さず)を有し得、圧力を与えられた場合、まず損なわれる。この弱められた部分は、穿孔部材43の穿孔先端44によって接触されるように配置され得る。このような弱められた部分は、切り込み、穿孔、エッチング、などによって作られ得る。ここで、サンプルコレクター40が試験ストリップ容器50内にフィットし、そして緩衝液容器30が、この緩衝液容器がサンプルコレクター40に向かって移動するように回転された後、穿孔先端44は、この弱められた部分を突いて、破裂させる。次いで、緩衝液流体が流れ出て、サンプルと混合し得る。本発明の別の実施形態において、穿孔先端44がこの弱められた部分を突いて、そして破裂させた後に、緩衝液容器30が回転され得、これによって、弱められた部分をさらに破り、そして緩衝液流体の出口のためのさらに大きな開口部を提供する。
【0064】
本発明の代替の実施形態において、緩衝液容器30は、液体で満たされるよりも、空気で満たされ得る。すなわち、緩衝液容器30は、圧縮に際して緩衝液容器30から空気を放出する、空気で満たされた希釈剤ビンを備える。次いで、放出された空気はサンプルを漏斗コレクターへ吹き飛ばす(示さず)。
【0065】
サンプルコレクター40は、試験ストリップ容器50内のフィットするノッチ(示さず)と係合するラグを備え得る。このことは、サンプルコレクター40に連結された緩衝液容器30が絞られる場合、サンプルコレクター40を試験ストリップ容器50内の回転から保持する。
【0066】
望ましい場合、緩衝液容器30を流れ出た液体は、圧縮性グリップ36の側壁37および37’を圧搾することによって、加速され得る。このことは、緩衝液容器30を変形させ、そしてその体積を減少させて、そこから緩衝液流体を放出させる。
【0067】
緩衝液容器30が、溝の代わりにシーリングを有する場合、緩衝液容器30は、圧縮性グリップ36の加圧によって下方に押され得る。さらに、穿孔可能な膜38が穿孔され、そして緩衝液流体が、サンプルと接触するように放出される。
【0068】
代替の実施形態において、サンプルコレクター40は、穿孔部材43を持たずに形成され得る。代わりに、緩衝液容器30の穿孔可能な膜38は、弱められた部分(示さず)を有し得、ここで、加圧される場合、その弱められた部分がまず損なわれる。この弱められた部分は、切り込み、穿孔、エッチング、などによって作られ得る。ここで、サンプルコレクター40が緩衝液容器30にはめ込まれた後、緩衝液容器30の圧縮性グリップ36が絞られる。このことは、穿孔可能な膜38が弱められた部分において損なわれるまで、緩衝液容器30の内部の圧力を上昇させる。次いで、既に記載したように、この緩衝液流体は流れ出て、そしてサンプルと混合し得る。
【0069】
緩衝液流体およびサンプルの混合物は、漏斗コレクター20の内部に引き込まれる。一旦、緩衝液流体およびサンプルの混合物が、漏斗コレクター20内にあると、この混合物は、この混合物を吸収し、指示を示す試験ストリップ60に即座に、かつ直接接触する。一旦、この混合された緩衝液流体およびサンプルが試験ストリップ60と、公知の様式で置き得るような反応をすると、試験ストリップ60の外観が変化し得、行われつつある試験の結果の視覚的な指標を提供する。この結果は、試験ストリップ容器50の透明な窓55、または、試験ストリップ容器50が透明である場合、試験ストリップ容器50自体のいずれかを通して見え得る。
【0070】
ここで、図5を参照して、緩衝液流体およびサンプルの全ての流れは、矢印Aの方向である。
【0071】
本発明の漏斗コレクターを有するサンプル試験デバイスは、適切なサンプル、緩衝液流体、および試験ストリップの使用を通して、様々な医療状態について被験体を試験するために用いられ得る。目的の状態を調べるための、特定のサンプル、緩衝液流体、および試験ストリップの選択の方法は、それ自体公知である。このような医療状態としては、B型肝炎、C型肝炎、HIV、結核、痘瘡、ジフテリア、およびマラリアが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、この即時の試験系は、心血管性の指標の、被験体の血液中における存在を確認するために用いられ得て、そのことによって、被験体が現在心臓性の事象を有していることについて、医療介護提供者に注意を喚起し得る。さらに、この試験系は、被験体の系における薬物の存在または非存在を決定するために用いられ得る。このような薬物の例としては、アルコール、ニコチン、およびコカインが挙げられるが、これらに限定されない。この試験系はまた、警官が、被験体の血中アルコール含有量が、法定限度を超えるかどうかを容易に確認するために用いられ得る。この試験系はまた、様々な混入物または病原体の存在を同定するために用いられ得る。このような病原体または混入物の例としては、炭疽菌、天然痘、ボツリヌス毒素、エボラウイルス、レジオネラ疾患などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
本発明の試験系は、現存する試験系を越える多くの利点を有する。非限定的な例として、本発明は、1)所定の体積の緩衝液およびサンプルを、試験ストリップに送達させ得る;2)使用が容易である、そして3)サンプルと試験ストリップの間の直接的な接触を可能にする。
【0073】
したがって、本発明の例示的な実施形態に当てはまるような、本発明の基礎的な新規の特徴を、示し、記載し、そして指摘したが、開示された発明の形態および詳細における、様々な省略、置換および変更が、本発明の精神から逸脱することなく、当業者によってなされ得る。上の記載に含まれ、または添付の図面に示される全ての事項は、例示として解釈され、そして限定する意味で解釈されないことが意図される。
【0074】
添付の特許請求の範囲は、本明細書中に記載される本発明の一般的な特徴および具体的な特徴の全て、および、言葉の問題として、請求の範囲に入ると言及され得る本発明の範囲の全ての記載を網羅するように意図されることもまた、理解される。
【0075】
本発明が、添付の特許請求の範囲に列挙される順番で、その工程が行われる方法に限定されることを意図しないこともまた、理解されるべきである。本発明は、他の順番でのこれらの工程の実行を包含する。
【0076】
したがって、本発明の例示的な実施例に適用するように、本発明の基礎的な新規の特徴を、示し、記載し、そして指摘したが、開示された発明の形態および詳細における、様々な省略、置換および変化が、本発明の精神から離れることなく、当業者によってなされ得ることが理解される。それゆえ、本明細書に添付される特許請求の範囲の範囲によって示されるようにだけ限定されることが意図である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
本発明の特定の性質および利点、ならびに他の目的は、付随する図と関連して解釈される添付の記載から明白になる。以下:
【図1】図1は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの斜視図である。
【図2】図2は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの前面平面図である。
【図3】図3は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの上面平面図である。
【図4】図4は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの側面平面図である。
【図5】図5は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための漏斗コレクターの分解斜視図である。
【図6】図6は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための緩衝液容器の前面、および周囲の一部分の斜視図である。
【図7】図7は、図6に描写した緩衝液容器の底部平面図である。
【図8A】図8Aは、図6に描写した緩衝液容器の側部立面図である。
【図8B】図8Bは、代替の緩衝液容器の側部立面図である。
【図9】図9は、図6に描写した緩衝液容器の上部平面図である。
【図10】図10は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するためのサンプルコレクターの上部平面図である。
【図11】図11は、図10に描写したサンプルコレクターの上部、および周囲の一部分を示す斜視図である。
【図12】図12は、本発明の1つの実施形態に従う、サンプル試験デバイスと共に使用するための試験ストリップ容器の側部立面図である。
【図13】図13は、図12に描写した試験ストリップ容器の上部平面図である。
【図14】図14は、図12に描写した試験ストリップ容器の側部立面図である。
【図15A】図15Aは、本発明に従って用いられ得る、代替の緩衝液容器およびサンプルコレクターの、前面立面図である。
【図15B】図15Bは、本発明に従って用いられ得る、代替の緩衝液容器およびサンプルコレクターの、前面、一側面、および上部を示す斜視図である。
【図16】図16は、図15Aおよび図15Bに描写した緩衝液容器およびサンプルコレクターの、断面における立面図である。
【図17】図17は、代替のポンピング機構の側部立面図である。
【図18】図18は、本発明と共に用いられ得る円筒形緩衝液容器の、前面および上面を示す斜視図である。
【図19】図19は、本発明のサンプル試験デバイスと共に用いられる、図18の代替の緩衝液容器を描写する、斜視図である。
【図20】図20は、本発明と共に用いられ得る、はね避けディスクを示す斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
固定具を有する漏斗コレクター;
該固定具に保持される端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中にサンプルを保持し、そして該緩衝液容器を受け入れるような形状であるサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは流路部材および穿孔部材を備え、該流路部材は管腔を有し、そして該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターに配置される場合に、該緩衝液チャンバーの内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通して該漏斗コレクターに移動するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
を備え、ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターの管腔を通して流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体は、該漏斗コレクターに蓄積し、そして該試験ストリップの該端部に接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項2】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項3】
前記漏斗コレクターが、前記試験ストリップ容器の対応する構造を係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つのくぼみを有する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項4】
前記緩衝液容器が、ねじ状の外部表面を有し、そして前記サンプルコレクターが、ねじ状の内部表面を有し、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該ねじ状の外部表面が、該ねじ状の外部表面と係合する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項5】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有して、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項6】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項7】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項8】
前記緩衝液容器が圧縮性のグリップを備え、そして該グリップが圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項9】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項10】
前記試験ストリップ容器がカバーおよび本体を備え、そして該カバーおよび該本体が互いに連結される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項11】
前記カバーおよび前記本体が、互いに連結されて流体密の様式になる、請求項10に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載のサンプル試験デバイスであって、ここで、該サンプルの移動を制御して、該サンプルが前記漏斗コレクターに接近するようにするために、および該サンプルが該漏斗コレクターからそれることを防ぐために、該漏斗コレクター内に配置されるように適合される、はね避けディスクをさらに備える、サンプル試験デバイス。
【請求項13】
前記はね避けディスクが、多孔性の非反応性物質から構成される、請求項12に記載のはね避けディスク。
【請求項14】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側、および弱められた部分を有する緩衝液容器を有する緩衝液容器;
固定具を有する漏斗コレクター;
該固定具に保持される端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該
試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中にサンプルを保持し、そして該緩衝液容器を受け入れるような形状であるサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは、管腔を有する流路部材を有し、ここで、該緩衝液容器が圧搾される場合に、該弱められた部分がなくなり、該緩衝液チャンバーの内部にある緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通して該漏斗コレクターへ移動するような、サンプルコレクター;
を備え、ここで、該緩衝液流体は該サンプルコレクターの管腔を通して流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体は、該漏斗コレクターに蓄積し、そして該試験ストリップの該端部に接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項15】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項16】
前記緩衝液容器が、ねじ状の外部表面を有し、そして前記サンプルコレクターが、ねじ状の内部表面を有し、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該ねじ状の外部表面が、該ねじ状の外部表面と係合する、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項17】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有して、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項18】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項19】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項20】
前記緩衝液容器が圧縮性のグリップを備え、そして該グリップが圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項21】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項22】
前記試験ストリップ容器がカバーおよび本体を備え、そして該カバーおよび該本体が互いに連結される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項23】
前記カバーおよび前記本体が、互いに連結されて流体密の様式になる、請求項22に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項24】
サンプルを試験するための方法であって、該方法は以下の工程:
試験されるべきサンプルを得る工程;
該サンプルをサンプルコレクターに配置する工程;
その中に緩衝液流体を有する緩衝液容器を、該サンプルコレクターの上に配置する工程;
該サンプル容器を漏斗コレクターの上に配置する工程であって、該漏斗コレクターは、共に固定される試験ストリップを有する、工程;
該緩衝液流体を、該緩衝液容器から、該サンプルを越えて、該試験ストリップを有する該漏斗コレクターへ下方に流れさせる工程
を包含する、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の、サンプルを試験するための方法であって、ここで前記緩衝液流体を下方へ流れさせる工程が、該緩衝液容器を下方に押して、穿孔部材に接触させ、そして該穿孔部材により穿孔される工程を包含する、方法。
【請求項26】
請求項24に記載の、サンプルを試験するための方法であって、ここで前記緩衝液流体を下方へ流れさせる工程が、前記緩衝液容器を圧縮して、該緩衝液容器の弱められた部分が破裂する工程を包含する、方法。
【請求項27】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器を受けるような形状である上端開口部、フィルターを受けるような形状である下端開口部、およびその中に位置する穿孔部材を有し、該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターの該上端開口部に位置する場合、該緩衝液容器の内部にある該緩衝液流体が該サンプルに接触するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
上端部分および下端部分の双方を有する漏斗コレクターであって、ここで該漏斗コレクターの該上端部分は、該サンプルコレクターの該下端開口部にフィットするような形状であり、そして該漏斗コレクターの該下端部分は試験ストリップと係合する、漏斗コレクター;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
を備え、ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターを通って該漏斗コレクターに流れ込むとき、該サンプルに接触した該緩衝液流体が該漏斗コレクターを通過して、そして該試験ストリップに接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項28】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項29】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有していて、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項30】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項31】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項32】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項33】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
漏斗コレクター;
試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該漏斗コレクターと係合し、そして該容器に配置される、試験ストリップ容器;および、
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器を受けるような形状である上端開口部、下端開口部、ポンピング機構、および穿孔部材を有し、該ポンピング機構は、通気道を通って該ポンピング機構に向かって空気を引き込み、該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターに配置される場合に、該緩衝液チャンバーの内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、該下端開口部を通って該漏斗コレクターに移動するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
を備え、
これによって、該ポンピング機構が該通気道を通って空気を引き込む場合、流体のサンプルが、該下端開口部を通して該サンプルコレクターに引き込まれ、
ここで、該サンプルコレクターを通って該緩衝液流体が流れるときに、該緩衝液流体が該サンプルに接触し、そして該漏斗コレクターに移動し、そして該試験ストリップに接触する、
サンプル試験デバイス。
【請求項34】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項35】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有していて、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項36】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項37】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項38】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項39】
請求項33に記載のサンプル試験デバイスであって、前記緩衝液容器が前記サンプルコレクターに完全に挿入される場合、前記通気道が該緩衝液容器によって遮断されるように該通気道が位置づけられる、サンプル試験デバイス。
【請求項40】
サンプル試験デバイスであって、以下:
漏斗コレクター;
サンプルを該漏斗コレクターに空気により押すための空気希釈剤を収容する内部を有する緩衝液容器;
試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該漏斗コレクターと係合し、そして該容器に配置される、試験ストリップ容器;および、
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器が該サンプルコレクターによって収容され、そして該空気希釈剤が該緩衝液容器から放出される場合、該緩衝液容器の該空気希釈剤が該サンプルに接触し、そして該サンプルコレクターから該漏斗コレクター中に該サンプルを放出するように、該緩衝液容器を収容する形状である上端開口部を有する、サンプルコレクター;
を備え、
ここで、該サンプルが該漏斗コレクター内に蓄積されるとき、該サンプルは該試験ストリップの端部に接触する、
サンプル試験デバイス。
【請求項41】
サンプル試験デバイスにおける使用のための漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは以下:
該サンプル試験デバイス内のサンプル流体を受けるための円筒形本体部分であって、ここで該円筒形本体部分は、サンプルを受ける開口部および試験ストリップ開口部を有し、そして、該円筒形本体部分は内部および外部を有し、これによって、該外部は、流体の伝達を維持するために、サンプル試験デバイスの試験ストリップ容器を係合するための固定具を有する、円筒形本体部分;および、
該試験ストリップ開口部において、該円筒形本体部分と流体連通している、中空かつ矩形の本体部分であって、ここで該矩形の本体部分は、該サンプル試験デバイス中に試験ストリップの一部分を受け、そして保持するための、矩形の断面を有する開口部を備える、中空かつ矩形の本体部分
を備える、漏斗コレクター。
【請求項42】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、以下の材料:
ポリマー、金属、およびセラミック
の内の少なくとも1つから作製される、漏斗コレクター。
【請求項43】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、ねじ状の外部を有する、漏斗コレクター。
【請求項44】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つのくぼみを有する、漏斗コレクター。
【請求項45】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内部、および弱められた部分を有する緩衝液容器;
漏斗コレクターであって、その中にサンプルを受けるためのサンプル受容開口部、および矩形の開口部を有し、ここで該漏斗コレクターが固定具を有する外部を有する、漏斗コレクター;
該漏斗コレクター内の該矩形の開口部内に端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターの該固定具を収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中に該サンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは該緩衝液容器を受けるような形状であり、該サンプル容器は、管腔を有する流路部材を有し、該緩衝液容器が圧搾される場合、該弱められた部分が壊れ、そして該緩衝液容器の該内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通って該漏斗コレクターの該サンプル受容開口部に移動する、サンプルコレクター;
を備え、
ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターの管腔を通って流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体が、該漏斗コレクターを通って該試験ストリップに移動する、
サンプル試験デバイス。
【請求項46】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、以下の材料:
ポリマー、金属、およびセラミック
の内の少なくとも1つから作製される、漏斗コレクター。
【請求項47】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、ねじ状の外部を有する、漏斗コレクター。
【請求項48】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つの溝を有する、漏斗コレクター。
【請求項1】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
固定具を有する漏斗コレクター;
該固定具に保持される端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中にサンプルを保持し、そして該緩衝液容器を受け入れるような形状であるサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは流路部材および穿孔部材を備え、該流路部材は管腔を有し、そして該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターに配置される場合に、該緩衝液チャンバーの内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通して該漏斗コレクターに移動するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
を備え、ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターの管腔を通して流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体は、該漏斗コレクターに蓄積し、そして該試験ストリップの該端部に接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項2】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項3】
前記漏斗コレクターが、前記試験ストリップ容器の対応する構造を係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つのくぼみを有する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項4】
前記緩衝液容器が、ねじ状の外部表面を有し、そして前記サンプルコレクターが、ねじ状の内部表面を有し、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該ねじ状の外部表面が、該ねじ状の外部表面と係合する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項5】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有して、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項6】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項7】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項8】
前記緩衝液容器が圧縮性のグリップを備え、そして該グリップが圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項9】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項10】
前記試験ストリップ容器がカバーおよび本体を備え、そして該カバーおよび該本体が互いに連結される、請求項1に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項11】
前記カバーおよび前記本体が、互いに連結されて流体密の様式になる、請求項10に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項12】
請求項1に記載のサンプル試験デバイスであって、ここで、該サンプルの移動を制御して、該サンプルが前記漏斗コレクターに接近するようにするために、および該サンプルが該漏斗コレクターからそれることを防ぐために、該漏斗コレクター内に配置されるように適合される、はね避けディスクをさらに備える、サンプル試験デバイス。
【請求項13】
前記はね避けディスクが、多孔性の非反応性物質から構成される、請求項12に記載のはね避けディスク。
【請求項14】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側、および弱められた部分を有する緩衝液容器を有する緩衝液容器;
固定具を有する漏斗コレクター;
該固定具に保持される端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該
試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中にサンプルを保持し、そして該緩衝液容器を受け入れるような形状であるサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは、管腔を有する流路部材を有し、ここで、該緩衝液容器が圧搾される場合に、該弱められた部分がなくなり、該緩衝液チャンバーの内部にある緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通して該漏斗コレクターへ移動するような、サンプルコレクター;
を備え、ここで、該緩衝液流体は該サンプルコレクターの管腔を通して流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体は、該漏斗コレクターに蓄積し、そして該試験ストリップの該端部に接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項15】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項16】
前記緩衝液容器が、ねじ状の外部表面を有し、そして前記サンプルコレクターが、ねじ状の内部表面を有し、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該ねじ状の外部表面が、該ねじ状の外部表面と係合する、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項17】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有して、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項18】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項19】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項20】
前記緩衝液容器が圧縮性のグリップを備え、そして該グリップが圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項21】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項22】
前記試験ストリップ容器がカバーおよび本体を備え、そして該カバーおよび該本体が互いに連結される、請求項14に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項23】
前記カバーおよび前記本体が、互いに連結されて流体密の様式になる、請求項22に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項24】
サンプルを試験するための方法であって、該方法は以下の工程:
試験されるべきサンプルを得る工程;
該サンプルをサンプルコレクターに配置する工程;
その中に緩衝液流体を有する緩衝液容器を、該サンプルコレクターの上に配置する工程;
該サンプル容器を漏斗コレクターの上に配置する工程であって、該漏斗コレクターは、共に固定される試験ストリップを有する、工程;
該緩衝液流体を、該緩衝液容器から、該サンプルを越えて、該試験ストリップを有する該漏斗コレクターへ下方に流れさせる工程
を包含する、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の、サンプルを試験するための方法であって、ここで前記緩衝液流体を下方へ流れさせる工程が、該緩衝液容器を下方に押して、穿孔部材に接触させ、そして該穿孔部材により穿孔される工程を包含する、方法。
【請求項26】
請求項24に記載の、サンプルを試験するための方法であって、ここで前記緩衝液流体を下方へ流れさせる工程が、前記緩衝液容器を圧縮して、該緩衝液容器の弱められた部分が破裂する工程を包含する、方法。
【請求項27】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器を受けるような形状である上端開口部、フィルターを受けるような形状である下端開口部、およびその中に位置する穿孔部材を有し、該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターの該上端開口部に位置する場合、該緩衝液容器の内部にある該緩衝液流体が該サンプルに接触するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
上端部分および下端部分の双方を有する漏斗コレクターであって、ここで該漏斗コレクターの該上端部分は、該サンプルコレクターの該下端開口部にフィットするような形状であり、そして該漏斗コレクターの該下端部分は試験ストリップと係合する、漏斗コレクター;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
を備え、ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターを通って該漏斗コレクターに流れ込むとき、該サンプルに接触した該緩衝液流体が該漏斗コレクターを通過して、そして該試験ストリップに接触する、サンプル試験デバイス。
【請求項28】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項29】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有していて、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項30】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項31】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項32】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項27に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項33】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内側を有する緩衝液容器;
漏斗コレクター;
試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該漏斗コレクターと係合し、そして該容器に配置される、試験ストリップ容器;および、
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器を受けるような形状である上端開口部、下端開口部、ポンピング機構、および穿孔部材を有し、該ポンピング機構は、通気道を通って該ポンピング機構に向かって空気を引き込み、該穿孔部材は、該緩衝液容器が該サンプルコレクターに配置される場合に、該緩衝液チャンバーの内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、該下端開口部を通って該漏斗コレクターに移動するように、該緩衝液容器を穿孔する、サンプルコレクター;
を備え、
これによって、該ポンピング機構が該通気道を通って空気を引き込む場合、流体のサンプルが、該下端開口部を通して該サンプルコレクターに引き込まれ、
ここで、該サンプルコレクターを通って該緩衝液流体が流れるときに、該緩衝液流体が該サンプルに接触し、そして該漏斗コレクターに移動し、そして該試験ストリップに接触する、
サンプル試験デバイス。
【請求項34】
前記試験ストリップが、前記漏斗コレクターに実質的に垂直に配向されている、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項35】
前記緩衝液容器が突起を有し、そして前記サンプルコレクターがくぼみを有していて、該緩衝液容器および該サンプルコレクターが連結される場合、該突起が該くぼみを係合する、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項36】
前記緩衝液容器の上端部分にベローが付けられ、そして該上端部分が圧縮される場合、前記緩衝液流体の少なくとも一部分が、該緩衝液容器から放出される、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項37】
前記緩衝液流体が、前記緩衝液容器中に密閉される、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項38】
前記試験ストリップ容器が観察窓を有し、該観察窓を通して前記試験ストリップを見ることが出来る、請求項33に記載のサンプル試験デバイス。
【請求項39】
請求項33に記載のサンプル試験デバイスであって、前記緩衝液容器が前記サンプルコレクターに完全に挿入される場合、前記通気道が該緩衝液容器によって遮断されるように該通気道が位置づけられる、サンプル試験デバイス。
【請求項40】
サンプル試験デバイスであって、以下:
漏斗コレクター;
サンプルを該漏斗コレクターに空気により押すための空気希釈剤を収容する内部を有する緩衝液容器;
試験ストリップ;
該漏斗コレクターを収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該漏斗コレクターと係合し、そして該容器に配置される、試験ストリップ容器;および、
その中にサンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該緩衝液容器が該サンプルコレクターによって収容され、そして該空気希釈剤が該緩衝液容器から放出される場合、該緩衝液容器の該空気希釈剤が該サンプルに接触し、そして該サンプルコレクターから該漏斗コレクター中に該サンプルを放出するように、該緩衝液容器を収容する形状である上端開口部を有する、サンプルコレクター;
を備え、
ここで、該サンプルが該漏斗コレクター内に蓄積されるとき、該サンプルは該試験ストリップの端部に接触する、
サンプル試験デバイス。
【請求項41】
サンプル試験デバイスにおける使用のための漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは以下:
該サンプル試験デバイス内のサンプル流体を受けるための円筒形本体部分であって、ここで該円筒形本体部分は、サンプルを受ける開口部および試験ストリップ開口部を有し、そして、該円筒形本体部分は内部および外部を有し、これによって、該外部は、流体の伝達を維持するために、サンプル試験デバイスの試験ストリップ容器を係合するための固定具を有する、円筒形本体部分;および、
該試験ストリップ開口部において、該円筒形本体部分と流体連通している、中空かつ矩形の本体部分であって、ここで該矩形の本体部分は、該サンプル試験デバイス中に試験ストリップの一部分を受け、そして保持するための、矩形の断面を有する開口部を備える、中空かつ矩形の本体部分
を備える、漏斗コレクター。
【請求項42】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、以下の材料:
ポリマー、金属、およびセラミック
の内の少なくとも1つから作製される、漏斗コレクター。
【請求項43】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、ねじ状の外部を有する、漏斗コレクター。
【請求項44】
請求項41に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つのくぼみを有する、漏斗コレクター。
【請求項45】
サンプル試験デバイスであって、以下:
その中に緩衝液流体を受ける内部、および弱められた部分を有する緩衝液容器;
漏斗コレクターであって、その中にサンプルを受けるためのサンプル受容開口部、および矩形の開口部を有し、ここで該漏斗コレクターが固定具を有する外部を有する、漏斗コレクター;
該漏斗コレクター内の該矩形の開口部内に端部を有する試験ストリップ;
該漏斗コレクターの該固定具を収容するように寸法決めされ、かつ配置された容器を有する試験ストリップ容器であって、該漏斗コレクターが該試験ストリップ容器に収容される場合、該試験ストリップが該容器に配置される、試験ストリップ容器;
その中に該サンプルを保持するためのサンプルコレクターであって、該サンプルコレクターは該緩衝液容器を受けるような形状であり、該サンプル容器は、管腔を有する流路部材を有し、該緩衝液容器が圧搾される場合、該弱められた部分が壊れ、そして該緩衝液容器の該内部にある該緩衝液流体が該サンプルと接触し、そして該管腔を通って該漏斗コレクターの該サンプル受容開口部に移動する、サンプルコレクター;
を備え、
ここで、該緩衝液流体が該サンプルコレクターの管腔を通って流れるときに、該サンプルに接触した該緩衝液流体が、該漏斗コレクターを通って該試験ストリップに移動する、
サンプル試験デバイス。
【請求項46】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、以下の材料:
ポリマー、金属、およびセラミック
の内の少なくとも1つから作製される、漏斗コレクター。
【請求項47】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターが、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、ねじ状の外部を有する、漏斗コレクター。
【請求項48】
請求項45に記載の漏斗コレクターであって、該漏斗コレクターは、試験ストリップ容器の対応する構造体と係合するための、少なくとも1つの突起、および少なくとも1つの溝を有する、漏斗コレクター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公表番号】特表2007−525659(P2007−525659A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535453(P2006−535453)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/034783
【国際公開番号】WO2005/041751
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506132267)ラピッド メディカル ダイアグノスティック コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【国際出願番号】PCT/US2004/034783
【国際公開番号】WO2005/041751
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506132267)ラピッド メディカル ダイアグノスティック コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
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