演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム
【課題】本発明は、利用者により予約待ち行列に登録された楽曲を順次演奏するカラオケシステムに関し、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させる曲間時間を設定可能とさせることを目的とする。
【解決手段】年齢・曲間時間管理手段５０が年齢と曲間時間とを予め関連付けた曲間時間テーブル５０Ａを管理しておき、システムログインにより利用者ＩＤ取得部３８が取得した利用者ＩＤに基づき利用者情報取得手段４９が利用者ＤＢより年齢情報を取得し、曲間時間制御手段５１が利用者の選曲した楽曲に対し、上記曲間時間テーブル５０Ａに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間を特定する構成とする。
【解決手段】年齢・曲間時間管理手段５０が年齢と曲間時間とを予め関連付けた曲間時間テーブル５０Ａを管理しておき、システムログインにより利用者ＩＤ取得部３８が取得した利用者ＩＤに基づき利用者情報取得手段４９が利用者ＤＢより年齢情報を取得し、曲間時間制御手段５１が利用者の選曲した楽曲に対し、上記曲間時間テーブル５０Ａに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間を特定する構成とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、利用者により予約待ち行列に登録された楽曲を順次演奏するカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、カラオケシステムにおいては、利用者登録を行わせ、これら利用者に対して種々のサービスを提供してきている。このようなカラオケシステムでの歌唱に際しては、楽曲を予め予約登録させて予約順に演奏が行われるのが一般的であるが、楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間で利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備させる必要がある。
【０００３】
従来、カラオケ装置においては、曲間時間は主に装置に設けられている曲間時間設定スイッチ等の専用のインタフェースにより予め設定して制御することが、以下の特許文献で提案されている。特許文献１は、利用者が設定する最低待ち時間と楽曲特有の歌い出し開始時間を比較し、最低待ち時間が歌い出し開始時間より大の場合に、例えばステージまでの距離が離れているような広い部屋での歌唱に際して演奏準備時間を確保するための当該差分の時間分を演奏開始待ち時間として設定することが開示されている。また、特許文献２は、カラオケ装置での演奏の際に使用されるマイクのスイッチのオン状態による当該マイクからの受信信号（状態信号）を受信したときに楽曲の演奏を開始することが提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開平０９−０４４１７０号公報
【特許文献２】特開２００７−０５７８３９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記各特許文献では、利用者が予め最低待ち時間を設定する必要があると共に、楽曲の演奏開始を指示するためにマイクのスイッチ操作を行う必要がある。一方、カラオケ装置に予め曲間時間を設定することは、当該曲間時間は歌唱者に拘わらず一律となり、弱年者や高齢者では演奏開始までの時間に対処することができない場合があるという問題がある。
【０００６】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させる曲間時間を設定可能とさせる演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するために、請求項１の発明では、利用者毎の利用者ＩＤに年齢情報が少なくとも登録される利用者データベースを備え、予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間を自動的に制御する演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、年齢・曲間時間管理手段、利用者ＩＤ取得部、年齢情報取得手段及び曲間時間制御手段を有し、前記年齢・曲間時間管理手段は、年齢と前記曲間時間とを予め関連付けて管理し、前記利用者ＩＤ取得部は、システムログインする利用者の利用者ＩＤを取得し、前記年齢情報取得手段は、前記取得したそれぞれの利用者ＩＤに基づいて、少なくとも、前記利用者データベースより年齢情報を取得し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する、構成とする。
【０００８】
請求項２、３の発明では、「前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブルで管理し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記曲間時間テーブルに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する」構成であり、
「前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記アルゴリズムに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する」構成である。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、年齢と曲間時間とを予め関連付けしておき、システムログイン時に取得した利用者ＩＤに基づき利用者データベースより年齢情報を取得し、利用者の選曲した楽曲に対し、関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する構成とすることにより、曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となり、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に、本発明に係るカラオケシステムの系統構成図を示す。図１（Ａ）は通信ネットワークを使用して本システムを構成させた場合のネットワーク模式図、図１（Ｂ）はホスト装置の概要ブロック構成図、図１（Ｃ）は利用者データベースの備える歌唱履歴の説明図である。
【００１１】
図１（Ａ）において、ホスト装置１１はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク１２を介して所定数のカラオケ演奏端末１３（１３Ａ〜１３Ｎ）を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。上記通信ネットワーク１２としては、例えば、一般公衆電話回線やこれを用いたＡＤＳＬや光通信回線或いはインターネット、さらにはＬＡＮがあるが、インターネット上に構築されるＶＰＮが好ましい。
【００１２】
ホスト装置１１は、図１（Ｂ）に示すように、少なくとも送受信手段２１、制御手段２２及び利用者データベース（ＤＢ）２３を備え、当該利用者ＤＢ２３は利用者毎の利用者情報を備える。上記送受信手段２１は、各カラオケ演奏端末１３（１３Ａ〜１３Ｎ）との通信（データ授受）を行うために、通信ネットワーク１２の通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成される。
【００１３】
上記制御手段２２は、当該ホスト装置１１を統括的に制御するもので、例えば物理的なＣＰＵであり、図示しないＲＯＭに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。ここでは、所定のカラオケ演奏端末１３より利用者ＩＤに基づいて利用者情報が要求されたときに、少なくとも利用者ＤＢ２３より当該利用者ＩＤに関連付けられた図１（Ｃ）に示すような基本的情報及び歌唱履歴（楽曲ＩＤ、歌唱度数）を抽出して当該カラオケ演奏端末１３に送出する。なお、カラオケ演奏端末１３より利用者ＩＤに基づいて利用者情報を要求する際に、上記基本的情報の他に、後述の予め設定された課題曲（楽曲ＩＤ）に対応した歌唱履歴（歌唱度数）に限定して要求してもよい。
【００１４】
上記利用者ＤＢ２３は、図１（Ｃ）に示すように、利用者ＩＤで管理される利用者毎に所定の情報が登録されたデータベースであり、利用者ＩＤに関連付けて、少なくとも年齢情報が記憶され、その他に例えば氏名、住所、ニックネーム、登録者の顔写真等のイメージファイル名などが適宜関連付けられて記憶される。
【００１５】
続いて、図２に本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図を示すと共に、図３に図２の年齢・曲間時間管理手段における曲間時間テーブルの説明図を示す。図２において、カラオケ演奏端末１３は、主要装置としてのカラオケ演奏装置３１に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部３２、ミキシングアンプ３３、マイク３４、スピーカ３５を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末３６が接続される。
【００１６】
上記表示部３２は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、プラズマディスプレイ（ＰＤＰ）、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ３３は、カラオケ演奏装置３１より送られてくる演奏データとマイク３４からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ３５より出力する。
【００１７】
上記遠隔入出力端末３６は、ユーザインタフェース機能を備えて対応のカラオケ演奏装置３１（後述の送受信部５２Ａ）に対して有線方式ないし無線方式（ＩＲ方式やブルートゥース（登録商標）機構のピコネット接続方式など）を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための回路基板及びプログラムを備える。上記ユーザインタフェース機能としては、端末表示部３９としての液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）とタッチセンサとを積層して入出力用とし、表示されるアイコン等に対応して当該タッチセンサにより楽曲の選択などのデータを入力することができるＧＵＩである。
【００１８】
また、遠隔入出力端末３６の備える楽曲検索手段３７は、上記ユーザインタフェース機能により利用者に楽曲を検索させるプログラムである。さらに、遠隔入出力端末３６の備える利用者ＩＤ取得部３８は、利用者のログイン要求で所持するＩＣカード等が提示された時に、当該ＩＣカード等から利用者ＩＤを取得して、図示しないＲＡＭに記憶させ、またカラオケ演奏装置３１の後述の利用者情報取得手段（４９）に送出する。なお、利用者ＩＤ取得部３８を、カラオケ演奏装置３１に備えさせてもよい。
【００１９】
上記カラオケ演奏装置３１は、バス４１、中央制御部４２、ＲＯＭ４３、ＲＡＭ４４、楽曲ＤＢ４５、映像ＤＢ４６、再生制御部４７、音楽曲出力部４８、利用者情報取得手段４９、年齢・曲間時間管理手段５０、曲間時間制御手段５１及び送受信部５２Ａ，５２Ｂを適宜備える。また、ＲＡＭ４４には、年齢情報５３Ａを含む利用者別情報記憶部５３及び予約待ち行列５４の記憶領域が形成され、年齢・曲間時間管理手段５０はここでは曲間時間テーブル５０Ａを備える。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【００２０】
上記中央制御部４２は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なＣＰＵであり、ＲＯＭ４３に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記ＲＡＭ４４は、後述する利用者別情報記憶部５３及び予約待ち行列５４の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【００２１】
上記楽曲ＤＢ４５は、楽曲ＩＤ、曲名及びアーチスト名が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲ＩＤで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の演奏データ（ＭＩＤＩデータ）及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データ（ファイル）について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像ＤＢ４６に格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像ＤＢ４６は、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。なお、この楽曲ＤＢ４５及び映像ＤＢ４６を、カラオケ演奏装置３１ではなく、上記ホスト装置１１に備えさせることとしてもよい。
【００２２】
上記再生制御部４７は、演奏時に、映像ＤＢ４６より抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲ＩＤで楽曲ＤＢ４５より抽出された歌詞テロップデータ（歌詞文字データ）を当該楽曲の演奏データに同期させて表示部３２に出力する電子回路である。上記音楽曲出力部４８は、楽曲ＩＤで楽曲ＤＢ４５より抽出された演奏データをデジタル再生し、アナログ変換してミキシングアンプ３３に出力する電子回路である。
【００２３】
上記利用者情報取得手段４９は、年齢情報取得の機能を有し、上記利用者ＩＤ取得部３８で取得した利用者ＩＤに基づき送受信部５２Ｂ、通信ネットワーク１２を介してホスト装置１１の利用者ＤＢ２３より年齢情報と共に、氏名、ニックネーム、イメージ等の利用者情報を取得し、当該利用者ＩＤに関連付けてＲＡＭ４４の利用者別情報記憶部５３（年齢情報５３Ａ）に記憶させるプログラムである。
【００２４】
上記年齢・曲間時間管理手段５０は、年齢と曲間時間とを予め関連付けて管理するプログラムである。曲間時間とは、前述のように予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの時間であり、選曲時に予約待ち行列５４に前曲との曲間時間として附帯されて登録される。ここでは、図３に示すように、年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブル５０Ａで管理する。なお、図３に示す曲間時間テーブル５０Ａは、年齢層毎の曲間時間の関連付けとしているが、実際的には年齢毎の曲間時間の関連付けとされる。
【００２５】
上記曲間時間制御手段５１は、利用者が選曲した楽曲に対し、上記年齢・曲間時間管理手段５０で関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間を特定するプログラムであり、ここでは、当該利用者が選曲した楽曲に対し、曲間時間テーブル５０Ａに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて曲間時間を特定する。
【００２６】
上記送受信部５２Ａは、遠隔入出力端末３６との間で有線方式ないし無線方式（ＩＲ方式やブルートゥース（登録商標）機構のピコネット接続方式など）を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部５２Ｂは、上記ホスト装置１１と上記通信ネットワーク１２を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。また、後述の遠隔入出力端末３６は、送受信部５２Ａ，５２Ｂを介してホスト装置１１とデータ授受が可能とされる。
【００２７】
また、図示しないが、当該カラオケ演奏装置３１には、利用者による選択した楽曲の楽曲コードを直接入力するためのものや、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節を行うボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。ところで、カラオケ演奏端末１３をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置１１の利用者ＤＢ２３を備えさせる構成とすることにより実現することができるものである。
【００２８】
そこで、図４に図２の利用者情報取得手段における年齢情報取得の処理フローチャート等を示す。図４（Ａ）において、まず、所定の利用者が、カラオケ演奏装置３１へのログイン要求として、当該利用者が所持するＩＣカード等を遠隔入出力端末３６の利用者ＩＤ取得部３８に提示すると、当該利用者ＩＤ取得部３８は当該ＩＣカード等から利用者ＩＤを取得してカラオケ演奏装置３１に送信する（ステップ（Ｓ）１）。
【００２９】
カラオケ演奏装置３１の利用者情報取得手段４９は、当該取得した利用者ＩＤに基づいて送受信部５２Ｂを介して通信ネットワーク１２と接続し、ホスト装置１１に当該利用者ＩＤに対応する少なくとも年齢情報を含む上記利用者情報を要求する（Ｓ２）。当該ホスト装置１１より取得した年齢情報５３Ａを含む利用者情報はＲＡＭ４４の利用者別情報記憶部５３（年齢情報５３Ａ）に記憶するものである（Ｓ３）。これらが、グループで利用する総ての利用者のログイン要求により、繰り返される。ここでは、図４（Ｂ）に示すように、利用者Ａ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ａ）、利用者Ｂ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ｂ）、利用者Ｃ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ｃ）がシステムログインしたものとして説明する。
【００３０】
次に、図５に図２における曲間時間制御手段の曲間時間特定の処理フローチャートを示すと共に、図６に図５における楽曲選曲の説明図を示し、図７に図５における曲間時間特定による予約待ち行列の概念図を示す。図５において、まず、所定の利用者より、例えば遠隔入出力端末３６から利用者ＩＤに基づいて歌唱楽曲の選曲の要求があると（Ｓ１１）、楽曲検索手段３７が実行され、利用者による検索結果として所定の楽曲が、図６に示すように当該遠隔入出力端末３６の端末表示部３９に表示される（Ｓ１２）。この楽曲選曲表示には、図６に示すように、利用者ＩＤ（適宜、利用者の氏名若しくはニックネーム）及び年齢が、上記ＲＡＭ４４における利用者別情報記憶部５３の年齢情報５３Ａ（図４（Ｂ））より読み出されて表示される。
【００３１】
上記端末表示部３９に表示されている楽曲に対して転送キーが選択されるとカラオケ演奏装置３１に送信され、当該利用者の選曲した楽曲に対し、曲間時間制御手段５１が、年齢・曲間時間管理手段５０で管理されている上記曲間時間テーブル５０Ａを参照して、選曲者の年齢に応じた曲間時間を抽出し、予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定する（Ｓ１３）。
【００３２】
そして、選曲された楽曲ＩＤに、予約待ち行列５４に登録されている前曲に対して特定した曲間時間を附帯させて予約待ち行列５４に登録する（Ｓ１４）。当該予約待ち行列５４に順次登録された楽曲が、利用者の要求により表示させる場合には、図７（Ｂ）に示すように、一例として曲名、選曲者及び曲間時間が表示部３２に表示されるものである。
【００３３】
例えば、利用者Ｃ（図４（Ｂ）より年齢が７８歳）が選曲者とすると、図３の曲間時間テーブル５０Ａで曲間時間「１０秒」が抽出されて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定され、予約待ち行列５４には、例えば図７（Ａ）に示す楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊４、楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊８のように選曲者（利用者Ｃ）及び曲間時間「１０秒」が附帯されて登録されるものである。
【００３４】
また、例えば、利用者Ｂ（図４（Ｂ）より年齢が８歳）が選曲者とすると、図３の曲間時間テーブル５０Ａで曲間時間「５秒」が抽出されて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定され、予約待ち行列５４には、例えば図７（Ａ）に示す楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊２等のように選曲者（利用者Ｂ）及び曲間時間「５秒」が附帯されて登録されるものである。なお、前曲が存在しなければ、曲間時間は「０」としてもよく、また、当該特定した曲間時間を演奏開始までの歌唱準備としてもよい。
【００３５】
このように、利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定することから、曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となり、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【００３６】
次に、図８に、本発明におけるカラオケ演奏端末の曲間時間特定手段の他の特定処理の説明図を示す。図８（Ａ）はカラオケ演奏装置の一部ブロック図、図８（Ｂ）は曲間時間相関データの説明図である、図８（Ａ）において、上記年齢・曲間時間管理手段５０は、曲間時間相関データ処理手段５０Ｂを備え、当該曲間時間相関データ処理手段５０Ｂは年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理するプログラムである。当該年齢・曲間時間管理手段５０は、一例として図８（Ｂ）に示すように、曲間時間相関データ処理手段５０Ｂに例えば３歳ぐらいから１０歳まで、１０歳から６０歳まで、６０歳から７０歳まで、７０歳以上の各年齢と曲間時間の相関データに基づく各段階の関数により処理を行わせるものである。
【００３７】
そして、上記曲間時間制御手段５１は、上記年齢・曲間時間管理手段５０における曲間時間相関データ処理手段５０Ｂによるアルゴリズムに基づいて、選曲者の年齢に応じた曲間時間を特定し、利用者が選曲した楽曲（楽曲ＩＤ）に、予約待ち行列５４に登録されている前曲に対して特定した曲間時間を附帯させて予約待ち行列５４に登録するものである。
【００３８】
このように、年齢・曲間時間管理手段５０において、曲間時間テーブル５０Ａに代えて曲間時間相関データ処理手段５０Ｂによる年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理させ、曲間時間制御手段５１において曲間時間相関データ処理手段５０Ｂのアルゴリズムに基づいて選曲者の年齢情報に応じて曲間時間を特定させることにより、これによっても、上記同様に曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となって、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【００３９】
本発明の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明に係るカラオケシステムの系統構成図である。
【図２】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図である。
【図３】図２の年齢・曲間時間管理手段における曲間時間テーブルの説明図である。
【図４】図２の利用者情報取得手段における年齢情報取得の処理フローチャート等である。
【図５】図２における曲間時間制御手段の曲間時間特定の処理フローチャートである。
【図６】図５における楽曲選曲の説明図である。
【図７】図５における曲間時間特定による予約待ち行列の概念図である。
【図８】本発明におけるカラオケ演奏端末の曲間時間制御手段の他の特定処理の説明図である。
【符号の説明】
【００４１】
１３ カラオケ演奏端末
２３ 利用者ＤＢ
３１ カラオケ演奏装置
３８ 利用者ＩＤ取得部
４９ 利用者情報取得手段
５０ 年齢・曲間時間管理手段
５０Ａ 曲間時間テーブル
５０Ｂ 曲間時間相関データ処理手段
５１ 曲間時間制御手段
５３Ａ 年齢情報
５４ 予約待ち行列
【技術分野】
【０００１】
本発明は、利用者により予約待ち行列に登録された楽曲を順次演奏するカラオケシステムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、カラオケシステムにおいては、利用者登録を行わせ、これら利用者に対して種々のサービスを提供してきている。このようなカラオケシステムでの歌唱に際しては、楽曲を予め予約登録させて予約順に演奏が行われるのが一般的であるが、楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間で利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備させる必要がある。
【０００３】
従来、カラオケ装置においては、曲間時間は主に装置に設けられている曲間時間設定スイッチ等の専用のインタフェースにより予め設定して制御することが、以下の特許文献で提案されている。特許文献１は、利用者が設定する最低待ち時間と楽曲特有の歌い出し開始時間を比較し、最低待ち時間が歌い出し開始時間より大の場合に、例えばステージまでの距離が離れているような広い部屋での歌唱に際して演奏準備時間を確保するための当該差分の時間分を演奏開始待ち時間として設定することが開示されている。また、特許文献２は、カラオケ装置での演奏の際に使用されるマイクのスイッチのオン状態による当該マイクからの受信信号（状態信号）を受信したときに楽曲の演奏を開始することが提案されている。
【０００４】
【特許文献１】特開平０９−０４４１７０号公報
【特許文献２】特開２００７−０５７８３９号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、上記各特許文献では、利用者が予め最低待ち時間を設定する必要があると共に、楽曲の演奏開始を指示するためにマイクのスイッチ操作を行う必要がある。一方、カラオケ装置に予め曲間時間を設定することは、当該曲間時間は歌唱者に拘わらず一律となり、弱年者や高齢者では演奏開始までの時間に対処することができない場合があるという問題がある。
【０００６】
そこで、本発明は上記課題に鑑みなされたもので、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させる曲間時間を設定可能とさせる演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題を解決するために、請求項１の発明では、利用者毎の利用者ＩＤに年齢情報が少なくとも登録される利用者データベースを備え、予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間を自動的に制御する演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、年齢・曲間時間管理手段、利用者ＩＤ取得部、年齢情報取得手段及び曲間時間制御手段を有し、前記年齢・曲間時間管理手段は、年齢と前記曲間時間とを予め関連付けて管理し、前記利用者ＩＤ取得部は、システムログインする利用者の利用者ＩＤを取得し、前記年齢情報取得手段は、前記取得したそれぞれの利用者ＩＤに基づいて、少なくとも、前記利用者データベースより年齢情報を取得し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する、構成とする。
【０００８】
請求項２、３の発明では、「前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブルで管理し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記曲間時間テーブルに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する」構成であり、
「前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理し、前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記アルゴリズムに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する」構成である。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、年齢と曲間時間とを予め関連付けしておき、システムログイン時に取得した利用者ＩＤに基づき利用者データベースより年齢情報を取得し、利用者の選曲した楽曲に対し、関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する構成とすることにより、曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となり、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明の最良の実施形態を図により説明する。
図1に、本発明に係るカラオケシステムの系統構成図を示す。図１（Ａ）は通信ネットワークを使用して本システムを構成させた場合のネットワーク模式図、図１（Ｂ）はホスト装置の概要ブロック構成図、図１（Ｃ）は利用者データベースの備える歌唱履歴の説明図である。
【００１１】
図１（Ａ）において、ホスト装置１１はカラオケシステムの一部を構成するものとして、通信ネットワーク１２を介して所定数のカラオケ演奏端末１３（１３Ａ〜１３Ｎ）を管理するものであり、相互にデータ授受自在に接続されたものである。上記通信ネットワーク１２としては、例えば、一般公衆電話回線やこれを用いたＡＤＳＬや光通信回線或いはインターネット、さらにはＬＡＮがあるが、インターネット上に構築されるＶＰＮが好ましい。
【００１２】
ホスト装置１１は、図１（Ｂ）に示すように、少なくとも送受信手段２１、制御手段２２及び利用者データベース（ＤＢ）２３を備え、当該利用者ＤＢ２３は利用者毎の利用者情報を備える。上記送受信手段２１は、各カラオケ演奏端末１３（１３Ａ〜１３Ｎ）との通信（データ授受）を行うために、通信ネットワーク１２の通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成される。
【００１３】
上記制御手段２２は、当該ホスト装置１１を統括的に制御するもので、例えば物理的なＣＰＵであり、図示しないＲＯＭに格納されているプログラムのアルゴリズム処理を行う。ここでは、所定のカラオケ演奏端末１３より利用者ＩＤに基づいて利用者情報が要求されたときに、少なくとも利用者ＤＢ２３より当該利用者ＩＤに関連付けられた図１（Ｃ）に示すような基本的情報及び歌唱履歴（楽曲ＩＤ、歌唱度数）を抽出して当該カラオケ演奏端末１３に送出する。なお、カラオケ演奏端末１３より利用者ＩＤに基づいて利用者情報を要求する際に、上記基本的情報の他に、後述の予め設定された課題曲（楽曲ＩＤ）に対応した歌唱履歴（歌唱度数）に限定して要求してもよい。
【００１４】
上記利用者ＤＢ２３は、図１（Ｃ）に示すように、利用者ＩＤで管理される利用者毎に所定の情報が登録されたデータベースであり、利用者ＩＤに関連付けて、少なくとも年齢情報が記憶され、その他に例えば氏名、住所、ニックネーム、登録者の顔写真等のイメージファイル名などが適宜関連付けられて記憶される。
【００１５】
続いて、図２に本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図を示すと共に、図３に図２の年齢・曲間時間管理手段における曲間時間テーブルの説明図を示す。図２において、カラオケ演奏端末１３は、主要装置としてのカラオケ演奏装置３１に有線又は無線で外部接続されるものとして、表示部３２、ミキシングアンプ３３、マイク３４、スピーカ３５を備える。また、有線又は無線で遠隔入出力端末３６が接続される。
【００１６】
上記表示部３２は、通常の楽曲選曲表示やカラオケ演奏時の映像、歌詞テロップを表示するもので、例えば液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）、プラズマディスプレイ（ＰＤＰ）、その他種々のディスプレイを採用することができる。上記ミキシングアンプ３３は、カラオケ演奏装置３１より送られてくる演奏データとマイク３４からの音声信号をミキシングし、増幅してスピーカ３５より出力する。
【００１７】
上記遠隔入出力端末３６は、ユーザインタフェース機能を備えて対応のカラオケ演奏装置３１（後述の送受信部５２Ａ）に対して有線方式ないし無線方式（ＩＲ方式やブルートゥース（登録商標）機構のピコネット接続方式など）を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための回路基板及びプログラムを備える。上記ユーザインタフェース機能としては、端末表示部３９としての液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）とタッチセンサとを積層して入出力用とし、表示されるアイコン等に対応して当該タッチセンサにより楽曲の選択などのデータを入力することができるＧＵＩである。
【００１８】
また、遠隔入出力端末３６の備える楽曲検索手段３７は、上記ユーザインタフェース機能により利用者に楽曲を検索させるプログラムである。さらに、遠隔入出力端末３６の備える利用者ＩＤ取得部３８は、利用者のログイン要求で所持するＩＣカード等が提示された時に、当該ＩＣカード等から利用者ＩＤを取得して、図示しないＲＡＭに記憶させ、またカラオケ演奏装置３１の後述の利用者情報取得手段（４９）に送出する。なお、利用者ＩＤ取得部３８を、カラオケ演奏装置３１に備えさせてもよい。
【００１９】
上記カラオケ演奏装置３１は、バス４１、中央制御部４２、ＲＯＭ４３、ＲＡＭ４４、楽曲ＤＢ４５、映像ＤＢ４６、再生制御部４７、音楽曲出力部４８、利用者情報取得手段４９、年齢・曲間時間管理手段５０、曲間時間制御手段５１及び送受信部５２Ａ，５２Ｂを適宜備える。また、ＲＡＭ４４には、年齢情報５３Ａを含む利用者別情報記憶部５３及び予約待ち行列５４の記憶領域が形成され、年齢・曲間時間管理手段５０はここでは曲間時間テーブル５０Ａを備える。なお、上記各構成について、本発明の要旨と直接関連しない要素部分であっても、従前のカラオケ装置においても大部分が適用可能であることを示すために、装置全体を説明する。
【００２０】
上記中央制御部４２は、このシステムを統括的に処理制御する物理的なＣＰＵであり、ＲＯＭ４３に記憶されているプログラムに基づくアルゴリズム処理を行う。上記ＲＡＭ４４は、後述する利用者別情報記憶部５３及び予約待ち行列５４の記憶領域が形成される他に、上記種々のプログラムを展開、実行させるための作業領域としての役割をなすもので、例えば半導体メモリで構成され、仮想的にハードディスク上に構築される場合をも含む概念である。
【００２１】
上記楽曲ＤＢ４５は、楽曲ＩＤ、曲名及びアーチスト名が関連付けられた楽曲テーブルを有し、楽曲ＩＤで管理される所定データ形式のカラオケ楽曲の演奏データ（ＭＩＤＩデータ）及び歌詞テロップデータが同期されて構成される楽曲データ（ファイル）について楽曲コードをファイル名としてそれぞれ格納したデータベースであり、映像ＤＢ４６に格納された当該楽曲毎の背景映像を表示するための所定数のシーン映像を割り当てる割当データが関連付けられる。当該映像ＤＢ４６は、背景映像表示のための所定数のシーン映像データを所定数格納するデータベースである。なお、この楽曲ＤＢ４５及び映像ＤＢ４６を、カラオケ演奏装置３１ではなく、上記ホスト装置１１に備えさせることとしてもよい。
【００２２】
上記再生制御部４７は、演奏時に、映像ＤＢ４６より抽出された所定数のシーン映像データ及び楽曲ＩＤで楽曲ＤＢ４５より抽出された歌詞テロップデータ（歌詞文字データ）を当該楽曲の演奏データに同期させて表示部３２に出力する電子回路である。上記音楽曲出力部４８は、楽曲ＩＤで楽曲ＤＢ４５より抽出された演奏データをデジタル再生し、アナログ変換してミキシングアンプ３３に出力する電子回路である。
【００２３】
上記利用者情報取得手段４９は、年齢情報取得の機能を有し、上記利用者ＩＤ取得部３８で取得した利用者ＩＤに基づき送受信部５２Ｂ、通信ネットワーク１２を介してホスト装置１１の利用者ＤＢ２３より年齢情報と共に、氏名、ニックネーム、イメージ等の利用者情報を取得し、当該利用者ＩＤに関連付けてＲＡＭ４４の利用者別情報記憶部５３（年齢情報５３Ａ）に記憶させるプログラムである。
【００２４】
上記年齢・曲間時間管理手段５０は、年齢と曲間時間とを予め関連付けて管理するプログラムである。曲間時間とは、前述のように予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの時間であり、選曲時に予約待ち行列５４に前曲との曲間時間として附帯されて登録される。ここでは、図３に示すように、年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブル５０Ａで管理する。なお、図３に示す曲間時間テーブル５０Ａは、年齢層毎の曲間時間の関連付けとしているが、実際的には年齢毎の曲間時間の関連付けとされる。
【００２５】
上記曲間時間制御手段５１は、利用者が選曲した楽曲に対し、上記年齢・曲間時間管理手段５０で関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間を特定するプログラムであり、ここでは、当該利用者が選曲した楽曲に対し、曲間時間テーブル５０Ａに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて曲間時間を特定する。
【００２６】
上記送受信部５２Ａは、遠隔入出力端末３６との間で有線方式ないし無線方式（ＩＲ方式やブルートゥース（登録商標）機構のピコネット接続方式など）を利用してデータ授受を行うためのもので、そのための電子回路及びプログラムである。上記送受信部５２Ｂは、上記ホスト装置１１と上記通信ネットワーク１２を介してデータ授受を行うためのもので、通信方式と整合性をとるための例えば物理的な通信用回路やプラットフォーム等のソフトウエアにより構成されるものである。また、後述の遠隔入出力端末３６は、送受信部５２Ａ，５２Ｂを介してホスト装置１１とデータ授受が可能とされる。
【００２７】
また、図示しないが、当該カラオケ演奏装置３１には、利用者による選択した楽曲の楽曲コードを直接入力するためのものや、演奏楽曲のテンポや、歌唱音声に対する種々の調節を行うボタンやツマミ類が可変抵抗器等の電子素子に直結された操作パネルも接続される。ところで、カラオケ演奏端末１３をスタンドアローンのカラオケシステムとして適用させる場合には上記ホスト装置１１の利用者ＤＢ２３を備えさせる構成とすることにより実現することができるものである。
【００２８】
そこで、図４に図２の利用者情報取得手段における年齢情報取得の処理フローチャート等を示す。図４（Ａ）において、まず、所定の利用者が、カラオケ演奏装置３１へのログイン要求として、当該利用者が所持するＩＣカード等を遠隔入出力端末３６の利用者ＩＤ取得部３８に提示すると、当該利用者ＩＤ取得部３８は当該ＩＣカード等から利用者ＩＤを取得してカラオケ演奏装置３１に送信する（ステップ（Ｓ）１）。
【００２９】
カラオケ演奏装置３１の利用者情報取得手段４９は、当該取得した利用者ＩＤに基づいて送受信部５２Ｂを介して通信ネットワーク１２と接続し、ホスト装置１１に当該利用者ＩＤに対応する少なくとも年齢情報を含む上記利用者情報を要求する（Ｓ２）。当該ホスト装置１１より取得した年齢情報５３Ａを含む利用者情報はＲＡＭ４４の利用者別情報記憶部５３（年齢情報５３Ａ）に記憶するものである（Ｓ３）。これらが、グループで利用する総ての利用者のログイン要求により、繰り返される。ここでは、図４（Ｂ）に示すように、利用者Ａ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ａ）、利用者Ｂ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ｂ）、利用者Ｃ（例えば、利用者ＩＤ：＊＊＊＊＊＊＊Ｃ）がシステムログインしたものとして説明する。
【００３０】
次に、図５に図２における曲間時間制御手段の曲間時間特定の処理フローチャートを示すと共に、図６に図５における楽曲選曲の説明図を示し、図７に図５における曲間時間特定による予約待ち行列の概念図を示す。図５において、まず、所定の利用者より、例えば遠隔入出力端末３６から利用者ＩＤに基づいて歌唱楽曲の選曲の要求があると（Ｓ１１）、楽曲検索手段３７が実行され、利用者による検索結果として所定の楽曲が、図６に示すように当該遠隔入出力端末３６の端末表示部３９に表示される（Ｓ１２）。この楽曲選曲表示には、図６に示すように、利用者ＩＤ（適宜、利用者の氏名若しくはニックネーム）及び年齢が、上記ＲＡＭ４４における利用者別情報記憶部５３の年齢情報５３Ａ（図４（Ｂ））より読み出されて表示される。
【００３１】
上記端末表示部３９に表示されている楽曲に対して転送キーが選択されるとカラオケ演奏装置３１に送信され、当該利用者の選曲した楽曲に対し、曲間時間制御手段５１が、年齢・曲間時間管理手段５０で管理されている上記曲間時間テーブル５０Ａを参照して、選曲者の年齢に応じた曲間時間を抽出し、予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定する（Ｓ１３）。
【００３２】
そして、選曲された楽曲ＩＤに、予約待ち行列５４に登録されている前曲に対して特定した曲間時間を附帯させて予約待ち行列５４に登録する（Ｓ１４）。当該予約待ち行列５４に順次登録された楽曲が、利用者の要求により表示させる場合には、図７（Ｂ）に示すように、一例として曲名、選曲者及び曲間時間が表示部３２に表示されるものである。
【００３３】
例えば、利用者Ｃ（図４（Ｂ）より年齢が７８歳）が選曲者とすると、図３の曲間時間テーブル５０Ａで曲間時間「１０秒」が抽出されて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定され、予約待ち行列５４には、例えば図７（Ａ）に示す楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊４、楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊８のように選曲者（利用者Ｃ）及び曲間時間「１０秒」が附帯されて登録されるものである。
【００３４】
また、例えば、利用者Ｂ（図４（Ｂ）より年齢が８歳）が選曲者とすると、図３の曲間時間テーブル５０Ａで曲間時間「５秒」が抽出されて予約待ち行列５４に登録された前曲との曲間時間として特定され、予約待ち行列５４には、例えば図７（Ａ）に示す楽曲ＩＤ＊＊＊＊＊＊２等のように選曲者（利用者Ｂ）及び曲間時間「５秒」が附帯されて登録されるものである。なお、前曲が存在しなければ、曲間時間は「０」としてもよく、また、当該特定した曲間時間を演奏開始までの歌唱準備としてもよい。
【００３５】
このように、利用者の年齢情報に応じて予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定することから、曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となり、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【００３６】
次に、図８に、本発明におけるカラオケ演奏端末の曲間時間特定手段の他の特定処理の説明図を示す。図８（Ａ）はカラオケ演奏装置の一部ブロック図、図８（Ｂ）は曲間時間相関データの説明図である、図８（Ａ）において、上記年齢・曲間時間管理手段５０は、曲間時間相関データ処理手段５０Ｂを備え、当該曲間時間相関データ処理手段５０Ｂは年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理するプログラムである。当該年齢・曲間時間管理手段５０は、一例として図８（Ｂ）に示すように、曲間時間相関データ処理手段５０Ｂに例えば３歳ぐらいから１０歳まで、１０歳から６０歳まで、６０歳から７０歳まで、７０歳以上の各年齢と曲間時間の相関データに基づく各段階の関数により処理を行わせるものである。
【００３７】
そして、上記曲間時間制御手段５１は、上記年齢・曲間時間管理手段５０における曲間時間相関データ処理手段５０Ｂによるアルゴリズムに基づいて、選曲者の年齢に応じた曲間時間を特定し、利用者が選曲した楽曲（楽曲ＩＤ）に、予約待ち行列５４に登録されている前曲に対して特定した曲間時間を附帯させて予約待ち行列５４に登録するものである。
【００３８】
このように、年齢・曲間時間管理手段５０において、曲間時間テーブル５０Ａに代えて曲間時間相関データ処理手段５０Ｂによる年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理させ、曲間時間制御手段５１において曲間時間相関データ処理手段５０Ｂのアルゴリズムに基づいて選曲者の年齢情報に応じて曲間時間を特定させることにより、これによっても、上記同様に曲間時間を利用者の年齢に応じて自動的に制御することが可能となって、利用者の老弱に拘わらず次曲の歌唱準備時間を確保させることができるものである。
【産業上の利用可能性】
【００３９】
本発明の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムは、カラオケの基本的機能を備えるカラオケ装置の分野に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００４０】
【図１】本発明に係るカラオケシステムの系統構成図である。
【図２】本発明のカラオケシステムにおけるカラオケ演奏端末のブロック構成図である。
【図３】図２の年齢・曲間時間管理手段における曲間時間テーブルの説明図である。
【図４】図２の利用者情報取得手段における年齢情報取得の処理フローチャート等である。
【図５】図２における曲間時間制御手段の曲間時間特定の処理フローチャートである。
【図６】図５における楽曲選曲の説明図である。
【図７】図５における曲間時間特定による予約待ち行列の概念図である。
【図８】本発明におけるカラオケ演奏端末の曲間時間制御手段の他の特定処理の説明図である。
【符号の説明】
【００４１】
１３ カラオケ演奏端末
２３ 利用者ＤＢ
３１ カラオケ演奏装置
３８ 利用者ＩＤ取得部
４９ 利用者情報取得手段
５０ 年齢・曲間時間管理手段
５０Ａ 曲間時間テーブル
５０Ｂ 曲間時間相関データ処理手段
５１ 曲間時間制御手段
５３Ａ 年齢情報
５４ 予約待ち行列
【特許請求の範囲】
【請求項１】
利用者毎の利用者ＩＤに年齢情報が少なくとも登録される利用者データベースを備え、予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間を自動的に制御する演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
年齢・曲間時間管理手段、利用者ＩＤ取得部、年齢情報取得手段及び曲間時間制御手段を有し、
前記年齢・曲間時間管理手段は、年齢と前記曲間時間とを予め関連付けて管理し、
前記利用者ＩＤ取得部は、システムログインする利用者の利用者ＩＤを取得し、
前記年齢情報取得手段は、前記取得したそれぞれの利用者ＩＤに基づいて、少なくとも、前記利用者データベースより年齢情報を取得し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【請求項２】
請求項１記載の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブルで管理し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記曲間時間テーブルに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【請求項３】
請求項１記載の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記アルゴリズムに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【請求項１】
利用者毎の利用者ＩＤに年齢情報が少なくとも登録される利用者データベースを備え、予約待ち行列に登録された楽曲の演奏終了時から次曲の演奏開始時までの曲間時間を自動的に制御する演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
年齢・曲間時間管理手段、利用者ＩＤ取得部、年齢情報取得手段及び曲間時間制御手段を有し、
前記年齢・曲間時間管理手段は、年齢と前記曲間時間とを予め関連付けて管理し、
前記利用者ＩＤ取得部は、システムログインする利用者の利用者ＩＤを取得し、
前記年齢情報取得手段は、前記取得したそれぞれの利用者ＩＤに基づいて、少なくとも、前記利用者データベースより年齢情報を取得し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記関連付けされた年齢と曲間時間とに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記予約待ち行列に登録された前曲との曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【請求項２】
請求項１記載の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間テーブルで管理し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記曲間時間テーブルに基づいて当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【請求項３】
請求項１記載の演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステムであって、
前記年齢・曲間時間管理手段は、前記年齢と曲間時間との関連付けを曲間時間相関データのアルゴリズムで管理し、
前記曲間時間制御手段は、利用者が選曲した楽曲に対し、前記アルゴリズムに基づいて、当該利用者の年齢情報に応じて前記曲間時間を特定する、
ことを特徴とする演奏曲間時間制御機能を備えるカラオケシステム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２００９−１３４１８１（Ｐ２００９−１３４１８１Ａ）
【公開日】平成２１年６月１８日（２００９．６．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−３１１５２０（Ｐ２００７−３１１５２０）
【出願日】平成１９年１１月３０日（２００７．１１．３０）
【出願人】（３９０００４７１０）株式会社第一興商 (537)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年６月１８日（２００９．６．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年１１月３０日（２００７．１１．３０）
【出願人】（３９０００４７１０）株式会社第一興商 (537)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]