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潜伏性結核の処置
説明

潜伏性結核の処置

【課題】潜伏性結核の処置のための薬剤の提供。
【解決手段】下記一般式(Ia)又は(Ib)で表される薬剤又はその製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、N−オキシド、互変異性体又は立体化学的異性体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潜伏性結核(latent tuberculosis)の処置のための式(Ia)又は(Ib)の化合物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ヒト結核菌(Mycobacterium tuberculosis)は、1年に2百万人より多い死亡を生じ、HIVに感染した人々における死亡の第1位の原因である1(非特許文献1)。何十年もの結核(TB)抑制プログラムにかかわらず、無症候的ではあるが約20億人の人々がヒト結核菌に感染している。これらの人間の約10%は、それらの寿命中に活性なTBを発病する危険にある2(非特許文献2)。TBの世界的流行は、HIV患者のTBへの感染及び多剤耐性TB株(MDR−TB)の増加により火に油を注がれる。潜伏性TBの再活性化は疾患の発病に関する高い危険因子であり、HIV感染患者において32%の死亡の原因となる1(非特許文献1)。TB流行を抑制するために、必要なことは休眠もしくは潜伏性桿菌を殺すことができる新規な薬剤を見出すことである。休眠TBは、腫瘍壊死因子α又はインターフェロン−γに対する抗体のような免疫抑制剤の使用による宿主免疫の抑制のようないくつかの因子により再活性化され、疾患を引き起こすことができる。HIV陽性患者の場合、潜伏性TBのために利用可能な唯一の予防的処置はリファンピシン(rifampicin)、ピラジンアミドの2〜3ヶ月養生(regimen)である3,4(非特許文献3,非特許文献4)。処置養生の有効性はまだ明らかでなく、さらに資力が限られた環境では処置の長さは重要な束縛である。従って、潜伏性TB桿菌を保有している患者のための化学予防薬として働くことができる新規な薬剤を同定する強い必要性がある。結核菌(tubercle bacilli)は吸入により健康な人間内に入る;それらは肺の肺胞マクロファージにより食作用される。これは有力な免疫応答及びT細胞により囲まれたヒト結核菌に感染したマクロファージから成る肉芽腫の形成に導く。6〜8週間の後、宿主の免疫応答は壊死による感染細胞の死ならびにマクロファージ、類上皮細胞及びリンパ系組織の層により囲まれたある細胞外桿菌を有するチーズ状材料の末梢における堆積を引き起こす5(非特許文献5)。健康な人間の場合、マイコバクテリアのほとんどはこれらの環境において殺されるが、桿菌の小さい割合がまだ生き残り、非−複製的、代謝低下状態で存在すると思われ、イソニアジド(isoniazid)のような抗−TB薬による殺害に耐性である6(非特許文献6)。これらの桿菌は人間の一生の間でさえ、疾患の臨床的症状を示さずに改変された生理学的環境中で残ることができる。しかしながら10%の場合、これらの潜伏性桿菌は再活性化して疾患を引き起こし得る。これらの存続性バクテリアの出現についての1つの仮説は、ヒトの病巣における病態生理学的環境、すなわち酸素圧の低下、栄養制限及び酸性pHである7(非特許文献7)。これらの因子はこれらのバクテリアを、主な抗−マイコバクテリア薬に対して表現型的に耐性にするとみなされてきた7(非特許文献7)。
【0003】
特許文献1は、マイコバクテリア性疾患の処置のために有用な置換キノリン誘導体を記載している。該文献は、敏感な感受性マイコバクリテア株に対する置換キノリン誘導体の抗マイコバクテリア性を開示しているが、潜伏性、休眠、存続性マイコバクテリアに対するそれらの活性については記載していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2004/011436号パンフレット
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Corbett,E.L.et al.著,The growing burden of tuberculosis:global trends and interactions with the HIV epidemic.Arch.Inern.Med 163,2003年,1009−1021.
【非特許文献2】Dye,C.,Scheele,S.,Dolin,P.,Pathania,V.& Raviglione,M.C.Consensus statement.Global burden of tuberculosis:estimated incidence,prevalence,and mortality by country.WHO Global Surveillance and Monitoring Project.JAMA 282,1999年,677−686.
【非特許文献3】Am J Respir.Crit Care Med 161,2000年,S221−S247.
【非特許文献4】Halsey,N.A.et al.ちょ,Randomised trial of isoniazid versus rifampicin and pyrazinamide for prevention of tuberculosis HIV−1 infection.Lancet 351,1998年,786−792.
【非特許文献5】Mitchison,D.A.& Coates,A.R.著,Predictive in vitro models of the sterilizing activity of anti−tuberculosis drugs.Curr.Pharm.Des 10,2004年,3285−3295.
【非特許文献6】Karakousis,P.C.et al.著,Dormancy phenotype displayed by extracellular Mycobacterium tuberculosis within artificial granulomas in mice.J Exp.Med.200,2004年,647−657.
【非特許文献7】Gomez,J.E.& McKinney,J.D.著,M.tuberculosis persistence,latency,and drug tolerance.Tuberculosis.(Edinb.)84,2004年,29−44.
【発明の概要】
【0006】
今回、我々は、特許文献1の化合物、特に下記に定義する式(Ia)及び(Ib)の化合物が滅菌性を有し;休眠マイコバクテリア、特にヒト結核菌の殺害において有効であり、結果として潜伏性TBの処置に用いられ得ることを見出した。従ってそれらはTBと戦うための兵器庫を非常に強化するであろう。
【0007】
図の説明
図1:ルシフェラーゼカウントにより検定される休眠M.ボビス(M.bovis)への種々の薬剤の効果(RLU:相対的ルミネセンス単位)(バクテリアを7日間の嫌気的生活の後、薬剤非含有培地中に5日間懸濁させた)。
図2A):休眠M.ボビスへの種々の薬剤の効果(CFU:コロニー形成単位)(嫌気的生活から2日後に決定されるCFUを報告する)。
図2B):休眠M.ボビスへの種々の薬剤の効果(CFU:コロニー形成単位)(嫌気的生活から5日後に決定されるCFUを報告する)。
図3:休眠ヒト結核菌への種々の薬剤の効果(Wayneモデル)。
【0008】
本発明
かくして、本発明は、潜伏性TBの処置用の薬剤の製造のための式(Ia)又は(Ib)の化合物の使用に関し、ここで式(Ia)又は(Ib)の化合物は
【0009】
【化1】

【0010】
[式中、
1は水素、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、Ar、Het、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル、Ar−アルキル又はジ(Ar)アルキルであり;
pは1、2、3又は4に等しい整数であり;
2は水素、ヒドロキシ、メルカプト、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルチオ、モノもしくはジ(アルキル)アミノ又は式
【0011】
【化2】

【0012】
の基であり、ここでYはCH2、O、S、NH又はN−アルキルであり;
3はアルキル、Ar、Ar−アルキル、Het又はHet−アルキルであり;
qはゼロ、1、2、3又は4に等しい整数であり;
4及びR5はそれぞれ独立して水素、アルキル又はベンジルであるか;あるいは
4及びR5は一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、場合によりアルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル及びピリミジニルで置換されていることができるピロリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピリジニル、ピペラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成することができ;
6は水素、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、Ar、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル、Ar−アルキル又はジ(Ar)アルキルであるか;あるいは
2個のビシナルR6基は一緒になって式
−CH=CH−CH=CH−
の2価の基を形成することができ;
rは1、2、3、4又は5に等しい整数であり;
7は水素、アルキル、Ar又はHetであり;
8は水素又はアルキルであり;
9はオキソであるか;あるいは
8及びR9は一緒になって基=N−CH=CH−を形成し;
アルキルは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基であるか;あるいは3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であるか;あるいは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基に結合した3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であり;ここで各炭素原子は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキルオキシ又はオキソで置換されていることができ;
Arはフェニル、ナフチル、アセナフチル、テトラヒドロナフチルの群から選ばれる同素環であり、各同素環は場合により1、2又は3個の置換基で置換されていることができ、各置換基は独立してヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニル及びモノ−もしくはジアルキルアミノカルボニルの群から選ばれ;
HetはN−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルの群から選ばれる単環式複素環であるか;あるいはキノリニル、キノキサリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル又はベンゾ[1,3]ジオキソリルの群から選ばれる二環式複素環であり;各単環式及び二環式複素環は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキル、アルキルオキシ又はAr−カルボニルの群から選ばれる1、2又は3個の置換基で置換されていることができ;
ハロはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードの群から選ばれる置換基であり;そして
ハロアルキルは、1個もしくはそれより多い炭素原子が1個もしくはそれより多いハロ−原子で置換されている1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基又は3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基である]
その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、そのN−オキシド、その互変異性体又はその立体化学的異性体である。
【0013】
本発明は、潜伏性TBを有するヒトを含む患者の処置方法にも関し、その方法は、本発明に従う化合物の治療的に有効な量を患者に投与することを含んでなる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
式(Ia)及び(Ib)に従う化合物は、例えばオキソに等しいR9を有する式(Ib)に従う化合物がヒドロキシに等しいR2を有する式(Ia)に従う化合物の互変異性体的同等物(tautomeric equivalent)である点で相互に関連している(ケト−エノール互変異性)。
【0015】
本出願の枠内で、アルキルは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基であるか;あるいは3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であるか;あるいは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基に結合した3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であり;ここで各炭素原子は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキルオキシ又はオキソで置換されていることができる。好ましくは、アルキルはメチル、エチル又はシクロヘキシルメチルである。
【0016】
本出願の枠内で、Arは、それぞれ場合により1、2又は3個の置換基で置換されていることができるフェニル、ナフチル、アセナフチル、テトラヒドロナフチルの群から選ばれる同素環であり、各置換基は独立してヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニル及びモノ−もしくはジアルキルアミノカルボニルの群から選ばれる。好ましくは、Arは、それぞれ場合により1もしくは2個のハロ置換基で置換されていることができるナフチル又はフェニルである。
【0017】
本出願の枠内で、HetはN−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルの群から選ばれる単環式複素環であるか;あるいはキノリニル、キノキサリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル又はベンゾ[1,3]ジオキソリルの群から選ばれる二環式複素環であり;各単環式及び二環式複素環は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキル、アルキルオキシ又はAr−カルボニルの群から選ばれる1、2又は3個の置換基で置換されていることができる。好ましくは、Hetはチエニルである。
【0018】
本出願の枠内で、ハロはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードの群から選ばれる置換基であり、ハロアルキルは、1個もしくはそれより多い炭素原子が1個もしくはそれより多いハロ−原子で置換されている1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基又は3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基である。好ましくは、ハロはブロモ、フルオロ又はクロロであり、好ましくは、ハロアルキルはポリハロC1-6アルキルであり、それはモノ−もしくはポリハロ置換されたC1-6アルキル、例えば1個もしくはそれより多いフルオロ原子を有するメチル、例えばジフルオロメチル又はトリフルオロメチル、1,1−ジフルオロ−エチルなどとして定義される。ポリハロC1-6アルキルの定義内で1個のアルキル基に1個より多いハロゲン原子が結合している場合、それらは同一又は異なることができる。
【0019】
Hetの定義において、あるいはR4及びR5が一緒になる場合、複素環のすべての可能な異性体が含まれるものとし、例えばピロリルは1H−ピロリル及び2H−ピロリルを含んでなる。
【0020】
前記又は後記で言及される式(Ia)又は(Ib)の化合物の置換基の定義において挙げられるAr又はHet(例えばR3を参照されたい)は、他にことわらなければ、いずれの環炭素又は適宜ヘテロ原子を介しても式(Ia)又は(Ib)の分子の残りの部分に
結合することができる。かくして例えばHetがイミダゾリルの場合、それは1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリルなどであることができる。
【0021】
置換基から環系内に引かれる線は、結合が適した環原子のいずれにも結びつき得ることを示す。
【0022】
2個のビシナルR6基が一緒になって式−CH=CH−CH=CH−の2価の基を形成する場合、これは2個のビシナルR6基が、それらが結合しているフェニル環と一緒になってナフチルを形成することを意味する。
【0023】
治療的使用のために、式(Ia)又は(Ib)の化合物の塩は、対イオンが製薬学的に許容され得るような塩である。しかしながら、製薬学的に許容され得ない酸及び塩基の塩も、例えば製薬学的に許容され得る化合物の製造又は精製において用途を見出すことができる。製薬学的に許容され得ても、許容され得なくても、すべての塩が本発明の範囲内に含まれる。
【0024】
上記又は後記で言及される製薬学的に許容され得る付加塩は、式(Ia)又は(Ib)の化合物が形成することができる治療的に活性な無毒性酸付加塩の形態を含んでなるものとする。後者は、塩基の形態を無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、臭化水素酸など;硫酸;硝酸;リン酸など;あるいは有機酸、例えば酢酸、プロパン酸、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−メチルベンゼンスルホン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、2−ヒドロキシ安息香酸、4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸などのような適した酸で処理することにより簡単に得ることができる。逆にアルカリを用いる処理により、塩の形態を遊離の塩基の形態に転換することができる。
【0025】
酸性プロトンを含有する式(Ia)又は(Ib)の化合物を、適した有機及び無機塩基を用いる処理により、それらの治療的に活性な無毒性金属もしくはアミン付加塩の形態に転換することができる。適した塩基塩の形態は、例えばアンモニウム塩、アルカリ及びアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基、例えば第1級、第2級及び第3級脂肪族及び芳香族アミンとの塩、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、4種のブチルアミン異性体、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、キヌクリジン、ピリジン、キノリン及びイソキノリン、ベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、ヒドラバミン塩、ならびに例えばアルギニン、リシンなどのようなアミノ酸との塩を含んでなる。逆に酸を用いる処理により、塩の形態を遊離の酸の形態に転換することができる。
【0026】
付加塩という用語は、式(Ia)又は(Ib)の化合物が形成することができる水和物及び溶媒付加形態も含んでなる。そのような形態の例は、例えば水和物、アルコラートなどである。
【0027】
式(Ia)及び(Ib)の化合物ならびに中間化合物のいくつかは、決まってそれらの構造中に少なくとも2個のステレオジェン中心を有し、それは少なくとも4つの立体化学的に異なる構造に導くことができる。
【0028】
前記又は後記で用いられる「立体化学的異性体」という用語は、式(Ia)及び(Ib)の化合物ならびにそれらのN−オキシド、付加塩又は生理学的に機能性の誘導体(physiologically functional derivatives)が有し得るすべての可能な立体異性体を定義する。他にことわるか又は指示しなければ、化合物の化学的名称は、基となる分子構造のすべてのジアステレオマー及びエナンチオマーを含有するすべての可能な立体化学的異性体の混合物を示す。特にステレオジェン中心はR−もしくはS−立体配置を有することができ;2価環状(部分的)飽和基上の置換基はシス−もしくはトランス−立体配置のいずれかを有することができる。二重結合を含む化合物は、該二重結合においてE(entgegen)又はZ(zusammen)−立体化学を有し得る。シス、トランス、R、S、E及びZという用語は当該技術分野における熟練者に周知である。式(Ia)及び(Ib)の化合物の立体化学的異性体は明らかに本発明の範囲内に包含されることが意図されている。
【0029】
CAS命名法協定に従うと、1個の分子中に2個の既知の絶対立体配置のステレオジェン中心が存在する場合、最低の番号が付けられるキラル中心、参照中心にR又はSの記述字(descriptor)が指定される(Cahn−Ingold−Prelog順位則に基づいて)。第2のステレオジェン中心の立体配置は相対的記述字[R*,R*]又は[R*,S*]を用いて示され、ここでR*は常に参照中心として規定され、[R*,R*]は同じキラリティーを有する中心を示し、[R*,S*]は同じでないキラリティーの中心を示す。例えば分子中の最低の番号が付けられるキラル中心がS立体配置を有し、第2の中心がRである場合、立体記述字はS−[R*,S*]と規定される。「α」及び「β」が用いられる場合:最低の環番号を有する環系中の不斉炭素原子上の最高優先置換基の位置は、随意に常に環系により決定される平均平面の「α」位にある。環系中の他の不斉炭素原子上の最高優先置換基の、参照原子上の最高優先置換基の位置に対する位置は、それが環系により決定される平均平面の同じ側上にある場合には「α」、あるいはそれが環系により決定される平均平面の他の側上にある場合には「β」と呼ばれる。
【0030】
特定の立体異性体が示される場合、これは該形態が実質的に他の異性体を含まない、すなわち50%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、さらにもっと好ましくは5%未満、もっと好ましくは2%未満そして最も好ましくは1%未満の他の異性体を伴うことを意味する。かくして式(I)の化合物が例えば(αS,βR)と規定される場合、これは化合物が実質的に(αR,βS)異性体を含まないことを意味する。
【0031】
式(Ia)及び(Ib)の化合物は、エナンチオマーのラセミ混合物の形態で合成され得、それは当該技術分野において既知の分割法に従って互いに分離することができる。式(Ia)及び(Ib)のラセミ化合物を、適したキラル酸との反応により対応するジアステレオマー塩の形態に転換することができる。該ジアステレオマー塩の形態を、続いて例えば選択的又は分別結晶化により分離し、アルカリによりそこからエナンチオマーを遊離させる。式(Ia)及び(Ib)の化合物のエナンチオマーの形態を分離する別の方法は、キラル固定相を用いる液体クロマトグラフィーを含む。該純粋な立体化学的異性体を、適した出発材料の対応する純粋な立体化学的異性体から誘導することもでき、但し、反応は立体特異的に起こる。好ましくは、特定の立体異性体が望まれる場合、該化合物は立体特異的製造方法により合成されるであろう。これらの方法は有利にはエナンチオマー的に純粋な出発材料を用いるであろう。
【0032】
式(Ia)及び(Ib)の化合物の互変異性体は、例えばエノール基がケト基に転換される(ケト−エノール互変異性)式(Ia)及び(Ib)の化合物を含んでなるものとする。
【0033】
式(Ia)及び(Ib)に従う化合物のN−オキシド形態は、1個もしくは数個の第3
級窒素原子がいわゆるN−オキシドに酸化されている式(Ia)及び(Ib)の化合物を含んでなるものとする。
【0034】
3価の窒素をそのN−オキシド形態に転換するための当該技術分野において既知の方法に従って、式(Ia)及び(Ib)の化合物を対応するN−オキシド形態に転換することができる。該N−酸化反応は一般に、式(Ia)及び(Ib)の出発材料を適した有機もしくは無機過酸化物と反応させることにより行うことができる。適した無機過酸化物は例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムを含んでなり;適した有機過酸化物はペルオキシ酸、例えばベンゼンカルボペルオキソ酸又はハロ置換ベンゼンカルボペルオキソ酸、例えば3−クロロベンゼンカルボペルオキソ酸、ペルオキソアルカン酸、例えばペルオキソ酢酸、アルキルヒドロペルオキシド、例えばt.ブチルヒドロ−ペルオキシドを含んでなることができる。適した溶媒は例えば水、低級アルコール類、例えばエタノールなど、炭化水素、例えばトルエン、ケトン類、例えば2−ブタノン、ハロゲン化炭化水素、例えばジクロロメタン及びそのような溶媒の混合物である。
【0035】
本発明は、本発明に従う薬理学的に活性な化合物の誘導化合物(通常「プロドラッグ」と呼ばれる)も含んでなり、それらは生体内で分解して本発明に従う化合物を与える。プロドラッグは通常(しかし必ずではなく)標的受容体において、それらが分解して与える化合物より低い力価のものである。プロドラッグは、所望の化合物がその投与を困難にするか、又は無効にする化学的もしくは物理的性質を有する場合に特に有用である。例えば所望の化合物はわずかにしか可溶性でないかもしれず、それはあまり粘膜上皮を横切って輸送されないかもしれず、あるいはそれは望ましくない短い血漿半減期を有するかもしれない。プロドラッグについてのさらなる議論は、Stella,V.J.et al.著,“Prodrugs”,Drug Delivery Systems,1985年,pp.112−176及びDrugs,29,1985年,pp.455−473に見出すことができる。
【0036】
本発明に従う薬理学的に活性な化合物のプロドラッグ形態は一般に、エステル化又はアミド化された酸基を有する式(Ia)及び(Ib)に従う化合物、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、その立体化学的異性体、その互変異性体及びそのN−オキシド形態であろう。そのようなエステル化された酸基に含まれるのは式−COORxの基であり、ここでRxはC1-6アルキル、フェニル、ベンジル又は以下の基:
【0037】
【化3】

【0038】
の1つである。アミド化された基には式−CONRyzの基が含まれ、ここでRyはH、C1-6アルキル、フェニル又はベンジルであり、Rzは−OH、H、C1-6アルキル、フェニル又はベンジルである。
【0039】
アミノ基を有する本発明に従う化合物をケトン又はアルデヒド、例えばホルムアルデヒドを用いて誘導体化し、マンニッヒ塩基(Mannich base)を形成することが
できる。この塩基は水溶液中で一次速度論を以って加水分解されるであろう。
【0040】
本明細書で用いられる場合は常に、「式(Ia)又は(Ib)の化合物」という用語は、それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド形態、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体も含むものとする。特に興味深いのは、立体化学的に純粋な式(Ia)又は(Ib)の化合物である。
【0041】
本発明の第1の興味深い態様は、
1が水素、ハロ、シアノ、Ar、Het、アルキル及びアルキルオキシであり;
pが1、2、3又は4に等しい整数;特に1又は2であり;
2が水素、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルチオ又は式
【0042】
【化4】

【0043】
の基であり、ここでYはOであり;
3がアルキル、Ar、Ar−アルキル又はHetであり;
qがゼロ、1、2又は3に等しい整数であり;
4及びR5がそれぞれ独立して水素、アルキル又はベンジルであるか;あるいは
4及びR5が一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、ピロリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成することができ、各環系は場合によりアルキル又はピリミジニルで置換されていることができ;
6が水素、ハロ又はアルキルであるか;あるいは
2個のビシナルR6基が一緒になって式
−CH=CH−CH=CH−
の2価の基を形成することができ;
rが1に等しい整数であり;
7が水素であり;
8が水素又はアルキルであり;
9がオキソであるか;あるいは
8及びR9が一緒になって基=N−CH=CH−を形成し;
アルキルが1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基であるか;あるいは3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であるか;あるいは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基に結合した3〜6個の炭素原子を有する環状飽和炭化水素基であり;ここで各炭素原子は場合によりハロ又はヒドロキシで置換されていることができ;
Arがフェニル、ナフチル、アセナフチル、テトラヒドロナフチルの群から選ばれる同素環であり、各同素環は場合により1、2又は3個の置換基で置換されていることができ、各置換基は独立してハロ、ハロアルキル、シアノ、アルキルオキシ及びモルホリニルの群から選ばれ;
HetがN−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニルの群から選ばれる単環式複素環であるか;あるいはベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル又はベンゾ[1,3]ジオキソリルの群から選ばれる二環式複素環であり;各単環式及び二環式複素環は場合により1、2又は3個の
アルキル又はAr−カルボニル置換基で置換されていることができ;そして
ハロがフルオロ、クロロ及びブロモの群から選ばれる置換基である
式(Ia)又は(Ib)の化合物の上記で定義した使用に関する。
【0044】
第2の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R1が水素、ハロ、Ar、アルキル又はアルキルオキシである;好ましくはR1がハロである;より好ましくはR1がブロモである式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0045】
第3の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、pが1に等しく且つR1が水素と異なる式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0046】
第4の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R2が水素、アルキルオキシ又はアルキルチオである;好ましくはR2がアルキルオキシ、特にC1-4アルキルオキシである;より好ましくはR2がメチルオキシである式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0047】
1-4アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、2−メチル−エチルなどである。
【0048】
第5の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R3がそれぞれ場合により1もしくは2個の置換基で置換されていることができるナフチル、フェニル又はチエニルであり、その置換基は好ましくはハロ又はハロアルキル、最も好ましくはハロである;好ましくはR3がそれぞれ場合によりハロ、好ましくは3−フルオロで置換されていることができるナフチル又はフェニルである;より好ましくはR3がナフチル又はフェニルである;最も好ましくはR3がナフチルである式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0049】
第6の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、qがゼロ、1又は2に等しい;好ましくはqが1に等しい式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0050】
第7の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R4及びR5がそれぞれ独立して水素又はアルキル、特に水素又はC1-4アルキル、より特定的にC1-4アルキルである;好ましくは水素、メチル又はエチル;最も好ましくはメチルである式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0051】
1-4アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、2−メチル−エチルなどである。
【0052】
第8の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R4及びR5が一緒になって且つそれらが結合するNを含んで、場合によりアルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル又はアルキルチオアルキルで置換されていることができる、好ましくはアルキルで置換された、最も好ましくはメチル又はエチルで置換されたイミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成する式(Ia)及び(Ib)に従う化合物で
ある。
【0053】
第9の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R6が水素、アルキル又はハロである;好ましくはR6が水素である式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0054】
第10の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、rが1又は2である式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0055】
第11の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、R7が水素又はメチルである;好ましくはR7が水素である式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0056】
第12の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、式(Ib)に従う化合物のみに関して、R8がアルキル、好ましくはメチルであり、R9が酸素である式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0057】
第13の興味深い態様において、式(Ia)又は(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループは、化合物が式(Ia)に従う化合物、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、そのN−オキシド、その互変異性体又はその立体化学的異性体である式(Ia)及び(Ib)に従う化合物である。
【0058】
興味深い群の化合物は、R1が水素、ハロ、Ar、アルキル又はアルキルオキシであり;p=1であり;R2が水素、アルキルオキシ又はアルキルチオであり;R3がそれぞれ場合によりハロ及びハロアルキルの群から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていることができるナフチル、フェニル又はチエニルであり;q=0、1、2又は3であり;R4及びR5がそれぞれ独立して水素又はアルキルであるか、あるいはR4及びR5が一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、イミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成し;R6が水素、アルキル又はハロであり;rが1に等しく、そしてR7が水素である式(Ia)に従う化合物、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、その立体化学的異性体、その互変異性体又はそのN−オキシド形態である。
【0059】
好ましくは、式(Ia)及び(Ib)の化合物あるいは前記で興味深い態様として言及したそれらのいずれかのサブグループにおいて、「アルキル」という用語はC1-6アルキルを示し、ここでC1-6アルキルは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、2−メチル−エチル、ペンチル、ヘキシルなどである。
【0060】
好ましくは、化合物は:
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールに相当する1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−(2−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−p−トリル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−メチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−ブタン−2−オール;及び
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−フェニル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体
から選ばれる。
【0061】
さらにもっと好ましくは、化合物は
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールに相当する1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;あるいは
それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体
である。
【0062】
他の興味深い群の化合物は以下である:表1〜6において下記に記載する化合物12、71、174、75、172及び79、特に化合物12、71、174及び75、さらに特定的に化合物12、71及び174、それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体。
【0063】
1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オールに関する別の化学的名称は6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールである。該化合物を以下の通りに示すこともできる:
【0064】
【化5】

【0065】
最も好ましくは、化合物は以下の1つである:
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、そのN−オキシド又はその立体化学的異性体;あるいは
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はその製薬学的に許容され得る酸付加塩;あるいは
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はその立体化学的異性体;あるいは
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はそのN−オキシド形態;あるいは
(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールと(αR,βS)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はそれらの製薬学的に許容され得る酸付加塩又はそれらの立体化学的異性体の混合物、特にラセミ混合物;すなわち化合物14(ジアステレオ異性体A);あるいは(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール、すなわち化合物12又はその製薬学的に許容され得る酸付加塩;あるいは
(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール、すなわち化合物12。
【0066】
最も好ましくは、化合物は(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールであり、それは(1R,2S)−1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オールに相当する。該化合物を以下の通りに示すこともできる:
【0067】
【化6】

【0068】
式(Ia)及び(Ib)の化合物は、国際公開第2004/011436号パンフレットに記載されている方法に従って製造することができ、それは引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる。
【0069】
一般に本発明に従う化合物は一連続の段階により製造することができ、それらのそれぞれは熟練者に既知である。
【0070】
特に、ジイソプロピルアミン及びテトラヒドロフランの混合物中でBuLiを用い、以下の反応スキーム(1)に従って式(II)の中間化合物を式(III)の中間化合物と反応させることにより、式(Ia)に従う化合物を製造することができ:
【0071】
【化7】

【0072】
ここですべての変項は式(Ia)における通りに定義される。攪拌は反応速度を増すことができる。−20〜−70℃の範囲の温度で反応を簡便に行なうことができる。
【0073】
同じ反応法を用い、式(Ib)の化合物を合成することができる。
【0074】
出発材料ならびに式(II)及び(III)の中間化合物は、商業的に入手可能であるか、又は当該技術分野において一般に既知の通常の反応方法に従って製造することができる化合物である。例えば式(II−a)の中間化合物は以下の反応スキーム(2)に従って製造することができ:
【0075】
【化8】

【0076】
ここですべての変項は式(Ia)における通りに定義される。反応スキーム(2)は段階(a)を含んでなり、段階(a)において、トリエチルアミンのような適した塩基及び塩化メチレン又はエチレンジクロリドのような反応に不活性な適した溶媒の存在下で、適切に置換されたアニリンを適した塩化アシル、例えば3−フェニルプロピオニルクロリド、3−フルオロベンゼンプロピオニルクロリド又はp−クロロベンゼンプロピオニルクロリドと反応させる。室温〜還流温度の範囲の温度で反応を簡便に行なうことができる。次の段階(b)において、段階(a)で得られる付加物をN,N−ジメチルホルムアミドの存在下で塩化ホスホリル(POCl3)と反応させる(Vilsmeier−Haackホルミル化、続く環化)。室温〜還流温度の範囲の温度で反応を簡便に行なうことができる。次の段階(c)において、段階(b)で得られる中間化合物を、XがS又はOである化合物H−X−C1-6アルキルと反応させることにより、R2が例えばC1-6アルキルオキシ又はC1-6アルキルチオ基である特定のR2−基を導入する。
【0077】
式(II−b)に従う中間化合物は、以下の反応スキーム(3)に従って製造することができ、反応スキームにおいて、第1段階(a)に置換インドール−2,3−ジオンを水酸化ナトリウムのような適した塩基の存在下で置換3−フェニルプロピオンアルデヒドと反応させ(Pfitzinger反応)、その後次の段階(b)にカルボン酸化合物をジフェニルエーテルのような反応に不活性な適した溶媒の存在下に、高温において脱カルボキシル化する。
【0078】
【化9】

【0079】
前記及び後記の反応において、抽出、結晶化及びクロマトグラフィーのような当該技術分野において一般に既知の方法に従って、反応生成物を反応媒体から単離し、必要ならさらに精製できることは明らかである。1つより多いエナンチオマー形態で存在する反応生成物を既知の方法により、特に調製的クロマトグラフィー、例えば調製的HPLCによりそれらの混合物から単離できることはさらに明らかである。典型的には、式(I)の化合物はそれらの異性体に分離され得る。
【0080】
式(III)の中間化合物は、商業的に入手可能であるか、又は当該技術分野において一般に既知の通常の反応方法に従って製造することができる化合物である。例えばR3がs個の置換基R10で置換されたArであり、ここで各R10は独立してヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノ、C1-6アルキル、ポリハロC1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、ポリハロC1-6アルキルオキシ、カルボキシル、C1-6アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニル及びモノ−もしくはジ(C1-6アルキル)アミノカルボニルの群から選ばれ、sはゼロ、1、2又は3に等しい整数である式(III−a)の中間化合物は、以下の反応スキーム(4)に従って製造することができる:
【0081】
【化10】

【0082】
反応スキーム(4)は段階(a)を含んでなり、段階(a)においては適したルイス酸、例えばAlCl3、FeCl3、SnCl4、TiCl4又はZnCl2及び反応に不活性
な適した溶媒、例えば塩化メチレン又はエチレンジクロリドの存在下で、適切に置換されたAr、特に適切に置換されたフェニルをFriedel−Craft反応により適した塩化アシル、例えば3−クロロプロピオニルクロリド又は4−クロロブチリルクロリドと反応させる。室温〜還流温度の範囲の温度で反応を簡便に行なうことができる。次の段階(b)に、段階(a)で得られる中間化合物を第1級もしくは第2級アミンと反応させることにより、アミノ基(−NR45)を導入する。
【0083】
本発明の解釈に関し、潜伏性TB、休眠TB又は存続性TBは同じである。
【0084】
すでに上記で記載した通り、式(Ia)及び(Ib)の化合物を潜伏性TBの処置のために用いることができる。本化合物の正確な投薬量及び投与の頻度は、当該技術分野における熟練者に周知の通り、用いられる特定の式(Ia)及び(Ib)の化合物、処置されている特定の状態、処置されている状態の重度、特定の患者の年令、体重、性別、食事、投与の時間及び一般的身体条件、投与の様式ならびに患者が摂取してい得る他の薬剤に依存する。さらに、処置される患者の応答に依存して及び/又は本発明の化合物を処方する医師の評価に依存して、有効な1日の量を減少させるか又は増加させることができることは明らかである。
【0085】
本発明の化合物を、場合により製薬学的に許容され得る担体中の製薬学的に許容され得る形態で投与することができる。
【0086】
製薬学的組成物は、投与目的のための種々の製薬学的形態を有することができる。適した組成物として、全身的に薬剤を投与するために通常用いられるすべての組成物を挙げることができる。製薬学的組成物の調製のために、場合により付加塩の形態にあることができる特定の化合物の活性成分として有効な量を、製薬学的に許容され得る担体と緊密な混合物において合わせ、その担体は、投与のために望ましい調製物の形態に依存して多様な形態をとることができる。望ましくはこれらの製薬学的組成物は、特に経口的又は非経口的注入による投与に適した単位投薬形態にある。例えば経口的投薬形態における組成物の調製において、通常の製薬学的媒体のいずれか、例えば懸濁剤、シロップ、エリキサー、乳剤及び溶液のような経口用液体調製物の場合、水、グリコール、油、アルコールなど;あるいは粉剤、丸薬、カプセル及び錠剤の場合、澱粉、糖類、カオリン、希釈剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤などのような固体担体を用いることができる。それらの投与の容易さのために、錠剤及びカプセルは最も有利な経口的投薬単位形態物を与え、その場合には固体の製薬学的担体が用いられるのは明らかである。非経口用組成物の場合、担体は通常少なくとも大部分において無菌水を含んでなるが、例えば溶解性を助けるための他の成分が含まれることができる。例えば担体が食塩水、グルコース溶液又は食塩水とグルコース溶液の混合物を含んでなる注入可能な溶液を調製することができる。注入可能な懸濁剤も調製することができ、その場合には適した液体担体、懸濁化剤などを用いることができる。使用の直前に液体形態の調製物に転換されることが意図されている固体形態の調製物も含まれる。
【0087】
投与の様式に依存して、製薬学的組成物は、好ましくは0.05〜99重量%、より好ましくは0.1〜70重量%の活性成分及び1〜99.95重量%、より好ましくは30〜99.9重量%の製薬学的に許容され得る担体を含んでなり、すべてのパーセンテージは合計組成物に基づく。
【0088】
製薬学的組成物はさらに当該技術分野において既知の種々の他の成分、例えば滑沢剤、安定剤、緩衝剤、乳化剤、粘度−調整剤、界面活性剤、防腐剤、風味剤又は着色剤を含有することができる。
【0089】
投与の容易さ及び投薬量の均一性のために、前記の製薬学的組成物を投薬単位形態物において調製するのが特に有利である。本明細書で用いられる投薬単位形態物は、1回の投薬量として適した物理的に分離した単位を指し、各単位は所望の治療効果を生むために計算されたあらかじめ決められた量の活性成分を、必要な製薬学的担体と一緒に含有する。そのような単位投薬形態物の例は錠剤(刻み付き又はコーティング錠を含む)、カプセル、丸薬、粉剤小包、ウェハース、座薬、注入可能な溶液又は懸濁剤など、ならびに分離されたそれらの複数である。本発明に従う化合物の一日の投薬量はもちろん、用いられる化合物、投与の様式、所望の処置及び適用されるマイコバクテリア性疾患とともに変化するであろう。しかしながら一般に、本発明に従う化合物を体重のkg当たり1又は2グラムを超えない、例えば10〜50mgの範囲内の1日の投薬量で投与すると、満足できる結果が得られるであろう。
【実施例】
【0090】
実験の部
すでに上記に記載した通り、式(Ia)及び(Ib)の化合物ならびにそれらの製造は国際公開第2004/011436号パンフレットに記載されており、その記載事項は引用することにより本明細書の内容となる。
【0091】
いくつかの化合物の、その中の単数もしくは複数のステレオジェン炭素原子の絶対立体化学的配置は実験的に決定されなかった。そのような場合、第一に単離された立体化学的異性体を「A」と称し、第2のものを「B」と称し、実際の立体化学的配置にそれ以上言及しない。しかしながら、例えばX−線回折のような当該技術分野において既知の方法を用い、当該技術分野における熟練者が該「A」及び「B」異性体を明確に特性化することができる。
【0092】
「A」及び「B」が立体異性体混合物の場合、それらをさらに分離することができ、それにより単離されるそれぞれの第1の画分をそれぞれ「A1」及び「B1」と称し、第2のものをそれぞれ「A2」及び「B2」と称し、実際の立体化学的配置にそれ以上言及しない。しかしながら、例えばX−線回折のような当該技術分野において既知の方法を用い、当該技術分野における熟練者が該「A1,A2」及び「B1,B2」異性体を明確に特性化することができる。
【0093】
本化合物(表1〜6を参照されたい)は国際公開第2004/011436号パンフレットの化合物に準じて番号付けされ、国際公開第2004/011436号パンフレットに記載されている方法に従って製造することができる。下記の表中の実施例番号は国際公開第2004/011436号パンフレットの実施例番号を指し、その方法に従って化合物を製造できることを示す。
【0094】
特に化合物12、13、12a、13a、14及び15の製造を下記に詳細に記載する。
【0095】
中間化合物の製造
実施例A1
中間化合物1の製造
【0096】
【化11】

【0097】
ベンゼンプロパノイルクロリド(0.488モル)を室温で、Et3N(70ml)及びCH2Cl2(700ml)中の4−ブロモベンゼンアミン(0.407モル)の溶液に滴下し、混合物を室温で終夜攪拌した。混合物を水及び濃NH4OH中に注ぎ出し、CH2Cl2で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物をジエチルエーテルから結晶化させた。残留物(119.67g)をCH2Cl2中に取り上げ、HCl 1Nで洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。収量:107.67gの中間化合物1。
【0098】
実施例A2
中間化合物2の製造
【0099】
【化12】

【0100】
反応は2回行なわれた。POCl3(1.225モル)を10℃においてN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)(0.525モル)に滴下した。次いで中間化合物1(A1に従って製造)(0.175モル)を室温で加えた。混合物を80℃で終夜攪拌し、氷上に注ぎ出し、CH2Cl2で抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。生成物をさらなる精製なしで用いた。収量:77.62gの中間化合物2(67%)。
【0101】
実施例A3
中間化合物3の製造
【0102】
【化13】

【0103】
メタノール(222.32ml)中のCH3ONa(30%)及びメタノール(776ml)中の中間化合物2(A2に従って製造)(0.233モル)の混合物を終夜攪拌し、且つ還流させ、次いで氷上に注ぎ出し、CH2Cl2で抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/シクロヘキサン 20/80及び次いで100/0;20〜45μm)により精製した。純粋な画分を集め、溶媒を蒸発させた。収量:25gの白色の粉末としての中間化合物3(収率=33%;融点84℃)。
【0104】
最終的化合物12、13、12a、13a、14及び15の製造
最終的化合物12、13、12a、13a、14及び15の製造
【0105】
【化14】

【0106】
テトラヒドロフラン(THF)(80ml)中のN−(1−メチルエチル)−2−プロパンアミン(0.05モル)の溶液に、N2流下に−20℃でnBuLi 1.6M(0.05モル)をゆっくり加えた。混合物を−20℃で15分間攪拌し、次いで−70℃に冷却した。THF(150ml)中の中間化合物3(上記のA3に従って製造)(0.046モル)の溶液をゆっくり加えた。混合物を−70℃で30分間攪拌した。THF(120ml)中の0.055モルの3−(ジメチルアミノ)−1−(1−ナフチル)−1−プロパノンの溶液をゆっくり加えた。混合物を−70℃で3時間攪拌し、−30℃において氷水を用いて加水分解し、EtOAcで抽出した。有機層を分離し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、溶媒を蒸発させた。残留物(29g)をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH/NH4OH;99.5/0.5/0.1;15〜35μm)により精製した。2つの画分を集め、溶媒を蒸発させ、3gの画分1及び4.4gの画分2を得た。画分1及び2をDIPEから別々に結晶化させた。沈殿を濾過し、乾燥し、2.2gのジアステレオ異性体A最終的化合物14(収率:9%;融点210℃)を白色の固体として、及び4gのジアステレオ異性体B最終的化合物15(収率:16%;融点244℃)を白色の固体として得た。対応するエナンチオマーを得るために、ジアステレオ異性体A(最終的化合物14)をシリカゲル上のキラルクロマトグラフィー(chiralpack AD)(溶離剤:ヘキサン/EtOH;99.95/0.05)により精製した。2つの画分を集め、溶媒を蒸発させた。収量:0.233gの白色の固体としてのエナンチオマーA1(最終的化合物12)(融点118℃,[α]D20
−166.98o(c=DMF中で0.505g/100ml))及び0.287gの白色の固体としてのエナンチオマーA2(最終的化合物13)(融点120℃,[α]D20=+167.60o(c=DMF中で0.472g/100ml))。エナンチオマーA1をEtOHから結晶化させ、白色の固体を得た:融点184℃,[α]D20=−188.71o(c=DMF中で0.621g/100ml)。EtOHからのエナンチオマーA2の結晶化は、175℃の融点を有する固体を与えた。
【0107】
0.2gのジアステレオ異性体B(最終的化合物15)をシリカゲル上のキラルクロマトグラフィー(chiralpack AD)(溶離剤:EtOH/iPrOH/N−エチル−エタナミン;50/50/0.1)により精製した。2つの画分を集め、溶媒を蒸発させた。収量:78.2mgのエナンチオマーB1及び78.8mgのエナンチオマーB2。エナンチオマーB1をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH/NH4OH;99/1/0.1;15〜40μm)により精製した。1つの画分を集め、溶媒を蒸発させた。収量:57mgのエナンチオマーB1(最終的化合物12a)([α]D20=−42.56o(c=DMF中の0.336g/100ml))。エナンチオマーB2をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィー(溶離剤:CH2Cl2/CH3OH/NH4OH;99/1/0.1;15〜40μm)により精製した。1つの画分を集め、溶媒を蒸発させた。収量:53mgのエナンチオマーB2(最終的化合物13a)([α]D20=+43.55o(c=DMF中の0.349g/100ml))。
【0108】
表1〜6は式(Ia)及び(Ib)の化合物を挙げている。
【0109】
【表1】

【0110】
【表2】

【0111】
【表3】

【0112】
【表4】

【0113】
【表5】

【0114】
【表6】

【0115】
【表7】

【0116】
【表8】

【0117】
【表9】

【0118】
【表10】

【0119】
【表11】

【0120】
【表12】

【0121】
【表13】

【0122】
A.休眠マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterium bovis)の殺害における最終的化合物12の効果の研究
バクテリア株及び培地
マイコバクテリウム・ボビスBCGはTibotec Virco(TB0087−(ベルギー)から得た。プラスミドpSMT1上でルシフェラーゼ遺伝子を発現するM.ボビスBCG(Pasteur Institute,BrusslesにおけるDr.Kris Huygenからの親切な寄贈8)を、0.05%のTween−80(Sigma)を有するMeddlebrook 7H9培地(Difco,BD271310)中で、実験の開始から3〜4日前の期間、対数期において培養した。
【0123】
生育培地の調製のために:4.7gのMiddlebrook粉末を895mlの蒸留水中に溶解し、5mlのグリセロール、200μlのTween 80を加え、121℃で15分間オートクレーブ処理する。45℃に冷却されたら100mlのMiddlebrook OADC集積培地(enrichment)を無菌的に培地に加える。4℃で最大1ヶ月間保存する。すべての培地を37℃で2日間予備−インキュベーションし、汚染に関して検査する。ルシフェラーゼ遺伝子を発現する株M.ボビスBCG(BCG−pSMT1)に関し、50μg/mlのハイグロマイシンを加える。
【0124】
I.マイコバクテリウム・ボビスBCGを用いる研究
休眠アッセイ
500μlのマイコバクテリウム・ボビスBCG保存菌株(stock)を、磁気攪拌棒を有する250mlの無菌Duranビン中の補足物を有する100mlのMiddlebrook 7H9ブロスに加えた。電磁攪拌機上で37℃において7日間インキュベーションを行なった(500rpm)。対数期培養物の5mlのアリコート(OD600nm=0.5〜0.8)を15mlのネジ蓋ファルコン管(screw capped falcon tubes)中に移した。種々の薬剤を個々の管に、10μg/mlの最終的濃度で加えた。薬剤の添加の後、すべての管をゆるく閉め、嫌気性ジャー(anaerobic jar)(BBL)内に置いた。ジャー中で嫌気的状態を得るために嫌気性ガス発生覆い(anaerobic gas generation envelopes)を用い、嫌気的状態を監視するために嫌気性ストリップ(anaerobic strips)を用いた。個々の薬剤の添加及びジャー内における嫌気的生活の開始を、以前に記載された通りに非常に迅速に行なった9。ジャーを37℃で7日間インキュベーションした。
【0125】
CFUアッセイ
7日間の嫌気的生活の後、低速遠心(2000rpmで10分間)により休眠培養物を集めた。細胞を7H9倍地で2回洗浄して薬剤を除去し、薬剤非含有培地中に再懸濁させた。0、2日及び5日にプレート化することにより処理培養物及び未処理培養物のCFUを決定し、殺バクテリア活性を評価した。
【0126】
II.プラスミドpSMT1上でルシフェラーゼ遺伝子を発現するM.ボビスBCGを用いる研究
休眠アッセイ
500μlのマイコバクテリウム・ボビスBCGルシフェラーゼ(pSMT1)保存バクテリアを、磁気攪拌棒を有する250mlの無菌Duranビン中の補足物を有する100mlのMiddlebrook 7H9ブロスに加えた。電磁攪拌機上で37℃において7日間インキュベーションを行なった(500rpm)。対数期培養物の5mlのアリコート(OD600nm=0.5〜0.8)を15mlのネジ蓋ファルコン管中に移した。種々の薬剤を個々の管に、10μg/mlの最終的濃度で加えた。薬剤の添加の後、すべての管をゆるく閉め、以前に記載された通りに9非常に迅速に嫌気性ジャー(BBL)内に置いた。ジャー中で嫌気的状態を得るために嫌気性ガス発生覆いを用い、嫌気的状態を監視するために嫌気性ストリップを用いた。ジャーを37℃で7日間インキュベーションした。
【0127】
ルシフェラーゼアッセイ
7日間の嫌気的生活の後、低速遠心(2000rpmで10分間)により休眠培養物を集めた。細胞を7H9倍地で2回洗浄して薬剤を除去し、薬剤非含有培地中に再懸濁させた。洗浄後、250μlの休眠M.ボビスBCGルシフェラーゼ(pSMT1)を5つの異なるミクロプレートに加えた(0日〜5日)。ミクロプレートにおいてすべての試料を
培地中で希釈し(5−倍希釈)、37℃で0〜5日まで再びインキュベーションした。40μlの試料及び希釈物を140μlのPBSに加えた。20μlのルシフェラーゼ基質(エタノール中の1%n−デシルアルデヒド)を加えた。0〜5日の毎日、生存バクテリアの生育を追跡するために、ルミネセンスを10秒間測定した(インジェクターを有するLuminoskan Ascent Labsystemsを使用)。
【0128】
【表14】

【0129】
結果及び議論
休眠の試験管内休眠モデルは、Wayneの酸素枯渇による休眠バクテリアの形成方法に基づいて開発された9,10。Wayneのモデルでは、マイコバクテリアがフラスコの底に沈降するので、それらが酸素勾配を形成し、フラスコの底において嫌気的状態を生ずる。この低酸素濃度への遷移はマイコバクテリアを休眠とし、それがイソシトレートリアーゼ及びグリシンデヒドロゲナーゼを含むいくつかの遺伝子の上方調節された(upregulated)発現に導く。これらの酵素は酸素の不在下におけるエネルギーの生産を担い、末端電子受容体は、好気的呼吸の場合の分子状酸素と比較して、ナイトレート、サルフェートなどである。還元された基質のエネルギーは電子化学勾配(electron chemical gradient)を生ずる。
【0130】
この実験では、化学反応により室内で酸素を枯渇させるガスパク(gaspak)嫌気性ジャーの使用を含む実験構成において、Wayneのモデルの応用を用いた9。ガスパクジャーに触媒を含有する蓋を取り付ける。水素及びCO2を生成する物質を含有するガスパク箔覆いを、バクテリア培養物を有するジャー中に置く。覆いを開け、10mlの水道水をその中にピペットで入れる。ジャーを閉めると(蓋を堅く締め付ける)、発生する水素が酸素と結びつき、触媒の媒介を介して水を形成する。これは室内に存在する酸素を徐々に枯渇させ、従って酸素勾配を生ずる。さらにジャー内のインジケーターストリップ(indicator strip)はメチレンブルーを含有し、それは酸素の不在下で無色に変わる。インジケーターストリップにおける色の変化は、適切な大気条件が達成されたことを示す。
【0131】
休眠バクテリアへの化合物の効果の迅速分析のために、ルシフェラーゼ構築物を用いて形質転換されたM.ボビスBCGを用いた。M.ボビスBCGは以前の実験において、マイコバクテリア全体及び特定的にヒト結核菌における休眠を模するための代用物として用いられた11,12。ルシフェラーゼリポーター株は、バクテリアの生存能を評価するために非常に頻繁に用いられてきた13,14。E.コリ(E.coli)及びマイコバクテリアの複製起点を含有するシャトルベクターであるリポータープラスミドpSMT1を用いてM.ボビスBCGを形質転換する8。ビブロ・ハルベイイ(Vibro harvryi)からの発光遺伝子(lux A及びB)はBCG hsp60プロモーターの制御下にあり、ATP又はフラビンモノヌクレオチド(FMNH2)の存在下で光を生ずる。死細胞はこれらの補因子を生産できず、かくしてルミネセンスの低下に対応する。
【0132】
この休眠アッセイにおいて最終的化合物12の活性ならびにメトロニダゾール(metronidazole)及びイソニアジドを含む他の薬剤の活性を分析した。休眠バクテリアはイソニアジドにより殺害されず、リファンピシンに対してもある程度耐性であるが、嫌気性病原体のための抗生物質であるメトロニダゾールによる殺害に感受性である15,16。イソニアジドは初期殺バクテリア剤として働き、その活性は複製性桿菌の殺害に限られるが、休眠桿菌への有意な滅菌活性を有していない17
【0133】
7日間の嫌気的生活の後、バクテリアを薬剤非含有培地中に5日間懸濁させ、バクテリアの生存能への種々の化合物の効果をルシフェラーゼカウントにより評価した。図1に示される通り、イソニアジドはこれらの休眠バクテリアに効果を有しておらず、これらのバクテリアは標準と比較してほとんど類似の生育特性を有し、培養桿菌の休眠又は非−複製状態を示した。対照的に、メトロニダゾールはある期間に及んで休眠桿菌の殺害に明らかに有効であり、標準と比較して2 log10減少させた。最終的化合物12は、濃度依存的やり方で休眠バクテリアの生存に影響する。10μg/ml濃度の最終的化合物12において、未処理標準と比較してバクテリア生存における約4−log10の減少があった。0.1及び1μg/mlの化合物において、対応する休眠バクテリアの殺害はそれぞれ約0.5 log10及び2 log10であった。
【0134】
相対的ルミネセンス単位(RLU/ml)によるバクテリア殺害への最終的化合物12の効果をコロニー形成単位(CFU/ml)に対して関連付けるために、7H10プレート上でもバクテリアカウントを測定した。7H10プレート上で2日及び4日試料をプレート化した後、RLU単位とCFUカウントの類似の比率が観察された。未処理標準のカウントと比較されるCFUカウントの減少は、最終的化合物12が10μg/ml、1μg/ml及び0.1μg/mlにおいて、生存能をそれぞれ2日に約4、2.3及び0.5 log10ならびに5日に約6、4.7及び1.1 log10減少させることを示した。図2(A及びB)はCFUデータを報告している。実験の種々の段階の間、ルミネセンスとCFUの間に密接な関係が観察された。興味深いことに、0の時点においてCFUカウントと比較してRLUsにおける顕著な減少があり、それは主にこれらの細胞内のATP濃度が非常に低いからであり、それは休眠桿菌の代謝状態の特徴であることが示されている8
【0135】
休眠(非−増殖性)マイコバクテリアへの最終的化合物12の活性は非常に重要な発見であり、それは、TBの発病の危険にある患者における疾患を根絶させることによって結核に対して戦うことをそれが助けるであろうからである。
【0136】
B.Wayne休眠モデル*に従う休眠ヒト結核菌の殺害における最終的化合物12の効果の研究
バクテリア株及び培地
ヒト結核菌(H37RV)は、0.05% Tweenを有するMiddlebrook培地中で培養された。
【0137】
補足物を有するMiddlebrook 7H9ブロス(1X)(BD 271310)の調製のために:4.7gのMiddlebrook粉末を895mlの蒸留水中に溶解し、5mlのグリセロール、200μlのTween 80を加え、121℃で15分間オートクレーブ処理する。45℃に冷却されたら100mlのMiddlebrook
OADC集積培地(BD 211886)を無菌的に培地に加える。4℃で最大1ヶ月間保存する。すべての培地を37℃で2日間予備−インキュベーションし、汚染に関して検査する。
*Wayne L.G.et al.著;Infection and Immunity 64(6),1996年,2062−2069
【0138】
ヒト結核菌(H37RV)を用いる研究
休眠アッセイ
1000μlのヒト結核菌保存菌株(以前の培養物)を、磁気攪拌棒を有する250mlの無菌Duranビン中の補足物を有する100mlのMiddlebrook 7H9ブロスに加えた。電磁攪拌機上で37℃において7日間インキュベーションを行なった(500rpm)。対数期培養物の17mlのアリコート(算出OD600nm=0.01)を25mlの管中に移した。ゴム隔壁を有するキャップで管を堅く閉め、磁気攪拌プレート上でインキュベーションして酸素枯渇による嫌気的生活を生ぜしめた。管中の攪拌は、8mmのテフロン攪拌棒を用いて行なわれた。嫌気的生活(メチレンブルー(1.5mg/リットル)が無色に変わる)まで、磁気攪拌プレート(120rpm)上のインキュベーター中で管を37℃において22日間インキュベーションした。14日後、種々の薬剤(100、10、1及び0.1μg/mlの最終的濃度)を個々の管に加えた。休眠バクテリアの殺害のための標準としてメトロニダゾールを加えた(開始時に加えた)。イソニアジドを、それが休眠バクテリアの生育及び生存能に効果を有していないことを示すための標準として加えた。
【0139】
CFUアッセイ
22日後、低速遠心(2000rpmで10分間)により培養物を集めた。細胞を薬剤非含有倍地で2回洗浄し、細胞を薬剤非含有培地中に再懸濁させ、インキュベーションした。嫌気的生活の後にプレート化することにより、未処理標準培養物と比較されるCFUにおける減少を決定し、殺バクテリア活性を評価した。
【0140】
【表15】

【0141】
結果及び議論:
Wayne休眠モデルを用い、休眠バクテリアへの最終的化合物12の効果が示される(図3を参照されたい)。上記ですでに示した通り、それは試験管内酸素枯渇モデルであり、それはバクテリアにおける休眠応答を開始させる18-23。Wayneモデルでは、バクテリアの培養物を、攪拌された密閉管中におけるインキュベーションにより漸次的酸素枯渇に供する。好気的生育バクテリアの嫌気的状態へのゆっくりした移行を用いると、嫌気的存続の状態に下方移行することにより、培養物は嫌気的生活により適応し且つ生き残ることができる。Wayneモデルは、休眠に関する十分に特性化された試験管内モデルである。
【0142】
10μg/ml濃度の最終的化合物12において、モキシフロキサシン(moxifloxacin)及びリファンピシン(rifampicin)の場合にも見られたように、休眠バクテリアの2 log10より多い減少が観察された。イソニアジドは休眠バクテリアに効果を有していないが、標準化合物、メトラニダゾールは優れた有効性を示した。
【0143】
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【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】ルシフェラーゼカウントにより検定される休眠M.ボビスへの種々の薬剤の効果を示すグラフ図。
【図2A】休眠M.ボビスへの種々の薬剤の効果を示すグラフ図。
【図2B】休眠M.ボビスへの種々の薬剤の効果を示すグラフ図。
【図3】休眠ヒト結核菌への種々の薬剤の効果を示すグラフ図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜伏性TBの処置用の薬剤の製造のための式(Ia)又は(Ib)の化合物の使用であって、式(Ia)又は(Ib)の化合物が
【化1】

[式中、
1は水素、ハロ、ハロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、Ar、Het、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル、Ar−アルキル又はジ(Ar)アルキルであり;
pは1、2、3又は4に等しい整数であり;
2は水素、ヒドロキシ、メルカプト、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルチオ、モノもしくはジ(アルキル)アミノ又は式
【化2】

の基であり、ここでYはCH2、O、S、NH又はN−アルキルであり;
3はアルキル、Ar、Ar−アルキル、Het又はHet−アルキルであり;
qはゼロ、1、2、3又は4に等しい整数であり;
4及びR5はそれぞれ独立して水素、アルキル又はベンジルであるか;あるいは
4及びR5は一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、場合によりアルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル及びピリミジニルで置換されていることができるピロリジニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピリジニル、ピペラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成することができ;
6は水素、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、Ar、アルキル、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルオキシアルキル、アルキルチオアルキル、Ar−アルキル又はジ(Ar)アルキルであるか;あるいは
2個のビシナルR6基は一緒になって式
−CH=CH−CH=CH−
の2価の基を形成することができ;
rは1、2、3、4又は5に等しい整数であり;
7は水素、アルキル、Ar又はHetであり;
8は水素又はアルキルであり;
9はオキソであるか;あるいは
8及びR9は一緒になって基=N−CH=CH−を形成し;
アルキルは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基であるか;あるいは3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基であるか;あるいは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基に結合した3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基であり;ここで各炭素原子は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキルオキシ又はオキソで置換されていることができ;
Arはフェニル、ナフチル、アセナフチル、テトラヒドロナフチルの群から選ばれる同素環であり、各同素環は場合により1、2又は3個の置換基で置換されていることができ、各置換基は独立してヒドロキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジアルキルアミノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、モルホリニル及びモノ−もしくはジアルキルアミノカルボニルの群から選ばれ;
HetはN−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、フラニル、チエニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル及びピリダジニルの群から選ばれる単環式複素環であるか;あるいはキノリニル、キノキサリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル又はベンゾ[1,3]ジオキソリルの群から選ばれる二環式複素環であり;各単環式及び二環式複素環は場合によりハロ、ヒドロキシ、アルキル、アルキルオキシ又はAr−カルボニルの群から選ばれる1、2又は3個の置換基で置換されていることができ;
ハロはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードの群から選ばれる置換基であり;そして
ハロアルキルは、1個もしくはそれより多い炭素原子が1個もしくはそれより多いハロ−原子で置換されている1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基又は3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基である]
その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、そのN−オキシド、その互変異性体又はその立体化学的異性体である使用。
【請求項2】
1が水素、ハロ、シアノ、Ar、Het、アルキル及びアルキルオキシであり;
pが1又は2に等しい整数であり;
2が水素、ヒドロキシ、アルキルオキシ、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルチオ又は式
【化3】

の基であり、ここでYはOであり;
3がアルキル、Ar、Ar−アルキル又はHetであり;
qがゼロ、1、2又は3に等しい整数であり;
4及びR5がそれぞれ独立して水素、アルキル又はベンジルであるか;あるいは
4及びR5が一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、ピロリジニル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピラジニル、モルホリニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成することができ、各環系は場合によりアルキル又はピリミジニルで置換されていることができ;
6が水素、ハロ又はアルキルであるか;あるいは
2個のビシナルR6基が一緒になって式
−CH=CH−CH=CH−
の2価の基を形成することができ;
rが1に等しい整数であり;
7が水素であり;
8が水素又はアルキルであり;
9がオキソであるか;あるいは
8及びR9が一緒になって基=N−CH=CH−を形成し;
アルキルが1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基であるか;あるいは3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基であるか;あるいは1〜6個の炭素原子を有する直鎖状もしくは分枝鎖状の飽和炭化水素基に結合した3〜6個の炭素原子を有する環状の飽和炭化水素基であり;ここで各炭素原子は場合によりハロ又はヒドロキシで置換されていることができ;
Arがフェニル、ナフチル、アセナフチル、テトラヒドロナフチルの群から選ばれる同素環であり、各同素環は場合により1、2又は3個の置換基で置換されていることができ、各置換基は独立してハロ、ハロアルキル、シアノ、アルキルオキシ及びモルホリニルの群から選ばれ;
HetがN−フェノキシピペリジニル、ピペリジニル、フラニル、チエニル、ピリジニル、ピリミジニルの群から選ばれる単環式複素環であるか;あるいはベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾ[1,4]ジオキシニル又はベンゾ[1,3]ジオキソリルの群から選ばれる二環式複素環であり;各単環式及び二環式複素環は場合により1、2又は3個のアルキル又はAr−カルボニル置換基で置換されていることができ;そして
ハロがフルオロ、クロロ及びブロモの群から選ばれる置換基である
請求項1に従う使用。
【請求項3】
式(Ia)又は(Ib)において、R1が水素、ハロ、Ar、アルキル又はアルキルオキシである請求項1又は2に従う使用。
【請求項4】
1がハロである請求項3に従う使用。
【請求項5】
式(Ia)又は(Ib)において、pが1に等しい請求項1〜4のいずれか1つに従う
使用。
【請求項6】
式(Ia)又は(Ib)において、R2が水素、アルキルオキシ又はアルキルチオである請求項1〜5のいずれか1つに従う使用。
【請求項7】
2がアルキルオキシである請求項6に従う使用。
【請求項8】
式(Ia)又は(Ib)において、R3がそれぞれ場合によりハロ及びハロアルキルの群から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていることができるナフチル、フェニル又はチエニルである請求項1〜7のいずれか1つに従う使用。
【請求項9】
3がナフチルである請求項8に従う使用。
【請求項10】
式(Ia)又は(Ib)において、qが1に等しい請求項1〜9のいずれか1つに従う使用。
【請求項11】
式(Ia)又は(Ib)において、R4及びR5がそれぞれ独立して水素又はアルキルであるか、あるいはR4及びR5が一緒になって且つそれらが結合するNを含んで、イミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成する請求項1〜10のいずれか1つに従う使用。
【請求項12】
式(Ia)又は(Ib)において、R4及びR5がそれぞれ独立して水素又はアルキルである請求項11に従う使用。
【請求項13】
4及びR5がC1-4アルキルである請求項12に従う使用。
【請求項14】
式(Ia)又は(Ib)において、R6が水素、アルキル又はハロである請求項1〜13のいずれか1つに従う使用。
【請求項15】
6が水素である請求項13に従う使用。
【請求項16】
式(Ia)又は(Ib)において、rが1に等しい請求項1〜15のいずれか1つに従う使用。
【請求項17】
式(Ia)又は(Ib)において、R7が水素である請求項1〜16のいずれか1つに従う使用。
【請求項18】
式(Ia)又は(Ib)において、R1が水素、ハロ、Ar、アルキル又はアルキルオキシであり;p=1であり;R2が水素、アルキルオキシ又はアルキルチオであり;R3がそれぞれ場合によりハロ及びハロアルキルの群から選ばれる1もしくは2個の置換基で置換されていることができるナフチル、フェニル又はチエニルであり;q=0、1、2又は3であり;R4及びR5がそれぞれ独立して水素又はアルキルであるか、あるいはR4及びR5が一緒になって且つそれらが結合しているNを含んで、イミダゾリル、トリアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル及びチオモルホリニルの群から選ばれる基を形成し;R6が水素、アルキル又はハロであり;rが1に等しく、そしてR7が水素である請求項1に従う使用。
【請求項19】
化合物が:
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−(2−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−p−トリル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−メチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−(3−フルオロ−フェニル)−1−フェニル−ブタン−2−オール;及び
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−フェニル−1−フェニル−ブタン−2−オール;
それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体
より成る群から選ばれることを特徴とする請求項1に従う使用。
【請求項20】
化合物が
o 1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−4−ジメチルアミノ−1−フェニル−ブタン−2−オール;
o 6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールに相当する1−(6−ブロモ−2−メトキシ−キノリン−3−イル)−4−ジメチルアミノ−2−ナフタレン−1−イル−1−フェニル−ブタン−2−オール;あるいは
それらの製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、それらのN−オキシド、それらの互変異性体又はそれらの立体化学的異性体
より成る群から選ばれる請求項19に従う使用。
【請求項21】
化合物が
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール、その製薬学的に許容され得る酸もしくは塩基付加塩、そのN−オキシド又はその立体化学的異性体である請求項1に従う使用。
【請求項22】
化合物が
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はその製薬学的に許容され得る酸付加塩である請求項21に従う使用。
【請求項23】
化合物が
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はその立体化学的異性体である請求項21に従う使用。
【請求項24】
化合物が
6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はそのN−オキシド形態である請求項21に従う使用。
【請求項25】
化合物が
(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノール又はその製薬学的に許容され得る酸付加塩である請求項21に従う使用。
【請求項26】
化合物が
(αS,βR)−6−ブロモ−α−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−メトキシ−α−1−ナフタレニル−β−フェニル−3−キノリンエタノールである請求項25に従う使用。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−49704(P2013−49704A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248469(P2012−248469)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2005−170052(P2005−170052)の分割
【原出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】